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JP7155865B2 - 作動可否決定装置 - Google Patents

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JP7155865B2
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Description

作動対象機器の作動可否を決定する作動可否決定装置に関する。
ある機器の作動可否を決定する作動可否決定装置が広く知られている。特許文献1には、車載機器の作動を許可するか否かを、指紋認証、虹彩認証、静脈パターン認証などの種々の生体認証を行う認証装置による認証結果に基づいて決定することが開示されている。また、特許文献1には、生体認証する装置を追加することも開示されている。
特開2011-225066号公報
生体認証する装置を追加することで、セキュリティ性を向上させることができる可能性がある。また、生体認証以外の認証方法で認証する装置を追加しても、セキュリティ性を向上させることができる可能性がある。
認証装置を追加する場合、追加する認証装置による認証結果を受け付けて作動対象機器の作動を許可する制御も追加することが考えられる。
しかし、認証装置を追加するごとに、追加する認証装置による認証結果を受け付けて作動対象機器の作動を許可する制御を追加することは手間である。特に、認証装置による認証が成功した場合に作動を許可する作動対象機器が複数ある場合、それぞれの作動対象機器に対する制御を全部変更する必要があるとすれば、認証装置の追加の手間が大きい。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、新しい認証装置による認証結果を容易に利用することができる作動可否決定装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示した技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための1つの開示は、
認証装置による認証が成立したことに基づいて、認証装置に対応する信頼度を取得する信頼度取得部(472)と、
作動を許可するか否かを判断する作動対象機器に対する作動許可閾値を記憶した閾値記憶部(46)と、
信頼度取得部が取得した信頼度と作動許可閾値とを比較して、作動対象機器の作動を許可するか否かを決定する作動許可決定部(473)と、
を備え
信頼度取得部は、認証装置が行う認証の種類に基づいて信頼度を決定するようになっており、
認証の種類に基づいて定まる信頼度の大きさ、および、作動対象機器に対する作動許可閾値の大きさの少なくとも一方を変更するセキュリティレベル変更部(474)を備える作動可否決定装置である。
この作動可否決定装置は、ある認証装置による認証が成功した場合に、そのまま作動対象機器の作動を許可するのではなく、認証装置による認証が成功したことに対応する信頼度を取得する。作動対象機器に対しては作動許可閾値が設定されており、作動許可決定部は、作動許可閾値と信頼度とを比較して、作動対象機器の作動を許可するか否かを決定する。
このようにして作動対象機器の作動を許可するか否かを決定するので、新しい認証装置を追加した場合にも、その新しい認証装置に対して信頼度を設定すれば、追加前の認証装置と同様に扱って、作動対象機器を作動させるか否かを決定することができる。よって、新しい認証装置による認証結果を容易に利用することができる。
車両電子キーシステム1の構成図である。 車載機4の構成を示すブロック図である。 照合ECU47が備える機能を示す図である。 照合ECU47が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、車両電子キーシステム1の構成図である。車両電子キーシステム1は、電子キー2と、スマートフォン3と、車載機4とを備える。電子キー2とスマートフォン3はユーザに携帯され、車載機4は車両5に搭載される。
車両電子キーシステム1は、電子キー2を操作しなくても電子キー2と車載機4との間で通信を行って電子キー2の認証を行い、電子キー2に対する認証が成功したことに基づいて、所定の車載機器の作動を許可するシステムである。ただし、本実施形態の車両電子キーシステム1は、直接的には、電子キー2の認証が成功したことにより所定の車載機器の作動を許可するのではなく、信頼度が作動許可閾値TH以上になったことにより車両5に搭載された作動対象機器の作動を許可する。作動対象機器は、たとえば、車両5のドアに設けられたドアロック機構、車両5に搭載されたエンジンなどである。
