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JP7077797B2 - 複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法、装置及びプログラム - Google Patents

複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法、装置及びプログラム Download PDF

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JP7077797B2 JP2018109370A JP2018109370A JP7077797B2 JP 7077797 B2 JP7077797 B2 JP 7077797B2 JP 2018109370 A JP2018109370 A JP 2018109370A JP 2018109370 A JP2018109370 A JP 2018109370A JP 7077797 B2 JP7077797 B2 JP 7077797B2
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Description

本発明は、複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法、装置及びプログラムに関する。
従来より、表層の組成と内層の組成とが異なる複層鋳片を製造することが行われている。例えば特許文献1には、鋳型内における異なる組成の溶融金属を磁気的手段によって分離し、この境界の上下にそれぞれ組成の異なる溶融金属を供給する構成が開示されている。より詳細には、鋳型内の相対的に上部の溶融金属供給位置と相対的に下部の溶融金属供給位置との間に、鋳造方向に垂直な方向に磁力線が延在する如く静磁場帯を形成させることにより、供給位置の異なる組成の異なる溶融金属が混合するのを防ぐようにしている。
複層鋳片の連続鋳造プロセスでは、表層の溶融金属(溶鋼)と内層の溶鋼とを上下に分離する境界の位置(以下、境界層レベルと呼ぶ)を静磁場帯に留めるために、表層用の浸漬ノズルによる溶鋼供給流量及び内層用の浸漬ノズルによる溶鋼供給流量を適切に制御する必要がある。
この課題に対して、例えば特許文献2には、内層溶鋼注入量および外層溶鋼注入量の比を一定に保ちつつ、注入量和操作によりモールド湯面レベルを制御する方式が開示されている。
特開昭63-108947号公報 特開平3-243262号公報
Ironmaking & Steelmaking 1997 Vol.24 No.3 "Novel continuous casting process for clad steel slabs with level dc magnetic field" 池田、藤崎「多変数システム制御」、コロナ社、p.85
しかしながら、従来の方式では、いずれも境界層レベルを直接的な制御対象としていない。そのため、例えば鋳造中にノズル詰まり、詰まり剥離等の流量特性変化に伴う溶鋼注入量の変動により境界層レベルに変動が生じた場合に、これを目標値に回復するまでに長時間を要してしまい、この間に表層の溶鋼と内層の溶鋼とが混合して、複層鋳片の品質が劣化するおそれがある。
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、複層鋳片の連続鋳造プロセスにおいて、境界層レベルを高精度に制御できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1] 表層ノズル及び内層ノズルから鋳型内に溶融金属を注入し、前記鋳型内において表層の溶融金属と内層の溶融金属とを境界を挟んで上下に分離して、表層の組成と内層の組成とが異なる複層鋳片を製造する連続鋳造プロセスの制御方法であって、
前記鋳型内の湯面の位置である表層レベルを測定する湯面レベル計と、前記表層ノズルの溶融金属の供給流量である表層流量を測定する表層用の流量計と、前記内層ノズルの溶融金属の供給流量である内層流量を測定する内層用の流量計とを用い、
少なくとも、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルであり、前記境界の位置である境界層レベルの変動が、前記内層流量を、前記鋳型の横断面における前記内層の断面積で除算した上で、鋳造速度を減算した式で表されるモデルを利用して、前記境界層レベルを推定する推定ステップと、
前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値、及び前記モデルによる前記境界層レベルの推定値をそれぞれの目標値に保つように、前記表層流量、及び前記内層流量を制御する制御ステップとを行うことを特徴とする複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
