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JP6532651B2 - シールリング付転がり軸受 - Google Patents

シールリング付転がり軸受 Download PDF

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JP6532651B2
JP6532651B2 JP2014080862A JP2014080862A JP6532651B2 JP 6532651 B2 JP6532651 B2 JP 6532651B2 JP 2014080862 A JP2014080862 A JP 2014080862A JP 2014080862 A JP2014080862 A JP 2014080862A JP 6532651 B2 JP6532651 B2 JP 6532651B2
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宏一 矢嶋
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Description

本発明は、二輪車用エンジン、変速機等、各種回転装置の回転支持部に組み込んだ状態で、回転軸等の回転部材を、ハウジング部等の固定部分に対して回転自在に支持する為に利用する、シールリング付転がり軸受の改良に関する。
各種回転支持部に組み込む為の軸受として、玉軸受、ころ軸受、円すいころ軸受等の、単列又は複列の各種転がり軸受が広く使用されている。又、この様な転がり軸受として、軸方向端部開口をシールリングにより塞いだシールリング付転がり軸受も、例えば特許文献1に記載され、従来から広く知られている。図5〜6は、この特許文献1に記載された、従来構造のシールリング付転がり軸受の1例を示している。
シールリング付玉軸受1は、軸方向中央部内周面に深溝型の外輪軌道2を有する外輪3と、軸方向中央部外周面に深溝型の内輪軌道4を有する内輪5と、これら外輪軌道2と内輪軌道4との間に転動自在に設けられた、それぞれが転動体である玉6とを備えている。これら各玉6は、円周方向に互いに等間隔に配置された状態で、保持器7により転動自在に保持されている。又、前記各玉6を配置した、前記外輪3の内周面と前記内輪5の外周面との間に存在する内部空間8の軸方向両端開口部を、それぞれ円輪状のシールリング9により塞いでいる。
前記各シールリング9は、芯金10と弾性材11とを備える。このうちの芯金10は、鋼板等の金属板に、打ち抜き、曲げ等のプレス加工を施す事により、断面クランク形で、全体を円輪状としている。又、前記弾性材11は、ゴムの如きエラストマー等から成り、前記芯金10を包埋した状態で円輪状に成形されて、この芯金10により補強されている。又、前記弾性材11のうちで、前記各シールリング9の径方向外端部には、弾性係止部12が設けられている。これに対し、これら各シールリング9の径方向内端部には、前記芯金10の内周縁部を覆う状態で、軸方向寸法の大きいブロック部13が設けられている。又、このブロック部13の軸方向内側面には、それぞれが軸方向に突出する第一シールリップ14及び第二シールリップ15が設けられている。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、軸方向に関して内とは、転がり軸受の中央に向かう方向を言い、外とは、転がり軸受の端部に向かう方向を言う。
上述の様なシールリング9を装着する為に、前記外輪3の軸方向両端部内周面には、凹溝状の係止溝16を全周に亙り形成している。又、前記内輪5の軸方向両端部外周面には、小径段部17を全周に亙り形成している。そして、組立状態で、前記各シールリング9の外周縁部に設けた弾性係止部12を、前記各係止溝16にそれぞれ係止すると共に、同じく内周縁部に設けた前記第一、第二各シールリップ14、15の先端縁を、前記各小径段部17の側壁面18に全周に亙り摺接させている。
