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JP6708074B2 - インクジェット記録装置及び吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及び吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置及び吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法に関する。
従来、インクを吐出する複数のノズルが配列された吐出ヘッドと記録媒体とを相対移動させながら吐出ヘッドの複数のノズルから記録媒体にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置がある。近年、インクジェット記録装置では、記録速度の向上といった要求に対応するため、複数の吐出ヘッドが上記相対移動の方向と交差する幅方向に異なる位置に配置された長尺のインク吐出部(ラインヘッド)を形成し、当該長尺のインク吐出部により画像を記録する技術が用いられている。
このような長尺のインク吐出部を有するインクジェット記録装置では、複数の吐出ヘッドの各々における複数のノズルの位置が幅方向について等間隔となるようにインク吐出部における各吐出ヘッドの取り付け角度を調整することにより、インク吐出部による幅方向の記録解像度を均一にする技術がある(例えば、特許文献1)。
特開2010−125806号公報
しかしながら、各ノズルからのインクの吐出方向は、ノズルの特性のばらつき等に起因して必ずしも一様とはならないため、上記従来の技術では、ノズルから吐出されたインクの記録媒体上における幅方向についての着弾位置間隔を吐出ヘッド内で均一にすることは困難である。さらに、この着弾位置間隔のばらつきに係る特性は、通常、吐出ヘッドごとに異なる。従って、長尺のインク吐出部において吐出ヘッド間で色ずれや色再現性の差異が生じ、記録画像の画質低下を招くという課題がある。
この発明の目的は、吐出ヘッド間の色ずれの発生を抑制することができるインクジェット記録装置及び吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のインクジェット記録装置の発明は、
インクを吐出する複数のノズルが各々設けられた複数の吐出ヘッドを有し、当該複数の吐出ヘッドの各々が配置方向を調整可能に設けられたインク吐出部と、
前記インク吐出部と記録媒体とを相対移動させる移動部と、
前記移動部により相対移動される記録媒体に対し、前記インク吐出部により、前記複数の吐出ヘッドの各々における前記複数のノズルからインクを吐出させることで、前記複数の吐出ヘッドの各々の前記配置方向に応じた色再現性に係る色再現性情報を取得可能なテスト画像を前記記録媒体上に記録させるテスト画像記録制御手段と、
前記テスト画像の撮像データから取得された色再現性情報に基づいて、前記複数の吐出ヘッドにおける前記色再現性のばらつきを縮小させるように前記配置方向を調整するための調整情報を生成して出力する調整情報生成手段と、
を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記テスト画像記録制御手段は、一の移動方向に相対移動される記録媒体上に複数の前記ノズルから吐出されたインクの前記移動方向と直交する幅方向についての着弾位置を識別するための前記テスト画像を前記インク吐出部により記録させ、
前記調整情報生成手段は、前記テスト画像の撮像データから特定される前記着弾位置同士の前記幅方向についての着弾位置間隔に基づいて前記色再現性情報を取得する
ことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェット記録装置において、
前記調整情報生成手段は、前記着弾位置間隔のばらつきを、異なる複数の前記配置方向に対してそれぞれ特定して前記色再現性情報を取得することを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェット記録装置において、
前記調整情報生成手段は、前記複数の吐出ヘッドのうち前記着弾位置間隔のばらつきが最も大きい基準吐出ヘッドに係る前記着弾位置間隔のばらつきに、前記基準吐出ヘッド以外の吐出ヘッドに係る前記着弾位置間隔のばらつきを近付ける前記調整情報を生成することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記テスト画像記録制御手段は、所定濃度の前記テスト画像を前記インク吐出部により記録させ、
前記調整情報生成手段は、前記テスト画像の撮像データから読み取られた前記テスト画像の濃度と、前記配置方向を示す情報とから前記色再現性情報を取得する
ことを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
前記テスト画像記録制御手段は、所定濃度のテスト画像を前記インク吐出部により記録させ、
前記調整情報生成手段は、前記テスト画像の光沢に係る光沢情報と、前記配置方向を示す情報とから前記色再現性情報を取得する
ことを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記吐出ヘッドにおける前記複数のノズルは、二次元配列されていることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のインクジェット記録装置において、
前記吐出ヘッドにおける前記複数のノズルは、所定方向に配列された2以上のノズルからそれぞれなる複数のノズル列を構成することを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記テスト画像を撮像する撮像手段を備えることを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項10に記載の吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法の発明は、
インクを吐出する複数のノズルが各々設けられた複数の吐出ヘッドを有し、当該複数の吐出ヘッドの各々が配置方向を調整可能に設けられたインク吐出部と、前記インク吐出部と記録媒体とを相対移動させる移動部と、を備えたインクジェット記録装置における吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法であって、
前記移動部により相対移動される記録媒体に対し、前記インク吐出部により、前記複数の吐出ヘッドの各々における前記複数のノズルからインクを吐出させることで、前記複数の吐出ヘッドの各々の前記配置方向に応じた色再現性に係る色再現性情報を取得可能なテスト画像を前記記録媒体上に記録させるテスト画像記録ステップ、
前記テスト画像の撮像データから取得された色再現性情報に基づいて、前記複数の吐出ヘッドにおける前記色再現性のばらつきを縮小させるように前記配置方向を調整するための調整情報を生成して出力する調整情報生成ステップ、
を含むことを特徴としている。
本発明に従うと、吐出ヘッド間の色ずれの発生を抑制することができるという効果がある。
インクジェット記録装置の概略構成を示す図である。 ヘッドユニットの構成を示す模式図である。 インクジェット記録装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 記録ヘッドから吐出されたインクの記録媒体上における着弾位置の例を示す図である。 記録ヘッドから吐出されたインクの記録媒体上における着弾位置の他の例を示す図である。 相対角度の調整によるインクの着弾位置間隔のばらつきの調整方法を説明する図である。 相対角度の調整量の特定に用いられるテスト画像の例を示す図である。 記録ヘッド取付調整処理の制御手順を示すフローチャートである。 インクの重なり状態と光沢との関係を説明する図である。
