以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態としての遊技機100について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
(第1実施形態)
[遊技機100の構成]
図1、2を用いて、まず、第1実施形態の遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。図2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の遊技機枠に関する斜視図である。なお、遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
以下の説明では、必要に応じて、遊技機100の左右方向を「X方向」とも呼び、特に、遊技機100の右方向を「+X方向」とも呼び、遊技機100の左方向を「-X方向」とも呼ぶ。また、遊技機100の上下方向を「Y方向」とも呼び、特に、遊技機100の上方向を「+Y方向」とも呼び、遊技機100の下方向を「-Y方向」とも呼ぶ。さらに、遊技機100の奥行方向を「Z方向」とも呼び、特に、遊技機100に対して奥側に向かう方向を「+Z方向」とも呼び、遊技機100に対して手前側に向かう方向を「-Z方向」とも呼ぶ。
図1、2に示すように、遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。ガラス枠150には、ガラス部材151が裏側から着脱自在に設けられる。また、ガラス枠150の所定の位置には、ガラス枠150及び内枠170を外枠160に対して開閉状態とするとともに、後述する上部ユニット180を着脱するための錠ユニット190が設けられている。さらに、ガラス枠150の所定位置には、ガラス枠150が開放されたことを検出するための図示しないガラス枠開放スイッチが設けられており、内枠170の所定位置には、内枠170が開放されたことを検出するための図示しない内枠開放スイッチが設けられている。
内枠170には、遊技機100を構成する主要な機構や種々の部品及び基板などが設けられると共に、遊技盤ユニット102が着脱自在に設けられている。ガラス部材151と遊技盤ユニット102との間には、遊技領域106が設けられている。この遊技領域106は、遊技球が流下する遊技球流下領域と、メイン表示装置131の表示画面領域とを含む。
遊技盤ユニット102は、遊技領域106を構成する遊技盤102Aと、種々の可動役物等を備える役物ユニット102Bと、メイン表示装置131と、演出制御基板320を備える演出制御基板ユニット102Cと、主制御基板300を備える主制御基板ユニット102Dと、から構成されている。なお、遊技盤ユニット102を構成するこれらの構成部材の詳細については、後述する。なお、遊技盤ユニット102の遊技盤102Aは、開口部102AZを有している。メイン表示装置131は、この開口部102AZに配置される。これにより、遊技者からメイン表示装置131が視認し易くなる。また、遊技盤ユニット102において、遊技者側の面を表側面とも呼び、奥側の面(表側面とは反対面)を裏側面とも呼ぶ。
ガラス枠150の下部側には、演出操作ユニットBSUが設けられている。演出操作ユニットBSUは、角ユニット135及び演出操作スティック136で構成されている。演出操作ユニットBSUの奥側には、上皿128が設けられている。また、演出操作ユニットBSUの左下方には、下皿129が設けられている。さらにまた、演出操作ユニットBSUの右下方には、発射ハンドル装置103が設けられている。
また、ガラス枠150の上部側には、上部ユニット180が設けられ、所定の遊技状態になると、上部ユニット180は、所定の関連動作を実行する(上部ユニット180は、ガラス枠150以外に外枠160に対しても取り付けられる)。さらに、ガラス枠150の左右両側面には、遊技時及び非遊技時に演出表示を行うための第1サイド表示装置132、第2サイド表示装置133が設けられている。
上皿128は、遊技領域106に発射するための遊技球を貯留するための皿である。下皿129は、上皿128に貯留しきれない遊技球を貯留するための皿である。上皿128に貯留された遊技球は、発射レール(図示せず)に導出され、発射ハンドル装置103により所定の発射強度で発射レールを介して誘導レール(図示せず)に誘導されて、遊技領域106(遊技球流下領域)に発射される。この場合、遊技者による発射ハンドル装置103の回転操作具合により、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、遊技領域106に含まれる遊技球流下領域の左側ルート106a、または、右側ルート106bを通過する。具体的には、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的弱めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、左側ルート106aを通過し得る。一方、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的強めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、右側ルート106bを通過し得る。
演出操作ユニットBSUの中央部には、角ユニット135が配置されている。角ユニット135は、押圧操作により演出態様を変更させることが可能である。また、演出操作ユニットBSUの左側には、演出操作スティック136が設けられている。
図1に示すように、遊技領域106には、上部の奥側にマスクユニット154と、遊技球流下領域の上部の左側に第1メガネユニット155aと、遊技球流下領域の上部の右側に第2メガネユニット155bと、遊技球流下領域の下部にナンバーユニット156と、これらのユニットと遊技盤102Aとに挟まれた位置であってこれらの可動役物を覆うように配置された導光パネル181と、がそれぞれ設けられている。
これらの各ユニット154,155a,155b,156は、役物ユニット102Bに備えられた可動役物(いわゆるギミック)であり、それらのユニット154,155a,155b,156を、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動等させることによって各種の演出を行うようになっている。また、導光パネル181は、透明なアクリルなどの樹脂製のパネルであり、メイン表示装置131で表示される演出表示を透過して視認可能とするとともに、発光部(図示せず)から入射される光によりパネルの一部を発光させることにより図柄などを表示させることが可能となっている。
なお、本願では、「可動役物」は、動く役物を意味するように解釈される。また、「役物」は、可動役物、および動かない不動役物の両方を含むように広義に解釈される。
遊技領域106の略中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動装置112が設けられている。この第1始動装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球が入賞すると、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、所定の賞球(例えば3個)が払い出される。また、第1始動装置112の上方には、遊技球が遊技球流下領域の主に左側ルート106aの途中で、釘の間を通過せず、いわゆるワープし、第1始動装置112に入球しやすくなるステージ140が備えられている。ステージ140に入球した遊技球は、ステージ140に滞留した後に、ステージ140の所定の切欠きから遊技球流下領域に戻る場合がある。
また、遊技領域106の右側下方の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動装置115が設けられている。第2始動装置115は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、始動口が設けられ、始動口の上側に可動片115bを有しており、この可動片115bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片115bが引き込み状態なると、遊技球を始動口から第2始動装置115内に導き、遊技球が第2始動装置115に入球容易となる。逆に、可動片115bが突出状態になると、遊技球が始動口に入球せず、遊技球は第2始動装置115に入賞できなくなる。つまり、第2始動装置115は、可動片115bが突出状態にあるときには、遊技球の入賞機会がなく、可動片115bが引き込み状態にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
第2始動装置115は、遊技球が入賞すると、上記第1始動装置112と同様に、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われると共に、例えば第1始動装置112と同じ賞球(3個)が払い出される。
また、遊技領域106の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な第1大入賞装置117と、遊技球が入球可能な第2大入賞装置127と、が設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球が通過すると、当たり乱数取得されて当たり判定が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113bを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
第1大入賞装置117は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、開口部が設けられ、開口部の上側に可動片117bを有しており、この可動片117bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片117bが引き込み状態なると、遊技球を開口部から第1大入賞装置117内に導き、遊技球が第1大入賞装置117に入賞可能となる(この状態を「開放」又は「開放状態」とも呼ぶ)。また、第1大入賞装置117に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば15個)が払い出される。逆に、可動片117bが突出状態になると、遊技球が開口部に入球せず、遊技球は第1大入賞装置117に入賞できなくなる(この状態を「閉塞」又は「閉塞状態」とも呼ぶ)。
第2大入賞装置127は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、開口部が設けられ、開口部の上側に可動片127bを有しており、この可動片127bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片127bが引き込み状態なると、遊技球を開口部から第2大入賞装置127内に導き、遊技球が第2大入賞装置127に入賞可能となる(この状態を「開放」又は「開放状態」とも呼ぶ)。また、第2大入賞装置127に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば15個)が払い出される。逆に、可動片127bが突出状態になると、遊技球が開口部に入球せず、遊技球は第2大入賞装置127に入賞できなくなる(この状態を「閉塞」又は「閉塞状態」とも呼ぶ)。
また、第2大入賞装置127の上方には、入賞補助装置200を備えている。この入賞補助装置200は、遊技領域106の右側ルート106bを通過した複数の遊技球が閉塞状態の可動片127bを通過するときに、可動片127bの上に所定の時間滞留するようになっており、所定の時間毎に可動片127bが開放されて、滞留している複数の遊技球を一度に第2大入賞装置127に入球させることにより、遊技者に対する興趣を向上させるようになっている。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動装置112、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。また、遊技領域106の右側の領域には、ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127を手前側から覆うカバー116が設けられている。このカバー116には、遊技球を第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127に誘導するために、遊技盤102A側に突出した誘導部が形成されている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなるメイン表示装置131が設けられており、このメイン表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動装置112、第2始動装置115の遊技球の入賞に基づいて、大当たりの判定結果を報知するための複数の装飾図柄が変動表示され、特定の装飾図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定停止表示されることにより、大当たり判定結果として大当たりが報知される。
つまり、装飾図柄は、第1始動装置112、第2始動装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示されると共に、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示される。すなわち、メイン表示装置131による装飾図柄の変動表示と第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この装飾図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を演出表示したり、あるいは、特別図柄に係る保留表示の先読み演出等を表示したりすることによって、大当たりに当選するかもしれないという期待感を遊技者に与えるようにもなっている。
また、本実施形態においては、メイン表示装置131を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクタや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
図1に示すように、遊技領域106の左側下方には、表示器125が設けられている。表示器125は、普通図柄表示器118と、第1特別図柄表示器120と、第2特別図柄表示器122と、普通図柄保留表示器119と、第1特別図柄保留表示器123と、第2特別図柄保留表示器124とを有する。表示器125の詳細は後述する。
メイン表示装置131は、遊技盤ユニット102の略中央に配置され、3つの装飾図柄が変動表示され、種々の演出が表示される。このようなメイン表示装置131で表示される演出は、後述する演出パターンに基づいて実行される。以下では、メイン表示装置131で表示される演出を、単に「表示演出」とも呼ぶ。なお、本実施形態では、装飾図柄は、数字の1~9と、特殊図柄とを含む。
メイン表示装置131における表示演出では、後述する大当たり判定で、当選した場合、すなわち、大当たりの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7,7,7」などのゾロ目)を表示させる。また、表示演出において、後述する大当たり判定で、落選した場合、すなわち、ハズレの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、ハズレを表すハズレ図柄配列(例えば、「2,5,1」などのばらけ目)を表示させる。これにより、遊技者は、大当たり判定の結果を認識することができる。
遊技者が発射ハンドル装置103を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における左側領域を流下する。一方、遊技者が発射ハンドル装置103を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における右側領域を流下する。したがって、ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117あるいは第2大入賞装置127へ入球させる際は「右打ち」が必要となってくる。
第1始動装置112は、常時開放されている始動装置である。一方、第2始動装置115は、通常時は可動片115bによって閉塞されている。可動片115bは、ゲート113bへの遊技球の入球を条件とする判定結果に基づいて、第2始動装置115を開放する。この場合、遊技球が入球し易い状態が作出される。遊技球が第1始動装置112又は第2始動装置115へ遊技球が入球した場合には、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数が取得され、以下の4つの判定が実行され得る。
(1)遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かの判定(以下では、大当たり判定とも呼ぶ)。
(2)表示器125において、大当たり判定の結果を報知するための図柄(以下では、特別図柄とも呼ぶ)の判定(以下では、大当たり図柄判定とも呼ぶ)。
(3)この大当たり判定図柄判定では、大当たりの場合には、当該大当たりの種別を表す図柄(以下では、大当たり図柄とも呼ぶ)を判定する。
(4)メイン表示装置131での表示演出において、リーチを行うか否かの判定(以下では、リーチ判定とも呼ぶ)複数の変動パターンのうち、いずれの変動パターンとするかの判定(以下では、変動パターン判定とも呼ぶ)。
ここで、「大当たり遊技」とは、第1大入賞装置117あるいは第2大入賞装置127を開放させる特別遊技である。また、「リーチ」とは、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する状態となった場合をいう。例えば、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が同じ状態となった場合をいう。この場合、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する装飾図柄を、リーチ図柄とも呼ぶ。
なお、以下の説明では、第1始動装置112を通過した遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第1特別図柄判定」とも呼び、第2始動装置115への遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第2特別図柄判定」とも呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」とも呼ぶ。
また、遊技球がゲート113bを通過した場合には、普通図柄乱数が取得され、第2始動装置115の可動片115bを開放するか否かの判定が実行される。以下では、ゲート113bへの遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」とも呼ぶ。本実施形態の遊技機100では、普通図柄判定で当たりとなる確率、すなわち、可動片115bを開放すると判定する確率は、遊技機100の遊技状態で変化する仕様となっている。
第1大入賞装置117は、大当たり図柄判定の結果に応じて可動片117bが開放される。第1大入賞装置117は、通常はこの可動片117bによって閉塞されている。これに対して、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、上記可動片117bを作動させて第1大入賞装置117を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に「右打ち」を行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
[表示器125の説明]
図1に示す表示器125は、主に大当たり図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示し、第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124、普通図柄表示器118、及び、普通図柄保留表示器119を有している。
第1特別図柄表示器120は、第1特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第1特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器120には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、または、第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器122は、第2特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第2特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器122には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、本実施形態の遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第1始動装置112に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第1特別図柄判定を保留し、当該第1特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第1特別図柄保留表示器123は、このようにして格納された第1特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
同様に、遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第2始動装置115に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第2特別図柄判定を保留し、当該第2特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第2特別図柄保留表示器124は、このようにして格納された第2特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
普通図柄表示器118は、普通図柄判定が行われると、普通図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した普通図柄によって、普通図柄判定の判定結果を報知する。ところで、普通図柄表示器118における普通図柄の変動表示中など、遊技球がゲート113bを通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る普通図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、普通図柄判定を保留し、当該普通図柄判定のための普通図柄乱数の情報を保留情報として格納する保留機能を備えている。普通図柄保留表示器119は、このようにして格納された普通図柄判定のための保留情報の数を表示する。
なお、本実施形態の遊技機100では、右打ちランプ(図示せず)とラウンドランプ(図示せず)とを備えている。右打ちランプは、後述の大当たり遊技状態時と後述の時短遊技状態時に点灯し、遊技者に右打ち(詳細は後述)をすることを推奨する。ラウンドランプは、1つ以上のランプから構成される。ラウンドランプは、大当たり時において、消灯状態から点灯状態に移行する。ラウンドランプは、点灯により大当たり時の大当たり種別に応じて、ラウンド遊技の回数を示唆する。例えば、ラウンドランプが2つある場合には、一方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を4回実行することを示唆し(すなわち、4R大当たりであることを示唆し)、他方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を16回実行することを示唆する(すなわち、16R大当たりであることを示唆する)。
[遊技機100の内部構成]
図3は、遊技機100の機能ブロックを表す図である。遊技機100は、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、画像制御基板330、ランプ制御基板340、発射制御基板350、および、電源基板360を備えている。
主制御基板300は、遊技機の基本動作を制御する。主制御基板300は、ワンチップマイコン301を備えている。ワンチップマイコン301は、メインCPU301a、メインROM301bおよびメインRAM301cを含んでいる。また、主制御基板300は、主制御用の入力ポート及び出力ポート(いずれも図示せず)を備えている。
この主制御用の入力ポートには、ゲート113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ303、第1始動装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動装置検出スイッチ305、第1大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する第1入賞装置検出スイッチ306a、第2大入賞装置127に遊技球が入球したことを検知する第2入賞装置検出スイッチ306b、及び、払出制御基板310が接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板300に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、可動片115bを開閉動作させる特別図柄及び普通図柄を表示する図柄表示器118,120,122、特別図柄判定のための保留情報数及び普通図柄判定のための保留情報数を表示する図柄保留表示器119,123,124、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板309、払出制御基板310、及び、演出制御基板320が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
なお、遊技情報出力端子板309は、主制御基板300において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板309は主制御基板300と配線接続され、遊技情報出力端子板309には、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
主制御基板300のワンチップマイコン301において、メインCPU301aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づき、メインROM301bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
図4―1は、主制御基板300のメインROM301bを説明するための図である。図4-2は、主制御基板300のメインRAM301cを説明するための説明図である。特に、図4―1は、メインROM301bに格納される格納情報を説明するための図であり、図4―2は、メインRAM301cを説明するための図である。
メインROM301bには、遊技制御用のプログラムや各種遊技に必要なテーブルが格納されている。例えば、メインROM301bには、図4―1に示すように、大当たり判定テーブルT1と、大当たり図柄判定テーブルT2と、リーチ判定テーブルT3と、第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5と、普通図柄判定テーブルT6が格納されている。
大当たり判定テーブルT1は、大当たり乱数に基づいて、大当たり判定を行うためのテーブルである。大当たり判定テーブルT1は、2つの大当たり判定テーブル、すなわち、非確変時大当たり判定テーブルT1Aと、確変時大当たり判定テーブルT1Bとを含む。
大当たり図柄判定テーブルT2は、大当たり図柄乱数に基づいて、大当たり図柄判定を行うためのテーブルである。大当たり図柄判定テーブルT2は、2つの大当たり図柄判定テーブル、すなわち、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aと、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bとを含む。
リーチ判定テーブルT3は、リーチ判定乱数に基づいて、リーチ判定を行うためのテーブルである。リーチ判定テーブルT3は、4つのリーチ判定テーブル(図示せず)、すなわち、特1通常時リーチ判定テーブルと、特1確変時リーチ判定テーブルと、特2通常時リーチ判定テーブルと、特2確変時リーチ判定テーブルとを含む。これらの4つのリーチ判定テーブルは、遊技状態や特別図柄の種別によって、選択される。具体的には、特1通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特1確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出で装飾図柄を用いてリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。なお、非確変遊技状態や確変遊技状態など、各種の遊技状態の詳細は、後述する。
第1変動パターンテーブルT4は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第1変動パターンテーブルT4は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aと、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bと、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cと、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第2変動パターンテーブルT5は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aと、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bと、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cと、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
これら第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン判定時に、いずれか1つのテーブルが選択され、同時に選択されることはない。第1変動パターンテーブルT4は、平均変動秒数(平均演出時間)が第2変動パターンテーブルT5よりも短いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「3」、または、「4」の場合に選択される。第2変動パターンテーブルT5は、平均変動秒数が第1変動パターンテーブルT4よりも長いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「1」、または、「2」の場合に選択される。これらの詳細については、後述する。
普通図柄判定テーブルT6は、普通図柄乱数に基づいて、普通図柄判定を行うためのテーブルである。上述した大当たり判定テーブルT1、大当たり図柄判定テーブルT2、第1変動パターンテーブルT4、第2変動パターンテーブルT5、および、普通図柄判定テーブルT6についての詳細は、後述する。
メインRAM301cは、図4―2(A)に示すように、メインCPU301aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM301cは、保留情報記憶領域301cxと、保留情報判定領域301cyと、獲得出玉相当情報記憶領域301czと、を有している。また、メインRAM301cは、各種フラグ(後述する確変遊技フラグ、時短遊技フラグ、および、大当たり遊技フラグなど)や、各種記録値(後述の変数Kや定数Km)などが格納される記憶領域(図示せず)を有している。
保留情報記憶領域301cxは、図4-2(B)に示すように、第1始動装置112に係る保留情報、および、取得時保留順情報を対応付けて格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、第2始動装置115に係る保留情報を格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、が設けられている。
保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報の格納の優先順は、第1保留情報領域が最優先で格納対象とされ、第1保留情報領域に保留情報が格納されていれば、次に、第2保留情報領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留情報領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留情報領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留情報領域においても同様である。なお、図4-2(B)では、保留情報が格納されている保留情報領域には、「○」が示されており、保留情報が格納されていない保留情報領域には、「-」が示されている。
保留情報記憶領域301cxの保留情報領域に格納される取得時保留順情報は、保留情報が取得された際の保留順を表す情報である。詳しくは、取得時保留順情報は、保留情報が取得された場合において、その際に格納される保留情報領域の番号に対応する。例えば、保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域のみに保留情報が格納されている場合には、保留情報は第2保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「2」となる。保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域、第2保留情報領域、および、第3保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報は、第4保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「4」となる。保留情報判定領域301cyは、保留情報に基づいて、特別図柄判定が実行される判定領域である。
獲得出玉相当情報記憶領域301czは、獲得出玉相当情報を記憶するための情報である。当該獲得出玉相当情報は、大当たり遊技状態時において、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を表す。獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報が表す数(獲得出玉相当数とも呼ぶ)は、第1大入賞装置117及び大2大入賞装置127に1つの遊技球が入ると、賞球数(例えば、第1大入賞装置117では15、第2大入賞装置127では10)ずつ加算される。すなわち、獲得出玉相当情報が表す数は、大当たり遊技状態時において、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127に入った遊技球の数に、賞球数を乗じた値となる。
なお、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、時短遊技状態が終了した場合に、メインCPU301aによってリセット(消去)される。したがって、この獲得出玉相当情報が表す数は、初大当たり時における大当たり遊技状態に払い出された遊技球数と、初大当たり後の時短遊技状態が終了する前に再度大当たり遊技状態に移行した場合に払い出された遊技球数との和である。すなわち、時短遊技状態が継続している間の獲得出玉相当数は、大当たり遊技状態に移行する度に、当該大当たり遊技状態で払い出された遊技球数分加算されていく。
払出制御基板310は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板310は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板300に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計測スイッチ311、扉開放スイッチ312、及び、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板300に送信する。また、払出制御基板310の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ313が接続されている。払出CPUは、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ313を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板320は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板320は、サブCPU320a、サブROM320b、サブRAM320cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から演出制御基板320への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU320aは、主制御基板300から受信した各種コマンド、各種ユニット、演出操作スティック136、及び、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM320bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。
例えば、演出制御基板320におけるサブCPU320aは、主制御基板300から変動開始コマンドを受信すると、メイン表示装置131、音声出力装置331、角ユニット135、マスクユニット154、第1メガネユニット155a、第2メガネユニット155b、及びナンバーユニット156等に遊技演出を実行させるための演出パターンを決定し、当該演出パターンを実行するための演出パターン指定コマンドを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。この演出パターンの決定についての詳細は、後述する。
サブROM320bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータおよび複数のテーブルが格納されている。これらのテーブルについての詳細は、後述する。
サブRAM320cは、サブCPU320aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能すると共に、遊技状態、演出パターン、装飾図柄、計数カウンタ、および、発射操作情報等が格納される。また、サブRAM320cには、複数の記憶領域が設けられている。これらの記憶領域についての詳細は、後述する。
画像制御基板330は、メイン表示装置131の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、制御ROM、制御RAM、CGROM、VRAM、VDPと、音声CPU、音声ROM、及び、音声RAMを備えている。この画像制御基板330は、演出制御基板320に双方向通信可能に接続されており、その出力側にメイン表示装置131、および、音声出力装置331が接続されている。
画像CPUは、演出制御基板320から受信したコマンドに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。制御RAMは、画像CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROMから読み出されたデータを一時的に格納する。また、制御ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンに基づくアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが格納されている。
CGROMには、メイン表示装置131に表示される装飾図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、CGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データをメイン表示装置131に表示させる制御を行い、表示演出を実現する。
また、音声ROMには、音声出力装置331から出力するための音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置331における音声出力制御を行い、音声演出を実現する。
ランプ制御基板340は、種々の可動役物の制御と、角ユニット135に内蔵されるランプや発射ハンドル103に内蔵されるランプなどの演出用照明装置342の制御と、を実行する。具体的には、ランプ制御基板340は、角ユニット135、マスクユニット154、第1メガネユニット155a、第2メガネユニット155b、及びナンバーユニット156を駆動制御することで、駆動したユニットに備わる可動役物(可動体)による役物可動演出を実現する。また、ランプ制御基板340は、演出用照明装置342を点灯制御、または、点滅制御することで、照明演出を実現する。
