JP6799879B1 - ガスケット付きフランジ及びガスケット - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、図23に示すように、被接続側の管101の端部と接続側の管102の端部を、それぞれフランジ201,202の開口201a,202aに嵌入させ、管101,102の外周にそのフランジ201,202を固着する。その固着は、通常、全周に亘る溶接によって行う。図23においては、その溶接部の断面を小さい黒三角で示す。
そのフランジは配管継手の一種であり、上述のような管同士の接続の他に、エンジンのシリンダブロックやシリンダヘッド等の流体を吸入あるいは排出する機器の吸入口や排出口に、管を直接接続する場合にも使用される。
ガスケットには、ゴムや樹脂等で形成された軟質ガスケットと、ステンレスやアルミニウム等の金属板を打ち抜いて形成される金属ガスケット(メタルガスケット)があるが、内燃機関の排気系統における排気管の接続部のような高温になる接続部には金属ガスケットが使用される。
そのフランジとガスケットの位置決めは、組み付け時に、フランジとガスケットの対応する位置に形成されたボルト孔にボルトを通して締め付けることによってなされていた。
そのガスケット付きフランジは、ビードを形成したガスケットを、フランジのシール面に位置決め結合してそのフランジと一体化しており、そのガスケットは、フランジのシール面における排気の通路となる開口の周縁部の有効シール領域を含み、該フランジの外形より小さい所定領域にのみ設けられている。
また、ガスケットは通常、排気の通路となる開口(ポート孔)の周縁部にパッキン効果を高めるためのビード等を形成しているが、そのガスケットとフランジとの相対位置を決めるのが、フランジを連結するためのボルトのみであった。
そのため、組み付け後に外部からガスケットの存在を確認できるように、ガスケットの外形及び大きさを個々のフランジの平面形状と合わせていたので、ガスケットが必要以上の大きさになるばかりか共通化を図ることもできず、材料費や設計等に余分なコストが掛っていた。
すなわち、フランジとガスケットの相対位置決めを、組み付け時のボルトに依存せずに予め正確に行うことができるので、排気の通路となる開口の回りの位置ずれを無くし、ガスケットのパッキン効果を最大限に発揮させることできる。また、ガスケット付け忘れの恐れを皆無にすることができる。
さらに、組み付け後にガスケットの存在を外部から確認できるようにする必要がなく、ガスケットにボルト孔を設ける必要もなくなる。そのため、フランジのシール面に対してシールと位置決め結合に必要な領域だけにガスケットを設ければよいので、上記開口の径を基準にガスケットを共通化することも可能になり、コストを大幅に節減することができる。
そのガスケットは、上記フランジのシール面における排気の通路となる開口(ポート孔)の周縁部の有効シール領域を含み、上記フランジの外形より小さい所定領域にのみ設けられ、上記フランジと結合する部位は、上記ビードを形成した領域より外周側にあり、該部位と上記ビードを形成した領域との間に透孔又は切欠部を形成したものである。
上記ガスケット付きフランジは、上記フランジに上記開口が間隔を置いて複数形成されており、その複数の開口のそれぞれと対応して、該開口の周縁部の有効シール領域を含む所定領域ごとに、個別に上記ガスケットが位置決め結合されていてもよい。
あるいは、上記ガスケットは、外周の近傍に上記フランジと結合する部位を有し、該部位と上記ビードを形成した領域との間に、上記透孔として径方向に対して所定角度傾斜して延びる長孔を形成するか、上記切欠部として上記外周から径方向に対して所定角度傾斜して延びる切欠部を形成してもよい。
そして、上記フランジと結合する部位は、上記ビードを形成した領域より外周側にあり、該部位と上記ビードを形成した領域との間に透孔又は切欠部を形成したものである。
上記ガスケットは、上記ガスケット付きフランジにおける各ガスケットと同様に形成することができる。
〔第1の実施形態〕
まず、この発明の第1の実施形態を図1から図5によって説明する。
図1と図2は、それぞれ第1の実施形態に使用するフランジとガスケットの平面図、図3はそのガスケットにおける延設部の拡大平面図、図4はそのガスケットをフランジのシール面に位置決め結合して一体化したガスケット付きフランジの平面図であり、図5はそのY−Y線に沿う断面図である。
