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JP7027621B1 - セル、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置 - Google Patents

セル、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置 Download PDF

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JP7027621B1 JP2021549628A JP2021549628A JP7027621B1 JP 7027621 B1 JP7027621 B1 JP 7027621B1 JP 2021549628 A JP2021549628 A JP 2021549628A JP 2021549628 A JP2021549628 A JP 2021549628A JP 7027621 B1 JP7027621 B1 JP 7027621B1
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Abstract

セルは、素子部と、支持基板とを備える。支持基板は、第1方向に反応ガスが流れるガス流路を有し、素子部を支持する。素子部は、第1方向に交差する第2方向に第1長さを有する第1部分と、第1部分よりもガス流路の下流側に位置し、第2方向に第1長さとは異なる第2長さを有する第2部分とを含む。

Description

本開示は、セル、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置に関する。
近年、次世代エネルギーとして、水素含有ガス等の燃料ガス(水素含有ガス)と空気等の酸素含有ガスとを反応ガスとして用いて電力を得ることができるセルの1種である燃料電池セルを複数有する燃料電池セルスタック装置が種々提案されている。
特開2015-162357号公報
実施形態の一態様に係るセルは、素子部と、支持基板とを備える。支持基板は、第1方向に反応ガスが流れるガス流路を有し、素子部を支持する。前記素子部は、前記第1方向に交差する第2方向に第1長さを有する第1部分と、前記第1部分よりも前記ガス流路の下流側に位置し、前記第2方向に前記第1長さとは異なる第2長さを有する第2部分とを含む。
また、本開示のセルスタック装置は、上記に記載のセルを複数備えるセルスタックを有する。
また、本開示のモジュールは、上記に記載のセルスタック装置と、セルスタック装置を収納する収納容器とを備える。
また、本開示のモジュール収容装置は、上記に記載のモジュールと、モジュールの運転を行うための補機と、モジュールおよび補機を収容する外装ケースとを備える。
図1Aは、第1の実施形態に係るセルの一例を示す横断面図である。 図1Bは、第1の実施形態に係るセルの一例を空気極側からみた側面図である。 図1Cは、第1の実施形態に係るセルの一例をインターコネクタ側からみた側面図である。 図2Aは、第1の実施形態に係るセルスタック装置の一例を示す斜視図である。 図2Bは、図2Aに示すX-X線の断面図である。 図2Cは、第1の実施形態に係るセルスタック装置の一例を示す上面図である。 図3は、第1の実施形態の変形例に係るセルの一例を空気極側からみた側面図である。 図4は、第1の実施形態に係るモジュールの一例を示す外観斜視図である。 図5は、第1の実施形態に係るモジュール収容装置の一例を概略的に示す分解斜視図である。 図6Aは、第2の実施形態に係るセルスタック装置の一例を示す断面図である。 図6Bは、第2の実施形態に係るセルの一例を示す横断面図である。 図6Cは、第2の実施形態に係るセルの一例を空気極側からみた側面図である。 図7Aは、第2の実施形態の変形例に係るセルの一例を空気極側からみた側面図である。 図7Bは、第2の実施形態の変形例に係るセルの別の例を空気極側からみた側面図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するセル、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収容装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの開示が限定されるものではない。