発射制御基板350は、タッチセンサ351からのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム352から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド353や玉送りソレノイド354に対する通電制御を行う。
タッチセンサ351は、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことを検知すると、発射制御基板350に発射用ソレノイド353の通電を許可するタッチ信号を出力する。
発射ボリューム352は、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム352に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板350へ供給する。
ここで、発射用ソレノイド353の回転速度は、発射制御基板350に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間に発射される遊技球の個数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
なお、タッチセンサ351からのタッチ信号及び発射ボリューム352からの電圧信号は、演出制御基板320へ入力されるようになっている。これにより、演出制御基板320において遊技球の発射を検出可能となる。
電源基板360は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給する。具体的には、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、発射制御基板350へ電源電圧を供給する。また、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板300に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU301aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU301aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
[遊技状態の説明]
図5は、各種の判定テーブル等を示す説明図である。具体的には、図5(A)は、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを示し、図5(B)は、確変時大当たり判定テーブルT1Bを示し、図5(C)は、普通図柄判定テーブルT6を示す。
本実施形態の遊技機100では、大当たり判定に関する遊技状態として、「非確変遊技状態」または「確変遊技状態」に設定され得る。また、遊技機100では、普通図柄判定に関する遊技状態として、「非時短遊技状態」または「時短遊技状態」に設定され得る。以下にこれらの遊技状態について説明する。
[非確変遊技状態と確変遊技状態の説明]
非確変遊技状態における大当たり判定では、図5(A)に示す非確変時大当たり判定テーブルT1Aが用いられる。非確変時大当たり判定テーブルT1Aは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」~「2」の3つの数値に設定される。非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」~「1199」のいずれかの数値)が、上記3つの大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、非確変遊技状態の場合に大当たり判定で大当たりと判定される確率(大当たり確率とも呼ぶ)は1/400である。
確変状態における大当たり判定では、図5(B)に示す確変時大当たり判定テーブルT1Bが用いられる。確変時大当たり判定テーブルT1Bは、大当たり判定で大当たりと判定される大当たり値が「0」~「19」の20個の数値に設定される。確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いた大当たり判定では、第1始動装置112又は第2始動装置115への入球時に取得される大当たり乱数(「0」~「1199」のいずれかの数値)が、上記20個の大当たり値のいずれかである場合には、「大当たり」と判定され、いずれでもない場合には「ハズレ」と判定される。すなわち、確変遊技状態の場合の大当たり確率は1/60である。
したがって、確変遊技状態は、非確変遊技状態よりも、大当たり判定での大当たり確率が高く設定され、非確変遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「ON」にセットされ、非確変遊技状態の場合には、確変遊技フラグが「OFF」となっている。また、非確変遊技状態から確変遊技状態への移行、または、確変遊技状態から非確変遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
[非時短遊技状態と時短遊技状態の説明]
図5(C)に示すように、普通図柄判定テーブルT6は、非時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」のみに設定され、時短遊技状態における普通図柄判定では、当たりと判定される当たり値が「0」~「65534」の65535個に設定される。
非時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」~「65535」のいずれかの数値)が、上記1つのみの当たり値「0」である場合には、「当たり」と判定され、「0」でない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、1/65536である。
一方、時短遊技状態における普通図柄判定では、ゲート113bへの遊技球通過時に取得される普通図柄乱数(「0」~「65535」のいずれかの数値)が、上記65535個の当たり値のいずれかである場合には、「当たり」と判定され、いずれでもない場合には、「ハズレ」と判定される。すなわち、非時短遊技状態の場合に普通図柄判定で当たりと判定される確率は、65535/65536≒1/1.00002である。
また、非時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過したことを条件として普通図柄判定の判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定される。すなわち、非時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから12秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が0.2秒間開放される。
これに対して、時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄判定を実行した後、普通図柄の変動を開始してから停止表示するまでの変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、当たりに当選した際に可動片115bを可動させて第2始動装置115を開放する開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定される。すなわち、時短遊技状態では、ゲート113bを遊技球が通過すると、普通図柄判定が行われて、普通図柄表示器118において普通図柄の変動表示が行われ、変動表示された普通図柄は、変動表示が開始されてから3秒後に停止表示する。判定結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、可動片115bの可動により第2始動装置115が2.5秒間開放される。
以上のように、非時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、1/65536と比較的低く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が12秒と比較的長く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が0.2秒と比較的短く設定されている。一方で、時短遊技状態では、普通図柄判定の当たり確率は、65535/65536と比較的高く設定され、かつ、普通図柄の変動時間が3秒と比較的短く設定され、かつ、可動片115bの開放制御時間が2.5秒と比較的長く設定されている。
したがって、ゲート113bを同じ数の遊技球が通過した場合において、時短遊技状態は、非時短遊技状態よりも、第2始動装置115が開放状態に制御されやすくなる。これにより、時短遊技状態では、遊技の進行において遊技球の消費が抑えられ、非時短遊技状態よりも遊技者にとって有利に遊技を進行できる。時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「ON」にセットされており、非時短遊技状態の場合には、時短遊技フラグが「OFF」となっている。また、非時短遊技状態から時短遊技状態への移行、または、時短遊技状態から非時短遊技状態への移行は、大当たり遊技終了後に実行され得る。
上記実施形態の時短遊技状態では、非時短状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率が高く、かつ、普通図柄の変動時間が短く、かつ、可動片115bの開放制御時間が長く設定され、遊技の進行において遊技球の消費を抑制するようにしているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、時短遊技状態では、非時短遊技状態と比較して、普通図柄判定の当たり確率、普通図柄の変動時間、及び、可動片115bの開放制御時間のうち少なくとも一つが、遊技球の消費が抑制されるように設定されていてもよい。例えば、時短遊技状態では、遊技球の消費を抑制するために、非時短遊技状態と比較して、普通図柄の変動時間のみが短くなるように設定されていてもよい。
以下では、非確変遊技状態、かつ、非時短遊技状態である遊技状態を通常遊技状態とも呼ぶ。非確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を低確時短遊技状態とも呼ぶ。確変遊技状態、かつ、非時短遊技状態である遊技状態を、高確非時短遊技状態とも呼ぶ。確変遊技状態、かつ、時短遊技状態である遊技状態を、高確時短遊技状態(潜伏遊技状態)とも呼ぶ。また、時短遊技状態は、所定の変動回数の間継続して行われ得る。このように時短遊技状態が行われる変動回数を、時短変動回数とも呼ぶ。
[大当たり遊技の説明]
大当たり遊技は、大当たり遊技フラグがONの場合に実行され、第1大入賞装置117が最初に開放されるまでのオープニング演出と、第1大入賞装置117が開放及び閉塞を繰り返す複数のラウンド遊技と、第1大入賞装置117が閉塞してから次に特別図柄の変動が開始されるまでのエンディング演出と、で構成される。ラウンド遊技は、第1大入賞装置117の一回の開放期間をいい、ロング開放のラウンド遊技と、ショート開放のラウンド遊技とがある。
ロング開放のラウンド遊技では、第1大入賞装置117に規定個数(本実施形態では9個)の遊技球が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。また、規定個数の遊技球が入球しない場合でも、規定秒数(本実施形態では29.5秒)が経過すると、1回のラウンド遊技が終了となる。このようなロング開放のラウンド遊技では、第1大入賞装置117に遊技球が入球し易くなるとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能である。
また、ロング開放のラウンド遊技が実行された場合には、ラウンド遊技の終了後に所定条件が成立するまでボーナス状態となり、第2大入賞装置127が規定秒数(本実施形態では0.5秒)の開放状態となることを繰り返して、第2大入賞装置127に遊技球が入球可能となる。なお、所定条件とは、例えば、ボーナス状態中の第2始動装置115に入球することによる大当たり判定において、大当たり遊技を実行すると判定された場合や、ラウンド遊技の終了後に始まる高確時短遊技状態が終了した場合などがある。
このように、ロング開放のラウンド遊技が実行された場合には、ラウンド遊技の終了後にボーナス状態となり、第2大入賞装置127が開放されることにより、更に多量の賞球を獲得可能となっており、遊技者の興趣を向上させることができるようになっている。
一方、ショート開放のラウンド遊技は、例えば0.1秒だけ第1大入賞装置117が開放されて、1回のラウンド遊技が終了となる。これはいわゆる「パカ」と呼ばれる開放態様であり、遊技球が入球困難な開放態様である。したがって、ショート開放のときは、第1大入賞装置117への遊技球の入球は期待できず、ほとんど賞球は望めない。このような「大当たり遊技」は、いわゆる「右打ち」で消化することとなる。ショート開放であっても遊技球が入球すれば賞球が行われるため、「右打ち」を指示するようにしてもよい。
[大当たり種別の説明]
図6は、大当たり図柄判定テーブルT2と、大当たりの種別の振り分け割合を示す説明図である。図6(A)は、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを示す説明図であり、図6(B)は、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを示す説明図であり、図6(C)は、大当たり種別の振り分け割合を示す説明図である。
図6(A)および(B)に示すように、本実施形態における特1大当たり図柄判定テーブルT2Aおよび特2大当たり図柄判定テーブルT2Bでは、大当たり図柄として「特定図柄A」、「特定図柄B」及び「特定図柄C」が設定されている。これらの大当たり図柄判定テーブルT2A,T2Bは、特定図柄A~Cに0~9の乱数(数値)が割り当てられており、割り当てられた乱数(数値)の数によって、大当たり図柄の選択割合が決められている。
以下では、各大当たり図柄(大当たり種別)とその選択割合について説明する。
(1)特定図柄A:16R確変大当たり
特定図柄Aは、大当たり遊技において、16回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Aで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Aでの大当たりが報知される。また、特定図柄Aで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「1,7」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,1,4,6,7,9」であるので6/10の割合で選択される。
また、16回のロング開放のラウンド遊技が実行された後、第2大入賞装置127が開放されるボーナス状態とな。
(2)特定図柄B:4R確変大当たり
特定図柄Bは、大当たり遊技において、4回のロング開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Bで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、3つの装飾図柄がゾロ目で停止表示することで特定図柄Bでの大当たりが報知される。また、特定図柄Bで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「0,2,4,5,8,9」であるので6/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「2,5,8」であるので、3/10の割合で選択される。
(3)特定図柄C:2R確変大当たり
特定図柄Cは、大当たり遊技において、2回のショート開放のラウンド遊技が実行される大当たりである。特定図柄Cで大当たりした場合には、メイン表示装置131における表示演出において、装飾図柄の中図柄に特殊図柄が停止することで特定図柄Cでの大当たりが報知される。特殊図柄は、例えば、「確変」と表記された図柄である。また、特定図柄Cで大当たりした場合には、大当たり遊技終了後に、遊技状態が高確時短遊技状態に制御される。このときの時短変動回数は100回となる。図6(A)および(B)に示すように、第1特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3,6」であるので2/10の割合で選択される。一方、第2特別図柄で大当たりとなった場合は、当たり値が「3」であるので1/10の割合で選択される。
なお、以下では、特定図柄Aを「特A」、特定図柄Bを「特B」、特定図柄Cを「特C」とも呼ぶ。
図6(C)に示すように、第1特別図柄と第2特別図柄とで大当たり種別の振り分け割合が異なっている。第1特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「20%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「60%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「20%」となっているのに対して、第2特別図柄では16R確変大当たりに割り振られる確率が「60%」、4R確変大当たりに振り分けられる確率が「30%」、2R確変大当たりに振り分けられる確率が「10%」となっている
[変動パターンテーブルの説明]
図7は、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを例示する説明図である。 図7に示すように、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aは、変動パターン1~変動パターン10Bまでの19の変動パターンを有している。これらの変動パターン1~10Bについて説明する。
なお、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aにおいて、「変動パターン」+「数字」+「アルファベット」で表される変動パターンがあるが、「変動パターン」+「数字」が同じである場合には、基本的に対応する基幹表示演出が同様の変動パターンとなる。例えば、変動パターン2Aと変動パターン2Bとは、基本的に対応する基幹演出がノーマルリーチ(ハズレ)演出で同様であり、後述する擬似連演出を実行するか否かが異なり得る。したがって、「変動パターン」+「数字」が同じ変動パターンにはついては、同種の変動パターンと見なし、まとめて説明を行う。
なお、基幹表示演出とは、ベースとなる表示演出であり、背景画像の切り替わりタイミングや、演出の切り替わりタイミング、または、キャラクタの出現タイミングなどがほぼ同じ演出である。
[変動パターン1]
変動パターン1は、通常ハズレ演出を実行するための変動パターンである。この変動パターン1は、変動時間が5秒であり、ハズレの場合の21/30の割合で選択される。この通常ハズレ演出とは、メイン表示装置131において、リーチを形成するリーチ形成演出が行われずに、大当たり判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄配列(例えば、「2」「5」「1」)が形成される演出である。
[変動パターン2]
変動パターン2は、基幹演出としてノーマルリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。このうち、変動パターン2Aは、ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動秒数が10秒であり、ハズレの場合の2/30で選択される。ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)は、メイン表示装置131において、擬似連演出が実行されず、リーチを形成するリーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄がリーチ図柄とは異なる図柄で停止表示されて、ハズレ図柄配列(例えば、「7」「6」「7」)が形成される演出である。
ここで、擬似連演出について説明する。擬似連演出(または擬似連続変動演出)とは、特別図柄の変動表示中において、装飾図柄を変動表示させ、当該装飾図柄を仮停止させた後、再び、変動表示させて、装飾図柄の変動表示を擬似的に繰り返す演出である。なお、この場合、擬似連演出では、装飾図柄を仮停止させているが、これに限られず、装飾図柄を仮停止させずに、スローダウンさせた後、その後、装飾図柄を変動表示させてもよい。
変動パターン2Bは、ノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動秒数が16秒であり、ハズレの場合の2/30で選択される。このノーマルリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出)は、メイン表示装置131において、擬似連演出が実行され、リーチを形成するリーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄がリーチ図柄とは異なる図柄で停止表示されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン3]
変動パターン3は、ノーマルリーチ(特C当たり)演出を実行する場合の変動パターンである。変動パターン3Aは、ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が10秒であり、特定図柄Cでの大当たりの場合に選択される。ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄が特殊図柄で停止表示されて、特定図柄Cでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン3Bは、ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が16秒であり、特定図柄Cでの大当たりの場合に選択される。ノーマルリーチ(特C当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出が行われずに、変動中の装飾図柄が特殊図柄で停止表示されて、特定図柄Cでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン4]
変動パターン4は、SPリーチ(ハズレ)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン4Aは、SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が30秒であり、ハズレの場合の3/60で選択される。SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン4Bは、SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が36秒であり、ハズレの場合の3/60で選択される。SPリーチ(ハズレ)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン5]
変動パターン5は、SPリーチ(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン5Aは、SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)を実行し、変動時間が30秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の1/30で選択される。SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出が実行された後、SPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7」「7」「7」)が形成される演出である。
変動パターン5Bは、SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)を実行し、変動時間が36秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の4/30で選択される。SPリーチ(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出が実行された後、SPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン6]
変動パターン6は、SPSPリーチ(ハズレ)演出1を実行するための変動パターンである。変動パターン6Aは、SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン6Bは、SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出1(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン7]
変動パターン7は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1を実行するための変動パターンである。変動パターン7Aは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連なし)が実行され、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の3/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン7Bは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連あり)が実行され、変動時間が66秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の7/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出1(擬似連あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン8]
変動パターン8は、SPSPリーチ(ハズレ)演出2を実行するための変動パターンである。変動パターン8Aは、SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
変動パターン8Bは、SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、ハズレの場合の1/60で選択される。SPSPリーチ(ハズレ)演出2(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SPリーチ演出が実行された後、さらに、発展演出としてスーパーリーチ演出の一つであるSPSPリーチ演出が実行されて、ハズレ図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン9]
変動パターン9は、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2を実行するための変動パターンである。変動パターン9Aは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が60秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の3/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン9Bは、SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が66秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の7/30で選択される。SPSPリーチ(特A,特B当たり)演出2(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出が実行された後、SPSPリーチ演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
[変動パターン10]
変動パターン10は、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出を実行するための変動パターンである。変動パターン10Aは、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)が実行され、変動時間が80秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の1/30で選択される。SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出なし)は、擬似連演出が実行されずに、リーチ形成演出、SP演出、SPSPリーチ演出が実行されて、一旦、ハズレ図柄配列で仮停止表示させた後、装飾図柄を再変動させる復活演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
変動パターン10Bは、SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)が実行され、変動時間が86秒であり、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりの場合の4/30で選択される。SPSPリーチ復活(特A,特B当たり)演出(擬似連演出あり)は、擬似連演出が実行され、リーチ形成演出、SP演出、SPSPリーチ演出が実行されて、一旦、ハズレ図柄配列で仮停止表示させた後、装飾図柄を再変動させる復活演出が実行されて、特定図柄Aまたは特定図柄Bでの大当たりを表す大当たり図柄配列が形成される演出である。
なお、本実施形態では、変動パターンに基づく表示演出として、ノーマルリーチ演出が行われた場合よりも、SPリーチ演出が行われた場合の方が大当たりとなる期待度(以下では、大当たり期待度とも呼ぶ)が高くなるように、変動パターンの選択率が設定されている。また、SPリーチ演出が行われた場合よりも、SPSPリーチ演出が行われた場合の方が、大当たり期待度が高くなるように変動パターンの選択率が設定されている。
次に、第1変動パターンテーブルT4において、第1特1確変時第1変動パターンテーブルT4B、第1特2通常時第1変動パターンテーブルT4C、および第1特2確変時第1変動パターンテーブルT4Dについて、図示しないが、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aとの比較に基づいて、下記にて説明する。
第1特1確変時第1変動パターンテーブルT4Bは、19の変動パターン(変動パターン11~20B)を有しており、これらの変動パターンのうちの変動パターン12A~20Bは、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する18の変動パターン(変動パターン2A~10B)とそれぞれ同様となっている。第1特1確変時第1変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が長く、変動時間が10秒に設定されている。
第1特2通常時第1変動パターンテーブルT4Cは、19の変動パターン(変動パターン21~30B)を有しており、これらの変動パターン21~30Bは、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する19の変動パターン(変動パターン1~10B)とそれぞれ同様となっている。
第1特2確変時第1変動パターンテーブルT4Dは、19の変動パターン(変動パターン31~40B)を有している。これらの変動パターンのうちの変動パターン32A~40は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する18の変動パターン(変動パターン2A~10B)とそれぞれ同様となっている。第1特2確変時第1変動パターンテーブルT4Dが有する変動パターン31は、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1と同様に通常ハズレ演出を実行するための変動パターンであるが、変動パターン1と比較して、変動時間が短く、変動時間が2秒に設定されている。
次に、第2変動パターンテーブルT5において、第2特1通常時変動パターンテーブルT5A、第2特1確変時変動パターンテーブルT5B、第2特2通常時変動パターンテーブルT5C、および第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dについて、図示しないが、第1変動パターンテーブルT4との比較に基づいて、下記にて説明する。
第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aは、19の変動パターン(変動パターン1X~10BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン1X~10BX)は、それぞれ、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1~10Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特1通常時第1変動パターンテーブルT4Aが有する変動パターン1~10Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bは、19の変動パターン(変動パターン11X~20BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン11X~20BX)は、それぞれ、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11~20Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bが有する変動パターン11~20Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cは、19の変動パターン(変動パターン21X~30BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン21X~30BX)は、それぞれ、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cが有する変動パターン21~30Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cが有する変動パターン21~30Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dは、19の変動パターン(変動パターン31X~40BX)を有している。これら19の変動パターン(変動パターン31X~40BX)は、それぞれ、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dが有する変動パターン31~40Bと同様の基幹演出を実行するための変動パターンであるが、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dが有する変動パターン31~40Bと比較して、それぞれ、変動時間が10秒ほど長く設定されている。
すなわち、第2変動パターンテーブルT5における各変動パターンは、第1変動パターンテーブルT4における対応する各変動パターンよりも、それぞれ変動時間が10秒ほど長く設定されている。
[主制御基板300での処理一覧]
図8は、主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。
主制御基板300のメインCPU301aは、電源が供給されると、メインROM301bに格納されているプログラムに基づいて、メイン処理を実行する。メインCPU301aは、メイン処理として、電源遮断から、電源遮断前の遊技状態に復旧するための電源復旧処理、または、メインRAM301cを初期化するRAMクリア処理を実行する。また、メインCPU301aは、メイン処理として、各種の乱数(例えば、大当たり乱数)の初期値の更新を実行する。
さらに、メインCPU301aは、メイン処理の実行中に、一定周期(例えば4ミリ秒周期)ごとに繰り返しタイマ割込処理を実行する。以下に、タイマ割り込み処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
まず、メインCPU301aは、乱数更新処理を実行する。この乱数更新処理は、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および、普通図柄乱数などの各種乱数値を更新する。これらの乱数値は、この処理が行われる毎に「1」加算される。なお、各乱数値は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻される。
[スイッチ処理]
続いて、メインCPU301aは、スイッチ処理を行う。このスイッチ処理は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に実行される。スイッチ処理には、始動装置スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、第1大入賞装置スイッチ処理、および、第2大入賞装置スイッチ処理などが含まれる。始動装置スイッチ処理には、事前判定処理が含まれる。
[始動装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、始動装置スイッチ処理として、第1始動装置112または第2始動装置115に入球があった場合に、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数を取得して、これらを保留情報として、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cx(保留情報領域:図4-2(B)参照)に格納する。例えば、メインCPU301aは、第1始動装置112に遊技球が入球し、第1特別図柄に対する保留情報を取得すると、保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報が格納されている保留情報領域を特定し、当該保留情報領域の次に優先的に格納すべき保留情報領域に保留情報を格納する。ただし、第4保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報の格納は行わない。第2特別図柄に対する保留情報が取得された場合も同様の処理が行われる。
また、メインCPU301aは、始動装置スイッチ処理として、保留情報を保留情報記憶領域301cx(保留情報格納領域)に格納する場合において、当該保留情報領域に、当該保留情報と対応付けて取得時保留順情報を格納する。この場合、保留情報が取得された場合において、保留情報領域に保留情報が格納されていない場合には、保留情報は第1保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「1」となる。
[事前判定処理]
図9は、主制御基板300のCPU301aで実行される事前判定処理を示すフローチャートである。メインCPU301aは、上述した始動装置スイッチ処理中に、事前判定処理を実行する。この事前判定処理では、第1始動装置112及び第2始動装置115への入球時において、取得された保留情報と取得時保留順情報とが保留情報記憶領域301cx(保留情報領域)に格納される前に、当該保留情報に基づいて、大当たり判定、大当たり図柄判定、リーチ判定、および、変動パターン判定が実行される。すなわち、この事前判定処理は、保留情報記憶領域301cx(保留情報領域)に格納された保留情報が保留情報判定領域301cyにシフトして、特別図柄判定が実行されるよりも前に、大当たり判定の結果、大当たり図柄判定の結果、リーチ判定の結果、および、変動パターン判定の結果を予め特定するための処理である。
図9に示すように、メインCPU301aは、S1001の処理で、取得した保留情報(大当たり乱数)に基づいて大当たり判定を実行し、大当たりか否かを判断する。メインCPU301aは、大当たりであると判断した場合(S1001:YES)には、S1002の処理で、大当たり図柄判定を実行し、特別図柄としての大当たり図柄(特定図柄A,B,C)を特定し、その後、S1004の処理へ移行する。一方、メインCPU301aは、大当たりでないと判断した場合(S1001:NO)、すなわち、ハズレであると判断した場合には、S1003の処理で、特別図柄としてのハズレ図柄を特定し、その後、S1004へ移行する。次に、メインCPU301aは、S1004の処理で、変動パターン判定を実行し、変動パターンを特定する。続いて、メインCPU301aは、S1005の処理で、保留コマンドを生成する。この保留コマンドには、保留情報記憶領域301cxに保留情報が追加されたことを表す保留追加情報と、特定された特別図柄(以下では、事前判定用特別図柄とも呼ぶ)と、上記で特定された変動パターン(以下では、事前判定用変動パターンとも呼ぶ)と、保留情報に対応付けられる取得時保留順情報と、が含まれる。事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報とを総じて事前判定情報とも呼ぶ。
