以下、実施形態の宅配ボックス管理装置、宅配ボックス管理方法、およびプログラムを、図面を参照して説明する。
[全体構成]
図1は、実施形態の宅配ボックス管理装置を含む宅配ボックス管理システム1の構成の一例を示す図である。宅配ボックス管理システム1は、例えば、一以上の荷受人端末10と、一以上のEC(Electronic Commerce)サーバ20と、一以上の送り主端末30と、一以上の担当者端末40と、一以上の配送業者サーバ50と、一以上の運用管理サーバ60と、一以上の宅配ボックス100と、一以上の宅配ボックスの付随装置101と、宅配ボックス管理装置300とを含む。これらの構成は、ネットワークNWによって互いに接続されており、このネットワークNWを介して互いに通信する。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、専用回線、無線基地局、プロバイダなどのうちの一部または全部を含む。
宅配ボックス100は、居住者用の宅配ボックスと、共用の宅配ボックスとを含む。前者は、戸建てに設置され、収容スペースが一つだけの宅配ボックスを含む。また、前者は、マンション等の集合住宅に設置され、様々な大きさの複数の収容スペースを備える宅配ボックスも含む。共用の宅配ボックスは、駅前や街中に設置され、様々な大きさの複数の収容スペースを備える宅配ボックスを含む。宅配ボックス100は、冷蔵機能を備えていてもよい。宅配ボックス100には、付随装置101が接続されている。付随装置101の詳細については、後述する。
荷受人端末10、送り主端末30、および担当者端末40は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話やタブレット端末、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)などの、少なくとも通信機能と表示機能を有する端末装置である。荷受人端末10は、荷受人Xが使用する端末である。送り主端末30は、送り主Xが使用する端末である。担当者端末40は、担当者zが使用する端末である。担当者zとは、配送業者Zに属する者であって、荷物の配送を担当している者である。
ECサーバ20は、例えば、オンラインショップを提供する小売店が管理するサーバである。配送業者サーバ50は、配送業者Zにより管理されるサーバである。配送業者サーバ50は、担当者端末40と通信する。運用管理サーバ60は、運用管理業者により管理されるサーバである。運用管理業者とは、共用の宅配ボックスを設置し、その後の様々なメンテンナンスを行う業者である。
宅配ボックス管理装置300は、配送確約サービスを提供する。配送確約サービスとは、配送業者Zが荷受人Xに荷物Pを配送するよりも前に、配送される荷物Pを預ける宅配ボックスを予約により確保しておくサービスである。配送確約サービスによる宅配ボックスの予約を希望する者を、以下、予約希望者と記す。予約希望者には、例えば、荷受人X、送り主Y、配送業者Zなどが含まれる。この配送確約サービスにおける予約が可能な期間は、配送業者Zが荷物を配送する前であれば、どのタイミングであって可能である。また、配送確約サービスを利用する際には、例えば予約希望者やECサーバ20の管理者等に、料金を徴収してもよい。この料金を、予約のたびに宅配ボックス管理装置300により徴収してもよく、メンバー登録料や会費の中に含めてもよい。
配送確約サービスでは、宅配ボックス管理装置300により、宅配ボックス100の稼働状況と、宅配ボックス100の予約状況等に基づいて、荷受人Xの荷物Pを預ける宅配ボックスが予約される。また、配送確約サービスでは、予約された宅配ボックスの予約期間が決定される。この予約期間においては、配送業者Zが荷物Pを配送先の宅配ボックス100に預け、その後、荷受人Xが荷物Pを取り出す。こうすることにより、配送業者Zは、予約期間に荷物を確実に届けることが可能であり、再配達の負担を軽減させることができる。
ここで、配送確約サービスの利用が希望される複数のシーンについて説明する。シーン1は、荷受人Xがオンラインショップにおいて自宅宛てに商品P1を購入する場合である。荷受人Xは、例えば荷受人端末10を用いて、ECサーバ20が提供するオンラインショップにアクセスして自宅宛ての商品P1を買う。荷受人Xは、商品P1の購入においてECサーバ20が用意する入力画面を用いて配送確約サービスの利用に必要な情報を入力する。また、荷受人Xは購入時に配送確約サービスの利用を希望しなくても、その後、宅配ボックス管理装置300が用意する入力画面を用いて配送確約サービスの利用に必要な情報を入力してもよい。
シーン2は、送り主Yがオンラインショップにおいて荷受人XへのプレゼントP2を購入する場合である。送り主Yは、例えば送り主端末30を用いて、ECサーバ20が提供するオンラインショップにアクセスして、荷受人XへのプレゼントP2を買う。送り主Yは、プレゼントP2の購入においてECサーバ20が用意する入力画面を用いて、配送確約サービスの利用を希望する旨を入力する。なお、送り主Yは購入時に配送確約サービスの利用を希望しなくても、その後、宅配ボックス管理装置300が用意する入力画面を用いて配送確約サービスの利用を希望する旨を入力してもよい。ECサーバ20または宅配ボックス管理装置300は、荷受人端末10に対して、配送確約サービスの利用に必要な情報を入力するための入力画面を送信して、配送確約サービスの利用に必要な情報を取得する。なお、シーン1と同様にして、プレゼントP2を購入した時、あるいはその後に、プレゼントP2の購入者である送り主Yが、配送確約サービスの利用に必要な情報を入力してもよい。
シーン3は、配送業者Zが配送前に配送確約サービスの依頼をする場合である。配送業者Zまたは担当者zは、例えば、配送予定時刻の数時間前に、宅配ボックス管理装置300が用意する入力画面を用いて、配送確約サービスの利用に必要な情報を入力する。このようにして、荷受人X、送り主Y、あるいは配送業者Z(担当者zを含む)により入力された、配送確約サービスの利用に必要な情報に基づいて、宅配ボックス管理装置300は、後に所定の処理を実行し、配送確約サービスを提供する。
[宅配ボックスの付随装置]