また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係、比率などが異なる部分が含まれている場合がある。
[第1の実施形態]
<セルの構成>
まず、図1A~図1Cを参照しながら、第1の実施形態に係るセルとして、固体酸化物形の燃料電池セルの例を用いて説明する。
図1Aは、第1の実施形態に係るセル1の一例を示す横断面図であり、図1Bは、第1の実施形態に係るセル1の一例を空気極5側からみた側面図であり、図1Cは、第1の実施形態に係るセル1の一例をインターコネクタ6側からみた側面図である。なお、図1A~図1Cは、セル1の各構成の一部を拡大して示している。
図1A~図1Cに示す例において、セル1は中空平板型で、細長い板状である。図1Bに示すように、セル1の全体を側面から見た形状は、たとえば、長さ方向Lの辺の長さが5cm~50cmで、この長さ方向Lに直交する幅方向Wの長さが、たとえば、1cm~10cmの長方形である。このセル1の全体の厚み方向Tの厚さは、たとえば1mm~5mmである。
図1Aに示すように、セル1は、導電性の支持基板2と、素子部7と、インターコネクタ6とを備えている。支持基板2は、一対の対向する平坦面n1、n2、およびかかる平坦面n1、n2を接続する一対の円弧状の側面mを有する柱状である。
素子部7は、支持基板2の平坦面n1上に位置している。素子部7は、燃料極3と、固体電解質層4と、空気極5とを有している。また、図1Aに示す例では、セル1の平坦面n2上にインターコネクタ6が位置している。
また、図1Bに示すように、空気極5はセル1の上端および下端まで延びていない。セル1の下端部では、固体電解質層4のみが表面に露出している。なお、側面視した空気極5の形状については後述する。
また、図1Cに示すように、インターコネクタ6がセル1の上端および下端まで延びていてもよい。セル1の下端部では、インターコネクタ6および固体電解質層4が表面に露出している。なお、図1Aに示すように、セル1の一対の円弧状の側面mにおける表面では、固体電解質層4が露出している。インターコネクタ6は、セル1の下端まで延びていなくてもよい。
以下、セル1を構成する各構成部材について説明する。
支持基板2は、反応ガスが流れるガス流路2aを内部に有している。図1Aに示す支持基板2の例は、6つのガス流路2aを有している。ガス流路2aは、幅方向Wに交差する長さ方向L(図1B参照)に沿って位置している。支持基板2は、ガス透過性を有し、ガス流路2aに流れる反応ガスを燃料極3まで透過させる。支持基板2は導電性を有していてもよい。導電性を有する支持基板2は、素子部で生じた電気をインターコネクタ6に集電する。
空気極5は、部分5a,5bを有する。部分5bは、セル1の長さ方向Lの一端側に位置し、部分5aは、長さ方向Lの他端側に位置している。部分5a,5bはそれぞれ、幅方向Wに所定の長さを有しており、それぞれ長さ方向Lに延びている。
図1Bに示す例では、反応ガスとしての燃料ガスは、長さ方向Lに沿って位置するガス流路2aを、セル1の一端側から他端側に向かって流れる。すなわち、部分5bは、燃料ガスが流れるガス流路2aの上流側に位置しており、部分5aは、ガス流路2aの下流側に位置している。
ここで、素子部7は、固体電解質層4を挟んで燃料極3と空気極5とが重なり合う部分をいう。すなわち、本実施形態では、平面視した素子部7は、空気極5が位置する部分と一致する。素子部7では、発電時に熱が発生する。素子部7における発熱量は、発電量に相関する。このため、素子部7の幅方向Wの長さを一定にすれば、長さ方向Lの全体にわたり、発熱量は同程度となる。
