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JP6761663B2 - プレート状のワークを加工する方法 - Google Patents

プレート状のワークを加工する方法 Download PDF

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Description

本発明は、弾性変形可能な材料から成るプレート状のワークを切離し加工する方法、特に金属薄板を切離し加工する方法であって、このとき、
・最初に、2つのワーク部分を、該両方のワーク部分を互いに結合する少なくとも1つの結合ウェブを残したままで、互いに不完全に切り離し、かつ
・次いで、両方のワーク部分を、結合ウェブによって形成された結合部の解離によって、互いに完全に切り離すことによって、
2つのワーク部分を互いに切り離す方法に関する。
本発明はさらに、弾性変形可能な材料から成るプレート状のワークを加工する方法、特に金属薄板を加工する方法であって、このとき、上に述べた形式の切離し方法を実施し、かつ両方のワーク部分の不完全な切離しの後でかつ両方のワーク部分の完全な切離しの前に、両方のワーク部分の少なくとも一方を追加的に加工する方法に関する。
このような形式の従来技術は、実際の使用に基づいて公知である。
金属薄板を加工する従来の方法では、最初に、未加工金属薄板から切断加工によって、複数の金属薄板部分、これらの金属薄板部分を取り囲む残留格子、および金属薄板部分と残留格子との間における結合ウェブ、いわゆる「マイクロジョイント(Micro-Joints)」が形成される。これらのマイクロジョイントは、金属薄板部分と残留格子との間における一時的な結合部を形成していて、このようにして、未加工金属薄板の切断加工後に、金属薄板部分と残留格子とをユニットとして取り扱えるようにするために役立つ。公知の方法では、未加工金属薄板の切断加工に続けて、追加的な加工として、未加工金属薄板の加工時に形成された金属薄板部分の変形が実施される。この変形に基づいて、加工された金属薄板の平面において金属薄板部分が延在している面積が小さくなり、かつ、金属薄板部分を残留格子に結合しているマイクロジョイントは、長く延ばされ、かつこのときに塑性変形される。変形された金属薄板部分とこれらの金属薄板部分を取り囲む残留格子との間の間隔は、変形されていない金属薄板と残留格子との間における間隔よりも、持続的に大きい。
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の方法を改良して、他方のワーク部分から不完全に切り離されかつ他方のワーク部分に少なくとも1つの結合ウェブを介して結合された一方のワーク部分が、特に加工に基づく力の負荷にも拘わらず、他方のワーク部分に対して確定されたポジションを維持するようにすることである。
本発明によれば、この課題は、請求項1記載の切離し方法によって、かつ請求項14記載の加工方法によって解決される。
本発明の場合に、互いに不完全に切り離されたワーク部分を互いに結合している少なくとも1つの結合ウェブは、両ワーク部分が結合ウェブの弾性変形下で戻し力の作用に抗して相対運動可能であるように、両ワーク部分を互いに結合する固体ジョイントとして形成される。本発明に係る固体ジョイントは、それ自体、切離し加工されたワークの材料から形成される。ワーク部分が、例えば切離し加工に続く追加的な加工に基づいて、出発位置を起点として相対的に移動すると、固体ジョイントは、出発位置への1つまたは複数のワーク部分の自動的な戻りを生ぜしめる。固体ジョイントとして形成された本発明に係る結合ウェブのジョイント機能は、結合ウェブの曲げ強さが隣接するワーク部分の曲げ強さに比べて減じられているという事情に基づいて生じる。
本発明に係る加工方法の枠内において、2つのワーク部分の不完全な切離し後に、両ワーク部分のうちの一方が、追加的に加工され、かつこのワーク部分が、追加的な加工の作用下でその出発位置を他方のワーク部分に対して変化させると、追加的に加工されたワーク部分は、追加的な加工の終了後に、1つまたは複数の結合ウェブの弾性に基づいて自動的にその出発位置に戻る。このような状態は特に、2つのワーク部分の不完全な切離し後に、ワーク部分のうちの少なくとも一方が、時間的に連続する複数の追加的な加工を施され、追加的な加工の複数が、加工すべきワーク部分によって不完全な切離し後に他方のワーク部分に対してとられるポジションの考慮下で、制御されるような使用例のために意味がある。加工すべきワーク部分が、追加的な加工時に、他方のワークに対して本来とられたポジションから移動した場合には、固体ジョイントとして形成された1つまたは複数の結合ウェブは、ワーク部分が追加的な加工後に再びその出発位置を他方のワーク部分に対して取り、かつこれによって次の追加的な加工もまた、加工すべきワーク部分の出発位置の考慮下で制御され得るようにするために、役立つ。
両方のワーク部分の不完全な切離しのために、該当するワークは、種々様々な形式に加工することができる。好ましくは、本発明によれば、レーザ切断によるワーク加工が行われる。択一的に、1つまたは複数の結合ウェブおよび/または互いに不完全に切り離された両ワーク部分の間における切離し溝は、しかしながら例えば打抜き、ウォータジェット切断またはワイヤ放電加工によっても、またはこれらの方法の組合せによっても形成することができる。
固体ジョイントとして形成された結合ウェブは、例えば、金属薄板の切離し加工の枠内において形成された個々の製品部分と金属薄板加工の残留格子との間において、しかしながらまた複数の製品部分と残留格子との間において、および/または複数の製品部分を相互に結合するために、使用することができる。
固体ジョイントとして形成された単数または複数の結合ウェブの弾性変形下における、互いに不完全に切り離されたワーク部分の相対運動が、本発明に係る方法によって特に、プレート状のワークのプレート平面に対して平行に延びる運動平面において生ぜしめられる。しかしながらまた択一的にまたは補足的に、本発明に係る切離し方法は、1つまたは複数の結合ウェブの弾性および、これによって生じる、互いに不完全に切り離されたワーク部分の相対運動が、戻し力の作用に抗してプレート状のワークのプレート平面に対して垂直に生じるように、実施することも可能である。好ましくは場合によってはそのために、プレート平面に対して平行な方向における、1つまたは複数の結合ウェブの弾性の程度が、プレート平面に対して垂直な方向における、1つまたは複数の結合ウェブの弾性を大幅に上回っている。