[ゲートスイッチ処理]
また、メインCPU301aは、ゲートスイッチ処理として、ゲート113bに遊技球が通過した場合に、普通図柄乱数を取得して、メインRAM301cの所定の記憶領域に格納する。
[第1大入賞装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、第1大入賞装置スイッチ処理として、大当たり遊技を実行中(大当たり遊技状態時)において、第1大入賞装置117に入賞した遊技球の検知を実行する。この場合、メインCPU301aは、大当たり遊技状態時において、第1大入賞装置117への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を、メインRAM301cの獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される(蓄積される)獲得出玉相当情報が表す数に加算する。
また、メインCPU301aは、時短遊技状態が終了した場合には、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶された獲得出玉相当情報をリセット(消去)する。これにより、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、初大当たり時における大当たり遊技状態で払い出された遊技球数と、時短遊技状態が継続している間に移行した大当たり遊技状態で払い出された遊技球数との和を表す。すなわち、当該獲得出玉相当情報が表す数は、連チャン時の大当たり遊技状態で払い出された遊技球数である。
さらに、メインCPU301aは、第1大入賞装置スイッチ処理において、獲得出玉相当情報を更新した場合には、獲得出玉相当情報を表す獲得出玉相当情報コマンドをセットする。
[第2大入賞装置スイッチ処理]
メインCPU301aは、第2大入賞装置スイッチ処理として、大当たり遊技を実行中(大当たり遊技状態時)において、第2大入賞装置127に入賞した遊技球の検知を実行する。この場合、メインCPU301aは、大当たり遊技状態時において、第2大入賞装置127への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を、メインRAM301cの獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される(蓄積される)獲得出玉相当情報が表す数に加算する。
また、メインCPU301aは、時短遊技状態が終了した場合には、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶された獲得出玉相当情報をリセット(消去)する。これにより、獲得出玉相当情報記憶領域301czに記憶される獲得出玉相当情報は、初大当たり時における大当たり遊技状態で払い出された遊技球数と、時短遊技状態が継続している間に移行した大当たり遊技状態で払い出された遊技球数との和を表す。すなわち、当該獲得出玉相当情報が表す数は、連チャン時の大当たり遊技状態で払い出された遊技球数である。
さらに、メインCPU301aは、第2大入賞装置スイッチ処理において、獲得出玉相当情報を更新した場合には、獲得出玉相当情報を表す獲得出玉相当情報コマンドをセットする。
[特別図柄処理]
スイッチ処理の後、メインCPU301aは、特別図柄に関する処理である特別図柄処理を行う。この特別図柄処理には、保留情報シフト処理と、大当たり判定処理と、大当たり図柄判定処理と、リーチ判定処理と、変動パターン設定処理と、特別図柄停止処理と、が含まれる。特別図柄処理の各処理について以下に説明する。
[保留情報シフト処理]
メインCPU301aは、保留情報シフト処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、特別図柄の変動表示が終了すると、メインRAM301cの保留情報記憶領域301cxにおいて、保留情報と、取得時保留順情報とをシフトさせる。例えば、メインCPU301aは、保留情報記憶領域301cxにおいて、第1特別図柄に対する保留情報が第1保留情報領域と第2保留情報領域に格納されており、かつ、第2特別図柄に対する保留情報が格納されていない状態で、特別図柄の変動表示が終了した場合には、第1特別図柄に対応する第2保留情報領域の保留情報と取得時保留順情報とを第1保留情報領域へシフトさせ、第1保留情報領域の保留情報と取得時保留順情報とをメインRAM301cの保留情報判定領域301cyにシフトさせる。
[大当たり判定処理]
次に、メインCPU301aは、大当たり判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、保留情報シフト処理によって、保留情報判定領域301cyにシフトされた保留情報に含まれる大当たり乱数と大当たり判定テーブルT1とに基づいて、大当たり判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態の場合には、非確変時大当たり判定テーブルT1Aを用い、確変遊技状態の場合には、確変時大当たり判定テーブルT1Bを用いる。
[大当たり図柄判定処理]
次に、メインCPU301aは、大当たり図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、大当たり判定が終了すると、大当たり判定の結果が大当たりの場合には、保留情報シフト処理によってシフトされた保留情報に含まれる大当たり図柄乱数と大当たり図柄判定テーブルT2とに基づいて、大当たり図柄判定を実行して、大当たり図柄(特別図柄)を決定する。この場合、シフトされた保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aを用い、シフトされた保留情報の種別が第2特別図柄の場合には、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bを用いる。一方、メインCPU301aは、大当たり判定でハズレの場合には、所定のハズレ図柄(特別図柄)を決定する。
[リーチ判定処理]
次に、メインCPU301aは、リーチ判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、シフトされた保留情報に含まれるリーチ乱数とリーチ判定テーブルT3とに基づいて、リーチ判定を実行する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、特1確変時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2通常時リーチ判定テーブルを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、特2確変時リーチ判定テーブルを用いる。
[変動パターン設定処理]
次に、メインCPU301aは、変動パターン設定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、まず、取得時保留順情報に基づいて、第1変動パターンテーブルT4を選択するのか、第2変動パターンテーブルT5を選択するのかを決定する。例えば、取得時保留順情報が「3」、または、「4」の場合には、第1変動パターンテーブルT4を選択し、取得時保留順情報が「1」、または、「2」の場合には、第2変動パターンテーブルT5を選択する。
次に、メインCPU301aは、選択した変動パターンテーブルに含まれる4つの変動パターンテーブルのうち、遊技状態と特別図柄の種別に基づいて、いずれの変動パターンテーブルを用いるのか選択する。例えば、上記で第1変動パターンテーブルT4を選択した場合には、第1変動パターンテーブルT4のうちの4つの変動パターンテーブルT4A~T4Dの中から1つの変動パターンテーブルを選択する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dを用いる。
また、例えば、上記で第2変動パターンテーブルT5を選択した場合には、第2変動パターンテーブルT5のうちの4つの変動パターンテーブルT5A~T5Dの中から1つの変動パターンテーブルを選択する。この場合、遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第1特別図柄である場合には、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bを用いる。遊技状態が非確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cを用いる。遊技状態が確変遊技状態であり、保留情報の種別が第2特別図柄である場合には、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dを用いる。
次に、メインCPU301aは、大当たり図柄判定の結果、リーチ判定の結果、シフトされた保留情報に含まれる変動パターン乱数、および、選択した変動パターンテーブルに基づいて、変動パターン判定を実行し、変動パターンを決定する。この場合、例えば、大当たり図柄判定の結果、特定図柄が決定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、当該特定図柄の演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。また、リーチ判定の結果、リーチを行うと判定されている場合には、選択した変動パターンテーブルにおける変動パターンのうち、リーチを実行する演出内容に対応する変動パターンの中から選択する。メインCPU301aは、変動パターンを決定すると、決定した変動パターンを含む変動開始コマンドをセットする。
[特別図柄停止処理]
また、メインCPU301aは、特別図柄停止処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、変動パターン設定処理後、第1特別図柄表示器120又は第2特別図柄表示器122に特別図柄を変動表示させて、変動パターン判定で判定された変動パターンに基づく時間が経過すると、変動中の特別図柄を停止表示させ、当該停止表示させた特別図柄によって、大当たり図柄判定の判定結果を報知させる。この場合、メインCPU301aは、図柄確定コマンドをセットする。
さらに、メインCPU301aは、特別図柄停止処理において、変動中の特別図柄を停止表示させた後、大当たり図柄判定の判定結果に基づいて、大当たり遊技フラグをONするか否かを判定し、ONすると判定した場合には、大当たり遊技フラグをONする処理を実行する。
この特別図柄処理において、メインCPU301aは、時短遊技フラグおよび確変遊技フラグがONの場合に、時短変動回数が所定回数(例えば、100回)となった場合には、これら時短遊技フラグおよび確変遊技フラグをOFFする処理も実行する。
[普通図柄処理]
メインCPU301aは、普通図柄処理を行う。この普通図柄処理は、普通図柄判定処理と、動作パターン設定処理と、開閉部材制御処理と、を含む。普通図柄処理の各処理について以下に説明する。
[普通図柄判定処理]
メインCPU301aは、普通図柄判定処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄の保留情報がある場合には、当該保留情報に含まれる普通図柄乱数と普通図柄判定テーブルT6とに基づいて、普通図柄判定を実行する。
[動作パターン設定処理]
メインCPU301aは、普通図柄判定で当たりと判定した場合には、可動片115bの動作パターン設定処理を行う。具体的には、メインCPU301aは、非時短遊技状態であるときは0.1秒間の開放を2回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は0.2秒)し、時短遊技状態であるときは0.5秒間の開放を5回行う動作パターンを設定(合計開放制御時間は2.5秒)する。メインCPU301aは、普通図柄判定の結果が、ハズレの場合には、動作パターンの設定を行わない。
[開閉図柄制御処理]
メインCPU301aは、開閉部材制御処理を実行する。具体的には、メインCPU301aは、普通図柄判定を実行後、普通図柄表示器118に普通図柄を変動表示させ、普通図柄判定の判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。この場合、普通図柄の変動秒数は、非時短遊技状態であるときは12秒と設定され、時短遊技状態であるときは3秒と設定される。メインCPU301aは、普通図柄を停止表示させた後、動作パターン設定処理において動作パターンが設定されていれば、当該動作パターンに基づいて、可動片115bを開閉制御する。
[大入賞装置開放制御処理]
続いて、メインCPU301aは、大入賞装置開放制御処理を行う。この大入賞装置開放制御処理は、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127の開放パターン設定処理と遊技状態設定処理とを含む。
[開放パターン設定処理]
メインCPU301aは、大当たり遊技フラグがONである場合には、オープニング演出中に、大当たり図柄判定の結果に基づいて、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127の開放パターンを設定する開放パターン設定処理を行う。メインCPU301aは、オープニング演出が終了すると、設定した開放パターンに基づいて、第1大入賞装置117の開閉制御を行い、ラウンド遊技を実現させる。また、ラウンド遊技が16ラウンド継続の場合には、第1大入賞装置117のよる16ラウンドの遊技が終了(第1大入賞装置117を閉)すると、設定した開放パターンに基づいて、第2大入賞装置127の開閉制御を行い、ボーナス遊技を実現させる。
[遊技状態設定処理]
また、メインCPU301aは、エンディング演出が終了する場合に、大当たり遊技フラグをOFFする処理と、時短遊技フラグ、および、確変遊技フラグをONする処理とを実行すると共に、時短変動回数を所定回数(例えば、8000回)に設定する遊技状態設定処理を行う。
[払出処理]
続いて、メインCPU301aは、払出処理を実行する。この払出処理は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する処理である。
[コマンド送信処理]
次に、メインCPU301aは、コマンド送信処理を実行する。このコマンド送信処理は、上記処理においてメインRAM301cにセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板320に送信する。
[演出制御基板320の電気的構成]
図10は、演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。演出制御基板320は、主制御基板300から送信されるコマンド(変動パターン等含む)に基づき、演出パターンを決定して、演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。上述したように、画像制御基板330にはメイン表示装置131、および、音声出力装置331が電気的に接続されており、ランプ制御基板340には、角ユニット135、マスクユニット154、第1メガネユニット155a、第2メガネユニット155b、ナンバーユニット156、および、演出用照明装置342が電気的に接続されている。かかる構成により、画像制御基板330およびランプ制御基板340は、演出制御基板320から送信される演出パターン指定コマンドに基づいて、表示演出、音声演出、照明演出、および、役物可動演出を実行することが可能となる。
図10に示すように、サブROM320bには、基幹表示演出指定テーブルTS1と、装飾図柄決定テーブルTS2と、チャンスアップ決定テーブルTS3とが格納されている。
基幹表示演出指定テーブルTS1は、主制御基板300から送信される変動パターンに基づいて、上述した通常ハズレ演出、ノーマルリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出1、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出2、および、SPSPリーチ復活(当たり)演出のうちのいずれかの演出を、表示演出における基幹となる演出(以下では、基幹表示演出とも呼ぶ)として指定するためのテーブルである。本実施形態では、主制御基板300から送信される変動パターンと基幹表示演出とが一対一に対応している。
なお、変動パターンに対し複数の基幹表示演出を対応させておき、演出制御基板320のサブCPU320aが抽選で基幹表示演出を選択するようにしてもよい。このようにすれば、同じ変動パターンであっても、その演出内容を変えることができる。また、複数の変動パターンに対して一つの基幹表示演出を対応させるようにしてもよい。
装飾図柄決定テーブルTS2は、演出パターンに基づく表示演出において、仮停止表示や確定停止表示する装飾図柄の組み合わせと、リーチを実行する場合におけるリーチ図柄と、を決定するためのテーブルである。
チャンスアップ決定テーブルTS3は、表示演出において、所定のチャンスアップ演出を決定するためのテーブルである。ここで、チャンスアップ演出とは、通常の演出とは異なる態様の表示演出を実行して、通常の演出と比較して、大当たりの期待度を上昇させるための演出である。
図10に示すように、サブRAM320cには、保留記憶領域320c1と、獲得出玉相当情報記憶領域320c2と、事前判定情報記憶領域320c3とが設けられている。
保留記憶領域320c1は、第1特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域と、第2特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域との8つの領域に区分され、それぞれに1つの保留フラグが格納可能となっている。保留記憶領域320c1の第1特別図柄に対応する保留領域において、保留フラグの格納の優先順は、第1保留領域が最優先で格納対象とされ、第1保留領域に保留フラグが格納されていれば、次に、第2保留領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留領域においても同様である。演出制御基板320が主制御基板300からの保留コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、当該保留領域の次に優先的に格納すべき保留領域に保留フラグを格納する。ただし、第4保留領域に保留フラグが格納されている状態で、保留コマンドを受信した場合には、保留フラグの格納は行わない。
また、保留フラグの消去の優先順は、格納する場合の優先順の逆であり、すなわち、第4保留領域が最優先で消去対象とされ、第4保留領域に保留フラグが格納されていないと、次に、第3保留領域が優先で消去対象とされ、次に、第2保留領域が優先で消去対象とされ、最後に、第1保留領域が消去対象として選択される。演出制御基板320が主制御基板300から図柄確定コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、優先的に消去すべき保留領域の保留フラグを消去する。第1保留領域に保留フラグを格納されていない場合には、消去処理を行わない。
獲得出玉相当情報記憶領域320c2は、主制御基板300から送信される獲得出玉相当情報コマンドが表す獲得出玉相当情報を記憶するための領域である。この獲得出玉相当情報は、獲得出玉相当情報コマンドが送信されてくるたびに、上書き保存される。
図11は、サブRAM320cに設けられる事前判定情報記憶領域320c3を模式的に示す説明図である。事前判定情報記憶領域320c3は、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)を格納するための記憶領域であり、特別図柄の種別に対応して、それぞれ、4つの格納領域(第1格納領域、第2格納領域、第3格納領域、および、第4格納領域)が設けられている。また、それぞれの格納領域には、事前判定用特別図柄に基づく大当たり判定情報を格納する大当たり判定情報欄と、事前判定用図柄に基づく大当たり図柄情報を格納する大当たり図柄情報欄と、事前判定用変動パターンに基づく変動パターン情報を格納する変動パターン情報欄と、取得時保留順情報を格納する取得時保留順情報欄と、連続演出の発動の有無を示す連続演出有無情報を格納する連続演出有無情報欄と、が設けられている。詳細は後述するが連続演出有無情報は、連続演出発動情報と、連続演出不発動情報とを含む。
主制御基板300から送信されてくる保留コマンド(図9:S1005)には、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)が含まれる。事前判定情報記憶領域320c3には、これらの事前判定情報が対応付けられて格納される。第1特別図柄に対する格納領域において、事前判定情報を格納する優先順は、第1格納領域が最優先で格納対象とされ、第1格納領域に事前判定情報が格納されていれば、次に、第2格納領域が優先で格納対象とされ、次に、第3格納領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4格納領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対する格納領域についても同様である。例えば、第1特別図柄の第3格納領域に既に事前判定情報が格納されている状態で、新たな第1特別図柄の事前判定情報(特定図柄A、変動パターン7B、取得時保留順情報「4」)を格納する場合(図11参照)には、第4格納領域の取得時保留順情報欄に「4」を表す情報を格納し、第4格納領域の変動パターン情報欄に「変動パターン7B」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり図柄情報欄に「特定図柄A」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり判定情報欄に「大当たり」を表す情報を格納する。
なお、図11では、第1特別図柄に係る第1格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン1」の情報が、取得時保留順情報欄に「3」を表す情報がそれぞれ格納されている。第2格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン2AX」の情報が、取得時保留順情報欄に「1」を表す情報がそれぞれ格納されている。第3格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン4BX」の情報が、取得時保留順情報欄に「2」を表す情報がそれぞれ格納されている。
また、連続演出有無情報欄には、後述の先読み処理において、連続演出を実行するか否かを表す連続演出発動情報が格納される。なお、図11では、第1特別図柄に係る第4格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出の発動を示す情報である連続演出発動情報として「〇」が示され、その他の格納領域には、連続演出を発動しないことを示す情報である連続演出不発動情報として「-」が示されている。
なお、サブRAM320cは、所定のフラグなどが記憶されるフラグ記憶領域(図示せず)も有している。例えば、このフラグ記憶領域には、後述する連続実行演出フラグや擬似連演出実行フラグなどが格納される。
[演出制御基板320での処理一覧]
図12は、演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。演出制御基板320のサブCPU320aは、電源が供給されると、演出メイン処理を実行する。
[演出メイン処理]
サブCPU320aは、演出メイン処理として、主制御基板300で実行される電源復旧処理に対応する電源復旧演出処理、または、主制御基板300で実行されるRAMクリア処理に対応するRAMクリア演出処理を実行する。
また、サブCPU320aは、演出メイン処理中の実行中に、一定周期(例えば、2ミリ秒)ごとに繰り返し演出タイマ割込処理を実行する。なお、このような演出制御基板320で行われる処理は、サブROM320bに格納されているプログラムに基づいて実行される。
[演出タイマ割込処理]
サブCPU320aは、演出タイマ割込処理において、乱数更新処理と、コマンド受信処理と、演出ボタン処理と、コマンド送信処理とを実行する。以下に、演出タイマ割込処理の各種処理を説明する。
[乱数更新処理]
サブCPU320aは、乱数更新処理として、演出に用いる各種乱数(例えば、装飾図柄決定乱数、チャンスアップ乱数)を更新する。具体的には、サブCPU320aは、各種乱数に「1」を加算して更新し、所定の値まで到達すると「0」にリセットする。
[コマンド受信処理]
サブCPU320aは、コマンド受信処理として、先読み処理と、演出パターン決定処理と、保留処理と、事前判定情報シフト処理と、普図演出処理と、図柄確定処理と、獲得出玉相当情報記憶処理と、大当たり処理とを実行する。以下に、コマンド受信処理の各種処理を説明する。
[先読み処理]
先読み処理は、主制御基板300から送信される保留コマンドに基づいて連続演出を行うか否かを判定する処理、擬似連演出を行うか否かを判定する処理を実行する。この先読み処理については、図13を用いて詳細を後述する。
なお、連続演出とは、メイン表示装置131において、実行され得る演出であり、特別図柄における複数の変動表示に亘って、後述する変動開始演出中に実行され得る演出である。この連続演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。連続演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。また、連続演出は、特別図柄における1回の変動表示に実行されてもよい。
また、擬似連演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。擬似連演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。
[演出パターン決定処理]
サブCPU320aは、演出パターン決定処理として、基幹表示演出指定テーブルTS1、装飾図柄決定テーブルTS2、および、チャンスアップ決定テーブルTS3に基づいて、演出パターンを決定する。この演出パターン決定処理についての詳細は、図14を用いて後述する。
[保留処理]
サブCPU320aは、保留処理として、主制御基板300からの保留コマンドを受信した場合であって、サブRAM320cに設けられた保留記憶領域320c1における第4保留領域に保留フラグが格納されていない場合に、格納優先度が高い保留領域に保留フラグを格納する。例えば、サブCPU320aは、第1~第2保留領域に保留フラグが格納された状態で、保留コマンドを受信した場合には、第3保留領域に保留フラグを格納する。また、サブCPU320aは、保留処理として、演出パターン決定処理で演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)に、保留フラグの消去優先度の高い保留領域から1つの保留フラグを消去する。サブCPU320aは、第1~第4保留領域に保留フラグが格納された状態で、演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)には、第4保留領域の保留フラグを消去する。
また、サブCPU320aは、保留処理として、保留表示に係る処理を実行する。具体的には、保留記憶領域320c1の4つの保留領域に対応させて、メイン表示装置131において保留表示を行うための保留表示コマンドをセットする。例えば、保留記憶領域320c1において、第1~第3保留領域に保留フラグが格納されている状態では、メイン表示装置131において3つの保留があることを示す保留表示コマンドをセットする。この保留表示コマンドは、後述のコマンド送信処理において、画像制御基板330に送信される。画像制御基板330は、保留表示コマンドを受信した場合には、メイン表示装置131を制御して、当該保留表示コマンドに基づく保留表示を実行する。
[事前判定情報シフト処理]
サブCPU320aは、事前判定情報のシフト処理として、演出パターン決定処理で演出パターンが決定された場合(変動開始コマンドを受信した場合)に、サブRAM320cの事前判定情報記憶領域320c3の格納領域に格納された事前判定情報のシフト処理を実行する。例えば、図11のごとく事前判定情報が格納されている場合において事前判定情報のシフト処理を実行する場合には、第1格納領域に格納された情報を消去し、第2格納領域に格納された情報を第1格納領域にシフトし、第3格納領域に格納された情報を第2格納領域にシフトし、第4格納領域に格納された情報を第3格納領域にシフトする。したがって、第1特別図柄に対応する第1格納領域~第4格納領域に格納されている事前判定情報(大当たり判定情報、大当たり図柄情報、変動パターン情報のセット)の数と、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx:図4-2参照)に格納されている第1特別図柄に対する保留情報の数とは、1対1に対応する。同様に、第2特別図柄に対応する第1格納領域~第4格納領域に格納されている事前判定情報(大当たり判定情報、大当たり図柄情報、変動パターン情報を1セット)の数と、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx)に格納されている第2特別図柄に対する保留情報の数とは、1対1に対応する。例えば、図11に示すように、第1特別図柄に対する第1格納領域~第4格納領域のすべてに事前判定情報が格納されていれば、主制御基板300のメインRAM301c(保留情報記憶領域301cx)に格納されている第1特別図柄に対する保留情報の数も4つである。
なお、本実施形態の遊技機100では、第1特別図柄および第2特別図柄の双方に保留情報があり、特別図柄を停止して、次の図柄変動へと移行する場合、第2特別図柄の保留情報を優先的に用いて特別図柄判定を行う。したがって、事前判定情報記憶領域320c3において、第1特別図柄および第2特別図柄に対応する格納領域のそれぞれに事前判定情報が格納されている場合には、装飾図柄の変動を停止表示して、次の変動演出へと移行する場合、第2特別図柄に対応する格納領域の事前判定情報のシフト処理が実行される。
[普通図柄演出処理]
普通図柄演出処理は、普通図柄判定における判定結果に応じて、メイン表示装置131の所定の領域(例えば、メイン表示装置131の角)などで、普通図柄の変動に対応する演出を行う。例えば、普通図柄の変動中は「○」と「×」とを交互に表示し、判定結果に応じて当たりであれば「○」、ハズレであれば「×」を表示する。
[図柄確定処理]
サブCPU320aは、図柄確定処理として、主制御基板300からの図柄確定コマンドに基づいて、メイン表示装置131で変動中の装飾図柄を確定停止表示させるための処理を実行する。
[獲得出玉相当情報記憶処理]
サブCPU320aは、獲得出玉相当情報記憶処理として、主制御基板300から獲得出玉相当情報コマンドを受信した場合には、当該コマンドが表す獲得出玉相当情報をサブRAM320cの獲得出玉相当情報記憶領域320c2に記憶する。
[大当たり処理]
サブCPU320aは、大当たり処理として、主制御基板300からの所定のコマンドを受信することによって、大当たり遊技の初めのオープニング演出を実行するためのオープニング処理、大当たり遊技中のラウンド遊技に対応するラウンド演出を実行するためのラウンド処理、および、大当たり遊技の最後に、エンディング演出を実行するためのエンディング処理を実行する。
[演出ボタン処理]
サブCPU320aは、演出ボタン処理として、角ユニット135や演出操作スティック136を介した入力を検出し、それに応じた所定の演出を行う。
[コマンド送信処理]
サブCPU320aは、コマンド送信処理として、上記各種処理でセットされたコマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。
[先読み処理の説明]
図13は、先読み処理のフローチャートである。ここで、上述した先読み処理を以下に説明する。
この先読み処理では、まず、サブCPU320aは、S1305の処理で、保留コマンド受信処理を実行する。具体的には、主制御基板300から保留コマンドを受信したか否かを判断し、保留コマンドを受信した場合には、保留コマンドに含まれる事前判定情報を事前判定情報記憶領域320c3の対応する格納領域に格納する。保留コマンドを受信していない場合には、後述の連続演出フラグ設定処理と擬似連演出フラグ設定処理を実行せずに、この先読み処理を終了する。
続いて、サブCPU320aは、保留コマンド受信処理後、S1310の処理で、連続演出フラグ設定処理を実行する。具体的には、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、S1305の処理で受信した事前判定情報に基づいて、連続演出を実行するか否か、言い換えれば、連続演出フラグをONにするか否かを判定する。詳しくは、サブCPU320aは、以下の条件A、条件Bの2つの条件をすべて満たした場合に、連続演出フラグをONすると判定し、2つの条件のうち一つでも満たさない場合には、連続演出フラグをONしないと判定する。
条件A:事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で新たに格納した事前判定情報よりも前に格納された事前判定情報(大当たり判定情報欄)に、大当たりを表す情報がないこと。言い換えれば、S1305の処理で事前判定情報を格納する前の保留情報記憶領域301cxにおける保留情報に大当たりがないこと。
条件B:先読み抽選に当選。
上記条件Aの例として、第2特別図柄に対応する格納領域には事前判定情報が格納されておらず、一方で、第1特別図柄に対応する第1格納領域~第3格納領域にそれぞれ事前判定情報が格納されており、新たに、S1305の処理で事前判定情報を第1特別図柄に対応する第4格納領域に格納した場合を想定する(図11参照)。この場合、第1特別図柄に対応する第1格納領域~第3格納領域に格納された事前判定情報(大当たり判定欄)に大当たりを示す情報がなければ、上記条件Aが満たされる。
また、条件Bにおける先読み抽選は、S1305の処理で新たに格納した事前判定情報に含まれる事前判定用特別図柄が、ハズレ図柄の場合には、第1の先読み抽選確率で抽選を行い、大当たり図柄の場合には、第1の先読み抽選確率よりも当選期待度が高い第2の先読み抽選確率で抽選を行うように設定されている。これにより、大当たりの場合に、先読み演出が実行される確率が高く設定され、言い換えれば、先読み演出が出現した場合には、先読み演出が出現しない場合と比較して、大当たり期待度が高い。
また、本実施形態では、条件A、条件Bのすべてを満たさなければ、連続演出フラグをONしないこととしているが、本発明は、これに限られるものではなく、例えば、上記条件Bを満たせば、連続演出フラグをONするようにしてもよい。
連続演出フラグをONとすると判定した場合には、事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で格納した格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出発動情報(図11では「〇」)を格納する。連続演出フラグをONしないと判定した場合には、事前判定情報記憶領域320c3において、S1305の処理で格納した格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出不発動情報(図11では「-」)を格納する。
サブCPU320aは、連続演出有無情報欄に連続演出発動情報、または、連続演出不発動情報が格納された場合、または、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグが既にONである場合には、次のS1315の処理に移行する。
なお、連続演出フラグがONされ、事前判定情報記憶領域320c3の連続演出有無情報欄に、連続演出発動情報「○」が格納された場合には、次回の特別図柄の変動表示から、メイン表示装置131において、連続演出が実行される。この連続演出は、連続演出発動情報を含む事前判定情報に対応する保留情報に基づいて表示演出が実行されるまで、実行され得る。この場合、連続演出発動情報を含む事前判定情報に対応する保留情報に基づく表示演出中でも実行され得る。
また、サブCPU320aは、この連続演出フラグ設定処理で連続演出フラグをONに設定した場合において、判定に用いた事前判定情報に対応する変動表示が終了した場合には、上述した図柄確定処理において、連続演出フラグをOFFに設定する。
続いて、サブCPU320aは、連続演出フラグ設定処理後、S1315の処理で、擬似連演出フラグ設定処理を実行する。具体的には、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがONである場合には、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグをOFFに設定する。サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグをONに設定する。その後、この先読み処理を終了し、コマンド受信処理に戻る。
なお、サブCPU320aは、後述の演出パターン決定処理において、取得した変動パターンが擬似連演出ありの変動パターン(例えば、変動パターン7B)の場合であっても、上記擬似連演出フラグ設定処理により、擬似連演出フラグがOFFに設定されている場合(連続演出フラグがONの場合)には、擬似連演出を実行しない。
[演出パターン決定処理の説明]
図14は、演出パターン決定処理のフローチャートである。この演出パターン決定処理において、まず、サブCPU320aは、主制御基板300からの変動開始コマンドを受信したか否かを判断する(S1405)。サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信していない場合(S1405:NO)には、この演出パターン決定処理を終了し、コマンド受信処理に戻る。サブCPU320aは、変動開始コマンドを受信した場合(S1405:YES)には、S1410の処理で、変動開始コマンドに含まれる変動パターンを取得する。
次に、サブCPU320aは、S1415の処理で、演出パターンを決定する。具体的には、サブCPU320aは、基幹表示演出の決定、連続演出の決定、擬似連演出の決定、リーチ図柄の決定、チャンスアップの決定、および、停止図柄の決定を行うことで演出パターンを決定する。以下に、この詳細について説明する。
まず、サブCPU320aは、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、S1410の処理で取得した変動パターンに対応する演出を基幹表示演出として決定する。例えば、サブCPU320aは、取得した変動パターンが変動パターン6Bの場合、基幹表示演出指定テーブルTS1に基づいて、変動パターン6Bに対応する演出であるSPSPリーチ(ハズレ)演出1を基幹表示演出として決定する。
次に、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがONである場合には、連続演出の実行を決定する。サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される連続演出フラグがOFFである場合には、連続演出の不実行を決定する。
次に、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがONである場合であって、S1410の処理で取得した変動パターンが擬似連演出に対応している場合には、擬似連演出の実行を決定する。例えば、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがONである場合であって、S1410の処理で取得した変動パターンが「変動パターン4B」である場合には、擬似連演出の実行を決定する。
一方、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがOFFである場合には、S1410で取得した変動パターンが擬似連演出に対応しているか否かに拘わらずに、擬似連演出の不実行を決定する。例えば、サブCPU320aは、サブRAM320cに記憶される擬似連演出フラグがOFFである場合には、S1410の処理で取得した変動パターンが「変動パターン4B」であるにも拘わらずに、擬似連演出の不実行を決定する。
すなわち、連続演出フラグがONの場合には、擬似連演出フラグはOFFであるので、連続演出が実行される場合には、擬似連演出が実行されない。一方、連続演出フラグがOFFの場合には、擬似連演出フラグはONであるので、S1410で取得した変動パターンが擬似連演出に対応していれば、擬似連演出が実行され得る。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応している場合には、装飾図柄決定乱数と装飾図柄決定テーブルTS2に基づいて、リーチ図柄を決定する。サブCPU320aは、取得した変動パターンがリーチ(リーチ形成演出)を実行する演出に対応していない場合には、この処理を飛ばす。
