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JP6655888B2 - 計測装置、計測方法、および物品の製造方法 - Google Patents

計測装置、計測方法、および物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検面の形状を計測する計測装置、計測方法、および物品の製造方法に関する。
被検面で反射された被検光と参照面で反射された参照光との干渉により生成される干渉信号に基づいて被検面の形状を計測する計測装置(干渉計)が知られている。このような計測装置では、それに含まれる光学素子での意図しない反射などによる迷光に起因して周期的な非線形誤差(いわゆるサイクリックエラー)が計測結果に生じうる。特許文献1には、被検光と参照光との光路長差を規定の速度で変化させることによって得られるドップラーシフトに基づいてサイクリックエラーを低減する方法が提案されている。
米国特許第6252668号明細書
特許文献1に記載された方法では、サイクリックエラーを低減するために用いられるドップラーシフトを得るため、被検光と参照光との光路長差を規定の速度(例えばダブルパルス干渉計では1.2nm/sec)で変化させる必要がある。したがって、光路長差を規定の速度で変化させるための機構が不可欠であった。
そこで、本発明は、被検面の形状を精度よく計測するために有利な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての計測装置は、被検面の形状を計測する計測装置であって、光を前記被検面上の計測箇所および参照面に照射し、前記計測箇所で反射された被検光と前記参照面で反射された参照光とを干渉させる光学系と、前記被検光と前記参照光との干渉光を検出することにより、前記被検光と前記参照光との光路長差を検出する検出部と、前記検出部による複数の検出結果に基づいて前記計測箇所の位置を決定する処理部と、を含み、各検出結果は、前記光路長差の変化に対して周期的に変化する誤差を含み、前記検出部は、前記被検光の光路長が前記誤差の周期の1/n(n≧2)だけ互いに異なるn種類の状態の各々において前記光路長差を検出することによりn個の検出結果を取得し前記処理部は、前記n個の検出結果に基づいて、前記n個の検出結果のそれぞれに含まれる前記誤差が相殺されるように前記計測箇所の位置を決定する、ことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、被検面の形状を精度よく計測するために有利な技術を提供することができる。
第1実施形態の計測装置を示す概略図である。 サイクリックエラーを抽出する方法を説明するための図である。 被検面上の計測箇所の位置を決定する方法を説明するための図である。 被検面上の各計測箇所について複数の検出結果を取得する方法を説明するための図である。 光学系20の位置座標を計測するための構成例を示す図である。 集光レンズを含む計測装置の構成例を示す図である。 光学系の駆動例を示す図である。 第5実施形態の計測装置を示す概略図である。 プローブシャフトの先端を示す図である。 サイクリックエラーを抽出する方法を説明するための図である。 第6実施形態の計測装置の計測動作を示すフローチャートである。 第7実施形態の計測装置の計測動作を示すフローチャートである。 プローブの構成例を示す図である。 第8実施形態の計測装置を示す概略図である。 第9実施形態の計測装置を示す概略図である。 空間における気体の密度を変更する方法を示すフローチャートである。 空間における気体の密度を変更する方法を示すフローチャートである。 第10実施形態の計測装置を示す概略図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態の計測装置100について、図1を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態の計測装置100を示す概略図である。計測装置100は、被検物の表面(以下、被検面1)における計測箇所および参照面25に光を照射し、被検面上の計測箇所で反射された被検光と参照面25で反射された参照光とによって生成された干渉信号に基づいて、当該計測箇所の位置(高さ)を決定する。そして、計測装置100は、被検面上における複数の計測箇所の各々について位置を決定することにより、被検面1の形状を計測することができる。計測装置100は、ヘテロダイン干渉計として構成される。計測装置100は、例えば、光を射出する光源10と、被検光および参照光を受光して干渉光を生成する光学系20と、被検光と参照光との光路長差を検出する検出部30と、被検面上の各計測箇所の位置を決定する処理部40とを含みうる。第1実施形態では、計測装置100の各部の制御を処理部40が行うものとして説明するが、それに限られるものではなく、各部の制御を行う制御部を処理部40とは別に計測装置100に設けてもよい。また、第1実施形態の計測装置100は、検出部30と処理部40とを別々の構成要素として含んでいるが、1つの構成要素として含んでもよい。例えば、検出部30が処理部40に含まれるように計測装置100を構成してもよい。
光源10は、半導体レーザや固体レーザなどを含み、光を射出する。第1実施形態における光源10は、例えば、He−Neレーザを含み、波長λ(λ=633nm)を有するレーザ光11を射出する。光源10から射出されたレーザ光11は光学系20に入射する。光学系20は、例えば、ビームスプリッタ21と、偏光ビームスプリッタ22と、λ/4板23と、ミラー24と、参照面25と、受光部26とを含みうる。ビームスプリッタ21は、光学系20に入射したレーザ光11の偏光状態に依存せずに所定の割合(例えば5:5や、3:7)でレーザ光11を分割する。偏光ビームスプリッタ22は、ビームスプリッタ21を透過したレーザ光11をP偏光成分を含む光とS偏光成分を含む光とに分割する。P偏光成分を含む光およびS偏光成分を含む光のうち一方は、偏光ビームスプリッタ22を透過して参照面25に入射する。参照面25で反射された光は、偏光ビームスプリッタ22を透過してビームスプリッタ21に入射する。以下では、参照面25で反射された光を参照光12と呼ぶ。
一方で、P偏光成分を含む光およびS偏光成分を含む光のうち他方は、偏光ビームスプリッタ22で反射されてλ/4板23に入射し、偏光方位が90°回転されてミラー24に入射する。ミラー24で反射された光は再度λ/4板23に入射し、偏光方位が90°回転されて偏光ビームスプリッタ22に入射する。λ/4板23を2回透過して偏光ビームスプリッタ22に入射した光は、偏光ビームスプリッタ22で反射される光の偏光方位に対して180°回転した偏光方位を有するため、偏光ビームスプリッタ22を透過して被検面1(計測箇所)に照射される。被検面1で反射された光は、偏光ビームスプリッタ22を透過してλ/4板23に入射し、偏光方位が90°回転されてミラー24に入射する。ミラー24で反射された光は再度λ/4板23に入射し、偏光方位が90°回転されて偏光ビームスプリッタ22に入射する。λ/4板23を2回透過して偏光ビームスプリッタ22に入射する光は、偏光ビームスプリッタ22を透過する光の偏光方位に対して180°回転した偏光方位を有するため、偏光ビームスプリッタ22で反射されてビームスプリッタ21に入射する。以下では、被検面1で反射された光を被検光13と呼ぶ。
