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JP6997501B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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JP6997501B2 JP2017251717A JP2017251717A JP6997501B2 JP 6997501 B2 JP6997501 B2 JP 6997501B2 JP 2017251717 A JP2017251717 A JP 2017251717A JP 2017251717 A JP2017251717 A JP 2017251717A JP 6997501 B2 JP6997501 B2 JP 6997501B2
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Description

本発明は、ディジタル回路とアナログ回路を混載した半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
ディジタル回路とアナログ回路を同一ウェハ上に混載した半導体集積回路が知られている。ディジタル回路では、高速、高密度、低消費電力が求められる。これらの項目を実現するために、一般的にMOSトランジスタの微細化が図られている。微細化のためにMOSトランジスタのゲート長を短くすると、短チャネル効果により閾値電圧が低下し、消費電力が急激に増加する。この消費電力の急激な増加を防ぐために、MOSトランジスタは、ハロ注入を行い、ソース領域端及びドレイン領域端の付近の不純物濃度を高くするように形成されている。その結果、ハロ注入を行ったMOSトランジスタでは、ゲート長が短くなると閾値電圧が高くなるという逆短チャネル効果が生じる。
一方、アナログ回路では、MOSトランジスタの1/fノイズが製品性能に大きく影響を与えることが多い。ディジタル回路で一般的に行われているハロ注入は、1/fノイズを劣化させてしまう。また、1/fノイズは素子面積が大きいほど小さくなる。ノイズの影響が無視できない回路では、意図的にチャネル長を長くする。したがって、アナログ回路では、ディジタル回路と比べると、リーク電流は問題になりにくい。そのため、アナログ回路においては、ハロ注入のドーズ量が低減されたり、ハロ注入そのものが行われなかったりする。
特開2009-278031号公報
J.W.Wu et al: IEEE TED 51 (2004) 1262. G.Impellizzert et al: Applied Physics Letters 84 (2004) 1862. T.Tsunomura et al: 2009 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical papers, p. 110.
ハロ注入を行わない場合でも、N型MOSトランジスタでは、逆短チャネル効果を示すことがある。これは、ソース・ドレイン領域の形成時のイオン注入により生じた格子間シリコン原子が関係した現象である。この現象は、不純物(特にボロン)の過渡増速拡散(Transient Enhanced Diffusion:TED)と呼ばれている。TEDによりソース・ドレイン領域の端部の付近に不純物が偏析する。エクステンションあるいはソース・ドレイン領域の形成時のイオン注入によって生じた格子間シリコンとボロンとの分布の重なりが大きいほど、不純物のTEDが起こる。
本発明の目的は、ディジタル回路での低消費電力化が図れ、かつアナログ回路でのノイズの影響を低減できる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による半導体装置の製造方法は、半導体基板に素子分離層を形成する素子分離層形成工程と、前記半導体基板のディジタル回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第一ウェル層を形成する第一ウェル層形成工程と、前記素子分離層により前記ディジタル回路形成領域と分離された前記半導体基板のアナログ回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第二ウェル層を形成する第二ウェル層形成工程と、前記半導体基板の表面に、ゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、前記ディジタル回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第一ゲート電極を形成し、前記アナログ回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記第一ゲート電極をマスクとして前記第一ウェル層に第二導電型の不純物を注入して、ディジタル側第二導電型不純物層を形成するディジタル側第二導電型不純物層形成工程と、前記第二ゲート電極をマスクとして前記第二ウェル層に第二導電型の不純物を注入して、アナログ側第二導電型不純物層を形成するアナログ側第二導電型不純物層形成工程と、前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に、絶縁膜によりサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、前記第一ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記ディジタル側第二導電型不純物層に第二導電型の不純物を注入して第一ソース領域及び第一ドレイン領域を形成する第一ソース・ドレイン形成工程と、前記第二ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記アナログ側第二導電型不純物層に前記第一ソース・ドレイン形成工程で注入された前記第二導電型の不純物よりも浅く第二導電型の不純物を注入して、第二ソース領域及び第二ドレイン領域を形成する第二ソース・ドレイン形成工程と、前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面にシリサイド膜を形成するシリサイド膜形成工程とを備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の他の態様による半導体装置の製造方法は、半導体基板に素子分離層を形成する素子分離層形成工程と、前記半導体基板のディジタル回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第一ウェル層を形成する第一ウェル層形成工程と、前記素子分離層により前記ディジタル回路形成領域と分離された前記半導体基板のアナログ回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第二ウェル層を形成する第二ウェル層形成工程と、前記アナログ回路形成領域の前記半導体基板の表面に、ノンドープ膜を選択的に成長させるノンドープ膜形成工程と、前記ディジタル回路形成領域の前記半導体基板の表面及び前記アナログ回路形成領域の前記ノンドープ膜の表面に、ゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、前記ディジタル回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第一ゲート電極を形成し、前記アナログ回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、前記第一ウェル層及び前記ノンドープ膜に前記ノンドープ膜の厚さ以下の平均飛程で第二導電型の不純物を注入して、ディジタル側第二導電型不純物層及びアナログ側第二導電型不純物層を形成する第二導電型不純物層形成工程と、前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に、絶縁膜によりサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、前記第一ゲート電極、前記第二ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記ディジタル側第二導電型不純物層及び前記アナログ側第二導電型不純物層に第二導電型の不純物を注入して、前記ディジタル側第二導電型不純物層に第一ソース領域及び第一ドレイン領域を形成し、前記アナログ側第二導電型不純物層に第二ソース領域及び第二ドレイン領域を形成するソース・ドレイン形成工程と、前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面にシリサイド膜を形成するシリサイド膜形成工程とを備え、前記ソース・ドレイン形成工程は、前記第一ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記ディジタル側第二導電型不純物層に前記第二導電型の不純物を注入して前記第一ソース領域及び前記第一ドレイン領域を形成する第一ソース・ドレイン形成工程と、前記第二ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記アナログ側第二導電型不純物層に前記第一ソース・ドレイン形成工程で注入された前記第二導電型の不純物よりも浅く第二導電型の不純物を注入して、第二ソース領域及び第二ドレイン領域を形成する第二ソース・ドレイン形成工程と、を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の一態様による半導体装置は、半導体基板に形成され前記半導体基板をディジタル回路形成領域及びアナログ回路形成領域に分離する素子分離層と、前記ディジタル回路形成領域に形成された第一導電型の第一ウェル層と、前記アナログ回路形成領域に形成された第一導電型の第二ウェル層と、前記第一ウェル層の表面に形成された第一ゲート絶縁膜と、前記第二ウェル層の表面に形成された第二ゲート絶縁膜と、前記第一ゲート絶縁膜の表面に形成された第一ゲート電極と、前記第二ゲート絶縁膜の表面に形成された第二ゲート電極と、前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に絶縁膜で形成されたサイドウォールと、前記第一ゲート電極を挟んで前記第一ウェル層に形成された第二導電型の第一ソース領域及び第一ドレイン領域と、前記第二ゲート電極を挟んで前記第二ウェル層に形成され、前記第一ソース領域及び前記第一ドレイン領域よりも前記半導体基板の表面から浅い深さを有し第二導電型の第二ソース領域及び第二ドレイン領域と、前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面に形成されたシリサイド膜とを備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の他の態様による半導体装置は、半導体基板に形成され前記半導体基板をディジタル回路形成領域及びアナログ回路形成領域に分離する素子分離層と、前記ディジタル回路形成領域に形成された第一導電型の第一ウェル層と、前記アナログ回路形成領域に形成された第一導電型の第二ウェル層と、前記第二ウェル層の表面に形成されたノンドープエピシリコン膜と、前記第一ウェル層の表面に形成された第一ゲート絶縁膜と、前記ノンドープエピシリコン膜の表面に形成された第二ゲート絶縁膜と、前記第一ゲート絶縁膜の表面に形成された第一ゲート電極と、前記第二ゲート絶縁膜の表面に形成された第二ゲート電極と、前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に絶縁膜で形成されたサイドウォールと、前記第一ゲート電極を挟んで前記第一ウェル層に形成された第二導電型の第一ソース領域及び第一ドレイン領域と、前記第二ゲート電極を挟んで前記ノンドープエピシリコン膜及び第二ウェル層に形成された第二導電型の第二ソース領域及び第二ドレイン領域と、前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面に形成されたシリサイド膜とを備えることを特徴とする。
本発明の各態様によれば、ディジタル回路での低消費電力化が図れ、かつアナログ回路でのノイズの影響を低減できる。
