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JP6731523B2 - テープカートリッジ - Google Patents

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JP6731523B2 JP2019112465A JP2019112465A JP6731523B2 JP 6731523 B2 JP6731523 B2 JP 6731523B2 JP 2019112465 A JP2019112465 A JP 2019112465A JP 2019112465 A JP2019112465 A JP 2019112465A JP 6731523 B2 JP6731523 B2 JP 6731523B2
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Description

本発明は、テープ印刷装置に装着されるためのテープカートリッジに関するものである。
従来、光センサーを備えた装置本体に装着されるためのテープカートリッジであって、側辺がテープ幅方向に突出した検出対象部、を有するラベルテープと、ラベルテープがロール状に巻かれたテープロールを収容したカートリッジケースと、を備えたテープカートリッジが知られている。このカートリッジケースの外面には、テープカートリッジが装置本体に装着された状態でラベルテープがテープロールから繰り出される際に、光センサーによって検出対象部の通過が検出されるように、検出対象部が露出する露出エリアが設けられている。また、カートリッジケースは、露出エリアよりもテープ送り上流側において、テープロールから繰り出されたラベルテープの検出対象部の表裏を覆うテープカバー部を有している(特許文献1参照)。
国際公開第2014/148062号公報
本発明者は、以下の課題を見出した。
従来のようなテープカートリッジでは、露出エリアおよびカバー部が設けられた領域において、検出凸部の突端が、カートリッジケースと接触していない。そのため、露出エリアおよびカバー部が設けられた領域では、検出凸部の突出側におけるテープ状部材の位置が規制されない。したがって、テープ状部材に対し、検出凸部の突出側に向けて斜めに送る力が作用した場合、露出エリアおよびカバー部が設けられた領域において、テープ状部材が検出凸部の突出側に向けて斜行することになる。
本発明は、テープ状部材が検出凸部の突出側に向けて斜行することが抑制されたテープカートリッジを提供することを課題としている。
本発明のテープカートリッジは、検出部を備えたテープ印刷装置に装着されるためのテープカートリッジであって、側辺が部分的にテープ幅方向に突出した検出凸部、を有するテープ状部材と、テープ状部材がロール状に巻かれたテープロールを内側に収容したカートリッジケースと、を備え、カートリッジケースの外側には、テープロールから繰り出されテープ状部材の長さ方向に送られたテープ状部材に設けられている検出凸部が露出する露出エリアが設けられ、カートリッジケースは、露出エリアよりもテープ送り上流側において、テープロールから繰り出されたテープ状部材を覆うカバー部、を有し、カバー部は、検出凸部の表裏一方の側を覆う第1カバー部と、検出凸部の表裏他方の側を覆う第2カバー部と、第1カバー部と第2カバー部との間を接続するように設けられ、検出凸部の突端と接触することにより、検出凸部の突出側におけるテープ状部材の位置を規制する位置規制部と、を含むことを特徴とする。
この構成によれば、カバー部が設けられた領域では、位置規制部により、検出凸部の突出側におけるテープ状部材の位置が規制される。このため、テープ状部材に対し、検出凸部の突出側に向けて斜めに送る力が作用した場合にも、露出エリアおよびカバー部が設けられた領域において、テープ状部材が検出凸部の突出側に向けて斜行することが抑制される。
この場合、カートリッジケースには、検出凸部が突出する突出開口が設けられ、カバー部は、突出開口のテープ送り上流側端部に設けられていることが好ましい。
この場合、テープカートリッジは、印刷ヘッドとの間で挟まれたテープ状部材を回転送りするプラテンローラー、をさらに備え、カートリッジケースには、プラテンローラーが係合するプラテン係合孔が設けられており、プラテン係合孔の突出開口側の端部と、位置規制部におけるテープ送り下流側端部と、の間の距離が、6mm以下であることが好ましい。
この構成によれば、プラテンローラーと印刷ヘッドとのニップ位置にかなり近い位置において、検出凸部の突端が、位置規制部と接触し、検出凸部の突出側におけるテープ状部材の位置が規制される。このため、ニップ位置において、検出凸部の突出側に向けて斜めに送る力が作用した場合にも、露出エリアおよびカバー部が設けられた領域において、テープ状部材が検出凸部の突出側に向けて斜行することが、より効果的に抑制される。