請求項1に記載の切離し方法および請求項14に記載の加工方法の特別な実施態様は、従属請求項である請求項2〜13および請求項15に記載されている。
2つのワーク部分の不完全な切離しに続く追加的な加工として、本発明によれば種々様々な形式の加工が考慮の対象になる。このとき、他方のワーク部分から不完全に切り離されたワーク部分の変形が、特に実際において重要である。請求項15によれば、本発明に係る切離し方法は、特に、両方のワーク部分の不完全な切離しの後でかつ完全な切離しの前に、ワーク部分の少なくとも一方を、ワーク縁部において追加的に加工するような場合に、適用される。このような使用例のために、互いに不完全に切り離されたワーク部分の間における1つまたは複数の結合ウェブのばね弾性は、特に、縁部加工に、互いに不完全に切り離された両ワーク部分の相対的な変位が関係し得るような場合に、特に重要である。縁部加工のための例としては、両方のワーク部分の少なくとも一方の縁部に面取り部を形成するためのローラピンチング加工(Rollkneifen)を挙げることができる。ローラピンチング加工時に、該当するワーク部分の縁部には、変形ローラによって負荷が加えられ、この変形ローラは、円錐形の周面で、ワーク部分の変形すべき縁部において転動し、これによってワーク部分の縁部に斜めの面を形成する。加工の初めに、変形ローラは、ワークのプレート平面に対して垂直に、加工すべきワーク上に降下させられ、円錐形の周面で、圧力を加えながら、ワーク部分の変形すべき縁部に接触させられる。両方のワーク部分の間に設けられた1つまたは複数の結合ウェブのばね弾性に基づいて、押圧負荷を加えられたワーク部分は、必要な場合に自動的に変形ローラに向かって方向付けられることができ、しかもこれによってそのポジションが他方のワーク部分に対して持続的に変化させられることはない。縁部加工の終了後および変形ローラからの加工されたワーク部分の負荷消滅後に、加工されたワーク部分は自動的にその出発位置に戻る。そして出発位置において、縁部加工されたワーク部分は、さらなる追加加工のために確定されて配置されている。
固体ジョイントの特性およびこれに関連した、1つまたは複数の結合ウェブの弾性を保証するために、本発明によれば種々異なった方法形式が行われる。
請求項2によれば、固体ジョイントとして1つの結合ウェブを形成し、該結合ウェブは、その端部のそれぞれにおいて両方のワーク部分の1つに移行していて、結合ウェブは端部において、該端部の間に設けられた領域におけるよりも大きな横断面を有している。このようにして、結合ウェブの弾性は意識的に、結合ウェブの端部の間に位置する領域に、特別な尺度で対応されている。
請求項3に記載のように、本発明によれば、固定ジョイントして、その形状に基づいて所望の弾性を有する結合ウェブが形成される。
このときV字形部分を有する結合ウェブを形成すると、特に好適であることが判明している。本発明に係る結合ウェブのV字形部分は、2つの脚を備えて形成され、両方の脚は、移行領域によって互いに結合されていて、該移行領域に向かって収斂していて、間に鋭角である内角を成している。それぞれの脚は、移行領域とは反対側に位置する脚端部において、直接または間接的に、互いに不完全に切り離されたワーク部分のうちの一方に結合される(請求項4)。
結合ウェブの好適な弾性特性を保証するために、結合ウェブのV字形部分の移行領域は、本発明に係る切離し方法の好適な態様では、V字形部分の脚の横断面に対して寸法を減じられた横断面を備えて形成される。補足的にまたは択一的に、結合ウェブは、該結合ウェブのV字形部分の脚が、5°〜45°、特に、10°〜30°である内角を成すように構成される(請求項5)。結合ウェブのV字形部分の脚の間における、小さすぎず寸法設定された内角には、さらに、結合ウェブのV字形部分を形成するためにV字形部分の脚の間において除去される材料を、脚の間における中間室から問題なく排出することができる、という利点がある。
同様に、固体ジョイントとして形成された1つまたは複数の結合ウェブの好適な弾性特性を得るために、請求項6に記載された、本発明に係る方法の態様では、固定ジョイントして、V字形部分を備えた結合ウェブを形成し、該V字形部分の、その両方の脚の間における移行領域は、好ましくは180°よりも大きな中心角にわたって延在する円弧に沿って延びている。移行領域の比較的大きな半径によって、結合ウェブには、特に顕著な弾性が与えられ、結合ウェブの弾性変形時における移行領域の破損が回避される。
本発明に係る切離し方法の別の好適な態様では、固定ジョイントして、蛇行形状を備えた結合ウェブを形成する(請求項7)。蛇行形状によっても、結合ウェブの好適な弾性特性が得られる。特に蛇行形状を備えた結合ウェブは、比較的柔らかいばねを形成することができ、かつ/またはその長さを、単純なV字形部分を備えた結合ウェブよりも強く弾性的に変化させることができる。
蛇行形状を備えた、固定ジョイントして形成された結合ウェブを製造するための、本発明に係る好適な可能性は、請求項8に記載されている。請求項8の記載によれば、固定ジョイントして、蛇行形状を備えた結合ウェブを形成し、該蛇行形状は、V字形部分と、このV字形部分に接続する別の脚とを有している。この別の脚は、該別の脚に隣接配置された、V字形部分の脚と共に、結合ウェブの別のV字形部分を形成している。結合ウェブの別のV字形部分を構成するためには、請求項5および請求項6に記載した可能性が、同様に提供される。
本発明に係る方法の、製造技術的な観点から特に好適な態様は、請求項9〜12に記載されている。
請求項9および請求項11によれば、2つのワーク部分の不完全な切離し時に、両方のワーク部分の間にただ1つの結合ウェブが存在しており、これに対して、請求項10および請求項12に記載の方法の枠内では、両方のワーク部分は、互いに隣接配置された複数の結合ウェブを残した状態で、互いに不完全に切り離される。請求項9〜12のすべての方法態様は、両方のワーク部分の不完全な切離しを、可能な限り十分に一気に、ひいては特に好適な加工戦略によって実施することを、目的とする。