以下、本発明のインクジェット記録装置及び吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態であるインクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
インクジェット記録装置1は、給紙部10と、画像記録部20と、排紙部30と、制御部40(図3)とを備える。インクジェット記録装置1は、制御部40による制御下で、給紙部10に格納された記録媒体Pを画像記録部20に搬送し、画像記録部20で記録媒体Pに画像(インクジェット画像)を記録し、画像が記録された記録媒体Pを排紙部30に搬送する。記録媒体Pとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛又はシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。また、記録媒体Pは、枚葉紙といった短尺の媒体に限られず、ロールトゥロール方式で供給されるロール紙といった長尺の媒体であっても良い。
給紙部10は、記録媒体Pを格納する給紙トレー11と、給紙トレー11から画像記録部20に記録媒体Pを搬送して供給する媒体供給部12とを有する。媒体供給部12は、内側が2本のローラーにより支持された輪状のベルトを備え、このベルト上に記録媒体Pを載置した状態でローラーを回転させることで記録媒体Pを給紙トレー11から画像記録部20へ搬送する。
画像記録部20は、搬送部21(移動部)と、受け渡しユニット22と、加熱部23と、ヘッドユニット24(インク吐出部)と、定着部25と、撮像部26(撮像手段)と、デリバリー部27などを有する。
搬送部21は、円筒状の搬送ドラム211の搬送面(外周面)の上に載置された記録媒体Pを保持し、搬送ドラム211が図1における図面に垂直な幅方向に延びた回転軸(円筒軸)を中心に回転して周回移動することで搬送ドラム211及び当該搬送ドラム211上の記録媒体Pを搬送方向(移動方向)に搬送する。搬送ドラム211は、その搬送面上で記録媒体Pを保持するための図示しない爪部及び吸気部を備える。記録媒体Pは、爪部により端部が押さえられ、かつ吸気部により搬送面に吸い寄せられることで搬送面に保持される。搬送部21は、搬送ドラム211を回転させるための図示しない搬送ドラムモーターを有し、搬送ドラム211は、搬送ドラムモーターの回転量に比例した角度だけ回転する。
受け渡しユニット22は、給紙部10の媒体供給部12により搬送された記録媒体Pを搬送部21に引き渡す。受け渡しユニット22は、給紙部10の媒体供給部12と搬送部21との間の位置に設けられ、媒体供給部12から搬送された記録媒体Pの一端をスイングアーム部221で保持して取り上げ、受け渡しドラム222を介して搬送部21に引き渡す。
加熱部23は、受け渡しドラム222の配置位置とヘッドユニット24の配置位置との間に設けられ、搬送部21により搬送される記録媒体Pが所定の温度範囲内の温度となるように当該記録媒体Pを加熱する。加熱部23は、例えば、赤外線ヒーター等を有し、制御部40(図3)から供給される制御信号に基づいて赤外線ヒーターに通電して当該赤外線ヒーターを発熱させる。
ヘッドユニット24は、記録媒体Pが保持された搬送ドラム211の回転に応じた適切なタイミングで、搬送ドラム211の搬送面に対向するインク吐出面に設けられたノズル開口部から記録媒体Pに対してインクを吐出する記録動作を行うことにより画像を記録する。ヘッドユニット24は、インク吐出面と搬送面とが所定の距離だけ離隔されるように配置される。本実施形態のインクジェット記録装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット24が記録媒体Pの搬送方向上流側からY,M,C,Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。
図2は、ヘッドユニット24の構成を示す模式図である。図2は、ヘッドユニット24の全体を搬送ドラム211の搬送面に相対する側から見た平面図である。
本実施形態では、ヘッドユニット24は、4つの記録ヘッド242(吐出ヘッド)を備え、各記録ヘッド242では、インクを吐出するノズル243を有する記録素子が二次元配列されている。記録素子は、それぞれ、インクを貯留する圧力室(チャネル)と、圧力室の壁面に設けられた圧電素子と、圧電素子に電圧を印加して電界を生じさせるための電極と、圧力室に連通し圧力室内のインクを吐出するノズル243とを有する。この記録素子は、圧電素子を変形動作させる駆動信号が入力されると、圧電素子の変形により圧力室が変形して圧力室内の圧力が変化し、圧力室に連通するノズル243からインクを吐出する。ノズル243から吐出されるインクの量は、駆動信号の電圧の振幅を変更することにより調整することができる。図2では、記録素子の構成要素であるノズル243のインク吐出口の位置が示されている。
図2に示されるように、各記録ヘッド242は、幅方向に一次元配列された複数のノズル243からなるノズル列2421が4つ組み合わされた構成を有している。各記録ヘッド242では、同一のノズル配列を有する4つのノズル列2421が、各ノズル列2421におけるノズル243の配置間隔の1/4の長さずつ幅方向にずらされて組み合わされることにより、4つのノズル列2421における各ノズル243の幅方向の位置が互いに異なり、かつ幅方向についてのノズル243の間隔が均一となる構成とされている。このように二次元配列されたノズル243を有する構成により、各記録ヘッド242では、幅方向について1200dpi(dot per inch)の解像度での記録が可能となっている。また、各記録ヘッド242は、配置方向(取付部材244に対する取付角度)を調整可能に設けられており、配置方向の調整により、記録ヘッド242におけるノズル243の幅方向の位置や間隔を微調整することができる。本実施形態では、ノズル列2421の配列方向により記録ヘッド242の配置方向を表し、搬送方向と配置方向とがなす角を相対角度θ(通常は、90度)と記す。
なお、本実施形態のインクジェット記録装置1では、各ノズル列2421に数百個のノズル243が設けられているが、図2では、ノズル列2421に含まれるノズル243の数を7個に省略して描いている。また、各記録ヘッド242におけるノズル列2421の配列方向は、搬送方向に直交する幅方向に限られず、直角以外の角度で搬送方向と交差する方向であっても良い。
また、4つの記録ヘッド242は、幅方向についてのノズル243の配置範囲が互いに異なる範囲を含み、かつ4つの記録ヘッド242全体で幅方向についてノズル243からインクを吐出可能な範囲が連続的に繋がるような位置関係で、幅方向についての配置範囲が互いに一部重複するように千鳥格子状に配置されてラインヘッドを構成している。
このような構成のヘッドユニット24では、ノズル243の搬送方向の位置が、記録ヘッド242の搬送方向の位置や、記録ヘッド242内での各ノズル列2421の搬送方向の位置に応じて異なるが、各ノズル243の搬送方向の位置に応じてインク吐出タイミングが調整されることで、各ノズル243から記録媒体P上の搬送方向についての同一位置にインクが吐出される。
なお、この千鳥格子状の記録ヘッド242の配置では、近接する一対の記録ヘッド242における幅方向についてのノズル243の配置範囲を一部重複させても良い。この場合には、ノズル243の配置範囲が重複する重複範囲では、幅方向の各位置で、上記一対の記録ヘッド242のうち何れかに属するノズル243からインクを吐出すれば良い。また、ヘッドユニット24が備える記録ヘッド242の数は、2個又は3個であってもよく、また5個以上であっても良い。
ヘッドユニット24に含まれるノズル243の幅方向についての配置範囲は、搬送部21により搬送される記録媒体Pのうち画像が記録可能な領域の幅方向の幅をカバーしている。ヘッドユニット24は、画像の記録時には位置が固定されて用いられ、記録媒体Pの搬送に応じて搬送方向の異なる位置に所定の間隔(搬送方向間隔)で順次インクを吐出していくことで、シングルパス方式で画像を記録する。本実施形態では、搬送方向間隔は、搬送方向の記録解像度が1200dpiとなる間隔とされる。