しかしながら、セル1の一端側で発生した熱の一部は、燃料ガスの流れに沿うようにガス流路2aの下流側に位置するセル1の他端側に伝達されるので、セル1には長さ方向Lに沿って温度勾配が生じやすい。すなわち、ガス流路2aの下流側に位置するセル1の他端側は、上流側に位置する一端側よりも高温になりやすい。セル1に温度勾配が生じると、高温になる他端側では、一端側よりも発電量及び発熱量が大きくなるとともに、劣化がより進行し、セル1の電池性能が低下する懸念がある。
そこで、本実施形態では、第1方向としての長さ方向Lの上流側と下流側との間で、素子部7の第2方向としての幅方向Wの長さを異ならせることとした。実施形態では、第1電極としての空気極5は、部分5bと、部分5bよりもガス流路2aの下流側に位置し、部分5bよりも第2方向としての幅方向Wの長さが小さい部分5aとを有する。部分5bに対応する素子部7の幅方向Wの長さを第1長さ、部分5aに対応する素子部7の幅方向Wの長さを第2長さとしたとき、第2長さは、第1長さよりも小さい。
これにより、セル1の長さ方向Lに沿った温度勾配を低減することができる。したがって、実施形態によれば、電池性能の低下を低減することができる。
支持基板2の材料は、たとえば、鉄族金属成分および無機酸化物を含む。たとえば、鉄族金属成分はNi(ニッケル)および/またはNiOであってもよい。無機酸化物は、たとえば特定の希土類元素酸化物であってもよい。
燃料極3の材料には、一般的に公知のものを使用することができる。燃料極3は、多孔質の導電性セラミックス、たとえば酸化カルシウム、酸化マグネシウム、または希土類元素酸化物が固溶しているZrOと、Niおよび/またはNiOとを含むセラミックスなどを用いてもよい。この希土類元素酸化物としては、たとえば、Yなどを用いられる。酸化カルシウム、酸化マグネシウム、または希土類元素酸化物が固溶しているZrOを安定化ジルコニアと称する場合もある。安定化ジルコニアは、部分安定化ジルコニアも含む。
固体電解質層4は、電解質であり、燃料極3と空気極5との間のイオンの橋渡しをする。同時に、固体電解質層4は、ガス遮断性を有し、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを生じにくくする。
固体電解質層4の材料は、たとえば、3モル%~15モル%の希土類元素酸化物が固溶したZrOであってもよい。この希土類元素酸化物としては、たとえば、Yなどが用いられる。なお、上記特性を有する限りにおいては、固体電解質層4の材料に他の材料などを用いてもよい。
空気極5の材料は、一般的に空気極に用いられるものであれば特に制限はない。空気極5の材料は、たとえば、いわゆるABO型のペロブスカイト型酸化物などの導電性セラミックスであってもよい。
空気極5の材料は、たとえば、AサイトにSrとLaが共存する複合酸化物であってもよい。このような複合酸化物の例としては、LaSr1-xCoFe1-y、LaSr1-xMnO、LaSr1-xFeO、LaSr1-xCoOなどが挙げられる。なお、xは0<x<1、yは0<y<1である。
また、空気極5は、ガス透過性を有している。空気極5の開気孔率は、たとえば20%以上、特に30%~50%の範囲であってもよい。
インターコネクタ6の材料には、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)、ランタンストロンチウムチタン系のペロブスカイト型酸化物(LaSrTiO系酸化物)などを用いてもよい。これらの材料は、導電性を有し、かつ水素含有ガスなどの燃料ガスおよび空気などの酸素含有ガスと接触しても還元も酸化もされない。
また、インターコネクタ6は、緻密質であり、支持基板2の内部に位置するガス流路2aを流通する燃料ガス、および支持基板2の外側を流通する酸素含有ガスのリークを生じにくくする。インターコネクタ6は、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していてもよい。
<セルスタック装置の構成>
次に、上述したセル1を用いた本実施形態に係るセルスタック装置10について、図2A~図2Cを参照しながら説明する。図2Aは、第1の実施形態に係るセルスタック装置10の一例を示す斜視図であり、図2Bは、図2Aに示すA-A線の断面図であり、図2Cは、第1の実施形態に係るセルスタック装置10の一例を示す上面図である。
