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JP7020038B2 - リクローズ機能つきパウチ - Google Patents

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JP7020038B2 JP2017193386A JP2017193386A JP7020038B2 JP 7020038 B2 JP7020038 B2 JP 7020038B2 JP 2017193386 A JP2017193386 A JP 2017193386A JP 2017193386 A JP2017193386 A JP 2017193386A JP 7020038 B2 JP7020038 B2 JP 7020038B2
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Description

本発明は、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなるパウチに関するものである。とくに無菌充填され密封されたパウチに、再封性、所謂リクローズ性を持たせたパウチに関するものである。
従来より、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなるパウチはその機能性、経済性、利便性などの利点が多いことから、幅広い用途、分野で使用されている。たとえば、食品分野ではレトルト食品をはじめ、容器として広く用いられている。
また、トイレタリーの分野においても、軟質の包装容器として用いられるほか、詰め替え用容器としての用途も広がっている。
他の分野としては、医療用の分野も定着している。たとえば点滴などの医薬品の容器のほか、流動食などの容器として用いられる場合があって、とくに経腸栄養食に用いる場合がある。これは、病院などにおいては患者に栄養剤や医薬品などの流動食を投与する際に、胃や腸に挿入したチューブを通じて流動食を投与する場合がある。
この場合、あらかじめパウチ内に収納されていた内容物に希釈液(水)などを追加して、パウチの下方に設けられた注出口にチューブを連結させて行なっている。このような栄養剤や医薬品などの内容物は、保存性や体内に投与されることから無菌であることが求められる。
そのため、一般にパウチは内容物が充填、密封された後、加圧、加熱殺菌されている。この加圧、加熱殺菌では内容物の中心部まで十分に殺菌することができる反面、外側部分の内容物には過度の熱処理がされ、その結果内容物の変質や、栄養分の損失、あるいは体内に吸収されにくい、などの問題が発生するおそれがある。
このような過度の熱処理を行なわずに、充分な無菌性を得る方法として、無菌充填方法(アセプ充填方法)が行なわれている。これは、内容物を液体殺菌機などで殺菌しておき、殺菌した包装材料に無菌の雰囲気中で無菌的に、内容物を充填し密封シールする方法である。
またこのような目的で用いられるパウチにおいて、リクローズ機能を持たせるために、チャック付きポリ袋に見られるような、プラスチックリニアーファスナーと呼ばれる構造が多く用いられている。
このようなチャックは、レール状に膨らみを持つ凸状の線と、その凸部を嵌合可能な凹状の線を対向して配置して、繰り返しの開閉を可能にしたものである。しかしながらその構造は微細であり、入り組んだ部分がある。
したがって、パウチにチャックが設けられている場合には、チャックが嵌合された状態で殺菌処理が行なわれるため、チャックの嵌合部分の入り組んだ部分などが未殺菌となるおそれがあった。また包装材料に残留した殺菌液を除去する際に、殺菌液の一部が除去されずに残留する場合があった。
また、パウチにチャックが設けられている場合には、製袋と充填を別工程で行なうため
に、工程が増えて煩雑な上にコスト面でも不利なものとなっている。仮にチャック付き無菌充填でかつ製袋を同時に行なう場合は、技術的に難度が高く、チャック部の過酸化水素残留や、未殺菌箇所の発生など解決課題が多くなる。
特許文献1には、加熱可能なパウチが提案されており、加熱による殺菌が可能ではあるが、リクローズ性などは考慮されておらず、病院などにおいての患者に栄養剤や医薬品などの流動食を投与する用途には、向いていないものであった。
特許第4997668号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、パウチにチャックを設けることなく、かつ未殺菌箇所が残ったり、殺菌液が残留しない、リクローズ機能つきパウチを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する積層体からなる、リクローズ機能つきパウチであって、
2枚の積層体が表裏胴部を形成して、シーラント層同士を対向させて胴部の周縁部をシールされており、
下辺は、内容物を下方に取り出すチューブとの接続部材を備えてシールされており、
胴部は、左右両辺をシールされており、
該左右両辺のシール部は、胴部の上部では幅広のシール部となり
該幅広のシール部には、手指を差し入れることが可能な貫通孔が左右それぞれに設けてあり、
該幅広のシール部には、パウチ左右両端部からそれぞれ連続して、該貫通孔を囲んで上側およびパウチ中央側に、表裏胴部を貫通する切り込みを設けてあり、
上辺は、水平方向に上辺シール部でシールされて密封されており、