図3に示したテープカートリッジであって、上ケースが外された場合の外観を示す斜視図である。 図3に示したテープカートリッジに収容されたラベルテープを示す図である。 本発明の一実施形態に係るテープカートリッジの斜視図である。 図3に示したテープカートリッジの上面図である。 図3に示したテープカートリッジの下ケースの斜視図である。 図3に示したテープカートリッジの下ケースを、図5とは別の角度から見た斜視図である。 図3に示したテープカートリッジの下ケースの上面図である。 図3に示したテープカートリッジが装着されたテープ印刷装置であって、開閉蓋が閉じられた状態を示す斜視図である。 図3に示したテープカートリッジが装着されたテープ印刷装置であって、開閉蓋が開かれた状態を示す斜視図である。 図3に示したテープカートリッジが装着されたテープ印刷装置による印刷動作を説明するための図である。 図3に示したテープカートリッジの位置規制部について説明するための図である。 (a)および(b)は、本発明の比較例に係るテープカートリッジの引込防止部が撓む前後の状態を示す図、(c)は、図3に示したテープカートリッジの引込防止部が撓む前後の状態を示す図である。(a)〜(c)は、それぞれ、図示左側が、上方から見た図であり、図示右側が、水平面内において引込防止部の撓み方向に直交する方向から見た図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係るテープカートリッジ1およびテープカートリッジ1が装着されるテープ印刷装置100について説明する。このテープカートリッジ1は、例えば備品管理用のラベルを作成するためのものであり、予め定形にカットされた複数のラベル部13を備えている。なお、以下では、図面について「前」「後」「左」「右」「上」「下」(図面中では、これらの方向を順に、「Front」「Rear」「Left」「Right」「Top」「Bottom」と表記する)等を用いて説明するが、これらの方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
図1を参照して、テープカートリッジ1について説明する。テープカートリッジ1は、ラベルテープ2と、テープリール3と、インクリボン4(図7参照)と、リボン繰出しリール5と、リボン巻取りリール6と、プラテンローラー7と、これらを収容したカートリッジケース8とを備えている。
図2を参照して、ラベルテープ2について説明する。ラベルテープ2は、印刷テープ11と、台紙テープ12とを備えている。印刷テープ11は、台紙テープ12の一方の面に剥離可能に貼付されている。印刷テープ11には、複数のラベル部13と、第1非ラベル部14と、第2非ラベル部15とが形成されている。複数のラベル部13は、印刷テープ11の長手方向(以下「テープ長さ方向」という。)に沿って略等間隔に並ぶようにして、台紙テープ12に貼付されている。ラベル部13は、テープ印刷装置100によって印刷が為される箇所である。第1非ラベル部14は、後述する検出凸部16が設けられた側の第1側辺部61に沿うようにして、台紙テープ12に貼付されている。第2非ラベル部15は、第1非ラベル部14が設けられた第1側辺部61とは反対側の第2側辺部62に沿うようにして、台紙テープ12に貼付されている。
なお、印刷テープ11および台紙テープ12の材質は、特に限定されるものではなく、紙系、樹脂フィルム系など、種々の材質のものを用いることができる。
複数のラベル部13、第1非ラベル部14および第2非ラベル部15は、印刷テープ11に対してダイカット処理が行われた後、略「眼鏡の縁」状の不要部分がカス上げされることによって、印刷テープ11に形成される。すなわち、ラベルテープ2において、印刷テープ11の不要部分がカス上げされて台紙テープ12が露出した部分の内側が、ラベル部13となり、台紙テープ12が露出した部分の外側が、第1非ラベル部14および第2非ラベル部15となる。第1非ラベル部14および第2非ラベル部15は、印刷に供される箇所ではないが、ラベル部13が後述するテープ送出口18を通過する際に、ラベル部13がテープ送出口18の縁部に引っ掛かることを防止する等のために、カス上げされずに残されている。
なお、図2に示したラベル部13は、角丸矩形状であるが、ラベル部13の形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形、楕円形などであってもよい。