図2Aに示すように、セルスタック装置10は、セル1の厚み方向T(図1A参照)に配列(積層)された複数のセル1を有するセルスタック11と、固定部材12とを備える。
固定部材12は、接合材13と、支持部材14とを有する。支持部材14は、セル1を支持する。接合材13は、セル1と支持部材14とを接合する。また、支持部材14は、支持体15と、ガスタンク16とを有する。支持部材14である支持体15およびガスタンク16は、金属製であり導電性を有している。
図2Bに示すように、支持体15は、複数のセル1の下端部が挿入される挿入孔15aを有している。複数のセル1の下端部と挿入孔15aの内壁とは、接合材13で接合されている。
ガスタンク16は、挿入孔15aを通じて複数のセル1に反応ガスを供給する開口部と、かかる開口部の周囲に位置する凹溝16aとを有する。支持体15の外周の端部は、ガスタンク16の凹溝16aに充填された固定材21によって、ガスタンク16に固定されている。
図2Aに示す例では、支持部材14である支持体15とガスタンク16とで形成される内部空間22に燃料ガスが貯留される。ガスタンク16にはガス流通管20が接続されている。燃料ガスは、このガス流通管20を通してガスタンク16に供給され、ガスタンク16からセル1の内部のガス流路2a(図1A参照)に供給される。ガスタンク16に供給される燃料ガスは、後述する改質器102(図4参照)で生成される。
水素リッチな燃料ガスは、原燃料を水蒸気改質などすることによって生成することができる。水蒸気改質により燃料ガスを生成する場合には、燃料ガスは水蒸気を含む。
図2Aに示す例では、複数のセル1を有するセルスタック11が2列のセルスタック11、2つの支持体15、およびガスタンク16を備えている。2列のセルスタック11は、複数のセル1をそれぞれ有する。各セルスタック11は、各支持体15に固定されている。ガスタンク16は上面に2つの貫通孔を有している。各貫通孔には、各支持体15が配置されている。内部空間22は、1つのガスタンク16と、2つの支持体15とで形成される。
挿入孔15aの形状は、たとえば、上面視で長円形状である。挿入孔15aは、たとえば、セル1の配列方向すなわち厚み方向Tの長さが、セルスタック11の両端に位置する2つの端部集電部材17の間の距離よりも大きい。挿入孔15aの幅は、たとえば、セル1の幅方向W(図1A参照)の長さよりも大きい。なお、挿入孔15aの形状は、セル1の配列方向に長い略矩形状であってもよい。
図2Bに示すように、挿入孔15aの内壁とセル1の下端部との接合部は、接合材13が充填され、固化されている。これにより、挿入孔15aの内壁と複数個のセル1の下端部とがそれぞれ接合・固定され、また、セル1の下端部同士が接合・固定されている。各セル1のガス流路2aは、下端部で支持部材14の内部空間22と連通している。
接合材13および固定材21は、ガラスなどの導電性が低いものを用いることができる。接合材13および固定材21の具体的な材料としては、非晶質ガラスなどを用いてもよく、特に結晶化ガラスなどを用いてもよい。
結晶化ガラスとしては、たとえば、SiO-CaO系、MgO-B系、La-B-MgO系、La-B-ZnO系、SiO-CaO-ZnO系などの材料のいずれかを用いてもよく、特にSiO-MgO系の材料を用いてもよい。
また、図2Bに示すように、複数のセル1のうち隣接するセル1の間には、導電部材18が介在している。導電部材18は、隣接する一方のセル1の燃料極3と他方のセル1の空気極5とを電気的に直列に接続する。より具体的には、隣接する一方のセル1の燃料極3と電気的に接続されたインターコネクタ6と、他方のセル1の空気極5とを接続している。
また、図2Bに示すように、複数のセル1の配列方向における最も外側に位置するセル1に、端部集電部材17が電気的に接続されている。端部集電部材17は、セルスタック11の外側に突出する導電部19に接続されている。導電部19は、セル1の発電により生じた電気を集電して外部に引き出す。なお、図2Aでは、端部集電部材17の図示を省略している。