記録ヘッド242では、ノズル243の形成時の加工ばらつき、圧電素子の特性ばらつき、ノズル243の詰まり、又はノズル開口部への異物の付着による閉塞などに起因して、インク吐出状態が当初の設定とは異なるノズル243が生じる場合がある。ここで、インク吐出状態が異なるとは、インク吐出方向(吐出されるインク液滴の飛翔方向)、インク吐出量(吐出されるインク液滴の体積)、吐出されるインク液滴の速度などが相違することを言う。このうちインク吐出方向が当初の設定から変化すると、隣り合うノズルから吐出されたインク同士の重なり状態が変化するため、記録ヘッド242により記録される画像の色に影響を及ぼす。このような場合における画像の色の調整方法については、後述する。
記録素子のノズル243から吐出されるインクとしては、温度によってゲル状又はゾル状に相変化し、紫外線等のエネルギー線を照射することにより硬化する性質を有するものが用いられる。
また、本実施形態では、常温でゲル状であり加熱されることによりゾル状となるインクが用いられる。ヘッドユニット24は、ヘッドユニット24内に貯留されるインクを加熱する図示略のインク加熱部を備え、当該インク加熱部は、制御部40による制御下で動作し、ゾル状となる温度にインクを加熱する。記録ヘッド242は、加熱されてゾル状となったインクを吐出する。このゾル状のインクが記録媒体Pに吐出されると、インク液滴が記録媒体Pに着弾した後、自然冷却されることで速やかにインクがゲル状となって記録媒体P上で凝固する。
定着部25は、搬送部21の幅方向の幅に亘って配置されたエネルギー線照射部を有し、搬送部21に載置された記録媒体Pに対して当該エネルギー線照射部から紫外線等のエネルギー線を照射して記録媒体P上に吐出されたインクを硬化させて定着させる。定着部25のエネルギー線照射部は、搬送方向についてヘッドユニット24の配置位置からデリバリー部27の受け渡しドラム271の配置位置までの間において搬送面と対向して配置される。
撮像部26は、搬送方向について定着部25によるインクの定着位置から受け渡しドラム271の配置位置までの間の位置において、搬送面上の記録媒体Pの表面を読み取り可能に配置され、搬送ドラム211により搬送される記録媒体Pに記録されている画像を所定の読取範囲で読み取って当該画像の撮像データを出力する。
本実施形態では、撮像部26は、搬送ドラム211により搬送される記録媒体Pに対して光を照射する光源と、記録媒体Pに入射した光の反射光の強度を検出する撮像素子が幅方向に配列されたラインセンサー262(図3)とを備える。詳しくは、ラインセンサー262では、幅方向に配列された撮像素子からなる撮像素子列が3列設けられ、各撮像素子列の撮像素子により、入射光のうちR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の波長成分の強度に応じた信号がそれぞれ出力される。R,G,Bにそれぞれ対応する撮像素子は、例えば、光電変換素子としてフォトダイオードを備えるCCD(Charge Coupled Device)センサー又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーの受光部に、R,G,又はBの波長成分の光を透過するカラーフィルターが配置されたものを用いることができる。ラインセンサー262の各撮像素子による読み取り解像度は、例えば、幅方向に600dpiである。即ち、このイメージセンサーは、記録素子の配列間隔に対応する解像度よりも低い解像度で画像を取得するものであっても良い。また、搬送方向についての読取解像度が600dpiとなるように、ラインセンサー262からの信号の出力タイミングが調整される。
ラインセンサー262から出力された信号は、撮像制御部261(図3)により撮像データとして制御部40に出力される。
なお、撮像部26の構成はこれに限られず、例えばラインセンサー262に代えてエリアセンサーが用いられても良い。
デリバリー部27は、内側が2本のローラーにより支持された輪状のベルトを有するベルトループ272と、記録媒体Pを搬送部21からベルトループ272に受け渡す円筒状の受け渡しドラム271とを有し、受け渡しドラム271により搬送部21からベルトループ272上に受け渡された記録媒体Pをベルトループ272により搬送して排紙部30に送出する。
排紙部30は、デリバリー部27により画像記録部20から送り出された記録媒体Pが載置される板状の排紙トレー31を有する。
図3は、インクジェット記録装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、加熱部23と、ヘッド制御部241、ヘッド駆動部2422及びヘッド位置調整機構245を有するヘッドユニット24と、定着部25と、撮像制御部261及びラインセンサー262を有する撮像部26と、制御部40(テスト画像記録制御手段、調整情報生成手段)と、搬送駆動部51と、操作表示部52と、入出力インターフェース53と、バス54などを備える。
ヘッド制御部241は、制御部40からの制御信号に応じた適切なタイミングで、記録ヘッド242に設けられたヘッド駆動部2422に対して各種制御信号や画像データを出力する。
ヘッド駆動部2422は、ヘッド制御部241から入力される制御信号や画像データに応じて記録ヘッド242の記録素子に対して圧電素子を変形動作させる駆動信号を供給し、各ノズル243の開口部からインクを吐出させる。
ヘッド位置調整機構245は、記録ヘッド242におけるノズル列2421の配列方向と搬送方向との間の相対角度θを調整するために、記録ヘッド242の取付部材244への取付角度を調整する。本実施形態では、このヘッド位置調整機構245は、制御部40からの制御信号の入力に応じて電気的に駆動されて動作する。なお、ヘッド位置調整機構245は、ユーザーの操作表示部52に対する入力操作により入力された設定値に応じて電気的に駆動されて動作するものであっても良いし、ユーザーの操作により記録ヘッド242の相対角度θの調整を直接手動で行うものであっても良い。
撮像制御部261は、制御部40から入力される制御信号に基づいて、ラインセンサー262により記録媒体P上の画像を撮像させる。また、撮像制御部261は、当該撮像によりラインセンサー262から出力された信号に対して電流電圧変換、増幅、雑音除去、アナログデジタル変換等の処理を行い、読取画像の輝度値を示す撮像データとして制御部40に出力する。
制御部40は、CPU41(Central Processing Unit)、RAM42(Random Access Memory)、ROM43(Read Only Memory)及び記憶部44を有する。
CPU41は、ROM43に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM42に記憶させ、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。また、CPU41は、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。RAM42は、不揮発性メモリーを含んでいても良い。
ROM43は、CPU41により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM43に代えてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられても良い。
記憶部44には、入出力インターフェース53を介して外部装置2から入力されたプリントジョブ(画像記録命令)及び当該プリントジョブに係る記録対象の通常画像の画像データ、後述するテスト画像の画像データ、撮像部26により生成された撮像データなどが記憶される。記憶部44としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されても良い。
