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JP6998217B2 - 低ヘキサン抽出物及び低密度を有するエチレン系ポリマー - Google Patents

低ヘキサン抽出物及び低密度を有するエチレン系ポリマー Download PDF

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JP6998217B2 JP2017565064A JP2017565064A JP6998217B2 JP 6998217 B2 JP6998217 B2 JP 6998217B2 JP 2017565064 A JP2017565064 A JP 2017565064A JP 2017565064 A JP2017565064 A JP 2017565064A JP 6998217 B2 JP6998217 B2 JP 6998217B2
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Description

関連出願の参照
本願は、参照により本明細書に組み込まれる、2015年6月25日出願の米国仮出願第62/184,494号の利益を主張する。
紙、板、アルミニウムなどの上の押し出し被覆のための樹脂は、広いMWD(分子量分布)及び低抽出物であることを必要とする。押し出し被覆用途において、ポリマーは、典型的には280℃超及び350℃未満の高温条件で加工される。非常に高い分子量分画を有する広い分子量分布(MWD)の樹脂が、被覆中の良好な加工可能性(ネックイン及びドローダウンのバランス)のために使用される。最終生成物における望ましくない味及び臭気の問題を低減するために、かつ樹脂の加工中、特に被覆プロセス中の煙形成を低減するためには、低抽出物であることが必要とされる。
典型的には、広いMWDを有する低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂は、オートクレーブ反応器、またはオートクレーブ及び管反応器の組み合わせを使用して作製される。広いMWD樹脂は、長鎖分岐を促進することによって、かつ分子がより短い(低分子量)またはより長い(高分子量)成長経路を経験する固有の滞留時間分布を通じて、オートクレーブ反応器で達成され得る。LDPEのための広いMWDオートクレーブ樹脂は、2つの生成物密度領域、すなわち、0.915~0.919g/cc及び0.919~0.924g/ccに顕著に集中する。本文書の本発明は、最大0.919g/ccのより低い密度のために設計された、改善された広いMWD管状反応器生成物を記載する。
オートクレーブ及び管状反応器システムは、滞留時間分布が異なり、これは典型的には、管状反応器でより均一であり、オートクレーブ反応器では分散している。管状反応器における均一な滞留時間は、より狭いMWDをもたらし、したがって、非常に広いMWDは、極端に区別された重合条件の適用(例えば、WO2013/078018)、及び/または分岐剤/架橋剤の適用(例えば、USP7,820,776)によってのみ達成され得る。極端なプロセス条件及び/または分岐剤/架橋剤の使用は、押し出し被覆用途に好適な高溶融強度の管状低密度ポリエチレンをもたらすことができるが、オートクレーブ生成物に対して抽出物の上昇を伴う。これらの管状ポリエチレンは、特定の組成(例えば、密度)、ならびに適用されたプロセス条件、分岐剤及び/またはコモノマーの種類及びレベルによって決定される機能性を有するであろう。分岐剤または架橋剤の使用に起因するポリマー中の望ましくないゲルは問題となり得る。管状プロセスとオートクレーブプロセスとの間の冷却能力の差により、変換レベルは、典型的には、オートクレーブに対して<20%から管状プロセスに対して>30%に及ぶ。この変換レベルの大きな差は、作業費、ならびにポリマー出力及びポリマー単位当たりの(エチレンを圧縮するための)電力消費に大きな影響を与える。
米国食品医薬品局(FDA)の規制は、食品と接触しているポリエチレンに対する2つのヘキサン抽出物限度、すなわち、一般的な食品との接触に対して5.5重量パーセント(重量%)の最大値、及びクックイン食品との接触用途に対して2.6重量%の最大値を規定している。広いMWD及び低ヘキサン抽出物の両方を有するが、押し出し被覆用途にも好適である低密度ポリエチレン(LDPE)の製造は、困難である。複数の反応ゾーンを有する少なくとも1つの管状反応器を含む高圧(例えば、(≧)100MPa以上)重合で作製されるLDPEに対して、最終反応ゾーンで形成される小分子は伝播せず、すなわち、より大きい分子を形成せず、したがって、バルクポリマーの外に移動する傾向がある。最終反応ゾーンにおけるこれらの小分子の形成が回避されるか、または少なくとも低減されて、ヘキサン抽出物を低減するものである。
他のエチレン系ポリマー及び重合は、WO第2007/110127号、同第2012/057975号、同第2012/084787号、同第2013/078018号、同第2013/078224号、同第2013/178241号、同第2013/178242号、同第2013/149698号、同第2013/132011号、同第2013/083285号、及び同第2014/003837号、US2008/0242809、ならびにEP2681250B1に開示されている。0.9190g/cc未満の密度、広いMWD、高いG’、低減された抽出物レベルを有し、かつ高いエチレン変換レベルで作製される、管状エチレン系ポリマーの必要性が残っている。これらの必要性が、以下の発明によって満たされた。
一実施形態において、本発明は、反応器として1つ以上の管状反応器のみを含む反応器構成を含む、フリーラジカル高圧重合プロセスから形成される、エチレン系ポリマーであって、該ポリマーは、以下の特性:(A)0.9190g/cc未満の密度、(B)以下の方程式:ヘキサン抽出物レベル≦A+B[対数(I2)](式中、エチレン系ポリマーの総重量に基づき、A=2.65重量%、及びB=0.25重量%/[対数(dg/分)])を満たすヘキサン抽出物レベル、(C)以下の方程式:G’≧C+D[対数(I2)](式中、C=150Pa、及びD=-60Pa/[対数(dg/分)])を満たすG’(G”=500Pa、170℃における)、ならびに(D)0.7~20dg/分のメルトインデックス(I2)を含む。
なお、本発明には、以下の態様が含まれることを付記する。
〔1〕
反応器として1つ以上の管状反応器のみを含む反応器構成を含む、フリーラジカル高圧重合プロセスから形成される、エチレン系ポリマーであって、前記ポリマーは、以下の特性:
(A)0.9190g/cc未満の密度、
(B)以下の方程式:ヘキサン抽出物レベル≦A+B[対数(I2)](式中、前記エチレン系ポリマーの総重量に基づき、A=2.65重量%、及びB=0.25重量%/[対数(dg/分)])を満たすヘキサン抽出物レベル、
(C)以下の方程式:G’≧C+D[対数(I2)](式中、C=150Pa、及びD=-60Pa/[対数(dg/分)])を満たすG’(G”=500Pa、170℃における)、ならびに
(D)0.7~20dg/分のメルトインデックス(I2)を含む、エチレン系ポリマー。
〔2〕
エチレン系ポリマーは、LDPEホモポリマーである、〔1〕に記載のエチレン系ポリマー。
〔3〕
エチレン系ポリマーを生成するためのプロセスであって、前記プロセスは、高圧重合条件下で、第1の管状反応ゾーン1及び最終管状反応ゾーンiを含み、iが、(≧)3以上である反応構成で、エチレンを含む反応混合物を重合させることを含み、前記第1の反応ゾーン1は、≧320℃のピーク重合温度を有し、前記最終反応ゾーンiは、≦290℃のピーク重合温度を有する、プロセス。
〔4〕
iは、≧4である、〔3〕に記載のプロセス。
〔5〕
1つ以上のポリエンが少なくとも1つの反応ゾーンに添加される、〔3〕または〔4〕に記載のプロセス。
〔6〕
1つ以上のモノマーCTAが少なくとも1つの反応ゾーンに添加される、〔3〕または〔4〕に記載のプロセス。
〔7〕
モノマーCTA(複数可)及びポリエン(複数可)の混合物が少なくとも1つの反応ゾーンに添加される、〔3〕または〔4〕に記載のプロセス。
〔8〕
前記CTAは、アルケン、アルカン、アルデヒド、ケトン、アルコール、またはこれらの2つ以上の組み合わせである、〔6〕または〔7〕に記載のプロセス。
〔9〕
前記反応ゾーン1のピーク重合温度は、前記反応ゾーンiのピーク重合温度よりも少なくとも30℃高い、〔3〕~〔8〕のいずれか1項に記載のプロセス。
〔10〕
〔3〕~〔9〕のいずれか1項に記載のプロセスによって作製される、エチレン系ポリマー。
比較例1及び2ならびに本発明実施例9に対するLDPEプロセスに関するフローチャートである。 本発明実施例1及び2に関するフローチャートである。 本発明実施例3~6に関するフローチャートである。 本発明実施例7に関するフローチャートである。 本発明実施例8に関するフローチャートである。 比較例15に関するフローチャートである。 比較例6、10~13、及び16に関するフローチャートである。 比較例7、14、及び17に関するフローチャートである。 比較例3~5、8、及び9に関するフローチャートである。
モノマー連鎖移動剤(mCTA)は、フリーラジカル重合可能オレフィン部分及び連鎖移動が可能な部分を含有し、かつ何らかの形態の連結基によって接続される、化合物である。例は、式i)~vi)に示される。
Figure 0006998217000001
式中、n=2~20であり、
Figure 0006998217000002
式中、R及びRは、独立して、Hまたはアルキルであり、Xは、直鎖または分岐鎖であるC1~C32アルキル鎖である。
Figure 0006998217000003
式中、R、R、及びRは、独立して、Hまたはアルキルであり、Xは、直鎖または分岐鎖であるC3~C20アルキル鎖である。
Figure 0006998217000004
式中、R及びRは、独立して、Hまたはアルキルであり、Xは、直鎖または分岐鎖であるC2~C20アルキル鎖である。
Figure 0006998217000005
式中、Rは、独立して、Hまたはアルキルであり、Xは、直鎖または分岐鎖であるC2~C20アルキル鎖である。
Figure 0006998217000006
式中、Rは、独立して、Hまたはアルキルであり、Xは、直鎖または分岐鎖であるC2~C20アルキル鎖である。
オレフィン部分は、典型的には、フリーラジカル重合においてエチレンよりも反応性が高く、好ましくは、メタクリレート、アクリレート、またはアリルエーテルから選択される。連鎖移動部分は、好ましくは、>0.01Cs値を有する基として定義され(表1)、好ましくは、アルデヒド、ケトン、メルカプタン、ホスフィン、アミン、またはシアノアセテートである。
WO2012/084787にあるように、成長鎖に組み込まれる最も高い確率を有する二官能性または多官能性コモノマーの官能基は、アクリレート基、メタクリレート基、アミド基、または二重結合であり、好ましくは、アクリレート基またはメタクリレート基である。連鎖移動剤として作用することができるが、成長鎖に組み込まれる最も高い確率は有しない、少なくとも1つの官能基は、アルデヒド基、ケトン基、アルコール基、チオール基、及びある特定の二重結合である。官能基は、通常、少なくとも1個の原子、例えば、単位-CH-、-Si(CH-、-CH-O-及び/もしくは-Si(CH-O-、または1~32、好ましくは、1~22、及び最も好ましくは、1~12個の原子の鎖のスペーサ基によって分離される。二官能性または多官能性コモノマー(mCTA)の例は、一般式(I)の化合物であり、
Figure 0006998217000007
式中、Rは、メチルもしくは水素であり、Xは、-O-もしくは-NH-、好ましくは、-O-であり、Rは、同一であっても、または異なってもよく、-CH-、-Si(CH-、-CH-O-、もしくは-Si(CH-O-であり、好ましくは、全てのRは、-CH-であり、nは、1~32、もしくは1~22、もしくは1~12であり、Xは、-C(O)-、-CHOH-、もしくは-CHSH-、好ましくは、-C(O)-であり、Rは、アルキル(例えば、メチル)もしくは水素、特に水素であるか、または単位-X-Rが-CH=CHを表す。いくつかの構造a)~f)は、以下の通りである。
