以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図11を参照して、本発明の第1実施形態による部品実装装置100の構成について説明する。なお、以下の説明では、基板搬送方向に沿う方向をX方向とし、水平面内でX方向と直交する方向をY方向とし、X方向およびY方向に直交する上下方向をZ方向とする。
(部品供給装置の構成)
部品実装装置100は、図1および図2に示すように、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗などの部品E(電子部品)を、プリント基板などの基板Pに実装する装置である。
部品実装装置100は、基台1と、搬送部2と、ヘッドユニット3と、ヘッド水平移動機構部4と、部品撮像部5と、基板撮像部6と、本機制御部7(図2参照)とを備える。
基台1は、部品実装装置100において各構成要素を配置する基礎となる台である。基台1上には、搬送部2、レール部42および部品撮像部5が設けられている。また、基台1内には、本機制御部7が設けられている。また、基台1には、Y方向の両側(Y1方向側およびY2方向側)に、部品供給装置200がそれぞれ配置されている。
部品供給装置200は、基板Pに実装される部品Eを供給する装置である。部品供給装置200は、部品Eを収納する部品供給テープT(図3参照)を送ることにより、部品Eを供給するテープフィーダである。部品供給装置200は、ヘッドユニット3による部品保持動作に応じて、部品供給テープTを間欠的に送る。部品供給テープTは、複数の部品Eを所定のピッチで収納しているテープである。部品供給テープTは、部品Eを保持するキャリアテープと、キャリアテープ上に貼付されたカバーテープとを含む。なお、部品供給装置200の詳細については、後述する。
搬送部2は、実装前の基板Pを搬入し、基板搬送方向(X方向)に搬送し、実装後の基板Pを搬出するように構成されている。また、搬送部2は、搬入された基板Pを実装停止位置Paまで搬送するとともに、実装停止位置Paにおいて基板固定機構(図示せず)により固定するように構成されている。また、搬送部2は、一対の搬送ベルト21を含む。搬送部2は、一対の搬送ベルト21により、基板Pの幅方向(Y方向)の両端をそれぞれ下側(Z2方向側)から支持した状態で、基板搬送方向に搬送するように構成されている。
ヘッドユニット3は、部品実装用のヘッドユニットである。ヘッドユニット3は、実装停止位置Paにおいて固定された基板Pに部品Eを実装する。ヘッドユニット3は、複数(5つ)のヘッド(実装ヘッド)31を含む。ヘッド31の先端には、部品Eを保持(吸着)するためのノズル(図示せず)が着脱可能に装着されている。ヘッド31は、負圧供給部(図示せず)からの負圧により、ノズルに部品Eを保持(吸着)可能に構成されている。
また、ヘッドユニット3は、ヘッド31を上下方向(Z方向)に移動させるZ軸モータ32(図2参照)と、ヘッド31をZ方向に延びる回転軸線回りに回転させるR軸モータ33(図2参照)とを含む。ヘッド31は、Z軸モータ32により、部品Eを保持する際かまたは保持された部品Eを実装する際の下降位置と、保持された部品Eを基板Pに搬送する際の上昇位置との間で、上下方向に移動可能に構成されている。また、ヘッド31は、部品Eを保持した状態でR軸モータ33により回転されることにより、保持している部品Eの向きを調整可能に構成されている。
ヘッド水平移動機構部4は、ヘッドユニット3を水平方向(X方向およびY方向)に移動させるように構成されている。ヘッド水平移動機構部4は、ヘッドユニット3を基板搬送方向(X方向)に移動可能に支持する支持部41と、支持部41をY方向に移動可能に支持するレール部42とを含む。支持部41は、基板搬送方向に延びるボールねじ軸41aと、ボールねじ軸41aを回転させるX軸モータ41bとを有する。ヘッドユニット3には、支持部41のボールねじ軸41aと係合するボールナット(図示せず)が設けられている。ヘッドユニット3は、X軸モータ41bによりボールねじ軸41aが回転されることにより、ボールねじ軸41aと係合するボールナットとともに、支持部41に沿って基板搬送方向に移動可能に構成されている。
レール部42は、支持部41のX方向の両端部をY方向に移動可能に支持する一対のガイドレール42aと、Y方向に延びるボールねじ軸42bと、ボールねじ軸42bを回転させるY軸モータ42cとを有する。支持部41には、レール部42のボールねじ軸42bと係合するボールナット(図示せず)が設けられている。支持部41は、Y軸モータ42cによりボールねじ軸42bが回転されることにより、ボールねじ軸42bと係合するボールナットとともに、レール部42の一対のガイドレール42aに沿ってY方向に移動可能に構成されている。
ヘッド水平移動機構部4の支持部41およびレール部42により、ヘッドユニット3は、基台1上を水平方向に移動可能に構成されている。これにより、ヘッドユニット3のヘッド31は、部品供給装置200の上方に移動して、部品供給装置200から供給される部品Eを保持(吸着)可能である。また、ヘッドユニット3のヘッド31は、実装停止位置Paにおいて固定された基板Pの上方に移動して、保持(吸着)された部品Eを基板Pに実装可能である。
部品撮像部5は、部品認識用のカメラである。部品撮像部5は、ヘッドユニット3のヘッド31による部品Eの基板Pへの搬送中に、ヘッド31のノズルに保持(吸着)された部品Eを撮像する。部品撮像部5は、基台1の上面上に固定されており、部品Eの下側(Z2方向側)から、ヘッド31のノズルに保持(吸着)された部品Eを撮像する。部品撮像部5による部品Eの撮像画像に基づいて、本機制御部7は、部品Eの保持状態(回転姿勢およびヘッド31に対する保持位置)を取得(認識)する。
基板撮像部6は、基板認識用のカメラである。基板撮像部6は、ヘッドユニット3のヘッド31による基板Pへの部品Eの実装開始前に、実装停止位置Paにおいて固定された基板Pにおいて、基板Pの上面に付された位置認識マーク(フィデューシャルマーク)Fを撮像する。位置認識マークFは、基板Pの位置を認識するためのマークである。基板撮像部6による位置認識マークFの撮像画像に基づいて、本機制御部7は、実装停止位置Paにおいて固定された基板Pの正確な位置および姿勢を取得(認識)する。
本機制御部7は、部品実装装置100の動作を制御する制御回路である。本機制御部7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)を含む。本機制御部7は、搬送部2、部品供給装置200、X軸モータ41bおよびY軸モータ42cなどを生産プログラムに従って制御することにより、ヘッドユニット3により基板Pに部品Eを実装させる制御を行うように構成されている。
(部品供給装置の構成)
次に、図3〜図11を参照して、本発明の第1実施形態による部品供給装置200の構成について説明する。
なお、以下の説明では、部品供給装置200の後述する装置本体201およびリール保持装置202の幅方向をA方向とする。また、A方向と水平面内で略直交する方向をB方向とする。なお、A方向は、部品供給装置200が部品実装装置100に取り付けられた状態で、X方向に略平行な方向である。また、B方向は、部品供給装置200が部品実装装置100に取り付けられた状態で、Y方向に略平行な方向である。
