JP7118912B2 - Compressor and refrigeration cycle equipment - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、圧縮機および冷凍サイクル装置に関する。 An embodiment of the present invention relates to a compressor and a refrigerating cycle device.
蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用した冷凍サイクル装置たとえば空調装置が知られている。そのような冷凍サイクル装置は、圧縮機と凝縮器と膨張器と蒸発器を有している。圧縮機は、気体状態の冷媒を圧縮する圧縮装置と、圧縮装置を収容している密閉容器を有している。本願では、便宜上、気体状態の冷媒を気体冷媒と称する。圧縮装置は、気体冷媒を圧縮するための可動部品たとえば摺動部品を有している。密閉容器は、圧縮装置の可動部品の潤滑のために潤滑油を貯留している。 A refrigerating cycle device, such as an air conditioner, using a vapor compression refrigerating cycle is known. Such a refrigeration cycle device has a compressor, a condenser, an expander and an evaporator. The compressor has a compression device for compressing a refrigerant in a gaseous state and a closed container housing the compression device. In this application, for convenience, refrigerant in a gaseous state is referred to as gaseous refrigerant. Compression devices have moving parts, such as sliding parts, for compressing the gaseous refrigerant. The closed container stores lubricating oil for lubricating the moving parts of the compression device.
しかし、気体冷媒と共に潤滑油が圧縮機から冷凍サイクル装置の配管内に排出されてしまう。排出された潤滑油の一部は配管内に留まるため、圧縮機内の潤滑油の貯留量が減少してしまう。 However, the lubricating oil is discharged from the compressor into the piping of the refrigeration cycle device together with the gaseous refrigerant. Since part of the discharged lubricating oil stays in the piping, the amount of lubricating oil stored in the compressor decreases.
本発明が解決しようとする課題は、潤滑油の貯留量の減少が実質的に防止された圧縮機を提供することである。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a compressor in which a decrease in the amount of lubricating oil stored is substantially prevented.
圧縮機は、気体冷媒を圧縮するための圧縮装置と、前記圧縮装置を収容するとともに潤滑油を貯留するための密閉容器と、前記気体冷媒と前記潤滑油を分離するための気液分離装置を備えている。前記密閉容器は、前記気体冷媒を吸入するために設けられた第1の管と、前記気液分離装置によって分離された前記気体冷媒を吐出するために設けられた第2の管を有している。前記気液分離装置は、前記密閉容器の内部空間を、前記第1の管と接続されている第1の空間であって、前記圧縮装置を収容している前記第1の空間と、前記第2の管と接続されている第2の空間とに分割している。前記気液分離装置は、前記第1の空間と前記第2の空間の境界に配置された撥油性の気液分離膜を含んでいる。前記気液分離装置は、前記気液分離膜から潤滑油を回収する第1の流路を有し、前記第1の流路は、1以上の仕切り板によって分割された複数の第2の流路を有している。 The compressor includes a compression device for compressing a gaseous refrigerant, a sealed container for housing the compression device and for storing lubricating oil, and a gas-liquid separator for separating the gaseous refrigerant and the lubricating oil. I have. The sealed container has a first pipe provided for sucking the gaseous refrigerant and a second pipe provided for discharging the gaseous refrigerant separated by the gas-liquid separation device. there is In the gas-liquid separation device, the internal space of the closed container is a first space connected to the first pipe and housing the compression device; It is divided into two tubes and a second space connected to it. The gas-liquid separation device includes an oil-repellent gas-liquid separation membrane arranged at the boundary between the first space and the second space. The gas-liquid separation device has a first flow path for recovering lubricating oil from the gas-liquid separation membrane, and the first flow path is divided into a plurality of second flow paths by one or more partition plates. have a road
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態に係る冷凍サイクル装置10を模式的に示している。冷凍サイクル装置10は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用したビル用の空調装置であり、二組の圧縮機100とアキュムレータ20と、複数組の第1の熱交換器30と膨張器40と第2の熱交換器50を有している。
[First embodiment]
FIG. 1 schematically shows a
圧縮機100とアキュムレータ20はいずれも、冷媒を吸入する吸入口と、冷媒を吐出する吐出口を有している。アキュムレータ20は、圧縮機100の吸入側に設けられ、アキュムレータ20の吐出口は圧縮機100の吸入口と接続されている。
Both the
第1の熱交換器30は、膨張器40を介して、第2の熱交換器50と接続されている。
The
冷凍サイクル装置10はまた、二組の圧縮機100とアキュムレータ20と、複数組の第1の熱交換器30と膨張器40と第2の熱交換器50との間で、流路を切り替える流路切り替え器60とを有している。
The
アキュムレータ20の吸入口と圧縮機100の吐出口は、流路切り替え器60と接続されている。また、第1の熱交換器30と第2の熱交換器50は、流路切り替え器60と接続されている。
A suction port of the
流路切り替え器60は、冷房時には、アキュムレータ20と第2の熱交換器50を接続するともに圧縮機100と第1の熱交換器30を接続し、暖房時には、アキュムレータ20と第1の熱交換器30を接続するともに圧縮機100と第2の熱交換器50を接続するように構成されている。流路切り替え器60は、たとえば、四方弁で構成される。
The
圧縮機100は、アキュムレータ20から供給される低温低圧の気体冷媒Cを圧縮して高温高圧の気体冷媒Cに変えるように構成されている。
The
第1の熱交換器30は、冷房時に凝縮器として機能し、暖房時に蒸発器として機能する。第2の熱交換器50は、冷房時に蒸発器として機能し、暖房時に凝縮器として機能する。 The first heat exchanger 30 functions as a condenser during cooling and as an evaporator during heating. The second heat exchanger 50 functions as an evaporator during cooling and as a condenser during heating.