Figure 0006998217000008
ポリエンは、何らかの形態の不活性連結基によって接続される、複数(≧2)のフリーラジカル重合可能オレフィン部分を含有する化合物である。これらの化合物は、対称(全ての重合可能オレフィン末端(各末端C=C結合)が同じ)または非対称であってもよい。対称ポリエンに対して、各末端C=C二重結合の化学的性質は、同じ、例えば、アクリレート、メタクリレート、ビニル、アリルなどである。例えば、式vii)~xiii)。
Figure 0006998217000009
式中、t=2~20である。
Figure 0006998217000010
式中、R10、R11、及びR12は、独立して、Hまたはアルキルであり、nは、1~50である。
Figure 0006998217000011
式中、R13及びR14は、独立して、Hまたはアルキルであり、mは、1~50である。
Figure 0006998217000012
式中、R15、R16、R17、及びR18は、独立して、Hまたはアルキルであり、pは、1~50である。
Figure 0006998217000013
式中、R19、R20、R21、R22、R23、及びR24は、独立して、Hまたはアルキルであり、rは、1~1000である。
Figure 0006998217000014
式中、R25、R26、R27、及びR28は、独立して、Hまたはアルキルであり、vは、1~1000である。
Figure 0006998217000015
式中、R29は、独立して、Hまたはアルキルであり、wは、1~20である。いくつかの特定の構造g)~m)は、以下の通りである。
Figure 0006998217000016
典型的には、連鎖移動剤は、高圧重合で使用されて、水素ラジカルを提供することによって分子量を調節し、それにより、成長ポリマー鎖における活性ラジカルは終端され、新しい活性ラジカルが残りの連鎖移動剤分子において形成され、それは、モノマー単位を組み込むことができる。mCTAに対して、連鎖移動剤基の所望の官能性は、既存のポリマー分子におけるT分岐または長鎖分岐(LCB)の形成を開始することである。したがって、モノマー基が高い反応性を有して、好ましくは、mCTAの>90%がポリマー構造に組み込まれることを確実にすることが重要である。いったんmCTAがポリマー構造に組み込まれると、CTA官能性によるさらなる反応は、T分岐の形成をもたらす。組み込まれない、または遊離mCTAはなおも、典型的なCTAとして作用し、新しい分子を開始することができる。モノマー基の反応性を記載する反応性パラメータr1及びr2が、それぞれ≦0.25及び≧4.00であることが重要である。
以下は、それぞれ、mCTA及びポリエンを使用したポリマー中のT分岐及びH分岐形成の例を示す。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、以下の通り、少なくとも1つの生成物構造(A及び/またはB)を含む。
モノマーCTAの適用によるT分岐形成:
Figure 0006998217000017
ポリエンの適用によるH分岐形成:
Figure 0006998217000018
これらの構造において、「/////」という表記は、エチレン系ポリマー分子の炭化水素骨格中の共有炭素-炭素結合の中心における切断を表す。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、重合形態で、エチレン、及びポリエン由来の結合した化学基を含む、変性低密度ポリエチレンである。さらなる実施形態において、変性LDPEは、変性LDPEの重量に基づき2.0重量%未満、さらに1.0重量%未満の他のコモノマー(複数可)を含む。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、以下に示される少なくとも1つの構造Cを含む:
Figure 0006998217000019
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、ポリマーに組み込まれる1000モルの炭素原子当たり、またはポリマーに組み込まれる500モルのエチレン単位当たり、反応形態で、≧0.1、≧0.2、または≧0.3、または≧0.4モルの「mCTAの使用から生じるT分岐」を含む。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、ポリマーに組み込まれる1000モルの炭素原子当たり、またはポリマーに組み込まれる500モルのエチレン単位当たり、反応形態で、≦3.0、または≦2.0、または≦1.5、または≦1.2、または≦1.0モルの「mCTAの使用から生じるT分岐」を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、1000モルの炭素原子当たり、反応形態で、≧0.010、または≧0.015、または≧0.020、または≧0.030、または≧0.040、または≧0.050モルのポリエンの使用から生じる「全H分岐」を含む。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、ポリマーに組み込まれる1000モルの炭素原子当たり、またはポリマーに組み込まれる500モルのエチレン単位当たり、反応形態で、>0.1、または>0.2、または>0.3モルのmCTAの使用から生じるT分岐を含む。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.7~20g/10分(min)、または0.8~18g/10分、または0.9~16g/10分、または1.0~14.0g/10分、または1.2~12.0g/10分のメルトインデックス(I)を有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、<0.9190g/ccまたはg/cmの密度を有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、≦0.9185、または≦0.9180、または≦0.9175g/ccの密度を有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.9140~<0.9190の密度を有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.9150~<0.9190、または0.9150~0.9185、または0.9155~0.9185g/ccの密度を有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、以下の方程式:ヘキサン抽出物レベル≦A+B[対数(I2)](式中、エチレン系ポリマーの総重量に基づき、A=2.65重量%、または2.55重量%、または2.45重量%、または2.35重量%、及びB=0.25重量%/[対数(dg/分)])を満たすヘキサン抽出物レベルを有する。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、<85%または<80%のポリマーのヘキサン抽出物レベルである、0.38+(0.1488*その反応ゾーン内の最大SCBレベル)-(0.0503*その反応ゾーン内の最大の鎖のセグメント長)として定義される、最後から2番目反応ゾーンの見掛けヘキサン抽出物レベルを有する。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、以下:G’≧C+D[対数(I2)](式中、C=150Pa、または155Pa、または160Pa、及びD=-60Pa/[対数(dg/分)])を満たすG’(G”=500Pa、170℃で)を有する。
本発明はまた、本明細書に記載される本発明のエチレン系ポリマーのポリマーを含む組成物も提供する。一実施形態において、組成物は、エチレン/α-オレフィンインターポリマーをさらに含む。さらなる実施形態において、組成物は、0.910~0.960g/ccに及ぶ密度を有することができる。一実施形態において、組成物は、本発明のエチレン系ポリマーとは、1つ以上の特性、例えば、密度、メルトインデックス(I2)、Mw(conv)、Mn(conv)、及び/またはMw(conv)/Mn(conv)が異なる別のエチレン系ポリマーをさらに含む。
本発明はまた、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む、物品を提供する。一実施形態において、物品は、フィルムまたは被覆、例えば、押し出し被覆である。一実施形態において、物品は、フィルムである。別の実施形態において、物品は、被覆である。一実施形態において、物品は、ケーブルまたはワイヤ用の被覆である。一実施形態において、物品は、被覆シートであり、さらなる実施形態において、シートは、金属、紙、もしくは別のポリマー基材、またはこれらの組み合わせから選択される。さらなる実施形態において、被覆シートは、ワイヤまたはケーブル構成で使用される。別の実施形態において、被覆シートは、包装用途で使用される。別の実施形態において、被覆シートは、食品包装用途で使用され、さらに、被覆シートは、クックイン食品包装用途で使用される。本発明のエチレン系ポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。本発明の組成物または本発明の物品は各々、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
高度に分岐したエチレン系ポリマーを生成するために、高圧フリーラジカル開始重合プロセスが、典型的には使用される。2つの重合反応器の種類が既知である。第1の種類において、1つ以上の反応ゾーンを有する撹拌オートクレーブ容器が使用される。オートクレーブ反応器は、通常、開始剤及び/またはモノマー供給物のためのいくつかの注入点を有する。第2の種類において、反応器として、1つ以上の反応ゾーンを有するジャケット管が使用される。限定しないが好適な反応器の長さは、100~3600メートル(m)、または1000~2800mであってもよい。本発明のプロセスは、反応器(複数可)が管状反応器(複数可)のみである、すなわち、反応器構成がいかなるオートクレーブ反応器も含まない、反応器構成を使用する。さらに、反応器構成は、典型的には、少なくとも4つの反応ゾーンを含み、これらのゾーンは、1つの管状反応器内に位置することができるか、または2つ以上の管状反応器に広がることができる。典型的には、本発明の各管状反応器は、複数の反応ゾーンを含む。
多くの場合、CTA系は、分子量を制御するために使用される。CTA系は、1つ以上のCTAを含む。一実施形態において、1つ以上のCTAが本発明の重合プロセスに添加される。CTA系は、典型的には、以下の基のうちの少なくとも1つを含む:アルカン、アルデヒド、ケトン、アルコール、エーテル、エステル、メルカプタン、もしくはホスフィン、またはさらに、アルカン、ケトン、アルデヒド、アルコール、またはエーテル。好ましくは、CTA系は、飽和炭化水素、ケトン、アルデヒド、アルコール、エーテル、エステル、メルカプタン、もしくはホスフィン、さらに、飽和炭化水素、ケトン、アルデヒド、アルコール、またはエーテルから選択されるCTAを含む。例示的なCTAとしては、イソブタン、n-ブタン、メチルエチルケトン、アセトン、エチルアセテート、プロピオンアルデヒド(PA)、ISOPAR(商標)-C、-E、及び-H(ExxonMobil Chemical Co.)、及びイソプロパノール、さらにプロピオンアルデヒド、ブタン、及びイソブタンが挙げられるが、これらに限定されない。CTA系は、好ましくは、プロピレンまたは他のアルケンを含まない。一実施形態において、使用されるCTA系の量は、総反応混合物の重量に基づき0.01~10重量%である。
