JP6772851B2 - スタッカクレーン - Google Patents
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Description
また、自動倉庫は、ラックの棚に荷物を下ろす又はラックの棚から荷物を積み込むための搬送装置として、スタッカクレーンを有している。スタッカクレーンは、レールに沿って走行する走行台車と、荷物を移載する移載装置と、移載装置を上下方向に移動させる昇降装置とを有している。レールの一部はラックの側方に並んで配置されており、スタッカクレーンは、ラックの側方において目的の棚の近傍に移載装置を配置して、その状態で荷物を移載する。
昇降装置は、移載装置が搭載された昇降台と、昇降台を昇降させる昇降機構とを有している(例えば、特許文献1を参照)。
本発明の一見地に係るスタッカクレーンは、走行台車と、マストと、昇降台と、移載装置とを備えている。
マストは、走行台車に設けられている。
昇降台は、マストに沿って昇降する。
移載装置は、昇降台に設けられている。
昇降台は、4本の上下枠材と、一対の下方走行方向枠材と、一対の下方移載方向枠材と、一対の上方移載方向枠材と、上下一対のガイドローラ取付部材と、ガイドローラとを有している。
4本の上下枠材は、中空材からなり、スタッカクレーンの走行方向及び移載方向の両側に配置されて、上下方向に延びる。「中空材」とは、断面が環状のパイプ部材、断面が一部開いたCチャンネルを含む。
一対の下方走行方向枠材は、中空材からなり、走行方向に並んだ上下枠材の下部同士を第1ピン支持構造で接続する。「ピン支持構造」とは、ピンを用いてピン回りで両部材が相対回転可能な状態で連結されることをいう。以下も同様である。
一対の下方移載方向枠材は、板材からなり、移載方向に並んだ上下枠材の下部同士を第2ピン支持構造で接続する。
一対の上方移載方向枠材は、板材からなり、移載方向に並んだ上下枠材の上部同士を第3ピン支持構造で接続する。
上下一対のガイドローラ取付部材は、上下枠材の側面に取り付けられている。
ガイドローラは、ガイドローラ取付部材に取り付けられ、マストに沿って転動する。
このスタッカクレーンでは、溶接により製作する部材をなくしつつ、板材を活用しているので、各部分の構造が簡素化される。その結果、昇降台が軽量化される。
なお、板材とは、金属製の板状部材である。板材は、一方向に長く延びる形状を有しているものを含み、断面は例えば直線、コの字、ロの字を含む。
このスタッカクレーンでは、一対の上下枠部材の下部同士及び上部同士が連結されているので、移載方向の力が作用した場合に昇降台のねじれが抑えられる。
このスタッカクレーンでは、昇降台において斜め材によってトラス構造が実現されているので、各部材に発生する応力の種類は引っ張り応力と圧縮応力である。つまり、斜め材に曲げ応力が発生しにくい。以上の結果、各部材の軽量化、さらには昇降台の軽量化が実現される。
このスタッカクレーンでは、移載装置から昇降台に移載方向の荷重が作用した場合に、昇降台の一対のローラによってマストに支持される。したがって、昇降台の姿勢が安定する。
このスタッカクレーンでは、ガイドローラ取付部材は、ピン支持構造によって上下枠材に固定されているので、部品点数が少なくなり、さらに構造が簡単になる。
(1)自動倉庫
図1及び図2を用いて、自動倉庫1を説明する。図1は、本発明の一実施形態が採用された自動倉庫の概略平面図である。図2は、自動倉庫の概略正面図である。
自動倉庫1は、複数のラック5を有している。ラック5は、複数段の棚5aを有している。複数のラック5は、図1において、左右方向に延びて並列的に配置されている。棚5aは、図2に示すように、集品棚部材24又はパレットP(以下、「荷物」ということもある)を収納可能である。パレットPには、ケース23又は段ボール箱28が載置される。
自動倉庫1は、ラック5に沿って設けられた天井レール7を有している。具体的には、天井レール7は、ラック5の間の通路5bの上方に配置されている。天井レール7は、ラック5より高い位置、すなわち、複数段の棚5aより高い位置に設けられている。
自動倉庫1は、ラック5に沿って設けられた下部ガイドレール9を有している。具体的には、下部ガイドレール9は、ラック5の間の通路5bの床面に配置されている。
なお、図3に示すように、スタッカクレーン11の走行方向を「走行方向」として、図では矢印Xで表す。さらに、走行方向に直交する水平方向を「左右方向」として、図では矢印Yで表す。
スタッカクレーン11は、複数の駆動台車13に対して昇降可能に吊り下げられた移載装置15を有している。移載装置15は、集品棚部材24又はパレットPを移載可能である。