請求項9によれば、両方のワーク部分のすべての不完全な切離しが、一気に実行される。
請求項10に係る方法の枠内では、一気に、互いに隣接配置された複数の結合ウェブが部分的に形成され、かつ互いに隣接配置された複数の結合ウェブの間において延びる、両方のワーク部分の間における切離し溝が、完全に形成される。次のステップにおいて、最初に部分的に形成された結合ウェブのうちの1つが、この結合ウェブを形成する第2のワーク開口の形成によって完全なものにされ、最後に述べたワーク開口に直ぐに接続して、両方のワーク部分の輪郭を形成する切離し溝が形成される。最後に述べた切離し溝に直に接続して、別のワーク開口が形成され、この別のワーク開口は、他方のワーク開口と一緒に、1つの別の結合ウェブを画定する。
請求項11および請求項12は、本発明に係る方法の変化態様に関し、この変化態様の場合には、複数の結合ウェブを形成する複数のワーク開口の形成が、2つの個別の方法ステップに分けられている。最初に、複数のワーク開口の輪郭を形成する切離し溝の一部だけが形成されるので、加工されたワークの、後のワーク開口を満たす領域は、最初はなお、形成すべきワーク部分のうちの1つに結合したままである。例えば、両方のワーク部分の輪郭を形成する切離し溝を形成するために、1つのワーク開口を部分的に形成した後で、実施されねばならないワーク移動は、従って、後のワーク開口を満たすワーク領域によって一緒に実行される。複数のワーク開口が前もって完全に形成されていると、このときに発生するワーク切断片をそれぞれ、その発生直後に除去する必要がある。それというのは、さもないと、ワーク切断片が次のワーク移動を阻止するおそれが生じるからである。
本発明に係る切離し方法の好適な態様では、1つの結合ウェブを形成する複数のワーク開口の部分的な形成のためおよびこれらのワーク開口を完全なものにするために、種々異なった加工工具が使用される。ワーク開口の輪郭を部分的に形成する切離し溝は、好ましくはレーザ切断によって形成され、これに対して、ワーク開口を完全なものにするためには、特に打抜き工具が使用される。
請求項13は、本発明に係る切離し方法の枠内において行われる、最初に不完全に切り離されたワーク部分を完全に切り離すための方法ステップに関する。本発明によればそのために、1つまたは複数の結合ウェブに、最初に少なくとも1つの横断面減少部を形成し、その後で、該1つまたは複数の横断面減少部の切離しによって、該当する結合ウェブによって形成された、ワーク部分の結合部を解離する。結合ウェブの横断面減少部は、両方のワーク部分を機能確実に互いに切り離すことができるようにするために役立つ。このようにして特に、ワーク部分の手による切離しを可能にすることができる。
結合ウェブの横断面減少部を形成するために、本発明によれば種々様々な可能性が提供される。特に、例えば結合ウェブの型押し加工のような押圧変形を用いることができる。
本発明の好適な態様では、結合ウェブの横断面減少部は、結合ウェブの少なくとも一方の端部、好ましくは両方の端部において形成される。この場合、結合ウェブおよび該結合ウェブに隣接配置されたワーク部分は、結合ウェブがワーク部分に固定されている箇所において直接、互いに切り離される。適宜な切離し工具を使用すると、ワーク部分には、結合ウェブの、問題になるような痕跡は残らず、ワーク部分において、良好な品質の切離し面が得られる。
次に、略示された図面を参照しながら本発明の実施形態を詳説する。
残留格子の内部に配置されていて結合ウェブによって残留格子に結合された製品部分を備えた、加工されたメタルシートを示す図である。 図1のIIで示した範囲を拡大して示す詳細図である。 図1に示した加工されたメタルシートを形成するための切離し方法を示す図である。 図1に示した加工されたメタルシートを形成するための切離し方法を示す図である。 図1に示した加工されたメタルシートを形成するための切離し方法を示す図である。 製品部分のうちの1つの追加的な縁部加工中における、図1に示した加工されたメタルシートを示す図である。 製品部分のうちの1つの追加的な縁部加工後における、図1に示した加工されたメタルシートを示す図である。 図1に示した加工されたメタルシートの残留格子からの製品部分の完全な切離しを示す図である。 結合ウェブを用いて製品部分を結合する、図1に示した加工例とは異なった可能性を示す図である。
図1から分かるように、弾性変形可能な材料から成るメタルシートの切離し加工によって、複数のワーク部分が形成され、これらのワーク部分は、製品部分1および残留格子2ならびに、製品部分1と残留格子2とを互いに結合する結合ウェブ3として形成されている。結合ウェブ3は、メタルシートの切離し加工時にそのまま残されている。従って製品部分1と残留格子2とは、互いに不完全に切り離されている。
結合ウェブ3の特性は、図2に詳しく示されており、この図2には、加工されたワークもしくは加工されたメタルシートの、図1において左上角隅における状態が拡大して示されている。加工されたメタルシートの残りの結合ウェブ3は、図2に示した結合ウェブ3とその構造において基本的に同一である。
結合ウェブ3は、メタルシートの材料から加工されている。結合ウェブ3は、互いに間隔をおいてメタルシートに形成された2つのワーク開口4,5によって形成されている。直線的な端部6,7で、結合ウェブ3は一方では製品部分1に、かつ他方では残留格子2に固定されている。両方の端部6,7の間の領域8において、結合ウェブ3は蛇行形状に形成されている。領域8は、脚10,11を備えたV字形部分9と、両方の脚10,11を互いに結合する移行領域12と、別の脚13とを有しており、この別の脚13は、別の移行領域14によって、V字形部分9の、該別の脚13に隣接配置された脚11に結合されている。V字形部分9の、別の脚13に隣接配置された脚11および別の移行領域14と一緒に、別の脚13は、結合ウェブ3の別のV字形部分15を形成している。
