JP7048026B2 - 雨量等変化率計測システム、雨量等変化率計測方法、及び雨量等変化率計測用装置 - Google Patents
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Description
「被測定斜面に配設された雨量計と変位計とによる測定データに基づいて、斜面崩壊の安全率が解析されるため、より正確な安全率が解析(算出)される。すなわち、被測定斜面に直接配設された変位計(傾斜計や伸縮計など)によって、被測定斜面での変位が精度高く測定され、この高い精度の測定変位に基づいて安全率が解析されるため、より正確な安全率が得られる。しかも、被測定斜面に直接配設された雨量計によって測定された雨量も、安全率の解析にパラメータとして考慮されるため、さらに正確な安全率が得られる。また、データ収集装置から第1通信手段を介して随時測定データを取得するため、リアルタイムに安全率を解析することができ、斜面崩壊の監視、予測体制がリアルタイム化される。そしてこれらの結果として、斜面崩壊をより正確かつリアルタイムに予測して、被害を未然に防ぎ、あるいは、被害を最小限に抑えることが可能となり、また、誤った判断に基づく交通路の閉鎖などを引き起こすこともない。」と述べられている。
「標高が高い山岳等においては、降雨時に強い風を伴う場合が多く、鉛直方向に降り注ぐ雨滴だけでなく、斜め方向や横方向から飛来したり、極端な場合には下方から吹き上げる雨滴も無視できない。このような鉛直方向以外からの雨滴は、山岳稜線や斜面を浸潤させて土砂災害に少なからぬ影響を与える。そこで、鉛直方向からの雨滴に加えて、鉛直方向以外からの雨滴も計測して、土砂災害の予測に役立てる必要がある。
また、山側方向から飛来して斜面の浸潤に寄与しない雨滴をも捕捉してしまう場合もあって、正確な観測ができない等の問題点があった。」ことに鑑み、
「鉛直方向から降り注ぐ雨滴を受け入れる上向き受水口に加えて、鉛直方向以外から飛来する雨滴を確実かつ効率よく受け入れ、また、斜面等の浸潤に寄与する雨滴のみを観測することができる雨量計」として、
「鉛直方向から降り注ぐ雨滴を受け入れる上向き受水部と、鉛直方向以外の方向から飛来する雨滴を受け入れる横向き受水部と、これらの受水部により受け入れた雨量を計測する計測器から成り、上記横向き受水部が、円周面に沿った横向き開口部と、該開口部から内部に入ってきた雨滴を受け止める受水板と、該受水板により受け止められて落下または流下する雨滴を集水する受水漏斗と、該受水漏斗により集水された雨水を上記計測器に排出する排出手段から構成される雨量計」
が提案されている。
前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎にその時刻に対応する時刻信号を出力する時刻信号出力部、
前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に定量したことを示す定量信号を出力する定量信号出力部、
及び、
前記水量定量部において定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量に対応する水量信号を出力する水量信号出力部の何れか1以上と、
前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎の時刻にそれぞれ対応する一連の時刻信号に応じた時刻情報と前記所定水量、
前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に出力される定量信号の一連の出力時刻に応じた時刻情報と前記所定水量、
又は、
前記水量定量部において定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量にそれぞれ対応する一連の水量信号に応じた水量情報と前記所定時間
に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出する雨量変化率等導出部を備えることを特徴とする雨量等変化率計測システム。
前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に出力される定量信号の一連の出力時刻に応じた時刻情報と前記所定水量、
又は、
前記水量定量部において定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量にそれぞれ対応する一連の水量信号に応じた水量情報と前記所定時間
に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出することができる。
上記時刻信号出力部として、前記水容器部が所定水量を溜めてその所定水量の降雨等が定量される毎にその時刻に対応する時刻信号を出力するものを有し、
上記雨量変化率等導出部は、前記所定水量の降雨等が定量される毎の時刻にそれぞれ対応する一連の時刻信号に応じた時刻情報と前記所定水量に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出するものである上記(1)記載の雨量等変化率計測システム。
上記時刻信号出力部が、定量信号出力部から出力された定量信号を入力することにより、その時刻に対応する時刻信号を出力するものである上記(2)記載の雨量等変化率計測システム。
上記定量信号出力部として、前記水容器部が所定水量を溜めてその所定水量の降雨等が定量される毎に定量信号を出力するものを有し、
上記雨量変化率等導出部は、前記所定水量の降雨等が定量される毎に出力される定量信号の一連の出力時刻に応じた時刻情報と前記所定水量に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出するものである上記(1)記載の雨量等変化率計測システム。
所定水量の降雨等が定量される毎にその時刻に対応する時刻信号を出力する時刻信号出力部を有することを特徴とする雨量等変化率計測用装置。
前記所定水量の降雨等を定量する毎の一連の時刻と前記所定水量、又は、前記定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量と前記所定時間に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出することを備えることを特徴とする雨量等変化率計測方法。
降雨等を受容し得る水容器部を有し、
その水容器部の受容量(「受容量の増加」であってもよい)が所定量(雨量等変化率又は雨量等変化率の程度やそれらの変化を可及的に詳細に導出する等の上で多すぎず、誤差や機構的な負担が大きくならないようにする等の上で少なすぎない適切な量とすることが望ましい。例えば0.1乃至2mmの降雨量に対応する量、好ましくは0.2乃至1mm又は0.5mmの降雨量に対応する量とすることができる。)に達することによって、例えば受容した降雨等の水に作用する重力による、水容器部の姿勢及び位置(垂直方向若しくは水平方向位置)の両方又は何れか一方(すなわち姿勢および/または位置)の変化(水容器部の姿勢や位置が変化し得る場合、例えば従来の雨量計に用いられている転倒枡)、開閉部若しくは開栓部(水容器部が開閉部若しくは開栓部を有する場合)の開閉、又はその他の変化がもたらされ、それが降雨等の水量の定量となるもの、好ましくは、所定水量が定量される毎に、水容器部の姿勢の変化や開閉部若しくは開栓部の開閉等により水容器部から実質上全量の水又は所定量の水が排出され、新たな降雨等を水容器部に受容し得るもの、
又は、