ところで、例えばエンジン内部に使用される軸受には、通常0.1MPa程度の油圧が作用しているが、低温時等には、油圧が0.4MPa程度にまで上昇する場合がある。上述した様な構成を有する従来構造のシールリング付玉軸受1の場合、前記芯金10の内周縁部を覆う状態で、軸方向に関する剛性の高いブロック部13を設けている為、前記各シールリング9の軸方向外側面に作用する矢印方向の油圧が高くなった場合にも、前記ブロック部13の弾性変形量を抑える事ができる。従って、外部空間に存在する油の油圧に対する強度(変形しにくさ)を意味する、前記シールリング9の耐圧性能を十分に確保できると共に、外部空間に存在する油が前記内部空間8に侵入する事を有効に防止できる。
但し、上述した様な従来構造の場合には、前記ブロック部13の軸方向に関する剛性が高い事に起因して、前記第一、第二各シールリップ14、15の先端縁と、前記各小径段部17の側壁面18との摺接部に作用する摩擦トルクが過大になる。この為、前記シールリング付玉軸受1の回転トルクが大きくなってしまう。又、外部空間に存在する油が前記内部空間8に侵入する事が確実に防止される為、この内部空間8の潤滑状態を良好に維持する事が難しくなる。
特開2005−163900号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、回転トルクの低減を図れると共に、外部空間に存在する油を内部空間に適度に供給する事ができ、しかも、シールリングの耐圧性能を確保できる、シールリング付転がり軸受を実現すべく発明したものである。
本発明のシールリング付転がり軸受は、外輪と、内輪と、複数個の転動体と、シールリングとを備える。
このうちの外輪は、内周面に外輪軌道を有する。
前記内輪は、外周面に内輪軌道を有する。
前記各転動体は、例えば玉やころ(円筒ころ、円すいころを含む)又はニードル等であり、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられている。
前記シールリングは、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に存在して、前記各転動体を設置した内部空間の軸方向端部開口を塞ぐものであり、円環状の芯金と、この芯金により補強された弾性材とを備えている。
又、この弾性材のうちで、前記シールリングの径方向外端部に設けられた弾性係止部を、前記外輪の軸方向端部内周面に形成した係止溝に全周に亙って係止すると共に、前記芯金の内周縁部よりも径方向内方に突出する状態で設けられたシールリップの先端縁を、前記内輪の軸方向端部外周面に形成したシール溝の内側壁面に全周に亙り摺接させている。
又、本発明のシールリング付転がり軸受は、外部空間に存在する油を前記シールリップの先端縁と前記シール溝の内側壁面との間を通じて前記内部空間に供給するものである。
特に本発明の場合には、前記弾性係止部の軸方向内側面を、この弾性係止部の自由状態で、前記外輪の中心軸に直交する仮想平面に対し、前記係止溝の内側壁面と同方向に同じ角度だけ傾斜させている。
又、前記弾性材は、前記芯金の内周縁部よりも径方向内方に突出した部分のうち、前記シールリップよりも軸方向外側に外側リップを有している。そして、前記外側リップを、前記内輪の外周面のうちで前記シール溝よりも軸方向外側に外れた部分に近接対向させて、当該部分にラビリンスシールを形成している。
又、前記シールリップは、基端側から先端側に向かう程、前記シール溝の内側壁面に近づく方向に傾斜している。
又、前記シールリップのうち、前記シール溝の内側壁面に全周に亙って摺接した先端縁よりも径方向外方に存在する部分(径方向中間部)の軸方向内側面に、軸方向に突出した補助シールリップを設けており、この補助シールリップよりも径方向外方に存在する基端部にくびれ部を設けている。
そして、前記補助シールリップの先端縁と前記シール溝の内側壁面とを隙間を介して対向させ(当該部分にラビリンスシールを形成し)、前記シールリングの軸方向外側面が受ける油圧が高くなった場合に、前記くびれ部を起点に前記シールリップを曲げ変形させる事で、前記補助シールリップの先端縁を前記シール溝の内側壁面に摺接させる。
尚、補助シールリップの先端縁をシール溝の内側壁面に摺接させ始める油圧の大きさは、シールリング付転がり軸受の大きさや、シールリングを構成する芯金及び弾性材の材質等に応じて、設計的に定める事ができる。
