[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6895215B2 - フローはんだ付け用フラックス組成物 - Google Patents

フローはんだ付け用フラックス組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6895215B2
JP6895215B2 JP2018178004A JP2018178004A JP6895215B2 JP 6895215 B2 JP6895215 B2 JP 6895215B2 JP 2018178004 A JP2018178004 A JP 2018178004A JP 2018178004 A JP2018178004 A JP 2018178004A JP 6895215 B2 JP6895215 B2 JP 6895215B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
solder
mass
flux composition
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018178004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020049490A (ja
Inventor
大輝 網野
大輝 網野
熊倉 市朗
市朗 熊倉
泰貴 小川
泰貴 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamura Corp
Original Assignee
Tamura Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tamura Corp filed Critical Tamura Corp
Priority to JP2018178004A priority Critical patent/JP6895215B2/ja
Priority to CN201910880647.0A priority patent/CN110936063B/zh
Publication of JP2020049490A publication Critical patent/JP2020049490A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6895215B2 publication Critical patent/JP6895215B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/36Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
    • B23K35/3612Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest with organic compounds as principal constituents

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Description

本発明は、はんだ付け用フラックス組成物に関する。
電子基板と電子部品とのはんだ付け方法としては、いわゆるリフローはんだ付け法の他に、電子基板に仮留めした電子部品を噴流する溶融はんだに接触させることによりはんだ付けする方法、いわゆるフローはんだ付け法も採用されている。このフローはんだ付け法では、噴流する溶融はんだに接触させる前に、例えば特許文献1に記載のようなフラックス組成物が用いられる。
一方で、近年のはんだの鉛フリー化に伴い、高融点のはんだが用いられる傾向にある。最も利用されている鉛フリーはんだ合金は、スズ(Sn)−銀(Ag)−銅(Su)系のはんだ合金、いわゆるSAC系のはんだ合金である。このSAC系のはんだ合金は、従来のスズ−鉛の共晶はんだと比較して、酸化した銅箔へのぬれ広がりが悪くなる。そのため、SAC系のはんだ合金を用いたはんだ広がり試験で、80%以上となるようなフラックス組成物はなかった。
特開平8−243787号公報
本発明は、鉛フリーはんだを用いる場合でも、はんだぬれ性が十分に優れるはんだ付け用フラックス組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決すべく、本発明は、以下のようなはんだ付け用フラックス組成物を提供するものである。
本発明のはんだ付け用フラックス組成物は、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤、並びに、(D)炭素数12〜24の脂肪族カルボン酸と炭素数1〜4のアルコールからなる高級脂肪族エステルを含有することを特徴とするものである。
本発明のはんだ付け用フラックス組成物においては、前記(D)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
本発明によれば、鉛フリーはんだを用いる場合でも、はんだぬれ性が十分に優れるはんだ付け用フラックス組成物を提供することが可能となる。
本実施形態のはんだ付け用フラックス組成物(以下、単に「フラックス組成物」ともいう)は、以下説明する(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤および(D)高級脂肪族エステルを含有するものである。
