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JP7141940B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
従来、車両の周囲を撮影して得られた画像データに基づいて、輝度値の変化が大きいエッジ点を検出し、ペアとなるエッジ点を抽出することで、例えば、白線で表示される区画線を検出する画像処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-288867号公報
しかしながら、区画線を描く際に使用された作業線が残っている場合には、作業線においても輝度値の変化が大きくなるため、従来技術では、作業線がエッジ点として検出されるおそれがある。そのため、区画線を正確に識別することができないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、区画線を正確に検出する画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る画像処理装置は、抽出部と、選択部と、除外部と、検出部とを備える。抽出部は、車両の周囲を撮影する撮像装置によって得られた画像データに基づいてエッジ線を抽出する。選択部は、抽出されたエッジ線から所定条件を満たすエッジ線をペアエッジ線として選択する。除外部は、ペアエッジ線間が塗りつぶされていない非塗りつぶし領域である場合に、非塗りつぶし領域を形成する疑似エッジ線をペアエッジ線から除外する。検出部は、疑似エッジ線が除外されたペアエッジ線に基づいて駐車枠を区画する区画線を検出する。
実施形態の一態様によれば、区画線を正確に検出することができる。
図1Aは、画像処理装置の搭載例を示す図である。 図1Bは、画像処理方法の概要を示す図である。 図2は、画像処理装置のブロック図である。 図3は、区画線検出部のブロック図である。 図4は、内側位置、および外側位置の位置を示す模式図である。 図5は、区画線検出処理を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る画像処理装置および画像処理方法について詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、図1Aおよび図1Bを用いて実施形態に係る画像処理装置1の概要について説明する。図1Aは、画像処理装置1の搭載例を示す図である。また、図1Bは、画像処理方法の概要を示す図である。なお、画像処理方法は、図1A、および図1Bに示す画像処理装置1によって実行される。
図1Aに示すように、実施形態に係る画像処理装置1は、車両Cに搭載され、車載カメラ10によって撮像されて得られた撮像データから駐車枠PSを検出する。駐車枠PSは、路面上に表示された白線などの区画線LCに挟まれた領域であり、車両Cが駐車されるスペースである。
車載カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を備え、車両Cの周囲を撮像する。また、車載カメラ10のレンズには、例えば、魚眼レンズなどの広角レンズが採用され、図1Aに示すような撮像領域Rを有する。
なお、図1Aに示す例では、車載カメラ10が、車両Cの左側方を撮像する左サイドカメラである場合について示したが、車載カメラ10には、車両Cの前方を撮像する前方カメラ、車両Cの後方を撮像するバックカメラ、車両Cの右側方を撮像する右サイドカメラが含まれる。
ところで、画像処理装置1は、駐車枠PSを検出するにあたり、車載カメラ10によって撮影されて取得された画像データに基づいて、路面上に表示された白線などの区画線LCを検出する。そして、画像処理装置1は、検出した区画線LCの情報に基づいて駐車枠PSを検出する。
具体的には、画像処理装置1は、まず、画像データにおける各画素の輝度値に基づいたエッジ点を繋いだエッジ線を抽出する。画像処理装置1は、エッジ線のうち、所定条件を満たすペアをペアエッジ線Lp(以下、区画線候補と称する。)として検出する。具体的には、画像処理装置1は、エッジ線のうち、互いに略平行であり、その間隔が区画線LCの幅に応じた所定範囲に収まるエッジ線のペアを区画線候補Lpとして検出する。すなわち、区画線候補Lpは、白線などの区画線LCの幅方向の左右両端に対応するエッジ線のペアである。
次に、画像処理装置1は、所定間隔をあけて平行配置される2組の区画線候補Lpをそれぞれ区画線LCとして検出する。具体的には、画像処理装置1は、区画線候補Lpを形成するペアのエッジ線に挟まれた領域を区画線LCとして検出する。所定間隔は、駐車場に関する法令等で規定される一般公共用の標準的な駐車領域の幅である。
そして、画像処理装置1は、所定間隔をあけて平行配置された2つの区画線LCに基づいて駐車枠PSを検出する。画像処理装置1は、2つの区画線LCの内側のエッジ線で挟まれるスペースを、実際に車両Cを駐車可能な駐車枠PSとして検出する。