[2] 前記モデルを利用してオブザーバが構成され、
前記推定ステップでは、前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値と、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、前記オブザーバにより前記境界層レベルを推定することを特徴とする[1]に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
[3] 前記オブザーバとして、前記モデルを線形近似した線形近似モデルを利用して、ルーエンバーガー型のオブザーバが構成されることを特徴とする[2]に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
[4] 前記オブザーバは、前記表層レベルと、前記境界層レベルと、溶融金属体積収支外乱とを状態変数とすることを特徴とする[2]又は[3]に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
[5] 前記溶融金属体積収支外乱として、ステップ状外乱又はランプ状流量外乱を与えることを特徴とする[4]に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
[6] 表層ノズル及び内層ノズルから鋳型内に溶融金属を注入し、前記鋳型内において表層の溶融金属と内層の溶融金属とを境界を挟んで上下に分離して、表層の組成と内層の組成とが異なる複層鋳片を製造する連続鋳造プロセスの制御装置であって、
湯面レベル計による前記鋳型内の湯面の位置である表層レベルの測定値と、表層用の流量計による前記表層ノズルの溶融金属の供給流量である表層流量の測定値と、内層用の流量計による前記内層ノズルの溶融金属の供給流量である内層流量の測定値とを入力する入力手段と、
少なくとも、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルであり、前記境界の位置である境界層レベルの変動が、前記内層流量を、前記鋳型の横断面における前記内層の断面積で除算した上で、鋳造速度を減算した式で表されるモデルを利用して、前記境界層レベルを推定する推定手段と、
前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値、及び前記推定手段による前記境界層レベルの推定値をそれぞれの目標値に保つように、前記表層流量、及び前記内層流量を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御装置。
[7] 表層ノズル及び内層ノズルから鋳型内に溶融金属を注入し、前記鋳型内において表層の溶融金属と内層の溶融金属とを境界を挟んで上下に分離して、表層の組成と内層の組成とが異なる複層鋳片を製造する連続鋳造プロセスを制御するためのプログラムであって、
湯面レベル計による前記鋳型内の湯面の位置である表層レベルの測定値と、表層用の流量計による前記表層ノズルの溶融金属の供給流量である表層流量の測定値と、内層用の流量計による前記内層ノズルの溶融金属の供給流量である内層流量の測定値とを入力する入力手段と、
少なくとも、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルであり、前記境界の位置である境界層レベルの変動が、前記内層流量を、前記鋳型の横断面における前記内層の断面積で除算した上で、鋳造速度を減算した式で表されるモデルを利用して、前記境界層レベルを推定する推定手段と、
前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値、及び前記推定手段による前記境界層レベルの推定値をそれぞれの目標値に保つように、前記表層流量、及び前記内層流量を制御する制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
本発明によれば、複層鋳片の連続鋳造プロセスにおいて、境界層レベルを高精度に制御することができる。これにより、表層の溶融金属と内層の溶融金属との混合を抑制し、良好な品質の複層鋳片を製造することが可能になる。
