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JP7058163B2 - 手摺部材の形状決定方法、手摺部材の製造方法、および手摺の製造方法 - Google Patents

手摺部材の形状決定方法、手摺部材の製造方法、および手摺の製造方法 Download PDF

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JP7058163B2 JP2018065080A JP2018065080A JP7058163B2 JP 7058163 B2 JP7058163 B2 JP 7058163B2 JP 2018065080 A JP2018065080 A JP 2018065080A JP 2018065080 A JP2018065080 A JP 2018065080A JP 7058163 B2 JP7058163 B2 JP 7058163B2
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淳一 林
達平 井上
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朝日ウッドテック株式会社
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Description

本発明は、手摺部材の形状決定方法、手摺部材の製造方法、および手摺の製造方法に関する。
従来、複数の手摺部材を接続して階段の壁面に手摺を施工する際には、接続するそれぞれの手摺部材の端部に一定の傾斜角の傾斜面を設けて、その傾斜面同士を当接した状態で固定することが行われている。
特許文献1には、手摺本体と手摺本体とを接続する曲折接続部(重合体製)が伸縮することにより、手摺本体間の交差角度を調整可能とした手摺が開示されている。また、特許文献2および特許文献3には、手摺部材の端部同士を接続する連結部材(エンドキャップ)が開示されている。
特開平10-121688号公報 特開2010-48006号公報 特開2008-180067号公報
特許文献1の発明の曲折接続部、または、特許文献2および特許文献3の連結部材(エンドキャップ)を用いれば、接続箇所を隠すことができるものの、金属や樹脂などで製造された異質な材料で固定することになり、見栄えが悪い。特に、天然木の集成材や無垢材を用いた手摺部材の場合、意匠性を著しく劣化させる。
このように、従来技術においては、施工現場において手摺部材同士の接続角度を調整可能にするために様々な工夫がなされているが、いずれも意匠性を劣化させるものであった。一方で、現在の内装材については、プレカット技術が進んでおり、階段の設計と同時に手摺の設計も行われるため、施工現場での調整よりも、意匠性の向上と、施工現場での施工性の向上への要求が強くなってきている。
しかし、プレカットを前提とする場合には、階段のパターン(直階段、L字周り階段、U字周り階段、踊り場の有無など)、および、階段の構成部材(蹴上、踏面、壁厚みなど)の寸法に応じて、手摺部材の長さを調整したり、接続部の角度を調整したり、必要な部品(ブラケット、ビス等)の数を設定したり、種々の手間がかかる。
本発明は、階段のパターンおよび階段の構成部材の寸法に応じた適切な手摺部材の組合せ条件およびサイズ(長さ、角度)を決定する方法、その決定方法により決定したサイズの手摺部材の製造方法、その手摺部材を用いた手摺の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成させた。本発明は、下記を要旨とする。
〔1〕プレカット手摺部材の形状を決定する方法であって、
(1)利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する、ステップ、
(2)前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する、ステップ、
(3)前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する、ステップ、
を備える、手摺部材の形状決定方法。
〔2〕前記(2)のステップにおいて、
さらに、施工に必要なブラケットおよびビスの組合せを決定する、
上記〔1〕の手摺部材の形状決定方法。
〔3〕前記(3)のステップにおいて、
前記手摺部材が、一の方向に延びる棒状本体部を備える手摺部材であって、
前記棒状本体部の少なくとも一方の端部に、他の手摺部材との接続面部を有し、
前記接続面部の少なくとも一方が、前記棒状本体部の軸方向に対して傾斜した法線を有し、前記棒状本体部の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を備える、手摺部材である、
上記〔1〕および〔2〕の手摺部材の形状決定方法。