電子キー2は、車載機4が送信するリクエスト信号を受信する。そして、そのリクエスト信号に応答するレスポンス信号をRF帯の電波で車載機4に返信する。レスポンス信号には、予め記憶されているIDコードが含まれている。
スマートフォン3は、本実施形態では外部認証装置として機能する。外部認証装置は、車両5に持ち込むことができる車両外の認証装置であり、車両5に持ち込むことができるので、携帯可能な装置である。外部認証装置は、その装置を携帯する個人が、登録済みの正規のユーザであることを認証する装置である。スマートフォン3は、個人を認証する種々の方法を採用することができる。たとえば、スマートフォン3は、生体認証で個人を認証することができる。スマートフォン3が実行する生体認証の具体例としては、顔認証、指紋認証、虹彩認証などがある。スマートフォン3は、顔認証を行う場合には顔認証装置であり、指紋認証を行う場合には指紋認証装置であり、虹彩認証を行う場合には虹彩認証装置である。また、スマートフォン3が行う認証方法は、生体認証に限られず、パスワードによる認証でもよい。パスワードによる認証を行う場合には、パスワード認証装置である。
スマートフォン3は、車載機4と通信可能であり、認証に成功した場合に、認証成功と、認証成功した認証方法とを表す信号を無線通信により車載機4へ送信する。
[車載機4の構成]
図2に示すように、車載機4は、外部認証通信部41、キー通信部42、アンロックセンサ43、ロックセンサ44、プッシュスタートボタン45、記憶部46、照合ECU47を備える。
外部認証通信部41は、本実施形態における外部認証装置であるスマートフォン3と通信する通信部である。通信方式は、スマートフォン3と通信できれば特に制限はない。たとえば、外部認証通信部41は、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信規格に従って無線通信を行う。
キー通信部42は、LF送信部421、車外アンテナ422、車内アンテナ423、RF受信部424を備える。LF送信部421は、リクエスト信号などの信号を、LF帯(たとえば135kHz)の搬送波で変調して車外アンテナ422、あるいは、車内アンテナ423から送信させる。車外アンテナ422、車内アンテナ423のいずれから信号を送信させるかは、送信する信号のトリガが何であるかにより定まる。たとえば、アンロックセンサ43あるいはロックセンサ44がユーザ操作を検出した場合には車外アンテナ422が用いられ、プッシュスタートボタン45が操作された場合には、車内アンテナ423が用いられる。
アンロックセンサ43は、車両5のドアハンドルあるいはその付近に設置され、車両5のドアのロックを解錠させる際にユーザが触れるセンサである。ロックセンサ44は、車両5のドアハンドルあるいはその付近に設置され、車両5のドアをロックさせる際にユーザが触れるセンサである。プッシュスタートボタン45は、車両5の駆動源を駆動状態あるいは駆動許可状態にする際にユーザが操作するボタンであり、車両5の車室に配置される。車両5の駆動源は、たとえば、エンジンおよびモータの一方または両方である。
車外アンテナ422は、車両5のドアハンドル内などに設けられ、車両5の外部へ電波を送信する。車内アンテナ423は、車室内などに設けられ、車両5の内部に電波を送信する。
車外アンテナ422から車両5の外部へリクエスト信号が送信された場合、リクエスト信号を受信できる範囲は、車両5の周囲の1m程度である。電子キー2は、リクエスト信号を受信すると、RF帯(たとえば315MHz)の電波でレスポンス信号を返信する。RF受信部424は、電子キー2が送信した信号を受信して復調する。
記憶部46は、不揮発性かつ書き換え可能であって、認証装置と信頼度との対応関係を示すテーブル(以下、信頼度テーブル)が記憶されている。本実施形態における認証装置は、スマートフォン3と照合ECU47である。スマートフォン3は、前述したように、生体認証、パスワード認証などによりユーザを認証する。照合ECU47は、電子キー2が正規のキーであるかを認証する。
認証装置により、認証の信頼性は異なる。そのため、記憶部46には、信頼度テーブルが記憶されているのである。たとえば、生体認証とパスワード認証を比較すると、生体認証を行う認証装置に対しては相対的に高い信頼度が設定される。また、電子キー2の認証を行う認証装置に対しては、生体認証とパスワード認証の間の信頼度が設定されている。