複層鋳片を鋳造する連続鋳造設備の概要を示す図である。 第1の実施形態における複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御装置の機能構成を示す図である。 第1の実施形態における表層流量及び内層流量の制御系のブロック線図である。 第2の実施形態における複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御装置の機能構成を示す図である。 第2の実施形態における表層流量及び内層流量の制御系のブロック線図である。 実施例1における内層ストッパーの流量特性と、表層レベルの変動及び境界層レベルの変動とを示す特性図である。 実施例1における表層流量の変化及び内層流量の変化を示す特性図である。 実施例2における鋳造速度と、表層レベルの変動及び境界層レベルの変動とを示す特性図である。 実施例2における表層ストッパー開度の変化及び内層ストッパー開度の変化を示す特性図である。 実施例2における表層流量の変化及び内層流量の変化を示す特性図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に、複層鋳片を鋳造する連続鋳造設備の概要を示す。
吐出位置を鋳造方向に異ならせた2本の浸漬ノズル(以下、表層ノズル1及び内層ノズル2と呼ぶ)を備え、組成の異なる溶鋼がそれぞれ表層タンディッシュ3、内層タンディッシュ4から表層ノズル1、内層ノズル2を介して鋳型5内に注入される。
鋳型5内に注入されるそれぞれの溶鋼は、磁場発生装置6により形成される静磁場帯で制動力を受け、鋳型5内において表層の溶鋼と内層の溶鋼とが境界7を挟んで上下に分離される。鋳型5内の湯面8は表層の溶鋼が溶融パウダーと接する位置であり、境界7は表層の溶鋼と内層の溶鋼との分離位置である。以下、湯面8の位置を表層レベルと呼び、境界7の位置を境界層レベルと呼ぶ。なお、境界7は、実際には両層間の遷移層として形成されるが、境界線として取り扱うものとする。なお、線15は凝固シェル位置を示す。
鋳型5内の表層レベルを測定する湯面レベル計9が設置される。また、表層ノズル1に、溶鋼供給流量を測定する表層用のノズル内流量計(以下、単に流量計と呼ぶ)10が設置される。同様に、内層ノズル2に、溶鋼供給流量を測定する内層用のノズル内流量計(以下、単に流量計と呼ぶ)11が設置される。流量計10、11としては、例えば電磁流量計が使用される。
表層ノズル1による溶鋼供給流量(以下、表層流量と呼ぶ)は、表層ストッパー12の開閉により調整される。同様に、内層ノズル2による溶鋼供給流量(以下、内層流量と呼ぶ)は、内層ストッパー13の開閉により調整される。これらストッパー12、13の開閉操作は、コントローラ14の制御下で実行される。なお、本実施形態ではストッパー(以下、STとも記す)を用いるが、スライディングノズルを用いて各ノズル1、2からの溶鋼供給流量を調整する構成としてもよい。
このようにした連続鋳造設備による複層鋳片の連続鋳造プロセスにおいては、表層レベル及び境界層レベルを適切な位置に保つために、表層流量及び内層流量を適切に制御する必要がある。
図2を参照して、第1の実施形態において複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御装置として機能するコントローラ14の機能構成を説明する。
入力部201は、湯面レベル計9による表層レベルの測定値と、表層用の流量計10による表層流量の測定値と、内層用の流量計11による内層流量の測定値とを入力する。
制御部202は、湯面レベル計9による表層レベルの測定値を表層レベル目標値に保つように、PI制御により、表層ストッパー12の開度操作量を決定して、表層流量を制御する。
また、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルに従うシミュレータを構成する。推定部203は、表層用の流量計10による表層流量の測定値と、内層用の流量計11による内層流量の測定値とに基づいて、このシミュレータにより境界層レベルを推定する。そして、制御部204は、推定部203による境界層レベルの推定値を境界層レベル目標値に保つように、PI制御により、内層ストッパー13の開度操作量を決定して、内層流量を制御する。
なお、本実施形態においては、入力部201が本発明でいう入力手段に相当し、推定部203が本発明でいう推定手段に相当し、制御部202、204が本発明でいう制御手段に相当する。
<複層鋳片の連続鋳造プロセスの定式化>
複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルは、例えば特許文献3や非特許文献1に示されている。
このモデルでは、表層流量Q1(t)、内層流量Q2(t)の変動に応じて、メニスカス位置(表層レベル)y1(t)、境界層レベルy2(t)は、式(1)-式(5)に従って変動する。図1にも示すように、s(t)は表層厚、A1(t)は表層断面積、A2(t)は内層断面積、Aは複層鋳片の総断面積(A1(t)+A2(t))である。また、Vcは鋳造速度である。また、Wはモールド幅、Dはモールド厚、Kは凝固係数である。
複層鋳片の連続鋳造プロセスは、表層レベルy1(t)、境界層レベルy2(t)の変動に伴い、表層厚s(t)、境界層レベルy2(t)が「自己修復」する機能を有する。
