JP7096635B2 - 水分検出素子、呼気ガス検出装置、呼気検査システム及び水分検出素子の製造方法 - Google Patents
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Description
また、このような技術の実用化において、装置の環境に対するロバスト性の確保が重要となり、故障率低減等の対策が必要となる。
従来のアルコール検査装置では、人の呼気であるか否かを判定するために、導入された外気の流量を測定したり、酸素ガスの検知を行ったりしている。
その他の解決手段は、実施形態中において適宜記載する。
(水分検出素子1の構造)
図1は、本実施形態に係る水分検出素子1の構造を示す図である。また、図2A及び図2Bは、本実施形態に係る水分検出素子1が水分を検出する原理を説明するための図である。図2Aは水分付着前における水分検出素子1の原理を示す断面模式図であり、図2Bは水分付着後における水分検出素子1の原理を示す断面模式図である。また、図2Cは、塵12が付着した水分検出素子1の状態を示す断面模式図である。なお、図2A~図2Cのそれぞれは、図1のD1-D1断面模式図を示す。そして、図2Dは、図1のD2-D2断面模式図である。
図1に示すように、水分検出素子(水分検出部)1は電源5(図2A及び図2B参照)に接続され、印加電極(印加部)2と、検出電極(出力部)3と、補助電極60と、絶縁基板4とを有している。
印加電極2は、電源5によって交流電圧viが印加される電極である。
検出電極3は、水分の検出時に(交流)出力電圧(電圧信号)voを検出する電極である。
絶縁基板4は、親水性の絶縁物の基板で構成されており、具体的には、絶縁性金属酸化物等、少なくとも表面が酸化物で構成されている。なお、絶縁基板4の形状は基板状でなくてもよい。
そして、図1、図2Aに示すように印加電極2と、検出電極3との間には、補助電極60が設置されている。そして、図2A、図2Dに示すように、補助電極60は、絶縁基板4上に設置され、導電性の膜である導電膜61と、この導電膜61の上に配置されている絶縁性の膜である絶縁膜(絶縁部)62とから構成されている。図2A及び図2Dに示すように絶縁膜62は導電膜61の上面にのみ形成されており、導電膜61の側面には形成されていない。
印加電極2及び検出電極3において、絶縁膜62が配置される箇所は、塵12の付着による短絡が生じる可能性のある箇所である。このようにすることで、絶縁膜62の量を減らすことができ、コストの削減を実現することができる。
なお、絶縁膜62は、金属酸化膜、ポリイミド、樹脂等で構成される。
これに対し、本実施形態に係る水分検出素子1は、高湿度(ほぼ、飽和状態)の呼気の検出を目的としている。従って、本実施形態の水分検出素子1は、空気中の水分量を測定することを目的とせず、高湿度の空気(呼気)を検出できればよい。
次に、図2A及び図2Bを参照して、本実施形態における水分検出素子1の水分検出原理を示す。
図2Aで示されるように、水分付着前では、検出電極3と、印加電極2との間は通電されていない。従って、印加電極2には交流電圧viが印加されているが、検出電極3から電圧は検出されない(vo=0)。
さらに、絶縁基板4が、少なくとも表面が、親水性の高い酸化物で構成されるようにすることで、水分を付着させやすくすることができる。なお、親水性の高い酸化物とは、絶縁性金属酸化物、すなわち、表面に酸素原子が配置されているものである。
図2Cは、水分検出素子1に塵12が付着した様子を示す図である。
図2Cに示すように、塵12が水分検出素子1に付着しても塵12は絶縁膜62に付着するため、塵12による印加電極2と、検出電極3との短絡を防ぐことができる。
図3A~図3Cは補助電極60における絶縁膜62の幅の例を示す図である。
図3Aでは、導電膜61の幅>絶縁膜62の幅となっている。図3AにおけるW2×2がW1の10%以下程度であればよい。
図3Bでは、導電膜61の幅=絶縁膜62の幅となっている例である。
また、図3Cでは、導電膜61の幅<絶縁膜62の幅となっている例である。
なお、図3A~図3Cでは、導電膜61の幅と、絶縁膜62の幅との関係について示しているが、印加電極2の幅と、絶縁膜62の幅との関係、及び、検出電極3と、絶縁膜62の幅との関係も同様である。
このような導電膜61が配置されることで、水分が付着する部分の面積が小さくなり、少ない水分でも印加電極2及び検出電極3間が導通する。また、前記したように、絶縁膜62があるため、補助電極60上に塵12がのっても印加電極2及び検出電極3が導通することはない。
すなわち、図1に示す水分検出素子1によれば、塵12の付着によるエラーの発生を抑えつつ、感度を良好に保つことができる。
図4に示すaは、印加電極2及び検出電極3間の距離(この距離を電極間距離と称す)であり、a≧20μmであることが望ましい。なお、大気中の塵12のほとんどが20μm以下である。
a≧20μmであれば、補助電極60(導電膜61)と印加電極2との間、及び、補助電極60と検出電極3との間の距離bはどのような距離でもよい。ただし、補助電極60と印加電極2との間、及び、補助電極60と検出電極3との間の距離bは、小さければ小さいほど感度が良好となる。従って、補助電極60と印加電極2との間、及び、補助電極60と検出電極3との間の距離は、製造コストとの兼ね合いで、なるべく小さい距離とすることが望ましい。
