JP7017136B2 - 車両用粉塵計測装置 - Google Patents
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Description
この明細書における開示は、車両用粉塵計測装置に関する。
特許文献1には、車室から空気を導入するアスピレータと、アスピレータにより車室から導入された空気が流通するアスピレータホースと、粉塵計測センサとを備える車両用粉塵計測システムが開示されている。この車両用粉塵計測システムでは、アスピレータと粉塵計測センサとが一体化されている。
特許文献1には、アスピレータの内部を流通する空気を粉塵計測センサに導く構造について開示されていない。車室内が被水した場合、水がアスピレータホースを介してアスピレータ、さらに粉塵計測センサへと侵入すると、粉塵計測センサが故障する虞がある。
開示される目的は、粉塵計測センサ部内への水の侵入を抑制できる車両用粉塵計測装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された車両用粉塵計測装置のひとつは、一端が車室内に連通するアスピレータホース(10)と、アスピレータホースの他端に連通する内気通路を形成する内気導入部(20)および内気導入部の下流側に設けられて車両用空調装置からの送風空気を流通させることで内気通路の空気を吸引する吸引部(40)を有するアスピレータ部(100)と、内部に流入した空気の粉塵濃度を計測する粉塵計測センサ部(30)と、を備え、内気導入部は、内気通路の一部を形成する内面(23a)および粉塵計測センサ部が設けられた外面(23b)を有する壁部(23)を有し、壁部には、内面と外面とを連通し内気通路から粉塵計測センサ部の内部へと導入される空気が通過する取入口(231)が、内気通路の下端部(25b)よりも上方に離間した位置に設けられている。
この開示によれば、内気通路を流通する空気の一部は、取入口を通過して壁部の内面側から外面側へと移動し、粉塵計測センサ部の内部へと導入される。取入口は、内気通路を形成する内面の下端部よりも上方に離間した位置に設けられているため、内気通路に水が侵入した場合でも、侵入した水は重力に従って下端部に流下して流れ、取入口に流入することが抑制される。以上により、粉塵計測センサ部内への水の侵入を抑制できる車両用粉塵計測装置を提供することができる。
(第1実施形態)
第1実施形態の車両用粉塵計測装置1について、図1~図9を参照しながら説明する。以下の説明において、互いに直交する3方向を、X方向、Y方向、Z方向と表記する。第1実施形態において、X方向は車幅方向と一致する方向、Y方向は上下方向に一致する方向、Z方向は車両の前後方向と一致する方向である。したがってX方向を車幅方向、Y方向を上下方向、Z方向を前後方向と表記する場合がある。車両用粉塵計測装置1は、図1および図2に示すように、アスピレータホース10と、アスピレータ部100と、アスピレータ部100に一体化された粉塵計測センサ部30とを備える。
第1実施形態の車両用粉塵計測装置1について、図1~図9を参照しながら説明する。以下の説明において、互いに直交する3方向を、X方向、Y方向、Z方向と表記する。第1実施形態において、X方向は車幅方向と一致する方向、Y方向は上下方向に一致する方向、Z方向は車両の前後方向と一致する方向である。したがってX方向を車幅方向、Y方向を上下方向、Z方向を前後方向と表記する場合がある。車両用粉塵計測装置1は、図1および図2に示すように、アスピレータホース10と、アスピレータ部100と、アスピレータ部100に一体化された粉塵計測センサ部30とを備える。
車両用粉塵計測装置1は、例えば車室内のインストルメントパネルの裏側、すなわち車両前方側の空間に設けられている。換言すれば、車両用粉塵計測装置1は、インストルメントパネルによって車室内と隔てられた状態で設けられている。車両用粉塵計測装置1は、インストルメントパネルに設けられた開口部から車室内の空気である内気を吸引し、吸引した内気に含まれる粉塵の濃度を計測する。