ビームスプリッタ21に入射し、当該ビームスプリッタ21で反射された参照光12および被検光13は、受光部26に入射する。受光部26は、参照光12および被検光13をコリメート光にするレンズを有しており、コリメートされた参照光12と被検光13との干渉光を形成する。検出部30は、受光部26において形成された干渉光を電気信号に変換したのち、当該電気信号(干渉信号)に基づいて参照光12と被検光13との光路長差を検出する。これにより、処理部40は、検出部30による検出結果に基づいて被検面上の計測箇所の位置(高さ)を決定することができる。そして、処理部40は、被検面上における複数の計測箇所の各々について位置を決定することにより、被検面1の形状を求めることができる。
このように構成された計測装置100では、例えばλ/4板23で反射された光など、計測装置100に含まれる光学素子での意図しない反射などによる迷光が受光部26に入射することがある。このとき、検出部30による検出結果に周期的な非線形誤差(いわゆるサイクリックエラー)が生じてしまい、被検面上の計測箇所の位置を精度よく決定することが困難になりうる。そこで、第1実施形態の計測装置100は、被検面上の1つの計測箇所において、光学系20と計測箇所との間の距離Lが互いに異なる複数の状態で検出部30に光路長差を検出させることにより複数の検出結果を取得する。そして、計測装置100は、取得した複数の検出結果を用いることにより、各検出結果に含まれるサイクリックエラーを相殺(低減)させて当該1つの計測箇所の位置(高さ)を決定する。以下に、第1実施形態の計測装置100において、被検面上の計測箇所の位置を決定する方法について説明する。
まず、サイクリックエラーを抽出する方法について説明する。サイクリックエラーは、上述したように計測装置100の内部における迷光により発生し、参照光12と被検光13との光路長差の変化に応じて周期的に変化する誤差である。そのため、処理部40は、図2(a)および(b)に示すように光学系20と被検面上の計測箇所との間の距離Lを変化させながら、検出部30に光路長差を検出させる。距離Lを変化させるには、例えば、光学系20と被検面1との相対位置を変更する変更部50を計測装置100に設けるとよい。第1実施形態では、変更部50が、例えば、光学系20を駆動する駆動部を含み、図2(a)に示すように、駆動部によって光学系20を駆動することで光学系20と被検面1との相対位置を変更する例について説明する。しかしながら、それに限られるものではなく、例えば、変更部50が、被検物を駆動するステージを含み、図2(b)に示すように、ステージによって被検物を駆動することで当該相対位置を変更してもよい。また、図2(b)に示すように、変更部50が、駆動部およびステージの両方を含み、それらによって光学系20と被検物とを相対的に駆動することによって当該相対位置を変更してもよい。
これにより、処理部40は、図2(c)に示すように、距離Lの変化量と検出部30によって検出された光路長差の変化量との関係を得ることができる。図2(c)において、実線は、距離Lの変化量に対する光路長差の変化量の予測値を示し、破線は、距離Lの変化量に対する光路長差の変化量の実測値(検出部30による検出結果)を示す。図1に示す計測装置において光路長差の変化量と距離Lの変化量とは同じであるため、検出部30によって検出される光路長差の変化量は、図2(c)の実線で示されるように、距離Lの変化量に対して線形に変化するはずである。しかしながら、実際には、検出部30によって検出される光路長差の変化量は、図2(c)の破線で示されるように、距離Lの変化量に対して線形に変化しない。そして、図2(c)における予測値(実線)と実測値(破線)との差分を求めると、図2(d)に示すように、周期的な変動成分が得られる。この周期的な変動成分がサイクリックエラーであり、この変動成分によりサイクリックエラーの周期Tを得ることができる。ここで、図2(d)では、説明をわかりやすくするため、1種類の周期Tを有するサイクリックエラーを示しているが、実際は、複数の光学素子で光が反射されて複数の迷光が生じ、複数種類の周期(T1、T2・・・)を有するサイクリックエラーが現われる。サイクリックエラーは、i)所定の周期を有する、ii)距離Lの変化に応じて周期的に変動するといった特徴を有する。そのため、複数種類の周期を有するサイクリックエラーが現われても、上述の工程を行うことによってサイクリックエラーを各周期に分離することが容易である。また、サイクリックエラーの周期Tは光源10から射出される光の波長λに依存するため、光源10から射出される光の波長λからサイクリックエラーの周期Tを決定することもできる。
次に、被検面上の計測箇所の位置を決定する方法について説明する。上述したように、サイクリックエラーは所定の周期を有しており、その周期Tの半分(T/2)だけ距離Lを変化させると、図2(d)に示すように、サイクリックエラーの位相がπだけシフトする。そのため、処理部40は、光学系20と被検面上の計測箇所との間の距離Lがサイクリックエラー(誤差)の周期Tの1/2だけ互いに異なる2種類の状態の各々において検出部30に光路長差を検出させ、2つの検出結果を取得する。そして、処理部40は、取得した2つの検出結果に基づいて計測箇所の位置を決定する。例えば、処理部40は、光学系20と被検面上の計測箇所との間の距離Lが周期Tの1/2だけ互いに異なる第1状態(図3(a))および第2状態(図3(b))の各々において検出部30に光路長差を検出させる。このとき、第1状態における距離Lを「L」とすると、第1状態での検出結果M1および第2状態での検出結果M2は、式(1)によって表され、それぞれサイクリックエラー(CE1およびCE2)を含む値となる。
M1=L+CE1
M2=(L+T/2)+CE2 ・・・(1)
そして、処理部40は、式(2)に示すように計算することにより、第1状態の検出結果M1および第2状態の検出結果M2から距離Lを求めることができる。このとき、上述したようにサイクリックエラーCE1とCE2とは位相がπだけ異なり、それらの合計は零になるため、各検出結果に含まれるサイクリックエラーが相殺される。これにより、処理部40は、被検面上の計測箇所の位置を精度よく決定することができる。ここで、上述の説明では、距離Lがサイクリックエラーの周期Tの1/2だけ互いに異なる2種類の状態の各々において検出部30に光路長差を検出させ、それにより得られた2つの検出結果に基づいて計測箇所の位置を決定したが、それに限られるものではない。例えば、距離Lが周期Tの1/n(n≧2)だけ互いに異なるn種類の状態の各々において検出部30に光路長差を検出させ、それによって得られたn個の検出結果に基づいて計測箇所の位置を決定してもよい。この場合においても、各検出結果に含まれるサイクリックエラーの合計が零になり、各検出結果に含まれるサイクリックエラーを相殺させることができるため、計測箇所の位置を精度よく決定することができる。また、n種類の状態は、互いの距離Lが周期Tの1/n(n≧2)だけ厳密に異なる場合に限定されるものではない。例えば、距離Lが周期Tの1/n(n≧2)だけ互いに異なるようにn種類の状態が設定されていればよい。
M1+M2=(2L+T/2)+(CE1+CE2),
CE1+CE2=0,
∴L={(M1+M2)−T/2}/2 ・・・(2)