ここで、内層断面積A2(t)、表層厚s(t)は、式(3)、式(4)に従って変動する。τはメニスカス位置から境界層レベルまで引き抜かれるまでのむだ時間であり、式(5)を満たす。
Figure 0007077797000001
鋳造速度Vcが一定であれば、むだ時間は式(6)で表わすことができる。さらに、表層レベルが表層レベル目標値に保たれていれば、むだ時間は式(7)のように近似してよい。y0は定常表層レベル目標値である。定常制御中であれば、式(7)のような近似を行うことができる。
Figure 0007077797000002
推定部203では、表層用の流量計10による表層流量の測定値と、内層用の流量計11による内層流量の測定値とを用いて、式(1)-式(5)に基づいて、むだ時間を探索しながら境界層レベルy2を計算、推定することができる。なお、定常制御中(表層湯面レベルが目標値に保持、鋳造速度一定)であれば、式(7)に基づいてむだ時間を近似することにより、計算負荷を減らすことができる。
以上を踏まえて、図3に、第1の実施形態における表層流量及び内層流量の制御系のブロック線図を示す。
図3に示すように、表層レベルy1を測定し、表層レベル目標値(y1目標値)と比較して、コントローラ14の制御下、その差に見合った表層ストッパー12の開度調整を行うフィードバック制御を実行する。式(1)に表わされるように、表層レベルy1の変動は、表層流量Q1と内層流量Q2との和を面積Aで除算した上で、鋳造速度Vcを減算した式で表わされる。これに準じて、ブロック線図では、表層ストッパー12の開度に応じて制御される表層流量Q1と内層流量Q2との和に1/Aを乗算した上で、鋳造速度Vcを減算した値を積分したものが表層レベルy1となる構成となっている。
また、シミュレータにより境界層レベルy2を推定し、境界層レベル目標値(y2目標値)と比較して、コントローラ14の制御下、その差に見合った内層ストッパー13の開度調整を行うフィードバック制御を実行する。シミュレータは、表層流量Q1の測定値と、内層流量Q2の測定値とを入力として、境界層レベルy2を推定する。式(2)に表わされるように、境界層レベルy2の変動は、内層流量Q2を内層断面積A2で除算した上で、鋳造速度Vcを減算した式で表わされる。これに準じて、ブロック線図では、内層ストッパー13の開度に応じて制御される内層流量Q2に1/A2を乗算し、そこから鋳造速度Vcを減算して積分したものが境界層レベルy2となる構成となっている。
以上述べたように、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルに従うシミュレータを構成し、制御対象とする境界層レベルをリアルタイムに推定する。これにより、例えば鋳造中にノズル詰まり、詰まり剥離等の流量特性変化により境界層レベルに変動が生じた場合にも、境界層レベルの変動を検知し、これに基づきストッパー開度を操作することにより速やかに境界層レベル目標値に回復させることができる。このように複層鋳片の連続鋳造プロセスにおいて、境界層レベルを高精度に制御できるようにすることができ、表層の溶融金属と内層の溶融金属との混合を抑制し、良好な品質の複層鋳片を製造することが可能になる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルを直接的に利用して、境界層レベルを推定するようにした。
第2の実施形態では、複層鋳片の連続鋳造プロセスの線形近似モデルを利用して、ルーエンバーガー(Luenberger)型のオブザーバ(状態観測器)を構成し、このオブザーバにより境界層レベルを推定する例を説明する。
以下では、第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図4を参照して、第2の実施形態において複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御装置として機能するコントローラ14の機能構成を説明する。
入力部201は、湯面レベル計9による表層レベルの測定値と、表層用の流量計10による表層流量の測定値と、内層用の流量計11による内層流量の測定値とを入力する。
制御部202は、湯面レベル計9による表層レベルの測定値を表層レベル目標値に保つように、PI制御により、表層ストッパー12の開度操作量を決定して、表層流量を制御する。
また、複層鋳片の連続鋳造プロセスの線形近似モデルを利用して、ルーエンバーガー型のオブザーバを構成する。推定部203は、湯面レベル計9による表層レベルの測定値と、表層用の流量計10による表層流量の測定値と、内層用の流量計11による内層流量の測定値とに基づいて、このオブザーバにより境界層レベルを推定する。そして、制御部204は、推定部203による境界層レベルの推定値を境界層レベル目標値に保つように、PI制御により、内層ストッパー13の開度操作量を決定して、内層流量を制御する。なお、状態変数の推定にあたり、線形近似モデルを利用せず、非線形モデルを対象とする非線形のフィルタリング手法(アンサンブル・カルマンフィルタ等)を用いてもよいが、本実施形態では、複層鋳片の連続鋳造プロセスの線形近似モデルを利用して、ルーエンバーガー型のオブザーバを構成した場合を説明する。