次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、チャンスアップ乱数とに基づいて、上述のようなチャンスアップ演出実行の有無を決定する。次に、サブCPU320aは、取得した変動パターンと、装飾図柄決定乱数とに基づいて、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定する。
以上より、サブCPU320aは、基幹表示演出、連続演出実行の有無、擬似連演出実行の有無、リーチ図柄、チャンスアップ実行の有無、および、最終停止する装飾図柄の図柄配列を決定し、この決定に沿った表示演出、役物可動演出、音声演出、および、発光演出を実現するための演出パターンを最終決定する。
[上部ユニット180の構成]
図15-1、図15-2は、上部ユニット180の構成を説明する概略図である。図15-1は、上部ユニット180の斜視図であり、(A)は上部ユニット180が外枠160とガラス枠150とに対して固定された状態の図であり、(B)は上部ユニット180が外枠160に対してのみ固定された状態の図である。図15-2は、上部ユニット180背面における斜視図であり、(A)は右背面の斜視図であり、(B)は左背面の斜視図である。
図15-1に示すように、上部ユニット180は、内部にLEDが設けられた第1側部1510と第2側部1530と、「ウルトラセフン」のロゴが形成され可動に構成された役物である文字役物1550と、第1側部1510と第2側部1530とが可動に連結されるとともに外枠160に対して固定される第1支柱部1515と第2支柱部1535とを備える。
文字役物1550は、「ウルトラセフン」とのロゴが形成された本体部1580と、遊技状態に応じた演出において本体部1580を作動させるための駆動部1570とから構成されている。本体部1580は、ロゴが形成されたロゴ部材が可動となっているとともに、内部に図示しない可動役物が収納されている。駆動部1570は、本体部1580のロゴ部材および可動役物を作動させるモータ、モータからの駆動力をロゴ部材や可動役もに伝えるためのリンク機構、ランプ制御基板340からの各種の演出制御用の信号の受信や電力を制御する図示しない制御部、が設けられている。なお、本体部1580には、図示しないLEDが設けられており、遊技状態に応じた演出において、様々な発光演出が行われる。
第1側部1510は、第1支柱部1515に対して摺動可能に連結されるとともに文字役物1550が固定されている。また、第2側部1530は、第2支柱部1535に対して摺動可能に連結されるとともに文字役物1550が固定されている。さらに、第1側部1510と第2側部1530には、図示しないLEDが設けられており、遊技状態に応じた演出において、様々な発光演出が行われる。
第1支柱部1515は、図示しないレールが設けられた第1レール部と、第1側部1510が固定されるとともに第1レール部のレールに沿って摺動可能な図示しない第1摺動部と、が設けられている。第2支柱部1535は、図示しないレールが設けられた第2レール部と、第2側部1530が固定されるとともに第2レール部のレールに沿って摺動可能な図示しない第2摺動部と、が設けられている。
図15-1(B)に示すように、ガラス枠150から上部ユニット180を取外すときには、第1摺動部に固定された第1側部1510と第2摺動部に固定された第2側部1530と第1側部1510および第2側部1530に固定された文字役物1550とが一体となって、第1支柱部1515の第1レール部および第2支柱部1535の第2レール部のレールに沿って遊技機の前面で上斜め前方向に移動する。
図15-2(A)に示すように、第1支柱部1515の端部には、外枠160に対して取付けられる第1支柱取付部1517が設けられている。この第1支柱取付部1517は、外枠160に対して挿入される第1支柱取付ピン1520と、第1支柱取付ピン1520と同じ方向に延設された第1支柱取付片1525とが設けられている。また、第1支柱取付ピン1520は、先端においてテーパが形成されることで先細った形状となっており、テーパが形成されていない部分に切欠き部1521が設けられている。文字役物1550の駆動部1570におけるガラス枠150に取付けられる背面の左領域には、ガラス枠150に対して挿入される第1本体取付ピン1590と、後述する第1ガラス枠隆起部と嵌合する第1本体嵌合穴1593とが設けられている。また、第1本体取付ピン1590は、先端においてテーパが形成されることで先細った形状となっており、テーパが形成されていない部分に切欠き部1591が設けられている。
図15-2(B)に示すように、第2支柱部1335の端部には、第1支柱部1515の第1支柱取付部1517と略同様の構成の第2支柱取付部1537が設けられている。この第2支柱取付部1537は、第1支柱取付ピン1520と略同じ形状で切欠き部1541が形成された第2支柱取付ピン1540と、第1支柱取付片1525と略同じ形状の第2支柱取付片1545とが設けられている。文字役物1550の駆動部1570におけるガラス枠150に取付けられる背面の右領域には、第1本体取付ピン1590と同じ形状で切欠き部1596が形成された第2本体取付ピン1595と、後述する第2ガラス枠隆起部1735と嵌合する第2本体嵌合穴1598とが設けられている。
さらに、文字役物1550の駆動部1570におけるガラス枠150に取付けられる背面の右領域には、遊技盤ユニット102における制御基板等と電気的に接続するための上部ユニットコネクタ1575が設けられている。なお、上部ユニットコネクタ1575は、図示しないバネが設けられており、着脱方向に可動な構造となっている。このような構造の上部ユニットコネクタ1575においては、所定の力で、着脱方向に引っ張ったり、押圧したりすることが可能な構造となっている。
[ガラス枠150および外枠160の構成]
図16は、ガラス枠150および外枠160の上部における構成を説明する図であり、(A)はガラス枠150および外枠160の上部における構成の概略図であり、(B)はガラス枠150および外枠160の右上部における構成を説明する概略図である。
図16(A)に示すように、ガラス枠150には、第1本体取付ピン1590が挿入される第1ガラス枠挿入孔部1600と、第2本体取付ピン1595が挿入される第2ガラス枠挿入孔部1610と、上部ユニットコネクタ1575が挿入されるコネクタ開口部1615と、ガラス枠150を開放するときに操作される開放レバー1625とが設けられている。外枠160には、第1支柱取付部1517が取付けられる第1支柱固定部1650と、第2支柱取付部1537が取付けられる第2支柱固定部1660とが設けられている。
図16(B)に示すように、第2ガラス枠挿入孔部1610は、第2ガラス枠挿入孔1630と、第2ガラス枠隆起部1635とが設けられている。第2ガラス枠挿入孔1630は、開口縁にアールが形成されていることで、アールが形成されていないものに比べて、第2本体取付ピン1595をアールに沿って挿入し易い構造となっている。また、第2ガラス枠隆起部1635は、第2本体嵌合穴1598に嵌合する突起と、第2ガラス枠挿入孔1630の下方に設けられた半円状の突起とから構成されている。この第2ガラス枠隆起部1635において、半円状の突起が形成されていることで、第2本体取付ピン1595を第2ガラス枠挿入孔1630へ挿入するときに、第2本体取付ピン1595が開口縁のアールに沿って開口縁の下方へ滑り出てしまうことが防止される。つまり、第2ガラス枠挿入孔1630の開口縁のアールと第2ガラス枠隆起部1635とは、第2本体取付ピン1595を第2ガラス枠挿入孔1630へ挿入するときの位置決めのガイドとしての機能を有する。
なお、第1ガラス枠挿入孔部1600は、第2ガラス枠挿入孔部1610と略同様の構造であり、第1ガラス枠挿入孔と、第1ガラス枠隆起部とが設けられている。また、コネクタ開口部1615には、内枠170に取付けられた遊技盤ユニット102における遊技盤コネクタ1805が配設されるため、文字役物1550をガラス枠150に取付けたときに、上部ユニットコネクタ1575を遊技盤コネクタ1805に嵌合させることができる。さらに、開放レバー1625は、後述する錠ユニット190に連結されており、開放レバー1625が操作されると、ガラス枠150が開放可能となる。なお、開放レバー1625は、文字役物1550がガラス枠150に取付けられているときには、文字役物1550とガラス枠150との間に配設されるため、操作が難しい状態となっている。
図16(B)に示すように、第2支柱固定部1660は、第2外枠挿入孔1662と、第2外枠挿入片1665と、第2外枠受け部1667と、第2外枠押圧部1670とが設けられている。第2外枠挿入孔1662は、開口縁にアールが形成されていることで、アールが形成されていないものに比べて、第2支柱取付ピン1540をアールに沿って挿入し易い構造となっている。また、第2外枠挿入片1665は、第2外枠挿入孔1662の開口から上方に延設された壁部であり、第2支柱部1535を取付けるときに、第2支柱取付ピン1540が第2外枠挿入孔1662以外の部分に入り込むことを防止する。さらに、第2外枠押圧部1670は、後述する外枠ロック機構に連結されている部材であって、第2支柱部1535が取付けられるときに、第2支柱取付片1545によって押圧される。
また、第2外枠受け部1667は、第2支柱部1535を取付けたときに第2支柱部1535の底面を接触させて上部ユニット180を支える、といった機能を備えるとともに、第2支柱部1535を取付けるときに第2支柱部1535の底面を沿わせつつ、第2支柱取付ピン1540を第2外枠挿入孔1662に挿入させることも可能にする部材である。つまり、第2外枠挿入孔1662と、第2外枠挿入片1665と、第2外枠受け部1667とは、第2支柱取付ピン1540を第2外枠挿入孔1662に挿入させるときの位置決めのガイドとしての機能を有する。なお、第1支柱固定部1650は、第2支柱固定部1660と同様の構成であり、第1外枠挿入孔と、第1外枠挿入片と、第1外枠受け部と、第1外枠押圧部とが設けられている。
[錠ユニット190の構成]
図17は、ガラス枠150の錠ユニット190の構成を説明する概略図であり、(A)はロック状態の錠ユニット190を示す図であり、(B)は非ロック状態の錠ユニット190を示す図である。
図17に示すように、錠ユニット190は、ガラス枠150の背面に設けられる機構であって、回転部材1710と、第1リンク部材1730と、第2リンク部材1740と、第3リンク部材1750とが設けられている。回転部材1710は、ガラス枠150に設けられた鍵穴部材に連結されており、鍵穴部材の鍵穴に差込まれた所定の鍵が回転されることに連動して回転する部材である。第1リンク部材1730は、回転部材1710の作動に応じて、ガラス枠150の右辺の面において上下方向に作動可能に設けられた部材であり、第2リンク部材1740に対して作用可能に設けられている。第2リンク部材1740は、第1リンク部材1730の作動に応じて、第3リンク部材1750を連動させるように設けられた部材である。第3リンク部材1750は、ガラス枠150の上辺の面において左右方向に作動可能に設けられた部材であり、第2リンク部材1740を介して第1リンク部材1730の作動が作用可能に設けられている。また、付勢力供給部1745は、付勢力を発生させるバネが設けられるとともに、第1リンク部材1730に対して下方向の付勢力が加えられるように、第1リンク部材1730にワイヤで連結されている。センサ1760は、第3リンク部材1750の動きに応じて、錠ユニット190がロック状態か非ロック状態かを検知するセンサである。
図17(A)に示すように、錠ユニット190がロック状態である場合、第1ガラス枠挿入孔部1600に挿入された第1本体取付ピン1590の切欠き部1591に対して、第3リンク部材1750の左端部1753が嵌まり込むとともに、第2ガラス枠挿入孔部1610に挿入された第2本体取付ピン1595の切欠き部1596に対して、第3リンク部材1750の右端部1755が嵌まり込んだ状態である。つまり、錠ユニット190がロック状態である場合には、ガラス枠150から文字役物1550を取外すことができないこととなる。なお、文字役物1550を取付けていないときの錠ユニット190においては、第3リンク部材1750に対して、図示しないバネにより左方向の付勢力が働いていることで、上述したようなロック状態が維持される。
図17(B)に示すように、錠ユニット190が非ロック状態である場合、第1本体取付ピン1590の切欠き部1591に対して、第3リンク部材1750の左端部1753が嵌まり込んでおらず、第2本体取付ピン1595の切欠き部1596に対して、第3リンク部材1750の右端部1755も嵌まり込んでいない状態である。つまり、錠ユニット190が非ロック状態である場合には、ガラス枠150から文字役物1550を取外すことができることとなる。
ここで、ロック状態の錠ユニット190を非ロック状態にする場合の各部材の作動について説明する。まず、鍵穴部材に挿入された所定の鍵を左に回すと、回転部材1710が左に回転し、第1リンク部材1730を上方向に作動させる。この第1リンク部材1730の動きが、第2リンク部材1740を介して第3リンク部材1750に作用し、第3リンク部材1750が右方向に作動する。このように、第3リンク部材1750が右方向に作動することによって、第1本体取付ピン1590の切欠き部1591に対する左端部1753の嵌まり込みと、第2本体取付ピン1595の切欠き部1596に対する右端部1755の嵌まり込みが解除される。
また、文字役物1550をガラス枠150に取付けるときは、ロック状態の第1ガラス枠挿入孔部1600および第2ガラス枠挿入孔部1610に対して第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595を挿入することとなる。このとき、挿入される第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595は先細りの形状であることから、第3リンク部材1750の左端部1753および右端部1755の各々が右方向へ逃げるように、第3リンク部材1750自体が右方向へ移動する。そして、第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595が挿入されると、第3リンク部材1750は付勢力によって左方向へ移動して、切欠き部1591および切欠き部1596に対して、第3リンク部材1750の左端部1753および右端部1755が嵌まり込み、第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595がロックされる。
外枠ロック機構は、第1外枠押圧部、第2外枠押圧部1770、および複数の部材から構成されたリンク機構であり、外枠160に対して上部ユニット180の第1支柱部1515と第2支柱部1535とが取外し不可能なロック状態又は取外し可能な非ロック状態に、図示しない外枠ロック解除操作部が操作されることによって切替可能なものである。外枠ロック機構は、外枠160に対して外枠160における第1支柱固定部1650と第2支柱固定部1660とで挟まれる位置に設けられており、上部ユニット180がガラス枠150に対して取付けられているときには、文字役物1550によって外枠ロック解除操作部が露出しないように設けられている。つまり、上部ユニット180をガラス枠150および外枠160から取外すときには、文字役物1550をガラス枠150から取外した後に、露出した外枠ロック解除操作部が操作されることによって第1支柱固定部1650と第2支柱固定部1660とが非ロック状態となり、上部ユニット180の全体を取外す、という手順の作業を実行することとなる。
[遊技盤ユニット102の構成]
図18-1は、遊技盤ユニット102の表側面の斜視図であり、図18-2は、遊技盤ユニット102の裏側面の斜視図である。この遊技盤ユニット102は、内枠170に対して図示しない固定機構によって着脱可能に固定される。
図18-1、図18-2に示すように、遊技盤ユニット102は、遊技盤102Aと、役物ユニット102Bと、メイン表示装置131と、演出制御基板ユニット102Cと、主制御基板ユニット102Dと、から構成されている。遊技盤102Aは、遊技盤ユニット102の表側面において、役物ユニット102Bに対して着脱可能に取付けられる。また、メイン表示装置131は、遊技盤ユニット102の裏側面において、役物ユニット102Bに対して着脱可能に取付けられる。さらに、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとは、遊技盤ユニット102の裏側面において、メイン表示装置に対して各々が着脱可能に取付けられる。
図18-1に示すように、遊技盤ユニット102の遊技盤102Aの表側面には、四角の各々に遊技盤固定部1812、1814、1816、1818を一つずつ備えている。これらの遊技盤固定部1812、1814、1816、1818は、各々において略同様の構造であり、遊技盤102Aの表面に回転操作が可能に設けられた固定切替部と、遊技盤102Aの裏面に突設されたピン状部とピン状部の中心から放射状に延設された2つの突起部とからなる固定ピンとから構成されている。これらの遊技盤固定部1812、1814、1816、1818は、各々の固定切替部を回転させると、遊技盤102Aの裏側面において連結されている各々の固定ピンも回転するような構造である。なお、これら遊技盤固定部1812、1814、1816、1818の各々の固定ピンが嵌まり込むために役物ユニット102Bに設けられたロック孔1912、1914、1916、1918については後述する。また、遊技盤ユニット102の役物ユニット102Bの上部には、オス型コネクタである上部ユニットコネクタ1575と嵌合する形状のメス型コネクタである遊技盤コネクタ1805が設けられており、遊技盤コネクタ1805は、上部ユニットコネクタ1575とは異なり、可動でない構造のものである。さらに、遊技盤ユニット102の役物ユニット102Bの表側面には、四角の各々に、後述するユニット固定部2022、2024、2026、2028により押圧される部分であるユニット係合部1822、1824、1826、1828が設けられている。
図18-2に示すように、遊技盤ユニット102の裏側面には、役物ユニット102Bに対して、着脱可能にメイン表示装置131が設けられ、メイン表示装置131に対して着脱可能に演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが設けられている。また、遊技機100における電源基板360から供給される電力や、主制御基板300等からの各種の信号等に関しての授受を中継するための中継基板1850が、役物ユニット102Bに設けられている。中継基板1850は、役物ユニット102Bに対して着脱不可能に設けられており、遊技機100における各ユニットとは図示しないケーブルによって接続されている。また、役物ユニット102Bには、中継基板1850と種々の可動役物との間にメイン表示装置131が設けられるスペースが形成されており、そのスぺ―スには、メイン表示装置131がスライドされることによって嵌まり込む表示装置枠が設けられている。さらに、メイン表示装置131には、表示装置枠に嵌まり込んだ状態で、役物ユニット102Bに対して嵌合することによって、着脱可能な状態である非ロック又は着脱不可能な状態であるロックに切替可能なロック切替部1870、1875が設けられている。
[遊技盤102Aの構成]
図19-1は、遊技盤102Aの表側面の斜視図である。図19-1に示すように、遊技盤102Aは、透明なアクリル部材からなり、複数の釘(図示せず)や風車(図示せず)が配置されている。これら釘や風車は、遊技球の動きを変更したり、所定の入賞口に誘導したりする機能を有する。また、遊技盤固定部1812、1814、1816、1818や、第1始動装置112、ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127、可動片115b、117b、127bが設けられている。なお、上述のように各始動装置等が設けられている遊技盤102Aには、図示しないゲート検出スイッチ303、第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置検出スイッチ305、第1入賞装置検出スイッチ306a、第2入賞装置検出スイッチ306b、および始動装置開閉ソレノイド307、第1大入賞装置開閉ソレノイド308、第2大入賞装置開閉ソレノイド370も設けられている。さらに、遊技盤102Aには、表示器125における種々の表示の示唆する内容の説明等が記載されたカバーである表示器カバー1925Aも設けられている。
なお、本実施形態では、遊技盤102Aは、透明に形成されているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、遊技盤102Aは、光透過性に形成されていればよく、半透明でもよい。また、遊技盤102Aは、アクリル部材以外の部材、例えば、透明なプラスチック部材から形成されてもよい。
[役物ユニット102Bの構成]
図19-2は、役物ユニット102Bの表側面の斜視図である。図19-2に示すように、役物ユニット102Bには、マスクユニット154と、第1メガネユニット155aと、第2メガネユニット155bと、ナンバーユニット156と、いった可動役物と、導光パネル181と、ユニット係合部1822、1824、1826、1828と、が設けられている。また、役物ユニット102Bには、表示器125における複数のLEDで構成された部材である発光部材1925Bが、遊技盤102Aの表示器カバー1925Aによって覆われる位置に設けられている。さらに、役物ユニット102Bには、ロック孔1912、1914、1916、1918が設けられている。ここで、遊技盤102Aの遊技盤固定部1812、1814、1816、1818と、役物ユニット102Bのロック孔1912、1914、1916、1918とによるロック機構について説明する。役物ユニット102Bに遊技盤102Aを取付けるときには、まず、遊技盤固定部1812、1814、1816、1818における各々の固定ピンが、ロック孔1912、1914、1916、1918に嵌まり込むように取付ける。そして、遊技盤固定部1812、1814、1816、1818の各々を回転操作することで、役物ユニット102Bに対して、遊技盤102Aをロックさせることができる。
[メイン表示装置131等の構成]
図19-3は、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが設けられたメイン表示装置131の裏側面の斜視図である。図19-3に示すように、演出制御基板ユニット102Cは、演出制御基板320が演出制御基板ケース1970に内包されたものであり、主制御基板ユニット102Dは、主制御基板300が主制御基板ケース1980に内包されたものである。また、演出制御基板ケース1970は、図示しないサブ固定部によりメイン表示装置131に対して固定されており、サブ固定部が操作されることによって着脱可能な構成となっている。さらに、主制御基板ケース1980も、図示しないメイン固定部によりメイン表示装置131に対して固定されており、メイン固定部が操作されることによって着脱可能な構成となっている。つまり、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとは、各々がメイン表示装置131に対して着脱可能な構成となっている。
[上部ユニット180の取外し]
図20-1は、外枠160およびガラス枠150に対する上部ユニット180の脱着操作を説明する図である。図20-1(A)は、外枠160およびガラス枠150に対して上部ユニット180が取付けられた状態を示す概略図であり、図20-1(B)は、上部ユニット180の文字役物1550のみがガラス枠150に対しては取り外されているものの外枠160に対しては取付けられている状態を示す概略図である。
図20-1(A)に示すように、上部ユニット180は、外枠160およびガラス枠150に対して取付けられる。上部ユニット180の文字役物1550が、ガラス枠150に対して取付けられており、第1支柱部1515および第2支柱部1535が外枠160に対して取付けられている。このように、外枠160およびガラス枠150に対して上部ユニット180が取付けられていると、文字役物1550と第1側部1510と第2側部1530と第1支柱部1515と第2支柱部1535とが一体となるように連結されているため、ガラス枠150を開放させることができない。
図20-1(B)に示すように、取付けられている上部ユニット180を取外すときには、まず、鍵穴部材に挿入された所定の鍵を左に回して、錠ユニット190を非ロック状態にした状態で、文字役物1550をガラス枠150から取外す。このとき、文字役物1550は、第1側部1510および第2側部1530と一体となって、第1支柱部1515および第2支柱部1535のレールに沿って持ち上がるように移動する。このとき、第1支柱部1515と第2支柱部1535とは、外枠160に取付けられた状態である。このように、第1側部1510および第2側部1530と文字役物1550が一体として取外されると、ガラス枠150は開放可能な状態となる。また、鍵穴部材に挿入された所定の鍵を左に回すと、遊技盤ユニット102から上部ユニット180への電力供給が遮断される構成となっている。
ここで、上部ユニット180と遊技盤ユニット102との電気的な接続が非接続状態となる場合について説明する。上部ユニット180が取付けられているときには、上部ユニットコネクタ1575と遊技盤コネクタ1805とが嵌合することによって、上部ユニット180が電気的に接続された状態となる。一方で、文字役物1550をガラス枠150から取外すときに、上部ユニットコネクタ1575は遊技盤コネクタ1805から取外されることによって、上部ユニット180が電気的に非接続された状態となる。また、上部ユニットコネクタ1575は、図示しないバネによって、着脱方向における所定の可動範囲を有しているため、引っ張られることが可能な構造とされている。そのため、錠ユニット190を非ロック状態にして文字役物1550をガラス枠150から少し離間させた状態にするだけでは、上部ユニットコネクタ1575は遊技盤ユニット102から外れることがなく、ガラス枠150に対して文字役物1550を所定の距離に離間させないと上部ユニットコネクタ1575が遊技盤コネクタ1805から外れないようになっている。つまり、ガラス枠150から文字役物1550を取外すときに、鍵穴部材に挿入された所定の鍵を左に回して、遊技盤ユニット102から上部ユニット180への電力供給が遮断された後に、上部ユニットコネクタ1575が引っ張られつつ遊技盤コネクタ1805から引き抜かれることとなる。つまり、電源供給が文字役物1550に対する瞬断が防止されていることとなるため、上部ユニット180を取外すときの瞬断によって、上部ユニット180が故障してしまうことが防止されることとなっている。
[遊技盤ユニット102の着脱]
図20-2~図20-5は、遊技盤ユニット102の着脱方法について説明する図である。図20-2、図20-3は、ガラス枠150を開放した状態の概略図であり、図20-3(A)は遊技盤102Aのみを取外した状態の概略図であり、図20-3(B)は遊技盤ユニット102を取外した状態の概略図である。図20-4、図20-5は、ガラス枠150および内枠170を開放した状態の概略図であり、図20-5(A)は演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとを取外した状態の概略図であり、図20-5(B)はメイン表示装置131を取外した状態の概略図である。
図20-2に示すように、遊技機100において、上部ユニット180の文字ユニット1550を取外した後に、ガラス枠150を開放させると、遊技盤固定部1812、1814、1816、1818、およびユニット固定部2022、2024、2026、2028が露出し、操作可能な状態となる。このような状態で、遊技盤固定部1812、1814、1816、1818を操作すると、遊技盤102Aのみを遊技盤ユニット102から脱着することが可能となり、ユニット固定部2022、2024、2026、2028を操作すると、遊技盤ユニット102を内枠170から取外すことが可能となる。ここで、ユニット固定部2022、2024、2026、2028は、遊技盤ユニット102の役物ユニット102Bのユニット係合部1822、1824、1826、1828を押圧することによって、役物ユニット102Bが内枠170から外れることを防止するようにロック状態にするレバー形状の部材であり、レバーを押し込むことによってロック状態とし、レバーを引くことによって非ロック状態とに切替可能な構成となっている。
図20-3(A)、(B)に示すように、役物ユニット102Bのユニット固定部2022、2024、2026、2028を操作することによって、役物ユニット102Bを内枠170から取外すことができる。なお、役物ユニット102Bは、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが取付けられた状態で、一体として取外すことができる。また、役物ユニット102Bに遊技盤102Aが取付けられた状態であっても、ガラス枠150を開放させると、ユニット固定部2022、2024、2026、2028が操作可能に露出しているため、遊技盤102の全体を内枠170から取外すことも可能である。
図20-4に示すように、遊技機100において、上部ユニット180の文字ユニット1550を取外した後に、ガラス枠150と内枠170とを開放させると、遊技盤ユニット102の裏側面が露出し、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとを取外し可能な状態となる。このような状態であると、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとのうちのいずれかのみを取外したり、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとの両方を取外したりすることが可能となる。
図20-5(A)、(B)に示すように、メイン表示装置131から演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとを取外すことができる。また、メイン表示装置131を中継基板1850が設けられている端部に対して反対側の端部に向けてスライドさせることによって、メイン表示装置131が役物ユニット102Bから取外すこともできる。なお、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが取付けられたメイン表示装置131をスライドさせることによって、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとメイン表示装置131とを一体として、内枠170から取外すこともできる。
上述のような実施形態の遊技機100によれば、遊技盤ユニット120において、メイン表示装置131と演出制御基板320を備える演出制御基板ユニット102Cとは、遊技領域が形成されるとともに第1大入賞装置117(第1入賞装置検出スイッチ306a)と第2大入賞装置127(第2入賞装置検出スイッチ306b)とが設けられた遊技盤102Aと、種々の可動役物154,155a,155b,156が設けられた役物ユニット102Bとに対して、着脱可能に構成されている。このような実施形態の遊技機100であれば、例えば、メイン表示装置131および演出制御基板320が故障したために交換する場合であっても、ガラス枠150と内枠170とを開放状態にして、遊技盤102Aが取付けられた役物ユニット102Bからメイン表示装置131および演出制御基板ユニット102Cを容易且つ迅速に取外すことができるため、遊技を中断させる時間を可能な限り短くして、遊技者における遊技の興趣を損なうことを防止させることができる。
また、上述のような実施形態の遊技機100によれば、遊技盤ユニット120において、主制御基板300を備える主制御基板ユニット102Dは、遊技領域が形成されるとともに第1大入賞装置117(第1入賞装置検出スイッチ306a)と第2大入賞装置127(第2入賞装置検出スイッチ306b)とが設けられた遊技盤102Aと、種々の可動役物154,155a,155b,156が設けられた役物ユニット102Bとに対して、着脱可能に構成されている。このような実施形態の遊技機100であれば、例えば、主制御基板300が故障したために交換する場合であっても、ガラス枠150と内枠170とを開放状態にして、遊技盤102Aが取付けられた役物ユニット102Bから主制御基板ユニット102Dを容易且つ迅速に取外すことができるため、遊技を中断させる時間を可能な限り短くして、遊技者における遊技の興趣を損なうことを防止させることができる。
[第2実施形態の説明]
以下に本発明の実施形態の一例である第2実施形態について、図21~図36を参照して説明する。まず、図21~図29を参照し、遊技機1(パチンコ機)について説明する。
以下の説明において、図21に示す遊技盤ユニット12の一方側であって、遊技場内に設置された島の内側に向かう方向を、遊技機1の後方向とする。また、遊技盤ユニット12の他方側であって遊技者に向かう方向を、遊技機1の前方向とする。また、図22に示す遊技盤ユニット12の背面図における紙面右方向、左方向、上方向、下方向を、夫々、遊技機1の右方向、左方向、上方向、下方向とする。
図21に示すように、本実施形態の遊技機1は、外枠10と、遊技盤ユニット12と、内枠14とを備えている。外枠10は、遊技場内に設置された島に直接取り付けられる。外枠10は上下方向が左右方向より長い略長方形状に形成されている。遊技盤ユニット12と内枠14は、外枠10の一方の縦辺の近傍で外枠10に対して回動可能に支持されている。
図21~図23に示すように、遊技盤ユニット12は、主に、ベース枠体121と、遊技盤102Aと、画像表示装置223と、図示しないランプ中継基板と、背面カバー224とを備えている。
遊技盤ユニット12は、ベース枠体121が外枠10に対して回動可能に取り付けられることによって、外枠10に回動可能に取り付けられている。遊技盤ユニット12は、ベース枠体121に、遊技盤102A、画像表示装置223、ランプ中継基板、背面カバー224などが組み付けられることによって構成されている。
具体的には、ベース枠体121の前側に、遊技盤102Aが取り付けられ、ベース枠体121の後側に、画像表示装置223、ランプ中継基板、背面カバー224などが組み付けられている。
ベース枠体121及び遊技盤102Aには、画像表示装置223を後側に取り付けたとき、画像表示装置223が備える図示しない液晶画面が、前側から見えるようにするため、図示しない開口部が形成されている。
遊技盤102Aには、遊技球が流下する遊技領域が形成されている。遊技盤102Aは、遊技領域が表面側を向くようにベース枠体121に取り付けられる。
図22及び図23に示すように、画像表示装置223は、ベース枠体121の後側に取り付けられる。画像表示装置223は、ベース枠体121の開口部を塞ぐように配置される。また、ランプ中継基板は、ベース枠体121の後側に取り付けられる。背面カバー224は、画像表示装置223やランプ中継基板を含む画像表示ユニットの背面の一部を覆っている。
遊技盤ユニット12の後側には、後述する組立体2が組み付けられる。組立体2は、画像表示ユニットが背面カバー224で覆われる部分の下方で、ベース枠体121に対し組み付けられる。
図21に示すように、内枠14には、ガラス板を嵌め込む嵌込空間141が形成されている。このため、遊技機1を組み立てると、嵌込空間141に嵌め込まれたガラス板を介して、遊技盤ユニット12の遊技盤上に設定された遊技領域を前側から見ることができる。また、内枠14の前側には、操作ハンドル142や電飾ランプ143等が設けられている。
組立体2について説明する。図23~図25に示すように、組立体2は、台座20と、基板ケース3と、保護カバー23とを備えている。台座20は、遊技盤ユニット12(図23参照)の後側に基板ケース3を取り付けるために用いられる部品である。図25に示すように、台座20は、左右方向に沿った2辺が上下方向に沿った2辺より長尺な略長方形状に形成されており、下辺の左右両端近傍に一対の軸部21を備え、上辺の左右方向中央に板状フック22を備えている。軸部21は、軸方向が左右方向に一致するものである。
基板ケース3には、各軸部21に係合させる一対のフック部49が設けられている。一対のフック部49は、後述する外ケース45の下辺に設けられている。フック部49は、前側に向かって凸なU字状に形成されている。
図26に示すように、基板ケース3を台座20に取り付けるときは、フック部49が背面側に向かって凸となる状態に、基板ケース3を配置する。するとフック部49が軸部21に係合可能な状態となるので、基板ケース3を台座20に近づけて、各フック部49を各軸部21に係合させる。
そして、フック部49が軸部21に係合したら、基板ケース3を、軸部21を中心に左側面視反時計回り(図26中の符号ハの矢印の方向)に回転させ、基板ケース3を台座20に重ね合わせる。図24に示すように、このとき、台座20の上辺に備えられている板状フック22が基板ケース3の上辺に設けられた窪み3aに引っ掛かる。そのため、基板ケース3は、フック部49と軸部21との係合と、板状フック22と基板ケース3との係合とにより、台座20に固定される。
図24及び図25に示すように、その後、保護カバー23を基板ケース3に取り付ける。保護カバー23は、フック部49を含む基板ケース3の下部部分を覆う。このようにして組立体2は組み立てられるとともに遊技盤ユニット12の後側に添設される。
制御基板501及び基板ケース3について説明する。図25に示すように、遊技を制御する制御基板501は、基板ケース3内に収納される。制御基板501には、ROM502が装着されている。また、制御基板501には、ROM502とは異なる複数の電子部品595が実装されている。複数の電子部品595は、IC、抵抗、コネクタ、コンデンサ、及びコイル等の種々の電子部品を含む。また、図27(b)に示すように、制御基板501には、複数のコネクタ771,772,773,774,775,776が実装されている。なお、複数のコネクタ771~776は、図27(b)に記載しており、その他の図においては図示を省略している場合がある。
ROM502は、遊技の制御に使用される記憶内容(データ)を格納している。また、ROM502は、遊技の結果に影響を与える記憶内容(データ)を格納している。複数のコネクタ771~776は、制御基板501の下部において、左から右側に向けて順に並んでいる。複数のコネクタ771~776は、基板ケース3の外ケース45の下部に設けられた6個の開口部779の内側に配置されている。
複数のコネクタ771~776のうち、複数のコネクタ774,775を、検出信号コネクタ774,775という。検出信号コネクタ774,775には、遊技球が入賞したことを検出する一般入賞口検出スイッチ、第1始動口検出スイッチ、第2始動口検出スイッチ、大入賞口検出スイッチのうちの少なくとも一部からの信号が入力される。本実施形態では、検出信号コネクタ774,775には、遊技球が入賞したことを検出する一般入賞口検出スイッチ、第1始動口検出スイッチ、第2始動口検出スイッチ、大入賞口検出スイッチ1の全ての信号が入力されるとする。検出信号コネクタ774,775は、他のコネクタ771,772,773,776とは異なる色である。本実施形態では、検出信号コネクタ774,775は、蛍光色であり、その他のコネクタ771,772,773,776は、蛍光色とは異なる色である。
ROM502は、上下左右に延びる板状の本体部580と複数の第一信号ピン582とを備えている。第一信号ピン582は、ROM502と制御基板501との間の信号を伝達する信号ピンである。第一信号ピン582は、基板ケース3を介して視認可能に配置されている。詳細には、第一信号ピン582は、ROM502の本体部580の上方及び下方に延び、制御基板501と電気的に接続されている。このため、第一信号ピン582は、基板ケース3を介して前方から視認可能である。
複数の電子部品595の夫々に設けられた信号ピンを第二信号ピン583(図25参照)という。第二信号ピン583は、複数の電子部品595の夫々と、制御基板501との間の信号を伝達する。なお、信号は、デジタル信号に限らず、アナログ信号も含む。基板ケース3を介して視認可能に配置されている。詳細には、第二信号ピン583は、各電子部品から上方、下方、左方、右方、又は前方に延び、制御基板501と電気的に接続されている。このため、第二信号ピン583は、基板ケース3を介して視認可能である。
図25に示すように、基板ケース3は、制御基板501及びROM502を視認可能で且つ接触困難に収納する箱形のケースである。また、基板ケース3は、制御基板501に実装された複数のコネクタ771~776(図27(b)参照)を視認可能に制御基板501を内包する。基板ケース3は、例えば、透明なプラスチック等の光透過性を有する部材で形成されている。
基板ケース3は、制御基板501を内包する複数の部材511、及び封印シール7を切断する切断部材6を備えている。複数の部材511は、内ケース40、外ケース45、及びキャップ8を含む。内ケース40は、外ケース45と組み合わされることで、制御基板501を内包する内包部581を形成する。外ケース45は、基板ケース3において、ROM502側である後側に設けられている。内ケース40は、基板ケース3において、ROM502側とは反対側である前側に設けられている。尚、図24(c)においては、透明な基板ケース3に内包された制御基板501に設けられた電気部品のうち、ROM502のみを図示しており、他の電気部品は図示を省略している(図29(a)等も同様)。
