JP6831559B2 - クランプシステム - Google Patents
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Description
しかし、クランプ対象物の中には、下端側に平坦面がなく、凹部や凸部、段差、リブ、突起、傾斜面、開口穴のうちの1つ又は複数のものが形成されている場合が少なくない。
定することができる。クランプ対象物の複数のクランプ対象部位の高さ方向位置が一定でない場合にも、高さ寸法の異なる複数の柱状支持体を用いてクランプ対象物を固定することができる。
そして、前記磁力式固定手段をベース部材の上面に磁力にて固定することができるから、前記前記磁力式固定手段をベース部材に固定するために、ベース部材にボルト穴やT溝を形成する必要がない。また、前記磁力式固定手段を自由に移動させることができる。
上記の構成によれば、前記連結手段が前記ロッド部の上端に一体形成されたネジ軸部であってクランプ対象部位のネジ穴に螺合されるネジ軸部からなるため、クランプ対象部位が上下方向に移動しないように固定することができる。
上記の構成によれば、ネジ機構を介して柱状支持体の下端から前記支持部までの高さ寸法を調節できるため、柱状支持体の汎用性を高めることができる。
対象物に形成されたボルト挿通孔に上方から挿通されて前記ロッド部に形成されたネジ穴に螺合されたボルト部材を有することを特徴としている。
上記の構成によれば、クランプ対象物の上面側からボルト部材を回動させることで、柱状支持体をクランプ対象部位に簡単に連結することができる。
上記の構成によれば、クランプ対象物にネジ穴やボルト穴を形成できない場合にも、柱状支持体のロッド部を前記永久磁石又は電磁石を介してクランプ対象部位に連結することができるから、クランプシステムの汎用性と柱状支持体の汎用性を高めることができる。
この構成によれば、小形の支持部に強力な吸着力を発生可能であるため、クランプ対象部位が狭い場合にも強力にクランプできる。
上記の構成によれば、磁力式固定手段の数を最小限の数にすることができる。
このクランプシステム1は、吸着状態と吸着解除状態とに切換え可能な磁力式固定手段を用いてクランプ対象物(以下、ワークピースWという)を固定するクランプシステムである。図1に示すように、このクランプシステム1は、基準水平面H内に位置する固定面2aを上端に備えた複数の磁力式固定装置2と、固定面2aに吸着固定される複数の柱状支持体3であって、ワークピースWを複数の磁力式固定装置2に固定する複数の柱状支持体3とを備えている。尚、「磁力式固定装置」は磁力式固定手段に相当するものである。
前記磁力式固定装置2は、鋼製の直方体状の本体部材10と、磁力式固定装置2の上端に形成された水平な固定面2aと、この固定面2aと反対側の下端に形成された水平なベース側固定面2bと、本体部材10の上端側部分に組み込まれた4組の磁力式固定ユニット11A,11Bと、本体部材10の下端側部分に組み込まれた4組の磁力式固定ユニット11A,11Bとを備えている。
図5に示すように、磁力式固定ユニット11A,11Bは、鋼製の正方形状の鋼製厚板12と、この鋼製厚板12の外周側に配置された8つの永久磁石13と、鋼製厚板12の下面に当接状に配置された正方形の厚板状のアルニコ磁石14と、このアルニコ磁石14の外周側に配置された正方形枠状のコイル15と、これら鋼製厚板12とアルニコ磁石14を本体部材10に固定する通しボルト16等を備えている。
図1に示すように、柱状支持体3は、固定面2aに吸着可能なベース部20と、このベース部20から上方へ立ち上がるロッド部21と、このロッド部21をクランプ対象部位4に連結解除可能に連結する連結手段22とを備えている。図1に示す柱状支持体3は鋼製の一体部材である。