ここで、鋳型内溶鋼の凝固収縮、非定常バルジングに伴う体積変動等の溶鋼体積収支外乱が生じる場合、式(1)-式(4)、式(7)の非線形モデルにより推定した境界層レベルには推定誤差が生じる。このような場合に、湯面レベル計9による表層レベルの測定値と、表層用の流量計10による表層流量の測定値と、内層用の流量計11による内層流量の測定値とを入力とするオブザーバを構成することにより、溶鋼体積収支外乱を補償することができる。
<線形近似モデルの導出>
ルーエンバーガー型のオブザーバを構成するため、式(1)-式(4)、式(7)の非線形モデルの線形近似モデルを導出する。
設定値近傍での各状態変数の摂動量(y1 (t)、y2 (t)、s(t)、A2 (t)、Q1 (t)、Q2 (t))を以下のように定義する。なお、例えばy1 (t)の表記は、y1の上に~が付されているものとする。
Figure 0007077797000003
1 *、y2 *は表層レベル、境界層レベルの設定値、s*、A2 *はVc、y1 *、y2 *に応じて定まる非線形モデルの平衡点、Q1 *、Q2 *はVc、s*、A2 *に応じて定まる溶鋼供給流量の目標値であり、それぞれ以下のように表わされる。
Figure 0007077797000004
これらの設定値近傍で、式(1)-式(4)、式(7)の非線形モデルを線形近似すると、表層レベル、境界層レベルの摂動のダイナミクスは、式(8)、式(9)のように表される。
Figure 0007077797000005
なお、表層厚の摂動量s(t)は式(12)式で表わされ、境界層レベルの摂動量y2 (t)の変動と逆行するよう、表層厚の摂動量s(t)が変動することがわかる。
Figure 0007077797000006
境界層レベルの変動を表わす式(9)は、式(10)-式(13)式を用いて、式(14)のようにまとめることができる。
Figure 0007077797000007
なお、鋳造速度Vc=1.0m/m、凝固係数K=20.0mm・min^(-1/2)、表層レベルy1=-100mm、境界層レベルy2=-420mmでは、α=0.4735、β=0.0177となり、境界層レベルの自己修復機能の時定数「1/αβ」は117secとなる。
<オブザーバの構成>
ルーエンバーガー型のオブザーバを構成し、直接測定できない境界層レベルを推定する。
オブザーバは、表層レベルの測定値と、表層流量の測定値と、内層流量の測定値とを入力として、表層レベル、境界層レベル、流量外乱の推定値をそれぞれ計算し出力する。なお、最小次元オブザーバを構成することで、表層レベルについては推定を省略してもよい。
鋳型内溶鋼の凝固収縮、非定常バルジングに伴う体積変動等の溶鋼体積収支外乱を補償するよう、ステップ状の流量外乱d2^(t)を考慮しオブザーバを構成する。なお、^はオブザーバの状態変数であることを区別するために付しており、例えばd2^(t)の表記は、d2の上に^が付されているものとする。鋳型内溶鋼の凝固収縮量は鋳造速度Vcに依存するが、この定式化ではVcが異なる場合であっても対応できる。
ステップ状流量外乱d2^(t)を考慮した線形モデルの状態空間表現は、式(15)、式(16)のように表わされる。この状態空間モデルに対し、式(17)のようにオブザーバを構成する。
Figure 0007077797000008
状態空間モデルが可検出である場合、オブザーバによる状態変数の推定誤差は時間とともに減少し、0に近づく(例えば非特許文献2を参照)。ここで、状態空間モデルが可検出とは、式(18)、(19)のシステム行列Aの不安定極λに対し、式(20)の条件を満たすことをいう。nは状態変数xの次元である。
式(15)、式(16)の状態空間モデルでは、不安定極0に対し、式(21)のようになり、可検出性を満たすので、式(17)により構成したオブザーバの推定誤差は漸近的に0に近付けることができる。
Figure 0007077797000009
以上を踏まえて、図5に、第2の実施形態における表層流量及び内層流量の制御系のブロック線図を示す。
図5に示すブロック線図では、図3に示す第1の実施形態におけるブロック線図と比較して、シミュレータがオブザーバに変更された点で相違する。オブザーバにより境界層レベル摂動量y2 を推定し、y2 に境界層レベル設定値を加えたもの(図5中にy2推定値と示す)と境界層レベル目標値(y2目標値)と比較して、コントローラ14の制御下、その差に見合った内層ストッパー13の開度調整を行うフィードバック制御を実行する。オブザーバは、表層レベルy1の測定値と、表層流量Q1の測定値と、内層流量Q2の測定値とを入力として、境界層レベル摂動量y2 を推定する。式(2)に表わされるように、境界層レベルy2の変動は、内層流量Q2を内層断面積A2で除算した上で、鋳造速度Vcを減算した式で表わされる。これに準じて、ブロック線図では、内層ストッパー13の開度に応じて制御される内層流量Q2に1/A2を乗算し、そこから鋳造速度Vcを減算して積分したものが境界層レベルy2となる構成となっている。