ラベルテープ2は、一方の側辺が部分的に突出した複数の検出凸部16を備えている。複数の検出凸部16は、複数のラベル部13に一対一に対応するように、テープ長さ方向に沿って略等間隔に設けられている。検出凸部16は、テープカートリッジ1がテープ印刷装置100に装着され、ラベルテープ2が繰り出される際に、テープ印刷装置100に備えられた光センサー105(後述する)によって検出される部位となる。なお、各検出凸部16において、テープ繰出し先端側の端部を、検出先端部16aといい、テープ繰出し後端側の端部を、検出後端部16bという。
図1に示すように、ラベルテープ2は、ロール状に巻かれたテープロール17として、カートリッジケース8に収容されている。ラベルテープ2は、印刷テープ11が外側となり、台紙テープ12が内側になるようにして、テープリール3に巻かれている。テープロール17は、ラベルテープ2の第1側辺部61および第2側辺部62のうち、複数の検出凸部16が設けられた第1側辺部61が上側となり、第2側辺部62が下側となる向きで、カートリッジケース8に収容されている。
インクリボン4は、ロール状にリボン繰出しリール5に巻かれた状態で、カートリッジケース8に収容されている。リボン繰出しリール5から繰り出されたインクリボン4は、リボン巻取りリール6に巻き取られる。
プラテンローラー7は、ラベルテープ2の台紙テープ12側と接している。プラテンローラー7は、テープ印刷装置100に備えられた印刷ヘッド106(後述する)との間で、ラベルテープ2およびインクリボン4を回転送りする。すなわち、プラテンローラー7は、印刷ヘッド106との間でラベルテープ2およびインクリボン4を挟持した状態で、テープ印刷装置100から伝達された動力によって回転する。これにより、ラベルテープ2がテープロール17から繰り出され、また、インクリボン4がリボン繰出しリール5から繰り出される。
図3ないし図7を参照して、カートリッジケース8について説明する。カートリッジケース8の左側面には、テープ送出口18が設けられている。テープロール17から繰り出されたラベルテープ2は、テープ送出口18を通って、カートリッジケース8外へと送り出される。
カートリッジケース8は、上ケース21と、下ケース22とを備えている。上ケース21と下ケース22とは、互いに分離可能に組み合わされている。なお、上ケース21は、半透光性の樹脂で構成され、下ケース22は、遮光性(例えば黒色)の樹脂で構成されている。
上ケース21は、天壁部23と、上周壁部24とを備えている。上周壁部24は、天壁部23の周縁部分から下方に突出して設けられている。上周壁部24の左壁部には、下方からスリット状に切り欠かれた上送出口25が設けられている。上送出口25は、後述する下送出口43と合致し、テープ送出口18となる。なお、上送出口25の上面は開放されておらず、上送出口25の上縁部25aによって、上ケース21の強度が確保されている。また、上送出口25は、検出凸部16が上送出口25を通過する際に、検出凸部16の突端16cと上送出口25の上縁部25aとの間に隙間が生じる程度のサイズとなっている(図11参照)。これにより、ラベルテープ2が多少上方に斜行した場合にも、検出凸部16が上送出口25を通過する際に、検出凸部16が上送出口25の上縁部25aに引っ掛かることが防止されている。
天壁部23は、高壁部26と、収納室形成部27と、低壁部28と、カバー部29とを備えている。高壁部26は、上面視において、テープロール17およびリボン繰出しリール5が位置する領域である。略円弧状の収納室形成部27は、上周壁部24の一部と共に、テープロール17が収納される上面視略円形の収納室を形成している。収納室形成部27には、凸部通過口31が設けられている。凸部通過口31は、後述する突出開口34を介して上送出口25に連なっている。テープロール17からラベルテープ2が繰り出されると、検出凸部16が、凸部通過口31、突出開口34および上送出口25を順に通過する。
低壁部28は、段差状の収納室形成部27を介して、高壁部26よりも一段低く、すなわち下ケース22寄りに形成されている。低壁部28には、上プラテン係合孔32と、上ヘッド開口33と、突出開口34とが設けられている。上プラテン係合孔32には、プラテンローラー7の上端部が係合している。上プラテン係合孔32は、テープロール17からプラテンローラー7に至るラベルテープ2の送り経路と略平行な方向に長い長孔に形成されている。上ヘッド開口33には、テープカートリッジ1がテープ印刷装置100に装着されると、印刷ヘッド106が入る(図9参照)。突出開口34は、一端が上送出口25に連なり、他端が凸部通過口31に連なっている。テープロール17からラベルテープ2が繰り出されると、凸部通過口31を通過した検出凸部16が、突出開口34から上方に突出する。