ワークピースWの下端の複数のクランプ対象部位4の固定面2aからの高さ方向位置は一定ではなく、複数の高さ方向位置にあるため、複数のクランプ対象部位4を夫々支持するのに適した寸法の複数の柱状支持体3が採用される。即ち、各柱状支持体3の下端から支持部3aまでの高さ寸法は、その柱状支持体3が支持するクランプ対象部位4(つまり、柱状支持体3に対応するクランプ対象部位4)の固定面2aからの高さ寸法に等しく設定される。
前記のネジ軸部25はロッド部21よりも小径であり、ネジ軸部25の長さは、例えば10〜20mmであるが、これに限定される訳ではない。上記のネジ軸部25は、支持部3aの中央部から鉛直に立ち上がっているため、支持部3aは環状面となっている。
1又は複数の磁力式固定装置2の固定面2aに複数の柱状支持体3を吸着固定し、これら柱状支持体3によりワークピースWの複数のクランプ対象部位4を受け止めて1又は複数の磁力式固定装置2に固定することができる。ワークピースWの下端表面の全面が平坦面でない場合にも、高さ寸法の異なる複数の柱状支持体3を用いてワークピースWを固定することができる。
柱状支持体3がベース部20と、ロッド部21と、連結手段22とからなる簡単な構成のものであるから、安価に製作可能である。
図6に示すように、柱状支持体3Cの連結手段22Cは、ロッド部21のネジ孔21aに螺合される固定ネジ軸部30と、この固定ネジ軸部30の上端に一体形成されたネジ軸部31とを有するネジ部材32を備えている。ネジ軸部31は固定ネジ軸部30よりも小径に形成され、クランプ対象部位4のネジ穴26Cに螺合される。この場合、ネジ部材32がロッド部21とは別部材であるため、ネジ部材32のみをサイズの異なるネジ部材と交換することができる。しかも、支持部3aの加工も容易に精度よく行うことができる。
図7に示すように、柱状支持体3Dの連結手段22Dは、ロッド部21のネジ孔21bに螺合される固定ネジ軸部33と、この固定ネジ軸部33の上端に一体形成されたネジ軸部34とを有するネジ部材35を備えている。ネジ軸部34は固定ネジ軸部33よりも大径に形成され、クランプ対象部位4のネジ穴26Dに螺合される。固定ネジ軸部33はセットビス36によりロッド部21に固定解除可能に固定される。この場合、ネジ部材35がロッド部21とは別部材であるため、ネジ部材35のみをサイズの異なるネジ部材と交換することができる。また、固定ネジ軸部33が緩まないため交換が一層容易になる。
図8に示すように、柱状支持体3Eの連結手段22Eは、ベース部20とロッド部21に貫通状に形成されたボルト孔37と、ベース部20側からボルト孔37に挿通され且つロッド部21の上端外へ突出するネジ軸部38aであってクランプ対象部位4のネジ穴26Eに螺合されるネジ軸部38aを有するボルト部材38とを有する。この場合、ボルト部材38を回動させることで、柱状支持体3Eをクランプ対象部位4に簡単に連結することができる。
図9に示すように、柱状支持体3Fの連結手段22Fは、ワークピースWのフランジ部Fに形成されたボルト挿通孔Faと、ロッド部21に形成されたネジ穴21cと、ボルト挿通孔Faの下部に装着された位置決めリング40と、この位置決めリング40の下部の小径部40aが嵌合するようにロッド部21の上端部に形成された嵌合穴21dと、フランジ部Fの上面にセットされる座金41aと、フランジ部Fの上方から差し込まれて座金41aと位置決めリング40を挿通してネジ穴21cに螺合されたボルト部材41を有する。この場合、ワークピースWの上面側からボルト部材41を回動させることで、柱状支持体3Fをクランプ対象部位4に簡単に連結することができる。しかも、位置決めリング40があるため、ワークピースWを位置決めすることができる。