以上述べたように、複層鋳片の連続鋳造プロセスの線形近似モデルを利用して、ルーエンバーガー型のオブザーバを構成し、制御対象とする境界層レベルをリアルタイムに推定する。これにより、例えば鋳造中にノズル詰まり、詰まり剥離等の流量特性変化により境界層レベルに変動が生じた場合にも、境界層レベルの変動を検知し、速やかに境界層レベル目標値に回復させることができる。このように複層鋳片の連続鋳造プロセスにおいて、境界層レベルを高精度に制御できるようにすることができ、表層の溶融金属と内層の溶融金属との混合を抑制し、良好な品質の複層鋳片を製造することが可能になる。
なお、溶鋼体積収支外乱の定式化にあたり、ステップ状流量外乱を例としたが、現実の流量特性変化がランプ状とみなせる場合にはランプ状流量外乱を想定してもよい。溶鋼体積収支外乱としてランプ状流量外乱を想定する場合には、式(22)のように外乱のダイナミクスを定式化する。
Figure 0007077797000010
ランプ状流量外乱を考慮した状態空間モデルの定式化を式(23)、式(24)式に示す。この状態空間モデルも可検出性を満たすので、ステップ状流量外乱の場合と同様に、ルーエンバーガー型のオブザーバを構成することができる。
Figure 0007077797000011
(1)実施例1(流量特性変化時の制御シミュレーション)
実施例1では、試験CC(Continuous casting)での複層鋳片の鋳造を想定し、流量特性変化時の制御シミュレーションを行い、本発明を適用する境界層レベル制御方式と、特許文献2に記載の方式に準じた流量比率一定制御方式とを比較した。
境界層レベル制御方式では、第1の実施形態で説明したようにシミュレータにより境界層レベルを推定するようにした。
流量比率一定制御方式では、表層レベル目標値と表層レベル実績値との偏差に基づいて、表層流量及び内層流量の合計注湯量目標値をPID制御により演算する。さらに、この合計注湯量目標値を表層流量及び内層流量の流量比率目標値に基づいて配分し、表層流量目標値、内層流量目標値をそれぞれ計算した上で、それぞれの流量目標値に一致するよう、PID制御により、表層ストッパー開度操作量、内層ストッパー開度操作量を演算することにより、表層流量、内層流量をそれぞれの流量目標値に保持し、表層レベル、境界層レベルを一定に保持する。
なお、境界層レベル制御方式では、表層レベル制御、境界層レベル制御ともにPI制御により行い、流量比率一定制御方式では、合計注湯量演算制御、表層流量目標値制御、内層流量目標値制御ともにPI制御により行う。
本実施例では、(1)ノズル詰まり、(2)詰まり剥離、(3)タンディッシュヘッド下降(タンディッシュ内湯面の下降)に伴う内層ストッパーの流量減少を想定する。図6(a)に示すように、内層ストッパーがある開度となっているとき、タンディッシュヘッド下降に伴って内層ストッパーの流量は徐々に減少する。そして、その途中で内層ストッパーにノズル詰まりが発生して流量が大幅に減少し、その後詰まり剥離が発生して流量の減少が解消された状況となっている。なお、図6(a)の縦軸の「内層ST(ストッパー)流量特性変化率」とは、鋳造開始時の内層ストッパーの流量特性(ストッパーの開度と流量との関係)を基準とした流量特性の相対値を表わす。
シミュレーション条件は、モールド幅:800mm、モールド厚:170mm、表層レベル目標値:-100mm、境界層レベル目標値:-420mm、鋳造速度:1.0m/m、凝固定数20.0mm・min^(-1/2)とした。
また、境界層レベル制御方式のPI制御パラメータとして、表層レベル制御、境界層レベル制御で比例ゲイン:0.30、積分時間:10.0[sec]とした。また、流量比率一定制御方式のPI制御パラメータとして、合計注湯量演算制御で比例ゲイン:1.0*モールド断面積、積分時間:10.0[sec]とし、表層流量目標値制御、内層流量目標値制御で比例ゲイン:0.000002、積分時間:10.0[sec]とした。
<結果>
図6(b)に表層レベルの変動を、(c)に境界層レベルの変動を示す。また、図7(a)に表層流量Q1の変化を、(b)に内層流量Q2の変化を示す。図6及び図7の各特性図の横軸は時間[sec]である。図中の実線が境界層レベル制御方式による特性線を、点線が流量比率一定制御方式による特性線を示す。
