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JP6501582B2 - 現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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JP6501582B2 JP2015065552A JP2015065552A JP6501582B2 JP 6501582 B2 JP6501582 B2 JP 6501582B2 JP 2015065552 A JP2015065552 A JP 2015065552A JP 2015065552 A JP2015065552 A JP 2015065552A JP 6501582 B2 JP6501582 B2 JP 6501582B2
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Description

本発明は、現像剤容器、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。ここで、画像形成装置とは、例えば、電子写真画像形成方式を用いて記録材に画像を形成する電子写真複写機がある。更に、例えば、レーザービームプリンタ、LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)プリンタ等の電子写真プリンタ、ファクシミリ装置等である。
従来、特許文献1に記載されるように、画像形成装置の内部に着脱される現像剤容器の内部に、収納される現像剤を現像ローラに向かって撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材が設けられる構成が開示される。この文献では撹拌搬送部材が複数使用されている。
また、特許文献2に記載されるように、揺動可能に支持された粉粒体用の担持部材と、該担持部材に振動を与える振動発生装置とを備え、前記担持部材を振動させることにより、該部材に担持された粉粒体を搬送する粉粒体用の搬送装置が開示されている。
特開2002−196585公報 特開昭59−227618公報
しかしながら、特許文献1の構成では、撹拌搬送部材は、回転半径内の現像剤のみを搬送する。このため収納容器の底面を断面円弧状で構成する必要がある。例えば、撹拌搬送部材が届かない収納容器の床面に凸部を形成し、該凸部の領域に現像剤が滞留しないようにする。この凸部はデッドスペースとなるため現像剤の収容容積が減少する。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、現像剤の搬送経路のデッドスペースを低減し、現像剤の搬送方向に直交する方向における偏りを低減することができる現像剤容器を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る現像剤容器の代表的な構成は、開口を有し、現像剤を収容する現像剤容器であって、現像剤を搬送する搬送部材を有し、前記搬送部材は、振動を受ける被振動部を有し、現像剤を前記開口側に搬送する第一の方向と、該第一の方向と直交する第二の方向とがあり、前記被振動部から伝達された振動により前記第一の方向への搬送成分と、前記第二の方向への搬送成分との合力を用いて、前記現像剤を搬送し、前記被振動部から伝達された振動により前記搬送部材に付与される前記第一の方向の最大加速度は、前記被振動部から伝達された振動により前記第一の方向とは反対方向の最大加速度よりも小さく設定されることを特徴とする。
本発明によれば、現像剤の搬送経路のデッドスペースを低減し、現像剤の搬送方向に直交する方向における偏りを低減することができる。
本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着した画像形成装置の構成を示す断面説明図である。 本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジが装着される画像形成装置の第1実施形態の構成を示す断面説明図である。 (a)〜(c)は第1実施形態の現像剤容器の搬送部材を振動させて現像剤を搬送する様子を説明する部分断面図である。 第1実施形態の現像剤容器の搬送部材を振動させた際に作用する現像剤の搬送方向を説明する平面説明図である。 本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジが装着される画像形成装置の第2実施形態の構成を示す断面説明図である。 (a)〜(c)は第2実施形態の現像剤容器の搬送部材を振動させて現像剤を搬送する様子を説明する部分断面図である。 (a)は第2実施形態の現像剤容器の搬送部材を振動させる振動付与部材を構成するカム部材を回転軸方向から見た正面図である。(b)〜(e)は(a)に示すカム部材の外周面の四方向に突設された各当接部を回転軸と直交する方向から見た側面図である。(f)は第2実施形態の現像剤容器の搬送部材を振動させる振動付与部材を構成するカム部材の構成を示す斜視図である。 (a),(b)は第2実施形態の現像剤容器の搬送部材を振動させる振動付与部材を構成するカム部材により現像剤容器の搬送部材を振動させる方向を説明する断面説明図である。 本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジの第3実施形態の構成を示す断面説明図である。
図により本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。ただし、以下の各実施形態に記載した構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等に限定する必要はない。また、以下の説明において、プロセスカートリッジの長手方向とは、像担持体の軸線方向である。また、左右とは記録材の搬送方向において記録材を上から見て左または右を意味する。
また、プロセスカートリッジの上面とは、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着した状態で上方に位置する面であり、下面とは下方に位置する面を意味する。また、現像剤の搬送方向とは、水平方向で且つプロセスカートリッジの長手方向及び該長手方向と直交する方向である。また、現像剤担持体に近づく方向(前方向)が現像剤の搬送方向J1(第一の方向)、現像剤担持体から遠ざかる方向(後方向)が現像剤の反搬送方向J2(第一の方向とは反対方向)である。
先ず、図1〜図4を用いて本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
図1を用いて電子写真方式の画像形成装置100の全体構成について説明する。図1は第1実施形態のプロセスカートリッジBを装着した画像形成装置100の構成を示す断面説明図である。本実施形態の画像形成装置100はレーザービームプリンタに適用した一例である。
図1に示すように、画像形成装置100は、該画像形成装置100本体に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジBを備える。プロセスカートリッジBには、像担持体となる感光ドラム7が設けられている。
また、画像形成装置100は、像露光手段となるレーザスキャナ1から画像情報に基づいたレーザ光1aを図2に示す帯電手段となる帯電ローラ8により一様に帯電された感光ドラム7の表面上に走査露光する。これにより感光ドラム7の表面上に静電潜像が形成される。
その後、図2に示す現像剤担持体となる現像ローラ10dに現像バイアス電圧が印加されることで該現像ローラ10dの表面に担持された現像剤となるトナーが感光ドラム7の表面上に形成された静電潜像に供給されて現像され、トナー像が形成される。
一方、感光ドラム7の表面上にトナー像を形成する動作と同期して記録材2が図1に示す給送カセット3aからピックアップローラ3bにより繰り出される。記録材2の一例としては、紙、OHP(Over Head Projector)に使用される透明なシートからなるOHT(Over Head Transparency)シート、布等が適用出来る。そして、該ピックアップローラ3bに圧接された分離部材3cとの協働により記録材2が一枚ずつ分離給送される。
ピックアップローラ3bと分離部材3cとの協働により一枚ずつ分離給送された記録材2は、搬送ローラ20,21により順次搬送されて一旦停止しているレジストローラ22に先端部が突き当たる。そして、該記録材2の腰の強さにより該記録材2の先端部がレジストローラ22のニップ部に沿って付き当てられて斜行が矯正される。
その後、感光ドラム7の表面上に形成されたトナー像と位置合わせして記録材2がレジストローラ22により挟持搬送される。そして、該記録材2が搬送ガイド3f1に沿ってプロセスカートリッジBに設けられた感光ドラム7と、転写手段となる転写ローラ4とが対向する転写ニップ部Tに搬送される。
