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JP7194973B2 - 蓋部材及び容器 - Google Patents

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本発明は、蓋部材及びその蓋部材を備えた容器に関するものである。
容器本体に取り付けられる蓋部材は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された蓋部材は、容器本体に収容された液体を通すための通液孔及び注ぎ口を前端部側に有し且つ後端部側に把持部を有する蓋本体と、通液孔を開閉するための注出用蓋と、注出用蓋を閉栓状態でロックするため操作部材と、を備えている。
前記注出用蓋は、通液孔を開閉するための栓部を有し、前記栓部が前記通液孔を開放した開栓状態と、注ぎ口を上から覆うとともに前記栓部が前記通液孔を閉じた閉栓状態と、の間で、蓋本体における通液孔と把持部との間に設けられた回動軸を中心にして回動可能に前記蓋本体に取り付けられている。また、注出用蓋は、開栓した注出用蓋を閉栓方向に付勢するための付勢部材を備えている。
前記操作部材は、前記注出用蓋を閉栓状態にロックする位置と前記注出用蓋のロックを解除する位置との間で前後方向に摺動可能となるように、前記注出用蓋における回動軸よりも後方側に取り付けられている。
そして、容器本体に蓋本体を取り付けて容器本体に収容された液体を注出する場合、例えば把持部を把持するとともに、前記注出用蓋に摺動可能に取り付けられた操作部材を親指で後方に摺動操作する。これにより、注出用蓋のロックが解除されるため、付勢力に抗して注出用蓋の後部を下方に押下げ操作することにより注出用蓋の前部が回動軸を中心にして上方側に回動し、注ぎ口及び通液孔が開放される。一方、操作している操作部材から手を離すと、付勢部材の付勢力によって注出用蓋の前部側が下方側に回動して通液孔を閉栓するとともに注出用蓋が注ぎ口を上方側から塞いで閉栓状態になる。
特許第6279278号公報
特許文献1に開示された蓋部材を用いて液体を注出する場合、操作部材を後方に摺動操作した後、付勢部材の付勢力に抗して注出用蓋の後部を下方に押下げ操作し、この状態を維持したまま蓋本体及び容器本体を傾ける。そして、液体の注出を終える場合、注出用蓋の押下げ操作を止めることにより、付勢部材の付勢力によって栓部が自動的に下方側に回動して通液孔が閉栓される。
ここで、液体の注出を終えた使用者は、液体が注ぎ口から流れ出ない程度に蓋本体及び容器本体が傾いた状態で注出用蓋の押下げ操作を止めることがある。この場合、蓋本体の注ぎ口と注出用蓋の前部との間に液体が溜まった状態で閉じ込められてしまうことがある。注ぎ口と注出用蓋との間に閉じ込められた液体は、その後、冷蔵庫に出し入れされる場合等に蓋部材が傾けられた際に、注ぎ口と注出用蓋との間から不意にこぼれ出るおそれがある。
このような場合を想定して、前記付勢部材を省略することが考えられる。この場合、注出用蓋の前部に使用者自らが閉じ方向の力を加えなければ、通液孔を閉じることができないため、上記のように蓋部材が傾いた状態で通液孔が閉じられてしまうことを抑制することができる。
しかし、付勢部材を省略した場合、注出用蓋を片手で閉じ方向に操作することが難しいという課題がある。具体的に、特許文献1に記載の蓋部材において通液孔を閉じるためには注出用蓋の後部を上方に操作する必要があるが、注出用蓋の後部の上面は円弧状に形成されており上向きの力を加えるのが難しい。ここで、操作部材をロック方向に移動させるための力を注出用蓋の後部を上方に操作することに用いることが考えられるが、操作部材のロック方向の操作は前方であり、操作用部材と注出用蓋の回転軸とがほぼ同じ高さにあることから操作部材を操作する力を回転軸の回転方向の力に変換することが難しい。
本発明の目的は、操作部材の操作によって注出用蓋を円滑に閉じ方向に回動操作することができる蓋部材及び容器を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、容器本体に取り付けられる蓋部材であって、前記容器本体に収容された液体を通すための通液孔と前記通液孔から導出された液体を注ぐための注ぎ口とを有する蓋本体と、前記通液孔を開閉するための栓部を有し、前記栓部が前記通液孔を開放した開栓状態と、前記注ぎ口を上から覆うとともに前記栓部が前記通液孔を閉じた閉栓状態と、の間で第1回動軸を中心にして回動可能に前記蓋本体に取り付けられた注出用蓋と、前記第1回動軸を基準として前記栓部と反対側に設けられ、前記注出用蓋を前記閉栓状態でロックするためのロック位置と、前記ロックを解除するために前記ロック位置よりも前記栓部から離れる方向に移動した解除位置と、の間で前記第1回動軸と平行する第2回動軸を中心として回動可能に前記蓋本体に取り付けられた操作部材と、を備え、前記操作部材は、前記ロック位置に回動した状態において前記閉栓状態にある前記注出用蓋の前記第1回動軸を中心とした前記開栓状態への回動を規制するように前記注出用蓋の被接触面に接触するとともに前記ロック位置から前記解除位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動に応じて前記被接触面から離れるように形成された接触面と、前記解除位置から前記ロック位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動に伴い前記操作部材の回動の力を前記開栓状態から前記閉栓状態へ前記注出用蓋を回動するための力として前記注出用蓋に伝達するように前記注出用蓋の閉じ側被伝達面に接触する閉じ側伝達面と、を備えており、前記蓋本体が、前記第2回動軸が延びる軸方向に直交する前後方向に沿って延びる上面を有する平坦部と、前記平坦部の上面の後端部から後方に延びるとともに前記第2回動軸を中心とする円弧状の上面を有する湾曲部と、前記湾曲部から下に延びる把持部と、を有しており、前記操作部材が、前記第2回動軸に沿って見る視点において、前記操作部材の前部が前記平坦部の上面の後端部に重なり、かつ、前記操作部材の後部が前記湾曲部の後端部から上方に離れたロック位置と、前記操作部材の前部が前記平坦部の上面の後端部から後方に離れており、かつ、前記湾曲部の後部が前記湾曲部の上面の後端部と重なる解除位置と、の間で回動可能に前記蓋本体に取り付けられている、蓋部材を提供する。