また、図2Cに示すように、セルスタック装置10は、2つのセルスタック11A、11Bが直列に接続され、一つの電池として機能する。そのため、セルスタック装置10の導電部19は、正極端子19Aと、負極端子19Bと、接続端子19Cとに区別される。
正極端子19Aは、セルスタック11が発電した電力を外部に出力する場合の正極であり、セルスタック11Aにおける正極側の端部集電部材17に電気的に接続される。負極端子19Bは、セルスタック11が発電した電力を外部に出力する場合の負極であり、セルスタック11Bにおける負極側の端部集電部材17に電気的に接続される。
接続端子19Cは、セルスタック11Aにおける負極側の端部集電部材17と、セルスタック11Bにおける正極側の端部集電部材17とを電気的に接続する。
<変形例>
図3は、第1の実施形態の変形例に係るセルの一例を空気極側からみた側面図である。図3に示すように、空気極5は、燃料ガスが流れるガス流路2a(図1A参照)の下流側の端部5cの方が上流側の端部5dよりも幅方向Wの長さが小さい略台形状を有する点で上記した実施形態に係る空気極5と相違する。端部5dに対応する、ガス流路2aの上流側に位置する素子部7の端部が、実施形態に係るセル1における素子部7の第1部分に相当する。端部5cに対応する、ガス流路2aの下流側に位置する素子部7の端部が、実施形態に係るセル1における素子部7の第2部分に相当する。また、第1部分の幅方向Wの長さを第1長さ、第2部分の幅方向Wの長さを第2長さとしたとき、第2長さは、第1長さよりも小さい。
このように、素子部7の幅方向Wの長さを連続的に異ならせることによっても、セル1の長さ方向Lに沿った温度勾配を低減することができる。したがって、本変形例に係るセル1によれば、電池性能の低下を低減することができる。
なお、上記した実施形態および変形例に係るセル1では、素子部7の第2部分はガス流路2aの下流側の端部に位置していたが、第1部分よりもガス流路2aの下流側の領域に位置していてもよい。
<モジュール>
次に、上述したセルスタック装置10を用いた本開示の実施形態に係るモジュール100について、図4を用いて説明する。図4は、実施形態に係るモジュールを示す外観斜視図であり、収納容器101の一部である前面および後面を取り外し、内部に収納される燃料電池のセルスタック装置10を後方に取り出した状態を示している。
図4に示すように、モジュール100は、収納容器101、および収納容器内に収納されたセルスタック装置10を備えている。また、セルスタック装置10の上方には、改質器102が配置されている。
かかる改質器102は、天然ガス、灯油などの原燃料を改質して燃料ガスを生成し、セル1に供給する。原燃料は、原燃料供給管103を通じて改質器102に供給される。なお、改質器102は、水を気化させる気化部102aと、改質部102bとを備えていてもよい。改質部102bは、図示しない改質触媒を備えており、原燃料を燃料ガスに改質する。このような改質器102は、効率の高い改質反応である水蒸気改質を行うことができる。
そして、改質器102で生成された燃料ガスは、ガス流通管20、ガスタンク16、および支持部材14を通じて、セル1のガス流路2a(図1A参照)に供給される。
また、上述の構成のモジュール100では、ガスの燃焼およびセル1の発電に伴い、通常発電時におけるモジュール100内の温度が500~1000℃程度となる。
このようなモジュール100においては、上述したように、電池性能の低下を低減するセルスタック装置10を収納して構成されることにより、電池性能の低下を低減するモジュール100とすることができる。
<モジュール収容装置>
図5は、実施形態に係るモジュール収容装置の一例を示す分解斜視図である。実施形態に係るモジュール収容装置110は、外装ケース111と、図4で示したモジュール100と、図示しない補機と、を備えている。補器は、モジュール100の運転を行う。モジュール100および補器は、外装ケース111内に収容されている。なお、図5においては一部構成を省略して示している。
