JP6644404B2 - 溶接構造および溶接方法 - Google Patents
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Description
例えば特開2011−167746号公報の図7に記載された実施例では、本願図4に示すように、デファレンシャルケース2’とリングギア10’の接合する対向面間に開先を形成して、ここにフィラー材を供給しながら高エネルギービームにより溶接する。
軸方向から開先部22に高エネルギービームを照射することにより、空隙部23に達するまで貫通溶接する。この際、溶接熱で膨張する空隙部23の空気は連通溝30を介して外部空間に逃げるので、溶融した溶接金属を押し退けることによるアンダーフィルや不整ビードの発生が防止される。
リングギア10’に反りが生じると、入力側のギアとの噛み合いが不整となり、歯12’の摩耗と、騒音発生を招くことになる。
また、この問題はデファレンシャルケースとリングギアの結合に限らず、第1部材と第2部材を圧入嵌合するとともに径方向の対向面間で溶接する他の溶接構造においても同様に存在する。
第1部材は、対向面よりも径方向外方に延びるフランジ部を有しており、溶接前の状態において、第2部材が該フランジ部に当接することにより軸方向に位置決めされ、開先部および圧入部にわたって貫通溶接するものとした。
実施の形態の差動装置1は外観としてデファレンシャルケース2とその外周に結合されるリングギア10とからなっている。
図1は差動装置1における外周部の軸方向に沿った縦断面図である。
デファレンシャルケース2はケース本体3の外周壁から回転軸Zに対して径方向垂直に外方へ延びる環状のギア支持部4を有している。
リングギア10は歯12を備える円筒状のヘッド11から径方向内方へ延びる連結部13を有している。連結部13はギア支持部4の後述するフランジ部5を除いたと同等の軸方向肉厚が小さい環状で、ヘッド11の軸方向略中央から延び、これによりリングギア10の断面を略T字形としている。
溶接前の形状として、デファレンシャルケース2のギア支持部4がその外周に円筒面6を有し、リングギア10の連結部13はその内周面14をギア支持部4の円筒面6に対して圧入されて圧入部21が形成されている。この圧入部21はギア支持部4および連結部13のそれぞれ軸方向肉厚の中間部分に形成されている。
ギア支持部4の円筒面6における圧入部21の一端から軸方向片側は切り欠かれて傾斜した円錐外面7をなし、連結部13の内周面における圧入部21の一端から軸方向片側が切り欠かれて傾斜した円錐内面15をなし、これにより軸方向一方の端面9、17に開口する断面V字形の開先部22が形成されている。
連結部13がフランジ部5に当接した状態で、圧入部21の一端を始点として断面がV字形に拡がる開先部22が形成されるとともに、圧入部21の他端につながって段部8,16とフランジ部5とで囲まれた断面がU字形の空隙部23が形成される。
このあと、本溶接として、フィラー材を供給しながら高エネルギービームにより開先部22および圧入部21にわたって溶融させ、溶融部25が空隙部23に達するまで貫通溶接する。
この際、圧入状態で仮溶接してあるので、周方向に逐次溶接を進める間、局部的熱変形によるデファレンシャルケース2とリングギア10の芯ずれは生じない。
また、空隙部23内の空気は溶接熱で膨張するが、互いに当接している連結部13とフランジ部5間の隙間を通って外部空間に逃げるので、溶融した溶接金属を押し退けることによるアンダーフィルや不整ビードの発生が防止される。
(請求項1および6に対応する効果)
さらにデファレンシャルケース2の円筒面6とリングギア10の内周面14の対向面における軸方向開先部22と反対側の端に圧入部21に続く空隙部23を有しているので、デファレンシャルケース2がフランジ部5を備えていてもこのフランジ部5に熱を奪われることなく均質で速やかな貫通溶接が可能となる。(請求項3に対応する効果)
(請求項5に対応する効果)
(請求項7に対応する効果)
空隙部23の断面形状も同様であるが、さらにギア支持部4の段部8と連結部13の段部16とで形成する代わりにいずれか一方を切り欠いた段部のみで形成してもよい。
そこで変形例として、図3に示すように、端面17においてリングギア10の開先部22が開口する壁面18bを溶接熱により溶融されない径方向外方部位の壁面18aからオフセットさせてもよい。すなわち、開先部22および圧入部21の長さを保持したまま、ギア支持部4との対向面における空隙部23を含む軸方向肉厚Dbを径方向外方部位の肉厚Daよりも小さくする。
これにより、溶融部25と連結部13の軸方向中心との距離Sが小さくなるので、歪応力が軽減される。
(請求項4に対応する効果)
この変形例では、壁面18bが発明における開先部が開口する壁面に該当し、壁面18aが径方向外方部位の壁面に該当する。
2 デファレンシャルケース
3 ケース本体
4 ギア支持部
5 フランジ部
6 円筒面
7 円錐面
8 段部
9 端面
10 リングギア
11 ヘッド
12 歯
13 連結部
14 内周面
15 円錐面
16 段部
17、19 端面
18a、18b 壁面
20 溶接接合部
21 圧入部
22 開先部
23 空隙部
25 溶融部
Z 回転軸
Claims (6)
- 第1部材とその外周を囲む第2部材を径方向の対向面間で溶接する溶接構造であって、
溶接前の状態において、前記対向面間の軸方向一端に開先部を有するとともに、該開先部に続く他端側を圧入部として、
前記第1部材は、前記対向面よりも径方向外方に延びるフランジ部を有しており、
溶接前の状態において、前記第2部材が該フランジ部に当接することにより軸方向に位置決めされ、
前記開先部および圧入部にわたって貫通溶接することを特徴とする溶接構造。 - 前記対向面間の軸方向他端に前記圧入部に続く空隙部を有していることを特徴とする請求項1に記載の溶接構造。
- 前記第2部材の前記開先部が開口する壁面を溶接熱により溶融されない径方向外方部位の壁面からオフセットさせて、前記対向面における前記空隙部を含む軸方向肉厚を前記径方向外方の部位よりも小さくしたことを特徴とする請求項2に記載の溶接構造。
- 前記第1部材が差動装置におけるケース本体から径方向外方へ環状のギア支持部を延ばしたデファレンシャルケースであり、前記第2部材が歯を備える円筒状のヘッドから環状の連結部を径方向内方へ延ばしたリングギアであって、
前記第1部材の対向面が前記ギア支持部の外周部に形成した円筒面であり、
前記第2部材の対向面が前記連結部の内周面であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の溶接構造。 - 第1部材とその外周を囲む第2部材を径方向の対向面間で溶接する溶接方法であって、
溶接前に、前記対向面間の軸方向一端に開先部を形成するとともに、該開先部に続く他端側を圧入部として、
溶接前に、前記第2部材を、前記対向面よりも径方向外方に延びる前記第1部材のフランジ部に当接させることにより軸方向に位置決めし、
前記開先部および圧入部にわたって貫通溶接することを特徴とする溶接方法。 - 前記開先部および圧入部を溶融させる本溶接の前に、前記開先部の奥端において仮溶接することを特徴とする請求項5に記載の溶接方法。
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