また、記憶部46は、閾値記憶部に相当しており、作動対象機器と作動許可閾値との対応関係を示すテーブル(以下、閾値テーブル)が記憶されている。作動対象機器の一例は、エンジンおよびドアロック機構である。エンジンの作動が許可されると、車両5の移動が可能である一方で、ドアロックが解錠されただけでは車両5の移動はできない。したがって、第三者による盗難を考えて、エンジンに対する作動許可閾値を、ドアロック機構に対する作動許可閾値よりも高く設定することが考えられる。
照合ECU47は、少なくとも1つのプロセッサを備えた構成により実現できる。たとえば、照合ECU47は、CPU、ROM、RAM、I/O、およびこれらの構成を接続するバスラインなどを備えたコンピュータにより実現できる。ROMには、汎用的なコンピュータを照合ECU47として機能させるためのプログラムが格納されている。CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、ROMに記憶されたプログラムを実行することで、照合ECU47は、図3に示すように、キー照合部471、信頼度取得部472、作動許可決定部473、セキュリティレベル変更部474として機能する。これらの機能が実行されると、プログラムに対応する方法が実行される。
キー照合部471は、電子キー2を認証するためにキー認証処理を実行する。キー認証処理では、電子キー2に送信する信号を生成する。この信号は、たとえば、電子キー2に応答を要求するリクエスト信号である。そして、照合ECU47は、生成した信号をLF送信部421に出力する。
そして、RF受信部424が復調した信号を解析する。具体的には、復調した信号が、電子キー2が送信した信号であって、かつ、その信号にIDコードが含まれており、そのIDコードが、正規のIDコードと一致するか否か(つまり、照合成立か否か)を判定する。
リクエスト信号を車内アンテナ423から送信させ、そのリクエスト信号に応答して電子キー2から送信された信号を用いた照合を車室内照合という。一方、リクエスト信号を車外アンテナ422から送信させ、そのリクエスト信号に応答して電子キー2から送信された信号を用いた照合を車外照合という。なお、車外照合は、車室外照合と言われることもある。
キー照合部471は、車外照合条件が成立している状態では周期的に車外照合を行い、車室内照合条件が成立した場合には車室内照合を行う。車外照合条件は、たとえば、電源オフかつドアロック状態である。アンロックセンサ43がオンになったこと、ロックセンサ44がオンなったことも車外照合条件の一例である。
車室内照合条件の一例として、ドライバが車室内にいるときに可能な所定の操作が行われたとき、という条件がある。この所定の操作は、たとえば、ブレーキペダルの踏み込み操作である。また、プッシュスタートボタン45の操作も、所定の操作の一例である。
照合ECU47は、ドアロックECU6、電源ECU7と接続されている。ドアロックECU6は、車両5のドアのロック機構がロック状態になっているかアンロック状態になっているかを検出する。また、そのロック機構が備えるロックモータおよびアンロックモータを駆動して、ロック機構をロック状態からアンロック状態へ、または、アンロック状態からロック状態に切り替える。電源ECU7は、エンジンなどの駆動源を制御するECUに対して、始動要求信号を送信する。
ロックセンサ44がオンなったことに基づいて実行した車外照合が成立した場合、照合ECU47は、ドアロックECU6へ、車両5のドアのロック機構をロック状態とすることを指示する信号を出力する。プッシュスタートボタン45が押されたことに基づいて実行した車室内照合が成立した場合、照合ECU47は、電源ECU7へ、駆動源の始動を指示する信号を出力する。
信頼度取得部472は、認証装置による認証が成功した場合に、そのことを認証装置から取得する。そして、認証装置に対応する信頼度を記憶部46から取得する。
作動許可決定部473は、信頼度取得部472が信頼度を取得した場合、その信頼度に基づいて、作動対象機器を許可するか否かを決定する。そのために、作動許可決定部473は、作動対象機器が複数ある場合には、作動を許可するか否かを決定する作動対象機器がどれであるかを決定する。この作動許可決定部473を備えている照合ECU47は、作動可否決定装置に相当する。
作動対象機器を決定する条件は、種々に設定可能である。たとえば、本実施形態では、キー照合部471が車外照合を行った場合には、作動対象機器はドアロック機構とし、プッシュスタートボタン45が押されたことによりキー照合部471が車室内照合を行った場合には、作動対象機器はエンジンとする。ドアロック機構の作動を許可した場合には、ドアロック機構の作動を指示する信号をドアロックECU6に出力し、エンジンの作動を許可した場合には、エンジンの作動を指示する信号を電源ECU7に出力する。
