JP6645199B2 - センサアッセンブリーおよびセンサアッセンブリーの製造方法 - Google Patents
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Description
1.上記トルクセンサを構成するセンサアッセンブリーにおいて、前記センサアッセンブリーは、前記磁束出力装置が出力する磁束を前記トーションバーに加わるトルクの検出値として出力する磁気センサ回路と、該磁気センサ回路を保持するホルダと、前記ホルダを収容するケースと、を備えるものであり、前記ホルダは、前記磁気センサ回路の一対の回路主面のうちの一方に対向する第Aホルダ主面を有した第Aホルダ部と、前記一対の回路主面のうちの他方に対向する第Bホルダ主面を有した第Bホルダ部と、前記第Aホルダ部において前記第Aホルダ主面に対して前記第Bホルダ部側に突出した第Aホルダ側壁とによって区画される空間に前記磁気センサ回路の一部を収容することによって、当該磁気センサ回路を保持するものであり、前記第Aホルダ側壁は、前記ホルダの内側に傾いて前記第Bホルダ部に接触しており、前記ケースは、樹脂製であって、前記第Aホルダ側壁の外側の面である第Aホルダ側壁外面に接触していることを特徴とする。
すなわち、第Aホルダ部および第Bホルダ部のうちの一方および他方をそれぞれ第1ホルダ部および第2ホルダ部とする場合、たとえばインサート成形時において樹脂材料が第1ホルダ側壁に圧力を及ぼして第1ホルダ側壁が内側に傾いて第2ホルダ部に接触する事象が生じる場合、第2ホルダ部および傾いた第1ホルダ側壁によって、ホルダ内部に樹脂が侵入することが抑制される。また、たとえばインサート成形時において樹脂材料が第2ホルダ側壁に圧力を及ぼして第2ホルダ側壁が内側に傾いて第1ホルダ部に接触する事象が生じる場合、第1ホルダ部および傾いた第2ホルダ側壁によって、ホルダ内部に樹脂が侵入することが抑制される。
以下、センサアッセンブリーおよびセンサアッセンブリーの製造方法にかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図5に、センサアッセンブリーSAの断面構成を示す。図5に示す断面は、図2の5−5断面を含む。換言すれば、ホルダHRから基板62が突出する方向に直交する断面図である。なお、以下では、特に、基板62に平行であって基板62が突出する方向に直交する方向を、基板62の幅方向Wと称する。
図6(a)は、センサアッセンブリーSAの製造工程のうち、磁気センサ回路60の基板62の一部をホルダHRに収容した収容工程を示す。ここで、第1ホルダ側壁44は、第1ホルダ主面42aに直交する方向に延びている。
(1)樹脂材料80が第1ホルダ側壁44に圧力を加えることによって、第1ホルダ側壁44が内側に傾いて第2ホルダ部50に接触するため、樹脂材料80がホルダHR内部に侵入することが抑制され、ひいては、磁気センサ回路60の信頼性の低下を抑制できる。すなわち、磁気センサ回路60は、基板62に集積回路64等が半田付けされたものであり、半田の融点(たとえば220°C)は、樹脂材料80の融点よりも低い。このため、樹脂材料80がホルダHR内に侵入する場合には、基板62の半田が融点を超えることで半田がはがれるおそれがある。また、樹脂材料80が高圧のために、樹脂材料80がホルダHR内に侵入する場合には、圧力によって半田が取れるおそれもある。さらに、樹脂材料80の熱が集積回路64に伝達される場合、集積回路64の信頼性の低下が懸念される。
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に、図面を参照しつつ説明する。