凝縮器は、圧縮機100から供給される高温高圧の気体冷媒Cを凝縮して常温高圧の液体冷媒に変えるように構成されている。
The condenser is configured to condense the high temperature and high pressure gaseous refrigerant C supplied from the
膨張器40は、凝縮器から供給される常温高圧の液体冷媒を低温低圧の液体冷媒に変えるように構成されている。膨張器40は、たとえば、膨張弁で構成される。
The
蒸発器は、膨張器40から供給される低温低圧の液体冷媒を蒸発させて低温低圧の気体冷媒Cに変えるように構成されている。
The evaporator is configured to evaporate the low-temperature, low-pressure liquid refrigerant supplied from the
アキュムレータ20は、蒸発器から供給される冷媒から液体冷媒を分離し、気体冷媒Cだけを圧縮機100に供給するように構成されている。
The
図2は、図1に示された圧縮機100を模式的に示している。また、図3は、図2のA-A線に沿った圧縮機100の断面を模式的に示している。
FIG. 2 schematically shows the
図2に示されるように、圧縮機100は、気体冷媒Cを圧縮するための圧縮装置110と、圧縮装置110を収容している密閉容器180を有している。圧縮装置110は、気体冷媒Cを圧縮するための可動部品たとえば摺動部品を有している。使用時、密閉容器180は、圧縮装置110の可動部品用の潤滑油Lを貯留している。潤滑油Lの大部分は、密閉容器180の内部空間の下部に貯留されている。潤滑油Lの一部は、ミスト状態(微細な液滴の状態)で密閉容器180の内部空間内に存在する。
As shown in FIG. 2, the
圧縮装置110は、気体冷媒Cを圧縮する圧縮機構部120と、圧縮機構部120を駆動する電動機部160とを有している。圧縮機構部120は、密閉容器180の内部空間の下部に配置されており、密閉容器180の下部に貯留された潤滑油Lに部分的に浸っている。電動機部160は、圧縮機構部120の上方に配置されている。
The
圧縮機構部120は、そのハウジング122内に、上下に位置する二つのシリンダ室すなわち上部シリンダ室130Aおよび下部シリンダ室130Bを有している。上部シリンダ室130Aと下部シリンダ室130Bは、同一の円柱形状の内部空間を有している。上部シリンダ室130Aは、中央に、上下に開口した上部上側貫通穴132Aおよび上部下側貫通穴134Aを有している。下部シリンダ室130Bは、中央に、上下に開口した下部上側貫通穴132Bおよび下部下側貫通穴134Bを有している。上部シリンダ室130Aの上部上側貫通穴132Aおよび上部下側貫通穴134Aと下部シリンダ室130Bの下部上側貫通穴132Bおよび下部下側貫通穴134Bは、同一の径を有し、上下に整列している。上部シリンダ室130Aと下部シリンダ室130Bは、上部下側貫通穴134Aと下部下側貫通穴134Bを介して、接続されている。
The
密閉容器180は、気体冷媒Cを吸入するために下部に設けられた二つの第1の管すなわち上部吸入管182Aおよび下部吸入管182Bを有している。上部シリンダ室130Aは、上部吸入管182Aと接続されている。下部シリンダ室130Bは、下部吸入管182Bと接続されている。
The sealed
圧縮機構部120はまた、上部シリンダ室130Aと下部シリンダ室130Bを通って上下に延びている回転軸150と、回転軸150を回転可能に支持している二つの軸受けすなわち上部軸受け136Aおよび下部軸受け136Bを有している。上部軸受け136Aは、上部シリンダ室130Aの上部中央に設けられている。下部軸受け136Bは、下部シリンダ室130Bの下部中央に設けられている。
The
電動機部160は、回転軸150の上端部に固定された回転子162と、密閉容器180に固定された固定子164とを備えている。回転子162は複数の永久磁石(図示せず)を備えている。固定子164は複数のコイル(図示せず)を備えている。各コイルは、通電回路(図示せず)に電気的に接続されており、通電されることにより磁場を作り出す働きをする。固定子164は、回転子162を取り囲むように構成されている。電動機部160は、コイルが作り出す磁場と永久磁石の磁場の相互作用を利用して回転軸150を回転させるように構成されている。
The
回転軸150は、上部シリンダ室130Aの上部上側貫通穴132Aおよび上部下側貫通穴134Aと下部シリンダ室130Bの下部上側貫通穴132Bおよび下部下側貫通穴134Bを通って延びている。上部シリンダ室130Aの上部上側貫通穴132Aは、回転軸150と上部軸受け136Aによって閉塞されている。下部シリンダ室130Bの下部下側貫通穴134Bは、回転軸150と下部軸受け136Bによって閉塞されている。
The
回転軸150はまた、潤滑油Lを圧縮機構部120の適所へ導くために、中心軸すなわち回転軸に平行に延びている貫通孔152を有している。回転軸150はまた、その回転に伴って、上部シリンダ室130A内において偏心回転する円柱形状の上部ローラー154Aと、下部シリンダ室130B内において偏心回転する円柱形状の下部ローラー154Bを有している。上部ローラー154Aと下部ローラー154Bは、上部シリンダ室130Aと下部シリンダ室130Bの径よりも小さい同一の径を有し、回転軸150の中心軸に対して反対方向に偏心している。
The
上部ローラー154Aの上下面は、それぞれ、上部シリンダ室130Aの上下面と面接触しており、上部ローラー154Aの外周面は、上部シリンダ室130Aの内周面と線接触している。上部ローラー154Aは、回転軸150の回転に伴って、上部シリンダ室130Aの内周面と線接触を維持しつつ、一定の径の円周上を回転しながら移動する。
The upper and lower surfaces of the
同様に、下部ローラー154Bの上下面は、それぞれ、下部シリンダ室130Bの上下面と面接触しており、下部ローラー154Bの周面は、下部シリンダ室130Bの内周面と線接触している。下部ローラー154Bは、回転軸150の回転に伴って、下部シリンダ室130Bの内周面と線接触を維持しつつ、一定の径の円周上を回転しながら移動する。