搬送駆動部51は、制御部40から供給される制御信号に基づいて搬送ドラム211の搬送ドラムモーターに駆動信号を供給して搬送ドラム211を所定の速度及びタイミングで回転させる。また、搬送駆動部51は、制御部40から供給される制御信号に基づいて媒体供給部12、受け渡しユニット22、及びデリバリー部27を動作させるためのモーターに駆動信号を供給して、記録媒体Pの搬送部21への供給及び搬送部21からの排出を行わせる。
操作表示部52は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイといった表示装置と、操作キーや、表示装置の画面に重ねられて配置されたタッチパネルといった入力装置とを備える。操作表示部52は、表示装置において各種情報を表示させ、また入力装置に対するユーザーの入力操作を操作信号に変換して制御部40に出力する。
入出力インターフェース53は、外部装置2と制御部40との間のデータの送受信を媒介する。入出力インターフェース53は、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか又はこれらの組み合わせで構成される。
バス54は、制御部40と他の構成との間で信号の送受信を行うための経路である。
外部装置2は、例えばパーソナルコンピューターであり、入出力インターフェース53を介してプリントジョブ及び画像データ等を制御部40に供給する。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置1における記録ヘッド242の配置方向の調整方法について説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置1では、4つの記録ヘッド242が長手方向に繋げられた長尺のヘッドユニット24を用いて画像データに応じた画像の記録を行う。このため、各記録ヘッド242により同一の画像データに応じて記録される画像の色が同一となることが望ましい。ここで、記録される画像の色は、色相、彩度及び明度の3要素により規定される。また、以下では、記録ヘッド242による所定の画像データに応じた記録画像の色の程度を色再現性と記す。
しかしながら、以下に詳述するように、記録ヘッド242の色再現性は、記録ヘッド242におけるノズル243の配置間隔のばらつきや、ノズル243からのインク吐出方向のばらつきに起因して、多くの場合、記録ヘッド242ごとに異なるため、色再現性の調整を行わないと、記録画像における記録ヘッド242の繋ぎ目に対応する位置に色むらが生じて画質低下に繋がる。各記録ヘッド242の色再現性は、記録ヘッド242の配置方向を調整して(即ち、相対角度θを調整して)ノズル243からのインクの着弾位置を変更することにより調整することができるため、本実施形態では、4つの記録ヘッド242の色再現性のばらつきが縮小するように、好ましくは色再現性が同一となるように、記録ヘッド242の配置方向を調整する。
以下では、まず、記録ヘッド242の相対角度θの変更による色再現性の調整について説明する。
図4は、記録ヘッド242から吐出されたインクの記録媒体P上における着弾位置の例を示す図である。図4の上部では、ヘッドユニット24の4つの記録ヘッド242のうち一の記録ヘッド242Aのインク吐出面が示されている。また、図4の下部では、記録ヘッド242Aによりべた画像(全ての画素が最大階調である画像)を記録した場合に各ノズル243から吐出され記録媒体P上に着弾したインク滴各々の、記録媒体P上の着弾範囲(濡れ広がる範囲)が円により示されている。また、当該円の中心がインクの着弾位置を示す。なお、実際には、インク滴の着弾範囲が、隣り合う複数のインク着弾位置を包含するようなより広い範囲となるように吐出インク量が調整される場合が多いが、図4では、見難くなるのを避けるため、互いにほぼ接する大きさで着弾範囲が描かれている。また、以下では、記録ヘッド242Aにおける4つのノズル列2421を、搬送方向上流側から順にノズル列2421a〜2421dとする。
記録ヘッド242Aは、相対角度θが90度となる状態で取付部材244に取り付けられている。また、記録ヘッド242Aは、相対角度θが90度の状態で、幅方向についてのノズル243の間隔Δが均等であり、かつノズル243からのインク吐出方向のばらつきがほとんど生じていない。このため、各ノズル243から吐出されるインクの着弾位置は、幅方向に略等間隔であり、隣り合うノズル243から吐出されて記録媒体P上に着弾するインク同士の重なり状態が、ほぼ均一となっている。即ち、記録ヘッド242Aは、ほぼ当初の設定通りの位置にインクを着弾させることができる適正な記録ヘッドである。
図5は、ヘッドユニット24における4つの記録ヘッド242のうち記録ヘッド242Aとは異なる記録ヘッド242Bから吐出されたインクの記録媒体P上における着弾位置の例を示す図である。
記録ヘッド242Bは、相対角度θが90度となる状態で取付部材244に取り付けられている。また、記録ヘッド242Bでは、ノズル列2421aが本来の設定された位置から図5の右方向にずれ、またノズル列2421bが左方向にずれた状態で各ノズル列2421が組み合わされている。このため、幅方向についてのノズル243の間隔Δのばらつきが、記録ヘッド242Aにおける間隔Δのばらつきよりも大きくなっている。この結果、隣り合うノズル243から吐出されたインクの記録媒体P上における着弾位置間隔が不均一となっており、これに起因して当該インク同士の重なり状態が不均一となっている。具体的には、ノズル列2421bから吐出されたインクとノズル列2421cから吐出されたインクとの間の被覆率(インク滴の着弾範囲において他のインク滴の着弾範囲と重なっている部分が占める割合)、及びノズル列2421aから吐出されたインクとノズル列2421dから吐出されたインクとの間の被覆率が、適正な被覆率よりも大きくなっている。また、ノズル列2421aから吐出されたインクとノズル列2421bから吐出されたインクとの間の被覆率が、適正な被覆率よりも小さくなっている(図5では、着弾範囲同士が重ならない状態となっている)。ここで、適正な被覆率は、例えば図4の適正な記録ヘッド242Aにより吐出されたインク同士の被覆率である。
このため、図5の記録ヘッド242Bにより記録されたべた画像では、当該画像においてインクの着弾範囲同士が重なっている重複領域R2、及び何れの着弾範囲にも含まれない非被覆領域R3が占める割合が、適正な記録ヘッド242Aにより記録されたべた画像と比較して相対的に大きくなっている。また、図5のべた画像では、図4のべた画像と比較して、インクの着弾範囲が重ならずにインクが単層となっている単層領域R1の割合が相対的に小さくなっている。
ここで、重複領域R2では、単層領域R1と比較してインク層の厚さが大きくなるため、単層領域R1よりも色が濃くなる。また、非被覆領域R3では、記録媒体Pの色がそのまま表れる。着弾したインクにより表現される色は、単層領域R1の色、重複領域R2の色、及び非被覆領域R3の色が各領域の割合に応じて混合された色となるため、単層領域R1、重複領域R2、及び非被覆領域R3の割合が異なると、画像データに応じて表現される色が互いに異なることとなる。従って、適正な記録ヘッド242Aと、ノズル243の間隔Δのばらつきが大きい図5の記録ヘッド242Bとでは、記録画像の色再現性に差異が生じる。
また、記録ヘッド242A及び記録ヘッド242Bにより記録される画像の色の差異は、べた画像のみならず、中間階調においても同様に生じ得る。即ち、記録ヘッド242Aと記録ヘッド242Bとでは、記録可能な最小階調から最大階調までのうち、隣り合うノズル243から吐出されて着弾したインク同士が少なくとも一部重なる階調の各々において、表現される色が互いに異なることとなる。
なお、記録ヘッド242におけるノズル243の配置が図4に示されるように等間隔であっても、各ノズル243からのインク吐出方向のばらつきが大きいと、インクの着弾位置が適正位置からずれる結果、着弾したインク同士の重なり状態にばらつきが生じる。このため、図5と同様に、記録画像における重複領域R2、及び非被覆領域R3の割合が高くなり、適正な記録ヘッド242Aとの間で色再現性に差異が生じる。
