[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6863687B2 - イヤホン - Google Patents

イヤホン Download PDF

Info

Publication number
JP6863687B2
JP6863687B2 JP2016125060A JP2016125060A JP6863687B2 JP 6863687 B2 JP6863687 B2 JP 6863687B2 JP 2016125060 A JP2016125060 A JP 2016125060A JP 2016125060 A JP2016125060 A JP 2016125060A JP 6863687 B2 JP6863687 B2 JP 6863687B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
space
leak port
earphone
acoustic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016125060A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017228990A (ja
Inventor
正規 伊藤
正規 伊藤
敦 白田
敦 白田
貴史 大内
貴史 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Onkyo Corp
Original Assignee
Onkyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Onkyo Corp filed Critical Onkyo Corp
Priority to JP2016125060A priority Critical patent/JP6863687B2/ja
Publication of JP2017228990A publication Critical patent/JP2017228990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6863687B2 publication Critical patent/JP6863687B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Headphones And Earphones (AREA)

Description

本発明は、ユーザーの耳に装着されて音声再生するイヤホンに関して、特に、再生する音波の出口がユーザーの外耳道入り口に挿入されるイヤホンに関する。
ヘッドホン並びにイヤホンは、ユーザーの耳に当接するように近接配置されるスピーカーユニットに音声信号を印加することにより音を再生する。ユーザーの耳に装着されるイヤホンの中には、様々な形態のものがある。
例えば、イヤホンの中には、ヘッドホンのように比較的に大きなスピーカーユニットを備えて、耳介に本体を載せるように装着する耳掛部を備えるものがある。また、本体部を耳介の内側に収めるように装着し、本体部の放音面から外耳道に向け音を放出して使用するインナーイヤー型がある。また、本体部を耳介の内側に収めるように装着し、さらに本体部から突出する音筒部をそれに装着されたイヤピースと共に外耳道内に挿入して使用するカナル型と称されるタイプのイヤホンが普及している。
スピーカーユニットは、小型なものになるほど、高い音圧レベルを得て、かつ、音声再生周波数帯域を十分に広げて良好な再生音質を確保するのが難しくなる。ユーザーの耳に装着されるインナーイヤー型またはカナル型のイヤホンにおけるスピーカーユニットでも、同様の問題が生じる。特に、再生する音波の出口がユーザーの外耳道入り口に挿入されるカナル型のイヤホンでは、スピーカーユニットを取り付けるハウジングが小さく、必要十分な音声再生能力を有する振動板口径が大きいスピーカーユニットを採用するのが難しく、ハウジングの構造による影響を受けやすいという問題がある。
従来のイヤホンのハウジングでは、ハウジングの内部空間と外部空間を連通させる開口、孔、音響通路、リークポート等を設ける場合がある。特に、ハウジングのスピーカーユニットの背面側にあたる内部空間から外部空間に連通する比較的に長い音響通路を設けるものがある(特許文献1、2)。
また、従来には、内部に音響空間が形成され、前面に筒状の導音部が突設された筐体と、前記導音部に装着され、外耳道に挿入されるイヤーチップと、第1通気孔を有し、前記筐体内に設けられて前記音響空間を第1音響空間と第2音響空間とに分離するフレームと、前記フレームに取り付けられ、電気信号を第1音波に変換して前記導音部へ出力する電気音波変換部と、前記フレームに取り付けられた音圧調整部と、を備え、前記音圧調整部は、前記第1通気孔に連通する第3音響空間と、前記第2音響空間及び前記第3音響空間に連通する筒状の第2通気孔と、前記第2通気孔内に挿入され、この挿入位置の調整によって所定の周波数帯域の音圧を低減する第1音響抵抗と、を有することを特徴とするカナル型イヤホンがある(特許文献3)。
ただし、従来のイヤホンは、更に改良が望まれる。特に、再生する音波の出口がユーザーの外耳道入り口に挿入されるカナル型のイヤホンでは、極めて小さい内部空間を形成するハウジングの構成が、再生する音波の音圧周波数特性に影響を与えるので、再生音声を明瞭に聞こえるようにしなければ、自然で好ましい音声再生を実現するのが難しいという問題がある。
実開昭63−95388号公報 特開2015−195444号公報 特許第5696249号公報
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、再生する音波の出口がユーザーの外耳道入り口に挿入されるカナル型のイヤホンに関し、スピーカーユニットを取り付けた場合に適切な音圧周波数特性を得るハウジングを構成して、明瞭で好ましい音声再生を実現するイヤホンを提供することにある。