Similarly, the upper and lower surfaces of the
つまり、上部ローラー154Aは、上部シリンダ室130A内を摺動する摺動部品であり、下部ローラー154Bは下部シリンダ室130Bを摺動する摺動部品である。詳しくは、上部ローラー154Aは、潤滑油Lの油膜を介して、上部シリンダ室130Aに接触している。下部ローラー154Bは、潤滑油Lの油膜を介して、下部シリンダ室130Bに接触している。
That is, the
上部シリンダ室130Aは、上部に設けられた上部吐出弁138Aを備えている。上部吐出弁138Aは、上部シリンダ室130A内の圧力が設定圧力以下である間は閉じており、上部シリンダ室130A内の圧力が設定圧力を超えたときに開くように構成されている。
The
同様に、下部シリンダ室130Bは、下部に設けられた下部吐出弁138Bを備えている。下部吐出弁138Bは、下部シリンダ室内の圧力が設定圧力以下である間は閉じており、下部シリンダ室内の圧力が設定圧力を超えたときに開くように構成されている。
Similarly, the
上部シリンダ室130Aはまた、その内部空間を実質的に二つの空間すなわち吸入室142および圧縮室144に分割する上部ブレード140(図3参照)を備えている。上部ブレード140は、上部シリンダ室130Aの周方向に関して、上部吸入管182Aとの連結部と上部吐出弁138Aとの間に配置されている。上部ブレード140は、上部シリンダ室130Aの径方向に往復移動可能であり、上部ブレード140の上下端がそれぞれ上部シリンダ室130Aの上下面と常に接触しており、上部ブレード140の先端が上部ローラー154Aの外周面に常に当接しているように構成されている。
The
分割された上部シリンダ室130Aの二つの空間のうち、上部吸入流路と接続されている空間が吸入室142であり、上部吐出弁138Aと接続されている空間が圧縮室144である。なお、吸入室142と圧縮室144は、上部ローラー154Aの外周面と上部シリンダ室130Aの内周面の線接触の位置が上部ローラー154Aの外周面と上部ブレード140の先端の当接の位置と一致するとき、一時的に消滅する。
Of the two spaces of the divided
このような構成により、上部シリンダ室130A内における上部ローラー154Aの偏心回転に伴って、上部シリンダ室130A内の吸入室142と圧縮室144の容積が経時的に変化する。詳しくは、上部ローラー154Aの外周面と上部シリンダ室130Aの内周面の線接触の位置が上部吐出弁138Aに近づくにつれて、吸入室142の容積は大きくなり、反対に圧縮室144の容積は小さくなる。
With this configuration, the capacities of the
圧縮室144の容積が小さくなると、圧縮室144内の圧力が高まる。圧縮室144内は、気体冷媒Cの他に、潤滑油Lも存在する。圧縮室144内の圧力が設定圧力を超えたとき、上部吐出弁138Aが開く。その結果、圧縮された気体冷媒Cが排出され、その際に潤滑油Lはミスト状態となり、気体冷媒Cと一緒に、圧縮室144から排出される。言い換えれば、ミスト状態の潤滑油Lを含んでいる気体冷媒Cが圧縮室144から排出される。本願では、便宜上、ミスト状態の潤滑油Lを含んでいる気体冷媒Cを含油気体冷媒CLと称する。圧縮室144から排出された含油気体冷媒CLは、圧縮機構部120のハウジング122内の空間を通って、圧縮装置110の外へ排出される。
As the volume of
下部シリンダ室130Bも、上部シリンダ室130Aと同様に、その内部空間を実質的に二つの空間すなわち吸入室および圧縮室に分離する下部ブレード(図示せず)を備えている。下部ブレードの詳細は上部ブレード140の同様であり、ここでは、その詳細な説明は省略する。
圧縮機100はさらに、気体冷媒Cから潤滑油Lを分離するための気液分離装置200を備えている。また、密閉容器180は、気液分離装置200によって分離された気体冷媒Cを吐出するために上部頂部に設けられた第2の管すなわち冷媒吐出管184と、気液分離装置200によって分離された潤滑油Lを吐出するために上部側部に設けられた第3の管すなわち潤滑油吐出管186を有している。
The
気液分離装置200は、密閉容器180の内部空間を、上部吸入管182Aおよび下部吸入管182Bと接続されているとともに圧縮装置110を収容している第1の空間すなわち下部空間S1と、冷媒吐出管184と接続されている第2の空間すなわち上部空間S2とに分割するための分割体210を備えている。
The gas-
分割体210は、密閉容器180の内部空間を横切るように設けられている。分割体210は、撥油性の気液分離膜220と、気液分離膜220を支持している支持体212とから構成されている。気液分離膜220は、下部空間S1と上部空間S2の境界に配置されており、下部空間S1と上部空間S2の両方に露出している。気液分離膜220は、気体冷媒Cは透過するが、潤滑油Lは透過しない機能を有している。たとえば、気液分離膜220は、多数の微細孔を有する多孔質膜で構成される。気液分離膜220の詳細については後述する。
下部空間S1から上部空間S2への気体冷媒Cの流れに対して、気液分離膜220は抵抗となる。このため、気液分離膜220によって、下部空間S1と上部空間S2の間に少なからず圧力損失が生じる。圧力損失は少ない方が好ましい。このため、気液分離膜220による圧力損失が小さくなるように、たとえば10kPa未満となるように、上部空間S2の容積は十分に大きいことが望ましい。
The gas-
本実施形態では、分割体210は気液分離膜220と支持体212を有し、気液分離膜220は下部空間S1と上部空間S2の境界に部分的に配置されているが、分割体210の全体が気液分離膜220で構成されてもよい。
In this embodiment, the
気液分離装置200はまた、気液分離膜220によって分離された潤滑油Lを回収する回収板240を有している。回収板240は、気液分離膜220と支持体212の下側に、気液分離膜220と支持体212に向かい合うように設けられている。たとえば、回収板240は、気液分離膜220の全体と向かい合っている。回収板240は、一部を除いて、密閉容器180の内部空間を横切るように設けられている。具体的には、図2において、回収板240は、左側の端部が密閉容器180に連続していない。