ノズル243の間隔Δのばらつきやインク吐出方向のばらつきによる記録ヘッド242間での記録画像の色の差異は、ノズル243の間隔やインクの液滴の大きさなどにもよるが、例えばL*a*b*座標系の色差ΔE*で3程度の大きさとなり得る。これは、隣接比較で色の差が明確に感じられるレベルである。従って、上記のような色再現性が異なる記録ヘッド242がヘッドユニット24に含まれていると、ヘッドユニット24により記録される画像において記録ヘッド242間で無視できない色ずれが生じ、記録画像の画質低下を招く。
ここで、記録ヘッド242の相対角度θの調整により、全ての記録ヘッド242におけるインクの着弾位置を図4に示す適正な位置とすることができれば、記録ヘッド242の色再現性を揃えることができるが、このような調整は、以下の理由により困難である。
即ち、まず、記録ヘッド242の製造時に、各ノズル列2421を寸分の狂いもなく正確に位置合わせするのは困難である。また、ノズル243からのインク吐出方向のばらつきは、ノズル243の初期不良の他、ノズル開口部への異物の付着等によって後発的にも生じるため、インク吐出方向のばらつきの発生を完全に防止するのは困難である。これらの理由により、記録ヘッド242において、幅方向についてのインクの着弾位置間隔にある程度のばらつきが生じるのは、基本的に避けられない。
また、着弾位置間隔のばらつき方は、記録ヘッド242ごとに異なるため、4つの記録ヘッド242においてそれぞれ相対角度θを調整し、インクの着弾位置間隔を最も均一に近づけたとしても、記録ヘッド間におけるインクの着弾位置間隔のばらつき方には差異が残り、従って記録ヘッド間での色再現性の差異が残ることとなる。即ち、各記録ヘッド242は、ノズル列2421の配置位置の誤差やインク吐出方向のばらつき方が互いに異なる結果、調整可能な色再現性の範囲が互いに異なるため、各ヘッドにおいて最も色再現性が高くなるように相対角度θを調整しても、記録ヘッド間の色再現性のばらつきを解消させることは困難である。
そこで、本実施形態では、インクの着弾位置間隔のばらつきが最も大きい記録ヘッド242(基準吐出ヘッド)に合わせて、他の記録ヘッド242におけるインクの着弾位置間隔のばらつきを大きくするように相対角度θを調整することで、各記録ヘッド242の色再現性を揃える。本実施形態では、ヘッドユニット24の4つの記録ヘッド242のうち図5に示される記録ヘッド242Bにおけるインクの着弾位置間隔のばらつきが最も大きいものとする。
図6は、相対角度θの調整によるインクの着弾位置間隔のばらつきの調整方法を説明する図である。
図6では、図4に示される適正な記録ヘッド242Aを、相対角度がθa(<90度)となるように回転させて配置方向を調整したときのインクの着弾位置が示されている。このような記録ヘッド242Aの回転により、幅方向についてのノズル243の間隔Δのばらつきが大きくなる結果、各ノズルから吐出されたインクの着弾位置間隔のばらつきが大きくなり、隣り合うノズル243から吐出されて記録媒体P上に着弾するインク同士の重なり状態が不均一となっている。具体的には、ノズル列2421aとノズル列2421bとの間、ノズル列2421bとノズル列2421cとの間、及びノズル列2421cとノズル列2421dとの間で、吐出されたインク同士の被覆率が適正な被覆率よりも大きくなっている。また、ノズル列2421aから吐出されたインクとノズル列2421dから吐出されたインクとの間の被覆率が、適正な被覆率よりも小さくなっている(図6では、着弾範囲同士が重ならない状態となっている)。また、図6では、記録画像における単層領域R1、重複領域R2、及び非被覆領域R3の割合が、図5に示される記録ヘッド242Bにおける割合と略等しくなるように相対角度θaが調整されている。この結果、回転調整後の記録ヘッド242Aと、記録ヘッド242Bとの間で、色再現性が略等しくなる。
そして、記録ヘッド242A,242B以外の記録ヘッド242についても同様に、インクの着弾位置間隔のばらつきが記録ヘッド242Bと同等となるように相対角度θを調整することで、4つの記録ヘッド242の色再現性ばらつきを抑制することができる。
次に、各記録ヘッド242における相対角度θの適正な調整量(配置方向の適正な調整量)(調整情報)の特定方法について説明する。
図7は、相対角度θの調整量の特定に用いられるテスト画像70の例を示す図である。図7では、テスト画像70のうち2つの記録ヘッド242により記録された部分が拡大されて示され、当該部分と、記録ヘッド242との位置関係が分かるように記録媒体P及びヘッドユニット24が並べられて描かれている。このテスト画像70は、4つのヘッドユニット24の各々により記録媒体P上の別個の領域に、又は異なる記録媒体P上に記録される。
テスト画像70には、搬送方向に延びる複数のライン71が含まれている。複数のライン71の各々は、搬送方向に搬送される記録媒体Pに対して一のノズル243からインクを連続して吐出することにより記録される。テスト画像70では、幅方向に3つおきのノズル243により記録された複数のライン71が配列されてライン群71Gが構成されている。また、当該ライン群71Gが搬送方向に4つ記録され、隣り合うライン群71G同士で、ライン71の記録を行うノズル243が1つずつずれるようになっている。
このようなテスト画像70では、各ライン71の幅方向の位置が、各ノズル243から吐出されたインクの記録媒体P上における幅方向についての着弾位置を示す。従って、テスト画像70の撮像部26による撮像データを解析することで、各ノズル243からのインクの着弾位置間隔のばらつきを取得することができる。
本実施形態における相対角度θの調整量の特定方法では、まず、各ライン群71Gにおいて隣り合うライン71同士の幅方向の間隔dが取得され、次に、4つの記録ヘッド242の各々に対応する間隔dのばらつきσがそれぞれ算出される。そして、ばらつきσが最大である記録ヘッド242が特定される。以下では、この記録ヘッド242を基準記録ヘッドと記し、当該基準記録ヘッドにおけるばらつきσをばらつきσmaxと記す。
ここで、ばらつきσは、インク同士の重なり状態と相関を有する値である。即ち、ばらつきσが大きいほど、インクの幅方向の着弾位置間隔のばらつきが大きくなってインク同士の被覆率の平均値が大きくなる。また、上述のように、インクの重なり状態は、色再現性と相関を有する。従って、本実施形態のばらつきσは、複数の記録ヘッド242の各々の配置方向に応じた(相対角度θに応じた)色再現性に係る色再現性情報の一態様である。
次に、基準記録ヘッド以外の各記録ヘッド242について、相対角度θを変化させた場合の相対角度θとばらつきσとの関係がそれぞれ算出される。具体的には、相対角度θを所定値だけ変化させた場合における各ノズル243の幅方向の変位量が算出され、当該ノズルの変位量に応じたテスト画像70の撮像データにおける各ライン71の変位後の位置が算出される。そして、変位後の各ライン71同士の間隔dのばらつきσが算出される。また、このばらつきσの算出が複数の相対角度θに対してそれぞれ行われる。ばらつきσの算出は、調整可能な相対角度θの値の各々に対して行われても良いし、いくつかの相対角度θに対してばらつきσを算出して相対角度θとばらつきσとの間の関係式(近似式)を求めても良い。
そして、各記録ヘッド242について、ばらつきσがばらつきσmaxに一致する相対角度θが、適正な相対角度として特定され、相対角度θの調整量が定められる。各記録ヘッド242に係るライン71の間隔dのばらつきがσmaxで一致する場合、インクの着弾範囲の重なり状態のばらつき方が略同一となる結果、記録画像における単層領域R1、重複領域R2、及び非被覆領域R3の割合が略同一となって、記録ヘッド間で色再現性が略一致する。よって、上述のように定められた調整量だけ各記録ヘッド242の相対角度を調整することにより、ヘッドユニット24における4つの記録ヘッド242の色再現性を揃えることができる。即ち、各記録ヘッド242により記録可能な最小階調から最大階調までの各々において、表現される色が互いに略同一となるように調整される。