本発明のイヤホンは、音声信号を音波に電気音響変換するスピーカーユニットと、スピーカーユニットに音声信号を供給するコードと、その内部にスピーカーユニットを取り付けて、スピーカーユニットの振動板の一方側と他方側とにそれぞれ第1音響空間と第2音響空間とを規定するハウジングと、を備えるイヤホンであって、ハウジングが、第1音響空間に連通して音波をユーザーの外耳道に導く第1音響通路を形成するノズル部と、第2音響空間に連通して音波を外部空間に導く第2音響通路を形成するリークポート部と、柔軟性を有する材料で形成されてハウジングにコードを固定するコードブッシュ部と、を備え、リークポート部の第2音響通路が、柔軟性を有する筒状材で形成されて、コードブッシュ部が、コードおよび筒状材をともに含むように形成される。
好ましくは、本発明のイヤホンは、リークポート部の筒状材は、第2音響空間と連通する開口端部が、ハウジングから第2音響空間の内部側に突出するように形成されている。
また、好ましくは、本発明のイヤホンは、リークポート部の筒状材は、第2音響空間または外部空間と連通する開口端部の開口面積が、その中間部での断面積よりも大きくなるように形成されている。
また、好ましくは、本発明のイヤホンは、リークポート部の筒状材が、第2音響空間または外部空間と連通する開口端部に通気性を有する保護部材を更に備える。
また、好ましくは、本発明のイヤホンは、ハウジングが、ノズル部の先端にユーザーの外耳道に挿入されるイヤピースを取り付けるイヤピース取付部を備え、イヤピース取付部に取り付けるイヤピースをさらに備える。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明のイヤホンは、音声信号を音波に電気音響変換するスピーカーユニットと、その内部にスピーカーユニットを取り付けて、スピーカーユニットの振動板の一方側と他方側とにそれぞれ第1音響空間と第2音響空間とを規定するハウジングと、を備える。ハウジングは、第1音響空間に連通して音波をユーザーの外耳道に導く第1音響通路を形成するノズル部と、柔軟性を有する材料で形成されてハウジングにコードを固定するコードブッシュ部と、を備える。したがって、ハウジングのノズル部が、ユーザーの外耳道に挿入されるイヤピースを取り付けるイヤピース取付部をさらに有していれば、イヤピースが外耳道に密着するカナル型のイヤホンを実現できる。
このイヤホンのハウジングは、第2音響空間に連通して音波を外部空間に導く第2音響通路を形成するリークポート部を備える。このリークポート部の第2音響通路が、柔軟性を有する筒状材で形成されて、コードブッシュ部が、コードおよび筒状材をともに含むように形成される。中空の管状の部材である筒状材は、柔軟性を有するので、コードブッシュ部が、筒状材を所定の形状に整形させるとともにハウジングに対して固定する。
したがって、カナル型のイヤホンにおいて、適切な音圧周波数特性を得るのに細くて長い寸法の第2音響通路を形成しなければならない場合であっても、柔軟性を有する筒状材が、コードブッシュ部においてコードに添って固定されているので、ハウジングからリークポート部のみが著しく突出するようなことがなく、ハウジング全体を小型化できる。その結果、自然で好ましい音声再生を実現することができる。
また、本発明のイヤホンは、柔軟性を有する材料で形成されるコードブッシュ部がハウジングにコードを固定するので、筒状体を屈曲させることなく所定の形状に整形してハウジングに固定できる。その結果、リークポート部を形成する筒状体が屈曲したところで第2音響通路が閉じてしまう、または、狭くなるといった不具合を防止できる。筒状体をコードブッシュ部に含むようにする場合には、コードブッシュ部に意匠性を与えて美観に優れるイヤホンを実現できる。
好ましくは、ハウジングのリークポート部の筒状材は、第2音響空間と連通する開口端部が、ハウジングから第2音響空間の内部側に突出するように形成されていてもよい。このような場合には、少なくとも略直線状のコードブッシュ部の全長に相当する寸法よりも長い寸法の第2音響通路を形成することができるので、比較的に低い周波数帯域においても共振周波数の調整が可能になり、音声再生周波数帯域を十分に広げて良好な再生音質を確保することができるという利点がある。
また、リークポート部の第2音響通路は、第2音響空間または外部空間と連通する開口端部の開口面積が、その中間部での断面積よりも大きくなるように形成されていてもよい。例えば、リークポート部を形成する筒状体の開口端部を、斜めに切断することにより開口を楕円形状にすれば、開口面積をその中間部での断面積よりも大きくすることができ、リークポートとしての動作および効果を高めることができる。リークポート部の筒状材が、第2音響空間または外部空間と連通する開口端部に通気性を有する保護部材を更に備える場合には、開口端部から筒状材の内部に異物が混入して第2音響通路が閉じてしまう、または、狭くなるといった不具合を防止することができる。
本発明のイヤホンは、スピーカーユニットを取り付けた場合に適切な音圧周波数特性を得るリークポート部を含むハウジングを構成して、明瞭で好ましい音声再生を実現するカナル型のイヤホンを提供することができる。
本発明の好ましい実施形態によるイヤホンについて説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるイヤホンの内部構造について説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるイヤホンの音圧周波数特性について説明するグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態によるイヤホンについて説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1および図2は、本発明の好ましい実施形態によるイヤホン1について説明する図である。具体的には、図1は、ユーザーの片耳に装着するイヤホン1の斜視図を示し、後述するリークポート7の一部が、コードブッシュ4の下端から突出している様子を図示している。