図10に示すように、柱状支持体3Gのロッド部は、同心状且つ直列状に配置される下部ロッド部42および上部ロッド部43と、下部ロッド部42と上部ロッド部43を軸心方向に伸縮可能に連結するネジ機構44とを有する。上記のネジ機構44は、下部ロッド部42に形成されたネジ穴45と、上部ロッド部43に下方へ突出するように形成され且つ上記のネジ穴45に螺合されたネジ軸部46とを有する。尚、下部ロッド部42と上部ロッド部43には、スパナ係合部42a,43aが夫々形成されている。
上記の柱状支持体3Gによれば、ネジ機構44を介して柱状支持体3Gの下端から支持部3aまでの高さ寸法をクランプ対象部位4を支持可能な高さ寸法に調節(設定)できるため、柱状支持体3Gの汎用性を高めることができる。
図11に示すように、柱状支持体3Hのロッド部21は、同心状且つ直列状に配置される下部ロッド部47および上部ロッド部48と、下部ロッド部47と上部ロッド部48を軸心方向に伸縮可能に連結するネジ機構49とを有する。上記のネジ機構49は、上部ロッド部48に形成されたネジ穴50と、下部ロッド部47に上方へ突出するように形成され且つ上記のネジ穴50に螺合されたネジ軸部51とを有する。尚、下部ロッド部47と上部ロッド部48には、スパナ係合部47a,48aが夫々形成されている。
上記の柱状支持体3Hによれば、ネジ機構49を介して柱状支持体3Hの下端から前記支持部3aまでの高さ寸法をクランプ対象部位4を支持可能な高さ寸法に調節(設定)できるため、柱状支持体3Hの汎用性を高めることができる。
図12に示すように、鋼製の柱状支持体3Iは、ベース部20と、ロッド部21と、連結手段22Iを備えている。ロッド部21は、下部ロッド部52と、この下部ロッド部52に対して同心状且つ直列状に配置される上部ロッド部53と、これら下部ロッド部52と上部ロッド部53とを軸心方向に伸縮可能に連結するネジ機構54とを有する。上部ロッド部53の上端には平坦な支持部53aが形成されている。
連結手段22Iは、上部ロッド部53とは別体の直方体ブロック状の永久磁石57で構成されている。この永久磁石57は強力な磁力を発生するネオジウム磁石等で構成することが望ましい。
そのクランプ対象部位4に永久磁石57が吸着固定され、柱状支持体3Iの支持部53aが永久磁石57の下面に吸着固定され、柱状支持体3Iと永久磁石57によって、クランプ対象部位4を上下方向に移動不能に支持する。
図13に示すように、鋼製の柱状支持体3Jは、ベース部20と、ロッド部21と、連結手段22Jを備えている。ロッド部21は、下部ロッド部58と、この下部ロッド部58に対して同心状且つ直列状に配置される上部ロッド部59と、これら下部ロッド部58と上部ロッド部59とを軸心方向に伸縮可能に連結するネジ機構60とを有する。上部ロッド部59の上端には平坦な支持部59aが形成されている。
尚、前記電磁石62の代わりに、永久磁石、又は図5に示すような磁力式固定ユニットを採用してもよい。
磁力式固定装置2Cは、平面視にて2以上の複数行且つ2以上の複数列のマトリックス状に配置した複数の磁力式固定ユニット(図5に示すような磁力式固定ユニット11A,11B)を上端側部分に組み込んだものである。但し、下端側部分にも複数の磁力式固定ユニットを組み込んでもよいが、下端側部分の複数の磁力式固定ユニットは必須のものではない。
1)磁力式固定装置2を磁力でベース部材Bに固定する代わりに、ボルト等により固定してもよい。
2)ワークピースの下端にネジ穴を形成できない場合は、クランプ対象部位とそのネジ穴は、ワークピースに溶接又は接着にて固定した板片に形成してもよい。
4)ワークピースWの一部(例えば、左半部)の下端部に平坦面を形成した場合には、その平坦面は直接第1の固定面に吸着固定し、ワークピースWの残部は、複数の柱状支持体3を介して第2の固定面に固定してもよい。この場合、第1の固定面と第2の固定面のベース部材の上面からのレベルは異なっていてもよい。
ない場合にも、確実にクランプすることができるクランプシステムを提供する。
1,1A クランプシステム
2,2A〜2C 磁力式固定装置
2a 固定面