図6(a)の内層ストッパーの流量特性変化に対して、図6(b)、(c)に示すように、境界層レベル制御方式では、表層レベル、境界層レベルともに略一定に保つことができている。これに対して、流量比率一定制御方式では、表層レベル、境界層レベルともに変動が大きく、特に境界層レベルの変動を抑制できていない。
境界層レベル制御方式では、制御対象とする境界層レベルをシミュレータ(オブザーバでもよい)によりリアルタイムに推定することにより、境界層レベルの変動を検知し、速やかに境界層レベル目標値に回復させることができる。
一方、流量比率一定制御方式では、内層ストッパーの流量特性変化に伴う溶鋼供給流量の変化の結果生じる境界層レベルの変動に対し、溶鋼供給流量を目標値に回復させた上で複層鋳片の連続鋳造プロセスの自己修復機能により境界層レベルを目標値に回復させる、という間接的な制御方式となっており、境界層レベルの回復に長時間を要する。なお、流量目標値制御においては、積分時間を短くする等、制御ゲインをハイゲインにすることにより外乱抑制効果を高めることができるが、閉ループ系が不安定になるおそれがあるので、制御ゲインを過剰にハイゲインにすることは難しい。
(2)実施例2(鋳造速度変更時の制御シミュレーション)
連続鋳造プロセスの操業においては、鋳造中に鋳造速度Vcの変更操作が行われる。例えば湯上がり制御時から定常操業に向けて鋳造速度Vcを増速したり、湯面変動が激しくなった場合に鋳造速度Vcを減速したりする等の鋳造速度Vcの変更がある。このような状況を想定し、鋳造速度Vcの変更時の制御シミュレーションを行った。
なお、シミュレーション条件、制御パラメータについては、タンディッシュヘッドを一定に保持したことと、鋳造速度Vcを変更すること以外は実施例1と同様である。
図8(a)に示すように、100secから110secにかけて鋳造速度Vcを16.7mm/sec(1.0m/m)から13.3mm/sec(0.8m/m)まで減速させるものとした。なお、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現する式(1)-式(4)、式(7)式により、鋳造速度Vcに応じた流量目標値、流量比率目標値を計算し、境界層レベル制御方式、流量比率一定制御方式における目標値として設定した。さらに、流量比率一定制御方式では、鋳造速度Vc変更に伴う流量変更量(=モールド断面積*鋳造速度Vc変更量)は明らかなので、鋳造速度Vc変更タイミングにおいて流量変更量を目標値に加えるものとした。
<結果>
図8(b)に表層レベルの変動を、(c)に境界層レベルの変動を示す。また、図9(a)に表層ストッパー開度の変化を、(b)に内層ストッパー開度の変化を示す。また、図10(a)に表層流量Q1の変化を、(b)に内層流量Q2の変化を示す。図8乃至図10の各特性図の横軸は時間[sec]である。図中の実線が境界層レベル制御方式による特性線を、点線が流量比率一定制御方式による特性線を示す。
図8(a)の鋳造速度Vcの変更に対して、図8(b)、(C)に示すように、境界層レベル制御方式では、表層レベル、境界層レベルともに変動を速やかに抑制し、表層レベル目標値に収束させることができる。これに対して、流量比率一定制御方式では、表層レベル、境界層レベルともに変動が大きく、特に境界層レベル目標値への回復が遅くなっている。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明を適用する複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御装置は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータにより実現可能である。
また、本発明は、本発明の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。
1:表層ノズル、2:内層ノズル、3:表層タンディッシュ、4:内層タンディッシュ、5:鋳型、6:磁場発生装置、7:境界、8:湯面、9:湯面レベル計、10:表層用の流量計、11:内層用の流量計、12:表層ストッパー、13:内層ストッパー、14:コントローラ、15:凝固シェル位置、201:入力部、202:制御部、203:推定部、204:制御部

Claims (7)

  1. 表層ノズル及び内層ノズルから鋳型内に溶融金属を注入し、前記鋳型内において表層の溶融金属と内層の溶融金属とを境界を挟んで上下に分離して、表層の組成と内層の組成とが異なる複層鋳片を製造する連続鋳造プロセスの制御方法であって、
    前記鋳型内の湯面の位置である表層レベルを測定する湯面レベル計と、前記表層ノズルの溶融金属の供給流量である表層流量を測定する表層用の流量計と、前記内層ノズルの溶融金属の供給流量である内層流量を測定する内層用の流量計とを用い、
