JP6612547B2 - 劣化診断装置、劣化診断方法、及びプログラム - Google Patents
劣化診断装置、劣化診断方法、及びプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6612547B2 JP6612547B2 JP2015149564A JP2015149564A JP6612547B2 JP 6612547 B2 JP6612547 B2 JP 6612547B2 JP 2015149564 A JP2015149564 A JP 2015149564A JP 2015149564 A JP2015149564 A JP 2015149564A JP 6612547 B2 JP6612547 B2 JP 6612547B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insulating material
- deterioration
- diagnosis
- remaining life
- evaluation value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Testing Relating To Insulation (AREA)
- Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)
Description
電力設備の導体を支持したり、部材を電気的に遮断するバリヤなどとして絶縁材料が用いられる。絶縁材料の絶縁特性は経年劣化、あるいは設置環境に浮遊する塵埃やガスの付着などで低下する。絶縁特性が低下すると放電やトラッキングを生じて設備停止に至ることがあるため、絶縁材料の余寿命は電力設備の劣化を診断するためのバロメータになる。
実施形態では、例えば受電設備、変電設備、スイッチギヤなどのような各種の電力機器又は電力設備に使用される絶縁材料の劣化状態を簡易に推定・診断する。
現地診断による絶縁材料の余寿命診断方法では、設備が設置されている現地において、設備の絶縁材料表面の「表面抵抗」、「色調」、「光沢」、「表面粗さ」を測定し、さらに、絶縁材料表面の汚損物をふき取ってサンプリングする。そして、持ち帰ったサンプリング品の「汚損度」、「イオン付着量」を測定した後、多変量解析を用いて絶縁材料の余寿命を算出する。この余寿命診断方法では、診断結果がでるまでに2週間程度要することが多い。実施形態では、このような現地診断などの詳細診断を実施する前に、現地に赴くことなく設備の劣化状態をある程度推定する簡易診断を行う。
評価項目「設置環境」は、設備が設置されている環境を評価する。この評価項目は、絶縁材料の汚損に関連する。「屋内」よりも「屋外」のほうが外気の影響を受けやすく、汚損が高いと考えられるため、高い点数に変換される。
評価項目「空調」は、設備が設置されている場所の空調の有無を評価する。この評価項目は、絶縁材料が設置されている環境の湿度に関連する。「空調あり」よりも「空調なし」のほうが、湿度が高いと考えられるため、高い点数に変換される。
評価項目「空調の温度設定」は、設備が設置されている場所の温度を評価する。この評価項目は、絶縁材料が設置されている環境の温度に関連し、劣化が進む高い温度のほうが段階的に高い点数に変換される。
評価項目「外気の取入れ」は、設備が設置されている場所の外気の取入れの有無を評価する。この評価項目は、絶縁材料の汚損に関連し、外気の取り入れなし(「外気なし」)よりもあり(「外気あり」)のほうが、汚損が高まると考えられるため、高い点数に変換される。
評価項目「海岸からの距離」は、設備が設置されている場所の海岸からの距離を評価する。この評価項目は、絶縁材料の汚損に関連する。海岸からの距離が近いほど、絶縁材料に塩分等が付着しやすいと考えられるため、段階的に高い点数に変換される。
評価項目「点検履歴」は、設備の点検の有無を評価する。この評価項目は、絶縁材料の汚損に関連する。点検時には絶縁材料の清掃が行われることが多いため、「点検なし」のほうが「点検あり」よりも高い点数に変換される。
入力部2は、例えば、キーボードやボタン、タッチパネルに配されたタッチセンサであり、ユーザが情報を入力するためのユーザインタフェースである。なお、入力部2は、劣化診断装置1とネットワークを介して接続される他の装置から情報の入力を受けてもよく、記録媒体からデータを読み取ってもよい。
記憶部3は、詳細診断が必要と判断するときの合計点のしきい値など各種情報を記憶する。
表示制御部41は、画面データを出力部5に出力する。変換部42は、入力部2により入力された各評価項目の回答を示す情報を取得する。変換部42は、各評価項目の回答の情報を数値に変換する。算出部43は、各評価項目の回答の情報を変換して得られた数値の合計値を算出する。診断部44は、算出部43が算出した合計値に基づいて、絶縁材料の劣化状態を判断する。診断部44は、判断した劣化状態を診断結果として出力部5に出力する。
図3は、劣化診断装置1の処理フローを示す図である。
調査者が評価開始を劣化診断装置1の入力部2により入力する。表示制御部41は、記憶部3から回答入力画面データを読み出して出力部5に表示する。回答入力画面データは、簡易診断に用いる各評価項目の回答を入力するためのボタンまたはフィールドを含む。回答入力画面データは、さらに、診断開始ボタンを含む。調査者は、劣化診断装置1の入力部2により、各評価項目の回答を入力し、診断開始ボタンを押下する(ステップS105)。
変換部42は、わからないと回答された評価項目や、回答未入力の評価項目については、評価項目ごとに予め決められたデフォルトの点数を取得する。
また別の利用方法として、劣化診断装置1を、インターネットなどのネットワークに接続し、問診事項をネットワーク上で掲載することが考えられる。顧客は、自身が保有する顧客端末からネットワークを経由して劣化診断装置1にアクセスする。顧客端末が、劣化診断装置1から受信した回答入力画面データを表示すると、顧客は各評価項目の回答を入力する。顧客端末が、入力された回答の情報を劣化診断装置1に送信すると、劣化診断装置1は、その回答の情報に基づいて簡易診断を行い、簡易診断結果を顧客端末に送信し、表示させる。これより、不特定多数の顧客が容易に自社設備の診断をすることができ、独自に設備更新計画ができるメリットがある。
最初から詳細診断を実施するとコストが高くなることが多いため、簡易診断で必要があった場合のみ詳細診断に進む方が顧客にとって実施しやすい。
本実施形態では、合計点と余寿命の相関を推定する。
