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JP6515625B2 - 現金処理装置 - Google Patents

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本発明は、郵便局等の金融機関に設置され、現金の入出金や紙幣の施封等を行う簡易出納機等の現金処理装置に関する。
従来の、規定枚数である100枚の紙幣を施封する施封部を有する紙幣処理装置は、金種別収納庫に収納された施封対象の金種の紙幣を繰出して鑑別部へ搬送し、鑑別部で表裏を鑑別した後に施封部へ搬送して集積し、集積枚数が99枚になったときに、最初に搬送した紙幣が裏向きであれば、100枚目の紙幣をそのまま施封部へ搬送して結束し、最初の紙幣がおもて向きの場合は、鑑別部で裏向きと鑑別された100枚目の紙幣は一時保留部へ搬送して収容し、その後は、搬送された紙幣が鑑別部でおもて向きと鑑別されるまで一時保留部へ収容する処理を続け、搬送された紙幣がおもて向きと鑑別されたときに、その紙幣を100枚目の紙幣として施封部へ搬送し結束して、紙幣束の少なくとも一方が紙幣のおもて面となることを要する中国紙幣の紙幣束を形成している。
また、施封部への搬送路に表裏反転機構をバイパス的に設け、必要に応じて100枚目の紙幣の表裏を反転させて、前記の紙幣束の形成を素早く行うようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開WO2009/118839号(段落0026、0038−0041、0045−0047、第1図、第4図、第5図)
しかしながら、上述した従来の技術は、施封対象の紙幣が中国紙幣の場合は有効であるが、施封対象の紙幣が日本国紙幣の場合は、紙幣束の全ての紙幣を、例えば、おもて面に揃えて結束することが要求されるため、引用文献1の技術を用いた場合は、金種別収納庫からおもて面と鑑別される紙幣が100枚繰出されるまで処理を継続することが必要になり、紙幣束の形成に時間を要するという問題がある。
このため、施封部への搬送路に表裏反転機構をバイパス的に設けると、装置が大型化してしまうという問題がある。
また、紙幣の投入口から投入された紙幣を施封部で結束する場合は、誤って、全ての紙幣を、例えば、裏面に揃えてを投入すると、投入口の紙幣がなくなるまで搬送動作を停止できないと問題がある。
また、表裏反転機構をバイパス的に設けた場合であっても、投入された全ての紙幣に対して表裏反転機構による反転動作を行うことが必要になり、紙幣の施封に時間を要するという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、投入口から投入された紙幣を施封する場合の処理時間を短縮する手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、現金処理装置が、紙幣が投入される投入口が設けられた接客部と、表示画面を有する表示部と、紙幣の表裏を鑑別する鑑別部と、前記鑑別部による表裏の鑑別が、設定された正面とは逆の逆面の場合に、当該紙幣を集積する集積部と、を備え、前記鑑別部により前記逆面と鑑別された紙幣が所定条件となったときは、前記投入口からの紙幣の搬送を停止し、前記投入口に残留する紙幣の表裏を確認して確認後の紙幣の再投入を促す画面を前記表示部の表示画面に表示することを特徴とする。
これにより、本発明は、全ての投入紙幣の繰出前に、紙幣の投入口に残留する投入紙幣の表裏を確認させることができ、全ての投入紙幣が逆面紙幣であった場合と比べて、投入紙幣の施封処理における処理時間を短縮することができるという効果が得られる。
実施例1の現金入出金装置を示す説明図 実施例1の現金入出金装置を示すブロック図
以下に、図面を参照して本発明による現金処理装置の実施例について説明する。