しかしながら、区画線LCを路面に描く際に使用された作業線が路面に残っている場合には、作業線と路面との境界にエッジ点が検出され、作業線によって生じるエッジ点を含むエッジ線が抽出される。作業線は、例えば、直線状の区画線LCを描くための目安となる補助線であり、直線状に描かれる。
そのため、路面に作業線が残っている場合には、区画線LCに対応するエッジ線Ltと、作業線に対応するエッジ線Lfとが連続して抽出されるおそれがある。区画線LCに対応するエッジ線Ltと、作業線に対応するエッジ線Lfとが連続して抽出された場合には、作業線を含んだ区画線LCが検出され、区画線LCが誤検出される。すなわち、駐車枠PSが誤検出される。
ここで、区画線LCと、作業線とを比較すると、区画線LCは、例えば、白色の塗料で塗りつぶされており、作業線に挟まれた領域は、白色の塗料で塗りつぶされていない点で違いがある。そこで、実施形態に係る画像処理装置1は、区画線LCを検出する際に、このような違いに基づいて作業線に対応するエッジ線Lfを区画線候補Lpから除外し、区画線LCを検出することとした。
具体的には、画像処理装置1は、図1Bに示すように、車載カメラ10によって撮影されて取得された画像データに基づいて、エッジ線を抽出する(S1)。作業線が残っている場合には、画像データでは、区画線LCに対応するエッジ線Ltと、作業線に対応するエッジ線Lfとが連続して抽出される。なお、図1Bでは、画像データのうち、区画線LCの先端側の一部を示す。また、図1Bでは、説明のため区画線LCをドットで示し、非塗りつぶし領域Rnをハッチングで示し、内側領域R1を破線で囲んでいる。
画像処理装置1は、抽出したエッジ線に基づいて区画線候補Lpを選択する(S2)。ここでは、エッジ線Ltとエッジ線Lfとは、直線上に連続して存在するため、エッジ線Ltとエッジ線Lfとは区別されずに、エッジ線Ltと、エッジ線Lfとを含むエッジ線が区画線候補Lpとして選択される。
画像処理装置1は、区画線候補Lp間の領域である内側領域R1の輝度値と、区画線候補Lpを形成するエッジ線に対して内側領域R1とは反対側の領域である外側領域R2の輝度値との輝度値差が予め設定された所定輝度値差(第1所定輝度値差、第2所定輝度値差)よりも小さい領域(以下、「非塗りつぶし領域Rn」と称する。)を形成するエッジ線を疑似エッジ線として抽出する(S3)。疑似エッジ線は、作業線に対応するエッジ線Lfである。以下では、疑似エッジ線に「Lf」を付して説明する。
画像処理装置1は、区画線候補Lpから疑似エッジ線Lfを除外し(S4)、疑似エッジ線を除外した区画線候補Lpに基づいて区画線LCを検出する(S5)。これにより、画像処理装置1は、作業線に対応する疑似エッジ線Lfを除外した区画線LCを検出することができ、区画線LCを正確に検出することができる。
次に、図2を用いて実施形態に係る画像処理装置1の構成例について説明する。図2は、画像処理装置1のブロック図である。なお、図2には、画像処理装置1を含む駐車支援システム100を示す。図2に示すように、駐車支援システム100は、画像処理装置1と、車載カメラ10と、センサ群Scと、上位ECU(Electronic Control Unit)50とを備える。また、図2に示すように、画像処理装置1と、センサ群Scと、上位ECU50とは、それぞれCAN(Control Area Network)通信の通信規格の通信バスBによって相互に通信することができる。
センサ群Scは、車両Cの走行状態を検出する各種センサであり、検出したセンサ値を画像処理装置1へ通知する。センサ群Scは、車両Cの車輪の回転数を検出する車速センサや、車両Cの舵角を検出する舵角センサ等を含む。
上位ECU50は、例えば、車両Cの自動駐車を支援するECUであり、例えば、画像処理装置1によって検出された駐車枠PSに基づいて車両Cを駐車させる。例えば、上位ECU50は、車両Cの操舵角を制御するEPS(Electric Power Steering)-ECUであり、画像処理装置1によって検出された駐車枠PSへの操舵角を制御することができる。なお、上位ECU50は、アクセル制御やブレーキ制御を行うECUを含むようにすることにしてもよい。
図2に示すように、画像処理装置1は、制御部2と、記憶部3とを備える。制御部2は、線分抽出部21(抽出部の一例)と、不適領域判定部22と、区画線候補検出部23(選択部の一例)と、除外判定部24と、区画線検出部25と、駐車枠検出部26と、駐車枠管理部27と、停車位置決定部28とを備える。
制御部2は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、入出力ポートなどを有するコンピュータや各種の回路を含む。