図2は、宅配ボックス100の付随装置101の構成の一例を示す図である。付随装置101は、例えば、通信装置110と、入力装置120と、表示装置130と、一以上のセンサー140(140A…140X)と、一以上の施錠装置142(142A…142X)と、記憶部150と、処理部170とを備える。通信装置110は、セルラー網やWi-Fi網等を用いて、ネットワークNWに接続するためのハードウェアを有する。例えば、通信装置110は、アンテナおよび送受信装置などを有する。入力装置120は、例えば、表示装置130と一体として形成されるタッチパネルTP、各種キー、ボタン、ダイヤルスイッチ、マウス、マイクなどのうち一部または全部を含む。表示装置130は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置を含む。表示装置130は、スピーカーやランプなどを含んでもよい。付随装置101は、宅配ボックス100に対して一対一または一対複数(宅配ボックス100が複数)で儲けられる。付随装置101は、宅配ボックス100の構造体に内蔵され、付設される。また不随装置101は近距離通信機構を備え、宅配ボックス100内に設けられる通信構成と通信可能な距離に設置される。
センサー140は、例えば、宅配ボックス100の内側に設置される内部センサーや、扉の開閉を検出する扉センサーを含む。内部センサーは、宅配ボックス100の中に荷物が入っているかどうかを検出する。
施錠装置142は、例えば、電気錠あるいは電子錠である。施錠装置142は、処理部170による制御に従って、宅配ボックス100の扉の開錠あるいは施錠を実行する。
記憶部150は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SDカード、レジスタなどによって実現される。記憶部150は、宅配ボックスの付随装置101がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)などの外部記憶装置であってもよい。記憶部150には、例えば、予約管理アプリ151、ボックス管理情報153などが格納されている。予約管理アプリ151は、予約されている宅配ボックス100の施錠装置142を制御して、宅配ボックス100の開閉を管理するための各種処理を宅配ボックスの付随装置101に実行させるプログラムである。
図3は、ボックス管理情報153の内容の一例を示す図である。ボックス管理情報153は、例えば、ボックスIDに、一以上の予約管理情報を対応付けた情報である。ボックスIDは、宅配ボックス100を示す識別情報である。予約管理情報は、予約イベントの一つ一つに対応して生成される情報であり、予約対象の宅配ボックス100を示すボックスIDに対応付けられている。予約イベントとは、一回の予約に対応して管理される予約のアクションを、一つのレコードとして管理するものである。各予約イベントでは、一つの予約対象の宅配ボックス100(以下、予約ボックス100rと記す)が対応付けられている。
予約管理情報は、同じ予約に関する使用予告情報と権限情報とを含む。使用予告情報とは、予約期間において予約ボックス100rの使用が予約されていることを示す情報である。使用予告情報には、例えば、予約期間、荷受人Xの氏名や住所、配送業者Zの名称、宅配ボックスに入れられる荷物Pに関すること(大きさ、冷蔵の有無)などを示す情報が含まれる。権限情報とは、使用予告情報において予約されている予約ボックス100rの使用を可能とするための情報である。権限情報は、宅配ボックス管理装置300により生成され、使用予告情報とともに宅配ボックス管理装置300から付随装置101に事前に送信されている。
処理部170は、例えば、アプリ実行部171を備える。アプリ実行部171は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが、記憶部150に記憶された予約管理アプリ(プログラム)151を実行することにより実現される。予約管理アプリ151は、例えば、ネットワークNWを介して処理部170により他装置からダウンロードされてもよいし、予め付随装置101にプリインストールされていてもよい。
例えば、アプリ実行部171は、定期的に、宅配ボックス100の利用状況を決定する。アプリ実行部171は、決定された利用状況を示す情報に宅配ボックス100のボックスIDを対応付けた情報を生成し、通信装置110を用いて宅配ボックス管理装置300に送信する。例えば、アプリ実行部171は、センサー140の検出結果や、施錠装置142における処理内容に基づいて、利用状況を決定する。利用状況には、宅配ボックス100が稼働中であること、宅配ボックス100への配送が完了したこと、宅配ボックス100から荷物が取り出されたことなどが含まれる。またアプリ実行部171は、荷受人Xや担当者zの操作により入力装置120に入力された情報に基づいて、利用状況を決定してもよい。
また、アプリ実行部171は、宅配ボックス管理装置300から使用予告情報を受信した場合、使用予告情報において予約されている予約ボックス100rの使用を制限する。例えば、アプリ実行部171は、予約されている期間において、入力装置120を用いて予約ボックス100rの使用が指示された場合、予約ボックス100rの使用が許可されている者に事前に通知されている権限情報の入力がなければ、予約ボックス100rを開錠しない。一方、権限情報の入力があった場合、アプリ実行部171は、予約ボックス100rの施錠装置142を制御して、開錠させる。
具体的に説明すると、アプリ実行部171は、入力装置120を用いて、担当者zにより入力される権限情報を取得する。ここで、宅配ボックス100に複数のボックスが含まれる場合、入力装置120は、使用したい宅配ボックス100を指定する操作を担当者zから受け付ける。アプリ実行部171は、取得した権限情報に、指定された宅配ボックス100のボックスIDを付与した情報を、通信装置110を用いて、宅配ボックス管理装置300に送信する。宅配ボックス管理装置300から宅配ボックス100の使用許可通知を受信した場合、アプリ実行部171は、施錠装置142に指示して、宅配ボックス100を開錠させる。
[宅配ボックス管理装置]
図4は、宅配ボックス管理装置300の構成の一例を示す図である。宅配ボックス管理装置300は、例えば、通信装置310と、入力装置320と、表示装置330と、記憶部350と、処理部370とを備える。通信装置310は、例えば、NICなどの通信インターフェースを含む。入力装置320は、例えば、表示装置330と一体として形成されるタッチパネルTP、各種キー、ボタン、ダイヤルスイッチ、マウス、マイクなどのうち一部または全部を含む。表示装置330は、例えば、LCDや有機EL表示装置を含む。表示装置330は、スピーカーやランプなどを含んでもよい。記憶部350は、例えば、RAMやROM、SSDなどのフラッシュメモリ、HDDなどである。記憶部350は、宅配ボックス管理装置300がネットワークを介してアクセス可能なNASなどの外部記憶装置であってもよい。
記憶部350には、例えば、伝票情報351、宅配ボックス基本情報352、宅配ボックス料金情報353、稼働状況情報354、予約状況情報355、配送状況情報356、ユーザ情報357などの情報が格納される。稼働状況情報354、予約状況情報355、および配送状況情報356を含む情報を、以下、ボックス状況情報と記す。
図5は、伝票情報351の内容の一例を示す図である。伝票情報351は、例えば、伝票番号に、荷受人の氏名と、届け先の住所と、配送希望日と、荷物情報と、差出人情報と、配送業者情報と、ボックス優先条件と、予約希望者IDとを対応付けた情報である。伝票番号は、一つの注文により作成される一つの伝票を示す識別情報である。伝票番号は、オンラインショッピングの注文により発生する番号(例えば、ECサーバ20の管理番号)であってもよく、配送の注文により発生する番号(例えば、配送業者サーバ50の管理番号)であってもよい。配送希望日は、荷受人X、送り主Yなどにより指定される。配送希望日は、時間単位であってもよく、一日単位、数日単位であってもよい。荷物情報は、伝票番号に対応付けられた一以上の物品を示す情報である。荷物情報には、例えば、各物品のサイズを示す情報や、冷蔵の有無などが含まれる。差出人情報には、差出人の氏名や住所などが含まれる。配送業者情報には、配送業者Zの氏名や住所などが含まれる。ボックス優先条件とは、予約可能な宅配ボックスが複数ある場合にその中から一つを選択するための基準が含まれる。予約希望者IDは、予約希望者を示す識別情報である。予約希望者IDとしては、例えば、配送確約サービスを利用するユーザとして事前に登録された際に各登録ユーザに割り当てられたユーザIDなどが利用可能である。
図6は、宅配ボックス基本情報352の内容の一例を示す図である。宅配ボックス基本情報352は、例えば、ボックスIDに、住所と、ボックスサイズと、付加機能と、予約対象条件とを対応付けた情報である。これらの情報は、付随装置101から送信されて登録されてもよく、荷受人端末10から送信されて登録されてもよい。住所は、宅配ボックス100が設置されている住所である。ボックスサイズは、宅配ボックス100の収容スペースの大きさや、収容可能な荷物の最大サイズを示す情報である。付加機能は、例えば、冷蔵などの付加機能がついているかどうかを示す情報である。予約対象条件には、対応する宅配ボックス100の予約ができる対象に関する条件が含まれる。予約対象条件には、荷受人が居住者であること、荷物の届け先の住所が宅配ボックス100の住所と一致していること、荷受人が居住者以外の登録ユーザであることなどが含まれる。また、予約対象条件には、制限されない対象が規定されていてもよい。例えば、予約対象条件には、荷受人に制限がないこと、荷物の種類に制限がないことなどが含まれる。
図7は、宅配ボックス料金情報353の内容の一例を示す図である。宅配ボックス料金情報353は、例えば、ボックスIDに、計算項目と、料金とを対応付けた情報である。計算項目には、例えば、時間帯、曜日、配送会社などが含まれる。料金は、ボックスIDと計算項目に基づいて設定されている宅配ボックスの利用料金を示す情報である。宅配ボックス料金情報353はこれに限られない。例えば、計算項目に基づいて利用料金を導出するための計算式などが含まれてもよい。
図8は、稼働状況情報354の内容の一例を示す図である。稼働状況情報354は、例えば、ボックスIDに、稼働状況と、詳細ステータスと、利用可能時間と、空き時間とを対応付けた情報である。稼働状況には、例えば、使用中であることを示す情報と、空き状況であることを示す情報が含まれる。詳細ステータスとは稼働状況の詳細である。稼働状況が使用中である場合、詳細ステータスには、その使用が予約時間内での使用であること、その使用が予約なしの使用であることなどが含まれる。また、稼働状況が空き状況である場合、詳細ステータスには、予約時間内であるがまだ荷物が届かない状況であること、予約時間内であるが既に荷物が取り出された状況であること、予約なしで空いている状況であることなどが含まれる。また、稼働状況が使用中である場合、利用可能時間には、今の利用が終了する時刻や、次に利用開始できる予定時刻などが含まれる。利用可能時間には、例えば、予約期間の終了時刻などが含まれる。また、稼働状況が空き状況である場合、空き時間には、直近の予約期間の開始時刻などが含まれる。
図9は、予約状況情報355の内容の一例を示す図である。予約状況情報355は、例えば、ボックスIDごとに用意された複数のテーブルデータを含む。予約状況情報355に含まれる各情報のセットは、それぞれ一つの予約イベントに対応しており、処理部370により宅配ボックス100が予約された場合に作成される情報である。予約状況情報355は、例えば、イベント番号に、予約期間と、予約希望者IDと、権限情報と、予約解消フラグと、保存期限と、督促タイミングと、回収通知タイミングとを対応付けた情報である。イベント番号とは、予約イベントを示す識別情報である。予約期間とは、予約された日と時間帯とを示す情報である。予約解消フラグは、予約が終了したことを示すフラグである。予約解消フラグは、例えば、予約期間が経過した場合や、予約期間が経過する前に予約ボックス100rから荷物が取り出された場合に、チェックされる。保存期限、督促タイミング、および、回収通知タイミングについては後述する。
図10は、配送状況情報356の内容の一例を示す図である。配送状況情報356は、例えば、イベント番号に、ボックスIDと、使用予告情報と、権限情報と、配送状況と、取出状況とを対応付けた情報である。配送状況には、例えば、担当者zにより配送が完了したことを示す情報、配送が完了してないことを示す情報などが含まれる。取出状況には、例えば、荷受人Xにより荷物が取り出されたことを示す情報、荷物が取り出されていないことを示す情報などが含まれる。
図11は、ユーザ情報357の内容の一例を示す図である。ユーザ情報357は、ユーザIDに、属性情報と、予約可能な宅配ボックスと、ランクと、利用履歴とを対応付けた情報である。ユーザIDは、例えば、配送確約サービスの登録ユーザに付与される識別情報である。属性情報は、ユーザの氏名や住所などが含まれる。予約可能な宅配ボックスは、登録ユーザが利用可能な宅配ボックスを示すボックスIDである。ランクは、ユーザのランクを示す情報である。例えばランクは、順位が高い方から、プラチナ、ゴールド、シルバーなどを含む。利用履歴は、過去に利用したことがある配送確約サービスの内容を含む。
図4に戻って、処理部370は、例えば、第1通信部371Aと、第2通信部371Bと、第3通信部371Cと、第4通信部371Dと、データ管理部372と、予約管理部373と、更新部374と、判定部375と、配送管理部376と、料金導出部377と、精算管理部378とを備える。これらの構成要素のうち一部または全部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサが、記憶部350に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、これらの構成要素の機能のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェア(回路部:circuitryを含む)によって実現されていてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されていてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。また、処理部370は、記憶部350に格納されている各種情報に基づいて、以下に説明する様々な処理を実行可能である。
第1通信部371Aは、通信装置310を用いて、例えば予約希望者の使用する端末と通信する。第2通信部371Bは、通信装置310を用いて、付随装置101と通信する。第3通信部371Cは、通信装置310を用いて、担当者端末40または配送業者サーバ50と通信する。第4通信部371Dは、通信装置310を用いて、荷受人端末10と通信する。
データ管理部372は、第1通信部371A、第2通信部371B、第3通信部371C、あるいは第4通信部371Dが取得した情報を、記憶部350に格納する。またデータ管理部372は、入力装置320を用いて管理者により入力された情報を、記憶部350に格納する。
予約管理部373は、例えば、決定部373Aと、生成部373Bと、反映部373Cとを含む。予約管理部373は、通信装置310を用いて予約希望者が使用する端末等から取得された予約情報に基づいて、以下の処理を実行する。以下、各通信部による処理内容も合わせて説明する。
第1通信部371Aは、通信装置310を用いて、例えば予約希望者の使用する端末と通信し、予約情報を取得する。予約情報には、伝票番号、荷受人の氏名、届け先の住所、配送希望日、荷物情報、差出人情報、配送業者情報、ボックス優先条件、予約希望者ID等が含まれる。なお、予約希望者がECサーバ20の管理者である場合、第1通信部371Aは、通信装置310を用いて、ECサーバ20から予約情報を受信する。
決定部373Aは、第1通信部371Aが取得した予約情報に基づいて、ボックス状況情報を参照し、予約ボックス100rと予約内容とを決定する。決定部373Aにより予約ボックス100rに決定される宅配ボックスとは、予約情報に含まれる予約条件に合致する宅配ボックスである。予約内容には、例えば、予約期間、予約希望者などが含まれる。
例えば、決定部373Aは、予約情報に含まれる届け先の住所に関連付けられた宅配ボックスであって、且つ、配送希望日の少なくとも一部期間に予約が入っていない宅配ボックスを、予約条件に合致する宅配ボックスに決定する。
予約条件に合致する宅配ボックスには、予約情報に含まれる届け先の住所に設置されている居住者用の宅配ボックスであって、予約情報に含まれる配送希望日に予約が入っていない宅配ボックス(以下、第1候補ボックスと記す)が含まれる。また予約条件に合致する宅配ボックスには、予約情報に含まれる届け先の住所を含む近隣エリアに設置されている宅配ボックス(共用、居住用のいずれでもよい)であって、予約情報に含まれる配送希望日に予約が入っていない宅配ボックス(以下、第2候補ボックスと記す)が含まれる。また予約条件に合致する宅配ボックスには、予約情報に含まれる荷受人が事前に登録している予約可能な宅配ボックスであって、予約情報に含まれる配送希望日に予約が入っていない宅配ボックス(以下、第3候補ボックスと記す)が含まれる。なお、「予約情報に含まれる配送希望日に予約が入っていない」とは、配送希望日の全て(例えば数日)に予約が入っていないことであってもよく、配送希望日の一部の期間(例えば、数時間や一日)に予約が入っていないことであってもよい。
予約条件に合致する宅配ボックスが一つだけである場合、決定部373Aは、予約条件に合致する宅配ボックスを、予約ボックス100rに決定する。予約条件に合致する宅配ボックスが複数ある場合、決定部373Aは、これら予約条件に合致する複数の宅配ボックスを候補ボックスに決定し、候補ボックスの中から最適な一つを予約ボックス100rとして選択してもよい。例えば、決定部373Aは、伝票情報351のボックス優先条件に基づいて、候補ボックスのうち予め決められた優先順位が最上位の宅配ボックスを、予約ボックス100rに決定する。なお優先順位は、宅配ボックス管理装置300の管理者によって決められてもよく、荷受人Xごとに決められてもよい。例えば、優先順位が高い方から、第1候補ボックス、第2候補ボックス、第3候補ボックスと決められている。また予約条件に合致する宅配ボックスが複数ある場合、決定部373Aは、荷受人端末10にこれらの候補ボックスを通知し、荷受人Xにより選択された宅配ボックスを、予約ボックス100rに決定してもよい。また、決定部373Aは、ユーザ情報357の予約可能の宅配ボックスを参照し、予約条件に合致する宅配ボックスを決定してもよい。
生成部373Bは、決定部373Aにより予約ボックス100rに決定された宅配ボックスの使用を可能とするための権限情報を生成する。権限情報としては、その正当性を判定する手法に応じて様々な情報が利用可能である。例えば、権限情報は、予約イベントごとに異なるワンタイムパスワードや、予約ボックス100rのボックスIDや予約期間などの情報に基づいて暗号化されたパスワードなどが含まれる。
第3通信部371Cは、通信装置310を用いて、担当者端末40または配送業者サーバ50と通信し、予約管理部373により生成された権限情報を担当者端末40に送信させる。
また生成部373Bは、決定部373Aにより予約ボックス100rに決定された宅配ボックスおよび予約内容と、これらを決定する際に決定部373Aにより用いられた予約情報とに基づいて、使用予告情報を生成する。
第2通信部371Bは、通信装置310を用いて、予約管理部373により生成された使用予告情報と権限情報とを、予約ボックス100rの付随装置101に送信させる。
反映部373Cは、予約ボックス100rについての予約内容等を予約状況情報355に反映させる。例えば、反映部373Cは、予約イベントごとにイベント番号を発行する。反映部373Cは、予約ボックス100rを示すボックスIDと対応付けらえたテーブルに、イベント番号と、予約内容に含まれる予約期間と、予約希望者IDとを対応付けて登録する。また、反映部373Cは、生成部373Bより生成された権限情報をイベント番号に対応付けて登録する。
また反映部373Cは、予約ボックス100rについて、生成部373Bより生成された権限情報と使用予告情報とを配送状況情報356に反映させる。第2通信部371Bは、通信装置310を用いて、生成部373Bにより生成された権限情報と使用予告情報とを予約ボックス100rの付随装置101に送信させる。
なお、予約管理部373は、ユーザ情報357を参照し、予約希望者に応じて異なる処理を実行してもよい。例えば、予約管理部373は、予約希望者のランクに応じて異なる予約内容を決定してもよい。また、予約管理部373は、予約希望者の利用履歴に基づいて導出される利用傾向に応じて異なる予約内容を決定してもよい。
第2通信部371Bは、通信装置310を用いて、付随装置101と通信し、宅配ボックス100の稼働状況を示す情報を取得する。
更新部374は、第2通信部371Bにより取得された稼働状況を示す情報に基づいて、稼働状況情報354の稼働状況を更新する。更新部374は、更新する稼働状況と対応付けられたボックスIDについて、予約状況情報355を参照し、稼働状況の詳細を決定してもよい。更新部374は、決定された稼働状況の詳細に基づいて、稼働状況情報354の詳細ステータスを更新する。
また、第2通信部371Bは、通信装置310を用いて、付随装置101と通信し、宅配ボックス100への配送が完了したことを示す情報を取得する。更新部374は、第2通信部371Bにより配送が完了したことを示す情報が取得された場合、配送状況情報356の配送状況を「完了」で更新する。
また、第2通信部371Bは、通信装置310を用いて、付随装置101と通信し、宅配ボックス100から荷物が取り出されたことを示す情報を取得する。更新部374は、第2通信部371Bにより荷物が取り出されたことを示す情報が取得された場合、対応する予約内容が解消されたことを示す情報で、ボックス状況情報を更新する。例えば、更新部374は、配送状況情報356の取出状況を「完了」で更新し、予約状況情報355に予約解消フラグを立てる。
第2通信部371Bは、配送業者Zの担当者zの操作に基づいて付随装置101により取得された情報(例えば、権限情報を含む)を、通信装置310を用いて取得する。
判定部375は、第2通信部371Bが付随装置101から取得した情報に基づいて、宅配ボックス100の使用を可能にするか否かを判定する。例えば、判定部375は、付随装置101から取得したボックスIDと権限情報との組み合わせに合致する情報が、予約状況情報355において、取得したボックスIDのテーブルデータであって、現在時刻を含む予約期間と対応付けらえているか否かを判定する。肯定的な判定結果が得られた場合、判定部375は、宅配ボックス100の使用を許可すると判定し、使用許可通知を生成する。
配送管理部376は、例えば、状況監視部376Aと、決定部376Bと、反映部376Cと、通知部376Dと、延長部376Eとを備える。
状況監視部376Aは、予約ボックス100rごとに、予約ボックス100rの予約期間の利用状況を監視する。例えば、状況監視部376Aは、予約管理部373による一連の予約に関する処理が終了した場合、予約完了したと判定する。
また状況監視部376Aは、予約ボックス100rへの配送が完了したかどうかを監視する。例えば、状況監視部376Aは、判定部375により宅配ボックスの使用を可能にすると判定された場合、予約ボックス100rへの配送が完了したと判定する。状況監視部376Aは、担当者zによる配送完了の報告を担当者端末40から受信し、第3通信部371Cが取得した場合、配送が完了したと判定してもよい。
また状況監視部376Aは、予約ボックス100rから荷物の取り出しが完了したかどうかを監視する。例えば、状況監視部376Aは、第2通信部371Bが付随装置101から荷物が取り出されたことを示す情報を取得した場合、予約ボックス100rから荷物の取り出しが完了したと判定する。状況監視部376Aは、荷受人Xによる配送完了の報告を荷受人端末10から受信し、第4通信部371Dが取得した場合、荷物の取り出しが完了したと判定してもよい。
決定部376Bは、例えば、状況監視部376Aにより予約完了したと判定された場合、予約管理事項を決定する。決定部376Bは、決定した予約管理事項を、配送状況情報356に登録する。予約管理事項には、保管期限、督促タイミング、回収通知タイミングなどが含まれる。保管期限とは、予約ボックス100rに荷物を保管できる期限である。保管期限は、例えば、予約期間が終了する時刻である。督促タイミングは、荷受人Xに荷物の取り出しを督促する督促通知を送信するタイミングであって、例えば、保管期限よりも所定期間前である。督促タイミングは、一回であってもよく、複数回であってもよい。回収通知タイミングとは、配送業者Zの担当者zに荷物の回収を通知する回収通知を送信するタイミングであって、例えば、保管期限よりも所定期間前であって、督促タイミングよりも後である。
なお決定部376Bは、予約内容に応じて予約管理事項を決定してもよい。例えば、予約期間が閾値よりも短い場合、予約期間が閾値よりも長い場合に比べて、督促タイミングを前倒してもよく、督促タイミングの通知回数を増やしてもよい。
状況監視部376Aにより予約対象の宅配ボックス100rへの配送が完了したと判定された場合、反映部376Cは、配送状況情報356の配送状況に「配送完了」を反映する。また、予約対象の宅配ボックス100rへの配送が完了したと判定された場合、通知部376Dが、配送完了通知を生成する。第4通信部371Dは、通知部376Dにより生成された配送完了通知を、対応する荷受人端末10に送信させる。配送完了通知とは、宅配ボックスへの荷物の配送が完了したことを知らせる通知である。配送完了通知には、例えば、保管期限などが含まれる。
通知部376Dは、配送状況情報356を参照し、状況監視部376Aの判定結果に基づいて、督促タイミングまでに荷物が取り出されたか否かを判定する。督促タイミングまでに荷物が取り出されていない場合、通知部376Dは、第4通信部371Dに指示して、対応する荷受人端末10に督促通知を送信させる。督促通知は、予約内容に応じて通知部376Dにより生成されてもよく、事前に用意されていてもよい。督促通知とは、宅配ボックスから荷物を取り出すように荷受人Xに依頼する内容であって、保存期限や、保管期限までに荷物が取れなかった場合の受け取り方法やペナルティ事項などが含まれる。
通知部376Dは、配送状況情報356を参照し、状況監視部376Aの判定結果に基づいて、回収通知タイミングまでに荷物が取り出されたか否かを判定する。回収通知タイミングまでに荷物が取り出されていない場合、通知部376Dは、第3通信部371Cに指示して、対応する担当者端末40に回収通知を送信させる。回収通知は、予約内容に応じて配送管理部376によりされてもよく、事前に用意されていてもよい。回収通知とは、宅配ボックスから荷物を回収するように配送業者に依頼する内容であって、保存期限などが含まれる。
延長部376Eは、回収通知が担当者端末40に送信される前に、予約期間を延長する。例えば、延長部376Eは、予約状況情報355を参照し、予約期間の延長が可能か否かを判定する。例えば、対象の宅配ボックスの予約状況において、予約期間の後から次の予約期間までの空き期間が閾値(例えば、5時間)以上ある場合、延長部376Eは、予約期間の延長が可能であると判定する。予約期間の延長が可能であると判定した場合、延長部376Eは、延長期間を決定し、延長期間を加算した予約期間で、予約状況情報355の予約期間などを書き換える。延長期間は固定値であってもよく、延長部376Eにより予約イベントごとに導出されてもよい。延長部376Eは、例えば、次の予約期間までの空き期間の長さ、配送業者Z、荷受人Xなどに応じて、延長期間を決定する。
これに限られず、延長部376Eは、延長するかどうかを配送業者や荷受人に確認し、延長承認があった場合に、予約期間を延長するようにしてもよい。例えば、予約期間の延長が可能であると判定した場合、延長部376Eは、回収通知に変えて、延長確認通知を担当者端末40に送信するよう第3通信部371Cに指示する。また延長部376Eは、延長確認通知を、荷受人端末10に送信するよう第4通信部371Dに指示してもよい。延長確認通知は、予約期間が延長できることを通知するものであって、例えば、延長期間や延長料金などが含まれる。延長料金は固定値であってもよく、料金導出部377により導出されてもよい。延長部376Eは、配送業者Zの担当者zあるいは荷受人Xから、延長を承諾することを示す延長承諾通知を取得した場合、延長された予約期間を示す情報で、予約状況情報355の予約期間などを書き換える。
料金導出部377は、宅配ボックス料金情報353を参照し、決定部373Aにより決定された予約内容に基づいて、予約ボックス100rの利用料金を導出する。例えば、料金導出部377は、予約内容に含まれる時間帯、曜日、配送会社の組み合わせに応じて、宅配ボックスごとに決められている料金を導出する。
精算管理部378は、料金導出部377により導出された料金の精算処理を実行する。例えば、精算管理部378は、外部の決済サーバと通信し、予約者IDと対応付けられた決済情報(例えば、口座番号、クレジットカード番号など)を用いて、予約者IDの口座から料金に相当する金額の振り込みを依頼する。また、精算管理部378は、予めチャージされている予約希望者の電子マネーを用いて、料金を精算してもよい。
[フローチャート]
図12,13は、宅配ボックス管理装置300による予約処理の一例を示すフローチャートである。まず、第1通信部371Aは、予約希望者の使用する端末などから、配送確約サービスの利用指示とともに、予約情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。第1通信部371Aが予約情報を取得した場合、決定部373Aは、宅配ボックス基本情報352を参照し、予約情報に含まれる届け先の住所に居住者用の宅配ボックスが設置されているか否かを判定する(ステップS103)。
例えば、予約情報に含まれる届け先の住所に居住者用の宅配ボックス100aが設置されている場合、決定部373Aは、宅配ボックス基本情報352を参照し、宅配ボックス100aのボックスサイズを取得する。決定部373Aは、取得した宅配ボックス100aのボックスサイズと、予約情報に含まれる荷物の大きさとを比較して、宅配ボックス100aに荷物が入るか否かを判定する(ステップS105)。
宅配ボックス100aに荷物が入ると判定した場合、決定部373Aは、予約状況情報355を参照し、宅配ボックス100aの予約状況において、予約条件に含まれる期間条件に合致する空き時間があるか否かを判定する(ステップS107)。例えば、予約情報に含まれる配送希望日(あるいは配送希望日を含む一定期間)内に、予約が入っていない一定期間(例えば、少なくとも12時間)がある場合、決定部373Aは、予約情報に含まれる期間条件に合致する空き時間があると判定する。
予約情報に含まれる期間条件に合致する空き期間があると判定した場合、決定部373Aは、ステップS107においてあると判定された空き時間において、宅配ボックス100aが利用可能な状態であるか否かを判定する(ステップS109)。利用可能な状態とは、宅配ボックス100が故障していない状態、宅配ボックス100に修理の予定が入っていない状態などが含まれる。
宅配ボックス100aが利用可能な状態であると判定した場合、決定部373Aは、居住者用の宅配ボックス100aを予約ボックス100rに決定するとともに、予約内容を決定する(ステップS111)。そして、生成部373Bと反映部373Cとが、予約確定処理を実行する(ステップS113)。予約確定処理の詳細については、後述する。
一方、ステップS103-109のいずれかにおいて否定的な判定結果を得た場合、決定部373Aは、図13の処理を実行する。決定部373Aは、宅配ボックス基本情報352を参照し、予約情報に含まれる届け先の住所を含む近隣エリアにレンタル可能な宅配ボックスが設置されているか否かを判定する(ステップS131)。決定部373Aは、例えば宅配ボックス基本情報352を参照し、宅配ボックス100の住所が近隣エリアに含まれ、且つ、予約情報に含まれる予約条件が予約対象条件と合致する場合、レンタル可能な宅配ボックスが設置されていると判定する。
近隣エリアにレンタル可能な宅配ボックス100bが設置されている場合、決定部373Aは、宅配ボックス基本情報352を参照し、宅配ボックス100bのボックスサイズを取得する。決定部373Aは、取得した宅配ボックス100bのボックスサイズと、予約情報に含まれる荷物の大きさとを比較して、宅配ボックス100bに荷物が入るか否かを判定する(ステップS133)。
宅配ボックス100bに荷物が入ると判定した場合、決定部373Aは、予約状況情報355を参照し、宅配ボックス100bの予約状況において、予約条件に含まれる期間条件に合致する空き時間があるか否かを判定する(ステップS135)。
予約情報に含まれる期間条件に合致する空き期間があると判定した場合、決定部373Aは、ステップS135においてあると判定された空き時間において、宅配ボックス100bが利用可能な状態であるか否かを判定する(ステップS137)。
宅配ボックス100bが利用可能な状態であると判定した場合、決定部373Aは、宅配ボックス100bを予約ボックス100rに決定するとともに、予約内容を決定する(ステップS139)。ここで、決定部373Aは、宅配ボックス100bの予約内容について仮予約を設定する。「仮予約を設定する」とは、他の予約希望者から同じ宅配ボックスについて予約内容と少なくとも一部が合致する予約の依頼があった場合、決定部373Aは、他の予約希望者の予約を取らない処理をすることである。
次いで、料金導出部377は、決定された予約内容に基づいて、宅配ボックス100bの利用料金を導出する(ステップS141)。第1通信部371Aは、仮予約情報を予約希望者の使用する端末等に送信させる(ステップS143)。仮予約情報には、決定部373Aにより決定された宅配ボックス100bと予約内容や、料金導出部377により導出された料金などが含まれる。
予約管理部373は、予約希望者の使用する端末等から宅配ボックス100bの利用承諾を第1通信部371Aが取得したか否かを判定する(ステップS145)。そして、生成部373Bと反映部373Cとが、予約確定処理を実行する(ステップS147)。
一方、ステップS131-137のいずれかにおいて否定的な判定結果を得た場合、第1通信部371Aは、配送確定サービスを利用できないことを、予約希望者の使用する端末等に送信させる(ステップS149)。
図14は、予約確定処理の一例を示すフローチャートである。生成部373Bは、決定部373Aにより決定された予約ボックス100rの使用を可能とするための権限情報を生成する(ステップS171)。また生成部373Bは、決定部373Aにより決定された予約ボックス100rと予約内容や、これらを決定する際に決定部373Aにより用いられた予約情報などに基づいて使用予告情報を生成する(ステップS173)。
次いで、反映部373Cは、決定部373Aにより決定された予約ボックス100rについて、予約内容を予約状況情報355に反映させる(ステップS175)。また反映部373Cは、予約ボックス100rについて、生成部373Bより生成された権限情報と使用予告情報とを配送状況情報356に反映させる(ステップS177)。
第2通信部371Bは、通信装置310を用いて、生成部373Bにより生成された権限情報と使用予告情報とを付随装置101に送信させる(ステップS179)。また第3通信部371Cは、通信装置310を用いて、決定部373Aにより決定された予約ボックス100rについての予約内容と、生成部373Bにより生成された権限情報とを、例えば担当者端末40に送信させる(ステップS181)。
第1通信部371Aは、予約ボックス100rの料金を導出してあるか否かを判定し(ステップS183)、導出してある場合、料金導出部377により導出された料金を含む通知を、予約希望者が使用する端末等に送信させる(ステップS185)。
図15、16は、配送管理部376による処理の一例を示すフローチャートである。配送管理部376は、以下の処理を、宅配ボックス(ボックスID)ごとに実行する。例えば、配送管理部376は、配送状況情報356を参照し、配送状況が完了した宅配ボックスを対象の宅配ボックスに決定する。以下、対象の宅配ボックスを、宅配ボックス100cと説明する。
通知部376Dは、予約状況情報355を参照し、宅配ボックス100cの第1督促タイミングに到達したか否かを判定する(ステップS201)。第1督促タイミングとは、例えば、保存期限の第1期間(例えば5時間)前である。第1督促タイミングに到達した場合、通知部376Dは、配送状況情報356を参照し、宅配ボックス100cのから荷物の取り出しが完了しているか否かを判定する(ステップS203)。宅配ボックス100cから荷物の取り出しが完了している場合、通知部376Dは、処理を終了する。一方、宅配ボックス100cから荷物の取り出しが完了していない場合、通知部376Dは、第4通信部371Dに指示して、荷受人端末10に1回目の督促通知を送信させる(ステップS205)。
次いで、通知部376Dは、予約状況情報355を参照し、宅配ボックス100cの第2督促タイミングに到達したか否かを判定する(ステップS207)。第2督促タイミングとは、第1督促タイミングよりも後であって、例えば、保存期限の第2期間(例えば2時間)前である。つまり、第2期間<第1期間である。第2督促タイミングに到達した場合、通知部376Dは、配送状況情報356を参照し、宅配ボックス100cのから荷物の取り出しが完了しているか否かを判定する(ステップS209)。宅配ボックス100cから荷物の取り出しが完了している場合、通知部376Dは、処理を終了する。一方、宅配ボックス100cから荷物の取り出しが完了していない場合、通知部376Dは、第4通信部371Dに指示して、荷受人端末10に2回目の督促通知を送信させる(ステップS211)。
なお、督促タイミングは二回に限られず、それ以上であってもよく、一回であってもよい。
次いで図16に示す通り、通知部376Dは、予約状況情報355と配送状況情報356とを参照し、宅配ボックス100cの回収通知タイミングに到達したか否かを判定する(ステップS213)。回収通知タイミングとは、全ての督促タイミングよりも後であって、例えば、保存期限の第3期間(例えば1時間)前である。つまり、第3期間<第2期間である。回収通知タイミングに到達した場合、延長部376Eは、予約の延長が可能か否かを判定する(ステップS215)。予約の延長が可能でないと判定された場合、通知部376Dは、第3通信部371Cに指示して、担当者端末40に回収通知を送信させる(ステップS217)。