また、本発明は、上述の何れかの蓋部材と、前記蓋部材が取り付けられた容器本体とを備えている、容器を提供する。
本発明によれば、解除位置からロック位置に向けて操作部材を第2回動軸を中心として回動操作することによって、閉じ側伝達面を介して操作部材の回動の力を用いて注出用蓋を開栓状態から閉栓状態へ回動させることができる。ここで、操作部材は、注出用蓋の回動の中心となる第1回動軸とは異なる第2回動軸を中心として回動するため、操作部材の回動の力を注出用蓋の回動の力として効率よく注出用蓋に伝達することが可能になる。そのため、操作部材の解除位置からロック位置への回動操作によって注出用蓋を円滑に閉じ方向に回動させることができる。
したがって、蓋本体の注ぎ口と注出用蓋との間に液体が不意に閉じ込められるのを抑制するために、注出用蓋を閉栓状態に付勢するための付勢部材を省略した場合であっても、操作部材を解除位置からロック位置へ回動することにより注出用蓋を容易に閉栓状態とすることができる。
前記蓋部材において、前記操作部材は、前記ロック位置から前記解除位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動に伴い前記操作部材の回動の力を前記閉栓状態から前記開栓状態へ前記注出用蓋を回動するための力として前記注出用蓋に伝達するように前記注出用蓋の開き側被伝達面に接触する開き側伝達面を備えていることが好ましい。
この態様によれば、ロック位置から解除位置へ向けて操作部材を回動することによって、この回動の力が開き側伝達面を介して注出用蓋に伝わって注出用蓋を開栓状態から閉栓状態に回動することができる。したがって、注出用蓋の開栓操作も操作部材を用いて円滑に行うことができる。
前記蓋部材において、前記開き側伝達面は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態で、前記開き側被伝達面から離れた位置に設けられていることが好ましい。
この態様によれば、操作部材がロック位置に回動した状態において、当該操作部材から開き側伝達面を介して注出用蓋に開き方向の力が伝達されるのを防止することができるため、注出用蓋を確実に閉栓状態に維持することができる。
前記蓋部材において、前記操作部材は、前記ロック位置と前記解除位置との間の回動の全範囲にわたり前記蓋本体の被摺動面に接触する摺動面を備えていることが好ましい。
この態様によれば、ロック位置と解除位置との間の操作部材の回動の全範囲において当該操作部材に対して摺動抵抗を与えることができる。これにより、使用者が操作部材から手を離したとしても、その時点において操作部材の回動が停止するため、当該操作部材の回動力を利用した注出用蓋の回動も停止される。したがって、使用者が操作部材から手を離したときに、不意に注出用蓋が回動するのを防止することができる。
前記蓋部材において、前記摺動面及び前記被摺動面の少なくとも一方は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態における前記摺動面と前記被摺動面との接触圧が前記ロック位置から前記解除位置に向けて前記操作部材が回動した状態における接触圧よりも小さくなるような形状を有することが好ましい。
この態様によれば、操作部材が解除位置からロック位置に向けて回動し、ロック位置に到達した際に、使用者に対して摺動抵抗からの解放感、つまり、クリック感を与えることができる。したがって、使用者に対して操作部材がロック位置にあることを感触として伝えることができる。
前記蓋部材において、前記接触面及び前記被接触面は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態において、前記第1回動軸を中心とした半径方向及び前記第2回動軸を中心とした接線方向の双方に沿って延びていることが好ましい。
この態様によれば、操作部材がロック位置に回動した状態で注出用蓋に開栓する方向の外力が加えられた場合、被接触面から接触面に伝わる力は、第2回動軸を通る直線に沿った方向の力であるため、この力による操作部材の第2回動軸を中心とした回動は生じにくい。したがって、確実に注出用蓋の閉栓状態を維持できる。
その一方で、操作部材がロック位置に回動した状態で被接触面及び接触面は、第2回動軸の接線方向に延びているため、操作部材を第2回動軸を中心として解除位置に向けて回動することにより被接触面及び接触面は互いに摺動しながら離れることができる。したがって、ロック位置から許容位置に向けた操作部材の回動が許容される。
前記蓋部材において、前記注出用蓋は、前記被接触面を有する弾性部であって、前記ロック位置から前記解除位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動により前記接触面から受ける力に応じて前記被接触面が前記接触面から離れる方向に弾性変形する弾性部を備えていることが好ましい。