以下に、図1および図2を用いて本実施例の現金入出金装置について説明する。
本実施例の現金処理装置としての現金入出金装置は、郵便局等の金融機関に設置され、郵便局員等の係員が、顧客から受取った現金(紙幣および硬貨)の入金や、顧客に対する現金の出金、顧客の要望に応じた出金紙幣や両替紙幣の施封等を行う簡易出納機であって、図1、図2に示すように、紙幣処理部1、硬貨処理部2、主制御部3、記憶部4、操作表示部6、カードリーダ7、印刷部8等を備えている。
主制御部3は、現金入出金装置の紙幣処理部1や硬貨処理部2等の各部を制御して出金処理や入金処理、施封処理等を実行する。
記憶部4は、主制御部3が実行するプログラムや主制御部3による処理結果等が格納される。
操作表示部6は、LCD等の表示画面と、表示画面に設けたタッチパネル等の入力手段とを備えており、表示画面に、係員が入金処理や出金処理、施封処理等を行うことを指示するための指示ボタン等を表示して係員からの入力を受付ける機能や、装置の状態等を表示する機能等を有している。
カードリーダ7は、係員が携帯する係員カードをパスさせたときに、そのICチップや磁気ストライプに記録されている係員ID等のカード情報を読取る機能を有している。
印刷部8は、プリンタ等を備えており、現金入出金装置による入金処理や出金処理の金額等の取引結果をレシートに印刷して排出する機能を有している。
紙幣処理部1は、図1、図2に示すように、制御部11、紙幣入出金部12、紙幣鑑別部13、紙幣一時保留部14、紙幣収納部15、退避庫16、紙幣リジェクト庫17、施封部18、紙幣搬送路19等で構成される。
制御部11は、記憶エリア11aを有しており、主制御部3からの指令により、紙幣処理部1内の各部を制御して紙幣の搬送や収納、施封等の各種の処理動作を制御する。
制御部11の記憶エリア11aには、紙幣束の形成時に揃える側の面(例えば、おもて面)として予め設定された面(正面(せいめん)という。)が施封面情報として格納される他、施封処理のときに、係員が選択入力した、施封対象の紙幣の金種、正券(正常な紙幣)または損券(汚れや破れ等が存在する紙幣)または正損混合からなる施封種別、および施封対象となる紙幣の汚損レベルである流通度汚損レベル等の施封紙幣情報を格納する施封情報格納エリアが予め確保されている。
また、記憶エリア11aには、施封部18の施封紙幣集積部18aに集積した施封紙幣の集積枚数をカウントするための施封紙幣集積枚数カウントエリア等が予め確保されている。
紙幣入出金部12は、紙幣処理部1の前面側(図1において右側)に設けられた収容枚数が100枚以上の紙幣投入口12aと収容枚数が20〜30枚程度の紙幣リジェクト部12bとを備えており、紙幣投入口12aには、係員が投入した投入紙幣を1枚毎に繰出す繰出機構および、入金処理における入金取消時の返却紙幣、出金処理時に係員へ引渡す出金紙幣を集積する集積機構が設けられている。
集積部としての紙幣リジェクト部12bは、紙幣投入口12aに隣接して設けられており、入金処理時の入金リジェクト紙幣、施封処理時に紙幣鑑別部13で施封面情報として設定された正面とは逆の面(逆面という。)と鑑別された紙幣を搬送する搬送先であって、搬送された紙幣を厚さ方向に積層して集積する集積機構が設けられている。
また、紙幣リジェクト部12bには、集積された紙幣を紙幣投入口12a内に積層された状態のまま搬送する、ローラ対またはベルト対もしくはローラとベルトの組合せで構成された搬送機構が設けられている。
なお、前記搬送機構は、積層された紙幣を1枚毎に繰出して搬送する搬送機構であってもよい。
紙幣鑑別部13は、搬送された紙幣の真偽、正損、金種、表裏等を鑑別して金種別に計数する機能等を有している。