そして、転写ローラ4に転写バイアス電圧が印加されて感光ドラム7の表面上に形成されたトナー像が転写ニップ部Tに搬送された記録材2に転写される。トナー像が転写された記録材2は、搬送ガイド3f2に沿って定着手段となる定着装置5に搬送される。
定着装置5は、駆動ローラ5aと、ヒータ5bを内蔵すると共に支持体5cによって回転可能に支持された筒状シートで構成された定着回転体5dとを有して構成されている。そして、定着回転体5dと、駆動ローラ5aとの定着ニップ部を通過する記録材2に熱及び圧力を印加して該記録材2にトナー像が加熱定着される。
定着装置5によりトナー像が加熱定着された記録材2は、搬送ローラ23により排出ローラ3dに搬送される。排出ローラ3dは、トナー像が定着された記録材2を排出部6に排出する。このように画像形成装置100は現像剤(トナー)を用いて記録材2に画像形成する。
図1に示す制御手段となるコントローラ50は、画像形成装置100本体内に設けられる各種の機器の駆動を制御する。本実施形態のコントローラ50は、詳しくは後述する振動付与部材13の駆動を制御する。
<プロセスカートリッジ>
次に図2を用いてプロセスカートリッジBの構成について説明する。図2はプロセスカートリッジBの構成を示す断面説明図である。図2に示すように、本実施形態のプロセスカートリッジBは、トナー像(現像剤像)を担持する像担持体としての感光ドラム7と、少なくとも一つの画像形成プロセス手段を備えて構成される。
画像形成プロセス手段は、感光ドラム7の表面を帯電させる帯電手段となる帯電ローラ8、感光ドラム7の表面上に形成された静電潜像を現像する現像手段となる現像ユニット10がある。更に、トナー像を転写した後に感光ドラム7の表面上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段となるクリーニングブレード11a等がある。
図2に示すドラムユニット11は、感光ドラム7を回転可能に支持するドラム枠体11dを有する。更に、ドラム枠体11dには、クリーニングブレード11aが設けられる。更に、ドラム枠体11dには、帯電ローラ8が回転可能に設けられている。更に、ドラム枠体11dには、除去トナー収容部11cと、掬(すく)いシート11bが設けられる。
現像ユニット10は、現像ローラ10dを回転可能に支持する現像枠体10f1を有する。現像枠体10f1には、現像室10iが設けられる。
現像剤となるトナーを収納する現像剤容器14は、枠部材14aと、現像剤となるトナーを載置して搬送する板状の搬送部材となる現像剤搬送板14bとを有する。枠部材14aと、現像剤搬送板14bとは、現像剤容器14の外郭をなす。また、搬送部材となる現像剤搬送板14bは、現像剤となるトナーを搬送するための駆動(振動)を受け、該現像剤搬送板14bに駆動(振動)を伝える被振動部14b1を有する。被振動部14b1は、現像剤搬送板14bの下方に位置している。
現像剤容器14は、更に、該現像剤容器14から現像剤となるトナーを排出する開口19を備えた開口部材14cを有する。更に、枠部材14aと、開口部材14cと、現像剤搬送板14bとを連結する可撓性を有する連結部材14dとを有して構成される。可撓性を有する連結部材14dは、現像剤搬送板14bの全周に亘って設けられる。連結部材14dは、搬送部材となる現像剤搬送板14bが現像剤を開口19側(開口側)に向かって搬送する際に、伸縮又は揺動する。
搬送部材となる現像剤搬送板14bと、連結部材14dと、開口部材14cと、枠部材14aとにより現像剤を収容する現像剤収容部(収容部)14tを構成している。図2からも分かるように、搬送部材となる現像剤搬送板14bが現像剤収容部14tの底部を構成している。そのため別途、底部を構成する部材を設ける必要がない。搬送部材となる現像剤搬送板14bは、開口19の下端部19b側(下端部側)に設けられている。19aは開口19の上端部である。
現像剤容器14は、現像剤収容部14t内に現像剤(トナー)を収容する。現像剤容器14は、現像ユニット10に対して開口部材14cを連結させて接続し、開口部材14cの開口19を介して、現像ユニット10の現像室10iと現像剤容器14の現像剤収容部14tとが連通する。本実施形態のプロセスカートリッジBは、ドラムユニット11と現像ユニット10と現像剤容器14とを有して構成される。
<画像形成プロセス>
次に、図1及び図2を用いてプロセスカートリッジBの画像形成プロセスについて説明する。図2において、先ず、感光層を有する感光ドラム7を回転し、帯電手段である帯電ローラ8に帯電バイアス電圧を印加して感光ドラム7の表面を一様に帯電する。
その後、図1に示すレーザスキャナ1から出射された画像情報に基づいたレーザ光1aをプロセスカートリッジBのドラム枠体11dに設けられた露光開口9bを通して一様に帯電した感光ドラム7の表面に露光走査する。これにより該感光ドラム7の表面に静電潜像を形成する。
その後、現像ユニット10(現像装置)に設けられた現像ローラ10dに現像バイアス電圧を印加し、該現像ローラ10dの表面に担持された現像剤(トナー)を感光ドラム7の表面に形成された静電潜像に供給する。これにより感光ドラム7の表面に形成された静電潜像が現像されてトナー像として可視像化される。
現像ユニット10は、現像剤を担持する現像剤担持体としての現像ローラ10dを回転可能に支持している。本実施形態では、図2に示すように、現像剤の搬送方向上流から下流に向けて(図2の右から左に向けて)搬送部材となる現像剤搬送板14b、連結部材14d、開口19、現像剤担持体となる現像ローラ10dの順に配置されている。
現像ローラ10dの回転と共に現像ブレード10eによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を該現像ローラ10dの表面に形成する。感光ドラム7の表面上の静電潜像に現像ローラ10dの表面に担持されたトナーを転移させることによって感光ドラム7の表面上にトナー像を形成して可視像化する。
その後、図1に示す転写ローラ4に感光ドラム7の表面上のトナー像と逆極性の転写バイアス電圧を印加する。これにより感光ドラム7の表面上のトナー像を記録材2に転写する。トナー像が記録材2に転写された後の感光ドラム7の表面上に残留したトナーは、図2に示す固定部11hでドラム枠体11dに固定されたクリーニング手段となるクリーニングブレード11aによって掻き落とされる。更に、掬(すく)いシート11bによって掬(すく)い取られて除去トナー収容部11cに回収される。
<現像剤搬送装置>
次に図1〜図4を用いて現像剤搬送装置200の構成について説明する。図2は現像剤搬送装置200の構成を示す断面説明図である。図3は図2の部分断面図である。図4は現像剤搬送装置200の現像剤搬送板14bを上方から見た平面説明図である。図2に示すように、現像剤搬送装置200は、現像剤容器14を有する。現像剤容器14は、枠部材14a、現像剤搬送板14b、開口部材14c及び連結部材14dを有して構成される。
更に、現像剤搬送装置200は、現像剤搬送板14bの下面に被振動部14b1が突出して設けられる。被振動部14b1には、該現像剤搬送板14bに対して図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1(第一の方向)に沿って加速度a1が付与される。更に、被振動部14b1には、該現像剤搬送板14bに対して図3(c)に示す第一の方向とは反対方向となる現像剤の反搬送方向J2に沿って加速度a2が付与される。加速度a1,a2は往復の加速度である。
更に、被振動部14b1には、該現像剤搬送板14bに対して図4に示すように、現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4(第二の方向)に沿ってそれぞれ往復の加速度a3,a4が付与される。
これにより図8(a)に示して後述するように、本実施形態においても現像剤の搬送方向J1(第一の方向)と、該現像剤の搬送方向J1(第一の方向)に対して直交する方向J3(第二の方向)とを合成した方向J5に加速度a5を付与する。更に、図8(b)に示す現像剤の搬送方向J1(第一の方向)と、該現像剤の搬送方向J1(第一の方向)に対して直交する方向J4(第二の方向)とを合成した方向J6に加速度a6を付与する。これらの加速度a5,a6を交互に繰り返し付与する。
これにより振動方向が互いに直交する第一、第二の圧電素子の振動が被振動部14b1を介して現像剤搬送板14bに伝達される。その振動により現像剤の搬送方向J1(第一の方向)への搬送成分と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4(第二方向)への搬送成分との合力を用いて現像剤を搬送する。
