JP6938283B2 - 夏の暑いシーズンに適したパンティストッキング - Google Patents
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Description
しかし、パンティストッキングを夏の暑いシーズンに装着すると、パンティ部でムレ等が発生し、心地よい装着感が得られないという欠点がある。また、近年のファッションも要因し、夏のシーズンにはパンティストッキングを装着しない女性も増えている。このようなパンティストッキング装着時のムレ感を解消するため、パンティストッキングのパンティ部の股部および両サイド部に円形状の開口部を設けたハンガータイプと呼ばれるパンティストッキングが提案されている。
そのため、本願出願人により、デザイン性に優れ、通常のパンティストッキングと同様に装着でき、夏の暑いシーズンに装着した場合でもムレの発生が少ないパンティストッキングが開発されて、特開2013−053379号公報(特許文献1)に開示されている。この特許文献1に開示されたパンティストッキングは、パンティ部とストッキング部とを含んで構成されるパンティストッキングであって、前記パンティ部は腹部側のボディ部と臀部側のヒップ部とで少なくとも構成され、前記ヒップ部の編み目が他の部位の編み目よりも粗いことを特徴とする。
しかしながら、この特許文献1においては、パンティストッキングにおけるヒップ部の編み目を他の部位の編み目よりも粗くする具体的な方法については開示がなく、ヒップ部において編み目の粗さを構成するための編み糸の選択および編み組織が適宜選択され、限定されるものではないと記載されているに過ぎない。
ーズンに装着した場合でもムレの発生が少ないパンティ部を備え、そのパンティ部における臀部側は臀部の形状に沿ってフィットするとともに腹部側はずれ落ちることのないパンティストッキングを提供することである。
すなわち、本発明に係るパンティストッキングは、パンティ部とストッキング部とを含んで構成されるパンティストッキングであって、前記パンティ部は腹部側のボディ部と臀部側のヒップ部とで少なくとも構成され、前記ヒップ部の編み目が他の部位の編み目よりも粗く、かつ、前記ヒップ部の編み目が前記ボディ部の編み目よりも粗く、前記パンティストッキングは、複数コースが一体的に緯編みされることにより編成され、前記ボディ部は、弾性糸によりニット○とミス×とを繰り返して編成されるコースと、非弾性糸によりニット○とタック△とを繰り返して編成されるコースとを含み、前記ヒップ部は、弾性糸によりニット○を繰り返して編成されるコースと、非弾性糸によりニット○とタック△とを繰り返して編成されるコースとを含むことを特徴とする。
さらに好ましくは、前記ボディ部は、ウェール方向に、弾性糸コースが1コース毎に非弾性糸コースが3コース編成されるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記ヒップ部は、ウェール方向に、弾性糸コースが1コース毎に非弾性糸コースが3コース編成されるように構成することができる。
これらの図に示すように、このパンティストッキング1は、全体が一体的に編成されるパンティストッキングであって、大略的には、上部のパンティ部2と、その下方のストッキング部3と、パンティ部2とストッキング部3との間のガーター部6とから構成されている。なお、このパンティストッキング1においては、パンティ部2は立体的に編まれ、ストッキング部3は平面的に編まれている。このパンティストッキング1は、左右一対の筒状編成体であって、公知の丸編み機等の編み機を用いて、通常のパンティストッキングと同じく、ポリウレタン等の弾性糸とナイロン等の非弾性糸とを組み合わせて編成される。
以下、本実施形態に係るパンティストッキング1において特徴を備えるパンティ部2について詳しく説明する。
特に、このパンティストッキング1で特徴的であるのは、パンティ部2の編成であって、ボディ部5およびヒップ部7の編み組織が少なくとも従来のパンティストッキングの編み組織よりも編み目が粗く構成されている点である。すなわち、このパンティストッキング1のボディ部5の編み組織における編み目が従来のパンティストッキングのボディ部の編み組織における編み目よりも粗く、このパンティストッキング1のヒップ部7の編み組織における編み目が従来のパンティストッキングのヒップ部の編み組織における編み目よりも粗い。ここで、編み目の粗さは、編み組織を基準に比較しているが、装着前の製品および装着時においても、編み組織を基準した場合と同様に、従来のパンティストッキングよりもこのパンティストッキング1の方が粗くなっている。
1を肉眼で観察した場合の編み目の状態を模式的に示している。