紙幣一時保留部14は、紙幣投入口12aに投入され、紙幣鑑別部13で鑑別、計数された紙幣を集積して一時保留するための集積機構、一時保留した紙幣を1枚毎に繰出す繰出機構が設けられており、施封処理時に紙幣鑑別部13で、係員が選択入力した施封紙幣情報に反する紙幣の一時保留先として機能する。
紙幣収納庫15は、現金入出金装置に着脱可能に装着された金庫であって、出金に用いる金種の紙幣(本実施例では千券、5千券、万券)を金種別に収納する金種別収納庫、つまり、千円紙幣を収納する千券収納庫15a、5千円紙幣を収納する5千券収納庫15b、1万円紙幣を収納する万券収納庫15cを備えており、各金種別収納庫15a〜15cは、それぞれ、入金処理時に紙幣鑑別部13で正券と鑑別され搬送された紙幣を内部に集積する集積機構、出金処理時や施封処理時に収納された紙幣を1枚毎に繰出す繰出機構が設けられている。
退避庫16は、現金入出金装置に着脱可能に装着された金庫であって、千券収納庫15a、5千券収納庫15b、万券収納庫15cに収納された紙幣の枚数を金種別に計数する自動計数処理時に、計数する金種を収納した金種別収納庫15a、15bまたは15cから繰出され、紙幣鑑別部13で鑑別、計数された紙幣を搬送して一時退避させる金庫であって、搬送された紙幣を内部に集積する集積機構、自動計数処理時に一時退避させた紙幣を元の金種別収納庫15a、15bまたは15cに戻すときに紙幣を1枚毎に繰出す繰出機構が設けられている。
紙幣リジェクト庫17は、入金処理時に紙幣一時保留部14から紙幣鑑別部13へ搬送され、または、出金処理時に紙幣収納庫15から紙幣鑑別部13へ搬送され、または、自動計数処理時に紙幣収納庫15から紙幣鑑別部13へ搬送され、紙幣鑑別部13で重送等と鑑別されたリジェクト紙幣の集積先であって、係員によるアクセスが可能なように構成されており、搬送された紙幣を内部に集積する集積機構が設けられている。
施封部18は、搬送された施封対象の紙幣を規定枚数(本実施例では、100枚)厚さ方向に積層して集積する集積機構を有する施封紙幣集積部18a、施封紙幣集積部18aから積層状態のまま搬送された紙幣を結束帯で結束する紙幣結束部18b、結束帯で結束された紙幣束を排出する紙幣束出金口18c等で構成されている。
また、施封紙幣集積部18aは、係員によるアクセスが可能なように構成されている。
紙幣搬送路19は、図1に破線で示す搬送経路によって、紙幣処理部1内の各部の間を接続する搬送路であって、紙幣搬送路19の各分岐部には紙幣の搬送方向を切替える図示しない切替機構が設けられ、紙幣搬送路19の適切な部位には紙幣の通過を検知する図示しない紙幣検知センサ等が設けられている。
硬貨処理部2は、図1、図2に示すように、制御部21、硬貨入出金部22、硬貨鑑別部23、硬貨選別部23a、硬貨一時保留部24、硬貨収納庫25、硬貨リジェクト口26、硬貨出金箱27、硬貨返却箱28等で構成される。
制御部21は、記憶エリア21aを有しており、主制御部3からの指令により、硬貨処理部2の各部を制御して硬貨の搬送や収納等の各種の処理動作を制御する。
硬貨入金部22は、係員が硬貨を一括投入する硬貨投入口22aと、硬貨投入口22aから投入された硬貨を1枚毎に繰出す繰出口が設けられた硬貨繰出部22bとで構成される。
硬貨鑑別部23は、硬貨繰出部22bから繰出された硬貨の真偽、正損、金種等を鑑別して金種別に計数する機能等を有している。
硬貨選別部23aは、硬貨鑑別部23での鑑別結果に基づいて硬貨を搬送しながら選別する搬送路であって、硬貨搬送方向の上流側から図示しないリジェクト口、金種別の選別口が順に配置されており、リジェクト口および各選別口には、それぞれの開口を開閉する選別ゲートが設けられている。
硬貨一時保留部24は、硬貨鑑別部23での鑑別結果に応じて、硬貨選別部23aの該当する選別口の選別ゲートを開作動させて、図示しない金種別の搬送シュートを介して落下させた硬貨を金種別に集積して一時保留すると共に、一時保留した硬貨を硬貨返却箱28や硬貨収納庫25に落下させる構成を有している。