上述したように、第1実施形態の計測装置100は、被検面上の1つの計測箇所において、距離Lがサイクリックエラーの周期Tの1/2だけ互いに異なる2種類の状態の各々において検出部30によって光路長差を検出し、2つの検出結果を取得する。これにより、計測装置100は、各検出結果に含まれるサイクリックエラーを相殺させて当該1つの計測箇所の位置を精度よく決定することができる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態の計測装置について説明する。第2実施形態では、被検面上における複数の計測箇所の各々について位置を決定し、被検面1の形状を計測する方法について説明する。例えば、処理部40は、被検面上における各計測箇所について、光学系20と計測箇所との間の距離Lがサイクリックエラーの周期Tの1/2だけ異なる2種類の状態の各々で検出部30に光路長差を検出させる。即ち、処理部40は、1つの計測箇所につき、距離Lが周期Tの1/2だけ異なる2種類の状態で検出部30に光路長差を検出させ、複数の検出結果を取得する。これにより、処理部40は、計測箇所ごとに取得した複数の検出結果を用いて、各検出結果に含まれるサイクリックエラーを相殺させるように各計測箇所の位置を決定し、被検面1の形状を精度よく求めることができる。
被検面上の各計測箇所について複数の検出結果を取得する方法としては、例えば、1つの計測箇所で複数の検出結果を取得する工程を繰り返す方法がある。この方法では、処理部40は、被検面上の第1計測箇所において、光学系20と第1計測箇所との間の距離Lがサイクリックエラーの周期Tの1/2だけ互いに異なる複数の状態の各々で検出部30に光路長差を検出させる。これにより、処理部40は、第1計測箇所において複数の検出結果を取得することができる。処理部40は、第1計測箇所において複数の検出結果を取得した後、光学系20から被検面1に向けて射出される光の光軸と垂直な方向(XY方向)において被検面1と光学系20との相対位置を変更部50に変更させる。そして、処理部40は、第1計測箇所とは異なる第2計測箇所において、光学系20と第2計測箇所との間の距離がサイクリックエラーの周期Tの1/2だけ互いに異なる複数の状態で検出部30に光路長差を検出させる。これにより、処理部40は、第2計測箇所において複数の検出結果を取得することができる。この工程を繰り返すことにより、処理部40は、被検面上における各計測箇所について複数の検出結果を取得することができる。
また、各計測箇所について複数の検出結果を取得する方法として、例えば、被検面上の各計測箇所について1つの検出結果を取得した後、距離Lを変え、各計測箇所について更に1つの検出結果を取得する工程を繰り返す方法がある。この方法では、処理部40は、例えば、図4に示すように、被検面1と光学系20との相対位置(XY方向)を変更部50に変更させながら各計測箇所において検出部30に光路長差を検出させる。そして、処理部は、距離Lをサイクリックエラーの周期Tの1/2だけ変更部50に変更させ、その状態で被検面1と光学系20との相対位置(XY方向)を変更部50に変更させながら各計測箇所において検出部30に光路長差を検出させる。即ち、当該方法では、被検面1と光学系20との相対値(XY方向)を変更部50に変更させながら被検面上の各計測箇所で検出部30に光路長差を検出させる工程が、距離Lが互いに異なる複数の状態の各々について行われる。これにより、処理部40は、1つの計測箇所で複数の検出結果を取得する工程を繰り返す方法より短い計測時間で、被検面上における各計測箇所について複数の検出結果を取得することができる。
ここで、処理部40は、光学系20の位置座標を、光学系20に設けられた干渉計からの信号に基づいて決定することができる。例えば、光学系20は、図5に示すように、X方向、Y方向およびZ方向における光学系20の位置を検出するための複数の干渉計60を有する。図5では、X方向における光学系20の位置を検出するための干渉計60xと、Z方向における光学系20の位置を検出するための干渉計60zとが示されている。干渉計60xは、X基準ミラー61xに向けてレーザ光を照射し、X基準ミラー61xで反射されたレーザ光と干渉計60xに含まれる参照面で反射されたレーザ光との干渉により光学系20の基準位置からの変位(X方向)を検出することができる。また、干渉計60zも同様に、Z基準ミラー61zに向けてレーザ光を照射し、Z基準ミラー61zで反射されたレーザ光と干渉計60zに含まれる参照面で反射されたレーザ光との干渉により光学系20の基準位置からの変位(Z方向)を検出することができる。
また、上述の説明では、距離Lがサイクリックエラーの周期Tの1/2だけ互いに異なる2種類の状態の各々において検出部30に光路長差を検出させ、各計測箇所についてそれぞれ2つの検出結果を取得した。しかしながら、それに限られるものではなく、例えば、距離Lが周期Tの1/nだけ互いに異なるn種類の状態の各々において検出部30に光路長差を検出させ、各計測箇所についてn個の検出結果を取得してもよい。
<第3実施形態>
本発明に係る第3実施形態の計測装置について説明する。光学系20によって被検面1に光を照射して被検光13を受光する際、図6(a)に示すように被検面1が平面でないと、被検面1への入射光と反射光との光路が異なりうる。この場合、反射光が光学系20にほとんど入射しないため、参照光12と被検光13との干渉により生成される干渉信号に基づいて、参照光12と被検光13との光路長差を検出することが困難になることがある。そのため、第3実施形態の計測装置は、図6(b)に示すように、光学系20と被検面1との間の光路上に集光レンズ27を含みうる。集光レンズ27は、傾斜を持つ被検面1に照射され、当該被検面1で反射された光(反射光)が集光レンズ27を透過することによって、光学系20から射出された光と平行になるように構成されている。即ち、集光レンズ27は、光学系20と集光レンズ27との間において、光学系20から射出された光と被検面1で反射された光とが平行になるように構成されている。これにより、被検面1が平面でない場合であっても、被検面1からの反射光を光学系20に入射させ、光路長差を検出することができる。ここで、図6では、光学系20と集光レンズ27とが別々に記載されているが、光学系20が集光レンズ27を含むように構成されてもよい。この場合、集光レンズ27は、偏光ビームスプリッタ22と被検面1との間の光路上に配置されうる。
<第4実施形態>
本発明に係る第4実施形態の計測装置について説明する。計測装置では、上述したように、所定の周期Tをもったサイクリックエラーが光路長差の検出結果に生じうる。そのため、第4実施形態の計測装置は、光学系20と被検面1との相対位置(XY方向)を変えながら検出部30に光路長差を検出させる際、図7に示すように、サイクリックエラーの周期Tに応じて光学系20と被検面との間の距離(Z方向)を変化させている。即ち、第4実施形態の計測装置は、サイクリックエラーの周期Tに応じて光学系20を振動させながら、被検面上における複数の計測箇所において検出部30に光路長差を検出させる。光学系20を振動させる際の振幅は、事前に取得したサイクリックエラーの周期Tの1/n(n≧2)、または光源10から射出される光の波長λの1/n(n≧2)であるとよい。また、計測におけるサンプリング周期より短い周期で光学系20を振動させるとよい。即ち、連続して計測を行う2つの計測箇所の間で少なくとも1周期分だけ光学系20を駆動するとよい。
<第5実施形態>
本発明に係る第5実施形態の計測装置200について、図8を参照しながら説明する。図8は、第5実施形態の計測装置200を示す概略図である。計測装置200は、プローブ80を被検面1に接触させた状態で当該プローブ80を被検面上で走査することにより被検面1の形状を計測する接触式の計測装置である。プローブ80は、先端球81が先端に取り付けられたプローブシャフト82と、プローブシャフト82を保持する保持部材83とを含み、駆動部90によって駆動されうる。