本発明の第1実施形態による半導体装置1の概略構成を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置1を説明する図であって、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ9を拡大して示す断面図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、素子分離層形成工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第一ウェル層形成工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第二ウェル層形成工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、ゲート絶縁膜形成工程及びゲート電極形成工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、ディジタル側第二導電型不純物層形成工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、アナログ側第二導電型不純物層形成工程(その1)を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、アナログ側第二導電型不純物層形成工程(その2)を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、アナログ側第二導電型不純物層形成工程(その3)を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、サイドウォール形成工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第一ソース・ドレイン形成工程を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第二ソース・ドレイン形成工程(その1)を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第二ソース・ドレイン形成工程(その2)を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第二ソース・ドレイン形成工程(その3)を説明する図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置及び半導体装置の製造方法を説明する図であって、プロセスシミュレーションによるチャネル不純物の深さ方向分布を示すグラフである。 本発明の第1実施形態による半導体装置及び半導体装置の製造方法を説明する図であって、図17(a)はディープソースドレイン領域のヒ素分布を示す図であり、図17(b)はエクステンション端からゲート側に10nm内側の位置のボロンの深さ方向分布を示す図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置及び半導体装置の製造方法を説明する図であって、エクステンション注入工程において、ソース領域側とドレイン領域側の両方にフッ素イオン注入を追加した場合の1/fノイズ係数比の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態による半導体装置及び半導体装置の製造方法を説明する図であって、ディープソースドレインのイオン注入条件を変更した場合の1/fノイズ係数比の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置11の概略構成を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、素子分離層形成工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第二ウェル層形成工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第一ウェル層形成工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、アナログ回路形成領域を開口する工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、ノンドープ膜形成工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、ゲート絶縁膜形成工程及びゲート電極形成工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、第二導電型不純物層形成工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、サイドウォール形成工程を説明する図である。 本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法を説明する製造工程断面図であって、ソース・ドレイン領域を形成するためのディープソースドレイン領域形成工程を説明する図である。
本願発明者は、鋭意実験を行い、不純物(特にボロン)のTEDにより形成されたソース領域及びドレイン領域のそれぞれの端部付近の不純物(特にボロン)高濃度領域が、1/fノイズを劣化させることを明らかにした。しかしながら、アナログ回路部分とディジタル回路部分の両方について、同じようにTEDを抑制すると、ディジタル回路部分では、短チャネル効果が起こりやすくなり、高速、高密度、低消費電力といったディジタル回路に求められる特性を劣化させてしまう可能性がある。
そこで、本願発明者は、アナログ回路部分専用の工程を追加することにより、アナログ回路部分のMOSトランジスタに関して、不純物(特にボロン)のTEDを抑制し、アナログ回路に使われるMOSトランジスタのノイズを低減することが可能であることを見出した。
以下、実施形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
〔第1実施形態〕
(半導体装置の概略構成)
まず、本発明の第1実施形態による半導体装置の概略構成について、図1及び図2を用いて説明する。以下、図1及び図2並びに半導体装置の製造工程を示す図3から図15では、P型MOSトランジスタの図示は省略し、N型MOSトランジスタのみ図示する。
図1に示すように、本実施形態による半導体装置1は、ディジタル回路形成領域DAに形成されたディジタル回路用N型MOSトランジスタ7と、アナログ回路形成領域AAに形成されたアナログ回路用N型MOSトランジスタ9とを備えている。このように、半導体装置1は、ディジタル回路とアナログ回路とを混載した半導体装置である。
半導体装置1は、N型(第二導電型の一例)の半導体基板3を備えている。半導体基板3は、例えばN型半導体基板またはディープNウェルを有するP型半導体基板である。半導体装置1は、半導体基板3に形成され半導体基板3をディジタル回路形成領域DA及びアナログ回路形成領域AAに分離する素子分離層5を備えている。素子分離層5は、例えばSTI(Shallow Trench Isoration)又はLOCOS(Local Oxidation of Silicon)酸化膜で形成されている。
半導体装置1は、ディジタル回路形成領域DAに形成されたP型(第一導電型の一例)のウェル層(第一ウェル層の一例)71と、アナログ回路形成領域AAに形成されたP型のウェル層(第二ウェル層の一例)91とを備えている。ウェル層71,91は、半導体基板3に例えばボロン(B)をイオン注入することによって形成される。
半導体装置1は、ウェル層71の表面に形成されたゲート絶縁膜(第一ゲート絶縁膜の一例)72と、ウェル層91の表面に形成されたゲート絶縁膜(第二ゲート絶縁膜の一例)92とを備えている。ゲート絶縁膜72,92は、例えば二酸化ケイ素(SiO)で形成されている。
半導体装置1は、ゲート絶縁膜72の表面に形成されたゲート電極(第一ゲート電極の一例)73と、ゲート絶縁膜92の表面に形成されたゲート電極(第二ゲート電極の一例)93とを備えている。ゲート電極73,93は、例えばポリシリコンで形成されている。
半導体装置1は、ゲート電極73及びゲート電極93のそれぞれの側面に絶縁膜で形成されたサイドウォール74及びサイドウォール94を備えている。サイドウォール74はゲート電極73の側面に形成され、サイドウォール94はゲート電極93の側面に形成されている。サイドウォール74,94を形成する絶縁膜は、例えばSiOである。
半導体装置1は、ゲート電極73を挟んでウェル層71に形成されたN型のソース領域(第一ソース領域の一例)75s及びドレイン領域(第一ドレイン領域の一例)75dを備えている。ソース領域75sは、サイドウォール74の下方に形成されたエクステンション領域751と、エクステンション領域751に隣接して形成されたディープソース領域753とを備えている。ディープソース領域753は、エクステンション領域751よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。ドレイン領域75dは、サイドウォール74の下方に形成されたエクステンション領域752と、エクステンション領域752に隣接して形成されたディープドレイン領域754とを有している。ディープドレイン領域754は、エクステンション領域752よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。
半導体装置1は、ゲート電極93を挟んでウェル層91に形成されてソース領域75s及びドレイン領域75dよりも半導体基板3の表面から浅い深さを有しN型のソース領域(第二ソース領域の一例)95s及びドレイン領域(第二ドレイン領域の一例)95dを備えている。ソース領域95sは、サイドウォール94の下方に形成されたエクステンション領域951と、エクステンション領域951に隣接して形成されたディープソース領域953とを備えている。ディープソース領域953は、エクステンション領域951よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。ドレイン領域95dは、サイドウォール94の下方に形成されたエクステンション領域952と、エクステンション領域952に隣接して形成されたディープドレイン領域954とを有している。ディープドレイン領域954は、エクステンション領域952よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。ソース領域95s及びドレイン領域95dの深さと、ソース領域75s及びドレイン領域75dの深さとの関係については後述する。
半導体装置1は、ソース領域75s、ドレイン領域75d及びゲート電極73の表面に形成されたシリサイド膜76と、ソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93の表面に形成されたシリサイド膜96とを備えている。図示は省略するが、半導体装置1は、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ9上に形成された保護層と、ソース領域75s、ドレイン領域75d、ゲート電極73、ソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93上の保護層の一部を除去して形成されたコンタクトホールに埋め込まれた電極プラグと、この電極プラグに接続された配線とを備えている。シリサイド膜76,96は、この電極プラグとの接触抵抗を低減するために設けられている。
繰り返しにはなるが、半導体装置1に備えられたディジタル回路用N型MOSトランジスタ7は、半導体基板3に形成されたウェル層71と、ウェル層71上の一部に形成されたゲート絶縁膜72と、ゲート絶縁膜72上に形成されたゲート電極73と、ゲート電極73の側面に形成されたサイドウォール74と、ゲート電極73を挟んでウェル層71に形成されたソース領域75s及びドレイン領域75dと、ソース領域75s、ドレイン領域75d及びゲート電極73上に形成されたシリサイド膜76とを有している。
また、半導体装置1に備えられたアナログ回路用N型MOSトランジスタ9は、半導体基板3に形成されたウェル層91と、ウェル層91上の一部に形成されたゲート絶縁膜92と、ゲート絶縁膜92上に形成されたゲート電極93と、ゲート電極93の側面に形成されたサイドウォール94と、ゲート電極93を挟んでウェル層91に形成されたソース領域95s及びドレイン領域95dと、ソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93上に形成されたシリサイド膜96とを有している。
次に、アナログ回路用N型MOSトランジスタ9のソース領域95s及びドレイン領域95dの深さと、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のソース領域75s及びドレイン領域75dとの深さとの関係について図2を用いて説明する。