一実施形態において、Z1/Zi比(i≧3であり、iは、最終反応ゾーンである)は、1.3以下、または1.2以下、または1.1以下である。一実施形態において、Z1/Zi比(i≧3であり、iは、最終反応ゾーンである)は、0.1以上、または0.2以下、または0.3以下である。一実施形態において、Z1/Ziは、(0.8-0.2*対数(Cs))以下であり、式中、Csは、0.0001~10の範囲内である。一実施形態において、Z1/Ziは、(0.75-0.2*対数(Cs))以下であり、Csは、0.0001~10の範囲内である。一実施形態において、Z1/Ziは、(0.7-0.2*対数(Cs))以下であり、Csは、0.0001~10の範囲内である。一実施形態において、適用されたCTA系の全Cs値は、130℃及び1360の気圧で、Mortimerらによって測定された通り、≦0.020(例えば、プロピレン、アセトン)、または≦0.010(すなわち、シクロヘキサン)、または≦0.008(例えば、イソブタン、エタノール)、または≦0.006(例えば、n-ブタン、エチルアセテート)である。一実施形態において、重合は、マルチゾーン反応器、ならびにエチレン対CTA系比及びしたがってポリマー特性を制御するためにエチレンを供給する交互の位置を開示する、WO2013/059469に記載される管状反応器において行われてもよい。エチレンは、所望のエチレン対CTA系比を達成するために、複数の位置で同時に添加されてもよい。同様に、WO2013/078018に記載されるポリマー特性を制御するために、CTA系の添加のための位置(複数可)は、慎重に選択され得る。CTA系は、所望のCTA系対エチレン比を達成するために、複数の位置で同時に添加されてもよい。
同様に、本願に記載されるCTA系の添加点及び量は、消費を低減すると同時に、G’の増加の所望の特性及び所望のMWDを最大化するために制御されてもよい。一実施形態において、連鎖移動剤は、第1の、または第2の、または第1及び第2の反応ゾーンに添加される。また、追加のポリエン(分岐剤)の使用、ポリエン(分岐剤)の添加点及び量は、ゲル形成を制御すると同時に、G’の増加の所望の特性、及び所望のMWD、及び目標とする用途における性能を最大化するために制御されてもよい。一実施形態において、ポリエンは、所望のポリエン対エチレン比(例えば、モル比)を達成するために、複数の位置で同時に添加されてもよい。一実施形態において、重合は、少なくとも1つの管状反応器において行われる。エチレン、CTA系、及び/またはポリエンの添加点及び量は、反応ゾーンへの供給物中の、かつ/または反応ゾーンにおける、CTA系対エチレン及び/またはポリエン対エチレンの所望の比を達成するために制御されてもよい。
一実施形態において、重合は、2つの反応器において行われる。一実施形態において、重合は、複数のまたは少なくとも2つの反応ゾーンを有する1つの反応器において行われる。一実施形態において、重合は、少なくとも4つの反応ゾーン、反応ゾーン1及び反応ゾーンi(i≧3)を含む反応器構成において行われ、反応ゾーンiは、反応ゾーン1から下流にある。一実施形態において、iは、3~5または3~4である。一実施形態において、i=3である。一実施形態において、反応ゾーンの総数=iである。さらなる実施形態において、iは、3~20、さらに3~10、及びさらに3~6である。さらなる実施形態において、iは、3~20、さらに3~10、及びさらに3~6である。
一実施形態において、反応ゾーン1に添加される質量でのポリエンの量と比較して、連鎖移動剤と組み合わせたポリエンの使用によって、質量でのより多くのポリエンが反応ゾーンiに添加される。上記で使用される場合、ポリエンの量は、供給物中で反応ゾーンに添加されるポリエン(すなわち、持ち越しのポリエンではない)に基づき決定される。一実施形態において、反応ゾーンiに添加される質量でのポリエンの量と比較して、連鎖移動剤と組み合わせたポリエンの使用によって、質量でのより多くのポリエンが反応ゾーン1に添加される。上記で使用される場合、ポリエンの量は、供給物中で反応ゾーンに添加されるポリエン(すなわち、持ち越しのポリエンではない)に基づき決定される。一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたポリエンの使用によって、ポリエンは、反応ゾーン1及び反応ゾーンiの両方に添加される。
一実施形態において、反応ゾーンiに添加される質量でのmCTAの量と比較して、連鎖移動系と組み合わせたmCTAの使用によって、質量でのより多くのmCTAが反応ゾーン1に添加される。上記で使用される場合、各CTAの量は、供給物中で反応ゾーンに添加されるCTAに基づき決定される。一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたmCTAの使用によって、質量でのmCTAは、最終反応ゾーンに添加されない。一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたmCTAの使用によって、質量でのmCTAは、最後の2つの反応ゾーンに添加されない。一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたmCTAの使用によって、質量での全てのmCTAが、最初の2つの反応ゾーンに添加される。一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたmCTAの使用によって、質量での全てのmCTAが、第1の反応ゾーンに添加される。一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたmCTAの使用によって、質量での全てのmCTAが、第2及び第3の反応ゾーンに添加される。
一実施形態において、連鎖移動系及びポリエンと組み合わせたmCTAの使用によって、質量での全てのmCTAが、最初の2つの反応ゾーンに添加される。一実施形態において、連鎖移動系及びポリエンと組み合わせたmCTAの使用によって、質量での全てのmCTAが、第1の反応ゾーンに添加される。一実施形態において、連鎖移動系及びポリエンと組み合わせたmCTAの使用によって、質量での全てのmCTAが、第2及び第3の反応ゾーンに添加される。
一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたポリエンの使用によって、ポリエンは、反応ゾーン1、2、3、及び4に添加される。一実施形態において、連鎖移動系と組み合わせたポリエンの使用によって、ポリエンは、反応ゾーン1に添加されない。
一実施形態において、反応ゾーンに供給される前に、分岐剤(複数可)は、二次圧縮機の圧縮段階を通じて供給される。一実施形態において、分岐剤(複数可)は、分岐剤(複数可)を受容する各反応ゾーンに供給される前に、二次圧縮機の圧縮段階を通じて供給される。別の実施形態において、分岐剤(複数可)は、圧縮段階を通じて反応ゾーンへと直接、または反応ゾーンのための供給物へと直接供給される。一実施形態において、反応器への総エチレン供給物中のポリエンの濃度は、反応器に供給されるエチレンの総モルに基づき、0.2モルパーセント未満、または0.1モルパーセント未満、または0.05モルパーセント未満、または0.03モルパーセント未満である。一実施形態において、反応器への総エチレン供給物中のCTA対ポリエンのモル比は、≧1、または≧2、または≧3、または≧4、または≧5、または≧6である。
一実施形態において、第1の反応ゾーンに供給されるエチレンは、重合に供給される全エチレンの≧10重量%である。一実施形態において、第1の反応ゾーンに供給されるエチレンは、重合に供給される全エチレンの10~100、または20~80、または25~75、または30~70、または40~60重量%である。
一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン及び1つ以上のコモノマー、好ましくは、1つのコモノマーを含む。コモノマーは、α-オレフィン、アクリレート、メタクリレート、及び無水物を含み、各々は、典型的には、20個以下の炭素原子を有する。組み合わされたモノマー及びCTA官能性を有するα-オレフィンコモノマーは、3~10個の炭素原子、または3~8個の炭素原子を有してもよい。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、ポリマーの重量に基づき>90重量%、さらに>92重量%、さらに>93重量%、さらに>94重量%、さらに>95重量%、さらに>98重量%、さらに>99重量%の重合エチレンを含む。一実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレンホモポリマーである。
一実施形態において、分岐剤(複数可)(BA(複数可))は、反応ゾーンの入口においてフリーラジカル開始剤の添加の前に、またはそれと同時に添加される。好ましくは、BA(複数可)は、開始剤添加の前に添加されて、BA(複数可)の良好な分散を可能にする。
フリーラジカル開始剤が、概して、本発明のエチレン系ポリマーを生成するために使用される。本明細書で使用される場合、フリーラジカル開始剤は、化学及び/または放射手段によって生成されるフリーラジカルを指す。フリーラジカル開始剤としては、有機ペルオキシド、例えば、環状ペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオキシカーボネート、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシエステル、及びペルオキシケータルが挙げられる。好ましい開始剤は、t-ブチルペルオキシピバレート、ジ-t-ブチルペルオキシド、t-ブチルペルオキシアセテート、及びt-ブチルペルオキシ-2-ヘキサノエート、またはこれらの混合物である。一実施形態において、これらの有機ペルオキシド開始剤は、重合可能モノマーの重量に基づき0.001~0.2重量%の量で使用される。一実施形態において、開始剤は、少なくとも1つの反応ゾーンに添加され、それは、1秒で>255℃、好ましくは、>260℃の半減期温度を有する。一実施形態において、そのような開始剤は、320℃~350℃のピーク重合温度で使用される。さらなる実施形態において、開始剤は、環状構造で組み込まれる少なくとも1つのペルオキシド基を含む。そのような開始剤の例としては、両方ともAkzo Nobelから入手可能なTRIGONOX(商標)301(3,6,9-トリエチル-3,6,9-トリメチル-1,4,7-トリペルオキソナン)及びTRIGONOX(商標)311(3,3,5,7,7-ペンタメチル-1,2,4-トリオキセパン)、ならびにUnited InitiatorsからのHMCH-4-AL(3,3,6,6,9,9-ヘキサメチル-1,2,4,5-テトルオキソナン)が挙げられる。また、WO02/14379及びWO01/68723を参照されたい。
一実施形態において、本明細書に記載される重合プロセスに対して、各反応ゾーンの最大(またはピーク)温度は、150℃~360℃、または170℃~350℃、または200℃~340℃である。さらなる実施形態において、ポリエン(すなわち、持ち越しのポリエンを含まない新しいかつ/または再利用ポリエン)を受容する各反応ゾーンに対する最大温度は、260℃~330℃、または270℃~320℃、または280℃~310℃である。