コンピュータのCPUは、例えば、ROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、制御部2の線分抽出部21、不適領域判定部22、区画線候補検出部23、除外判定部24、区画線検出部25、駐車枠検出部26、駐車枠管理部27および停車位置決定部28として機能する。
また、制御部2の線分抽出部21、不適領域判定部22、区画線候補検出部23、除外判定部24、区画線検出部25、駐車枠検出部26、駐車枠管理部27および停車位置決定部28の少なくともいずれか一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成することもできる。
また、記憶部3は、例えば、RAMやHDDに対応する。RAMやHDDは、各種情報や各種プログラムの情報を記憶することができる。なお、画像処理装置1は、有線や無線のネットワークで接続された他のコンピュータや可搬型記録媒体を介して上記したプログラムや各種情報を取得することとしてもよい。
制御部2は、例えば、車両Cが駐車場を走行していると想定される場合(例えば、車速30Km/h以内)に、駐車枠PSの検出処理を行うことにしてもよいし、あるいは、車両Cが走行している全ての期間でかかる検出処理を行うことにしてもよい。
線分抽出部21は、車載カメラ10から入力される画像データから各画素の輝度値に基づくエッジ点を抽出し、エッジ点を繋いだエッジ線を抽出する。具体的には、線分抽出部21は、車載カメラ10から入力される画像データにグレースケース処理を行い、画像データをグレースケールの画像データに変換する。グレースケール処理は、画像データにおける各画素を輝度値に応じて白から黒までの各階調(例えば256階調)で表現するように変換する処理である。
続いて、線分抽出部21は、グレースケールの画像データに対して、例えば、ソベルフィルタを適用することで、各画素のエッジ強度および輝度勾配を求める。続いて、線分抽出部21は、エッジ強度が予め設定された所定強度を超える画素を抽出することで、エッジ点を抽出し、隣接するエッジ点を繋ぐことで、エッジ線を抽出する。
線分抽出部21は、エッジ点、およびエッジ線に関するエッジ情報を不適領域判定部22へ通知する。
不適領域判定部22は、エッジ点、およびエッジ線に基づき、駐車枠PSを区画する区画線LCの検出が困難となる不適領域の有無を判定する。例えば、不適領域判定部22は、舗装された路面に比べて、エッジ点が多く抽出される舗装されていない路面領域(例えば、砂利)や、グレーチング領域を不適領域として判定することができる。
具体的には、不適領域判定部22は、各エッジ点の密度が予め設定された所定密度以上であり、各エッジ点の輝度勾配が不均一である領域について、不適領域として判定することができる。不適領域判定部22は、判定した不適領域に基づいて上記のエッジ情報から不適領域に関するエッジ情報を除去して後段の処理へ回す。
区画線候補検出部23は、エッジ情報に基づいて駐車枠PSを区画する区画線LCの候補となる区画線候補Lpをエッジ線から選択し、検出する。区画線候補検出部23は、検出した区画線候補Lpに関する情報を生成し、除外判定部24へ通知する。
なお、区画線候補検出部23は、不適領域判定部22によって検出された不適領域を除いて、区画線候補Lpの検出処理を行うことができる。言い換えれば、区画線候補検出部23は、不適領域について区画線候補Lpの検出処理を行わない。これにより、制御部2の処理負荷の抑えることが可能となる。
除外判定部24は、区画線候補検出部23によって検出された区画線候補Lpに基づいて車両Cの駐車が認められていない駐車不可領域の有無を判定する。例えば、除外判定部24は、駐車不可領域として、ゼブラゾーン(導流帯)などの駐車不可領域の有無を判定する。
具体的には、ゼブラゾーンが、互いに略平行な区画線候補Lpを区画線LCと仮定した場合に、仮定した区画線LCに対して傾斜した区画線候補Lpが所定の間隔をあけて3本以上存在する場合に、仮定した区画線LCに挟まれた領域を駐車不可領域と判定する。
また、除外判定部24は、路面標識等の駐車枠PSの検出に不要な区画線候補Lpの有無を判定することも可能である。例えば、除外判定部24は、区画線候補検出部23によって検出された区画線候補Lpと、各路面標識のテンプレートモデルとのマッチング処理を行うことで画像データに含まれる各路面標識を検出することができる。
除外判定部24は、区画線候補Lpの情報から不要な区画線候補Lpを除去するとともに、区画線候補Lpの情報に駐車不可領域に関する情報を付与して、駐車枠検出部26へ通知する。
区画線検出部25は、区画線候補検出部23によって検出された区画線候補Lpに基づき、区画線LCを検出する。区画線検出部25については、後述する。なお、区画線検出部25は、作業線に対応する疑似エッジ線Lfが除外された区画線候補Lpに基づいて区画線LCを検出する。
駐車枠検出部26は、区画線検出部25によって検出された区画線LCに基づき、駐車枠を検出する。なお、駐車枠検出部26は、除外判定部24によって駐車不可領域として判定された領域を避けて、駐車枠PSを検出することができる。