該上辺シール部は切り取って、パウチ上部を開封して開口部形成が可能であり、
該上辺シール部から下方には、1以上の折りたたみ線が間隔をあけて、水平方向に設けてあり、
該折りたたみ線の左右両端部は、幅広のシール部に達しており、
該折りたたみ線を、上から順次折り込んで、胴部の上部は折りたたみ可能であり、
折りたたんだ部分によって、パウチ上部に形成された開口部はリクローズ可能であり、
上から1段目の折りたたみ線より上の左右両端のシール部を、該貫通孔に差し込むことによって、折りたたんだ部分を固定することが可能な、リクローズ機能つきパウチである。
また、請求項2に記載の発明は、前記内容物を下方に取り出すチューブとの接続部材は、パウチ胴部下辺の左右いずれかの端部に設けてあることを特徴とする請求項1に記載の、リクローズ機能つきパウチである。
本発明によれば、パウチにチャックを設けることなく、かつ未殺菌箇所が残ったり、殺菌液が残留しない、リクローズ機能つきパウチを提供することが可能である。
とくに請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による効果に加えて、内容物を下方に取り出すチューブとの接続部材が、パウチ胴部下辺の左右いずれかの端部に設けてあることによって、実際にリクローズ機能つきパウチを使用する場面において、パウチをハンガーに斜めにつるして使用する際に、内容物をより効率的に取り出すことが可能である。
図1は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの、一実施態様を説明するための平面模式図である。 図2は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、上部シール部を除去した状態を説明するための平面模式図である。 図3は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、上部に開口部を形成し、加水する状態を説明するための模式図である。 図4は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズ前の状態を説明するための平面模式図である。 図5は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズのために、1段目の折りたたみ線を折った状態を説明するための平面模式図である。 図6は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズのために、2段目の折りたたみ線を折って、1段目端部を貫通孔に差し込んだ状態を説明するための平面模式図である。 図7は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズのために、2段目の折りたたみ線を折って、1段目端部を貫通孔に差し込んだ状態をパウチ裏面側から見た状態を説明するための平面模式図である。 図8は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの、他の実施態様を説明するための平面模式図である。 図9は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの、他の実施態様において、斜めに吊り下げて使用する状態を説明するための平面模式図である。
以下、本発明を図を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの、一実施態様を説明するための平面模式図である。
本発明によるリクローズ機能つきパウチ(100)は、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する積層体からなる。積層体は表側胴部(8)、および図においては裏側になって図示されていないが、裏側胴部の2枚であって2枚の積層体が、シーラント層同士を対向させて胴部の周縁部をシールされている。
図1に示す例において、胴部の周縁部は、上辺(1)、右辺端部(15)、左辺端部(16)、下辺(9)からなる。
下辺(9)は、内容物を下方に取り出す、チューブとの接続部材(5)を備えて下辺シール部(10)でシールされ密封されている。
胴部は、左右両端部をシールされており、それぞれ右辺シール部(2)、および左辺シール部(3)でシールされ密封されている。また左右両端部のシール部は、胴部の上部(13)では幅広くなっており、この幅広のシール部(14)には手指を差し入れることが
可能な貫通孔(6)を左右それぞれに設けてある。
胴部の上部(13)の幅広のシール部(14)には、パウチ左右両端部から連続して、貫通孔(6)を囲んで上側、およびパウチ中央側に、表裏胴部を貫通する切り込み(7)を設けてある。
上辺(1)は、水平方向に上部シール部(4)で密封されており、上部シール部(4)は、切り取り予定線(12)で切り取り可能であり、この切り取りによってパウチ上部を開封して開口部形成が可能である。
上辺シール部(4)から下方には、1以上の折りたたみ線(11)が間隔をあけて、水平方向に設けてあり、折りたたみ線(11)の左右両端部は、幅広のシール部に達しており、折りたたみ線を、上から順次折り込んで、胴部の上部は折りたたみ可能である。
