JP7058163B2 - 手摺部材の形状決定方法、手摺部材の製造方法、および手摺の製造方法 - Google Patents
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(1)利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する、ステップ、
(2)前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する、ステップ、
(3)前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する、ステップ、
を備える、手摺部材の形状決定方法。
さらに、施工に必要なブラケットおよびビスの組合せを決定する、
上記〔1〕の手摺部材の形状決定方法。
前記手摺部材が、一の方向に延びる棒状本体部を備える手摺部材であって、
前記棒状本体部の少なくとも一方の端部に、他の手摺部材との接続面部を有し、
前記接続面部の少なくとも一方が、前記棒状本体部の軸方向に対して傾斜した法線を有し、前記棒状本体部の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を備える、手摺部材である、
上記〔1〕および〔2〕の手摺部材の形状決定方法。
前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側を内側面、その反対側を外側面とするとき、
前記傾斜面部が、前記内側面を含む面とおよび前記外側面を含む面との間に設けられている、
上記〔3〕の手摺部材の形状決定方法。
前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、
前記端部の前記外側面に、前記傾斜面と略直角をなす平面を有する外側平面部を備える、
上記〔3〕および〔4〕の手摺部材の形状決定方法。
上記〔3〕および〔5〕のいずれかの手摺部材の形状決定方法。
手摺部材の製造方法。
(a)棒状素材の少なくとも一方の端部を、その軸方向に対して傾斜する面で切断して、傾斜平面を形成する工程、および、
(b)前記傾斜平面が、前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、前記外側面側において、前記傾斜平面に直交する面で切断して、外側平面部を形成するとともに、前記棒状素材の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を形成する工程。
手摺の製造方法。
本実施形態に係る手摺部材の形状決定方法は、プレカット手摺部材の形状を決定する方法であって、下記の(1)~(3)のステップを備える。
(1)利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する、ステップ、
(2)前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する、ステップ、
(3)前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する、ステップ、
件を決定する、ステップ。
このステップは、利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する。ここで、階段パターン情報とは、概略構成、直段・廻り段・踊り場の別と順序、直段・廻り段の段数、廻り段部のまわり向き(右回り、左回り)、踊り場の有無などの情報である。
このステップは、前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する。手摺部材の組合せ条件とは、施工時の手摺を構成するための手摺部材の大まかな寸法、本数、大まかな加工形状(端部の角度)などの条件である。例えば、図8に示す階段は、U型の階段であり、4段の下直段、4段の180°右回りのまわり段(踊り場あり)、および、5段の上直段で構成される階段である。この階段パターン情報に基づいて、例えば、4段の下直段に連続する壁面に長尺の手摺部材1本、踊り場に連続する壁面に短尺の手摺部材1本、踊り場に続く2段のまわり段に連続する壁面に中尺の手摺部材1本、まわり段の最上段に連続する壁面に短尺の手摺部材1本、4段の上直段に連続する壁面に長尺の手摺部材1本が必要であるとの施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する。また、コーナー部を連続的に接続するための部材(例:手摺部材60)を含めて部材の組み合わせ条件を決定してもよい。手摺部材の組み合わせ条件を決定する際には、直段・廻り段・踊り場の別と順序、直段・廻り段の段数等に対応する手摺部材の組み合わせ条件を、対応表(例:「部材拾い出しロジック」の表)を参照して決定してもよい。組合せ条件とは、手摺部材の大まかな長さの条件であってもよいし、図3(a)~(d)に示すような各種の手摺部材30、40、50、60などの種別条件であってもよい。
このステップは、前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する。例えば、階段構成部材の寸法情報(蹴上寸法、踏面寸法、モジュール(メータ/尺)、壁厚み、まわり段初段段鼻ズレ寸法、まわり段最上段段鼻ズレ寸法、階段最上段から壁面までの寸法、踊り場踏面寸法などの情報)に基づいて、階段に施工される手摺の具体的な構成が決定され、その構成に応じた手摺部材の形状、例えば、手摺部材の寸法および形状(接続面部の形状、角度など)が決定される。特に、図1~5に示す手摺部材10の場合には、棒状本体部の長さなど、内側面11aの長さなど、外側面11bの有無、長さ、角度など、接続面部13aの角度など、外側平面部13bの長さ、角度など、棒状固定具15の設置位置など、挿入孔16の設置位置など、ネジ用孔17の設置位置などの形状がこのステップにより決定される。