すなわち、駐車枠検出部26は、ゼブラゾーン等を避けて駐車枠PSを検出することができる。駐車枠検出部26は、駐車枠PSを検出すると、駐車枠PSに関する駐車枠情報を駐車枠管理部27へ通知する。また、駐車枠情報には、車両Cを基準とする各区画線LCの頂点座標が含まれる。
駐車枠管理部27は、駐車枠検出部26によって検出された駐車枠PSを時系列で管理する。駐車枠管理部27は、センサ群Scから入力されるセンサ値に基づいて車両Cの移動量を推定し、かかる移動量に基づいて過去の駐車枠情報に基づく実際の各区画線LCの頂点座標を推定することができる。
また、駐車枠管理部27は、新たに入力される駐車枠情報に基づいて、過去の駐車枠情報における区画線LCの座標情報を更新することも可能である。すなわち、駐車枠管理部27は、車両Cとの駐車枠PSとの相対的な位置関係を車両Cの移動に伴って随時更新する。
また、駐車枠管理部27は、複数の駐車枠PSがそれぞれ連続して配置されると仮定して、駐車枠PSの検出範囲を設定することも可能である。例えば、駐車枠管理部27は、駐車枠検出部26によって検出された1つの駐車枠PSを基準とし、かかる駐車枠PSと連続して複数の駐車枠PSが存在すると仮定する。
そして、駐車枠管理部27は、仮定した駐車枠PSの位置を検出範囲として設定する。これにより、上記の線分抽出部21は、駐車枠管理部27によって設定された検出範囲においてのみ、エッジ線の検出処理を行えばよいので、制御部2の処理負荷を抑えることが可能となる。
停車位置決定部28は、駐車枠情報、およびエッジ情報に基づき、車両Cが駐車枠PSへ駐車する際の停車位置を決定する。例えば、停車位置決定部28は、線分抽出部21によって検出されたエッジ線に基づき、輪留めや縁石、壁、車幅方向に延びる白線などを検出することで、車両Cの停車位置を決定する。
停車位置決定部28は、輪留めを検出した場合、車両Cの後輪が輪留めの手前に来るように停車位置を決定し、輪留めに代えて、白線や壁等を検出した場合、白線の手前に車両Cの後端(例えば、リアバンパの先端)がくるように停車位置を決定する。
次に、図3を用いて区画線検出部25の構成例について説明する。図3は、区画線検出部25のブロック図である。区画線検出部25は、区画線候補Lpに関する情報に基づいて区画線LCを検出する。区画線検出部25は、区画線候補Lpから作業線に対応する疑似エッジ線Lfを除外し、区画線LCを検出する。
区画線検出部25は、設定部40と、算出部41と、判定部42と、抽出部43と、除外部44と、検出部45とを備える。
設定部40は、区画線候補Lp間の領域である内側領域R1に内側位置RAを設定し、区画線候補Lpを形成するエッジ線に対して内側領域R1とは反対側の領域である外側領域R2に外側位置RB,RCを設定する。
設定部40は、区画線候補Lpに直交する直線上に内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。設定部40は、区画線候補Lpに直交する直線を所定間隔で車両C側から移動させながら、内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。所定間隔は、予め設定された間隔であり、例えば、数ピクセルである。
設定部40は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外となるまで、区画線候補Lpに直交する直線の位置を所定間隔で車両Cとは反対側に移動させ、内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。
設定部40は、内側位置RAを区画線候補Lp間の中間位置に設定する。設定部40は、内側領域R1を挟んだ2つの外側領域R2のうち、一方の外側領域R2に外側位置RBを設定し、他方の外側領域R2に外側位置RCを設定する。
設定部40は、内側領域R1から所定距離離れた位置に外側位置RB,RCを設定する。所定距離は、予め設定された距離であり、例えば、区画線候補Lp間の距離(区画線候補Lpの幅)の1/2の距離である。
ここで、内側位置RA、および外側位置RB,RCの設定方法について図4を参照し説明する。図4は、内側位置RA、および外側位置RB,RCの位置を示す模式図である。なお、図4では、説明のため実際の区画線LCをドットで示し、非塗りつぶし領域Rnをハッチングで示し、内側領域R1を破線で囲んでいる。
設定部40は、区画線候補Lpに直交する直線の初期位置を、区画線候補Lpを形成する2つのエッジ線に交差し、かつ最も車両Cに近い位置S1に設定し、直線上に内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。
位置S1では、内側位置RAは、非塗りつぶし領域Rn内である。そのため、設定部40は、位置S1に対し、所定間隔で車両Cとは反対側に移動させた位置S2に直線を設定し、新たな直線上に内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。