The gas-
気液分離膜220と支持体212と回収板240は、密閉容器180の周壁と協働して、気体冷媒Cから分離された潤滑油Lを回収するための第1の流路すなわち回収流路250を構成している。回収流路250は、図2における左側において、回収板240の下側の密閉容器180の内部空間と接続されている。回収流路250はまた、図2における右側において、密閉容器180の潤滑油吐出管186と接続されている。
The gas-
支持体212と回収板240の材質は、たとえば鋳鉄である。しかし、支持体212と回収板240の材質は、冷媒や潤滑油Lに侵されない性質と、隣接する部材と電食されない性質とを有してさえいれば特に限定されない。
The material of
圧縮機100はさらに、潤滑油吐出管186から吐出される潤滑油Lを密閉容器180に戻すための返却装置260を有している。返却装置260は、潤滑油吐出管186と上部吸入管182Aおよび下部吸入管182Bとを接続している第2の流路すなわち返却流路262と、返却流路262を流れる流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)の圧力を調整するための圧力調整器264とを有している。圧力調整器264は、返却流路262に設けられており、返却流路262を流れる流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)の圧力を低下させる機能を有している。圧力調整器264は、たとえば、弁やオリフィスやキャピラリーチューブで構成される。
The
気液分離膜220は、たとえば、1cm2あたり数億個以上の微細孔を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂製の多孔質膜で構成される。具体的には、気液分離膜220には、日東電工(株)製のTEMISH(登録商標)のうち、撥油性能を有するものが適用可能である。
The gas-
圧縮機構部120によって圧縮された含油気体冷媒CLは、圧縮装置110から密閉容器180の下部空間S1に吐出される。これにより、密閉容器180の下部空間S1のうち、密閉容器180の下部に貯留している液体状態の潤滑油Lの上方の空間は、圧縮された高圧の含油気体冷媒CLで満たされる。このため、密閉容器180の下部空間S1内の圧力は、密閉容器180の上部空間S2内の圧力よりも高い状態にある。
The oil-containing gaseous refrigerant CL compressed by the
圧縮された高圧の含油気体冷媒CLの一部は、回収流路250に進入し、潤滑油吐出管186に向かって流れる。その流れの途中、含油気体冷媒CLは、気液分離膜220によって、潤滑油Lを含んでいない純粋な気体冷媒Cと、潤滑油Lとに分離される。
A portion of the compressed high-pressure oil-containing gaseous refrigerant CL enters the
図4は、気液分離膜220による気体冷媒Cと潤滑油Lの分離を模式的に示している。含油気体冷媒CLのうち、気体冷媒Cの大部分または全部は、気液分離膜220の微細孔222を通過して上部空間S2に進入する。上部空間S2に進入した気体冷媒Cは、その後、冷媒吐出管184を通って圧縮機100から吐出される。一方、含油気体冷媒CLのうち、ミスト状態の潤滑油Lは、気液分離膜220の微細孔222を通過できず、気液分離膜220に付着して油滴すなわち液体状態になる。油滴になった潤滑油Lは、その後、回収流路250に回収される。
FIG. 4 schematically shows the separation of the gas refrigerant C and the lubricating oil L by the gas-
気液分離膜220を通過する気体冷媒Cの流量(Q)は、下部空間S1と上部空間S2の圧力差(ΔP)、気液分離膜220の透過係数(K)、気液分離膜220の1つの面の表面積(A)に比例し、気体冷媒Cの粘性係数(μ)、気液分離膜220の厚さ(t)に反比例する。この関係は、Q=(K×ΔP×A)/(μ×t)で表せる。
The flow rate (Q) of the gas refrigerant C passing through the gas-
一方、潤滑油Lは、気液分離膜220が撥油性を有することにより、微細孔222への侵入を妨げる方向に表面張力が働くため、微細孔222の通過が抑制される。微細孔222への潤滑油Lの侵入を妨げる圧力差には限界があり、その限界圧力差(ΔPc)は、「JIS L 1092:2009 繊維製品の防水性試験方法」によって測定される。この限界圧力差は、潤滑油Lの表面張力(σ)と、潤滑油Lと気液分離膜220の接触角の余弦(cosθ)とに比例し、気液分離膜220の微細孔の毛管半径(r)に反比例する。この関係は、ΔPc=σ×cosθ/rで表せる。
On the other hand, since the gas-
好ましくは、気液分離膜220は、Amin=(μ×t×Q)/(K×ΔPc)で表される表面積(Amin)よりも大きい表面積を有している。この条件を満たす場合、下部空間S1と上部空間S2の圧力差(ΔP)は、気液分離膜220の微細孔222への潤滑油Lの浸入を妨げる限界圧力差(ΔPc)よりも小さくなる。これにより、気液分離膜220の微細孔222への潤滑油Lの浸入が良好に防止される。
Preferably, the gas-
回収流路250に回収された潤滑油Lは、その後、もしあれば、気液分離膜220を通過しなかった気体冷媒Cと共に、潤滑油吐出管186に向かって流れる。潤滑油Lの流れの下流において、潤滑油Lの液体スラグが形成されることが望ましい。このため、回収流路250の高さは、潤滑油Lの液体スラグが形成されるように、十分小さいことが望ましい。たとえば、回収流路250の高さは3mmである。このように回収流路250の下流において潤滑油Lの液体スラグが形成されることにより、余分な気体冷媒Cが潤滑油吐出管186に向かって流れて行くことが抑制されながら、潤滑油Lが密閉容器180の潤滑油吐出管186から吐出される。