硬貨収納庫25は、現金入出金装置に着脱可能に装着された金庫であって、入金処理時に硬貨鑑別部23で正常貨と鑑別され、硬貨選別部23aを経由して硬貨一時保留部24に一時保留した硬貨で、出金に用いる金種(本実施例では500円、100円、50円、10円、5円、1円)の硬貨を金種別に収納する金種別収納部を備えており、各金種別収納部には、出金処理時に収納している硬貨を1枚毎に繰出す繰出機構が設けられている。
硬貨リジェクト口26は、硬貨鑑別部23で偽硬貨や外国硬貨等と鑑別され、硬貨選別部23aのリジェクト口から図示しない搬送シュートを介して落下させたリジェクト硬貨の集積先であって、集積されたリジェクト硬貨は係員に返却される。
硬貨出金箱27は、現金入出金装置に着脱可能に装着された収納箱であって、出金処理時に、硬貨収納庫25の各収納部から繰出された出金硬貨が集積される。
硬貨返却箱28は、現金入出金装置に着脱可能に装着された収納箱であって、計数処理時の計数済硬貨、入金処理における入金取消時の返却硬貨を、硬貨一時保留部24から図示しない搬送シュートを介して落下させて集積する。
以下に、本実施例の現金入出金装置の紙幣処理部1を用いた紙幣の施封処理について、紙幣投入口12aに投入した投入紙幣を施封部18で施封する場合を例に説明する。
紙幣の施封を行う係員が、携帯している係員カードをカードリーダ7にパスさせると、主制御部3は、カードリーダ7によって係員カードに記録されている係員ID等のカード情報を読取る。
カード情報を読取った主制御部3は、カード情報の係員IDを基に、記憶部4の係員登録情報から該当する係員ID等を抽出し、抽出した係員登録情報の係員IDとカード情報の係員IDとの一致により係員の正当性を判定し、操作表示部6の表示画面に当該係員が操作を許可されている業務の内容を表示したメニュー画面を表示し、係員は、表示されたメニュー画面から「投入紙幣施封」の選択ボタンを押下する。
このように、本実施例の現金入出金装置では、係員の正当性の判定をパスワード等の入力を必要としない運用としている。
選択ボタンの押下により投入紙幣の施封処理の実行を認識した主制御部3は、操作表示部6の表示画面に施封紙幣情報の選択画面を表示し、係員は、操作表示部6によって施封対象の紙幣の金種、施封種別および流通度汚損レベルを選択により入力する。
この選択入力を受付けた主制御部3は、入力された施封紙幣情報を記憶部4に一時保存し、操作表示部6の表示画面に、投入紙幣の施封処理の処理中である旨の文言等を表示した投入紙幣施封処理中画面を表示すると共に、紙幣処理部1の制御部11へ、一時保存した施封紙幣情報を付した投入紙幣の施封処理の実行指令を送信する。
投入紙幣の施封処理の実行指令を受信した制御部11は、実行指令の施封紙幣情報を記憶エリア11aの施封情報格納エリアに格納して紙幣入出金部12の紙幣投入口12aへの紙幣の投入を待って待機し、係員が、施封すべき複数の紙幣を紙幣投入口12aに投入すると、これを認識した制御部11は、紙幣投入口12aの繰出機構により、投入紙幣を1枚ずつ紙幣搬送路19へ繰出して紙幣鑑別部13の搬入端(図1において紙幣鑑別部13の右側の端部)へ搬送し、紙幣鑑別部13によって紙幣の真偽、正損、金種、表裏等を鑑別する。
紙幣鑑別部13による鑑別結果が、偽紙幣や外国紙幣等の偽券の場合、制御部11は当該入金リジェクト紙幣を紙幣搬送路19によって紙幣一時保留部14へ搬送して一時保留する。
鑑別結果が、記憶エリア11aの施封情報格納エリアに格納した施封紙幣情報に反する紙幣の場合、つまり、施封紙幣情報の金種、施封種別および流通度汚損レベルの内のいずれか一つが異なるか、または入力されたレベルを超えている施封対象外の紙幣の場合、制御部11は当該施封対象外紙幣を紙幣一時保留部14へ搬送して一時保留する。