位置S2では、内側位置RAは、非塗りつぶし領域Rn内である。そのため、設定部40は、位置S2に対し、所定間隔で車両Cとは反対側に移動させた位置S3に直線を設定し、新たな直線上に内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。
位置S3では、内側位置RAは、非塗りつぶし領域Rn外である。この場合、設定部40は、新たな内側位置RA、および外側位置RB,RCの設定を終了する。
図3に戻り、算出部41は、区画線候補Lpを形成するエッジ線におけるエッジスコアを算出する。エッジスコアは、区画線候補Lpを形成するエッジ線における各エッジ点の輝度値の平均値である。算出部41は、区画線候補Lpを形成する2本のエッジ線毎にエッジスコアを算出する。
また、算出部41は、内側位置RAにおける輝度値と、外側位置RB,RCにおける輝度値との輝度値差を算出する。具体的には、算出部41は、内側位置RAにおける輝度値と、外側位置RBにおける輝度値との輝度値差(以下、「第1輝度値差」と称する。)、および内側位置RAにおける輝度値と、外側位置RCにおける輝度値との輝度値差(以下、「第2輝度値差」と称する。)を算出する。なお、輝度値差は、絶対値である。
判定部42は、算出された輝度値差に基づいて内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内であるか否かを判定する。具体的には、判定部42は、第1輝度値差が第1所定輝度値差よりも小さい場合、または第2輝度値差が第2所定輝度値差よりも小さい場合には、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内であると判定する。判定部42は、第1輝度値差が第1所定輝度値差以上であり、かつ第2輝度値差が第2所定輝度値差以上である場合には、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外であると判定する。
第1所定輝度値差は、内側位置RAと外側位置RBとの間に存在し、区画線候補Lpを形成するエッジ線におけるエッジスコアである。第2所定輝度値差は、内側位置RAと外側位置RCとの間に存在し、区画線候補Lpを形成するエッジ線におけるエッジスコアである。
判定部42は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外となった場合には、区画線候補Lpを形成するエッジ線のうち、内側位置RA、および外側位置RB,RCが設定された直線よりも車両C側に存在するエッジ線を、疑似エッジ線Lfであると判定する。
すなわち、判定部42は、前回の処理で内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内であると判定し、今回の処理で内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外であると判定した場合に、今回の処理における内側位置RAを含む直線よりも車両C側に存在する区画線候補Lpのエッジ線を、疑似エッジ線Lfであると判定する。
抽出部43は、疑似エッジ線Lfを、区画線候補Lpのエッジ線から抽出する。抽出部43は、今回の処理で内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外であると判定した場合に、今回の処理における内側位置RAを含む直線よりも車両C側に存在する区画線候補Lpのエッジ線を疑似エッジ線Lfとして抽出する。これにより、抽出部43は、作業線に対応するエッジ線を確実に疑似エッジ線Lfとして抽出することができる。
除外部44は、抽出された疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpのエッジ線から除外する。すなわち、除外部44は、内側位置RAの輝度値と、外側位置RB,RCの輝度値との輝度値差が所定輝度値差よりも小さい非塗りつぶし領域Rnを形成する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpのエッジ線から除外する。具体的には、除外部44は、第1輝度値差が第1所定輝度値差よりも小さい、または第2輝度値差が第2所定輝度値差よりも小さい非塗りつぶし領域Rnを形成する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpのエッジ線から除外する。これにより、除外部44は、区画線候補Lpを形成するエッジ線から作業線に対応するエッジ線Lfを除外することができる。
検出部45は、除外部44によって除外されなかった区画線候補Lpに基づいて区画線LCを検出する。