この明細書中でいう「相手側被接続部材」には、接続する相手側の管に固着されたフランジだけでなく、排気孔を有するシリンダブロック又はシリンダヘッドあるいはマフラ(消音器)や排気浄化装置等の排気系部材、さらにEGRシステムにおけるEGRクーラに設けられたフランジ等も含まれる。
このフランジ10のシール面13において、図1に示すポート孔11の内周と円形の仮想線Cとの間の環状の領域、すなわちポート孔11(開口)の周縁部が、相手側被接続部材と接続する際の有効シール領域13aである。
そして、このガスケット20には、フランジ10のガスケットを結合すべき各部位14とそれぞれ対応する箇所を含むように、3箇所の延設部25を備えている。その各延設部25は、ガスケット20の外周から径方向の外方へ突出している。
その各延設部25の先端部付近にフランジと結合する部位(×印で示す)24を設けている。このフランジと結合する部位24は、フランジ10のガスケットを結合すべき部位14とそれぞれ対応する箇所であって、ビード23を形成した領域より外周側にあり、そのフランジと結合する部位24とビード23を形成した領域との間に、透孔26を形成している。
このガスケット20が、この発明によるガスケットの第1の実施形態である。
そのフランジ10とガスケット20の結合部の具体例については、図12から図15によって後述する。
さらに、フランジとガスケットを同じメーカで設計及び製造できるので、両者を精度よく位置決め結合することができ、必要な性能を十分に達成しながら過剰性能を抑制してコストを低減することができる。
一方、ガスケット20は、複数の部位24によりフランジ10に固定されており、これらの部位24間の距離はフランジ10の膨張と同程度でしか変動することができない。そのため、上記の伸縮や変形があると、ガスケット20の全体にひずみが生じ、破損や不可逆的な変形の原因となることがある。
そのため、ガスケット20が偏向的な荷重を受けることがなく、ビード23が破損や変形してシール性能を損なう恐れがない。このガスケット20では、特に各延設部25における透孔26によって細くなった部分25a(図3参照)が他の部分より変形しやすくなっており、この部分25aが、ガスケット20のフランジ10に対する相対的な伸縮及び/又は変形を吸収するように変形する。
ガスケット20の各延設部25に、周方向に沿う長孔による透孔26を形成する代わりに、複数の円形の透孔を周方向に配列して形成しても、ガスケット20のフランジ10に対する相対的な伸縮及び/又は変形を吸収するように変形する部分を設けることができる。
次に、この発明第2の実施形態を、図6及び図7によって説明する。
図1に示したフランジ10を、この第2の実施形態のフランジとしても使用する。図6はこの第2の実施形態に使用するガスケットの平面図であり、図7はそのガスケットを図1に示したフランジに位置決め結合して一体化したガスケット付きフランジの平面図である。
このガスケット30の平面形状及び大きさも、フランジ10のシール面13におけるポート孔11の周縁部の有効シール領域13aを含み、フランジ10の外形より小さい所定領域に対応する形状である。
この長孔36を、ガスケット30のフランジと結合する各部位34の近傍にのみ設けてもよいが、図示の例ではガスケット30の全周に亘って等間隔で設けている。ガスケット30の径方向に対する長孔36の傾斜角度は40°〜70°の範囲が好ましく、図示の例では約60°である。
このガスケット30が、この発明によるガスケットの第2の実施形態である。
そして、ガスケット30におけるフランジ10と結合する部位34の近傍に長孔36を設けており、その周辺部を他の部分より変形しやすくしている。そのため、第1の実施形態について前述したように、熱や内燃機関の振動などの外部要因によってガスケット30のフランジ10に対する相対的な伸縮や変形が生じた場合には、長孔36の周辺部が当該伸縮や変形を吸収するように僅かに変形して、他の部分にひずみが生じないようにすることができる。言い換えれば、ガスケット30のフランジ10に対する相対的な伸縮や変形に伴って生じる応力を逃がすことができる。そのため、ガスケット30が偏向的な荷重を受けることがなく、ビード33が破損や変形してシール性能を損なう恐れがない。
次に、この発明の第3の実施形態を図8及び図9によって説明する。