3,3A〜3M 柱状支持体
4 クランプ対象部位
11A,11B 磁力式固定ユニット
3a,53a,59a 支持部
20 ベース部
21 ロッド部
22,22C〜22F,22I,22J 連結手段
21a,21b ネジ孔
21c ネジ穴
26,26C,26D,26E ネジ穴
30,33 固定ネジ軸部
31,34 ネジ軸部
41 ボルト部材
42,47 下部ロッド部
43,48 上部ロッド部
44,49 ネジ機構
37 ボルト孔
38a ネジ軸部
38 ボルト部材
Fa ボルト挿通孔
41 ボルト部材
57 永久磁石
62 電磁石
Claims (11)
- 吸着状態と吸着解除状態とに切換え可能な磁力式固定手段を用いてクランプ対象物を固定するクランプシステムであって、
水平基準面内に位置する固定面を上端に備えた1又は複数の磁力式固定手段と、
前記固定面に吸着固定される複数の柱状支持体であって、クランプ対象物を1又は複数の磁力式固定手段に固定する複数の柱状支持体とを備え、
前記磁力式固定手段は、前記固定面と反対側にも前記固定面と平行なベース側固定面であって、前記磁力式固定手段が設置されるベース部材を吸着可能なベース側固定面を有す
ることを特徴とするクランプシステム。 - 前記複数の柱状支持体は、クランプ対象物の下端の複数のクランプ対象部位であって前記固定面から2以上の高さ方向位置にある複数のクランプ対象部位を夫々固定するように設定され、各柱状支持体は前記クランプ対象部位を受け止める支持部を有し、各柱状支持体の下端から前記支持部までの高さ寸法は、対応する前記クランプ対象部位を支持可能な寸法に設定されることを特徴とする請求項1に記載のクランプシステム。
- 前記柱状支持体は、前記固定面に吸着可能なベース部と、このベース部から上方へ立ち上がるロッド部と、このロッド部をクランプ対象部位に連結解除可能に連結する連結手段とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のクランプシステム。
- 前記連結手段は、前記ロッド部の上端に一体形成されたネジ軸部であって、前記クランプ対象部位のネジ穴に螺合されるネジ軸部からなることを特徴とする請求項3に記載のクランプシステム。
- 前記連結手段は、前記ロッド部のネジ孔に螺合される固定ネジ軸部と、この固定ネジ軸部の上端に一体形成されたネジ軸部であって前記クランプ対象部位のネジ穴に螺合されるネジ軸部とを有することを特徴とする請求項3に記載のクランプシステム。
- 前記柱状支持体のロッド部は、同心状且つ直列状に配置される下部ロッド部および上部ロッド部と、前記下部ロッド部と前記上部ロッド部を軸心方向に伸縮可能に連結するネジ機構とを有することを特徴とする請求項3に記載のクランプシステム。
- 前記連結手段は、前記ベース部とロッド部に貫通状に形成されたボルト孔と、前記ベース部側から前記ボルト孔に挿通され且つ前記ロッド部の上端外へ突出するネジ軸部を有するボルト部材とを有することを特徴とする請求項3に記載のクランプシステム。
- 前記連結手段は、クランプ対象物に形成されたボルト孔に上方から挿通されて前記ロッド部に形成されたネジ穴に螺合されたボルト部材からなることを特徴とする請求項3に記載のクランプシステム。
- 前記連結手段は、永久磁石又は電磁石からなることを特徴とする請求項3に記載のクランプシステム。
- 前記連結手段は、前記上部ロッド部と、この上部ロッド部の外周側に巻き付けたコイルとを含む電磁石からなることを特徴とする請求項6に記載のクランプシステム。
- 前記1つの磁力式固定手段の固定面に複数の柱状支持体を設けたことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のクランプシステム。
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