図2に示すように、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7に設けられたドレイン領域75dのエクステンション領域752の深さをD1とし、ディープドレイン領域754の深さをD2とする。ソース領域75sのエクステンション領域751は、エクステンション領域752と同じ深さを有し、ソース領域75sのディープソース領域753は、ディープドレイン領域754と同じ深さを有している。また、アナログ回路用N型MOSトランジスタ9に設けられたソース領域95sのエクステンション領域951の深さをD3とし、ディープソース領域953の深さをD4とする。ドレイン領域95dのエクステンション領域952は、エクステンション領域951と同じ深さを有し、ドレイン領域95dのディープソース領域953は、ディープドレイン領域954と同じ深さを有している。ここで、それぞれの深さは、半導体基板3表面を基準として半導体基板3内部に向かう距離である。また、それぞれの深さは、半導体基板3表面からの例えば平均深さである。
図2に示すように、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ9は、「D1>D3」及び「D2>D4」の関係が成り立つようにソース領域75s及びドレイン領域75d並びにソース領域95s及びドレイン領域95dが形成されている。このように、半導体装置1は、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のソース領域75s及びドレイン領域75dよりも、アナログ回路用N型MOSトランジスタ9のソース領域95s及びドレイン領域95dの深さを浅くして、ソース領域95s端部及びドレイン領域95d端部付近のウェル層91のボロン濃度が相対的に低くなるようになっている。これにより、半導体装置1は、アナログ回路用N型MOSトランジスタ9でのTEDを抑制できる。
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法について、図1及び図2を参照しつつ、図3から図15を用いて説明する。本実施形態では、1枚の半導体ウェハ上に複数の半導体装置が複数個、同時に形成されるが、図3から図15では、複数の半導体装置のうちの1組のディジタル回路用N型MOSトランジスタ及びアナログ回路用N型MOSトランジスタの製造工程断面図を示す。また、図3から図15では、理解を容易にするため、新たに形成された構成要素など(例えば、ゲート電極やレジストパターンなど)のみにハッチングが付されている。
まず、例えばシリコンで形成された半導体ウェハ3wを準備する。次に、図3に示すように、半導体ウェハ3wに複数の素子分離層5を形成して半導体ウェハ3wを素子分離した(素子分離層形成工程の一例)後に、チャネルイオン注入のスルー膜を形成する(スルー膜形成工程)。具体的にスルー膜形成工程では、半導体ウェハ3wを熱酸化し、素子分離層5を含み半導体ウェハ3wの全面にスルー膜31となる二酸化ケイ素(SiO)膜を形成する。
次に、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のチャネル領域となる半導体ウェハ3wの領域にイオン注入するチャネルイオン注入工程(第一ウェル層形成工程の一例)を実施する。具体的に、チャネルイオン注入工程では、スルー膜31の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図4に示すように、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のチャネル領域となるディジタル回路形成領域DAの所定領域を開口するレジストマスクRM71を形成する。次に、レジストマスクRM71をマスクとして半導体ウェハ3wに第一導電型の不純物として例えばボロン(B)をイオン注入する。これにより、第一不純物層71aが形成される。
次に、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のチャネル領域となる半導体ウェハ3wの領域にイオン注入するチャネルイオン注入工程(第二ウェル層形成工程の一例)及び共注入を行う工程を実施する。具体的に、チャネルイオン注入工程及び共注入工程では、スルー膜31の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図5に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のチャネル領域となるアナログ回路形成領域AAの所定領域を開口するレジストマスクRM91を形成する。次に、レジストマスクRM91をマスクとして半導体ウェハ3wに第一導電型の不純物として例えばボロン(B)をイオン注入する。また、ボロンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。これにより、第二不純物層91aが形成される。なお、図4に示すイオン注入工程と、図5に示すチャネルイオン注入工程及び共注入工程は、どちらを先に行ってもよい。
次に、第一不純物層71a及び第二不純物層91aをチャネル活性化する。これにより、第一不純物層71aの形成領域にウェル層71が形成され、第二不純物層91aの形成領域にウェル層91が形成される。本実施形態では、このチャネル活性化工程も含めて第一ウェル層形成工程の一例及び第二ウェル層形成工程の一例に相当すると看做してもよい。
次に、スルー膜31を除去した後に、最終的に一部がゲート絶縁膜となる絶縁膜12を半導体ウェハ3wの表面の全面に形成する(ゲート絶縁膜形成工程の一例)。
次に、絶縁膜12の全面に例えばポリシリコン膜を形成する。次に、このポリシリコン膜の全面にレジストを塗布してパターニングし、ゲート電極73,93の形成領域にレジストが残存するレジストマスクを形成する。次に、このレジストマスクをマスクとしてポリシリコン膜をエッチングした後にレジストマスクを除去する。これにより、図6に示すように、絶縁膜12上にゲート電極73及びゲート電極93が形成される(ゲート電極形成工程の一例)。その後、半導体ウェハ3wに対して再酸化を実行する。
次に、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のエクステンション領域751,752となる半導体ウェハ3wの領域にイオン注入するエクステンション注入工程(ディジタル側第二導電型不純物層形成工程の一例)を実施する。具体的に、エクステンション注入工程では、ゲート電極73,93を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図7に示すように、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のソース領域75s及びドレイン領域75dとなるディジタル回路形成領域DAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM750を形成する。次に、レジストマスクRM750をマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばヒ素(As)をイオン注入してエクステンション注入を実施する。これにより、ゲート電極73の両側のウェル層71に第二導電型不純物層(ディジタル側第二導電型不純物層の一例)751a,752aが形成される。
次に、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のエクステンション領域951,952となる半導体ウェハ3wの領域にイオン注入するエクステンション注入工程(アナログ側第二導電型不純物層形成工程の一例)及び共注入工程を実施する。具体的に、エクステンション注入工程及び共注入工程では、ゲート電極73,93を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図8に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のソース領域95s及びドレイン領域95dとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM950aを形成する。次に、レジストマスクRM950aをマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばリン(P)をエクステンション注入し、リンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。これにより、ゲート電極93の両側のウェル層91に第二導電型不純物層(アナログ側第二導電型不純物層の一例)951a,952aが形成される。
第二導電型不純物層951a,952aを形成するエクステンション注入工程及び共注入工程において、第二導電型不純物層751a,752aを形成するエクステンション注入工程よりも第二導電型の不純物の注入量を少なくする。その結果、図8に示すように、半導体ウェハ3wの表面からの深さは、第二導電型不純物層951a,952aの方が第二導電型不純物層751a,752aよりも浅くなる。
また、図8を用いて説明したように第二導電型不純物層951a,952aを同時に形成するのではなく、別々に形成してもよい。すなわち、図8を参照して説明したエクステンション注入工程に代えて、以下の図9に示すソース側エクステンション注入工程及び図10に示すドレイン側エクステンション注入工程の双方を行ってもよい。この場合、例えばノイズの影響が大きいソース側のみTEDをより抑制することを目的として、ソース領域95s側及びドレイン領域95d側のそれぞれにおける第二導電型の不純物の注入量及び注入深さ、並びに共注入の有無を調整することができる。
例えば、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のソース領域95s側のエクステンション領域951となる半導体ウェハ3wの領域にイオン注入するソース側エクステンション注入工程(アナログ側第二導電側不純物層形成工程の一例)及び共注入を行う工程を実施する。具体的に、ソース側エクステンション注入工程及び共注入工程では、ゲート電極73,93を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図9に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のソース領域95sとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM951を形成する。次に、レジストマスクRM951をマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばリン(P)をイオン注入してエクステンション注入し、リンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。このとき、ソース側エクステンション注入工程では、ドレイン側エクステンション注入工程と比較して不純物の注入量を少なくしたり、不純物の注入深さを浅くする。これにより、ゲート電極93の両側の一方のウェル層91に第二導電型不純物層951aが形成される。
次に、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のドレイン領域95d側のエクステンション領域952となる半導体ウェハ3wの領域にイオン注入するドレイン側エクステンション注入工程(アナログ側第二導電側不純物層形成工程の一例)及び共注入を行う工程を実施する。ドレイン側エクステンション注入工程及び共注入工程では、ゲート電極73,93を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図10に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のドレイン領域95dとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM952を形成する。次に、レジストマスクRM952をマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばリン(P)をイオン注入してエクステンション注入し、リンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。これにより、ゲート電極93の両側の他方のウェル層91に第二導電型不純物層952aが形成される。なお、図9に示すソース側エクステンション注入工程及び共注入工程と、図10に示すドレイン側エクステンション注入工程及び共注入工程は、どちらを先に行ってもよい。また、フッ素(F)又は炭素(C)の共注入により、ドレイン側エクステンション注入工程で注入した不純物の拡散が抑制される場合がある。このため、第二導電型不純物層952a形成時には、フッ素(F)又は炭素(C)の共注入を行わず、第二導電型不純物層951a形成時のみフッ素(F)又は炭素(C)の共注入を行うようにすることが好ましい。
次に、半導体ウェハ3wに対して活性化アニールを実施し、第二導電型不純物層751a,752a及び第二導電型不純物層951a,952aを活性化する。これにより、第二導電型不純物層751a,752aの形成領域にエクステンション領域751,752が形成され、第二導電型不純物層951a,952aの形成領域にエクステンション領域951,952が形成される。本実施形態では、この活性化アニール工程も含めてディジタル側第二導電型不純物層形成工程の一例及びアナログ側第二導電型不純物層形成工程の一例に相当すると看做してもよい。