アスピレータホース10は、車室内の内気をアスピレータ部100の内部へと導く空気通路を形成する。アスピレータホース10は、例えば樹脂材料によって形成されている。アスピレータホース10は、全体として円管形状であり、図3に示すように、大径部13と、大径部13よりも小さい直径である小径部14とを有する。アスピレータホース10は、円管形状の軸方向に大径部13と小径部14とが交互に連なって形成された所謂蛇腹形状である。したがって、アスピレータホース10の内面には、山部と谷部が交互に形成されている。アスピレータホース10は、蛇腹形状により可撓性を有する。
アスピレータホース10の一端側は、内気温センサ11に接続されている。内気温センサ11は、インストルメントパネルの開口部に取り付けられて、開口部から流入した内気の温度を検出する温度検出部材である。アスピレータホース10の一端側は、内気温センサ11を介して車室内と連通している。アスピレータホース10の他端側は、アスピレータ部100の導入筒部21に接続され、内気導入部20の内気通路と連通している。すなわちアスピレータホース10は、車室内の内気をアスピレータ部100の内部へと導く空気通路を形成している。
アスピレータホース10は、内気温センサ11およびアスピレータ部100に接続され、屈曲された状態でインストルメントパネル裏の空間に収容されている。アスピレータホース10は、内気温センサ11側の端部から車両前方に向かって略水平方向に延びた後、車両前方且つ斜め下方へ向けて屈曲されている。アスピレータホース10は、斜め下方へ向けて屈曲された後、車両前方且つ斜め上方に向かって屈曲されている。アスピレータホース10は、斜め上方に向かって屈曲された後、車幅方向右方に向かって屈曲されている。
すなわちアスピレータホース10は、アスピレータ部100の上流側で、後述の導入筒部21よりも下方に位置する部分が形成されるように屈曲されている。換言すればアスピレータホース10は、少なくとも1か所で下方に凸となるように屈曲されている。そして下方に凸となる部分の最下方部は、導入筒部21よりも下方である。
粉塵計測センサ部30は、粒子状物質(PM2.5等)の空気中に含まれる濃度(以下、粉塵濃度と表記)を計測するセンサである。粉塵計測センサ部30は、センサ素子と、センサ素子を収容するセンサケース31とを有する。粉塵計測センサ部30は、光学式センサによって提供される。
より具体的には、粉塵計測センサ部30は、レーザ光を照射する発光素子およびレーザ光の散乱光強度を検出する受光素子をセンサ素子として有し、センサケース31に流入した空気中の粉塵濃度を散乱光強度に基づいて計測する。粉塵計測センサ部30は、アスピレータ部100に対して取り付けられている。粉塵計測センサ部30は、アスピレータ部100の内気通路に流入した内気を一部内気通路から取り出して粉塵濃度を計測する。
センサケース31は、樹脂材料等により形成されており、Y方向およびX方向に広がる扁平な直方体形状である。センサケース31は、アスピレータ部100の計測壁部23に一体に固定されている。センサケース31は、例えば前後方向においてアスピレータ部100の後部側に取り付けられている。センサケース31は、上下方向においてアスピレータ部100の内気通路と同じ位置に設けられている。センサケース31は、X方向においてアスピレータ部100の内気導入部20が形成されている部分に取り付けられている。すなわちセンサケース31は、アスピレータ部100における内気導入部20の内気通路に隣接して設けられている。
アスピレータ部100は、樹脂等の材料によって形成されている。アスピレータ部100は、空調ケースに締結具等によって取り付けられている。アスピレータ部100は、図4および図5に示すように、内気導入部20と、吸引部40とを有する。内気導入部20は、内気通路を形成する内気通路形成部材である。内気導入部20は、導入筒部21と、底壁部25と、計測壁部23と、側壁部24と、上壁部26とを有する。内気導入部20の下流端は、吸引部40の内管部41に連通している。
導入筒部21は、内気導入部20の上流端を形成する。導入筒部21は、X方向に延びる円筒形状の部分である。導入筒部21には、アスピレータホース10の下流端が接続され、アスピレータホース10を流通した内気が流入する。
計測壁部23は、内気導入部20の側壁を形成する壁部である。計測壁部23は、その外面23bにセンサケース31が一体に取り付けられている。図6に示すように、計測壁部23の内壁面の大部分には、水平方向と直交する方向に広がる平面部分23aが形成されている。