〔4〕前記棒状本体部の前記傾斜面部を備える端部において、
前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側を内側面、その反対側を外側面とするとき、
前記傾斜面部が、前記内側面を含む面とおよび前記外側面を含む面との間に設けられている、
上記〔3〕の手摺部材の形状決定方法。
〔5〕前記棒状本体部の前記傾斜面部を備える端部において、
前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、
前記端部の前記外側面に、前記傾斜面と略直角をなす平面を有する外側平面部を備える、
上記〔3〕および〔4〕の手摺部材の形状決定方法。
〔6〕前記軸方向に垂直な断面の輪郭線形状が、長方形である、
上記〔3〕および〔5〕のいずれかの手摺部材の形状決定方法。
〔7〕上記〔1〕~〔6〕のいずれかの方法によって決定した形状の手摺部材を製造する、
手摺部材の製造方法。
〔8〕下記(a)および(b)の工程を有する、上記〔7〕の手摺部材の製造方法。
(a)棒状素材の少なくとも一方の端部を、その軸方向に対して傾斜する面で切断して、傾斜平面を形成する工程、および、
(b)前記傾斜平面が、前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、前記外側面側において、前記傾斜平面に直交する面で切断して、外側平面部を形成するとともに、前記棒状素材の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を形成する工程。
〔9〕上記〔7〕または〔8〕の方法によって製造した手摺部材を用いて手摺を製造する、
手摺の製造方法。
本発明によれば、利用者が階段のパターンおよび階段の構成部材の寸法を入力するだけで、施工予定の階段に適切な手摺部材の組合せ条件およびサイズ(長さ、角度)を決定することができるので、プレカット手摺部材の製造に有用であり、さらには、その手摺部材を用いた手摺の製造にも有用である。
図1は手摺部材を示す模式図である。(a)は正面図である。(b)は(a)の紙面右方向から見た側面図である。 図2は他の手摺部材を示す模式図である。(a)は正面図である。(b)は(a)の紙面右方向から見た側面図である。 図3は手摺に用いることができる手摺部材の例を示す模式図である。 図4は手摺部材の接続状況を示す模式図である。 図5は手摺部材の一部を示す模式図である。(a)は正面図である。(b)は(a)の紙面右方向から見た底面図である。(c)は(b)のA-A断面図である。 図6は、手摺の一部を示す模式図である。 図7は、他の手摺の一部を示す模式図である。 図8は、手摺の全体構成の例を示す模式図である。
1.本実施形態に係る手摺部材の形状決定方法
本実施形態に係る手摺部材の形状決定方法は、プレカット手摺部材の形状を決定する方法であって、下記の(1)~(3)のステップを備える。
(1)利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する、ステップ、
(2)前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する、ステップ、
(3)前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する、ステップ、
件を決定する、ステップ。
これにより、利用者が階段のパターンおよび階段の構成部材の寸法を入力するだけで、施工予定の階段に適切な手摺部材の組合せ条件およびサイズ(長さ、角度)を決定することができる。
1-1.入力情報取得ステップ(上記(1)のステップ)
このステップは、利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する。ここで、階段パターン情報とは、概略構成、直段・廻り段・踊り場の別と順序、直段・廻り段の段数、廻り段部のまわり向き(右回り、左回り)、踊り場の有無などの情報である。
概略構成とは、例えば、I型(直段のみで構成される階段)、L型(直段および90°まわり段で構成される階段)、U型(直段、180°まわり段および直段で構成される階段)、J型(直段および180°まわり段で構成される階段)、C型(少なくとも、90°まわり段、直段および90°まわり段を含む階段)、G型(少なくとも、90°まわり段、直段および180°まわり段を含む階段、または、少なくとも、90°まわり段、直段、90°まわり段、直段および90°まわり段を含む階段を含む階段)などの大まかな階段構成を意味する。
階段構成部材の寸法情報とは、蹴上寸法、踏面寸法、モジュール(メータ/尺)、壁厚み、まわり段初段段鼻ズレ寸法、まわり段最上段段鼻ズレ寸法、階段最上段から壁面までの寸法、踊り場踏面寸法などの情報であり、特に、蹴上寸法、踏面寸法、モジュール(メータ/尺)および壁厚みを含むことが好ましい。