図7に示すように、本実施形態にかかる第2ホルダ部50は、小基部54の第2ホルダ主面54aに対して第1ホルダ部40側に延びる薄板状部材である第2ホルダ側壁56を備えている。詳しくは、基板62の幅方向Wにおける小基部54の両側のそれぞれに、第2ホルダ側壁56を備えている。換言すれば、第2ホルダ側壁56は、第2ホルダ主面54aの互いに対向する辺のそれぞれから延びる一対の側壁である。一方、第1ホルダ部40は、一対の第2ホルダ側壁56のそれぞれに対向する位置に凹部46が形成されている。
図8(a)は、図7(b)および図7(d)に示したセンサアッセンブリーSAのインサート成形工程を示す。図8(a)に示すように、金型70に樹脂材料80を導入すると、基板62の幅方向Wにおいて、樹脂材料80が第1ホルダ側壁外面44aに第1ホルダ側壁44を内側に押す力を及ぼす。これにより、第1ホルダ側壁44が内側に傾き、第1ホルダ部40の小基部54の端面54bに接触する。これにより、樹脂材料80がホルダHR内部に侵入することが抑制される。
以上説明した本実施形態によれば、第1の実施形態の上記効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に示すように、本実施形態では、ホルダHRは、磁気センサ回路60の一部が収容されているセンサ収容部SHと、ハーネス30の一部が収容されているハーネス収容部HHとが一体的に成形されたものである。詳しくは、第1ホルダ部40および第2ホルダ部50によって、センサ収容部SHおよびハーネス収容部HHを構成している。ここで、ハーネス収容部HHにおける第1ホルダ部40は、センサ収容部SHの第1ホルダ部40に対して、ホルダHRから基板62が突出する方向とは逆方向に延びたものである。また、ハーネス収容部HHにおける第2ホルダ部50は、センサ収容部SHの第2ホルダ部50に対して、ホルダHRから基板62が突出する方向とは逆方向に延びたものである。
ケース20は、図6(b)および図6(c)に例示した成形工程と同様、射出成形によって形成される。ただし、本実施形態では、図12に示すように、第1ホルダ部40のうちハーネス収容部HH側において抜きピン90が接触する部分である当面49と、第2ホルダ部50のうちハーネス収容部HH側において抜きピン90が接触する部分である当面59とに、抜きピン90によって圧力が加えられる。詳しくは、第1ホルダ部40および第2ホルダ部50同士が互いに対向する方向の圧力を加える。すなわち、金型70に抜きピン90を挿入する孔を形成しておき、孔から抜きピン90を挿入してホルダHRのうち当面49,59を保持した状態で射出成形を行う。
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。以下において、「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項と上記実施形態における事項との対応関係を符号等によって例示した部分があるが、これには、例示した対応関係に上記事項を限定する意図はない。なお、「課題を解決するための手段」の欄の「2」に記載した構造は、第Aホルダ部を第1ホルダ部40とした場合の、図7(b)に示した構造、図7(c)の方向R側の構造、および図7(d)の方向L側の構造や、第Bホルダ部を第1ホルダ部40とした場合の、図7(a)に示した構造、図7(c)の方向L側の構造、および図7(d)の方向R側の構造に対応する。また、「5」に記載した事象は、第Aホルダ部を第1ホルダ部40とした場合の図8(a)に示した事象や、第Bホルダ部を第1ホルダ部40とした場合の図8(b)に示した事象に対応する。
ケース20の射出成形前における幅方向Wの厚さが一定の部材に限らない。たとえば、ケース20の射出成形前における幅方向Wの厚さが、第2ホルダ側に行くにつれて薄くなることにより先細りする構造であってもよい。この場合、樹脂材料80によって圧力を加えられることにより、第1ホルダ部が内側にいっそう傾きやすい。