被検面1の形状データは、プローブシャフト82の座標(XYZ座標)に基づいて求められ、プローブシャフト82の座標は、プローブ80の保持部材83に設けられた複数の検出部(例えば干渉計)による検出結果に基づいて求められる。プローブシャフト82のX座標は、保持部材83のX方向側に固定された検出部70xとX基準ミラー71xとの間の光路長に基づいて算出される。検出部70xとX基準ミラー71xとの間の光路長は、検出部70xからX方向に射出されてX基準ミラー71xで反射された光と、検出部70xに含まれる参照面で反射された光との干渉光を用いて算出される。同様に、プローブシャフト82のY座標は、保持部材83のY方向側に固定された検出部(不図示)とY基準ミラー(不図示)との間の光路長に基づいて算出される。
プローブシャフト82のZ座標は、保持部材83(プローブ80)とZ基準ミラー71z(基準面)との間のZ方向における距離72aと、保持部材83とプローブシャフト82との間のZ方向における距離72bとに基づいて算出される。保持部材83とZ基準ミラー71zとの間の距離72aは、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の光路長に基づいて、処理部40の機能を有する制御部87によって算出される。検出部72とZ基準ミラー71zとの間の光路長は、保持部材83のZ方向側に固定された検出部72(干渉計)によって検出される。検出部72は、Z基準ミラー71zと検出部72に含まれる参照面に光を照射し、Z基準ミラー71zで反射された光(被検光)と参照面で反射された光(参照光)との干渉光を検出する。これにより、検出部72は、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の光路長を検出することができる。以下では、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の光路長を第1光路長と呼ぶ。
また、保持部材83とプローブシャフト82との間のZ方向における距離72bは、検出部72とプローブシャフト82に設けられた光学素子84の光学面との間の光路長に基づいて、制御部87によって算出される。検出部72と光学素子84の光学面との間の光路長は、検出部72によって検出される。検出部72は、光学素子84の光学面と検出部72に含まれる参照面に光を照射し、光学素子84の光学面で反射された光と参照面で反射された光との干渉光を用いて、検出部72と光学素子84の光学面との間の光路長を検出することができる。以下では、検出部72と光学素子84の光学面との間の光路長を第2光路長と呼ぶ。ここで、検出部72は、距離72aを算出する際に用いられる参照面と距離72bを算出する際に用いられる参照面とが1つの光学素子に設けられるように構成されるとよい。これにより、検出部72において、距離72aと距離72bとを同時に計測することができるとともに、プローブ80に生じる外乱変動に対する距離72aの変化量および距離72bの変化量を同等にすることができる。
プローブ80は、図9に示すように、プローブシャフト82の先端に設けられた先端球81が被検面1に接触した状態で、検出部72によって検出された第2光路長に基づいて、距離72bが一定になるように駆動部90により駆動される。図9は、プローブシャフト82の先端を示す図である。プローブシャフト82は、ガイド85により重力方向(Z方向)に移動可能にガイドされている。
このように構成された計測装置200では、計測装置200に含まれる光学素子での意図しない反射などによる迷光により、検出部72による検出結果(第1光路長)に周期的な非線形誤差(サイクリックエラー)が生じうる。例えば、図10(a)に示すようにプローブシャフト82がZ方向に移動すると、制御部87は、保持部材83をZ方向に移動させて距離72bが一定になるように駆動部90を制御する。よって、保持部材83に固定されている検出部72もZ方向に移動するため第1光路長が変化する。また、図10(b)に示すように、被検面1がZ方向に移動した場合においても同様に、制御部87は、保持部材83をZ方向に移動させて距離72bが一定になるように駆動部90を制御する。よって、保持部材83に固定されている検出部72もZ方向に移動するため第1光路長が変化する。
その結果、検出部72による検出結果(第1光路長)には、図10(c)の破線に示すような周期的な誤差(サイクリックエラー)が生じうる。図10(c)は、距離72aの変化量と第1光路長の変化量との関係を示す図である。図10(c)において、実線は距離72aの変化量に対する第1光路長の変化量の予測値を、破線は実測値(検出部72による検出結果)をそれぞれ示している。図8に示す計測装置200において、距離72aの変化量と第1光路長の変化量とは同じであるため、検出部72で検出される第1光路長の変化量は、図10(c)の実線で示されるように、距離72aの変化量に対して線形に変化するはずである。しかしながら、実際には、検出部72によって検出される第1光路長の変化量は、図10(c)の破線で示されるように、距離72aの変化量に対して線形に変化しない。そして、図10(c)における予測値(実線)と実測値(破線)との差分を求めると、図10(d)に示すように、周期的な変動成分が得られる。この周期的な変動成分がサイクリックエラーであり、この変動成分によりサイクリックエラーの周期Tを得ることができる。ここで、図10(d)では、説明をわかりやすくするため、1種類の周期Tを有するサイクリックエラーを示しているが、実際は、複数の光学素子で光が反射されて複数の迷光が生じ、複数種類の周期(T1、T2・・・)を有するサイクリックエラーが現われる。
よって、計測装置200においても、計測装置100と同様にサイクリックエラーを抽出することが可能である。また、計測装置100と同様の処理を行うことでサイクリックエラーを相殺させて、被検面上の1つの計測箇所の位置を精度よく決定することができる。例えば、制御部87は、距離72aがサイクリックエラーの周期Tの1/n(n≧2)だけ互いに異なるn種類の状態の各々において検出部72に第1光路長を検出させ、それによって得られたn個の検出結果に基づいて計測箇所の位置(Z方向)を決定する。計測箇所とは、例えば、プローブ80の先端球81が接する被検面上の箇所のことである。このように、被検面上における複数の計測箇所の各々において、上記の処理を用いて位置を決定することにより、プローブ80を有する計測装置200によって被検面の形状を精度よく求めることができる。
<第6実施形態>
本発明に係る第6実施形態の計測装置について説明する。第6実施形態の計測装置は、第5実施形態の計測装置200と同じ装置構成を有し、距離72bが一定になるように駆動部90によりプローブ80(保持部材83)を駆動させている。ここで、プローブ80の剛性をk、検出部72から光学素子84の光学面までの距離72bをH、被検面1からのプローブ80(プローブシャフト82)が受ける反力をFとすると、それらの関係は、フックの法則から式(3)によって表されうる。よって、剛性kを一定とした場合の距離Hは、反力Fの値により決まるため、被検面1の形状計測を行う際、距離Hが一定になるように反力Fを制御することが好ましい。即ち、距離Hに応じて反力Fの制御指令値を決定すればよい。その際の制御は、図11に示すフローチャートに従って行われうる。計測装置の計測動作について図11のフローチャートを用いて説明する。
F=k・H ⇔ H=F/k ・・・(3)
S11では、制御部87は、被検面上における計測箇所の上方に先端球81が配置されるように駆動部90を制御して、プローブ80を移動させる。S12では、制御部87は、保持部材83が−Z方向に移動するように駆動部90を制御し、当該計測箇所にプローブ80(先端球81)を接触させる。制御部87は、例えば、プローブシャフト82が伸びている方向と同じ方向、即ち重力方向(Z方向)に、ガイド85を介して移動可能に構成された保持部材83を駆動部90に駆動させる。