セキュリティレベル変更部474は、信頼度テーブルに規定されている、認証装置に対する信頼度の大きさを、ユーザ設定操作に基づいて変更する。認証装置は認証の種類を示しているので、セキュリティレベル変更部474は、認証の種類に対する信頼度の大きさを、ユーザ設定操作に基づいて変更する。ユーザの設定操作は、ここでは、スマートフォン3により行う。スマートフォン3の操作により指示された変更後の信頼度を示す信号は、スマートフォン3から外部認証通信部41に送信される。セキュリティレベル変更部474は、外部認証通信部41から、変更後の信頼度を取得する。
[照合ECU47が実行する処理の一例]
照合ECU47が実行する処理の一例を図4に示す。次に、この図4を用いて、キー照合部471、信頼度取得部472、作動許可決定部473が実行する処理をさらに説明する。
図4は、エンジン始動を許可するか否かを決定する際に照合ECU47が実行する処理を示している。照合ECU47は、プッシュスタートボタン45が押された場合に、図4に示す処理を実行する。図4に示す処理において、ステップ(以下、ステップは省略)S1はキー照合部471が実行し、S2~S6は信頼度取得部472が実行し、S7~S10は作動許可決定部473が実行する。
S1では、キー認証処理を実行する。キー認証処理は、前述したように、リクエスト信号とレスポンス信号の送受信を行うことにより、電子キー2が正規の電子キー2であるか否かを判定する処理である。
S2では、キー認証処理の結果、認証に成功したか否かを判断する。S2の判断結果がNOであれば、S9に進み、エンジン始動を禁止する。
S2の判断結果がYESである場合、すなわち、電子キー2の認証が成功した場合、本実施形態では、それだけではエンジン始動を許可せずに、S3~S8の処理を実行する。S3では、スマートフォン3に認証結果を要求する。S3の処理は、具体的には、スマートフォン3で行われた認証処理の結果を要求する信号をスマートフォン3に送信する処理である。スマートフォン3では、スマートフォン3のロック解除時などに、予め認証処理が行われて、認証結果が記憶されているとする。スマートフォン3は、認証結果を要求する信号を受信した場合に、認証の種類と認証結果とを示す信号を車載機4に送信する。一例としては、スマートフォン3は、指紋認証が成功したことを示す信号を車載機4に送信する。スマートフォン3が送信した信号は、外部認証通信部41が受信する。なお、図4の処理を実行する前に、先に、スマートフォン3から認証結果を取得しておいてもよい。
S4では、スマートフォン3が送信した信号を、外部認証通信部41から取得する。S5では、S4で取得した信号に含まれている認証の種類を参照して、記憶部46に記憶されている信頼度テーブルから、スマートフォン3で成功した認証に対する信頼度を取得する。また、この時点では、電子キー2の認証にも成功している。S5では、電子キー2の認証成功に対する信頼度も、記憶部46に記憶されている信頼度テーブルから取得する。
S6では、信頼度を合計する。S5において、スマートフォン3で成功した認証の信頼度と、電子キー2の認証成功に対する信頼度を取得しているので、S6では、スマートフォン3で成功した認証の信頼度と電子キー2の認証成功に対する信頼度を合計する。合計した信頼度を、以下、合計信頼度とする。
S7では、作動対象機器に対する作動許可閾値THを閾値テーブルから取得する。図4に示すフローチャートは、プッシュスタートボタン45が押されたことにより開始しているので、作動対象機器はエンジンである。したがって、閾値テーブルからエンジンに対する作動許可閾値THを取得する。
S8では、S6で算出した合計信頼度とS7で取得した作動許可閾値THとを比較し、合計信頼度が作動許可閾値TH以上か否かを判断する。S8の判断結果がNOであればS9に進み、エンジン始動を禁止する。したがって、合計信頼度が作動許可閾値THよりも小さい場合には、電子キー2の認証に成功していても、エンジン始動が禁止されることになる。
S8の判断結果がYESであればS10に進む。S10では、エンジン始動を許可することに決定する。そして、電源ECU7に対してエンジンの始動を指示する信号を出力する。
[実施形態まとめ]
