JP6984388B2 - Structures and interior materials - Google Patents
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Description
本発明は、構造体および内装材に関するものである。 The present invention relates to structures and interior materials.
航空機や自動車の内装等に用いられる構造材料には、さらなる軽量化が求められている。軽量化によって航空機や自動車の燃料消費量を抑えることができる。 Further weight reduction is required for structural materials used for interiors of aircraft and automobiles. By reducing the weight, fuel consumption of aircraft and automobiles can be reduced.
このような構造材料には、ガラス繊維等の強化繊維と、ポリプロピレン等の樹脂と、を混合させてなる繊維強化樹脂が用いられている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の繊維強化樹脂では、繊維同士が相互に絡まることにより、補強が図られている。 As such a structural material, a fiber-reinforced resin made by mixing a reinforcing fiber such as glass fiber and a resin such as polypropylene is used (see, for example, Patent Document 1). The fiber-reinforced resin described in Patent Document 1 is reinforced by entwining the fibers with each other.
また、このような構造材料は、発熱機能が付与されることにより、空調システムの一部を担うことも検討されている。
このような発熱機能を付与するためには発熱体を組み込む必要がある。
Further, it is also considered that such a structural material plays a part of an air conditioning system by being provided with a heat generating function.
In order to impart such a heat generating function, it is necessary to incorporate a heating element.
しかしながら、発熱体から発生した熱は、構造材料の一部を温めるに留まり、全体を均一に温めることが難しい。その結果、表面加熱温度にムラが発生し、空調システムに求められる快適性にばらつきが生じることとなる。 However, the heat generated from the heating element only heats a part of the structural material, and it is difficult to uniformly heat the whole. As a result, the surface heating temperature becomes uneven, and the comfort required for the air conditioning system varies.
また、表面加熱温度の均一化を図るためには、発熱体の大型化を図ることも考えられる。しかしながら、発熱体が大型化すると、消費エネルギーも大きくなるため、空調システムのエネルギー効率が低下する。 Further, in order to make the surface heating temperature uniform, it is conceivable to increase the size of the heating element. However, as the size of the heating element increases, the energy consumption also increases, so that the energy efficiency of the air conditioning system decreases.
本発明の目的は、省エネルギー化と表面加熱温度の均一化とを両立し得る構造体および内装材を提供することにある。 An object of the present invention is to provide a structure and an interior material capable of achieving both energy saving and uniform surface heating temperature.
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1) 発熱部と、
前記発熱部と接するように設けられている放熱部と、
を有し、
前記放熱部は、
前記発熱部側に設けられ、絶縁性を有する絶縁部と、
前記絶縁部の前記発熱部側とは反対側に設けられ、第1樹脂と第1繊維とを含み、前記絶縁部よりも熱伝導性が大きい熱伝導部と、
を備え、
前記放熱部のうち前記発熱部に臨む表面を含む仮想平面に前記発熱部および前記放熱部が投影されたとき、前記発熱部の投影面積は、前記放熱部の投影面積の1〜10%であることを特徴とする構造体。
Such an object is achieved by the present invention of the following (1) to (7).
(1) The heat generating part and
A heat radiating part provided in contact with the heat generating part and a heat radiating part
Have,
The heat radiating part is
An insulating portion provided on the heat generating portion side and having an insulating property,
A heat conductive portion provided on the side opposite to the heat generating portion side of the insulating portion, containing the first resin and the first fiber, and having a higher thermal conductivity than the insulating portion.
Equipped with
When the heat generating portion and the heat radiating portion are projected on a virtual plane including a surface of the heat radiating portion facing the heat generating portion, the projected area of the heat generating portion is 1 to 10% of the projected area of the heat radiating portion. A structure characterized by that.
(2) 前記発熱部は、第2樹脂と第2繊維とを含む成形体である上記(1)に記載の構造体。
(3) 前記第2繊維は、無機繊維である上記(2)に記載の構造体。
(2) The structure according to (1) above, wherein the heat generating portion is a molded body containing a second resin and a second fiber.
(3) The structure according to (2) above, wherein the second fiber is an inorganic fiber.
(4) 前記絶縁部は、第3樹脂と第3繊維とを含む成形体であり、
前記第3繊維の絶縁性は、前記第1繊維の絶縁性より大きい上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の構造体。
(4) The insulating portion is a molded product containing a third resin and a third fiber.
The structure according to any one of (1) to (3) above, wherein the insulating property of the third fiber is larger than the insulating property of the first fiber.
(5) 前記熱伝導部は、抄造体である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の構造体。 (5) The structure according to any one of (1) to (4) above, wherein the heat conductive portion is a paper machine.
(6) 前記熱伝導部の面内方向の熱拡散率は、前記熱伝導部の厚さ方向の熱拡散率より大きい上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の構造体。 (6) The structure according to any one of (1) to (5) above, wherein the thermal diffusivity in the in-plane direction of the heat conductive portion is larger than the thermal diffusivity in the thickness direction of the heat conductive portion.
(7) 上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の構造体を備えることを特徴とする内装材。 (7) An interior material comprising the structure according to any one of (1) to (6) above.
本発明によれば、表面加熱温度の均一化がより図られた構造体および内装材が得られる。 According to the present invention, a structure and an interior material having a more uniform surface heating temperature can be obtained.
以下、本発明の構造体および内装材について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<構造体>
まず、本発明の構造体の実施形態について説明する。
Hereinafter, the structure and interior material of the present invention will be described in detail based on the preferred embodiments shown in the accompanying drawings.
<Structure>
First, an embodiment of the structure of the present invention will be described.
図1は、本発明の構造体の実施形態を模式的に示す分解斜視図である。また、図2は、図1に示す構造体の上面の平面図であり、図3は、図1に示す構造体の下面の平面図である。また、図4は、図2のA−A線断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図4における下側を「下」、上側を「上」という。 FIG. 1 is an exploded perspective view schematically showing an embodiment of the structure of the present invention. 2 is a plan view of the upper surface of the structure shown in FIG. 1, and FIG. 3 is a plan view of the lower surface of the structure shown in FIG. 1. Further, FIG. 4 is a cross-sectional view taken along the line AA of FIG. In the following description, for convenience of explanation, the lower side in FIG. 4 is referred to as "lower" and the upper side is referred to as "upper".
図1に示す構造体1は、発熱部2と、発熱部2に接するように設けられた放熱部3と、を有する。このうち、発熱部2は、電気エネルギーを熱エネルギーに変換可能な材料、例えば抵抗加熱が可能な材料で構成されている。これにより、発熱部2から熱を発生させ、構造体1の表面を昇温させることができる。一方、放熱部3は、発熱部2と接するように設けられ、第1樹脂41と第1繊維51とを含む成形体を備えるとともに、放熱性を有する。
The structure 1 shown in FIG. 1 has a
このような構造体1によれば、放熱部3が第1繊維51を含むため、熱伝導性を高め易くなり、比較的高い熱伝導性を有する放熱部3が得られる。また、このような第1繊維51は、例えば放熱部3が板状に広がっている場合、その面内方向に沿って配向することが多いため、面内方向における熱伝導性を特に高めることに寄与する。したがって、構造体1によれば、発熱部2から発生した熱を、面内方向に素早く拡散させることができ、表面加熱温度の均一化をより図ることができる。その結果、例えば構造体1を空調システムとして用いる場合、温度ムラが少なく快適なシステムを構築することができる。
According to such a structure 1, since the
また、第1樹脂41が第1繊維51で補強されているため、繊維による補強がなされない場合に比べて、比較的軽量であるにもかかわらず高い機械的強度が得られる。このため、例えば放熱部3を薄い板状にした場合でも、亀裂や欠損等が生じ難く信頼性の高い放熱部3が得られる。
Further, since the
さらには、放熱部3が成形体であることにより、発熱部2を内包した一体構造にすることができる。このため、構造体1の機械的強度や信頼性が高くなるとともに、取り扱い性も良好になる。
Further, since the
また、放熱部3のうち発熱部2に臨む表面を含む仮想平面Fに発熱部2および放熱部3が投影されたとき、発熱部2の投影面積は、放熱部3の投影面積の1〜10%である。
Further, when the
発熱部2および放熱部3がこのような関係を満たすことにより、発熱部2の小型化を図りつつ、それと同時に表面加熱温度の均一化を図ることができる。すなわち、発熱部2を小型化して消費エネルギーの抑制(省エネルギー化)が図られたとしても、表面加熱温度の温度ムラを招き難い。このため、放熱部3の表面における加熱温度の均一化が図られることとなる。
By satisfying such a relationship between the
なお、放熱部3の投影面積をS3とし、発熱部2の投影面積をS2とすると、S2/S3は前述したように1〜10%とされるが、好ましくは2〜8%とされ、より好ましくは4〜6%とされる。S2/S3が前記下限値を下回ると、発熱部2の投影面積S2が相対的に小さくなり過ぎるため、発熱部2から発生する熱量が相対的に不足し、結果的に表面加熱温度に温度ムラが生じるおそれがある。一方、S2/S3が前記上限値を上回ると、発熱部2の投影面積S2が相対的に過剰になるため、発熱部2における消費エネルギーが過大になって、エネルギー効率が低下するおそれがある。
Assuming that the projected area of the
また、本実施形態に係る仮想平面Fは、図4に示す絶縁部311の下面(発熱部2と放熱部3との界面)を含む平面である。したがって、図4の例では、その仮想平面Fに投影される放熱部3(熱伝導部321)の投影面積がS3となり、仮想平面Fに投影される発熱部2の投影面積がS2となる。
Further, the virtual plane F according to the present embodiment is a plane including the lower surface of the insulating portion 311 shown in FIG. 4 (the interface between the
また、図1に示す放熱部3は、発熱部2の上方に設けられた第1放熱部3aと、発熱部2の下方に設けられた第2放熱部3bと、を備えている。
Further, the
このうち、第1放熱部3aは、発熱部2側に設けられた、絶縁性を有する絶縁部311と、絶縁部311の上方(発熱部2側とは反対側)に設けられ、前述した第1樹脂41と第1繊維51とを含み、絶縁部311よりも熱伝導性が大きい熱伝導部321と、を備える。
Of these, the first
このように第1放熱部3aが絶縁部311と熱伝導部321とを備えることによって、発熱部2の両面において表面加熱温度の均一化をさらに向上させることができる。例えば、絶縁部311が発熱部2側に位置することによって、熱伝導の速度が一旦低下する。そして、絶縁部311において熱伝導が停滞し、その間に絶縁部311全体の温度が比較的均一に上昇する。その後、絶縁部311に溜まった熱が熱伝導部321に伝達し、放熱される。熱伝導部321の温度は上述したように面内方向において素早く拡散されるため、このようにして表面加熱温度のさらなる均一化が図られることとなる。その結果、特に温度ムラが少ない空調システムを実現可能な構造体1が得られる。
By providing the first
また、第2放熱部3bは、第1放熱部3aと同様の構成を有している。すなわち、第2放熱部3bは、発熱部2側に設けられ、絶縁性を有する絶縁部312と、絶縁部312の下方(発熱部2側とは反対側)に設けられ、前述した第1樹脂41と第1繊維51とを含み、絶縁部312よりも熱伝導性が大きい熱伝導部322と、を備える。
Further, the second
このように第2放熱部3bが絶縁部312と熱伝導部322とを備えることによって、表面加熱温度の均一化をさらに向上させることができる。これは、第1放熱部3aと同様である。
By providing the second
なお、放熱部3が上述するような機能を発揮するためには、放熱部3の表面における熱伝導率が少なくとも20W/mK以上であればよい。この放熱部3の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により測定した面内方向における熱伝導率である。また、測定に用いる試験片としては、例えば、縦10mm×横10mm×厚さ1.5mmのものが挙げられる。
In order for the
以下、構造体1の各部についてさらに詳述する。
(熱伝導部)
熱伝導部321および熱伝導部322は、それぞれ第1樹脂41と第1繊維51とを含む。
Hereinafter, each part of the structure 1 will be described in more detail.
(Heat conduction part)
The heat
・第1樹脂41
第1樹脂41は、熱伝導部321、322に成形性や保形性を付与したり、第1繊維51同士の間を結着するバインダーとして機能したりする。したがって、第1樹脂41としては、このような機能を有するものであれば特に限定されない。例えば、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタンのような熱硬化性樹脂、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン等)、熱可塑性ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリカーボネート、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー、フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミドのような熱可塑性樹脂等が挙げられる。なお、第1樹脂41には、これらのうちの少なくとも1種が含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
・
The
第1樹脂41は、特に熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。これにより、熱伝導部321、322の機械的特性および耐熱性をより高めることができる。
The
また、第1樹脂41は、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂およびビスマレイミド系樹脂のうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。これにより、熱伝導部321、322の機械的特性および耐熱性を特に高めることができる。
Further, the
フェノール系樹脂としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、アリールアルキレン型ノボラック樹脂のようなノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油のような変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等が挙げられる。 Examples of the phenol-based resin include novolak-type phenol resins such as phenol novolac resin, cresol novolak resin, bisphenol A novolak resin, and arylalkylene-type novolak resin, unmodified resolephenol resin, tung oil, flaxseed oil, and walnut oil. Examples thereof include a resol-type phenol resin such as a modified oil-modified resol phenol resin.