前述の切り込み(7)を境として、胴部の上部(13)が、左右両端部から切り離され、折りたたみ線(11)をきっかけとして、折りたたみ部(17)を上から順次折り込んで、パウチ上部(13)に形成された開口部はリクローズ可能である。
折りたたみ線(11)より上の左右両端のシール部を、左右それぞれの貫通孔(6)に差し込むことによって、折りたたみ線(11)を順次折り込んだ、折りたたみ部(17)を固定することが可能である。
このように、本発明によるリクローズ機能つきパウチ(100)は、従来は一般的に用いられることの多かったチャックを使うことなく、リクローズ機能を実現できるために、未殺菌箇所が残ったり、殺菌液が残留する恐れのない、リクローズ機能つきパウチ(100)を実現することが可能である。
図2は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、上部シール部を除去した状態を説明するための平面模式図である。
この状態において、上部シール部(4)は、切り取り予定線(12)で切り取られ、胴部から分離されるため、リクローズ機能つきパウチ(100)上部には、開口部(20)が形成されている。
切り取りは切り取り予定線(12)に沿って行なわれるが、切り取り予定線(12)の形態、形成方法には特段の制約を設けるものではない。たとえばレーザー光や刃物を用いてハーフカットによる脆弱部を設けて、手指で切り裂くのでも良く、切り取り予定線(12)に沿って、はさみなどの刃物を用いて切り裂くのでもよい。
図3は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、上部に開口部を形成し、加水する状態を説明するための模式図である。
ここに示す状態において、リクローズ機能つきパウチ(100)には、すでに開口部(20)が形成され、開口部(20)からパウチ内部に、外部の別容器(27)から、たとえば水(21)を注ぎ入れて加水している状態である。
本発明によるリクローズ機能つきパウチ(100)は、その用途を限定するものではないが、たとえば前述のように、医療機関で使用されることのある、経腸栄養食などの容器として用いることが可能である。
また前述のアセプ充填方法においては、内容物を液体殺菌機などで殺菌しておき、殺菌した包装材料に無菌の雰囲気中で無菌的に、内容物を充填し密封シールする方法でありリクローズ機能はチャックが多く用いられている。
しかしながら、チャックが設けられている場合の未殺菌や、殺菌液の残留などの解決課題がある。
本発明においては、このような問題を起こすおそれがなく、予めパウチに収納されていた内容物に希釈水などを追加して混合することができる。すなわち加水によって、予め充填してあった内容物に加水され、内容物投与が可能になる。
加水された内容物(22)の取出しにおいては、パウチ下方に設けられたチューブとの接続部材(5)にチューブを連結させて、チューブからの内容物投与を行なうことが可能である。
その後のリクローズにおいて、本発明はチャックを用いずにリクローズ性を付与することができる、リクローズ機能つきパウチを実現しようとするものである。
図4は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズ前の状態を説明するための平面模式図である。
ここに示す状態において、上部シール部(4)は、すでに切り取り予定線(12)で切り取られ、胴部から分離されているため、リクローズ機能つきパウチ(100)上部には、開口部(20)が形成されている。
図4に示す例において、折りたたみ線は、折りたたみ線(11)と、2段目の折りたたみ線(18)の2本設けられており、いずれも谷折線として図中に示してある。
リクローズするためには、まず折りたたみ線(11)を谷折にして、折りたたみ部の1段目(23)と、2段目(24)とを重ねて折りたたむ。
このとき、1段目端部(25)は、右辺端部(15)もしくは左辺端部(16)に達する切り込み(7)があることによって、折りたたみ部の1段目(23)とともに折りたたまれる。
同様に、2段目の折りたたみ線(18)を谷折にして、折りたたみを行なう。このとき2段目端部(26)は、折りたたみ部の2段目(24)とともに折り込まれるが、折りたたみ部の2段目(24)に連続する2段目端部(26)は、切込み(7)があるために1段目端部(25)より短い。
図5は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズのために、1段目の折りたたみ線を折った状態を説明するための平面模式図である
ここに示す状態において、折りたたみ部の1段目(23)は折りたたみ線(11)の位置で折り返された状態であって、図5においては、折りたたみ線(11)の山折の稜線が示されている。また折りたたみ部の1段目(23)に連続する、左右両側の1段目端部(25)も同時に折り返たたまれた状態である。
また折りたたみ部の2段目(24)は、折りたたみ部の1段目(23)が折りたたまれて重なっているため、図2には示されていない。
開口部(20)は、折りたたみ部の1段目(23)が折りたたまれているため、図5中では下方を向いているが、折りたたみ線(11)が下方に折りたたまれているために、閉じられた状態となっている。
ここに示す状態においては、折りたたみ部の2段目(24)の折りたたみ線(18)は、まだ折りたたまれていない状態である。
図6は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズのために、2段目の折りたたみ線を折って、1段目端部を貫通孔に差し込んだ状態を説明するための平面模式図である。