図1に示したフランジ10を、この第3の実施形態のフランジとしても使用する。図8はこの第3の実施形態に使用するガスケットの平面図であり、図9はそのガスケットを図1に示したフランジに位置決め結合して一体化したガスケット付きフランジの平面図である。
このガスケット40の平面形状及び大きさも、フランジ10のシール面13におけるポート孔11の周縁部の有効シール領域13aを含み、フランジ10の外形より小さい所定領域に対応する形状である。
この切欠部46を、ガスケット40のフランジと結合する各部位44の近傍にのみ設けてもよいが、図示の例ではガスケット40の全周に亘って等間隔で設けている。ガスケット40の径方向に対する切欠部46の傾斜角度は、40°〜70°の範囲が好ましく、図示の例では約60°である。
このガスケット40が、この発明によるガスケットの第3の実施形態である。
そのフランジ10とガスケット40の結合部の具体例については、図12から図14及び図16によって後述する。
そして、ガスケット40におけるフランジ10と結合する部位44の近傍に切欠部46を設けており、その周辺部を他の部分より変形しやすくしている。そのため、第1の実施形態について前述したように、熱や内燃機関の振動などの外部要因によってガスケット40のフランジ10に対する相対的な伸縮や変形が生じた場合には、切欠部46の周辺部が当該伸縮や変形を吸収するように僅かに変形して、他の部分にひずみが生じないようにすることができる。言い換えれば、ガスケット40のフランジ10に対する相対的な伸縮や変形に伴って生じる応力を逃がすことができる。そのため、ガスケット40が偏向的な荷重を受けることがなく、ビード43が破損や変形してシール性能を損なう恐れがない。
さらに、切欠部46を設けたことにより、ガスケット40の側面(フランジ10にも相手側被接続部材にも触れない面)の表面積を大きく取ることができる。フランジ10を相手側被接続部材と接続した状態では、ガスケット40のうち外部に露出するのは側面のみであるので、このように側面の表面積を大きくすることにより、ガスケットの放熱効率を高めることができる。このことは、ガスケット40の変形防止にもつながる。
図10は、第2の実施形態におけるガスケットとフランジの結合部を1箇所にした場合のガスケット付きフランジの平面図である。このガスケット付きフランジ2′は、ガスケット30を、1個所のフランジと結合する部位34においてフランジ10のシール面13に結合している。
図11は、この発明の第3の実施形態におけるガスケットとフランジの結合部を2箇所にした場合のガスケット付きフランジの平面図である。このガスケット付きフランジ3′は、ガスケット40を、2個所のフランジと結合する部位44においてフランジ10のシール面13に結合している。
しかし、2箇所以上で結合した方が結合がより確実になる。その場合、なるべくガスケットの周方向に均一な角度間隔で離れた複数の箇所で結合するのが望ましい。また、2箇所以上で結合する場合には、ガスケット30,40のフランジ10に対する相対的な伸縮や変形により当該結合部間で応力が発生しやすくなるため、長孔36又は切欠部46等によりこの応力を逃がすことの効果が大きい。
前述した第1の実施形態においても、ガスケット20の外周の1個所又は2箇所あるいは4箇所以上に、フランジと結合する部位24及び透孔26を有する延設部25を設けて、ガスケット20を1個所又は2箇所あるいは4箇所以上でフランジ10のシール面13と結合してもよい。
ここで、上述した各実施形態におけるガスケットとフランジの結合部の具体例を説明する。
図12及び図13は、ガスケットとフランジをクリンチによって結合する例を示す。図13では、ガスケット側の符号として第2の実施形態の符号を用いているが、第1の実施形態では、ガスケット30のスリット37が、ガスケット20の延設部25に形成され、第3の実施形態についてはガスケット40に形成されている以外は同様である。
窪み15は、フランジ10のシール面13におけるガスケットを結合すべき部位14(図1参照)に設けられた凹部であり、平面形状が所定の長さ及び幅を有する長方形で、ガスケット30を結合できるだけの深さを有している。
ガスケット30のフランジと結合する部位34(図7参照)に、図13Aに示すように平行な2本のスリット37を形成している。
そして、フランジ10のシール面13上にガスケット30を、図12Aに示した窪み15とガスケット30に形成された、図13Aに示す平行な2本のスリット37に挟まれた押し曲げ容易な部分P1とを一致させるように位置決め載置する。