これらの中でも、コストおよび成形性の観点から、レゾール型フェノール樹脂またはノボラック型フェノール樹脂が好ましく用いられる。 Among these, a resol type phenol resin or a novolak type phenol resin is preferably used from the viewpoint of cost and moldability.
フェノール系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、1000〜15000程度であるのが好ましい。なお、フェノール系樹脂の重量平均分子量が前記下限値を下回ると、第1樹脂41の粘度が低くなり過ぎて製造時の成形が難しくなるおそれがある。一方、フェノール系樹脂の重量平均分子量が前記上限値を上回ると、第1樹脂41の粘度が高くなり過ぎて製造時の成形性が低下するおそれがある。
The weight average molecular weight of the phenol-based resin is not particularly limited, but is preferably about 1000 to 15000. If the weight average molecular weight of the phenol-based resin is less than the lower limit, the viscosity of the
フェノール系樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定されたポリスチレン換算の重量分子量として求めることができる。 The weight average molecular weight of the phenolic resin can be determined as the polystyrene-equivalent weight molecular weight measured by gel permeation chromatography (GPC).
エポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型のようなビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型のようなノボラック型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型、臭素化フェノールノボラック型のような臭素化型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。 Examples of the epoxy resin include bisphenol type epoxy resins such as bisphenol A type, bisphenol F type and bisphenol AD type, novolak type epoxy resins such as phenol novolac type and cresol novolak type, brominated bisphenol A type and brominated. Examples thereof include brominated epoxy resin such as phenol novolak type, biphenyl type epoxy resin, naphthalene type epoxy resin, tris (hydroxyphenyl) methane type epoxy resin and the like.
これらの中でも、高流動性や成形性等の観点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。 Among these, bisphenol type epoxy resin and novolak type epoxy resin are preferably used from the viewpoint of high fluidity and moldability.
また、比較的分子量の低いビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂がより好ましく用いられる。 Further, a bisphenol A type epoxy resin having a relatively low molecular weight, a phenol novolac type epoxy resin, and a cresol novolac type epoxy resin are more preferably used.
さらに、耐熱性の観点から、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂がさらに好ましく用いられ、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂が特に好ましく用いられる。 Further, from the viewpoint of heat resistance, a phenol novolac type epoxy resin and a cresol novolac type epoxy resin are more preferably used, and a tris (hydroxyphenyl) methane type epoxy resin is particularly preferably used.
ビスマレイミド系樹脂としては、例えば、分子鎖の両末端にマレイミド基を有する樹脂であれば、特に限定されないが、ベンゼン環を有するものが好ましく、下記一般式(1)で表されるものがより好ましく用いられる。 The bismaleimide-based resin is not particularly limited as long as it is a resin having maleimide groups at both ends of the molecular chain, but a resin having a benzene ring is preferable, and a resin represented by the following general formula (1) is more preferable. It is preferably used.
ただし、ビスマレイミド系樹脂は、分子鎖の両末端以外にマレイミド基を有していてもよい。 However, the bismaleimide-based resin may have a maleimide group other than both ends of the molecular chain.
ここで、有機基とは、炭素原子以外の原子を含んでいてもよい炭化水素基であり、炭素原子以外の原子としてはO、S、N等が挙げられる。 Here, the organic group is a hydrocarbon group which may contain an atom other than a carbon atom, and examples of the atom other than the carbon atom include O, S, N and the like.
R5は、好ましくはメチレン基と芳香環とエーテル結合(−O−)とが任意の順序で結合した主鎖構造を有し、主鎖上に置換基および側鎖の少なくとも一方を有していてもよい。主鎖構造に含まれるメチレン基と芳香環とエーテル結合との合計数は15個以下である。上記の置換基または側鎖としては、例えば、炭素数3個以下の炭化水素基、マレイミド基、フェニレン基等が挙げられる。 R 5 is not preferably has a main chain structure a methylene group and an aromatic ring and an ether bond (-O-) and are bonded in any order, at least one of the substituents and the side chain on the backbone You may. The total number of methylene groups, aromatic rings and ether bonds contained in the main chain structure is 15 or less. Examples of the above-mentioned substituent or side chain include a hydrocarbon group having 3 or less carbon atoms, a maleimide group, a phenylene group and the like.
ビスマレイミド系樹脂としては、例えば、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、m−フェニレンビスマレイミド、p−フェニレンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、N,N’−エチレンジマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンジマレイミド等が挙げられる。 Examples of the bismaleimide-based resin include N, N'-(4,4'-diphenylmethane) bismaleimide, bis (3-ethyl-5-methyl-4-maleimidephenyl) methane, and 2,2-bis [4-. (4-Maleimide phenoxy) Phenyl] Propane, m-phenylene bismaleimide, p-phenylene bismaleimide, 4-methyl-1,3-phenylene bismaleimide, N, N'-ethylenedimaleimide, N, N'-hexamethylene Examples include zimareimide.
また、第1樹脂41とともに、必要に応じて硬化剤が併用される。
例えば、第1樹脂41としてノボラック型フェノール樹脂が用いられる場合、硬化剤としては、通常、ヘキサメチレンテトラミンが用いられる。
Further, a curing agent is used in combination with the
For example, when a novolak type phenol resin is used as the
また、例えば、第1樹脂41としてエポキシ系樹脂が用いられる場合、硬化剤としては、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ジシアミンジアミドのようなアミン化合物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物のような酸無水物、ノボラック型フェノール樹脂のようなポリフェノール化合物、イミダゾール化合物等が用いられる。
Further, for example, when an epoxy resin is used as the
これらの中でも、取り扱い性や環境面の観点から、ノボラック型フェノール樹脂が好ましく用いられる。特に、エポキシ系樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、およびトリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂を用いる場合、硬化剤としては、硬化物の耐熱性がより向上し易いという観点から、ノボラック型フェノール樹脂が好ましく用いられる。 Among these, the novolak type phenol resin is preferably used from the viewpoint of handleability and the environment. In particular, when a phenol novolac type epoxy resin, a cresol novolac type epoxy resin, and a tris (hydroxyphenyl) methane type epoxy resin are used as the epoxy resin, the heat resistance of the cured product can be more easily improved as the curing agent. , Novolac type phenol resin is preferably used.
また、例えば、第1樹脂41としてビスマレイミド系樹脂が用いられる場合、硬化剤としては、イミダゾール化合物が用いられる。
なお、硬化剤としては、上述したもののうちの1種または2種以上が用いられる。
Further, for example, when a bismaleimide-based resin is used as the
As the curing agent, one or more of the above-mentioned ones are used.
一方、第1樹脂41は、特に熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。これにより、熱伝導部321、322の成形性を特に高めることができ、より寸法精度が高い熱伝導部321、322が得られる。
On the other hand, the
さらに、第1樹脂41は、熱可塑性樹脂の中でもスーパーエンジニアリングプラスチックを含むことが好ましい。これにより、熱可塑性樹脂がもたらす効果に加え、高い機械的特性という効果が付加されることとなる。なお、スーパーエンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー、フッ素樹脂等が挙げられる。
Further, the
第1樹脂41の融点は、特に限定されないが、200〜400℃であるのが好ましく、210〜390℃であるのがより好ましく、260〜380℃であるのがさらに好ましい。このような第1樹脂41を用いることにより、熱伝導部321、322の機械的特性および耐熱性を十分に高めることができる。これにより、熱伝導部321、322が例えば輸送機器用内装材等に適用された場合、難燃性に優れた内装材が得られる。
The melting point of the
なお、第1樹脂41の融点が前記下限値を下回ると、熱伝導部321、322の構成によっては、熱伝導部321、322の高温時の寸法精度が低下したり、耐熱性に基づく難燃性が低下したりするおそれがある。一方、第1樹脂41の融点は前記上限値を上回ってもよいが、それに伴って一部の物性(例えば耐衝撃性等)が低下するおそれがある。
If the melting point of the
ここで、第1樹脂41の融点は、原則として結晶融点のことであり、例えば、示差走査熱量計(DSC−2920、TAインスツルメント社製)により測定できる。
Here, the melting point of the
また、第1樹脂41に結晶融点が存在せずガラス転移温度が存在する場合には、本発明における第1樹脂41の融点はガラス転移温度も含むものとする。このガラス転移温度も、上記の示差走査熱量計により測定可能である。
When the
さらに、第1樹脂41が熱硬化性樹脂の場合であって結晶融点もガラス転移温度も存在しない場合には、本発明における第1樹脂41の融点は熱硬化性樹脂の硬化物の耐熱温度も含むものとする。この耐熱温度は、JIS K 6911:1995の熱可塑性プラスチック一般試験方法に規定されている荷重たわみ温度とする。
Further, when the
・第1繊維51
第1繊維51は、熱伝導部321、322の機械的特性を向上させたり、熱伝導性を高めたりすることに寄与する。
・
The
このような第1繊維51としては、例えば、繊維糸または長い繊維束を所定の長さに切断することによって得られたものが用いられる。
As such a
第1繊維51は、例えば、炭素繊維、アルミニウム繊維、銅繊維、ステンレス鋼繊維、黄銅繊維、チタン繊維、鋼繊維、リン青銅繊維のような金属繊維、アルミナ繊維のようなセラミック繊維、ポリ(パラ−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)(PBO)のような合成繊維等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を含むものが用いられる。
The
その中でも、第1繊維51としては、樹脂よりも熱伝導性が高い材料で構成された繊維が好ましく用いられる。具体的には、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維のような無機繊維が好ましく用いられ、金属繊維または炭素繊維がより好ましく用いられる。これらの無機繊維は、熱伝導性が特に良好である。このため、熱伝導部321、322は軽量であるにもかかわらず熱伝導性の高いものとなり、熱伝導部321、322に伝達した熱を効率よく放熱することができる。その結果、熱伝導部321、322における熱伝導のタイムラグが少なくなり、表面加熱温度のさらなる均一化が図られることとなる。
Among them, as the
なお、第1繊維51は、互いに異なる2種類以上の繊維が混在したものであってもよい。その場合、例えば、1種類は樹脂よりも熱伝導性が高い材料で構成された繊維(例えば無機繊維)とされ、別の1種類は樹脂繊維(天然繊維または合成繊維のような有機繊維)であるような組み合わせとされる。このような組み合わせでは、熱伝導性と靭性のような機械的特性とを高度に両立する熱伝導部321、322が得られる。
The
その場合、例えば、第1繊維51における無機繊維の割合が3体積%以上70体積%以下であるのが好ましく、4体積%以上50体積%以下であるのがより好ましく、5体積%以上40体積%以下であるのがさらに好ましい。このような配合比に設定されることにより、熱伝導性と機械的特性の双方が特に良好な熱伝導部321、322が得られる。
In that case, for example, the proportion of the inorganic fiber in the
また、第1繊維51は、単繊維の状態で添加されていてもよく、複数の単繊維同士を束ねてなる繊維束の状態で添加されていてもよい。
Further, the
また、第1繊維51の平均長さは、それぞれ特に限定されないが、1mm以上であるのが好ましく、2mm以上であるのがより好ましく、4mm以上であるのがさらに好ましい。第1繊維51の平均長さを前記範囲内に設定することにより、熱伝導部321、322の機械的特性および熱伝導性をそれぞれ十分に高めることができる。特に第1樹脂41の機械的特性が比較的低い場合であっても、第1繊維51によってそれを十分に補うことができる。その結果、機械的特性が特に良好な熱伝導部321、322が得られる。
The average length of the
なお、第1繊維51の平均長さの上限値は、特に限定されないが、例えば100mm以下であるのが好ましく、50mm以下であるのがより好ましい。これにより、熱伝導部321、322を製造するにあたって第1繊維51を分散媒に分散させるとき、その分散性が良好になる。その結果、最終的に機械的特性に優れた熱伝導部321、322が得られる。
The upper limit of the average length of the
なお、第1繊維51の平均長さとは、熱伝導部321、322の第1樹脂41を溶解する等して100本以上の第1繊維51を取り出した後、その長さを測定し、平均した値のことをいう。
The average length of the
また、第1繊維51は、長さ20mm以上の長繊維を含んでいてもよい。第1繊維51としてこのような非常に長いものを含めることにより、熱伝導部321、322には極めて高い機械的特性が付与される。このため、例えば第1樹脂41として機械的特性が低いものを使用した場合であっても、第1繊維51によってそれを十分に補うことができる。その結果、第1樹脂41として目的とする特性に特化したもの、例えば機械的特性は多少劣るものの難燃性に優れたものを選択することが可能になり、様々な特性を有する熱伝導部321、322が得られる。併せて、熱伝導部321、322には高い熱伝導性が付与される。このため、放熱性がより良好な熱伝導部321、322が得られる。
Further, the
なお、長繊維の長さは、好ましくは25mm以上とされ、より好ましくは30mm以上とされる。 The length of the long fibers is preferably 25 mm or more, more preferably 30 mm or more.