S13では、制御部87は、距離Hが所望の距離になるように反力Fを制御する。反力Fは、反力検出部86によって検出されうる。先端球81が被検面1に接触してプローブシャフト82が被検面1から反力Fを受けると、プローブシャフト82が+Z方向に押し上げられる。プローブシャフト82が押し上げられると、プローブシャフト82に設置された光学素子84の光学面も+Z方向に押し上げられるため距離Hが変化する。したがって、プローブシャフト82の剛性kを一定とする場合、n種類の状態の各々における距離Hを互いに同じにするには、n種類の状態の各々における反力Fを、反力検出部86による検出結果に基づいて制御することが好ましい。この場合、n種類の状態の各々における反力Fは互いに異なりうる。例えば、制御部87は、1つ目の状態では距離Hが所望の距離になるように反力FをFに制御する。2つ目の状態でも距離Hが所望の距離になるように反力FをFに制御する。ここで、n種類の状態は、上述したように、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の距離72a(プローブ80と基準面との間の距離)がサイクリックエラーの周期の1/nだけ互いに異なる複数の状態をいう。
S14では、制御部87は、距離Hが一定となるように保持部材83のZ方向への移動を制御しながら、被検面上でプローブ80(先端球81)を走査し、被検面上の各計測箇所において検出部72に第1光路長差を検出させる。これにより、制御部87は、被検面1の形状データS1(X1,Y1,Z1)を取得することができる。S15では、制御部87は、n種類の状態の各々において被検面1の形状データSが取得されたか、即ちn個の形状データSが取得されたか否かを判断する。n個の形状データSが取得された場合は被検面1の形状データSの取得を終了する。一方で、n個の形状データSが取得されていない場合は、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の距離72aを周期Tの1/nだけ変化させてS13〜S15を繰り返す。S16では、制御部87は、取得したn個の形状データSを用いて被検面1の形状を決定する。このように、第6実施形態の計測装置は、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の距離72aが周期Tの1/nだけ互いに異なるn種類の状態の各々について、被検面1の形状データSを取得する。これにより、各形状データSに含まれるサイクリックエラーを相殺させて被検面1の形状を精度よく決定することができる。
<第7実施形態>
本発明に係る第7実施形態の計測装置について説明する。第7実施形態の計測装置は、第5実施形態の計測装置200と同じ装置構成を有し、距離72bが一定になるように駆動部90によりプローブ80(保持部材83)を駆動させている。また、上述の式(3)で表されるように、反力Fを一定とした場合の距離Hは、剛性kの値によって決まる。したがって、被検面1の形状測定を行う際、距離Hを一定に保つには、プローブの剛性kを制御することが好ましい。プローブの剛性kは、例えば、距離Hに応じた所望の剛性kを有するプローブシャフト82に交換したり、プローブシャフト82を保持する保持部材83の構成を変更したりすることにより制御されうる。その際の制御は、図12に示すフローチャートに従って行われうる。計測装置の計測動作について図12のフローチャートを用いて説明する。
S21では、制御部87は、被検面上における計測箇所の上方に先端球81が配置されるように駆動部90を制御して、プローブ80を移動させる。S22では、制御部87は、保持部材83が−Z方向に移動するように駆動部90を制御し、当該計測箇所にプローブ80(先端球81)を接触させる。
S23では、制御部87は、距離Hが所望の距離になるようにプローブ80の剛性kを制御する。プローブ80の剛性kの制御とは、例えば、プローブシャフト82を交換したり、プローブシャフト82を保持する保持部材83の構成を変更したりすることである。先端球81が被検面1に接触して反力Fを受けると、プローブシャフト82が+Z方向に押し上げられる。プローブシャフト82が押し上げられると、プローブシャフト82に設置された光学素子84の光学面も+Z方向に押し上げられるため、距離Hが変化する。したがって、n種類の状態の各々における反力Fを一定とする場合、n種類の状態の各々における距離Hを互いに同じにするためには、n種類の状態の各々における剛性kを異ならせることが好ましい。例えば、計測装置は、剛性が互いに異なる複数のプローブシャフト82(先端球81を含む)を有しており、距離Hおよび反力Fがそれぞれ所望の値になる剛性kを有するプローブシャフト82に交換する。例えば、制御部87は、1つ目の状態では距離Hおよび反力Fがそれぞれ所望の値になる剛性kを有するプローブシャフト82に交換する。また、2つ目の状態でも距離Hおよび反力Fがそれぞれ所望の値になる剛性kを有するプローブシャフト82に交換する。ここで、n種類の状態は、上述したように、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の距離72a(プローブ80と基準面との間の距離)がサイクリックエラーの周期の1/nだけ互いに異なる複数の状態をいう。
S24では、制御部87は、距離Hおよび反力Fがそれぞれ一定の状態となるように保持部材83のZ方向への移動を制御しながら、被検面上でプローブ80(先端球81)を走査し、被検面上の各計測箇所において検出部72に第1光路長差を検出させる。これにより、制御部87は、被検面1の形状データS1(X1,Y1,Z1)を取得することができる。S25では、制御部87は、n種類の状態の各々において被検面1の形状データSが取得されたか、即ちn個の形状データSが取得されたか否かを判断する。n個の形状データSが取得された場合は被検面1の形状データSの取得を終了する。一方で、n個の形状データSが取得されていない場合は、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の距離72aを周期Tの1/nだけ変化させてS23〜S25を繰り返す。S26では、制御部87は、取得したn個の形状データSを用いて被検面1の形状を決定する。このように、第7実施形態の計測装置は、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の距離72aが周期Tの1/nだけ互いに異なるn種類の状態の各々について、被検面1の形状データSを取得する。これにより、各形状データSに含まれるサイクリックエラーを相殺させて被検面1の形状を精度よく決定することができる。
ここで、プローブ80は、プローブシャフト82の材質や形状を変えて作製することにより所望の剛性を得ることができる。しかしながら、プローブシャフト82の材質や形状を変えると、例えば被検面1に接触痕が形成されてしまったり、接触走査による先端球81の摩耗量が増加してしまったりといったことにより計測精度の低下を引き起こすことがある。そこで、プローブ80は、プローブシャフト82の材質や形状を同一として、プローブシャフト82を保持する保持部材83の構成のみを変えることによって所望の剛性が得られるとよい。図13は、プローブ80の構成例を示す図である。
図13(a)に示すプローブ80は、プローブシャフト82を保持する保持部材83に永久磁石83aと電磁石83bとが用いられており、永久磁石83aと電磁石83bとの磁力によりプローブシャフト82が磁気浮上させて保持されている。このようにプローブ80を構成することにより、永久磁石83aの磁力と電磁石83bの磁力を制御することで所望の剛性を得ることができる。磁力は、ハード的に若しくはソフト的に制御することができる。プローブ80の剛性をハード的に制御する方法としては、例えば以下の3つが挙げられる。