V字形部分9の移行領域12および別のV字形部分15の別の移行領域14は、脚10,11;11,13の間においてそれぞれ、約250°の中心角にわたって延在する円弧に沿って延びている。脚10,11および脚11,13は、互いに間に内角αを成しており、この内角αは図示の実施形態では約30°である。V字形部分9の移行領域12および別のV字形部分15の別の移行領域14は、隣接する脚10,11,13よりも小さな横断面を有している。
加工されたメタルシートの材料から成る結合ウェブ3は、記載された構成に基づいて、加工されたメタルシートの、図2の図平面に対して平行に延びるプレート平面において、弾性特性を示し、これによって固体ジョイント(Festkoerpergelenk)を形成している。結合ウェブ3の端部6,7が、両端部6,7の間における蛇行形状の領域8におけるよりも大きな横断面を有し、かつその結果、端部6,7の間における蛇行形状の領域8におけるよりも大きな曲げ強さを有しているので、第一に、結合ウェブ3の蛇行形状の領域8は、ばね弾性的な特性を有する。
図1によれば、製品部分1はそれぞれ、4つの結合ウェブ3によって、ひいては4つの固体ジョイントによって、加工されたメタルシートの残留格子2に結合されている。結合ウェブ3の弾性に基づいて、製品部分1は、戻し力の作用に抗して、残留格子2に対するその位置を変化させることができる。
図2には、製品部分1のうちの1つが、残留格子2に対する出発位置において示されている。製品部分1がその出発位置から、加工されたメタルシートのプレート平面に対して平行に変位させられると、製品部分1と残留格子2との間に設けられた結合ウェブ3は、V字形部分9および別のV字形部分15の脚10,11,13の間における内角αを変化させながら弾性変形させられる。出発状態への弾性変形された結合ウェブ3の戻りに基づいて、出発位置から変位された製品部分1は、自動的に出発位置に戻る。製品部分1が残留格子2に結合されている遊びの大きさは、図2において概略的に認識可能な、製品部分1と残留格子2との間における切離し溝16の幅によって確定される。
図示の実施形態では、図1に示した状態は、レーザ切断および打抜きによるメタルシートの切離し加工の結果である。加工順序は、図3〜図5に詳しく示されており、このとき図3および図4には、図1において左上に配置された製品部分1を、不完全に残留格子2から切り離すために、レーザ切断のために使用されるレーザビームと加工されるメタルシートとがメタルシートのプレート平面において、それに沿って相対的に移動する軌道の一部が示されている。
メタルシートの切離し加工は、通常の打抜き・レーザ複合機において実施され、数値制御されている。メタルシートと、このメタルシートを切離し加工するレーザビームとの相対運動は、打抜き・レーザ複合機の、レーザビームをメタルシートに向けるレーザ切断ヘッドに対する、メタルシートの移動によって生ぜしめられる。メタルシートはこの目的のために、打抜き・レーザ複合機の汎用の座標ガイドに固定され、この座標ガイドを用いて、打抜き・レーザ複合機のワーク支持部の上を移動させられる。このときメタルシートは、座標ガイドの緊締爪を用いて保持され、このとき緊締爪は残留格子2の領域においてメタルシートに係合している。
打抜き・レーザ複合機の数値制御装置の座標系において、メタルシートの瞬間位置は、座標ガイドの瞬間位置によって確定されている。座標ガイドは緊締爪を用いて残留格子2の領域においてメタルシートに係合しているので、座標ガイドの瞬間位置は、残留格子2の瞬間位置を表している。残留格子2の内部に配置された製品部分1の瞬間位置を、打抜き・レーザ複合機の数値制御装置は、座標ガイドもしくは残留格子2の瞬間位置を用いて、数値制御装置内に格納された配置図を考慮して確定する。このとき配置図からは、メタルシートにわたる製品部分1の分布が明らかになる。
図3に示すように、メタルシートの切離し加工は、打抜き・レーザ複合機のレーザ切断ヘッドから放出するレーザビームが、小穴箇所17においてメタルシートに切り込むことによって始まる。小穴箇所17は、第1の結合ウェブ3における後のワーク開口4の内部に位置しており、この第1の結合ウェブ3は、図1において左上に配置された製品部分1の左上角隅において認識することができる。
小穴箇所17を起点として、レーザビームは、第1の軌道部分18に沿って開始点19に移動させられ、この開始点19は、ワーク開口4の輪郭線20上に位置している。開始点19からレーザビームは、ワーク開口4の輪郭線20に沿って移動し、これを切断(abfahren)する。このときレーザビームは、切離し溝16によって、それぞれ部分的にワーク開口4の輪郭および第1の結合ウェブ3の輪郭を生ぜしめる。ワーク開口4の輪郭線20は、終了点21において終わり、この終了点21は、同時に、製品部分1および残留格子2の輪郭線23の開始点22を形成している。
レーザビームは、中断なしに終了点21もしくは開始点22を通過し、ワーク開口4の輪郭線20に直ぐ続けて製品部分1および残留格子2の輪郭線23に沿って移動し、これを切断する。このときレーザビームは、別の切離し溝16によって、製品部分1および残留格子2の輪郭を生ぜしめる。
図4によれば、レーザビームは、輪郭線23の終了点24に達するまで、輪郭線23に沿って案内される。輪郭線23の終了点24は、同時に、ワーク開口27の輪郭線26の開始点25であり、このワーク開口27は、第1の結合ウェブ3に隣接配置された第2の結合ウェブ3を形成している。
レーザビームは、終了点24もしくは開始点25を中断なしに通過し、終了点28に至るまで、輪郭線26に沿って移動し、これを切断する。これによってレーザビームは、製品部分1および残留格子2の輪郭に直ぐに続いて切離し溝16を生ぜしめ、この切離し溝16は、それぞれ部分的に、ワーク開口27および第2の結合ウェブ3を生ぜしめる。
ワーク開口4の輪郭線20の開始点19と同様に、ワーク開口27の輪郭線26の終了点28もまた、製品部分1および残留格子2の輪郭線23から間隔をおいて位置している。これによって、ワーク開口4,27の輪郭を部分的に生ぜしめる切離し溝16は、製品部分1および残留格子2の輪郭を生ぜしめる切離し溝16から間隔をおいて、始まるもしくは終わる。その結果、輪郭線20,26もしくは相応の切離し溝16の内部に配置された、メタルシートの領域は、まずは、後の残留格子2に結合されたままである。