ロック位置から解除位置へ向けた操作部材の回動時における被接触面と接触面との相対変位を両者の摺動のみで実現する場合、被接触面及び接触面の摩耗により蓋部材の長期の使用が困難になる場合がある。そこで、上記態様のように、被接触面を弾性部に設けることにより、より長く蓋部材を使用することができる。
前記蓋部材において、前記操作部材は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態で、前記注出用蓋を閉じ方向に押し付けるための力を前記注出用蓋に伝えるように前記注出用蓋の被押圧面を押圧する押圧面を備えていることが好ましい。
この態様によれば、操作部材がロック位置に回動した状態において注出用蓋を閉じ方向に押し付けることができるため、注出用蓋を閉栓状態に確実に維持することができる。
操作部材の操作によって注出用蓋を円滑に回動操作することができる。
本発明の蓋部材を備えた容器の側面断面図である。 図1の要部を拡大した側面断面図である。 図1の蓋部材における蓋本体の斜視図である。 図1の蓋部材における注出用蓋の、斜め上方側から見た斜視図である。 図1の蓋部材における注出用蓋の、斜め下方側から見た斜視図である。 図1の蓋部材における注出用蓋の底面図である。 図1の蓋部材における操作部材の、斜め上方側から見た斜視図である。 図1の蓋部材における操作部材の、斜め下方側から見た斜視図である。 図1の蓋部材における操作部材の側面図である。 図1の閉栓状態から操作部材を回動操作し始めた状態の断面図である。 図10の状態から、更に操作部材を回動操作した状態の断面図である。 図11の状態から、更に操作部材を回動操作して開栓状態になった断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る容器ついて、図面を参照しながら詳細に説明する。
容器10は、図1に示すように、容器本体1と、蓋部材2とを備えている。容器本体1は、合成樹脂製の有底円筒状のものであり、内部に水等の液体を収容できるようになっている。また、容器本体1は、上端部の外周に、蓋部材2を取り外し可能に取り付けるための雄ネジ部11を備えている。尚、容器本体1は、合成樹脂製のものに限らず、例えばガラス製のものでもよい。容器本体1の材質は、適宜変更し得る。
蓋部材2は、容器本体1に収容された液体を通すための通液孔31cと、通液孔31cから導出された液体を注ぐための注ぎ口31dと、を有する。具体的に、蓋部材2は、合成樹脂製の蓋本体3と、合成樹脂製の注出用蓋4と、注出用蓋4を操作するための合成樹脂製の操作部材5とを備えている。
蓋本体3は、図1~図3に示すように、円筒部(符号省略)と円筒部の上端開口を覆う天板部31aとを有する筒状部31と、筒状部31から上方に突設された枠部32と、把持部33とを備えている。
筒状部31は、容器本体1の雄ネジ部11に螺合するために円筒部の内周面に設けられた雌ネジ部31bを備えている。雌ネジ部31bが容器本体1の雄ネジ部11に螺合されることにより、蓋部材2は、容器本体1に取り付けられる。
また、筒状部31は、容器本体1に収容された液体を通すために天板部31aの前端部(図1における左端部)に設けられた通液孔31cと、通液孔31cから導出された液体を注ぐための注ぎ口31dとを備えている。通液孔31cは、天板部31aの下方と枠部32内とを連通するように上下方向に延びている。
枠部32は、天板部31aに立設され、前後方向に延びるとともに左右方向(図1の紙面と直交する方向)に対向する左側壁32a及び右側壁32bを備えている。左側壁32a及び右側壁32bは、通液孔31c及び注ぎ口31dを挟むように当該通液孔31c及び注ぎ口31dの側方に設けられている。また、左側壁32a及び右側壁32bは、筒状部31の前端部から筒状部31の後方までの範囲にわたり互いに平行に前後方向に延びている。
また、左側壁32a及び右側壁32bは、天板部31a上に設けられた水平方向に延びる上面を有する平坦部321と、平坦部321(天板部31a)の後方に設けられ、第2被連結部56(第2回動軸)の中心を曲率中心とする円弧状の上面を有する湾曲部322と、を有する。
また、左側壁32a及び右側壁32bの前後方向の中央部には、蓋本体3を保持するための保持部32eが設けられている。具体的に、保持部32eは、左側壁32aの左方と右側壁32bの右方とを連通させるように左側壁32a及び右側壁32bに形成された貫通孔32cによって形成されている。この貫通孔32cに使用者の指を通すことにより蓋本体3を保持することができる。
また、保持部32eは、貫通孔32cを上から覆うように左側壁32aと右側壁32bとに亘って延びる上壁323と、貫通孔32cを前方及び後方から覆うように左側壁32aと右側壁32bとに亘って延びる前後の壁(符号省略)と、を備えている。
なお、把持部33は、筒状部31の後方に設けられ、両側壁32a、32bの湾曲部322から下に延びている。具体的に、把持部33は、使用者の指を左右方向に挿入するための空間Sを上下及び前後から取り囲む周壁33aを有する。
また、枠部32は、保持部32eの上壁323上に設けられ、注出用蓋4を回動可能に支持するための左右一対の第1支持部34と、把持部33の周壁33a上に設けられ、操作部材5を回動可能に支持するための左右一対の第2支持部35(図では1つのみ示す)と、操作部材5に接触する被摺動部36と、を備えている。第1支持部34、第2支持部35、及び被摺動部36は、両側壁32a、32b間に設けられている。