カバー部29は、突出開口34のテープ送り上流側端部に設けられている。カバー部29は、突出開口34から上方に突出した検出凸部16を覆う。このカバー部29により、突出開口34から上方に突出した検出凸部16が、ユーザーの指などと接触して曲げられてしまうことが、防止されている。
カバー部29は、第1カバー部35と、第2カバー部36と、位置規制部37とを備えている。第1カバー部35は、凸部通過口31を通過する検出凸部16の印刷テープ11側の面と対向する凸部通過口31の縁部から左斜め前方に突出するようにして、突出開口34の前側の縁部に沿って設けられている。第1カバー部35は、検出凸部16の印刷テープ11側を覆う。第2カバー部36は、凸部通過口31を通過する検出凸部16の台紙テープ12側の面と対向する凸部通過口31の縁部から、第1カバー部35と略平行に左斜め前方に突出するようにして、突出開口34の後側の縁部に沿って設けられている。第2カバー部36は、検出凸部16の台紙テープ12側を覆う。位置規制部37は、凸部通過口31の上縁部から左斜め前方に突出するようにして、突出開口34に沿って設けられている。すなわち、位置規制部37は、第1カバー部35の上端部と、第2カバー部36の上端部とを接続するように設けられている。位置規制部37におけるテープ送り下流側端部は、第1カバー部35および第2カバー部36におけるテープ送り下流側の各端部と、テープ送り方向において略同じ位置にある。位置規制部37は、位置規制部37の下面に検出凸部16の突端16cつまり上端が接触することにより、検出凸部16の突出側、つまり上側におけるラベルテープ2の位置を規制している。
カバー部29を通過した検出凸部16は、突出開口34から上方に露出した状態で、上送出口25へと送られる。つまり、カバー部29と上送出口25との間における、低壁部28の上面が、テープロール17から繰り出されたラベルテープ2の検出凸部16が露出する露出エリア38となっている。換言すれば、露出エリア38よりもテープ送り上流側に、カバー部29が設けられている。この露出エリア38において、テープ印刷装置100に備えられた光センサー105により、検出凸部16の通過が検出される。
上プラテン係合孔32の突出開口34側の端部と、位置規制部37におけるテープ送り下流側端部と、の間の距離(以下「プラテンカバー間距離D」という。図4参照)は、後述するように、6mm以下であることが好ましい。
図5ないし図7に示すように、下ケース22は、底壁部41と、下周壁部42とを備えている。下周壁部42は、底壁部41の周縁部から上方に突出して設けられている。下周壁部42の左壁部には、上方から切り欠かれた下送出口43が形成されている。上述したように、下送出口43は、上送出口25と合致し、テープ送出口18となる。
底壁部41は、天壁部23と対向している。底壁部41の上面には、テープロール17が載置されている。底壁部41には、下プラテン係合孔44と、下ヘッド開口45とが設けられている。下プラテン係合孔44には、プラテンローラー7の下端部が係合している。下プラテン係合孔44は、上プラテン係合孔32と同様に、テープロール17からプラテンローラー7に至るラベルテープ2の送り経路と略平行な方向に長い長孔に形成されている。このため、プラテンローラー7は、上プラテン係合孔32および下プラテン係合孔44により規制される範囲内で、ラベルテープ2の繰出しおよび引込みに伴って、テープ送り方向に移動するようになっている。下ヘッド開口45には、テープカートリッジ1がテープ印刷装置100に装着されると、印刷ヘッド106が入る。
また、底壁部41には、リボンガイドピン48と、リボンガイド壁46と、引込防止部47とが、天壁部23に向けて突出して設けられている。なお、引込防止部47の突出方向先方つまり上方には、上記の位置規制部37が位置している(図7および図11参照)。
リボンガイドピン48は、リボン繰出しリール5の近傍に設けられている。リボンガイドピン48は、リボン繰出しリール5からリボンガイド壁46へ向けて送られるインクリボン4をガイドする。リボンガイド壁46は、プラテンローラー7が印刷ヘッド106と対向する部分を除き、略矩形状の下ヘッド開口45の四周を囲むようにして、上面視略横「C」字状に設けられている。リボンガイド壁46は、リボン繰出しリール5からリボン巻取りリール6へ送られるインクリボン4をガイドする。
リボンガイド壁46は、第1リボンガイド部51と、第2リボンガイド部52とを備えている。第1リボンガイド部51は、リボンガイド壁46において最もリボンガイドピン48に近い位置、つまりリボンガイド壁46の右後角部に設けられている。第1リボンガイド部51は、略円筒状に形成されている。すなわち、第1リボンガイド部51には、軸方向に貫通した貫通穴53が設けられている。貫通穴53には、上ケース21の天壁部23から突出した第1係合ピン(図示省略)が係合している。