The lubricating oil L recovered in the
密閉容器180の潤滑油吐出管186から吐出された流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)は、その後、返却流路262に進入する。返却流路262に進入した流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)は、返却流路262を流れて上部吸入管182Aおよび下部吸入管182Bに進入し、上部吸入管182Aおよび下部吸入管182Bを通って、密閉容器180の中に、詳しくは圧縮装置110の上部シリンダ室130Aおよび下部シリンダ室130Bの中に再び戻る。
The fluid (the lubricating oil L or the lubricating oil L and the gas refrigerant C) discharged from the lubricating
返却流路262を流れる流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)は、途中、圧力調整器264によって圧力が低減される。これにより、返却流路262を流れる流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)の流量が小さく抑えられる。仮に返却流路262を流れる流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)の流量が多すぎる場合、圧縮装置110によって圧縮された気体冷媒Cの多くが、回収流路250と返却流路262を介して不所望に循環されてしまい、密閉容器180の冷媒吐出管184から冷凍サイクル装置10の配管内に供給されるべき気体冷媒Cが大幅に減少してしまう。圧力調整器264によって返却流路262を流れる流体(潤滑油Lまたは潤滑油Lと気体冷媒C)の圧力が低減されることによって、このような不所望な事態が好適に防止される。
The pressure of the fluid (the lubricating oil L or the lubricating oil L and the gas refrigerant C) flowing through the
図5は、図2のB-B線に沿った圧縮機100の断面を模式的に示している。図5に示されるように、回収流路250は、少なくとも1つ好ましくは複数の仕切り板242によって分割されている。言い換えれば、回収流路250は、複数の仕切り板242によって分割された複数の第3の流路すなわち分割流路252を有している。仕切り板242の材質は、支持体212と回収板240と同様、たとえば鋳鉄である。しかし、仕切り板242の材質は、冷媒や潤滑油Lに侵されない性質と、隣接する部材と電食されない性質とを有してさえいれば特に限定されない。
FIG. 5 schematically shows a cross section of the
回収流路250が複数の分割流路252に分割されていることにより、含油気体冷媒CLの流れの偏りの発生が抑えられ、含油気体冷媒CLは、理想的には、回収流路250を偏りなく均一に流れる。これにより、気液分離膜220の1つの面の表面積の全体が有効に利用される。仮に含油気体冷媒CLの流れに偏りが発生した場合、所望の流量の気体冷媒Cが気液分離膜220を通過するようにするためには、より大きな圧力差や表面積が必要となる。複数の分割流路252によって含油気体冷媒CLの流れの偏りが抑えられることによって、より大きな圧力差や表面積が必要となる事態が好適に避けられる。
Since the
本実施形態に係る圧縮機100においては、含油気体冷媒CLは、気液分離装置200によって気体冷媒Cと潤滑油Lとに分離され、分離された純粋な気体冷媒Cは冷媒吐出管184から吐出され、分離された潤滑油Lは、もしあれば気体冷媒Cと共に、返却流路262を介して再び密閉容器180内に戻される。つまり、圧縮機100から吐出される潤滑油Lの量が実質的にゼロに抑えられる。
In the
従来の圧縮機では、圧縮された気体冷媒Cに加えて、ミスト状態の潤滑油Lも一緒に吐出される。そのような圧縮機を含む冷凍サイクル装置では、圧縮機から吐出された潤滑油Lの一部は配管を通って圧縮機に戻ってくるが、他の一部は配管内に留まる。その結果、その分、圧縮機内の潤滑油Lの貯留量が減少する。圧縮機内の摺動部品の潤滑を維持するため、潤滑油Lを補給する必要がある。また、配管内に留まっている潤滑油Lは、冷凍サイクル装置の熱交換性能を低下させる。 In the conventional compressor, in addition to the compressed gaseous refrigerant C, lubricating oil L in a mist state is also discharged together. In a refrigeration cycle apparatus including such a compressor, part of the lubricating oil L discharged from the compressor returns to the compressor through the piping, but the other part remains in the piping. As a result, the amount of lubricating oil L stored in the compressor is reduced accordingly. In order to maintain lubrication of the sliding parts in the compressor, lubricating oil L must be replenished. In addition, the lubricating oil L remaining in the pipe reduces the heat exchange performance of the refrigeration cycle device.