また、図2は、イヤホン1の内部構造を説明する断面図である。図2(a)は、図1の断面図であって、図2(b)は、図2(a)でのA−A’断面に相当するリークポート7のみを示した構造図であり、図2(c)は、図2(b)でのリークポート7のB−B’断面図である。なお、本発明の説明に不要な他のイヤホン1の構成については、図示及び説明を省略する。
本実施例のイヤホン1は、再生する音波の出口がユーザーの耳介の外耳道孔に挿入されるカナル型のイヤホンである。イヤホン1は、ユーザーの左右耳にそれぞれ装着する略左右対称形状のイヤホンを備えて、ステレオ再生に対応することができる。以下では、イヤホン1の片方の耳に対応する構成を説明する。もちろん、イヤホン1の形態は、本実施例の場合に限定されない。
イヤホン1は、そのハウジング2に、コード5を介して音声信号を供給することで音を再生するスピーカーユニット3が取り付けられている。スピーカーユニット3は、磁気空隙を有する磁気回路を備え、磁気空隙に挿入されて音声信号が供給されるボイスコイルに連結した振動板を振動させる動電型の電気音響変換器である。スピーカーユニット3は、(図示しない)振動板の前面側および背面側に、逆位相の関係となる音波を放射する。したがって、ハウジング2は、スピーカーユニット3の振動板の一方側と他方側とを分離するように、スピーカーユニット3を取り付ける必要がある。
本実施例のハウジング2は、ユーザーの耳介の外耳道孔の大きさに相当するような口径のスピーカーユニット3を取り付けることができる。ハウジング2は、ノズル部を含む略円筒形状のベース部材11と、ベース部材11の後方側に連結してキャビティを構成するハウジング部材12を含む。ハウジング2のベース部材11およびハウジング部材12は、スピーカーユニット3の振動板の前方側に音響空間17を規定し、スピーカーユニット3の磁気回路が存在する後方側に、音響空間17とは分離した音響空間18を形成する。
ベース部材11は、金属材料又は樹脂材料から構成され、スピーカーユニット3を内壁部に取り付けるスピーカーユニット取付部を備える。スピーカーユニット3の外径フレームは、略円筒形状のベース部材11のスピーカーユニット取付部の内径寸法にほぼ一致する外形寸法を有する。ベース部材11は、ユーザーの耳介の外耳道孔に挿入されるように、スピーカーユニット取付部よりも先端側が細く形成されるノズル部を含む。ノズル部は、音響空間17に連通して音波をユーザーの外耳道に導く音響通路を、その内部側に形成する。
ベース部材11のノズル部には、イヤピース6を取り付けるイヤピース取付部が、外周面に形成されている。弾性を有する笠形状のイヤピース6を取り付ければ、イヤピース6が外耳道孔に密着するカナル型のイヤホンを実現できる。イヤピース6により、ユーザーは耳介にイヤホン1を安定して装着することができる。なお、ノズル部の開口端部には、通気性を有する保護部材としての保護ネット14が取り付けられている。保護ネット14は、ノズル部の開口端部から内部に異物が混入して音響通路が閉じてしまう、などの不具合を防止する。また、ベース部材11は、音響空間17に連通して音波を外部空間に導く(図示しない)リーク穴もしくはポートを備えていてもよい。
一方で、ハウジング部材12は、金属材料又は樹脂材料から構成され、スピーカーユニット3に音声信号を供給するコード5を固定するコードブッシュ4が連結される。コードブッシュ4は、内部にコード5を含むように柔軟なゴム材料で形成されて、その一方側がハウジング部材12の取付孔に取り付けられている。また、コードブッシュ4は、内部にコード5とともに後述するリークポート7を含むように形成される。
ハウジング部材12は、音響空間17とは分離して形成される音響空間18を規定し、さらにこの音響空間18に連通して音波を外部空間に導く音響通路を形成するリークポート7を備える。リークポート7は、柔軟性を有するシリコン樹脂を材料とする中空の筒状材である外径2.0mm、内径1.0mm、長さ約40.0mmのチューブを用いて音響通路を構成する。図示するように、リークポート7は、音響空間18に連通する開口端部7aをハウジング部材12の内側に配置し、外部空間に連通する開口端部7cをハウジング部材12の外側に配置する。
リークポート7のチューブの長さ並びに内径は、音響空間18の空気室容積に合わせて調整するのが好ましい。また、リークポート7は必要な内径寸法を得られる柔軟性を有する中空の筒状材であればよく、その材料はシリコン樹脂に限らない。リークポート7は、シリコン樹脂以外であってもよく、例えば、ゴム系材料、エラストマー樹脂材料、PVC(ポリ塩化ビニル)樹脂材料であってもよい。
つまり、図2(b)で示すように、直線状に形成されるリークポート7は、コードブッシュ4の孔を通過して、それらの両端がハウジング2の内側と外側とに現れることになる。リークポート7では、開口端部7aおよび7cは、筒状材を斜めに切断することで、それらの開口面積が、その中間部7bでの断面積よりも大きくなるように形成されている。なお、リークポート7の開口端部7cには、通気性を有する保護部材としての保護ネット15が取り付けられている。保護ネット15は、リークポート7の開口端部から内部に異物が混入して音響通路が閉じてしまう、などの不具合を防止する。
カナル型のイヤホン1においては、適切な音圧周波数特性を得るのに、細くて長い寸法の音響通路であるリークポート7を形成しなければならない。リークポート7は、ハウジング2の寸法に対比して極めて細くて長い部材であるので、ハウジング2に取り付けるのに、特に工夫を要する。本実施例の場合のように、長いリークポート7をハウジング2に取り付けるには、コードブッシュ4に屈曲部を設けないようにして所定の形状に整形する必要がある。チューブが急激に折れ曲がる屈曲部ができてしまうと、そこで筒状体の内部が閉じてしまう、または、内部の面積が著しく狭くなるので、音響通路として機能しなくなるからである。