また、長繊維の長さの上限値は、特に限定されないが、200mm以下であるのが好ましく、150mm以下であるのがより好ましい。これにより、熱伝導部321、322を製造するにあたって第1繊維51を分散媒に分散させるとき、その分散性が良好になる。その結果、最終的に機械的特性に優れた熱伝導部321、322が得られる。
The upper limit of the length of the long fiber is not particularly limited, but is preferably 200 mm or less, and more preferably 150 mm or less. As a result, when the
このような長繊維は、第1繊維51に少しでも含まれていればよいが、第1繊維51のうち10%以上の割合で含まれているのが好ましく、20〜90%の割合で含まれているのがより好ましい。これにより、長繊維によってもたらされる上述したような効果が、より確実に発現することとなる。すなわち、長繊維が支配的に存在することになるため、第1繊維51の機械的特性においても長繊維の影響が支配的になる。その結果、とりわけ機械的特性および熱伝導性が高い熱伝導部321、322を実現することができる。
Such long fibers may be contained in the
なお、長繊維の含有量は、熱伝導部321、322の第1樹脂41を溶解する等して100本以上の第1繊維51を取り出した後、その長さを測定し、長さが20mm以上である第1繊維51の本数の割合として求められる。
The content of the long fibers was measured by measuring the length of 100 or more
また、第1繊維51の平均径は、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましく、5〜80μm程度であるのがより好ましい。第1繊維51の平均径を前記範囲内に設定することにより、熱伝導部321、322の機械的特性および熱伝導性を高めつつ、熱伝導部321、322を製造するときの成形性を高めることができる。
The average diameter of the
なお、第1繊維51の平均径とは、熱伝導部321、322の第1樹脂41を溶解する等して100本以上の第1繊維51を取り出した後、その径をそれぞれ測定し、平均した値のことをいう。
The average diameter of the
また、第1繊維51の径に対する長さの比(長さ/径)は、特に限定されないが、10以上であるのが好ましく、100以上であるのがより好ましい。これにより、第1繊維51が上記のような効果をより確実に発揮する。
The ratio (length / diameter) of the length to the diameter of the
なお、第1繊維51には、必要に応じて、カップリング剤処理、界面活性剤処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、プラズマ照射処理等の表面処理が施されていてもよい。
The
このうち、カップリング剤としては、例えば、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランのようなアミノ基含有アルコキシシラン、およびそれらの加水分解物等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を含むものが用いられる。 Among these, examples of the coupling agent include N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldiethoxysilane, and γ-aminopropyltri. Amino groups such as methoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropylmethyldiethoxysilane Examples thereof include contained alkoxysilanes and their hydrolyzates, and those containing at least one of these are used.
熱伝導部321、322における第1繊維51の含有量は、特に限定されないが、第1樹脂41の1〜300体積%程度であるのが好ましく、5〜150体積%程度であるのがより好ましく、10〜120体積%程度であるのがさらに好ましい。第1繊維51の含有量を前記範囲内に設定することにより、第1樹脂41と第1繊維51との量的なバランスが最適化されるため、熱伝導部321、322の機械的特性を特に高めることができる。すなわち、第1繊維51の含有量が前記下限値を下回ると、第1繊維51が相対的に不足するため、第1樹脂41の組成や第1繊維51の長さ、構成材料等によっては、熱伝導部321、322の機械的特性および熱伝導性が低下するおそれがある。一方、第1繊維51が前記上限値を上回ると、第1樹脂41の含有量が相対的に不足するため、第1樹脂41の組成や第1繊維51の長さ、構成材料等によっては、熱伝導部321、322の機械的特性が低下するおそれがある。
The content of the
なお、図1に示す第1繊維51の形状は、一例であり、図示したような直線状には限定されず、いかなる形状、例えばらせん状、蛇行形状等であってもよい。
The shape of the
また、第1繊維51は、熱伝導部321、322中においていかなる方向に配向していてもよいが、好ましくは表面と平行になるように配向しているのが好ましい。これにより、熱伝導部321、322の表面の引張方向において靭性を高めることができる。また、熱伝導部321、322の表面の耐摩耗性や硬度も高くなる。これにより、例えば内装材等に適用された場合でも、耐久性に優れた内装材を実現することができる。
Further, the
また、熱伝導部321、322は、後述するように抄造体を含むことが好ましい。すなわち、放熱部3は、抄造体を含むことが好ましい。これにより、放熱部3は、第1繊維51によって高熱伝導性のような特性が付与されるとともに、長い第1繊維51を添加されることが可能になる。このため、熱伝導性のような特性と機械的特性とを高度に両立する放熱部3が得られる。
Further, it is preferable that the heat
・パルプ
熱伝導部321、322は、必要に応じてパルプを含んでいてもよい。パルプとは、フィブリル構造を有する繊維材料であり、第1繊維51とは異なるものである。パルプは、例えば、繊維材料を機械的または化学的にフィブリル化することによって得ることができる。
-Pulp
また、熱伝導部321、322を抄造法によって製造するとき、材料の凝集性を高めることができるので、効率よく安定的に抄造することができる。
Further, when the heat
パルプとしては、例えば、リンターパルプ、木材パルプのようなセルロース繊維、ケナフ、ジュート、竹のような天然繊維、パラ型全芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)およびその共重合体、芳香族ポリエステル繊維、ポリベンザゾール繊維、メタ型アラミド繊維およびそれらの共重合体、アクリル繊維、アクリロニトリル繊維、ポリイミド繊維、ポリアミド繊維のような有機繊維等をフィブリル化したものが挙げられ、これらのうちの少なくとも1種が用いられる。 Examples of the pulp include linter pulp, cellulose fiber such as wood pulp, natural fiber such as kenaf, jute and bamboo, para-type total aromatic polyamide fiber (aramid fiber) and its copolymer, aromatic polyester fiber, and the like. Examples thereof include polybenzazole fibers, meta-aramid fibers and their copolymers, acrylic fibers, acrylonitrile fibers, polyimide fibers, organic fibers such as polyamide fibers, and the like, and at least one of these is fibrillated. Used.
また、熱伝導部321、322におけるパルプの含有量は、特に限定されないが、第1樹脂41の0.5〜10質量%程度であるのが好ましく、1〜8質量%程度であるのがより好ましく、1.5〜5質量%程度であるのがさらに好ましい。これにより、機械的特性や熱伝導性がより良好な熱伝導部321、322を実現することができる。
The content of pulp in the heat
パルプの平均径は、第1繊維51の平均径より小さいことが好ましく、具体的には0.01〜2μm程度であるのが好ましい。
The average diameter of the pulp is preferably smaller than the average diameter of the
また、パルプの平均長さは、特に限定されないが、0.1〜100mm程度であるのが好ましく、0.5〜10mm程度であるのがより好ましい。 The average length of the pulp is not particularly limited, but is preferably about 0.1 to 100 mm, more preferably about 0.5 to 10 mm.
なお、パルプのフィブリル化の指標としては、BET比表面積が用いられる。パルプのBET比表面積は、特に限定されないが、3〜25m2/g程度であるのが好ましく、5〜20m2/g程度であるのがより好ましい。これにより、パルプ同士あるいはパルプと第1繊維51との絡み合いを十分に確保しつつ、熱伝導部321、322を抄造法によって製造するときには抄造安定性を図ることができる。
The BET specific surface area is used as an index for fibrillation of pulp. BET specific surface area of the pulp is not particularly limited, and is preferably about 3~25m 2 / g, and more preferably about 5 to 20 m 2 / g. Thereby, while sufficiently ensuring the entanglement between the pulps or the pulp and the
・凝集剤
熱伝導部321、322は、必要に応じて凝集剤を含んでいてもよい。
-Coagulant The heat
凝集剤としては、例えば、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種が用いられる。 Examples of the flocculant include a cationic polymer flocculant, an anionic polymer flocculant, a nonionic polymer flocculant, an amphoteric polymer flocculant, and the like, and at least one of these is used.
より具体的には、例えば、カチオン性ポリアクリルアミド、アニオン性ポリアクリルアミド、ホフマンポリアクリルアミド、マンニックポリアクリルアミド、両性共重合ポリアクリルアミド、カチオン化澱粉、両性澱粉、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。 More specifically, for example, cationic polyacrylamide, anionic polyacrylamide, Hoffmann polyacrylamide, mannic polyacrylamide, amphoteric copolymerized polyacrylamide, cationized starch, amphoteric starch, polyethylene oxide and the like can be mentioned.
また、熱伝導部321、322における凝集剤の含有量は、特に限定されないが、第1樹脂41の0.01〜1.5質量%程度であるのが好ましく、0.05〜1質量%程度であるのがより好ましく、0.1〜0.5質量%程度であるのがさらに好ましい。これにより、熱伝導部321、322を例えば抄造法により製造するとき、脱水処理等を容易かつ安定的に行うことができ、最終的に機械的特性に優れた熱伝導部321、322が得られる。
The content of the flocculant in the heat
・その他の添加剤
熱伝導部321、322は、必要に応じてその他の添加剤を含んでいてもよい。
-Other additives The heat
かかる添加剤としては、例えば、充填材、金属粉、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、可塑剤、硬化触媒、硬化助剤、顔料、耐光剤、帯電防止剤、抗菌剤、導電剤、分散剤等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種が用いられる。 Examples of such additives include fillers, metal powders, antioxidants, ultraviolet absorbers, flame retardants, mold release agents, plasticizers, curing catalysts, curing aids, pigments, lightfasteners, antistatic agents, and antibacterial agents. , Conductive agents, dispersants and the like, and at least one of these is used.
このうち、硬化助剤としては、例えば、イミダゾール化合物、三級アミン化合物、有機リン化合物、酸化マグネシウム等が挙げられる。 Among these, examples of the curing aid include imidazole compounds, tertiary amine compounds, organic phosphorus compounds, magnesium oxide and the like.
また、充填材には、例えば、無機充填材、有機充填材等が用いられる。具体的な構成材料としては、例えば、酸化チタン、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化マグネシウム、酸化カルシウムのような酸化物類、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素のような窒化物類、硫酸バリウム、硫酸鉄、硫酸銅のような硫化物類、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのような水酸化物類、カオリナイト、タルク、天然マイカ、合成マイカのような鉱物類、炭化ケイ素のような炭化物類等が挙げられる。さらに、これらの粉末にカップリング剤処理のような表面処理が施されたものであってもよい。 Further, as the filler, for example, an inorganic filler, an organic filler and the like are used. Specific constituent materials include, for example, oxides such as titanium oxide, alumina, silica, zirconia, magnesium oxide and calcium oxide, nitrides such as boron nitride, aluminum hydroxide and silicon nitride, barium sulfate and sulfuric acid. Iron, sulfides such as copper sulfate, aluminum hydroxide, hydroxides such as magnesium hydroxide, kaolinite, talc, natural mica, minerals such as synthetic mica, carbides such as silicon carbide, etc. Can be mentioned. Further, these powders may be subjected to a surface treatment such as a coupling agent treatment.
また、充填材として、金属粉、ガラスビーズ、ミルドカーボン、グラファイト、ポリビニルブチラール、木粉等が用いられてもよい。 Further, as the filler, metal powder, glass beads, milled carbon, graphite, polyvinyl butyral, wood powder and the like may be used.
また、離型剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。 Examples of the release agent include zinc stearate, calcium stearate, magnesium stearate and the like.
また、カップリング剤としては、例えば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。 Examples of the coupling agent include an epoxy silane coupling agent, a cationic silane coupling agent, an aminosilane coupling agent, and a titanate-based coupling agent.
また、難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのような金属水酸化物、アンチモン化合物、ハロゲン化合物、リン化合物、窒素化合物、ホウ素化合物等が挙げられる。 Examples of the flame retardant include metal hydroxides such as aluminum hydroxide and magnesium hydroxide, antimony compounds, halogen compounds, phosphorus compounds, nitrogen compounds, and boron compounds.