ここで、電極間距離は、図4における電極間距離aのことである。この表は、以下の処理の結果を示すものである。まず、補助電極60(導電膜61)なしの水分検出素子及び補助電極60ありの水分検出素子1に、飽和水蒸気で印加電極2及び検出電極3の間が導通させられた。そして、ピーク電圧が3Vの交流電圧viが印加電極2に印加された。表は、この結果、検出電極3で検出された出力電圧voを示している。出力電圧voの値が高ければ高いほど、感度が良好であることを示している。
図6は、ヒータ8を備えている水分検出素子1aの例を示す図である。
図6に示す水分検出素子1aでは、絶縁基板4a(4)と、絶縁基板4b(4)との間にヒータ8が備えられている。このようにすることで、絶縁基板4(4a)の表面に付着した水分子11を熱で蒸発させることができ、水分付着後の水分検出素子1aを、いちはやく使用可能な状態に戻すことができる。なお、絶縁基板4a,4bは、絶縁性を有するものであれば、同じ材質のものでもよいし、異なる材質のものでもよい。
なお、図6の例では、ヒータ8が絶縁基板4aと、絶縁基板4bとの間に挟持されているが、これに限らず、絶縁基板4の下面に設置される等してもよい。
図7Aは、補助電極60の分割数と、エラー発生頻度との関係を示すグラフである。図7Aにおいて、横軸が補助電極60の分割数を示し、縦軸がエラー発生頻度を示している。
ここで、分割数とは図1のY方向への分割数である。例えば、図1の例では分割数「7」である。
また、図7AにおけるグラフL1は、絶縁膜62を備えていない水分検出素子(つまり、すべての導電膜61、印加電極2、検出電極3が露出している水分検出素子)におけるエラー発生頻度を示している。つまり、グラフG1では、補助電極60=導電膜61である。
そして、グラフL2は、絶縁膜62を備えている水分検出素子1におけるエラー発生頻度を示している。
しかし、図1に示すように、補助電極60が分割されてしまうと、2つの塵12が同じ補助電極60の印加電極2側及び検出電極3側の双方に付着しない限り、印加電極2と、検出電極3とが短絡しない。
図7Bは、ヒータ8をオンにした後における結露除去時間と、補助電極60の分割数との関係を示すグラフである。図7Bでは、横軸に補助電極60の分割数を示し、縦軸にヒータ8をオンにした後における結露除去時間を示している。なお、ヒータ8は40℃となるよう設定されている。
図7Bに示すように、補助電極60の分割数が増えれば増えるほど、結露除去時間が短くなっている。これは、1つあたりの補助電極60の表面積が小さくなるためである。また、補助電極60の分割数が多いほど、むらなく補助電極60の表面から水分が蒸発する。
図7Cは、ヒータ8をオフにした後における温度回復時間と、補助電極60の分割数との関係を示すグラフである。温度回復時間とは、ヒータ8によって熱せられた絶縁基板4の表面が、十分に冷えるまでの時間である。具体的には、40℃に設定されたヒータ8によって絶縁基板4が十分に熱せられた後、室温(25℃)まで冷えるまでの時間である。
図7Cでは、横軸に補助電極60の分割数を示し、縦軸にヒータ8をオフにした後における温度回復時間を示している。
図7Cに示すように、補助電極60の分割数が増えれば増えるほど、温度回復時間が短くなっている。これは、図7Bと同様、1つあたりの補助電極60の表面積が小さくなるためである。
図8A~図8Eは、本実施形態に係る水分検出素子1aの製造方法を示す図である。なお、図8A~図8Eでは、水分検出素子1aの製造方法を示しているが、図1~図2Aに示す水分検出素子1も同様の手法で製造できる。なお、図8A~図8Eは、図1のD2-D2断面に相当するものを示している。
まず、絶縁基板4a,4b(4)の間にヒータ8が備えられた状態で印加電極2、検出電極3、導電膜61が、図1に示すような形状となるよう絶縁基板4a上に形成される(図8A)。ここで、絶縁基板4a,4bは、石英ガラス、ポリイミド、透明なプラスチック、透明な金属酸化物等、透明な絶縁材質で構成されている。また、ヒータ8も透明フィルムヒータ(透明導電膜)等の透明な部材で構成されている。絶縁基板4a,4b(4)の間にヒータ8が備えられた状態で印加電極2、検出電極3、導電膜61が、図1に示すような形状となるよう絶縁基板4a上に形成されているものを、水分検出素子準備体F1と称する。なお、印加電極2、検出電極3、導電膜61は、不透明な金属部材で構成されている。
そして、図8Cに示すように、露光した部分が可溶化するポジ型の絶縁感光材Pが塗布された水分検出素子準備体F1の裏面側から露光(白抜き矢印)が行われる。ここで、水分検出素子準備体F1の裏面側とは、印加電極2、検出電極3、導電膜61が形成されていない側のことである。
この工程の後、絶縁感光材Pの表面側において、印加電極2及び検出電極3の配線接続部(不図示)以外の部分にフォトマスクが形成される。ここで、表面側とは印加電極2、検出電極3、導電膜61が形成されている側のことである。また、配線接続部とは、印加電極2及び検出電極3において、配線が接続される部分である。その上で、表面側から、再度露光が行われることで、印加電極2及び検出電極3における配線接続部上の絶縁感光材Pが可溶性となる。このような工程を行い、後記する可溶性となった絶縁感光材Pを洗い流すが行われることで、印加電極2及び検出電極3において配線が接続される箇所の上には絶縁膜62が形成されないようにすることができる。つまり、印加電極2及び検出電極3において配線が接続される箇所が露出した状態となり、印加電極2及び検出電極3に配線を接続することが可能となる。
次に、水分検出素子1を利用した呼気センサ100について説明する。
(平面配置構造)
図9は、平面配置構造を有する呼気センサ100の基本構成例を示す図である。