図28に示すように、各ケース40,45は、制御基板501(図25参照)を収納する制御基板収納部41,46と、後述する封止基礎部5(図29参照)を構成する封止部51,56とを備えている。制御基板収納部41,46は、略長方形状に形成された板部42,47と、これら板部42,47の周囲縁部から突設され、各板部42,47の一方側の面を囲うフランジ部43,48とを有する形状に形成されている。
また、図25に示すように、内ケース40の板部42の左部には、制御基板501側である後方に向かって延びる円筒部565が設けられている。円筒部565には、前後方向に延びる孔部566が形成されている。孔部566の内側には、ねじ山が形成されている。制御基板501において、円筒部565に対向する位置には、孔部567が設けられている。
制御基板501は、内ケース40に固定される。より詳細には、内ケース40の円筒部565の後方に、制御基板501の孔部567が配置される。ビス769(図27参照)の軸部が、制御基板501の後側から、孔部567を介して、円筒部565の孔部566に挿入される。円筒部565の孔部567に形成されたねじ山に、ビス769(図27(b)参照)の軸部に設けられたねじ山が、組み合わせられる。これによって、ビス769の頭部と円筒部565の後面との間に制御基板501が挟まれ、制御基板501が内ケース40に固定された状態となる。すなわち、制御基板501は、内ケース40側にビス止めされる。
図28に示すように、制御基板収納部41のフランジ部43のうち、板部42の長尺な2辺に沿って板部42から突設されている部分(以下「雄部」という)には、L字状に形成された引掛溝430がそれぞれ3つずつ形成されている。
一方、制御基板収納部46のフランジ部48のうち、板部47の長尺な2辺に沿って板部47から突設されている部分は(以下「雌部」という)、二重壁状に形成されており、二重壁を形成する壁と壁との間に、制御基板収納部41の雄部を挿入可能な挿入溝部480が設けられている。また、各挿入溝部480には、引掛片481が形成されている。
制御基板501がビス769によってビス止めされた内ケース40と、外ケース45とが組み合わせられる場合、フランジ部43の雄部がフランジ部48の雌部に挿入される。そして、制御基板収納部41,46が、左右方向に沿った図28中の矢印αの方向に互いにスライドされる。すると、雄部に設けられた引掛溝430が引掛片481に係合するので、内ケース40と外ケース45とは、矢印αとは逆方向に互いに移動しない限り、外れないように組み合わされる。
このように組み合わされると、制御基板収納部41,46は、内部に外部から遮蔽された箱形の内包部581を形成する。内包部581には、制御基板501(図25参照)が収納された状態となる。このため、制御基板501及びROM502等が不正に交換等される可能性を抑制できる。
制御基板501は、制御基板収納部41,46が組み合わされる前に、制御基板収納部46の内側に取り付けられる。このとき制御基板501上に実装されているICなどが、制御基板収納部46の板部47に対向するように取り付けられる。これは、板部47も透明なプラスチックで形成されているので、制御基板501が基板ケース3内に収納されても、制御基板501上に実装されたROM502等の電子部品が不正に交換されていないか、板部47を介して外部から確認できるようにするためである。図22に示すように、本実施形態では、基板ケース3を備える組立体2を遊技盤ユニット12に取り付けると、遊技機1の背面側から外ケース45を通して、基板ケース3内の制御基板501に実装された電子部品を視認することができる。
図28に示すように、各ケース40,45の右端部には、封止部51,56が設けられている。図29に示すように、ケース40,45には、封止部51,56の上方に、第一ネジ止片91、第二ネジ止片96が設けられている。
制御基板収納部41,46をスライドさせて組み合わせると、これらを組み合わせた封止体4の長手方向の端部に封止部51,56によって封止基礎部5が形成される。
図27に示すように、封止基礎部5にかぶせて封止体4にキャップ8を取り付けると、封止体4の長手方向の端部には、第一ネジ止片91、第二ネジ止片96に加えて、キャップ8が備える第三ネジ止片98が重なり、ネジ止め用のネジ止部9を構成する。
図28に示すように、封止部51,56は、制御基板収納部41,46の右端部から右方に突設されている。封止部51,56は、左右方向に沿った高さが同じ高さであり、上下方向の幅が同じ幅に形成されている。
各封止部51,56には、左右方向に沿って長尺な溝部512,562が形成されている。封止部56には、左右方向に沿って平行な2つの溝部562が、所定間隔離して形成され、封止部51には、左右方向に沿って、1つの溝部512が形成されている。
図29に示すように、上記のようにケース40,45が組み合わされると、封止部51,56は、組み合わされた制御基板収納部41,46の右部に、封止基礎部5を形成する。
封止基礎部5においては、封止部51,56が一定間隔を開けて平行に配置され、封止部51,56が互いに対向する面の間に挿抜空間5a(図29参照)が形成される。
図28に示すように、封印シール7は、基板ケース3を封印する手段として用いられるものであり、認証資格を有した組織等によって発行された真正品であることを証明するものである。
封印シール7は、切断性を考慮し、紙などの切断し易い材料の一方の面に接着面が設けられたものであり、複数の切目が形成されている。図示しないが、封印シール7には、例えば、ホログラム及びQRコード(登録商標)等が印刷されている。また、封印シール7には、「開封禁止」の文字も印刷されている。
切断部材6は、基礎部60と、一対の摘部61と、切断部64とを有する形状に形成されている。切断部材6の基礎となる基礎部60は、略長方形状に形成されている。基礎部60の長尺な2辺のうち、一方には、切断部64が形成されている。切断部64は、基礎部60の先端が刃状に形成された部位である。摘部61は、基礎部60の長手方向両端に設けられ、全体に「く」の字に折り曲げられた形状に形成されている。摘部61の左端部を、遊端部61aという。
キャップ8は、封止基礎部5にかぶせて封止基礎部5全体を覆うことができる大きさに形成されており、封止基礎部5に対して着脱可能に形成されている。
キャップ8は、封止基礎部5を覆う椀状に形成された箱部80と、箱部80の長手方向の一端側に形成された第三ネジ止片98とを備えている。箱部80の内側面には、キャップ8を封止基礎部5に取り付けたときに、挿抜空間5aに挿入された切断部材6の摘部61の遊端部61aが引っ掛かる位置に、突起82が設けられている。また、箱部80の内側面には、溝部86が形成されている。
切断部材6は、封止基礎部5の挿抜空間5a(図29参照)に挿入される。その後、封印シール7が貼り付けられる。さらに、キャップ8を封止基礎部5にかぶせると、溝部86が、挿抜空間5aに挿入された切断部材6の一部に嵌る。また、突起82が切断部材6の摘部61の遊端部61aと係合する。
図27に示すように、上述したように、キャップ8を封止基礎部5にかぶせると、第三ネジ止片98が、内ケース40の第一ネジ止片91と,外ケース45の第二ネジ止片96とが組み合わされたものに重なり、ネジ止め用のネジ止部9を構成する。ネジ止部9にカシメ部材30を打ち込まれると、内ケース40、外ケース45、キャップ8が互いに固定される。
基板ケース3の封印を解くときは、カシメ部材30が取り外されるとともに、キャップ8が封止基礎部5から取り外される。基板ケース3の封印が不正に解かれる時も同様である。
切断部材6とキャップ8とは一体化している。このため、キャップ8を封止基礎部5から取り外されると、同時に切断部材6も封止基礎部5から取り外される。すると、切断部64等により、封印シール7には回復不能な傷が付けられる。
識別表示520について説明する。図25に示すように、識別表示520は、制御基板501、ROM502、内ケース40、外ケース45、及びキャップ8に付されている。識別表示520は、遊技機1に関する情報が含まれる表示である。以下の説明においては、制御基板501に設けられた識別表示520を、識別表示521といい、ROM502に設けられた識別表示520を、識別表示522という。外ケース45に設けられた識別表示520を、識別表示523といい、内ケース40に設けられた識別表示520を、識別表示524という。キャップ8に設けられた識別表示520を、識別表示525という。
図25に示すように、識別表示521は、制御基板501の背面の上部に、シルク印刷によって表示されている。識別表示521は、特定の情報を表示するための情報識別部である。識別表示522は、ROM502に、刻印によって添付されている。識別表示522は、特定の情報を表示するための情報識別部である。基板ケース3に付された識別表示523、524,525は、特定の情報を表示するための情報識別部である。識別表示524は、内ケース40の前面の右上部に、内ケース40を製造する金型による刻印によって形成されている(図29参照)。識別表示525は、キャップ8の背面に、キャップ8を製造する金型による刻印によって形成されている。識別表示523の表示態様及び情報識別部との関係については後述する。
識別表示521~525は互いに関連しており、少なくとも同じ内容を示唆する識別表示529を含む。本実施形態では、一例として、識別表示521は、「ABCD01」の文字列であり、識別表示522は、「ABCD02」の文字列である。識別表示523は、「ABCD03」の文字列であり、識別表示524は、「ABCD04」の文字列である。識別表示525は、「ABCD05」の文字列である。識別表示521~525において同じ内容を示唆する識別表示529は、「ABCD」である。識別表示529は、例えば、メーカ名及び機種名等に対応した表示である。本実施形態では、一例として、「ABCD」のうち、「AB」はメーカ名を表し、「CD」は機種名を表すとする。
なお、識別表示521~525において、メーカ名を「ABCD」に含まれる「AB」で表示するのではなく、図35の識別表示1595,1596における「AA社」のように、メーカ名そのものを表示してもよい。また、機種名を「ABCD」に含まれる「CD」で表示するではなく、図35の識別表示1595,1596における「CRあいう」のように、機種名そのものを表示してもよい。また、識別表示521~525に、図35の識別表示1595,1596における型式「GH101」のように、型式が表示されてもよい。この場合、識別表示521~525において同じ内容を示唆する識別表示は、機種名「CRあいう」、型式「GH101」、及びメーカ名「AA社」となる。
以下の説明では、外ケース45において、基板ケース3の内側を形成する面を内面532という。外ケース45において、基板ケース3の外側を形成する面を外面531という。図24(c)、図27(c)、及び図29に示すように、外面531には、位置表示部541が設けられている。位置表示部541は、識別表示523を付与する位置を表示する部位である。位置表示部541は、基板ケース3において、ROM502に重なる部位とは異なる部位に設けられている。より詳細には、位置表示部541は、後側から見た場合に矩形状であり、外ケース45の右下部に設けられている。ROM502は、後側から見た場合に、位置表示部541より左側に設けられている。位置表示部541は、前側に向かって凹んだ凹部である。
図27(b)に示すように、位置表示部541には、光透過性を有する素材で形成されたシール部542が貼り付けられている。本実施形態ではシール部542は、一例として透明であるとする。シール部542には、印刷部797が印刷されている。本実施形態では、一例として、印刷部797は、識別表示523である。シール部542に、識別表示523が印刷されていることによって、位置表示部541に識別表示523が付された状態となる。シール部542は、基板ケース3において複数の電子部品595の少なくとも一部を跨いで配置されている。言い換えると、シール部542は、後方から見た場合に、基板ケース3において複数の電子部品595に重なる状態で配置されている。なお、図27(b)には、複数の電子部品595のうちの一部を図示しており、実際には、他の電子部品(図25参照)も存在する。外ケース45の識別表示523は、ROM502の装着箇所が視認できる角度を有するように表示されている。本実施形態では、外ケース45に付された識別表示523によりROM502の装着箇所が視認性を阻害されない。なお、後述する変形例におけるシール部1561(図36参照)の場合と同様に、基板ケース3が所定の角度にある場合に、識別表示523が、ROM502の装着箇所と重なってもよい。
このように、印刷等によって識別表示が付されたシール部等が貼り付けられて、対象物に識別表示が付された状態となる場合、識別表示を含んだシール部等を情報識別部と呼ぶこととする。本実施形態では識別表示523を含んだシール部542は、情報識別部である。なお、識別表示520は、制御基板501、ROM502、内ケース40、外ケース45、及びキャップ8に付されているが、それぞれに一つ付されているわけではなく、二つ以上付されていることもある。例えば、ROM502に二つの識別表示が付されることもあり、同様に情報識別部が二つある場合もある。
以上のように、本実施形態における遊技機1が形成される。本実施形態では、制御基板501を内包する基板ケース3が設けられている。図24、図25、図27、及び図29に示すように、基板ケース3には、識別表示523を付与する位置を表示する部位である位置表示部541が設けられている。このため、位置表示部541が設けられていない場合に比べ、検査者は、基板ケース3に付された識別表示523を容易に確認することができる。よって、不正行為の発生を抑制することができる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、遊技機1の製造時においては、位置表示部541が設けられていない場合に比べて、製造者が、識別表示520を付与する位置を把握し易い。このため、例えばシール部542が使用され、製造者によって識別表示523が付与される場合に、複数の遊技機1の間で、異なる位置に識別表示523が付与される可能性を低減できる。このため、位置表示部541が設けられていない場合に比べて、検査者は、基板ケース3に付された識別表示523を容易に確認することができる。よって、不正行為の発生を抑制することができる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、位置表示部541は、基板ケース3の外面531に形成され、識別表示520を位置決めするため凹部である。凹部である位置表示部541が設けられているので、例えば、基板ケース3の平面に印刷等によって位置表示部541が表示される場合に比べて、検査者が位置表示部541の位置を、把握し易い。よって、検査者は、基板ケース3に付された識別表示523を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、製造者は、凹部である位置表示部541に沿って識別表示520を位置決めすることができる。このため、製造者は、遊技機1を量産する場合において、複数の遊技機1間で同じ位置に識別表示520を付することができる。複数の遊技機1間で同じ位置に識別表示520が付されるので、検査者は、識別表示520を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、位置表示部541は、基板ケース3においてROM502に重なる部位とは異なる部位に設けられている。この場合、位置表示部541に付される識別表示523とROM502が重なる可能性を低減できる。このため、検査者が、識別表示523とROM502との両方を同時に確認することができる。よって、例えば、不正行為によってROM502が入れ替えられたことを容易に発見することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、位置表示部541は、基板ケース3の外面531に形成され、識別表示520(523)を位置決めするための凹部である。凹部である位置表示部541が設けられているので、例えば、手が触れた場合などに、基板ケース3の平面にシール部542が貼り付けられる場合に比べて、シールの剥がれを防止することができる。シールの一部が剥がれると、検査者はそれが不正によるものか確認しなければならず、検査に時間がかかってしまう。しかし、このような位置表示部541であれば、シール部が保護されるため、検査者は、基板ケース3に付された識別表示523を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、基板ケース3に添付された情報識別部である、識別表示523を含んだシール部542と、ROM502に添付された情報識別部である識別表示522とは、少なくとも同じ内容を示唆する識別表示529を含む。また、外ケース45に付された識別表示523は、ROM502の装着箇所が視認できる角度を有するように表示されている。また、本実施形態では、外ケース45に付された識別表示523によってROM502の装着箇所の視認性を阻害されることはない。外ケース45に付された識別表示523は、ROM502の装着箇所が視認できる角度を有するように表示されているので、検査者は、同じ識別表示529が付されたROM502と、基板ケース3とを確認し、不正行為が行われていないことを容易に確認することができる。また、不正行為によって、例えば、ROM502が、他のROMに入れ替えられた場合でも、ROM502と基板ケース3に付された識別表示529が同じであるか否かを判断することで、検査者は、容易に不正行為が行われたことを確認できる。このため、不正行為の発生を抑制することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、基板ケース3に添付された情報識別部である、識別表示523を含んだシール部542と、ROM502に添付された情報識別部である識別表示522と、制御基板501に表示された情報識別部である識別表示521とは、少なくとも同じ内容を示唆する識別表示529(本実施形態では「ABCD」の文字列)を含む。このため、検査者は、同じ内容を示唆する識別表示529が付された制御基板501、ROM502、及び基板ケース3を確認し、不正行為が行われていないことを容易に確認することができる。また、不正行為によって、制御基板501及びROM502の少なくとも一方が、他の制御基板501及びROM502に入れ替えられた場合でも、制御基板501、ROM502、及び基板ケース3に付された識別表示529が同じであるか否かを判断することで、検査者は、容易に不正行為が行われたことを確認できる。このため、不正行為の発生を抑制することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
基板ケース3は、複数のコネクタ771~776を視認可能に、制御基板501を内包する。複数のコネクタ771~776が視認可能であるので、例えば、制御基板501とは異なる機器がコネクタ771~776に接続される不正が行われているか否かを容易に判断できる。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。よって、遊技者の興趣が向上する。
また、検出信号コネクタ774,775が蛍光色であるので、蛍光色でない場合に比べて、検査者が視認しやすくなる。このため、例えば、制御基板501とは異なる機器が検出信号コネクタ774,775に接続される不正が行われているか否かを容易に判断できる。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、検出信号コネクタ774,775は、複数設けられている。このため、検出信号コネクタが1つである場合に比べて、検出信号コネクタ774,775を検査者が確認しやすい。このため、例えば、制御基板501とは異なる機器が検出信号コネクタ774,775に接続される不正が行われているか否かを容易に判断できる。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、ROM502が備える第一信号ピン582は基板ケース3を介して視認可能に配置されている。第一信号ピン582が視認可能であるので、例えば、制御基板501とは異なる機器が第一信号ピン582に対して接続される不正が行われているか否かを容易に判断できる。このため、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。よって、遊技者の興趣が向上する。
また、複数の電子部品595が備える第二信号ピン583は、基板ケース3を介して視認可能に配置されている。第二信号ピン583が視認可能であるので、例えば、制御基板501とは異なる機器が第二信号ピン583に対して接続される不正が行われているか否かを容易に判断できる。このため、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。よって、遊技者の興趣が向上する。
また、制御基板501は、内ケース40側に、ビス769(図27(b)参照)によってビス止めされている。このため、ビス止めされていない場合に比べて、制御基板501を不正に交換し難い。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、外ケース45と内ケース40とは、互いにスライドされて組み合わせられる。このため、不正行為をしようとする者が、外ケース45と内ケース40とを分離するために、単に外ケース45と内ケース40とを引き離そうとしても、外ケース45と内ケース40が分離され難い。よって、制御基板501を不正に交換し難い。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
尚、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。以下の各変形例において、上記実施形態の構成に対応する構成は、同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。
位置表示部541が凹部であったが、これに限定されない。例えば、位置表示部541が凸部であってもよい。図30は、基板ケース3の変形例に係る基板ケース1003の外ケース45において、図27に示すA-A線の位置における矢方向断面を示している。図30に示すように、基板ケース1003の位置表示部541は、外ケース45の外面531に形成された凸部であり、後側に突出している。位置表示部541には、シール部542によって識別表示523が付されている。
また、位置表示部541は、外面531に設けられていたが、これに限定されない。例えば、位置表示部541が、内面532に設けられてもよい。図31は、基板ケース3の変形例に係る基板ケース1103の外ケース45において、図27に示すA-A線の位置における矢方向断面を示している。図31に示すように、基板ケース1103の位置表示部541は、基板ケース1103の内面532に形成された凹部であり、後側に凹んでいる。位置表示部541には、シール部542によって識別表示523が付されている。尚、識別表示523は、シール部542の後側に印刷されている。このため、検査者は、基板ケース1103の後側から、透明な外ケース45を介して、識別表示523を確認することができる。
図32は、基板ケース3の変形例に係る基板ケース1203の外ケース45において、図27に示すA-A線の位置における矢方向断面を示している。図32に示すように、基板ケース1203の位置表示部541は、基板ケース1203の内面532に形成された凸部であり、前側に突出している。位置表示部541には、シール部542によって識別表示523が付されている。尚、識別表示523は、シール部542の後側に印刷されている。このため、検査者は、基板ケース1203の後側から、透明な外ケース45を介して、識別表示523を確認することができる。
以上のように、位置表示部541は、基板ケース3の内面532又は外面531に形成され、識別表示520を位置決めするための凸部又は凹部である。凸部又は凹部である位置表示部541が設けられているので、例えば、基板ケース3の平面に印刷等によって位置表示部541が表示される場合に比べて、検査者が識別表示520の位置を、把握し易い。よって、検査者は、基板ケース3に付された識別表示520を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、製造者は、凸部又は凹部である位置表示部541に沿って識別表示520を位置決めすることができる。このため、製造者は、遊技機1を量産する場合において、複数の遊技機1間で同じ位置に識別表示520を付することができる。複数の遊技機1間で同じ位置に識別表示520が付されるので、検査者は、識別表示520を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、制御基板501を内包する複数の部材511は、外ケース45、内ケース40、及びキャップ8のうち、一部を含まなくてもよい。また、複数の部材511は、外ケース45、内ケース40、及びキャップ8とは異なる部材をさらに含んでいてもよい。
また、制御基板501、ROM502、及び複数の部材511に識別表示520が付されていたが、これに限定されない。例えば、制御基板501と複数の部材511とのうち、少なくとも2つに、関連した識別表示520が付されてもよい。例えば、複数の部材511に含まれるキャップ8に識別表示525が付されなくてもよい。また、複数の部材511に含まれる内ケース40に識別表示524が付されなくてもよい。また、複数の部材511に含まれる外ケース45に識別表示523が付されなくてもよい。検査者は、制御基板501と複数の部材511とのうち、少なくとも2つに付された識別表示520を確認し、不正行為が行われか否かを容易に確認することができる。例えば、不正行為によって、制御基板501が、他の制御基板に入れ替えられた場合でも、制御基板501と複数の部材511とのうち、少なくとも2つに付された識別表示520が関連しているか否かを判断することで、検査者は、容易に不正行為が行われたことを確認できる。このため、不正行為の発生を抑制することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、識別表示520は、制御基板501、外ケース45、及び内ケース40のうち、少なくとも2つに付されてもよい。この場合、検査者は、制御基板501、外ケース45、及び内ケース40のうち、少なくとも2つに付された識別表示520を確認し、不正行為が行われか否かを容易に確認することができる。例えば、不正行為によって、制御基板501が他の制御基板に入れ替えられた場合でも、制御基板501、外ケース45、及び内ケース40のうちのうち、少なくとも2つに付された識別表示520が関連しているか否かを判断することで、検査者は、容易に不正行為が行われたことを確認できる。このため、不正行為の発生を抑制することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、識別表示520は、少なくとも外ケース45とROM502とに付されてもよい。この場合、検査者は、少なくとも外ケース45とROM502に付された識別表示520を確認し、不正行為が行われか否かを容易に確認することができる。例えば、不正行為によって、ROM502が他のROMに入れ替えられた場合でも、少なくとも外ケース45とROM502に付された識別表示520が関連しているか否かを判断することで、検査者は、容易に不正行為が行われたことを確認できる。このため、不正行為の発生を抑制することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、識別表示520は、互いに関連していればよい。例えば、識別表示520は、全て同じ識別表示(例えば、全て「ABCD01」等)でもよい。また、識別表示520が夫々異なる表示でもよく、同じ識別表示529が含まれなくてもよい。検査者が確認できる態様であれば、識別表示520の記載内容は限定されない。また、識別表示520は文字列でなくてもよい。例えば、識別表示520は、種々のマークであってもよい。また、識別表示520が付される態様は限定されない。例えば、識別表示521だけでなく、識別表示521~525が全てシール部に印刷されて付与されてもよい。また、該シール部は透明でなくてもよい。また、識別表示523~525が全て基板ケース3を製造する金型によって刻印されてもよい。
また、識別表示520は、基板ケース3の素材の内部に形成されていてもよい。以下、図33及び図34を参照し、該変形例について説明する。図33及び図34に示す基板ケース1303は、基板ケース3の変形例である。基板ケース1303において、識別表示523が表示された部位を識別表示部1390という。また、識別表示部1390より外側の部位を、外側部位1391という。図34に示すように、識別表示部1390は、外側部位1391より後側に突出している。このため、識別表示部1390の厚みL1は、外側部位1391の厚みL2よりも大きい。
識別表示523は、識別表示部1390を形成する部材(本実施形態では、外ケース45の素材)の内部に形成されている。識別表示523は、識別表示部1390において厚み方向(前後方向)の複数(本実施形態では4つ)の階層1381,1382,1383,1384に分割されて設けられている。
識別表示523の「A」の文字1371は、階層1381に形成されている。「B」の文字1372は、階層1382に形成されている。「C」の文字1373は、階層1383に形成されている。「D」の文字1374は、階層1384に形成されている。「0」の文字1375は、階層1382に形成されている。「3」の文字1376は、階層1383に形成されている。
尚、識別表示523を、識別表示部1390を形成する部材の内部に形成する方法は限定されない。例えば、3Dレーザ彫刻によって、識別表示523が形成されてもよい。3Dレーザ彫刻とは、レーザを集光させ、基板ケース3の素材の内部に、例えば100ミクロンの微細なクラックを、例えば0.08mm~0.016mmの間隔で形成する技術である。該クラックを複数形成することで、基板ケース3の内部に識別表示523が形成される。
本実施形態では、識別表示523は、識別表示部1390を形成する部材の内部に形成されている。このため、例えば、識別表示523の全体が基板ケース3の外面531又は内面532に形成されている場合に比べて、識別表示523が除去され難い。よって、不正行為の発生が抑制できる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。また、不正によって識別表示523が除去された場合には、基板ケース1303に傷が形成される。このため、検査者が容易に不正行為を発見できる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、識別表示523は、識別表示部1390において厚み方向の複数の階層1381~1384に分割されて設けられている。このため、一層のみに識別表示523が形成されている場合に比べて、識別表示523が除去され難い。よって、不正行為の発生を抑制することができる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、基板ケース1303において、識別表示部1390の厚みL1は、外側部位1391の厚みL2より大きい。この場合、L1がL2以下の場合に比べて、不正者が識別表示520を除去しようとした場合に、基板ケース3をより深く削る必要がある。このため、基板ケース1303に傷が生じやすい。このため、検査者が容易に不正行為を発見できる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
尚、識別表示523が、識別表示部1390において厚み方向の複数の階層1381~1384に分割されていなくてもよい。例えば、一層のみに識別表示523が形成されてもよい。また、識別表示部1390の厚みL1は、外側部位1391の厚みL2以下でもよい。また、識別表示523について説明したが、識別表示524,525等、基板ケース1303に設けられる識別表示520についても同様に、基板ケース1303の内部に形成されてもよい。
上記実施形態において、基板ケース1303は、本発明の「ケース部」の一例である。
また、基板ケース3には、シール部542等以外にも種々のシールが添付されてもよい。また、シール部542等の種々のシールに設けられる印刷部(例えば、印刷部797)に表示される内容は限定されない。例えば、図35に示す変形例に係る基板ケース1551には、シール部542に加え、シール部1560及びシール部1561が貼り付けられている。なお、図35において、上記実施形態と同様の構成の部材は、同じ符号で示し、詳細な説明は省略する。
シール部1560は、基板ケース1551の外ケース45の左右方向中央部の上部に貼り付けられている。シール部1561は、基板ケース3の外ケース45の左上部に貼り付けられている。シール部1560,1561は、光透過性を有する素材で形成されている。シール部1560,1561は、夫々、複数の電子部品595(図25参照)を跨いで配置されている。なお、図35においては、シール部1560,1561の前側に位置する複数の電子部品595(図25参照)等、種々の電子部品の図示は省略している。
シール部1560には、印刷部1571が印刷されている。印刷部1571は、複数の領域1577を備えている。印刷部1571は、有色であり、本実施形態では、一例として白色の下地を有する。複数の領域1577は、コード部1572、情報表示部1573、及び記載領域1576を含む。シール部1560は、印刷部1571、コード部1572、情報表示部1573、及び記載領域1576が、ROM502と重ならない位置となるように、設けられている。
コード部1572は、シール部1560の左上部に設けられている。コード部1572は、所定の情報を含む。コード部1572は、他の機器によって情報が読み取られる部位であり、例えば、矩形状の有色(本実施形態では白色)の領域に、QRコード(登録商標)、バーコード等が黒色で印刷されている。本実施形態では、一例として、コード部1572は、QRコード(登録商標)を含む。
コード部1572は、例えば、遊技機1とは異なる機器(以下、「他機器」という。)に記憶された、制御基板501の納入先を示す情報と紐付けられている。例えば、情報携帯端末等に備えられたカメラによってコード部1572に含まれる情報であるURL(Uniform Resource Locator)が読み取られる。情報携帯端末は、該URLを使用し、ネットワークを介して他機器にアクセスする。他機器にアクセスした結果、情報携帯端末に表示される情報には、制御基板501の納入先(例えば、遊技機1が納入された店舗名)、及び、遊技機1が廃棄されたか否か等の情報が含まれている。これによって検査者は、制御基板501の納入先を示す情報、及び遊技機1が廃棄されたか否か等の情報を容易に確認することができる。
情報表示部1573には、種々の情報が含まれる。情報表示部1573は、例えば、識別表示529と同様の情報が含まれてもよい。本実施形態では、一例として、情報表示部1573には、矩形状の有色(本実施形態では白色)の領域に、「EF001」の文字列が印刷されている。該文字列は、一例として、制御基板501の管理番号である。該管理番号によって、検査者は、メーカが保有している管理番号に紐づいた情報から、遊技機1の納入先、遊技機1が廃棄されたか否か等の情報を調べることができる。なお、情報表示部1573の文字列は、メーカ名、機種名、型式等に対応する情報を含んでもよい。また、情報表示部1573が有する矩形状の領域と、コード部1572が有する矩形状の流域とは、左右方向において繋がっている。
記載領域1576は、一例として、上下方向に3行、左右方向に2列の計6個設けられている。記載領域1576は、矩形状の有色(本実施形態では白色)の下地によって印刷されている。左上の記載領域1576の上方には、「開封者」と黒色で印刷されている。右上の記載領域1576の上方には、「開封年月日」と黒色で印刷されている。左上の記載領域1576の左方には、丸1と印刷されている。左側の上下方向中央の記載領域1576の左方には、丸2と印刷されている。左下の記載領域1576の左方には、丸3と印刷されている。
例えば、検査者は、基板ケース3を開封した場合に、検査者の名前を左側の記載領域1576に記載し、基板ケース3を開封した年月日を、右側の記載領域1570に記載する。なお、検査者は、記載領域1570に、制御基板501に不正が行われたか否かを確認した年月日等を記載してもよい。
シール部1560は、電子部品798を覗くための覗き部1574を備えている。覗き部1574は、複数の領域1577同士の間に設けられている。覗き部1574は、光透過性を有する。本実施形態では、覗き部1574は、シール部1560における印刷されていない部分によって形成されており、透明である。本実施形態においては、上下方向3行の記載領域1570の間に、左右方向に延びる覗き部1574が設けられている。また、左右に並んだコード部1572及び情報表示部1573と、上側の2つ記載領域1570との間に、左右方向に延びる覗き部1574が設けられている。左右方向2列の記載領域1570の間に、上下方向に延びる覗き部1574が設けられている。
また、シール部1561は、特定の情報を表示するための情報識別部である。例えば、特定の情報としてとして、機種名、型式、メーカ名のうちの少なくとも1つが印刷される。本実施形態では、一例として、機種名「CRあいう」、型式「GH101」、及びメーカ名「AA社」が印刷されている。本実施形態では、これらの情報が印刷された部位を印刷部1563ともいう。また、シール部1561に表示される特定の情報を識別表示1595という。本実施形態では、識別表示1595は、機種名「CRあいう」、型式「GH101」、及びメーカ名「AA社」である。
また、ROM502には、シール部1562が貼り付けられている。シール部1562は、ROM502の識別表示522「ABCD02」の左側に貼り付けられている。シール部1562は、特定の情報を表示するための情報識別部である。例えば、特定の情報としてとして、機種名、型式、メーカ名のうちの少なくとも1つが印刷される。本実施形態では、一例として、シール部1562には、所定の情報として、機種名「CRあいう」、型式「GH101」、及びメーカ名「AA社」が印刷されている。また、シール部1562に表示される特定の情報を識別表示1596という。本実施形態では、識別表示1596は、機種名「CRあいう」、型式「GH101」、及びメーカ名「AA社」である。なお、ROM502の識別表示522も情報識別部であり、すなわち、本実施形態では、ROM502には、情報識別部が二つ設けられている。
また、シール部1561とシール部1562は、少なくとも同じ内容を示唆する識別表示1595,1596を含んで表示される。本実施形態においては、識別表示1595,1596における種名「CRあいう」、型式「GH101」、及びメーカ名「AA社」が全て同じであるが、一部が同じであればよい。
なお、識別表示1595,1596は、基板ケース3とROM502に付されているが、他の部材に付されてもよい。例えば、制御基板501に、識別表示1595,1596と同じ識別表示を含んで表示されてもよい。
以上のように、本変形例に係る基板ケース1551及び制御基板501等が形成される。本実施形態では、シール部542,1560,1561が複数の電子部品595(図25参照)の少なくとも一部を跨いで配置されるので、例えば、シール部542,1560,1561と電子部品595との位置関係を確認することで、検査者は、制御基板501に不正が行われたか否かを判断できる。このため、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。よって、遊技者の興趣が向上する。
また、領域1577が設けられているので、検査者は、領域1577(より詳細には、記載領域1570)に、検査者の名前、及び、基板ケース3を開封した年月日を記載することができる。また、検査者は、制御基板501に不正が行われたか否かを確認した日付等を、領域1577に記載することもできる。また、領域1577の間に覗き部1574が設けられているので、領域1577のみが設けられている場合に比べて、領域1577が目立ちやすい。このため、領域1577に記載された文字等を検査者が確認し易くなる。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、覗き部1574が設けられているので、検査者は、覗き部1574を介して、電子部品798を確認することができる。よって、覗き部1574が設けられていない場合に比べて、検査者は、電子部品798に対して不正が行われたか否かを容易に確認できる。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、コード部1572がROM502と重ならない位置に設けられている。このため、検査者はROM502を容易に確認することができる。このため、検査者は、ROM502を確認し、不正が行われているか否かを容易に判断できる。よって、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、コード部1572は、遊技機1とは異なる機器に記憶された、制御基板501の納入先を示す情報と紐付けられている。これによって、検査者は、コード部1572を使用して、制御基板501の納入先を示す情報を容易に確認することができる。このため、検査者は、納入先の情報を確認し、納入先の異なる制御基板501が装着される不正が行われたか否かを容易に判断できる。よって、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、ROM502にシール部1562が貼り付けられ、シール部1562に所定の情報が表示されている。このため、検査者は、シール部1562を確認することで、ROM502が入れ替えられる不正を容易に確認することができる。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