ケース20の射出成形前における幅方向Wの厚さが一定の部材に限らない。たとえば、ケース20の射出成形前における幅方向Wの厚さが、第1ホルダ側に行くにつれて薄くなることにより先細りする構造であってもよい。この場合、樹脂材料80によって圧力を加えられることにより、第2ホルダ部が内側にいっそう傾きやすい。
上記第2の実施形態では、一対の第2ホルダ側壁56が、一対の第1ホルダ側壁44よりも、基板62の幅方向W内側に位置するようにしたがこれに限らない。たとえば、一対の第2ホルダ側壁56が、一対の第1ホルダ側壁44よりも幅方向W外側に位置するようにしてもよい。またたとえば、一対の第2ホルダ側壁56の一方は、一対の第1ホルダ側壁44の一方よりも幅方向W内側に位置して且つ、一対の第2ホルダ側壁56の他方は、一対の第1ホルダ側壁44の他方よりも幅方向W外側に位置するようにしてもよい。
・「ハーネスについて」
上記第3の実施形態では、カバー36内に糸34を充填したが、これに限らない。たとえば、ゲル、樹脂等であってもよく、要はカバー36よりも変形容易な部材を充填すればよい。
ホール素子を備えた集積回路64を2個備えるものに限らない。たとえば、1個備えるものであってもよく、3個以上備えるものであってもよい。
ホールセンサを備えるものに限らず、たとえば、TMR(Tunnel Magnetoresistive)素子等であってもよい。
歯13a,13bの数や永久磁石18のN極、S極の数は、図1に例示したものに限らない。
Claims (7)
- トーションバーの両端の捩れに応じた磁束を出力する磁束出力装置を備えるトルクセンサを構成するセンサアッセンブリーにおいて、
前記センサアッセンブリーは、前記磁束出力装置が出力する磁束を前記トーションバーに加わるトルクの検出値として出力する磁気センサ回路と、該磁気センサ回路を保持するホルダと、前記ホルダを収容するケースと、を備えるものであり、
前記ホルダは、前記磁気センサ回路の一対の回路主面のうちの一方に対向する第Aホルダ主面を有した第Aホルダ部と、前記一対の回路主面のうちの他方に対向する第Bホルダ主面を有した第Bホルダ部と、前記第Aホルダ部において前記第Aホルダ主面に対して前記第Bホルダ部側に突出した第Aホルダ側壁とによって区画される空間に前記磁気センサ回路の一部を収容することによって、当該磁気センサ回路を保持するものであり、
前記第Aホルダ側壁は、前記ホルダの内側に傾いて前記第Bホルダ部に接触しており、
前記ケースは、樹脂製であって、前記第Aホルダ側壁の外側の面である第Aホルダ側壁外面に接触していることを特徴とするセンサアッセンブリー。 - 前記第Aホルダ側壁は、前記第Aホルダ主面の互いに対向する辺のそれぞれから延びる一対の側壁を含み、
前記第Bホルダ部は、前記第Bホルダ主面に対して前記第Aホルダ部側に突出した側壁である第Bホルダ側壁を備え、
前記第Bホルダ側壁は、前記第Bホルダ主面の互いに対向する辺のそれぞれから延びる一対の側壁を含み、
一対の前記第Aホルダ側壁の一方は、一対の前記第Bホルダ側壁の一方よりも外側または内側に隣接して配置され、一対の前記第Aホルダ側壁の他方は、一対の前記第Bホルダ側壁の他方よりも外側または内側に隣接して配置されており、
前記第Aホルダ側壁が内側に傾いて前記第Bホルダ部に接触して且つ前記第Aホルダ側壁外面が前記ケースを構成する樹脂に接触している構造を少なくとも有する請求項1記載のセンサアッセンブリー。 - 前記磁気センサ回路に接続されている複数の配線を束ねたハーネスを備え、
前記ホルダは、ハーネス収容部を備え、前記第Aホルダ部のうちの前記ハーネス収容部を構成する部分と、前記第Bホルダ部のうちの前記ハーネスを収容する部分とによって、前記ハーネスの端部を収容しており、