一実施形態において、第1の反応ゾーン内の最大温度(最大温度)は、各後続または連続の反応ゾーンに対する最大温度よりも高い。一実施形態において、第1の反応ゾーン内の最大温度は、≧300℃、または≧310℃、または≧320℃である。一実施形態において、第1の反応ゾーン内の最大温度は、各連続の反応ゾーンの最大温度よりも少なくとも10℃、または20℃、または30℃高い。一実施形態において、第1の反応ゾーンの温度は、≧320℃、または≧330℃、または≧340℃である。一実施形態において、最終反応ゾーンの温度は、≦290℃、または≦280℃、または≦270℃である。一実施形態において、第1の反応ゾーンと最終反応ゾーンとの間の最大温度の差は、≧30℃、または≧40℃、または≧50℃である。一実施形態において、反応構成の長さにわたる2つの連続的な反応ゾーン間の最大温度の差、例えば、第1の反応ゾーンと第2の反応ゾーン、または第2の反応ゾーンと第3の反応ゾーンとの間の差などは、≧10℃、または≧20℃、または≧30℃である。一実施形態において、反応構成の長さにわたる各連続的な反応ゾーンの間の最大温度の差、例えば、第1の反応ゾーンと第2の反応ゾーン、及び第2の反応ゾーンと第3の反応ゾーンとの間の差などは、≧10℃、または≧20℃、または≧30℃である。一実施形態において、最終またはn番目の反応ゾーン(例えば、290℃)に対する第1の反応ゾーンの最大温度(例えば、320℃)の比は、少なくとも1.1、または少なくとも1.2、または少なくとも1.3である。一実施形態において、最終反応ゾーンの最大温度は、各前の反応ゾーンの最大温度未満である。
一実施形態において、反応器の第1の入口において測定される重合圧力は、1000バール~3600バール、または1200バール~3500バール、または1500~3400バール、または2000~3200バールである。一実施形態において、ポリエンは、反応ゾーンに供給される前に「酸素除去ステップ」に供される。一実施形態において、ポリエンは、供給容器内に貯蔵され、供給容器は、5.0体積パーセント未満の酸素を含む「ヘッドスペースガス」を有する。
本発明のプロセスは、本明細書に記載される≧2の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
本発明の組成物は、1つ以上の添加剤を含んでもよい。添加剤としては、安定剤(例えば、抗酸化剤)、可塑剤、静電気防止剤、顔料、染料、核形成剤、充填剤、スリップ剤、難燃剤、加工助剤、煙抑制剤、粘度調整剤、及びブロッキング防止剤が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマー組成物は、例えば、本発明のポリマーの重量に基づき、10%未満の組み合わされた重量の1つ以上の添加剤を含んでもよい。本発明の組成物は、本発明のエチレン系ポリマーに加えて、少なくとも1つの他のポリマーをさらに含んでもよい。本発明のポリマーとブレンドするための好適なポリマーとしては、天然及び合成ポリマーが挙げられる。
定義
反対に、文脈から黙示的に、または当該技術分野において慣習的に規定されない限り、全ての部及びパーセントは、重量に基づき、全ての試験方法は、本願の出願日の時点で最新のものである。本明細書で使用される場合、「組成物」という用語は、材料の混合物を含み、それは、組成物、ならびに組成物の材料から形成される反応生成物及び分解生成物を含む。使用される場合、「ブレンド」または「ポリマーブレンド」という用語は、2つ以上のポリマーの混合物を指す。ブレンドは、混和性であってもよく、またはなくてもよい(分子レベルで分相していない)。ブレンドは、分相していてもよく、またはしていなくてもよい。「備えること」、「含むこと」、「有すること」という用語、及びそれらの派生語は、任意の追加の成分、ステップ、または手順の存在を、それが具体的に列挙されているかどうかにかかわらず、除外しない。「から本質的になること」という用語は、実施可能性にとって必須ではないものを除いて、任意の他の成分、ステップ、または手順を、任意の連続的な列挙の範囲から除外する。「からなること」という用語は、具体的に列挙されない任意の成分、ステップ、または手順を除外する。
「ポリマー」という用語は、同じ種類または異なる種類にかかわらず、モノマーを重合させることによって調製される化合物を指す。したがって、ポリマーという総称は、以下で定義されるホモポリマーという用語及び「インターポリマー」という用語を包含する。微量の不純物は、ポリマーに組み込まれてもよく、かつ/またはポリマー内にあってもよい。「インターポリマー」という用語は、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。インターポリマーという総称は、コポリマー(2つの異なるモノマーから調製されるポリマーを指す)、及び3つ以上の異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを含む。
「エチレン系ポリマー」という用語は、ポリマーの重量に基づき過半量の重合エチレン、及び任意に少なくとも1つのコモノマーを含む、ポリマーを指す。「エチレン系インターポリマー」という用語は、インターポリマーの重量に基づき過半量の重合エチレン、及び少なくとも1つのコモノマーを含む、インターポリマーを指す。「エチレン系コポリマー」という用語は、コポリマーの重量に基づき過半量の重合エチレン、及び唯一のモノマーの種類としてコモノマーを含む、ポリマーを指す。
本明細書で使用される場合、「ポリエン」という用語は、≧2の炭素-炭素二重結合を有する、ポリ不飽和化合物を指す。本明細書で使用される場合、「モノマーCTA(mCTA)」という用語は、1つ以上の炭素-炭素二重結合を有し、かつ≧0.10(130℃及び1360の気圧でMortimerによって測定されるCs値)の上昇した連鎖移動活性を有する1つ以上の官能基を有する、多官能性化合物を指す。
本明細書で使用される場合、「レオロジー改質剤」または「レオロジー調節剤」という用語は、ポリマーに組み込まれたときに、ポリマーのレオロジーを変化させること、例えば、G’及び溶融強度を増加させることが可能である、本明細書に記載されるポリエン及び/またはmCTAを指す。本明細書で使用される場合、「BA」と略される「分岐剤」という用語は、ポリマー中でH分岐またはT分岐を形成することが可能な成分を指し、それにより、ポリマーのレオロジーは改質され、例えば、G’が増加される。典型的な分岐剤は、対称ポリエン、非対称ポリエン、及びmCTAを含む。
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、飽和直鎖、環状鎖、または分岐鎖炭化水素基を指す。好適なアルキル基の非限定的な例としては、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、i-ブチル(または2-メチルプロピル)などが挙げられる。一実施形態において、アルキルは、1~20個の炭素原子を有する。
本明細書で使用される場合、「高圧重合プロセス」という用語は、少なくとも1000バール(100MPa)の高圧で実施されるフリーラジカル重合プロセスを指す。
本明細書で使用される場合、「供給物」または「供給流」という用語は、入口において反応ゾーンに添加される補給及び/または再利用成分(複数可)を指す。供給物は、分岐剤(複数可)もしくはエチレンからなるか、分岐剤(複数可)もしくはエチレンを含むか、または分岐剤(複数可)及びエチレンを含んでもよい。本明細書で使用される場合、「副流」または「副供給流」という用語は、連続の反応ゾーンへのエチレン豊富供給流を指す。
成分に関連して本明細書で使用される場合、「補給」という用語(すなわち、「補給エチレン」、「補給CTA」、「補給mCTA」など)は、高重合プロセスで変換された、かつ/または失われた成分を補うために必要とされる反応物質の供給流を指す。
本明細書で使用される場合、「反応ゾーン」という用語は、フリーラジカル、及び/またはフリーラジカルに解離し、かつ/もしくはそれを生成する成分の添加によって、重合反応が開始または再開される、反応器ゾーンを指す。典型的には、反応媒体は、反応器周囲のジャケットを通って流動する伝熱媒体によって加熱及び/または冷却される。反応ゾーンはまた、エチレン、ならびに/あるいはフリーラジカル、またはフリーラジカルに解離し、かつ/もしくはそれを生成する成分の添加で開始してもよい。
本明細書で使用される場合、「第1の反応ゾーン」という用語は、ラジカル、またはフリーラジカルに解離し、かつ/もしくはそれを生成する成分の添加によって、重合が開始される、第1の反応器ゾーンを指す。第1の反応ゾーンは、補給及び/もしくは再利用エチレン、ラジカル、ならびに/またはフリーラジカルに解離し、かつ/もしくはそれを生成する成分の新しい供給物がある点で終端する。本明細書で使用される場合、「後続の反応ゾーン」または「連続の反応ゾーン」という用語は、前の反応器ゾーンからのエチレン及びポリマーを受容し、ラジカル、またはフリーラジカルに解離し、かつ/もしくはそれを生成する成分が後続(または連続)の反応器ゾーンの入口において添加される、反応器ゾーンを指す。後続(または連続)の反応ゾーンは、補給及び/もしくは再利用エチレン、ラジカル、ならびに/またはフリーラジカルに解離し、かつ/もしくはそれを生成する成分がある点で終端するが、最終反応ゾーンは、反応器システムの圧力制御デバイスの位置で終端する。
本明細書で使用される場合、「連鎖移動定数」及び「連鎖移動係数(Cs値)」という用語は、「連鎖移動速度」と「エチレン伝播速度」との間の比を指す。実験セクションに提供されるMortimerの参考文献を参照されたい。「連鎖移動活性」という用語は、その連鎖移動定数(Cs)を乗じた各適用されたCTA成分のモル濃度の合計を指す。連鎖移動定数(Cs)は、参照圧力(1360の気圧または137.8MPa)及び参照温度(130℃)での反応速度の比Ks/Kpである。
本明細書で使用される場合、「反応器構成(または反応器システム)」という用語は、ポリマーを重合させ、かつ単離するために使用される、構成要素(デバイス)を指す。そのような構成要素/デバイスとしては、1つ以上の反応器、二次圧縮機、一次圧縮機、及びブースタ圧縮機が挙げられるが、これらに限定されない。
ブースタ圧縮機(ブースタ)は、以下:a)LPS(低圧分離器)からの低圧リサイクル、及びb)任意に、再利用圧縮機パッキン漏れを各々、一次圧縮機の入り口側において必要とされる圧力レベルまで圧縮するデバイスである。ブースタは、単一または複数の圧縮機フレームからなることができ、潜在的に、一次圧縮機フレーム(複数可)と組み合わされ得る。一次圧縮機(一次)は、以下:a)入ってくるエチレン、及び/またはb)ブースタからの低圧リサイクル、及び/またはc)再利用圧縮機パッキン漏れを各々、ハイパー圧縮機の入り口側に供給するために必要とされる圧力レベルまで圧縮するデバイスである。一次は、単一または複数の圧縮機フレームからなることができ、潜在的に、ブースタ圧縮機フレーム(複数可)と組み合わされ得る。ハイパー圧縮機(ハイパー)または二次圧縮機は、以下:a)HPR(高圧リサイクル)からのエチレン、及び/またはb)一次を各々、その入口圧力設定点において反応器に供給するために必要とされる圧力レベルまで圧縮するデバイスである。ハイパーは、プランジャ往復動式圧縮機を含み、単一または複数の圧縮機フレーム(複数可)からなることができる。これらのデバイスに対して、各圧縮は、中間冷却と組み合わされ得る。
試験方法
密度-密度測定のための試料は、ASTM D1928に従って調製される。試料は、190℃及び30,000psi(206.84MPa)で3分間(min)、次いで、(21℃)及び207MPaで1分間プレスされる。測定は、ASTM D792、方法Bを使用した試料プレスの1時間以内に行われる。
メルトインデックスまたはI2もしくはMIは、ASTM D1238、条件190℃/2.16kgに従って測定され、10分当たりに溶出されるグラム(g/10分)で報告される。