図9に示す平面配置構造を有する呼気センサ(呼気ガス検出装置)100a(100)では、平面構造を有する回路基板に水分検出素子1が配置されている。さらに、呼気センサ100aでは、水分検出素子1の周囲に小型のガスセンサ(ガス検出部)101が複数種類配置されている。水分検出素子1は、図1、図6、後記する図24A~図28Bのいずれかに示すものである。
水分検出素子1の周囲に配置されるガスセンサ101は、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d、水素用のガスセンサ101f、等である。なお、アルコールには種々の物質が含まれるが、本実施例では、一例として、エタノールを用いて説明する。
ちなみに、アルコール(エタノール)用のガスセンサ101cは飲酒の有無(呼気中のアルコールの有無)等を検出する。また、アセトアルデヒド用のガスセンサ101dはアルコールの代謝物であり悪酔いの有無、水素用のガスセンサ101fは消化器系の活性化の有無等を検出する。なお、ここで「有無」とは、呼気中に所定量以上の成分が含まれているか否か等である。
図10に示す平面配置構造を有する呼気センサ(ガス検出装置)100b(100)では、平面構造を有する回路基板の中心に水分検出素子1が配置されている。さらに、呼気センサ100bでは、水分検出素子1の周囲に小型のガスセンサ(ガス検出部)101が複数種類配置されている。水分検出素子1は、図1、図6、後記する図24A~図28Bのいずれかに示すものである。
水分検出素子1の周囲に配置されるガスセンサ101は、一酸化炭素用のガスセンサ101a、一酸化窒素用のガスセンサ101b、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d、アセトン用のガスセンサ101e、水素用のガスセンサ101f、硫化水素用のガスセンサ101g、アンモニア用のガスセンサ101h等を含んで構成される。なお、アルコールには種々の物質が含まれるが、本実施例では、一例として、エタノールを用いて説明する。
次に、図11A及び図11Bを参照して、本実施形態に係る呼気センサ100のパッケージ200例を示す。
図11Aは、ワイヤボンディングを用いた呼気センサパッケージ(以下、パッケージ200aと称する)の断面模式図である。
パッケージ200aは、箱型の本体部201、蓋部202を有している。セラミック製の本体部201の内部には呼気センサ100が設置されている。また、本体部201は、外部に外側印加電極211及び外側検出電極212を有している。さらに、本体部201は、内部に内側印加電極221及び内側検出電極222を有している。外側印加電極211と内側印加電極221とは、本体部201に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。同様に、外側検出電極212と内側検出電極222とは、本体部201に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。
そして、内側印加電極221は、導電性ワイヤ232によるワイヤボンディング及び呼気センサ100の回路基板上の配線によって水分検出素子1の印加電極2(図1~図2B等参照)と接続している。同様に、内側検出電極222は、導電性ワイヤ232によるワイヤボンディング及び呼気センサ100の回路基板上の配線によって水分検出素子1の検出電極3(図1~図2B等参照)と接続している。
パッケージ200bは、箱型の本体部201b、蓋部202を有している。本体部201bは、さらに、側壁部203と、底部204とを有している。側壁部203、底部204は、ともにセラミック製である。なお、図11Bに示すように、側壁部203は、脚部を兼ねている。
底部204に載置されるようにして呼気センサ100が設置されている。また、側壁部203は、外部に外側印加電極211及び外側検出電極212を有している。さらに、側壁部203は、内部に内側印加電極221及び内側検出電極222を有している。外側印加電極211と内側印加電極221とは、側壁部203に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。同様に、外側検出電極212と内側検出電極222とは、側壁部203に内蔵されている本体内配線231によって接続されている。
なお、図11Aと同様に、蓋部202にはメッシュが設けられている。このメッシュは、図11Aと同様の構成、効果を有するため、ここでの説明を省略する。
図12は、本実施形態に係る呼気検査システムZの機能ブロックの例を示す図である。
呼気検査システムZは、呼気検出装置300と、解析装置(解析部)500と、送信装置601と、記憶装置602とを含む。
呼気検出装置300は、呼気センサ100及び計測制御装置400を有している。呼気センサ100は、水分検出素子1と、ガスセンサ101とを有しているが、図9、図10で説明済みであるので、ここでの説明を省略する。
計測制御装置400は、交流電源410(図13参照)の周波数を変換して出力する。
また、呼気検出装置300は、取得したアナログ信号を、A/D(Analog/Digital)変換器301a,301bでディジタル信号に変換して解析装置500へ出力する。取得したアナログ信号とは、水分検出素子1から取得した出力電圧voの電圧信号や、ガスセンサ101から取得した検出信号である。
送信装置601は、解析装置500による解析結果(ドライバの状態に関する情報等)を図示しない中央情報センタ等に通知する。
図13は、本実施形態で用いられる計測制御装置400の構成例を示す機能ブロック図である。