平面部分23aは、水平方向と直交する方向に広がる平面形状に形成された、内気通路の側壁面である。平面部分23aは、内気通路の一部を形成する内面の一例である。平面部分23aは、導入筒部21の軸方向と平行な平面を形成している。平面部分23aは、例えばX方向およびY方向に広がる平面を形成している。また計測壁部23の内壁面のうち導入筒部21に比較的近接した部分は、平面部分23aよりも内気通路の外側、すなわち計測壁部23の外面23b側に凹んだ形状となっている。
計測壁部23の平面部分23aには、取入口231と流出口233が形成されている。取入口231および流出口233は、内気通路とセンサケース31の内部とを連通する連通孔である。取入口231は、内気通路を流通する内気をセンサケース31内へと導く孔部である。流出口233は、センサケース31内を流通した内気が内気通路へと流出する孔部である。取入口231および流出口233は、それぞれ底壁部25から離間した位置に設けられている。
取入口231は、上下方向に関して流出口233よりも下方に設けられている。取入口231は、X方向に関して流出口233よりも吸引部40側に設けられている。換言すれば、取入口231は流出口233よりも下流側に位置する。取入口231は、後述の下流底部25bよりも上方に離間した位置に設けられている。
取入口231の周囲には、覆い部232が形成されている。覆い部232は、平面部分23aから内気通路に対して突出するように形成された部分である。覆い部232は、略半ドーム形状に形成されている。覆い部232は、図8および図9に示すように、上流側を残して内気通路から取入口231を隔てるように覆う。換言すれば、覆い部232は、空気流れの上流側に向かって開口しつつ、取入口231を覆うように形成されている。
覆い部232の開口端部は、例えば取入口231の上流側の開口縁部とX方向において同等の位置まで延びている。または、覆い部232の開口端部が取入口231の上流側の開口縁部よりも空気流れ上流側まで延びていてもよい。案内開口に流入した空気は、覆い部232の内壁面に沿って取入口231へと案内される。
覆い部232は、取入口231の上下方向における上方と下方、および内気通路における空気流れ下流側を覆う。覆い部232は、取入口231の平面部分23aに対する直交方向に離間する方向を覆う。覆い部232は、空気流れ上流に向かって開口するように形成されている。
上壁部26は、内気通路の上方端を規定する壁部である。上壁部26は、その上流端が導入筒部21の上端と略同等の上下方向位置で水平方向に延びた後、流出口233の下流側で斜め下方へと延びるように形成されている。上壁部26の斜め下方へと延びる部分は、導入筒部21および流出口233よりも上下方向において下方まで延びている。
底壁部25は、内気通路の下方端を規定する壁部である。底壁部25は、導入筒部21の下流側の端部から下方に水平方向に直交するように延びる壁部である上流壁部から連続する壁部である。底壁部25は、上流壁部に連なる上流底部25aと、上流底部25aに連なる下流底部25bとを有する。上流底部25aは、上流壁部の下端から連続して延びる部分である。上流底部25aは、X方向で取入口231よりも導入筒部21側に位置する。上流底部25aは、上流側よりも下流側が上下方向に関して下方に位置するように傾斜している。
下流底部25bは、上流底部25aに連なって上流底部25aの下流側で延びる部分である。下流底部25bは、底壁部25のうち取入口231の直下に対応する部分である。下流底部25bは、略水平方向に延びるように形成されている。下流底部25bは、内気通路の下端部の一例である。下流底部25bは、X方向において上壁部26の斜め下方に延びる部分と略同じ範囲に形成されている。
計測壁部23と対向する側壁部24は、X方向に関して導入筒部21と流出口233との間で、計測壁部23側に対して突出するように凹んだ形状に形成された凹み部24aを有する。凹み部24aは、導入筒部21の軸方向に関して導入筒部21の形成する開口に対向する対向面部分24a1を有する。