ワーク開口27の輪郭線26の終了点28が得られると、レーザビームはスイッチオフされる。次いで、加工されたメタルシートは、打抜き・レーザ複合機の座標ガイドを用いて、打抜き・レーザ複合機のレーザ切断ヘッドに対して、レーザ切断ヘッドが小穴箇所29の上に位置するまで移動させられる。今や再び、レーザビームはスイッチオンされ、小穴箇所29においてメタルシートに切り込むもしくは穴を開ける。小穴箇所29を起点としてレーザビームは、第1のウェブ部分30に沿って、ワーク開口33の輪郭線32の開始点31にまで移動させられる。このときに生ぜしめられる切離し溝16によって、ワーク開口27と一緒に第2の結合ウェブ3を形成するワーク開口33が、部分的に生ぜしめられる。第2の結合ウェブ3は、輪郭線32に沿って延びる切離し溝16によって完全なものにされる。
ワーク開口33の輪郭線32は、同時に輪郭線36の開始点35を形成する終了点34において終わる。輪郭線36は、製品部分1および残留格子2の輪郭を生ぜしめる、切離し溝を示している。レーザビームは、終了点34もしくは開始点35をも中断部なしに通過し、ワーク開口33の輪郭線32に沿って延びる切離し溝16の直ぐ後で、製品部分1および残留格子2の輪郭を生ぜしめる切離し溝16を形成する。
レーザビームは、輪郭線36に沿ったその移動時に、図4の図示の外側に位置する、輪郭線36の終了点に達し、この終了点は、同時に、第3の結合ウェブ3および該第3の結合ウェブ3を形成するワーク開口の輪郭線の開始点を成す。図1において第3の結合ウェブ3は、左上に配置された製品部分1の右下角隅において認識することができる。その後に続く動作は、ワーク開口27の輪郭線26の切断時における動作に相当する。このとき形成される切離し溝は、第3の結合ウェブ3の輪郭および、第3の結合ウェブ3を形成するワーク開口のうちの1つの輪郭を部分的に生ぜしめる。次いで、レーザビームはスイッチオフされ、加工されるメタルシートの新たな置換え動作後に、レーザビームは、第3の結合ウェブ3の反対に位置する側においてメタルシートに小穴を開ける。次に実施される動作は、ワーク開口33を部分的に形成する際における上に述べた動作に相当する。第3の結合ウェブ3を形成するワーク開口のうちの第2のワーク開口が、部分的に形成され、第3の結合ウェブ3が完全なものになる。
次いで、上に述べたような形式で、第4の結合ウェブ3(図1において、左上に配置された製品部分1の左下角隅における結合ウェブ3)を形成する両方のワーク開口が、部分的に、かつ第4の結合ウェブ3が完全に形成される。最後にレーザビームは、図1において認識可能な第1の結合ウェブ3に達する。第1の結合ウェブ3は、相応の切離し溝16の形成によって完成し、ワーク開口4と一緒に第1の結合ウェブ3を形成するワーク開口5が、部分的に生ぜしめられる。
結合ウェブ3を形成するために設けられたワーク開口内のワーク領域は、すべてなお残留格子2に結合されている。この結合部は、結合ウェブ3の近傍におけるワーク領域から成る。図5には、第1の結合ウェブ3に配置されたワーク領域が、破線で囲まれて示されている。ワーク開口を満たすワーク領域が、残留格子2にそのまま結合していることに基づいて、メタルシートの従来の加工においては、ワーク切断片(Werkstueckausschnitt)を排出する必要がなかった。むしろ、ワーク開口の輪郭線によって取り囲まれたワーク領域は、メタルシートの加工のために実施される、打抜き・レーザ複合機のレーザ切断ヘッドに対するメタルシートの運動を一緒に実行することができた。従って従来は、時間のかかるアンロード工程(Entladevorgang)も必要なく、また打抜き・レーザ複合機のレーザ切断ヘッドに対する加工すべきメタルシートの移動が、自由なワーク切断片によって阻止されることもなかった。
最後にワーク開口を満たすワーク領域と残留格子2との間における残留結合部が除去される。そのために、メタルシートは、打抜き・レーザ複合機の打抜きステーションに移動させられ、この打抜きステーションにおいて相応の打抜き工具を用いて相前後して、ワーク開口を満たすワーク領域と残留格子2との間におけるすべての残留結合部が打ち抜かれる。
メタルシートは、いまや図1に示したような加工状態にある。製品部分1と残留格子2とは、互いに不完全に切り離されており、固体ジョイントとして形成された結合ウェブ3は、製品部分1と残留格子2との間における一時的なばね弾性の結合部を形成する。
メタルシートの切離し加工には、その後に追加的な加工が続く。このときメタルシートの切離し加工時に生じる製品部分1には、縁部加工が実施される。
追加的な加工もまた、打抜き・レーザ複合機の打抜きステーションにおいて実施される。そこで、最後に使用された打抜き工具が、変形工具と、本実施形態では、ローラピンチング工具(Rollkneifwerkzeug)37と交換される。ローラピンチング工具37は、図6に示した変形ローラ38から成っていて、この変形ローラ38は、打抜き・レーザ複合機の打抜きステーションにおける上側の工具収容部に交換挿入される。変形ローラ38には、図示されていない受けが対応配置されており、この受けは、打抜き・レーザ複合機の下側の工具収容部に取り付けられる。
ローラピンチング工具37の変形ローラ38は、ダブル円錐形の隆起部39を備えていて、この隆起部39は、2つの円錐形の変形面40,41を有している。円錐形の変形面40,41は、ダブル円錐形の隆起部39の、図6に破線で示した中心平面に関して、鏡面対称である。
追加的な加工を実施するために、まず、メタルシートは図1に示した加工状態において、打抜き・レーザ複合機の座標ガイドを用いて、打抜き・レーザ複合機の打抜きステーションに交換挿入されたローラピンチング工具37に対して位置決めされる。このとき数値制御されて、加工されたメタルシートは、加工すべき製品部分1と残留格子2との間において延びる切離し溝(Trennfuge)16の長手方向中心平面が、変形ローラ38のダブル円錐形の隆起部39の中心平面と合致するように配置される。次いで変形ローラ38は、加工されたメタルシートに向かって降下され、円錐形の変形面41は、加工すべき製品部分1の変形すべきワーク縁部42に圧力下で押し付けられる。次いで、加工されたメタルシートは、打抜き・レーザ複合機の座標ガイドを用いて次のように、すなわち、打抜き・レーザ複合機の打抜きステーションの定置の工具収容部に回転可能に支持された変形ローラ38が、製品部分1の変形すべきワーク縁部42に沿って転動し、かつこのとき製品部分1に面取り部43を形成するように(図6、図7)、移動させられる。製品部分1はこのとき下側において、ローラピンチング工具37の図示されていない受けによって支持される。
