JP7077710B2 - 水性インクジェット用組成物 - Google Patents
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Description
そして、分散染料を含むインクジェット用インクも用いられている。
下記式(1)で示されるスチレンマレイン酸系分散剤とを含むことを特徴とする水性インクジェット用組成物。
<水性インクジェット用組成物>
ところで、各種分散染料の中でもC.I.Disperse Blue 359は、発色性に優れる等の特長を有する一方で、以下のような問題を有していた。すなわち、C.I.Disperse Blue 359は、従来、水性インクジェット用組成物の構成成分として用いたときに、当該水性インクジェット用組成物の保存安定性を十分に優れたものとすることができず、長期保存によりインクジェット法による吐出の際に液滴吐出ヘッドのノズルの目詰まりを生じるという問題が顕著に発生していた。
その結果、本発明に至った。
本発明の水性インクジェット用組成物は、上記式(1)で示されるスチレンマレイン酸系分散剤を含んでいる。
1価のイオンとしては、例えば、アンモニウム、アミン類、アルカリ金属等が挙げられる。
水性インクジェット用組成物は、分散染料として、C.I.Disperse Blue 359を含んでいる。
水性インクジェット用組成物は、水を含んでいる。
水性インクジェット用組成物中における水の含有率は、特に限定されないが、30質量%以上85質量%以下であるのが好ましく、35質量%以上80質量%以下であるのがより好ましく、40質量%以上75質量%以下であるのがさらに好ましい。
水性インクジェット用組成物は、水以外の溶剤を含んでいてもよい。
これにより、前述した水以外の溶剤を含むことによる効果がより顕著に発揮される。
水性インクジェット用組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。
水性インクジェット用組成物は、前述した成分以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。
これにより、水性インクジェット用組成物の吐出安定性がより向上する。
本発明の水性インクジェット用組成物は、例えば、ダイレクトプリント法、熱転写プリント法(例えば、昇華捺染)等に適用することができるが、C.I.Disperse Blue 359が昇華性を有していることから、熱転写プリント法に好適に適用することができる。
インク付着工程では、インクジェット方式により、水性インクジェット用組成物を中間転写媒体に付着させる。インクジェット方式による水性インクジェット用組成物の吐出は、公知のインクジェット記録装置を用いて行うことができる。吐出方法としては、ピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡(バブル)によりインクを吐出させる方式等を用いることができる。中でも、水性インクジェット用組成物の変質のし難さ等の観点から、ピエゾ方式が好ましい。
中間転写媒体としては、例えば、普通紙等の紙、インク受容層が設けられた記録媒体(インクジェット用専用紙、コート紙等で呼称される)等を用いることができる。中でも、シリカ等の無機微粒子でインク受容層が設けられた紙が好ましい。これにより、中間転写媒体に付着した水性インクジェット用組成物が乾燥する過程で、滲み等が抑制された中間転写媒体を得ることができ、また、後の転写工程において、C.I.Disperse Blue 359の昇華がより円滑に進行する傾向にある。
その後、水性インクジェット用組成物が付着された中間転写媒体を加熱し、水性インクジェット用組成物の構成成分としてのC.I.Disperse Blue 359を記録媒体に転写させる。これにより、記録物が得られる。
記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、布帛(疎水性繊維布帛等)、樹脂(プラスチック)フィルム、紙、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。また、記録媒体としては、シート状、球状、直方体形状等の立体的な形状を有する物を用いてもよい。
また、後処理工程としては、例えば、記録媒体を洗浄する工程等が挙げられる。
[1]インクジェットインク製造用原液(水性インクジェット用組成物)の調製
(実施例A1)
まず、分散染料としてのC.I.Disperse Blue 359と、上記式(1)で示されるスチレンマレイン酸系分散剤(ただし、式(1)中のR1、R2のうち一方が-H、他方が-CH2CH(CH3)2、Xが1のときYが1となる関係の化合物で、重量平均分子量Mwが13000の化合物)と、純水とを、表2に示す割合で混合し、ハイシアミキサー(シルバーソン社製)にて3000rpmで撹拌してスラリー化した。その後、製造したスラリーと0.5mm径ガラスビーズをビーズミル(LMZ015 アシザワ・ファインテック社)にて、水冷下、撹拌分散を行い、水性インクジェット用組成物としてのインクジェットインク製造用原液を製造した。
スチレンマレイン酸系分散剤の化学構造、各成分の配合比を表1、表2に示すようにした以外は、前記実施例A1と同様にして水性インクジェット用組成物としてのインクジェットインク製造用原液を製造した。
分散染料の種類、分散剤の種類、各成分の配合比を表1、表2に示すようにした以外は、前記実施例A1と同様にして水性インクジェット用組成物としてのインクジェットインク製造用原液を製造した。
[2-1]保存安定性(粒径変化)