1-2.手摺部材の組合せ条件決定ステップ(上記(2)のステップ)
このステップは、前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する。手摺部材の組合せ条件とは、施工時の手摺を構成するための手摺部材の大まかな寸法、本数、大まかな加工形状(端部の角度)などの条件である。例えば、図8に示す階段は、U型の階段であり、4段の下直段、4段の180°右回りのまわり段(踊り場あり)、および、5段の上直段で構成される階段である。この階段パターン情報に基づいて、例えば、4段の下直段に連続する壁面に長尺の手摺部材1本、踊り場に連続する壁面に短尺の手摺部材1本、踊り場に続く2段のまわり段に連続する壁面に中尺の手摺部材1本、まわり段の最上段に連続する壁面に短尺の手摺部材1本、4段の上直段に連続する壁面に長尺の手摺部材1本が必要であるとの施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する。また、コーナー部を連続的に接続するための部材(例:手摺部材60)を含めて部材の組み合わせ条件を決定してもよい。手摺部材の組み合わせ条件を決定する際には、直段・廻り段・踊り場の別と順序、直段・廻り段の段数等に対応する手摺部材の組み合わせ条件を、対応表(例:「部材拾い出しロジック」の表)を参照して決定してもよい。組合せ条件とは、手摺部材の大まかな長さの条件であってもよいし、図3(a)~(d)に示すような各種の手摺部材30、40、50、60などの種別条件であってもよい。
このとき、例えば、施工に必要なブラケットの本数および形状、ビスの本数、さらには、後段のスペーサ19を用いる手摺の場合には、スペーサ19の形状および枚数など、付属部品の組合せ条件を決定することとしてもよい。
なお、このステップにおいては、手摺部材の大まかなサイズや本数などの組合せ条件、または、付属部品の本数および形状などの組合せ条件について決定するが、手摺部材の詳細なサイズおよび形状(接続面部の形状、角度など)などは決まっていない。
1-3.手摺部材形状決定ステップ(上記(3)のステップ)
このステップは、前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する。例えば、階段構成部材の寸法情報(蹴上寸法、踏面寸法、モジュール(メータ/尺)、壁厚み、まわり段初段段鼻ズレ寸法、まわり段最上段段鼻ズレ寸法、階段最上段から壁面までの寸法、踊り場踏面寸法などの情報)に基づいて、階段に施工される手摺の具体的な構成が決定され、その構成に応じた手摺部材の形状、例えば、手摺部材の寸法および形状(接続面部の形状、角度など)が決定される。特に、図1~5に示す手摺部材10の場合には、棒状本体部の長さなど、内側面11aの長さなど、外側面11bの有無、長さ、角度など、接続面部13aの角度など、外側平面部13bの長さ、角度など、棒状固定具15の設置位置など、挿入孔16の設置位置など、ネジ用孔17の設置位置などの形状がこのステップにより決定される。
このようにして決定した手摺部材の形状に関するデータに基づいて、部材の図面(設計図面、加工装置用図面、施工用図面など)を作成することも可能であり、作成した図を出力することも可能である。また、決定した手摺部材の形状に関するデータを加工装置に送信し、そのデータに基づいて加工を行うことも可能である。また、長尺の手摺部材用素材から複数の手摺部材を切り出すための木取り図、さらには、加工指示書、加工手順書などの製造仕様に関わる書類を作成することも可能である。さらに、見積書、納品書など、販売に関わる書類を作成することも可能である。
その他、手摺部材の形状に関するデータに基づいて、施工時に手摺の設置場所を特定するための図面または治具を作製することも可能である。例えば、階段と手摺構成部材(ブラケット、手摺部材等)との位置関係を実寸法で示したシートが考えられる。例えば、廻り段のコーナー部とブラケットとの位置関係を実寸法で示したシートを用意し、階段の施工時に、このシートを壁面に貼り付けることにより、ブラケットを正確な位置に設置することが容易となる。
本実施形態に係る手摺部材の形状決定方法は、プレカット手摺部材であれば、様々な形状のものに適用することができるが、特に、下記の形状の手摺部材の寸法の決定に適用することができる。
1-4.手摺部材の形状
図1に示すように、手摺部材10は、一の方向(図中Xの方向)に延びる棒状本体部11を備えている。棒状本体部11は、木質材料、たとえば、天然木の集成材または無垢材からなるのがよい。また、棒状本体部11は、その長さ方向において軸方向Aに垂直な断面の輪郭線形状は略一定であるのがよい。棒状本体部11は、その両端部12、13に接続面部12a、13aを有している。ただし、棒状本体部11は、その少なくとも一方の端部13に接続面部13aを有しておればよい。棒状本体部11の長さは、備え付け予定の壁面の長さ、位置などの条件に応じて変更可能である。典型的な長さは、50~5000mmである。