これに対して、本実施形態に係る圧縮機100では、潤滑油Lの吐出量が実質的にゼロに抑えられるため、潤滑油Lを補給する必要がない。また、圧縮機100を含む冷凍サイクル装置10では、潤滑油Lによる熱交換性能の低下も生じない。
In contrast, in the
また、ビル用エアコンのように、複数の従来の圧縮機が並列に接続された構成の冷凍サイクル装置では、複数の圧縮機の間において潤滑油Lの貯留量に偏りが生じる。そのような貯留量の偏りを解消するために、たとえば、配管内を流れる含油気体冷媒CLから潤滑油Lを回収するオイルセパレーターと、回収した潤滑油Lを複数の圧縮機に均等に再分配する均油回路が設けられる。これは、冷凍サイクル装置の構造を複雑にする。 Further, in a refrigeration cycle apparatus having a configuration in which a plurality of conventional compressors are connected in parallel, such as a building air conditioner, the storage amount of lubricating oil L is uneven among the plurality of compressors. In order to eliminate such a bias in the amount of storage, for example, an oil separator that recovers the lubricating oil L from the oil-containing gaseous refrigerant CL flowing in the pipe and the recovered lubricating oil L are evenly redistributed to a plurality of compressors. An oil equalization circuit is provided. This complicates the structure of the refrigeration cycle device.
これに対して、本実施形態に係る圧縮機100を複数含む冷凍サイクル装置10では、各圧縮機100からの潤滑油Lの吐出量が実質的にゼロに抑えられるため、複数の圧縮機100の間において潤滑油Lの貯留量に偏りが生じない。したがって、冷凍サイクル装置10は、オイルセパレーターと均油回路を必要とせず、これにより、シンプルに構成される。
In contrast, in the
また、蒸気圧縮式冷凍サイクルでは、膨張弁の機能の代替または補完などの目的のためにキャピラリーチューブを用いることが多い。圧力調整器264をキャピラリーチューブで構成した場合、蒸気圧縮式冷凍サイクル内のほかのキャピラリーチューブと部品の種類を共通化できる。これにより、本実施形態に係る冷凍サイクル装置10を実施するために必要な費用の削減につながり、有益である。
Also, in vapor compression refrigeration cycles, capillary tubes are often used for the purpose of substituting or complementing the function of expansion valves. When the
本実施形態に係る圧縮機100は、適宜、変形や変更が施されてもよい。たとえば、返却装置260と潤滑油吐出管186が省略され、回収流路250の下流端から潤滑油Lを密閉容器180の下部に戻すような構成に変更されてもよい。さらには、気液分離装置200が分割体210だけを備えている構成に変更されてもよい。
The
また、本実施形態に係る冷凍サイクル装置10は、ただ1つの圧縮機100を有していてもよいし、3つ以上の圧縮機100を有していてもよい。
Further, the
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る圧縮機100Aを模式的に示している。また、図7は、図6のC-C線に沿った圧縮機100Aの断面を模式的に示している。本実施形態に係る圧縮機100Aは、気液分離装置が相違する他は、第1の実施形態に係る圧縮機100と同様である。図6において、図2に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。以下、相違部分に重点をおいて説明する。つまり、以下の説明で触れない部分は、第1の実施形態と同様である。
[Second embodiment]
FIG. 6 schematically shows a
本実施形態に係る圧縮機100Aは、気液分離装置200に代えて、気液分離装置200Aを備えている。気液分離装置200Aは、密閉容器180の内部空間を、下部空間S1と上部空間S2とに分割するための分割体210Aを備えている。分割体210Aは、密閉容器180の内部空間を横切るように設けられている。
A
分割体210は、複数の撥油性の気液分離膜220Aと、複数の気液分離膜220Aを支持している支持体214とから構成されている。各気液分離膜220Aの特性は、気液分離膜220と同様である。
The
複数の気液分離膜220Aは、上下に互いに間隔をおいて配置されている。各気液分離膜220Aは、下部空間S1と上部空間S2の境界に配置されており、下部空間S1と上部空間S2の両方に露出している。
The plurality of gas-
支持体214と気液分離膜220Aは、気体冷媒Cから分離された潤滑油Lを回収して案内するための回収流路250Aを構成している。回収流路250Aは、図6における左側において、気液分離膜220Aの下側の密閉容器180の内部空間と接続されている。回収流路250Aはまた、図6における右側において、密閉容器180の潤滑油吐出管186と接続されている。
The
回収流路250Aは、複数たとえば2つの第4の流路すなわち分岐流路256を有している。各分岐流路256は、2つの気液分離膜220Aを含んでいる。言い換えれば、複数の気液分離膜220Aは、複数の分岐流路256の一部を構成している。
The
各気液分離膜220Aは、凹凸を有している。たとえば、各気液分離膜220Aは、断面が、波型形状またはプリーツ形状、すなわち繰り返し折り曲げられた形状を有している。
Each gas-
本実施形態に係る圧縮機100Aにおいては、気液分離装置200Aの分割体210Aが互いに間隔をおいて配置された複数の気液分離膜220Aを有している。このため、第1の実施形態の気液分離膜220の表面積よりも本実施形態の気液分離膜220Aの表面積の方が多い。前述したように、気液分離膜220,220Aを通過する気体冷媒Cの流量(Q)は、圧力差(ΔP)と透過係数(K)と表面積(A)に比例する。したがって、同じ流量の気体冷媒Cが気液分離膜220,220Aを通過するようにする場合、第1の実施形態の圧縮機100よりも本実施形態の圧縮機100Aの方が、必要となる下部空間S1と上部空間S2の圧力差が小さく済む。これは、圧縮機100Aの負荷を小さくし、有益である。