又、シール溝及び係止溝の内側壁面とは、それぞれ軸方向外方に向いた側壁面を言う。
以上の様な構成を有する本発明のシールリング付転がり軸受によれば、回転トルクの低減を図れると共に、外部空間に存在する油を内部空間に適度に供給する事ができ、しかも、シールリングの耐圧性能を確保できる。
即ち、本発明の場合には、シールリップの基端部にくびれ部を設けている為、このシールリップの曲げ剛性を低くできて、リップ反力を小さくできる。この為、このシールリップの先端縁、及び、このシールリップの径方向中間部に設けられた補助シールリップの先端縁と、シール溝の内側壁面との摺接部に作用する摩擦トルクを低く抑える事ができる。又、前記補助シールリップの先端縁は、シールリングの軸方向外側面が受ける油圧が高くなり、内部空間に油が侵入し易くなった場合にのみ、前記シール溝の内側壁面に摺接し、それ以外の場合には、摺接させずに済む。従って、本発明のシールリング付転がり軸受によれば、回転トルクの低減を図れる。
又、本発明によれば、上述の様に、前記リップ反力を小さくできる為、前記内部空間に油を供給し易くできる。又、前記シールリングの軸方向外側面が受ける油圧が高くなるに従い、前記シールリップの先端縁に加えて、前記補助シールリップの先端縁を、前記シール溝の内側壁面に摺接させ、更に、これらシールリップ及び補助シールリップの締め代を徐々に大きくする事ができる。従って、本発明によれば、前記内部空間に供給される油が過剰になる事を有効に防止できて、この内部空間に適度に油を供給する事ができる。
更に、本発明の場合には、前記シールリングの軸方向外側面が受ける油圧が高くなった場合に、前記シールリップの先端縁だけでなく、この先端縁よりも基端側に設けられた前記補助シールリップの先端縁を、前記シール溝の内側壁面にそれぞれ摺接させる為、シールリングの耐圧性能を向上できる。しかも、本発明の場合には、弾性係止部の軸方向内側面を係止溝の内側壁面と同方向に同じ角度だけ傾斜させている為、この弾性係止部の軸方向内側面を前記係止溝の内側壁面に全周に亙り隙間なく押し付ける事で、前記シールリングの軸方向外側面に作用する油圧に対して、このシールリングが軸方向内方に押し込まれにくくする事ができる。従って、本発明によれば、このシールリングの耐圧性能を確保できる。
本発明の実施の形態の第1例のシールリング付玉軸受を示す部分断面図。 同じく図1のA部に相当する拡大図であり、(A)はシールリングの外側面に低い油圧が作用する状態を、(B)はシールリングの外側面に高い油圧が作用する状態をそれぞれ示す。 同じくシールリングを取り出して示す断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図3に相当する図。 従来構造の1例のシールリング付玉軸受を示す断面図。 同じくシールリングを取り出して示す断面図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜3を参照しつつ説明する。本例のシールリング付玉軸受1aは、軸方向中央部内周面に深溝型の外輪軌道2を有し、使用時にも回転しない静止輪である外輪3aと、軸方向中央部外周面に深溝型の内輪軌道4を有し、使用時に回転する回転輪である内輪5aと、これら外輪軌道2と内輪軌道4との間に転動自在に設けられた、それぞれが転動体である玉6と、これら各玉6を配置した、前記外輪3aの内周面と前記内輪5aの外周面との間に存在する内部空間8の軸方向両端開口部をそれぞれ塞ぐ、円輪状のシールリング9aとを備えている。又、前記各玉6は、円周方向に互いに等間隔に配置された状態で、保持器7により転動自在に保持されている。
前記外輪3aの軸方向両端部内周面には、凹溝状の係止溝16aを、旋削加工により全周に亙り形成している。この係止溝16aの内側壁面19は、この係止溝16aの旋削加工に伴って傾斜している。具体的には、この内側壁面19は、前記外輪3aの中心軸に直交する仮想平面に対して、径方向内方に向かう程軸方向内方に向かう方向に、角度α(例えば3〜10度程度、図示の例では5度)だけ傾斜している。これに対し、前記内輪5aの軸方向両端部外周面には、凹溝状のシール溝20を、やはり旋削加工により全周に亙り形成している。