その加圧力によって、ガスケット30における2本のスリット37に挟まれた押し曲げ容易な部分を図13Bに示すように逆台形状に押し曲げ、その押し曲げられた部分30bをフランジ10の窪み15内に嵌入させる。それによって、結合部が構成され、フランジ10のシール面13にガスケット30が位置決め結合して一体化される。
しかし、ガスケット30が劣化して交換が必要な場合には、ガスケット30にフランジ10から引き離す方向の強い力を加えれば、結合部の押し曲げられた部分30bが窪み15から抜けて、ガスケット30をフランジ10から離脱させることができる。
そのポンチ5の押し曲げ部5aの幅は、ガスケット30の押し曲げ容易な部分の幅より僅かに狭い。その押し曲げ部5aの図13Bに示す長さ方向の形状は、上端が窪み15の長さより若干短く、下端面がそれより幾分短くなった逆台形状になっている。その押し曲げ部5aに続く上部には、その長さ方向の両側に抑え部5bが一体に設けられている。その抑え部5bによって、ポンチ5の押し曲げ部5aが下降してガスケット30の平行なスリット37の間の押し曲げ容易な部分を押し曲げたときに、窪み15の長手方向の両端より外側の部分が持ち上がらないように抑える機能を持つ。
クリンチによる結合構造は上述した例に限らず、フランジに十字形の窪みを設け、ガスケットに十字形の押し曲げ容易な部分を形成するなど、種々の構造を採用することができる。
図示のように、フランジ10のシール面13におけるガスケットを結合すべき部位14を含む所定領域に僅かな凹部16を形成し、ガスケット20の延設部25におけるフランジと結合する部位24を、その凹部16内でスポット溶接によりフランジ10に結合する。
また、スポット溶接時に発生する火花(ガスケットとフランジの材料の微粉)が、凹部16を超えてフランジ10のシール面13とガスケット20との間に侵入して両面の密着を阻害する恐れもない。特に、溶接時に、ガスケット20の、フランジ10側の面から火花が出たとしても、その火花は凹部16の端の段差により凹部16内に留まり、ガスケット20とフランジ10との間を進んで有効シール領域13aにまで到達することがない。
この場合も、フランジ10のシール面13におけるガスケットを結合すべき部位14(図1参照)を含む所定領域に僅かな凹部16を形成し、ガスケット40におけるフランジと結合する部位44を、その凹部16内でスポット溶接によりフランジ10に結合する。
この場合の凹部16の深さ及び効果も前述の場合と同様である。
第2の実施形態におけるガスケット30をフランジ10のシール面13にスポット溶接によって結合する場合も同様にすればよい。
次に、この発明の第4の実施形態を、図17〜図19によって説明する。
図17、図18、図19はそれぞれ、その第4の実施形態に使用するフランジ及びガスケットと、そのフランジに4個のガスケットを位置決め結合したガスケット付きフランジを示す平面図である。
さらに、このフランジ50は、シール面53における各ポート孔51の周縁部の有効シール領域外の×印で示す部位を、それぞれ図18に示すガスケット60を結合すべき部位54としている。
このガスケット60が、この発明によるガスケットの第4の実施形態である。
それによってフランジ50のシール面53に、4個の各ガスケット60が位置決め結合されて一体化され、図19に示すガスケット付きフランジ4が完成する。フランジ50のポート孔51の数は接続する管の数と同じであり、この例では4個であるが、ポート孔51の数が2個以上(複数)の各種のフランジがあり、その形状や大きさも種々のものがある。
ガスケット60のフランジと結合する部位64及び透孔66を有する延設部65は1個所以上、望ましくは周方向に離れた位置に2箇所以上設けるとよい。
また、ガスケットを、図6に示したガスケット30や図8に示したガスケット40のように構成してもよい。
この第4の実施形態を適用した内燃機関(エンジン)の排気系統における複数の管を接続する管の接続方法を説明する。
そのガスケット付きフランジ4のフランジ50を複数の管の端部に固着する。その後、そのフランジ50と被接続部材とを複数のガスケット60を挟んで接合する。
しかし、ガスケット60とフランジ50をスポット溶接によって結合する場合は、フランジ50を複数の管の端部に固着した後に、複数のガスケット60をそのフランジ50のシール面53に結合することも可能である。前述した各実施形態についても同様である。