〈装置本体の構成〉
図3に示すように、部品供給装置200は、装置本体201(部品供給装置本体)を備える。装置本体201は、リールRから供給される部品供給テープTを部品供給位置Pb(部品保持位置、部品吸着位置)に送る。リールRは、略円形状を有する。リールRの軸心Raには、部品供給テープTが巻き回されている。
装置本体201は、部品供給テープTを送るテープ送り機構211を含む。テープ送り機構211は、テープ通路212に沿って部品供給テープTを送り方向(概略B1方向)に送るように構成されている。テープ通路212は、装置本体201に形成された部品供給テープTが通る通路である。テープ通路212は、先行のリールRの部品供給テープTが通る第1通路212aと、後続のリールRの部品供給テープTが通る第2通路212bとを含む。また、テープ通路212は、第1通路212aと第2通路212bとに対して送り方向の下流側に設けられ、第1通路212aと第2通路212bとの合流通路としての第3通路212cを含む。第3通路212cには、供給状態に応じて、先行のリールRの部品供給テープT、または、後続のリールRの部品供給テープTが通る。
装置本体201では、上記のように、テープ通路212として、第1通路212aおよび第2通路212bを設けることにより、予め、部品Eを補給するための後続のリールRの部品供給テープTを装置本体201に配置可能である。これにより、先行のリールRの部品供給テープTを使い切った後、スプライシング作業を行うことなく、後続のリールRの部品供給テープTを迅速に供給して部品Eを補給可能である。なお、図3では、先行のリールRの部品供給テープTが第1通路212aおよび第3通路212cに通り、後続のリールRの部品供給テープTが第2通路212bに通った状態を示している。
また、テープ送り機構211は、複数(2つ)のスプロケット211aおよび211bと、駆動モータ211cとを有する。スプロケット211aおよび211bは、部品供給テープTの係合孔(図示せず)に係合(嵌合)する歯を有する。歯が部品供給テープTの係合孔に係合した状態で回転することにより、スプロケット211aおよび211bは、部品供給テープTを送り方向に送る。逆回転すれば、スプロケット211aおよび211bは、部品供給テープTを通常の送り方向とは反対方向に送ることも可能である。
スプロケット211aおよび211bは、送り方向の上流側から下流側に向かって、この順に配置されている。スプロケット211aおよび211bは、装置本体201のうちの送り方向の下流側の部分に配置されている。スプロケット211aおよび211bは、テープ通路212の第3通路212cに配置されている。スプロケット211aおよび211bは、部品供給テープTを送ることにより、部品供給テープTに収納された部品Eを、テープ通路212の第3通路212c上の部品供給位置Pbに送る。
駆動モータ211cは、スプロケット211aおよび211bを回転させるモータである。駆動モータ211cは、駆動モータ211cの駆動力をスプロケット211aおよび211bに伝達する駆動力伝達機構211dにより、スプロケット211aおよび211bに接続されている。スプロケット211aおよび211bは、単一の駆動モータ211cにより同期して駆動される。駆動力伝達機構211dは、たとえば、ベルト−プーリ機構である。
また、装置本体201は、テープ通路212において部品供給テープTを検出するための、第1テープ検出部213aと、第2テープ検出部213bと、第3テープ検出部213cとを含む。第1テープ検出部213aは、テープ通路212の第3通路212cに配置されている。第1テープ検出部213aは、テープ通路212の第3通路212cにおいて部品供給テープTを検出する。第2テープ検出部213bは、テープ通路212の第1通路212aに配置されている。第2テープ検出部213bは、テープ通路212の第1通路212aにおいて先行のリールRの部品供給テープTを検出する。第3テープ検出部213cは、テープ通路212の第2通路212bに配置されている。第3テープ検出部213cは、テープ通路212の第2通路212bにおいて後続のリールRの部品供給テープTを検出する。
第1テープ検出部213a、第2テープ検出部213b、および、第3テープ検出部213cは、たとえば、検出値がオン/オフの2値を示すセンサである。この場合、第1テープ検出部213a、第2テープ検出部213b、および、第3テープ検出部213cは、検出値がオンの場合、部品供給テープTがあることを検出する。また、第1テープ検出部213a、第2テープ検出部213b、および、第3テープ検出部213cは、検出値がオフの場合、部品供給テープTがないことを検出する。
また、装置本体201は、部品供給装置200の動作を制御する制御回路であるフィーダ制御部214を含む。フィーダ制御部214は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)を含む。フィーダ制御部214は、本機制御部7の制御信号や、第1テープ検出部213a、第2テープ検出部213bおよび第3テープ検出部213cの検出結果などに基づいて、部品供給テープTを送る制御を行うように構成されている。
〈リール保持装置の構成〉
部品供給装置200は、装置本体201とは別途独立して設けられたリール保持装置202を備える。リール保持装置202は、部品供給テープTを装置本体201に供給するリールRを、複数(2つ)保持可能なように構成されている。
図4および図5に示すように、リール保持装置202は、待機する使用前のリールR(後続のリールR)が保持される待機領域221と、部品供給テープTを供給中の使用中のリールR(先行のリールR)が保持される保持領域222とを含む。リール保持装置202の待機領域221は、リール保持装置202のうちのB2方向側(装置本体201側とは反対側)に設けられている。なお、待機領域221には、装置本体201に部品供給テープTを接続した状態で、リールRが配置される。また、リール保持装置202の保持領域222は、リール保持装置202のうちのB1方向側(装置本体201側)に設けられている。
リール保持装置202は、待機領域221に配置されたリールRを下側(Z2方向側)から支持する底部223を含む。底部223は、リールRの外周部と接触して、待機領域221に配置されたリールRを下側から支持する。また、底部223は、待機領域221側(B2方向側)から保持領域222側(B1方向側)に向かって下方向に傾斜している。このため、待機領域221において底部223上に配置されたリールRは、自重により保持領域222に向かって移動する。なお、保持領域222に対して下側には、底部は設けられていない。
図4〜図11に示すように、リール保持装置202は、保持領域222に配置されたリールRを外周側から保持するためのローラとしての複数(3つ)の保持部材224a〜cを含む。複数の保持部材224a〜cは、リールRの外周部と接触して、保持領域222に配置されたリールRを外周側から保持する。複数の保持部材224a〜cは、保持領域222を囲むようにリールRの周方向に沿って略等角度間隔(約90度間隔)に配置されている(図7など参照)。