図1に示すように、手摺部材10は、一の方向(図中Xの方向)に延びる棒状本体部11を備えている。棒状本体部11は、木質材料、たとえば、天然木の集成材または無垢材からなるのがよい。また、棒状本体部11は、その長さ方向において軸方向A0に垂直な断面の輪郭線形状は略一定であるのがよい。棒状本体部11は、その両端部12、13に接続面部12a、13aを有している。ただし、棒状本体部11は、その少なくとも一方の端部13に接続面部13aを有しておればよい。棒状本体部11の長さは、備え付け予定の壁面の長さ、位置などの条件に応じて変更可能である。典型的な長さは、50~5000mmである。
手摺部材10と、他の手摺部材とを接続し、壁面に固定することにより、手摺を施工(製造)することができる。他の手摺部材としては、下記のものが挙げられる。
(2)図3(b)に示す、棒状本体部41の一端に傾斜面部41aを備え、他端に、壁面に固定するための、棒状本体部41の軸に垂直な法線を有する接続面部41cを備えるスタート用手摺部材40(本発明の手摺部材の一態様、図8において符号S)、
(3)図3(c)に示す、棒状本体部51の一端に垂直面部51bを備え、他端に壁面に固定するための、棒状本体部51の軸に垂直な法線を有する接続面部51cを備えるエンド用手摺部材50(図8において符号E)、
(4)図3(d)に示す、一端に傾斜面部61a、他端に垂直面部61bを備える手摺部材60(本発明の手摺部材の一態様、図8において符号CS)、
(5)両端に傾斜面部を備える手摺部材(本発明の手摺部材の一態様、図示省略)などが挙げられる。
上記のようにして手摺部材の形状を決定することにより、手摺部材を製造することができる。例えば、上記の決定した形状に従って、下記(a)および(b)の工程により、手摺部材を製造することができる。
(a)棒状素材の少なくとも一方の端部を、その軸方向に対して傾斜する面で切断して、傾斜平面を形成する工程、および、
(b)前記傾斜平面が、前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、前記外側面側において、前記傾斜平面に直交する面で切断して、外側平面部を形成するとともに、前記棒状素材の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を形成する工程。
上記のようにして製造した手摺部材を用いて手摺を施工することができる。このとき、手摺部材形状決定ステップ(上記(3)のステップ)によって作成した、施工用図面、および、手摺設置用治具(例えば、廻り段のコーナー部とブラケットとの位置関係を実寸法で示したシート)を用意し、階段の施工時に、このシートを壁面に貼り付けることにより、ブラケットを正確な位置に設置してもよい。
11 棒状本体部
11a 内側面
11b 外側面
12、13 端部
12a、13a 接続面部
13b 外側平面部
15 棒状固定具
15a 大径部
15b 首部
16 挿入孔
17 ネジ用孔
18 把持部
18a ネジ
19 スペーサ
100 他の手摺部材
31、41、51 棒状本体部
31a、41a、51a 傾斜面部
31b、51b 垂直面部
30 中間手摺部材
40 スタート用手摺部材
41c、51c 接続面部
50 エンド用手摺部材
60 手摺部材
200、300 手摺
210、310手摺部材
213a、313a 傾斜面部
213b、313b 外側平面部
220、320 他の手摺部材
220a、320a 垂直面部
S スタート用手摺部材
C 中間手摺部材
CS 手摺部材
E エンド用手摺部材
Claims (7)
- プレカット手摺部材の形状を決定する方法であって、
(1)利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する、ステップ、
(2)前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する、ステップ、
(3)前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する、ステップ、
を備え、
前記(3)のステップにおいて、
前記手摺部材が、一の方向に延びる棒状本体部を備える手摺部材であって、
前記棒状本体部の少なくとも一方の端部に、他の手摺部材との接続面部を有し、
前記接続面部の少なくとも一方が、前記棒状本体部の軸方向に対して傾斜した法線を有し、前記棒状本体部の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を備え、
前記棒状本体部の前記傾斜面部を備える端部において、
前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、
前記端部の前記外側面に、前記傾斜面部と略直角をなす平面を有する外側平面部を備える、手摺部材の形状決定方法。 - 前記(2)のステップにおいて、
さらに、施工に必要なブラケットおよびビスの組合せを決定する、
請求項1に記載の手摺部材の形状決定方法。 - 前記棒状本体部の前記傾斜面部を備える端部において、
前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側を内側面、その反対側を外側面とするとき、
前記傾斜面部が、前記内側面を含む面とおよび前記外側面を含む面との間に設けられている、
請求項1または2に記載の手摺部材の形状決定方法。 - 前記軸方向に垂直な断面の輪郭線形状が、長方形である、
請求項1から3までのいずれかに記載の手摺部材の形状決定方法。 - 請求項1から4までのいずれかに記載の方法によって決定した形状の手摺部材を製造する、
手摺部材の製造方法。 - 下記(a)および(b)の工程を有する、請求項5に記載の手摺部材の製造方法。
(a)棒状素材の少なくとも一方の端部を、その軸方向に対して傾斜する面で切断して、傾斜平面を形成する工程、および、
(b)前記傾斜平面が、前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、前記外側面側において、前記傾斜平面に直交する面で切断して、外側平面部を形成するとともに、前記棒状素材の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を形成する工程。 - 請求項5または6に記載の方法によって製造した手摺部材を用いて手摺を製造する、
手摺の製造方法。
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