・空孔
また、熱伝導部321、322は、内部に空孔を含んでいてもよい。これにより、熱伝導部321、322の密度(比重)を低下させ、軽量化を図ることができる。
-Vacancy The heat
空孔は、熱伝導部321、322に内包されている空間のことをいう。この空孔は、その1つ1つまたは複数個が連結したものが系外と隔離されている(第1樹脂41等によって取り囲まれている)空間(独立気泡)であってもよく、系外と連通している空間(連続気泡)であってもよい。
The holes refer to the spaces contained in the heat
熱伝導部321、322の空孔率は、特に限定されないが、90%以下であるのが好ましく、5%以上85%以下であるのがより好ましい。空孔率を前記範囲内に設定することにより、熱伝導部321、322の軽量化と機械的特性および熱伝導性とをバランスよく両立させることができる。すなわち、空孔率が前記下限値を下回ると、第1樹脂41の組成や第1繊維51の長さ、構成材料等によっては、熱伝導部321、322の軽量化が不十分になるおそれがある。一方、空孔率が前記上限値を上回ると、第1樹脂41の組成や第1繊維51の長さ、構成材料等によっては、熱伝導部321、322の機械的特性や熱伝導性が低下するおそれがある。
The porosity of the heat
なお、熱伝導部321、322の空孔率は、例えば熱伝導部321、322の断面の面積において、空孔が占める面積の割合(空孔の面積率)として求められる。
The pore ratio of the heat
以上、熱伝導部321、322について説明したが、このような熱伝導部321、322は絶縁部311、312よりも熱伝導性が大きいことが好ましい。この場合、熱伝導部321、322の熱伝導率は、絶縁部311、312の熱伝導率より高いことが好ましく、その差が絶縁部311、312の熱伝導率の10%以上であるのがより好ましく、30%以上であるのがさらに好ましい。これにより、熱伝導部321、322は、十分な熱伝導性を有するものとなる。
Although the heat
また、本実施形態に係る熱伝導部321、322は、それぞれ絶縁部311、312よりも一回り大きく設定されている。また、熱伝導部321は、その下面に開口する凹部を備えており、その凹部には絶縁部311が嵌め込まれている。これにより、熱伝導部321、322によって構造体1の外殻が覆われることとなり、表面全体で温度の均一化を図ることができる。
Further, the heat
なお、このような構成は特に限定されず、絶縁部311、312や発熱部2が露出していてもよい。
In addition, such a configuration is not particularly limited, and the insulating
また、熱伝導部321、322の厚さは、特に限定されないが、それぞれ0.2〜10mm程度であるのが好ましく、0.5〜7mm程度であるのがより好ましい。熱伝導部321、322の厚さが前記範囲内であれば、熱伝導に要する時間が十分に短くなるため、結果的に表面加熱温度の均一化が図られる。
The thickness of the heat
また、熱伝導部321、322の熱伝導率は、20W/mK以上であるのが好ましく、30〜500W/mKであるのがより好ましく、40〜300W/mKであるのがさらに好ましい。これにより、熱伝導に要する時間を十分に短くすることができるので、構造体1の表面加熱温度の均一化を図ることができる。
The thermal conductivity of the heat
なお、熱伝導率が前記下限値を下回ると、熱伝導部321、322の厚さによっては、熱伝導に要する時間が長くなるおそれがある。一方、熱伝導率が前記上限値を上回ると、熱伝導が速すぎるため、かえって表面加熱温度の均一性が低下するおそれがある。
If the thermal conductivity is lower than the lower limit, the time required for heat conduction may become longer depending on the thickness of the heat
なお、熱伝導部321、322の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により測定した面内方向における熱伝導率である。また、測定に用いる試験片としては、例えば、縦10mm×横10mm×厚さ1.5mmのものが挙げられる。
The thermal conductivity of the heat
また、熱伝導部321、322(放熱部3)の面内方向の熱拡散率は、厚さ方向の熱拡散率よりも大きいことが好ましい。これにより、熱伝導部321、322の厚さ方向における熱拡散の速さよりも面内方向における熱拡散が速くなる。このため、面内方向における熱の均一化が図られ易くなり、表面加熱温度のさらなる均一化が図られる。
Further, it is preferable that the thermal diffusivity in the in-plane direction of the heat
なお、面内方向の熱拡散率は、厚さ方向の熱拡散率の101%以上であるのが好ましく、105〜2000%であるのがより好ましく、110〜1000%であるのがさらに好ましい。熱拡散率の差がこのような範囲内であれば、面内方向の熱拡散率と厚さ方向の熱拡散率とのバランスが最適化されるため、表面加熱温度が特に均一化される。 The thermal diffusivity in the in-plane direction is preferably 101% or more, more preferably 105 to 2000%, and even more preferably 110 to 1000% of the thermal diffusivity in the thickness direction. When the difference in thermal diffusivity is within such a range, the balance between the thermal diffusivity in the in-plane direction and the thermal diffusivity in the thickness direction is optimized, so that the surface heating temperature is particularly uniform.
なお、面内方向の熱拡散率および厚さ方向の熱拡散率は、例えば、株式会社ベテル製、サーモウェーブアナライザー等を用いて測定される。 The thermal diffusivity in the in-plane direction and the thermal diffusivity in the thickness direction are measured using, for example, a thermowave analyzer manufactured by Bethel Co., Ltd.
(絶縁部)
絶縁部311、312は、それぞれ絶縁性を有する部位であれば、その構成は特に限定されないが、本実施形態では、第3樹脂43と第3繊維53とを含む成形体を備える。このような絶縁部311、312は、それぞれ第3繊維53を含むため、この第3繊維53に絶縁性を付与することによって良好な絶縁体として機能する。また、第3樹脂43が第3繊維53で補強されているため、軽量であるにもかかわらず高い機械的強度が得られる。このため、例えば絶縁部311、312を薄い板状にした場合でも、亀裂や欠損等が生じ難く信頼性の高い絶縁部311、312が得られる。
(Insulation part)
The structure of the insulating
さらに、絶縁部311、312と発熱部2との界面、および、絶縁部311、312と熱伝導部321、322との界面には、繊維同士が互いに絡み合うことに伴う密着力が付与され易くなる。これにより、界面における剥離等が抑制され、さらなる機械的強度の向上が図られる。
Further, the interface between the insulating
また、絶縁部311、312は、絶縁性を有するため、発熱部2と前述した熱伝導部321、322との間を絶縁する。これにより、熱伝導部321、322が導電性を有している場合でも、発熱部2と熱伝導部321、322との間を絶縁し、発熱部2が通電発熱する場合であってもその機能が損なわれるのを防止することができる。
Further, since the insulating
なお、前述したように、熱伝導部321、322では、熱伝導性を高めるべく第1繊維51の構成材料等が適宜選択されているが、その場合、導電性も高くなる傾向がある。したがって、絶縁部311、312を設けることにより、発熱部2の機能を損なうことなく、熱伝導部321、322の熱伝導性を高めることができる。これにより、発熱部2の良好な発熱性と熱伝導部321、322の良好な熱伝導性とを両立し得る構造体1が得られる。
As described above, in the heat
したがって、絶縁部311、312は必要に応じて設けられればよく、例えば熱伝導部321、322が良好な熱伝導性を有する一方、絶縁性も有している場合には省略されてもよい。
Therefore, the insulating
このような絶縁部311、312の厚さは、特に限定されないが、0.01〜5mm程度であるのが好ましく、0.05〜3mm程度であるのがより好ましい。これにより、絶縁部311、312の絶縁性を確保しつつ、絶縁部311、312が厚くなり過ぎて構造体1の薄型化が難しくなるのを防止することができる。
The thickness of such insulating
なお、絶縁部311、312の厚さとは、発熱部2と熱伝導部321、322とを結ぶ方向における絶縁部311、312の長さのことをいう。
The thickness of the insulating
以下、絶縁部311、312について説明するが、以下の説明では熱伝導部321、322との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、絶縁部311、312の構造は、絶縁性を示す構造であれば特に限定されず、例えば樹脂のみの構造であってもよいが、以下の説明では、第3樹脂43と第3繊維53とを含む構造について特に説明する。
Hereinafter, the insulating
・第3樹脂43
第3樹脂43は、絶縁部311、312に成形性や保形性を付与したり、第3繊維53同士の間を結着するバインダーとして機能したりする。したがって、第3樹脂43は、このような機能を有するものであれば特に限定されないが、第1樹脂41として前述した各種樹脂から適宜選択される。
・
The
また、第3樹脂43についての特性等は、第1樹脂41についての前述した特性等と同様である。
Further, the characteristics and the like of the
なお、第3樹脂43は、第1樹脂41と同じであっても、異なっていてもよい。同じである場合、熱伝導部321、322と絶縁部311、312との間で親和性が高くなるため、界面の密着力が高く、機械的強度の高い構造体1が得られる。一方、異なっている場合、例えば絶縁性を最優先にして第3樹脂43を選択することができるので、絶縁性が特に良好な絶縁部311、312が得られる。
The
・第3繊維53
第3繊維53は、絶縁部311、312の機械的特性を向上させることに寄与する。
・
The
このような第3繊維53としては、第1繊維51として前述した各種繊維から第1繊維51よりも絶縁性が大きいという観点に基づいて適宜選択される。これにより、機械的特性を損なうことなく、熱伝導部321、322よりも絶縁性が高い絶縁部311、312が得られる。
Such a
特に天然繊維や合成繊維のような樹脂繊維、セラミック繊維およびガラス繊維またはこれらの少なくとも1種を含む繊維が好ましく用いられる。このような繊維は、絶縁性が特に高いため、第3繊維53として有用である。
In particular, resin fibers such as natural fibers and synthetic fibers, ceramic fibers and glass fibers, or fibers containing at least one of them are preferably used. Such fibers are useful as the
また、第3繊維53についての特性等は、第1繊維51についての前述した特性等と同様である。
Further, the characteristics and the like of the
この他、絶縁部311、312は、パルプ、凝集剤、その他の添加剤、空孔等を含んでいてもよい。
In addition, the insulating
なお、絶縁部311、312の熱伝導率は、熱伝導部321、322の熱伝導率の60%以下であるのが好ましく、0.1〜50%であるのがより好ましく、1〜30%であるのがさらに好ましい。絶縁部311、312の熱伝導率が前記範囲内であれば、発熱部2から発生した熱を、絶縁部311、312において一時的に停滞させることができる。これにより、発熱部2から熱伝導部321、322への熱拡散の速度を適度に低下させ、絶縁部311、312全体の温度の均一化を図ることができる。その結果、熱伝導部321、322への熱の供給も均一になり、最終的には構造体1の表面加熱温度のさらなる均一化を図ることができる。
The thermal conductivity of the insulating
なお、熱伝導率が前記下限値を下回ると、絶縁部311、312の厚さによっても異なるが、熱伝導部321、322への熱伝達に時間がかかり過ぎるおそれがある。一方、熱伝導率が前記上限値を上回ると、絶縁部311、312の厚さによっては、絶縁部311、312において熱の停滞が抑えられるため、構造体1の表面加熱温度の均一化が不十分になるおそれがある。
If the thermal conductivity is lower than the lower limit, it may take too much time to transfer heat to the heat
なお、絶縁部311、312の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により測定した面内方向における熱伝導率である。また、測定に用いる試験片としては、例えば、縦10mm×横10mm×厚さ1.5mmのものが挙げられる。
The thermal conductivity of the insulating
また、本実施形態に係る絶縁部312は、その上面に設けられた溝3121を備えている。そして、溝3121には後述する発熱部2が埋め込まれている。これにより、発熱部2が固定されるとともに、発熱部2と絶縁部311、312との間が熱的に結合され易くなる。このため、熱伝達性が向上する。加えて、絶縁部311、312は、発熱部2を覆うように設けられている。これにより、発熱部2から発生した熱は、絶縁部311、312を経由することになり、前述したような表面加熱温度の均一化という効果がより確実に得られることとなる。
Further, the insulating
なお、このような溝3121は、絶縁部311側に設けられていてもよく、絶縁部311と絶縁部312の双方に設けられていてもよい。
It should be noted that such a
(発熱部)
発熱部2は、発熱し得る部位であれば、その構成は特に限定されず、例えばニクロム線のような金属線等であってもよいが、本実施形態では、第2樹脂42と第2繊維52とを含む成形体を備える。このような発熱部2は第2繊維52を含むため、この第2繊維52に発熱性を付与することによって成形体全体が発熱体として機能する。また、第2樹脂42が第2繊維52で補強されているため、軽量であるにもかかわらず高い機械的強度が得られる。このため、例えば発熱部2を細長い線状にした場合でも、断線等が生じ難く信頼性の高い発熱部2が得られる。
(Heating part)
The configuration of the
図1に示す発熱部2は、線状をなしているとともに、延在方向を反転させながら2次元状に広がっている。すなわち、図1に示す発熱部2の形状は、いわゆる「つづら折れ」になっている。
The
また、発熱部2の両端部は、それぞれ六角形の環状をなしている。この環の内側には、後述するナット101、102が挿入される。
Further, both ends of the
このような発熱部2は、通電加熱が可能になっており、両端部の間に電圧が印加されることにより、ジュール熱を発生する。
Such a
また、発熱部2が第2繊維52を含む成形体を備えていることにより、発熱部2の電気抵抗率を容易に調整することができる。すなわち、発熱部2における第2繊維52の含有量を変えることによって電気抵抗率を調整し、それに伴って発熱量を容易に調整することができる。
Further, since the
さらには、上述したような成形体を備える発熱部2は、第2繊維52の構成材料の選択にあたり、発熱量を優先にして選択することが可能になる。これにより、例えば機械的強度が小さい材料であっても第2繊維52の構成材料として選択することが可能になり、体積が小さくても発熱量の大きい発熱部2を実現することができる。
Further, the
以下、発熱部2について説明するが、以下の説明では熱伝導部321、322との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
Hereinafter, the
・第2樹脂42
第2樹脂42は、発熱部2に成形性や保形性を付与したり、第2繊維52同士の間を結着するバインダーとして機能したりする。したがって、第2樹脂42としては、このような機能を有するものであれば特に限定されないが、第1樹脂41として前述した各種樹脂から適宜選択される。