なお、図2に示すように、スタッカクレーン11は、下部走行台車17を有している。下部走行台車17は、下部ガイドレール9に沿って案内される。
スタッカクレーン11は、走行方向すなわち前後方向に並んだ一対のマスト25を有している。一対のマスト25は、上下方向に長く延びている。
昇降装置26は、マスト25に昇降自在に装着された昇降台27と、昇降台27に設けられた第1移載装置29A、第2移載装置29Bと、昇降台27を昇降させるための昇降部35とを有している。
昇降部35は、図4に示すように、一対のマスト25それぞれに設けられている。昇降部35は、昇降駆動モータ49、チェーン51、スプロケット53などからなる公知の装置である。チェーン51(吊り部材の一例)が、スプロケット53掛け回され、さらに昇降台27に連結されている。チェーン51は、昇降台27を吊って昇降移動させる吊り部材である。昇降駆動モータ49によって、チェーン51が駆動される。チェーン51の詳細は後述される。
図5〜図8を用いて、昇降台27を説明する。図5は、スタッカクレーンの昇降台の斜視図である。図6は、図5の部分拡大図である。図7は、昇降台の概略正面図である。図8は、昇降台の概略側面図である。
昇降台27は、複数のフレームからなる直方体形状を有している。そのため、昇降台27の軽量化とともに、高剛性化が実現されている。なお、以下の説明では、各部材の材料、接続(連結、固定)手段等は公知の技術が適用されているので、それぞれの説明を省略する。
さらに詳細に説明すれば、移載方向枠材63A〜63Dは、各々、走行方向に間隔を空けて配置された一対の部材からなっている。各部材は、一方向に長く延びており、断面がコの字状の金属製板部材である。
走行方向枠材65A、65Bは省略されてもよい。ただし、本実施形態では走行方向枠材65A、65Bがあることで、上下枠材61A〜61Dの下部同士及び上部同士が連結されているので、移載方向の力が作用した場合に昇降台27のねじれが抑えられる。また、本実施形態では、走行方向枠材65A、65Bは、第2移載装置29Bを支持している。
斜め材67Aは、斜め方向に延びており、具体的にはX形状である。斜め材67Aは、走行方向片側にある一対の上下枠材61A、61Bと移載方向枠材63A、63Bの交点同士(つまり、上下枠材61A及び移載方向枠材63Bの交点と上下枠材61B及び移載方向枠材63Aの交点同士、及び上下枠材61A及び移載方向枠材63Aの交点と上下枠材61B及び移載方向枠材63Bの交点同士)を接続する。斜め材67Bは、斜め方向に延びており、具体的にはX形状である。斜め材67Bは、走行方向反対側にある一対の上下枠材61C、61Dと移載方向枠材63C、63Dの交点同士を接続する。交点とは、互いに重なった部分若しくは互いに接続された部分又はそれらの近傍である。
以上の結果、昇降台27において、走行方向両側に4つの三角形のトラス構造が実現されている。
昇降台27は、吊り部材接続部材69A、69Bを有している。吊り部材接続部材69A、69Bは、斜め材67A、67Bの中間部に固定され、チェーン51と接続する。斜め材67A、67Bの中間部とは、具体的には、前述のX形状の交差部である連結部材73である。
また、昇降台27において斜め材67A、67Bによってトラス構造が実現されているので、各部材に発生する応力の種類は引っ張り応力と圧縮応力である。つまり、斜め材67A、67Bに曲げ応力が発生しにくい。より詳細に説明すれば、第1移載装置29Aが移載動作としてスライドフォークを延ばした状態で荷物を支持した場合に、荷重によるモーメントに対抗して昇降台27に反力としてのモーメントが作用するが、これは上下枠材61A〜61D及び斜め材67A、67Bにおける直線力で釣り合うようになっており、それら部材に曲げモーメントはほとんど作用しない。したがって、上下枠材61A〜61D及び斜め材67A、67B、さらには他の部材の幅、厚みの寸法を小さくしても所望の剛性を確保できる。
以上の結果、各部材の軽量化、さらには昇降台27の軽量化が実現される。
吊り部材接続部材69A、69Bは、図7に示すように、斜め材67A、67Bの中間部に回転自在に支持された支持部72を有している。支持部72は、具体的には、一対の連結部材73同士を連結するピン97が貫通する吊り部材接続部材69Aの貫通穴69aからなる。以上より、支持部72の回転軸は走行方向に延びている。