このように、区画線検出部25は、作業線に対応するエッジ線Lfを疑似エッジ線Lfとして抽出し、疑似エッジ線Lfを除去した区画線候補Lpに基づいて区画線LCを抽出する。そのため、区画線検出部25は、作業線を除去した区画線LCを検出することができ、区画線LCを正確に検出することができる。
次に、実施形態に係る区画線検出処理について図5を参照し説明する。図5は、区画線検出処理を説明するフローチャートである。なお、ここでは、区画線候補Lpが選択されているものとする。
画像処理装置1は、区画線候補Lpを形成する各エッジ線におけるエッジスコアをそれぞれ算出する(S100)。すなわち、画像処理装置1は、閾値としての第1所定輝度値差、および第2所定輝度値差を算出する。
画像処理装置1は、内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する(S101)。具体的には、画像処理装置1は、区画線候補Lpに直交する直線上に内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。なお、画像処理装置1は、処理が戻ってきた場合には、区画線候補Lpに直交する直線を所定間隔で車両Cとは反対側にずらして、新たに内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。
画像処理装置1は、内側位置RAの輝度値と、外側位置RBの輝度値との第1輝度値差、および内側位置RAと、外側位置RCの輝度値との第2輝度値差を算出する(S102)。
画像処理装置1は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内であるか否かを判定する(S103)。
画像処理装置1は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外である場合には(S103:No)、疑似エッジ線Lfを抽出する(S104)。具体的には、画像処理装置1は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外となった場合に、今回の処理の内側位置RAを含む直線よりも車両C側に存在する区画線候補Lpのエッジ線を疑似エッジ線Lfとして抽出する。
画像処理装置1は、区画線候補Lpを形成するエッジ線から疑似エッジ線Lfを除外し(S105)、疑似エッジ線Lfを除外した区画線候補Lpに基づいて区画線LCを検出する(S106)。
画像処理装置1は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内である場合には(S103:Yes)、内側位置RA、および外側位置RB,RCを新たに設定し(S101)、上記処理を継続する。
画像処理装置1は、区画線候補Lp間が非塗りつぶし領域Rnである場合に、非塗りつぶし領域Rnを形成する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpから除外する。そして、画像処理装置1は、疑似エッジ線Lfが除外された区画線候補Lpに基づいて区画線LCを検出する。
これにより、画像処理装置1は、作業線に対応する疑似エッジ線Lfを除外した状態で、区画線LCを検出することができる。そのため、画像処理装置1は、区画線LCを正確に検出することができる。
画像処理装置1は、疑似エッジ線Lfが除外された区画線LCに基づいて駐車枠PSを検出し、駐車枠に基づいて車両Cの停車位置を決定する。
これにより、画像処理装置1は、車両Cの停車位置を正確に決定することができる。
画像処理装置1は、内側位置RAの輝度値と、外側位置RB,RCの輝度値との輝度値差が所定輝度値差よりも小さい非塗りつぶし領域Rnを形成する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpのエッジ線から除外する。
これにより、画像処理装置1は、作業線に対応する疑似エッジ線Lfを、区画線候補Lpから除外し、区画線LCを正確に検出することができる。
画像処理装置1は、内側位置RAの輝度値と、外側位置RBの輝度値との第1輝度値差が第1所定輝度値差よりも小さい、または内側位置RAの輝度値と、外側位置RCの輝度値との第2輝度値差が第2所定輝度値差よりも小さい非塗りつぶし領域Rnを形成する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpから除外する。
これにより、画像処理装置1は、内側位置RAを挟んだ2つの外側位置RB,RCのうち、一方の外側位置における輝度値を検出できなかった場合であっても、非塗りつぶし領域Rnを形成する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpから除外することができ、区画線LCを正確に検出することができる。