計測制御装置400は、メモリ401、CPU(Central Processing Unit)402、入力装置403、AC/ACインバータ回路404を有する。さらに、計測制御装置400は、交流端子405、AC/DCコンバータ回路406及び直流端子407を有する。
メモリ401には、プログラムがCPU402によって実行されることで、制御部411が具現化している。
制御部411は、入力装置403を介して入力された情報に基づいてAC/ACインバータ回路404や、AC/DCコンバータ回路406に指示を送る。
また、AC/DCコンバータ回路406は、制御部411から送られた指示に基づいて、交流電源410から入力された交流電圧の電圧を変換し、さらに交流電流を直流電流に変換して直流端子407へ出力する。直流端子407には、ガスセンサ101(図12参照)が接続される。
それ以外の場合では、スイッチ408はOFF状態になっている。
なお、水分検出素子1に結露が生じている場合、直流端子407の出力電圧を、直接水分検出素子1に印加するようにしてもよい。
ちなみに、図13に示す計測制御装置400が図2A及び図2Bの電源5に相当する。
図14は、本実施形態で用いられる解析装置500の構成例を示す機能ブロック図である。
解析装置500は、例えば、PC(Personal Computer)であり、メモリ501、CPU502、送受信装置503、表示装置(表示部)504を有する。さらに、解析装置500は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置505、撮像装置(撮像部)506等を有している。なお、後記するなりすまし防止処理が行われない場合、撮像装置506は省略可能である。
メモリ501には、記憶装置505に格納されているプログラムがロードされる。そして、ロードされたプログラムが、CPU502によって実行されることで、処理部511、及び処理部511を構成する各部512~515が具現化されている。
ガス測定処理部513は、ガスセンサ101(図12参照)から送られた検出信号を基に呼気に含まれる各種ガスの測定に関する処理を行う。
判定処理部514は、ガス測定処理部513の測定結果に基づいて、例えば、被検者が飲酒をしていないか否かの判定を行う。
認証処理部515は、後記するなりすまし防止処理を行う。
例えば、呼気検出装置300、解析装置500、送信装置601及び記憶装置602のすべてが1つの装置に備えられていてもよい。
あるいは、解析装置500、送信装置601及び記憶装置602の部分が、1つの装置に備えられていてもよい。
次に、図15~図19を参照して、本実施形態に係る呼気検査システムZの処理手順を示す。適宜、図12~図14を参照する。
(呼気検出処理)
図15は、本実施形態で行われる呼気検出処理の手順を示すフローチャートである。
まず、ユーザが呼気検査システムZの電源をONとする(S101)ことにより、呼気検査システムZは、結露除去処理を行う(S102)。結露除去処理は後記して説明する。
結露除去処理が完了すると、水分測定処理部512は、表示装置504にユーザに対して呼気導入を促す画面(呼気導入要求画面)を表示する(S103)。
そして、印加電極2への交流電圧viの印加が開始される(S104)。なお、印加される交流電圧viは計測制御装置400の交流端子405から出力されるものである。
その後、被検者が呼気導入口に呼気を導入することで、呼気導入が開始される(S105)。
そして、水分測定処理部512が、水分検出素子1からの出力電圧voの測定を開始することで水分測定が開始される(S106)。この際、水分測定処理部512は、時刻0から現在時刻までの電圧値の差を出力電圧voとして算出するものとする。
ステップS111の結果、水分検出素子1からの出力電圧voが第1の閾値vth1未満である場合(S111→No)、呼気強度不足として、被検者に呼気導入を継続させる(S112)。そして、水分測定処理部512はステップS111に処理を戻す。
ステップS111の結果、出力電圧voが第1の閾値vth1以上である場合(S111→Yes)、水分測定処理部512は、水分検出素子1からの出力電圧voが第2の閾値vth2以上となったか否かを判定する(S113)。なお、第1の閾値vth1<第2の閾値vth2である。また、出力電圧voは、実際には交流電圧となるので、水分測定処理部512は、出力電圧voの電圧ピークが第2の閾値vth2以上となった回数が所定回数を超えたか否かによって、ステップS112の判定を行う。このことは、後記して説明する。
ステップS113の結果、出力電圧voが第2の閾値vth2以上である場合(S113→Yes)、水分測定処理部512は、呼気強度が十分であると判定する(S121)。その後、被検者は呼気導入を終了する(S122)。このとき、呼気検出装置300は、ブザーや、音声や、画面表示等で呼気導入を終了させる旨を被検者に通知する。
図16において、横軸は時間(sec)を示し、縦軸は出力電圧vo(任意単位)を示している。
まず、時刻t0で被検者が呼気導入を始めると(図15のステップS105)、出力電圧voが上昇し始め、時刻t11で出力電圧voが第1の閾値vth1を超える(図15のステップS111;Yes)。
その後、出力電圧voは上昇し続け、時刻t12で電圧ピークが15回、第2の閾値vth2を超える(図15のステップS113;Yes)。このときの回数は任意に決めることができる。この回数は、周波数により異なるが、出力電圧voが第1の閾値vth1を超えた後、おおよそ1秒から3秒に相当するピーク数とする。