本明細書において、鉛フリーはんだとは、鉛を添加しないはんだ金属または合金のことをいう。ただし、鉛フリーはんだ中に、不可避的不純物として鉛が存在することは許容されるが、この場合に、鉛の量は、300質量ppm以下であることが好ましい。
鉛フリーはんだにおけるはんだ合金としては、具体的には、Sn−Ag、Sn−Ag−Cu、Sn−Cu、Sn−Ag−Bi、Sn−Bi、Sn−Ag−Cu−Bi、Sn−Sb、Sn−Zn−Bi、Sn−Zn、Sn−Zn−Al、Sn−Ag−Bi−In、Sn−Ag−Cu−Bi−In−Sb、In−Agなどが挙げられる。これらの中でも、はんだ接合の強度の観点から、Sn−Ag−Cu系のはんだ合金が好ましく用いられている。そして、Sn−Ag−Cu系のはんだの融点は、通常200℃以上250℃以下である。なお、Sn−Ag−Cu系のはんだの中でも、銀含有量が低い系のはんだの融点は、210℃以上250℃以下(より好ましくは、220℃以上240℃以下)である。
[(A)成分]
本実施形態に用いる(A)ロジン系樹脂としては、ロジン類およびロジン系変性樹脂が挙げられる。ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジンおよびトール油ロジンなどが挙げられる。ロジン系変性樹脂としては、不均化ロジン、重合ロジン、水素添加ロジンおよびこれらの誘導体などが挙げられる。水素添加ロジンとしては、完全水添ロジン、部分水添ロジン、並びに、不飽和有機酸((メタ)アクリル酸などの脂肪族の不飽和一塩基酸、フマル酸、マレイン酸などのα,β−不飽和カルボン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、桂皮酸などの芳香族環を有する不飽和カルボン酸など)の変性ロジンである不飽和有機酸変性ロジンの水素添加物(「水添酸変性ロジン」ともいう)などが挙げられる。これらのロジン系樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(A)成分の配合量は、フラックス組成物100質量%に対して、0.5質量%以上20質量%以下であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、2質量%以上6質量%以下であることが特に好ましい。(A)成分の配合量が前記下限以上であれば、ブリッジやつららの発生をより確実に抑制できる。他方、(A)成分の配合量が前記上限以下であれば、フラックス残さをより少なくできる。
[(B)成分]
活性剤としては、有機酸、非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤、およびアミン系活性剤などが挙げられる。これらの活性剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
有機酸としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸などの他に、その他の有機酸が挙げられる。
モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチリック酸、バレリック酸、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、およびグリコール酸などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、およびジグリコール酸などが挙げられる。
その他の有機酸としては、ダイマー酸、レブリン酸、乳酸、アクリル酸、安息香酸、サリチル酸、アニス酸、クエン酸、およびピコリン酸などが挙げられる。
本実施形態において、(B)成分は、スルーホールのぬれ上がりの観点から、コハク酸を含有することが好ましい。
非解離性のハロゲン化化合物からなる非解離型活性剤としては、ハロゲン原子が共有結合により結合した非塩系の有機化合物が挙げられる。このハロゲン化化合物としては、塩素化物、臭素化物、フッ化物のように塩素、臭素、フッ素の各単独元素の共有結合による化合物でもよいが、塩素、臭素およびフッ素の任意の2つまたは全部のそれぞれの共有結合を有する化合物でもよい。これらの化合物は、水性溶媒に対する溶解性を向上させるために、例えばハロゲン化アルコールやハロゲン化カルボキシルのように水酸基やカルボキシル基などの極性基を有することが好ましい。ハロゲン化アルコールとしては、例えば臭素化アルコール(2,3−ジブロモプロパノール、2,3−ジブロモブタンジオール、トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール(TDBD)、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、およびトリブロモネオペンチルアルコールなど)、塩素化アルコール(1,3−ジクロロ−2−プロパノール、および1,4−ジクロロ−2−ブタノールなど)、フッ素化アルコール(3−フルオロカテコールなど)、および、その他これらに類する化合物が挙げられる。ハロゲン化カルボキシルとしては、ヨウ化カルボキシル(2−ヨード安息香酸、3−ヨード安息香酸、2−ヨードプロピオン酸、5−ヨードサリチル酸、および5−ヨードアントラニル酸など)、塩化カルボキシル(2−クロロ安息香酸、および3−クロロプロピオン酸など)、臭素化カルボキシル(2,3−ジブロモプロピオン酸、2,3−ジブロモコハク酸、2−ブロモ安息香酸など)、および、その他これらに類する化合物が挙げられる。