圧電素子により構成される振動付与部材13の凹部13a内には、該被振動部14b1が着脱可能に嵌入される。圧電素子により構成される振動付与部材13は以下の方向に沿ってそれぞれ振動する。
該被振動部14b1を現像剤の搬送方向J1(第一の方向)、反搬送方向J2(第一の方向とは反対方向)に沿って振動する。更に、現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4(第二の方向)に沿ってそれぞれ振動する。
制御手段となるコントローラ50により図3(a)〜(c)に示す直流電源44a,44bが制御される。振動付与部材13として構成される一対の圧電素子43a,43bのそれぞれの両端部に設けられた電極に以下の電圧が印加される。コントローラ50により該直流電源44a,44bを所定のタイミングでON/OFFさせた電圧が印加される。すると、そのスイッチング周波数に応じて圧電素子43a,43bに機械的な歪みが生じる。
これにより一対の圧電素子43a,43bからなる振動付与部材13が振動する。その振動が被振動部14b1に伝達される。これにより該被振動部14b1を図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に沿って振動させる。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に沿って振動させる。更に、図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に沿ってそれぞれ振動させる。圧電素子43a,43bは、電歪振動子や磁歪振動子を用いることが出来る。
本実施形態では、図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とに振動する図2及び図3(a)〜(c)に示す第一の圧電素子43a,43bが設けられる。更に、図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に振動する図示しない第二の圧電素子が設けられる。
図2に示すように、画像形成装置100本体側には、プロセスカートリッジBが装着される受け部100aが設けられており、該受け部100aには、振動付与部材13が設けられる凹部100bが形成されている。凹部100bには、支持部17a,17bが立設されており、該支持部17a,17bにはホルダ部12の両側に一端が固定された一対の圧電素子43a,43bの他端が固定されている。
図2に示すプロセスカートリッジBを画像形成装置100本体に設けられた受け部100aに装着すると以下の通り位置決めされる。図3(a)〜(c)に示すように、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1がホルダ部12の凹部12a内に嵌入される。
本実施形態では、図2に示す現像剤の搬送方向J1に沿って現像剤搬送板14bの下面に突出された被振動部14b1の両側にホルダ部12を介して配置された一対の圧電素子43a,43bにより該被振動部14b1を振動させる構成とした。
図3(a)〜(c)に示すように、現像剤搬送板14bの下面に突出された被振動部14b1は以下の通りである。画像形成装置100本体側に設けられた振動付与部材13に図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とに往復移動可能に設けられたホルダ部12の凹部12a内に嵌入されている。
各圧電素子43a,43bの両端面に設けられた電極には、各直流電源44a,44bがそれぞれ電気的に接続されている。そして、各直流電源44a,44bから各圧電素子43a,43bの両端面に制御手段となる図1に示すコントローラ50により所定のタイミングでON/OFFされる直流電圧が印加される。
各圧電素子43a,43bは、各直流電源44a,44bから直流電圧を印加することにより伸び、直流電圧の印加を切ることで元の大きさに縮む弾性部材(圧電素子)により構成されている。各直流電源44a,44bから各圧電素子43a,43bに印加する直流電圧と、その印加タイミングを適宜制御する。これにより現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1(往路)に移動する加速度a1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2(復路)に移動する加速度a2との間に加速度差(a1<a2)を発生させることが出来る。
例えば、各圧電素子43a,43bに印加する直流電圧を500V程度とし、電圧波形を周波数が60Hz程度の矩形波とする。直流電源44bから圧電素子43bに印加する直流電圧よりも直流電源44aから圧電素子43aに印加する直流電圧を大きく設定する。これにより現像剤搬送板14bを現像剤の搬送方向J1に移動する加速度a1と、現像剤の反搬送方向J2に移動する加速度a2との間に加速度差(a1<a2)を発生させることができる。
更に、図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に振動する図示しない第二の圧電素子や直流電源も同様に構成されている。
ここで、現像剤搬送板14b上(搬送部材上)に載置された現像剤(トナー)を搬送する方向は、図2に示す現像剤収容部14tから現像室10iに向かう第一の方向となる現像剤の搬送方向J1(図2の右から左方向)である。
開口部材14cには、現像剤容器14の現像剤収容部14tに収容された現像剤(トナー)を、図2に示す現像剤の搬送方向J1に向けて現像ローラ10dに供給するための開口19が形成されている。
図1に示すように、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着された状態において、現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bが略水平に配置されるように設定されている。
<搬送部材>
次に、板状の搬送部材となる現像剤搬送板14bの構成について説明する。現像剤搬送板14bは、現像剤(トナー)の下側に配置され、現像剤(トナー)を搬送するための板状の部材である。現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の底面を形成している。更に、現像剤搬送板14bの下面には、振動付与部材13の振動が伝達される被振動部14b1が突出して設けられている。本実施形態の現像剤搬送板14bの材質は、厚み1.5mm程度のポリスチレン(PS;Polystyrene)を使用した。
<連結部材>
また、図2に示すように、搬送部材となる現像剤搬送板14bと、可撓性を有する連結部材14dと、開口部材14cと、現像剤容器14の枠部材14aと、によって現像剤を収容する収容部となる現像剤収容部14tを構成している。現像剤搬送板14bの全周は、可撓性を有する連結部材14dにより揺動可能に支持されている。これにより現像剤搬送板14bは、現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2と、現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4(第二の方向)とに沿って揺動可能に接続される。本実施形態の連結部材14dの材質は、可撓性を有する厚み300μm程度のシリコーンゴムを使用した。
<現像剤搬送作用>
次に、現像剤搬送装置200の現像剤搬送作用について説明する。本実施形態では、一対の圧電素子43a,43b等により構成される振動付与部材13を画像形成装置100本体側に設けている。図2及び図3(a)〜(c)に示すように、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着された状態において以下の通りである。プロセスカートリッジBに設けられた現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1が画像形成装置100本体に設けられた振動付与部材13のホルダ部12の凹部12a内に嵌入される。
そして、コントローラ50により直流電源44a,44bが制御される。該直流電源44a,44bにより振動付与部材13を構成する圧電素子43a,43bの両端部に設けられた電極に直流電圧が所定のタイミングで印加される。これにより一対の圧電素子43a,43bからなる振動付与部材13が所定の周波数で振動し、該振動付与部材13の振動が被振動部14b1を介して現像剤搬送板14bに伝達される。