また、シール部1561に、機種名、型式、メーカ名のうちの少なくとも1つが印刷されているので、検査者は、容易に、機種名、型式、メーカ名のうちの少なくとも1つを把握することができる。よって、検査者は、機種名、型式、メーカ名のうちの少なくとも1つを確認し、不正が行われているか否かを容易に判断できる。故に、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
なお、ROM502の形状は限定されない。上記実施形態におけるROM502は、図27に示すように、上下左右に延びる板状の本体部580を有している。しかし、本体部580が、前後左右に延びてもよい。この場合、第一信号ピンは、前方に延び、制御基板501と電気的に接続されてもよい。また、本体部580が前後左右に延びる場合、シール部1591に表示された所定の情報は、本体部580の上面又は下面に表示されてもよい。
また、シール部542,1560,1561に表示される各種の情報は、ROM502の装着箇所が視認できる角度を有するように表示されればよい。例えば、図36は、シール部1561及びROM502を、後斜め上方から見た図である。図36においては、シール部1561及びROM502以外の部材の図示は省略している。この場合、シール部1561に表示される情報が、ROM502の装着箇所に重なっている。すなわち、図36は、シール部1561に表示される情報が、ROM502の装着箇所を視認し難くなる角度から見た図である。しかし、図35に示すように、後側から見た場合には、ROM502の装着箇所を視認できる。すなわち、図35は、シール部1561に表示される情報が、ROM502の装着箇所を視認できる角度から見た図である。このように、シール部1561に表示される情報は、ROM502の装着箇所が視認できる角度を有するように表示される。なお、シール部1561を例にして説明したが、他のシール部542,1560に表示される各種情報(例えば、識別表示523の情報)が、ROM502の装着箇所が視認できる角度を有するように表示されればよい。
[第3実施形態の説明]
次に、図37-1~図37-6を参照して、本発明の実施形態の一例である第3実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3実施形態において、第2実施形態と同じ構成のものは、第2実施形態と同じ符号を使用して詳細な説明を省略する。
まず、図37-1~図37-4を参照して、第3実施形態に係る基板ケース1700及び制御基板1705の構成の概要について説明する。図37-1は、第3実施形態に係る制御基板1705が収納された基板ケース1700の背面図である。図37-2(a)は、シール部1714の構成を説明する概略図であり、図37-2(b)は、デートマーク部1720の構成を説明する概略図である。図37-3(a)は、開封禁止シール部1733の構成を説明する概略図であり、図37-3(b)は、開封禁止シール部1733が基板ケース1700に貼付された状態を説明する概略図である。図37-4は、情報表示器1751の表示の構成を説明する概略図である。
図37-1に示すように、第3実施形態の遊技機1においては、制御基板1705と、制御基板1705を収納する基板ケース1700と、を備える。基板ケース1700は、第2実施形態の変形例である基板ケース1551と略同様の構成であるが、後述するシール部1714、デートマーク部1720、開封禁止シール1733、RAMクリア操作部1785、を備えている。制御基板1705は、第2実施形態の変形例である制御基板501と略同様の構成であるが、後述する情報表示器1751、操作キー部1780、RAMクリアボタン、を備えている。
シール部1714は、光透過性を有する素材で形成されており、基板ケース1700の外ケース45の左右方向中央部の上部に貼り付けられている。なお、シール部1714は、夫々、複数の電子部品595(図示を省略)等を跨いで配置されている。デートマーク部1720は、基板ケース1700の外ケース45の左右方向中央部の下部に、外ケース45の正面側において外ケース45から凸形状となるように形成されている。開封禁止シール部1733は、基板ケース1700における左右方向右端部に形成されたシール貼付部1701に貼付されている。なお、シール貼付部1701は、キャップ8によって覆われる部分である。RAMクリア操作部1785は、基板ケース1700の外ケース45の左右方向右部の下部に形成されており、制御基板1705のRAMクリアボタンを操作可能に構成されている。操作キー部1780は、特定の鍵を差込み回転操作が可能な構造のものであり、特定の鍵を差込み口が基板ケース1700の外ケース45から露出していることで、制御基板1705が基板ケース1700に収納された状態で操作可能に設けられている。なお、操作キー部1780は、遊技機1の遊技を制御するメインCPUに対して、操作キー部1780が操作されたか否かの信号が送信可能に接続されている。
情報表示器1751は、制御基板1705の左右方向右部の上角隅部に設けられており、制御基板501を覆う透明な樹脂からなる基板ケース1700の内部に配置される。また、情報表示器1751は、制御基板501に設けられているメインCPU、メインROM、メインRAMが設けられている位置とは異なる位置であって、基板ケース1700に設けられているRAMクリア操作部1785やシール部1714などによって視認が阻害されない位置に設けられる。また、情報表示器1751の周囲および近傍には、電子部品595等の制御基板1705上に設けられる複数の電子部品のいずれも設けられていない。このような情報表示器1751は、基板ケース1700に収納された制御基板1705上に設けられているにもかかわらず、目立つため、表示される情報の視認が容易となっている。
ここで、情報表示器1751と図示しないアウト球検出スイッチとについて説明する。アウト球検出スイッチは、遊技領域に発射された全ての遊技球(本実施形態では、「アウト球」と称する。)を検知し、検知結果のデータを主制御基板300へ送信可能に接続ケーブルにて接続されている。情報表示器1751は、アウト球検出スイッチでの検知結果に基づきメインCPUにて算出された数値(後述する計算式による算出値である。)によって、遊技機1の種々の性能を表示するものである。なお、この情報表示器1751において表示される数値が、所定の範囲内であるか否かによって、遊技機1の性能が維持されているか否かを判断可能となる。
図37-2(a)に示すように、シール部1714は、シール部1560と略同様の構成であり、印刷部1711、コード部1712、情報表示部1713、記載領域1570、および覗き部1574を備えている。また、コード部1712のQRコード(登録商標)を所定の端末機にて読み取ることによって、所定の端末機に表示される情報には、情報表示部1713に記載された文字列が含まれている。つまり、特定の情報を含む所定の情報が、コード部1712のQRコード(登録商標)と情報表示部1713の文字列といったように、異なる態様にて表示されていることとなる。ここで、コード部1712と情報表示部1713の構成が、シール部1560のコード部1572と情報表示部1573の構成と異なる。具体的には、コード部1712の有色領域と情報表示部1713の有色領域とに跨って「EF001」の文字列が印刷された構成となっている。このような構成のシール部1714であれば、コード部1712の有色領域と情報表示部1713の有色領域とのうちのいずれかを削り取って不正に情報を変更したりすると、シール部1560に比べて変更した痕跡が明確になり易く、不正な情報の変更を抑止することができる。さらに、前述した通り、シール部1560によって覆われた位置に設けられた電子部品798は覗き部1574から視認可能となっているが、これは電子部品798の少なくとも一部又は全体が制御基板に対して垂直をなす方向から覗き部1574を介して視認可能であるだけでなく、制御基板に対して垂直ではなく所定の角度をなす方向から覗き部1574を介して視認可能であることも意味するものである。具体的には、シール部1560によって覆われた位置に設けられた電子部品であって、制御基板1705に対して垂直をなす方向からは有色領域1577によって視認困難となっているものは、シール部1560に対して垂直ではなく所定の角度をなす方向から覗き部1574を介して視認可能となっていることである。
図37-2(b)に示すように、デートマーク部1720は、基板ケース1700を製造した年月日を表示する部分であり、日付表示部1721と年月表示部1726とから構成されている。日付表示部1721は、円形状の外縁に1~31までの目盛りが形成されており、円中心から延びる矢印によって製造された日付が示される形態となっている。年月表示部1726は、円形状の外縁に1~12までの目盛りが形成されており、円中心から延びる矢印によって製造された月が示されるとともに、円中心に形成された数字によって製造された年が示される形態となっている。つまり、図37-2(b)に示されたデートマーク部1720においては、「2014年12月1日」に基板ケース1700が製造されたことが示されることとなる。なお、図37-2(b)に示されたデートマーク部1720は、外ケース45を遊技機1の正面側から視認した場合のものであり、基板ケース1700を遊技機1の背面側から視認した場合には反転して示される(例えば、図37-1を参照。)こととなる。
図37-3(a)に示すように、開封禁止シール部1733は、所定の文字列が印字される情報表示部1731、QRコード(登録商標)等が印刷されるコード部1732、偽造困難なホログラムが形成されているホログラム表示部1736、を備えている。なお、コード部1732のQRコード(登録商標)を所定の端末機にて読み取ることによって、所定の端末機に表示される情報には、情報表示部1731に記載された文字列が含まれていてもよい。つまり、特定の情報を含む所定の情報が、コード部1732のQRコード(登録商標)と情報表示部1731の文字列といったように、異なる態様にて表示されていてもよい。
図37-3(b)に示すように、また、開封禁止シール部1733がシール貼付部1701に貼付されると、基板ケース1700の内ケース40と外ケース45に跨って貼付されるように、内ケース40と外ケース45とが組合さったときの境界部1738の一部を覆うように貼付されることとなる。つまり、基板ケース1700に収納されている制御基板1705に接触するため、内ケース40と外ケース45とを分解すると、開封禁止シール部1733が破断されることとなる。つまり、開封禁止シール部1733は、シール部1705等といった種々の識別情報が付された識別表示部とは異なり、基板ケース1700を分解すると形状が変化する識別表示部である。また、開封禁止シール部1733の情報表示部1731およびコード部1732は、シール貼付部1701における遊技機1の背面側に全体が視認可能となるように開封禁止シール部1733が貼付されている。さらに、開封禁止シール部1733の情報表示部1731およびコード部1732は、基板ケース1700における基板ケース1700の厚み方向の天面に対して、基板ケース1700の厚み方向に一段低くなるような位置に設けられる。つまり、基板ケース1700におけるシール部1714と開封禁止シール部1733とでは、制御基板1705を制御基板1705の厚み方向に対して垂直をなす方向に延伸させた仮想面からの距離が異なるように構成されている。
図37-4に示すように、情報表示器1751は、図示しない制御部と、横一列になるように構成された4つの7セグ表示部1771a~1771dと、各7セグ表示部の右下に形成された4つのドット表示部1775a~1775dから構成されている。また、情報表示器1751は、アウト球検出スイッチ302aによって検知された結果を受信した主制御基板300にて、その検知結果に基づき計測されたデータが出力されるように主制御基板300からのデータ出力を可能に接続されている。さらに、情報表示器1751は、遊技機1の電源がON状態のときには、常時点灯している。そして、情報表示器1751においては、正面から視認した場合に左側に位置する2つの7セグ表示部1771a、1771bおよび2つのドット表示部1775a、1775bを識別表示部1780aとし、右側に位置する2つの7セグ表示部1771c、1771dおよび2つのドット表示部1775c、1775dを比率表示部1780bとする。なお、4つの7セグ表示部1771a~1771dと、4つのドット表示部1775a~1775dとは回路が結線されているものとする。
[情報表示器1751における表示態様の説明]
次に、図37-5および図37-6を参照して、情報表示器1751における具体的な表示態様について説明する。図37-5は、遊技機1の性能表示に関して情報表示器1751に表示される内容および表示形態を説明する表であり、図37-6は、遊技機1の設定表示に関して情報表示器1751に表示される内容および表示形態を説明する表である。
図37-5に示すように、情報表示器1751において遊技機1の性能を表示する場合には、比率表示部1780bで、主制御基板300にて計算された数値が表示される。具体的には、初回電源投入時から所定区間(初回電源投入から総アウト球数が300個となってから総アウト球数が60000個となる毎)における遊技状態が低確状態のときの遊技球の払出球数と低確状態のとき(例えば、低確状態で時短遊技でないとき)の遊技球のアウト球数との比率が出力され、計算式としては、「(低確状態時の払出球数)÷(低確状態時のアウト球数)×100」であって、小数点以下第一位を四捨五入した値が出力される。なお、出力する数値が100以上である場合は、比率表示部に「99.」が表示される。また、RAMクリアおよび電源再投入をした場合であっても、RAM異常時でない限り、今までの計測が引き継がれるように設定されている。
識別表示部1780aにおいては、比率表示部1780bにおいて表示されている数値の種類について識別可能な情報が表示される。具体的には、現時点での現区間の計測値を表示している場合には「bL.」と表示され、前区間~前々々区間における計算値を表示している場合には「b1.」~「b3.」と表示される。なお、図37-5における点滅周期は、点灯0.3秒、消灯0.3秒とし、「bL.」~「b3.」の表示切換のタイミングは、各表示において5.0秒表示を繰り返すものとする。
ここで、本実施形態の遊技機1における計測の流れについて説明する。まず、遊技機1において初回電源投入されて遊技が開始されると、アウト球検出スイッチによって、低確状態のときにアウト球排出口から排出される遊技球の検出が開始される。ここで、アウト球排出口から排出される遊技球は、遊技領域における全てのアウト口からのものであるため、アウト球検出スイッチでの検出結果に基づく遊技球数が総アウト球数となる。そして、総アウト球数が300個となってからは、低確状態における所定区間毎の払出球計測スイッチ(賞球として払出された遊技球数を検出するスイッチであって、図示しない。)およびアウト球検出スイッチでの検出結果に基づき、メインCPUにて計算された計算値が情報表示器1751において出力される。
また、遊技機1は、大当たり確率の設定を変更できるようなものであって、設定キー1780およびRAMクリア操作部1785のRAMクリアボタンの操作により大当たり確率の設定を変更可能である。具体的には、遊技機1の電源がONであって、設定キー部1780「ON」でRAMクリアボタン「ON」とすると、RAMクリアボタンの押圧回数に応じて、大当たり確率の設定を変更することができ、変更したい設定としたときに設定キー部1780「OFF」にすると設定を確定することができる。また、遊技機1の電源がONであって、設定キー1780「ON」でRAMクリアボタンを操作しないと、後述するように情報表示器1751に現在の遊技機1の大当たり確率の設定が表示され、設定の確認をすることができる。なお、遊技機1の出荷時、復旧情報の破損時、設定の変更中の電源の入り切り等で復旧エラー状態のときには、上述と同様に電源がONであって設定キー部1780「ON」でRAMクリアボタン「ON」とすると、設定変更が可能であるが、電源がONであって設定キー1780「ON」でRAMクリアボタンを操作しないと、遊技停止の状態となる。
図37-6に示すように、具体的には、本実施形態の遊技機1では、大当たり確率を第1設定(低確率:300分の1)~第6設定(高確率:250分の1)の6段階に設定可能である。この設定変更および設定確認において、情報表示部1751の右側に位置する7セグ表示部1771dでは、変更しようとする設定値または現在設定されている設定値に応じて、「1」~「6」が点灯される。さらに、設定変更をした場合に、設定変更の終了から5秒間は全ての7セグ表示部1771a~1771dとドット表示部1775a~1775dとが点滅する。そして、5秒間の点滅の後に識別表示部1780a、比率表示部1780bにて前述した遊技機1の性能の表示が開始される。また、設定変更および設定確認において、設定変更中/設定確認中には「設定変更中です。」、「設定確認中です。」といった現在の状態を示す音声と警告サイレンとが出力されるとともにメイン液晶にて「設定変更中/設定確認中」といった表示がされる。なお、このような遊技機においては、大当たり確率の設定の種類によらず、大当たりのときの特定の演出(図37-6では、「第1演出」とする。)の選択率、およびハズレのときの特定の演出の選択率は一定のものとする。
ここで、図37-6の表中に使用している語句について説明する。「(大当たりのとき/ハズレのとき」第1演出選択率」とは、「大当たり」又は「ハズレ」と判定されたときに実行される演出において、「第1演出」が選択(実行)される確率のことである。この「第1演出選択率」が、上述の通り、第1設定~第6設定の各設定の大当たり確率に依らず一定である。「(大当たりのとき/ハズレのとき)第1演出出現率」とは、第1始動装置又は第2始動装置への入球に基づき実行される演出において、「第1演出」が実行される確率のことである。「大当たり」のときの「第1演出出現率」は、各設定における「大当たり確率」に「第1演出選択率」を乗じることで算出できる数値である。また、「ハズレ」のときの「第1演出出現率」は、各設定における「ハズレ確率」に「第1演出選択率」を乗じることで算出できる数値である。「ハズレ確率」とは、非確変遊技状態の場合に第1始動装置又は第2始動装置への入球に基づく判定において、「ハズレ」と判定される確率のことであり、「1」から「大当たり確率」を減じることで算出できる数値である。「総合第1演出出現率」とは、非確変遊技状態の場合の第1始動装置又は第2始動装置への入球に基づく判定と共に選択(実行)される演出において、「第1演出」が実行される確率のことである。この「総合第1演出出現率」は、各設定における「大当たりのときの第1演出出現率」と「ハズレのときの第1演出出現率」との和となる数値である。また、「第1演出信頼度」とは、非確変遊技状態の場合の第1始動装置又は第2始動装置への入球に基づく判定に伴い「第1演出」が実行されたときに、実行された「第1演出」が「大当たり」との判定と共に実行された「第1演出」であることの確率である。この「第1演出信頼度」は、「第1演出出現率」を「総合第1演出出現率」で割ることで算出できる数値である。
[第3実施形態の作用効果]
本実施形態のようなシール部1720を有する組立体2を備える遊技機1であれば、シール部1720に覗き部1574が設けられているので、検査者は、覗き部1574を介して、基板ケース1700に収納されている制御基板1705を視認して、制御基板1705に対する不正が行われたか否かを確認することができる。したがって、覗き部1574のようなものが設けられていないような基板ケースを備えた遊技機に比べて、検査者は、制御基板1705に対して不正が行われたか否かを容易に確認できるため、不正の行われる可能性の低減に繋げることができる。また、このようなシール部1720においては、複数の有色領域である記載領域1570に所定の文字を記載することができるため、光透過性を低下させたような有色領域がなく透明な部分に所定の文字が記載されるようなシールに比べて、検査者が文字による情報の内容を確認し易いものでもある。さらに、このようなシール部においては、透明な覗き部1574が複数の有色領域である記載領域1570、コード部1712、情報表示部1713の間に設けられているため、複数の有色領域のみが並べて設けられているようなものに比べて、有色領域が目立つこととなり、記載領域1570、コード部1712、情報表示部1713に記載された文字等を検査者が確認し易い。
また、本実施形態のようなシール部1720とデートマーク部1720とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、シール部1720の記載領域1570に記載される開封年月日と、デートマーク部1720に表示された製造年月日と、は、異なる情報であるものの、所定の時系列の関係を有している。具体的には、シール部1720の記載領域1570に記載される開封年月日は、デートマーク部1720に表示された製造年月日に比べて、必ず新しい年月日となっている。したがって、検査者は、シール部1720の記載領域1570の開封年月日と、デートマーク部1720の製造年月日と、の整合性を確認することによって、不正な制御基板の交換といった不正行為を容易に確認することができる。
さらに、本実施形態のようなシール部1720と開封禁止シール部1733とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、シール部1720のコード部1712と情報表示部1713に表示されている情報は、開封禁止シール部1733に表示されている情報と紐付けされている。したがって、検査者は、シール部1720の情報と開封禁止シール部1733の情報との整合性を確認することで、不正な制御基板の交換といった不正行為を容易に確認することができる。また、開封禁止シール部1733のコード部1732は、基板ケース1700の厚み方向において、制御基板1705を当該厚み方向に対して垂直をなす方向に延伸させた仮想面からの距離が、当該仮想面からシール部1720のコード部1712及び情報表示部1713までの距離とは異なるように設けられている。したがって、検査者は、開封禁止シール部1733のコード部1732とシール部1720のコード部1712及び情報表示部1713とが同じ高さで同一の平面上に設けられているようなものに比べて、開封禁止シール部1733のコード部1732とシール部1720のコード部1712及び情報表示部1713との情報を視認し易く、不正な制御基板の交換といった不正行為を容易に確認することができる。
そして、本実施形態のような識別表示523における文字1371と文字1372とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、文字1371と文字1372とは、識別表示部1390の厚さ方向における異なる階層となるように形成されているため、階層1381の文字1371と階層1382の文字1372とは、基板ケース1700の天面からの距離が異なるように形成されている。このような識別表示523は、ケース部1700を形成する部材の内部に形成されているため、例えば、識別表示523の全体がケース部の外面又は内面に形成されている場合に比べて、除去され難いものである。また、識別表示523は、基板ケース1700の厚さ方向における天面からの距離が異なる位置、つまり、厚さ方向の複数の階層に分割されて設けられることとなるため、一層のみに形成されている場合に比べて除去され難いものとなっている。このような識別表示523であれば、もし、不正によって除去等された場合には、研磨されたり削られたりすることで基板ケース1700に目立つ損傷が形成されるため、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できるものであるといえる。さらに、識別表示523における文字1371と文字1372とは、平面視において、重複する部分がないとともに離間しているため、組立体2に対して遊技機の背面側から視認したときに、文字1371と文字1372とを共に俯瞰可能であり、制御基板1705等に対する不正行為等の有無を容易に確認することもできる。
またさらに、本実施形態のような識別表示523における文字1371と文字1372とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、文字1371と文字1372とは、識別表示部1390の厚さ方向における異なる階層となるように形成されているため、階層1381の文字1371と階層1382の文字1372とは、制御基板1705の所定の面(例えば、制御基板1705を厚み方向に対して垂直をなす方向に延伸させた仮想面)からの距離が異なるように形成されている。このような識別表示523は、ケース部1700を形成する部材の内部に形成されているため、例えば、識別表示523の全体がケース部の外面又は内面に形成されている場合に比べて、除去され難いものである。また、識別表示523は、制御基板1705の所定の面からの距離が異なる位置、つまり、厚さ方向の複数の階層に分割されて設けられることとなるため、一層のみに形成されている場合に比べて除去され難いものとなっている。このような識別表示523であれば、もし、不正によって除去等された場合には、研磨されたり削られたりすることで基板ケース1700に目立つ損傷が形成されるため、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できるものであるといえる。さらに、識別表示523における文字1371と文字1372とは、平面視において、重複する部分がないとともに離間しているため、組立体2に対して遊技機の背面側から視認したときに、文字1371と文字1372とを共に俯瞰可能であり、制御基板1705等に対する不正行為等の有無を容易に確認することもできる。
またそして、本実施形態のようなシール部1720を有する組立体2を備える遊技機1であれば、コード部1712のQRコード(登録商標)と情報表示部1713の文字列と、いったように互いに紐付けされるとともに同じ特定の情報を含む情報が異なる態様で表示されている。したがって、コード部1712に対する不正は難しく、情報表示部1713の情報が不正に改竄されていたとしても、検査者が、コード部1712との整合性を確認することで、不正行為等の有無を容易に確認することができるとともに、不正行為を抑止することができる。また、シール部1720においては、コード部1712及び情報表示部1713と、記載領域1570との間に、覗き部1574が形成されているため、上述と同様に、制御基板1705に対して不正が行われたか否かを容易に確認できるため、不正の行われる可能性の低減に繋げることができる。
さらにまた、本実施形態のようなシール部1714と情報表示器1751とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、例えば、情報表示器1751等といった一部の電子部品は覗き部1574を介さずとも視認可能である。したがって、即座且つ容易に視認が必要な一部の電子部品は、視認が容易であるため、不正行為の確認が容易である。また、覗き部1574を介さずとも視認可能な一部の電子部品は、覗き部1574を介して視認可能な電子部品に比べて、制御基板1705上で目立つため、覗き部1574を介さずとも視認可能な一部の電子部品に対する不正行為を抑止することができる。特に、情報表示器1751は、遊技機1の遊技盤ユニット12を開放して容易な視認を必要とする部材であるため、上述のような効果を奏することが必要とされる。
[第3実施形態のその他の形態]
上述の実施形態においては、詳細な説明を省略したが、シール部542,1561,1562、識別表示521,522,523、コネクタ771~776も有する。これらのうちシール部542,1561,1562および識別表示521,522,523は、識別可能な所定の情報が表示されているため、所謂、識別表示であるとしてもよい。また、識別可能な所定の情報が表示されているものとしては、シール部1714、デートマーク部1720、開封禁止シール部1733、遊技機の性能表示や設定表示を表示する情報表示器1751も識別表示に含まれるとしてもよい。さらに、図示していないが、制御基板1705において設けられた種々の電子部品のうち、リード抵抗に表示されたカラーコード、ネットワーク抵抗に表示された識別コード、ICやコンデンサやトランジスタに表示された型番コード等も、識別可能な所定の情報が表示されているため、識別表示であるとしてもよい。そして、上述の実施形態におけるコネクタ771~776については、各々で開口部の形状やピン数が異なるため、コネクタ771~776の各々の開口部の形状やピン数は識別可能な情報であり、識別表示に含まれるものとしてもよい。なお、図示していないが、コネクタ771~776の各々の近傍には、制御基板1705上にコネクタ番号が表示されており、このコネクタ番号も識別可能な情報であり、識別表示に含まれるものとしてもよい。
また、上述の実施形態においては、シール部1714の覗き部1574において、覗き部1574から制御基板1705の電子部品が視認可能であるものとしたが、当該電子部品が視認可能な領域はこれに限定されず、制御基板1705の電子部品が基板ケース1705を介しても視認可能な領域であれば、種々の態様のものであってもよく、同様の効果を奏する。例えば、複数の有色領域で視認困難な領域が設けられ、複数の視認困難な領域の間で当該有色領域に比べて光透過性の高い領域から制御基板を視認可能であれば、当該領域も同様の効果を奏する。また、これらの視認可能な領域は、制御基板の電子部品が視認可能であるだけでなく、制御基板自体、制御基板の配線パターン、電子部品の足等も視認可能であり、同様の効果を奏する。また、これらの視認可能な領域においては、後述するROMの透明ソケット(コネクタ)も視認でき、ROMだけでなくIC、トランジスタ、種々の抵抗等の様々な電子部品に対しても透明ソケット(コネクタ)が設けられている場合には、それらの透明ソケット(コネクタ)を視認できる。このような視認可能な領域が設けられていると、電子部品に対する不正行為を抑止できる、といった同様の効果を奏する。
さらに、上述の実施形態においては、識別表示523はシール部542に印字されているものとしたが、図33及び図34において説明したように、基板ケース1700を形成する部材の内部に形成された識別表示523を備えていてもよい。このような識別表示523としては、上述のように文字1371~1376から構成されていてもよいが、これに限定されず種々の構成のものであってもよい。例えば、複数の識別可能な所定の情報で構成、所謂、複数の識別表示で構成されているものであってもよい。つまり、複数の識別表示が複数の階層に分かれて形成されているものであってもよい。例えば、図37-7に示すような構成のものであってもよい。図37-7は、基板ケースを形成する部材の内部に形成された識別表示の変形例を説明する図であり、(a)は、変形例に係る基板ケース1790の識別表示部1791の断面図であり、(b)は、変形例に係る基板ケース1795の識別表示部1796の断面図である。なお、図37-7の識別表示1794,1799は、図33及び図34の識別表示523と同様に、例えば、識別表示部1791,1796の内部において、3Dレーザ彫刻によって形成されているものとする。また、識別表示1794,1799及び識別表示523(図33及び図34を参照。)は、基板ケースが金型によって成型されることによって形成されたものであってもよい。
図37-7(a)に示すように、変形例に係る基板ケース1790における識別表示1794は、「A」、「B」、「C」、「0」、「3」の5つの識別表示で構成されており、識別表示部1791を形成する部材(外ケースの素材)の内部に形成されている。また、識別表示1794は、識別表示部1791において厚み方向の3つの階層1793a~1793cに分かれて設けられている。識別表示1794において、「A」の識別表示1792bは、階層1793aに形成されており、「B」の識別表示1792cは、階層1793bに形成されており、「C」の識別表示1792aと「0」の識別表示1792dと「3」の識別表示1792eは、階層1793cにて上下方向(図37-1の上下方向)に重ならないように形成されている。そして、このような構成の識別表示部1791を左側(図37-1の左右方向の左から右に向かう方向)から視認した場合に、「A」、「B」、「C03」の各々が異なる階層となるように視認できるとともに、「C」、「0」、「3」が重ならないような構成の識別表示1794を視認できる。
図37-7(b)に示すように、変形例に係る基板ケース1795における識別表示1799は、識別表示1794と同様に、「A」、「B」、「C」、「0」、「3」の5つの識別表示で構成されており、識別表示部1796を形成する部材(外ケースの素材)の内部に形成されている。また、識別表示1794は、識別表示部1791において厚み方向の4つの階層1793a~1793dに分けられて設けられている。識別表示1799において、「A」の識別表示1797bは、階層1798aに形成されており、「B」の識別表示1797dと「0」の識別表示1797cは、階層1798bに形成されており、「3」の識別表示1797aは、階層1798cに形成されており、「C」の識別表示1797eは、階層1798dに形成されている。そして、識別表示部1796を遊技機1の背面側から視認した場合に、「A」、「B」、「C」が左右方向(図37-1の左右方向)に重ならないように視認でき、識別表示部1796を左側(図37-1の左右方向の左から右に向かう方向)から視認した場合に、「0」、「3」の各々が異なる階層で重ならないような構成の識別表示1799を視認することができる。
このような構成の識別表示1794,1799及び識別表示523(図33及び図34を参照。)によれば、基板ケースの天面から特定の識別表示までの距離が異なったり、基板ケースに収納されている制御基板1705から特定の識別表示までの距離が異なったりするように構成することができる。具体的には、例えば、識別表示1794において、識別表示1792bは、識別表示1792aに比べて、基板ケース1790の天面からの距離が小さいものの、制御基板1705からの距離が大きいものとなるように形成されている。また、識別表示1792cは、基板ケース1790の天面からの距離について、識別表示1792aに比べて小さいものの、識別表示1792bに比べて大きいものとなるように形成されている。一方で、識別表示1792cは、制御基板1705からの距離について、識別表示1792aに比べて大きいものの、識別表示1792bに比べて小さいものとなるように形成されている。
また、このような構成の識別表示1794,1799及び識別表示523(図33及び図34を参照。)によれば、識別表示部の厚みを構成する面(図37-1の左右方向の側面を形成する面)から特定の識別表示までの距離も異なるように構成することができる。また、このような構成の識別表示1794,1799及び識別表示523(図33及び図34を参照。)によれば、基板ケースの天面、制御基板1705、および識別表示部の厚みを構成する面のいずれかから特定の識別表示の距離が略同じとなるように構成することもできる。以上のように識別表示部を形成する部材の内部に複数の階層に分かれて形成された識別表示であれば、上述と同様に、各識別表示を除去され難いとともに、削られて除去された場合には除去の痕跡が残るため、不正行為の発生が抑制できる。なお、上記において、制御基板1705から各識別表示までの距離とは、制御基板1705における配線パターンが形成されている面から各識別表示までの距離のことをいうものとする。
また、このような構成の識別表示1799によれば、各識別表示に対して視認可能な方向および角度が異なるように構成することができる。具体的には、上述のように、識別表示1799における識別表示1797aと識別表示1797bとでは、異なる方向および角度から視認可能となるように構成されている。したがって、このように形成された識別表示であれば、検査者が視認容易な方向や角度に対して識別表示を形成することができ、不正行為の抑制に繋げることができる。また、識別表示部の近傍において、識別表示の視認を阻害するような部材がある場合(例えば、識別表示部の厚みよりも厚みが大きい部材)には、当該部材によって視認性が阻害されない位置に各識別表示を形成することもできる。一方で、識別表示部の近傍において、識別表示の視認を阻害するような部材を設けないようにしてもよい。
さらに、上述の識別表示1794,1799においては、個々に独立した識別表示1792a~1792e,1797a~1797eで構成されているものとしたが、複数の識別表示のうちの一部の識別表示で一つの識別表示を構成するようなものであってもよい。具体的には、識別表示1794においては、2つの識別表示1792b,1792cで識別可能な所定の情報を構成するとともに、3つの識別表示1792a,1792d,1792eで識別可能な所定の情報を構成するものとしてもよい。識別表示1799においては、2つの識別表示1797a,1797cで識別可能な所定の情報を構成するとともに、3つの識別表示1797b,1797d,1797eで識別可能な所定の情報を構成する、といったように視認可能な方向や角度に応じて異なる識別表示を構成するものとしてもよい。そして、識別表示1794,1799においては、図33及び図34で説明した識別表示523と同様に、各々の5つの識別表示で一つの識別可能な所定の情報を構成するものとしてもよい。このように5つの識別表示で一つの識別可能な所定の情報を構成するものとして、具体的には、「製」「造」「番」「号」「NО.」といった組合せのものがある。より具体的には、例えば、識別表示部1791において、階層1793aに識別表示として「製」、「造」が表示され、階層1793bに識別表示として「番」、「号」が表示され、階層1793cに識別表示として「NО.」、「1234」が表示される、といったものであってもよい。また、識別表示部1390(図33及び図34を参照。)において、階層1381の識別表示1371の位置に識別表示として「製」が表示され、階層1382の識別表示1372の位置に識別表示として「造」が表示され、階層1383の識別番号1373の位置に識別表示として「番」が表示され、階層1384の識別番号1374の位置に識別表示として「号」が表示され、階層1382の識別表示1375の位置に識別表示として「NО.」が表示され、階層1383の識別番号1376の位置に識別表示として「1234」が表示される、といったものであってもよい。
そして、上述の識別表示1794,1799及び識別表示523(図33及び図34を参照。)によれば、識別表示を「A」、「B」、「C」、「0」、「3」の5つの識別表示で構成されているものとしたが、これに限定されず、種々の態様の識別表示が表示されているものであってもよい。具体的には、識別表示部1791において、階層1793aに識別表示として「メーカ名称」が表示され、階層1793bに識別表示として「機種名称」が表示され、階層1793cに識別表示として「製造場所」、「製造年月日」、「制御基板の素材名称」が表示されるものであってもよい。また、識別表示部1791におけるその他の具体例としては、階層1793aに識別表示として「QRコード(登録商標)」が表示され、階層1793bに識別表示として「機種名称」が表示され、階層1793cに識別表示として「メーカ名称」が表示される、といったものであってもよい。さらに、識別表示部1791において、階層1793aに識別表示として「製」、「造」が表示され、階層1793bに識別表示として「番」、「号」が表示され、階層1793cに識別表示として「NО.」、「1234」が表示される、といったものであってもよい。
またそして、識別表示部1390(図33及び図34を参照。)において、階層1381に識別表示として「メーカ名称」が表示され、階層1382に識別表示として「機種名称」が表示され、階層1383に識別表示として「製造場所」、「製造年月日」が表示され、階層1384に識別表示として「制御基板の素材名称」が表示される、といったものであってもよい。また、識別表示部1390におけるその他の具体例としては、階層1381に識別表示として「QRコード(登録商標)」が表示され、階層1382に識別表示として「機種名称」が表示され、階層1383に識別表示として「メーカ名称」が表示され、階層1384に識別表示として「制御基板の素材名称」が表示される、といったものであってもよい。さらに、識別表示部1390において、階層1381に識別表示として「製」、「造」が表示され、階層1382に識別表示として「番」、「号」が表示され、階層1383に識別表示として「NО.」が表示され、階層1384に識別表示として「1234」が表示され、各々の識別表示が遊技機1の背面側から視認可能なように重ならないように表示される、といったものであってもよい。
さらにそして、上述の実施形態では、基板ケースの識別表示部に形成された識別表示について詳細に説明したが、識別可能な所定の情報は制御基板に表示されていてもよい。例えば、制御基板と基板ケースを有する制御手段における基板ケースの厚み方向における異なる位置に種々の識別表示が表示されているものがある。具体的には、基板ケースの天面に最も近い位置に識別表示として「QRコード(登録商標)」が表示され、識別表示としての「QRコード(登録商標)」に比べて制御基板に近い位置に識別表示として「機種名称」が表示され、制御基板に最も近い位置又は制御基板自体に「メーカ名称」が表示されているものがある。
[第4実施形態の説明]