    少なくとも、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルであり、前記境界の位置である境界層レベルの変動が、前記内層流量を、前記鋳型の横断面における前記内層の断面積で除算した上で、鋳造速度を減算した式で表されるモデルを利用して、前記境界層レベルを推定する推定ステップと、
    前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値、及び前記モデルによる前記境界層レベルの推定値をそれぞれの目標値に保つように、前記表層流量、及び前記内層流量を制御する制御ステップとを行うことを特徴とする複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
  2. 前記モデルを利用してオブザーバが構成され、
    前記推定ステップでは、前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値と、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、前記オブザーバにより前記境界層レベルを推定することを特徴とする請求項1に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
  3. 前記オブザーバとして、前記モデルを線形近似した線形近似モデルを利用して、ルーエンバーガー型のオブザーバが構成されることを特徴とする請求項2に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
  4. 前記オブザーバは、前記表層レベルと、前記境界層レベルと、溶融金属体積収支外乱とを状態変数とすることを特徴とする請求項2又は3に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
  5. 前記溶融金属体積収支外乱として、ステップ状外乱又はランプ状流量外乱を与えることを特徴とする請求項4に記載の複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御方法。
  6. 表層ノズル及び内層ノズルから鋳型内に溶融金属を注入し、前記鋳型内において表層の溶融金属と内層の溶融金属とを境界を挟んで上下に分離して、表層の組成と内層の組成とが異なる複層鋳片を製造する連続鋳造プロセスの制御装置であって、
    湯面レベル計による前記鋳型内の湯面の位置である表層レベルの測定値と、表層用の流量計による前記表層ノズルの溶融金属の供給流量である表層流量の測定値と、内層用の流量計による前記内層ノズルの溶融金属の供給流量である内層流量の測定値とを入力する入力手段と、
    少なくとも、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルであり、前記境界の位置である境界層レベルの変動が、前記内層流量を、前記鋳型の横断面における前記内層の断面積で除算した上で、鋳造速度を減算した式で表されるモデルを利用して、前記境界層レベルを推定する推定手段と、
    前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値、及び前記推定手段による前記境界層レベルの推定値をそれぞれの目標値に保つように、前記表層流量、及び前記内層流量を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする複層鋳片の連続鋳造プロセスの制御装置。
  7. 表層ノズル及び内層ノズルから鋳型内に溶融金属を注入し、前記鋳型内において表層の溶融金属と内層の溶融金属とを境界を挟んで上下に分離して、表層の組成と内層の組成とが異なる複層鋳片を製造する連続鋳造プロセスを制御するためのプログラムであって、
    湯面レベル計による前記鋳型内の湯面の位置である表層レベルの測定値と、表層用の流量計による前記表層ノズルの溶融金属の供給流量である表層流量の測定値と、内層用の流量計による前記内層ノズルの溶融金属の供給流量である内層流量の測定値とを入力する入力手段と、
    少なくとも、前記表層用の流量計による前記表層流量の測定値と、前記内層用の流量計による前記内層流量の測定値とに基づいて、複層鋳片の連続鋳造プロセスを表現するモデルであり、前記境界の位置である境界層レベルの変動が、前記内層流量を、前記鋳型の横断面における前記内層の断面積で除算した上で、鋳造速度を減算した式で表されるモデルを利用して、前記境界層レベルを推定する推定手段と、
    前記湯面レベル計による前記表層レベルの測定値、及び前記推定手段による前記境界層レベルの推定値をそれぞれの目標値に保つように、前記表層流量、及び前記内層流量を制御する制御手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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