鑑別結果が、施封紙幣の場合、つまり、施封紙幣情報に適合した紙幣であって、記憶エリア11aに格納した施封面情報として設定された正面の紙幣の場合、制御部11は当該施封紙幣を、紙幣鑑別部13の搬出端から紙幣搬送路19によって施封部18の施封紙幣集積部18aへ搬送して集積し、記憶エリア11aの施封紙幣集積枚数カウントエリアによって、施封紙幣集積部18aへ集積した施封紙幣の集積枚数をカウントする。
紙幣の表裏の鑑別結果が、記憶エリア11aに格納した施封面情報として設定された正面とは逆の逆面の場合、制御部11は当該逆面紙幣を、紙幣鑑別部13の搬出端から紙幣搬送路19によって紙幣リジェクト部12bへ搬送して集積する。
そして、紙幣リジェクト部12bに集積された紙幣が、紙幣リジェクト部12bの容量に達した場合は、紙幣投入口12aからの投入紙幣の搬送を一時停止し、紙幣リジェクト部12bに集積した紙幣を積層状態のまま搬送機構によって紙幣投入口12aへ搬送し、紙幣投入口12aに残留している投入紙幣の上方に積層状態のまま集積した後に、紙幣投入口12aからの紙幣の繰出しを再開する。
紙幣リジェクト部12bに集積された紙幣が、紙幣リジェクト部12bの容量に達しない場合に、紙幣投入口12aからの紙幣の繰出しが終了して紙幣の搬送を停止したときは、紙幣リジェクト部12bに集積した紙幣を積層状態のまま搬送機構によって紙幣投入口12aへ搬送し、紙幣投入口12aに積層状態のまま集積した後に、紙幣投入口12aからの紙幣の繰出しを再開する。
この場合の、紙幣リジェクト部12bに集積された紙幣を積層状態のまま紙幣投入口12aへ搬送し、紙幣投入口12aから繰出すことによって、紙幣鑑別部13で逆面紙幣と鑑別された紙幣は表裏が反転された状態、つまり正面の状態で紙幣鑑別部13へ搬送されるため、紙幣鑑別部13では施封紙幣と鑑別され、その施封紙幣は、前記と同様にして、施封部18の施封紙幣集積部18aへ搬送して集積され、集積枚数がカウントされる。
そして、制御部11は、記憶エリア11aの施封紙幣集積枚数カウントエリアのカウント数が規定枚数(本実施例では100枚)に達したとき、つまり施封部18の施封紙幣集積部18aへの集積枚数が規定枚数に達したときに、紙幣投入口12aからの紙幣の繰出を停止し、施封紙幣集積部18aに集積された施封紙幣を積層状態のまま紙幣結束部18bへ搬送して紙幣束を形成し、その紙幣束を紙幣束出金口18cから排出して係員に引渡す。
紙幣束の引渡し後に、施封処理を継続する必要がない場合、つまり係員が操作表示部6によって処理の終了操作を行った場合、制御部11は、紙幣投入口12a内に残留する紙幣の存否、および紙幣一時保留部14に一時保留した入金リジェクト紙幣や施封対象外紙幣の存否を確認し、紙幣一時保留部14に紙幣が存在しない場合であって、紙幣投入口12a内に残留紙幣が存在しない場合は、今回の投入紙幣の施封処理を終了させる。
紙幣一時保留部14に紙幣が存在しない場合であって、紙幣投入口12a内に残留紙幣が存在する場合は、主制御部3へ、紙幣投入口12aの残留紙幣の存在を通知し、この通知を受けた主制御部3は、操作表示部6の表示画面に、紙幣投入口12aの紙幣の取出しを促す旨の文言を表示した残留紙幣取出依頼画面を表示し、係員による受取りを確認して、今回の投入紙幣の施封処理を終了させる。
紙幣一時保留部14に紙幣が存在する場合は、紙幣一時保留部14に存在する紙幣を繰出機構により紙幣搬送路19へ繰出し、紙幣投入口12aへ搬送して紙幣投入口12a内に残留紙幣が存在する場合は、その残留紙幣上に集積し、紙幣投入口12a内に残留紙幣が存在しない場合は、紙幣投入口12a内に直接集積し、紙幣一時保留部14内の全ての紙幣の集積後に、主制御部3へ、紙幣投入口12aへの施封対象外紙幣等の集積を通知し、この通知を受けた主制御部3は、操作表示部6の表示画面に、紙幣投入口12aの施封対象外紙幣等の取出しを促す旨の文言を表示した施封対象外紙幣等取出依頼画面を表示し、係員による受取りを確認して、今回の投入紙幣の施封処理を終了させる。
