JP7018739B2 - コンパクト容器 - Google Patents
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Description
そして、操作部の下面は、上方に向けて凸の形状に形成されている。このため、操作部を押下したときの操作部の下面の変形量が大きくなり、押下を解除したときに操作部に作用する上方に向けた復元変形力も大きくなる。従って、操作部が弾性変形前の形状に復元変形しやすくなり、内容器から連絡空間へと吸い上げられる内容物の量が安定し、次に操作部が押下されたときの内容物の吐出量を安定させることができる。
以下、本実施形態のコンパクト容器について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本実施形態では、外容器7の中心軸線(コンパクト容器1Aの中心軸線)を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向を上下方向という。また、蓋部材50が閉じられた状態において、上下方向に沿って底部材60から蓋部材50へ向かう方向を上方といい、蓋部材50から底部材60へ向かう方向を下方という。また、容器軸Oに沿う断面を縦断面という。
上下方向から見た平面視で、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。径方向に沿って容器軸Oに接近する方向を径方向内側といい、容器軸Oから離間する方向を径方向外側という。径方向のうち、回転軸Rに平行な方向を左右方向と呼び、回転軸Rに直交する方向を前後方向という。前後方向に沿って、容器軸Oから回転軸Rへ向かう方向を後方と呼び、回転軸Rから容器軸Oへ向かう方向を前方という。
図2に示すように、底部材60は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の底板部61と、底板部61の外周縁から上方に延びる円筒状の筒状壁部62と、を備え、有底筒状に形成されている。底部材60の後端部には、前方に向けて窪む凹部63が設けられている。底部材60の前端部には、プッシュピース8およびロック部材9が設けられている。プッシュピース8は、ロック部材9よりも前方に位置しており、少なくとも一部が筒状壁部62から前方に向けて突出している。プッシュピース8は、前方付勢状態で、底部材60に対して後方移動可能に設けられている。ロック部材9には、後方に向けて窪むロック孔9aが形成されている。本実施形態では、ロック孔9aがロック部材9を前後方向に貫通している。
内容器2は、底部材60の筒状壁部62の径方向内側に配置されている。内容器2は、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する扁平円筒状の容器である。内容器2は、可撓性を有し減容可能(減容変形可能)である。内容器2は、例えば、積層のフィルムや薄肉の樹脂成形品などで構成されている。内容器2は、可撓性に富む内側容器が、内側容器よりも硬質な外側容器の内面に積層されてなる、いわゆるデラミ容器などであってもよい。あるいは、内容器2内の収容空間S3が減容可能なその他の構成を採用してもよい。
内容器2の上端部には、内容器2の上端部を径方向外側から囲む環状の取付リング81が固定されている。取付リング81は、上方に突出する取付筒部82を有する。取付リング81は、内容器2を中蓋4に取り付ける役割を有する。取付リング81を内容器2に固定する方法としては、例えば内容器2をインサート品として取付リング81を射出成形してもよい。あるいは、内容器2と取付リング81とを接着若しくは溶着してもよいし、内容器2の成形および取付リング81の内容器2への固定を同時に行ってもよい。
内蓋3は、内容器2の上方に配設されている。内蓋3は、内容器2の上方の開口を塞ぎ、内容器2の内部を封止している。内蓋3は、内容器2に取付リング81を介して装着された下部材10と、下部材10を介して内容器2に装着された上部材20と、を備えている。なお、下部材10は、取付リング81と一体に形成されていてもよい。
外周筒部24は、径方向において、下部材10の装着筒部12と内側筒部13との間に位置している。下フランジ部25は、下側環状部11の径方向外側の端部に対して、その上方から対向している。
中蓋4は、有頂筒状に形成されており、頂壁部に位置する頂壁部材30と、周壁部に位置する装着リング40と、を備えている。中蓋4は、内蓋3の上方に設けられて、内蓋3との間に、連通孔21aに連通する連絡空間S1を画成する。本実施形態の中蓋4は、装着リング40をインサート品として、頂壁部材30を射出成形することで一体に形成されている。なお、頂壁部材30および装着リング40をそれぞれ別体に成形した後、これらを組み合わせることで中蓋4を形成してもよい。
以上の構成により、内容器2または後述のリフィル容器2Aは、装着リング40を介して底部材60に装着されている。
なお、使用者は、底部材60の係止部64aと装着リング40の周溝42bとの係合を解除することで、外容器7からリフィル容器2Aを取り外すことができる。