In the
また、各気液分離膜220Aが凹凸を有している。このため、第1の実施形態の気液分離膜220の表面積よりも本実施形態の気液分離膜220Aの表面積の方が多い。これもまた、必要となる下部空間S1と上部空間S2の圧力差の低減に貢献し、圧縮機100Aの負荷を小さくし、有益である。
Further, each gas-
[第3の実施形態]
図8は、第3の実施形態に係る圧縮機100Bを模式的に示している。本実施形態に係る圧縮機100Bは、油除去装置を備える他は、第1の実施形態に係る圧縮機100と同様である。図8において、図2に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。以下、相違部分に重点をおいて説明する。つまり、以下の説明で触れない部分は、第1の実施形態と同様である。
[Third embodiment]
FIG. 8 schematically shows a
本実施形態に係る圧縮機100Bは、油除去装置300を備えている。油除去装置300は、圧縮装置110から気液分離装置200へ流れる含油気体冷媒CLに含まれる潤滑油Lの大きな液滴を事前に除去するように構成されている。油除去装置300は、気液分離装置200の下流側に設けられている。油除去装置300は、たとえば、メッシュで構成されている。油除去装置300は、密閉容器180の内部空間を横切るように配置されている。
A
圧縮装置110から排出された含油気体冷媒CLの一部は、油除去装置300を通って、気液分離装置200に至る。油除去装置300を通る際、含油気体冷媒CLに含まれる潤滑油Lの大きな液体は、油除去装置300であるメッシュによって捕獲される。捕獲された液滴は、合体して液滴径が大きくなり、重力によって落下しやすくなる。これにより、気液分離装置200に流れ込む含油気体冷媒CLに含まれる潤滑油Lの大きな液滴の量が大幅に低減される。
A portion of the oil-containing gaseous refrigerant CL discharged from the
このように、本実施形態に係る圧縮機100Bにおいては、気液分離装置200に流れ込む含油気体冷媒CLから潤滑油Lの大きな油滴が油除去装置300によって事前に除去されるため、気液分離装置200内の気液分離膜220に潤滑油Lの大きな液滴が付着することが防止される。
As described above, in the
仮に油除去装置300を備えていなくとも、気液分離装置200に流れ込んだ潤滑油Lの大きな液滴の大部分は、速やかに回収流路250を通過して潤滑油吐出管186に至る。しかし、潤滑油Lの大きな液滴の一部は、気液分離膜220に付着する。気液分離膜220に付着した液滴は、気液分離膜220の一部の微細孔をふさぐ。これは、見かけ上、気液分離膜220の表面積を小さくすることになり、気液分離膜220を通る気体冷媒Cの通過の妨げとなる。
Even if the
これに対して、本実施形態に係る圧縮機100Bは油除去装置300を備えているため、気液分離膜220に対する潤滑油Lの付着が防止される。そのため、気液分離膜220の表面積が、見かけ上、小さくなることが防止される。これにより、圧縮機100Bの負荷が軽減される。
In contrast, since the
[第4の実施形態]
図9は、第4の実施形態に係る圧縮機100Cを模式的に示している。本実施形態に係る圧縮機100Cは、油除去装置を備える他は、第1の実施形態に係る圧縮機100と同様である。図9において、図2に示した部材と同一の参照符号を付した部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。以下、相違部分に重点をおいて説明する。つまり、以下の説明で触れない部分は、第1の実施形態と同様である。
[Fourth embodiment]
FIG. 9 schematically shows a
本実施形態に係る圧縮機100Cは、油除去装置300Aを備えている。油除去装置300Aは、圧縮装置110から気液分離装置200へ流れる含油気体冷媒CLに含まれる潤滑油Lの大きな液滴を事前に除去するように構成されている。
A
油除去装置300Aは、回転軸150の上端に固定されたディスク310によって構成されている。ディスク310は、回転軸150の中心軸に沿って見たときに円形の輪郭を有し、回転軸150に同中心に固定されている。ディスク310は、円錐台形状の外観形状を有し、回転軸150から離れるにつれて上方に位置するように傾斜している。
The
圧縮装置110から排出された含油気体冷媒CLの一部はディスク310に当たり、潤滑油Lの大きな液滴の一部はディスク310に付着する。ディスク310に付着した液滴は、ディスク310の回転により遠心力を受け、周囲に飛散する。飛散した潤滑油Lの液滴は、密閉容器180の壁面に衝突し、自重によって落下して、密閉容器180の底部に戻る。
A portion of the oil-containing gaseous refrigerant CL discharged from the
本実施形態においても、第3の実施形態と同様の理由により、気液分離装置200の気液分離膜220に対する潤滑油Lの付着が防止される。そのため、気液分離膜220の表面積が、見かけ上、小さくなることが防止される。これにより、圧縮機100Cの負荷が軽減される。
Also in the present embodiment, the lubricating oil L is prevented from adhering to the gas-
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。 While several embodiments of the invention have been described, these embodiments have been presented by way of example and are not intended to limit the scope of the invention. These novel embodiments can be implemented in various other forms, and various omissions, replacements, and modifications can be made without departing from the scope of the invention. These embodiments and modifications thereof are included in the scope and gist of the invention, and are included in the scope of the invention described in the claims and equivalents thereof.