なお、係員が、操作表示部6によって処理の継続操作を行った場合、制御部11は、上記と同様にして、投入紙幣の施封処理を継続する。
また、制御部11は、記憶エリア11aの施封紙幣集積枚数カウントエリアのカウント数が規定枚数に達していない場合に、紙幣投入口12aの投入紙幣がなくなったときは、主制御部3へ、紙幣投入口12aへの紙幣の追加投入を要する旨を通知し、この通知を受けた主制御部3は、操作表示部6の表示画面に、紙幣投入口12aへの紙幣の追加投入を促す旨の文言を表示した紙幣追加投入依頼画面を表示し、係員が追加投入する紙幣を紙幣投入口12aに投入すると、これを認識した制御部11は、上記と同様にして、投入紙幣の施封処理を継続する。
この場合に、制御部11が主制御部3への通知後に、所定の時間(本実施例では、30秒)経過しても紙幣の追加投入を認識できなかったとき、または係員が操作表示部6によって処理の取消操作を行ったときは、施封部18の施封紙幣集積部18aに集積されている施封紙幣を積層状態のままとし、紙幣一時保留部14に紙幣が存在する場合は、その紙幣を、上記と同様にして、紙幣投入口12aから係員に引渡し、係員による受取りを確認して、今回の投入紙幣の施封処理を終了させる。
この場合に表示される施封対象外紙幣等取出依頼画面には、施封紙幣集積部18aの施封対象紙幣の取出しを促す旨の文言が追加して表示され、係員は施封紙幣集積部18aから積層状態の施封紙幣を手で抜取って受取る。
このような、投入紙幣の施封処理の処理動作中に、制御部11が、紙幣鑑別部13によって、本実施例の所定の条件である、逆面紙幣が所定枚数連続(本実施例では10枚連続)して紙幣リジェクト部12bに搬送されたことを認識したときは、紙幣投入口12aからまだ繰出されていない投入紙幣も逆面紙幣である可能性が高いとして、紙幣投入口12aからの紙幣の搬送を停止し、主制御部3へ、紙幣投入口12aからの紙幣の搬送を停止した旨を通知する。
この通知を受けた主制御部3は、操作表示部6の表示画面に、紙幣投入口12aからの紙幣の搬送を停止した旨と、搬送停止中に紙幣投入口12aの投入紙幣の表裏を確認して確認後の紙幣の再投入を促す旨の文言を表示した紙幣再投入依頼画面を表示し、紙幣再投入依頼画面を視認した係員は、紙幣投入口12aに残留する紙幣の表裏を確認し、紙幣を設定された正面に揃えて紙幣投入口12aに再投入し、これを認識した制御部11は、再投入された紙幣の紙幣投入口12aからの搬送を再開させる。
このようにして、本実施例の投入紙幣の施封処理が実行される。
なお、出金紙幣の施封処理の場合は、係員がメニュー画面から「出金紙幣施封」の選択ボタンを押下すると、現金処理装置の主制御部3は、操作表示部6によって出金金額の入力を受付け、出金紙幣の施封処理の処理中である旨の文言等を表示した出金紙幣施封処理中画面を表示して、受付けた出金金額を付した出金紙幣の施封処理の実行指令を送信し、これを受信した制御部11は、実行指令の出金金額を記憶エリア11aに、施封紙幣情報を施封情報格納エリアに格納し、施封紙幣情報の金種を基に紙幣収納庫15の金種別収納庫を特定してその繰出枚数を算出し、当該金種別収納庫の繰出機構により、出金紙幣を1枚ずつ紙幣搬送路19へ繰出して紙幣鑑別部13の搬入端へ搬送し、紙幣鑑別部13によって紙幣の正損、金種、表裏等を鑑別する。
その後の処理動作は、上記投入紙幣の場合と同様であるので、その説明を省略する。
なお、出金紙幣の施封処理においては、上記した逆面紙幣が所定枚数連続して紙幣リジェクト部12bに搬送されたときの処理動作は実行されない。
このようにして、本実施例の出金紙幣の施封処理が実行される。両替紙幣の出金処理時に施封が必要になった場合も同様である。