第2リボンガイド部52は、第1リボンガイド部51よりもリボン送り下流側の位置、つまり略横「C」字状のリボンガイド壁46の一方の端部に設けられている。第2リボンガイド部52は、第1リボンガイド部51の外径よりも細い円柱状に形成されている。第2リボンガイド部52の上面には、係合穴54が設けられている。係合穴54には、上ケース21の天壁部23から突出した第2係合ピン(図示省略)が係合している。リボンガイドピン48から送られてきたインクリボン4は、第1リボンガイド部51の外周面および第2リボンガイド部52の外周面に順に摺接しながら、第2リボンガイド部52と引込防止部47との間を通って、プラテンローラー7に向けて送られる。
引込防止部47は、プラテンローラー7よりもテープ送り上流側に設けられている。引込防止部47は、全体として、上面視略弓形で、テープ送り上流側の先端部が切り欠かれた柱状に形成されている。引込防止部47は、先端部が上ケース21の天壁部23とは係合しておらず、底壁部41によって片持ち支持されている。また、引込防止部47の後面(以下「テープ接触面47a」という。)は、ラベルテープ2の印刷テープ11側と接している。そのため、引込防止部47は、ラベルテープ2が送られると、ラベルテープ2のテンションを受けて、略前方に弾性的に撓む。以下では、ラベルテープ2のテンションにより引込防止部47が撓む方向を、撓み方向Bという。なお、上記の第2リボンガイド部52は、引込防止部47に対して、撓み方向Bに設けられている。
引込防止部47は、テープ挟持部55と、上流側基端部56とで一体に成形されている。テープ挟持部55は、ラベルテープ2の引込みに伴って、プラテンローラー7がテープ送り上流側に移動すると、プラテンローラー7との間でラベルテープ2を挟持する。これにより、ラベルテープ2が、それ以上カートリッジケース8内に引き込まれることが抑制されている。すなわち、ラベルテープ2の先端が、カートリッジケース8内に入り込んでしまうことが抑制されている。上流側基端部56は、テープ挟持部55のテープ送り上流側で且つテープ挟持部55の基端部に設けられている。上流側基端部56は、撓み方向Bから見たときに、第2リボンガイド部52と重複する位置に設けられている。なお、テープ挟持部55の突出高さは、検出凸部16を除いたテープ幅の略2/3であり、上流側基端部56の突出高さは、検出凸部16を除いたテープ幅の略1/2である(図11参照)。
印刷テープ11は、引込防止部47からプラテンローラー7に至る領域において、略円弧状に形成された引込防止部47のテープ接触面47aおよびプラテンローラー7の外周面に沿って送られるため、テープ長さ方向が略「S」字状に湾曲している。より厳密には、ラベルテープ2が送られる際には、引込防止部47において、引込防止部47の基端側となるラベルテープ2の下側は、テープ接触面47aに沿って湾曲するが、引込防止部47の先端側となるラベルテープ2の上側は、略直線状となる。なぜなら、上述したように、引込防止部47のテープ挟持部55の突出高さは、検出凸部16を除いたテープ幅の2/3程度にすぎず、引込防止部47の先端側となるラベルテープ2の上側は、テープ接触面47aとは接していない。しかも、引込防止部47は、ラベルテープ2が送られると、ラベルテープ2のテンションにより、先端部がラベルテープ2から離れるようにして、撓み方向Bに撓むためである。このように、引込防止部47が撓むことで、引込防止部47からプラテンローラー7に至る領域において、ラベルテープ2のテープ長さ方向が過度に湾曲することが抑制されている。
図8および図9を参照して、テープ印刷装置100について説明する。テープ印刷装置100は、例えばパソコンなどから取得された印刷データを取得し、取得した印刷データに基づいて、ラベルテープ2のラベル部13に印刷を行う。
テープ印刷装置100は、装置ケース101と、カートリッジ装着部102と、開閉蓋103と、蓋開放ボタン104と、光センサー105と、印刷ヘッド106と、テープ排出口107とを備えている。また、テープ印刷装置100は、図8および図9では図示省略したが、テープ印刷装置100の全体を統括制御する制御部108(図10参照)を備えている。
装置ケース101は、略立方体状を有し、テープ印刷装置100の外殻を構成している。カートリッジ装着部102は、装置ケース101の上面に設けられている。カートリッジ装着部102には、テープカートリッジ1が、上ケース21を上側に向けた姿勢で、着脱可能に装着される。このため、カートリッジ装着部102にテープカートリッジ1が装着されると、上ケース21(低壁部28)の上面に設けられた露出エリア38が、上方を向くことになる。