また、接続する部材がシリンダヘッドや排気浄化装置等の管以外の部材である場合に、その部材にこの発明によるガスケット付きフランジを固着し、それを管に固着したフランジと接合して管と接続することもできる。
次に、この発明の第5の実施形態を図20〜図22によって説明する。
図20はこの発明を適用するEGRシステムの説明図である。
EGR(Exhaust Gas Recirculation)システムは、図20に示すように、内燃機関における排気ガスの一部をEGRクーラ75を通して温度を下げ、吸気側へ再循環させてシリンダ71内に取り込むシステムである。それによって、燃料の噴射量を少なく保ったまま、ピストン72の負荷を下げるとともに、混合気の温度上昇を緩やかにして異常燃焼(ノッキング)を防ぎ、燃費の向上を図ることができる。
図20において、73は吸気管、73aは吸気側分岐管、74は排気管、74aは排気側分岐管、76はスロットルバルブ、77は吸気バルブ、78は排気バルブ、79はEGRバルブである。
その場合の実施形態を第5の実施形態として図21及び図22によって説明する。図21及び図22は、それぞれこの発明の第5の実施形態に使用するフランジ及びガスケットの平面図である。
そして、図21に示されている一方の平面が、相手側フランジとの接合時にその接合面(シール面でもある)と対向するシール面83である。
そのシール面83において、図21に示すポート孔81の内周と円形の仮想線Dとの間の環状の領域、すなわちポート孔81(開口)の周縁部が有効シール領域83aである。
そして、このガスケット90には、フランジ80のガスケットを結合すべき各部位84とそれぞれ対応する箇所を含むように、2箇所の延設部95を備えている。その各延設部95は、ガスケット90の外周から径方向の外方へ突出している。
そして、この延設部95には、フランジと結合する部位94より内側(ビード93を形成した領域に近い側)に、外周90aに沿った切欠部96を形成している。それによって、各延設部95に他の部分より変形しやすい細くなった部分95aが設けられる。
このガスケット90が、この発明によるガスケットの第5の実施形態である。
そのガスケット付きフランジ1を、図20に示したEGRクーラ75の入口側及び出口側でそれぞれ接合する対のフランジ80の一方として使用することができる。
その場合も、フランジ80のシール面83におけるガスケットを結合すべき部位84を含む所定領域に凹部を形成し、ガスケット90のフランジと結合する部位94をその凹部内でろう付けによってフランジ80に結合するよい。それによって、結合部の厚さがろう材によって増加しても相手方フランジとの密着不良が生じないようにすることができる。
この実施形態によっても、前述の各実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
そして、ガスケット90のフランジ80に対する相対的な伸縮及び/又は変形が生じても、ガスケット90のうち切欠部96の周辺、特に延設部95の細くなった部分95aがその伸縮及び/又は変形を吸収するように変形する。そのため、ガスケット90が偏向的な荷重を受けることがなく、ビード93が破損や変形してシール性能を損なう恐れがない。
この発明によるガスケット付きフランジを保管中や運搬中あるいは組み付け作業中などに、ガスケットの表面が汚れたり傷付いたりすると、管接続後の気密性が低下する恐れがある。そこで、完成したガスケット付きフランジのガスケット側の全面を覆うように、保護カバーを装着するとよい。
また、前述した各実施形態におけるガスケットのみを、フランジと一体化するためのガスケットとして提供することもできる。
前述した各実施形態ではガスケット及びフランジの材質が金属である例について説明したが、材質はこれに限られず、フランジには強度及び耐熱性に優れた材料を、ガスケットには耐熱性及びバネ性に優れた材料を適宜に選択すればよい。
10,50,80:フランジ 11,51,81:フランジのポート孔
12,52,82:ボルト孔 13,53,83:シール面
13a,83a:有効シール領域
14,54,84:フランジのガスケットを結合すべき部位 15:窪み
16:凹部 20,30,40,60,90:ガスケット
21,31,41,61,91:ガスケットのポート孔
23,33,43,63,93:ビード
24,34,44,64,94:ガスケットのフランジと結合する部位