接続部34は、内蓋3の第1弁座部21および内筒部22との間で、連絡空間S1を画成している。連絡空間S1は、平面視で容器軸Oと同軸の円形状に形成されている。接続部34には、内容物を吐出させる吐出孔34aが形成されている。吐出孔34aは、接続部34を上下方向に貫通し、連絡空間S1に連通している。
吐出孔34aは、周方向に等間隔を空けて複数形成されている。複数の吐出孔34aは、容器軸Oを囲うように環状に配置されている。なお、吐出孔34aの数および形状は適宜変更可能である。
第1弁体5は、内蓋3に取り付けられており、連絡空間S1内に位置している。第1弁体5は、内蓋3の連通孔21aと連絡空間S1との連通、およびその遮断を切り替える役割を有する。本実施形態の例では、第1弁体5として、三点弁を用いている。なお、内容器2に収容する内容物の性状などに応じて、例えば、三点弁の形状を適宜変更したり、三点弁とは異なる構成の逆止弁を第1弁体5として採用したりすることができる。
第1弁本体5aは、弁筒5bの下端部に連結されている。第1弁本体5aは、弁筒5b内に配置される。第1弁本体5aは、円板状の弁板と、弁板と弁筒5bとを連結する複数の弾性脚と、を備える。弾性脚が弾性変形することで、第1弁本体5aは、弁筒5bに対して上下方向に移動可能である。
第2弁体6は、中蓋4に取り付けられており、吐出孔34aを開放可能に閉塞する。第2弁体6は、上下方向に延びる軸部6bと、軸部6bの上端部から径方向外側に向けて延びる第2弁本体6aと、軸部6bの下端部から径方向外側に突出する抜け止め部6cと、を有している。軸部6bは、弁保持筒35内に嵌合している。抜け止め部6cは、弁保持筒35の下方に位置している。これにより、第2弁体6が弁保持筒35から上方に抜けてしまうことが抑えられる。第2弁本体6aは、上面視で円形状を呈するとともに、上方に向けて凸となる曲面状(傘状)に形成されている。第2弁本体6aは吐出孔34aをその上方から覆っており、第2弁本体6aの外周縁は、接続部34の上面に接している。
使用者は、プッシュピース8を操作して、外容器7の蓋部材50を開く。次に、操作部33を上方から押圧して、下方に窪ませるように弾性変形させる。このとき、操作部33は、内側支持部23aおよび外側支持部23bによって支持されているため、内周縁部および外周縁部を固定端とするように下方に弾性変形する。操作部33が下方に弾性変形すると作動空間S2の容積が小さくなるため、作動空間S2およびこれに連通する連絡空間S1の内圧が上昇する。すると、連絡空間S1の内圧によって第2弁本体6aが上方に向けて弾性変形し、吐出孔34aが開放され、連絡空間S1内の空気の一部が吐出孔34aから外部へと排出される。その後、第2弁本体6aが復元変形して接続部34に着座し、吐出孔34aを再び閉塞する。
また、操作部33が平面視で環状に形成されているため、操作部33が押下された時に、操作部33の内周縁部および外周縁部を固定端とするように、この操作部33が下方に弾性変形する。これにより、操作部33に作用する上方に向けた弾性力がより大きくなり、より安定して操作部33を元の形状に復元変形させることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態について説明するが、第1実施形態と基本的な構成は同様である。このため、同様の構成には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図4に示すように、本実施形態のコンパクト容器1Bでは、操作部33の上面33bが平坦面となっている。
あるいは、吐出孔34aそのものが開閉して第2弁体として機能してもよい。
Claims (4)
- 内容物が収容される内容器と、
前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、
前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、
前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、
前記吐出孔を開放可能に閉塞する第2弁体と、を備え、
前記中蓋は、弾性変形可能に形成されるとともに弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、
前記操作部が下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔を開放し、
前記操作部が上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔を閉塞し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記操作部の下面が、上方に向けて凸の形状に形成され、
前記操作部は、平面視で前記吐出孔を取り囲むように環状に形成されている、コンパクト容器。 - 前記操作部の前記下面が、上方に向けて凸の曲面状に形成されている、請求項1に記載のコンパクト容器。
- 前記操作部の上面が、上方に向けて凸の形状に形成されている、請求項1または2に記載のコンパクト容器。
- 前記操作部の前記上面が、上方に向けて凸の曲面状に形成されている、請求項3に記載のコンパクト容器。
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