ローラピンチング工具37を用いた追加的な加工の開始前における加工されたメタルシートの位置決め、および製品部分1における縁部変形中の加工されたメタルシートの移動も、打抜き・レーザ複合機の数値制御装置によって、該数値制御装置に格納されたデータに基づいて制御される。しかしながら例えば、加工されたメタルシートにおける予見不能な製造誤差、例えば、メタルシートの切離しレーザ加工時における、熱に基づく材料歪み(Materialverzug)に起因する、残留格子2に対する加工すべき製品部分1の不所望の位置ずれ(Fehlstellung)は、制御データによっては考慮されない。従って、追加的に加工すべきメタルシートの、ローラピンチング工具37に対する初期の位置決め後に、加工すべきワーク縁部42によって確定された切離し溝16の長手方向中心平面が、ローラピンチング工具37の変形ローラ38におけるダブル円錐形の隆起部39の中心平面に対して、横方向にずれている、ということが考えられる。
このような場合に、変形ローラ38の円錐形の変形面41が、加工すべき製品部分1のワーク縁部42に接触させられると、製品部分1は、残留格子2に対するその可動性に基づいて、変形ローラ38のダブル円錐形の隆起部39に対して自動的に方向付けられ、これによって、切離し溝16の長手方向中心平面と変形ローラ38のダブル円錐形の隆起部39の中心平面との間において最初に存在するずれを、補償することができる。相応に製品部分1を、ワーク縁部42に沿った変形ローラ38の転動運動中に自動的に、変形ローラ38に対して調整することができる。
結合ウェブ3のばね弾性に基づいて、変形ローラ38に対する製品部分1の自動的な方向付けに関連した、残留格子2に対する出発位置からの製品部分1の変位は、永続的ではない。むしろ結合ウェブ3のばね弾性によって、製品部分1は、ワーク縁部42の変形終了後および変形ローラ38による製品部分1への負荷消滅後に、自動的にその出発位置に戻り移動する。
出発位置に自動的に戻るということは、特に、製品部分1がワーク縁部42の変形後に、別のワーク縁部において、例えば、ワーク縁部42に対して垂直に延びるワーク縁部において、最初に面取り部を設けることが望ましい場合に、意味がある。もし、このワーク縁部が最初から、残留格子2に対して目標ポジションからずれて配置され、かつ結合ウェブ3が、製品部分1の、縁部加工に関連した自動的な方向付け時に、そのまま変形されていると、位置決め不正確さのコントロール不能な連鎖が発生し、このような位置決め不正確さの連鎖によって、製品部分1の縁部加工の精度が著しく損なわれることになる。
すべての製品部分1の縁部加工の終了後に、製品部分1と残留格子2とは互いに完全に切り離されねばならない。そのために、まず、結合ウェブ3は、製品部分1と残留格子2との間において、端部6,7に、各1つの横断面減少部を備える。この方法ステップもまた、打抜き・レーザ複合機の打抜きステーションにおいて実施される。このとき変形工具44が使用され、この変形工具44は、打抜き・レーザ複合機の上側の工具収容部に中空円筒形の変形パンチ45を有し、かつ打抜き・レーザ複合機の下側の工具収容部にワーク受けを有している。ワークに向けられた側に、中空円筒形の変形パンチ45の壁は、内側に向かって延びる面取り部(Fase)を備えている。従って中空円筒形の変形パンチ45の、変形すべきワークに負荷を加える縁部は、台形状の横断面を有している。
図8には、中空円筒形の変形パンチ45の、軸平行の外側の周面が、結合ウェブ3に対して垂直に投影された投影図が破線で示されている。そして図8から分かるように、中空円筒形の変形パンチ45の直径は、加工すべき結合ウェブ3の寸法に正確に合わせられている。
打抜き・レーザ複合機の座標ガイドを用いて、加工されたメタルシートの、縁部加工された製品部分1は変形工具44に対して、次のように、すなわち変形工具44の変形パンチ45と加工すべき結合ウェブ3との、図8に示すような相互配置が生じるように、位置決めされる。
次いで、結合ウェブ3には、変形パンチ45の降下によって該変形パンチ45の自由端部によって負荷が加えられる。これによって、結合ウェブ3の端部6,7には、図8に破線で示した横断面減少部46,47が形成される。変形パンチ45の、結合ウェブ3に負荷を加える縁部が、台形状の横断面を有していることに基づいて、結合ウェブ3における横断面減少部46,47は、水平に対して傾けられた傾斜面48,49と水平のベース面50,51とを有している。
最後に、結合ウェブ3は横断面減少部46,47において、製品部分1および残留格子2から切り離される。この切離しは、手によって行うことが可能である。しかしながらまた、切離し工具を使用することも可能である。例えば、結合ウェブ3と、製品部分1および残留格子2との間における結合部は、レーザビームを用いて、結合ウェブ3の横断面減少部46,47のベース面50,51の領域において切り離すことができる。いずれにせよ、製品部分1には切離し時に場合によっては結合ウェブ3の僅かな痕跡が残ることが、顧慮される。
図1に示した状態とは異なり、特に、複数の製品部分を、1つの共通の弾性の結合ウェブを用いて残留格子に結合するという可能性、および/または複数の製品部分を1つまたは複数の弾性の結合ウェブを用いて互いに結合するという可能性もある。このような加工例が、図9に例示されている。図9において、互いからおよび/または残留格子から不完全に切り離された製品は、斜線で示されている。