1)永久磁石83aを磁力の異なる永久磁石に変更する
2)電磁石83bのコイルの巻き数を変更する
3)コイルの芯の材料を変更する
一方、プローブ80の剛性をソフト的に制御する方法としては、例えば電磁石83bに供給する電流を制御することが挙げられる。電磁石83bに供給する電流の指令値を制御することで、電磁石83bの磁力を所望の磁力に変更できるため、所望の剛性を得ることができる。また、図13(b)に示すプローブ80は、プローブシャフト82を保持する保持部材83の構成要素の1つとして板ばね83cを有する。したがって、図13(b)に示すプローブ80では、板ばね83cのばね剛性が互いに異なる複数のプローブ80を用意しておくことで、所望の剛性を得ることができる。
<第8実施形態>
本発明に係る第8実施形態の計測装置について説明する。図14に示す第8実施形態の計測装置は、図5に示す計測装置をチャンバ300の内部に設置した構成を有する。被検面1(被検物)はステージ101に上に搭載され、ステージ101はベース102に搭載されている。計測装置では、上述したように、所定の周期Tをもったサイクリックエラーが光路長差の検出結果に生じる。そのため、第8実施形態の計測装置は、被検面上の複数の計測箇所の各々についての位置を、被検光13の光路長が互いに異なる複数種類の状態において検出部30により得られた検出結果に基づいて決定する。そして、決定した各計測箇所の位置に基づいて被検面1の形状を計測する。
第1〜第5実施形態では、光学系20と被検面1との間の距離を変更することにより、被検光13の光路長を変更する例について説明した。一方で、第8実施形態では、屈折率変更部120で光学系20と被検面1との間の空間(以下、単に「空間」と称する)における気体の圧力を変えることにより、当該空間における屈折率を変更し、被検光13の光路長を変更する例について説明する。屈折率変更部120は、図14に示すように、例えば、圧力計103と、制御部104と、制御弁105と、配管106と、給排気口107とを含みうる。そして、屈折率変更部120は、配管106および給排気口107を介してチャンバ300の内部に気体を供給することによって、空間における気体の圧力を変えて当該空間における屈折率を変更する。このとき、屈折率変更部120は、圧力計103による計測結果に基づいて制御部104で制御弁105を制御し、配管106を流れる気体の流量を調整することにより、空間における気体の圧力を所望の圧力にする。圧力計103は、空間における気体の圧力を計測するように構成され、第8実施形態では配管106に設けられている。
ここで、被検光13の光路長は、光学系20と被検面との間の実際の距離に、空間における屈折率(被検光13が透過する媒質の屈折率)を積算することによって求められる。例えば、点Aから点Bまでの被検光13の光路長Dは、点Aから点Bまでの空間的な距離(実際の距離)をdsとし、被検光13が透過する媒質の屈折率をηとすると、式(4)に示すように、η×dsを点Aから点Bまで積分した値となる。したがって、チャンバ300の内部における気体(空間における気体)が空気の場合は、空気の屈折率ηが「1」であるため、光路長Dは空間的な距離dsと同じになる。
Figure 0006655888
また、気体の圧力がPのときの屈折率ηは、気体の圧力が初期圧力Pのときの屈折率をηとすると、式(5)によって求められうる。即ち、式(5)に示すように、空間における圧力を変更することによって空間における屈折率を変更することができる。したがって、式(4)および式(5)から得られる式(6)に示すように、空間の圧力を変更することによって被検光13の光路長Dを変更することができる。
Figure 0006655888
Figure 0006655888
このように第8実施形態の計測装置は、屈折率変更部120によって空間における気体の圧力を変更することで、被検光13の光路長がサイクリックエラーの周期Tに応じて互いに異なる複数の状態を生成することができる。これにより、第8実施形態の計測装置は、複数の状態の各々において検出部30が参照光12と被検光13との光路長差を検出することにより得られた複数(n個)の検出結果に基づいて、被検面1の計測箇所の位置を決定することができる。
ここで、屈折率変更部120は、複数(n種類)の状態を生成する際、複数の状態の各々における被検光13の光路長が、事前に取得したサイクリックエラーの周期Tの1/n(n≧2)だけ互いに異なるように、空間における気体の圧力を変更するとよい。また、屈折率変更部120は、複数(n種類)の状態の各々における被検光13の光路長が、光源10から射出される光の波長λの1/n(n≧2)だけ互いに異なるように、空間における気体の圧力を変更してもよい。さらに、屈折率変更部120は、計測におけるサンプリング周期よりも短い周期で被検光13の光路長が変更することができるように、空間における気体の圧力を変更してもよい。即ち、連続して計測を行う2つの計測箇所の間で少なくとも1周期分だけ被検光13の光路長を変化させるだけの圧力変化を生じさせればよい。
<第9実施形態>
本発明に係る第9実施形態の計測装置について説明する。第8実施形態では、屈折率変更部120で光学系20と被検面1との間の空間(以下、単に「空間」と称する)における気体の圧力を変更することにより、当該空間における屈折率を変更し、被検光13の光路長を変更する例について説明した。一方で、第9実施形態では、屈折率変更部120で空間における気体の組成(密度)を変更することにより、当該空間における屈折率を変更し、被検光13の光路長を変更する例について説明する。
図15は、第9実施形態の計測装置を示す図である。第9実施形態の計測装置における屈折率変更部120は、例えば、配管111a〜111dと、給排気口112a〜112dと、制御弁113a〜113dと、制御部114とを含みうる。そして、屈折率変更部120は、配管111a〜111dおよび給排気口112a〜112dを介して、チャンバ300の内部における気体とは異なる気体をチャンバ300の内部に供給する。空間における屈折率は、空間における気体の組成(密度)によって変化する。そのため、例えば、空間における複数種類の気体の混合比率を変えて当該空間における気体の組成を変更することにより、空間における屈折率を変更し、式(4)に示すように被検光13の光路長を変更することができる。したがって、第9実施形態の計測装置は、屈折率変更部によって空間における気体の組成を変更することで、被検光13の光路長がサイクリックエラーの周期Tに応じて互いに異なる複数種類の状態を生成することができる。
ここで、屈折率変更部120によってチャンバ300の内部(即ち、空間)における気体の組成(密度)を変更する方法について説明する。ここでは、チャンバ300の内部が空気で満たされており、屈折率変更部120によって空気とは異なる気体をチャンバ300の内部に供給することによって空間における気体の密度を変更する方法について、図16を参照しながら説明する。図16は、空間における気体の密度を変更する方法を示すフローチャートである。
第9実施形態の計測装置は、図15に示すように、チャンバ300の上部および下部のそれぞれにおいて、空気とは異なる気体の給排気を行うことができるように構成されている。チャンバ300の下部に設けられた配管111a、給気口112aおよび制御弁113aは、空気より密度が小さい気体をチャンバ300の内部に供給するように構成されている。チャンバ300の上部に設けられた配管111c、給気口112cおよび制御弁113cは、空気より密度が大きい気体をチャンバ300の内部に供給するように構成されている。また、第9実施形態の計測装置は、例えば、チャンバ300の内部における気体の密度を計測する密度計115を有する。