図5は、簡易診断の合計点と詳細診断による推定余寿命の相関を示す図である。同図に示すグラフは、簡易診断の合計点を横軸とし、詳細診断による推定余寿命年数を縦軸としたときの相関を表している。詳細診断は、従来技術(例えば、特許第5722027号公報)により行った結果である。
相関算出部45は、入力部2により入力された学習データを取得する。学習データは、複数の設備それぞれについての簡易診断の合計点と詳細診断による推定余寿命年数との組の情報を含む。相関算出部45は、学習データに基づいて、簡易診断の合計点と詳細診断による推定余寿命年数との相関を表す関数(例えば、図5に示す直線L)を学習する。相関算出部45は、学習した関数を、合計点と余寿命との相関を示す情報として記憶部3に書き込む。さらに、相関算出部45は、学習した関数から、詳細診断が必要となるときの推定余寿命年数に対応した合計点を算出し、しきい値として記憶部3に書き込む。
本実施形態によれば、詳細診断が必要であると判断するときの簡易診断の合計点を得ることができる。また、簡易診断の合計点と余寿命の関係を得ることができる。
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、相関算出部を持つことにより、簡易診断の合計点と余寿命との相関が得られるため、合計点に基づく絶縁材料の劣化状態の診断の精度を上げることができる。
Claims (7)
- 絶縁材料の経過年数、前記絶縁材料の設置場所の湿度、及び、前記絶縁材料の汚損に関連し、かつ、前記絶縁材料の設置場所で測定することなく得られる情報を、前記絶縁材料の劣化に影響を与える程度に応じた数値に変換する変換部と、
変換された前記数値から劣化状態の評価値を算出する算出部と、
評価値及び余寿命の相関に基づいて得られるしきい値と算出された評価値とに基づいて余寿命を取得する診断部と、
を備える劣化診断装置。 - 前記変換部は、さらに、前記絶縁材料の設置場所の温度に関連し、かつ、前記絶縁材料の設置場所で確認することなく得られる情報を、前記絶縁材料の劣化に影響を与える程度に応じた数値に変換する、
請求項1に記載の劣化診断装置。 - 前記しきい値は、評価値と余寿命との相関に基づいて得られた所定の余寿命のときの評価値である、
請求項2に記載の劣化診断装置。 - 予め得られた評価値と余寿命との対応を示す情報から前記相関を算出する相関算出部をさらに備える、
請求項3に記載の劣化診断装置。 - 前記診断部は、前記相関に基づいて前記評価値に対応した余寿命を取得する、
請求項4に記載の劣化診断装置。 - 絶縁材料の経過年数、前記絶縁材料の設置場所の湿度、及び、前記絶縁材料の汚損に関連し、かつ、前記絶縁材料の設置場所で測定することなく得られる情報を、前記絶縁材料の劣化に影響を与える程度に応じた数値に変換する変換ステップと、
変換された前記数値から劣化状態の評価値を算出する算出ステップと、
評価値と余寿命との相関に基づいて得られるしきい値と算出された評価値とに基づいて余寿命を取得する診断ステップと、
を有する劣化診断方法。 - コンピュータに、
絶縁材料の経過年数、前記絶縁材料の設置場所の湿度、及び、前記絶縁材料の汚損に関連し、かつ、前記絶縁材料の設置場所で測定することなく得られる情報を、前記絶縁材料の劣化に影響を与える程度に応じた数値に変換する変換ステップと、
変換された前記数値から劣化状態の評価値を算出する算出ステップと、
評価値と余寿命との相関に基づいて得られるしきい値と算出された評価値とに基づいて余寿命を取得する診断ステップと、
を実行させるプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015149564A JP6612547B2 (ja) | 2015-07-29 | 2015-07-29 | 劣化診断装置、劣化診断方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015149564A JP6612547B2 (ja) | 2015-07-29 | 2015-07-29 | 劣化診断装置、劣化診断方法、及びプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017032298A JP2017032298A (ja) | 2017-02-09 |
JP6612547B2 true JP6612547B2 (ja) | 2019-11-27 |
Family
ID=57988660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015149564A Active JP6612547B2 (ja) | 2015-07-29 | 2015-07-29 | 劣化診断装置、劣化診断方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6612547B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6903292B2 (ja) * | 2017-06-26 | 2021-07-14 | 西松建設株式会社 | シールド工法におけるリスク要因判別装置 |
JP6848748B2 (ja) * | 2017-07-26 | 2021-03-24 | 三菱電機株式会社 | 電気機器の余寿命診断方法および余寿命診断装置 |
JP7134633B2 (ja) * | 2018-02-06 | 2022-09-12 | 株式会社東芝 | 劣化診断システム、劣化診断装置、劣化診断方法、およびプログラム |
JP7199208B2 (ja) * | 2018-11-27 | 2023-01-05 | 株式会社東芝 | 劣化診断システム、劣化診断装置、劣化診断方法及びコンピュータプログラム |
CN113424044B (zh) * | 2019-02-13 | 2024-05-28 | 三菱电机株式会社 | 电气设备的剩余寿命诊断方法和剩余寿命诊断装置 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3895087B2 (ja) * | 2000-02-01 | 2007-03-22 | 株式会社東芝 | 劣化診断方法 |
JP4343194B2 (ja) * | 2006-06-29 | 2009-10-14 | 株式会社東芝 | 設置環境および設備劣化寿命の診断装置 |