開閉蓋103は、カートリッジ装着部102を開閉する。開閉蓋103は、図示しないロック機構により、閉じた状態にロックされる。蓋開放ボタン104は、ロック機構による開閉蓋103のロックを解除する。すなわち、蓋開放ボタン104が押されると、開閉蓋103が、開閉蓋103の右端部に設けられたヒンジ部109を中心にして上方に開く。
光センサー105は、開閉蓋103の内側に設けられている。開閉蓋103が閉じられると、光センサー105が、カートリッジ装着部102に装着されたテープカートリッジ1の露出エリア38に対向する。光センサー105は、例えば透過型フォトインターラプターである。検出凸部16の検出先端部16aが光センサー105を通過すると、光センサー105からの出力電圧が変化し、これにより検出先端部16aの通過が検出される。同様に、検出凸部16の検出後端部16bが光センサー105を通過すると、光センサー105からの出力電圧が変化し、これにより検出後端部16bの通過が検出される。
印刷ヘッド106は、カートリッジ装着部102に設けられている。上述したように、テープカートリッジ1がカートリッジ装着部102に装着されると、テープカートリッジ1の上ヘッド開口33および下ヘッド開口45に、印刷ヘッド106が入る。開閉蓋103が開いた状態では、印刷ヘッド106は、プラテンローラー7から離れている。開閉蓋103が閉じられると、印刷ヘッド106は、図示しない連動機構によりプラテンローラー7に接近し、プラテンローラー7との間でラベルテープ2およびインクリボン4を挟持する。印刷ヘッド106が、プラテンローラー7との間でラベルテープ2およびインクリボン4を挟持した状態で、発熱することにより、ラベルテープ2のラベル部13に順次印刷が行われる。
また、図示省略したが、カートリッジ装着部102には、プラテン駆動軸と、リボン巻取り駆動軸とが設けられている。テープカートリッジ1がカートリッジ装着部102に装着されると、プラテン駆動軸がプラテンローラー7に係合し、リボン巻取り駆動軸がリボン巻取りリール6に係合する。プラテン駆動軸およびリボン巻取り駆動軸は、送りモーター111(図10参照)からの動力が伝達されることにより、回転する。プラテン駆動軸が回転することによって、プラテンローラー7が回転し、リボン巻取り駆動軸が回転することによって、リボン巻取りリール6が回転する。
テープ排出口107は、装置ケース101の左側面に設けられている。テープ排出口107は、カートリッジ装着部102に連なっている。カートリッジ装着部102に装着されたテープカートリッジ1から送り出されたラベルテープ2は、テープ排出口107からテープ印刷装置100外に排出される。なお、カートリッジ装着部102とテープ排出口107との間には、テープカッター112(図10参照)が内蔵されている。テープカッター112は、カッターモーター113(図10参照)からの動力が伝達されることにより、切断動作を行い、ラベルテープ2をテープ幅方向に切断する。
図10を参照して、テープ印刷装置100が実行する印刷動作について説明する。図10(a)は、前回の印刷動作により、テープ繰出し先端側から数えて(n−1)番目のラベル部13が切り離された状態を示している。このとき、n番目のラベル部13に対応した検出凸部16の検出先端部16aは、光センサー105による検出位置よりも、僅かに(例えば約4mm)テープ送り上流側に位置している。
制御部108は、印刷実行の指令を受けると、送りモーター111を駆動する。これにより、プラテンローラー7およびリボン巻取りリール6が回転し、ラベルテープ2およびインクリボン4の送りが開始される。
図10(b)に示すように、n番目のラベル部13に対応した検出凸部16の検出先端部16aが光センサー105に到達すると、制御部108は、光センサー105からの出力電圧の変化に基づいて、検出先端部16aの通過を検出する。
図10(c)に示すように、制御部108は、検出先端部16aの通過を検出すると、テープ長さ方向における検出先端部16aとn番目のラベル部13の所定の印刷開始位置(例えば、ラベル部13におけるテープ繰出し先端側の端部よりも、僅かにテープ繰出し先端側にはみ出した位置)との間の寸法に相当する距離分、ラベルテープ2が送られるように、送りモーター111を駆動した時点で、印刷ヘッド106を駆動開始する。これにより、n番目のラベル部13の印刷開始位置から印刷が開始される。制御部108は、取得された印刷データに基づいて、印刷ヘッド106を制御する。
図10(d)に示すように、n番目のラベル部13に対応した検出凸部16の検出後端部16bが光センサー105に到達すると、制御部108は、光センサー105からの出力電圧の変化に基づいて、検出後端部16bの通過を検出する。