一方の接続面部13aは、棒状本体部11の軸方向Aに対して傾斜した法線Aを有する傾斜面部である。他方の接続面部12aは、軸方向Aに垂直な面で構成される垂直面部である。他方の接続面部12aについては、接続面部13aと同様の傾斜面部であってもよいが、部品の共通化による製造コスト低減の観点および意匠性の観点からは、図に示す例のように、軸方向Aに垂直な面で構成される垂直面部であることが好ましい。
傾斜面部で構成される接続面部13aは、棒状本体部11の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有している。また、図に示す例では、接続面部13aは、他方の接続面部12aとも略同一の輪郭線形状を有している。略同一の輪郭線形状とは、人の手に馴染む形状であれば、制限はないが、例えば、長方形である。このような形状であれば、垂直面部で構成される他方の接続面部12aの形状も略同一の輪郭線形状の長方形とすることができる。その結果、傾斜面部で構成される接続面部13aを他方の接続面部12aと略同一の輪郭線形状とするのが容易になる。なお、長方形のそれぞれの角部に面取り部を備えていてもよい。輪郭線形状が長方形である場合の典型的な寸法は、縦20~100mm、横20~100mmである。
特に、棒状本体部11の傾斜面部13aを備える端部13には、傾斜面部13aを構成する平面(法線Aを有する平面)が、軸方向Aに対して傾斜した側の側面を内側面11a、その反対側を外側面11bとするとき、傾斜面部13aが、内側面11aを含む面とおよび外側面11bを含む面との間に設けられていることが好ましい。この構成であれば、手摺として施工したときの意匠性が向上する。また、図2に示すように、他の手摺部材10は、棒状本体部11の傾斜面部13aを備える端部13には、端部13の外側面11bに、傾斜面13aの法線Aと略直角をなす法線Aを有する外側平面部13bを備えるものである。このとき、傾斜面13aと外側平面部13bとは略直角な角部を形成する。法線Aと法線Aと角度は、必ずしも略直角でなくてもよいが、略直角にすれば、他の手摺部材の垂直面部で構成される接続面部と接続して手摺として施工したときの意匠性が向上する。
手摺部材10は、屈曲点がある手摺であっても、プレカット加工により自由にその角度調整ができ、かつ部材点数を減らすことができ、しかも意匠性に優れている。よって、手摺部材10は、例えば、階段用手摺部材に適している。
1-5.手摺
手摺部材10と、他の手摺部材とを接続し、壁面に固定することにより、手摺を施工(製造)することができる。他の手摺部材としては、下記のものが挙げられる。
(1)図3(a)に示す、棒状本体部31の一端に傾斜面部31a、他端に垂直面部31bを備える中間手摺部材30(本発明の手摺部材の一態様、図8において符号C)、
(2)図3(b)に示す、棒状本体部41の一端に傾斜面部41aを備え、他端に、壁面に固定するための、棒状本体部41の軸に垂直な法線を有する接続面部41cを備えるスタート用手摺部材40(本発明の手摺部材の一態様、図8において符号S)、
(3)図3(c)に示す、棒状本体部51の一端に垂直面部51bを備え、他端に壁面に固定するための、棒状本体部51の軸に垂直な法線を有する接続面部51cを備えるエンド用手摺部材50(図8において符号E)、
(4)図3(d)に示す、一端に傾斜面部61a、他端に垂直面部61bを備える手摺部材60(本発明の手摺部材の一態様、図8において符号CS)、
(5)両端に傾斜面部を備える手摺部材(本発明の手摺部材の一態様、図示省略)などが挙げられる。
いずれの手摺部材も、その意匠性の観点から、その長さ方向において軸方向に垂直な断面の輪郭線形状は略一定であり、しかも、手摺部材10の軸方向に垂直な断面の輪郭線形状と略同一形状であるのがよい。
図4に示すように、手摺においては、手摺部材10の少なくとも一方の端部に設けられた接続面部には、その面から突出した、先端に大径部15aを有する棒状固定具15を備えている。そして、他の手摺部材100の少なくとも一方の端部に設けられた接続面部には、棒状固定具15を挿入する挿入孔16と、挿入孔16の底部に棒状固定具15の大径部15aを着脱可能な把持部18とを備えている。そして、例えば、一方の手摺部材10を他の手摺部材100に接続する際には、一方の手摺部材の棒状固定具15を挿入孔16に挿入し、その状態で固定される。
図5は、この着脱機構を説明している。図5(b)に示すように、把持部18は、ドライバで回転可能なネジ18aを有している。そして、棒状固定具15を挿入孔16に装入した状態で、挿入孔16の垂直方向に空けられたネジ用孔17からネジ18aを時計回りに回転させると大径部15aの根元側にある首部15bに噛み込み、大径部15aを挿入孔16の底部の方向(図面右方向)に引き寄せ、把持する機構(所謂、引き寄せ機構)を有している。また、把持部18は、ネジ18aを反時計回りに回転させると、首部15bへの噛み込みを解除して、大径部15aを開放し、他の手摺部材を外すことができる。これにより、手摺部材10と他の手摺部材100とを容易に着脱可能とすることができる。