US7659728B1 (en) * | 2006-08-23 | 2010-02-09 | Watkins Jr Kenneth S | Method and apparatus for measuring degradation of insulation of electrical power system devices |
JP2011257245A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | Tokyo Electric Power Co Inc:The | 腐食量推定方法、腐食量推定装置、及び鉄筋コンクリートの管理方法 |
JP2015135348A (ja) * | 2015-03-25 | 2015-07-27 | 株式会社東芝 | 絶縁材料の余寿命推定装置、余寿命推定方法、及び余寿命推定プログラム |
-
2015
- 2015-07-29 JP JP2015149564A patent/JP6612547B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017032298A (ja) | 2017-02-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6612547B2 (ja) | 劣化診断装置、劣化診断方法、及びプログラム | |
WO2013090026A2 (en) | Automated monitoring for changes in energy consumption patterns | |
CN110046834B (zh) | 工作场所有害气体健康风险定量评估系统及其评估方法 | |
RU2008102140A (ru) | Система и способ централизованого мониторинга и управления режимом работы силовых трансформаторов, установленных на разных подстанциях и в центрах мониторинга | |
JP2008008810A (ja) | コンクリート建物の健全性判定方法 | |
CN112784413B (zh) | 一种zn-40阻尼减振结构剩余贮存寿命评估方法 | |
RU2008102141A (ru) | Система и способ мониторинга и управления режимом работы силового трансформатора | |
Gentile et al. | Continuous dynamic monitoring to enhance the knowledge of a historic bell-tower | |
JP2023171583A (ja) | 診断システム、抵抗値推定方法、およびコンピュータープログラム | |
JP2006243979A (ja) | 住宅モニタリングシステム、住宅モニタリングデータ管理装置、住宅モニタリング方法 | |
JP6334271B2 (ja) | 余寿命算出方法、劣化診断方法、劣化診断装置、及びプログラム | |
JP2019138668A (ja) | 劣化診断システム、劣化診断装置、劣化診断方法、およびプログラム | |
AU2018336039B2 (en) | Preclinical evaluation of skin condition and risk evaluation | |
US20210041487A1 (en) | Power consumption estimation device | |
JP4683671B1 (ja) | 環境監視システム、環境監視方法及び環境監視プログラム | |
Haverinen-Shaughnessy et al. | Occurrence and characteristics of moisture damage in residential buildings as a function of occupant and engineer observations | |
Mui et al. | Development of a user-friendly indoor environmental quality (IEQ) calculator in air-conditioned offices | |
US20220333808A1 (en) | Systems and methods for analyzing heating, ventilation, and air conditioning systems including remote monitoring of technicians | |
JP2013161153A5 (ja) | ||
WO2019167713A1 (ja) | 空気汚染表示端末 | |
JP2002319086A (ja) | 環境計測システム、及び、環境計測方法 | |
JP7527126B2 (ja) | 処理装置、処理方法、処理プログラムおよび情報処理システム | |
JP2005100072A (ja) | センサ情報表示システム | |
JP2022037269A (ja) | 水分侵入検知方法及び検知装置 | |
JP2024001706A (ja) | プログラム、情報処理装置、電力機器及び情報処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170912 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20170912 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180530 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190219 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190422 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191001 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191031 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6612547 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |