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JP6990022B2 - 風車制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、風力発電用の風車制御装置に関するものである。
特許文献1には、風力発電用の風車の過回転を防止することを目的とした技術が開示されている。特許文献1で開示されるトルク指令回路は、風力発電機の実回転数と定格回転数との偏差を積分して過速度積算量を出力する手段と、過速度積算量より過風速状態信号を出力する手段と、過風速状態信号と過速度積算量より風車回転数指令を出力する手段と、風車回転数指令と実回転数より回転数制御時トルク指令値を出力する手段とを備える。このトルク指令回路は、過風速状態信号がONの時に回転数制御時トルク指令値により発電機のトルクを制御して風車の過速度を防止する。
特許第4401117号公報
特許文献1のトルク指令回路では、発電機の回転数と定格回転数との偏差積算値が一定値を超えると減速指令を出力するように制御を行う。このときの回転数減速量は、発電機回転数と定格回転数の偏差積算値を積算時間で割った値に基づいて定められる。つまり、この制御では、風速が大きい場合には短い積算時間で偏差積算値が一定値を超えるため、より大きな減速量となる。逆に、風速が定格風速を少し超える程度で継続する場合、小さな減速量となる。
しかし、特許文献1の制御では、風速の上昇が回転速度の上昇に反映された後で減速制御に移行するため、風速の変化から減速制御に移行するまでにタイムラグが生じやすい。このため、風速が急激に変化するような突風傾向にある場合、減速制御が間に合わずに過回転を招く虞がある。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、風速が急に上昇する場合でも風速上昇に迅速に反応して風速に応じた回転抑制制御を行い得る風車制御装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明は、
風車の回転力を変換して電力を生じさせる発電機と、風速を計測する風速センサと、を備えた風力発電システムにおいて前記風車を制御する風車制御装置であって、
前記風車の回転を抑制する回転抑制部と、
前記風車の回転速度を検出する検出部と、
前記回転抑制部を所定の動作解除状態とする通常モードの制御と、前記回転抑制部を動作させつつ前記風車を回転させる回転抑制モードの制御とを少なくとも行う制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記通常モードの制御を行っているときに前記風速センサで計測される風速が所定値以上になった場合、少なくとも前記風速センサで計測される風速が上昇する風速上昇時に風速が大きいほど前記風車の回転速度を小さくする上昇対応制御を実行するように前記回転抑制モードの制御を行う。
本発明に係る風車制御装置において、制御部は、通常モードの制御を行っているときに風速センサで計測される風速が所定値以上になった場合、少なくとも風速センサで計測される風速が上昇する風速上昇時に風速が大きいほど風車の回転速度を小さくする上昇対応制御を実行するように回転抑制モードの制御を行う。このように風速センサで計測される風速が所定値以上になった場合に回転抑制モードの制御を行うため、風速が急上昇して所定値以上となった場合、回転速度が大きく上昇する前に迅速に回転抑制動作が行われやすくなる。更に、回転抑制モードでは、風速上昇時に風速が大きいほど風車の回転速度を小さくするように上昇対応制御を実行するため、過回転が生じる可能性が大きくなる風速状況であるほどその状況を反映して回転抑制度合いを強めることができる。
実施例1の風車制御装置を備えた風力発電システムを概略的に示すブロック図である。 図1の風力発電システムの一部を具体化して示す回路図である。 機械ブレーキ部の構成を概念的に示す説明図である。 第1電気ブレーキ及びその周辺の回路構成を簡略的に示す回路図である。 実施例1の風車制御装置で実行される運転制御の流れを例示するフローチャートである。 実施例1の風車制御装置で用いられる対応データのデータ構成を概念的に説明する説明図である。
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
本発明は、少なくとも所定値以上の風速範囲における複数段階の風速レベルと複数段階の回転速度レベルとを定めるとともに風速レベルが大きいほど回転速度レベルが小さくなるように風速レベルと回転速度レベルとを対応付けた対応データを記憶する記憶部を有していてもよい。制御部は、回転抑制モードの制御を行う場合、風速センサで計測される風速が上昇する風速上昇時には対応データにおいて風速センサで計測される風速レベルに対応付けられた回転速度レベル又は対応付けられた回転速度レベルから所定段階シフトしたレベルを目標とするように風車の回転速度を制御する上昇対応制御を実行し、風速センサで計測される風速が下降する風速下降時には対応データにおける複数段階の回転速度レベルに基づいて風車の回転速度を所定制限数以内の段階数ずつ大きくするように下降対応制御を実行してもよい。
この風車制御装置は、制御部が回転抑制モードの制御を行う場合、風速センサで計測される風速が上昇する風速上昇時には対応データにおいて風速センサで計測される風速レベルに対応付けられた回転速度レベル又は対応付けられた回転速度レベルから所定段階シフトしたレベルを目標とするように風車の回転速度を制御する上昇対応制御を実行する。つまり、風速上昇時には風速に応じた回転速度に即座に切り替えることができるため、風速の急上昇に起因する過回転の発生を防ぎやすくなる。一方、回転抑制モードの制御を行う場合において風速センサで計測される風速が下降する風速下降時には、対応データにおける複数段階の回転速度レベルに基づいて風車の回転速度を所定制限数以内の段階数ずつ大きくするように下降対応制御を実行する。つまり、風速が低く安定している状況下で少しずつ回転速度を戻すことができる。例えば風速が一時的に急低下した後に急上昇するような事態が生じたとしても、風速の急低下時に回転数がそれほど増大しないため、その後に風速が急上昇しても風車の過回転は生じにくくなる。
制御部は、回転抑制モードの制御の実行中に風速センサで計測される風速が変化前の現在レベルよりも大きい新たな風速レベルに変化した場合、当該新たな風速レベルに対して対応データで対応付けられた回転速度レベル又は対応データで対応付けられた回転速度レベルから所定段階シフトしたレベルを目標とするように風車の回転速度を制御する上昇対応制御を実行してもよい。
この風車制御装置は、回転抑制モードの制御の実行中に風速センサで計測される風速のレベルが1段階以上上昇した場合、風車の回転速度を、その上昇した風速レベルに応じて低い回転速度レベルに迅速に切り替えることができる。
制御部は、回転抑制モードの制御の実行中に風速センサで計測される風速が変化前の現在レベルよりも小さい風速レベル以下で一定時間以上維持された場合、制御中の回転速度レベルよりも所定の制限段階数以内で大きい回転速度レベルを目標とするように風車の回転速度を制御する下降対応制御を実行してもよい。
この風車制御装置は、風速が1段階以上下降した状態が一定時間以上安定的に維持されていることを条件として回転速度のレベルを所定の制限段階数以内で上げるため、風速が急上昇する可能性が低い状態を確実に確認しながら慎重性を重視して回転レベルを段階的に上げることができる。
制御部は、回転抑制モードの制御の実行中に、所定値以上の風速範囲における複数段階の風速レベルにおいて最も小さい風速レベルに対して対応データで対応付けられた最高回転速度レベルを目標とするように風車の回転速度を制御していた場合、風速センサで計測される風速が所定値未満で所定時間以上維持されたことを条件として通常モードの制御に切り替えるように機能してもよい。
この風車制御装置は、回転抑制モードの制御が実行された場合、最高回転速度レベルまで回転速度が下げられた上で風速が所定値未満で所定時間以上維持されないと通常モードの制御に切り替わらないため、風速が安定的に低い状況に限定して通常モードに切り替えることができる。
<実施例1>
本発明を具体化した実施例1について、図面を参照しつつ説明する。
図1、図2には、実施例1に係る風車制御装置2を用いた風力発電システム1を示している。図1の風力発電システム1は、主として、風車100、発電機3、風車制御装置2、バッテリ60、回転速度センサ7、風速センサ9などを備えている。この風力発電システム1は、風車100の回転時に発電機3で電力を発生させ、所望の出力に変換した上でバッテリ60の充電や、外部出力端子62からの出力を行う装置として構成されている。
図1、図2で示す風車100は、例えば、垂直軸型風車として構成されており、鉛直方向に延びる回転軸の周囲に複数の直線翼を一体回転可能に連結させた直線翼垂直軸風車などによって構成されている。図3のように、風車100は、所定方向(回転軸部102の軸方向である上下方向)に延びる複数の翼部104と棒状に構成されるとともに所定方向に延びる回転軸部102とを備え、複数の翼部104が回転軸部102の上端部付近に連結された形で複数の翼部104と回転軸部102とが一体的に構成されている。回転軸部102は、例えば鉛直上下方向に延びるように図示しない軸受によって回転可能に保持されている。図3の例では、回転軸部102の下端部側の部分が発電機3における図示しない回転子と一体化され、回転軸部102と回転子とが一体的に回転する構成をなす。また、回転軸部102の下端寄りの所定位置には円板状の被作用部106が回転軸部102の周囲に張り出す形で回転軸部102と一体的に構成されている。被作用部106は、回転軸部102の軸方向を厚さ方向とし、外縁部が回転軸部102の回転軸線を中心とした円形形状をなしている。なお、ここで示す例はあくまで一例であり、公知の様々な風車を用いることができる。
図1、図2で示す発電機3は、風車100の回転力を変換して電力を生じさせる装置であり、例えば、三相交流発電機として構成され、風車100の回転と連動して回転する回転子と、固定子巻線3A,3B,3C(図4)が巻かれるとともに回転子に近接して配置される固定子とを備える。例えば、発電機3は、回転子が風車100の回転軸に連結されて回転軸部102(図3)と一体的に回転する構成をなし、回転子の回転時には各相の導電路74,75,76に三相交流が発生する構成をなす。
図1のように、風車制御装置2は、制御部10、整流・昇圧部50、回転抑制部20、第2電気ブレーキ部30、降圧部40、検出部91,92、回転速度センサ7、風速センサ9、各配線部などによって構成され、発電機3からの出力電力を制御するとともに風車100の回転を制御する装置として機能する。
整流・昇圧部50は、発電機3に発電動作を行わせる場合には昇圧チョッパ回路として作動し、発電機3を電動機として動作させる場合にはインバ-タとして作動する回路である。
図2のように、整流・昇圧部50は、発電機3の各相の導電路74,75,76にそれぞれ設けられたコイルL1,L2,L3、コイルL1に接続される一対のスイッチ素子Sa1,Sb1、コイルL2に接続される一対のスイッチ素子Sa2,Sb2、コイルL3に接続される一対の半導体スイッチ素子Sa3,Sb3をそれぞれ備える。スイッチ素子Sa1,Sb1,Sa2,Sb2,Sa3,Sb3は、例えばIGBTなどの半導体スイッチ素子によって構成され、それぞれのゲートには、駆動部14からの駆動信号が個別に入力される。
このように構成される整流・昇圧部50は、発電制御時には、発電機3で発生する交流電圧を直流電圧に変換し且つ入力電力を昇圧して出力するように機能する。また、整流・昇圧部50は、アシスト制御時には、供給される直流電力(例えば外部電源130から供給される直流電力)を三相交流に変換し、発電機3に三相交流電力を供給することで発電機3を電動機として回転駆動するように機能する。なお、アシスト制御時の供給電力は、バッテリ60からの電力であってもよい。
回転抑制部20は、風車100の回転を抑制する抑制動作(回転速度を減速する減速動作)と、抑制動作の解除とを行う部分である。回転抑制部20は、第1電気ブレーキ部21と機械ブレーキ部22とによって構成されている。
機械ブレーキ部22は、第2ブレーキ部の一例に相当し、風車100に対してブレーキ動作を行い得る装置である。図3にて概念的に示すように、機械ブレーキ部22は、ブレーキ動作部24と駆動回路26とを備える。ブレーキ動作部24は、例えば、逆作動型の空圧ブレーキとして構成され、風車100の一部として構成された被作用部106に作用する一対の接触部材24Bと、これら接触部材24Bを駆動するアクチュエータ24Aとを備える。被作用部106は、例えば、風車100の回転軸部102に一体的に組み付けられた円板状のディスクとして構成され、風車100に設けられた複数の翼部104と一体的に回転する構成をなしている。機械ブレーキ部22は、アクチュエータ24Aによって接触部材24Bを被作用部106に接近させて接触させることでブレーキ力を生じさせる第2ブレーキ動作と、アクチュエータ24Aによって接触部材24Bを被作用部106から離間させてブレーキ力を解除する動作(第2ブレーキ動作の解除)とを行う装置である。
駆動回路26は、制御部10から駆動指令が与えられた場合にアクチュエータ24Aを駆動し、一対の接触部材24Bを互いに接近させて被作用部106を挟み込ませるようにアクチュエータ24Aを動作させる。このように接触部材24Bが被作用部106に接触することで、これらの間で生じる摩擦力が風車100の回転を減速させる力(ブレーキ力)となる。また、駆動回路26は、制御部10から停止指令が与えられた場合、アクチュエータ24Aに対し、一対の接触部材24Bを退避位置(被作用部106に接触しない位置)で保持させる。上述した第2ブレーキ動作中に駆動回路26に停止指令が与えられた場合、駆動回路26は、被作用部106を挟み込んでいる一対の接触部材24Bを互いに離間させて被作用部106から離すようにアクチュエータ24Aを動作させる。このようにアクチュエータ24Aによって一対の接触部材24Bを被作用部106から離間させることで、接触部材24Bが被作用部106に接触して生じていた摩擦力が発生しなくなり、風車100に対するブレーキ力が解除される。
第1電気ブレーキ部21は、第1ブレーキ部の一例に相当し、発電機3に対する電気的な制御を行い得る回路として構成されている。第1電気ブレーキ部21は、発電機3において風車100の回転力に逆らう力を生じさせる第1ブレーキ動作と、この第1ブレーキ動作の解除とを行い得る回路であり、具体的には例えば図4のような回路として構成される。
図4の回路構成では、各巻線3A,3B,3Cにそれぞれ接続された各相の導電路74,75,76のそれぞれにおいて、整流・昇圧部50側に続く経路から分岐する形で分岐路21A,21B,21Cがそれぞれ設けられている。そして、各分岐路21A,21B,21Cには、抵抗部R1,R2,R3がそれぞれ介在している。また、各分岐路21A,21B,21Cは、接続路21Dによって互いに接続されている。分岐路21A,21B,21Cでは、いずれかの分岐路から他の分岐路へと電流が流れる場合に抵抗にて電流が流れ、抵抗で電圧降下が発生するようになっている。また、分岐路21B,21Cには、それぞれを通電可能状態と通電遮断状態に切替えるスイッチSW1,SW2が設けられ、このスイッチSW1,SW2のオンオフが制御部10によって制御されるようになっている。制御部10は、後述する第1ブレーキ動作を行う場合、スイッチSW1,SW2をオン状態にする制御を行い、第1ブレーキ動作を行わない場合、スイッチSW1,SW2をオフ状態にする制御を行う。スイッチSW1,SW2がオン状態である場合、分岐路21A,21B,21Cの相互で電流が流れ、スイッチSW1,SW2がオフ状態である場合、分岐路21A,21B,21Cにおいて分岐路間では電流が流れない。制御部10がスイッチSW1,SW2をオン状態にした場合、導電路74,75,76を流れる電流が上昇するため、発電機3の回転子が回転する際の回転負荷を増大させることができ、その結果、発電機3の回転子と連動する風車100の回転にブレーキをかけることができる。本構成では、完全に短絡するのではなく、抵抗部を介して導電路間を電気的に接続するため、短絡状態でブレーキを継続しすぎることに起因する過熱等を防ぐことができ、絶縁性能の維持等の面で有利である。また、回転速度によっては、短絡の場合よりも大きなトルクを発生させることができる。
第2電気ブレーキ部30は、整流・昇圧部50から出力される出力電力の一部を消費するための部分である。この第2電気ブレーキ部30は、抵抗34、ダイオード36、スイッチ素子32などを備える。スイッチ素子32は、例えばIGBTなどの半導体スイッチ素子によって構成され、駆動部15からの制御信号によってオンオフが制御される。
第2電気ブレーキ部30は、導電路71と導電路72の間に抵抗34及びスイッチ素子32が直列に接続され、スイッチ素子32のオン動作に応じて抵抗34に電流を流し、整流・昇圧部50から出力される電力の一部を消費させるように機能する。スイッチ素子32のゲートには駆動部15から出力されるPWM信号が入力され、第2電気ブレーキ部30での消費電力量はPWM信号のデューティによって制御される。
コンデンサ55は、導電路71と導電路72との間に接続されている。このコンデンサ55は、降圧部40に入力される入力電流を平滑化する機能を有する。
降圧部40は、公知の降圧コンバータとして構成され、導電路71の通電をオンオフするスイッチ素子42と、ダイオード44と、コイル48と、コンデンサ46とを備える。スイッチ素子42は、例えばMOSFETなどによって構成され、駆動部16からのPWM信号に応じてオンオフする構成をなす。
バッテリ60は、例えば、公知の二次電池として構成されており、風力発電システム1を構成する様々な負荷を駆動するための電源として機能する。図示はしていないが、風力発電システム1には、バッテリ60からの電力に基づいて複数の電源電圧を生成する電源回路が設けられており、例えば制御部10には、電源回路で生成された電源電圧が印加される。バッテリ60の正側の端子と出力側導電路81との間には、スイッチ61が設けられ、制御部10によってスイッチ61のオンオフが制御される。
回転速度センサ7は、風車100の回転速度を検出する検出部の一例に相当する。この回転速度センサ7は、風車100の回転軸部102の回転速度を検出し得るセンサであればよく、公知の様々な回転速度センサを用いることができる。制御部10は、回転速度センサ7からの出力値を取得して風車100の回転速度を把握する。
風速センサ9は、公知の風速センサによって構成され、風車100の近傍の風速を計測するように機能する。この風速センサ9は、風車100の所定位置(例えば回転翼以外の部位)に取り付けられ、風速センサ9が取り付けられた位置の風速を示す値を出力する。制御部10は、風速センサ9からの出力値(検出値)を取得して、風車付近の風速を把握する。
制御部10は、例えば、マイクロコンピュータなどからなる制御回路12と、ROM、RAMなどからなる記憶部18と、制御信号を出力する複数の駆動部14,15,16などを備えている。制御部10には、回転速度センサ7や風速センサ9からの出力値以外にも、様々な検出値が入力される。例えば、図1で示す検出部91は、電流センサ及び電圧センサを備え、整流・昇圧部50から出力される出力電流及び出力電圧が検出部91によって検出され、制御部10に入力される。検出部92は、電流センサ及び電圧センサを備え、降圧部40から出力される出力電流及び出力電圧が検出部92によって検出され、制御部10に入力される。
風力発電システム1の出力端子62は、例えば、蓄電池システム120の入力端子122に接続可能とされている。即ち、風力発電システム1で発生した電力が、出力端子62を介して外部の蓄電池システム120に供給し得るように構成されている。なお、図1、図2の例では、風力発電システム1で生じた電力を蓄電池システム120に供給する例を示したが、系統連系のための構成を付加し、商用電源系統に接続してもよい。
このように構成される風力発電システム1は、風車100が風力を受けて回転し且つ制御部10が発電制御を実行しているときには、発電機3の発電によって得られた電力を変換して出力する。但し、風速センサ9によって検出される風速が所定閾値を超える場合には、後述する回転抑制モードの制御又は回転停止制御を行い、風車100の回転を減速又は停止させる。
ここで、風車制御装置2の動作について説明する。
風車制御装置2では、制御部10が、図5のような流れで回転抑制部20を所定の動作解除状態とする通常モードの制御と、回転抑制部20を動作させつつ風車100を回転させる回転抑制モードの制御と、風車100を停止させる停止モードの制御とを行う。そして、制御部10は、通常モードの制御を行っているときに風速センサ9で計測される風速が所定値(第1風速閾値Vw1)以上になった場合、風速センサ9で計測される風速が上昇する風速上昇時に風速が大きいほど風車100の回転速度を小さくする上昇対応制御を実行するように回転抑制モードの制御を行うようになっている。
制御部10は、例えば、所定の運転開始条件を満たす場合(例えば、回転速度センサ7によって検出される風車100の回転速度が所定の発電開始回転速度以上であり、後述する回転抑制モード及び回転停止モードでない場合)に図5で示す風車制御を開始する。制御部10は、図5の制御を開始した場合、まず、ステップS1にて通常モードの制御を開始する。制御部10は、通常モードの制御を開始した後、ステップS2において、風速センサ9で計測される風速が第1風速閾値(所定値)Vw1以上である条件、又は回転速度センサ7で検出される回転速度が第1回転速度閾値Vr1以上である条件を満たすか否かを判断する。制御部10は、風速センサ9で計測される風速が第1風速閾値(所定値)Vw1未満となっており且つ回転速度センサ7で検出される回転速度が第1回転速度閾値Vr1未満となっている間は、ステップS2でNoとする判断を繰り返し、この期間は、通常モードでの発電制御を継続する。
制御部10は、通常モードの発電制御を行う場合、各スイッチ素子Sa1,Sb1,Sa2,Sb2,Sa3,Sb3に対し制御信号を出力し、整流・昇圧部50を三相昇圧チョッパ回路として動作させる。
本構成では、例えば回転速度(回転数)と出力目標値(発電機回生出力)とが予め対応付けられており、このように回転速度と出力目標値とを対応付けた対応データが記憶部18に記憶されている。このような対応データが存在するため、回転速度センサ7によって回転速度が定まれば対応データを参照してその回転速度(回転数)に対応付けられた出力目標値(発電機回生出力)を決めることができる。また、各回転速度に対応する各出力目標値は、各回転速度のときの最大電力値であり、回転速度(回転数)の三乗に比例するように設定されている。
制御部10は、整流・昇圧部50を三相昇圧チョッパ回路として動作させる場合、回転速度センサ7で検出された風車100の回転速度(回転数)と、記憶部18に記憶された回転速度毎の出力目標値(各回転速度に対応する最大電力値)とに基づき、整流・昇圧部50からの出力電力が、風車100の回転速度(回転数)に対応する出力目標値(最大電力値)となるようにMPPT(Maximum Power Point Tracking)制御を行う。具体的には、制御部10は、検出部91で検出される出力電流及び出力電圧によって決定する出力電力が目標値(最大電力値)となるように整流・昇圧部50に与えるPWM信号のデューティを調整しながらフィードバック制御を繰り返す。
なお、このように通常モードの制御を実行しているときに所定の運転終了条件が成立した場合(例えば、風車の回転速度が所定の運転停止閾値未満となった場合)図5の制御を一旦終了し、その後に運転開始条件が成立するまで動作を停止してもよい。この場合、運転開始条件が成立した時に、再び図5の制御を実行すればよい。
制御部10は、通常モードの実行中にステップS2の判断を繰り返し、風速センサ9で計測される風速が第1風速閾値(所定値)Vw1以上となった場合、又は、回転速度センサ7で検出される回転速度が第1回転速度閾値Vr1以上となった場合(図5のステップS2でYesの場合)、ステップS3において回転抑制モードの制御に切り替える。
制御部10は、ステップS2からステップS3への以降によって回転抑制モードの制御に切り替えた場合、図6のようなテーブルデータに従って制御を行う。図6のテーブルデータは、第1風速閾値Vw1(所定値)以上且つ第2風速閾値Vw2未満の風速範囲における複数段階の風速レベルと複数段階の回転速度レベルとを定めるとともに風速レベルが大きいほど回転速度レベルが小さくなるように風速レベルと回転速度レベルとを対応付けた対応データである。このテーブルデータ(対応データ)は、記憶部18に記憶されている。なお、図6のテーブルデータは、大きいテーブル番号ほど、対応付けられた風速レベル(風速範囲)が小さく且つ対応付けられた回転速度レベルが大きくなっている。
なお、図6の例では、第1風速閾値Vw1が11(m/s)であり、第2風速閾値Vw2が22(m/s)である。例えば、テーブル番号6には、11(m/s)以上12(m/s)未満の風速レベル及び180(min-1)の回転速度レベルが対応付けられ、テーブル番号5には、12(m/s)以上13(m/s)未満の風速レベル及び170(min-1)の回転速度レベルが対応付けられ、テーブル番号4には、13(m/s)以上14(m/s)未満の風速レベル及び160(min-1)の回転速度レベルが対応付けられ、テーブル番号3には、14(m/s)以上16(m/s)未満の風速レベル及び150(min-1)の回転速度レベルが対応付けられ、テーブル番号2には、16(m/s)以上18(m/s)未満の風速レベル及び140(min-1)の回転速度レベルが対応付けられ、テーブル番号1には、18(m/s)以上20(m/s)未満の風速レベル及び120(min-1)の回転速度レベルが対応付けられ、テーブル番号0には、20(m/s)以上22(m/s)未満の風速レベル及び100(min-1)の回転速度レベルが対応付けられている。
図5のように、制御部10は、回転抑制モードの制御を開始した後、風速が第2風速閾値Vw2以上となるか又は所定の復帰条件が成立するまで回転抑制モードの制御を継続する。一方、回転抑制モードの制御を行っているときに風速が第2風速閾値Vw2以上となった場合(ステップS4でYesの場合)にはステップS6に移行して停止モードの制御に切り替える。また、回転抑制モードの制御を行っているときに所定の復帰条件が成立した場合(ステップS5でYesの場合)にはステップS1に移行して通常モードの制御に切り替える。
制御部10は、回転抑制モードの制御を行う場合、図6で示すテーブルデータに基づき、風速センサ9で計測される風速が上昇する風速上昇時には対応データにおいて風速センサ9で計測される風速レベルに対応付けられた回転速度レベル又は対応付けられた回転速度レベルから所定段階シフトしたレベルを目標とするように風車100の回転速度を制御する上昇対応制御を実行し、風速センサ9で計測される風速が下降する風速下降時には対応データにおける複数段階の回転速度レベルに基づいて風車100の回転速度を所定制限数以内の段階数ずつ大きくするように下降対応制御を実行する。なお、以下では、所定制限数が「2」である例について説明する。
具体的には、ステップS2からステップS3に移行した直後(即ち、風速が第1風速閾値(所定値)Vw1以上又は風車100の回転速度が第1回転速度閾値Vr1以上となった直後)には、番号が最も大きい最上位のテーブル番号が選択される。その後、制御部10は、風速センサ9で計測される風速及び回転速度センサ7で検出される回転速度を監視し、風速センサ9で計測される風速が変化前の現在レベルよりも大きい新たな風速レベルに変化した場合、当該新たな風速レベルに対して対応データで対応付けられた回転速度レベルから所定段階シフトしたレベルを目標とするように風車の回転速度を制御する。
例えば、ステップS2からステップS3に移行した直後の風速が、11(m/s)である場合、即ち、変化前の現在レベルがテーブル番号6(現テーブル番号)に対応する風速レベル(11(m/s)~12(m/s))である場合において、その後に、風速が14(m/s)となることで、変化前の現在レベルよりも大きい新たな風速レベル(テーブル番号3に対応する風速レベル(14(m/s)~16(m/s))に変化した場合、この新たな風速レベル(14(m/s)~16(m/s))に対応するテーブル番号3(新テーブル番号)に対して図6で示す対応データで対応付けられた回転速度レベル(150min-1)から1段階低くシフトした回転速度レベル(140min-1)を目標とするように風車の回転速度を制御する。
なお、ここで示す例はあくまで一例であり、回転抑制モードの実行中に、計測される風速のレベルが1段階以上大きくなるように切り替わった場合には、切り替わり後の風速レベルに対応付けられた回転速度よりも1段階低い回転速度に制御することになる。
一方で、制御部10は、回転抑制モードの制御の実行中に風速センサ9で計測される風速が変化前の現在レベルよりも小さい風速レベル以下で一定時間(例えば、5秒)以上維持された場合、制御中の回転速度レベルよりも所定の制限段階数以内で大きい回転速度レベルを目標とするように風車の回転速度を制御する下降対応制御を実行する。本構成では、所定の制限段階数が「2」であり、風速が大きく低下した状態が維持されても、回転速度のレベルが一度に2段階以上切り替わらないようになっている。
例えば、ある時期の風速が16m/sであり、変化前の現在レベルがテーブル番号2(現テーブル番号)に対応する風速レベル(16(m/s)~18(m/s))であり、対応データにおいてこの風速レベルに対応する回転速度レベル(140min-1)から1段階シフトさせた回転速度レベル(120min-1)で制御されている場合において、その後に、風速が12(m/s)となることで、変化前の現在レベルよりも小さい新たな風速レベル(テーブル番号5に対応する風速レベル(12(m/s)~13(m/s))に変化し、このような1段階以上のレベル低下が一定時間(例えば、5秒)以上維持された場合、この新たな風速レベル(12(m/s)~13(m/s))に対応するテーブル番号5に応じた回転速度に切り替えるのではなく、変化前の現在レベルのテーブル番号2(現テーブル番号)に対して1加算したテーブル番号3(新テーブル番号)に対して図6で示す対応データで対応付けられた回転速度レベル(150min-1)を目標とするように風車の回転速度を制御する。つまり、目標回転速度を、変化前の回転速度レベルである(120min-1)から制限段階数である「2段階」だけ増加させた(150min-1)に切り替え、この新たな回転速度で風車100を制御する。
また、制御部10は、回転抑制モードの制御の実行中に、所定値(第1風速閾値Vw1である11(m/s))以上の風速範囲における複数段階の風速レベル(図6)において最も小さい風速レベル(即ち、最上位のテーブル番号6に対応する風速レベルである11~12(m/s))に対して対応データ(図6)で対応付けられた最高回転速度レベル(即ち、図6で示す180min-1)を目標とするように風車100の回転速度を制御していた場合、風速センサ9で計測される風速が上記所定値(第1風速閾値Vw1である11(m/s))未満で所定時間(例えば、5秒)以上維持されたことを条件として通常モードの制御に切り替える。つまり、「回転抑制モードの制御の実行中に、最上位のテーブル番号6に対応する風速レベル(11~12(m/s))に対応する回転速度レベル(180min-1)を目標とするように風車100の回転速度を制御していた場合に、風速センサ9で計測される風速が上記所定値(第1風速閾値Vw1である11(m/s))未満で所定時間(例えば、5秒)以上維持されたこと」が復帰条件であり、このような復帰条件が成立した場合、図5のステップS5においてYesとなり、ステップS1にて通常モードの制御を実行することになる。
また、制御部10は、回転抑制モードの制御の実行中に、風速センサ9で計測される風速が第2風速閾値Vw2以上となった場合(即ち、図5のステップS4でYesの場合)、ステップS6において停止モードの制御を実行する。停止モードの制御中は、例えば、風車100の回転速度が0となるまで上述した第1電気ブレーキ部21及び機械ブレーキ部22を動作させて風車100の回転を停止させる。そして、所定の解除条件が成立するまで風車100を回転停止状態で維持する。解除条件は様々に設定することができ、例えば、「風速センサ9で計測される風速が、所定の解除判定閾値未満で一定時間以上維持されること」とすることができる。所定の解除判定閾値は、第2風速閾値Vw2であってもよく、第2風速閾値Vw2よりも小さい値であってもよい。図5の例では、停止モードを解除する場合、ステップS3以降の処理を実行することになる。
次に、風車制御装置2の効果を例示する。
風車制御装置2において、制御部10は、通常モードの制御を行っているときに風速センサ9で計測される風速が所定値Vw1以上になった場合、少なくとも風速センサ9で計測される風速が上昇する風速上昇時に風速が大きいほど風車100の回転速度を小さくする上昇対応制御を実行するように回転抑制モードの制御を行う。このように風速センサ9で計測される風速が所定値Vw1以上になった場合に回転抑制モードの制御を行うため、風速が急上昇して所定値Vw1以上となった場合、回転速度が大きく上昇する前に迅速に回転抑制動作が行われやすくなる。更に、回転抑制モードでは、風速上昇時に風速が大きいほど風車100の回転速度を小さくするように上昇対応制御を実行するため、過回転が生じる可能性が大きくなる風速状況であるほどその状況を反映して回転抑制度合いを強めることができる。
風車制御装置2は、少なくとも所定値Vw1以上の風速範囲における複数段階の風速レベルと複数段階の回転速度レベルとを定めるとともに風速レベルが大きいほど回転速度レベルが小さくなるように風速レベルと回転速度レベルとを対応付けた対応データを記憶する記憶部18を有する。制御部10は、回転抑制モードの制御を行う場合、風速センサ9で計測される風速が上昇する風速上昇時には対応データにおいて風速センサ9で計測される風速レベルに対応付けられた回転速度レベルから所定段階(例えば、1段階)シフトしたレベルを目標とするように風車100の回転速度を制御する上昇対応制御を実行し、風速センサ9で計測される風速が下降する風速下降時には対応データにおける複数段階の回転速度レベルに基づいて風車100の回転速度を所定制限数以内の段階数ずつ大きくするように下降対応制御を実行する。
この風車制御装置2は、制御部10が回転抑制モードの制御を行う場合、風速上昇時には対応データにおいて風速センサ9で計測される風速レベルに対応付けられた回転速度レベルから所定段階シフトしたレベルを目標とするように風車100の回転速度を制御する上昇対応制御を実行するため、風速上昇時には風速に応じた回転速度に即座に切り替えることができる。よって、風速の急上昇に起因する過回転の発生を防ぎやすくなる。一方、風速下降時には、対応データにおける複数段階の回転速度レベルに基づいて風車100の回転速度を所定制限数以内の段階数ずつ大きくするように下降対応制御を実行するため、風速が低く安定している状況下で少しずつ回転速度を戻すことができる。例えば風速が一時的に急低下した後に急上昇するような事態が生じたとしても、風速の急低下時に回転数がそれほど増大しないため、その後に風速が急上昇しても風車100の過回転は生じにくくなる。
制御部10は、回転抑制モードの制御の実行中に風速センサ9で計測される風速が変化前の現在レベルよりも新たな風速レベルに変化した場合、当該新たな風速レベルに対して対応データで対応付けられた回転速度レベルから所定段階シフトしたレベルを目標とするように風車の回転速度を制御する。
この風車制御装置2は、回転抑制モードの制御の実行中に風速センサ9で計測される風速のレベルが1段階以上上昇した場合、風車100の回転速度を、その上昇した風速レベルに応じて低い回転速度レベルに迅速に切り替えることができる。
制御部10は、回転抑制モードの制御の実行中に風速センサ9で計測される風速が変化前の現在レベルよりも小さい風速レベル以下で一定時間以上維持された場合、制御中の回転速度レベルよりも所定の制限段階数以内で大きい回転速度レベルを目標とするように風車の回転速度を制御する下降対応制御を実行する。
この風車制御装置2は、風速が1段階以上下降した状態が一定時間以上安定的に維持されていることを条件として回転速度のレベルを所定の制限段階数以内で上げるため、風速が急上昇する可能性が低い状態を確実に確認しながら慎重性を重視して回転レベルを段階的に上げることができる。
制御部10は、回転抑制モードの制御の実行中に、所定値以上の風速範囲における複数段階の風速レベルにおいて最も小さい風速レベルに対して対応データで対応付けられた最高回転速度レベルを目標とするように風車100の回転速度を制御していた場合、風速センサ9で計測される風速が所定値未満で所定時間以上維持されたことを条件として通常モードの制御に切り替えるように機能する。
この風車制御装置2は、回転抑制モードの制御が実行された場合、最高回転速度レベルまで回転速度が下げられた上で風速が所定値未満で所定時間以上維持されないと通常モードの制御に切り替わらないため、風速が安定的に低い状況に限定して通常モードに切り替えることができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1は、風車100として垂直軸型風車を例示したが、水平軸型風車であってもよい。発電機3の回転子に対して直接又は間接的に駆動力を与え得る風車であれば、公知のあらゆる種類の風車に適用することができる。
(2)実施例1では、図3において機械ブレーキ部22(第2ブレーキ部)の一例を示したが、第2ブレーキ部は、風車100に対して機械的な接触によってブレーキ力を与え得る構成であればよく、回転体に対してブレーキ力を与える機能を備えた公知の様々な機械ブレーキを用いることができる。例えば、特開2011-256723号公報で開示されるような機械式ブレーキを用いてもよい。また、風車100及びこれに連動する部材に対する機械ブレーキ部22の接触部位は、実施例1の被作用部106の位置に限定されない。例えば、機械ブレーキ部22の接触部材(アクチュエータによって駆動される部材)は、風車100と連動する連動部材(例えば、歯車伝動などによって風車100と連動する部材)を被作用部とし、この連動部材(被作用部)に接触部材を接触させつつブレーキ力を生じさせるように第2ブレーキ動作を行う構成であってもよい。
(3)実施例1では、図4において第1電気ブレーキ部21(第1ブレーキ部)の一例を示したが、第1ブレーキ部は、電気的な制御によって発電機の回転にブレーキ力を生じさせ得る構成であれば、公知の様々な電気ブレーキを用いることができる。また、図4の例では、抵抗部R1,R2,R3を用いたが、これらを省略して短絡させるようにしてもよい。
(4)実施例1では、回転抑制モード時において風速が1段階以上上昇した時に、上昇した風速に対応付けられた回転速度よりも1段階シフトした低いレベル(回転速度)を目標とするように目標回転速度を切り替えたが、この例に限定されず、回転抑制モード時において風速が1段階以上上昇した時に、上昇した風速に対応付けられた回転速度よりも2段階シフトした低いレベル(回転速度)を目標とするように目標回転速度を切り替えてもよく、上昇した風速に対応付けられた回転速度を目標とするように目標回転速度を切り替えてもよい。
(5)実施例1では、「所定制限数」「制限段階数」を2とし、風速が下降して安定しているときに回転速度レベルを2段階以内で段階的に下げる例を示した。必ず1段階ずつ下げるようにしてもよい。
(6)実施例1では、対応データの一例として、図6で概念的に示すようなテーブルデータを例示したが、図6は、対応データのあくまで一例である。テーブルデータを対応データとして採用する場合、図6のようなテーブル構成に限定されず、風速範囲をより細かく区分けして各風速範囲に回転速度を対応付けたテーブル構成であってもよく、風速範囲をより大まかに区分けしてもよい。或いは、図6のような対応データを用いず、風速レベルが大きいほど回転速度レベルが小さくなるように風速レベルと回転速度レベルとを対応付けた演算式などによって風速レベルに応じた回転速度を決定するようにしてもよい。
1…風力発電システム
2…風車制御装置
3…発電機
7…回転速度センサ(検出部)
9…風速センサ
10…制御部
18…記憶部
20…回転抑制部
100…風車

Claims (4)

  1. 風車の回転力を変換して電力を生じさせる発電機と、風速を計測する風速センサと、を備えた風力発電システムにおいて前記風車を制御する風車制御装置であって、
    前記風車の回転を抑制する回転抑制部と、
    前記風車の回転速度を検出する検出部と、
    前記回転抑制部を所定の動作解除状態とする通常モードの制御と、前記回転抑制部を動作させつつ前記風車を回転させる回転抑制モードの制御とを少なくとも行う制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、前記通常モードの制御を行っているときに前記風速センサで計測される前記風速が所定値以上になった場合、少なくとも前記風速センサで計測される前記風速が上昇する風速上昇時に前記風速が大きいほど前記風車の回転速度を小さくする上昇対応制御を実行するように前記回転抑制モードの制御を行い、
    更に、少なくとも前記所定値以上の風速範囲における複数段階の風速レベルと複数段階の回転速度レベルとを定めるとともに前記風速レベルが大きいほど前記回転速度レベルが小さくなるように前記風速レベルと前記回転速度レベルとを対応付けた対応データを記憶する記憶部を有し、
    前記制御部は、前記回転抑制モードの制御を行う場合、前記風速センサで計測される前記風速が上昇する風速上昇時には前記対応データにおいて前記風速センサで計測される前記風速に対応する前記風速レベルに対応付けられた前記回転速度レベル又は対応付けられた前記回転速度レベルから所定段階低くシフトしたレベルを目標とするように前記風車の回転速度を制御する前記上昇対応制御を実行し、前記風速センサで計測される前記風速が下降する風速下降時には前記対応データにおける複数段階の前記回転速度レベルに基づいて前記風車の回転速度を所定制限数以内の段階数ずつ大きくするように下降対応制御を実行する風車制御装置。
  2. 前記制御部は、前記回転抑制モードの制御の実行中に前記風速センサで計測される前記風速が変化前の現在レベルよりも大きい新たな前記風速レベルに変化した場合、たな前記風速レベルに対して前記対応データで対応付けられた前記回転速度レベル又は前記対応データで対応付けられた前記回転速度レベルから所定段階低くシフトしたレベルを目標とするように前記風車の回転速度を制御する前記上昇対応制御を実行する請求項1に記載の風車制御装置。
  3. 前記制御部は、前記回転抑制モードの制御の実行中に前記風速センサで計測される前記風速が変化前の現在レベルよりも小さい前記風速レベル以下で一定時間以上維持された場合、制御中の前記回転速度レベルよりも所定の制限段階数以内で大きい前記回転速度レベルを目標とするように前記風車の回転速度を制御する前記下降対応制御を実行する請求項1又は請求項2に記載の風車制御装置。
  4. 前記制御部は、前記回転抑制モードの制御の実行中に、前記所定値以上の前記風速範囲における数段階の前記風速レベルにおいて最も小さい前記風速レベルに対して前記対応データで対応付けられた最高回転速度レベルを目標とするように前記風車の回転速度を制御していた場合、前記風速センサで計測される前記風速が前記所定値未満で所定時間以上維持されたことを条件として前記通常モードの制御に切り替える請求項3に記載の風車制御装置。
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