図9において左から右に向かって、2つの製品部分を互いに角隅で結合する結合ウェブ(例a)、残留格子に2つの製品部分を角隅で結合する結合ウェブ(例b,c)、4つの製品部分を互いに角隅で結合する結合ウェブ(例d)、1つの製品を1つの残留格子に縁部で結合する結合ウェブ(例e)および2つの製品部分を互いに縁部で結合する結合ウェブ(例f)が示されている。

Claims (14)

  1. 弾性変形可能な材料から成るプレート状のワークを切離し加工する方法であって、このとき、
    ・最初に、2つのワーク部分(1,2)を、該両方のワーク部分(1,2)を互いに結合する少なくとも1つの結合ウェブ(3)を残したままで、互いに不完全に切り離し、前記結合ウェブ(3)がその長手方向でもって、一方の前記ワーク部分(1,2)から他方の前記ワーク部分(1,2)まで延在するようにし、
    ・次いで、前記両方のワーク部分(1,2)を、前記結合ウェブ(3)によって形成された結合部の解離によって、互いに完全に切り離すことによって、
    2つのワーク部分(1,2)を互いに切り離
    このとき、前記少なくとも1つの結合ウェブ(3)を、所定の形状を有する固体ジョイントとして形成し、前記形状に基づき前記結合ウェブ(3)は、前記両方のワーク部分(1,2)が前記結合ウェブ(3)の弾性変形に基づ、戻し力の作用に抗して互いに相対運動可能であるように、前記両方のワーク部分(1,2)を互いに結合している、方法において、
    固体ジョイントとして、蛇行形状を備えた結合ウェブ(3)を形成し、前記蛇行形状には
    2つの脚(10,11)と、これらの脚(10,11)を互いに結合する移行領域(12)とを有するV字形部分(9)であって、前記脚(10,11)は、鋭角の内角(α)を形成しかつ前記移行領域(12)に向かって収斂しており、前記脚(10,11)はそれぞれ、前記移行領域(12)とは反対側に位置する脚端部を介して前記ワーク部分(1,2)の1つに結合されている、V字形部分(9)ならびに
    別の脚(13)であって、該別の脚(13)は、別の移行領域(14)によって、該別の脚(13)に隣接配置された、前記V字形部分(9)の一方の脚(11)に結合されており、かつこのとき前記別の脚(13)と、該別の脚(13)に隣接配置された、前記V字形部分(9)の前記脚(11)とは、前記結合ウェブ(3)の別のV字形部分(15)を形成し、このとき前記別の脚(13)と、該別の脚(13)に隣接配置された、前記V字形部分(9)の前記脚(11)とは、前記別のV字形部分(15)の脚として設けられておりかつ別の鋭角の内角(α)を形成していて、前記別の移行領域(14)に向かって収斂している、別の脚(13)
    が含まれることを特徴とする、プレート状のワークを切離し加工する方法。
  2. 固体ジョイントとして、2つの端部(6,7)と該2つの端部(6,7)の間の領域(8)とを有する結合ウェブ(3)を形成し、該結合ウェブ(3)は、前記2つの端部(6,7)のそれぞれにおいて前記両方のワーク部分(1,2)の1つに移行していて、前記結合ウェブ(3)は、前記2つの端部(6,7)のそれぞれにおいて、該2つの端部(6,7)の間の前記領域(8)における横断面よりも大きな横断面を有している、請求項1記載の方法。
  3. 前記結合ウェブ(3)の前記V字形部分(9)の前記移行領域(12)を、前記V字形部分(9)の前記脚(10,11)の横断面に対して大きさを減じられた横断面をもって形成し、かつ/または、前記結合ウェブ(3)の前記V字形部分(9)の前記両方の脚(10,11)が成している前記内角(α)は、5°〜45°、特に、10°〜30°である、請求項1または2記載の方法。
  4. 固体ジョイントして、V字形部分(9)を備えた結合ウェブ(3)を形成し、該V字形部分(9)の、その両方の脚(10,11)の間における移行領域(12)は、好ましくは180°よりも大きな中心角にわたって延在する円弧に沿って延びている、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記ワークに、前記結合ウェブ(3)を形成しながら、互いに間隔をおいて位置する2つのワーク開口(4,5;27,33)を形成することによって、前記両方のワーク部分(1,2)を、ただ1つの結合ウェブ(3)を残して、互いに不完全に切り離し、このとき最初に、第1のワーク開口(4,5;27,33)を形成し、このとき該第1のワーク開口(4,5;27,33)に直に接続して、前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を生ぜしめる切離し溝(16)を形成し、かつこのとき前記切離し溝(16)に直に接続して、第2のワーク開口(4,5;27,33)を形成する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記ワークに、結合ウェブ(3)を形成しながら、対を成して互いに間隔をおいて位置する複数のワーク開口(4,5;27,33)を形成することによって、前記両方のワーク部分(1,2)を、互いに間隔をおいて隣接配置された複数の結合ウェブ(3)を残して、互いに不完全に切り離し、このとき最初に、前記結合ウェブ(3)のうちの第1の結合ウェブを形成する、前記複数のワーク開口(4,5;27,33)のうちの1つを形成し、該1つのワーク開口(4,5;27,33)に直に接続して、前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を形成する切離し溝(16)を生ぜしめ、かつこのとき切離し溝(16)に直に接続して、前記第1の結合ウェブ(3)に隣接配置された第2の結合ウェブ(3)を形成する、前記複数のワーク開口(4,5;27,33)のうちの1つを形成する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記ワークに、前記結合ウェブ(3)を形成しながら、互いに間隔をおいて位置する2つのワーク開口(4,5;27,33)を形成することによって、前記両方のワーク部分(1,2)を、ただ1つの結合ウェブ(3)を残して、互いに不完全に切り離し、このとき最初に、前記ワーク開口(4,5;27,33)のうち第1のワーク開口を部分的にかつ前記第1のワーク開口(4,5;27,33)および前記結合ウェブ(3)の輪郭をそれぞれ部分的に生ぜしめる切離し溝(16