対向面部分24a1は、図7に示すように、導入筒部21の軸方向に関して、導入筒部21が形成する開口と少なくとも一部が重なる位置に形成されている。対向面部分24a1は、X方向に関して取入口231および流出口233よりも上流側に位置している。すなわち、導入筒部21を通過した内気の一部は、取入口231よりも上流側で対向面部分24a1と衝突する。対向面部分24a1は、導入筒部21を通過した水を取入口231よりも上流側で下方に滴下させる機能を有する。
アスピレータ部100の内気導入部20の下流側には、内気を吸引する吸引部40が設けられている。吸引部40は、内管部41と、外管部42とを有する。内管部41は、内気通路の下流端に連通する通路を形成する通路形成部材である。内管部41は、外管部42の絞り部42b付近まで延びる筒状に形成されている。
外管部42は、内管部41を取り囲むように形成されている。外管部42は、内管部41と略同軸の筒部であり、内管部41の下流端部41aよりもさらに下流側まで延びて空気通路を形成している。
外管部42には、送風空気導入部42aが形成されている。送風空気導入部42aは、アスピレータ部100に送風空気を導入する。送風空気導入部42aは、軸方向において内管部41が形成されている範囲に設けられている。送風空気導入部42aは、車両用空調装置の空調ケースと接続されて、空調ケースと外管部42とを連通する。送風空気導入部42aは、空調ケースの内部を流通する送風空気の一部を外管部42の内部へと流出させ、外管部42の内部に送風空気を導入する。送風空気導入部42aは、内気導入部20に直交して延びるように形成されている。
外管部42には、送風空気導入部42aよりも下流側において絞り部42bが形成されている。絞り部42bは、外管部42の直径が下流に向かうにつれて縮小するように形成された部分である。絞り部42bは、軸方向において内管部41の下流端部41a付近に形成されている。これにより、外管部42は、軸方向における内管部41の下流端部41a付近で内径が最小となる形状となっている。
絞り部42bは、通過する送風空気の流速を増大させてベンチュリ効果による負圧を形成する負圧形成部である。絞り部42bにより、内管部41の外壁面と外管部42の内壁面との間に形成された空気通路断面積が、内管部41の下流端付近で、上流側よりも小さくなっている。
外管部42は、絞り部42b上流側で、徐々に内径が拡幅されるように延びている。以上により外管部42は、軸方向における内管部41の下流端部41a付近が最も内径の小さい部分となっている。したがって、送風空気導入部42aから導入されて外管部42の内部を流通する送風空気は、内管部41の下流端部41aと外管部42の内壁面との間の隙間を通過して内管部41よりも下流に流出する際に最も流速が大きくなる。外管部42の下流端部41aは、ダクトやホース等に連通し、外管部42から流出した空気が車室内へと吹き出されるようになっている。
次に、車両用粉塵計測装置1における空気の流れについて説明する。車両用粉塵計測装置1は、送風空気導入部42aから導入した送風空気の減圧により内気導入部20から導入される内気を吸引する。送風空気導入部42aから流入した送風空気は、絞り部42bを通過して内管部41の下流側へ流出する。送風空気は絞り部42bと内管部41の下流端部41aとの隙間を通過する際に流速が増大する。このとき、ベンチュリ効果によって外管部42の内部における内管部41の下流端部41a付近が減圧される。この減圧作用により、内気通路内の空気は、内管部41の下流端部41a側へと吸引される。
これにより、車室内の内気はインストルメントパネルの開口部から吸引される。吸引された内気は、内気温センサ11およびアスピレータホース10を流通し、アスピレータ部100へと流れ込む。内気は、まずアスピレータ部100の導入筒部21を通って内気通路へと流入する。内気通路では、内気の一部は取入口231へと流入し、残りは内気通路を通過して吸引部40へと吸引される。
取入口231へと流入した内気は、センサケース31の内部へと流入する。センサケース31の内部にて粉塵濃度の計測に使用された後、内気は流出口233を通過して内気通路に流出する。