なお、手摺部材10と他の手摺部材100と接続は、上記の方法によるのが最も好ましいが、例えば、ダボによって固定する方法、接続金具およびビスによって固定する方法などの一般的な方法のほか、単にこれらの接続面部同士を近接させるか、接触させた状態とするだけで、固定しなくてもよい。また、図5には、傾斜面部に棒状固定具15、垂直面部に挿入孔16および把持部18を備える例を示すが、傾斜面部に挿入孔16および把持部18、垂直面部に棒状固定具15を備えるものであってもよい。
接続される傾斜面部および垂直面部の間には、平板状のスペーサ19を備えるのがよい。これにより、加工精度のばらつきによって生じる接続面部同士の形状差や隙間を目立たなくして、意匠性向上に寄与する。また、他の手摺部材と接続する際の接触傷を減らすこともできる。平板状のスペーサ19の材質には制約がないが、例えば、金属、硬質樹脂、軟質樹脂などである。
スペーサ19は、薄すぎると接続面部同士の形状差が目立ちやすくなり、意匠性を劣化させるので、厚さは1.0mm以上とするのが好ましい。1.5mm以上がより好ましい。また、厚すぎると、スペーサ19が目立ちやすくなり、逆に意匠性を劣化させるので、厚さは3.0mm以下とするのが好ましい。2.5mm以下がより好ましい。スペーサ19は、接続面部よりも少しでも大きい場合には、目立やすくなり、意匠性を劣化させるので、接続面部よりも小さい構成とする、つまり、手摺部材10と他の手部材100との間にスペーサ19によって溝が形成される構成とするのが好ましい。ただし、この溝の深さが浅すぎると接続面部同士の形状差が目立ちやすくなり、意匠性を劣化させるので、深さは1.0mm以上とするのが好ましい。1.5mm以上がより好ましい。また、深すぎると、利用者が指を引っ掛けたり挟んだりしやすくなり、使用感が劣化する(特に、スペーサ19が厚い場合に劣化が顕著となる。)ので、深さは3.0mm以下とする。2.5mm以下がより好ましい。
図6に示すように、手摺200は、手摺部材210と、一の方向に延びる棒状本体部で構成される他の手摺部材220とを接続して構成される。このとき、手摺部材210の傾斜面部213aと、他の手摺部材220の少なくとも一方の端部に軸方向に垂直な面で構成される垂直面部220aとを当接し、固定している。この固定は、例えば、前掲の図5に示す固定方法を利用することができる。
図6に示すように、手摺部材210の外側面が鉛直方向の下方に向くように施工してもよいが、図7に示す手摺300のように、手摺部材310の外側面を鉛直方向の上方に向けてもよい。いずれの場合も、外側面には外側平面部213b、313bが設けられていることが意匠性の観点から好ましい。
図8に示すように、手摺を階段の外廻壁に施工する場合には、例えば、最下位置に、階段の上り角度に沿って、スタート用手摺部材Sが設けられ、踊り場の位置で、スタート用手摺部材Sには、踊り場面に平行な中間手摺部材Cが接続される。なお、スタート手摺部材Sの傾斜面部の角度は、階段の上り角度によって設定され、プレカット加工されている。
そして、踊り場から更に上る階段部分では、鉛直方向から見たとき、スタート用手摺部材Sが設置された第一壁(図示省略)に対して直角に正面壁(図示省略)が施工されており、手摺は、この壁面に施工される。すなわち、踊り場面に平行な方向に手摺部材CSが設けられ、さらに、階段の上り角度に沿って中間手摺部材Cが順に接続される。ここで、鉛直方向から見たとき、正面壁(図示省略)に対して直角に第二壁(図示省略)が施工されており、この壁には、手摺部材CS、中間手摺部材C、中間手摺部材Cおよびエンド用手摺部材Eが接続されている。予め複数の手摺部材を接続した後、ブラケットを介して壁面に取り付けても良く、壁面への固定と手摺部材同士の接続を並行して行ってもよい。
このように、手摺は、容易に施工可能であり、接続面を露出させることがないため、意匠性が極めて優れている。
2.本実施形態に係る手摺部材の製造方法
上記のようにして手摺部材の形状を決定することにより、手摺部材を製造することができる。例えば、上記の決定した形状に従って、下記(a)および(b)の工程により、手摺部材を製造することができる。
(a)棒状素材の少なくとも一方の端部を、その軸方向に対して傾斜する面で切断して、傾斜平面を形成する工程、および、
(b)前記傾斜平面が、前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、前記外側面側において、前記傾斜平面に直交する面で切断して、外側平面部を形成するとともに、前記棒状素材の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を形成する工程。