ちなみに、第2の閾値vth2は、導入された空気(呼気)中に水分が含まれていることが確認されるのに十分な出力電圧voである。
その後、時刻t13で被検者は呼気導入を終了する(図15のステップS122)。
図17は、本実施形態で行われる結露除去処理(図15のS102)の手順を示すフローチャートである。
まず、直流電圧Viが印加電極2に印加され(S201)、水分測定処理部512は、検出電極3における出力電圧(直流)Voを測定する。前記したように、ステップS201で印加される直流電圧Viは、計測制御装置400の交流端子405から出力される電圧である。なお、ステップS201で実際に印加される電圧は、前記したように、交流電圧に直流電圧をバイアスさせたものである。
そして、水分測定処理部512は、Vi―Voが第3の閾値Vth3未満であるか否かを判定する(S202)。ちなみに、Vi、Voは、バイアス電圧の値を示している。
ステップS202の結果、Vi―Voが第3の閾値Vth3未満である場合(S202→Yes)、水分測定処理部512は、結露が生じていると判定する。
そして、水分測定処理部512は、印加回数nが所定回数Nより大きいか否かを判定する(S203)。
その後、水分測定処理部512は、nを1加算し(n←n+1)(S206)、ステップS201へ処理を戻す。
図18A及び図18Bは、本実施形態で行われるガス検出処理の手順を示すフローチャートである。図18A及び図18Bに示す処理では図15に示す処理が利用されている。なお、図18A及び図18Bでは、検出するガスがアルコールである場合を示しているが、アルコール以外のガスも同様の手順で検出することができる。実際のアルコール検出では、アルコール以外に、代謝物であるアセトアルデヒド、呼気中の濃度が約10ppmと高い水素がガス測定の対象となる。そして、アルコール、アセトアルデヒド及び水素のガス濃度を基に、アルコールのガス濃度が算出される。このようにすることで、正確なアルコールのガス濃度を算出することが可能となる。ここでも、この手法を用いることとし、ガスセンサ101として、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d及び水素用のガスセンサ101fが使用される。以下、アルコール用のガスセンサ101c、アセトアルデヒド用のガスセンサ101d及び水素用のガスセンサ101fの各ガスセンサ101をガスセンサ101c、101d、101fと称する。また、図18A及び図18Bのフローチャートで、図15と同様の処理については同一のステップ番号を付す。
ステップS111の結果、出力電圧voが第1の閾値vth1以上である場合(S111→Yes)、ガス測定処理部513はガスセンサ101c,101d,101fからの出力測定(ガス測定)を開始する(S301)。
その後、水分測定処理部512は、ステップS113の処理を行う。ステップS113~S122の処理は、図15のステップS113~S122と同様の処理であるため、ここでの説明を省略する。
ステップS122で呼気導入が終了されるとともに、ガス測定処理部513はガスセンサ101c,101d,101fからの出力測定(ガス測定)を終了する(S311)。
さらに、ガス測定処理部513は、算出した各ガス飽和信号値を基に、差分進化法により飽和状態での各ガス濃度(飽和ガス濃度)を算出する(図18BのS322)。各ガスとは、アルコール、アセトアルデヒド、水素等である。このように、複数の飽和ガス濃度を基に、差分進化法を用いて、あるガスの飽和ガス濃度を算出することで、精度の高い飽和ガス濃度を算出することができる。
ステップS323の結果、アルコール濃度が基準値未満である場合(S323→No)、判定処理部514は、被検者が飲酒をしていないと判定する(S324)。
ステップS323の結果、アルコール濃度が基準値以上である場合(S323→Yes)、判定処理部514は、被検者が飲酒をしていると判定する(S325)。
図19における時刻t11は、図16における時刻t11である。すなわち、図19では、時刻t11において水分検出素子1からの出力電圧voがvth1を超えたことを示している。そして、ガス測定処理部513は、水分検出素子1からの出力電圧voがvth1を超えた時刻t11において、ガス測定を開始する(図18AのステップS301)。なお、呼気導入の検知前にガスセンサ101が反応し始めているため、時刻t11は原点よりやや+側にある。
このように、本実施形態の水分検出素子1を利用した呼気検査システムZによれば、大変短い時間にガス(例えば、アルコール)の検査を行うことができる。特に、導入された呼気が、本当に呼気であるか否かを判定するとともに、飲酒の有無を短い測定時間で判定することができる。
次に、図20~図22を参照して、本実施形態に係る呼気センサ100を備えた呼気検査装置700の例を示す。
(モバイルタイプ)
図20は、モバイルタイプの呼気検査装置700a(700)の例(第1例)を示す図である。
図20に示す呼気検査装置(携帯端末)700aは、例えば、名刺サイズの大きさを有する。
呼気検査装置700aは、呼気導入口(呼気導入部)701及び表示画面702を有している。呼気検査装置700aの内部には図12に示す呼気検出装置300、解析装置500、送信装置601、記憶装置602が搭載されている。また、表示画面702は、図14の表示装置504に相当する。
すなわち、呼気導入口701から呼気検査装置700aの内部に導入された呼気は、内部の呼気センサ100によって呼気及びガスの検出が行われる。そして、呼気検査装置700aによる検査結果が表示画面702に表示される。