このように、吊り部材接続部材69A、69Bの支持部72が斜め材67A、67Bの中間部に回転自在に支持されているので、チェーン51から吊り部材接続部材69A、69Bに大きな荷重が作用しない。また、吊り部材接続部材69A、69Bの2か所がチェーン51と接続されるので、吊り部材接続部材69A、69Bの姿勢が安定する。
チェーン51は、吊り部材接続部材69Aの上部から上方に延び、移載方向枠材63Aの一対の部材の間を延びている。このように吊り部材接続部材69Aが斜め材67Aの一対の部材の間に配置され、さらにチェーン51が移載方向枠材63Aの一対の部材の間を延びている。したがって、昇降台27の省スペース化が実現される。
第1移載装置29Aは、走行方向枠材65C、65Dに支持されている。第2移載装置29Bは、走行方向枠材65A、65Bに支持されている。第1移載装置29Aは、スライドフォーク方式の移載装置であり、スライドフォークを移載方向に伸縮可能である。第2移載装置29Bはリアフック方式の移載装置である。
上述のように昇降台27のトラス構造の上部と下部を利用することで、2つの移載装置を上下に配置している。したがって、2台の移載装置を設ける場合に、省スペース化が実現される。
昇降台27のX方向両端には、複数の第1ガイドローラ77が設けられている。第1ガイドローラ77は、回転軸が走行方向を向いている。
一対の第1ガイドローラ77及び斜め材67Bは、図10に示すように、走行方向片側にある一対の上下枠材61A、61Bと移載方向枠材63A、63Bの交点に接続されている。さらに、一対の第1ガイドローラ77及び斜め材67Bは、走行方向反対側にある一対の上下枠材61C、61Dと移載方向枠材63C、63Dの交点に固定されている。なお、上記交点は前述したとおり、斜め材67Aと上記部材との接続部である。
より具体的には、図10に示すように、一対の第1ガイドローラ77は、例えば、ピン101及びボルト103によって、上下枠材61A、移載方向枠材63A、斜め部材71Dに固定されている。より具体的には、一対の第1ガイドローラ77の両端には、それらを挟むように配置された一対の第1支持部材102が設けられている。一対の第1支持部材102がピン101によって回転自在に支持され、一対の第1ガイドローラ77が一対の第1支持部材102によって回転自在支持されている。なお、一対の第1支持部材102は板金材である。さらに具体的には、上下枠材61Aの走行方向の一方の面には、移載方向枠材63Aの一方の部材と斜め部材71Dの一方の部材とが配置されて固定されている。そして、上下枠材61Aの走行方向の他方の面には、移載方向枠材63Aの他方の部材と斜め部材71Dの他方の部材とが配置されて固定されている。
具体的には、走行方向に並んだ一対の第2ガイドローラ79が、一対の第1ガイドローラ77の近傍に装着されている。一対の第2ガイドローラ79は、マスト25の突出部25aの走行方向両面に対して当接している。
上記のスタッカクレーン3(スタッカクレーンの一例)は、駆動台車13(走行台車の一例)と、マスト25(マストの一例)と、昇降台27(昇降台の一例)と、第1移載装置29A(移載装置の一例)とを備えている。
マスト25は、駆動台車13に設けられている。
昇降台27は、マスト25に沿って昇降する。
第1移載装置29Aは、昇降台27に設けられている。
昇降台27は、4本の上下枠材61A〜61D(上下枠材の一例)と、一対の走行方向枠材65C〜65D(下方走行方向枠材の一例)と、一対の移載方向枠材63B、63D(下方移載方向枠材の一例)と、一対の移載方向枠材63A、63B(上方移載方向枠材の一例)と、上下一対のピン101(ガイドローラ取付部材の一例)と、第1ガイドローラ77(ガイドローラの一例)とを有している。
一対の走行方向枠材65C、65Dは、中空材からなり、走行方向に並んだ上下枠材61A〜61Dの下部同士をピン93(第1ピン支持構造の一例)で接続する。
一対の移載方向枠材63B、63Dは、板金材からなり、移載方向に並んだ上下枠材61A〜61Dの下部同士を下側のピン101(第2ピン支持構造の一例)で接続する。
一対の移載方向枠材63A、63Bは、板金材からなり、移載方向に並んだ上下枠材61A〜61Dの上部同士を上側のピン101(第3ピン支持構造の一例)で接続する。
ピン101は、上下枠材61A〜61Dの側面に取り付けられている。
第1ガイドローラ77は、ピン101に取り付けられ、マスト25に沿って転動する。
このスタッカクレーン3では、溶接により製作する部材をなくしつつ、板金材を活用しているので、各部分の構造が簡素化される。その結果、昇降台27が軽量化される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