S31では、制御部114は、空間における気体の目標密度ρが空気の密度ρairより大きいか否かを判断する。空間における気体の目標密度ρとは、空間における屈折率を目標屈折率にするための空間における気体の密度のことである。目標密度ρが空気の密度ρairより大きい場合(ρ>ρair)はS32に進み、目標密度ρが空気の密度ρairより小さい場合(ρ<ρair)はS33に進む。S32では、制御部114は、密度計115による計測結果に基づいて、空気より密度が大きい気体が給気口112cから供給され、排気が排気口112bから行われるように、制御弁113cおよび113bを制御する。このとき、制御部114は、密度計115による計測結果に基づいて、空間における気体の密度が目標密度ρになるように制御弁113cおよび113bを制御するとよい。一方で、S33では、制御部114は、密度計115による計測結果に基づいて、空気より密度が小さい気体が給気口112aから供給され、排気が排気口112dから行われるように、制御弁113aおよび113dを制御する。このとき、制御部114は、密度計115による計測結果に基づいて、空間における気体の密度が目標密度ρ0になるように制御弁113aおよび113dを制御するとよい。このように空気とは異なる密度の気体の給排気を行うことにより、チャンバ300の内部における気体の組成(密度)を効率よく変更することができる。
次に、屈折率変更部120によってチャンバ300の内部(即ち、空間)における気体の組成(密度)を変更する別の方法について説明する。ここでは、空気でチャンバ300の内部を一旦置換した後、空気とは異なる気体でチャンバ300の内部を置換する方法について、図17を参照しながら説明する。図17は、空間における気体の密度を変更する方法を示すフローチャートである。以下の説明において、チャンバ300の内部における実際の気体の密度をρとし、空気の密度をρairとし、空気とは異なり且つ所望の屈折率を有する気体の密度をρとする。
S41では、制御部114は、チャンバ300の内部における気体の密度ρが空気の密度ρairより大きいか否かを判断する。密度ρが空気の密度ρairより大きい場合(ρ>ρair)はS42に進み、密度ρが空気の密度ρairより小さい場合(ρ<ρair)はS43に進む。空気より密度の大きい気体は置換する過程においてチャンバ300の下方に移動するため、S42では、制御部114は、空気が給気口112cから供給され、排気が排気口112bから行われるように制御弁113cおよび113bを制御する。一方で、空気より密度の小さい気体は置換する過程においてチャンバ300の情報に移動するため、S43では、制御部114は、空気が給気口112aから供給され、排気が排気口112dから行われるように制御弁113aおよび113dを制御する。
チャンバ300の内部が空気で満たされた後、S44では、制御部114は、空気の密度ρairが、所望の屈折率を有する気体(空気と異なる気体)の密度ρより大きいか否かを判断する。密度ρが空気の密度ρairより大きい場合(ρ>ρair)はS45に進み、密度ρが空気の密度ρairより小さい場合(ρ<ρair)はS46に進む。S45では、所望の屈折率を有する気体が給気口112aから供給され、空気の排気が排気口112dから行われるように制御弁113aおよび113dを制御する。一方で、S46では、所望の屈折率を有する気体が給気口112cから供給され、空気の排気が排気口112bから行われるように制御弁113cおよび113bを制御する。これにより、チャンバ300の内部(即ち、光学系20と被検面1との間の空間)を、所望の屈折率を有する気体で置換することができる。
ここで、チャンバ300の内部における気体の置換方法として、空気での置換を介さずに、直接所望の屈折率を有する気体に置換してもよい。例えば、上述した操作と同様に、チャンバ300の内部における気体の密度ρと、所望の屈折率を有する気体の密度ρとを比較した結果に基づいて制御弁113a〜113dを制御する。これにより、チャンバ300の内部(即ち、光学系20と被検面1との間の空間)を、所望の屈折率を有する気体で置換することができる。また、所望の光路長の変化を生じさせるのに必要となる屈折率を得るために、チャンバ300の内部を複数種類の気体で充填させてもよい。その際には、充填させる複数種類の気体ごとに配管及び給排気口、開閉弁を設置するとよい。チャンバ内に充填させる気体の流入量については、制御部114により制御されうる。
<第10実施形態>
本発明に係る第10実施形態の計測装置について説明する。第10実施形態の計測装置は、図18に示すように、第5実施形態の計測装置200と同じ構成を有する。そして、第10実施形態の計測装置は、Z基準ミラー71z(基準面)を駆動する第2駆動部121と、第2駆動部121を制御する制御部122とを更に有する。第2駆動部121は、検出部72からZ基準ミラー71zに照射される光の光軸と平行な方向(例えばZ方向)におけるZ基準ミラー71zの位置を変更するために用いられる。計測装置200は、第1光路長(距離72a)と第2光路長(距離72b)とを同時計測することが可能な検出部72を有している。このように構成された計測装置200では、計測装置200に含まれる光学素子での意図しない反射などによる迷光により、検出部72による検出結果に周期的な非線形誤差(サイクリックエラー)が生じうる。サイクリックエラーを相殺させる方法としては、上述したが、事前に検出したサイクリックエラー周期Tないし使用光源波長λの1/nだけ互いに異なるn種類の状態の各々において、参照光と被検光との光路長差を検出すればよい。従って、第2駆動部121をサイクリックエラー周期Tないし使用光源波長λの1/nだけ制御部122により駆動制御すればよい。駆動量は、検出部72とZ基準ミラー71zとの間の光路長に基づいて、処理部40の機能を有する制御部122によって算出される。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態における物品の製造方法は、例えば、金属部品や光学素子等の物品を製造する際に用いられる。本実施形態の物品の製造方法は、上記の計測装置を用いて被検物の形状を計測する工程と、かかる工程における計測結果に基づいて被検物を加工する工程とを含む。例えば、被検物の形状を計測装置を用いて計測し、その計測結果に基づいて、被検物の形状が設計値になるように当該被検物を加工(製造)する。本実施形態の物品の製造方法は、計測装置により高精度に被検物の形状を計測できるため、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1:被検面、10:光源、20:光学系、30:検出部、40:処理部、100:計測装置

Claims (19)

  1. 被検面の形状を計測する計測装置であって、
    光を前記被検面上の計測箇所および参照面に照射し、前記計測箇所で反射された被検光と前記参照面で反射された参照光とを干渉させる光学系と、
    前記被検光と前記参照光との干渉光を検出することにより、前記被検光と前記参照光との光路長差を検出する検出部と、
    前記検出部による複数の検出結果に基づいて前記計測箇所の位置を決定する処理部と、
    を含み、
    各検出結果は、前記光路長差の変化に対して周期的に変化する誤差を含み、
    前記検出部は、前記被検光の光路長が前記誤差の周期の1/n(n≧2)だけ互いに異なるn種類の状態の各々において前記光路長差を検出することによりn個の検出結果を取得し、