上述した車両電子キーシステム1では、認証装置である照合ECU47により電子キー2の認証が成功した場合、そのままエンジンなどの作動対象機器の作動を許可するのではなく、電子キー2の認証が成功したことに対応する信頼度を取得する(S5)。また、作動対象機器に対する作動許可閾値THも取得する(S7)。そして、信頼度と作動許可閾値THを比較して、作動対象機器の作動を許可するか否かを決定する(S8~S10)。
このようにして作動対象機器の作動を許可するか否かを決定するので、新しい認証装置を追加した場合にも、その新しい認証装置と信頼度との対応関係を設定すれば、追加前の認証装置と同様に扱って、作動対象機器を作動させるか否かを決定することができる。よって、新しい認証装置による認証結果を容易に利用することができる。
また、作動許可決定部473は、複数の認証装置に対する信頼度を取得した場合、合計信頼度を算出し(S6)、合計信頼度と作動許可閾値THとを比較する(S8)。信頼度を合計する処理が追加されるだけで、その他は、1つの認証装置の場合と同様の処理で作動対象機器の作動を許可するか否かを判断することができる。よって、複数の認証装置を必要とする高いセキュリティ性で作動対象機器の作動を許可することも容易に行える。
また、照合ECU47は、信頼度テーブルに規定されている、認証装置に対する信頼度の大きさを、ユーザ設定操作に基づいて変更するセキュリティレベル変更部474を備えている。これにより、ユーザは作動対象機器のセキュリティ性を変更することができる。
たとえば、車両5のユーザは、自分が常にスマートフォン3を携帯して車両5に乗るようになった場合に、電子キー2の信頼度だけでは、エンジンに対する作動許可閾値THを超えない値に、エンジンに対する電子キー2の信頼度を低下させることができる。これにより、電子キー2だけではエンジン始動ができないようになるので、車両5が盗難されにくくなる。

また、信頼度取得部472は、スマートフォン3から、認証が成功したことを取得するので、車両5に認証装置を追加しなくても、新しい認証装置による認証結果を利用して作動対象機器の作動を許可するか否かを決定することができる。
以上、実施形態を説明したが、開示した技術は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も開示した範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
<変形例1>
実施形態では、認証装置としてキー照合部471を備えた照合ECU47とスマートフォン3とを説明したが、認証装置は、これらに限られない。認証装置として、所定の手順で操作がされたことにより認証が成功したと判断する操作手順認証装置を用いることができる。
操作手順認証装置が車両5に適用された場合、車両5に備えられてユーザが操作可能な部材に対する手順を判定することになる。部材の例としては車両5のドアがある。部材がドアである場合の手順は、種々設定可能であるが、たとえば、運転席ドアを開けてから、後席ドアを開から閉にし、その後、運転席ドアを閉める手順を設定するなどとすることができる。また、ドアと、ドアに設けられたアンロックスイッチとを組み合わせた手順とするなど、ユーザが操作可能な部材が複数種類であってもよい。
操作手順認証装置は、ハードウェアには、認証装置とは別の目的で設けられているものを使うことができるので、認証装置として追加しやすい。車両5に操作手順認証装置を追加する場合、照合ECU47などのECUが、部材の操作手順を判定する手順判定部を備えればよい。信頼度取得部472は、手順判定部から判定結果を取得する。そして、判定結果に基づいて、記憶部46から操作手順認証装置に対応する信頼度を取得する。
<変形例2>
実施形態では、セキュリティレベル変更部474は、信頼度テーブルに規定されている、認証装置に対する信頼度の大きさを変更していた。しかし、信頼度の大きさに代えて、閾値テーブルに記憶されている作動許可閾値THを変更してもよい。S8において、信頼度と作動許可閾値THとを相対比較する。したがって、信頼度を大きくする、あるいは、小さくすることに代えて、作動許可閾値THを小さくする、あるいは、大きくしても、信頼度の大きさを変更する場合と同様、セキュリティレベルを変更することができる。また、信頼度と作動許可閾値THを両方共変更してもよい。
<変形例3>
信頼度テーブルに記憶されている信頼度および閾値テーブルに記憶されている作動許可閾値THを変更する条件は、ユーザ操作に限られない。セキュリティレベル変更部474は、時間帯により、信頼度の大きさおよび作動許可閾値THの大きさの少なくとも一方を変更してもよい。