以上説明したように、本実施例では、投入紙幣の施封処理において、連続して所定枚数の紙幣の紙幣投入口12aへの搬送が発生した場合に、自動で紙幣投入口12aからの投入紙幣の搬送を一旦停止して、操作表示部6の表示画面に紙幣投入口12aに残留する紙幣の確認後の再投入を促す画面を表示するので、全ての投入紙幣の紙幣投入口12aからの繰出前に、紙幣投入口12aに残留する投入紙幣の表裏を確認させることができ、全ての投入紙幣が逆面紙幣であった場合と比べて、投入紙幣の施封処理における処理時間を短縮することができる。
以下に、本実施例の現金入出金装置の紙幣処理部1における投入紙幣の施封処理について説明する。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、本実施例の出金紙幣の施封処理の処理動作は、上記実施例1の場合と同様であるので、その説明を省略する。
本実施例の制御部11の記憶エリア11aには、上記実施例1と同様の施封面情報が格納されると共に、上記実施例1と同様の施封情報格納エリアおよび施封紙幣集積枚数カウントエリア等が予め確保されている。
本実施例の現金入出金装置の主制御部3、および紙幣処理部1の制御部11による投入紙幣の施封処理における処理動作は、上記実施例1で説明した逆面紙幣が所定枚数連続して紙幣リジェクト部12bに搬送されたときの処理動作を除いて、上記実施例1の場合と同様であるので、その説明を省略する。
投入紙幣の施封処理の処理動作中に、制御部11が、紙幣鑑別部13によって逆面紙幣が所定枚数(本実施例では10枚)連続して紙幣リジェクト部12bに搬送されたことを認識したときは、紙幣投入口12aからまだ繰出されていない投入紙幣も逆面紙幣である可能性が高いとして、主制御部3へ、紙幣投入口12aからの紙幣の搬送を停止するための搬送停止ボタンの表示要求を送信する。
この表示要求を受信した主制御部3は、操作表示部6の表示画面に表示されている投入紙幣施封処理中画面に、前記搬送停止ボタンを追加表示すると共に、紙幣投入口12aからの紙幣の搬送を搬送停止ボタンにより停止して投入紙幣の表裏を確認し、確認後の紙幣の再投入を促す旨の文言を追加表示し、追加表示された文言および搬送停止ボタンを視認した係員が、搬送停止ボタンを押下すると、制御部11は、紙幣投入口12aからの紙幣の搬送を停止し、係員が、紙幣投入口12aに残留する紙幣の表裏を確認し、紙幣を設定された正面に揃えて紙幣投入口12aに再投入すると、これを認識した制御部11は、再投入された紙幣の紙幣投入口12aからの搬送を再開させる。
なお、操作表示部6の表示画面に停止ボタンを表示した場合に、制御部11が主制御部3への表示要求の送信後に、所定の時間(本実施例では、30秒)経過しても係員による搬送停止ボタンの押下を認識できなかったときは、上記実施例1で説明した、紙幣追加投入依頼画面を表示した場合における紙幣の追加投入を認識できなかったときと同様にして、施封紙幣集積部18aに集積されている施封紙幣や、紙幣一時保留部14に存在する紙幣を係員に引渡し、係員による受取りを確認して今回の投入紙幣の施封処理を終了させる。
このようにして、本実施例による投入紙幣の施封処理が実行される。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1と同様の効果に加えて、係員が紙幣投入口12aからの投入紙幣の搬送停止を認識したうえで、投入紙幣の搬送を一旦停止させることができ、紙幣処理部1の突然の停止による混乱を未然に防止することができる。
なお、上記各実施例では、所定の条件は、紙幣鑑別部13で逆面紙幣と鑑別された紙幣が所定枚数連続して紙幣リジェクト部12bに搬送され集積されたことであるとして説明したが、所定の条件を、紙幣鑑別部13で逆面紙幣と鑑別された紙幣が所定枚数(例えば、10枚)紙幣リジェクト部12bに搬送され集積されたこととしてもよい。