ここで、本実施形態では、複数の保持部材224a〜cは、回転されることによって、リールRを保持領域222に配置するときの配置時位置C1(図6および図7参照)と、リールRを保持領域222に保持し、リールRから部品供給テープTを供給するときの供給時位置C2(図8〜図10参照)と、リールRを保持せずに解放することによりリールRを保持領域222から排出するときの排出時位置C3(図11参照)との間で、切り替えられるように構成されている。また、複数の保持部材224a〜cは、相対位置を互いに維持した状態で、回転中心D(図6参照)周りに、配置時位置C1と供給時位置C2と排出時位置C3との間で、回転されるように構成されている。
図6および図7に示すように、配置時位置C1に位置した場合、複数の保持部材224a〜cは、リールRを保持領域222に配置可能なように、一方側(B1方向側、待機領域221側)が開放されるように配置されている。この場合、一部の保持部材224aおよび224bは、保持領域222に配置されたリールRに対して下側(Z2方向側)に配置されている。リールRに対して下側に配置された保持部材224aおよび224bは、保持領域222に配置されたリールRの外周部と接触して、リールRを下側から保持する。また、一部の保持部材224cは、保持領域222に配置されたリールRに対して上側(Z1方向側)に配置される。リールRに対して上側に配置された保持部材224cは、保持領域222に配置されたリールRの外周部からわずかに離れて配置されている。
また、図8〜図10に示すように、供給時位置C2に位置した場合、複数の保持部材224a〜cは、保持領域222に配置されたリールRに対して上側(Z1方向側)および下側(Z2方向側)に配置されている。この場合、一部の保持部材224aは、保持領域222に配置されたリールRに対して下側に配置される。また、リール保持装置202には、保持領域222に配置されたリールRに対して下側に、ローラとしての保持部材224dが固定的に設けられている。保持部材224dは、保持部材224a〜cとは異なり、回転中心D周りには回転しない。リールRに対して下側に配置された保持部材224aおよび224dは、保持領域222に配置されたリールRの外周部と接触して、リールRを下側から保持する。また、一部の保持部材224bおよび224cは、保持領域222に配置されたリールRに対して上側に配置される。リールRに対して上側に配置された保持部材224bおよび224cは、リールRを上側から押さえることが可能なように、保持領域222に配置されたリールRの外周部からわずかに離れて配置されている。
また、図9および図10に示すように、リールRに対して上側に配置された1つの保持部材224cは、供給時位置C2に位置した場合、保持領域222に配置されたリールRから供給される部品供給テープTをガイドするガイド部を兼ねるように構成されている。また、リールRに対して上側に配置された1つの保持部材224cは、供給時位置C2に位置した場合、待機領域221に配置されたリールRの保持領域222への移動を規制する規制部を兼ねるように構成されている。ガイド部および規制部を兼ねるローラとしての保持部材224cは、内周側に凹む輪状の溝部224caを有する。保持部材224cは、溝部224caの底部により保持領域222に配置されたリールRから供給される部品供給テープTをガイドし、外周部により待機領域221に配置されたリールRの保持領域222への移動を規制する。これにより、ガイドする部品供給テープTと、移動を規制するリールRとが接触することを抑制することができるので、保持部材224cをガイド部および規制部の両方として効果的に機能させることが可能である。
また、図11に示すように、排出時位置C3に位置した場合、複数の保持部材224a〜cは、リールRを保持領域222から自重により排出可能なように、下側(Z2方向側)が開放されるように配置されている。この場合、複数の保持部材224a〜cは、保持領域222に配置されたリールRに対して下側には配置されずに、上側にのみ配置されている。複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置した場合、保持領域222に配置されたリールRは、自重により保持領域222(リール保持装置202)から排出される。また、リール保持装置202には、複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置した場合、待機領域221に配置されたリールRの保持領域222への移動を規制する規制部としての壁部225が設けられている。
また、図4〜図11に示すように、リール保持装置202は、複数の保持部材224a〜cを、配置時位置C1と供給時位置C2と排出時位置C3との間で回転させる駆動モータ226を含む。駆動モータ226は、歯車227および歯車228を介して、複数の保持部材224a〜cと接続されている。駆動モータ226は、歯車227を回転させることにより、歯車227と係合し、複数の保持部材224a〜cが取り付けられた取付部材としての歯車228を回転させる。歯車228が回転されることにより、歯車228に取り付けられた複数の保持部材224a〜cは、相対位置を互いに維持した状態で、配置時位置C1と供給時位置C2と排出時位置C3との間で回転する。また、フィーダ制御部214は、駆動モータ226のエンコーダの出力値に基づいて、複数の保持部材224a〜cを、配置時位置C1と供給時位置C2と排出時位置C3との間で回転させる制御を行う。
また、歯車228には、複数の保持部材224a〜cだけでなく、壁部225、後述するミラー部230および231も取り付けられている。このため、歯車228が回転されることにより、歯車228に取り付けられた壁部225、ミラー部230および231も、相対位置を互いに維持した状態で、回転中心D周りに複数の保持部材224a〜cと共に回転する。
また、本実施形態では、リール保持装置202は、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数を検出するための残数検出部229を含む。残数検出部229は、検出値がオン/オフの2値を示す光センサである。また、リール保持装置202には、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、残数検出部229から出射された光を反射するためのミラー部230が設けられている。ミラー部230は、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、保持領域222に配置されたリールRを挟んで残数検出部229と光の出射方向に対向する位置に配置されている。なお、ミラー部230は、複数の保持部材224a〜cが配置時位置C1に位置した状態、および、複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置した状態では、保持領域222に配置されたリールRを挟んで残数検出部229と光の出射方向に対向する位置に配置されていない。