これにより現像剤搬送板14bに対して図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とにそれぞれ往復の加速度a1,a2が付与される。更に、図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に沿ってそれぞれ往復の加速度a3,a4が付与される。そして、該現像剤搬送板14bが現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2と、現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に沿って振動する。
本実施形態において、現像剤(トナー)の搬送は、現像剤搬送板14bに対して図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に与える最大加速度a1(max)を考慮する。そして、該最大加速度a1(max)を図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に与える最大加速度a2(max)よりも小さくなるように設定する。これにより現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)を図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に搬送することができる。
一方、図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4(現像ローラ10dの長手方向)の振動は、往復で略対称となる加速度a3,a4を与える。これにより現像剤(トナー)を特定方向に搬送せずに図4の左右方向(現像ローラ10dの長手方向)に均すことが出来る。
画像形成装置100本体に対するプロセスカートリッジBの着脱操作に応じて以下の通りである。該画像形成装置100本体に設けた振動付与部材13のホルダ部12の凹部12aに対して以下の通りである。プロセスカートリッジBに設けた現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1が脱離可能に嵌入される。
本実施形態の現像剤搬送装置200は、現像ユニット10の現像枠体10f1と、現像剤容器14とが開口部材14cを介して一体的に連結されている。現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bは、可撓性を有する連結部材14dにより揺動自在に支持される。該現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1を振動付与部材13により振動させる。
現像剤搬送板14bは、図2及び図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に加速度a1を付与して振動させる。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に加速度a2を付与して振動させる。加速度a1,a2は往復の加速度である。更に、図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に往復の加速度a3,a4を付与して振動させる。
これにより特許文献1のように現像剤容器の内部に現像剤(トナー)を搬送する部材を設けた構成と比較して、現像剤収容部14t内の容積が向上する。また、特許文献2のようにアームが弾性変形して受皿を揺動させる構成と比較して、揺動スペースが低減できる。
<振動時の現像剤の搬送方向の挙動>
次に、現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)の搬送方向の挙動について説明する。先ず、図3(a)〜(c)を用いて現像剤搬送装置200の動作について説明する。振動付与部材13の振動によって被振動部14b1を介して図2に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2は以下の位置を往復移動する。
図3(a)に示す現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1を停止状態の振動付与部材13のホルダ部12の凹部12a内に嵌入して取り付ける。このとき、連結部材14dは、伸縮や揺動しない自然状態である。そのときの初期位置14b2Bから以下の位置を往復移動する。
振動付与部材13の振動によって被振動部14b1を介して図2に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2が図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に最も移動した最大移動位置14b2Aに移動する。このとき、連結部材14dは、縮んだ状態である。更に、図3(c)に示す現像剤の搬送方向J1とは反対方向となる現像剤の反搬送方向J2に最も移動した最大移動位置14b2Cに移動する。このとき、連結部材14dは、伸びた状態である。現像剤搬送板14bは、これらの間を往復移動可能に構成されている。現像剤搬送板14bの図3(a)〜(c)に示す往復移動に応じて連結部材14dは揺動する。
<現像剤の搬送方向の加速度設定>
振動付与部材13の振動が伝達された被振動部14b1から現像剤搬送板14bに付与される図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は以下の通りである。該被振動部14b1から現像剤搬送板14bに付与される現像剤の搬送方向J1とは反対方向となる図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定されている。
振動付与部材13により振動される現像剤搬送板14bの図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)は以下の通り設定される。該現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)が該現像剤搬送板14bの表面上を滑ることができる大きさの最大加速度a2(max)に設定される。
これにより現像剤搬送板14bが図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動する際に該現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)は、自身の慣性力により該現像剤搬送板14bの表面上を滑る。即ち、現像剤搬送板14bから見れば該現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)は、相対的に該現像剤搬送板14b上を図3(c)の左側に移動することになる。
一方、振動付与部材13により被振動部14b1を介して振動される現像剤搬送板14bの図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は以下の通りである。図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定する。この場合は、該現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)は、該現像剤搬送板14bの表面上を滑ることなく、該現像剤搬送板14bと一体的に移動する。
このような振動を繰り返すことで、該現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)は、該現像剤搬送板14bの表面上を図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に搬送される。
<現像剤の滑動条件>
次に、現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)が該現像剤搬送板14bの表面上を滑る条件について説明する。現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)が該現像剤搬送板14bの表面上を滑る条件は以下の通りである。該現像剤搬送板14bの表面と、現像剤(トナー)との間の静止摩擦係数をμ0、重力加速度をg、該静止摩擦係数μ0と重力加速度gとの積を{μ0×g}とする。
現像剤搬送板14bの表面上に現像剤(トナー)を載せる。その状態で、振動付与部材13の振動によって、被振動部14b1を介して該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に沿って往復移動させる。その際の加速度aを{μ0×g}よりも大きくなるように設定する。
或いは、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に沿って往復移動させる加速度aを{μ0×g}よりも大きくなるように設定する。或いは、図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に沿って往復移動させる加速度aを{μ0×g}よりも大きくなるように設定する。これにより現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)が該現像剤搬送板14bの表面上を滑る。