又、前記シールリング9aは、円環状の芯金10aと、この芯金10aにより補強されたゴムの如きエラストマー等から成る弾性材11aとを備える。この様なシールリング9aは、図示しない金型のキャビティ内に前記芯金10aを配置した後、前記弾性材11aを構成する材料を、この芯金10aにモールド成形する事により形成される。この様な弾性材11aを構成する材料としては、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレン系ゴム等を採用できる他、塑性変形しにくい水素化ニトリルゴムを採用できる。
前記芯金10aは、軟鋼板等の金属板を曲げ形成する事により、断面略L字形で全体を円環状としたものであり、外周面を円筒面状とした円筒部21と、この円筒部21の軸方向外端縁(図1〜3の右端縁)から径方向内方に向けて直角に折れ曲がった円輪部22とを備える。
前記弾性材11aは、前記シールリング9aの径方向外端部に設けられた弾性係止部12aと、前記円輪部22の軸方向外側面を全周に亙り覆った薄肉状の円輪覆い部23と、前記シールリング9aの径方向内端部に設けられたシール部24とを備える。このうちの弾性係止部12aは、自由状態で、前記係止溝16aの幅寸法(軸方向寸法)よりも僅かに大きい幅寸法を有しており、前記芯金10aを構成する円筒部21の外周面、及び、この円筒部21の先端面(軸方向内端面)を覆っている。又、前記弾性係止部12aの軸方向内側面は、自由状態で、前記外輪3aの中心軸に直交する仮想平面に対し、前記係止溝16aの内側壁面19と同方向に同じ角度(角度α)だけ傾斜している。
前記シール部24は、シールリップ(主シールリップ)25と、内側リップ(グリースリップ)26と、外側リップ(ダストリップ)27とを備える。このうちのシールリップ25は、前記芯金10aを構成する円輪部22の内周縁部よりも径方向内方に、且つ、軸方向内方に突出する状態で設けられており、その先端縁を、前記シール溝20の内側壁面28に全周に亙り摺接させている。又、前記シールリップ25のうちで、前記先端縁よりも径方向外方に存在する径方向中間部の軸方向内側面に、軸方向内方に向けて突出した補助シールリップ29が設けられている。又、前記シールリップ25のうちで、この補助シールリップ29が設けられた部分よりも径方向外方に存在する基端部に、軸方向に関する厚さ寸法が残部に比べて小さくなった、くびれ部30が設けられている。又、前記内側リップ26は、断面略三角形状で、前記シール部24のうちで前記シールリップ25よりも径方向外方に位置する部分に設けられている。又、前記内側リップ26の先端縁は、前記内輪5aの外周面のうちで、前記内輪軌道4と前記シール溝20との間部分に近接対向しており、当該部分にラビリンスシールを形成している。又、前記外側リップ27は、断面略矩形状で、前記円輪覆い部23の内周縁部から径方向内方に延出する状態で設けられている。又、前記外側リップ27の先端縁(内周縁)は、前記内輪5aの外周面のうちで前記シール溝20よりも軸方向外側に外れた部分に近接対向して、当該部分にラビリンスシールを形成している。
上述の様な構成を有する前記シールリング9aは、前記弾性係止部12aを、軸方向及び径方向に弾性変形させた状態で、前記係止溝16aに弾性的に係止する事により、前記外輪3aに固定する。そして、この状態で、前記弾性係止部12aの軸方向内側面を、前記係止溝16aの内側壁面19に対して全周に亙り隙間なく当接させると共に、前記シールリング9aの内周縁部に設けられた前記シールリップ25の先端縁を、前記シール溝20の内側壁面28に対して、締め代を持たせた状態で全周に亙り摺接させる。
特に本例の場合には、前記補助シールリップ29の先端縁と、前記シール溝20の内側壁面28との位置関係を、次の様に規制している。