画像処理装置1は、例えば、内側位置RAの輝度値と、外側位置RBの輝度値との第1輝度値差が第1所定輝度値差以上となった場合に、輝度値を算出した内側位置RAよりも車両C側に存在する区画線候補Lpのエッジ線を疑似エッジ線Lfとして区画線候補Lpから除外する。
これにより、画像処理装置1は、作業線に対応する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpから除外し、区画線LCを正確に検出することができる。
次に、変形例に係る画像処理装置1について説明する。
変形例に係る画像処理装置1は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外になった場合に、前回の処理において非塗りつぶし領域Rn内であると判定された内側位置RAを含む直線よりも車両C側に存在する区画線候補Lpのエッジ線を疑似エッジ線Lfとして抽出してもよい。例えば、変形例に係る画像処理装置1は、図4において、位置S2の直線よりも車両C側に存在する区画線候補Lpのエッジ線を疑似エッジ線Lfとして抽出してもよい。
これにより、変形例に係る画像処理装置1は、作業線に対応するエッジ線Lfの少なくとも一部を区画線候補Lpから除外することができる。
変形例に係る画像処理装置1は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外となった場合に、区画線候補Lpに直交する直線の位置を車両C側に戻して、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内であるか否かを判定してもよい。
具体的には、変形例に係る画像処理装置1は、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn外となった場合に、今回の処理における直線の位置と、前回の処理における直線の位置との間に、区画線候補Lpに直交する直線を新たに設定し、内側位置RA、および外側位置RB,RCを設定する。例えば、変形例に係る画像処理装置1は、所定間隔よりも短い間隔で区画線候補Lpに直交する直線をずらしながら、処理を継続する。
これにより、変形例に係る画像処理装置1は、区画線LCと作業線との境界に近い箇所から疑似エッジ線Lfを抽出することができ、疑似エッジ線Lfを正確に抽出することができる。そのため、変形例に係る画像処理装置1は、区画線LCを正確に検出することができる。
また、変形例に係る画像処理装置1は、疑似エッジ線Lfが抽出された場合に、疑似エッジ線Lfの情報を時系列で管理してもよい。例えば、疑似エッジ線Lfの情報は、駐車枠PSとともに、駐車枠管理部27(管理部の一例)によって時系列で管理される。例えば、疑似エッジ線Lfの情報は、頂点座標として管理される。
変形例に係る画像処理装置1は、管理した疑似エッジ線Lfに関する情報に基づいて新たに取得された画像データから抽出される区画線候補Lpから疑似エッジ線Lfを除去してもよい。具体的には、変形例に係る画像処理装置1は、新たに取得された画像データから抽出される区画線候補Lpの中で、管理された疑似エッジ線Lfに対応するエッジ線を除去し、区画線LCを検出する。
例えば、一方の外側領域R2が建物の影により路面が暗くなっており、他方の外側領域R2が車両Cの影により一時的に路面が暗くなっており、かつ内側領域R1が2つの影の影響を受けずに明るくなっている場合には、非塗りつぶし領域Rnの内側位置RAの輝度値と、外側位置RB、RCの輝度値との輝度値差が大きくなる。そのため、このような場合には、新たに取得された画像データの区画線候補Lpから疑似エッジ線Lfを除去できないおそれがある。
これに対し、変形例に係る画像処理装置1は、疑似エッジ線Lfの情報を時系列で管理し、管理した疑似エッジ線Lfの情報に基づき、新たに取得された画像データの区画線候補Lpから疑似エッジ線Lfを除去することができる。例えば、変形例に係る画像処理装置1は、センサ群Scから入力されるセンサ値に基づいて車両Cの移動量を推定し、かかる移動量に基づいて過去の疑似エッジ線Lfの情報に基づく実際の疑似エッジ線Lfの頂点座標を推定する。そして、変形例に係る画像処理装置1は、推定した疑似エッジ線Lfの頂点座標に基づいて、新たに取得された画像データの区画線候補Lpから疑似エッジ線Lfを除去する。
これにより、変形例に係る画像処理装置1は、新たに取得された画像データにおいて疑似エッジ線Lfを除去することができる。
また、変形例に係る画像処理装置1は、第1輝度値差が第1所定輝度値差よりも小さく、かつ第2輝度値差が第2所定輝度値差よりも小さい場合に、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内であると判定してもよい。
また、変形例に係る画像処理装置1は、外側位置RB,RCのうち、一方の外側位置の輝度値と、内側位置RAの輝度値との輝度値差を用いて、内側位置RAが非塗りつぶし領域Rn内であるか否かを判定してもよい。