ヘキサン抽出物のための標準的な方法-ポリマーペレット(重合ペレット化から。さらなる改質なし。1プレス当たり約2.2グラム)は、3.0~4.0ミルの厚さでCarver Pressにおいてプレスされる。ペレットは、40,000lbで3分間、190℃においてプレスされる。操作者の手からの残留油によるフィルムの汚染を防止するために、非残留物手袋(PIP*CleanTeam*CottonLisle Inspection Gloves、部品番号:97-501)が着用される。フィルムは、「1インチ×1インチ」の正方形に切り分けられ、重さが量られる(2.5±0.05g)。フィルムは、加熱した水槽内で、49.5±0.5℃において、約1000mLのヘキサンを含有するヘキサン容器内で、2時間抽出される。使用されるヘキサンは、異性体「ヘキサン」混合物(例えば、Hexanes(Optima),Fisher Chemical、HPLC用の高純度移動相及び/またはGC適用のための抽出溶媒)である。2時間後、フィルムは取り出され、クリーンなヘキサンで洗浄され、完全な真空(ISOTEMP Vacuum Oven、Model281A、約30インチHg)で、真空オーブン(80±5℃)内で2時間乾燥させられる。次いで、フィルムは、デシケータ内に配置され、最低1時間、室温まで冷却される。次いで、フィルムの重さは、再び量られ、抽出による質量損失の量が計算される。この方法は、n-ヘキサンの代わりにヘキサンが使用されることを除いて、21CRF177.1520(d)(3)(ii)FDAプロトコルに基づく。
レオロジー的G’-G’測定で使用される試料は、圧縮成形プラークから調製される。アルミ箔の小片が背板上に配置され、テンプレートまたは成形型が背板の上に配置される。約12グラムの樹脂が成形型内に配置され、アルミ箔の第2の小片が、樹脂及び成形型上に配置される。次いで、第2の背板がアルミ箔の上に配置される。集合体全体が、以下の条件で動作する圧縮成形プレス機内に入れられる。150℃及び10バールで3分間、続いて150℃及び150バールで1分間、続いて150バールで「1.5分」の室温への急冷。圧縮成形プラークから25mmディスクが打ち抜かれる。ディスクの厚さは、約2.0mmである。窒素環境中、170℃、及び10%の歪みで、G’を決定するためのレオロジー測定が行われる。打ち抜かれたディスクは、170℃で少なくとも30分間予熱されたARES-1(Rheometrics SC)レオメータオーブン内に位置する2枚の「25mm」平行板の間に配置され、「25mm」平行板の間隙は、1.65mmまでゆっくりと縮小される。次いで、試料は、これらの条件で正確に5分間そのままにされる。次いで、オーブンが開けられ、過剰な試料は、板の縁部周囲で慎重にトリミングされ、オーブンが閉じられる。100から0.1rad/sへと(0.1rad/sで500Paより低いG”値を得ることが可能な場合)、または100から0.01rad/sへと減少する周波数掃引に従って、小振幅の振動剪断を介して、試料の貯蔵弾性率(G’)及び損失弾性率(G”)が測定される。各周波数掃引に対して、1周波数ディケード当たり1点(対数的に離隔している)が使用される。
データは、両対数スケールでプロットされる(G’(Y軸)対G”(X軸))。Y軸スケールは、10~1000Paの範囲を対象とし、一方でX軸スケールは、100~1000Paの範囲を対象とする。Orchestratorソフトウェアが使用されて、G”が200~800Paである領域内のデータを選択する(または少なくとも4データ点を使用して)。データは、適合方程式Y=C1+C2ln(x)を使用して対数多項式モデルに適合される。Orchestratorソフトウェアを使用して、500Paに等しいG”におけるG’は、補間によって決定される。G”=500PaにおけるG’が報告される。
実験
Z1、Z2、及びZiに対する計算:
「反応器ゾーンi内のCTA j([CTA]ji)の反応器ゾーンモル濃度」は、方程式(Eqn)Aに示されるように、「反応器ゾーン1~Iに注入されるエチレンの総モル量」で除算される「反応器ゾーン1~Iに注入されるそのCTAの総モル量」として定義される。
Figure 0006998217000020
方程式Aにおいて、j≧1であり、
Figure 0006998217000021
は、「i番目の反応器ゾーンに注入されるj番目のCTAのモル量」であり、
Figure 0006998217000022
は、「i番目の反応器ゾーンに注入されるエチレンのモル量」である。反応器ゾーンi内のCTA(系)の移動活性は、その連鎖移動定数(Cs)を乗じた「反応器ゾーン内の各CTAの反応器ゾーンモル濃度の合計」として定義される。参照圧力(1360atm、137.8MPa)及び参照温度(130℃)での連鎖移動活性定数(Cs)、反応速度比Ks/Kp。この関係は、以下の方程式Bに示され、式中、ncompiは、反応器ゾーンi内のCTAの総数である。
Figure 0006998217000023
したがって、Z1/Ziの比は、方程式Cに示される、
Figure 0006998217000024
いくつかの連鎖移動剤に対する連鎖移動定数(Cs)値は、以下の表1に示される。
Figure 0006998217000025
表1中、参照2、3、及び4において130℃及び1360atmでMortimerによって測定されるCs値、ならびにZ1/Zi比に対する計算された境界値。Cs値は、記述されたCTAのみを含有するCTA系に関する。参照番号2。G.Mortimer;Journal of Polymer Science:PartA-1;Chain transfer in ethylene polymerization;vol4,p881-900(1966)。参照番号3。G.Mortimer;Journal of Polymer Science:PartA-1;Chain transfer in ethylene polymerization.PartIV.Additional study at 1360 atm and 130℃;vol8,p1513-1523(1970)。参照番号4。G.Mortimer;Journal of Polymer Science:PartA-1;Chain transfer in ethylene polymerization.PartVII.Very reactive and depleteable transfer agents;vol10,p163-168(1972)。P.Ehrlich,G.A.Mortimer,Fundamentals of the free radical polymerization of ethylene,Adv.Polymer Sci.,Vol7,386-448(1970);G.Mortimer,Journal of Polymer Science:PartA-1,Chain transfer in ethylene polymerization.PartV.The effect of temperature;vol8,p1535-1542(1970);G.Mortimer,Journal of Polymer Science:PartA-1,Chain transfer in ethylene polymerization PartV.The effect of pressure,vol8,p1543-1548(1970)も参照されたい。
全反応器システム内で1つのCTAのみが使用されるとき、方程式B及びCは、方程式D及びEのそれぞれに簡約される。
Figure 0006998217000026
Figure 0006998217000027
複数のCTA系に対して、平均化されたCs値は、以下の方程式で計算され得る。
Figure 0006998217000028
例示的な計算:プロピレン濃度=3400mol-ppm;プロピレンのCs値=0.0122;PA濃度=1650mol-ppm;PAのCs値=0.33;Cs(平均化)=[(3400mol-ppm*0.0122*0.0122)+(1650mol-ppm*0.33*0.33)]/(3400mol-ppm*0.0122+1650mol-ppm*0.33)=0.31。
重合シミュレーション
適用された反応スキーム及び速度論を用いた重合シミュレーションモデルは、Gotoらによって記載される、以下の参考文献を参照されたい。他の反応器及び生成物モデル化フレームワークは、Aspen Technology,Inc.(Burlington,Massachusetts,USA)のAspen Plus、及びDr.Wulkow Computing in Technology GmbH(CiT)(Rastede,Germany)のPREDICIから入手可能である。これらのモデルフレームワークによって予測されるプロセス及び生成物応答は、反応器パラメータならびに適用された反応スキーム及び速度論パラメータによって決定される。適用された反応スキーム及び速度論パラメータは、以下に記載される。各十分に撹拌されたオートクレーブ反応ゾーンに対して、1つの計算セルが使用され得る。各管状反応ゾーンに対して、十分な計算セルが使用されて、管状反応ゾーンに沿った圧力、温度、及び濃度プロファイルを正確に表し、表6~9で報告されるシミュレーションされた生成物及びプロセス結果が、より多くのセルの追加によって変化しないようにする。重合シミュレーションは、以下に記載されるGoto LDPEシミュレーションモデルを用いて実現される。S.Goto et al;Journal of Applied Polymer Science:Applied Polymer Symposium,36,21-40,1981(Title:Computer model for commercial high pressure polyethylene reactor based on elementary reaction rates obtained experimentally)。
Gotoらによって使用される速度論データは、以下に記載されるように、様々な温度、圧力、及びポリマー濃度で実施される高圧フリーラジカルポリエチレン重合実験から得られる:K.Yamamoto,M.Sugimoto;Rate constant for long chain-chain branch formation in free-radical polymerization of ethylene;J.Macromol.Science-Chem.,A13(8),pp.1067-1080(1979)。以下の素反応ステップは、Gotoらによって記載される:i)エチレン伝播、ii)ラジカル終結、iii)バックバイティングまたは短鎖分岐(SCB)形成、iv)ポリマーへの移動または長鎖分岐(LCB)形成、v)ビニル形成をもたらす二次ラジカルのベータ脱離、及びvi)ビニリデン形成をもたらす三次ラジカルのベータ脱離。主反応に対する速度論データに関して、表2を参照されたく、Koは、前指数因子または頻度因子であり、Eaは、温度依存性を反映する活性化エネルギーであり、ΔVは、圧力依存性を反映する活性化体積である。全ての速度論定数は、圧力及び温度条件の関数として高圧ポリエチレン中の(C13NMR技術によって分析され得る)メチル分岐のレベルをより良好に反映するように最適化されたバックバイティングに対するko、Ea、及びΔV値を除いて、Gotoらからのものである。
Figure 0006998217000029
選択されたCTAに対する速度論データは、表3に示される。速度論定数は、Mortimer(上記の参考文献を参照されたい)によって決定されるCs値(ks/kp)の速度論定数、及びGotoらによって示されるエチレン伝播速度論(表1を参照されたい)を用いて計算される。選択されたmCTAに対する速度論データは、表3に示される。「改質剤への連鎖移動」に関する速度論は、CTA官能性を説明し、一方でモノマー官能性は、「反応性比」によって説明される。ポリエンは、速度論r及びr反応性比を割り当てることによって説明及びモデル化されている(表2及び3を参照されたい)。速度論r及びr反応性比は、定義によって、それらの温度(Ea)及び圧力(ΔV)依存性に関するエチレン伝播速度論に関連している。シミュレーションにおいて、ポリエンが追加の連鎖移動活性を示さないことが推定される。さらに、全消費、組み込み、ならびにT分岐及び/またはH分岐(分子間及び分子内)形成に関して、一方の官能基の組み込み後、もう一方の官能基の反応性が影響されないことが推定される。実際には、第2の官能基の反応性は、分岐剤のその一次官能基を介するポリマー分子への組み込み後に減少する。しかしながら、この仮定は、表6及び7の研究の第2部に影響を及ぼさない(IE1~IE10を参照されたい)。実際の重合結果及びこれらのシミュレーションを含む研究の第1部(CE12~CE16)は、形成されたポリマーの溶融強度及びG’値を増加させるための、レオロジー改質剤のポリマーへの組み込み及びH分岐への変換に焦点を合わせる。H分岐を形成することが可能な他のポリエンは、G’に対して同様の影響を示し得るが、官能基の種類及び活性は、付着物、ゲル形成、ポリエンの消費レベル、及びポリマー中のゲルレベルに対して二次的影響を示し得る。長鎖分岐(LCB)と同等であるT分岐を形成することが可能なmCTAもまた、G’を増加させることが可能である。しかしながら、T分岐は、H分岐よりもG’を増加させるための効果が低く、それにより、ポリエンの使用を比較して、より高い濃度のmCTAが必要とされる。