    前記処理部は、前記n個の検出結果に基づいて、前記n個の検出結果のそれぞれに含まれる前記誤差が相殺されるように前記計測箇所の位置を決定する、ことを特徴とする計測装置。
  2. 前記処理部は、前記被検光の光路長の変化量と前記検出部によって検出された前記光路長差の変化量との関係に基づいて前記周期を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記検出部は、前記被検面上における複数の前記計測箇所の各々について前記n個の検出結果を取得し、
    前記処理部は、前記計測箇所の各々の前記n個の検出結果に基づいて前記被検面上の各計測箇所の位置を求め、前記被検面上の各計測箇所の位置に基づいて前記被検面の形状を決定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の計測装置。
  4. 前記光学系から前記被検面に向けて射出される光の光軸と垂直な方向において、前記光学系と前記被検面との相対位置を変更する変更部を含み、
    前記処理部は、前記被検光の光路長が前記周期の1/n(n≧2)だけ互いに異なるn種類の状態の各々となるように前記変更部に前記相対位置を変更させながら、前記被検面上の各計測箇所で前記光路長差を前記検出部に検出させる、ことを特徴とする請求項3に記載の計測装置。
  5. 前記光学系と前記被検面との間の光路上に配置されたレンズを含み、
    前記レンズは、前記光学系と前記レンズとの間において、前記光学系から射出された光と前記被検面で反射された光とが平行になるように構成されている、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の計測装置。
  6. 前記処理部は、前記検出部に前記光路長差を検出させる際、前記周期に応じて前記光学系と前記計測箇所との間の距離が変化するように前記光学系を振動させる、ことを特徴とする請求項3乃至5のうちいずれか1項に記載の計測装置。
  7. 前記n種類の状態の各々は、前記光学系と前記計測箇所との間の距離を変更することによって生成される、ことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の計測装置。
  8. 前記n種類の状態の各々は、前記光学系と前記被検面との間の空間における屈折率を変更することによって生成される、ことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の計測装置。
  9. 前記空間における屈折率を変更する屈折率変更部を更に含み、
    前記屈折率変更部は、前記空間における気体の圧力を変更することによって前記空間における屈折率を変更する、ことを特徴とする請求項8に記載の計測装置。
  10. 前記屈折率変更部は、前記空間における気体の圧力を計測する圧力計を有し、当該圧力計による計測結果に基づいて前記空間における気体の圧力を変更する、ことを特徴とする請求項9に記載の計測装置。
  11. 前記空間における屈折率を変更する屈折率変更部を更に含み、
    前記屈折率変更部は、前記空間における気体の組成を変更することによって前記空間における屈折率を変更する、ことを特徴とする請求項8に記載の計測装置。
  12. 前記屈折率変更部は、複数種類の気体の混合比率を変えることによって前記空間における気体の組成を変更する、ことを特徴とする請求項11に記載の計測装置。
  13. 被検面の形状を計測する計測装置であって、
    前記被検面上の計測箇所に接触するプローブと、
    前記プローブに設けられ、光を基準面および参照面に照射し、前記基準面で反射された被検光と前記参照面で反射された参照光との干渉光を検出することにより、前記被検光と前記参照光との光路長差を検出する検出部と、
    前記検出部による複数の検出結果に基づいて前記計測箇所の位置を決定する処理部と、
    を含み、
    各検出結果は、前記光路長差の変化に対して周期的に変化する誤差を含み、
    前記検出部は、前記プローブと前記基準面との間の距離が前記誤差の周期の1/n(n≧2)だけ互いに異なるn種類の状態の各々において前記光路長差を検出することによりn個の検出結果を取得し、
    前記処理部は、前記n個の検出結果に基づいて、前記n個の検出結果のそれぞれに含まれる前記誤差が相殺されるように前記計測箇所の位置を決定する、ことを特徴とする計測装置。
  14. 前記計測装置は、前記プローブと前記被検面とを接触させた状態で前記プローブを前記被検面上で走査することにより前記被検面の形状を計測する、ことを特徴とする請求項13に記載の計測装置。
  15. 前記被検面から前記プローブが受ける反力を検出する反力検出部と、
    前記プローブを駆動させる駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、
    を更に含み、
    前記制御部は、前記n種類の状態において前記反力が互いに異なるように、前記反力検出部による検出結果に基づいて前記駆動部を制御する、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の計測装置。
  16. 前記被検面から前記プローブが受ける反力を検出する反力検出部と、
    前記プローブを駆動させる駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、
    を更に含み、
    前記プローブは、その剛性が前記n種類のそれぞれの状態で互いに異なるように構成され、
    前記制御部は、前記n種類の状態において前記反力が一定になるように、前記反力検出部による検出結果に基づいて前記駆動部を制御する、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の計測装置。
  17. 前記検出部から前記基準面に照射される光の光軸と平行な方向における前記基準面の位置を変更するために前記基準面を駆動する第2駆動部と、
    前記第2駆動部を制御する制御部と、を更に含み、
    前記制御部は、前記n種類の状態の各々が生成されるように前記第2駆動部を制御する、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の計測装置。
  18. 請求項1乃至17のうちいずれか1項に記載の計測装置を用いて被検面の形状を計測する工程と、
    前記工程における計測結果に基づいて前記被検面を加工する工程と、
    を含む、ことを特徴とする物品の製造方法。
  19. 光を被検面上の計測箇所および参照面に照射し、前記計測箇所で反射された被検光と前記参照面で反射された参照光とを干渉させる光学系を有する計測装置を用いて被検面の形状を計測する計測方法であって、
    前記被検光と前記参照光との干渉光を検出することにより、前記被検光と前記参照光との光路長差を検出する検出工程と、
    前記検出工程において得られた複数の検出結果に基づいて前記計測箇所の位置を決定する決定工程と、
    を含み、
    各検出結果は、前記光路長差の変化に対して周期的に変化する誤差を含み、
    前記検出工程では、前記被検光の光路長が前記誤差の周期の1/n(n≧2)だけ互いに異なるn種類の状態の各々において前記光路長差を検出することによりn個の検出結果を取得し、
    前記決定工程では、前記n個の検出結果に基づいて、前記n個の検出結果のそれぞれに含まれる前記誤差が相殺されるように前記計測箇所の位置を決定する、ことを特徴とする計測方法。
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