アミン系活性剤としては、アミン類(エチレンジアミンなどのポリアミンなど)、アミン塩類(トリメチロールアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミンなどのアミンやアミノアルコールなどの有機酸塩や無機酸塩(塩酸、硫酸、臭化水素酸など))、アミノ酸類(グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、およびバリンなど)、アミド系化合物などが挙げられる。具体的には、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩(塩酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩、セバシン酸塩など)、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、および、これらのアミンの臭化水素酸塩などが挙げられる。
(B)成分の配合量としては、フラックス組成物100質量%に対して、0.5質量%以上10質量%以下であることが好ましく、1質量%以上8質量%以下であることがより好ましく、2質量%以上5質量%以下であることが特に好ましい。配合量が前記下限以上であれば、はんだ付け性を向上でき、他方、前記上限以下であれば、フラックス組成物の絶縁性を確保できる。
[(C)成分]
本実施形態に用いる(C)溶剤としては、公知の溶剤を適宜用いることができる。この(C)成分としては、(C1)沸点100℃以下の水溶性溶剤を用いることが好ましい。
(C1)成分としては、エチルアルコール、およびイソプロピルアルコールなどが挙げられる。これらの溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(C)成分は、沸点100℃以下の水溶性溶剤の他に、(C2)1013hPaにおける沸点が120℃以上320℃以下(好ましくは、240℃以上320℃以下)のグリコール系溶剤またはテルペン系溶剤を含有していてもよい。このような(C2)成分であれば、活性剤の熱劣化の抑制に寄与できる。
前記(C2)成分としては、エチレングリコールモノメチルエーテル(124℃)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(249℃)、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(295℃)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(271℃)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(259℃)、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(272℃)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(245℃)、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(283℃)、エチレングリコールモノベンジルエーテル(256℃)、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル(302℃)、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル(242℃)、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル(274℃)、プロピレングリコールモノフェニルエーテル(243℃)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(255℃)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(275℃)およびイソボルニルシクロヘキサノール(310〜318℃)などが挙げられる。これらの中でも、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、イソボルニルシクロヘキサノールが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、括弧内に記載の温度は、上記の溶剤の沸点である。
(C)成分の配合量は、フラックス組成物100質量%に対して、70質量%以上95質量%以下であることが好ましく、75質量%以上92質量%以下であることがより好ましく、80質量%以上90質量%以下であることが特に好ましい。配合量が前記範囲内であれば、フラックス組成物の塗布性を適正な範囲に調整できる。
[(D)成分]
本実施形態に用いる(D)高級脂肪族エステルは、炭素数12〜24の脂肪族カルボン酸と炭素数1〜4のアルコールからなる高級脂肪族エステルである。この(D)成分は、活性作用が高温でも失活しにくいため、鉛フリーはんだを用いた場合のはんだぬれ性を向上できる。なお、脂肪族カルボン酸の炭素数が11以下の場合には、はんだぬれ性の向上効果が不十分である。他方、脂肪族カルボン酸の炭素数が25以上のものは入手が困難である。また、アルコールの炭素数が5以上の場合には、はんだぬれ性の向上効果が不十分である。脂肪族カルボン酸の炭素数は、12〜18であることが好ましく、18であることが特に好ましい。アルコールの炭素数は、2〜4であることが好ましく、4であることが特に好ましい。
