JP6957135B2 - 光学素子、光学系、撮像装置及びレンズ装置 - Google Patents
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Description
一般に、吸収層の透過率が変化すると反射率も変化するため、透過率の異なる領域に対して反射率を低減することは困難であった。しかし、GNDフィルタ10においては、吸収層が後述する式(2)を満たし、前述のような表面層を有することにより、吸収層の透過率の変化による反射率の変化を低減することができる。この理由について、図2および図3を用いて説明する。
1.05≦ns≦1.4 (1)
1.05≦ns≦1.3 (1a)
0<k≦0.5 (2)
0.005≦k≦0.5 (2a)
0.05≦k≦0.4 (2b)
|Re(ηsub)/Y0−Nabs,int|<0.25 (3)
|Re(ηsub)/Y0−Nabs,int|<0.15 (3a)
|Re(ηair)/Y0−Nabs,sur|<0.25 (4)
|Re(ηair)/Y0−Nabs,sur|<0.15 (4a)
|Re(ηair)/Y0−Re(ηsub)/Y0|<0.3 (5)
次に、GNDフィルタ10を構成する材料について説明する。
α1(400)<α1(700) (6a)
α2(400)>α2(700) (6b)
I=I0・exp(−α(λ)・t) (7)
GNDフィルタ10は、基板上の位置に応じて厚さが変化している吸収層13を有する。そのため、吸収層13を透過した光の透過波面において吸収層13の厚さに応じた位相ずれが生じることが考えられる。このような透過波面の位相ずれを補償するために、図10(a)に示すGNDフィルタ30や、図12(a)に示すGNDフィルタ40のように、基板上の位置に応じて厚さが変化している位相補償層32、43をさらに設けても良い。
|ΔOPD/λ|≦0.30 (8)
|Nsub−Ncmp|<0.10 (9)
|Nsub−Ncmp|<0.05 (9a)
|Nabs,c−Ncmp|<0.15 (10)
|Nabs,c−Ncmp|<0.10 (10a)
次に、本実施形態におけるGNDフィルタ10の製造方法について説明する。
本実施形態のGNDフィルタ10は、吸収層13の厚さに応じた透過率分布を有する。GNDフィルタ10の透過率分布としては、様々な形状を用いることができる。例えば、図7(a)、(b)に示すように同心円状に透過率分布を形成してもよいし、図7(c)、(d)に示すように一方向に透過率が変化するような構成であってもよい。これら以外にも用途に応じて様々な透過率分布の形状があるが、本実施形態は任意の透過率分布の形状に対して適用可能である。
実施例1における光学素子としてのGNDフィルタの特性について述べる。表1に実施例1のGNDフィルタを構成する各膜の詳細を表1に示す。
次に実施例2における光学素子としてのGNDフィルタについて述べる。表2に実施例2のGNDフィルタを構成する各膜の詳細を表2に示す。
次に実施例3における光学素子としてのGNDフィルタについて述べる。図10(a)に、本実施例のGNDフィルタ30の概略図を示す。GNDフィルタ30は、基板31に近い方から順に、位相補償層32、中間層33、吸収層34、表面層35を有する。すなわち、本実施例のGNDフィルタ30は、位相補償層32を有する点で実施例2と異なる。表3に実施例3のGNDフィルタ30を構成する各膜の詳細を表3に示す。
次に実施例4における光学素子としてのGNDフィルタについて述べる。図12(a)に、本実施例のGNDフィルタ40の概略図を示す。GNDフィルタ40は、基板41に近い方から順に、中間層42、位相補償層43、吸収層44、表面層45を有する。すなわち、本実施例のGNDフィルタ40は、位相補償層43の位置が実施例3とは異なっている。表4に実施例4のGNDフィルタ40を構成する各膜の詳細を表4に示す。
次に、本発明の実施例としての光学系について述べる。
11 基板
13 吸収層
14 表面層
14a 第3の膜
14b 第2の膜
14c 第1の膜
Claims (21)
- 基板と、複数の薄膜を備える表面層と、前記表面層と前記基板の間に設けられた前記基板上の位置に応じて透過率の異なる吸収層と、を有する光学素子であって、
前記表面層において前記基板から最も離れた位置に配置されている第1の膜の屈折率は1.05以上1.4以下であり、
前記表面層における前記第1の膜よりも前記基板に近い位置には、波長550nmにおいて前記基板よりも屈折率の高い第2の膜と、波長550nmにおいて前記第2の膜よりも屈折率の低い第3の膜が合計2層以上積層されており、
前記吸収層は、二つ以下の膜で構成されており、
前記吸収層の厚さ、及び前記表面層の厚さと前記吸収層の厚さの和は、前記基板上の位置に応じて変化しており、
前記吸収層の消衰係数は、波長400nmから700nmにおいて0.05以上0.5以下であることを特徴とする光学素子。 - 互いに隣接する前記第2の膜と前記第3の膜の屈折率の差の絶対値は0.4以上であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記光学素子は、前記基板と前記吸収層との間に配置された中間層をさらに有し、