<現像剤の搬送性能>
次に、振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる最大加速度a1(max)を考慮する。更に、振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる最大加速度a2(max)を考慮する。更に、現像剤搬送板14bの表面と現像剤(トナー)との間の静止摩擦係数μ0と重力加速度gとの積である{μ0×g}を考慮する。これらの関係と、該現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)の搬送性能について説明する。
<現像剤を搬送可能な加速度条件>
振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる最大加速度a1(max)を考慮する。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる最大加速度a2(max)を考慮する。そして、最大加速度a1(max)と最大加速度a2(max)との関係は以下の通りである。現像剤搬送板14bの表面と現像剤(トナー)との間の静止摩擦係数μ0と重力加速度gとの積{μ0×g}を用いて以下の数1式で表わされる場合がある。
[数1]
{μ0×g}<a1(max)<a2(max)
前記数1式で表わされる場合は、振動付与部材13の振動によって現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に最大加速度a1(max)で移動させる。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に最大加速度a2(max)で移動させる。その際に、現像剤搬送板14bを図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる。そのときには、該現像剤搬送板14bの表面上を滑る現像剤(トナー)は、相対的に該現像剤搬送板14bの表面上を図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動する。
即ち、現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)は、現像剤搬送板14bの表面上を図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1にも図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2にも移動する。この場合は、前記数1式に示すように、{a1(max)<a2(max)}に設定している。
このため現像剤搬送板14bから見た現像剤(トナー)の相対的な移動距離(現像剤搬送板14bの表面上を現像剤(トナー)が滑る距離)は以下の通りである。該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させたときと比べて、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させたときの方が長くなる。
従って、前記数1式に示すように、{a1(max)<a2(max)}に設定した場合は以下の通りである。振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる最大加速度a1(max)を加える。更に、振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる最大加速度a2(max)を加える。
そして、該現像剤搬送板14bに図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる最大加速度a1(max)と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる最大加速度a2(max)とを繰り返し加える。これにより現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)を図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させることができる。
<現像剤搬送量を増大する加速度条件>
振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる最大加速度a1(max)を考慮する。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる最大加速度a2(max)を考慮する。そして、最大加速度a1(max)と最大加速度a2(max)との関係は以下の通りである。現像剤搬送板14bの表面と現像剤(トナー)との間の静止摩擦係数μ0と重力加速度gとの積{μ0×g}を用いて以下の数2式で表わされる場合がある。
[数2]
a1(max)<{μ0×g}<a2(max)
前記数2式で表わされる場合は、振動付与部材13の振動によって現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる際に、{μ0×g}よりも小さい最大加速度a1(max)を付与する。これにより現像剤(トナー)が現像剤搬送板14bの表面上を相対的に図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動することはない。
そして、現像剤搬送板14bを図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる際に、{μ0×g}よりも大きい最大加速度a2(max)を付与する。これにより現像剤(トナー)が現像剤搬送板14bの表面上を相対的に図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動する。
つまり、現像剤搬送板14bが図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とに一往復で移動する軌跡(距離)が同じであっても以下の通りである。振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる最大加速度a1(max)を考慮する。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる最大加速度a2(max)を考慮する。そして、最大加速度a1(max)と最大加速度a2(max)とを前記数2式に示すように設定する。
これにより現像剤搬送板14bが図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とに移動する。その一往復において、該現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)を図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に搬送する量(距離)を増やすことができる。
<現像剤を搬送できない加速度条件>
一方、振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bを図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に移動させる最大加速度a1(max)を考慮する。更に、図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動させる最大加速度a2(max)を考慮する。そして、現像剤搬送板14bの表面と現像剤(トナー)との間の静止摩擦係数μ0と重力加速度gとの積{μ0×g}を用いて以下の数3式で表わされる場合がある。
[数3]
a1(max)<a2(max)<{μ0×g}
前記数3式で表わされる場合は、振動付与部材13の振動によって現像剤搬送板14bの表面上を現像剤(トナー)が滑ることは無い。このため現像剤(トナー)は搬送されない。即ち、振動付与部材13の振動によって図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に現像剤搬送板14bが移動する。
そのとき、該現像剤搬送板14bの表面上を現像剤(トナー)が滑る。そのように、振動付与部材13の振動によって該現像剤搬送板14bが図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に移動する最大加速度a2(max)を以下の数4式に示すように設定する必要がある。