Figure 0006998217000030
Figure 0006998217000031
短鎖分岐予測-SCBに関して、バックバイティング機構は主に、エチル及びブチル分岐を生成し、一方でメチル分岐は、生成物密度を低下させるためにプロピレンがCTAとして使用されるときに、共重合によって形成される。メチル分岐は、エチル/ブチル分岐ほど生成物密度及び抽出性に影響を及ぼさず、計算目的で、生成物密度に対するメチル分岐の影響は、エチル/ブチル分岐の影響の75%であり、ヘキサン抽出物レベルのモデル化に対してSCB頻度=SCBバックバイティングによる+0.75*SCBプロピレンによるパラメータをもたらすことが推定された。非極性溶媒中のポリマー分子の抽出性は、ポリマー密度(または換言すれば、ポリマー融点もしくはSCB頻度による)及び分子量の影響を受ける。より高いSCBレベル及びより低い分子量は、抽出を促進する。管状反応器内で、最終反応ゾーンにおいてピーク温度で形成されたポリマーは、それが典型的には、より低い重合の程度(DP、LCBを除外する全ての連鎖停止ステップの合計で除算される伝播速度)及びより高いLCBの程度によって、低鎖長と組み合わせた最高レベルのSCBを有するため、最終抽出物レベルの大きな一因となり、かつそれを決定する。LCB機構によって形成された小分子のさらなる成長の確率は、分子のサイズ及び少量の残りの重合によって最小である。
鎖セグメント長は、以下の式:鎖セグメント長(炭素の数)=(1000-3*SCB頻度)/(1000/DP+LCB頻度)を用いて計算され、SCB頻度、DP、及びLCB頻度値をもたらす条件で形成されるポリマーの平均鎖セグメント長を反映する。最終反応ゾーン内の最大SCB頻度及び最大LCB頻度を使用して、最小ポリマー鎖セグメント長に対する平均値が計算され得る。表9に列挙される最小鎖セグメント長は、直鎖状骨格の炭素原子の数を示す。平均SCBの長さを、エチル及びブチル分岐の平均である3個の炭素原子であると推定した。CTAとしてのプロピレン由来のメチル分岐を、同様の方法で0.75補正因子の適用後に処理した。以下は、本発明実施例2からの値に基づく最小鎖セグメント長に対する代表的な計算である:最小DP=440エチレン単位または880個の炭素原子、最大SCB頻度=1000個の炭素原子(1000C)当たり40.64、最大LCB頻度=1000C当たり10.01、最小鎖セグメント長=(1000-3*40.64)/(1000/880+10.01)=78.8個の炭素原子。
研究1-比較及び本発明の実際の重合実施例
各フロースキーム、図1~9中、反応器において、各反応ゾーンの入口で注入及び/または活性化されたフリーラジカル開始系を用いて重合が開始される。各反応ゾーン内の最大温度は、各反応ゾーンの開始時の開始系の濃度及び/または供給量を調節することによって、設定点で制御される。反応を終了し、複数の冷却ステップを適用した後、反応混合物は、(10)内で減圧及び/または冷却され、高圧分離器(HPS)内で分離される。HPSは、反応混合物を、少量のワックス及び/または混入ポリマーを含有するエチレン豊富流(15)、ならびに低圧分離器(LPS)へのさらなる分離のために送られるポリマー豊富流(11)に分離する。エチレン流(15)は冷却され、液体及び/または固体は、流れ(17)中で除去される。流れ(16)は、不純物及び/または不活性成分を除去するためのパージ流である。LPS内で分離されたポリマーは、(12)でさらに処理される。LPS内で除去されたエチレン(13)は、ブースタに供給され、圧縮中、溶媒、潤滑油、及びその他などの凝縮物は回収され、流れ(14)を通じて除去される。ブースタの出口は、補給エチレン流(1)と組み合わされ、一次圧縮機によってさらに圧縮される。各反応ゾーンにおいて、反応器のジャケットを通じてこの水を循環させることによって、反応媒体を冷却及び/または加熱するために、加圧水を使用した。反応器出口内の非変換エチレン及び他のガス状成分を高圧リサイクル及び低圧サイクルを通じて再利用し、ブースタ、一次、及びハイパー(二次)圧縮機システムを通じて圧縮し、かつ分布させた。
比較例3、4、5、8、及び9のために使用されるフロースキームの説明
図9は、比較例3、4、5、8、及び9を生成するために使用される、管状反応器を有する高圧重合プロセスのフローチャートを示す。流れ(1)、エチレン補給は、一次圧縮機B及びAによってブースタの出口と共に圧縮され、流れ(3)及び(2)をもたらす。流れ(3)は、高圧リサイクル流(19)からライン(5)を通じて、反応器の正面(9)に供給するハイパー圧縮機部まで、追加のエチレンと共に供給される。流れ(2)は、高圧リサイクル流(17)と組み合わされ、流れ(18)をもたらす。副流(8)を供給するハイパー圧縮機部は、ライン(18)及び(4)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(8)によって供給されたエチレンは、ライン(20)及び(21)を通じて反応器の側面に分布される。CTAは、ライン(6)及びライン(7)を通じて供給される。
比較例6、10~13、及び16のために使用されるフローチャートの説明
図7は、比較例6、10~13、及び16を生成するために使用される、管状反応器を有する高圧重合プロセスのフロースキームを示す。流れ(1)、エチレン補給は、2つの平行な一次圧縮機A+Bによってブースタの出口と共に圧縮され、両方は、同様の容量を有し、フロー(2)及びフロー(3)をもたらす。CTAは、(22)を通じて一次圧縮機Aの供給物に添加される。流れ(2)は、高圧リサイクル流(18)と組み合わされ、フロー(4)及びフロー(19)にわたって分布される。反応器の正面(9)に供給するハイパー圧縮機部は、ライン(18)からライン(19)及びライン(5)を通じて、エチレン供給物を受容する。副流(8)を供給するハイパー圧縮機部は、ライン(4)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(8)によって供給されたエチレンは、ライン(20)及び(21)を通じて反応器の側面に分布される。ライン(4)は、ライン(3)からエチレン供給物を、かつライン(18)から追加のエチレンを受容する。ハイパーは、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルまでエチレン供給流を加圧する。流れ(6)及び/または流れ(7)は、ポリエン供給物を示す。
比較例7、14、及び本発明実施例10のために使用されるフローチャートの説明
図8は、比較例7、14、及び本発明実施例10を生成するために使用される、管状反応器を有する高圧重合プロセスのフロースキームを示す。流れ(1)、エチレン補給は、一次圧縮機システムによってブースタの出口と共に圧縮され、フロー(3)をもたらす。流れ(3)は、高圧リサイクル流(19)と組み合わされ、ライン(5)を通じて、反応器の正面(9)に供給するハイパー圧縮機部まで供給される。副流(8)を供給するハイパー圧縮機部は、ライン(4)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(8)によって供給されたエチレンは、ライン(20)及び(21)を通じて反応器の側面に分布される。ライン(4)は、ライン(18)からエチレン供給物を受容する。CTAは、ライン(22)を通じて供給される。ハイパーは、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルまでエチレン供給流を加圧する。流れ(6)及び/または流れ(7)は、ポリエン供給物を示す。
比較例15のために使用されるフローチャートの説明
図6は、比較例15を生成するために使用される、高圧重合プロセス(管状反応器)のフロースキームを示す。流れ(1)、エチレン補給は、一次圧縮機システムによってブースタの出口と共に圧縮され、フロー(3)及び(2)をもたらす。流れ(3)は、高圧リサイクル流(18)からライン(4)を通じて、反応器の側面(8)に供給するハイパー圧縮機部まで、追加のエチレンと共に供給される。ライン(8)によって供給されたエチレンは、ライン(20)及び(21)を通じて反応器の側面に分布される。正面流(9)を供給するハイパー圧縮機部は、高圧リサイクル流(18)からライン(19)及び(5)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(6)及びライン(7)は、CTA及び分岐剤をライン(4)及びライン(5)のそれぞれに分離して供給するためのラインを示す。
比較重合3~16及び本発明実施例10
全ての比較重合及び1つの本発明の重合における反応ゾーンを、異なって言及されない場合、表5に記載されるペルオキシド系で開始した。各反応ゾーンへのペルオキシド系の量を、ピーク制御温度に達するように調節した。
Figure 0006998217000032
実際の重合において分岐剤として使用される非対称ジエンポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレート(PPG-AEMA)の説明及び合成
米国特許第4,916,255号の実施例1の方法に従って、本願のメタクリレートモノマーを調製した。この場合、The Dow Chemical Companyから市販されているポリグリコールであるXUS-13402.00を使用して、ポリ(プロピレングリコール)アリルエーテルメタクリレートを作製した。PPG-AEMAの速度論は、表4に示される。このポリエンのシミュレーション結果は、表6~9で見ることができる。PPG-AEMAに関する構造及び追加の特性は、以下で見ることができる。
Figure 0006998217000033
約280g/モルのMn、約1~約10のn、Ra=H及びRb=CHならびにRa=CH及びRb=Hの各nに対する異性体オリゴマー混合物。
比較例3~5、8、9
3つの反応ゾーンを有する管状反応器において重合を実施した。有機ペルオキシド(表5)を各反応ゾーンに供給した。TRIGONOX(商標)301を反応ゾーン1及び2内に添加した。アセトンを連鎖移動剤(CTA)として使用し、それは、各反応ゾーン入口に存在し、低圧及び高圧リサイクルフロー(13及び15)から、ならびに抽出されたCTA補給流6及び7から生じる。補給エチレンは、流れ1を通じて供給される。反応ゾーン1内で第1のピーク温度(最大温度)に到達した後、加圧水を用いて反応媒体を冷却した。反応ゾーン1の出口において、冷たいエチレン豊富供給流(20)を注入することによって、反応媒体をさらに冷却し、有機ペルオキシド系を供給することによって、反応を再開した。このプロセスを第2の反応ゾーンの終わりにおいて繰り返して、第3の反応ゾーン内のさらなる重合を可能にした。約230~250℃の溶融温度で、単軸スクリュ押出機システムを使用して、ポリマーを押し出し、ペレット化した(1グラム当たり約30ペレット)。3つの反応ゾーンへのエチレン豊富供給流の重量比は、1.00:0.76:0.24であった。内部プロセス速度は、第1、第2、及び第3の反応ゾーンのそれぞれに対して、約12.5、9、及び11m/秒であった。
比較例5
プロピレンをCTAとして使用した。プロピレンを、流れ6及び7を介してではなく、一次Aの吸込口に添加した。比較例9のための重合を、比較例3、4、及び8と同様に実施したが、TRIGONOX(商標)301は使用せず、アセトンの代わりに、プロピオンアルデヒドをCTAとして使用した。主な差は、MI、ピーク温度、及びエチレン分布である。表6及び7も参照されたい。