-
The
また、第2樹脂42についての特性等は、第1樹脂41についての前述した特性等と同様である。
Further, the characteristics and the like of the
なお、第2樹脂42は、第3樹脂43と同じであっても、異なっていてもよい。同じである場合、絶縁部311、312と発熱部2との間で親和性が高くなるため、界面の密着力が高く、機械的強度の高い構造体1が得られる。一方、異なっている場合、例えば絶縁性を最優先にして第2樹脂42を選択することができるので、発熱量が特に良好な発熱部2が得られる。
The
・第2繊維52
第2繊維52は、発熱部2の機械的特性を向上させるとともに、発熱性を付与する。
・
The
このような第2繊維52としては、第1繊維51として前述した各種繊維から適宜選択されるが、特に無機繊維が好ましく用いられ、金属繊維がより好ましく用いられる。無機繊維(金属繊維)は、発熱性を有するとともに、耐熱性が高い。このため、長期にわたって良好な発熱機能を有する発熱部2が得られる。その結果、信頼性の高い構造体1が得られる。
The
なお、第2繊維52は、互いに異なる2種類以上の繊維が混在したものであってもよい。その場合、例えば、1種類は無機繊維とされ、別の1種類は樹脂繊維(天然繊維または合成繊維のような有機繊維)であるような組み合わせとされる。このような組み合わせでは、発熱性と靭性のような機械的特性とを高度に両立する発熱部2が得られる。
The
その場合、例えば、第2繊維52における無機繊維の割合が3体積%以上70体積%以下であるのが好ましく、4体積%以上50体積%以下であるのがより好ましく、5体積%以上40体積%以下であるのがさらに好ましい。このような配合比に設定されることにより、発熱性と機械的特性の双方が特に良好な発熱部2が得られる。
In that case, for example, the proportion of the inorganic fiber in the
また、第2繊維52は、単繊維の状態で添加されていてもよく、複数の単繊維同士を束ねてなる繊維束の状態で添加されていてもよい。
Further, the
また、第2繊維52の平均長さは、それぞれ特に限定されないが、1mm以上であるのが好ましく、2mm以上であるのがより好ましく、4mm以上であるのがさらに好ましい。第2繊維52の平均長さを前記範囲内に設定することにより、発熱部2の機械的特性および発熱性をそれぞれ十分に高めることができる。特に第2樹脂42の機械的特性が比較的低い場合であっても、第2繊維52によってそれを十分に補うことができる。その結果、機械的特性が特に良好な発熱部2が得られる。また、第2繊維52同士が接触する確率が十分に高くなるため、第2繊維52の延在方向における導電性が特に高くなり、断線に伴う発熱機能の喪失を抑制することができる。
The average length of the
なお、第2繊維52の平均長さの上限値は、特に限定されないが、例えば100mm以下であるのが好ましく、50mm以下であるのがより好ましい。これにより、発熱部2を製造するにあたって第2繊維52を分散媒に分散させるとき、その分散性が良好になる。その結果、最終的に機械的特性に優れた発熱部2が得られる。
The upper limit of the average length of the
なお、第2繊維52の平均長さとは、発熱部2の第2樹脂42を溶解する等して100本以上の第2繊維52を取り出した後、その長さを測定し、平均した値のことをいう。
The average length of the
また、第2繊維52は、長さ20mm以上の長繊維を含んでいてもよい。第2繊維52としてこのような非常に長いものを含めることにより、発熱部2には極めて高い機械的特性が付与される。このため、例えば第1樹脂41として機械的特性が低いものを使用した場合であっても、第1繊維51によってそれを十分に補うことができる。その結果、第1樹脂41として目的とする特性に特化したもの、例えば機械的特性は多少劣るものの難燃性に優れたものを選択することが可能になり、様々な特性を有する熱伝導部321、322が得られる。併せて、発熱部2がより断線し難くなる。このため、発熱性がより良好な発熱部2が得られる。
Further, the
なお、長繊維の長さは、好ましくは25mm以上とされ、より好ましくは30mm以上とされる。 The length of the long fibers is preferably 25 mm or more, more preferably 30 mm or more.
また、長繊維の長さの上限値は、特に限定されないが、200mm以下であるのが好ましく、150mm以下であるのがより好ましい。これにより、発熱部2を製造するにあたって第2繊維52を分散媒に分散させるとき、その分散性が良好になる。その結果、最終的に機械的特性に優れた発熱部2が得られる。
The upper limit of the length of the long fiber is not particularly limited, but is preferably 200 mm or less, and more preferably 150 mm or less. As a result, when the
このような長繊維は、第2繊維52に少しでも含まれていればよいが、第2繊維52のうち10%以上の割合で含まれているのが好ましく、20〜90%の割合で含まれているのがより好ましい。これにより、長繊維によってもたらされる上述したような効果が、より確実に発現することとなる。すなわち、長繊維が支配的に存在することになるため、第2繊維52の機械的特性においても長繊維の影響が支配的になる。その結果、とりわけ機械的特性が高く断線し難い発熱部2を実現することができる。
Such long fibers may be contained in the
なお、長繊維の含有量は、発熱部2の第2樹脂42を溶解する等して100本以上の第2繊維52を取り出した後、その長さを測定し、長さが20mm以上である第2繊維52の本数の割合として求められる。
The content of the long fibers is such that the length is measured after taking out 100 or more
また、第2繊維52の平均径は、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましく、5〜80μm程度であるのがより好ましい。第2繊維52の平均径を前記範囲内に設定することにより、発熱部2の機械的特性および導電性を高めつつ、発熱部2を製造するときの成形性を高めることができる。
The average diameter of the
なお、第2繊維52の平均径とは、発熱部2の第2樹脂42を溶解する等して100本以上の第2繊維52を取り出した後、その径をそれぞれ測定し、平均した値のことをいう。
The average diameter of the
また、第2繊維52の径に対する長さの比(長さ/径)は、特に限定されないが、10以上であるのが好ましく、100以上であるのがより好ましい。これにより、第2繊維52が上記のような効果をより確実に発揮する。
The ratio (length / diameter) of the length to the diameter of the
なお、第2繊維52には、必要に応じて、カップリング剤処理、界面活性剤処理、紫外線照射処理、電子線照射処理、プラズマ照射処理等の表面処理が施されていてもよい。
The
このうち、カップリング剤としては、例えば、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランのようなアミノ基含有アルコキシシラン、およびそれらの加水分解物等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種を含むものが用いられる。 Among these, examples of the coupling agent include N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-aminopropylmethyldiethoxysilane, and γ-aminopropyltri. Amino groups such as methoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropylmethyldiethoxysilane Examples thereof include contained alkoxysilanes and their hydrolyzates, and those containing at least one of these are used.
発熱部2における第2繊維52の含有量は、特に限定されないが、第2樹脂42の1〜300体積%程度であるのが好ましく、5〜150体積%程度であるのがより好ましく、10〜120体積%程度であるのがさらに好ましい。第2繊維52の含有量を前記範囲内に設定することにより、第2樹脂42と第2繊維52との量的なバランスが最適化されるため、発熱部2の機械的特性を特に高めることができる。すなわち、第2繊維52の含有量が前記下限値を下回ると、第2繊維52が相対的に不足するため、第2樹脂42の組成や第2繊維52の長さ、構成材料等によっては、発熱部2の機械的特性および発熱性が低下するおそれがある。一方、第2繊維52が前記上限値を上回ると、第2樹脂42の含有量が相対的に不足するため、第2樹脂42の組成や第2繊維52の長さ、構成材料等によっては、発熱部2の機械的特性が低下するおそれがある。
The content of the
なお、図1に示す第2繊維52の形状は、一例であり、図示したような直線状には限定されず、いかなる形状、例えばらせん状、蛇行形状等であってもよい。
The shape of the
また、第2繊維52は、発熱部2中においていかなる方向に配向していてもよい。例えば、発熱部2の延在方向と平行に配向した第2繊維52が含まれ、かつ第2繊維52同士が接触している場合には、発熱部2の延在方向において第2繊維52が持つ発熱性が顕在化し易い。また、発熱部2の断線等の発生確率を下げることもできる。
この他、発熱部2は、パルプ、凝集剤、その他の添加剤、空孔等を含んでいてもよい。
Further, the
In addition, the
また、構造体1は、2つのナット101、102を備えている。これらのナット101、102は、絶縁部312および熱伝導部322をそれぞれ貫通している。また、ナット101は、発熱部2の一端と電気的に接触しており、ナット102は、発熱部2の他端と電気的に接触している。これにより、ナット101、102は、発熱部2と電気的に接続され、外部から電圧を印加するための外部端子となる。このため、ナット101、102を介し、発熱部2に対して容易に通電することができる。
Further, the structure 1 includes two
以上、熱伝導部321、322、絶縁部311、312、および発熱部2を備える構造体1について説明したが、この構造体1は、様々な用途に用いられる。この用途としては、例えば、ホットカーペット、ヒーターのような暖房器具、床材、壁材、天井材のような建物用内装材、航空機用内装材(例えばキャビン天井パネル、キャビン内装パネル、キャビン床面、コックピット天井パネル、コックピット内装パネル、コックピット床面、手荷物ロッカー壁、収納ロッカー壁、ドア内張、化粧室用内装材等)、自動車用内装材、船舶用内装材、鉄道用内装材、宇宙船用内装材のような輸送機器用内装材等が挙げられる。
The structure 1 including the heat
(構造体の物性)
ここで、構造体1の曲げ強度は、特に限定されないが、50〜700MPa程度であるのが好ましく、70〜650MPa程度であるのがより好ましく、100〜600MPa程度であるのがさらに好ましい。これにより、十分に機械的特性が高い構造体1が得られる。
(Physical characteristics of the structure)
Here, the bending strength of the structure 1 is not particularly limited, but is preferably about 50 to 700 MPa, more preferably about 70 to 650 MPa, and even more preferably about 100 to 600 MPa. As a result, the structure 1 having sufficiently high mechanical properties can be obtained.
なお、構造体1の曲げ強度は、室温(25℃)において、ISO178:2001に規定されている試験方法に準じて測定される。 The bending strength of the structure 1 is measured at room temperature (25 ° C.) according to the test method specified in ISO178: 2001.
また、構造体1の比強度は、50〜700MPa・(g/cm3)−1とされる。これにより、軽量化と機械的特性の向上との両立が図られた構造体が得られる。なお、比強度が前記下限値を下回ると、重い割には曲げ強度が小さいといえるので、例えば輸送機器用内装材のように、軽量化と高い機械的特性の双方を求められる分野の構造材料としては不適当になるおそれがある。一方、比強度が前記上限値を上回ると、軽い割には曲げ強度が大きいといえるが、その他の物性とのバランスによっては耐衝撃性が低下したり、製造条件によるバラツキが出やすくなるため、製造歩留まりを高め難くなったりするおそれがある。 The specific strength of the structure 1 is 50 to 700 MPa · (g / cm 3 ) -1 . As a result, a structure that achieves both weight reduction and improved mechanical properties can be obtained. If the specific strength is lower than the lower limit, it can be said that the bending strength is small for the heavy weight. Therefore, structural materials in fields where both weight reduction and high mechanical properties are required, such as interior materials for transportation equipment. May be inappropriate. On the other hand, if the specific strength exceeds the upper limit, it can be said that the bending strength is large for its light weight, but the impact resistance is lowered depending on the balance with other physical properties, and variations due to manufacturing conditions are likely to occur. It may be difficult to increase the manufacturing yield.
また、構造体1の比強度は、100〜700MPa・(g/cm3)−1程度であるのがより好ましく、150〜650MPa・(g/cm3)−1程度であるのがさらに好ましい。 Further, the specific strength of the structure 1, more preferably from 100~700MPa · (g / cm 3) about -1, and even more preferably 150~650MPa · (g / cm 3) of about -1.
なお、構造体1の比強度は、曲げ強度(単位:MPa)を密度(単位:g/cm3)で除することによって求められる。 The specific strength of the structure 1 is obtained by dividing the bending strength (unit: MPa) by the density (unit: g / cm 3).
また、構造体1の比弾性率は、特に限定されないが、2〜40GPa・(g/cm3)−1程度であるのが好ましく、3〜37GPa・(g/cm3)−1程度であるのがより好ましく、4〜35GPa・(g/cm3)−1程度であるのがさらに好ましい。これにより、軽量化と機械的特性の向上との両立が図られた構造体1が得られる。 The specific elastic modulus of the structure 1 is not particularly limited, but is preferably about 2 to 40 GPa · (g / cm 3) -1 , and is preferably about 3 to 37 GPa · (g / cm 3 ) -1. Is more preferable, and it is more preferably about 4 to 35 GPa · (g / cm 3 ) -1 . As a result, the structure 1 in which both weight reduction and improvement of mechanical characteristics are achieved can be obtained.