次に、図38-1~図38-9を参照して、上述した本発明の第2実施形態の変形例の一つである第4実施形態について説明する。図38-1は第4実施形態に係る制御基板501が収納された基板ケース1803の背面図である。図38-2はシール部1560及びシール部1561を介して斜め上方から電子部品595を見た状態を示す図である。図38-3は透明ソケット1801の(a)平面図、(b)側面図である。図38-4は基板ケース1835~1808における図38-1のC-C線に相当する位置の矢視方向断面図(a)~(d)である。図38-5は基板ケース1809、1810における、図38-1のC-C線に相当する位置の矢視方向断面図(a)、(b)である。図38-6は特殊な位置表示部541を示す説明図である。図38-7はシール部1560の光透過性を低下させる一方法の説明図である。図38-8は賞球基板1811を収納したケース部1813の模式的な背面図である。図38-9は演出基板1821を収納したケース部1823の模式的な背面図である。なお、以下に説明する第4実施形態において、第2実施形態と同じ構成のものは、第2実施形態と同じ符号を使用して詳細な説明を省略する。
図38-1に示すように、第4実施形態の遊技機1は、主に制御基板501、制御基板501に搭載されたROM502、制御基板501に実装された複数の電子基板595、これらを収納するケース部1803、ケース部1803に貼り付けられたシール部1560及びシール部1561、ROM502に貼り付けられたシール部1562、ケース部1803に設けられた識別表示部1390で構成される。ケース部1803以外は、既に説明済みのものである。ケース部1803についても、位置表示部541がシール部1560に設けられていること以外は、ケース部1551とほぼ同様の内容である。
なお、前述のとおり、情報識別部は、識別表示が付されたシール部のことを指すが、第4実施形態の説明中、識別表示が付されていないシール部が登場することはない。このため、第4実施形態の説明では、シール部を情報識別部と呼ぶこととする。具体的には、シール部1560を第1シール部と呼ぶ場合があり、第1情報識別部と呼ぶ場合がある。シール部1561を第2シール部と呼ぶ場合があり、第2情報識別部と呼ぶ場合がある。シール部1562を第3情報識別部と呼ぶ場合がある。また、シール部全体を一つの情報識別部と捉えるのではなく、複数の情報識別部の集合体と捉えることも可能である。このため、例えばシール部1561にメーカ名、機種名、型番が表示されている場合、3つの情報識別部が含まれるとして説明する場合がある。
[ROM502の装着部分]
本実施形態では、図38-3に示すように、ROM502は、透明ソケット(コネクタ)1801を介し、取り外し可能に制御基板501に装着されている。図38-3(a)は、透明ソケットにROMが装着された状態の平面図であり、図38-3(b)は、透明ソケットにROMが装着された状態の側面図である。なお、両図とも制御基板501は、省略してある。透明ソケット1801は、通常のソケットと機能は同じであるが、高さがありソケットの樹脂部分が透明体で形成されている。すなわち、ソケットの内部においても、ROM502の第一信号ピン582に不正な配線等が接続されていないか、目視できるようになっている。これにより、いわゆるぶら下がり基板等の不正行為の発生を抑制することができる。さらにいえば、透明ソケット1801が制御基板501に実装された状態で、透明ソケット1801のピン1802aが目視できるようになっている。これにより、ピン1802aに不正な配線等が接続されるのを抑止できる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
[位置表示部541]図38-1のC-C線に相当する位置の矢視方向断面図
本実施形態では、図38-4(d)に示すように、位置表示部541は線状の凹部となっている。図38-4(d)は、ケース部1803において、図38-1のC-C線に相当する位置の矢方向断面を示している。図38-4(d)に示すように、ケース部1803の位置表示部541は、シール部1560の外縁よりも一回り大きく、ケース部1803の内面532に形成された線状の凹部であり、後側に向かって凹んだ凹部である。ケース部1803の外面531には、印刷部1571が印刷されたシール部1560が貼り付けられている。
また、本実施形態の変形例として、図31及び図32に示すように、位置表示部541がケース部1103,1203の内面532に形成されており、それを目印としてシール部1560を外面531に貼り付けるようにしてもよい(図示せず)。また、別の変形例として、図38-4(c)に示すように、位置表示部541を線状の凸部としてもよい。図38-4(c)は、ケース部1803の変形であるケース部1807において、図38-1のC-C線に相当する位置の矢方向断面を示している。図38-4(c)に示すように、ケース部1807の位置表示部541は、シール部1560の外縁よりも一回り大きく、ケース部1807の内面532に形成された線状の凸部であり、前側に突出している。ケース部1807の外面531には、印刷部1571が印刷されたシール部1560が貼り付けられている。すなわち、本段落と前段落に記載された位置表示部541は、内面532に凹、又は/及び、凸により形成されている。
このように、凹、又は/及び、凸状の位置表示部を内面532に形成し、シール部1560を外面531に貼り付ける場合、どこにシール部を貼っても位置表示部541がシール部1560と干渉することが無いので貼付を阻害しない。シールの一部が剥がれると、検査者はそれが不正によるものか確認しなければならず、検査に時間がかかってしまう。しかし、このような位置表示部541であれば、検査者は、シール部1560に印刷された印刷部1571を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、外面531にシール部を貼付し、内面532に位置表示部541を設ける場合、位置表示部541は、外面531に貼付されたシール部1560の外縁、又は/及び、シール部1560の内縁、又は/及び、シール部1560の内外を交差するように形成することができる。これについて簡単に説明する。図38-6における、ケース部1820に設けられた位置表示部541aは、シール部1560の内縁に形成されたものであり、位置表示部541bの図中左右方向に延びる部分は、シール部1560の内外を交差するよう形成されたものである。位置表示部541の図中上下方向に延びる部分は、シール部1560の外縁上であるが、これも内外を交差するように形成されたといえる。
また、本実施形態の変形例として、図38-2(a)に示すように、シール部1560をケース部1835の外面531に貼付し、位置表示部541を線状の凸部として外面531に設けてもよい。図38-2(a)は、ケース部1803の変形であるケース部1835において、図38-1に示すC-C線に相当する位置の矢方向断面を示している。図38-2(a)に示すように、ケース部1835の位置表示部541は、シール部1560の外縁よりも一回り大きく、外面531に形成された線状の凸部であり、後側に突出している。位置表示部541の内側には、印刷部1571が印刷されたシール部1560が貼り付けられている。
線状の凸部である位置表示部541が設けられているので、例えば、手が触れた場合などに、平面状のケース部にシール部1560が貼り付けられる場合に比べて、シール部1560の剥がれを防止することができる。すなわち、シール部1560を貼付する目印とすると共に、貼付後はシール部1560の剥がれを防止することが出来る。シール部1560の一部が剥がれると、検査者はそれが不正によるものか確認しなければならず、検査に時間がかかってしまう。しかし、このような位置表示部541であれば、シール部1560が保護されるため、検査者は、シール部1560に印刷された印刷部1571を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、別の変形例として、図38-2(b)に示すように、シール部1560をケース部1806の外面531に貼付し、位置表示部541を外面531に設けるものとして、位置表示部541を線状の凹部としてもよい。図38-2(b)は、ケース部1803の変形であるケース部1806おいて、図38-1に示すC-C線に相当する位置の矢方向断面を示している。図38-2(b)に示すように、ケース部1806の位置表示部541は、シール部1560の外縁よりも一回り大きく、外面531に形成された線状の凹部であり、前側に向かって凹んだ凹部である。位置表示部541の内側には、印刷部1571が印刷されたシール部1560が貼り付けられている。
また、別の変形例として、図38-5(a)に示すように、シール部1560をケース部1809の外面531に貼付し、位置表示部541を外面531に設けるものとして、位置表示部541を内面532にも設けてもよい。図38-5(a)は、ケース部1803の変形であるケース部1809おいて、図38-1に示すC-C線に相当する位置の矢方向断面を示している。外面531の位置表示部541によって、シール部1560が保護されると共に、内面532の位置表示部541により、より正確な位置にシール部1560を張り付けることができる。
また、別の変形例として、図38-5(b)に示すように、シール部1560をケース部1810の外面531に貼付し、位置表示部541を外面531に設けるものとして、位置表示部541を凸部と凹部としてもよい。図38-5(b)は、ケース部183の変形であるケース部1810おいて、図38-1に示すC-C線に相当する位置の矢方向断面を示している。シール部1560をより保護することができる。
上記の位置表示部541は、凸部又は/及び凹部であるが、シール部1560を貼付する位置を表示することができれば、凸部又は/及び凹部でなくてもよい。位置表示部541は、後述の覗き部1574を避けた位置に形成されている。なお、「形成され」とは、一体的に形成されているものに限らず、シール等により取付けられるものも含む意である。また、位置表示部541は、シール部1560の一部(角部)の位置を表示するL字状のものでもよい。また、ケース部1803の第1面531の裏の所定位置とは、ケース部1803の内面532を指すだけではない。基板501が無い状態でシール部1560を貼付することを想定していれば、内ケース40上に位置表示部541を設けてもよく、基板501を内包した状態でシール部1560を貼付することを想定していれば、基板上に位置表示部541を設けてもよい。
[シール部1560]
本実施形態では、図38-1に示すように、印刷部1571が印刷されたシール部1560は、ケース部1803やシール部1561の光透過性よりも低く、且つ、電子部品595を透視可能な所定の光透過性を有している。シール部1560の光透過性は、一様である必要はない。例えば、模様のようなものを印刷することで光透過性を低下させてもよい。この場合、部分で光透過性が異なっていたとしても、全体としてケース部1803やシール部1561よりも光透過性が低くなっていればよい。本実施形態でも、図中斜線部分に薄い線の模様が印刷されており光透過性を低下させている。模様によって光透過性が異なることを図38-7を用いて簡単に説明する。図38-7(a)は、シール部1560の背景が波のような模様になっており、図38-7(b)は、シール部1560aの背景が格子状になっている。両社とも電子部品595を透視することはできるが、図38-7(a)のほうが光透過性が低いことがわかる。
なお、ケース部1803は、最も高い所定の光透過性を有し、シール部1561は、ケース部1803の光透過性よりも若干低い所定の光透過性を有している。これにより、ROM502は、ケース部1803の光透過性で視認可能、電子部品595は、シール部1561又はシール部1560の光透過性で視認可能となっている。シール部1561の光透過性をケース部1803やシール部1561の光透過性よりも低くする方法としては、シール部1561の素材の光透過性を低下させてもいいし、印刷部1571によって、光透過性を低下させてもいい。
シール部1560の光透過性と、ケース部1551やシール部1561の光透過性とが同等の場合より、シール部1560の偽造が困難になり、不正行為の発生を抑制できる。また、模様によって光透過性を低くしている場合は、一見すると模様によって光透過性を下げていることがわからないため、よりシール部1560の偽造が困難になり、不正行為の発生を抑制できる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、本実施形態では、図38-1に示すように、シール部1560の有色領域1577でなく所定の文字が付されていない部分に、所定の角度から見たときにのみ識別可能となる固有情報1804(本実施形態ではK)が表示されている。なお、本実施形態では、文字であるが、記号でも図でもよい。また、模様により固有情報が形成される第1の領域1834と、文字等と模様により固有情報が形成される第2の領域1815の境界で、模様の連続性が変化するようになっている。これによれば、シール部1560の偽造が一層困難になるため、不正行為の発生をより抑制できる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。なお、シール部1560は、特定の情報を表示するための情報識別部である。
また、図38-2に示すように、シール部1561を通して視認できる範囲とシール部1560を通して視認できる範囲には、異なる電子部品595が少なくとも1つ以上取付けられている。電子部品595の種類に応じた光透過性を有するシール部を貼り付けることで不正を発見しやすく、且つ、不正を行い難くすることができる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
なお、シール部1561に記載される情報としては、機種名、型式記号、外部端子情報、メーカ名、QRコード(登録商標)、定格電圧、消費電力、注意事項等が想定される。また、シール部1561とシール部1560は、ROM502の装着箇所が視認できる角度を有する位置に貼付けられる。
[第1表示、第2表示]
また、本実施形態では、制御基板501と、ROM502と、電子部品595とを含むケース部1803を制御手段と呼び、制御手段のうち異なる所定箇所に第1表示1371と第2表示1372とを設けている。第1表示1371と第2表示1372とは、制御基板501のROM502が搭載される側の面501aから第1表示1371,第2表示1372が表示されるまでの距離がそれぞれ異なっている。なお、第1表示1371及び第2表示1372は、識別表示部1390だけを指すのではなく、図38-6に示すように、制御手段に設けられ、制御基板501のROMが搭載される側の面501aからの距離が異なるものであればこれも含まれる。制御基板501の外ケース45側の面501a、その反対面、内ケース40の刻印、外ケース45の刻印、シール各種等が想定される。
ただし、情報識別部と表示とが同一の情報を表すことはないものとする。なお、シール部と情報識別部は同義ではなく、一つのシール部の中に複数の情報識別部が存在する場合があるものとする。例えば、シール部1561に、メーカ名、機種名、型番が表示されていた場合、情報識別部は3つ存在するということである。情報識別部と表示の関係について、事例を挙げて説明する。例えば、第1情報識別部をメーカ名とすると、第1表示はメーカ名ではないため、例えば、シール部に表示された機種名となる。また、第2表示は、例えば、基板501の内ケース40側の面に表示された機種名となる。なお、第2情報識別部は、例えば、シール部1560の開封者情報であり、第3情報識別部は、例えば、シール部1562のメーカ名である。制御基板からの距離が異なるという複雑な第1表示と第2表示が制御手段に設けられているため、基板501やケース部1803の偽造を防止することができる。
[賞球基板1811]
また、本実施形態では、賞球基板1811とそのケース部1813が発明の構成に含まれる。図38-8に示すように、制御基板501と双方向通信可能な賞球基板1811は、光透過性を有するケース部1813内に収納される。賞球基板1811には、ROM1832が装着されている。また、賞球基板1811には、ROM1832とは異なる複数の電子部品595(図示せず)が実装されている。ROM1832は、賞球の制御に使用されるデータを格納している。
ケース部1813には、光透過性を有する素材で形成されたシール部1836が貼付されている。シール部1836は、光透過性を低下させた領域である複数の有色領域1817が印刷されている。また、シール部1836は、有色領域1817同士の間で、所定の文字が付されていない部分に、電子部品595を覗くことが可能な覗き部1819を有している。シール部1560とシール部1836は、電子部品595が透視可能な光透過性であると共に、シール部1560とシール部1836とは光透過性が異なっている。本実施形態では、シール部1560のほうがシール部1836よりも光透過性が低くなっている。例えば、シール部1560を図38-7(a)に示すような波のような模様とし、シール部1836を図38-7(b)に示すような格子模様としてもよい。
シール部1560とシール部1836との光透過性が異なっているため、シール部1560,1836の偽造が困難となり、ケース部1551,1813ごと不正な基板501,1811と入れ替えるという不正行為困難にすることができる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
なお、本実施形態では設けられていないが、賞球基板1811と、ROM1832と、電子部品595とを含むケース部1813を賞球手段とし、賞球手段のうち異なる所定箇所に第1,2表示(1371,1372)のように第3表示と第4表示とを設けてもよい。
[演出基板1821]
また、本実施形態では、演出基板1821とそのケース部1823が発明の構成に含まれる。図38-9に示すように、制御基板501又は賞球基板1811からの一方向通信により演出制御可能な演出基板1821は、光透過性を有するケース部1823内に収納される。演出基板1821には、ROM1837が装着されている。また、演出基板1821には、ROM1837とは異なる複数の電子部品595(図示せず)が実装されている。ROM1837は、演出の制御に使用される記憶内容を格納している。なお、制御基板501及び賞球基板1811は、図38-6に示すように足差しタイプの基板であり、演出基板1821は表面実装タイプの基板である。表面実装の例として、両面が表面実装、片面が表面実装、全面が表面実装、一部表面実装がある。
ケース部1823には、シール部1560のように光透過性を有する素材で形成されると共に、光透過性を低下させた領域である複数の有色領域が印刷され、有色領域同士の間で、所定の文字が付されていない部分に、電子部品595を覗くことが可能な覗き部を有するシール部が、貼付されていない。有色領域及び覗き部を有するシール部をケース部1823には貼付せずに、ケース部1803のみに貼付している。このようにシール部の扱いが異なっているため、シール部1560とケース部1803の偽造が困難になり、故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
図39に示すように、制御基板501には、第1領域1900aと、該第1領域1900aと異なる態様の第2領域1900bがあってもよい。ここで、異なる態様とは、視覚的に区別を認識できる違いをいい、例えば、第1領域1900aと第2領域1900bとの間で色が異なったり、色の濃淡が異なったりなどの色による態様や、第1領域1900aおよび第2領域1900bが線や模様などで囲まれているなど枠による態様や、第1領域1900aおよび第2領域1900bとが段差になっているなど形状による態様等、これらの1つまたは組み合わせを用いることができる。例えば、制御基板501の表面に塗布されるレジストを、第2領域1900bが第1領域1900aよりも濃いまたは薄い緑色にすることが挙げられる。また、第1領域1900aは、制御基板501においてROM502およびROM502以外の電子部品595が配置される範囲に対応して設定することが好ましい。これに対して、第2領域1900bは、制御基板501においてROM502、ROM502以外の電子部品595およびコネクタ771~776などの基板実装部品が配置されていない範囲に対応して設定することが好ましく、例えば、制御基板501の縁部に設定するとよい。なお、第1領域1900aおよび第2領域1900b自体の中で、前述した色等の態様を異ならしてもよく、例えば、制御基板501においてROM502の配置範囲とROM502以外の電子部品595の配置範囲とで異なる態様としてもよい。第1領域1900aおよび第2領域1900bは、制御基板501の実装面(後面)または遊技盤ユニット12の背面に面する前面の何れかまたは両方に設けることができる。また、制御基板501の後面または前面の一方に第1領域1900aを設け、制御基板501の後面または前面の他方に第2領域1900bを設けてもよい。
図39に示すように、制御基板501には、第2領域1900bに、特定の情報を表示するための情報識別部1902を設けてもよい。そして、情報識別部1902には、前述した識別表示529と同様の情報が含まれている識別表示521を含んでいてもよい。このように、第1領域1900aと態様が異なる第2領域1900bに情報識別部1902を設けることで、情報識別部1902で表示される情報を、見易くすることができる。従って、検査者は、制御基板501に不正が行われたか否かを判断し易くなり、管理を容易にすることができる。そして、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。よって、遊技者の興趣が向上する。
制御基板501について、特に区別する場合、実装された電子部品502,595等の基板実装部品を除く板体を「基板」ということがあり、「基板」に基板実装部品が実装されたものを「制御部」ということがある。第1領域1900aおよび第2領域1900bは基板に設けることが好ましいが、基板実装部品に異なる態様の領域を設けてもよい。
前述した識別表示523が、識別表示部1390において厚み方向(前後方向)の複数の階層1381,1382,1383,1384に分割されて設けられている構成を、外ケース45に設けられる識別表示523だけでなく、内ケース40に設けられる識別表示524や、キャップ8に設けられる識別表示525や、制御基板501に設けられる識別表示521や、ROM502に設けられる識別表示522など、制御部に付される識別表示520に適用することができる。階層1381,1382,1383,1384に分割される対象は、文字1371~1376に限られず、図形や模様やコードや、文字の組み合わせなどの複数の識別子からなる表示であってもよい。例えば、識別表示520同士の関係が、前述したような階層1381,1382,1383,1384に分かれていてもよい。
階層1381,1382,1383,1384の位置を、識別表示523が設けられた対象(識別表示部1390の厚み方向)で説明しているが、外ケース45に設けられた識別表示523であれば、外ケース45の厚み方向に位置が異なり、内ケース40に設けられた識別表示524であれば、内ケース40の厚み方向に位置が異なり、制御基板501または基板実装部品に設けられた識別表示521,522であれば、基板の厚み方向に位置が異なる。そして、基板に付された識別表示521とROM502に付された識別表示522とは、基板の厚み方向において異なる位置にあるといえ、基板の実装面(後面)に付された識別表示と基板の前面に付された識別表示とは、基板の厚み方向において異なる位置にあるといえる。また、基板実装部品が実装された面を構成する外ケース45は、基板実装部品の設置スペースを確保するために内ケース40よりも基板から離れており、外ケース45に付された識別表示523と内ケース40に付された識別表示524とは、基板の厚み方向において異なる位置にあるといえる。
互いに関連付けられた識別表示とは、製造者などが視認により関係が直接的に認識できる態様に限らず、管理者などが保有する情報と照合したり、管理者が保有する機器により変換したりなどすることで関連性が把握可能な関係であってもよい。例えば、基板ケース3に付された識別表示523~525が、制御基板501に付された識別表示521,522と一致する識別子を含んでいなくても、管理者が保有する情報を参照することで、両識別表示520が共通する情報を含んでいることなどを挙げられる。換言すると、互いに関連付けられた識別表示は、視認により認識できる情報から関連性を直接的に把握できる態様と、視認により認識できる情報から関連性を直接的に把握できない態様とを含んでいてもよい。このように、識別表示同士の関連性が一見判らない態様であることで、製造者や管理者以外の書き換えが難しくなり、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。よって、遊技者の興趣が向上する。
なお、本件における「第1表示」、「第2表示」、「第3表示」、「第4表示」、「第1情報表示」、「第2情報表示」、「第1情報識別部」、「第2情報識別部」、「第3情報識別部」、「第4情報識別部」は、上記実施形態に記載のものに限られず、シール、シールに印字されたコード情報や文字、ケース上の刻印や、機種名、製造者名、基板の管理情報、ケースの管理情報など、基板上や基板ケース上の遊技機に関する情報の表示方法や表示内容全般を採用することが可能である。
◇[発明A-1]
発明A-1の遊技機(100)では、遊技機枠(160,170)に対して着脱可能であって、遊技領域が形成された遊技盤(102A)と、遊技球の通過による入賞を検出する入賞装置(117,127,306a,306b)と、を有する遊技盤ユニット(102)を備える遊技機であって、前記遊技盤ユニットは、前記遊技盤と、前記入賞装置と、所定の演出を実行する遊技部材(154,155a,155b,156)と、を有する第1部材(102A,102B)と、前記入賞装置における入賞に基づき所定の遊技価値を付与するか否かの結果を報知するための所定の演出画像を表示する表示装置(131)と、当該表示装置を制御する演出制御部材(320)と、を有する第2部材(102C,131)と、を備え、前記第2部材は、前記第1部材に対して着脱可能に構成されていることを要旨とする。
このような遊技機100によれば、上述の第1実施形態のように、遊技盤ユニット120において、メイン表示装置131と演出制御基板320を備える演出制御基板ユニット102Cとは、遊技領域が形成されるとともに第1大入賞装置117(第1入賞装置検出スイッチ306a)と第2大入賞装置127(第2入賞装置検出スイッチ306b)とが設けられた遊技盤102Aと、種々の可動役物154,155a,155b,156が設けられた役物ユニット102Bとに対して、着脱可能に構成することができる。このような遊技機100であれば、例えば、メイン表示装置131および演出制御基板320が故障したために交換する場合であっても、ガラス枠150と内枠170とを開放状態にして、遊技盤102Aが取付けられた役物ユニット102Bからメイン表示装置131および演出制御基板ユニット102Cを容易且つ迅速に取外すことができるため、遊技を中断させる時間を可能な限り短くして、遊技者における遊技の興趣を損なうことを防止させることができる。
◇[発明A-2]
発明A-2の遊技機(100)では、遊技機枠(160,170)に対して着脱可能であって、遊技領域が形成された遊技盤(102A)と、遊技球の通過による入賞を検出する入賞装置(117,127,306a,306b)と、を有する遊技盤ユニット(102)を備える遊技機であって、前記遊技盤ユニットは、前記遊技盤と、前記入賞装置と、所定の演出を実行する遊技部材(154,155a,155b,156)と、を有する第1部材(102A,102B)と、前記入賞装置における入賞に基づく所定の遊技価値の付与に関して制御する主制御装置(300)を有する第2部材(102D)と、を備え、前記第2部材は、前記第1部材に対して着脱可能に構成されていることを要旨とする。
このような遊技機100によれば、上述の第1実施形態のように、遊技盤ユニット120において、主制御基板300を備える主制御基板ユニット102Dは、遊技領域が形成されるとともに第1大入賞装置117(第1入賞装置検出スイッチ306a)と第2大入賞装置127(第2入賞装置検出スイッチ306b)とが設けられた遊技盤102Aと、種々の可動役物154,155a,155b,156が設けられた役物ユニット102Bとに対して、着脱可能に構成することができる。このような遊技機100であれば、例えば、主制御基板300が故障したために交換する場合であっても、ガラス枠150と内枠170とを開放状態にして、遊技盤102Aが取付けられた役物ユニット102Bから主制御基板ユニット102Dを容易且つ迅速に取外すことができるため、遊技を中断させる時間を可能な限り短くして、遊技者における遊技の興趣を損なうことを防止させることができる。
◆[発明1]
発明1の遊技機(遊技機1)は、遊技を制御するための複数の電子部品が実装された制御基板(制御基板1705)と、当該制御基板を収納し光透過性を有する収納部(基板ケース1700)と、を有する制御手段(組立体2)と、前記収納部に貼付され、光透過性を有する素材で形成されたシール部(シール部1714)と、前記シール部に設けられ、前記制御手段に関する情報を表示するための第1情報表示部(記載領域1570、コード部1712、情報表示部1713)と、前記収納部における前記シール部とは異なる位置に設けられ、前記制御手段に関する情報を表示するための第2情報表示部(デートマーク部1720)と、を備え、前記第1情報表示部は、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(印刷部1711、複数の領域1577)と、前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記制御基板を視認可能な視認可能領域(覗き部1574)と、を有することを要旨とする。
発明1のようなシール部1720とデートマーク部1720とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、シール部1720の記載領域1570に記載される開封年月日と、デートマーク部1720に表示された製造年月日と、は、異なる情報であるものの、所定の時系列の関係を有している。具体的には、シール部1720の記載領域1570に記載される開封年月日は、デートマーク部1720に表示された製造年月日に比べて、必ず新しい年月日となっている。したがって、検査者は、シール部1720の記載領域1570の開封年月日と、デートマーク部1720の製造年月日と、の整合性を確認することによって、不正な制御基板の交換といった不正行為を容易に確認することができる。
◆[発明2]
発明2の遊技機(遊技機1)は、遊技を制御するための複数の電子部品が実装された制御基板(制御基板1705)と、当該制御基板を収納し光透過性を有する収納部(基板ケース1700)と、を有する制御手段(組立体2)と、前記収納部に貼付され、光透過性を有する素材で形成された第1シール部(シール部1714)と、前記第1シール部に設けられ、前記制御手段に関する情報を表示するための第1情報表示部(コード部1712、情報表示部1713)及び第2情報表示部(記載領域1570)と、前記収納部における前記第1シール部とは異なる位置に貼付される第2シール部(開封禁止シール部1733)と、前記第2シール部に設けられ、前記制御手段に関する情報を表示するための第3情報表示部(コード部1732)と、を備え、前記第1情報表示部及び前記第3情報表示部は、端末機により読取可能な所定の態様の識別表示が含まれ、前記第2情報表示部は、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(印刷部1711、複数の領域1577)と、前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記制御基板を視認可能な視認可能領域(覗き部1574)と、を有し、前記第3情報表示部は、前記収納部の厚み方向において、前記制御基板を前記収納部の厚み方向に対して垂直をなす方向に延伸させた仮想面からの距離が、当該仮想面から前記第1情報表示部までの距離とは異なるように設けられていることを要旨とする。
発明2のようなシール部1720と開封禁止シール部1733とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、シール部1720のコード部1712と情報表示部1713に表示されている情報は、開封禁止シール部1733に表示されている情報と紐付けされている。したがって、検査者は、シール部1720の情報と開封禁止シール部1733の情報との整合性を確認することで、不正な制御基板の交換といった不正行為を容易に確認することができる。また、開封禁止シール部1733のコード部1732は、基板ケース1700の厚み方向において、制御基板1705を当該厚み方向に対して垂直をなす方向に延伸させた仮想面からの距離が、当該仮想面からシール部1720のコード部1712及び情報表示部1713までの距離とは異なるように設けられている。したがって、検査者は、開封禁止シール部1733のコード部1732とシール部1720のコード部1712及び情報表示部1713とが同じ高さで同一の平面上に設けられているようなものに比べて、開封禁止シール部1733のコード部1732とシール部1720のコード部1712及び情報表示部1713との情報を視認し易く、不正な制御基板の交換といった不正行為を容易に確認することができる。
◆[発明3]
発明3の遊技機(遊技機1)は、制御基板(制御基板501,1705)及び当該制御基板を収納する収納部(基板ケース1551,1700)を有する制御手段(組立体2)と、前記制御手段に設けられた第1情報表示(識別表示523の文字1371)及び第2情報表示(識別表示523の文字1374)と、を備え、前記収納部の厚み方向において、前記収納部の天面から前記第1情報表示までの距離が、前記収納部の天面から前記第2情報表示までの距離とは異なることを要旨とする。
発明3のような識別表示523における文字1371と文字1372とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、文字1371と文字1372とは、識別表示部1390の厚さ方向における異なる階層となるように形成されているため、階層1381の文字1371と階層1382の文字1372とは、基板ケース1700の天面からの距離が異なるように形成されている。このような識別表示523は、ケース部1700を形成する部材の内部に形成されているため、例えば、識別表示523の全体がケース部の外面又は内面に形成されている場合に比べて、除去され難いものである。また、識別表示523は、基板ケース1700の厚さ方向における天面からの距離が異なる位置、つまり、厚さ方向の複数の階層に分割されて設けられることとなるため、一層のみに形成されている場合に比べて除去され難いものとなっている。このような識別表示523であれば、もし、不正によって除去等された場合には、研磨されたり削られたりすることで基板ケース1700に目立つ損傷が形成されるため、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できるものであるといえる。さらに、識別表示523における文字1371と文字1372とは、平面視において、重複する部分がないとともに離間しているため、組立体2に対して遊技機の背面側から視認したときに、文字1371と文字1372とを共に俯瞰可能であり、制御基板1705等に対する不正行為等の有無を容易に確認することもできる。
◆[発明4]
発明4の遊技機(遊技機1)は、制御基板(制御基板501,1705)及び当該制御基板を収納する収納部(基板ケース1551,1700)を有する制御手段(組立体2)と、前記制御手段に設けられた第1情報表示(識別表示523の文字1371)及び第2情報表示(識別表示523の文字1374)と、を備え、前記制御基板の厚み方向において、前記制御基板の所定の面から前記第1情報表示までの距離が、前記制御基板の所定の面から前記第2情報表示までの距離とは異なることを要旨とする。
発明4のような識別表示523における文字1371と文字1372とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、文字1371と文字1372とは、識別表示部1390の厚さ方向における異なる階層となるように形成されているため、階層1381の文字1371と階層1382の文字1372とは、制御基板1705の所定の面(例えば、制御基板1705を厚み方向に対して垂直をなす方向に延伸させた仮想面)からの距離が異なるように形成されている。このような識別表示523は、ケース部1700を形成する部材の内部に形成されているため、例えば、識別表示523の全体がケース部の外面又は内面に形成されている場合に比べて、除去され難いものである。また、識別表示523は、制御基板1705の所定の面からの距離が異なる位置、つまり、厚さ方向の複数の階層に分割されて設けられることとなるため、一層のみに形成されている場合に比べて除去され難いものとなっている。このような識別表示523であれば、もし、不正によって除去等された場合には、研磨されたり削られたりすることで基板ケース1700に目立つ損傷が形成されるため、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できるものであるといえる。さらに、識別表示523における文字1371と文字1372とは、平面視において、重複する部分がないとともに離間しているため、組立体2に対して遊技機の背面側から視認したときに、文字1371と文字1372とを共に俯瞰可能であり、制御基板1705等に対する不正行為等の有無を容易に確認することもできる。
◆[発明5]
発明5の遊技機(遊技機1)は、遊技を制御するための複数の電子部品が実装された制御基板(制御基板501,1705)と、前記複数の電子部品を視認可能に前記制御基板を収納し光透過性を有する収納部(基板ケース1551,1700)と、前記収納部に添付され所定の情報を表示するための第1情報表示部(コード部1572,1712、情報表示部1573,1713)及び第2情報表示部(記載領域1570)と、を備え、前記第1情報表示部は、特定の情報を含む第1態様と当該第1態様とは異なる第2態様とで表示され、前記第2情報表示部は、光透過性を有する素材で形成されており、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(印刷部1571,1711、複数の領域1577)と、前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間であって、前記制御基板を視認可能な領域(覗き部1574)と、を有することを要旨とする。
発明5のようなシール部1720を有する組立体2を備える遊技機1であれば、コード部1712のQRコード(登録商標)と情報表示部1713の文字列と、いったように互いに紐付けされるとともに同じ特定の情報を含む情報が異なる態様で表示されている。したがって、コード部1712に対する不正は難しく、情報表示部1713の情報が不正に改竄されていたとしても、検査者が、コード部1712との整合性を確認することで、不正行為等の有無を容易に確認することができるとともに、不正行為を抑止することができる。また、シール部1720においては、コード部1712及び情報表示部1713と、記載領域1570との間に、覗き部1574が形成されているため、上述と同様に、制御基板1705に対して不正が行われたか否かを容易に確認できるため、不正の行われる可能性の低減に繋げることができる。
◆[発明6]
発明6の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、第1の光透過性を有するケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記ケース部に設けられ、光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)と、
前記シール部に印刷され、前記シール部における光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、を備え、
前記シール部は、
前記第1の光透過性よりも低く、且つ、前記電子部品を視認可能な第2の光透過性を有し、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記ケース部に内包されている前記電子部品を前記第2の光透過性により覗くことが可能な覗き部(1574)を有することを要旨とする。
覗き部が設けられているので、検査者は、覗き部を介して、電子部品を確認することができる。よって、覗き部が設けられていない場合に比べて、電子部品に対して不正が行われたか否かを容易に確認できる。故に、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。また、有色の複数の領域が設けられているので、例えば、検査者の名前、及び、基板ケースを開封した年月日を記載することができる。また、検査者は、領域に、制御基板に不正が行われたか否かを確認した日付等を記載することもできる。また、領域の間に覗き部が設けられているので、領域のみが設けられている場合に比べて、領域が目立ちやすい。このため、領域に記載された文字等を検査者が確認し易くなる。よって、不正が行われる可能性を低減でき、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。また、シール部の光透過性がケース部の光透過性より低くなっているため、シール部の偽造が困難となり、ケース部ごと不正な基板と入れ替えるという不正行為困難にすることができる。これにより、遊技者が安心して遊技できる。故に、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明7-1]