なお、記録ヘッド242の相対角度θを調整することにより各ノズル243の搬送方向の位置が当初の設定からずれた場合には、当該ずれの大きさに応じてノズル243からのインクの吐出タイミングが調整される。
次に、インクジェット記録装置1において行われる記録ヘッド取付調整処理の制御部40(CPU41)による制御手順について説明する。
図8は、記録ヘッド取付調整処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この記録ヘッド取付調整処理は、例えばインクジェット記録装置1の出荷時、ヘッドユニット24の交換時、あるいは記録画像における色ずれの画質不良の発生時などに、操作表示部52に対してユーザーから記録ヘッド242の取付調整を指示する所定の入力操作が行われた場合に実行される。
記録ヘッド取付調整処理が開始されると、制御部40は、ヘッドユニット24により記録媒体P上にテスト画像70を記録させる(ステップS101:テスト画像記録ステップ)。ここでは、制御部40は、まず搬送駆動部51から搬送ドラム211の搬送ドラムモーターに駆動信号を出力させて搬送ドラム211の回転動作を開始させる。次に、搬送駆動部51に制御信号を出力して、給紙部10、受け渡しユニット22及び搬送部21を動作させて記録媒体Pを搬送ドラム211の搬送面上に載置させる。次に、制御部40は、記憶部44に記憶されたテスト画像の画像データ及び制御信号を搬送ドラム211の回転に応じた適切なタイミングでヘッド制御部241から各記録ヘッド242(ヘッド駆動部2422)に供給させることにより、各記録ヘッド242のノズル243から記録媒体Pに対してインクを吐出させて記録媒体P上にテスト画像70を記録させる。また、制御部40は、インクが付与された記録媒体Pが定着部25の位置に移動したタイミングで、定着部25により当該インクに所定のエネルギー線を照射させることでインクを記録媒体Pに定着させる。
制御部40は、撮像部26により記録媒体P上のテスト画像70を撮像させる(ステップS102)。即ち、制御部40は、搬送ドラム211の回転に応じて記録媒体P上のテスト画像70が撮像部26による撮像位置に移動するタイミングで撮像制御部261に制御信号を出力して撮像部26によるテスト画像70の撮像を開始させる。撮像制御部261は、所定の時間間隔で繰り返しラインセンサー262から信号を取得してテスト画像70の撮像データを生成し記憶部44に記憶させる。
制御部40は、テスト画像70の撮像データに基づいて、各記録ヘッド242のインクの着弾位置間隔のばらつきσを取得する(ステップS103)。即ち、制御部40は、テスト画像70の撮像データから、各ライン群71Gにおける全てのライン71の間隔dを特定し、その特定結果に基づいて間隔dのばらつきσを記録ヘッド242ごとに算出する。
制御部40は、ばらつきσが最大である基準記録ヘッドを特定し、当該基準記録ヘッドに係るばらつきの値(σmax)を取得してRAM42に記憶させる(ステップS104)。
制御部40は、基準記録ヘッド以外の各記録ヘッド242について、インクの着弾位置間隔のばらつきの値がσmaxとなる相対角度θの調整量を定める(ステップS105:調整情報生成ステップ)。即ち、制御部40は、各記録ヘッド242について、複数の異なる相対角度θに対応するばらつきσを算出し、又は相対角度θとばらつきσとの関係式を取得して、ばらつきσがσmaxと等しくなる(又は、最も近い値となる)ときの相対角度θを特定して相対角度θの調整量を定めて、当該調整量に係る調整情報を生成する。
制御部40は、定められた相対角度θの調整量に基づいて、各記録ヘッド242の相対角度θの調整を行う(ステップS106:調整ステップ)。即ち、制御部40は、ヘッド位置調整機構245に制御信号を出力して、ステップS105で定められた調整量だけ各記録ヘッド242の相対角度θを調整する動作をヘッド位置調整機構245により行わせる。ステップS106の処理が終了すると、制御部40は、記録ヘッド取付調整処理を終了する。
なお、ヘッド位置調整機構245が手動で操作される場合には、制御部40は、ステップS105において、調整量の特定結果を所定の方法で出力し、ステップS106の処理を行わずに記録ヘッド取付調整処理を終了する。この場合は、記録ヘッド取付調整処理の終了後に、出力された情報をユーザーが読み取って相対角度θの手動調整を行えば良い。また、ステップS105における調整量の出力の方法としては、例えば、調整量の特定結果を所定の態様で操作表示部52に出力させたり、記録媒体Pの余白等に相対角度θの調整量を含む相対角度θの調整に係る情報を記録させたりする方法が挙げられる。
(変形例1)
次に、上記実施形態の変形例1について説明する。本変形例は、相対角度θの調整量の特定に用いられるテスト画像の内容、及び調整量の特定方法が上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との差異点について説明する。
本変形例では、記録ヘッド242の相対角度θが複数の異なる値に調整され、各相対角度θに調整された記録ヘッド242により、それぞれテスト画像として、所定濃度の階調画像が記録媒体P上に記録される。そして、テスト画像の撮像データから読み取られた各テスト画像の濃度と、当該テスト画像の記録に用いられた記録ヘッド242における相対角度θとの関係(色再現性情報)が、各記録ヘッド242について取得される。その後、ヘッドユニット24の各記録ヘッド242により記録されるテスト画像の濃度が等しくなるように各記録ヘッド242の相対角度θの調整量が定められる。
なお、テスト画像の撮像データから、濃度に代えて色を取得し、相対角度θとテスト画像の色との関係(色再現性情報)を取得しても良い。
本変形例のテスト画像の濃度は、隣り合うノズル243から吐出されたインク同士が一部重なるような濃度とされる。よって、テスト画像の画像データとしては、ノズル243の間隔やインク液滴の量、及び中間階調の表現方式にもよるが、例えば最大階調又は最大階調に近い中間階調のデータを用いることができる。
(変形例2)
次に、上記実施形態の変形例2について説明する。本変形例は、変形例1と同様に、相対角度θの調整量の特定に用いられるテスト画像の内容、及び調整量の特定方法が上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との差異点について説明する。
本変形例では、記録ヘッド242の相対角度θが複数の異なる値に調整され、各相対角度θに調整された記録ヘッド242により、それぞれテスト画像として、所定濃度の階調画像が記録媒体P上に記録される。そして、テスト画像の撮像データから読み取られた各テスト画像の光沢に係る情報(光沢情報)と、当該テスト画像の記録に用いられた記録ヘッド242における相対角度θとの関係(色再現性情報)が、各記録ヘッド242について取得される。その後、ヘッドユニット24の各記録ヘッド242により記録されるテスト画像の光沢が等しくなるように各記録ヘッド242の相対角度θの調整量が定められる。
図9は、インクの重なり状態と光沢との関係を説明する図である。
図9の上部では、記録媒体Pの表面におけるインクの重なり状態や着弾範囲が示され、図9の下部では、図9の上部のように着弾したインクが濡れ広がった状態における当該インクの搬送方向に垂直な面での断面が示されている。また、図9の左側では、幅方向についてインクの着弾位置間隔のばらつきが大きい場合が示され、右側では、インクの着弾位置間隔が均等である場合が示されている。
図9の左側に示されるように、インクの着弾位置間隔のばらつきが大きくインク同士の被覆率が大きい場合には、下部の断面図に示されるように、記録媒体P上でインク滴が離隔した状態となりやすく、また記録媒体P上の各インク滴の高さが大きくなりやすい。このため、記録媒体P上で固化して定着したインクの表面は、記録媒体Pの面と非平行な部分の割合が大きくなるため、当該インクに入射した光は、インク表面において様々な方向に散乱され、光沢が小さくなる。