図9に示すように、残数検出部229は、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数が所定の残数以下である場合、出射された光がミラー部230により反射されて、反射された光を受光することにより、検出値がオンになるように構成されている。言い換えると、残数検出部229は、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、保持領域222に配置された使用中のリールRに巻き回された部品供給テープTの巻き幅が所定の巻き幅以下である場合、出射された光がミラー部230により反射されて、反射された光を受光することにより、検出値がオンになるように構成されている。また、残数検出部229は、検出値がオンの場合、保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数が所定の残数以下であることを検出する。フィーダ制御部214は、残数検出部229により部品Eの残数が所定の残数以下であることが検出された場合、リールR(部品供給テープT、部品E)の補給を要求する補給要求を作業者に通知する制御を行う。
また、図8に示すように、残数検出部229は、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数が所定の残数よりも大きい場合、出射された光が保持領域222に配置された使用中のリールRに巻き回された部品供給テープTに遮られて、反射光を受光しないことにより、検出値がオフになるように構成されている。言い換えると、残数検出部229は、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、保持領域222に配置された使用中のリールRに巻き回された部品供給テープTの巻き幅が所定の巻き幅よりも大きい場合、出射された光が保持領域222に配置された使用中のリールRに巻き回された部品供給テープTに遮られて、反射光を受光しないことにより、検出値がオフになるように構成されている。また、残数検出部229は、検出値がオフの場合、保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数が所定の残数よりも大きいことを検出する。
なお、図6および図7に示すように、残数検出部229は、複数の保持部材224a〜cが配置時位置C1に位置した状態では、検出値がオフになるように構成されている。また、図11に示すように、リール保持装置202には、複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置した状態で、残数検出部229から出射された光を反射するためのミラー部231が設けられている。ミラー部231は、複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置した状態で、保持領域222に配置されたリールRを挟んで残数検出部229と光の出射方向に対向する位置に配置されている。残数検出部229は、複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置した状態で、保持領域222からリールRが排出された場合、出射された光がミラー部231により反射されて、反射された光を受光することにより、検出値がオンになるように構成されている。なお、ミラー部231は、複数の保持部材224a〜cが配置時位置C1に位置した状態、および、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態では、保持領域222に配置されたリールRを挟んで残数検出部229と光の出射方向に対向する位置に配置されていない。
また、本実施形態では、図4〜図11に示すように、リール保持装置202は、リールRがリール保持装置202に配置されているか否かを検出するためのリール検出部232を含む。リール検出部232は、検出値がオン/オフの2値を示す光センサである。また、リール保持装置202には、リール検出部232から出射された光を反射するためのミラー部233が固定的に設けられている。ミラー部233は、ミラー部230および231とは異なり、回転中心D周りには回転しない。ミラー部233は、保持領域222に配置されたリールRを挟んでリール検出部232と光の出射方向に対向する位置に固定的に配置されている。
図6および図11に示すように、リール検出部232は、リールRが保持領域222に配置されていない場合、出射された光がミラー部230により反射されて、反射された光を受光することにより、検出値がオンになるように構成されている。また、リール検出部232は、検出値がオンの場合、リールRが保持領域222に配置されていないことを検出する。
また、図7〜図10に示すように、リール検出部232は、リールRが保持領域222に配置されている場合、出射された光が保持領域222に配置された使用中のリールRに巻き回された部品供給テープT、または、リールRの軸心Raに遮られて、反射光を受光しないことにより、検出値がオフになるように構成されている。リール検出部232は、検出値がオフの場合、リールRが保持領域222に配置されていることを検出する。
また、本実施形態では、図7および図8に示すように、フィーダ制御部214は、少なくともリール検出部232の検出結果に基づいて、複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、配置時位置C1から供給時位置C2に回転させる制御を行うように構成されている。具体的には、フィーダ制御部214は、駆動モータ226のエンコーダの出力値に基づいて複数の保持部材224a〜cが配置時位置C1に位置していることが検出され、かつ、リール検出部232によりリールRが保持領域222に配置されていることが検出された場合(リール検出部232の検出値がオフの場合)、複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、配置時位置C1から供給時位置C2に回転させる制御を行うように構成されている。
また、図11に示すように、フィーダ制御部214は、少なくともリール検出部232の検出結果に基づいて、複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、排出時位置C3から配置時位置C1に回転させる制御を行うように構成されている。具体的には、フィーダ制御部214は、駆動モータ226のエンコーダの出力値に基づいて複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置していることが検出され、リール検出部232によりリールRが保持領域222に配置されていないことが検出され(リール検出部232の検出値がオンで)、かつ、残数検出部229の検出値がオンの場合、複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、排出時位置C3から配置時位置C1に回転させる制御を行うように構成されている。