次に、図11に示すように、ゲート電極73及びゲート電極93のそれぞれの側面に、絶縁膜によりサイドウォール74,94を形成する工程(サイドウォール形成工程)を実施する。サイドウォール74,94は、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法を用いて絶縁膜を堆積して異方性エッチングを行うことにより形成される。
次に、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のディープソース領域753及びディープドレイン領域754が形成される領域を少なくとも含む領域にディープソースドレイン注入を行う工程(第一ソース・ドレイン形成工程の一例)を実施する。具体的に、ディープソースドレイン注入工程では、ゲート電極73,93及びサイドウォール74,94を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図12に示すように、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ7のソース領域75s及びドレイン領域75dとなるディジタル回路形成領域DAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM75を形成する。次に、レジストマスクRM75をマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばヒ素(As)をイオン注入してディープソースドレイン注入を実施する。これにより、ゲート電極73の両側のウェル層71に第二導電型ディープ不純物層753a及び第二導電型ディープ不純物層754aが形成される。
次に、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のディープソース領域953及びディープドレイン領域954が形成される領域を少なくとも含む領域にディープソースドレイン注入工程(第二ソース・ドレイン形成工程の一例)及び共注入を行う工程を実施する。ディープソースドレイン注入工程及び共注入工程では、ゲート電極73,93及びサイドウォール74,94を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図13に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のソース領域95s及びドレイン領域95dとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM950bを形成する。次に、レジストマスクRM950bをマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばリン(P)をディープソースドレイン注入し、リンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。これにより、ゲート電極93の両側のウェル層91に第二導電型ディープ不純物層953a,954aが形成される。
また、図13を用いて説明したように第二導電型ディープ不純物層953a,954aを同時に形成するのではなく、別々に形成してもよい。すなわち、図13を参照して説明したディープソースドレイン注入工程に代えて、以下の図14に示すディープソース注入工程及び図15に示すディープドレイン注入工程の双方を行ってもよい。この場合、例えばノイズの影響が大きいソース側のみTEDをより抑制することを目的として、ソース領域95s側及びドレイン領域95d側のそれぞれにおける第二導電型の不純物の注入量及び注入深さ、並びに共注入の有無を調整することができる。
例えば、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のソース領域95s側のディープソース領域953が形成される領域を少なくとも含む領域にディープソース注入工程(第二ソース・ドレイン形成工程の一例)及び共注入を行う工程を実施する。ディープソース注入工程及び共注入工程では、ゲート電極73,93及びサイドウォール74,94を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図14に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のディープソース領域953となるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM95aを形成する。次に、レジストマスクRM95aをマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばリン(P)をディープソース注入し、リンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。このとき、ディープソース注入工程では、ディープドレイン注入工程と比較して不純物の注入量を少なくしたり、不純物の注入深さを浅くする。これにより、ゲート電極93の両側の一方のウェル層91に第二導電型ディープ不純物層953aが形成される。
次に、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のドレイン領域95d側のディープドレイン領域954が形成される領域を少なくとも含む領域にディープドレイン注入工程(第二ソース・ドレイン形成工程の一例)及び共注入を行う工程を実施する。ディープドレイン注入工程及び共注入工程では、ゲート電極73,93及びサイドウォール74,94を含み絶縁膜12の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図15に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ9のディープドレイン領域954となるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクRM95bを形成する。次に、レジストマスクRM95bをマスクとして半導体ウェハ3wに第二導電型の不純物として例えばリン(P)をディープドレイン注入し、リンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。これにより、ゲート電極93の両側の他方のウェル層91に第二導電型ディープ不純物層954aが形成される。なお、図14に示すディープソース注入工程及び共注入工程と、図15に示すディープドレイン注入工程及び共注入工程は、どちらを先に行ってもよい。また、フッ素(F)又は炭素(C)の共注入により、ディープドレイン注入工程で注入した不純物の拡散が抑制される場合がある。このため、第二導電型ディープ不純物層954a形成時には、フッ素(F)又は炭素(C)の共注入を行わず、第二導電型ディープ不純物層953a形成時のみフッ素(F)又は炭素(C)の共注入を行うようにすることが好ましい。
本実施形態では、アナログ回路形成領域AAでのディープソースドレイン注入工程及び共注入工程、ディープソース注入工程及び共注入工程、ディープドレイン注入及び共注入工程において、ディジタル回路形成領域DAでのディープソースドレイン注入工程及び共注入工程よりも第二導電型の不純物の注入量を少なくするようになっている。これにより、図2に示すように、「D1>D3」及び「D2>D4」の関係が成り立つようにソース領域75s及びドレイン領域75d並びにソース領域95s及びドレイン領域95dが最終的に形成される。
ディープソース注入工程及び共注入工程と、ディープドレイン注入工程及び共注入工程は、どちらを先に行ってもよい。また、ディジタル回路形成領域DAでのディープソースドレイン注入と、アナログ回路形成領域AAでのディープソースドレイン注入工程及び共注入工程、ディープソース注入工程及び共注入工程、ディープドレイン注入工程及び共注入工程とは、どちらを先に行ってもよい。
次に、半導体ウェハ3wに対して活性化アニールを実施し、第二導電型ディープ不純物層753a,754a及び第二導電型ディープ不純物層953a,954aを活性化する。これにより、第二導電型ディープ不純物層753aの形成領域にディープソース領域753が形成され、第二導電型ディープ不純物層754aの形成領域にディープドレイン領域754が形成される。また、第二導電型ディープ不純物層953aの形成領域にディープソース領域953が形成され、第二導電型ディープ不純物層954aの形成領域にディープドレイン領域954が形成される。その結果、図1に示すように、ゲート電極73の両側のウェル層71に、エクステンション領域751及びディープソース領域753を有するソース領域75sと、エクステンション領域752及びディープドレイン領域754を有するドレイン領域75dとが形成される。また、ゲート電極93の両側のウェル層91に、エクステンション領域951及びディープソース領域953を有するソース領域95sと、エクステンション領域952及びディープドレイン領域954を有するドレイン領域95dとが形成される。本実施形態では、この活性化アニール工程も含めて第一ソース・ドレイン形成工程の一例及び第二ソース・ドレイン形成工程の一例に相当すると看做してもよい。
次に、ゲート電極73及びサイドウォール74と、ゲート電極93及びサイドウォール94とをマスクにして絶縁膜12をエッチングする。これにより、図1に示すように、ゲート電極73及びサイドウォール74の下方にゲート絶縁膜72が形成され、ゲート電極93及びサイドウォール94の下方にゲート絶縁膜92が形成される。
次に、ソース領域75s、ドレイン領域75d及びゲート電極73並びにソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93の表面にシリサイド膜を形成する工程(シリサイド膜形成工程)を実施する。シリサイド膜形成工程では、ソース領域75s、ドレイン領域75d及びゲート電極73並びにソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93を含み半導体ウェハ3wの全面に金属膜を成膜し、この金属膜にアニール処理を行う。これにより、ソース領域75s、ドレイン領域75d及びゲート電極73並びにソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93の表面と、金属膜とが反応しシリサイドが形成される。その後、薬液処理により、不要となった金属膜を除去する。その結果、図1に示すように、ソース領域75s、ドレイン領域75d及びゲート電極73上にシリサイド膜76が形成され、ソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93上にシリサイド膜96が形成される。
こうして、ディジタル回路形成領域DAにディジタル回路用N型MOSトランジスタ7が形成され、アナログ回路形成領域AAにアナログ回路用N型MOSトランジスタ9が形成される。
図示は省略するが、その後、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ9を含み半導体ウェハ3wの全面に保護層を形成する。次に、この保護層の所定領域にコンタクトホールを形成し、このコンタクトホールにソース領域75s、ドレイン領域75d及びゲート電極73並びにソース領域95s、ドレイン領域95d及びゲート電極93に電気的に接続される電極プラグを形成する。次に、この電極プラグに接続された配線を形成する。次に、所定箇所で切断して半導体ウェハ3wを個片化する。これにより、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ7及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ9を備える半導体装置1が完成する。
(アナログ回路形成領域専用のチャネルイオン注入の効果)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法におけるアナログ回路形成領域専用のチャネルイオン注入の効果について、図16を用いて説明する。図16に示すグラフの横軸は半導体基板とゲート酸化膜との界面(すなわち、半導体基板の表面)を基準(0μm)とする半導体基板3の深さ(μm)を示し、縦軸はチャネルの不純物濃度(cm-3)を示している。