10…冷凍サイクル装置、20…アキュムレータ、30…第1の熱交換器、40…膨張器、50…第2の熱交換器、60…流路切り替え器、100,100A,100B,100C…圧縮機、110…圧縮装置、120…圧縮機構部、122…ハウジング、130A…上部シリンダ室、130B…下部シリンダ室、132A…上部上側貫通穴、132B…下部上側貫通穴、134A…上部下側貫通穴、134B…下部下側貫通穴、136A…上部軸受け、136B…下部軸受け、138A…上部吐出弁、138B…下部吐出弁、140…上部ブレード、142…吸入室、144…圧縮室、150…回転軸、152…貫通孔、154A…上部ローラー、154B…下部ローラー、160…電動機部、162…回転子、164…固定子、180…密閉容器、182A…上部吸入管、182B…下部吸入管、184…冷媒吐出管、186…潤滑油吐出管、200,200A…気液分離装置、210,210A…分割体、212…支持体、214…支持体、220,220A…気液分離膜、222…微細孔、240…回収板、242…仕切り板、250,250A…回収流路、252…分割流路、256…分岐流路、260…返却装置、262…返却流路、264…圧力調整器、300,300A…油除去装置、310…ディスク、C…気体冷媒、CL…含油気体冷媒、L…潤滑油、S1…下部空間、S2…上部空間。
DESCRIPTION OF
Claims (8)
前記圧縮装置を収容するとともに潤滑油を貯留するための密閉容器と、
前記気体冷媒と前記潤滑油を分離するための気液分離装置を備え、
前記密閉容器は、前記気体冷媒を吸入するために設けられた第1の管と、前記気液分離装置によって分離された前記気体冷媒を吐出するために設けられた第2の管を有し、
前記気液分離装置は、前記密閉容器の内部空間を、前記第1の管と接続されている第1の空間であって、前記圧縮装置を収容している前記第1の空間と、前記第2の管と接続されている第2の空間とに分割しており、前記第1の空間と前記第2の空間の境界に配置された撥油性の気液分離膜を含んでおり、
前記気液分離装置は、前記気液分離膜から潤滑油を回収する第1の流路を有し、
前記第1の流路は、1以上の仕切り板によって分割された複数の第2の流路を有している、圧縮機。 a compressor for compressing a gaseous refrigerant;
A sealed container for housing the compression device and for storing lubricating oil;
A gas-liquid separation device for separating the gaseous refrigerant and the lubricating oil,
The sealed container has a first pipe provided for sucking the gaseous refrigerant and a second pipe provided for discharging the gaseous refrigerant separated by the gas-liquid separation device,
In the gas-liquid separation device, the internal space of the closed container is a first space connected to the first pipe and housing the compression device; divided into two tubes and a second space connected thereto, comprising an oil-repellent gas-liquid separation membrane disposed at the boundary between the first space and the second space ;
The gas-liquid separation device has a first channel for recovering lubricating oil from the gas-liquid separation membrane,
The compressor , wherein the first flow path has a plurality of second flow paths divided by one or more partition plates .
前記第3の管から吐出される潤滑油を前記密閉容器に戻すための返却装置をさらに備えており、
前記返却装置は、前記第3の管を前記第1の管と接続している第3の流路と、前記第3の流路を流れる流体の圧力を調整するための圧力調整器とを有している、請求項1に記載の圧縮機。 The sealed container has a third pipe provided for discharging the lubricating oil collected in the first flow path,
Further comprising a return device for returning the lubricating oil discharged from the third pipe to the closed container,
The return device has a third conduit connecting the third conduit with the first conduit and a pressure regulator for regulating the pressure of fluid flowing through the third conduit. 2. The compressor of claim 1 , wherein:
Amin=(μ×t×Q)/(K×ΔPc)
ここで、Qは、前記気液分離膜を通過させたい所望の気体冷媒の流量、Kは、前記気液分離膜の透過係数、μは、気体冷媒の粘性係数、tは、前記気液分離膜の厚さ、ΔPcは、前記気液分離膜の微細孔へ潤滑油の浸入を妨げる限界圧力差である、請求項1から4までのいずれかひとつに記載の圧縮機。 The gas-liquid separation membrane has a surface area larger than the surface area (A min ) represented by the following formula,
A min = (μ×t×Q)/(K×ΔPc)
Here, Q is the flow rate of the desired gas refrigerant to pass through the gas-liquid separation membrane, K is the permeability coefficient of the gas-liquid separation membrane, μ is the viscosity coefficient of the gas refrigerant, and t is the gas-liquid separation. 5. The compressor according to any one of claims 1 to 4 , wherein the membrane thickness ΔPc is a critical pressure difference that prevents lubricating oil from penetrating into the micropores of the gas-liquid separation membrane.
前記複数の圧縮機と接続されている複数組の第1の熱交換器と第2の熱交換器と膨張器とを備えており、
各組において、第1の熱交換器は、膨張器を介して、第2の熱交換器と接続されており、前記第1の熱交換器は前記複数の圧縮機と接続されており、前記第2の熱交換器は前記複数の圧縮機と接続されている、冷凍サイクル装置。 a plurality of compressors each being a compressor according to any one of claims 1 to 6 ;
a plurality of sets of a first heat exchanger, a second heat exchanger and an expander connected to the plurality of compressors;
In each set, a first heat exchanger is connected via an expander to a second heat exchanger, said first heat exchanger is connected to said plurality of compressors, and said The refrigeration cycle apparatus, wherein the second heat exchanger is connected to the plurality of compressors.
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