また、本実施形態では、図10および図11に示すように、フィーダ制御部214は、少なくとも装置本体201の第2テープ検出部213bにより部品供給テープTの終端が検出されたことに基づいて、複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、供給時位置C2から排出時位置C3に回転させる制御を行うように構成されている。具体的には、フィーダ制御部214は、装置本体201の第2テープ検出部213bにより先行のリールRから供給される部品供給テープTの終端が検出され、かつ、装置本体201の第3テープ検出部213cにより後続のリールRから供給される部品供給テープTの存在が検出されたことに基づいて、複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、供給時位置C2から排出時位置C3に回転させる制御を行うように構成されている。
(リール配置・保持・排出処理)
次に、図6〜図12を参照して、第1実施形態の部品供給装置200によるリール配置・保持・排出処理をフローチャートに基づいて説明する。フローチャートの各処理は、部品供給装置200のフィーダ制御部214により行われる。
まず、図6に示すように、複数の保持部材224a〜cが配置時位置C1に位置した状態で、先行のリールRがリール保持装置202の待機領域221に配置されたとする。この場合、待機領域221に配置された先行のリールRは、自重により保持領域222に向かって移動する。そして、図7に示すように、待機領域221に配置されていた先行のリールRが、開放された一方側(B1方向側)から、保持領域222に挿入されて配置される。
この場合、図12に示すように、ステップS1において、リール検出部232によりリールRが保持領域222に配置されていること(リール検出部232の検出値がオフであること)が検出される。そして、ステップS3に進む。一方、ステップS1において、リール検出部232によりリールRが保持領域222に配置されていることが検出されない場合、ステップS2に進み、リールRの移動に関する異常を通知する制御が行われる。その後、リール配置・保持・排出処理が終了される。
ステップS3では、複数の保持部材224a〜cを、配置時位置C1から供給時位置C2に回転させる制御が行われる。この結果、図8に示すように、複数の保持部材224a〜cが、保持領域222に配置された先行のリールRの上側および下側に配置される。
そして、ステップS4において、通常の部品供給動作が行われる。つまり、ステップS4では、保持領域222に配置された先行のリールRの部品供給テープTが装置本体201に送られて供給されて使用される。
そして、ステップS5において、残数検出部229により保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数が所定の残数以下であることが検出されたか否か(残数検出部229の検出値がオンであるか否か)が判断される。残数検出部229により保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数が所定の残数以下であることが検出されていないと判断された場合、ステップS4に進み、通常の部品供給動作を継続する。これにより、図9に示すように、保持領域222に配置されたリールRの部品供給テープTが使用されて減少する。その結果、残数検出部229から出射された光が、リールRに巻き回された部品供給テープTにより遮られなくなる。
この場合、ステップS5において、残数検出部229により保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数が所定の残数以下であることが検出されたと判断される。そして、ステップS6に進む。
そして、ステップS6において、ステップS5における検出結果が本機側残数(本機制御部7により把握されている保持領域222に配置された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数)と整合しているか否かが判断される。ステップS5における検出結果が本機側残数と整合していないと判断される場合、ステップS7に進み、残数の不整合に関する異常を通知する制御が行われる。その後、リール配置・保持・排出処理が終了される。
また、ステップS6において、ステップS5における検出結果が本機側残数と整合していると判断される場合、ステップS8に進む。
そして、ステップS8において、リールR(部品供給テープT)の補給を要求する補給要求を作業者に通知する制御が行われる。この補給要求に基づいて、作業者は、後続のリールRを準備する。そして、図9に示すように、準備された後続のリールRが、リール保持装置202の待機領域221に配置される。
そして、ステップS9において、先行のリールRの部品供給テープTの終端が装置本体201の第2テープ検出部213bにより検出されたか否かが判断される。先行のリールRの部品供給テープTの終端が装置本体201の第2テープ検出部213bにより検出されていないと判断された場合、ステップS10に進み、通常の部品供給動作が行われる。
また、ステップS9において、先行のリールRの部品供給テープTの終端が装置本体201の第2テープ検出部213bにより検出されたと判断された場合、ステップS11に進む。
そして、ステップS11において、後続のリールRの部品供給テープTの存在が装置本体201の第3テープ検出部213cにより検出されたか否かが判断される。後続のリールRの部品供給テープTの存在が装置本体201の第3テープ検出部213cにより検出されていないと判断された場合、ステップS12に進み、後続のリールRの配置に関する異常を通知する制御が行われる。その後、リール配置・保持・排出処理が終了される。なお、この場合、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2から排出時位置C3に回転されず、保持領域222に配置された先行のリールRが保持領域222に保持されたままになる。
また、ステップS11において、後続のリールRの部品供給テープTの存在が装置本体201の第3テープ検出部213cにより検出されたと判断された場合、ステップS13に進む。
そして、ステップS13において、複数の保持部材224a〜cを、供給時位置C2から排出時位置C3に回転させる制御が行われる。この結果、図10および図11に示すように、保持領域222に配置された部品供給テープTを使い切った先行のリールRが、保持領域222(リール保持装置202)から自重により排出される。
そして、ステップS14において、リール検出部232によりリールRが保持領域222に配置されていないことが検出され(リール検出部232の検出値がオンで)、かつ、残数検出部229の検出値がオンであるか否かが判断される。リール検出部232によりリールRが保持領域222に配置されていることが検出された(リール検出部232の検出値がオフである)と判断された場合、および、残数検出部229の検出値がオフであると判断された場合のうちの少なくともいずれか一方の場合、ステップS15に進み、先行のリールRの排出に関する異常を通知する制御が行われる。その後、リール配置・保持・排出処理が終了される。