図5に示すモジュール収容装置110の外装ケース111は、支柱112と外装板113とを有する。仕切板114は、外装ケース111内を上下に区画している。外装ケース111内の仕切板114より上側の空間は、モジュール100を収容するモジュール収容室115であり、外装ケース111内の仕切板114より下側の空間は、モジュール100を運転する補機を収容する補機収容室116である。なお、図5では、補機収容室116に収容する補機を省略して示している。
また、仕切板114は、補機収容室116の空気をモジュール収容室115側に流すための空気流通口117を有している。モジュール収容室115を構成する外装板113は、モジュール収容室115内の空気を排気するための排気口118を有している。
このようなモジュール収容装置110においては、上述したように、電池性能の低下を低減するモジュール100をモジュール収容室115に備えていることにより、電池性能の低下を低減するモジュール収容装置110とすることができる。
[第2の実施形態]
つづいて、第2の実施形態に係るセルスタック装置およびセルについて、図6A~図6Cを参照しながら説明する。図6Aは、第2の実施形態に係るセルスタック装置の一例を示す断面図である。図6Bは、第2の実施形態に係るセルの一例を示す横断面図である。図6Cは、第2の実施形態に係るセルの一例を空気極側からみた側面図である。
第2の実施形態に係るセルスタック装置10Aは、図6Aに示すように、燃料ガスを流通させる配管22aから、複数の素子部7をそれぞれ支持する複数の支持基板2が長さ方向Lに延びており、各セル1Aを構成している。各セル1Aを構成する支持基板2の内部には、配管22aからのガスが流れるガス流路2aが設けられている。各セル1Aは、導電部材18を介して直列に接続されている。
図6Bに示すように、セル1Aは、支持基板2と、一対の素子部7と、封止部8とを備えている。支持基板2は、一対の対向する平坦面n1、n2、およびかかる平坦面n1、n2を接続する一対の円弧状の側面mを有する柱状である。
一対の素子部7は、支持基板2の平坦面n1,n2上に、互いに対向するように位置している。また、封止部8は、支持基板2の側面mを覆うように位置している。
図6Cに示すように、セル1Aは、たとえば平坦面n1側に複数の空気極5を有している。複数の空気極5は、セル1Aの長さ方向Lに沿って位置する空気極5A~5Cを有している。空気極5A~5Cはそれぞれ、素子部7の各素子を構成する。空気極5Cは、セル1Aの長さ方向Lの一端側に、空気極5Aは、長さ方向Lの他端側に、それぞれ位置している。空気極5Bは、空気極5A、5Cの間に位置している。セル1は、平坦面n1側だけでなく、平坦面n2側に複数の空気極を有していてもよい。
また、燃料ガスは、セル1Aの一端側から他端側に向かってガス流路2aを流れる。上記したように、ガス流路2aの下流側に位置するセル1Aでは、上流側よりも温度が上昇し、温度勾配が生じることで電池性能が低下する懸念がある。
そこで、本実施形態では、長さ方向Lの下流側に位置する空気極5の幅方向Wの長さを小さくすることとした。実施形態では、第1電極としての空気極5は、ガス流路2aの下流側に位置する素子部7の方が、ガス流路2aの上流側に位置する素子部7よりも幅方向Wの長さが小さい。具体的には、ガス流路2aの下流側に位置する空気極5Aに対応する素子部7を第2素子とし、空気極5Aよりもガス流路2aの上流側に位置する空気極5Cに対応する素子部7を第1素子としたとき、第2素子の幅方向Wの長さである第2長さは、第1素子の幅方向Wの長さである第1長さよりも小さい。
これにより、セル1の長さ方向Lに沿った温度勾配を低減することができる。したがって、実施形態によれば、電池性能の低下を低減することができる。
なお、図6Cに示した例では、空気極5Bに対応する第3素子の幅方向Wの長さである第3長さは、空気極5Cに対応する第1素子の幅方向Wの長さである第1長さと同じであるとしたが、これに限らず、たとえば第2長さと同じとしてもよい。
<変形例>