斜め部材は、上下枠材及び移載方向枠材の交点のうち対角にあるもの同士を連結するものであればよい。
斜め材は、斜め方向に延びる1本の斜め部材であってもよい。
斜め材は、2本の斜め部材が交差する構造であってもよい。
斜め材は、走行方向に分かれていない一体の斜め部材を有していてもよい。
斜め部材は、板状フレーム部材に限定されず、ターンバックル、ワイヤその他の延伸部材であってもよい。
斜め材が接続される箇所は、上下枠材及び移載方向枠材の接続部に一致していなくてもよいし、ガイドローラの取付部に一致していなくてもよい。
吊り部材接続部材に接続されるチェーンは1本でもよい。
吊り部材は、ワイヤ、ベルト、その他の駆動部材であってもよい。
吊り部材接続部材の形状及び構造は特に限定されない。
吊り部材接続部材の斜め材の中間部への固定手段及び固定位置は特に限定されない。
吊り部材接続部材の支持部及び接続部の位置及び構造は特に限定されない。
2台の移載装置は同じ種類であってもよいし、異なる種類でもよい。例えば、下部の移載装置はスライドフォークなどのパレット移載装置として、上部の移載装置をリアフック式などのケース移載装置としてもよい。
移載装置は1台であってもよい。
(5)マストの変形例
マストの本数は1本でもよい。
マストの形状は特に限定されない。
(6)ガイドローラの変形例
ガイドローラの種類、個数、位置、マストとの関係は特に限定されない。
(7)スタッカクレーンの変形例
本発明は、床面に設置したレールを走行するスタッカクレーンの昇降台にも適用できる。
2a :ラック
2b :ラック
3 :スタッカクレーン
5 :スタッカクレーン通路
7 :前側支柱
9 :後側支柱
11 :荷物支承部材
13 :荷物収納棚
21a :ガイドレール
21b :ガイドレール
23 :走行台車
25 :マスト
25a :突出部
26 :上側フレーム
27 :昇降台
29A :第1移載装置
29B :第2移載装置
51 :ワイヤ
53 :ローラ
61A :上下枠材
61B :上下枠材
61C :上下枠材
61D :上下枠材
63A :移載方向枠材
63B :移載方向枠材
63C :移載方向枠材
63D :移載方向枠材
65A :走行方向枠材
65B :走行方向枠材
65C :走行方向枠材
65D :走行方向枠材
67A :斜め材
67B :斜め材
69A :吊り部材接続部材
69B :吊り部材接続部材
69a :貫通穴
71A :斜め部材
71B :斜め部材
71C :斜め部材
71D :斜め部材
72 :支持部
73 :連結部材
73a :固定部
74 :接続部
77 :第1ガイドローラ
79 :第2ガイドローラ
91 :ピン
93 :ピン
95 :ピン
97 :ピン
101 :ピン
103 :ボルト
P :パレット
W :荷物
Claims (5)
- 走行台車と、
前記走行台車に設けられたマストと、
前記マストに沿って昇降する昇降台と、
前記昇降台に設けられた移載装置と、を備えたスタッカクレーンであって、
前記昇降台は、
中空材からなり、前記スタッカクレーンの走行方向及び移載方向の両側に配置されて、上下方向に延びる4本の上下枠材と、
中空材からなり、走行方向に並んだ上下枠材の下部同士を第1ピン支持構造で接続する一対の下方走行方向枠材と、
板材からなり、移載方向に並んだ上下枠材の下部同士を第2ピン支持構造で接続する一対の下方移載方向枠材と、
板材からなり、移載方向に並んだ上下枠材の上部同士を第3ピン支持構造で接続する一対の上方移載方向枠材と、
前記上下枠材の側面に取り付けられ、上下一対のガイドローラ取付部材と、
前記ガイドローラ取付部材に取り付けられ、前記マストに沿って転動するガイドローラと、を有する、
スタッカクレーン。 - 前記昇降台は、板材からなり、走行方向に並んだ上下枠材の上部同士を第4ピン支持構造で接続する一対の上方走行方向枠材をさらに有する、請求項1に記載のスタッカクレーン。
- 前記昇降台は、前記上下枠材及び前記下方移載方向枠材の交点と前記上下枠材及び前記上方移載方向枠材の交点とを接続し、斜め方向に延びる斜め材をさらに有している、請求項2に記載のスタッカクレーン。
- 前記ガイドローラは、移載方向に前記マストを挟む一対のローラを有している、請求項1〜3のいずれかに記載のスタッカクレーン。
- 前記ガイドローラ取付部材は、前記第2ピン支持構造及び前記第3ピン支持構造によって前記上下枠材に固定されている、請求項1〜4のいずれかに記載のスタッカクレーン。
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