前記水容器部の受容量(「受容量の増加」であってもよい)を、対応する重量、体積(例えば体積に対応する水位)又はその他の物理量等により計測するものを挙げることができる。
時刻信号出力部が出力する時刻信号は、所定水量の降雨等が定量される毎の時刻に、例えば、所定時間刻み(好ましくは0.1秒又はそれよりも短い時間刻み、より好ましくは0.01秒又はそれよりも短い時間刻み。なお、所定時間に特に下限はないが、例えば0.1マイクロ秒以上とすることができる。)で対応するものとすることができる。
前記時刻信号発生部については、生じ得る誤差を、他から受信した時刻データ等(例えばGPSやインターネット時刻サーバー等から受信したデータ)に基づき、(例えば定期的に又はその他のタイミングで)修正して正確性を期し得るものとすることもできる。
また前記時刻信号受信部が他から受信するものとしては、例えば、GPSデータやインターネットを介する時刻データを挙げることができる。
A1 水量定量部
A10 受水器
A11 転倒枡
A1a 水容器部
A2 時刻信号出力部
A21 近接スイッチ
A3 記録部
A4 情報出力部
B 雨量変化率等導出部
Claims (7)
- 降雨等の水を水容器部に溜めて降雨等の水量を定量するための水量定量部と、
下記i)、ii)及びiii)のうち何れか1以上
とを備えることを特徴とする雨量等変化率計測システム。
i) 前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎にその時刻に対応する時刻信号を出力する時刻信号出力部、及び、
前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎の時刻にそれぞれ対応する、前記時刻信号出力部が出力する一連の時刻信号に応じた時刻情報と、前記所定水量に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出する雨量変化率等導出部;
ii) 前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に定量したことを示す定量信号を出力する定量信号出力部、及び、
時刻情報を得ることができる雨量変化率等導出部であって、前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に前記定量信号出力部から出力される定量信号の一連の出力時刻に応じた時刻情報と、前記所定水量に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出する雨量変化率等導出部;
iii) 前記水量定量部において定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量に対応する水量信号を出力する水量信号出力部、及び、
前記水量定量部において定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量にそれぞれ対応する、前記水量信号出力部が出力する一連の水量信号に応じた水量情報と、前記所定時間に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出する雨量変化率等導出部 - 上記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に定量信号を出力する定量信号出力部を有し、
上記時刻信号出力部が、定量信号出力部から出力された定量信号を入力することにより、その時刻に対応する時刻信号を出力するものである請求項1記載の雨量等変化率計測システム。 - 降雨等の水を水容器部に溜めて降雨等の水量を定量することにより、所定水量の降雨等を定量する毎にその時刻を特定するか、又は、所定時間毎に降雨等の水量若しくは積算水量を定量することと、
前記所定水量の降雨等を定量する毎の一連の時刻と前記所定水量、又は、前記定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量と前記所定時間に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出することを備えることを特徴とする雨量等変化率計測方法。 - 上記雨量等変化率の程度が、雨量等変化率について設定された等級である請求項3記載の雨量等変化率計測方法。
- 降雨等の水を水容器部に溜めて降雨等の水量を定量するための水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に、その時刻に対応する時刻信号を出力する時刻信号出力装置からの前記時刻信号を、入力して処理する装置であって、
前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎の時刻にそれぞれ対応する、前記時刻信号出力装置からの一連の時刻信号に応じた時刻情報と、前記所定水量に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出する雨量変化率等導出装置。 - 降雨等の水を水容器部に溜めて降雨等の水量を定量するための水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に、定量したことを示す定量信号を出力する定量信号出力装置からの前記定量信号を、入力して処理する装置であって、
時刻情報を得ることができ、前記水量定量部において所定水量の降雨等が定量される毎に前記定量信号出力装置から出力される定量信号の一連の出力時刻に応じた時刻情報と、前記所定水量に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出する雨量変化率等導出装置。 - 降雨等の水を水容器部に溜めて降雨等の水量を定量するための水量定量部において定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量に対応する水量信号を出力する水量信号出力装置からの前記水量信号を、入力して処理する装置であって、
前記水量定量部において定量された降雨等の所定時間毎の水量若しくは積算水量にそれぞれ対応する、前記水量信号出力装置からの一連の水量信号に応じた水量情報と、前記所定時間に基づき、単位時間当たりの降雨等の水量の時間変化率である雨量等変化率又は雨量等変化率の程度を導出する雨量変化率等導出装置。
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JP2017114692A JP7048026B2 (ja) | 2017-06-09 | 2017-06-09 | 雨量等変化率計測システム、雨量等変化率計測方法、及び雨量等変化率計測用装置 |
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Publications (2)
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Family Applications (1)
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小山倫史ほか,ゲリラ豪雨による斜面安定性評価のためのリアルタイム雨量計の開発,地盤工学ジャーナル,2010年03月26日,第5巻、第1号,第61-67ページ,DOIhttps://doi.org/10.3208/jgs.5.61 |
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