なお、構造体1の比弾性率は、曲げ弾性率(単位:GPa)を密度(単位:g/cm3)で除することによって求められる。そして、曲げ弾性率は、室温(25℃)において、ISO178:2001に規定されている試験方法に準じて測定される。 The specific elastic modulus of the structure 1 is obtained by dividing the flexural modulus (unit: GPa) by the density (unit: g / cm 3). The flexural modulus is measured at room temperature (25 ° C.) according to the test method specified in ISO178: 2001.
また、構造体1の密度は、特に限定されないが、0.05〜1.6g/cm3程度であるのが好ましく、0.1〜1.55g/cm3程度であるのがより好ましく、0.2〜1.5g/cm3程度であるのがさらに好ましい。これにより、軽量化と機械的特性の向上とを両立させた構造体1が得られる。 Further, the density of the structure 1 is not particularly limited, but is preferably 0.05~1.6g / cm 3 or so, more preferably from 0.1~1.55g / cm 3 approximately, 0 It is more preferably about 2 to 1.5 g / cm 3. As a result, the structure 1 having both weight reduction and improvement of mechanical properties can be obtained.
なお、密度は、JIS K 7112:1999にA法として規定されている試験方法に準じて測定される。 The density is measured according to the test method specified as Method A in JIS K 7112: 1999.
<内装材>
次に、本発明の内装材の実施形態について説明する。
図5は、本発明の内装材の実施形態を模式的に示す斜視図である。
<Interior material>
Next, an embodiment of the interior material of the present invention will be described.
FIG. 5 is a perspective view schematically showing an embodiment of the interior material of the present invention.
図5に示す内装材100は、航空機用の内装材であって、窓となる開口部110が形成された構造体1を備える。これにより、軽量化と高い機械的特性とを両立させた内装材100が実現される。また、図示しない発熱部を備えているため、内装材100は空調システムの一部として用いられる。このような内装材100は、表面加熱温度の均一化が図られていることによって、搭乗者に快適な温度環境を提供することが可能になる。また、空気中の水蒸気を減少させたり、空気を汚染させたりしないため、かかる観点からも快適な環境を維持し得る空調システムを構築することができる。
The
<構造体の製造方法>
構造体1は、いかなる方法で製造されたものであってもよいが、後述するような抄造体を加圧、成形してなる成形体であるのが好ましい。抄造体は、繊維を含む分散液を抄きとることによって得られる、繊維が分散した複合体である。このような抄造体によれば、比較的長い繊維同士が絡み合っているため、機械的強度をより高め易い。また、繊維の構成材料を適宜選択することによって、繊維由来の物性が付与された成形体を容易に製造することができる。
<Manufacturing method of structure>
The structure 1 may be manufactured by any method, but it is preferably a molded body obtained by pressurizing and molding a papermaking body as described later. The papermaking body is a complex in which fibers are dispersed, which is obtained by making a dispersion liquid containing fibers. According to such a papermaking body, since relatively long fibers are entangled with each other, it is easy to increase the mechanical strength. Further, by appropriately selecting the constituent material of the fiber, it is possible to easily produce a molded product to which the physical characteristics derived from the fiber are imparted.
なお、繊維を含む複合体としては、抄造体以外(例えば、繊維フィラーを含む組成物の射出成形体、押出成形体等)のものが用いられてもよいが、特に長い繊維を均一に分散させた複合体が実現可能であるという観点からも、抄造体が好ましく用いられる。 As the composite containing fibers, those other than the abstracted body (for example, an injection molded body of a composition containing a fiber filler, an extruded body, etc.) may be used, but particularly long fibers are uniformly dispersed. From the viewpoint that the complex is feasible, the abstract is preferably used.
図6〜図10は、それぞれ図4に示す構造体1を製造する方法の一例(抄造法)を説明するための図である。なお、図7〜図10では、説明の便宜上、図4に示す構造体の一部を製造する方法を例に説明している。 6 to 10 are diagrams for explaining an example (papermaking method) of a method for manufacturing the structure 1 shown in FIG. 4, respectively. In addition, in FIGS. 7 to 10, for convenience of explanation, the method of manufacturing a part of the structure shown in FIG. 4 is described as an example.
構造体1の製造方法は、第2樹脂42と第2繊維52とを含む第2分散液72を調製する工程と、第2分散液72から第2素形体82を抄造する工程と、第3樹脂43と第3繊維53とを含む第3分散液73を調製する工程と、第3分散液73から第3素形体83を抄造する工程と、第1樹脂41と第1繊維51とを含む第1分散液71を調製する工程と、第1分散液71から第1素形体81を抄造する工程と、第1素形体81、第2素形体82および第3素形体83を重ね合わせた状態で加熱しつつ加圧成形することにより、構造体1を得る工程と、を有する。以下、各工程について順次説明する。
The method for producing the structure 1 includes a step of preparing a
[1]まず、図6に示すように、第2樹脂42と第2繊維52とこれらを分散させる分散媒92とを含む第2分散液72を調製する。調製した第2分散液72は、十分に撹拌、混合される。なお、第2分散液72には、必要に応じて、前述した凝集剤やパルプ、その他の添加剤等が添加されていてもよい。
[1] First, as shown in FIG. 6, a
本工程における第2樹脂42の形状は、特に限定されず、例えば、略球形粒子状、薄膜粒子状等の粒子状(粉状)または繊維状とされる。これにより、後述する抄造において、第2繊維52とともに第2樹脂42を抄きとることができる。その結果、第2樹脂42と第2繊維52とを絡み合わせることができ、強固な発熱部2を製造可能な第2素形体82が得られる。
The shape of the
なお、第2樹脂42が熱硬化性樹脂を含む場合、その熱硬化性樹脂は半硬化状態であることが好ましい。半硬化の熱硬化性樹脂は、第2素形体82を製造後、加熱、加圧によって所望の形状に成形されて硬化に至る。これにより、熱硬化性樹脂の特性を生かした発熱部2が得られることとなる。
When the
また、分散媒92としては、第2樹脂42や第2繊維52を溶解させ難く、かつ、第2樹脂42や第2繊維52を分散させる過程において揮発し難いものが好ましく用いられる。また、脱溶媒させ易いものが好ましく用いられる。かかる観点から、分散媒92の沸点は50〜200℃程度であるのが好ましい。
Further, as the
分散媒92としては、例えば、水、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、エチレングリコールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノンのようなケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸メチルのようなエステル類、テトラヒドロフラン、イソプロピルエーテル、ジオキサン、フルフラールのようなエーテル類等が挙げられ、これらのうちの少なくとも1種が用いられる。
Examples of the
これらの中でも、水が好ましく用いられる。水は、入手が容易であり、環境負荷が低く安全性も高いことから、分散媒92として有用である。
Of these, water is preferably used. Water is useful as a
また、第2分散液72における分散媒92の含有量は、特に限定されないが、固形分総量に対して10質量倍以上1000質量倍以下程度であるのが好ましい。
The content of the
また、発熱部2に空孔を形成する場合には、第2分散液72に熱膨張性を有するマイクロカプセルを添加するようにしてもよい。このマイクロカプセルは、加熱されたときに膨張し、空孔となる。
Further, when forming holes in the
この熱膨張性を有するマイクロカプセルとは、揮発性の液体発泡剤を、ガスバリア性を有する熱可塑性シェルポリマーによりマイクロカプセル化した粒子である。このようなマイクロカプセルは、次のようなメカニズムにより、発泡剤として機能するものである。マイクロカプセルが加熱されると、カプセルの外殻が軟化しつつ、カプセルに内包した液体発泡剤が気化し圧力が増加する。その結果、カプセルが膨張し、中空球状粒子が形成される。この中空球状粒子は、加圧成形後においても残存するため、結果的に空孔の形成に寄与する。 The thermally expandable microcapsules are particles obtained by microencapsulating a volatile liquid foaming agent with a thermoplastic shell polymer having a gas barrier property. Such microcapsules function as a foaming agent by the following mechanism. When the microcapsules are heated, the outer shell of the capsule softens, and the liquid foaming agent contained in the capsule evaporates and the pressure increases. As a result, the capsule expands and hollow spherical particles are formed. Since the hollow spherical particles remain even after pressure molding, they contribute to the formation of pores as a result.
液体発泡剤としては、例えば、イソペンタン、イソブタン、イソプロパン等といった低沸点の炭化水素が挙げられる。 Examples of the liquid foaming agent include low boiling point hydrocarbons such as isopentane, isobutane, and isopropane.
熱可塑性シェルポリマーとしては、例えば、ポリアクリロニトリル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニリデン−メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニリデン−エチルメタクリレート、アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート等が挙げられ、これらを単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いるようにしてもよい。 Examples of the thermoplastic shell polymer include polyacrylonitrile, vinylidene chloride-acrylonitrile copolymer, vinylidene chloride-methylmethacrylate copolymer, vinylidene chloride-ethylmethacrylate, acrylonitrile-methylmethacrylate copolymer, acrylonitrile-ethylmethacrylate and the like. These may be used alone or in combination of two or more.
マイクロカプセルとしては、例えば、エクスパンセル(日本フェライト社製)、マイクロスフェアーF50、マイクロスフェアーF60(以上、松本油脂製薬社製)、アドバンセルEM(積水化学工業社製)といった市販品を用いることができる。 Examples of microcapsules include commercially available products such as Expancel (manufactured by Nippon Ferrite Co., Ltd.), Microsphere F50, Microsphere F60 (manufactured by Matsumoto Yushi Pharmaceutical Co., Ltd.), and Advansel EM (manufactured by Sekisui Chemical Co., Ltd.). Can be used.
マイクロカプセルの添加量は、第2樹脂42の0.05〜10質量%程度とするのが好ましく、0.1〜5質量%程度とするのがより好ましい。
The amount of the microcapsules added is preferably about 0.05 to 10% by mass, more preferably about 0.1 to 5% by mass of the
[2]続いて、図7(a)に示すように、調製した第2分散液72から第2素形体82を抄造する。これにより、発熱部2を製造するための第2素形体82を得る(図7(b)参照)。
[2] Subsequently, as shown in FIG. 7A, the
具体的には、まず、図7(a)に示すように、底面にフィルター712が設けられた容器70を用意する。
Specifically, first, as shown in FIG. 7A, a
次に、容器70内に第2分散液72を供給する。そして、第2分散液72中の分散媒92を、フィルター712を介して容器70の底面から外部へ排出する。これにより、第2分散液72中の分散質である第2樹脂42と第2繊維52とがフィルター712上に残存する(抄造)。この残存物を乾燥させることにより、第2素形体82を得る。
Next, the
このとき、フィルター712の形状を適宜選択することにより、所望の形状を有する第2素形体82を製造することができる。ここでは、発熱部2の形状に対応した細長い凹部712aを備えた形状に成形されたフィルター712を用いる(図7(a)参照)。また、必要に応じて、フィルター712のうち、凹部712a以外の部位にマスク(図示せず)を配置するようにしてもよい。これにより、この部位のフィルター712が塞がれるため、必要としない部位での抄造を防止することができる。これにより、第2素形体82の形状をより正確に規定することができる。
At this time, by appropriately selecting the shape of the
このようにして得られた第2素形体82は、分散媒92を含んでいても、含んでいなくてもよい。
The
また、第2素形体82をさらに目的とする形状に切断してもよい。なお、この切断を前提とする場合には、フィルターとして汎用的な形状(例えば平板状)のものを使用するようにしてもよい。
Further, the
また、第2素形体82の形成後、必要に応じて、プレス型同士の間に第2素形体82を配置し、プレス型間に設けられたキャビティーによって第2素形体82を圧縮する。これにより、第2素形体82に残存していた分散媒92を十分に排出し、第2素形体82を乾燥させることができる。
なお、必要に応じて、さらに乾燥機等で乾燥させるようにしてもよい。
Further, after the formation of the
If necessary, it may be further dried with a dryer or the like.