比較例6、10~13、及び16
比較例3に関して考察されるように、3つの反応ゾーンを有する管状反応器において重合を実施した。図7を参照されたい。有機ペルオキシド(表5を参照されたい)を各反応ゾーンに供給した。プロピレンを連鎖移動剤(CTA)として使用し、それは、各反応ゾーン入口に存在し、低圧及び高圧リサイクルフロー(13及び15)から、ならびに抽出されたCTA補給流22から生じる。補給エチレンは、流れ1を通じて供給される。反応ゾーン1内で第1のピーク温度(最大温度)に到達した後、加圧水を用いて反応媒体を冷却した。反応ゾーン1の出口において、冷たいエチレン豊富供給流(20)を注入することによって、反応媒体をさらに冷却し、有機ペルオキシド系を供給することによって、反応を再開した。このプロセスを第2の反応ゾーンの終わりにおいて繰り返して、第3の反応ゾーン内のさらなる重合を可能にした。約230~250℃の溶融温度で、単軸スクリュ押出機を使用して、ポリマーを押し出し、ペレット化した(1グラム当たり約30ペレット)。3つの反応ゾーンへのエチレン豊富供給流の重量比は、1.00:0.80:0.20であった。内部プロセス速度は、第1、第2、及び第3の反応ゾーンのそれぞれに対して、約12.5、9、及び11m/秒であった。比較例10-プロピオンアルデヒドをCTAとして使用し、流れ7を介して添加した。比較例11-イソブタンをCTAとして使用した。比較例12-レオロジー改質剤PPG-AEMAを流れ6及び7を介して添加した。比較例13-レオロジー改質剤PPG-AEMAを流れ6を介して添加した。比較例16-レオロジー改質剤PPG-AEMAを流れ6及び7を介して添加した。追加の情報は、表6及び7で見ることができる。
比較例7、10、及び14
3つの反応ゾーンを有する管状反応器において重合を実施した。図8を参照されたい。この構成は、正面エチレン系供給物中のCTA濃度対連続のエチレン系供給流中のCTA濃度の最低比をもたらす。各反応ゾーンにおいて、表5にあるような有機ペルオキシドで重合を開始した。反応ゾーン1内で第1のピーク温度に到達した後、加圧水を用いて反応媒体を冷却した。第1の反応ゾーンの出口において、冷たいエチレン豊富供給流(20)を注入することによって、反応媒体をさらに冷却し、反応ゾーンへと有機ペルオキシド系を供給することによって、反応を再び開始した。このプロセスを第2の反応ゾーンの終わりにおいて繰り返して、第3の反応ゾーン内のさらなる重合を可能にした。3つの反応ゾーンへのエチレン豊富供給流の重量比は、1.00:0.60:0.40であった。連鎖移動剤のためにプロピオンアルデヒド(PA)を使用し、それは、各反応器入口に存在し、低圧及び高圧リサイクルフロー(13及び15)から、ならびに抽出されたCTA補給流23から生じる。補給エチレンは、流れ1を通じて供給される。比較例14-レオロジー改質剤PPG-AEMAを流れ6及び7を介して添加した。本発明実施例10-プロピオンアルデヒドを流れ6及び7を介して添加し、TRIGONOX301を反応ゾーン1及び2内で使用した。表6~9も参照されたい。
比較例15
3つの反応ゾーンを有する管状反応器において重合を実施した。図6を参照されたい。この構成は、正面エチレン系供給物中のCTA濃度対連続のエチレン系供給流中のCTA濃度の最高比をもたらす。各反応ゾーンにおいて、比較例3に記載される有機ペルオキシドで重合を開始した。反応ゾーン1内で第1のピーク温度に到達した後、加圧水を用いて反応媒体を冷却した。第1の反応ゾーンの出口において、冷たいエチレン豊富供給流を注入することによって、反応媒体をさらに冷却し、反応ゾーンへと有機ペルオキシド系を供給することによって、反応を再び開始した。このプロセスを第2の反応ゾーンの終わりにおいて繰り返して、第3の反応ゾーン内のさらなる重合を可能にした。3つの反応ゾーンへのエチレン豊富供給流の重量比は、1.00:0.60:0.40であった。連鎖移動剤のためにプロピオンアルデヒド(PA)を使用し、それは、各反応器入口に存在し、低圧及び高圧リサイクルフロー(13及び15)から、ならびに抽出されたCTA補給流6及び7から生じる。補給エチレンは、流れ1を通じて供給される。プロピオンアルデヒドを流れ7を介して添加した後間もなく、レオロジー改質剤PPG-AEMAを流れ5中に添加した。追加の情報は、表6~9で見ることができる。
比較例3~16は、以下を示す。CTAとしてプロピレンを使用することと比較して、反応器の入口における、かつ/または第1の反応ゾーン内のCTA活性が低減した、CTAとしてのイソブタンの結果は、後続の反応ゾーン内のCTA活性よりも、反応器の入口における、かつ/または第1の反応ゾーン内のCTA活性を低減する重要性を示す。イソブタンをプロピレンに置き換えることは、より低いポリマー密度、より高い抽出物レベル、及びレオロジー改質剤のより高い消費速度によって示されるレオロジー改質剤のあまり有効ではない使用をもたらした。CTAとしてPA(プロピオンアルデヒド)を使用し、その濃度及び後続の反応ゾーンへの活性を増加させることは、レオロジー改質剤の有効な使用(高いG’値及び/または概して、改質剤の低い消費)、ならびに高いG’値を有する生成物をもたらした。いくつかの比較例において、PPG-AEMAを使用して、分子間H分岐を形成することによってG’を増加させた。高いG’及び0.9190g/cm3未満のポリマーで作製された比較例は、3.0重量%以上のヘキサン抽出物レベルを示す。より高い密度で作製されたポリマーは、より低い抽出物を示す。本発明の実施例10は、0.9190g/cc未満の密度、高いG’で、3.0%未満のヘキサン抽出物レベルを示す。
G’、密度、及びヘキサン抽出物を予測するための相関の導出
プロセスシミュレーションからの主要な出力に基づき、かつ測定されたポリマー特性に基づき、本明細書に定義される種類のポリマーに対して効果的な経験的モデルが得られる。市販のソフトウェアJMP(登録商標)PROバージョン11.1.1を使用して、線形回帰を有するモデルが得られる。密度は、以下の方程式でモデル化される。密度[g/cc]=0.9498-(0.000997*SCB頻度[1/1000C])-(0.000529*LCB頻度[1/1000C])+(0.002587*対数MI[dg/分])方程式G。方程式Gによって計算される密度は、対応するポリマー試料中の実際の測定された密度を表す。試料CE3~CE16、及びIE10に基づき、このモデルは、0.959の相関係数Rを有する。予測された密度及びいくつかの測定された密度は、表8に示される。
G’(G’’=500Pa、170℃における)は、以下の方程式でモデル化される。G’(G’’=500Pa、170℃における)([Pa]=10^(1.9635-(0.2670*対数MI[dg/分])+(0.07410*LCB頻度[1/1000C])-(0.1639*Z1/Zi)+(1.347*シミュレーションされたH分岐レベル[1/1000C])-(0.0224*対数Cs))方程式H。方程式Hによって計算されるG’値は、対応するポリマー試料中の実際の測定されたG’値を表す。試料CE3~CE16、及びIE10に基づき、このモデル(対数G’形態で)は、0.963の相関係数Rを有する。予測されたG’(G’’=500Pa、170Cにおける)は、測定されたG’が利用可能である試料を含む全ての試料に関して、表8に示される。
ヘキサン抽出物は、以下の方程式でモデル化される。ヘキサン抽出物[重量%]=0.38+(0.1488*最終反応ゾーン内の最大SCB頻度[1/1000C])-(0.0503*最終反応ゾーン内の最小鎖セグメント長)方程式I。方程式Iによって計算されるヘキサン抽出物レベルは、対応するポリマー試料中の実際の測定されたヘキサンレベルを表す。試料CE3~CE16、及びIE10に基づき、このモデルは、0.862の相関係数Rを有する。予測されたヘキサン抽出物は、測定されたヘキサン抽出物が利用可能である試料を含む全ての試料に関して、表9に示される。モデルは、最終プロセスゾーン内のシミュレーション結果に基づく。各反応器ゾーンiに対する見掛けヘキサン抽出物は、同じ出力を有する同じ方程式を適用することによって提供されるが、ここでは、その同じ反応器ゾーンi内で選択される。見掛けヘキサン抽出物(ゾーンk)=0.38+(0.1488*反応ゾーンk内の最大SCBレベル)-(0.0503*反応ゾーンk内の最小鎖セグメント長)方程式J。
研究2:シミュレーション実施例。-フローチャート、ならびにCTA及び/またはポリエン供給物分布
以下に記載される図1、2、及び3のフローチャートの記載で言及される以外、ポリエン供給物は、任意に、副流(20)ならびに/または(21)及び/もしくは正面流(9)に供給され、かつ/または分布される主要な圧縮流にわたって自由に分布され得る。ポリエン流(6)は、ハイパーの入口(複数可)、中間段(複数可)、出口(複数可)内に、かつ/または反応ゾーン内に直接供給され得る。さらに、ポリエンは、任意に、一次及び/またはブースタ圧縮機システムの入口、出口、中間段において注入され得る。
比較例1及び2、ならびに本発明実施例9のために使用されるフローチャートの説明
図1は、100/0/0/0のエチレン供給物分布を有する管状反応器を含むシミュレーションされた高圧重合プラント構成のフロースキームを示す。流れ(1)は、一次によってブースタの出口と共に流れ(2)へと圧縮される、エチレン補給である。流れ(2)は、高圧リサイクル流(18)と組み合わされ、「ハイパー」の出口に供給される。ハイパーは、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルまでエチレン供給流を加圧する。流れ(4)は、CTA系補給供給物を示す。CTA補給流(4)は、ハイパーの入口(複数可)、中間段(複数可)、出口(複数可)内に、かつ/または反応ゾーンの入口(複数可)内に供給され得る。さらに、CTAは、任意に、一次及び/またはブースタ圧縮機の入口、出口、中間段において注入され得る。CTA系は、単一及び/または複数の成分からなることができ、様々な組成物を含む。流れ(6)は、ポリエン供給物を示す。ハイパーの吐出温度は、典型的には、60~100℃の範囲内である。第1の反応ゾーンへのエチレン供給物は、典型的には、130~180℃の範囲内の温度まで予熱され、一方で副供給物のエチレンは、ハイパー吐出温度で反応器に供給されるか、または反応器に供給する前に冷却される。反応器寸法及び構成は、表6に示される。反応を終了し、複数の冷却ステップを適用した後、反応混合物は、(10)内で減圧及び/または冷却され、上記で考察されるように分離される。
本発明実施例1及び2のために使用されるフローチャートの説明
図2は、本発明実施例1及び2を生成するために使用される、管状反応器を有する高圧重合プロセスのフロースキームを示す。流れ(1)、エチレン補給は、一次圧縮機システムによってブースタの出口と共に圧縮され、フロー(2)及び(3)をもたらす。流れ(2)及び(3)は、高圧リサイクル流(18)と組み合わされ、ライン(19)及び(5)を通じて、反応器の正面(9)に供給するハイパー圧縮機部まで供給される。副流(8)を供給するハイパー圧縮機部は、ライン(4)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(8)によって供給されたエチレンは、ライン(20)及び(21)を通じて反応器の側面に分布される。ライン(4)は、ライン(18)からエチレン供給物を受容する。CTAは、ライン(22)を通じて一次Aの吸込口に供給される。ハイパーは、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルまでエチレン供給流を加圧する。流れ(6)及び/または流れ(7)は、ポリエン供給物を示す。反応を終了し、複数の冷却ステップを適用した後、反応混合物は、(10)内で減圧及び/または冷却され、上記で考察されるように分離される。表6を参照されたい。
本発明実施例3~6のために使用されるフローチャートの説明