一方、図9の右側に示されるように、インクの着弾位置間隔が均等でインク同士の被覆率が小さい場合には、下部の断面図に示されるように、記録媒体P上でインク滴が広範囲に亘って一繋がりとなりやすく、また記録媒体P上のインクの高さが小さくなりやすい。このため、記録媒体P上で固化して定着したインクの表面は、記録媒体Pの表面と平行又は平行に近い部分の割合が大きくなるため、当該インクに入射した光は、インク表面において正反射される割合が大きくなり、光沢が大きくなる。
このように、記録媒体Pの光沢には、記録媒体P上のインクの分布が反映されるため、光沢に係る光沢情報は、インク同士の重なり状態、ひいては記録ヘッド242の色再現性と相関を有し、各記録ヘッド242により記録されるテスト画像の光沢が等しくなるように相対角度θを調整することで色再現性を揃えることができる。
本変形例のテスト画像の濃度は、適正な着弾位置間隔のインク同士が一部重なり、着弾位置間隔のばらつきが大きくなると互いに重ならないインクが生じるような濃度とされる。
また、本変形例の光沢に係る光沢情報の取得方法としては、例えば、所定の入射角(例えば、60度)で光源から光を入射させて、記録媒体Pと垂直な方向への反射光量を測定する方法を用いることができる。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクを吐出する複数のノズル243が各々設けられた複数の記録ヘッド242を有し、当該複数の記録ヘッド242の各々が配置方向を調整可能に設けられたヘッドユニット24と、ヘッドユニット24と記録媒体Pとを相対移動させる搬送部21と、制御部40とを備え、制御部40は、搬送部21により相対移動される記録媒体Pに対し、ヘッドユニット24により、複数の記録ヘッド242の各々における複数のノズル243からインクを吐出させることで、複数の記録ヘッド242の各々の配置方向に応じた色再現性に係る色再現性情報を取得可能なテスト画像70を記録媒体P上に記録させ(テスト画像記録制御手段)、テスト画像70の撮像データから取得された色再現性情報に基づいて、複数の記録ヘッド242における色再現性のばらつきを縮小させるように配置方向を調整するための相対角度θの調整量(調整情報)を生成して出力する(調整情報生成手段)。
このような構成によれば、ヘッドユニット24における記録ヘッド間の色再現性のばらつき、及び当該色再現性のばらつきに起因する記録ヘッド間の色ずれの発生を抑制することが可能な記録ヘッド242の相対角度θの調整量を取得することができる。よって、当該調整量に基づいて記録ヘッド242の配置方向を調整することにより、記録ヘッド間の色ずれの発生を抑制することができる。また、記録媒体P上に記録されたテスト画像の読取結果に基づいて相対角度θの調整量を定めることで、ノズル243の配置間隔のばらつきに起因する色再現性のばらつきのみならず、ノズル243からのインクの吐出方向のずれに起因する色再現性のばらつきをも適切に抑制することができる。
また、制御部40は、搬送方向に相対移動される記録媒体P上に複数のノズル243から吐出されたインクの搬送方向と直交する幅方向についての着弾位置を識別するためのテスト画像70をヘッドユニット24により記録させ(テスト画像記録制御手段)、テスト画像70の撮像データから特定される着弾位置同士の幅方向についての着弾位置間隔に基づいて色再現性情報を取得する(調整情報生成手段)。これによれば、インクの着弾位置の間隔に応じたインク同士の重なり状態と、記録ヘッド242の色再現性との相関関係を利用して、簡易な方法で記録ヘッド242の相対角度θの適切な調整量を定めることができる。
また、制御部40は、上記着弾位置間隔のばらつきσを、異なる複数の相対角度θに対してそれぞれ特定して色再現性情報を取得する(調整情報生成手段)。インクの着弾位置間隔のばらつきσは、着弾したインク同士の重なり状態と相関を有し、当該インクの重なり状態は、記録ヘッド242の色再現性と相関を有するため、上記構成によれば、各記録ヘッド242について、記録ヘッド242の配置方向と色再現性との関係を取得することができる。これにより、ヘッドユニット24の複数の記録ヘッド242の色再現性を揃えることが可能な各記録ヘッド242の相対角度θの調整量を定めることができる。
また、制御部40は、複数の記録ヘッド242のうち着弾位置間隔のばらつきσが最も大きい基準記録ヘッドに係る着弾位置間隔のばらつきσmaxに、基準吐出ヘッド以外の記録ヘッド242に係る着弾位置間隔のばらつきσを近付ける相対角度θの調整量を定める(調整情報生成手段)。各記録ヘッド242において調整可能な着弾位置間隔のばらつきσの最小値は、記録ヘッド242ごとに異なるところ、上記のようにばらつきσが最も大きい記録ヘッド242に合わせてばらつきσを調整することにより、ヘッドユニット24における複数の記録ヘッド242の着弾位置間隔のばらつきσ、ひいては色再現性をより確実に一致させ、又は近づけることができる。
また、変形例1に係るインクジェット記録装置1では、制御部40は、テスト画像として所定濃度のテスト画像をヘッドユニット24により記録させ(テスト画像記録制御手段)、テスト画像の撮像データから読み取られたテスト画像の濃度と、記録ヘッド242の配置方向を示す情報とから色再現性情報を取得する(調整情報生成手段)。このような構成によれば、記録ヘッド242により実際に記録されたテスト画像の色に基づいて色再現情報を取得して配置方向の調整量が定められるため、シミュレーションの精度に係る誤差のない正確な調整量を得ることができる。
また、変形例2に係るインクジェット記録装置1では、制御部40は、所定濃度のテスト画像をヘッドユニット24により記録させ(テスト画像記録制御手段)、テスト画像の光沢に係る光沢情報と、記録ヘッド242の配置方向を示す情報とから色再現性情報を取得する(調整情報生成手段)。このような構成によれば、テスト画像の光沢を測定する簡易な方法で色再現性情報を取得することができる。
また、記録ヘッド242における複数のノズル243は、二次元配列されている。このような構成では、記録ヘッド242の配置方向に応じて幅方向についてのノズル243の配置間隔が不均一になりやすいところ、上記実施形態によれば、当該ノズル243の配置間隔の不均一に起因する記録ヘッド間の色再現性のばらつきを効果的に抑制することができる。
また、記録ヘッド242における複数のノズル243は、所定方向に配列された2以上のノズル243からそれぞれなる複数のノズル列を構成する。このような構成では、記録ヘッド242の配置方向に応じた幅方向についてのノズル243の配置間隔の変化、ひいてはインクの着弾位置間隔の変化が規則的となるため、配置方向と色再現性との関係を特定しやすく、より容易に色再現性情報を取得することができる。
また、インクジェット記録装置1は、テスト画像70を撮像する撮像部26を備える。これにより、インクジェット記録装置1においてテスト画像70の撮像データを取得して記録ヘッド242の配置方向の調整を行うことができる。