第2素形体82における第2繊維52の含有量は、特に限定されないが、第2樹脂42の20〜300体積%程度であるのが好ましく、30〜150体積%程度であるのがより好ましく、40〜90体積%程度であるのがさらに好ましい。第2繊維52の含有量を前記範囲内に設定することにより、第2樹脂42と第2繊維52との量的なバランスが最適化されるため、第2素形体82の保形性を高めつつ、機械的特性および導電性が高い発熱部2が得られる。
The content of the
[3]次に、図8(a)に示すように、第3樹脂43と第3繊維53とこれらを分散させる分散媒93とを含む第3分散液73を調製する。調製した第3分散液73は、十分に撹拌、混合される。なお、第3分散液73には、必要に応じて、前述した凝集剤やパルプ、その他の添加剤等が添加されていてもよい。
また、第3分散液73の各種特性等は、第2分散液72と同様に設定可能である。
[3] Next, as shown in FIG. 8A, a
Further, various characteristics of the
[4]続いて、図8(a)に示すように、調製した第3分散液73から第3素形体83を抄造する。これにより、絶縁部311、312を製造するための第3素形体83を得る(図8(b)参照)。
[4] Subsequently, as shown in FIG. 8A, the
具体的には、まず、図8(a)に示すように、底面にフィルター713が設けられた容器70を用意する。
Specifically, first, as shown in FIG. 8A, a
次に、容器70内に第3分散液73を供給する。そして、第3分散液73中の分散媒93を、フィルター713を介して容器70の底面から外部へ排出する。これにより、第3分散液73中の分散質である第3樹脂43と第3繊維53とがフィルター713上に残存する(抄造)。この残存物を乾燥させることにより、第3素形体83を得る。
Next, the
このとき、フィルター713の形状を適宜選択することにより、所望の形状を有する第3素形体83を製造することができる。ここでは、一例として、絶縁部311の形状に対応した平坦なフィルター713を用いる(図8(a)参照)。また、必要に応じて、フィルター713のうち、抄造させない部位にマスク(図示せず)を配置するようにしてもよい。これにより、この部位のフィルター713が塞がれるため、必要としない部位での抄造を防止することができる。これにより、第3素形体83の形状をより正確に規定することができる。
At this time, by appropriately selecting the shape of the
このようにして得られた第3素形体83は、分散媒93を含んでいても、含んでいなくてもよい。
The
また、第3素形体83をさらに目的とする形状に切断してもよい。なお、この切断を前提とする場合には、フィルターとして汎用的な形状(例えば平板状)のものを使用するようにしてもよい。
以後、第2素形体82の場合と同様にして乾燥させる。
Further, the
After that, it is dried in the same manner as in the case of the
[5]次に、図9(a)に示すように、第1樹脂41と第1繊維51とこれらを分散させる分散媒91とを含む第1分散液71を調製する。調製した第1分散液71は、十分に撹拌、混合される。なお、第1分散液71には、必要に応じて、前述した凝集剤やパルプ、その他の添加剤等が添加されていてもよい。
また、第1分散液71の各種特性等は、第2分散液72と同様に設定可能である。
[5] Next, as shown in FIG. 9A, a
Further, various characteristics of the
[6]続いて、図9(a)に示すように、調製した第1分散液71から第1素形体81を抄造する。これにより、熱伝導部321、322を製造するための第1素形体81を得る(図9(b)参照)。
[6] Subsequently, as shown in FIG. 9A, the first
具体的には、まず、図9(a)に示すように、底面にフィルター711が設けられた容器70を用意する。
Specifically, first, as shown in FIG. 9A, a
次に、容器70内に第1分散液71を供給する。そして、第1分散液71中の分散媒91を、フィルター711を介して容器70の底面から外部へ排出する。これにより、第1分散液71中の分散質である第1樹脂41と第1繊維51とがフィルター711上に残存する(抄造)。この残存物を乾燥させることにより、第1素形体81を得る。
Next, the
このとき、フィルター711の形状を適宜選択することにより、所望の形状を有する第1素形体81を製造することができる。ここでは、一例として、熱伝導部321の形状に対応した平坦なフィルター711を用いる(図9(a)参照)。
At this time, by appropriately selecting the shape of the
このようにして得られた第1素形体81は、分散媒91を含んでいても、含んでいなくてもよい。
The
また、第1素形体81をさらに目的とする形状に切断してもよい。なお、この切断を前提とする場合には、フィルターとして汎用的な形状(例えば平板状)のものを使用するようにしてもよい。
Further, the
以後、第2素形体82の場合と同様にして乾燥させる。さらにその後、乾燥体を目的とする形状に切断してもよい。
After that, it is dried in the same manner as in the case of the
[7]次に、図10に示すように、第2素形体82を挟んで2枚の第3素形体83を積層する。続いて、この積層体を挟んで2枚の第1素形体81を積層し、積層体84を得る。なお、この積層体84には、図示しないナット101、102(図1参照)も配置される。
[7] Next, as shown in FIG. 10, two third element forms 83 are laminated with the
次に、これらの積層体を、成形型901と成形型902との間に配置する。そして、成形型901と成形型902との間に設けられたキャビティーによって積層体84を加圧成形する。これにより、積層体84中の第1樹脂41、第2樹脂42および第3樹脂43のうちの少なくとも一部を溶融させ、その後固化(硬化)させることによって構造体1が得られる。
Next, these laminated bodies are placed between the molding dies 901 and the molding dies 902. Then, the
具体的には、成形型901、902同士の間に設けられたキャビティーによって積層体84を加圧成形するが、このとき、積層体84は同時に加熱されるため、第1樹脂41、第2樹脂42および第3樹脂43の少なくとも一部が溶融し、第1繊維51、第2繊維52および第3繊維53の間に流れ込み、これらを結着する。その後、第1樹脂41、第2樹脂42および第3樹脂43が硬化することによって、構造体1が得られる。
Specifically, the
このような加圧成形を行うことにより、発熱部2を内包する一体構造であって寸法精度の高い構造体1が得られる。このため、内装材等に好適な構造体1が得られる。
By performing such pressure molding, a structure 1 having an integral structure including the
加圧成形における加熱温度は、第1樹脂41、第2樹脂42および第3樹脂43の組成等に応じて適宜設定されるが、一例として150〜350℃程度であるのが好ましく、160〜300℃程度であるのがより好ましい。
The heating temperature in the pressure molding is appropriately set according to the composition of the
また、このときの加熱時間は、加熱温度に応じて適宜設定されるが、1〜180分程度であるのが好ましく、5〜60分程度であるのがより好ましい。 The heating time at this time is appropriately set according to the heating temperature, but is preferably about 1 to 180 minutes, more preferably about 5 to 60 minutes.
また、このときの加圧力は、加熱温度や加熱時間に応じて適宜設定されるが、0.05〜100MPa程度であるのが好ましく、0.1〜90MPa程度であるのがより好ましく、0.2〜80MPa程度であるのがさらに好ましい。 The pressing force at this time is appropriately set according to the heating temperature and the heating time, but is preferably about 0.05 to 100 MPa, more preferably about 0.1 to 90 MPa, and 0. It is more preferably about 2 to 80 MPa.
なお、本工程における条件を適宜変更することにより、構造体1の空孔率を調整することが可能である。例えば、加熱温度を低くしたり、加熱時間を短くしたり、加圧力を小さくしたりしたときには、比較的空孔率の大きい構造体1を得ることができる。一方、加熱温度を高くしたり、加熱時間を長くしたり、加圧力を大きくしたりしたときには、比較的空孔率の小さい構造体1を得ることができる。 The porosity of the structure 1 can be adjusted by appropriately changing the conditions in this step. For example, when the heating temperature is lowered, the heating time is shortened, or the pressing force is reduced, the structure 1 having a relatively large porosity can be obtained. On the other hand, when the heating temperature is raised, the heating time is lengthened, or the pressing force is increased, the structure 1 having a relatively small porosity can be obtained.
また、上記製造方法の工程順序は適宜入れ替わっていてもよい。例えば、上記のように第1素形体81、第2素形体82および第3素形体83を個別に製造する場合、その製造順序は特に限定されない。
Moreover, the process order of the above-mentioned manufacturing method may be changed as appropriate. For example, when the
以上、本発明の構造体および内装材を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。 The structure and interior material of the present invention have been described above based on the illustrated embodiments, but the present invention is not limited thereto.
例えば、本発明の構造体および内装材は、前記実施形態に任意の要素が付加されたものであってもよい。 For example, the structure and interior material of the present invention may have any element added to the above embodiment.
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.構造体の製造
(実施例1)
[1]まず、以下の原料を水に加え、ディスパーザーで20分間撹拌した。これにより、固形分濃度0.6質量%の第1分散液を得た。なお、各原料の詳細、配合比は表1に示す通りである。
Next, specific examples of the present invention will be described.
1. 1. Manufacture of structure (Example 1)
[1] First, the following raw materials were added to water, and the mixture was stirred with a disperser for 20 minutes. As a result, a first dispersion having a solid content concentration of 0.6% by mass was obtained. The details and compounding ratio of each raw material are as shown in Table 1.
・レゾール型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、PR−51723)
・炭素繊維(三菱ケミカル株式会社製、ピッチ系炭素繊維、平均長さ6mm、平均径11μm)
・黒鉛粉末(昭和電工株式会社製、UF−G30、平均径10μm)
・アラミドパルプ(デュポン社製、パラアラミドパルプ)
-Resol type phenol resin (manufactured by Sumitomo Bakelite Co., Ltd., PR-51723)
・ Carbon fiber (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, pitch-based carbon fiber, average length 6 mm, average diameter 11 μm)
-Graphite powder (manufactured by Showa Denko KK, UF-G30, average diameter 10 μm)
・ Aramid pulp (DuPont, para-aramid pulp)
[2]次に、得られた第1分散液に、あらかじめ水に溶解させた凝集剤(ポリエチレンオキシド、分子量1000000)を、上述した固形分に対して0.2質量%の割合で添加し、固形分を凝集させた。 [2] Next, an agglutinant (polyethylene oxide, molecular weight 1000000) previously dissolved in water was added to the obtained first dispersion at a ratio of 0.2% by mass with respect to the above-mentioned solid content. The solid content was aggregated.
[3]次に、第1分散液を、30メッシュの金属網(スクリーン)でろ過し、凝集物を圧力3MPaで脱水プレスして水を除去した。 [3] Next, the first dispersion was filtered through a 30-mesh metal net (screen), and the agglomerates were dehydrated and pressed at a pressure of 3 MPa to remove water.
次に、脱水した凝集物を、70℃で3時間乾燥させて、熱伝導部を形成するための第1素形体を得た。 Next, the dehydrated agglomerates were dried at 70 ° C. for 3 hours to obtain a first element form for forming a heat conductive portion.
[4]次に、以下の原料を水に加え、ディスパーザーで20分間撹拌した。これにより、固形分濃度0.6質量%の第2分散液を得た。なお、各原料の詳細、配合比は表1に示す通りである。 [4] Next, the following raw materials were added to water, and the mixture was stirred with a disperser for 20 minutes. As a result, a second dispersion having a solid content concentration of 0.6% by mass was obtained. The details and compounding ratio of each raw material are as shown in Table 1.
・レゾール型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、PR−51723)
・アラミド繊維(帝人株式会社製、T32PNW、平均長さ3mm、平均径12μm)
・ステンレス鋼繊維(日本精線株式会社製、SUS316L、平均長さ5mm、平均径10μm)
・アラミドパルプ(デュポン社製、パラアラミドパルプ)
-Resol type phenol resin (manufactured by Sumitomo Bakelite Co., Ltd., PR-51723)
-Aramid fiber (manufactured by Teijin Limited, T32PNW,
-Stainless steel fiber (manufactured by Nippon Seisen Co., Ltd., SUS316L, average length 5 mm, average diameter 10 μm)
・ Aramid pulp (DuPont, para-aramid pulp)
[5]次に、得られた第2分散液に、あらかじめ水に溶解させた凝集剤(ポリエチレンオキシド、分子量1000000)を、上述した固形分に対して0.2質量%の割合で添加し、固形分を凝集させた。 [5] Next, an agglutinant (polyethylene oxide, molecular weight 1000000) previously dissolved in water was added to the obtained second dispersion at a ratio of 0.2% by mass with respect to the above-mentioned solid content. The solid content was aggregated.
[6]次に、第2分散液を、30メッシュの金属網(スクリーン)でろ過し、凝集物を圧力3MPaで脱水プレスして水を除去した。 [6] Next, the second dispersion was filtered through a 30-mesh metal net (screen), and the agglomerates were dehydrated and pressed at a pressure of 3 MPa to remove water.
次に、脱水した凝集物を、70℃で3時間乾燥させて、発熱部を形成するための第2素形体を得た。 Next, the dehydrated agglomerates were dried at 70 ° C. for 3 hours to obtain a second element form for forming a heat-generating portion.
[7]次に、以下の原料を水に加え、ディスパーザーで20分間撹拌した。これにより、固形分濃度0.6質量%の第3分散液を得た。なお、各原料の詳細、配合比は表1に示す通りである。 [7] Next, the following raw materials were added to water, and the mixture was stirred with a disperser for 20 minutes. As a result, a third dispersion having a solid content concentration of 0.6% by mass was obtained. The details and compounding ratio of each raw material are as shown in Table 1.
・レゾール型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、PR−51723)
・アラミド繊維(帝人株式会社製、品番T32PNW、平均長さ3mm、平均径12μm)
・アラミドパルプ(デュポン社製、パラアラミドパルプ)
-Resol type phenol resin (manufactured by Sumitomo Bakelite Co., Ltd., PR-51723)
-Aramid fiber (manufactured by Teijin Limited, product number T32PNW,
・ Aramid pulp (DuPont, para-aramid pulp)
[8]次に、得られた第3分散液に、あらかじめ水に溶解させた凝集剤(ポリエチレンオキシド、分子量1000000)を、上述した固形分に対して0.2質量%の割合で添加し、固形分を凝集させた。 [8] Next, a flocculant (polyethylene oxide, molecular weight 1000000) previously dissolved in water was added to the obtained third dispersion at a ratio of 0.2% by mass with respect to the above-mentioned solid content. The solid content was aggregated.