図10(e)に示すように、制御部108は、検出後端部16bの通過を検出すると、テープ長さ方向における検出後端部16bとn番目のラベル部13の所定の切断位置(例えば、ラベル部13におけるテープ繰出し後端側の端部よりも、僅かにテープ繰出し後端側の位置)との間の寸法に相当する距離分、ラベルテープ2が送られるように、送りモーター111を駆動した後、送りモーター111を停止させる。
図10(f)に示すように、制御部108は、送りモーター111を停止させた後、カッターモーター113を駆動する。これにより、テープカッター112が切断動作を行い、n番目のラベル部13が切断位置で切り離される。このようにして、テープ印刷装置100が印刷動作を行うことにより、所望の画像が印刷されたラベル部13が得られる。
図11を参照して、位置規制部37についてより詳細に説明する。プラテンローラー7と印刷ヘッド106とのニップ位置P(図4参照)において、ラベルテープ2に対し、検出凸部16の突出側つまり上側に向けて斜めに送る力Fが作用する場合がある。特に、ラベルテープ2において下側に設けられた、第2非ラベル部15にシワ11aが生じると、ニップ位置Pにおいて、ラベルテープ2に対し、検出凸部16の突出側に向けて斜めに送る力Fが作用しやすい。このシワ11aは、印刷テープ11が台紙テープ12から部分的に剥がれ、剥がれた箇所の印刷テープ11がテープ長さ方向に縮むように折れて裏面同士が貼り付いてしまうこと等により、生じるものである。このシワ11aは、ラベル部13や第1非ラベル部14に比べ、第2非ラベル部15に生じやすい傾向にある。これは、上述したように、ラベルテープ2の下側が、上側に比べ、引込防止部47において大きく湾曲しているためだと思われる。
これに対し、本実施形態のテープカートリッジ1によれば、カバー部29が設けられた領域では、位置規制部37により、検出凸部16の突出側つまり上側におけるラベルテープ2の位置が規制される。このため、ラベルテープ2に対し、上側に向けて斜めに送る力Fが作用した場合にも、カバー部29が設けられた領域およびカバー部29に隣接する露出エリア38において、ラベルテープ2が上側に向けて斜行することが抑制される。これにより、検出凸部16が上送出口25を通過する際に、検出凸部16が上送出口25の上縁部25aに引っ掛かることが抑制される。すなわち、テープカートリッジ1内におけるラベルテープ2のジャミングの発生が抑制される。
図12を参照して、引込防止部47についてより詳細に説明する。図12(a)は、本発明の比較例に係る引込防止部47Aを示している。引込防止部47Aは、上流側基端部56を備えていない。この場合、引込防止部47Aの剛性が低いことから、ラベルテープ2のテンションによる引込防止部47Aの撓み量が大きい。そのため、引込防止部47Aに対して撓み方向Bに設けられた第2リボンガイド部52と、撓んだ引込防止部47Aの先端部との間で、インクリボン4が挟まれ、その結果、インクリボン4にシワ11aが生じるなど、インクリボン4の送りが妨げられるおそれがある。
図12(b)は、本発明の比較例に係る引込防止部47Bを示している。引込防止部47Bは、本実施形態の引込防止部47の上流側基端部56に相当する箇所が、テープ挟持部55と同じ突出高さを有している。つまり、引込防止部47Bは、引込防止部47と同様に、全体として、上面視略弓形に形成されているが、テープ送り上流側の先端部が切り欠かれていない。この場合、引込防止部47Bは、引込防止部47Aに比べて太く、引込防止部47Bの剛性が高いことから、ラベルテープ2のテンションによる引込防止部47Bの撓み量は小さくなる。しかしながら、引込防止部47Bは、第2リボンガイド部52と対向する箇所の先端部が切り欠かれていないため、撓んだ引込防止部47Bの先端部との間で、インクリボン4が挟まれ、その結果、インクリボン4の送りが妨げられるおそれがある。
図12(c)は、本実施形態に係る引込防止部47を示している。この場合、上流側基端部56を有していない引込防止部47Aに比べ、引込防止部47の剛性が高いため、ラベルテープ2のテンションによる引込防止部47の撓み量が小さくなる。それゆえ、引込防止部47が撓んだ場合にも、引込防止部47の先端部が第2リボンガイド部52にさほど近づかない。しかも、第2リボンガイド部52と対向する上流側基端部56は、テープ挟持部55の先端部には設けられていない。つまり、引込防止部47は、第2リボンガイド部52と対向する箇所の先端部が切り欠かれている。そのため、第2リボンガイド部52と、撓んだ引込防止部47の先端部との間で、インクリボン4が挟まれることが抑制される。