[数4]
{μ0×g}<a2(max)
現像剤搬送板14bの表面と現像剤(トナー)との間の静止摩擦係数μ0は以下の通りである。該現像剤搬送板14bの表面上に現像剤(トナー)を載せて該現像剤搬送板14bの表面を水平面に対して傾斜角度θだけ傾ける。その際に、現像剤(トナー)が該現像剤搬送板14bの表面上を滑り落ちる際の水平面と現像剤搬送板14bの表面とが成す傾斜角度θを用いて以下の数5式により算出できる。
[数5]
μ0=tanθ
このとき、現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)は、該現像剤搬送板14bの表面と現像剤(トナー)との界面で発生する滑りと、現像剤(トナー)同士の界面で発生する滑りにより該現像剤搬送板14bの表面上から滑り落ちる。
即ち、振動付与部材13によって振動する現像剤搬送板14bの表面に対して現像剤(トナー)が滑るというのは以下の通りである。該現像剤搬送板14bの表面と現像剤(トナー)との界面で発生する滑りに限定されるものではない。他に、該現像剤搬送板14bの表面よりも上方の現像剤(トナー)同士の界面で発生する滑りも含まれる。
本実施形態の振動付与部材13によって振動する現像剤搬送板14bにより該現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)が図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に搬送される。本実施形態では、振動付与部材13の振動周波数は20Hzである。図3(b),(c)に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2の最大移動位置14b2Aと、最大移動位置14b2Cとの差で表わされる該現像剤搬送板14bの先端部14b2の移動距離L1+L2は3mm程度に設定される。
<現像ローラの長手方向における現像剤の均し作用>
次に、図4を用いて現像ローラ10dの長手方向における現像剤の均し作用について説明する。本実施形態の現像剤搬送板14bは、振動付与部材13によって図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4にも往復振動する。現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)の図2の現像ローラ10dの長手方向における振動動作と均し作用は以下の通りである。
振動付与部材13の振動により現像剤搬送板14bが図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4に振動する。それ以外は、図2及び図3(b)に示して前述した現像剤の搬送方向J1と、図2及び図3(c)に示して前述した現像剤の反搬送方向J2の搬送動作時と同様であるため重複する説明は省略する。
振動付与部材13の振動により現像剤搬送板14bには、図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3の最大加速度a3(max)が与えられる。更に、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3とは反対方向となる方向J4の最大加速度a4(max)が与えられる。
本実施形態の振動付与部材13の図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4の振動周波数は20Hzである。また、現像剤搬送板14bの図4に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向J3,J4の移動距離L(振幅)は3mm程度である。
<現像剤を均す加速度条件>
振動付与部材13が現像剤搬送板14bに付与する図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3の最大加速度a3(max)は以下のように設定する。振動付与部材13が現像剤搬送板14bに付与する方向J4の最大加速度a4(max)と略同じになるように設定する。
そして、各最大加速度a3(max),a4(max)は、現像剤搬送板14b上を現像剤(トナー)が滑る加速度に設定している。このような加速度設定により現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)は、図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4の両方向に滑りながら広がり、現像ローラ10dの長手方向(図4の左右方向)に均らされる。
本実施形態の振動付与部材13の振動動作タイミングは、現像剤担持体となる現像ローラ10dの動作タイミングと同期させている。また、図4に示す現像剤の搬送方向J1と反搬送方向J2と、図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4とのそれぞれの振動動作は以下の通りである。
図4に示す現像剤の搬送方向J1と反搬送方向J2との振動を1秒実施した後、図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4との振動を1秒実施する。更にこれ等を交互に切り替えて繰り返し実施する。
本実施形態では、図4に示す現像剤の搬送方向J1と反搬送方向J2と、図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4とのそれぞれの振動動作時間比を1:1とした。これらの振動動作時間比は、現像剤担持体となる現像ローラ10dに供給する現像剤(トナー)の量、或いは、現像ローラ10dの長手方向における現像剤(トナー)の均しの必要性等を考慮して適宜設定することができる。
本実施形態では、振動付与部材13により振動される現像剤搬送板14bの図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)を以下の通り設定する。図3(c)に示す現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定する。これにより現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)を図3(b)に示す現像剤の搬送方向J1に搬送することが出来る。
更に、図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4との振動は、往復で略対称となる加速度a3,a4を与える。これにより現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)を特定方向に搬送せずに図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4とに均すことができる。その結果、現像剤容器14内で現像剤(トナー)が図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4との何れかに偏ってしまうことも無い。
現像剤搬送板14bの材質は、ポリスチレンに限定される必要はない。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET;Polyethylene Terephthalate)、ポリエチレン(PE;Polyethylene)、ポリプロピレン(PP;Polypropylene)が適用出来る。
更に、現像剤搬送板14bの材質として、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS;Acrylonitrile Butadiene Styrene copolymer)樹脂が適用出来る。更に、ポリカーボネート(PC;polycarbonate)、ポリアセタール(polyacetal;ポリオキシメチレン(POM;Polyoxymethylene))等の一般的なプラスチック材料が適用可能である。
可撓性を有する連結部材14dの材質は、シリコーンゴムに限定される必要はない。例えば、アクリルゴム、天然ゴム、ブチルゴム等の一般的なエラストマ材料が適用出来る。更に、ポリプロピレン(PP;Polypropylene)、ポリエチレン(PE;Polyethylene)、ナイロン(商品名)等のポリアミド系繊維が適用出来る。更に、アルミニウム箔、フィルム、紙等も適用可能である。
本実施形態によれば、現像剤収容部14tの内部のデッドスペースが低減され、該現像剤収容部14tの内部における現像剤(トナー)の搬送性能が向上する。即ち、現像剤容器14の底面を構成する水平方向に延びた現像剤搬送板14bを被振動部14b1を介して振動付与部材13により振動させる。これにより現像剤収容部14t内の現像剤(トナー)を開口19へ向けて搬送する。これにより現像ローラ10dに安定した現像剤(トナー)の供給を行うことができる。また、現像剤の搬送経路のデッドスペースを低減できる。