25,65,95:延設部 26,66:透孔 36:長孔(透孔)
37:スリット 46,96:切欠部 75:EGRクーラ
Claims (12)
- フランジとガスケットとを備えるガスケット付きフランジであって、
前記フランジは、内燃機関の排気系統の管を接続するためのフランジであり、
前記ガスケットはビードを形成したガスケットで、前記フランジのシール面に位置決め結合されて該フランジと一体化されており、
前記ガスケットは、前記フランジのシール面における排気の通路となる開口の周縁部の有効シール領域を含み、該フランジの外形より小さい所定領域にのみ設けられ、前記フランジと結合する部位は、前記ビードを形成した領域より外周側にあり、該部位と前記ビードを形成した領域との間に透孔又は切欠部を形成したことを特徴とするガスケット付きフランジ。 - 前記ガスケットの前記フランジに対する相対的な伸縮及び/又は変形に応じて、前記ガスケットのうち前記透孔又は切欠部の周辺が、当該伸縮及び/又は変形を吸収するように変形することを特徴とする請求項1に記載のガスケット付きフランジ。
- 請求項1又は2に記載のガスケット付きフランジであって、
1個の前記フランジに前記開口が間隔を置いて複数形成されており、該複数の開口のそれぞれと対応して、該開口の周縁部の有効シール領域を含む所定領域ごとに、個別に前記ガスケットが位置決め結合されていることを特徴とするガスケット付きフランジ。 - 請求項1又は2に記載のガスケット付きフランジであって、
前記ガスケットは、外周から外方へ延びる延設部を備え、該延設部に前記フランジと結合する部位を有し、該部位より内側に前記透孔又は切欠部を形成したことを特徴とするガスケット付きフランジ。 - 請求項1又は2に記載のガスケット付きフランジであって、
前記ガスケットは、外周の近傍に前記フランジと結合する部位を有し、該部位と前記ビードを形成した領域との間に、前記透孔として径方向に対して所定角度傾斜して延びる長孔を形成したことを特徴とするガスケット付きフランジ。 - 請求項1又は2に記載のガスケット付きフランジであって、
前記ガスケットは、外周の近傍に前記フランジと結合する部位を有し、該部位と前記ビードを形成した領域との間に、前記切欠部として前記外周から径方向に対して所定角度傾斜して延びる切欠部を形成したことを特徴とするガスケット付きフランジ。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載のガスケット付きフランジであって、
前記フランジのシール面における前記ガスケットを結合すべき部位を含む所定領域に凹部が形成され、前記ガスケットの前記フランジと結合する部位が前記凹部内でスポット溶接により前記フランジに結合されていることを特徴とするガスケット付きフランジ。 - 内燃機関の排気系統の管を接続するためのフランジのシール面に位置決め結合されるガスケットであって、
前記フランジのシール面における排気の通路となる開口の周縁部の有効シール領域を含み、該フランジの外形より小さい所定領域に対応する形状をなし、前記有効シール領域と対応する領域にビードを形成しており、
前記フランジと結合する部位は、前記ビードを形成した領域より外周側にあり、該部位と前記ビードを形成した領域との間に透孔又は切欠部を形成したことを特徴とするガスケット。 - 前記ガスケットの前記フランジに対する相対的な伸縮及び/又は変形に応じて、前記ガスケットのうち前記透孔又は切欠部の周辺が、当該伸縮及び/又は変形を吸収するように変形することを特徴とする請求項8に記載のガスケット。
- 請求項8又は9に記載のガスケットであって、
外周から外方へ延びる延設部を備え、該延設部に前記フランジと結合する部位を有し、該部位より内側に前記透孔又は切欠部を形成したことを特徴とするガスケット。 - 請求項8又は9に記載のガスケットであって、
外周の近傍に前記フランジと結合する部位を有し、該部位と前記ビードを形成した領域との間に、前記透孔として径方向に対して所定角度傾斜して延びる長孔を形成したことを特徴とするガスケット。 - 請求項8又は9に記載のガスケットであって、
外周の近傍に前記フランジと結合する部位を有し、該部位と前記ビードを形成した領域との間に、前記切欠部として前記外周から径方向に対して所定角度傾斜して延びる切欠部を形成したことを特徴とするガスケット。
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