以上のように、本実施形態のテープカートリッジ1によれば、第2リボンガイド部52と、撓んだ引込防止部47の先端部との間で、インクリボン4が挟まれることが抑制される。また、引込防止部47が撓むことで、引込防止部47からプラテンローラー7に至る領域において、ラベルテープ2のテープ長さ方向が過度に湾曲することが抑制される。その結果、台紙テープ12から印刷テープ11が部分的に剥がれてしまうことが抑制され、印刷テープ11にシワ11aが生じることが抑制されている。したがって、テープカートリッジ1は、印刷テープ11にシワ11aが生じることを抑制しつつ、インクリボン4の送りを安定化させることができる。
本実施形態のテープカートリッジ1によれば、ラベルテープ2に対し、上側に向けて斜めに送る力Fが作用した場合にも、位置規制部37を設けたことによって、カバー部29が設けられた領域およびカバー部29に隣接する露出エリア38において、ラベルテープ2が上側に向けて斜行することが抑制される。
本実施形態のテープカートリッジ1によれば、引込防止部47の撓み量が小さいため、引込防止部47の撓み量が大きい場合に比べ、ラベルテープ2は、引込防止部47からプラテンローラー7に至る領域において、テープ長さ方向の湾曲具合が大きくなっている。このため、ラベルテープ2は、引込防止部47からプラテンローラー7に至る領域において、テープ幅方向から押される力に対して強くなっている。そのため、引込防止部47の突出方向先方に設けられた位置規制部37に検出凸部16の突端16cが当たった場合に、ラベルテープ2に対して、検出凸部16の突出側とは反対側つまり下側へ抑える力が効果的に作用する。したがって、検出凸部16の突出側つまり上側におけるラベルテープ2の位置が効果的に規制される。
本実施形態のテープカートリッジ1によれば、プラテンカバー間距離Dが6mm以下であるため、ニップ位置Pにかなり近い位置において、検出凸部16の突端16cが位置規制部37と接触し、検出凸部16の突出側におけるラベルテープ2の位置が規制される。このため、ニップ位置Pにおいて、検出凸部16の突出側に向けて斜めに送る力が作用した場合にも、露出エリア38およびカバー部29が設けられた領域において、ラベルテープ2が上側に向けて斜行することが、より効果的に抑制される。
なお、ラベルテープ2は、「テープ状部材」の一例である。光センサー105は、「検出部」の一例である。上プラテン係合孔32は、「プラテン係合孔」の一例である。
本発明は上記した実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採用可能であることは言うまでもない。
1…テープカートリッジ、2…ラベルテープ、8…カートリッジケース、16…検出凸部、29…カバー部、35…第1カバー部、36…第2カバー部、37…位置規制部、38…露出エリア、100…テープ印刷装置、105…光センサー。

Claims (3)

  1. 検出部を備えたテープ印刷装置に装着されるためのテープカートリッジであって、
    側辺が部分的にテープ幅方向に突出した検出凸部、を有するテープ状部材と、
    前記テープ状部材がロール状に巻かれたテープロールを内側に収容したカートリッジケースと、を備え、
    前記カートリッジケースの外側には、前記テープロールから繰り出され前記テープ状部材の長さ方向に送られた前記テープ状部材に設けられている前記検出凸部が露出する露出エリアが設けられ、
    前記カートリッジケースは、前記露出エリアよりもテープ送り上流側において、前記テープロールから繰り出された前記テープ状部材を覆うカバー部、を有し、
    前記カバー部は、
    前記検出凸部の表裏一方の側を覆う第1カバー部と、
    前記検出凸部の表裏他方の側を覆う第2カバー部と、
    前記第1カバー部の、前記検出凸部の突出側の端部と、前記第2カバー部の、前記検出凸部の突出側の端部と、の間を閉塞するように設けられ、前記検出凸部の突端と接触することにより、前記検出凸部の突出側における前記テープ状部材の位置を規制する位置規制部と、を含むことを特徴とするテープカートリッジ。
  2. 前記カートリッジケースには、前記検出凸部が突出する突出開口が設けられ、
    前記カバー部は、前記突出開口のテープ送り上流側端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。
  3. 前記カートリッジケースの底壁部から天壁部に向けて突出し、前記テープロールから繰り出された前記テープ状部材のテンションにより弾性的に撓む引込防止部をさらに備え、
    前記位置規制部は、前記引込防止部の突出方向先方に位置し、前記引込防止部において湾曲した前記テープ状部材に対して前記検出凸部の突出側に向けて斜めに送る力が作用した場合、前記検出凸部の突出側における前記テープ状部材の位置を規制することを特徴とする請求項1または2に記載のテープカートリッジ。
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