図21に示す呼気検査装置(携帯端末)700b(700)は、呼気導入装置710がスマートフォン720に装着されるタイプのものである。
呼気導入装置710は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等によってスマートフォン720と接続されるものである。
なお、図21に示す呼気検査装置700bでは、図12の呼気検出装置300が呼気導入装置710に搭載されている。また、解析装置500、送信装置601、記憶装置602はスマートフォン720にアプリケーションの形式で搭載されている。
すなわち、呼気導入口711から呼気導入装置710の内部に導入された呼気は、内部の呼気センサ100(図12参照)によって呼気及びガスの検出が行われる。そして、スマートフォン720で行われた呼気検査の結果がスマートフォン720の表示画面722に表示される。ちなみに、表示画面722は図14の表示装置504に相当する。
なお、図21に示すように、呼気導入装置710には、スマートフォン720に装着した際に、スマートフォン720のカメラ(撮像部)721を遮らないよう、開口部712が設けられている。このようにすることで、スマートフォン720のカメラ721が使用可能となり、後記するなりすまし防止処理を行うことができる。なお、カメラ721は図14の撮像装置506に相当する。
図22に示すように、呼気検査装置700c(700)では、呼気導入装置730が自動車801の車内に備えられている。なお、図22に示すシステムでは、図12の呼気検出装置300が呼気導入装置730に搭載されている。また、解析装置500、送信装置601、記憶装置602は、図示しないECU(Engine Control Unit)に搭載されている。
すなわち、呼気導入装置730に導入された呼気は、内部の呼気センサ100(図12参照)や、ECUによって呼気及びガスの検出が行われる。そして、アルコールが検出されると、ECUは、図示しないエンジンを始動させない、アクセルペダルが踏み込めないようにする等といったインターロック機能を実行する。
(なりすまし防止処理)
図23A及び図23Bは、本実施形態で行われるなりすまし防止処理の手順を示すフローチャートである。図23A及び図23Bは、例えば、図21に示すようにカメラ721を使用することができる呼気検査システムZで行われる処理である。また、図23A及び図23Bは、自動車801(図22参照)の運転前等に行われる処理である。
図23A及び図23Bにおいて、適宜図14を参照する。
まず、呼気検査システムZの電源ON後、解析装置500の認証処理部515は、認証ボタンの操作を促す情報(認証ボタン操作要求画面)を表示装置504に表示する(S401)。
次に、認証処理部515は、認証ボタンが操作されたか否かを判定する(S402)。認証ボタンは、図21の例であればスマートフォン720の表示画面722に表示されるボタンであり、ユーザが操作するものである。図22の例であれば、認証ボタンは、図示しないカーナビの画面に表示されるボタンである。ちなみに、図21に示すようなモバイルタイプの呼気検査装置700bを図22のような自動車801の車内に備えられるタイプに適用する場合、以下のような構成が必要である。つまり、スマートフォン720と、車内に備えられている解析装置500とが近接通信等で通信可能となっている。そして、スマートフォン720から水分検出素子1や、ガス検出素子1等の検出信号、必用に応じてカメラ721で撮像された顔画像等が車内に備えられている解析装置500に送信される。
ステップS402の結果、認証ボタンが操作されなければ(S402→No)、認証処理部515はステップS401へ処理を戻す。
その後、認証処理部515は、撮像された顔画像Aが認証可能な顔画像であるか否かを判定する(S404)。認証可能な顔画像とは、後に撮像される顔画像Bと比較して、同一人物であるか否かを判定することができる顔画像であるか否かである。具体的には、目、鼻、口、輪郭等が写っているか等である。
ステップS404の結果、認証可能な顔画像である場合(S404→Yes)、呼気検査システムZは、図18AのステップS102以降の処理を行うことで飲酒判定処理を行う(S411)。
ステップS412の結果、飲酒をしている場合(S412→Yes)、認証処理部515は、運転が不可である旨の情報(運転不可画面)を表示装置504に表示する(S413)。なお、呼気検査システムZが図22に示すようなシステムである場合、ステップS412で「Yes」の判定がなされると、呼気検査システムZはインターロックを行ってもよい。
その後、認証処理部515は、顔画像Aを保存し(S414)、ステップS411の結果(飲酒判定結果)を記憶装置505に保存する(S415)。
そして、認証処理部515は、図示しない認証ボタンの操作を促す情報(認証ボタン操作要求画面)を表示装置504に表示する(S422)。認証ボタンは、ステップS402で表示されるものと同様のものである。
次に、認証処理部515は、認証ボタンが操作されたか否かを判定する(S423)。
ステップS423の結果、認証ボタンが操作されなければ(S423→No)、認証処理部515はステップS422へ処理を戻す。
その後、認証処理部515は、撮像された顔画像Bが認証可能な顔画像であるか否かを判定する(S425)。認証可能な顔画像については、ステップS404と同様であるので、ここでの説明を省略する。
ステップS425の結果、認証可能な顔画像である場合(S425→Yes)、認証処理部515は、顔画像A及び顔画像Bを比較する。これによって、認証処理部515は、顔画像A及び顔画像Bが同一人物の顔画像であるか否かを判定する(図23BのS431)。