即ち、前記シールリング9aの組み付け状態で、前記補助シールリップ29の先端縁と、前記シール溝20の内側壁面28との間には隙間31を設けておく。そして、前記シールリング9aの軸方向外側面に油圧が加わり、このシールリング9aの径方向内方部分が、軸方向内方に向けて押し込まれる場合にも、図2の(A)に示す様に、前記シールリング9aの軸方向外側面が受ける油圧が低く、押し込まれ量が小さい状態では、前記補助シールリップ29の先端縁と前記シール溝20の内側壁面28とを、隙間31を介して対向させる。これにより、これら補助シールリップ29の先端縁とシール溝20の内側壁面28との間にラビリンスシールを形成する。これに対し、図2の(B)に示す様に、前記シールリング9aの軸方向外側面が受ける油圧が高くなり、押し込まれ量が大きくなった状態では、前記補助シールリップ29の先端縁を前記シール溝20の内側壁面28に全周に亙り摺接させる。本例の場合には、この補助シールリップ29の先端縁を前記シール溝20の内側壁面28に摺接させ始める油圧の大きさを、シールリング付玉軸受1aの大きさや、前記シールリング9aを構成する芯金10a及び弾性材11aの材質、くびれ部30の厚さ等に応じて、設計的に定めている。従って、外部空間の油圧が狙いとする値に達した瞬間から、前記補助シールリップ29の先端縁を、前記シール溝20の内側壁面28に摺接させ始める事ができる。又、前記係止溝16aを旋削加工により形成する為、この係止溝16aの内側壁面19には傾斜が付いてしまうが、前記弾性係止部12aの軸方向内側面の傾斜角度を、この内側壁面19の傾斜角度に合わせている為、前記シールリング9aを前記外輪3aに固定した際に、これら弾性係止部12aの軸方向内側面と係止溝16aの内側壁面19との間には隙間が生じずに済む。従って、前記シールリング9aの軸方向外側面に加わる油圧と、このシールリング9aの径方向内方部分が軸方向内方に押し込まれる量との関係の誤差を少なくする事ができる。
上述の様な構成を有する本例のシールリング付玉軸受1aによれば、回転トルクの低減を図れると共に、外部空間に存在する油を内部空間に適度に供給する事ができ、しかも、シールリング9aの耐圧性能を確保できる。
即ち、本例の場合には、前記シールリップ25の基端部にくびれ部30を設けている為、このシールリップ25の曲げ剛性を低くできて、リップ反力を小さくできる。この為、このシールリップ25の先端縁、及び、このシールリップ25の径方向中間部に設けられた補助シールリップ29の先端縁と、前記シール溝20の内側壁面28との摺接部に作用する摩擦トルクを低く抑える事ができる。又、本例の場合、前記補助シールリップ29の先端縁は、前記シールリング9aの軸方向外側面が受ける油圧が高くなり、内部空間8に油が侵入し易くなった場合にのみ、前記シール溝20の内側壁面28に摺接し、それ以外の場合には、摺接させずに済む。従って、本例のシールリング付玉軸受1aによれば、回転トルクの低減を図れる。
又、前記リップ反力を小さくできる為、前記内部空間8に油を供給し易くできる。又、前記シールリング9aの軸方向外側面が受ける油圧が高くなるに従い、前記シールリップ25の先端縁に加えて、前記補助シールリップ29の先端縁を、前記シール溝20の内側壁面28に摺接させ、更に、これらシールリップ25及び補助シールリップ29の締め代を徐々に大きくする事ができる。従って、前記内部空間8に供給される油が過剰になる事を有効に防止できて、この内部空間8に適度に油を供給する事ができる。
更に、本例の場合には、前記シールリング9aの軸方向外側面が受ける油圧が高くなった場合に、前記シールリップ25の先端縁だけでなく、この先端縁よりも基端側に設けられた前記補助シールリップ29の先端縁を、前記シール溝20の内側壁面28にそれぞれ摺接させる為、前記シールリング9aの耐圧性能を向上できる。しかも、本例の場合には、前記弾性係止部12aの軸方向内側面を前記係止溝16aの内側壁面19と同方向に同じ角度だけ傾斜させている為、前記弾性係止部12aの軸方向内側面を前記係止溝16aの内側壁面19に全周に亙り隙間なく押し付ける事で、前記シールリング9aの軸方向外側面に作用する油圧に対して、このシールリング9aが軸方向内方に押し込まれにくくする事ができる。従って、このシールリング9aの耐圧性能を確保できる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図4を参照しつつ説明する。本例の場合には、芯金10bとして、前記実施の形態の第1例で使用したものよりも板厚が小さいものを使用する代わりに、前記芯金10bを構成する円輪部22aの径方向内端部に、径方向内方に向かう程軸方向内方に向かう方向に傾斜した折れ曲がり部32を形成している。そして、この折れ曲がり部32を覆う状態で、シール部24を設けている。