更に、図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4における現像剤(トナー)の偏りを低減することができ、現像剤担持体となる現像ローラ10dの長手方向において現像剤(トナー)を均一に搬送することができる。
また、現像ローラ10dの長手方向において現像剤(トナー)を均一に均す作用も持たせる。これにより現像剤容器14内で現像剤(トナー)が現像ローラ10dの長手方向の何れか一方に偏ってしまうことが無い。これにより現像剤容器14は最小限の容積で良好な現像剤(トナー)の搬送を実現することができる。
次に、図5〜図8を用いて本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
前記第1実施形態では、現像剤容器14内の現像剤(トナー)を載置する現像剤搬送板14bを現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2と、現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4とに振動させる。このような振動付与部材13を圧電素子により構成した。
本実施形態では、図5〜図8に示すように、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1,14b3を以下の通り構成した。更に、図5及び図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1に沿って振動させる振動付与部材13を以下の通り構成した。被振動部14b1を周期的に図5及び図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1に押圧するカム部材15を有する。
本実施形態のカム部材15は、図7(a)〜(f)に示すように、回転軸15eに対して所定の傾斜角度α,βを有して突出された複数の当接部15a〜15dを有する。そして、該カム部材15の周方向に沿って隣設される当接部15aと当接部15bとのそれぞれの傾斜角度α,βは、回転軸15eに対して互いに反対方向に傾斜している。
更に、当接部15bと当接部15cとのそれぞれの傾斜角度α,βは、回転軸15eに対して互いに反対方向に傾斜している。更に、当接部15cと当接部15dとのそれぞれの傾斜角度α,βは、回転軸15eに対して互いに反対方向に傾斜している。更に、当接部15dと当接部15aとのそれぞれの傾斜角度α,βは、回転軸15eに対して互いに反対方向に傾斜している。
更に、カム部材15の当接部15a〜15dが被振動部14b1から離間した際に図5及び図6(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に付勢するコイルバネからなる付勢部材16a,16bを有して構成される。図6(c)に示す現像剤の反搬送方向J2は、図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1とは反対方向である。
本実施形態では、図1に示す制御手段となるコントローラ50により図示しない駆動源となるモータが駆動制御される。そして、そのモータにより図5及び図6(a)〜(c)に示すカム部材15が回転駆動される。そして、図6(a)〜(c)に示すように、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1に対して該カム部材15の各当接部15a〜15dが所定の周期で当接して押圧する。該カム部材15の各当接部15a〜15dは、該カム部材15の径方向で90度ずつずれた四方向に該カム部材15の回転軸15eに対して所定の傾斜角度α,βを有して突出されている。
一方、現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b3に対して該被振動部14b3の両側に設けられた付勢部材16a,16bの伸長力と引っ張り力(付勢力)が作用する。そして、図5に示す現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とにそれぞれ付勢する。
カム部材15が図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転する。これにより該カム部材15の回転軸15eに対して所定の傾斜角度α,βを有して突出された当接部15a〜15dが現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1に当接する。これにより該被振動部14b1は、該カム部材15の回転軸15eに対して傾斜した当接部15a〜15dに沿って現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4にも移動する。
これにより被振動部14b1,14b3を介して現像剤搬送板14bを図4に示す現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2と、現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4に振動させることができる。
<現像剤搬送装置>
図5〜図8を用いて本実施形態の現像剤搬送装置200の構成について説明する。図5及び図6(a)〜(c)に示すように、本実施形態の現像剤搬送装置200に設けられる現像剤搬送板14bの下面に突出して被振動部14b1,14b3が設けられている。
被振動部14b3は、画像形成装置100本体側に設けられた振動装置18に図5に示す現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに往復移動可能に設けられたホルダ部12の凹部12a内に嵌入されている。該ホルダ部12の両側面には、それぞれ一端が支持部17a,17bに係止されたコイルバネからなる付勢部材16a,16bの他端が係止されている。
これにより付勢部材16a,16bの伸長力と引っ張り力とからなる付勢力がホルダ部12及び被振動部14b3を介して現像剤搬送板14bに対して図4に示す現像剤の搬送方向J1と現像剤の反搬送方向J2とにそれぞれ作用する。
振動装置18には、図示しない駆動源となるモータにより図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転駆動されるカム部材15が設けられている。本実施形態のカム部材15には、図7(a)〜(f)に示すように、径方向で90度ずつずれた四方向に該カム部材15の回転軸15eに対して所定の傾斜角度α,βを有して突出された当接部15a〜15dが設けられている。
カム部材15が図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転駆動されることで、該カム部材15の各当接部15a〜15dが現像剤搬送板14bの下面に突出して設けられた被振動部14b1に対して所定の周期で当接して押圧する。このとき、該被振動部14b1は、該カム部材15の回転軸15eに対して傾斜した当接部15a〜15dに沿って図4に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4にも移動する。
例えば、図8(a)に示すように、カム部材15の各当接部15a,15cが被振動部14b1に当接する際には、現像剤の搬送方向J1と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3とに移動する。
また、図8(b)に示すように、カム部材15の各当接部15b,15dが被振動部14b1に当接する際には、現像剤の搬送方向J1と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J4とに移動する。
現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1が図6(a)の反時計回り方向に回転駆動されるカム部材15の各当接部15a,15cに押圧される。これにより現像剤搬送板14bは、付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力に抗して図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図8(a)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3とに移動する。