上述のとおり、本実施形態による半導体装置の製造方法では、ウェル層91を形成するに当たって、アナログ回路形成領域AA専用のチャネルイオン注入工程が設けられている(図5参照)。本実施形態では、アナログ回路形成領域AAは、ディジタル回路形成領域DAよりもチャネルドーズ量を少なくするようなっている。この他に、アナログ回路形成領域AAのウェル層91の形成工程において、半導体基板3の深さ方向に濃度が増加するように第一導電型の不純物を注入してもよい。つまり、アナログ回路形成領域AAにおける第二不純物層91aの不純物濃度のプロファイルがレトログレード分布となるようにしてもよい。アナログ回路形成領域AAにおける第二不純物層91aにおいて、半導体ウェハ3w表面の第一導電型の不純物の濃度を半導体ウェハ3w内部の第一導電型の不純物の濃度よりも下げてもよい。チャネルの不純物量が少ないほど、第一導電型の不純物のTEDが起きにくくなる。また、本実施形態では、TEDをより一層抑制するために、第二不純物層91aの形成時にフッ素や炭素を共注入しているが、この共注入を行わなくてもTEDを抑制することができる。
図16に、○印を結ぶプロファイルP1、□印を結ぶプロファイルP2及び△印を結ぶプロファイルP3を示す。プロファイルP1、P2は、チャネル不純物としてボロンを用いた場合の不純物濃度分布を示し、プロファイルP3は、チャネル不純物としてインジウムを用いた場合の不純物濃度分布を示す。
図16に示すように、プロファイルP2は、プロファイルP1よりも不純物濃度が低い。つまり、プロファイルP2は、アナログ回路形成領域AAでのチャネルイオン注入による不純物のプロファイルと見ることができる。また、プロファイルP1は、ディジタル回路形成領域DAでのチャネルイオン注入による不純物のプロファイルと見ることができる。このように、アナログ回路形成領域AAの第二不純物層91aの不純物濃度をディジタル回路形成領域DAの第一不純物層71aの不純物濃度より低くすることによって、エクステンションイオン注入やディープソースドレインイオン注入で生じる格子間シリコンとチャネル不純物との重なりを小さくすることができる。その結果、アナログ回路用N型MOSトランジスタ9でのTEDを抑制することができる。
プロファイルP3は、レトログレード分布を示している。プロファイルP3では、ゲート酸化膜と半導体基板(シリコン基板)との界面付近の不純物濃度がプロファイルP2よりも低減されている。これにより、特にエクステンションイオン注入で生じる格子間シリコンとチャネル不純物との重なりを小さくすることができ、アナログ回路形成領域AAでのTEDを抑制することができる。
(エクステンション注入の効果)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法におけるエクステンション注入工程の効果について説明する。
上述のとおり、本実施形態による半導体装置の製造方法では、ソース領域95s及びドレイン領域95dを形成するに当たって、アナログ回路形成領域AA専用のエクステンション工程が設けられている(図8参照)。本実施形態では、ディジタル回路形成領域DAにはヒ素が注入され、アナログ回路形成領域AAにはヒ素の代わりにリンが注入される。また、これに限られず、アナログ回路形成領域AAは、ディジタル回路形成領域DAよりもヒ素注入量を少なくしてもよい。これらにより、アナログ回路形成領域AAにおける格子間シリコンの量を低減させることができ、ボロンのTEDを抑制することができる。また、本実施形態では、TEDをより一層抑制するために、エクステンション注入とともにフッ素や炭素を共注入しているが、この共注入が行われなくてもTEDを抑制することができる。
1/fノイズには、ドレイン領域側よりもソース領域側のチャネルボロン濃度分布の影響が大きい。そのため、本実施形態による半導体装置の製造方法では、図9及び図10に示すように、ソース領域側とドレイン領域側のエクステンション注入条件が作り分けられている。特に、ドレイン領域側よりもソース領域側のTEDを防ぐことは、1/fノイズの低減に効果的である。
(ディープソースドレイン注入の効果)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法におけるディープソースドレイン注入工程の効果について図17を用いて説明する。図17は、ゲート長が0.2μmのトランジスタについて、プロセスシミュレーションにより求められた不純物分布の一例を示している。図17(a)及び図17(b)に示すグラフの横軸は半導体基板3とゲート酸化膜との界面(すなわち、半導体基板の表面)を基準(0μm)とする半導体基板の深さ(μm)を示している。図17(a)に示すグラフの縦軸はヒ素の濃度を示し、図17(b)に示すグラフの縦軸はボロンの濃度を示している。図17(a)中の◇印を結ぶ特性C1は、ヒ素を浅く注入した場合のヒ素の分布特性を表し、図17(a)中の□印を結ぶ特性C2は、ヒ素を深く注入した場合のヒ素の分布特性を表している。また、図17(b)中の◇印を結ぶ特性C3は、ヒ素を浅く注入した場合のボロンの分布特性を表し、図17(b)中の□印を結ぶ特性C4は、ヒ素を深く注入した場合のボロンの分布特性を表している。
上述のとおり、本実施形態による半導体装置の製造方法では、アナログ回路形成領域AA専用のディープソースドレイン工程が設けられている(図13参照)。本実施形態では、ディジタル回路形成領域DAにはヒ素が注入され、アナログ回路形成領域AAにはヒ素の代わりにリンが注入される。また、これに限られず、アナログ回路形成領域AAは、ディジタル回路形成領域DAよりもヒ素注入量を少なくしてもよい。これらにより、アナログ回路形成領域AAにおける格子間シリコンの量を低減させることができ、ボロンのTEDを抑制することができる。また、本実施形態では、TEDをより一層抑制するために、エクステンション注入とともにフッ素や炭素を共注入しているが、この共注入は行われなくてもTEDを抑制することができる。
図14及び図15に示すように、本実施形態による半導体装置の製造方法では、エクステンション注入と同様に、ソース領域側とドレイン領域側のエクステンション注入条件が作り分けられている。特に、ドレイン領域側よりもソース領域側のTEDを防いでもよい。
図17(a)は、図17(b)に示すボロン濃度分布が得られる場合のディープソースドレイン領域のヒ素の分布を示している。図17(b)は、エクステンション端からゲート側に10nm内側の位置のボロンの深さ方向分布を示している。図17(b)に示すように、ディープソースドレインのヒ素を浅く打つことにより(特性C3参照)、ディープソースドレインのヒ素を深く打った場合(特性C4参照)より、ゲート絶縁膜(SiO)と半導体基板(Si)との界面付近のボロン濃度が低減する。これにより、1/fノイズを低減することができる。
(実施例1)
本実施形態の実施例1による半導体装置及び半導体装置の製造方法について図18を用いて説明する。図18は、エクステンション注入工程において、ソース領域側とドレイン領域側の両方にフッ素イオン注入を追加した場合の1/fノイズ係数比の一例を示している。図18中の「リファレンス」はフッ素イオン注入が追加されていない場合の1/fノイズ係数を示している。
図18において、1/fノイズ係数(Kf)は、以下の式(1)を用いて計算されている。
Kf=Svg×Cox×W×L×f・・・(1)
式(1)における各記号は以下のとおりである。
Svg:ゲート電圧換算ノイズ
Cox:ゲート酸化膜容量
W:ゲート幅
L:ゲート長
f:周波数
実施例1では、エクステンション領域の不純物にリンが使用されている。リンのドーズ量は2×1013cm-2であり、フッ素のドーズ量は4×1014cm-2である。図18に示すように、この条件によって、エクステンション注入工程で共注入を実施することにより、逆短チャネル効果が抑制され、1/fノイズ係数比が約40%低減する。
また、1×1014cm-2から1×1015cm-2の範囲のフッ素ドーズ量で、TED抑制によるノイズ低減率は、40%から60%となる。
(実施例2)
本実施形態の実施例2による半導体装置及び半導体装置の製造方法について図19を用いて説明する。図19は、ディープソースドレインのイオン注入条件(ヒ素注入量と加速エネルギー)を変更した場合の1/fノイズ係数比の一例を示している。図19中の「リファレンス」は、イオン注入条件が「ヒ素の注入量:5×1015cm-2、加速エネルギー:80keV」の場合の1/fノイズ係数を示している。図19中の「逆短チャネル効果抑制」は、イオン注入条件が「ヒ素の注入量:3×1015cm-2、加速エネルギー:40keV」の場合の1/fノイズ係数を示している。
図19に示すように、逆短チャネル効果を抑制するイオン注入条件を変更することにより、1/fノイズが約40%低減する。
以上説明したように、本実施形態よる半導体装置及び半導体装置の製造方法によれば、ディジタル回路用トランジスタと比較して、アナログ回路用MOSトランジスタのウェル濃度を薄くするとともに、ソース領域及びドレイン領域の不純物濃度を薄くする、又はソース領域及びドレイン領域の不純物分布を浅くする。これにより、アナログ回路用MOSトランジスタのゲート長が、ディジタル回路用MOSトランジスタの低消費電力化などが図れるゲート長と同じ長さであっても、TEDが抑制されて1/fノイズを低減することができる。これにより、本実施形態よる半導体装置及び半導体装置の製造方法によれば、ディジタル回路での低消費電力化が図れ、かつアナログ回路でのノイズの影響を低減できる。
〔第2実施形態〕
(半導体装置の概略構成)
まず、本発明の第2実施形態による半導体装置の概略構成について、図20を用いて説明する。以下、図20及び半導体装置の製造工程を示す図21から図29では、P型MOSトランジスタの図示は省略し、N型MOSトランジスタのみ図示する。
図20に示すように、本実施形態による半導体装置11は、ディジタル回路形成領域DAに形成されたディジタル回路用N型MOSトランジスタ6と、アナログ回路形成領域AAに形成されたアナログ回路用N型MOSトランジスタ8とを備えている。このように、半導体装置11は、上記第1実施形態による半導体装置1と同様に、ディジタル回路とアナログ回路とを混載した半導体装置である。
半導体装置11は、N型(第二導電型の一例)の半導体基板2を備えている。半導体基板2は、例えばN型半導体基板またはディープNウェルを有するP型半導体基板である。半導体装置11は、半導体基板2に形成され半導体基板2をディジタル回路形成領域DA及びアナログ回路形成領域AAに分離する素子分離層4を備えている。素子分離層4は、例えばSTI又はLOCOS酸化膜で形成されている。
半導体装置11は、ディジタル回路形成領域DAに形成されたP型(第一導電型の一例)のウェル層(第一ウェル層の一例)61と、アナログ回路形成領域AAに形成されたP型のウェル層(第二ウェル層の一例)81とを備えている。ウェル層61,81は、半導体基板2に例えばボロン(B)をイオン注入することによって形成される。
半導体装置11は、P型のウェル層81の表面に形成されたノンドープエピシリコン膜(ノンドープ膜の一例)87を備えている。詳細は後述するが、ノンドープエピシリコン膜87は、P型のウェル層81上にエピタキシャル成長させることによって形成される。これにより、チャネル領域(ノンドープエピシリコン膜87とP型のウェル層81とが積層された領域)における不純物濃度のプロファイルがレトログレード分布となる。
半導体装置11は、ウェル層61の表面に形成されたゲート絶縁膜(第一ゲート絶縁膜の一例)62と、ノンドープエピシリコン膜87の表面に形成されたゲート絶縁膜(第二ゲート絶縁膜の一例)82とを備えている。ゲート絶縁膜62,82は、例えば二酸化ケイ素(SiO)で形成されている。
半導体装置11は、ゲート絶縁膜62の表面に形成されたゲート電極(第一ゲート電極の一例)63と、ゲート絶縁膜82の表面に形成されたゲート電極(第二ゲート電極の一例)83とを備えている。ゲート電極63,83は、例えばポリシリコンで形成されている。
半導体装置11は、ゲート電極63及びゲート電極83のそれぞれの側面に絶縁膜で形成されたサイドウォール64及びサイドウォール84を備えている。サイドウォール64はゲート電極63の側面に形成され、サイドウォール84はゲート電極83の側面に形成されている。サイドウォール64,84を形成する絶縁膜は、例えばSiOである。
半導体装置11は、ゲート電極63を挟んでウェル層61に形成されたN型のソース領域(第一ソース領域の一例)65s及びドレイン領域(第一ドレイン領域の一例)65dを備えている。ソース領域65sは、サイドウォール64の下方に形成されたエクステンション領域651と、エクステンション領域651に隣接して形成されたディープソース領域653とを備えている。ディープソース領域653は、エクステンション領域651よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。ドレイン領域65dは、サイドウォール64の下方に形成されたエクステンション領域652と、エクステンション領域652に隣接して形成されたディープドレイン領域654とを有している。ディープドレイン領域654は、エクステンション領域652よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。