上述の様な構成を有する本例の場合には、前記円輪部22aの径方向内端部に、前記折れ曲がり部32を形成している為、前記芯金10bの剛性を向上させる事ができる。この為、この芯金10bを構成する金属板の板厚を小さくした場合にも、シールリング9bの耐圧性能を確保できる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前記実施の形態の第1例の場合と同様である。
本発明のシールリング付転がり軸受は、転動体を単列に配置した構造に限らず、複列(2列或いはそれ以上)に配置した構造を採用しても良い。又、転動体としては、玉に限らず、ころ、ニードル等、従来から知られている各種のものを採用できる。
1、1a シールリング付玉軸受
2 外輪軌道
3、3a 外輪
4 内輪軌道
5、5a 内輪
6 玉
7 保持器
8 内部空間
9、9a、9b シールリング
10、10a、10b 芯金
11、11a 弾性材
12、12a 弾性係止部
13 ブロック部
14 第一シールリップ
15 第二シールリップ
16、16a 係止溝
17 小径段部
18 側壁面
19 内側壁面
20 シール溝
21 円筒部
22、22a 円輪部
23 円輪覆い部
24 シール部
25 シールリップ(主シールリップ)
26 内側リップ(グリースリップ)
27 外側リップ(ダストリップ)
28 内側壁面
29 補助シールリップ
30 くびれ部
31 隙間
32 折れ曲がり部

Claims (1)

  1. 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、これら外輪軌道と内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に存在してこれら各転動体を設置した内部空間の軸方向端部開口を塞ぐ円輪状のシールリングとを備え、
    このうちのシールリングが、円環状の芯金と、この芯金により補強された弾性材とを有し、この弾性材のうちで、このシールリングの径方向外端部に設けられた弾性係止部を、前記外輪の軸方向端部内周面に形成した係止溝に全周に亙って係止すると共に、前記芯金の内周縁部よりも径方向内方に突出する状態で設けられたシールリップの先端縁を、前記内輪の軸方向端部外周面に形成したシール溝の内側壁面に全周に亙り摺接させており、
    外部空間に存在する油を前記シールリップの先端縁と前記シール溝の内側壁面との間を通じて前記内部空間に供給する、シールリング付転がり軸受に於いて、
    前記弾性係止部の軸方向内側面が、この弾性係止部の自由状態で、前記外輪の中心軸に直交する仮想平面に対し、前記係止溝の内側壁面と同方向に同じ角度だけ傾斜しており、
    前記弾性材は、前記芯金の内周縁部よりも径方向内方に突出した部分のうち、前記シールリップよりも軸方向外側に外側リップを有しており、前記外側リップを、前記内輪の外周面のうちで前記シール溝よりも軸方向外側に外れた部分に近接対向させて、当該部分にラビリンスシールを形成しており、
    前記シールリップは、基端側から先端側に向かう程、前記シール溝の内側壁面に近づく方向に傾斜しており、
    前記シールリップのうち、前記シール溝の内側壁面に全周に亙って摺接した先端縁よりも径方向外方に存在する部分の軸方向内側面に、軸方向に突出した補助シールリップが設けられていると共に、この補助シールリップよりも径方向外方に存在する基端部にくびれ部が設けられており、
    前記補助シールリップの先端縁と前記シール溝の内側壁面とを隙間を介して対向させており、前記シールリングの軸方向外側面が受ける油圧が高くなった場合に、前記くびれ部を起点に前記シールリップを曲げ変形させる事で、前記補助シールリップの先端縁を前記シール溝の内側壁面に摺接させる事を特徴とするシールリング付転がり軸受。
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