これらの高級脂肪族エステルは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ここで、脂肪族カルボン酸は、飽和であってもよく、不飽和であってもよい。また、脂肪族カルボン酸は、分岐を有していてもよい。
脂肪族カルボン酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸、ヘンイコシル酸、ベヘン酸、トリコシル酸、リグノセリン酸、α−リノレン酸、リノール酸、およびオレイン酸などが挙げられる。
アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、およびtert−ブチルアルコールなどが挙げられる。
(D)成分の配合量としては、フラックス組成物100質量%に対して、0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上3質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上2質量%以下であることが特に好ましい。配合量が前記下限以上であれば、はんだぬれ性を更に向上でき、他方、前記上限以下であれば、絶縁信頼性を維持できる。
本実施形態のフラックス組成物は、(A)成分〜(D)成分の他に、必要に応じて、チクソ剤、酸化防止剤、消泡剤、防錆剤、および界面活性剤などの添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤の配合量としては、フラックス組成物100質量%に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
[はんだ付け方法]
次に、本実施形態のフラックス組成物を用いたはんだ付け方法について説明する。本実施形態のはんだ付け方法は、以下説明する部品取付工程、フラックス塗布工程およびはんだ付け工程を備える方法である。
部品取付工程においては、先ず、電子部品を電子基板に挿入して、取り付ける。
電子基板としては、例えば、プリント配線基板などが挙げられる。
電子部品は、電子基板のスルーホールに挿入可能で、挿入後にはんだ付けをすることで実装する方法(いわゆるスルーホール実装)で用いるものである。電子部品としては、集積回路、トランジスタ、ダイオード、抵抗器およびコンデンサなどが挙げられる。
フラックス塗布工程においては、電子基板のはんだ付け面に、前述したフラックス組成物を塗布する。
フラックス組成物の塗布装置としては、スプレーフラクサー、および発泡式フラクサーなどを採用できる。これらの中でも、塗布量の安定性の観点から、スプレーフラクサーが好ましい。
フラックス組成物の塗布量は、はんだ付け性の観点から、30mL/m以上180mL/m以下であることが好ましく、40mL/m以上150mL/m以下であることがより好ましく、50mL/m以上120mL/m以下であることが特に好ましい。
はんだ付け工程においては、電子基板のはんだ付け面を、溶融はんだに接触させて、はんだ付けを行う。
溶融はんだを接触させる方法としては、溶融はんだを電子基板に接触できる方法であればよく、特に限定されない。このような方法としては、例えば、電子基板に噴流する溶融はんだに接触させる方法(フローはんだ付け法)を採用してもよい。また、溶融はんだの入ったはんだ槽を電子基板に接触させる方法を採用してもよい。
はんだ付けの条件は、はんだの融点に応じて適宜設定すればよい。例えば、Sn−Au−Cu系のはんだ合金を用いる場合には、溶融はんだの温度は、230℃以上280℃以下(好ましくは、250℃以上270℃以下)に設定すればよい。また、プリヒート温度としては、加熱温度80℃以上130℃以下(好ましくは、90℃以上120℃以下)に設定すればよい。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例および比較例にて用いた材料を以下に示す。
((A)成分)
ロジン系樹脂:商品名「中国ロジンX」、荒川化学工業社製
((B)成分)
活性剤A:コハク酸
活性剤B:アジピン酸
活性剤C:トランス−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール(TDBD)、丸善油化商事社製
((C1)成分)
溶剤A:イソプロピルアルコール
((C2)成分)
溶剤B:トリプロピレングリコールモノブチルエーテル
((D)成分)
高級脂肪酸エステルA:ステアリン酸ブチル、商品名「エキセパールBS」、島田商会社製
高級脂肪酸エステルB:ステアリン酸エチル
高級脂肪酸エステルC:パルチミン酸イソプロピル
高級脂肪酸エステルD:ラウリン酸メチル
(他の成分)
二塩基酸エステル:コハク酸ジイソプロピル、丸善油化商事社製
[実施例1]
ロジン系樹脂3質量%、活性剤A1.5質量%、活性剤B0.5質量%、活性剤C1質量%、高級脂肪酸エステルA0.5質量%、溶剤A90.5質量%および溶剤B3質量%を容器に投入し、混合してフラックス組成物を得た。
[実施例2〜5および比較例1〜2]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、フラックス組成物を得た。
<フラックス組成物の評価>
フラックス組成物の特性(はんだ広がり、ぬれ上がり)を以下のような方法で評価した。得られた結果を表1に示す。
(1)はんだ広がり