次に第1実施形態の車両用粉塵計測装置1がもたらす作用効果について説明する。車両用粉塵計測装置1は、一端が車室内に連通するアスピレータホース10を備える。車両用粉塵計測装置1は、アスピレータ部100を備える。アスピレータ部100は、アスピレータホース10の他端に連通する内気通路を形成する内気導入部20および内気導入部20の下流側に設けられて車両用空調装置からの送風空気の流通により内気通路の空気を吸引する吸引部40を有する。車両用粉塵計測装置1は、内部に流入した空気の粉塵濃度を計測する粉塵計測センサ部30を備える。内気導入部20は、内気通路の一部を形成する平面部分23aおよび粉塵計測センサ部30が設けられた外面23bを有する計測壁部23を有する。計測壁部23には、平面部分23aと外面23bとを連通し内気通路から粉塵計測センサ部30の内部へと導入される空気が通過する取入口231が、内気通路の下流底部25bよりも上方に離間した位置に設けられている。
これによれば、粉塵計測センサ部30は、アスピレータ部100内に形成された取入口231を介して流入した内気の粉塵濃度を計測する。このため、アスピレータ部100の内気通路に水が侵入した場合でも、侵入した水は重力に従って底壁部25に流下して流れ、取入口231に流入することが抑制される。以上により、粉塵計測センサ部30内への水の侵入を抑制できる車両用粉塵計測装置1を提供することができる。
平面部分23aには、粉塵計測センサ部30の内部から内気通路へと空気を流出させる流出口233が取入口231から上方に離間して形成されている。これによれば、取入口231から内気を取り入れ、さらに内気通路へと内気を戻す粉塵計測センサ部30において、取入口231と流出口233の両方に侵入することを抑制できる。
下流底部25bは、取入口231よりも上流で、上流側よりも下流側が上下方向に関して下方に位置するように傾斜した上流底部25aを有する。これによれば、内気通路に水が侵入し、上流底部25aに水が滴下すると、水が上流底部25aに沿って下流側に流れる。これにより、アスピレータ部100内に侵入した水が、取入口231よりも上流側に溜まることを抑制して下流側に積極的に逃がすことができる。
平面部分23aは、計測壁部23において水平方向に直交する方向に広がる平面形状に形成された部分である。これによれば、水平方向に直交する方向に広がる平面部分23aに取入口231と流出口233が形成されている。したがって、平面部分23aに水が付着した場合でも、取入口231よりも上流側で重力に従って底壁部25に滴下しやすい。このため、底壁部25に付着した水が、取入口231に侵入することを抑制できる。
アスピレータ部100は、アスピレータホース10の他端が接続されて、アスピレータホース10を流通した内気を内気通路に導入する導入筒部21と、導入筒部21の下流で内気通路を形成する側壁部24とを有する。側壁部24は、導入筒部21の軸方向に導入筒部21と対向する対向面部分24a1を有する。
これによれば、導入筒部21から内気通路に水が侵入した場合に、導入筒部21と対向する対向面部分24a1に侵入した水の飛沫等が衝突し、底壁部25へと落下する。これにより、取入口231よりも上流側において水を積極的に底壁部25へと落下させるので、取入口231に水がかかることを抑制できる。
アスピレータホース10は、大径部13と、大径部13よりも内径が小さい小径部14とが軸方向に交互に連なって形成されている。これによれば、アスピレータホース10に水が流入した場合、アスピレータ部100へと向かって流れる水は、小径部14と小径部14との間の大径部13によって、小径部14を乗り越えて流れることを抑制される。
アスピレータホース10は、下方に凸となるように屈曲された状態で設けられている。これによれば、アスピレータホース10内に水が侵入した場合、アスピレータホース10の下方に凸となるように屈曲された部分に水が貯留される。したがって、アスピレータ部100へと水が到達しにくくなる。
(他の実施形態)
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上述の実施形態において、粉塵計測センサ部30は空気の光散乱強度に基づいて粒子状物質の濃度を計測するとした。これに代えて粉塵計測センサ部30は、光の透過率や吸収率に基づいて粒子状物質の濃度を計測する構成であってもよい。また粉塵計測センサ部30は、ピエゾバランス式等の光学式以外の方式のセンサによって粒子状物質の濃度を計測する構成であってもよい。