例として、車両5のオーナーは、常に、スマートフォン3と電子キー2を携帯して車両5を運転する場合、車両5のオーナーが通勤で使用する時間帯は、作動許可閾値THを高くし、それ以外の時間帯は作動許可閾値THを低くする例が考えられる。このようにすると、車両5のオーナーが通勤で使用する時間帯はセキュリティレベルが高くなる。加えて、車両5のオーナーが通勤で使用しない時間帯は、電子キー2のみで車両5を運転できるようにして、電子キー2を家族等に貸せば、スマートフォン3まで貸すことなく、家族等が車両5を運転できるようになる。
<変形例4>
また、セキュリティレベル変更部474は、場所により、信頼度の大きさおよび作動許可閾値THの大きさの少なくとも一方を変更してもよい。
例として、車両5を通常使用する経路であれば、作動許可閾値THを低くし、それ以外の場所であれば、作動許可閾値THを高くする例が考えられる。このようにすれば、車両5が盗難されてしまうことを抑制できる。
<変形例5>
作動対象機器は、上述した例に限られず、車両5に搭載された種々の機器を作動対象機器とすることができ、また、車両に搭載されている機器にも限られない。
<変形例6>
実施形態では、作動対象機器別に作動許可閾値THを記憶した閾値テーブルを備えていたが、作動許可閾値THは作動対象機器によらず一定でもよい。また、信頼度も、認証装置によらず一定でもよい。
<変形例7>
実施形態では、信頼度取得部472は、認証装置から認証成功したことと認証の種類を取得しており、信頼度は記憶部46から取得していた。しかし、認証装置が信頼度を送信してもよい。
1:車両電子キーシステム 2:電子キー 3:スマートフォン(外部認証装置) 4:車載機 5:車両 6:ドアロックECU 7:電源ECU 41:外部認証通信部 42:キー通信部 43:アンロックセンサ 44:ロックセンサ 45:プッシュスタートボタン 46:記憶部 47:照合ECU(認証装置) 421:LF送信部 422:車外アンテナ 423:車内アンテナ 424:RF受信部 471:キー照合部 472:信頼度取得部 473:作動許可決定部 474:セキュリティレベル変更部

Claims (8)

  1. 認証装置による認証が成立したことに基づいて、前記認証装置に対応する信頼度を取得する信頼度取得部(472)と、
    作動を許可するか否かを判断する作動対象機器に対する作動許可閾値を記憶した閾値記憶部(46)と、
    前記信頼度取得部が取得した前記信頼度と前記作動許可閾値とを比較して、前記作動対象機器の作動を許可するか否かを決定する作動許可決定部(473)と、
    を備え
    前記信頼度取得部は、前記認証装置が行う認証の種類に基づいて前記信頼度を決定するようになっており、
    前記認証の種類に基づいて定まる前記信頼度の大きさ、および、前記作動対象機器に対する前記作動許可閾値の大きさの少なくとも一方を変更するセキュリティレベル変更部(474)を備える作動可否決定装置。
  2. 前記作動許可決定部は、前記信頼度取得部が複数の認証装置に対する信頼度を取得した場合、信頼度の合計値と前記作動許可閾値とを比較する、請求項1に記載の作動可否決定装置。
  3. 前記作動可否決定装置は、車両(5)に搭載され、
    前記作動対象機器は、前記車両に搭載された予め設定されている機器である請求項1または2に記載の作動可否決定装置。
  4. 前記信頼度取得部は、前記車両に持ち込んで使用可能な外部認証装置(3)から、認証が成功したことを取得する請求項3に記載の作動可否決定装置。
  5. 前記認証装置が、前記車両に備えられてユーザが操作可能な部材に対して、所定の手順で操作がされたことにより認証が成功したと判断する操作手順認証装置であり、
    前記信頼度取得部は、前記操作手順認証装置による認証が成功した場合に前記信頼度を取得する、請求項3または4に記載の作動可否決定装置。
  6. 前記セキュリティレベル変更部は、ユーザの設定操作に基づいて、前記信頼度の大きさおよび前記作動許可閾値の大きさの少なくとも一方を変更する、請求項1~5のいずれか1項に記載の作動可否決定装置。
  7. 前記セキュリティレベル変更部は、時間帯により、前記信頼度の大きさおよび前記作動許可閾値の大きさの少なくとも一方を変更する、請求項~6のいずれか1項に記載の作動可否決定装置。
  8. 前記セキュリティレベル変更部は、場所により、前記信頼度の大きさおよび前記作動許可閾値の大きさの少なくとも一方を変更する、請求項~7のいずれか1項に記載の作動可否決定装置。
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