発明7-1の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有するケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記ケース部の第1面に設けられ、光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)と、
前記ケース部の前記第1面の裏側に位置する所定位置に形成され、前記シール部を取付ける位置の目印となる位置表示部(541)と、
前記シール部に印刷され、前記シール部における光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、を備え、
前記シール部は、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)を有することを要旨とする。
この場合、製造者は、位置表示部に沿って識別表示を位置決めすることができる。このため、製造者は、遊技機を量産する場合において、複数の遊技機間で同じ位置に識別表示を付することができる。複数の遊技機間で同じ位置に識別表示が付されるので、検査者は、識別表示を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、位置表示部を内面側に形成し、シール部を外面に貼り付けるため、どこにシール部を貼っても位置表示部がシール部と干渉することが無いので貼付を阻害しない。シールの一部が剥がれると、検査者はそれが不正によるものか確認しなければならず、検査に時間がかかってしまう。しかし、このような位置表示部であれば、検査者は、基板ケースに付された識別表示を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明7-2]
また、発明7-2の遊技機は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有するケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記ケース部の第1面に設けられ、光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)と、
前記ケース部の前記第1面において前記シール部の外縁に形成された凸部、又は/及び、凹部であって、前記シール部を取付ける位置の目印となる位置表示部(541)と、
前記シール部に印刷され、前記シール部における光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、を備え、
前記シール部は、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)を有することを要旨とする。
この場合、製造者は、位置表示部に沿って識別表示を位置決めすることができる。このため、製造者は、遊技機を量産する場合において、複数の遊技機間で同じ位置に識別表示を付することができる。複数の遊技機間で同じ位置に識別表示が付されるので、検査者は、識別表示を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
また、シール部を貼付する外面に、シール部の外縁に形成された凸部、又は/及び、凹部である位置表示部が設けられているので、例えば、手が触れた場合などに、基板ケースの平面にシール部が貼り付けられる場合に比べて、シールの剥がれを防止することができる。シールの一部が剥がれると、検査者はそれが不正によるものか確認しなければならず、検査に時間がかかってしまう。しかし、このような位置表示部であれば、シール部が保護されるため、検査者は、基板ケースに付された識別表示を容易に確認することができる。故に、不正行為の発生を抑制することができる。このため、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明8]
発明8の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記記憶手段及び前記複数の電子部品を視認可能で且つ接触困難に収納する、第1の光透過性を有する収納部(1803)と、
前記収納部に設けられ、特定の情報を表示する第1情報識別部(1561,1595)及び第2情報識別部(1560,1572、1573)と、
前記記憶手段に設けられ、特定の情報を表示する第3情報識別部(1562,1596)と、を備え、
前記第1情報識別部及び前記第3情報識別部は、
少なくとも同じ内容を意味する識別表示を含んで表示され、
前記第2情報識別部は、
前記第1の光透過性よりも光透過性が低く、且つ、前記電子部品を視認可能な第2の光透過性により形成されており、
前記第2の光透過性よりも光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記電子部品を前記第2の光透過性により覗くことが可能な覗き部(1574)と、を有していることを要旨とする。
この場合、検査者は、同じ識別表示が表示された記憶手段と、収納部とを確認し、不正行為が行われていないことを容易に確認することができる。また、不正行為によって、例えば、記憶手段が、他の記憶手段に入れ替えられた場合でも、記憶手段と収納部に付された識別表示が同じであるか否かを判断することで、検査者は、容易に不正行為が行われたことを確認できる。このため、不正行為の発生を抑制することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明9-1]
発明9-1の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記記憶手段及び前記複数の電子部品を視認可能で且つ接触困難に収納する、光透過性を有する収納部(1803)と、
前記収納部に設けられ、特定の情報を表示する第1情報識別部(1561,1595)と、
前記収納部の第1面に設けられ、特定の情報を表示する第2情報識別部(1560,1572,1573)と、
前記記憶手段に設けられ、特定の情報を表示する第3情報識別部(1562,1596)と、
前記収納部の前記第1面の裏側に位置する所定位置に形成され、前記第2情報識別部を取付ける位置の目印となる位置表示部(541)と、を備え、
前記第1情報識別部及び前記第3情報識別部は、
少なくとも同じ内容を意味する識別表示を含んで表示され、
前記第2情報識別部は、
光透過性を有する素材で形成されており、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、を有することを要旨とする。
◆[発明9-2]
発明9-2の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記記憶手段及び前記複数の電子部品を視認可能で且つ接触困難に収納する、光透過性を有する収納部(1803)と、
前記収納部に設けられ、特定の情報を表示する第1情報識別部(1561,1595)と、
前記収納部の第1面に設けられ、特定の情報を表示する第2情報識別部(1560,1572,1573)と、
前記記憶手段に設けられ、特定の情報を表示する第3情報識別部(1562,1598)と、
前記収納部の第1面において前記第2情報識別部の外縁に形成された凸部、又は/及び、凹部であって、前記第2情報識別部を取付ける位置の目印となる位置表示部(541)と、を備え、
前記第1情報識別部及び前記第3情報識別部は、
少なくとも同じ内容を意味する識別表示を含んで表示され、
前記第2情報識別部は、
光透過性を有する素材で形成されており、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、を有することを要旨とする。
◆[発明10]
発明10の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有するケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記ケース部に設けられると共に、光透過性を有する素材で形成された第1シール部(1561)及び第2シール部(1560)と、を備え、
前記第2シール部は、
前記第1シール部よりも光透過性が低く、且つ、前記電子部品を視認可能な所定の光透過性により形成されており、
前記所定の光透過性よりも光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記ケース部に内包されている前記電子部品を前記所定の光透過性により覗くことが可能な覗き部(1574)と、
を有していることを要旨とする。
本発明によれば、第2シール部の光透過性が第1シール部の光透過性より低くなっているため、第2シール部の偽造が困難となり、ケース部ごと不正な基板と入れ替えるという不正行為困難にすることができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明11]
発明11の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記記憶手段及び前記複数の電子部品を視認可能で且つ接触困難に収納する、光透過性を有する収納部(1803)と、
前記収納部に設けられると共に、光透過性を有する素材で形成され、特定の情報を表示する第1情報識別部(1561,1595)及び第2情報識別部(1560,1572,1573)と、
前記記憶手段に設けられ、特定の情報を表示する第3情報識別部(1562,1596)と、を備え、
前記第1情報識別部及び前記第3情報識別部は、
少なくとも同じ内容を意味する識別表示を含んで表示され、
前記第2情報識別部は、
前記第1情報識別部よりも光透過性が低く、且つ、前記電子部品を視認可能な所定の光透過性により形成されており、
前記所定の光透過性よりも光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記電子部品を前記所定の光透過性により覗くことが可能な覗き部(1574)と、
を有していることを要旨とする。
◆[発明12]
発明12の遊技機(1)は、基板(501)および該基板(501)に設けられた電子部品(502,595)を含む制御部と、前記制御部を内包する複数の部材(511)を含むケース部(3,1003,1103,1203,1303,1551)と、を備え、前記ケース部(3,1003,1103,1203,1303,1551)において前記基板(501)における前記電子部品(502,595)の実装面側を構成する前記部材(45)には、前記制御部に付された識別表示(521,522)と関連する識別表示(523)として、前記基板(501)の厚み方向において該基板(501)からの距離が異なる第1表示(1371)と第2表示(1372)とが付されていることを要旨とする。
この場合、基板の識別表示とケース部の識別表示とは関連しているため、もし、基板が不正に交換された場合などに基板の識別表示とケース部の識別表示とが異なるものとなって、検査者による不正行為の発見が容易になる。また、識別表示は、基板の厚さ方向における基板からの距離が異なる位置、つまり、厚さ方向の複数の階層に分割されて設けられることで、識別表示が一層のみに形成されている場合に比べて除去され難くすることができる。このような識別表示であれば、もし、この識別表示が不正によって除去等された場合には、研磨されたり削られたりすることでケース部に目立つ損傷が形成されるため、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明13]
発明13の遊技機(1)は、基板(501)および該基板(501)の実装面に設けられた電子部品(502,595)を含む制御部と、前記制御部を内包する複数の部材(511)を含むケース部(3,1003,1103,1203,1303,1551)とを有する制御手段を備え、前記制御手段に付されて互いに関連付けられた識別表示(520)として、前記基板(501)の厚み方向における前記実装面からの距離が異なるように付された第1表示(1371)および第2表示(1372)を有すると共に、前記基板(501)の厚み方向における前記実装面からの距離が、前記第2表示(1372)と同じになるように付された第3表示(1375)を有していることを要旨とする。
この場合、制御手段の識別表示が互いに関連しているため、もし、基板が不正に交換された場合などに基板の識別表示とケース部の識別表示とが異なるものとなって、検査者による不正行為の発見が容易になる。また、識別表示は、基板の厚さ方向における基板からの距離が異なる位置、つまり、厚さ方向の複数の階層に分割されて設けられることで、識別表示が一層のみに形成されている場合に比べて除去され難くすることができる。このような識別表示であれば、もし、この識別表示が不正によって除去等された場合には、研磨されたり削られたりすることでケース部に目立つ損傷が形成されるため、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明14]
発明14の遊技機(1)は、基板(501)および該基板(501)に設けられた電子部品(502,595)を含む制御部と、前記制御部を内包する複数の部材(511)を含むケース部(3,1003,1103,1203,1303,1551)と、を備え、前記ケース部(3,1003,1103,1203,1303,1551)には、前記制御部に付された識別表示(521,522)と関連する識別表示(523)として、前記基板(501)の厚み方向における位置が異なるように付された第1表示(1371)と第2表示(1372)とが付され、前記制御部には、前記ケース部(3,1003,1103,1203,1303,1551)に付された前記識別表示(523)と関連する前記識別表示(520)として、前記基板の厚み方向における位置が異なるように付された第3表示と第4表示とが付されていることを要旨とする。
この場合、基板の識別表示とケース部の識別表示とは関連しているため、もし、基板が不正に交換された場合などに基板の識別表示とケース部の識別表示とが異なるものとなって、検査者による不正行為の発見が容易になる。また、識別表示は、基板の厚さ方向における基板からの距離が異なる位置、つまり、厚さ方向の複数の階層に分割されて設けられることで、識別表示が一層のみに形成されている場合に比べて除去され難くすることができる。このような識別表示であれば、もし、この識別表示が不正によって除去等された場合には、研磨されたり削られたりすることでケース部に目立つ損傷が形成されるため、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明15]
発明15の遊技機(1)は、遊技を制御する制御基板(501)と、前記制御基板(501)に設けられ、遊技の制御に使用される記憶内容を格納する記憶手段(502)と、前記制御基板(501)に設けられ、前記記憶手段(502)とは異なる複数の電子部品(595)と、前記記憶手段(502)および前記複数の電子部品(595)を視認可能で且つ接触困難に収納する光透過性の収納部(3,1003,1103,1203,1303,1551)と、前記収納部(3,1003,1103,1203,1303,1551)に設けられ、特定の情報を表示するための第1情報識別部(523,1561)および第2情報識別部(1560)と、前記記憶手段(502)に設けられ、特定の情報を表示するための第3情報識別部(522,1562)と、を備え、前記制御基板(502)には、第1領域(1900a)と、該第1領域(1900a)と異なる態様の第2領域(1900b)があり、前記第2領域(1900b)には、特定の情報を表示するための第4情報識別部(1902)が設けられ、前記第1情報識別部(523,1561)および前記第3情報識別部(522,1562)は、少なくとも同じ識別表示(529,1595,1596)を含んで表示され、前記第1情報識別部は、前記記憶手段の装着箇所が視認できる角度を有するように表示され、前記第2情報識別部は、光透過性を有する素材で形成されており、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、前記複数の有色領域のうちの第1有色領域(1577)と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域(1577)との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記複数の電子部品を覗くための覗き部(1574)と、を有することを要旨とする。
この場合、収納部の第1情報識別部および記憶手段の第3情報識別部には少なくとも同じ識別表示が付されているため、検査者は、同じ識別表示が表示された記憶手段と収納部とを確認し、不正行為が行われていないことを容易に確認することができる。また、第1情報識別部は記憶手段の装着箇所が視認できる角度を有するように付されているため、例えば、不正行為によって記憶手段が交換された場合でも、記憶手段と収納部に付された識別表示が同じであるか否かを判断することで、検査者は、容易に不正行為が行われたことを確認できる。さらに、収納部の第2情報識別部には覗き部が設けられているので、検査者は、覗き部を介して、収納部に内包されている複数の電子部品を視認して、これら複数の電子部品に対する不正が行われたか否かを確認することができる。したがって、覗き部のようなものが設けられていないような遊技機に比べて、検査者は、収納部に内包されている複数の電子部品に対して不正が行われたか否かを容易に確認できるため、不正の行われる可能性の低減に繋げることができる。そして、このような第2情報識別部においては、複数の有色領域に所定の文字を記載することができるため、光透過性を低下させたような有色領域がなく透明な部分に所定の文字が記載されるようなものに比べて、検査者が文字による情報の内容を確認し易い。またさらに、このような第2情報識別部においては、透明な覗き部が複数の有色領域の間に設けられているため、複数の有色領域のみが並べて設けられているようなものに比べて、有色領域が目立つこととなり、有色領域に記載された文字等を検査者が確認し易い。このように、検査者による不正行為の発見が容易であるとともに不正行為の発生を抑制できる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明16]
発明16の遊技機(遊技機1)は、遊技を制御するための複数の電子部品が実装された制御基板(制御基板1705)と、当該制御基板を収納し光透過性を有する収納部(基板ケース1700)と、を有する制御手段(組立体2)と、前記収納部に貼付され、光透過性を有する素材で形成されたシール部(シール部1714)と、を備え、前記シール部は、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(印刷部1711、複数の領域1577)と、前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記制御基板を視認可能な視認可能領域(覗き部1574)と、を有し、前記制御手段は、前記制御基板における前記複数の電子部品のうちの一部の電子部品(電子部品798)が前記視認可能領域を介して視認できるように実装されており、当該一部の電子部品とは異なる電子部品のうち少なくとも一つの電子部品(情報表示器1751)が前記視認可能領域を介さずとも視認できるように実装されていることを要旨とする。
発明16のようなシール部1714と情報表示器1751とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、例えば、情報表示器1751等といった一部の電子部品は覗き部1574を介さずとも視認可能である。したがって、即座且つ容易に視認が必要な一部の電子部品は、視認が容易であるため、不正行為の確認が容易である。また、覗き部1574を介さずとも視認可能な一部の電子部品は、覗き部1574を介して視認可能な電子部品に比べて、制御基板1705上で目立つため、覗き部1574を介さずとも視認可能な一部の電子部品に対する不正行為を抑止することができる。特に、情報表示器1751は、遊技機1の遊技盤ユニット12を開放して容易な視認を必要とする部材であるため、上述のような効果を奏することが必要とされる。
◆[発明17]
発明17の遊技機(遊技機1)は、遊技を制御するための複数の電子部品が実装された制御基板(制御基板1705)と、当該制御基板を収納し光透過性を有する収納部(基板ケース1700)と、を有する制御手段(組立体2)と、前記収納部に貼付され、光透過性を有する素材で形成されたシール部(シール部1714)と、前記制御基板に実装され、遊技に係る所定の値情報を表示する所定の情報表示部(情報表示器1751)と、を備え、前記シール部は、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(印刷部1711、複数の領域1577)と、前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記制御基板を視認可能な視認可能領域(覗き部1574)と、を有し、前記制御手段は、前記制御基板における前記複数の電子部品のうちの一部の電子部品(電子部品798)が前記視認可能領域を介して視認できるように実装されており、前記所定の情報表示部が前記視認可能領域を介さずとも視認できるように実装されていることを要旨とする。
発明17のようなシール部1714と情報表示器1751とを有する組立体2を備える遊技機1によれば、例えば、情報表示器1751等といった一部の電子部品は覗き部1574を介さずとも視認可能である。したがって、即座且つ容易に視認が必要な一部の電子部品は、視認が容易であるため、不正行為の確認が容易である。また、覗き部1574を介さずとも視認可能な一部の電子部品は、覗き部1574を介して視認可能な電子部品に比べて、制御基板1705上で目立つため、覗き部1574を介さずとも視認可能な一部の電子部品に対する不正行為を抑止することができる。特に、情報表示器1751は、遊技機1の遊技盤ユニット12を開放して容易な視認を必要とする部材であるため、上述のような効果を奏することが必要とされる。
◆[発明18]
発明18の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有するケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
を有する制御手段と、
前記制御手段のうち異なる所定箇所に設けられた第1表示(1371)及び第2表示(1372)と、
前記制御手段に設けられ、光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)と、
前記シール部に印刷され、前記シール部における光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、を備え、
前記第1表示と前記第2表示とは、
前記基板の前記記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なっており、
前記シール部は、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)を有することを要旨とする。
この場合、制御手段の所定箇所に第1表示及び第2表示を設け、基盤の記憶手段搭載面から第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なっているため、制御手段の偽造が困難となり、制御手段ごと不正な基盤と入れ替えるという不正行為の発生を抑制できる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
制御手段には、基板、ケース部、記憶手段、電子部品が含まれる。したがって、例えば、第1表示が基板、第2表示がケース部に設けられるという場合もある。
◆[発明19]
発明19の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有するケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
を有する制御手段と、
前記制御手段に設けられ、光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)と、
前記シール部に印刷され、前記シール部における光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、を備え、
前記記憶手段に設けられた識別表示(1562)と関連する第1,2表示(1371,1372)を前記制御手段のうち異なる所定箇所に表示すると共に、前記基板の前記記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なっており、
前記シール部は、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)を有することを要旨とする。
◆[発明20]
発明20の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記記憶手段及び前記複数の電子部品を視認可能で且つ接触困難に収納する、光透過性の収納部(1803)と、
を有する制御手段と、
前記制御手段のうち異なる所定箇所に設けられた第1表示(1371)及び第2表示(1372)と、
前記収納部に設けられ、特定の情報を表示する第1情報識別部(1561,1595)及び第2情報識別部(1560,1572,1573)と、
前記記憶手段に設けられ、特定の情報を表示する第3情報識別部(1562,1596)と、を備え、
前記第1表示と前記第2表示とは、
前記基板の前記記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なっており、
前記第1情報識別部及び前記第3情報識別部は、
少なくとも同じ内容を意味する識別表示を含んで表示され、
前記第2情報識別部は、
光透過性を有する素材で形成されており、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、
を有することを要旨とする。
◆[発明21]
発明21の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記記憶手段及び前記複数の電子部品を視認可能で且つ接触困難に収納する、光透過性を有する収納部(1803)と、
を有する制御手段と、
前記収納部に設けられ、特定の情報を表示する第1情報識別部(1561,1595)及び第2情報識別部(1560,1572,1573)と、
前記記憶手段に設けられ、特定の情報を表示する第3情報識別部(1562,1596)と、を備え、
前記第1情報識別部及び前記第3情報識別部は、
少なくとも同じ内容を意味する識別表示を含んで表示され、
前記第3情報識別部と関連する第1,2表示(1371,1372)を前記制御手段のうち異なる所定箇所に表示すると共に、前記基板の前記記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なり、
前記第2情報識別部は、
光透過性を有する素材で形成されており、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、
を有することを要旨とする。
◆[発明22]
発明22の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記記憶手段及び前記複数の電子部品を視認可能で且つ接触困難に収納する、光透過性を有する収納部(1803)と、
前記収納部に設けられ、特定の情報を表示する第1情報識別部(1561,1595)及び第2情報識別部(1560,1572,1573)と、
前記記憶手段に設けられ、特定の情報を表示する第3情報識別部(1562,1596)と、を備え、
前記第1情報識別部及び前記第3情報識別部は、
少なくとも同じ内容を意味する識別表示を含んで表示され、
前記第2情報識別部は、
前記記憶手段の装着箇所が視認できる角度を有するように表示され、
前記第2情報識別部は、
光透過性を有する素材で形成されており、当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記収納部に収納されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、を有することを要旨とする。
この場合、記憶手段の装着箇所が確実に視認可能となるため、制御基板に対する不正を抑止することができる。よって、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明23]
発明23の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有する第1ケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する第1記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記第1記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記第1ケース部に設けられ、光透過性を有する素材で形成された第1シール部(1560)と、
前記第1シール部に印刷され、前記第1シール部における光透過性を低下させた領域である複数の第1有色領域(1577)と、
前記基板と双方向通信可能な賞球基板(1811)と、
前記賞球基板を内包する、光透過性を有する第2ケース部(1813)と、
前記賞球基板に設けられ、賞球に使用されるデータを格納する第2記憶手段(1832)と、
前記賞球基板に設けられ、前記第2記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
前記第2ケース部に設けられ、光透過性を有する素材で形成された第2シール部(1836)と、
前記第2シール部に印刷され、前記第2シール部における光透過性を低下させた領域である複数の第2有色領域(1817)と、を備え、
前記第1シール部は、
前記第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第3有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記第1ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な第1覗き部(1574)を有し、
前記第2シール部は、
前記第2有色領域と前記第2有色領域とは異なる第4有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記第2ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な第2覗き部(1819)を有し、
前記第1シール部及び前記第2シール部は、
前記電子部品が透視可能な光透過性であると共に、それぞれの光透過性が異なることを要旨とする。
この場合、制御基板に係る第1シール部と賞球基板に係る第2シール部との光透過性が異なっているため、第1,2シール部の偽造が困難となり、ケース部ごと不正な基板と入れ替えるという不正行為を困難にすることができる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明24]
発明24の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有する第1ケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する第1記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記第1記憶手段とは異なると共に、前記基板に対してスルーホール実装される複数の電子部品(595)と、
前記基板と一方向通信可能な演出基板(1821)と、
前記演出基板を内包する、光透過性を有する第2ケース部(1823)と、
前記演出基板に設けられ、演出に使用されるデータを格納する第2記憶手段(1837)と、
前記演出基板に設けられ、前記第2記憶手段とは異なると共に、前記基板に対して表面実装される複数の電子部品(595)と、を備え、
光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)は、
当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、内包されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、
を有し、前記第2ケース部に取付けられることなく、前記第1ケース部に取付けられたことを要旨とする。
この場合、制御基板の第1ケース部と演出基板の第2ケース部とでシール部の扱いが異なっているため、第1,2ケース部とシール部の偽造が困難となり、ケース部ごと不正な基板と入れ替えるという不正行為を困難にすることができる。故に、遊技者が安心して遊技することができ、遊技者の興趣が向上する。
◆[発明25]
発明25の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有する第1ケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する第1記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記第1記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
を有する制御手段と、
前記基板と双方向通信可能な賞球基板(1811)と、
前記賞球基板を内包する、光透過性を有する第2ケース部(1813)と、
前記賞球基板に設けられ、賞球に使用されるデータを格納する第2記憶手段(1832)と、
前記賞球基板に設けられ、前記第2記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
を有する賞球手段と、
前記制御手段のうち異なる所定箇所に設けられた第1表示(1371)及び第2表示(1372)と、
前記第1ケース部に設けられ、光透過性を有する素材で形成された第1シール部(1560)と、
前記第1シール部に印刷され、前記第1シール部における光透過性を低下させた領域である複数の第1有色領域(1577)と、
前記第2ケース部に設けられ、光透過性を有する素材で形成された第2シール部(1836)と、
前記第2シール部に印刷され、前記第2シール部における光透過性を低下させた領域である複数の第2有色領域(1817)と、を備え、
前記第1表示と前記第2表示とは、
前記基板の前記第1記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なっており、
前記第1シール部は、
前記第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第3有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記第1ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な第1覗き部(1574)を有し、
前記第2のシール部は、
前記第2有色領域と前記第2有色領域とは異なる第4有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記第2ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な第2覗き部(1819)を有し、
前記第1シール部及び前記第2シール部は、
前記電子部品が透視可能な光透過性であると共に、それぞれの光透過性が異なることを要旨とする。
◆[発明26]
発明26の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有する第1ケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する第1記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記第1記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
を有する制御手段と、
前記基板と双方向通信可能な賞球基板(1811)と、
前記賞球基板を内包する、光透過性を有する第2ケース部(1813)と、
前記賞球基板に設けられ、賞球に使用されるデータを格納する第2記憶手段(1832)と、
前記賞球基板に設けられ、前記第2記憶手段とは異なる複数の電子部品(595)と、
を有する賞球手段と、
前記第1ケース部に設けられ、光透過性を有する素材で形成された第1シール部(1560)と、
前記第1シール部に印刷され、前記第1シール部における光透過性を低下させた領域である複数の第1有色領域(1577)と、
前記第2ケース部に設けられ、光透過性を有する素材で形成された第2シール部(1836)と、
前記第2シール部に印刷され、前記第2シール部における光透過性を低下させた領域である複数の第2有色領域(1817)と、を備え、
前記第1記憶手段に設けられた識別表示(1562)と関連する第1,2表示(1371,1372)を前記制御手段のうち異なる所定箇所に表示すると共に、前記基板の前記記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なり、
前記第1シール部は、
前記第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第3有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記第1ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な第1覗き部(1574)を有し、
前記第2のシール部は、
前記第2有色領域と前記第2有色領域とは異なる第4有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、前記第2ケース部に内包されている前記電子部品を覗くことが可能な第2覗き部(1819)を有し、
前記第1シール部及び前記第2シール部は、
前記電子部品が透視可能な光透過性であると共に、それぞれの光透過性が異なることを要旨とする。
◆[発明27]
発明27の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有する第1ケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用されるデータを格納する第1記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記第1記憶手段とは異なると共に、前記基板に対してスルーホール実装される複数の電子部品(595)と、
を有する制御手段と、
前記基板と一方向通信可能な演出基板(1821)と、
前記演出基板を内包する、光透過性を有する第2ケース部(1823)と、
前記演出基板に設けられ、演出に使用されるデータを格納する第2記憶手段(1837)と、
前記演出基板に設けられ、前記第2記憶手段とは異なると共に、前記演出基板に対して表面実装される複数の電子部品(595)と、
を有する演出手段と、
前記制御手段のうち異なる所定箇所に設けられた第1表示(1371)及び第2表示(1372)と、を備え、
前記第1表示と前記第2表示とは、
前記基板の前記第1記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なっており、
光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)は、
当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、内包されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、
を有し、前記第2ケース部に取付けられることなく、前記第1ケース部に取付けられたことを要旨とする。
◆[発明28]
発明28の遊技機(1)は、遊技を制御する基板(501)と、
前記基板を内包する、光透過性を有する第1ケース部(1803)と、
前記基板に設けられ、遊技に使用される記憶を格納する第1記憶手段(502)と、
前記基板に設けられ、前記第1記憶手段とは異なると共に、前記基板に対してスルーホール実装される複数の電子部品(595)と、
を有する制御手段と、
前記基板と一方向通信可能な演出基板(1821)と、
前記演出基板を内包する、光透過性を有する第2ケース部(1823)と、
前記演出基板に設けられ、演出に使用される記憶を格納する第2記憶手段(1837)と、
前記演出基板に設けられ、前記第2記憶手段とは異なると共に、前記基板に対して表面実装される複数の電子部品(595)と、
を有する演出手段と、を備え、
前記第1記憶手段に設けられた識別表示(1562)と関連する第1,2表示(1371,1372)を前記制御手段のうち異なる所定箇所に表示すると共に、前記基板の前記第1記憶手段が搭載される側の面から前記第1,2表示が表示されるまでの距離がそれぞれ異なり、
光透過性を有する素材で形成されたシール部(1560)は、
当該光透過性を低下させた領域である複数の有色領域(1577)と、
前記複数の有色領域のうちの第1有色領域と前記第1有色領域とは異なる第2有色領域との間で所定の文字が付されていない部分であって、内包されている前記電子部品を覗くことが可能な覗き部(1574)と、
を有し、前記第2ケース部に取付けられることなく、前記第1ケース部に取付けられたことを要旨とする。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。