上述の実施形態において、計測壁部23の取入口231および流出口233が形成された部分(平面部分23a)は、平面形状に形成されているとしたが、平面形状でなくてもよい。
上述の実施形態において、下流底部25bは略水平方向に延びるように形成されているとしたが、上流底部25aと同様に下流側が上流側よりも下方に位置するように傾斜するように延びる構成であってもよい。
上述の実施形態において、取入口231および流出口233はセンサケース31の内部と直接連通しているとした。これに代えて、取入口231および流出口233は、計測壁部23の外面23bに設けられた通路等を介してセンサケース31の内部と連通している構成であってもよい。
上述の実施形態において、計測壁部23には取入口231および流出口233が両方形成されているとした。これに代えて、計測壁部23は取入口231のみ形成された構成であってもよい。この場合、粉塵計測センサ部30に導入された内気は、アスピレータ部100の外部に排出される構成とすればよい。
1 車両用粉塵計測装置、 10 アスピレータホース、 13 大径部、 14 小径部、 100 アスピレータ部、 20 内気導入部、 21 導入筒部、 23 計測壁部(壁部)、 231 取入口、 233 流出口、 23a 平面部分(内面)、 23b 外面、 24 側壁部、 24a1 対向面部分、 25a 上流底部、 25b 下流底部(下端部)、 30 粉塵計測センサ部、 40 吸引部。
Claims (7)
- 一端が車室内に連通するアスピレータホース(10)と、
前記アスピレータホースの他端に連通する内気通路を形成する内気導入部(20)および前記内気導入部の下流側に設けられて車両用空調装置からの送風空気を流通させることで前記内気通路の空気を吸引する吸引部(40)を有するアスピレータ部(100)と、
内部に流入した空気の粉塵濃度を計測する粉塵計測センサ部(30)と、
を備え、
前記内気導入部は、
前記内気通路の一部を形成する内面(23a)および前記粉塵計測センサ部が設けられた外面(23b)を有する壁部(23)を有し、
前記壁部には、前記内面と前記外面とを連通し前記内気通路から前記粉塵計測センサ部の前記内部へと導入される空気が通過する取入口(231)が、前記内気通路の下端部(25b)よりも上方に離間した位置に設けられている車両用粉塵計測装置。 - 前記壁部には、さらに前記粉塵計測センサ部の前記内部から前記内気通路へと空気を流出させる流出口(233)が前記下端部よりも上方に離間した位置に設けられている請求項1に記載の車両用粉塵計測装置。
- 前記取入口は、水平方向に直交する方向に広がる平面形状に形成された前記内気通路の側壁面に開口するように設けられている請求項1または請求項2に記載の車両用粉塵計測装置。
- 前記下端部は、前記取入口よりも上流に形成された上流底部(25a)に連なる下流底部であって、
前記上流底部は、上流側よりも下流側が上下方向に関して下方に位置するように傾斜している請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用粉塵計測装置。 - 前記内気導入部は、
前記アスピレータホースの前記他端が接続される筒状の導入筒部(21)と、
前記導入筒部の下流側において前記内気通路を形成する側壁部(24)と、
を有し、
前記側壁部は、前記取入口よりも上流において、前記導入筒部の軸方向に前記導入筒部と対向する対向面部分(24a1)を有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用粉塵計測装置。 - 前記アスピレータホースは、
大径部(13)と、前記大径部よりも内径が小さい小径部(14)とが前記アスピレータホースの軸方向に交互に連なって形成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用粉塵計測装置。 - 前記アスピレータホースは、下方に凸となるように屈曲された状態で設けられている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用粉塵計測装置。
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