この場合は、上記実施例1で説明した、紙幣リジェクト部12bに集積された紙幣が、紙幣リジェクト部12bの容量に達した場合と同様にして、紙幣投入口12aに残留している投入紙幣の上方に、紙幣リジェクト部12bから積層状態のまま搬送した所定枚数の紙幣を集積した後に、紙幣投入口12aからの紙幣の繰出しを再開するようにする。
また、上記各実施例においては、入力手段は、操作表示部6の表示画面に設けたタッチパネルであるとして説明したが、係員が入金処理や出金処理、施封処理等を行うことを指示するための操作キーや、出金金額等を入力するためのテンキー等により構成される入力部を設けるようにしてもよく、入力部とタッチパネルを併用するようにしてもよい。
更に、上記各実施例においては、現金取扱装置は簡易出納機であるとして説明したが、郵便局等に設置される紙幣入金整理装置等に適用することも可能である。
1 紙幣処理部
2 硬貨処理部
3 主制御部
4 記憶部
6 操作表示部
7 カードリーダ
8 印刷部
11、21 制御部
11a、21a 記憶エリア
12 紙幣入出金部
12a 紙幣投入口
12b 紙幣リジェクト部
13 紙幣鑑別部
14 紙幣一時保留部
15 紙幣収納庫
15a〜15c 金種別収納庫
16 退避庫
17 紙幣リジェクト庫
18 施封部
18a 施封紙幣集積部
18b 紙幣結束部
18c 紙幣束出金口
19 紙幣搬送路
22 硬貨入金部
22a 硬貨投入口
22b 硬貨繰出部
23 硬貨鑑別部
23a 硬貨選別部
24 硬貨一時保留部
25 硬貨収納庫
26 硬貨リジェクト口
27 硬貨出金箱
28 硬貨返却箱

Claims (6)

  1. 紙幣が投入される投入口が設けられた接客部と、
    表示画面を有する表示部と、
    紙幣の表裏を鑑別する鑑別部と、
    前記鑑別部による表裏の鑑別が、設定された正面とは逆の逆面の場合に、当該紙幣を集積する集積部と、を備え、
    前記鑑別部により前記逆面と鑑別された紙幣が所定条件となったときは、前記投入口からの紙幣の搬送を停止し、前記投入口に残留する紙幣の表裏を確認して確認後の紙幣の再投入を促す画面を前記表示部の表示画面に表示することを特徴とする現金処理装置。
  2. 請求項1に記載の現金処理装置において、
    前記鑑別部により前記逆面と鑑別された紙幣が所定条件となったときは、前記投入口からの紙幣の搬送を停止するための搬送停止ボタンを前記表示部の表示画面に表示し、前記搬送停止ボタンが押下されたときに、前記投入口からの紙幣の搬送を停止することを特徴とする現金処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の現金処理装置において、
    前記所定条件を、前記鑑別部により前記逆面と鑑別された紙幣が所定枚数連続して前記集積部に集積されたこと、としたことを特徴とする現金処理装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の現金処理装置において、
    前記所定条件を、前記鑑別部により前記逆面と鑑別された紙幣が所定枚数、前記集積部に集積されたこと、としたことを特徴とする現金処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の現金処理装置において、
    前記集積部を、前記接客部に設けたことを特徴とする現金処理装置。
  6. 請求項4に記載の現金処理装置において、
    規定枚数の紙幣を結束して紙幣束を形成する施封部を設け、
    前記設定された正面の紙幣を、前記鑑別部から前記施封部へ搬送して紙幣束を形成することを特徴とする現金処理装置。
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