また、本実施形態の吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法は、搬送部21により相対移動される記録媒体Pに対し、ヘッドユニット24により、複数の記録ヘッド242の各々における複数のノズル243からインクを吐出させることで、複数の記録ヘッド242の各々の配置方向に応じた色再現性に係る色再現性情報を取得可能なテスト画像70を記録媒体P上に記録させるテスト画像記録ステップ、テスト画像70の撮像データから取得された色再現性情報に基づいて、複数の記録ヘッド242における色再現性のばらつきを縮小させるように配置方向を調整するための相対角度θの調整量(調整情報)を生成して出力する調整情報生成ステップ、を含む。このような方法によれば、ヘッドユニット24における記録ヘッド間の色ずれの発生を適切に抑制することが可能な記録ヘッド242の相対角度θの調整量を取得することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態及び各変形例では、記録ヘッド242の配置方向の調整情報として、相対角度θの調整量そのもの(修正角度)を定める例を用いて説明したが、これに限られず、記録ヘッド242の配置方向を調整するための他の調整情報を生成しても良い。例えば、ヘッド位置調整機構245が、所定の調整ねじの回転量に応じて記録ヘッド242の相対角度θを変化させる機構である場合に、調整ねじの回転量を示す情報を調整情報として生成しても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、色再現性情報として、テスト画像70におけるライン71の間隔Δのばらつきσや、テスト画像の濃度、光沢に係る情報を用いる例を挙げて説明したが、これに限られず、記録ヘッド242の色再現性と相関を有するその他の色再現性情報をテスト画像70から取得し、当該色再現性情報に基づいて相対角度θの調整量を定めても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、テスト画像70のライン群71Gにおいて隣り合うライン71同士の間隔dのばらつきσに基づいて各記録ヘッド242の相対角度θの調整量を定めたが、これに限られず、幅方向の位置が最も近いノズル243により記録されたライン71同士の間隔のばらつきに基づいて相対角度θの調整量を定めても良い。
また、上記実施形態及び各変形例では、各記録ヘッド242において複数のノズル列2421が設けられノズル243が二次元配列されている例を用いて説明したが、これに代えて、各記録ヘッド242においてノズル243が一次元配列されていても良い。
また、上記実施形態では、インクジェット記録装置1が撮像部26を備える例を用いて説明したが、これに代えて、インクジェット記録装置1の外部に別個に設けられた撮像装置によりテスト画像70を撮像して撮像データを生成しても良い。
また、上記各実施形態では、搬送ドラム211により記録媒体Pを搬送する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではなく、例えば、2本のローラーに支持されローラーの回転に応じて移動する搬送ベルトにより記録媒体Pを搬送しても良い。
また、上記実施形態では、シングルパス形式のインクジェット記録装置1を例に挙げて説明したが、ヘッドユニットを走査させながら画像の記録を行うインクジェット記録装置に本発明を適用しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
1 インクジェット記録装置
2 外部装置
10 給紙部
11 給紙トレー
12 媒体供給部
20 画像記録部
21 搬送部
211 搬送ドラム
22 受け渡しユニット
23 加熱部
24 ヘッドユニット
241 ヘッド制御部
242,242A,242B 記録ヘッド
2421,2421a〜2421d ノズル列
2422 ヘッド駆動部
243 ノズル
244 取付部材
245 ヘッド位置調整機構
25 定着部
26 撮像部
261 撮像制御部
262 ラインセンサー
27 デリバリー部
30 排紙部
31 排紙トレー
40 制御部
41 CPU
42 RAM
43 ROM
44 記憶部
51 搬送駆動部
52 操作表示部
53 入出力インターフェース
54 バス
70 テスト画像
71 ライン
71G ライン群
P 記録媒体
R1 単層領域
R2 重複領域
R3 非被覆領域
θ 相対角度

Claims (10)

  1. インクを吐出する複数のノズルが各々設けられた複数の吐出ヘッドを有し、当該複数の吐出ヘッドの各々が配置方向を調整可能に設けられたインク吐出部と、
    前記インク吐出部と記録媒体とを相対移動させる移動部と、
    前記移動部により相対移動される記録媒体に対し、前記インク吐出部により、前記複数の吐出ヘッドの各々における前記複数のノズルからインクを吐出させることで、前記複数の吐出ヘッドの各々の前記配置方向に応じた色再現性に係る色再現性情報を取得可能なテスト画像を前記記録媒体上に記録させるテスト画像記録制御手段と、
    前記テスト画像の撮像データから取得された色再現性情報に基づいて、前記複数の吐出ヘッドにおける前記色再現性のばらつきを縮小させるように前記配置方向を調整するための調整情報を生成して出力する調整情報生成手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記テスト画像記録制御手段は、一の移動方向に相対移動される記録媒体上に複数の前記ノズルから吐出されたインクの前記移動方向と直交する幅方向についての着弾位置を識別するための前記テスト画像を前記インク吐出部により記録させ、
    前記調整情報生成手段は、前記テスト画像の撮像データから特定される前記着弾位置同士の前記幅方向についての着弾位置間隔に基づいて前記色再現性情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記調整情報生成手段は、前記着弾位置間隔のばらつきを、異なる複数の前記配置方向に対してそれぞれ特定して前記色再現性情報を取得することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記調整情報生成手段は、前記複数の吐出ヘッドのうち前記着弾位置間隔のばらつきが最も大きい基準吐出ヘッドに係る前記着弾位置間隔のばらつきに、前記基準吐出ヘッド以外の吐出ヘッドに係る前記着弾位置間隔のばらつきを近付ける前記調整情報を生成することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記テスト画像記録制御手段は、所定濃度の前記テスト画像を前記インク吐出部により記録させ、
    前記調整情報生成手段は、前記テスト画像の撮像データから読み取られた前記テスト画像の濃度と、前記配置方向を示す情報とから前記色再現性情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記テスト画像記録制御手段は、所定濃度のテスト画像を前記インク吐出部により記録させ、
    前記調整情報生成手段は、前記テスト画像の光沢に係る光沢情報と、前記配置方向を示す情報とから前記色再現性情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記吐出ヘッドにおける前記複数のノズルは、二次元配列されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記吐出ヘッドにおける前記複数のノズルは、所定方向に配列された2以上のノズルからそれぞれなる複数のノズル列を構成することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記テスト画像を撮像する撮像手段を備えることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェット記録装置。
  10. インクを吐出する複数のノズルが各々設けられた複数の吐出ヘッドを有し、当該複数の吐出ヘッドの各々が配置方向を調整可能に設けられたインク吐出部と、前記インク吐出部と記録媒体とを相対移動させる移動部と、を備えたインクジェット記録装置における吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法であって、
    前記移動部により相対移動される記録媒体に対し、前記インク吐出部により、前記複数の吐出ヘッドの各々における前記複数のノズルからインクを吐出させることで、前記複数の吐出ヘッドの各々の前記配置方向に応じた色再現性に係る色再現性情報を取得可能なテスト画像を前記記録媒体上に記録させるテスト画像記録ステップ、
    前記テスト画像の撮像データから取得された色再現性情報に基づいて、前記複数の吐出ヘッドにおける前記色再現性のばらつきを縮小させるように前記配置方向を調整するための調整情報を生成して出力する調整情報生成ステップ、
    を含むことを特徴とする吐出ヘッド配置方向の調整情報取得方法。
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