ステップS431の結果、顔画像A及び顔画像Bが同一人物の顔画像である場合(S431→Yes)、認証処理部515は顔画像A及び顔画像Bを記憶装置505に保存する(S432)。その後、認証処理部515は、ステップS411の飲酒判定処理の結果(飲酒判定結果)を顔画像A,Bにひも付けて記憶装置505に保存し(S433)、処理を終了する。
次に、認証処理部515は、ステップS441の飲酒判定処理の結果を用いて、飲酒をしているか否かを判定する(S442)。
ステップS442の結果、飲酒をしていない場合(S442→No)、認証処理部515は、顔画像Bを記憶装置505に保存する(S432)。
ステップS442の結果、飲酒をしている場合(S442→Yes)、認証処理部515は、運転が不可である旨の情報(運転不可画面)を表示装置504に表示する(S443)。なお、呼気検査システムZが図22に示すようなシステムである場合、ステップS442で「Yes」の判定がなされると、呼気検査システムZはインターロックを行ってもよい。
その後、認証処理部515は、顔画像Bを保存し(S444)、ステップS441の結果(飲酒判定結果)を顔画像Bとひも付けて記憶装置505に保存する(S445)。
なお、タクシー等、プロドライバが運転する自動車801(図22参照)の場合、認証処理部515は、顔画像や、飲酒判定結果をタコメータの情報と連動して保存するようにしてもよい。一般ドライバの場合でも、顔画像や、飲酒判定結果が、飲酒検査のエビデンスとして保存されるようにしてもよい。
(高温タイプ及び低温タイプ)
図24A~図24Cは、低温タイプ及び高温タイプを有する水分検出素子1Wの例を示す図である。図24Aは水分検出素子1Wの上面図を示す。また、図24Bは図24AのB-B断面模式図を示し、図24Cは図24AのC-C断面模式図を示す。
絶縁基板4の凹凸構造は、図24Bに示す低温環境下(所定の温度以下の環境下)で使用する低温タイプと、図24Cに示す高温環境下(所定の温度以上の環境下)で使用する高温タイプとで区別することができる。
すなわち、図24Bに示すように低温タイプの水分検出素子1fは、図24Cに示す高温タイプの水分検出素子1gより絶縁基板4f(4)の凹凸を小さくしている。逆に、高温タイプでは図24Cに示すように、図24Bに示す低温タイプより絶縁基板4g(4)の凹凸を大きくしている。なお、低温タイプの水分検出素子1f、高温タイプの水分検出素子1gとも、絶縁基板4の形状以外は図1~図2Bに示す水分検出素子1と同様なので、絶縁基板4以外の要素については同一の符号を付して説明を省略する。
なお、絶縁基板4の凹凸の大きさとは、凹凸の高さと深さとの差や、起伏の大きさである。ここで、絶縁基板4の凹凸の高さは、ナノレベル、例えば、1nm~100nm程度である。
図25~図28Bに本実施形態に係る水分検出素子1の変形例を示す。図25~図28Bにおいて、図1や、図2Aと同様の構成については、図1や、図2Aと同一の符号を付して説明を省略する。
図25は、本実施形態に係る水分検出素子1の第1変形例を示す図である。
図25に示す水分検出素子1bは、印加電極2、検出電極3間において紙面縦方向(Y方向)に短冊状に分割された補助電極60bを有している。
図26に示す水分検出素子1cは、印加電極2、検出電極3間において、1つの補助電極60cを有している。
図27に示す水分検出素子1dは、印加電極2、検出電極3間における補助電極60dの形状が同じ形状を有していない。
図28A及び図28Bに示す水分検出素子1eは、図1の水分検出素子1の補助電極60が省略されている。このように、補助電極60が省略されていても、印加電極2、検出電極3上に絶縁膜62が形成されていれば、塵12によるエラー発生を低減することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
2 印加電極(印加部)
3 検出電極(出力部)
4 絶縁基板
5 電源
60 補助電極
61 導電膜(導電部)
62 絶縁膜(絶縁部)
100,100a,100b 呼気センサ(呼気ガス検出装置)
101,101a~101f ガスセンサ(ガス検出部)
202 蓋部(メッシュを含む)
500 解析装置(解析部)
504 表示装置(表示部)
506 撮像装置(撮像部)
513 ガス測定処理部(ガス測定部)
701,711 呼気導入口(呼気導入部)
700a,700b 呼気検査装置(携帯端末)
721 カメラ(撮像部)
Z 呼気検査システム
Claims (14)
- 絶縁性の材料で構成されている絶縁基板と、
前記絶縁基板上に形成され、電圧が印加される印加部と、
前記絶縁基板上に形成され、前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁基板の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、
前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されているとともに、前記絶縁基板上に備えられている導電性の導電部と、
を有し、
前記印加部及び前記出力部の上部に絶縁性の材料で構成されている絶縁部が設けられており、
前記導電部の上部には、前記絶縁部が設けられている
ことを特徴とする水分検出素子。 - 絶縁性の材料で構成されている絶縁基板と、
前記絶縁基板上に形成され、電圧が印加される印加部と、