図7Aは、第2の実施形態の変形例に係るセルの一例を空気極側からみた側面図である。図7Bは、第2の実施形態の変形例に係るセルの別の例を空気極側からみた側面図である。
図7Aに示すセル1Aは、長さ方向Lに沿って位置する空気極5A~5Cに対応する素子部7の各素子が、幅方向Wの長さがそれぞれ異なる点で上記した実施形態に係るセル1Aと相違する。具体的には、長さ方向Lの上流側に位置する空気極5Cよりも空気極5Bの方が、空気極5に対応する素子部7の幅方向Wの長さが小さく、さらに空気極5Bよりも空気極5Aの方が、空気極5に対応する素子部7の幅方向Wの長さが小さい。
また、図7Bに示すセル1Aは、空気極5A~5Cに対応する素子部7の各素子がそれぞれ、燃料ガスが流れるガス流路2aの下流側の端部の方が上流側の端部よりも幅方向Wの長さが小さい略台形状を有する点で図7Aに示すセル1Aと相違する。具体的には、ガス流路2aの下流側に位置する空気極5Aに対応する素子部7を第2素子とし、空気極5Aよりもガス流路2aの上流側に位置する空気極5Cに対応する素子部7を第1素子とする。第1素子の上流側の端部が、幅方向Wに第1長さを有する第1部分であり、下流側の端部が、幅方向Wに第1長さよりも小さい第2長さを有する第2部分である。第2素子の上流側の端部が、幅方向Wに第3長さを有する第3部分であり、下流側の端部が、幅方向Wに第3長さよりも小さい第4長さを有する第4部分である。
このように、空気極5の幅方向Wの長さを連続的に異ならせることによっても、セル1の長さ方向Lに沿った温度勾配を低減することができる。したがって、本変形例に係るセル1によれば、電池性能の低下を低減することができる。
なお、図7A、図7Bに示した例では、各空気極5に対応する各素子の幅方向Wの長さをガス流路2aの上流側から下流側に向けて段階的に異ならせることとしたが、これに限らない。たとえば、図7Aにおいて、空気極5Bに対応する素子の幅方向Wの長さを、空気極5Aに対応する第2素子の幅方向Wの長さよりも大きくしてもよく、空気極5Cに対応する第1素子の幅方向Wの長さよりも小さくしてもよい。
また、図7Bにおいて、たとえば、空気極5A~5Cに対応する素子部7の各素子のうち、少なくとも一つが図示したように平面視で略台形状を有することとしてもよい。
<その他の変形例>
つづいて、実施形態のその他の変形例に係るセルスタック装置について説明する。
上述の実施形態では、中空平板型の支持基板を用いた場合を例示したが、円筒型の支持基板を用いたセルスタック装置に適用することもできる。
また、上記実施形態では、支持基板上に燃料極が設けられ、空気極がセルの表面に配置された例を示したが、これとは逆の配置、すなわち支持基板上に空気極が設けられ、燃料極がセルの表面に配置されたセルスタック装置に適用することもできる。
また、上記実施形態では、「セル」、「セルスタック装置」、「モジュール」および「モジュール収容装置」の一例として燃料電池セル、燃料電池セルスタック装置、燃料電池モジュールおよび燃料電池装置を示したが、他の例としてはそれぞれ、電解セル、電解セルスタック装置、電解モジュールおよび電解装置であってもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
以上のように、実施形態に係るセル1は、素子部7と、支持基板2とを備える。支持基板2は、第1方向に反応ガスが流れるガス流路2aを有し、素子部7を支持する。素子部7は、第1方向に交差する第2方向に第1長さを有する第1部分と、第1部分よりもガス流路2aの下流側に位置し、第2方向に第1長さとは異なる第2長さを有する第2部分と、を含む。これにより、セル1の耐久性を高めることができる。
また、実施形態に係るセルスタック装置10は、上記に記載のセルを複数備える。これにより、セルスタック装置10の耐久性を高めることができる。
また、実施形態に係るモジュール100は、上記に記載のセルスタック装置10と、セルスタック装置10を収納する収納容器101とを備える。これにより、電池性能の低下を低減するモジュール100とすることができる。