半導体装置11は、ゲート電極83を挟んでノンドープエピシリコン膜87及びウェル層81に形成されたN型のソース領域(第二ソース領域の一例)85s及びドレイン領域(第二ドレイン領域の一例)85dを備えている。ソース領域85sは、サイドウォール84の下方に形成されたエクステンション領域851と、エクステンション領域851に隣接して形成されたディープソース領域853とを備えている。エクステンション領域851は、ノンドープエピシリコン膜87に形成されている。ディープソース領域853は、ウェル層81に形成されている。エクステンション領域851は、ノンドープエピシリコン膜87よりも薄く形成されている。ディープソース領域853は、エクステンション領域851よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。ドレイン領域85dは、サイドウォール84の下方に形成されたエクステンション領域852と、エクステンション領域852に隣接して形成されたディープドレイン領域854とを有している。エクステンション領域852は、ノンドープエピシリコン膜87に形成されている。ディープドレイン領域854は、ウェル層81に形成されている。エクステンション領域852は、ノンドープエピシリコン膜87よりも薄く形成されている。ディープドレイン領域854は、エクステンション領域852よりも不純物(例えばヒ素(As))の濃度が高くなっている。
半導体装置11は、ソース領域65s、ドレイン領域65d及びゲート電極63の表面に形成されたシリサイド膜66と、ソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83の表面に形成されたシリサイド膜86とを備えている。図示は省略するが、半導体装置11は、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ6及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ8上に形成された保護層と、ソース領域65s、ドレイン領域65d、ゲート電極63、ソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83上の保護層の一部を除去して形成されたコンタクトホールに埋め込まれた電極プラグと、この電極プラグに接続された配線とを備えている。シリサイド膜66,86は、この電極プラグとの接触抵抗を低減するために設けられている。
繰り返しにはなるが、半導体装置11に備えられたディジタル回路用N型MOSトランジスタ6は、半導体基板2に形成されたウェル層61と、ウェル層61上の一部に形成されたゲート絶縁膜62と、ゲート絶縁膜62上に形成されたゲート電極63と、ゲート電極63の側面に形成されたサイドウォール64と、ゲート電極63を挟んでウェル層61に形成されたソース領域65s及びドレイン領域65dと、ソース領域65s、ドレイン領域65d及びゲート電極63上に形成されたシリサイド膜66とを有している。
また、半導体装置11に備えられたアナログ回路用N型MOSトランジスタ8は、半導体基板2に形成されたウェル層81と、ウェル層81上の一部に形成されたノンドープエピシリコン膜87と、ノンドープエピシリコン膜87上に形成されたゲート絶縁膜82と、ゲート絶縁膜82上に形成されたゲート電極83と、ゲート電極83の側面に形成されたサイドウォール84と、ゲート電極83を挟んでノンドープエピシリコン膜87及びウェル層91に亘って形成されたソース領域85s及びドレイン領域85dと、ソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83上に形成されたシリサイド膜86とを有している。
ノンドープエピシリコン膜87を用いることにより、アナログ回路用N型MOSトランジスタ8の不純物濃度プロファイルをレトログレード分布とすることができる。このため、ノンドープエピシリコン膜87とゲート絶縁膜82との界面付近の不純物濃度は、ウェル層81上に直接ゲート絶縁膜82を形成した場合のウェル層81とゲート絶縁膜82との界面付近の不純物濃度よりも低減される。このため、ノンドープエピシリコン膜87は、エクステンション領域851,852を形成する際のイオン注入で生じる格子間シリコンとチャネル不純物との重なりを小さくすることができる。これにより、半導体装置11は、アナログ回路形成領域AAでのTEDを抑制することができる。
(半導体装置の製造方法)
次に、本実施形態による半導体装置の製造方法について、図20を参照しつつ、図21から図29を用いて説明する。本実施形態では、1枚の半導体ウェハ上に複数の半導体装置が複数個、同時に形成されるが、図21から図29では、複数の半導体装置のうちの1組のディジタル回路用N型MOSトランジスタ及びアナログ回路用N型MOSトランジスタの製造工程断面図を示す。また、図21から図29では、理解を容易にするため、新たに形成された構成要素など(例えば、ゲート電極やレジストパターンなど)のみにハッチングが付されている。
まず、例えばシリコンで形成された半導体ウェハ2wを準備する。次に、図21に示すように、半導体ウェハ2wに複数の素子分離層4を形成して半導体ウェハ2wを素子分離した(素子分離層形成工程の一例)後に、チャネルイオン注入のスルー膜を形成する(スルー膜形成工程)。具体的にスルー膜形成工程では、半導体ウェハ2wを熱酸化し、素子分離層4を含み半導体ウェハ2wの全面にスルー膜21となる二酸化ケイ素(SiO)膜を形成する。
次に、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ8のチャネル領域となる半導体ウェハ2wの領域にイオン注入するチャネルイオン注入工程(第二ウェル層形成工程の一例)及び共注入を行う工程を実施する。具体的に、チャネルイオン注入工程及び共注入工程では、スルー膜21の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図22に示すように、最終的にアナログ回路用N型MOSトランジスタ8のチャネル領域となるアナログ回路形成領域AAの所定領域を開口するレジストマスクRM81を形成する。次に、レジストマスクRM81をマスクとして半導体ウェハ2wに第一導電型の不純物として例えばボロン(B)をイオン注入する。また、ボロンとともにフッ素(F)又は炭素(C)を共注入する。これにより、第二不純物層81aが形成される。
詳細は後述するが、アナログ回路形成領域AAには、ノンドープエピシリコン膜87が成長されるため、半導体ウェハ2wのシリコン表面(すなわち第二不純物層81a表面)の不純物濃度が低くなる。このため、ノンドープエピシリコン膜87を成長させない場合のチャネルイオン注入条件と同じ条件で第二不純物層81aを形成すると、最終的に形成されるアナログ回路用N型MOSトランジスタ8の閾値電圧が低下する。このため、本実施形態では、アナログ回路用N型MOSトランジスタ8の閾値電圧を所望の値とするために、ノンドープエピシリコン膜87を成長させない場合のチャネルイオン注入条件(例えば第1実施形態における第二不純物層91aでのチャネルイオン注入条件)よりもチャネルドーズ量を増加させる。
次に、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ6のチャネル領域となる半導体ウェハ2wの領域にイオン注入するチャネルイオン注入工程(第一ウェル層形成工程の一例)を実施する。具体的に、チャネルイオン注入工程では、スルー膜21の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図23に示すように、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ6のチャネル領域となるディジタル回路形成領域DAの所定領域を開口するレジストマスクRM61を形成する。次に、レジストマスクRM61をマスクとして半導体ウェハ2wに第一導電型の不純物として例えばボロン(B)をイオン注入する。これにより、第一不純物層61aが形成される。なお、図23に示すイオン注入工程と、図22に示すチャネルイオン注入工程及び共注入工程は、どちらを先に行ってもよい。
次に、レジストマスクRM61を除去した後に、第一不純物層61a及び第二不純物層81aをチャネル活性化する。これにより、第一不純物層71aの形成領域にウェル層61が形成され、第二不純物層81aの形成領域にウェル層81が形成される。本実施形態では、このチャネル活性化工程も含めて第一ウェル層形成工程の一例及び第二ウェル層形成工程の一例に相当すると看做してもよい。
次に、スルー膜21の全面にレジストを塗布してパターニングする。これにより、図24に示すように、アナログ回路形成領域AAを開口するレジストマスクRM21を形成する。次に、レジストマスクRM21をマスクとしてアナログ回路形成領域AAに形成されたスルー膜21をリソグラフィによって除去する。これにより、図24に示すように、アナログ回路形成領域AAが開口され、ウェル層81が露出される。
次に、アナログ回路形成領域AAの半導体基板(すなわち半導体ウェハ2w)の表面に、ノンドープエピシリコン膜87を選択的に成長させるノンドープ膜形成工程を実施する。ノンドープ膜形成工程では、まず、ドライアッシングおよびアンモニア過酸化水素(Ammonium hydrogen-Peroxide Mixture APM)洗浄により、レジストマスクRM21を除去する。高温APM洗浄は、シリコン基板表面ラフネスを増加させる。このため、本実施形態では、半導体ウェハ2w表面ラフネスを増加させないために、低温でAPM洗浄が実施される。ただし、低温にすると洗浄能力が低下するため、45℃から55℃の範囲でAPM洗浄するとよい。
APM洗浄後、アナログ回路形成領域AAのシリコン表面には1nm以下の膜厚の化学酸化膜が形成されている。このため、フッ酸洗浄によりアナログ回路形成領域AAに形成された化学酸化膜を除去した後に、半導体ウェハ2wをエピタキシャル成長装置に搬送する。半導体ウェハ2wをフッ酸洗浄してからエピタキシャル成長装置に搬送する間に、アナログ回路形成領域AAのシリコン表面(すなわちウェル層81の表面)には自然酸化膜が成長する。自然酸化膜が存在した状態でノンドープエピシリコン膜が形成されると、界面準位密度の劣化、移動度の低下など、ノンドープエピシリコン膜の品質が劣化してしまう。そのため、エピタキシャル成長装置に半導体ウェハ2wが搬送された後に、850℃から950℃の範囲で1分間程度、水素アニールを行い、アナログ回路形成領域AAのウェル層81の表面に形成された自然酸化膜を除去する。その後に、図24に示すように、ウェル層81上にノンドープエピシリコン膜87をエピタキシャル成長させる。ノンドープエピシリコン膜87は、ウェル層81上のみに形成され、スルー膜21及び素子分離層4上には形成されない。
次に、ディジタル回路形成領域DAの半導体基板(すなわち半導体ウェハ2w)の表面及びアナログ回路形成領域AAのノンドープエピシリコン膜87の表面に、ゲート絶縁膜62,82を形成するゲート絶縁膜形成工程を実施する。
ゲート絶縁膜形成工程では、図26に示すように、ウェル層61上に絶縁膜42aが形成され、ノンドープエピシリコン膜87上面及び側面を覆う絶縁膜42bが形成される。絶縁膜42a及び絶縁膜42bのそれぞれの一部が最終的にゲート絶縁膜となる。
次に、絶縁膜42a,42bを含む半導体ウェハ2wの全面に例えばポリシリコン膜を形成する。次に、このポリシリコン膜の全面にレジストを塗布してパターニングし、最終的にゲート電極63,83の形成領域にレジストが残存するレジストマスクを形成する。次に、このレジストマスクをマスクとしてポリシリコン膜をエッチングした後にレジストマスクを除去する。これにより、図26に示すように、絶縁膜42aの表面にゲート電極63が形成され、絶縁膜42bの表面にゲート電極83が形成される(ゲート電極形成工程の一例)。その後、半導体ウェハ2wに対して再酸化を実行する。
次に、最終的にディジタル回路用N型MOSトランジスタ6のエクステンション領域651,652及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ8のエクステンション領域851,852となる半導体ウェハ2wの領域にイオン注入するエクステンション注入工程を形成するエクステンション注入工程(第二導電型不純物層形成工程の一例)を実施する。具体的に、エクステンション注入工程では、ゲート電極63,83をマスクとして、半導体ウェハ2wに第二導電型の不純物として例えばヒ素(As)をイオン注入してエクステンション注入を実施する。過渡増速拡散を抑制するために、アナログ回路形成領域AAでのエクステンション注入の平均飛程がノンドープエピシリコン膜87の厚さ以下となるように、イオン注入を実施する。
これにより、図27に示すように、アナログ回路形成領域AAにはゲート電極83の両側のノンドープエピシリコン膜87に第二導電型不純物層(アナログ側第二導電型不純物層の一例)851a,852aが形成され、ディジタル回路形成領域DAにはゲート電極63の両側のウェル層61に第二導電型不純物層(ディジタル側第二導電型不純物層の一例)651a,652aが形成される。