[9]次に、第3分散液を、30メッシュの金属網(スクリーン)でろ過し、凝集物を圧力3MPaで脱水プレスして水を除去した。 [9] Next, the third dispersion was filtered through a 30-mesh metal net (screen), and the agglomerates were dehydrated and pressed at a pressure of 3 MPa to remove water.
次に、脱水した凝集物を、70℃で3時間乾燥させて、絶縁部を形成するための第3素形体を得た。 Next, the dehydrated agglomerates were dried at 70 ° C. for 3 hours to obtain a third element form for forming an insulating portion.
[10]次に、成形型のキャビティー内に、第1素形体、第3素形体、第2素形体、第3素形体および第1素形体をこの順で積層してなる積層体を配置した。また、このとき、第2素形体と接触するように金属ナットを埋め込んだ。 [10] Next, in the cavity of the molding die, a laminate formed by laminating the first element, the third element, the second element, the third element, and the first element in this order is arranged. did. At this time, a metal nut was embedded so as to be in contact with the second element.
次に、成形型を加熱しつつ、積層体を加圧成形した。このときの加熱温度を180℃、加圧力を40MPa、加圧時間を10分間とした。 Next, the laminate was pressure-molded while heating the molding die. At this time, the heating temperature was 180 ° C., the pressing force was 40 MPa, and the pressurizing time was 10 minutes.
以上により、発熱部、2つの絶縁部および2つの熱伝導部を含む構造体(図4参照)を得た。なお、この構造体における発熱部の厚さは0.5mm、絶縁部の厚さは1mm、熱伝導部の厚さは1mmであった。また、構造体の平面視形状は、縦10cm×横10cmの正方形であった。 As a result, a structure (see FIG. 4) including a heat generating portion, two insulating portions, and two heat conductive portions was obtained. The thickness of the heat generating portion in this structure was 0.5 mm, the thickness of the insulating portion was 1 mm, and the thickness of the heat conductive portion was 1 mm. The plan-view shape of the structure was a square having a length of 10 cm and a width of 10 cm.
(実施例2〜4)
第1〜第3素形体の構成を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして構造体を得た。
(Examples 2 to 4)
A structure was obtained in the same manner as in Example 1 except that the configurations of the first to third elemental forms were shown in Table 1.
(実施例5)
実施例1の[1]〜[3]の工程に代えて、以下の[a]〜[c]の工程を経て製造した第1素形体を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして構造体を得た。
(Example 5)
The same as in Example 1 except that the first element form produced through the following steps [a] to [c] is used instead of the steps [1] to [3] of Example 1. Obtained the structure.
[a]まず、以下の原料を水に加え、ディスパーザーで20分間撹拌した。これにより、固形分濃度0.6質量%の分散液を得た。なお、各原料の詳細、配合比は表1に示す通りである。 [A] First, the following raw materials were added to water, and the mixture was stirred with a disperser for 20 minutes. As a result, a dispersion having a solid content concentration of 0.6% by mass was obtained. The details and compounding ratio of each raw material are as shown in Table 1.
・レゾール型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、PR−51723)
・エポキシ樹脂(三菱ケミカル株式会社製、YX1002)
・アラミドパルプ(デュポン社製、パラアラミドパルプ)
・窒化ホウ素粉末(JFEスチール株式会社製、HP−40、平均径7μm)
・PBO繊維(東洋紡株式会社製、ZYLON−HM、平均径10μm)
・増粘剤(クニミネ工業株式会社製、スメクトン)
-Resol type phenol resin (manufactured by Sumitomo Bakelite Co., Ltd., PR-51723)
-Epoxy resin (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, YX1002)
・ Aramid pulp (DuPont, para-aramid pulp)
-Boron nitride powder (manufactured by JFE Steel Corporation, HP-40, average diameter 7 μm)
・ PBO fiber (manufactured by Toyobo Co., Ltd., ZYLON-HM, average diameter 10 μm)
・ Thickener (Smecton, manufactured by Kunimine Kogyo Co., Ltd.)
[b]次に、得られた分散液に、あらかじめ水に溶解させた凝集剤(ポリエチレンオキシド、分子量1000000)を、上述した固形分に対して0.2質量%の割合で添加し、固形分を凝集させた。 [B] Next, a flocculant (polyethylene oxide, molecular weight 1,000,000) previously dissolved in water was added to the obtained dispersion at a ratio of 0.2% by mass with respect to the above-mentioned solid content, and the solid content was added. Was aggregated.
[c]次に、この分散液を、30メッシュの金属網(スクリーン)でろ過し、凝集物を圧力3MPaで脱水プレスして水を除去した。
次に、脱水した凝集物を、70℃で3時間乾燥させて、第1素形体を得た。
[C] Next, this dispersion was filtered through a 30-mesh metal net (screen), and the agglomerates were dehydrated and pressed at a pressure of 3 MPa to remove water.
Next, the dehydrated agglomerates were dried at 70 ° C. for 3 hours to obtain a first element form.
(実施例6)
第3素形体の製造を省略した以外は、実施例7と同様にして構造体を得た。なお、本実施例で得られた構造体は、発熱部と熱伝導部(放熱部)とを含むものである。すなわち、本実施例で得られた構造体は、熱伝導部が絶縁性を有していることから、実施例7の構造体から絶縁部を省略してなるものに、ほぼ相当する。
(Example 6)
A structure was obtained in the same manner as in Example 7 except that the production of the third elemental form was omitted. The structure obtained in this embodiment includes a heat generating portion and a heat conducting portion (heat radiating portion). That is, since the heat conductive portion has an insulating property, the structure obtained in the present embodiment substantially corresponds to the structure in which the insulating portion is omitted from the structure of the seventh embodiment.
(実施例7〜10)
第1〜第3素形体の構成を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして構造体を得た。なお、表1に示す熱可塑性樹脂は、以下のとおりである。
・PPS:ポリフェニレンサルファイド
・PEI:ポリエーテルイミド
(Examples 7 to 10)
A structure was obtained in the same manner as in Example 1 except that the configurations of the first to third elemental forms were shown in Table 1. The thermoplastic resins shown in Table 1 are as follows.
・ PPS: Polyphenylene sulfide ・ PEI: Polyetherimide
(比較例1、2)
第1〜第3素形体の構成を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして構造体を得た。
(Comparative Examples 1 and 2)
A structure was obtained in the same manner as in Example 1 except that the configurations of the first to third elemental forms were shown in Table 1.
2.構造体の評価
2.1 表面加熱温度の均一性の評価
各実施例および各比較例の構造体の発熱部に20〜22Wとなるように電力を調整しながら通電し、発熱させた。
2. 2. Evaluation of the structure 2.1 Evaluation of uniformity of surface heating temperature The heat-generating part of the structure of each Example and each comparative example was energized while adjusting the electric power so as to be 20 to 22 W to generate heat.
次いで、赤外線サーモグラフィーを用いて、構造体の表面の温度分布を観測した。
次いで、構造体の表面の中央部(中心から80mm角の範囲)における温度分布を測定した。そして、温度分布の標準偏差を算出し比較を行った。
Then, infrared thermography was used to observe the temperature distribution on the surface of the structure.
Next, the temperature distribution in the central part (range of 80 mm square from the center) of the surface of the structure was measured. Then, the standard deviation of the temperature distribution was calculated and compared.
<温度差の評価基準>
◎:標準偏差が5未満である
○:標準偏差が5以上8未満である
△:標準偏差が8以上10未満である
×:標準偏差が10以上である
評価結果を表1に示す。
<Evaluation criteria for temperature difference>
⊚: Standard deviation is less than 5 ○: Standard deviation is 5 or more and less than 8 Δ: Standard deviation is 8 or more and less than 10 ×: Standard deviation is 10 or more The evaluation results are shown in Table 1.
2.2 曲げ強度の評価
各実施例および各比較例の構造体について、ISO178:2001に準拠した方法により、曲げ強度を25℃において測定した。
次いで、測定した曲げ強度を、以下の評価基準に照らして評価した。
2.2 Evaluation of bending strength For the structures of each example and each comparative example, the bending strength was measured at 25 ° C. by a method according to ISO178: 2001.
Then, the measured bending strength was evaluated against the following evaluation criteria.
<曲げ強度の評価基準>
◎:曲げ強度が200MPa以上である
○:曲げ強度が100MPa以上200MPa未満である
△:曲げ強度が50MPa以上100MPa未満である
×:曲げ強度が50MPa未満である
評価結果を表1に示す。
<Evaluation criteria for bending strength>
⊚: Bending strength is 200 MPa or more ◯: Bending strength is 100 MPa or more and less than 200 MPa Δ: Bending strength is 50 MPa or more and less than 100 MPa ×: Bending strength is less than 50 MPa Evaluation results are shown in Table 1.
2.3 昇温速度の評価
各実施例および各比較例の構造体の発熱部に通電し、発熱させた。
2.3 Evaluation of heating rate The heat generating part of the structure of each example and each comparative example was energized to generate heat.
次いで、赤外線サーモグラフィーを用いて、構造体の表面の温度分布を観測した。
次いで、構造体の表面の中央部(中心から半径80mm角の範囲)における最高温度が45℃になるまでに要した時間(昇温時間)を計測した。
Then, infrared thermography was used to observe the temperature distribution on the surface of the structure.
Next, the time required for the maximum temperature in the central portion of the surface of the structure (range of a radius of 80 mm square from the center) to reach 45 ° C. (heating time) was measured.
<昇温速度の評価基準>
◎:昇温時間が170秒未満である
○:昇温時間が170秒以上200秒未満である
△:昇温時間が200秒以上230秒未満である
×:昇温時間が230秒以上である
評価結果を表1に示す。
<Evaluation criteria for heating rate>
⊚: The temperature rise time is less than 170 seconds ○: The temperature rise time is 170 seconds or more and less than 200 seconds Δ: The temperature rise time is 200 seconds or more and less than 230 seconds ×: The temperature rise time is 230 seconds or more The evaluation results are shown in Table 1.
表1から明らかなように、各実施例の構造体では、昇温速度が速く、かつ、表面加熱温度の温度差が少なく抑えられていた。 As is clear from Table 1, in the structure of each example, the heating rate was high and the temperature difference between the surface heating temperatures was kept small.
よって、本発明によれば、省エネルギー化と表面加熱温度の均一化との両立が図られた構造体が得られる旨、明らかとなった。 Therefore, according to the present invention, it has been clarified that a structure having both energy saving and uniform surface heating temperature can be obtained.
1 構造体
2 発熱部
3 放熱部
3a 第1放熱部
3b 第2放熱部
41 第1樹脂
42 第2樹脂
43 第3樹脂
51 第1繊維
52 第2繊維
53 第3繊維
70 容器
71 第1分散液
72 第2分散液
73 第3分散液
81 第1素形体
82 第2素形体
83 第3素形体
84 積層体
91 分散媒
92 分散媒
93 分散媒
100 内装材
101 ナット
102 ナット
110 開口部
311 絶縁部
312 絶縁部
321 熱伝導部
322 熱伝導部
711 フィルター
712 フィルター
712a 凹部
713 フィルター
901 成形型
902 成形型
3121 溝
1
Claims (7)
前記発熱部と接するように設けられている放熱部と、
を有し、
前記放熱部は、
前記発熱部側に設けられ、絶縁性を有する絶縁部と、
前記絶縁部の前記発熱部側とは反対側に設けられ、第1樹脂と第1繊維とを含み、前記絶縁部よりも熱伝導性が大きい熱伝導部と、
を備え、
前記放熱部のうち前記発熱部に臨む表面を含む仮想平面に前記発熱部および前記放熱部が投影されたとき、前記発熱部の投影面積は、前記放熱部の投影面積の1〜10%であることを特徴とする構造体。 The heat generating part and
A heat radiating part provided in contact with the heat generating part and a heat radiating part
Have,
The heat radiating part is
An insulating portion provided on the heat generating portion side and having an insulating property,
A heat conductive portion provided on the side opposite to the heat generating portion side of the insulating portion, containing the first resin and the first fiber, and having a higher thermal conductivity than the insulating portion.
Equipped with
When the heat generating portion and the heat radiating portion are projected on a virtual plane including a surface of the heat radiating portion facing the heat generating portion, the projected area of the heat generating portion is 1 to 10% of the projected area of the heat radiating portion. A structure characterized by that.
前記第3繊維の絶縁性は、前記第1繊維の絶縁性より大きい請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構造体。 The insulating portion is a molded product containing a third resin and a third fiber.
The structure according to any one of claims 1 to 3 , wherein the insulating property of the third fiber is larger than the insulating property of the first fiber.
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