)に沿って、形成し、このとき前記第1のワーク開口(4,5;27,33)および前記結合ウェブ(3)の輪郭をそれぞれ部分的に生ぜしめる前記切離し溝(16)に直に接続して、前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を生ぜしめる切離し溝(16)を形成し、このとき前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を生ぜしめる前記切離し溝(16)に直に接続して、前記ワーク開口(4,5;27,33)のうち第2のワーク開口を部分的に、かつ前記第2のワーク開口(4,5;27,33)の輪郭を部分的に生ぜしめかつ前記結合ウェブ(3)の輪郭を完全なものにする切離し溝(16)に沿って、形成し、かつこのとき最後に、最初に部分的に形成された前記2つのワーク開口(4,5;27,33)を完全なものにする、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  8. 前記ワークに、2つのワーク開口対を形成する複数のワーク開口(4,5;27,33)を形成し、各前記ワーク開口対の前記ワーク開口(4,5;27,33)が前記結合ウェブ(3)を形成しながら互いに間隔をおいて位置することによって各前記ワーク開口対が1つの前記結合ウェブを形成することにより、前記両方のワーク部分(1,2)を、互いに間隔をおいて隣接配置された2つの前記結合ウェブ(3)を残して、互いに不完全に切り離し、このとき最初に、第1の結合ウェブ(3)を形成する第1のワーク開口対の第1のワーク開口(4,5;27,33)を部分的に、かつ前記第1のワーク開口対の前記第1のワーク開口(4,5;27,33)および前記第1の結合ウェブ(3)の輪郭をそれぞれ部分的に生ぜしめる切離し溝(16)に沿って形成し、このとき前記第1のワーク開口対の前記第1のワーク開口(4,5;27,33)および前記第1の結合ウェブ(3)の輪郭をそれぞれ部分的に生ぜしめる前記切離し溝(16)に直に接続して、前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を生ぜしめる切離し溝を形成し、このとき前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を生ぜしめる前記切離し溝(16)に直に接続して、前記第1の結合ウェブ(3)に隣接配置された第2の結合ウェブ(3)を形成する第2のワーク開口対の第1のワーク開口(4,5;27,33)を部分的に、かつ前記第2のワーク開口対の前記第1のワーク開口(4,5;27,33)および前記第2の結合ウェブ(3)の輪郭をそれぞれ部分的に生ぜしめる切離し溝(16)に沿って形成し、このとき次いで、前記第2の結合ウェブ(3)を形成する前記第2のワーク開口対の第2のワーク開口(4,5;27,33)を、前記第2のワーク開口対の前記第2のワーク開口(4,5;27,33)の輪郭を部分的に生ぜしめかつ前記第2の結合ウェブ(3)の輪郭を完全なものにする切離し溝(16)に沿って形成し、このとき前記第2のワーク開口対の前記第2のワーク開口(4,5;27,33)の輪郭を部分的に生ぜしめかつ前記第2の結合ウェブ(3)の輪郭を完全なものにする前記切離し溝(16)に直に接続して、前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を生ぜしめる切離し溝を形成し、このとき最後に、前記両方のワーク部分(1,2)の輪郭を生ぜしめる前記切離し溝(16)に直に接続して、前記第1の結合ウェブ(3)を形成する前記第1のワーク開口対の前記第2のワーク開口の輪郭を部分的に生ぜしめ、かつ前記第1の結合ウェブ(3)の輪郭を完全なものにする切離し溝(16)を形成し、かつこのとき最後に、最初に部分的に形成された前記ワーク開口(4,5;27,33)を完全なものにする、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記少なくとも1つの結合ウェブ(3)に、最初に、前記結合ウェブ(3)の横断面減少部(46,47)を生ぜしめ、その後で、該横断面減少部(46,47)の切離しによって、前記結合ウェブ(3)によって形成された、前記ワーク部分(1,2)の結合部を解離することによって、前記両方のワーク部分(1,2)を、互いに完全に切り離す、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  10. 前記結合ウェブ(3)の少なくとも1つの端部(6,7)に、前記結合ウェブ(3)の前記横断面減少部(46,47)を生ぜしめる、請求項9記載の方法。
  11. 当該方法は、金属薄板の切離し加工用に想定されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 弾性変形可能な材料から成るプレート状のワークを加工する方法であって、
    ・2つのワーク部分(1,2)を、最初に、該両方のワーク部分(1,2)を互いに結合する少なくとも1つの結合ウェブ(3)を残したままで、互いに不完全に切り離し、かつ次いで、前記結合ウェブ(3)によって形成された結合部の解離によって、互いに完全に切り離すことによって、前記ワークを切離し加工し、
    ・このとき、前記両方のワーク部分(1,2)の不完全な切離しの後でかつ前記両方のワーク部分(1,2)の完全な切離しの前に、前記ワーク部分(1,2)の少なくとも一方を追加的に加工する方法において、
    前記ワークを、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法によって切離し加工する
    ことを特徴とする、プレート状のワークを加工する方法。
  13. 前記両方のワーク部分(1,2)の不完全な切離しの後でかつ完全な切離しの前に、前記ワーク部分(1,2)の少なくとも一方を、ワーク縁部(42)において追加的に加工する、請求項12記載の方法。
  14. 当該方法は、金属薄板の加工用に想定されている、請求項12または13記載の方法。
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