また、実施形態に係るモジュール収容装置110は、上記に記載のモジュール100と、モジュール100の運転を行うための補機と、モジュール100および補機を収容する外装ケースとを備える。これにより、電池性能の低下を低減するモジュール収容装置110とすることができる。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 セル
10 セルスタック装置
11 セルスタック
12 固定部材
13 接合材
14 支持部材
15 支持体
16 ガスタンク
17 端部集電部材
18 導電部材
100 モジュール
110 モジュール収容装置

Claims (14)

  1. 素子部と、
    第1方向に反応ガスが流れるガス流路を有し、前記素子部を支持する支持基板と
    を備え、
    前記素子部は、1つの素子からなり、前記素子は、前記第1方向に交差する第2方向に第1長さを有する第1部分と、前記第1部分よりも前記ガス流路の下流側に位置し、前記第2方向に前記第1長さとは異なる第2長さを有する第2部分と、を含む
    セル。
  2. 前記第2長さは、前記第1長さよりも小さい
    請求項1に記載のセル。
  3. 前記第1部分は、前記素子部における前記ガス流路の上流側の端部である
    請求項1または2に記載のセル。
  4. 前記第2部分は、前記ガス流路の下流側の領域に位置している
    請求項1~3のいずれか1つに記載のセル。
  5. 前記第2部分は、前記素子部における前記ガス流路の下流側の端部である
    請求項4に記載のセル。
  6. 前記素子部の前記第2方向の長さは、前記ガス流路の上流側よりも下流側の方が小さい
    請求項1~5のいずれか1つに記載のセル。
  7. 素子部と、
    第1方向に反応ガスが流れるガス流路を有し、前記素子部を支持する支持基板と
    を備え、
    前記素子部は、前記第1方向に交差する第2方向に第1長さを有する第1部分と、前記第1部分よりも前記ガス流路の下流側に位置し、前記第2方向に前記第1長さとは異なる第2長さを有する第2部分と、を含み、
    前記素子部が、前記ガス流路の上流側の端部に位置する前記第1部分を含む第1素子と、前記第1素子より前記ガス流路の下流側に位置し、前記第2部分を含む第2素子とを含み、前記第1部分から前記第2部分にむかって前記素子部の前記第2方向の長さが段階的または連続的に小さくなる
    ル。
  8. 素子部と、
    第1方向に反応ガスが流れるガス流路を有し、前記素子部を支持する支持基板と
    を備え、
    前記素子部が、1つの第1素子と、前記第1素子よりも前記ガス流路の下流側に位置する1つの第2素子とを含み、
    前記第1素子または前記第2素子が、前記第1方向に交差する第2方向に第1長さを有する第1部分と、前記第1部分よりも前記ガス流路の下流側に位置し、前記第2方向に前記第1長さとは異なる第2長さを有する第2部分を有する
    ル。
  9. 前記第1部分は前記第1素子の前記ガス流路の上流側の端部であり、前記第2部分は前記第1素子の前記下流側の端部である
    請求項に記載のセル。
  10. 前記前記第1素子が前記第1部分と前記第2部分とを有し、
    前記第2素子が、前記第2方向に第3長さを有する第3部分と、前記第3部分よりも前記ガス流路の下流側に位置し、前記第2方向に前記第3長さよりも小さい第4長さを有する第4部分とを有する
    請求項に記載のセル。
  11. 前記第4長さは、前記第2長さより小さい
    請求項1に記載のセル。
  12. 請求項1~11のいずれか1つに記載のセルを複数備えるセルスタックを有する
    セルスタック装置。
  13. 請求項1に記載のセルスタック装置と、
    前記セルスタック装置を収納する収納容器と
    を備えるモジュール。
  14. 請求項1に記載のモジュールと、
    前記モジュールの運転を行うための補機と、
    前記モジュールおよび前記補機を収容する外装ケースと
    を備えるモジュール収容装置。
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