前記吸収層を構成する膜のうち、前記中間層に最も近い膜の屈折率をNabs,int、前記基板の屈折率をNsubとしたとき、
前記中間層は、屈折率がNabs,intとNsubの間の値の膜を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子。 - 前記基板から前記中間層までの等価アドミタンスをηsub、真空のアドミタンスをY0とするとき、波長550nmにおいて、
|Re(ηsub)/Y0−Nabs,int|<0.25
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項3に記載の光学素子。 - 前記光学素子は、前記中間層と前記表面層の間に前記吸収層が形成されていない領域を有しており、
前記基板から前記中間層までの等価アドミタンスをηsub、空気から前記表面層までの等価アドミタンスをηair、真空のアドミタンスをY0とするとき、波長550nmにおいて、
|Re(ηsub)/Y0−Re(ηair)/Y0|<0.3
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項3または4に記載の光学素子。 - 空気から前記表面層までの等価アドミタンスをηair、真空のアドミタンスをY0、前記吸収層を構成する膜のうち前記表面層に最も近い膜の屈折率をNabs,surとするとき、波長550nmにおいて、
|Re(ηair)/Y0−Nabs,sur|<0.25
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学素子。 - 前記第1の膜は、内部に空隙が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光学素子。
- 前記第1の膜はシリカまたはフッ化マグネシウムを含んでいることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光学素子。
- 前記吸収層は、波長400nmにおける吸収係数が波長700nmにおける吸収係数よりも小さい第1の材料を含む膜と、
波長400nmにおける吸収係数が波長700nmにおける吸収係数よりも大きい第2の材料を含む膜とで構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光学素子。 - 前記表面層の厚さは、前記基板上の位置に依らず一定であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光学素子。
- 前記基板上の位置に応じて変化している位相補償層をさらに備え、
前記位相補償層の厚さは、前記吸収層の厚さの増加する方向に対して反対の方向に増加することを特徴とする請求項10に記載の光学素子。 - 前記吸収層の厚さが最も薄い位置における光路長と、該位置よりも前記吸収層の厚さが厚い位置における光路長との差をΔOPDとし、光の波長をλとしたとき、
前記位相補償層の厚さは、
|ΔOPD/λ|≦0.30
なる条件式を満たすように変化していることを特徴とする請求項11に記載の光学素子。 - 前記位相補償層は、前記基板に隣接する位置に配置されており、
前記基板の屈折率をNsub、前記位相補償層の屈折率をNcmpとしたとき、
|Nsub−Ncmp|<0.10
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項11または12に記載の光学素子。 - 前記位相補償層は、前記吸収層に隣接する位置に配置されており、
前記吸収層を構成する膜のうち、前記位相補償層と隣接する膜の屈折率をNabs,c、前記位相補償層の屈折率をNcmpとしたとき、
|Nabs,c−Ncmp|<0.15
なる条件式を満たすことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載の光学素子。 - 前記吸収層の透過率の等しい領域が同心円状に分布することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の光学素子。
- 前記吸収層は、前記同心円の中心において形成されていないことを特徴とする請求項15に記載の光学素子。
- 前記基板はレンズであることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の光学素子。
- 複数の光学素子を有し、前記複数の光学素子のうち、少なくとも1つは、請求項1乃至17のいずれか一項に記載された光学素子であることを特徴とする光学系。
- 絞りと、前記絞りの光入射側と光出射側に少なくとも1つずつ配置された請求項1乃至17のいずれか一項に記載された光学素子と、を有することを特徴とする光学系。
- 撮像素子と、請求項18または19に記載の光学系とを有することを特徴とする撮像装置。
- 撮像装置に対して着脱可能であり、請求項18または19に記載の光学系を有することを特徴とするレンズ装置。
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