前記絶縁基板上に形成され、前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁基板の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、
前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されているとともに、前記絶縁基板上に備えられている導電性の導電部と、
を有し、
前記印加部及び前記出力部の上部に絶縁性の材料で構成されている絶縁部が設けられており、
前記導電部の上部には、前記絶縁部が設けられており、
前記導電部及び前記絶縁部は、前記印加部及び前記出力部との間で、複数に分割されて配置されている
ことを特徴とする水分検出素子。 - 前記絶縁基板にヒータが設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水分検出素子。 - 前記印加部及び前記出力部において、塵が付着することによって短絡が生じる可能性のある範囲に、前記絶縁部が設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水分検出素子。 - 前記絶縁部は、有機膜、または金属酸化膜で構成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水分検出素子。 - 前記印加部に印加される電圧は、交流電圧である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水分検出素子。 - 前記絶縁基板は、少なくとも表面に酸素原子を配置した構造で構成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の水分検出素子。 - 前記絶縁基板は、
前記水分子が付着する面に凹凸が設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水分検出素子。 - 絶縁性の材料で構成されている絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成され、電圧が印加される印加部と、前記絶縁基板上に形成され、前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁基板の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されているとともに、前記絶縁基板上に備えられている導電性の導電部と、を有し、前記印加部及び前記出力部の上部に絶縁性の材料で構成されている絶縁部が設けられているとともに、前記導電部の上部には、前記絶縁部が設けられている水分検出部と、
外気に含まれるガスの濃度を測定するガス検出部と、
前記水分検出部から出力される前記電圧信号と、前記ガス検出部から出力される検出信号とについて解析を行う解析部と、
前記解析部により解析される結果を表示する表示部と、
を備え、
前記解析部は、
前記水分検出部から出力される前記電圧信号を基に、導入された前記外気が人の呼気であると判定された後、前記ガス検出部から導入された前記外気に含まれるガス濃度を算出する
ことを特徴とする呼気ガス検出装置。 - 前記ガス検出部は、
エタノール、アセトアルデヒド及び水素ガスセンサのうち、少なくとも1つを有する
ことを特徴とする請求項9に記載の呼気ガス検出装置。 - 絶縁性の材料で構成されている絶縁基板と、前記絶縁基板上に形成され、電圧が印加される印加部と、前記絶縁基板上に形成され、前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁基板の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されているとともに、前記絶縁基板上に備えられている導電性の導電部と、を有し、前記印加部及び前記出力部の上部に絶縁性の材料で構成されている絶縁部が設けられているとともに、前記導電部の上部には、前記絶縁部が設けられている水分検出部を備えるとともに、
呼気が導入される呼気導入部と、
前記水分検出部の周囲に設置され、所定の種類のガスの濃度を測定するガス測定部と、
を有することを特徴とする呼気検査システム。 - 前記水分検出部、前記ガス測定部及び前記呼気導入部が、携帯端末に設置されている
ことを特徴とする請求項11に記載の呼気検査システム。 - 透明の部材で構成され、絶縁性の材料で構成されている絶縁基板と、
前記絶縁基板上に形成され、将来的に電圧が印加される、不透明な印加部と、
前記絶縁基板上に形成され、前記印加部に印加された電圧によって、前記絶縁基板の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を、将来的に出力する、不透明な出力部と、
を有する水分検出素子準備体の上部に、露光した部分が可溶化するポジ型の絶縁感光材を塗布する感光材塗布ステップと、
前記絶縁基板下方から露光を行う露光ステップと、
前記露光の結果、可溶化した感光材を除去する除去ステップと、
を行い、
前記感光材塗布ステップ前の水分検出素子準備体は、
前記印加部及び前記出力部に対して、電気的に絶縁されているとともに、前記絶縁基板上に備えられている、不透明な導電性の導電部
を有している
ことを特徴とする水分検出素子の製造方法。 - 前記絶縁基板に、透明な部材で構成されたヒータが備えられている
ことを特徴とする請求項13に記載の水分検出素子の製造方法。
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