このように、エクステンション注入工程は、ゲート電極63をマスクとしてウェル層61に第二導電型の不純物を注入して、第二導電型不純物層651a,652aを形成するディジタル側第二導電型不純物層形成工程と、ゲート電極83をマスクとしてノンドープエピシリコン膜87に第二導電型の不純物を注入して、第二導電型不純物層851a,852aを形成するアナログ側第二導電型不純物層形成工程と、を備えている。本実施形態では、ディジタル側第二導電型不純物層形成工程およびアナログ側第二導電型不純物層形成工程は、同時に実施される。
次に、半導体ウェハ2wに対してエクステンション不純物活性化のためのアニールを実施し、第二導電型不純物層651a,652aおよび第二導電型不純物層851a,852aを活性化する。これにより、第二導電型不純物層651a,652aの形成領域にエクステンション領域651,652が形成され、第二導電型不純物層851a,852aの形成領域にエクステンション領域851,852が形成される(図20参照)。本実施形態では、このエクステンション不純物活性化アニール工程も含めて第二導電型不純物層形成工程の一例に相当すると看做してもよい。
次に、図28に示すように、ゲート電極63及びゲート電極83のそれぞれの側面に、絶縁膜によりサイドウォール64,84を形成する工程(サイドウォール形成工程)を実施する。サイドウォール64,84は、化学気相成長(CVD)法を用いて絶縁膜を堆積して異方性エッチングを行うことにより形成される。
次に、ゲート電極63、ゲート電極83及びサイドウォール64,84をマスクとしてディジタル側第二導電型不純物層及びアナログ側第二導電型不純物層に第二導電型の不純物を注入して、ディジタル側第二導電型不純物層にソース領域65s及びドレイン領域65dを形成し、アナログ側第二導電型不純物層にソース領域85s及びドレイン領域85dを形成するソース・ドレイン形成工程を実施する。
具体的に、ソース・ドレイン形成工程では、ゲート電極63およびサイドウォール64をマスクとして半導体ウェハ2wに第二導電型の不純物として例えばヒ素(As)をイオン注入し、ゲート電極83およびサイドウォール84をマスクとして半導体ウェハ2wに第二導電型の不純物として例えばヒ素(As)をイオン注入してディープソースドレイン注入を実施する。これにより、図29に示すように、ゲート電極63の両側のウェル層61に第二導電型ディープ不純物層653a及び第二導電型ディープ不純物層654aが形成され、ゲート電極83の両側のウェル層81に第二導電型ディープ不純物層853a及び第二導電型ディープ不純物層854aが形成される。第二導電型ディープ不純物層653a及び第二導電型ディープ不純物層654aは、エクステンション領域651,652よりも深くウェル層61に注入される。また、第二導電型ディープ不純物層853a及び第二導電型ディープ不純物層854aは、ノンドープエピシリコン膜87の厚さよりも深い位置までウェル層81に注入される。
次に、半導体ウェハ2wに対して活性化アニールを実施し、第二導電型ディープ不純物層653a,654a及び第二導電型ディープ不純物層853a,854aを活性化する。これにより、第二導電型ディープ不純物層653aの形成領域にディープソース領域653が形成され、第二導電型ディープ不純物層654aの形成領域にディープドレイン領域654が形成される。また、第二導電型ディープ不純物層853aの形成領域にディープソース領域853が形成され、第二導電型ディープ不純物層854aの形成領域にディープドレイン領域854が形成される。その結果、図20に示すように、ゲート電極63の両側のウェル層61に、エクステンション領域651及びディープソース領域653を有するソース領域65sと、エクステンション領域652及びディープドレイン領域654を有するドレイン領域65dとが形成される。また、ゲート電極83の両側のウェル層81に、エクステンション領域851及びディープソース領域853を有するソース領域85sと、エクステンション領域852及びディープドレイン領域854を有するドレイン領域85dとが形成される。本実施形態では、この活性化アニール工程も含めてソース・ドレイン形成工程の一例に相当すると看做してもよい。
次に、ゲート電極63及びサイドウォール64をマスクとして絶縁膜42aをエッチングし、ゲート電極83及びサイドウォール84とをマスクとして絶縁膜42bをエッチングする。絶縁膜42a及び絶縁膜42bは同時にエッチングされる。これにより、図20に示すように、ゲート電極63及びサイドウォール64の下方にゲート絶縁膜62が形成され、ゲート電極83及びサイドウォール84の下方にゲート絶縁膜82が形成される。
次に、ソース領域65s、ドレイン領域65d及びゲート電極63並びにソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83の表面にシリサイド膜を形成する工程(シリサイド膜形成工程)を実施する。シリサイド膜形成工程では、ソース領域65s、ドレイン領域65d及びゲート電極63並びにソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83を含み半導体ウェハ2wの全面に金属膜を成膜し、この金属膜にアニール処理を行う。これにより、ソース領域65s、ドレイン領域65d及びゲート電極63並びにソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83の表面と、金属膜とが反応しシリサイドが形成される。その後、薬液処理により、不要となった金属膜を除去する。その結果、図20に示すように、ソース領域65s、ドレイン領域65d及びゲート電極63上にシリサイド膜66が形成され、ソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83上にシリサイド膜86が形成される。
こうして、ディジタル回路形成領域DAにディジタル回路用N型MOSトランジスタ6が形成され、アナログ回路形成領域AAにアナログ回路用N型MOSトランジスタ8が形成される。
図示は省略するが、その後、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ6及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ8を含み半導体ウェハ2wの全面に保護層を形成する。次に、この保護層の所定領域にコンタクトホールを形成し、このコンタクトホールにソース領域65s、ドレイン領域65d及びゲート電極63並びにソース領域85s、ドレイン領域85d及びゲート電極83に電気的に接続される電極プラグを形成する。次に、この電極プラグに接続された配線を形成する。次に、所定箇所で切断して半導体ウェハ2wを個片化する。これにより、ディジタル回路用N型MOSトランジスタ6及びアナログ回路用N型MOSトランジスタ8を備える半導体装置11が完成する。
以上説明したように、本実施形態による半導体装置の製造方法は、アナログ回路形成領域AAの半導体ウェハ2wの表面に、ノンドープ膜としてのノンドープエピシリコン膜87を選択的に成長させるノンドープ膜形成工程と、ウェル層61及びノンドープエピシリコン膜87にノンドープエピシリコン膜87の厚さ以下の平均飛程で第二導電型の不純物を注入して、ウェル層61に第二導電型不純物層651a,652aを形成し、ノンドープエピシリコン膜87に第二導電型不純物層851a,852bを形成する第二導電型不純物層形成工程とを備えている。
これにより、本実施形態による半導体装置の製造方法によれば、特別な不純物注入条件などの煩雑な不純物注入工程を実施せずに、ノンドープエピシリコン膜87とウェル層81とでレトログレード分布の不純物濃度分布のプロファイルを形成することができる。また、本実施形態による半導体装置の製造方法によれば、レトログレード分布のノンドープ領域であるノンドープエピシリコン膜87中に第二導電型不純物層851a,852bを形成することができる。このように、本実施形態による半導体装置の製造方法では、簡易な製造工程によって、エクステンション領域851,852を形成する際のイオン注入で生じる格子間シリコンとチャネル不純物との重なりが小さくなり、アナログ回路形成領域AAでのTEDを抑制することができる。
本発明は、上記実施形態によらず、種々の変形が可能である。
上記第1実施形態では、エクステンション注入工程(アナログ側第二導電型不純物層形成工程の一例)及びディープソース注入工程(第二ソース・ドレイン形成工程の一例)のいずれにおいても共注入が行われるが、本発明はこれに限られない。共注入工程は、エクステンション注入工程及びディープソース注入工程のいずれか一方で行われてもよい。
上記第1実施形態では、エクステンション注入工程(アナログ側第二導電型不純物層形成工程の一例)では、不純物としてリン(P)が注入されてゲート電極93の両側のウェル層91に第二導電型不純物層951a,952aが形成されているが、本発明はこれに限られない。リン(P)に代えて例えばヒ素(As)が注入されてもよい。この場合には、第二導電型不純物層951a,952aのヒ素分布が、エクステンション注入工程(ディジタル側第二導電型不純物層形成工程の一例)で形成される第二導電型不純物層751a,752aのヒ素分布よりも浅くなるようにヒ素が注入される。
上記第2実施形態では、エクステンション注入工程において、ディジタル側第二導電型不純物層形成工程およびアナログ側第二導電型不純物層形成工程が同時に実施されるようになっているが、本発明はこれに限られない。例えばエクステンション注入工程において、ディジタル側第二導電型不純物層形成工程およびアナログ側第二導電型不純物層形成工程は、別個に実施されてもよい。
この場合、エクステンション注入工程では、アナログ回路形成領域AAにおいて過渡増速拡散の程度を低減するために、マスクを追加して、ディジタル回路形成領域DAとアナログ回路形成領域AAのエクステンション注入条件を別にしてもよい。つまり、ディジタル側第二導電型不純物層形成工程では、アナログ回路形成領域AAを覆い、かつディジタル回路形成領域DAを開口するレジストマスクを半導体ウェハ2wの全面に形成した後に、ゲート電極63をマスクとして、ウェル層61に第二導電型の不純物をイオン注入してエクステンション注入が実施される。同様に、アナログ側第二導電型不純物層形成工程では、ディジタル回路形成領域DAを覆い、かつアナログ回路形成領域AAを開口するレジストマスクを半導体ウェハ2wの全面に形成した後に、ゲート電極83をマスクとして、ノンドープエピシリコン膜87に第二導電型の不純物をイオン注入してエクステンション注入が実施される。
さらに、アナログ回路形成領域AAのソース領域側とドレイン領域側のエクステンション注入条件を別にしてもよい。この場合、アナログ側第二導電型不純物層形成工程では、ディジタル回路形成領域DAおよび最終的にドレイン領域85dとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも覆い、かつ最終的にソース領域85sとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクを半導体ウェハ2wの全面に形成した後に、ノンドープエピシリコン膜87に第二導電型の不純物をイオン注入してエクステンション注入が実施される。同様に、アナログ側第二導電型不純物層形成工程では、ディジタル回路形成領域DAおよび最終的にソース領域85sとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも覆い、かつ最終的にドレイン領域85dとなるアナログ回路形成領域AAの所定領域を少なくとも開口するレジストマスクを半導体ウェハ2wの全面に形成した後に、ノンドープエピシリコン膜87に第二導電型の不純物をイオン注入してエクステンション注入が実施される。
上記第2実施形態では、ソース・ドレイン形成工程において、ディジタル回路形成領域DAおよびアナログ回路形成領域AAに同時に第二導電型の不純物を注入して同時にソース領域65s及びドレイン領域65dとソース領域85s及びドレイン領域85dとを形成するようになっているが、本発明はこれに限られない。
例えば、ソース・ドレイン形成工程は、ゲート電極63及びサイドウォール64をマスクとしてウェル層61に第二導電型の不純物を注入してソース領域65s及びドレイン領域65dを形成する第一ソース・ドレイン形成工程と、ゲート電極83及びサイドウォール84をマスクとして第二導電型不純物層81に第一ソース・ドレイン形成工程で注入された第二導電型の不純物よりも浅く第二導電型の不純物を注入して、ソース領域85s及びドレイン領域85dを形成する第二ソース・ドレイン形成工程と、を備えていてもよい。この場合、ウェル層61に第二導電型の不純物を注入する際には、アナログ回路形成領域AAを覆い、かつディジタル回路形成領域DAを開口するレジストマスクを半導体ウェハ2wの全面に形成した後に第二導電型の不純物がウェル層61に注入される。同様に、ウェル層81に第二導電型の不純物を注入する際には、ディジタル回路形成領域DAを覆い、かつアナログ回路形成領域AAを開口するレジストマスクを半導体ウェハ2wの全面に形成した後に第二導電型の不純物がウェル層81に注入される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の技術的範囲には限定されない。上述した実施形態に、多様な変更又は改良を加えることも可能であり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1,11 半導体装置