ここに示す状態においては、折りたたみ部の2段目(24)の折りたたみ線(18)は折り返され、1段目端部(25)は、左右の貫通孔(6)に差し込まれた状態である。図6においては、パウチ表側から見て、1段目端部(25)の表側、および2段目端部(26)の裏側とが示されている。
貫通孔(6)に差し込まれた1段目端部(25)は、図4および図5に示されている通り、先端部が広がっている形状であるために、一旦差し込まれた後は、折りたたみ部(17)が折りたたまれた状態を、容易に固定して維持することができる。これによって、リクローズ機能を実現することができる。
図7は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの一実施態様において、リクローズのために、2段目の折りたたみ線を折って、1段目端部を貫通孔に差し込んだ状態をパウチ裏面側から見た状態を説明するための平面模式図である。
ここに示す状態においては、折りたたみの状態は、図6に示すものと同様であるが、パウチ裏面から見た図であって、貫通孔(6)に差し込まれた1段目端部(25)が、図4および図5に示されている通り、先端部が広くなっているために、一旦差し込まれた後は、折りたたみ部(17)が折りたたまれた状態を、容易に固定して維持することができる様子を見て取ることができる。
すなわち図6、および図7に示す例においては、折りたたみ部の2段目(24)の幅と貫通孔(6)の直径、また1段目端部(25)の最大幅の関係は、
折りたたみ部の2段目の幅<貫通孔の直径<1段目端部の最大幅
であることが望ましい。
図7に示すように、リクローズ部(28)は、折りたたみ部(17)が折りたたまれた部分であって、2段目の折りたたみ線(18)が山折となった部分が上辺となる。また図7においては、胴部は裏側胴部(29)が示されている。
図8は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの、他の実施態様を説明するための平面模式図である。
図8に示す例では、チューブとの接続部材(5)は、下辺シール部(10)と右辺シール部(2)のコーナー部に設けられている。この場合においてもパウチ上部のリクローズ機構は、図1~図7に示す例と同様である。チューブとの接続部材(5)の配置は下辺端部において、左右いずれのコーナーでもかまわない。
チューブとの接続部材(5)を下辺端部に配置することにより、パウチを実際に使用する際のパウチ内部の残液をより少なくすることが可能である。
図9は本発明に係るリクローズ機能つきパウチの、他の実施態様において、斜めに吊り下げて使用する状態を説明するための平面模式図である。
図9に示すように、医療用の分野などでは栄養剤や医薬品などの流動食を投与する用途として実際に使用する場面おいて、パウチをハンガー(31)につるして用いることが一般的であり、左右どちらか一方の貫通孔(6)をハンガーに引っ掛けてつるし、チューブとの接続部材(5)に接続したチューブ(30)を経由して矢印(32)方項向き内容物(22)を取り出すことがある。
このように、本発明によるリクローズ機能つきパウチ(100)において、チューブとの接続部材(5)を下辺端部に配置することにより、パウチを実際に使用する際の、パウチ内部の残液をより少なくすることが可能である。
このように、本発明によれば、パウチにチャックを設けることなく、かつ未殺菌箇所が残ったり、殺菌液が残留しない、リクローズ機能つきパウチを提供することが可能である。
また、本発明によるリクローズ機能つきパウチは、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する積層体からなるパウチであって、積層体は必要に応じて、層構成の設計、また材料選択をすることができる。
本発明によるパウチは、用いるプラスチックフィルム、あるいはそれを基材とした積層体の構成について、特別な限定を加えるものではないが、本発明によるパウチの実現のための材料構成で、一般的に使用可能なものについて説明を加える。
前述のように、本発明によるパウチはプラスチックフィルムを基材とする。プラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。そのほか延伸ポリアミドフィルムを用いる場合には、突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。
またプラスチックフィルムは、接着剤層を介して他の層と積層して積層体とすることができる。積層体の層構成やその材料構成、厚さなどは、パウチに対する要求品質に応じて適宜設計することができる。
また、たとえば内容物の保存性を向上させることなどを目的として、必要な場合には、プラスチックフィルムを基材とする積層体中に、着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、プラスチックフィルムを基材とする積層体中に、ガスバリア層を設けることができる。
たとえば、プラスチックフィルムの表面に無機化合物からなるガスバリア層を蒸着したガスバリアフィルムを用いることができる。またガスバリア層としてアルミニウムなどの金属箔を用いることができる。いずれの場合においても内容物の保存性向上に有効である。