一方、予約の延長が可能であると判定された場合、延長部376Eが、延長期間を決定し(ステップS219)、料金導出部377が、延長料金を導出する(ステップS221)。通知部376Dは、延長期間と延長料金とを含む延長確認通知を、担当者端末40あるいは荷受人端末10に送信させる(ステップS223)。延長部376Eは、延長承認通知が取得されたか否かを判定する(ステップS225)。延長承認通知が取得されない場合、通知部376Dは、第3通信部371Cに指示して、担当者端末40に回収通知を送信させる(ステップS217)。一方、延長承認通知が取得された場合、延長部376Eは、延長期間が加算された予約期間を示す情報で、予約状況情報355の予約期間などを書き換える(ステップS227)。
図17は、配送業者Zが荷物を宅配ボックスに配送するシーンで実行される処理の一例を示すフローチャートである。まず判定部375は、第2通信部371Bが宅配ボックスの付随装置101からボックスIDと権限情報とを取得したか否かを判定する(ステップS301)。取得されたボックスIDに対応する宅配ボックスを、以下、宅配ボックス100dと記す。
宅配ボックスの付随装置101からボックスIDと権限情報を取得した場合、判定部375は、取得したボックスIDと権限情報に基づいて、権限情報の正当性を確認する(ステップS303)。例えば、判定部375は、配送状況情報356を参照し、取得した権限情報と合致する情報が、取得したボックスIDに対応付けて記憶部350に格納されているか否かを判定する。取得した権限情報と合致する情報とは、完全に一致する情報であってもよく、暗号化されている権限情報が複合化された情報と一致する情報であってもよい。
権限情報の正当性が確認された場合、第2通信部371Bは、開錠指示を宅配ボックス100dの付随装置101に送信させる(ステップS307)。状況監視部376Aは、宅配ボックス100dへの配送が完了したか否かを判定する(ステップS309)。例えば、宅配ボックス100dの付随装置101から保管完了を示す情報を取得した場合、状況監視部376Aは、宅配ボックス100dへの配送が完了したと判定する。例えば、宅配ボックス100dの付随装置101は、宅配ボックス100dの中に荷物が入っていることがセンサー140により検出され、且つ、受信した開錠指示により開錠した後に施錠したことが施錠装置142から通知された場合、保管完了を示す情報を、宅配ボックス管理装置300に送信する。
宅配ボックス100dへの配送が完了したと判定された場合、反映部376Cは、配送状況情報356の配送状況に「配送完了」を反映する(ステップS311)。通知部376Dは、事前に精算管理部378により生成された請求書を、予約希望者が使用する端末等に送信させる(ステップS313)。ステップS313、精算管理部378は、料金の精算処理を実行し、領収書を予約希望者が使用する端末等に送信させてもよい。通知部376Dは、第4通信部371Dに指示して、荷受人端末10に配送完了通知を送信させる(ステップS315)。
一方、ステップS305において権限情報の正当性が確認されない場合、判定部375は、第2通信部371Bに指示して、宅配ボックス100dの利用ができないことを示す情報を送信させる(ステップS317)。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、宅配ボックスの予約条件を含む予約情報を予約希望者から取得する第1通信部と、前記宅配ボックスの付随装置と通信し、前記宅配ボックスの稼働状況情報を取得する第2通信部と、前記第1通信部により取得された前記予約情報に基づいて前記宅配ボックスの予約内容を含むボックス状況情報を参照し、前記予約条件に合致する宅配ボックスを決定し、決定された宅配ボックスの予約内容を、前記ボックス状況情報に反映させる予約管理部と、前記第2通信部により取得された稼働状況情報に基づいて、前記ボックス状況情報を更新する更新部と、を備えることにより、より効率的に宅配ボックスを活用することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、判定部375が付随装置101において実現され、権限情報に基づく開錠判定は、付随装置101において実行されてよい。
宅配ボックス管理装置300は、記憶部350に格納されている宅配ボックスに関する情報を、運用管理サーバ60から受信する情報に基づいて追加あるいは変更してもよい。
決定部373Aは、稼働状況情報354の詳細ステータスに基づいて、予約ボックス100rを決定してもよい。例えば、稼働状況が空き状況である場合であって、予約時間内であるがまだ荷物が届かない状況である場合、予約ボックス100rに決定しない。
予約管理部373は、いずれの宅配ボックスも予約できなかった場合、稼働状況情報354の詳細ステータスに基づいて予約待ちの宅配ボックスを決定してもよい。例えば、稼働状況が稼働中である場合であってもその使用が予約時間外での使用である場合、予約管理部373は、この宅配ボックスを管理する荷受人Xの荷受人端末10に、宅配ボックス100から荷物を取り出すよう依頼する通知を送信させる。この通知により荷物が取り出された場合、予約管理部373は、予約待ちの宅配ボックスを予約ボックス100rに決定することができる。
第1通信部371Aは、配送確約サービスのユーザを登録するときに、登録情報を取得する。登録情報には、ユーザの氏名(法人名も含む)や住所などの属性情報と、予約可能な宅配ボックスを示す情報などが含まれる。
上述したECサーバ20は、オンラインショッピングを提供する小売店が管理するものに限られず、実店舗で商品等を販売する小売店、電話により顧客から注文を受ける小売店などにより管理されるサーバであってもよい。この場合、配送確約サービスの利用が希望されるシーンには以下のようなシーンが含まれる。例えば、荷受人Xが実店舗で商品を購入した時に、購入した商品を自宅へ配送する自宅配送を依頼した場合である。実店舗の店員が、例えばECサーバ20に接続される端末を用いて、ECサーバ20が用意する入力画面を用いて配送確約サービスの利用に必要な情報を入力する。また、電話対応のスタッフが、例えばECサーバ20に接続される端末を用いて、ECサーバ20が用意する入力画面を用いて配送確約サービスの利用に必要な情報を入力する。
上述したボックス優先条件は、予約ごとに荷受人に設定されてもよく、事前に設定されていてもよい。またボックス優先条件は、上述した通り予約情報の一部として予約希望者が使用する端末から受信されてもよく、荷受人ごとに事前に設定された登録情報としてボックス管理装置300の記憶部350に格納されてもよい。