銅板(大きさ:50mm×50mm、厚み:0.5mm)を、600番耐水研磨紙にて研磨し、さらにイソプロピルアルコールにて洗浄した後、150℃乾燥機中にて1時間の酸化処理を施して試験片を得た。
次に、試験片上に、0.05mLのフラックス組成物を塗布して、その上に、はんだリング(直径φ1.6mm線はんだを、直径φ3.2mmの棒に巻き付けた1巻)を載せ、これをセラミック板の上に置く。そして、このセラミック板を、255℃に設定されたはんだバス上に置き、試験片を加熱した。その後、はんだが溶融してから30秒間加熱を続け、水平に引き上げ放冷して、評価用試料を得た。
この評価用試料について、マイクロメーターで広がったはんだの高さ(H)を測定し、広がり率(Sr)を下記数式(F1)より求めた。
Sr=(D−H)/D×100 ・・・(F1)
D=1.24V1/3 ・・・(F2)
Sr:広がり率(%)
H:広がったはんだの高さ(mm)
D:試験に用いたはんだを球とみなした場合の直径(mm)
V:試験に用いたはんだの質量/密度
なお、試験は、(i)はんだリング1および(ii)はんだリング2について、それぞれ行う。
(i)はんだリング1のはんだ合金組成:Sn3.0Ag0.5Cu
(ii)はんだリング1のはんだ合金組成:Sn0.3Ag0.7Cu
そして、広がり率に基づいて、以下の基準に従って、はんだ広がりを評価した。なお、広がり率(%)についても表1に示す。
〇:広がり率が、80%以上である。
×:広がり率が、80%未満である。
(2)ぬれ上がり
直径1.0mmおよび0.8mmのスルーホールを有する基板(厚み:1.6mm)に、リフロー処理を3回施して、試験片を得た。ここでのリフロー条件は、プリヒート温度が150〜200℃(80秒間)で、温度200℃以上の時間が80秒間で、ピーク温度が250℃である。
次に、この試験片に、スプレーフラックサーにて、フラックス組成物を塗布(塗布量:110mL/m)し、その後、フローはんだ付けを行い、評価用試料を得た。ここでのフローはんだ付け条件は、プリヒート温度が100〜120℃(30〜60秒間)で、はんだ温度が250℃で、はんだ合金組成がSn3.0Ag0.5Cuである。
この評価用試料について、直径1.0mmおよび0.8mmの各120箇所の観察を行い、スルーホール端面の全周にはんだがぬれ上がった箇所を「OK」とし、ぬれ上がり率を下記数式(F3)より求めた。
ぬれ上がり率(%)={(φ1.0のOK数/120)+(φ0.8のOK数/120)}×100 ・・・(F3)
そして、ぬれ上がり率に基づいて、以下の基準に従って、ぬれ上がりを評価した。なお、ぬれ上がり率(%)についても表1に示す。
◎:ぬれ上がり率が、80%以上である。
○:ぬれ上がり率が、70%以上80%以下である。
×:ぬれ上がり率が、70%未満である。
Figure 0006895215
表1に示す結果からも明らかなように、本発明のフラックス組成物を用いた場合(実施例1〜5)には、はんだ広がり、および、ぬれ上がりの全てが良好であることが分かった。従って、本発明によれば、鉛フリーはんだを用いる場合でも、はんだぬれ性が十分に優れることが確認された。
本発明のはんだ付け用フラックス組成物は、電子機器のプリント配線基板などの電子基板に電子部品を実装するための技術として特に好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. (A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤、並びに、(D)炭素数12〜24の脂肪族カルボン酸と炭素数1〜4のアルコールからなる高級脂肪族エステルを含有し、
    前記(C)成分の配合量が、当該フラックス組成物100質量%に対して、70質量%以上95質量%以下であり、
    (D)成分の配合量が、当該フラックス組成物100質量%に対して、0.1質量%以上5質量%以下である
    ことを特徴とするフローはんだ付け用フラックス組成物。
  2. 請求項1に記載のフローはんだ付け用フラックス組成物において、
    前記(C)成分が、(C1)1013hPaにおける沸点が100℃以下の水溶性溶剤と、(C2)1013hPaにおける沸点が120℃以上320℃以下のグリコール系溶剤またはテルペン系溶剤とを含有する
    ことを特徴とするフローはんだ付け用フラックス組成物。
JP2018178004A 2018-09-21 2018-09-21 フローはんだ付け用フラックス組成物 Active JP6895215B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018178004A JP6895215B2 (ja) 2018-09-21 2018-09-21 フローはんだ付け用フラックス組成物
CN201910880647.0A CN110936063B (zh) 2018-09-21 2019-09-18 焊接用焊剂组合物及焊接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018178004A JP6895215B2 (ja) 2018-09-21 2018-09-21 フローはんだ付け用フラックス組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020049490A JP2020049490A (ja) 2020-04-02