また、ステップS14において、リール検出部232によりリールRが保持領域222に配置されていないことが検出され(リール検出部232の検出値がオンで)、かつ、残数検出部229の検出値がオンであると判断された場合、ステップS16に進む。
そして、ステップS16において、複数の保持部材224a〜cを、排出時位置C3から配置時位置C1に回転させる制御が行われる。この結果、先行のリールRの場合と同様に、待機領域221に配置された後続のリールRが、自重により保持領域222に向かって移動して、開放された一方側(B1方向側)から、保持領域222に挿入されて配置される。その後。後続のリールRについても、先行のリールRと同様に、フローチャートに従って処理が行われる。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、複数の保持部材224a〜cを、回転されることによって、リールRを保持領域222に保持し、リールRから部品供給テープTを供給するときの供給時位置C2と、リールRを保持せずに解放することによりリールRを保持領域222から排出するときの排出時位置C3との間で、切り替えられるように構成する。これにより、部品供給テープTを使い切ったとしても、複数の保持部材224a〜cが回転されて供給時位置C2から排出時位置C3に切り替えられるまで、部品供給テープTを使い切ったリールRをリール保持装置202に保持させることができる。その結果、部品供給装置200により部品供給テープTを使い切ったリールRを排出することが判断されるまで、部品供給テープTを使い切ったリールRをリール保持装置202に保持させることができるので、リールRに付されたリール情報の確認前に、部品供給テープTを使い切ったリールRが排出されて紛失することを抑制することができる。また、部品供給テープTを使い切ったリールRをリール保持装置202から排出する場合、単に複数の保持部材224a〜cを回転させて供給時位置C2から排出時位置C3に切り替えるだけで、部品供給テープTを使い切ったリールRをリール保持装置202から解放して排出することができる。その結果、部品供給テープTを使い切ったリールRを押し出して排出する場合と異なり、部品供給テープTを使い切ったリールRを排出する際にリールRに負荷を掛ける必要がないので、その分だけ、部品供給テープTを使い切ったリール保持装置202からリールRを容易に排出することができる。これらの結果、部品供給テープTを使い切ったリールRを、リール保持装置202に保持させることができ、かつ、リール保持装置202から容易に排出することができる部品実装装置100および部品供給装置200を提供することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数の保持部材224a〜cを、回転されることによって、リールRを保持領域222に配置するときの配置時位置C1と、供給時位置C2と、排出時位置C3との間で、切り替えられるように構成する。これにより、リールRを保持領域222に配置する場合、複数の保持部材224a〜cを回転させて配置時位置C1に切り替えることにより、リールRを容易に保持領域222に配置することができる。また、保持領域222に配置されたリールRを複数の保持部材224a〜cにより保持する場合、複数の保持部材224a〜cを回転させて配置時位置C1から供給時位置C2に切り替えることにより、保持領域222に配置されたリールRを複数の保持部材224a〜cにより確実に保持することができる。また、部品供給テープTを使い切ったリールRを保持領域222から排出する場合、複数の保持部材224a〜cを回転させて配置時位置C1から供給時位置C2に切り替えることにより、複数の保持部材224a〜cによる保持状態から解放して、部品供給テープTを使い切ったリールRを保持領域222から容易に排出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、配置時位置C1に位置した場合、複数の保持部材224a〜cを、リールRを保持領域222に配置可能なように、一方側が開放されるように配置する。また、供給時位置C2に位置した場合、複数の保持部材224a〜cを、保持領域222に配置されたリールRに対して上側および下側に配置する。また、排出時位置C3に位置した場合、複数の保持部材224a〜cを、リールRを保持領域222から自重により排出可能なように、下側が開放されるように配置する。このように、配置時位置C1に位置した場合、複数の保持部材224a〜cを、リールRを保持領域222に配置可能なように、一方側が開放されるように配置することにより、開放された一方側からリールRを保持領域222に挿入することができるので、リールRをより容易に保持領域222に配置することができる。また、供給時位置C2に位置した場合、複数の保持部材224a〜cを、保持領域222に配置されたリールRに対して上側および下側に配置することにより、下側の保持部材224aによりリールRを下側から支持しつつ、上側の保持部材224bおよび224cによりリールRの浮き上がりを抑制して、保持領域222に配置されたリールRを複数の保持部材224a〜cによりより確実に保持することができる。また、排出時位置C3に位置した場合、複数の保持部材224a〜cを、リールRを保持領域222から自重により排出可能なように、下側が開放されるように配置することにより、開放された下側から保持領域222に配置されたリールRを自重により排出することができるので、部品供給テープTを使い切ったリールRを保持領域222からより容易に排出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、リール保持装置202は、複数の保持部材224a〜cが取り付けられた歯車228を含む。また、複数の保持部材224a〜cを、歯車228が回転されることにより、相対位置を互いに維持した状態で、供給時位置C2と排出時位置C3との間で、回転するように構成する。これにより、単に歯車228を回転させるだけで、複数の保持部材224a〜cを供給時位置C2と排出時位置C3との間で回転させることができる。その結果、複数の保持部材224a〜cの各々を個別に動かす場合に比べて、構成が複雑化することを抑制しつつ、複数の保持部材224a〜cを供給時位置C2と排出時位置C3との間で回転させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、リール保持装置202は、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した状態で、保持領域222に配置されたリールRの部品供給テープTの部品Eの残数を検出するための残数検出部229を含む。これにより、リール保持装置202の残数検出部229の検出結果に基づいて、使用中(部品供給テープTを供給中)のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数を直接的に確認することができる。その結果、作業者が目視により使用中のリールRの部品供給テープTの部品の残数を確認したり、部品供給装置200を備えた部品実装装置100が部品Eを使用した数に基づいて使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数を確認したりする場合に比べて、使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数をより確実に把握することができる。