このハウジング2では、コードブッシュ4がリークポート7を屈曲させることなく音響空間18を構成するハウジング部材12に対して固定する。コードブッシュ4の内部には、リークポート7が嵌まり込む溝が形成されている。リークポート7をコードブッシュ4に固定するには、接着剤、あるいは、両面テープなどの接着材料を用いてもよい。コードブッシュ4は、2色成形により、コード5およびリークポート7を含んで一体に形成してもよい。
したがって、図1および図2に示すように、中空の管状の部材であるリークポート7は、柔軟性を有するので、コードブッシュ4によって屈曲することなく所定の略直線状の形状に整形されるとともに、ハウジング部材12に対して固定される。同時に、筒状のリークポート7は、ハウジング2の外側に一端側が露出することになる。ただし、リークポート7は、コードブッシュ4によってコード5に添って固定されているので、ハウジング2から著しく突出するようなことがなく、イヤホン1のハウジング2全体を小型化できる。
リークポート7を固定するコードブッシュ4は、筒状のリークポート7を収容する溝としてだけで無く、他の固定する構造を用いることができる。本実施例の場合には、コードブッシュ4は、コード5およびリークポート7を覆って固定するとともに、コードブッシュ4に意匠性を与えてイヤホン1の外観の美観を改善することができる。
図3は、本実施例のイヤホン1、並びに、比較例のイヤホン10の音圧周波数特性について説明するグラフであり、横軸は入力音声信号の周波数を示し、縦軸は測定治具である耳型に装着した場合の外耳道での音圧レベルを示す。比較例の(図示しない)イヤホン10は、本実施例のイヤホン1において、ハウジング2が、音響空間18に連通して音波を外部空間に導く音響通路を形成するリークポート7を備えない場合である。スピーカーユニット3は共通する。したがって、図3は、カナル型のイヤホン1におけるリークポート7の作用効果を表している。
図3に示すように、リークポート7の有無により、イヤホンの音圧周波数特性は大きく変化する。本実施例のイヤホン1は、比較例のイヤホン10に比べて、約300Hz〜1kHzの音圧レベルがおおよそフラットなるように改善されている。その結果、再生音声の明瞭度を向上させることができる。再生する音波の出口がユーザーの外耳道入り口に挿入されるカナル型のイヤホン1としては、比較例のイヤホン10に比べて自然で好ましい音声再生を実現することができる。
ここで、リークポート7は、音響空間18と連通する開口端部7aが、ハウジング部材12の内壁部から音響空間18の内部側に突出するように形成されている。リークポート7の長さは、少なくとも略円形状のハウジング2の周長に相当する寸法よりも長い寸法にするのが適当であるものの、コードブッシュ4の長さよりも長くする方が好ましいからである。リークポート7を短くすると、上記の本実施例の場合の様に300Hz付近の音圧が下がらなくなるので、再生音声の明瞭度が低くなり、再生音質が劣化する。
なお、カナル型のイヤホン1においては、上記の様な細い筒状材を巻回すことなく音響通路を形成するリークポート7が好ましいが、一方で、同様の細さ/長さのリークポート7を従来の他のカナル型ではないイヤホンに適用すると、同様の効果を得ることができない。その場合には、低音域の音圧レベルが高くなり、明瞭度が低くなり、音声再生周波数帯域が狭くなるという問題が発生する。その結果、そのようなイヤホンは、良好な再生音質を確保することも難しくなる。
イヤホン1のハウジング2の大きさに比較して相対的に長いリークポート7をハウジング2に収めるには、音響空間18の内部において屈曲部を設けないようにして所定の形状に整形する必要がある。その上では、必要に応じて長い筒状のリークポート7を、少なくとも1回転以上重ねて巻くような螺旋状に巻回わすように整形するのがよい。仮に1回転以下で収まる場合であっても、リークポート7を螺旋状に巻回わすように整形するように固定部を設ければ、音響空間18を構成するハウジング部材12の内壁部に添って固定することができる。
なお、ハウジング2のリークポート7は、音響空間18に連通して音波を外部空間に導く音響通路を、必ずしも柔軟な筒状体で形成しなくても、同程度の断面積を有する管部を、コードブッシュ4を貫通するように設けることで代用してもよい。また、リークポート7は、その全部を柔軟な筒状体で形成しなくても、一部を上記の様なコードブッシュ4を貫通する管部によって代用してもよい。リークポート7を長くすることができれば、音声再生周波数帯域を十分に広げて良好な再生音質を確保することができる。
また、リークポート7は、開口端部7aおよび7cの開口面積が、チューブまたは筒状体を斜めに切断することにより、その中間部7bでの断面積よりも大きくなるように形成されていれば、リークポートとしての動作および効果を高めることができる。したがって、リークポート7を、異なる太さの筒状体を連結する、あるいは、異なる太さのコードブッシュ4を連結するようにして形成してもよい。
また、上記実施例では、リークポート7が、外部空間と連通する開口端部7cに通気性を有する保護部材15を備えるが、保護部材15は、リークポート7の音響空間18に連通する開口端部7aに設けてもよい。リークポート7の内部に異物が混入してリークポート7が閉じてしまう、または、狭くなるといった不具合を防止することができる。
本発明のイヤホンは、図示するようなカナル型のイヤホンに限らず、さらに別の耳掛け部を備えるイヤホンであってもよい。また、イヤホンに限らず、ヘッドバンドにより左右両耳に対応するイヤホンを連結して、オーバーヘッドタイプのイヤホンを構成してもよい。イヤホンは、家庭用のステレオ再生、もしくはマルチチャンネルサラウンド再生に限られず、車載用のオーディオ機器や、映画館等の音響再生設備にも適用が可能である。
1、10 イヤホン
2 ハウジング
3 スピーカーユニット
4 コードブッシュ
5 コード
6 イヤピース
7 リークポート
11 ベース部材
12 ハウジング部材
14、15 保護ネット
17、18 音響空間