前記各実施例および各比較例の水性インクジェット用組成物(インクジェットインク製造用原液)について、それぞれ、製造直後の分散染料の平均粒径と、所定の容器に入れ60℃の環境で1週間放置した際の分散染料の平均粒径とを求め、これらの値から、製造直後の分散染料の平均粒径に対する、60℃の環境で1週間放置した際の分散染料の平均粒径の変動率を求め、以下の基準に従い評価した。なお、平均粒径の測定には、マイクロトラックUPA(日機装社製)を用いた。平均粒径の変動率が大きいほど保存安定性が低いといえる。
B:平均粒径の変動率が5%以上10%未満である。
C:平均粒径の変動率が10%以上15%未満である。
D:平均粒径の変動率が15%以上20%未満である。
E:平均粒径の変動率が20%以上である。
これらの結果を表3にまとめて示す。
(実施例B1)
前記実施例A1で調製したインクジェットインク製造用原液と、グリセリンと、2-ピロリドンと、プロピレングリコールと、アセチレン系界面活性剤としてのオルフィンEXP4300(日信化学工業社製)と、純水とを表4に示す割合で混合し、ハイシアミキサー(シルバーソン社製)にて3000rpmで撹拌することにより、水性インクジェット用組成物としてのインクジェットインクを製造した。
インクジェットインク中におけるC.I.Disperse Blue 359の平均粒径は、150nmであった。
インクジェットインク製造用原液の種類を表4に示すものとするとともに、各成分の配合比を表4に示すようにした以外は、前記実施例B1と同様にして水性インクジェット用組成物としてのインクジェットインクを製造した。
インクジェットインク製造用原液の種類を表4に示すものとするとともに、各成分の配合比を表4に示すようにした以外は、前記実施例B1と同様にして水性インクジェット用組成物としてのインクジェットインクを製造した。
[4-1]保存安定性(粒径変化)
前記各実施例および各比較例の水性インクジェット用組成物(インクジェットインク)について、それぞれ、製造直後の分散染料の平均粒径と、所定のインク収容容器に入れ60℃の環境で1週間放置した際の分散染料の平均粒径とを求め、これらの値から、製造直後の分散染料の平均粒径に対する、60℃の環境で1週間放置した際の分散染料の平均粒径の変動率を求め、以下の基準に従い評価した。なお、平均粒径の測定には、マイクロトラックUPA(日機装社製)を用いた。平均粒径の変動率が大きいほど保存安定性が低く、吐出安定性に与える悪影響が大きいといえる。
B:平均粒径の変動率が5%以上10%未満である。
C:平均粒径の変動率が10%以上15%未満である。
D:平均粒径の変動率が15%以上20%未満である。
E:平均粒径の変動率が20%以上である。
前記各実施例および各比較例の水性インクジェット用組成物(インクジェットインク)を、それぞれ、所定のインク収容容器に充填し、60℃の環境で5日間放置した。
B:ノズル抜け本数が1本以上9本以下であった。
C:ノズル抜け本数が10本以上19本以下であった。
D:ノズル抜け本数が20本以上29本以下であった。
E:ノズル抜け本数が30本以上であった。
前記各実施例および各比較例の水性インクジェット用組成物(インクジェットインク)を、それぞれ、所定のインク収容容器に充填し、当該収容容器を、記録装置PX-H6000(セイコーエプソン社製)に装着した。
B:回復動作4~6回で正常化した。
C:回復動作7~9回で正常化した。
D:回復動作9回の後、室温で12時間放置し、その後さらに1~3回の回復動作で正常化した。
E:回復動作9回の後、室温で12時間放置し、その後さらに3回の回復動作を行っても正常化しなかった。
前記[4-3]でインクジェットインクを付着させた30枚目の中間転写媒体の水性インクジェット用組成物の付着側を白色記録媒体である布帛(ポリエステル100%、アミーナ、東レ社製)と密着させ、この状態で、ヒートプレス機(TP-608M、太陽精機社製)を用いて、180℃、60秒の条件で加熱し、昇華転写を行い、各記録物を得た。
B:OD値が1.45以上1.50未満である。
C:OD値が1.40以上1.45未満である。
D:OD値が1.35以上1.40未満である。
E:OD値が1.35未満である。
これらの結果を表5にまとめて示す。
Claims (6)
- 前記C.I.Disperse Blue 359の含有率をXD[質量%]、前記スチレンマレイン酸系分散剤の含有率をXM[質量%]としたとき、0.04≦XM/XD≦25の関係を満たす請求項1に記載の水性インクジェット用組成物。
- 前記C.I.Disperse Blue 359の含有率が0.1質量%以上25質量%以下である請求項1または2に記載の水性インクジェット用組成物。
- 前記スチレンマレイン酸系分散剤の含有率が0.1質量%以上25質量%以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の水性インクジェット用組成物。
- 前記スチレンマレイン酸系分散剤の重量平均分子量が7000以上20000以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水性インクジェット用組成物。
- アセチレン系界面活性剤をさらに含み、該アセチレン系界面活性剤の含有量が、前記C.I.Disperse Blue 359:100質量部に対して、5.0質量部以上75質量部以下である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の水性インクジェット用組成物。
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