第1支持部34は、通液孔31cと把持部33との間に配置されている。第1支持部34は、図3に示されるように、保持部32eの上壁323上に立設された脚部34bと、脚部34b上で左右方向に延びる第1回動軸34aと、を有する。なお、図1、図2、図10~図12には、第1回動軸34aが図示されていないが、便宜上、第1回動軸34aの中心位置を符号34aで指示している。
第2支持部35は、第1回動軸34aを基準として通液孔31c(栓部)と反対側、かつ、第1回動軸34aよりも低い位置に配置されている。また、第2支持部35は、後述の操作部材5の第2被連結部56(第2回動軸)が回動可能に嵌合する軸受部である。なお、第2被連結部56は、第1回動軸34aと平行に左右方向に延びている。具体的に、第2支持部35は、操作部材5の第2被連結部56を前後方向に挟持するために把持部33の周壁33aから上に延びる前後一対の挟持片35a、35bを有している。
図2に示すように、被摺動部36は、把持部33の33aから上方に延び、後方側に向けて漸次高さが低くなる形状を有している。また、被摺動部36は、第2被連結部56の中心Oを曲率中心とする円弧状の上面(被摺動面の一部)を有する第1被摺動部36aと、第1被摺動部36aの上面から前方に延びる上面(被摺動面の一部)を有する第2被摺動部36bと、を有する。第2被摺動部36bの中心Oからの曲率半径r2は、第1被摺動部36aの中心Oからの曲率半径r1よりも小さい。
次に、注出用蓋4について説明する。注出用蓋4は、通液孔31cを開閉するための栓部42を有し、栓部42が通液孔31cを開放した開栓状態(図12に示す状態)と、注ぎ口31dを上から覆うとともに栓部42が通液孔31cを閉じた閉栓状態(図1の状態)と、の間で第1回動軸34aを中心にして回動可能に蓋本体3に取り付けられている。
具体的に、注出用蓋4は、図4~図6に示すように、長尺板状の注出用蓋本体41と、注出用蓋本体41の前部に設けられ、通液孔31cを開閉するための栓部42と、注出用蓋本体41の後部に設けられ、操作部材5を係止するための被係止部43とを備えている。
注出用蓋本体41は、蓋本体3の側壁32a、32b間に挿入された状態で第1回動軸34aを中心として回動可能な状態で蓋本体3に取り付けられている。具体的に、注出用蓋本体41は、前後方向における中央よりもやや後方側に設けられ、第1支持部34が回動可能に嵌合された第1被連結部41aを備えている。
栓部42は、注出用蓋本体41の前部の下面から下方に延びる円筒部(符号省略)と、円筒部の下端部に取り付けられ、通液孔31cを密閉するためのパッキン42aと、を備えている。パッキン42aは、合成ゴムにより形成された有底円筒状のものである。尚、図4~図6では、パッキン42aは省略されている。
容器10は、栓部42が通液孔31cの縁部に上から密着することにより通液孔31cが密閉された図1に示す閉栓状態になる。この閉栓状態においては、注出用蓋本体41の前部によって注ぎ口31dが上から被覆されている。
被係止部43は、注出用蓋本体41の後端部に形成されている。具体的に、被係止部43は、図2及び図4~図6に示されるように、注出用蓋本体41の後端から下に延びる垂下壁43aと、垂下壁43aの下端部から後方に向けて上に延びる傾斜壁43bと、を有する。被係止部43は、後述の操作部材5の接触面と接触する被接触面44と、後述の操作部材5の伝達面52と接触する被伝達面45と、後述の操作部材5の押圧面に押圧される被押圧面46とを備えている。
被接触面44は、被係止部43に設けられた弾性片(弾性部)47に形成されている。詳しくは、被係止部43には、図6に示すように底面視でUの字状の溝44aが垂下壁43a及び傾斜壁43bに亘って設けられている。具体的に、溝44aは、垂下壁43aから傾斜壁43bに向かって後方に延びる第1の部分と、第1の部分の後端部から左右方向に沿って延びる第2の部分と、第2の部分の第1の部分と反対側の端部から前方に延びる第3の部分と、を有する。この溝44aによって、被係止部43は、垂下壁43aを支点として上下方向に弾性変形可能な弾性片(弾性部)47と、弾性片47の後方及び左右両側に設けられた枠片48と、に区画されている。
被接触面44は、弾性片47の下面の一部である。具体的に、被接触面44は、図1、図2に示す閉栓状態で、第1回動軸34aを中心とした半径方向p及び第2被連結部56(第2回動軸)を中心とした接線方向qの双方に沿って延びるように形成されている。
被伝達面45は、後述の操作部材5の開き側伝達面52aから操作部材5の回動の力が伝達される開き側被伝達面451と、後述の操作部材5の閉じ側伝達面52bから操作部材5の回動の力が伝達される閉じ側被伝達面452とから構成されている。
開き側被伝達面451は、被係止部43の傾斜壁43bの上面の一部である。後述の操作部材5がロック位置(図1の位置)から解除位置(図10~図12の位置)に回動する際の力は、注出用蓋4を開く方向の回動力として開き側伝達面52aを介して注出用蓋4に伝達される。
閉じ側被伝達面452は、被係止部43の傾斜壁43bの下面の一部である。後述の操作部材5がロック位置から解除位置に回動する際の力は、注出用蓋4が閉まる方向の回動力として閉じ側伝達面52bを介して注出用蓋4に伝達される。
被押圧面46は、枠片48における後端部の下面の一部、即ち、閉じ側被伝達面452の一部である。図2に示されるように、被押圧面46は、ロック位置に回動した操作部材5の押圧面54によって押圧される。