JP6895215B2 true JP6895215B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=69905856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018178004A Active JP6895215B2 (ja) 2018-09-21 2018-09-21 フローはんだ付け用フラックス組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6895215B2 (ja)
CN (1) CN110936063B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6967050B2 (ja) * 2019-09-27 2021-11-17 株式会社タムラ製作所 はんだ付け用フラックス組成物
JP6928295B1 (ja) * 2020-10-02 2021-09-01 千住金属工業株式会社 フラックス及びソルダペースト

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59159298A (ja) * 1983-03-01 1984-09-08 Nippon Genma:Kk はんだ付用フラツクス
JP3189134B2 (ja) * 1992-07-03 2001-07-16 ニホンハンダ株式会社 クリームハンダ
JP2003225795A (ja) * 2002-01-30 2003-08-12 Showa Denko Kk ハンダ付け用フラックスおよびハンダペースト
CN1233499C (zh) * 2002-10-18 2005-12-28 深圳市唯特偶化工开发实业有限公司 无卤素低固含水基免清洗助焊剂
CN1290662C (zh) * 2004-03-30 2006-12-20 深圳市唯特偶化工开发实业有限公司 免清洗无铅焊料助焊剂
JP5766668B2 (ja) * 2012-08-16 2015-08-19 株式会社タムラ製作所 はんだ組成物およびそれを用いたプリント配線基板
JP5731555B2 (ja) * 2013-01-29 2015-06-10 株式会社タムラ製作所 フラックスおよびソルダペースト
JP6342208B2 (ja) * 2014-04-28 2018-06-13 株式会社タムラ製作所 はんだ付け用フラックス組成物およびそれを用いた電子基板
CN105855746B (zh) * 2016-05-13 2018-11-09 深圳市唯特偶新材料股份有限公司 一种高拉力光伏组件用助焊剂

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020049490A (ja) 2020-04-02
CN110936063A (zh) 2020-03-31
CN110936063B (zh) 2022-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6402213B2 (ja) はんだ組成物および電子基板
JP6674982B2 (ja) はんだ組成物および電子基板
JP6138464B2 (ja) レーザーはんだ付け用はんだ組成物およびそれを用いた実装方法
JP6851352B2 (ja) レーザーはんだ付け用はんだ組成物および電子基板
JP5916674B2 (ja) ジェットディスペンサー用はんだ組成物
JP6913064B2 (ja) はんだ組成物および電子基板の製造方法
JP6713027B2 (ja) はんだ組成物および電子基板
JP6653686B2 (ja) はんだ組成物および電子基板
JP6895213B2 (ja) はんだ組成物および電子基板の製造方法
JP6864046B2 (ja) ジェットディスペンサー用はんだ組成物、および電子基板の製造方法
JP6895215B2 (ja) フローはんだ付け用フラックス組成物
JP2021185003A (ja) はんだ組成物および電子基板
JP6967050B2 (ja) はんだ付け用フラックス組成物
JP6826059B2 (ja) フラックス組成物、はんだ組成物および電子基板
CN109420861B (zh) 焊料组合物、电子基板、以及接合方法
JP6130418B2 (ja) 電子部品の接合方法、並びに、その方法に用いるはんだ組成物および前処理剤
JP2014195830A (ja) クリアランスレジスト用鉛フリーはんだ向けフラックスおよびクリアランスレジスト用鉛フリーはんだペースト
JP6560279B2 (ja) 局所はんだ付け用フラックス組成物およびはんだ付け方法
JP7194141B2 (ja) レーザーはんだ付け用はんだ組成物、および電子基板の製造方法
JP7066798B2 (ja) はんだ組成物
JP7361481B2 (ja) はんだ組成物および電子基板の製造方法
CN109719422B (zh) 焊料组合物及电子基板
JP6259795B2 (ja) はんだ組成物および電子基板の製造方法
JP6754090B1 (ja) フラックス組成物およびはんだ付け方法
JP2025017760A (ja) はんだ付け用フラックス組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6895215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150