Claims (4)

  1. 音声信号を音波に電気音響変換するスピーカーユニットと、
    前記スピーカーユニットに前記音声信号を供給するコードと、
    その内部に前記スピーカーユニットを取り付けて、前記スピーカーユニットの振動板の一方側と他方側とにそれぞれ第1音響空間と第2音響空間とを規定するハウジングと、を備えるイヤホンであって、
    前記ハウジング前記第1音響空間に連通して音波をユーザーの外耳道に導く第1音響通路を形成するノズル部と、前記第2音響空間に連通して音波を外部空間に導く第2音響通路を形成するリークポート部と、柔軟性を有する材料で形成されて前記ハウジングに前記コードを固定するコードブッシュ部と、を備え、
    前記リークポート部の前記第2音響通路、柔軟性を有する筒状材で形成され、
    前記コードブッシュ部前記コード及び前記筒状材をともに含むように形成され、
    前記コードブッシュ部の一端は、前記ハウジングに接続され、且つ、前記第2音響空間に連通し、
    前記リークポート部の前記筒状材の、前記第2音響空間と連通する、一方の開口端部は、前記ハウジングから前記第2音響空間の内部側に突出するように形成され、
    前記リークポート部の前記筒状材は、前記一方の開口端部から他方の開口端部にわたって、前記ハウジング及び前記コードブッシュ部内に位置し、
    前記リークポート部の前記筒状材の、前記他方の開口端部は、前記コードブッシュ部の他端側から、前記外部空間と連通する、
    イヤホン。
  2. 前記リークポート部の前記筒状材、前記第2音響空間又は前記外部空間と連通する開口端部の開口面積、その中間部での断面積よりも大きくなるように形成されている、
    請求項1に記載のイヤホン。
  3. 前記リークポート部の前記筒状材、前記第2音響空間又は前記外部空間と連通する開口端部に通気性を有する保護部材を更に備える、
    請求項1又は2に記載のイヤホン。
  4. 前記ハウジング、前記ノズル部の先端に前記ユーザーの前記外耳道に挿入されるイヤピースを取り付けるイヤピース取付部を備え、
    前記イヤピース取付部に取り付ける前記イヤピースをさらに備える、
    請求項1からのいずれかに記載のイヤホン。
JP2016125060A 2016-06-24 2016-06-24 イヤホン Active JP6863687B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016125060A JP6863687B2 (ja) 2016-06-24 2016-06-24 イヤホン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016125060A JP6863687B2 (ja) 2016-06-24 2016-06-24 イヤホン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017228990A JP2017228990A (ja) 2017-12-28
JP6863687B2 true JP6863687B2 (ja) 2021-04-21