前記ハーネスは、前記複数の配線と、前記複数の配線を覆って且つ当該ハーネスの外周を形成するカバーと、前記複数の配線とともに前記カバーに充填されて且つ前記カバーよりも変形容易な部材とを備えている請求項1または2記載のセンサアッセンブリー。 - トーションバーの両端の捩れに応じた磁束を出力する磁束出力装置を備えるトルクセンサを構成するセンサアッセンブリーの製造方法において、
前記センサアッセンブリーは、前記磁束出力装置が出力する磁束を前記トーションバーに加わるトルクの検出値として出力する磁気センサ回路と、該磁気センサ回路を保持するホルダと、前記ホルダを収容するケースと、を備えるものであり、
前記ホルダは、前記磁気センサ回路の一対の回路主面のうちの一方に対向する第Aホルダ主面を有した第Aホルダ部と、前記一対の回路主面のうちの他方に対向する第Bホルダ主面を有した第Bホルダ部と、前記第Aホルダ部において前記第Aホルダ主面に対して前記第Bホルダ部側に突出した第Aホルダ側壁とによって区画される空間に前記磁気センサ回路の一部を収容することによって、当該磁気センサ回路を保持するものであり、
前記ホルダに前記磁気センサ回路の一部を収容する収容工程と、
前記磁気センサ回路の一部が収容されたホルダを前記ケースを区画する金型に配置して前記金型に流動性を有した樹脂材料を流し込むことによって、前記ケースを射出成形する成形工程と、を有し、
前記成形工程において、前記樹脂材料が前記第Aホルダ側壁に当該第Aホルダ側壁を内側に押す圧力を加えることによって、前記第Aホルダ側壁が内側に傾いて前記第Bホルダ部に接触することを特徴とするセンサアッセンブリーの製造方法。 - 前記第Aホルダ側壁は、前記第Aホルダ主面の互いに対向する辺のそれぞれから延びる一対の側壁を含み、
前記第Bホルダ部は、前記第Bホルダ主面に対して前記第Aホルダ部側に突出した側壁である第Bホルダ側壁を備え、
前記第Bホルダ側壁は、前記第Bホルダ主面の互いに対向する辺のそれぞれから延びる一対の側壁を含み、
前記収容工程において、一対の前記第Aホルダ側壁の一方を、一対の前記第Bホルダ側壁の一方よりも外側または内側に隣接して配置し、一対の前記第Aホルダ側壁の他方を、一対の前記第Bホルダ側壁の他方よりも外側または内側に隣接して配置し、
前記成形工程において、前記樹脂材料が前記第Aホルダ側壁に当該第Aホルダ側壁を内側に押す圧力を加えることによって前記第Aホルダ側壁が内側に傾いて前記第Bホルダ部に接触する事象が少なくとも生じる請求項4記載のセンサアッセンブリーの製造方法。 - 前記磁気センサ回路は、磁気感知素子を備えた集積回路が基板に半田付けされたものであり、
前記回路主面は、前記基板の主面である請求項4または5記載のセンサアッセンブリーの製造方法。 - 前記磁気センサ回路に接続されている複数の配線を束ねたハーネスを備え、
前記ホルダは、ハーネス収容部を備え、前記第Aホルダ部のうちの前記ハーネス収容部を構成する部分と、前記第Bホルダ部のうちの前記ハーネスを収容する部分とによって、前記ハーネスの端部を収容しており、
前記ハーネスは、前記複数の配線と、前記複数の配線を覆って且つ当該ハーネスの外周を形成するカバーと、前記複数の配線とともに前記カバーに充填されて且つ前記カバーよりも変形容易な部材とを備え、
前記収容工程において、前記ホルダに前記ハーネスの一部が収容され、
前記成形工程において前記磁気センサ回路の一部および前記ハーネスの一部が収容された前記ホルダを前記ケースを区画する金型に配置して前記金型に流動性を有した樹脂材料を流し込む際、前記ハーネス収容部を構成する第Aホルダ部と前記ハーネス収容部を構成する前記第Bホルダ部とのそれぞれに前記第Aホルダ部および前記第Bホルダ部が互いに対向する方向の圧力を加える請求項4〜6のいずれか1項に記載のセンサアッセンブリーの製造方法。
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