このように形成された注出用蓋4は、第1被連結部41aに第1支持部34が支持されることにより蓋本体3に取り付けられている。これにより、注出用蓋4は、図1に示す閉栓状態と栓部42が通液孔31cを開放した図12に示す開栓状態との間で第1回動軸34aを中心にして回動可能になるように蓋本体3に取り付けられている。
次に、操作部材5について説明する。操作部材5は、第1回動軸34aを基準として栓部42と反対側に設けられている。また、操作部材5は、注出用蓋4を閉栓状態でロックするためのロック位置(図1の位置)と、前記ロックを解除するためにロック位置よりも栓部42から離れる方向に移動した解除位置(図10~図12の位置)と、の間で第1回動軸34aを中心として回動可能に蓋本体3に取り付けられている。
具体的に、操作部材5は、図2及び図7~図9に示すように、蓋本体3の左右一対の第2支持部35(図2では1つのみ示す)に支持された左右一対の第2被連結部56(第2回動軸)と、各第2被連結部56からそれぞれ延びる左右一対の支持脚部50cと、両支持脚部50cの先端部に固定されているとともに使用者による操作を受ける被操作部51と、を備えている。
第2被連結部56は、左右方向に延びる軸であり、第2支持部35の挟持片35a、35b間に回動可能に支持されている。
左側の支持脚部50cは、左側の第2被連結部56の右側端から当該第2被連結部56の軸方向と直交する方向に延びている。また、右側の支持脚部50cは、右側の第2被連結部56の左側端から当該第2被連結部56の軸方向と直交する方向に延びている。2つの支持脚部50cの間隔は、蓋本体3の被摺動部36の幅より広い。両支持脚部50cの間には、被摺動部36が入り込んでいる。
被操作部51は、両支持脚部50cの先端部同士を連結するように当該両支持脚部50cに固定されるとともに蓋本体3における後部を上から覆う被覆部50aと、被覆部50aの前端部の下面から第2被連結部56側に延びる板状片50eと、を備えている。
被覆部50aは、蓋本体3の枠部32の側壁32a、32b間に挿入可能な幅寸法を有する。また、被覆部50aは、側面視において枠部32の湾曲部322とほぼ同じ形状を有する板体である。具体的に、被覆部50aの上面は、第2被連結部56を中心とする湾曲部50a1と、湾曲部50a1から外側に突出した突出部50a2と、を有する。使用者は、突出部50a2に指を掛けた状態で操作部材5をロック位置と解除位置との間で回動することができる。なお、突出部50a2は、蓋本体3の把持部33を把持した手の親指で押圧操作できる位置に設けられている。
また、操作部材5は、注出用蓋4の被伝達面45に接触するための伝達面52と、注出用蓋4の被接触面44に接触するための接触面53と、注出用蓋4の被押圧面46を押圧するための押圧面54と、蓋本体3の被摺動部36に対して摺動する摺動部55と、を備えている。
伝達面52は、板状片50eに設けられた開き側伝達面52aと、両支持脚部50cに設けられた閉じ側伝達面52bと、を有する。
開き側伝達面52aは、ロック位置(図1に示す位置)から解除位置(図10~図12に示す位置)へ向けた第2被連結部56を中心とした操作部材5の回動に伴い操作部材5の回動の力を閉栓状態から開栓状態へ注出用蓋4を回動するための力として注出用蓋4に伝達するように注出用蓋4の開き側被伝達面451に接触する。具体的に、開き側伝達面52aは、被覆部50aの前部の下面から被覆部50aと同じ幅を持って径方向内側に延びる板状片50eの先端(下端)に設けられている。なお、図1に示すように、開き側伝達面52aは、操作部材5がロック位置に回動した状態で、開き側被伝達面451から離れた位置に設けられている。
閉じ側伝達面52bは、解除位置からロック位置へ向けた第2被連結部56を中心とした操作部材5の回動に伴い操作部材5の回動の力を開栓状態から閉栓状態へ注出用蓋4を回動するための力として注出用蓋4に伝達するように注出用蓋4の閉じ側被伝達面452に接触する。具体的に、閉じ側伝達面52bは、2つの支持脚部50cの前面から前方に突出する突片50dに設けられている。突片50dは、側面視において前方に頂点を有する三角形の形状を有する。閉じ側伝達面52bは、突片50dの先端(前端)に設けられている。
接触面53は、ロック位置に回動した状態において閉栓状態にある注出用蓋4の第1回動軸34aを中心とした開栓状態への回動を規制するように注出用蓋4の被接触面44に接触する。また、接触面53は、ロック位置から解除位置へ向けた第2被連結部56を中心とした操作部材5の回動に応じて被接触面44から離れるように形成されている。具体的に、接触面53は、2つの支持脚部50cそれぞれに形成された上記突片50dの上面である。また、接触面53は、図2に示すように、操作部材5がロック位置に回動した状態において、第1回動軸34aを中心とした半径方向p及び第2被連結部56(第2回動軸)を中心とした接線方向qの双方に沿って延びている。
押圧面54は、操作部材5がロック位置に回動した状態で、注出用蓋4を閉じ方向に押し付けるための力を注出用蓋4に伝えるように注出用蓋4の被押圧面46を押圧する。具体的に、押圧面54は、2つの支持脚部50cそれぞれの前面における突片50dの上の部分である。
摺動部55は、被覆部50aの下面における両支持脚部50cの間から第2被連結部56側(内側)に延びている。また、摺動部55は、ロック位置と解除位置との間の操作部材5の回動の全範囲にわたり蓋本体3の被摺動部36の上面(被摺動面)に接触する摺動面(符号省略)を有する。摺動面は、摺動部55の下面における最も第2被連結部56に近い部分である。摺動部55の摺動面から第2被連結部56(第2回動軸)までの距離L2は、図2に示すように、第2被連結部56から蓋本体3の第1被摺動部36aの曲率半径r1よりも小さく、かつ、第2被摺動部36bの曲率半径r2よりもやや小さく設定されている。
これにより、摺動部55の摺動面が第1被摺動部36aの上面(被摺動面)を摺動する際に摺動抵抗が生じ、使用者からの力が操作部材5に加えられていない状態における第1被摺動部36aの回動位置を保持することができる。
ここで、第2被摺動部36bは、操作部材5がロック位置に回動した状態における摺動面と被摺動面との接触圧がロック位置から解除位置に向けて操作部材5が回動した状態おける接触圧よりも小さくなるように、曲率半径r2が曲率半径r1よりも小さく設定されている。そのため、操作部材5をロック位置に回動すると、それまでの摺動抵抗に比べて摺動抵抗が小さくなり、使用者は操作部材5をロック位置に回動したことをクリック感として認識することができる。
第2被連結部56が蓋本体3の第2支持部35に支持されることにより、操作部材5が蓋本体3の第2被連結部56(第2回動軸)を中心にして回動可能となるように操作部材5を蓋本体3に取り付けることができる。
次に、本発明の容器10の動作について説明する。図1、図2に示す閉栓状態から説明する。容器本体1に収納した液体を注出させる場合は、例えば把持部33を把持し、その把持した手の親指で操作部材5を栓部42から離れる方向に引き寄せる。
これにより、操作部材5が第2被連結部56(第2回動軸)を中心として図1、図2の時計方向に回動し始める。その回動に伴い、図10に示すように、操作部材5の摺動部55の接触対象が蓋本体3の被摺動部36における第2被摺動部36bから第1被摺動部36aに変化する。また、操作部材5の接触面53が注出用蓋4の被接触面44に対して摺動しつつ被接触面44から離れる。さらに、押圧面54が注出用蓋4の被押圧面46から離れる。また、操作部材5の回動に伴い、操作部材5の開き側伝達面52aが注出用蓋4の開き側被伝達面451と接触し、操作部材5を回動させるための力が注出用蓋4を回動させるための力として注出用蓋4に伝達される。
具体的に、操作部材5の開き側伝達面52aによって注出用蓋4の開き側被伝達面451が下方に押圧され、これにより、注出用蓋4は、第1回動軸34aを中心として図10の時計方向に回動し始める。
操作部材5は、注出用蓋4の回動中心(第1回動軸34a)とは異なる第2被連結部56(第2回動軸)を中心として回動するため、操作部材5の回動の力を注出用蓋の回動の力として効率よく注出用蓋に伝達することができる。これにより、操作部材の回動操作によって注出用蓋を円滑に回動操作できる。
更に、操作部材5の被操作部51を後方に回動すると、図11に示すように、操作部材5の開き側伝達面52aが注出用蓋4の開き側被伝達面451を下後方側に押圧しながら移動する。これにより、栓部42が通液孔31cから抜け出る。
この回動の過程において、操作部材5の閉じ側伝達面52bが注出用蓋4の閉じ側被伝達面452を下方から受けているため、操作部材5の開き側伝達面52aが注出用蓋4の開き側被伝達面451から離れるのを防止することができる。
そして、図12に示すように、操作部材5の摺動部55が蓋本体3の第1被摺動部36aの終端までくると、操作部材5の回動が止まり、これにより、注出用蓋4の回動が止まる。この状態で、注出用蓋4の栓部42が蓋本体3の通液孔31cから離れた状態になるとともに、注出用蓋4の注出用蓋本体41が蓋本体3の注ぎ口31dを開放した開栓状態になる。この状態で、容器本体1に収納した液体を通液孔31cから注出させて注ぎ口31dから注ぐことができる。
ここで、摺動部55と蓋本体3の第1被摺動部36aとの間で摺動抵抗が生じている。したがって、使用者が操作部材5の被操作部51から手を離しても、前記摺動抵抗による力を利用して注出用蓋4の位置を保持することにより、開栓状態を維持することができる。なお、操作部材5のロック位置と解除位置との間の回動範囲に亘り摺動部55と蓋本体3の第1被摺動部36aとの間の摺動抵抗が生じるため、注出用蓋4が回動途中の位置(例えば上述の図10、図11に示す位置)であっても注出用蓋4の位置を保持することができる。
閉栓する場合、上記とは反対に、図12に示す状態から操作部材5の被操作部51を上前方側に回動する。これにより、操作部材5の閉じ側伝達面52bが注出用蓋4の閉じ側被伝達面452に下方から接触し、操作部材5を回動する力を注出用蓋4を閉栓状態に向けて回動する力として当該注出用蓋4に伝達することができる。つまり、注出用蓋4は、図12の反時計回りに回動し始める。
この操作部材5の回動に際しても、操作部材5は、注出用蓋4の回動中心(第1回動軸34a)とは異なる第2被連結部56(第2回動軸)を中心として回動する。そのため、操作部材5の回動の力を注出用蓋4が開く方向の回動力として効率よく注出用蓋に伝達することができ、注出用蓋4を閉める方向に回動することができる。
更に、操作部材5の被操作部51を上前方に向けて回動すると、図11に示すように、操作部材5の閉じ側伝達面52bが注出用蓋4の閉じ側被伝達面452を上前方に押圧する。これにより、注出用蓋4は、更に第1回動軸34aを中心として反時計回りに回動する。
また、この回動の過程において、操作部材5の開き側伝達面52aが注出用蓋4の開き側被伝達面451によって上から接触しているため、操作部材5の閉じ側伝達面52bが注出用蓋4の閉じ側被伝達面452から離れるのを防止することができる。
そして、更に注出用蓋4が第1回動軸34aを中心として反時計回りに回動すると、図1及び図2に示すように、操作部材5の摺動部55の接触対象が蓋本体3の被摺動部36における第1被摺動部36aから第2被摺動部36bに変わる。これにより、使用者は、閉栓状態になったことをクリック感で認識することができる。
この状態においては、栓部42が通液孔31cの縁部に密着し通液孔31cを密閉するとともに、注出用蓋本体41が注ぎ口31dを上方側から被覆した閉栓状態になる。
この閉栓状態では、操作部材5の接触面53と注出用蓋4の被接触面44とが面接触した状態になる。この状態において、接触面53と被接触面44とが第1回動軸34aを中心とした半径方向p及び第2被連結部56(第2回動軸)を中心とした接線方向qの双方に沿って延びるように形成されている。そのため、例えば注出用蓋4に外部から開く方向の回動力がかかった場合でも、被接触面44及び接触面53には、第2被連結部56(第2回動軸)に向かう法線方向の力がかかり、注出用蓋4から操作部材5に伝達される力が操作部材5の回動力として働くのを抑制することができる。したがって、閉栓状態の注出用蓋4に開く方向の力がかかった場合でも、その力によって操作部材5の回動、ひいては、第1回動軸34aを中心とする注出用蓋4の回動を規制でき、その結果、閉栓状態の注出用蓋4をロックすることができる。
以上説明したように、解除位置からロック位置に向けて操作部材5を第2被連結部56を中心として回動操作することによって、閉じ側伝達面52bを介して操作部材5の回動の力を用いて注出用蓋4を開栓状態から閉栓状態へ回動させることができる。ここで、操作部材5は、注出用蓋4の回動の中心となる第1回動軸34aとは異なる第2被連結部56を中心として回動するため、操作部材5の回動の力を注出用蓋4の回動の力として効率よく注出用蓋4に伝達することが可能になる。そのため、操作部材5の解除位置からロック位置への回動操作によって注出用蓋4を円滑に閉じ方向に回動させることができる。
したがって、蓋本体3の注ぎ口31dと注出用蓋4との間に液体が不意に閉じ込められるのを抑制するために、注出用蓋4を閉栓状態に付勢するための付勢部材を省略した場合であっても、操作部材5を解除位置からロック位置へ回動することにより注出用蓋4を容易に閉栓状態とすることができる。
また、前記実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
ロック位置から解除位置へ向けて操作部材5を回動することによって、この回動の力が開き側伝達面52aを介して注出用蓋4に伝わって注出用蓋4を開栓状態から閉栓状態に回動することができる。したがって、注出用蓋4の開栓操作も操作部材5を用いて円滑に行うことができる。
操作部材5がロック位置に回動した状態において、当該操作部材5から開き側伝達面52aを介して注出用蓋4に開き方向の力が伝達されるのを防止することができるため、注出用蓋4を確実に閉栓状態に維持することができる。
ロック位置と解除位置との間の操作部材5の回動の全範囲において当該操作部材5に対して摺動抵抗を与えることができる。これにより、使用者が操作部材5から手を離したとしても、その時点において操作部材5の回動が停止するため、当該操作部材5の回動力を利用した注出用蓋4の回動も停止される。したがって、使用者が操作部材5から手を離したときに、不意に注出用蓋4が回動するのを防止することができる。
操作部材5が解除位置からロック位置に向けて回動し、ロック位置に到達した際に、使用者に対して摺動抵抗からの解放感、つまり、クリック感を与えることができる。したがって、使用者に対して操作部材5がロック位置にあることを感触として伝えることができる。
操作部材5がロック位置に回動した状態で注出用蓋4に開栓する方向の外力が加えられた場合、被接触面44から接触面53に伝わる力は、第2被連結部56を通る直線に沿った方向の力であるため、この力による操作部材5の第2被連結部56を中心とした回動は生じにくい。したがって、確実に注出用蓋4の閉栓状態を維持できる。
その一方で、操作部材5がロック位置に回動した状態で被接触面44及び接触面53は、第2被連結部56の接線方向に延びているため、操作部材5を第2被連結部56を中心として解除位置に向けて回動することにより被接触面44及び接触面53は互いに摺動しながら離れることができる。したがって、ロック位置から許容位置に向けた操作部材5の回動が許容される。
前記実施形態において、注出用蓋4は、被接触面44を有する弾性片47であって、ロック位置から解除位置へ向けた第2被連結部56を中心とした操作部材5の回動により接触面53から受ける力に応じて被接触面44が接触面53から離れる方向に弾性変形する弾性片47を備えている。
ロック位置から解除位置へ向けた操作部材5の回動時における被接触面44と接触面53との相対変位を両者の摺動のみで実現する場合、被接触面44及び接触面53の摩耗により蓋部材2の長期の使用が困難になる場合がある。そこで、被接触面44を弾性片47に設けることにより、より長く蓋部材を使用することができる。
操作部材5がロック位置に回動した状態において注出用蓋4を閉じ方向に押し付けることができるため、注出用蓋4を閉栓状態に確実に維持することができる。
尚、上記実施形態では、注出用蓋4を閉める方向に付勢する付勢部材を省略しているが、付勢部材を設けてもよい。付勢部材を設けた場合であっても、操作部材5の摺動部55が蓋本体3の第1被摺動部36aを摺動する際の摺動抵抗を調整することによって、付勢部材の付勢力だけで注出用蓋4の回動位置を保持することができる。
また、上記実施形態では、操作部材5に被操作部51から突出する摺動部55を設けるとともに蓋本体3に2つの曲率半径r1、r2を有する被摺動部36を設けた構成について説明したが、注出用蓋4が閉栓状態である(操作部材5がロック位置にある)ことを使用者に対して認識させる手段はこれに限定されない。例えば、摺動部55に相当する構成を蓋本体3に設けるとともに、被摺動部36に相当する構成を操作部材5に設けることもできる。
p 半径方向
q 接線方向
1 容器本体
2 蓋部材
3 蓋本体
4 注出用蓋
5 操作部材
10 容器
31c 通液孔
31d 注ぎ口
34a 第1回動軸
36a 第1被摺動部(被摺動面)
36b 第2被摺動部(被摺動面)
42 栓部
44 被接触面
45 被伝達面
46 被押圧面
47 弾性片(弾性部)
52a 開き側伝達面
52b 閉じ側伝達面
53 接触面
54 押圧面
55 摺動部(摺動面)
56 第2被連結部(第2回動軸)
451 開き側被伝達面
452 閉じ側被伝達面

Claims (9)

  1. 容器本体に取り付けられる蓋部材であって、
    前記容器本体に収容された液体を通すための通液孔と前記通液孔から導出された液体を注ぐための注ぎ口とを有する蓋本体と、
    前記通液孔を開閉するための栓部を有し、前記栓部が前記通液孔を開放した開栓状態と、前記注ぎ口を上から覆うとともに前記栓部が前記通液孔を閉じた閉栓状態と、の間で第1回動軸を中心にして回動可能に前記蓋本体に取り付けられた注出用蓋と、
    前記第1回動軸を基準として前記栓部と反対側に設けられ、前記注出用蓋を前記閉栓状態でロックするためのロック位置と、前記ロックを解除するために前記ロック位置よりも前記栓部から離れる方向に移動した解除位置と、の間で前記第1回動軸と平行する第2回動軸を中心として回動可能に前記蓋本体に取り付けられた操作部材と、を備え、
    前記操作部材は、前記ロック位置に回動した状態において前記閉栓状態にある前記注出用蓋の前記第1回動軸を中心とした前記開栓状態への回動を規制するように前記注出用蓋の被接触面に接触するとともに前記ロック位置から前記解除位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動に応じて前記被接触面から離れるように形成された接触面と、前記解除位置から前記ロック位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動に伴い前記操作部材の回動の力を前記開栓状態から前記閉栓状態へ前記注出用蓋を回動するための力として前記注出用蓋に伝達するように前記注出用蓋の閉じ側被伝達面に接触する閉じ側伝達面と、を備えており、
    前記蓋本体が、前記第2回動軸が延びる軸方向に直交する前後方向に沿って延びる上面を有する平坦部と、前記平坦部の上面の後端部から後方に延びるとともに前記第2回動軸を中心とする円弧状の上面を有する湾曲部と、前記湾曲部から下に延びる把持部と、を有しており、
    前記操作部材が、前記第2回動軸に沿って見る視点において、前記操作部材の前部が前記平坦部の上面の後端部に重なり、かつ、前記操作部材の後部が前記湾曲部の後端部から上方に離れたロック位置と、前記操作部材の前部が前記平坦部の上面の後端部から後方に離れており、かつ、前記湾曲部の後部が前記湾曲部の上面の後端部と重なる解除位置と、の間で回動可能に前記蓋本体に取り付けられている、蓋部材。
  2. 前記操作部材は、前記ロック位置から前記解除位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動に伴い前記操作部材の回動の力を前記閉栓状態から前記開栓状態へ前記注出用蓋を回動するための力として前記注出用蓋に伝達するように前記注出用蓋の開き側被伝達面に接触する開き側伝達面を備えている、請求項1記載の蓋部材。
  3. 前記開き側伝達面は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態で、前記開き側被伝達面から離れた位置に設けられている、請求項2に記載の蓋部材。
  4. 前記操作部材は、前記ロック位置と前記解除位置との間の回動の全範囲にわたり前記蓋本体の被摺動面に接触する摺動面を備えている、請求項1~3の何れか一項に記載の蓋部材。
  5. 前記摺動面及び前記被摺動面の少なくとも一方は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態における前記摺動面と前記被摺動面との接触圧が前記ロック位置から前記解除位置に向けて前記操作部材が回動した状態における接触圧よりも小さくなるような形状を有する、請求項4に記載の蓋部材。
  6. 前記接触面及び前記被接触面は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態において、前記第1回動軸を中心とした半径方向及び前記第2回動軸を中心とした接線方向の双方に沿って延びている、請求項1~5の何れか一項に記載の蓋部材。
  7. 前記注出用蓋は、前記被接触面を有する弾性部であって、前記ロック位置から前記解除位置へ向けた前記第2回動軸を中心とした前記操作部材の回動により前記接触面から受ける力に応じて前記被接触面が前記接触面から離れる方向に弾性変形する弾性部を備えている、請求項1~6の何れか一項に記載の蓋部材。
  8. 前記操作部材は、前記操作部材が前記ロック位置に回動した状態で、前記注出用蓋を閉じ方向に押し付けるための力を前記注出用蓋に伝えるように前記注出用蓋の被押圧面を押圧する押圧面を備えている、請求項1~7の何れか一項に記載の蓋部材。
  9. 請求項1~8の何れか一項に記載の蓋部材と、前記蓋部材が取り付けられた容器本体とを備えている、容器。
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