図3は、本発明実施例3~6を生成するために使用される、管状反応器を有する高圧重合プロセスのフロースキームを示す。流れ(1)、エチレン補給は、一次圧縮機システムによってブースタの出口と共に圧縮され、フロー(2)をもたらす。流れ(2)は、高圧リサイクル流(18)からライン(19)、(5)、及び(4)を通じて、反応器の正面流(9)及び副流(20)及び(21)をそれぞれ圧縮するハイパー圧縮機部まで、エチレンと共に供給される。流れ(6)は、ポリエン供給物を示す。CTAは、ライン(7)を通じてブースタに供給される。任意に、CTAは、ライン(18)内で一次の入口、中間段、または出口に供給され得る。反応器システムに関する情報は、表7で見ることができる。反応器において、各反応ゾーンの入口で注入及び/または活性化されたフリーラジカル開始系を用いて重合が開始される。各反応ゾーン内の最大温度は、各反応ゾーンの開始時の開始系の濃度及び/または供給量を調節することによって、設定点で制御される。反応を終了し、複数の冷却ステップを適用した後、反応混合物は、(10)内で減圧及び/または冷却され、上記で考察されるように分離される。
本発明実施例7のために使用されるフローチャートの説明
図4は、本発明実施例7を生成するために使用される、管状反応器を有する高圧重合プロセスのフロースキームを示す。流れ(1)、エチレン補給は、一次圧縮機システムによってブースタの出口と共に圧縮され、フロー(2)及び(3)をもたらす。流れ(2)及び(3)は、高圧リサイクル流(18)と組み合わされ、ライン(19)及び(5)を通じて、反応器の正面(9)に供給するハイパー圧縮機部まで供給される。副流(8)を供給するハイパー圧縮機部は、ライン(4)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(8)によって供給されたエチレンは、ライン(20)を通じて反応器の側面に供給される。ライン(4)は、ライン(18)からエチレン供給物を受容する。ハイパーは、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルまでエチレン供給流を加圧する。流れ(6)及び/または流れ(7)は、CTA供給物を示す。表7を参照されたい。反応を終了し、複数の冷却ステップを適用した後、反応混合物は、(10)内で減圧及び/または冷却され、上記で考察されるように分離される。
本発明実施例8のために使用されるフローチャートの説明
図5は、本発明実施例8を生成するために使用される、管状反応器を有する高圧重合プロセスのフロースキームを示す。流れ(1)、エチレン補給は、一次圧縮機システムによってブースタの出口と共に圧縮され、フロー(2)及び(3)をもたらす。流れ(2)及び(3)は、高圧リサイクル流(19)と組み合わされ、ライン(5)を通じて、反応器の正面(9)に供給するハイパー圧縮機部まで供給される。副流(8)を供給するハイパー圧縮機部は、ライン(4)を通じてエチレン供給物を受容する。ライン(8)によって供給されたエチレンは、ライン(20)を通じて反応器の側面に供給される。ライン(4)は、ライン(18)からエチレン供給物を受容する。ハイパーは、高圧管状反応器(反応器)に供給するのに十分なレベルまでエチレン供給流を加圧する。流れ(6)及び/または流れ(7)は、CTA供給ラインを示す。反応を終了し、複数の冷却ステップを適用した後、反応混合物は、(10)内で減圧及び/または冷却され、上記で考察されるように分離される。
比較例1及び2ならびに本発明実施例1~9の重合で使用される一般的な重合条件
全ての比較例及び本発明実施例の重合において、CTA濃度を、表6に記載されるメルトインデックス(I)を有する生成物を得るように調節した。生成物メルトインデックスの変動は、CTA濃度を低下または増加させることによって可能である。各反応ゾーン内の最大温度は、各反応ゾーンの開始時の開始系の濃度及び/または供給量を調節することによって、設定点で制御される。
本発明実施例1~10の重合で使用される一般的な戦略
被覆可能な生成物を有するために、以下の戦略を適用した。320を超える高温、及び290℃未満の最終ピーク温度で第1の反応ゾーンを操作して、抽出物を制御する。第1の反応ゾーンと最終反応ゾーンとの間の中間の反応ゾーン(複数可)を操作する。許容できるG’値を得るために、レオロジー改質剤(複数可)(ポリエン及び/またはmCTA)が使用され得る。表6は、シミュレーションされた比較例及び本発明実施例の重合のために使用された、反応器構成(すなわち、寸法、レイアウト、適用されたエチレン供給物分布)を示す。ポリエンの種類及び分布は、表8に示される。供給物分布は、各反応ゾーンに供給される全エチレンまたはポリエン供給流の割合を示す。「100/0/0/0」という表記は、全エチレンまたはポリエン供給物の全てが第1の反応ゾーンに供給され、一方で、第2、第3、及び第4の反応ゾーンには供給流が供給されないことを意味する。第2、第3、及び第4の反応ゾーン内に受容されるエチレンまたはポリエンは、前の反応ゾーンからの持ち越しである。一例として、「50/38/12」という表記は、全エチレンまたはポリエン供給物の50%が第1の反応ゾーンに供給され、全エチレンまたはポリエン供給物の38%が第2の反応ゾーンに供給され、全エチレンまたはポリエン供給物の12%が第3の反応ゾーンに供給されることを意味する。表6及び7のさらなる列は、全ての反応ゾーンの圧力レベル及び開始温度、副エチレン供給流が適用されたときのエチレン供給物温度、ならびに各反応ゾーン(Rx)内の最大またはピーク温度に関する情報を示す。エチレン供給物温度は、任意に、クーラで低下及び/または制御され得る。
比較例1及び2に対する重合シミュレーションは、米国公開第2008/0242809号の発明実施例I及びIIに基づく。CTAとして、プロピレンを使用し、G’を増加させるために、BDMAを添加した(表4を参照されたい)。全ての反応物質は、正面に供給される。開始剤系は、反応ゾーン1(TBPO/DTBP)、反応ゾーン2(DTBP)、反応ゾーン3(DTBP)、反応ゾーン4(DTBP)であった。主な差は、ピーク温度及び供給されるBDMAの量(異なるH分岐レベルによって示される)である(表7及び8を参照されたい)。BDMAの使用は、H分岐を作る。G’を予測するために、BDMAによるH分岐が比較例12~16で使用されるPPG-AEMAと同様にG’を増加させることが推定される。予測された生成物特性-表8及び9を参照されたい。G’値は、BDMA濃度を増加または減少させることによってさらに制御され得る。
本発明実施例1及び2は、表6及び7に記載される同様のプロセス条件で作製される。本発明実施例1は、4MI生成物であり、本発明実施例2は、10MI生成物である。本発明実施例2を2.6の抽出限度未満で保持するために、第3のピーク温度は、5℃低下される。許容できるG’レベルを達成するために、BDMAは、H分岐をもたらす第2の反応ゾーン内に添加される。開始剤系は、反応ゾーン1(TBPO/DTBP/Tx-301)、反応ゾーン2(TBPO/DTBP)、反応ゾーン3(DTBP)であった。本発明実施例3は、5反応ゾーン構成で作製される。最初の2つのピーク温度は、338℃で操作される。これらの高いピーク温度は、任意のレオロジー改質剤なしで動作することを可能にするが、それでもなお許容できるG’を得る。以下の開始剤系は、反応ゾーン1(TBPO/DTBP/Tx-301)、反応ゾーン2(TBPO/DTBP/Tx-301)、反応ゾーン3(TBPO/DTBP)、反応ゾーン4(DTBP)、反応ゾーン5(DTBP)であった。本発明実施例4及び6は、表6及び7に記載される同様のプロセス条件で作製される。本発明実施例4は、4I2生成物であり、本発明実施例6は、10I2生成物である。本発明実施例4を2.6の抽出限度未満で保持するために、最終ピーク温度は、5℃低下される。許容できるG’レベルを達成するために、BDMAは、H分岐をもたらす第3の反応ゾーン内に添加される。同じ開始剤系が、本発明実施例3にあるように使用される。本発明実施例5は、本発明実施例4にあるようなBDMA(表4を参照されたい)を使用する代わりに、レオロジー改質剤としてmCTA6を用いて作製される。mCTAは、H分岐の代わりにT分岐を生成し、T分岐は、H分岐ほど有効ではない。G’予測のために、それらは、LCBとして処理される。許容できるG’レベルを達成するために、ポリエンと比較してより高いT分岐レベルが必要とされる。mCTAのCTA官能性の低い反応性のため、それは、第2の反応ゾーン内にすでに供給され、それは、第3の反応ゾーン内の供給と比較して、T分岐への変換レベルを増加させる。本発明実施例7及び8は、いかなるレオロジー改質剤も使用することなく、4反応ゾーン構成で作製される。反応器入口圧力は、100バールで変化するが、主な差は、CTA系分布である。本発明実施例7において、CTA系は、均一に分布される(Z1/Zi=1)。本発明実施例8において、CTA系は、側面により多く分布される(Z1/Zi=0.67)。他のプロセス条件は、同様である。開始剤系は、反応ゾーン1(TBPO/DTBP/Tx-301)、反応ゾーン2(DTBP/Tx-301)、反応ゾーン3(DTBP)、反応ゾーン4(DTBP)であった。CTA系分布のため、本発明実施例8に対する予測されたG’は、本発明実施例7よりも高い。本発明実施例9に対して、開始剤系は、反応ゾーン1(TBPO/DTBP/Tx-301)、反応ゾーン2(DTBP)、反応ゾーン3(DTBP)、反応ゾーン4(DTBP)であった。許容できるG’値を達成するために、BDMAは、第3の反応ゾーンに供給される。表6~9を参照されたい。
比較例1及び2に対する重合シミュレーションに関して、高いG’値及び3.0~3.7の高いヘキサン抽出物レベルは、表8及び9に示されるような結果となり、それは、市販のSabic nExcoat5生成物と一致する。表10は、管状押し出し生成物及びいくつかの典型的なオートクレーブ押し出し生成物を列挙する。全ての生成物が高いG’値を有するが、オートクレーブ生成物は、有意により低いヘキサン抽出物値(3.3~4.8重量%(管状)対<2重量%(オートクレーブ))を有する。オートクレーブ樹脂は、オートクレーブプロセスにおいて適用される低い最大重合温度のため、より低いヘキサン抽出物を有する。高いG’値は、オートクレーブ反応ゾーン内の逆混合のため、低い最大重合温度で、これらのプロセスにおいて達成され得る。これらの生成物は、高い溶融強度を必要とするクックイン用途に非常に好適である(ヘキサン抽出物レベル<2.6重量%)。しかしながら、オートクレーブ反応器において、典型的には、エチレン変換速度は、管状反応器(典型的には、>30%)と比較して<20%である。驚くべきことに、本発明実施例1~10において、<0.9190g/ccの密度で、<3.0重量%のヘキサン抽出物レベル、及び高いG’レベルを有することがわかった。さらに驚くべきことに、ヘキサン抽出物レベルは、2.6重量%未満低減され得、したがって、重要なFDAクックイン限度を満たすことがわかった。
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Claims (1)

  1. 反応器として1つ以上の管状反応器のみを含む反応器構成を含む、フリーラジカル高圧重合プロセスから形成されるLDPEホモポリマーであって、前記LDPEホモポリマーは、以下の特性:
    (A)0.9190g/cc未満の密度、
    (B)以下の方程式:ヘキサン抽出物レベル≦A+B[対数(I2)](式中、前記LDPEホモポリマーの総重量に基づき、A=2.65重量%、及びB=0.25重量%/[対数(dg/分)])を満たすヘキサン抽出物レベル、
    (C)以下の方程式:G’≧C+D[対数(I2)](式中、C=150Pa、及びD=-60Pa/[対数(dg/分)])を満たす貯蔵弾性率G’(損失弾性率G”=500Pa、170℃における)、ならびに
    (D)0.7~20dg/分のメルトインデックス(I2)
    を有する前記LDPEホモポリマー
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