これにより、削りだしなどの特殊な加工を用いることなく、切断工程のみで手摺部材を製造することが可能である。上記それぞれの工程においては、それぞれの角を面取りする工程を備えていてもよい。また、得られた手摺部材を塗装する工程を更に備えてもよい。
3.本実施形態に係る手摺の製造方法
上記のようにして製造した手摺部材を用いて手摺を施工することができる。このとき、手摺部材形状決定ステップ(上記(3)のステップ)によって作成した、施工用図面、および、手摺設置用治具(例えば、廻り段のコーナー部とブラケットとの位置関係を実寸法で示したシート)を用意し、階段の施工時に、このシートを壁面に貼り付けることにより、ブラケットを正確な位置に設置してもよい。
本発明によれば、利用者が階段のパターンおよび階段の構成部材の寸法を入力するだけで、施工予定の階段に適切な手摺部材の組合せ条件およびサイズ(長さ、角度)を決定することができるので、プレカット手摺部材の製造に有用であり、さらには、その手摺部材を用いた手摺の製造にも有用である。
10 手摺部材
11 棒状本体部
11a 内側面
11b 外側面
12、13 端部
12a、13a 接続面部
13b 外側平面部
15 棒状固定具
15a 大径部
15b 首部
16 挿入孔
17 ネジ用孔
18 把持部
18a ネジ
19 スペーサ
100 他の手摺部材

31、41、51 棒状本体部
31a、41a、51a 傾斜面部
31b、51b 垂直面部
30 中間手摺部材
40 スタート用手摺部材
41c、51c 接続面部
50 エンド用手摺部材
60 手摺部材

200、300 手摺
210、310手摺部材
213a、313a 傾斜面部
213b、313b 外側平面部
220、320 他の手摺部材
220a、320a 垂直面部

S スタート用手摺部材
C 中間手摺部材
CS 手摺部材
E エンド用手摺部材

Claims (7)

  1. プレカット手摺部材の形状を決定する方法であって、
    (1)利用者が入力した階段パターン情報および階段構成部材の寸法情報を取得する、ステップ、
    (2)前記階段パターン情報に基づいて、施工に必要な手摺部材の組合せ条件を決定する、ステップ、
    (3)前記階段構成部材の寸法情報に基づいて、前記手摺部材の形状を決定する、ステップ、
    を備え
    前記(3)のステップにおいて、
    前記手摺部材が、一の方向に延びる棒状本体部を備える手摺部材であって、
    前記棒状本体部の少なくとも一方の端部に、他の手摺部材との接続面部を有し、
    前記接続面部の少なくとも一方が、前記棒状本体部の軸方向に対して傾斜した法線を有し、前記棒状本体部の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を備え、
    前記棒状本体部の前記傾斜面部を備える端部において、
    前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、
    前記端部の前記外側面に、前記傾斜面部と略直角をなす平面を有する外側平面部を備える、手摺部材の形状決定方法。
  2. 前記(2)のステップにおいて、
    さらに、施工に必要なブラケットおよびビスの組合せを決定する、
    請求項1に記載の手摺部材の形状決定方法。
  3. 前記棒状本体部の前記傾斜面部を備える端部において、
    前記傾斜面部を構成する平面が前記軸方向に対して傾斜した側を内側面、その反対側を外側面とするとき、
    前記傾斜面部が、前記内側面を含む面とおよび前記外側面を含む面との間に設けられている、
    請求項1または2に記載の手摺部材の形状決定方法。
  4. 前記軸方向に垂直な断面の輪郭線形状が、長方形である、
    請求項からまでのいずれかに記載の手摺部材の形状決定方法。
  5. 請求項1からまでのいずれかに記載の方法によって決定した形状の手摺部材を製造する、
    手摺部材の製造方法。
  6. 下記(a)および(b)の工程を有する、請求項に記載の手摺部材の製造方法。
    (a)棒状素材の少なくとも一方の端部を、その軸方向に対して傾斜する面で切断して、傾斜平面を形成する工程、および、
    (b)前記傾斜平面が、前記軸方向に対して傾斜した側の反対側を外側面とするとき、前記外側面側において、前記傾斜平面に直交する面で切断して、外側平面部を形成するとともに、前記棒状素材の軸方向に直交する断面と略同一の輪郭線形状を有する傾斜面部を形成する工程。
  7. 請求項またはに記載の方法によって製造した手摺部材を用いて手摺を製造する、
    手摺の製造方法。
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