また、把握された使用中のリールRの部品供給テープTの部品Eの残数に基づいて、リールR(部品供給テープT、部品E)の補給要求を作業者により適切なタイミングで通知することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、リール保持装置202は、リールRが保持領域222に配置されているか否かを検出するためのリール検出部232を含む。これにより、複数の保持部材224a〜cを排出時位置C3に回転させた後、リール保持装置202のリール検出部232の検出結果に基づいて、リールRが保持領域222から排出されたか否かを確認することができる。その結果、リールRが保持領域222から排出されたことが確実に確認されてから、次の動作を行うことができる。また、複数の保持部材224a〜cを排出時位置C3に回転させたにもかかわらず、リールRが保持領域222から排出されていないことが確認された場合、リールRの排出の異常を作業者に通知することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、部品供給装置200を、リール保持装置202のリール検出部232の検出結果に基づいて、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、排出時位置C3からリールRを保持領域222に配置するときの配置時位置C1に回転させる制御、または、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、配置時位置C1から供給時位置C2に回転させる制御を行うように構成する。このように、部品供給装置200を、リール保持装置202のリール検出部232の検出結果に基づいて、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、排出時位置C3から配置時位置C1に回転させる制御を行うように構成することにより、リールRが保持領域222から排出されて、保持領域222にないことを確認した上で、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、排出時位置C3から配置時位置C1に自動で回転させることができる。その結果、作業者がリールRが保持領域222から排出されて保持領域222にないことを確認して、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを回転させて排出時位置C3から配置時位置C1に切り替えるという煩雑な手間を省くことができる。また、部品供給装置200を、リール保持装置202のリール検出部232の検出結果に基づいて、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、配置時位置C1から供給時位置C2に回転させる制御を行うように構成することにより、リールRが保持領域222に配置されたことを確認した上で、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、配置時位置C1から供給時位置C2に自動で回転させることができる。その結果、作業者がリールRが保持領域222に配置されたことを確認して、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを回転させて配置時位置C1から供給時位置C2に切り替えるという煩雑な手間を省くことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、装置本体201により部品供給テープTの終端が検出されたことに基づいて、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、供給時位置C2から排出時位置C3に回転させる制御を行うように構成されている。これにより、リールRにおいて部品供給テープTを使い切ったことを確認した上で、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、供給時位置C2から排出時位置C3に自動で回転させることができる。その結果、作業者がリールRにおいて部品供給テープTを使い切ったことを確認して、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを回転させて供給時位置C2から排出時位置C3に切り替えるという煩雑な手間を省くことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、部品供給装置200を、装置本体201により、先行のリールRから供給される部品供給テープTの終端が検出され、かつ、後続のリールRから供給される部品供給テープTの存在が検出されたことに基づいて、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、駆動モータ226により、供給時位置C2から排出時位置C3に回転させる制御を行うように構成する。これにより、先行のリールRにおいて部品供給テープTを使い切ったことを確認し、かつ、後続のリールRの部品供給テープTの装置本体201への配置を確認した上で、リール保持装置202の複数の保持部材224a〜cを、供給時位置C2から排出時位置C3に自動で回転させることができる。その結果、先行のリールRのリール情報を確認し、後続のリールRを配置したと考えられる状態で、先行のリールRを保持領域222から排出することができる。これにより、先行のリールRのリール情報の確認前に、部品供給テープTを使い切った先行のリールRが排出されて紛失することを効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数の保持部材224a〜cのうちの1つの保持部材224cを、供給時位置C2に位置した場合、部品供給テープTをガイドするガイド部を兼ねるように構成する。これにより、部品供給テープTをガイドするガイド部を別途独立して設ける場合に比べて、部品点数の増加を抑制することができるとともに、部品点数の増加に伴う構成の複雑化を抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図1、図2および図13〜図15を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、リール保持装置が付勢部材をさらに含む例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、図中において同じ符号を付して図示し、その説明を省略する。
(部品供給装置の構成)
第2実施形態による部品供給装置300(図1および図2参照)は、図13〜図15に示すように、付勢部材334を含むリール保持装置302を備える点で、上記第1実施形態の部品供給装置200と相違する。