12,42a,42b 絶縁膜
2,3 半導体基板
2w,3w 半導体ウェハ
4,5 素子分離層
6,7 ディジタル回路用N型MOSトランジスタ
8,9 アナログ回路用N型MOSトランジスタ
21,31 スルー膜
61,71,81,91 ウェル層
61a,71a 第一不純物層
62,72,82,92 ゲート絶縁膜
63,73,83,93 ゲート電極
64,74,84,94 サイドウォール
65d,75d,85d,95d ドレイン領域
65s,75s,85s,95s ソース領域
66,76,86,96 シリサイド膜
81a,91a 第二不純物層
87 ノンドープエピシリコン膜
651,652,751,752,851,852,951,952 エクステンション領域
651a,652a,751a,752a,851a,852a,951a,952a 第二導電型不純物層
653,753,853,953 ディープソース領域
653a,654a,753a,754a,853a,854a,953a,954a 第二導電型ディープ不純物層
654,754,854,954 ディープドレイン領域
AA アナログ回路形成領域
DA ディジタル回路形成領域
RM21,RM61,RM71,RM75,RM81,RM91,RM95a,RM95b,RM750,RM950a,RM950b,RM951,RM952 レジストマスク

Claims (11)

  1. 半導体基板に素子分離層を形成する素子分離層形成工程と、
    前記半導体基板のディジタル回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第一ウェル層を形成する第一ウェル層形成工程と、
    前記素子分離層により前記ディジタル回路形成領域と分離された前記半導体基板のアナログ回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第二ウェル層を形成する第二ウェル層形成工程と、
    前記半導体基板の表面に、ゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
    前記ディジタル回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第一ゲート電極を形成し、前記アナログ回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
    前記第一ゲート電極をマスクとして前記第一ウェル層に第二導電型の不純物を注入して、ディジタル側第二導電型不純物層を形成するディジタル側第二導電型不純物層形成工程と、
    前記第二ゲート電極をマスクとして前記第二ウェル層に第二導電型の不純物を注入して、アナログ側第二導電型不純物層を形成するアナログ側第二導電型不純物層形成工程と、
    前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に、絶縁膜によりサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、
    前記第一ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記ディジタル側第二導電型不純物層に第二導電型の不純物を注入して第一ソース領域及び第一ドレイン領域を形成する第一ソース・ドレイン形成工程と、
    前記第二ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記アナログ側第二導電型不純物層に前記第一ソース・ドレイン形成工程で注入された前記第二導電型の不純物よりも浅く第二導電型の不純物を注入して、第二ソース領域及び第二ドレイン領域を形成する第二ソース・ドレイン形成工程と、
    前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面にシリサイド膜を形成するシリサイド膜形成工程と
    を備える半導体装置の製造方法。
  2. 前記アナログ側第二導電型不純物層形成工程において、前記ディジタル側第二導電型不純物層形成工程よりも前記第二導電型の不純物の注入量を少なくする
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記ディジタル側第二導電型不純物層形成工程において、前記第二導電型の不純物としてヒ素を用い、
    前記アナログ側第二導電型不純物層形成工程において、前記第二導電型の不純物としてリンを用いる
    請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第二ソース・ドレイン形成工程において、前記第一ソース・ドレイン形成工程よりも前記第二導電型の不純物の注入量を少なくする
    請求項1から3までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第二ウェル層形成工程において、前記第一導電型の不純物とともにフッ素又は炭素を共注入する
    請求項1から4までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記アナログ側第二導電型不純物層形成工程及び前記第二ソース・ドレイン形成工程の少なくとも一方において、前記第二導電型の不純物とともにフッ素又は炭素を共注入する
    請求項1から5までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第二ウェル層形成工程において、前記半導体基板の深さ方向に前記第一導電型の不純物の濃度が増加するように、該第一導電型の不純物を注入する
    請求項1から6までのいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 半導体基板に素子分離層を形成する素子分離層形成工程と、
    前記半導体基板のディジタル回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第一ウェル層を形成する第一ウェル層形成工程と、
    前記素子分離層により前記ディジタル回路形成領域と分離された前記半導体基板のアナログ回路形成領域に、第一導電型の不純物を注入して第二ウェル層を形成する第二ウェル層形成工程と、
    前記アナログ回路形成領域の前記半導体基板の表面に、ノンドープ膜を選択的に成長させるノンドープ膜形成工程と、
    前記ディジタル回路形成領域の前記半導体基板の表面及び前記アナログ回路形成領域の前記ノンドープ膜の表面に、ゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
    前記ディジタル回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第一ゲート電極を形成し、前記アナログ回路形成領域の前記ゲート絶縁膜の表面に第二ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
    前記第一ウェル層及び前記ノンドープ膜に前記ノンドープ膜の厚さ以下の平均飛程で第二導電型の不純物を注入して、ディジタル側第二導電型不純物層及びアナログ側第二導電型不純物層を形成する第二導電型不純物層形成工程と、
    前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に、絶縁膜によりサイドウォールを形成するサイドウォール形成工程と、
    前記第一ゲート電極、前記第二ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記ディジタル側第二導電型不純物層及び前記アナログ側第二導電型不純物層に第二導電型の不純物を注入して、前記ディジタル側第二導電型不純物層に第一ソース領域及び第一ドレイン領域を形成し、前記アナログ側第二導電型不純物層に第二ソース領域及び第二ドレイン領域を形成するソース・ドレイン形成工程と、
    前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面にシリサイド膜を形成するシリサイド膜形成工程と
    を備え
    前記ソース・ドレイン形成工程は、
    前記第一ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記ディジタル側第二導電型不純物層に前記第二導電型の不純物を注入して前記第一ソース領域及び前記第一ドレイン領域を形成する第一ソース・ドレイン形成工程と、
    前記第二ゲート電極及び前記サイドウォールをマスクとして前記アナログ側第二導電型不純物層に前記第一ソース・ドレイン形成工程で注入された前記第二導電型の不純物よりも浅く第二導電型の不純物を注入して、第二ソース領域及び第二ドレイン領域を形成する第二ソース・ドレイン形成工程と、
    を備える
    半導体装置の製造方法。
  9. 第二導電型不純物層形成工程は、
    前記第一ゲート電極をマスクとして前記第一ウェル層に第二導電型の不純物を注入して、ディジタル側第二導電型不純物層を形成するディジタル側第二導電型不純物層形成工程と、
    前記第二ゲート電極をマスクとして前記ノンドープ膜に第二導電型の不純物を注入して、アナログ側第二導電型不純物層を形成するアナログ側第二導電型不純物層形成工程と、を備える
    請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 半導体基板に形成され前記半導体基板をディジタル回路形成領域及びアナログ回路形成領域に分離する素子分離層と、
    前記ディジタル回路形成領域に形成された第一導電型の第一ウェル層と、
    前記アナログ回路形成領域に形成された第一導電型の第二ウェル層と、
    前記第一ウェル層の表面に形成された第一ゲート絶縁膜と、
    前記第二ウェル層の表面に形成された第二ゲート絶縁膜と、
    前記第一ゲート絶縁膜の表面に形成された第一ゲート電極と、
    前記第二ゲート絶縁膜の表面に形成された第二ゲート電極と、
    前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に絶縁膜で形成されたサイドウォールと、
    前記第一ゲート電極を挟んで前記第一ウェル層に形成された第二導電型の第一ソース領域及び第一ドレイン領域と、
    前記第二ゲート電極を挟んで前記第二ウェル層に形成され、前記第一ソース領域及び前記第一ドレイン領域よりも前記半導体基板の表面から浅い深さを有する第二導電型の第二ソース領域及び第二ドレイン領域と、
    前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面に形成されたシリサイド膜と
    を備える半導体装置。
  11. 半導体基板に形成され前記半導体基板をディジタル回路形成領域及びアナログ回路形成領域に分離する素子分離層と、
    前記ディジタル回路形成領域に形成された第一導電型の第一ウェル層と、
    前記アナログ回路形成領域に形成された第一導電型の第二ウェル層と、
    前記第二ウェル層の表面に形成されたノンドープエピシリコン膜と、
    前記第一ウェル層の表面に形成された第一ゲート絶縁膜と、
    前記ノンドープエピシリコン膜の表面に形成された第二ゲート絶縁膜と、
    前記第一ゲート絶縁膜の表面に形成された第一ゲート電極と、
    前記第二ゲート絶縁膜の表面に形成された第二ゲート電極と、
    前記第一ゲート電極及び前記第二ゲート電極のそれぞれの側面に絶縁膜で形成されたサイドウォールと、
    前記第一ゲート電極を挟んで前記第一ウェル層に形成された第二導電型の第一ソース領域及び第一ドレイン領域と、
    前記第二ゲート電極を挟んで前記ノンドープエピシリコン膜及び第二ウェル層に形成された第二導電型の第二ソース領域及び第二ドレイン領域と、
    前記第一ソース領域、前記第一ドレイン領域及び前記第一ゲート電極並びに前記第二ソース領域、前記第二ドレイン領域及び前記第二ゲート電極の表面に形成されたシリサイド膜と
    を備える半導体装置。
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