ガスバリアフィルムの場合には、用いられるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ガスバリアフィルムの場合、ガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
ガスバリアフィルムのアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けたプラスチックフィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。ちなみに蒸着層の厚みは15nm~30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。
このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成される。
そのため、ガスバリアフィルムとしてより高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、外力による変形に耐えられる可撓性を有するため、包装材料としての適性も具備することができる。
またガスバリア層として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、内容物を包装材料の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、目的、要求品質によって、金属箔などのガスバリア層などと、適宜使い分けをすればよい。
パウチを構成する積層体のシーラント層は、2枚のプラスチックフィルムをシーラント
層同士が対向するように重ねて、加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、パウチに製袋することを可能にする。
シーラント層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-αオレフィン共重合体、エチレン-メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂を用いることができる。
また、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-エチレンブロック共重合体、プロピレン-αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、プラスチックフィルムの表面にシーラント層を形成することも可能である。
このようにして、本発明によれば、パウチにチャックを設けることなく、かつ未殺菌箇所が残ったり、殺菌液が残留しない、リクローズ機能つきパウチを提供することが可能である。
1・・・上辺
2・・・右辺シール部
3・・・左辺シール部
4・・・上辺シール部
5・・・チューブとの接続部材
6・・・貫通孔
7・・・切り込み
8・・・表側胴部
9・・・下辺
10・・・下辺シール部
11・・・折りたたみ線
12・・・切り取り予定線
13・・・胴部の上部
14・・・幅広のシール部
15・・・右辺端部
16・・・左辺端部
17・・・折りたたみ部
18・・・2段目の折りたたみ線
20・・・開口部
21・・・水
22・・・内容物
23・・・折りたたみ部の1段目
24・・・折りたたみ部の2段目
25・・・1段目端部
26・・・2段目端部
27・・・別容器
28・・・リクローズ部
30・・・チューブ
31・・・ハンガー
32・・・矢印
100・・・リクローズ機能付きパウチ

Claims (2)

  1. プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する積層体からなる、リクローズ機能つきパウチであって、
    2枚の積層体が表裏胴部を形成して、シーラント層同士を対向させて胴部の周縁部をシールされており、
    下辺は、内容物を下方に取り出すチューブとの接続部材を備えてシールされており、
    胴部は、左右両辺をシールされており、
    該左右両辺のシール部は、胴部の上部では幅広のシール部となり
    該幅広のシール部には、手指を差し入れることが可能な貫通孔が左右それぞれに設けてあり、
    該幅広のシール部には、パウチ左右両端部からそれぞれ連続して、該貫通孔を囲んで上側およびパウチ中央側に、表裏胴部を貫通する切り込みを設けてあり、
    上辺は、水平方向に上辺シール部でシールされて密封されており、
    該上辺シール部は切り取って、パウチ上部を開封して開口部形成が可能であり、
    該上辺シール部から下方には、1以上の折りたたみ線が間隔をあけて、水平方向に設けてあり、
    該折りたたみ線の左右両端部は、幅広のシール部に達しており、
    該折りたたみ線を、上から順次折り込んで、胴部の上部は折りたたみ可能であり、
    折りたたんだ部分によって、パウチ上部に形成された開口部はリクローズ可能であり、
    上から1段目の折りたたみ線より上の左右両端のシール部を、該貫通孔に差し込むことによって、折りたたんだ部分を固定することが可能な、リクローズ機能つきパウチ。
  2. 前記内容物を下方に取り出すチューブとの接続部材は、パウチ胴部下辺の左右いずれかの端部に設けてあることを特徴とする請求項1に記載の、リクローズ機能つきパウチ。
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