第2実施形態では、付勢部材334は、複数の保持部材224a〜cのうちの1つ保持部材224bに設けられている。付勢部材334は、保持部材224bに対して保持領域222側とは反対側に設けられており、保持部材224bを保持領域222側に向かって付勢する。付勢部材334は、たとえば、コイルばねである。付勢部材334は、相対位置を互いに維持した状態で、回転中心D周りに複数の保持部材224a〜cと共に回転する。
図13に示すように、付勢部材334は、付勢する保持部材224bが配置時位置C1に位置した場合、リールRが保持領域222に配置されるときの衝撃吸収部材として機能するように構成されている。具体的には、付勢部材334は、付勢する保持部材224bが配置時位置C1に位置した状態で、開放された一方側からリールRが挿入された場合、圧縮されることにより、付勢する保持部材224bをリールRの挿入方向に変位させて、リールRが保持領域222に配置されるときの衝撃を吸収するように構成されている。
また、図14に示すように、付勢部材334は、付勢する保持部材224bが供給時位置C2に位置した場合、付勢する保持部材224bを介して、保持領域222に配置されたリールRを他の保持部材224dに向かって付勢するように構成されている。具体的には、付勢部材334は、付勢する保持部材224bが供給時位置C2に位置した状態で、付勢する保持部材224bを介して、保持領域222に配置されたリールRを斜め上側から斜め下側に向かって付勢することにより、保持領域222に配置されたリールRを他の保持部材224dに押し付けるように構成されている。
また、図15に示すように、付勢部材334は、付勢する保持部材224bが排出時位置C3に位置した場合、付勢する保持部材224bを介して、保持領域222に配置されたリールRを排出方向に向かって付勢するように構成されている。具体的には、付勢部材334は、付勢する保持部材224bが排出時位置C3に位置した状態で、付勢する保持部材224bを介して、斜め上側から斜め下側に向かって付勢することにより、保持領域222に配置されたリールRを保持領域222から押し出すように構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、リール保持装置302は、複数の保持部材224a〜cのうちの1つの保持部材224bを保持領域222側に向かって付勢する付勢部材334を含む。また、付勢部材334を、付勢する保持部材224bが供給時位置C2に位置した場合、付勢する保持部材224bを介して、保持領域222に配置されたリールRを他の保持部材224dに向かって付勢するとともに、付勢する保持部材224bが排出時位置C3に位置した場合、付勢する保持部材224bを介して、保持領域222に配置されたリールRを排出方向に向かって付勢するように構成する。これにより、複数の保持部材224a〜cが供給時位置C2に位置した場合、付勢部材334の付勢力により、リールRを他の保持部材224dに向かって押し付けることができるので、リールRを保持領域222においてより一層確実に保持することができる。また、複数の保持部材224a〜cが排出時位置C3に位置した場合、付勢部材334の付勢力により、保持領域222からリールRを排出方向に押すことができるので、リールRを保持領域222からより一層容易に排出することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、本発明を、スプライシング作業を行うことなく後続のリールを補給可能な部品供給装置に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、スプライシング作業を行って後続のリールを補給する部品供給装置に適用されてもよい。この場合、部品供給装置に、スプライシング部分を検出するためのスプライシング検出部を設け、スプライシング検出部により部品供給テープの終端を検出すれば、上記第1および第2実施形態と同様の制御を行うことが可能である。
また、上記第1および第2実施形態では、リール保持装置に、待機領域と保持領域とを設け、リール保持装置を2つのリールを配置可能に構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、保持領域が設けられていれば、リール保持装置に待機領域を必ずしも設ける必要はない。
また、上記第1および第2実施形態では、配置時位置と供給時位置と排出時位置との間で回転させる保持部材を3つ設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数設けられていれば、配置時位置と供給時位置と排出時位置との間で回転させる保持部材の数は、どのような数であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の保持部材を配置時位置と供給時位置と排出時位置との3つの回転位置の間で切り替えられるように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、供給時位置と排出時位置との2つの回転位置の間で切り替えられるように構成していれば、複数の保持部材を配置時位置に切り替えられるように構成しなくてもよい。この場合、供給時位置または排出時位置が、配置時位置を兼ねる構成であってもよい。また、複数の保持部材を、配置時位置、供給時位置、および、排出時位置以外の回転位置に切り替えられるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の保持部材を、駆動モータにより、配置時位置と供給時位置と排出時位置との回転位置の間で回転させる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の保持部材を、手動により、配置時位置と供給時位置と排出時位置との回転位置の間で回転させてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の保持部材を、リールの外周部と接触して、保持領域に配置されたリールを外周側から保持するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の保持部材を、リールに巻き回された部品供給テープの外周部と接触して、保持領域に配置されたリールを外周側から保持するように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、残数検出部およびリール検出部を光センサにより構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、保持領域に配置されたリールの部品供給テープの部品の残数を検出可能であれば、残数検出部は、どのような検出部であってもよい。また、リールが保持領域に配置されているか否かを検出可能であれば、リール検出部は、どのような検出部であってもよい。また、本発明では、リール保持装置に、残数検出部およびリール検出部を必ずしも設ける必要はない。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、制御部の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。