Family

ID=60889390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016125060A Active JP6863687B2 (ja) 2016-06-24 2016-06-24 イヤホン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6863687B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7143706B2 (ja) * 2018-09-27 2022-09-29 株式会社Jvcケンウッド コード係合具及びそれを備えたイヤホン
WO2020195762A1 (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ インナーホン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017228990A (ja) 2017-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5695703B2 (ja) 音響チューニングメカニズムを有するイヤホン
US8238596B2 (en) In-ear headphones
USRE48214E1 (en) Custom fit in-ear monitors utilizing a single piece driver module
US9813794B2 (en) Noise reduction with in-ear headphone
JP6380504B2 (ja) ヘッドホン
US20210099786A1 (en) Earphone
JP6754075B2 (ja) イヤホン
JP2019145962A (ja) イヤホン
EP3200476B1 (en) Headphone
JP6863687B2 (ja) イヤホン
JP2019145964A (ja) イヤホン
JP5872722B1 (ja) 連通管付きイヤホン
US20080199035A1 (en) In-Ear Phone
JP2019145965A (ja) イヤホン
WO2016181431A1 (ja) 連通部付き密閉イヤホン
JP2017147533A (ja) イヤホン
JP2019145963A (ja) イヤホン
JP2020043547A (ja) イヤホン用スピーカ
WO2024085250A1 (ja) オープン型イヤホン
JP3221593U (ja) 耳栓付イヤホン
JP2020014197A (ja) イヤホン
JP2016201786A (ja) 連通管付きイヤホン
JP2019029900A (ja) 首掛け型スピーカー装置
JP2017228951A (ja) イヤホン

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160719

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200407

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200410

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20200901

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20201117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201225

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20210224

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210330

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6863687

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250