すなわち、画像処理装置1は、内側位置RAの輝度値と、外側位置RB,RCの輝度値との輝度値差が所定輝度値差(第1輝度値差、第2輝度値差)よりも小さい非塗りつぶし領域Rnを形成するエッジ線を疑似エッジ線Lfとして区画線候補Lpから除外すればよい。
これにより、画像処理装置1は、作業線に対応する疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpから除外し、区画線LCを正確に検出することができる。
なお、疑似エッジ線Lfを区画線候補Lpから除外する処理は、区画線候補検出部23で実行されてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。従って、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 画像処理装置
21 線分抽出部(抽出部)
23 区画線候補検出部(選択部)
25 区画線検出部
27 駐車枠管理部(管理部)
28 停車位置決定部
40 設定部
41 算出部
42 判定部
44 除外部
45 検出部
LC 区画線
Lf 疑似エッジ線
Lp 区画線候補(ペアエッジ線)
PS 駐車枠

Claims (8)

  1. 車両の周囲を撮影する撮像装置によって得られた画像データに基づいてエッジ線を抽出する抽出部と、
    前記抽出された前記エッジ線から所定条件を満たす前記エッジ線をペアエッジ線として選択する選択部と、
    前記ペアエッジ線間が塗りつぶされていない非塗りつぶし領域である場合に、前記非塗りつぶし領域を形成する疑似エッジ線を前記ペアエッジ線から除外する除外部と
    前記疑似エッジ線が除外された前記ペアエッジ線に基づいて駐車枠を区画する区画線を検出する検出部と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記検出部によって検出された前記区画線に基づいて前記駐車枠を検出する駐車枠検出部と、
    前記駐車枠に基づいて前記車両の停車位置を決定する停車位置決定部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記ペアエッジ線間の内側位置における輝度値と、前記ペアエッジ線に対して前記内側位置とは反対側の外側位置における輝度値との輝度値差を算出する算出部
    を備え、
    前記除外部は、
    前記輝度値差が所定輝度値差よりも小さい前記非塗りつぶし領域を形成する前記疑似エッジ線を前記ペアエッジ線から除外する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記除外部は、
    前記内側位置の輝度値と、前記内側位置を挟んだ2つの前記外側位置のうち、一方の外側位置の輝度値との輝度値差が前記所定輝度値差よりも小さい前記非塗りつぶし領域を形成する前記疑似エッジ線を前記ペアエッジ線から除外する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記除外部は、
    前記輝度値差が前記所定輝度値差以上となった場合に、前記輝度値を算出した前記内側位置よりも前記車両側に存在する前記ペアエッジ線の前記エッジ線を、前記非塗りつぶし領域を形成する前記疑似エッジ線として前記ペアエッジ線から除外する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の画像処理装置。
  6. 前記算出部は、
    前記輝度値差が前記所定輝度値差以上となった場合に、今回の処理で輝度値を算出した前記内側位置と、前回の処理で輝度値を算出した前記内側位置との間で前記輝度値差を新たに算出する
    ことを特徴とする請求項3~5のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  7. 前記疑似エッジ線の情報を時系列で管理する管理部
    を備え、
    前記検出部は、
    前記管理された前記疑似エッジ線の情報を用いて前記区画線を検出する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  8. 車両の周囲を撮影する撮像装置によって得られた画像データに基づいてエッジ線を抽出する抽出工程と、
    前記抽出された前記エッジ線から所定条件を満たす前記エッジ線をペアエッジ線として選択する選択工程と、
    前記ペアエッジ線間が塗りつぶされていない非塗りつぶし領域である場合に、前記非塗りつぶし領域を形成する疑似エッジ線を前記ペアエッジ線から除外する除外工程と
    前記疑似エッジ線が除外された前記ペアエッジ線に基づいて駐車枠を区画する区画線を検出する検出工程と
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
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