図4および図5に示すように、ヒップ部7の編み目は、ボディ部5の編み目よりも粗く、かつ、ボディ部5の編み目は他の部位の編み目よりも粗い。さらに、ヒップ部7の編み目およびボディ部5の編み目は、従来のパンティストッキングの同じ部位の編み目よりも粗い。このため、ヒップ部7およびボディ部5においては、従来のパンティストッキングよりも空気が流通しやすく、通気性がアップしている。その結果、夏の暑いシーズンにこのパンティストッキング1を装着した場合でもムレの発生を抑制することができる。特に、ヒップ部7の編み目がより粗くなっているので、このパンティストッキング1の装着者が椅子に座る等により、臀部の皮膚、下着、パンティストッキング1および椅子の座面が密着するが、装着者が椅子から立ち上がると、空気が流通してムレの発生を抑制することができる。
まず、編み組織について説明する。パンティ部2における腹部側のボディ部5は、図6および図7に示すように、弾性糸によりニット○とミス×とを繰り返して編成されるコースと、非弾性糸によりニット○とタック△とを繰り返して編成されるコースとを含んで編成されている。一方、パンティ部2における臀部側のヒップ部7は、図6および図8に示すように、弾性糸によりニット○を繰り返して編成されるコースと、非弾性糸によりニット○とタック△とを繰り返して編成されるコースとを含んで編成されている。
さらに詳しくは、ボディ部5は、弾性糸によりニット○とミス×とを交互に繰り返して編成される弾性糸コースと、非弾性糸によりニット○とタック△とを3ニット○毎に1タック△を繰り返して編成される非弾性糸コースとを含み、ウェール方向に、弾性糸コースが1コース毎に非弾性糸コースが3コース編成されている。一方、ヒップ部7は、弾性糸によりニット○を繰り返して編成される弾性糸コースと、非弾性糸によりニット○とタック△とを5ニット○毎に1タック△を繰り返して編成される非弾性糸コースとを含み、ウェール方向に、弾性糸コースが1コース毎に非弾性糸コースが3コース編成されている。
さらに具体的に採用した編み糸(使用原糸)は、図6〜図8に示すように、
・弾性糸コースを編成するカバリング糸は、SCY(Single Covered Yarn)110であって、芯糸が33T(T:デシテックス)のポリウレタン弾性糸で捲糸が33Tのウーリーナイロン糸であって、
・非弾性糸コースの第1コース(弾性糸コースに近いコース)を編成する非弾性糸は、33Tのウーリーナイロン糸120(WN120)であって、
・非弾性糸コースの第2コース(非弾性糸コースにおいてウェール方向で第1コースに続くコース:弾性糸コースに遠いコース)を編成する非弾性糸は、33Tのナイロン糸130(N130)であって(生糸)、
・非弾性糸コースの第3コース(非弾性糸コースにおいてウェール方向で第2コースに続くコース:弾性糸コースに近いコース)を編成する非弾性糸は、33Tのウーリーナイロン糸140(WN140)である。
このように、前側のボディ部5においては、3×1ネット+1×1ミスのメッシュ編みであって、後側のヒップ部7においては、5×1ネットのメッシュ編みであって、ヒップ部7は通常のメッシュ編みであるのに対して、ボディ部5はヒップ部7が備えない弾性糸コースにミス×を備える。このボディ部5が備える弾性糸コースのミス×が本発明に係るパンティストッキング1におけるさらなる具体的な技術的特徴ともいえる。この技術的特徴は図6の編み組織図における網掛け部分に対応するものである。なお、編み糸(糸使い)は前側のボディ部5と後側のヒップ部7とでは同じである。
される。
たとえば、吸汗性を備えるように糸および編み組織が選択されていたり、紫外線カットを備えるように糸が選択されていたり、伝線にしにくいように糸および編み組織が選択されていたりしていることも好適である。
2 パンティ部
3 ストッキング部
4 ウエストバンド部
5 ボディ部
6 ガーター部
7 ヒップ部
8 大腿部
9 膝部
10 ふくらはぎ部
11 アンクル部
12 レッグ部
13 足部
14 トウ部
15 ヒール部
16 ソール部
110 SCY
120 ウーリーナイロン糸(WN)
130 ナイロン糸(N)
140 ウーリーナイロン糸(WN)
Claims (1)
- パンティ部とストッキング部とを含んで構成されるパンティストッキングであって、前記パンティ部は腹部側のボディ部と臀部側のヒップ部とで少なくとも構成され、前記ヒップ部の編み目が他の部位の編み目よりも粗く、かつ、前記ヒップ部の編み目が前記ボディ部の編み目よりも粗く、
前記パンティストッキングは、複数コースが一体的に緯編みされることにより編成され、
前記ボディ部は、
弾性糸によりニットとミスとを繰り返して編成されるコースと、
非弾性糸によりニットとタックとを繰り返して編成されるコースとを含み、
前記ヒップ部は、
弾性糸によりニットを繰り返して編成されるコースと、
非弾性糸によりニットとタックとを繰り返して編成されるコースとを含み、
前記ボディ部は、弾性糸によりニットとミスとを交互に繰り返して編成される弾性糸コースを含み、
前記ヒップ部は、弾性糸によりニットを繰り返して編成される弾性糸コースを含み、
前記ボディ部および前記ヒップ部は、前記非弾性糸により3コース連続したタックを含めて編成されることを特徴とする、夏の暑いシーズンに適したパンティストッキング。
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