現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1が図6(a)の反時計回り方向に回転駆動されるカム部材15の各当接部15b,15dに押圧される。これにより現像剤搬送板14bは、付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力に抗して図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図8(b)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J4とに移動する。
その後、図6(c)に示すように、被振動部14b1を押圧していた当接部15a〜15dが該被振動部14b1から外れる。すると、付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力によりホルダ部12及び被振動部14b3を介して現像剤搬送板14bが以下の通り移動する。現像剤搬送板14bは、図6(c)に示す現像剤の反搬送方向J2と、図8(a),(b)に示す該現像剤の反搬送方向J2に直交する方向J3,J4とに移動する。
カム部材15が連続して図6(a)の反時計回り方向に回転駆動される。これにより該カム部材15の各当接部15a〜15dが順次、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1を押圧する。その後、該被振動部14b1から外れる動作を繰り返す。
これにより現像剤搬送板14bが図5に示す現像剤の搬送方向J1と現像剤の反搬送方向J2と、図8(a),(b)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4とに振動する。本実施形態の振動付与部材13は、カム部材15と付勢部材16a,16b等により構成される。
<現像剤の搬送作用>
次に、本実施形態の現像剤搬送装置200による現像剤の搬送作用について説明する。本実施形態では、振動付与部材13として構成されるカム部材15と、付勢部材16a,16bとを備えた振動装置18は画像形成装置100本体側に設けられている。現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1に図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転するカム部材15の各当接部15a〜15dが順次当接して押圧する。
更に、カム部材15の各当接部15a〜15dが被振動部14b1から外れる。すると、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3にホルダ部12を介して付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力がそれぞれ作用する。
これにより現像剤搬送板14bを図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1と、図6(c)に示す現像剤の反搬送方向J2とに往復の最大加速度a1(max),a2(max)をそれぞれ付与して振動させることができる。また、図8(a),(b)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4には、前記往復の最大加速度a1(max),a2(max)に対応した所定の加速度a3,a4がそれぞれ付与される。
本実施形態においても現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1,14b3から該現像剤搬送板14bに付与される図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1の最大加速度a1(max)は以下の通りである。該被振動部14b1,14b3から該現像剤搬送板14bに付与される図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1とは反対方向となる図6(c)に示す現像剤の反搬送方向J2の最大加速度a2(max)よりも小さく設定されている。
本実施形態では、画像形成装置100本体に対するプロセスカートリッジBの着脱操作に応じて以下の通りである。画像形成装置100本体側に設けたカム部材15の当接部15a〜15dが当接し得る位置に現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1が着脱可能に装着される。更に、付勢部材16a,16bが連結されたホルダ部12の凹部12a内に現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3が着脱可能に嵌入される。
画像形成装置100本体に設けた図示しない駆動源となるモータによりカム部材15を図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転させる。これにより現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1をカム部材15の各当接部15a〜15dが付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力に抗して押圧する。
これにより図5に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2を図6(a)に示す初期位置14b2Bから図6(b)に示す最大移動位置14b2Aまで現像剤の搬送方向J1に移動させる。このとき図7(a)〜(f)に示すカム部材15の各当接部15a〜15dに応じて該現像剤搬送板14bの側端部も図8(a),(b)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4に適宜移動する。
このとき、少なくとも現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)の一部は、該現像剤搬送板14bの表面上を滑らずに該現像剤搬送板14bと一体的に移動する。その後、図6(c)に示すように、カム部材15の当接部15a〜15dが被振動部14b1から外れる。
このとき、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3がホルダ部12を介して付勢部材16aの伸長力及び付勢部材16bの引っ張り力による最大加速度a2(max)が図6(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に付与される。このとき図8(a),(b)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4に適宜移動した該現像剤搬送板14bも該方向J3,J4と反対方向に移動する。
これにより図4に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2を図6(b)に示す最大移動位置14b2Aから図6(c)に示す最大移動位置14b2Cまで現像剤の反搬送方向J2に移動させる。更に、図8(a),(b)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4に適宜移動させる。このとき、現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)は、該現像剤搬送板14bの表面上を滑る。更に、付勢部材16a,16bは、ダンパーとしての機能も有する。
つまり、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b3がホルダ部12を介して付勢部材16a,16bの弾性力による復元力を受ける。この復元力は、図6(b)の現像剤の搬送方向J1と、図6(c)の現像剤の反搬送方向J2との付勢力(伸長力と引っ張り力)を交互に受ける。更に、図8(a),(b)に示す該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4の付勢力(伸長力と引っ張り力)を交互に受ける。やがて、現像剤搬送板14bの振動は減衰して該現像剤搬送板14bの先端部14b2は図6(a)に示す初期位置14b2Bに戻る。
本実施形態では、カム部材15が図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転する。これにより該カム部材15の当接部15a〜15dが現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1に当接して加える力の周波数は20Hzである。
また、図6(b)に示すように、現像剤搬送板14bの先端部14b2が現像剤の搬送方向J1に最も移動した最大移動位置14b2Aを考慮する。更に、図6(a)に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2の初期位置14b2Bを考慮する。最大移動位置14b2Aと、初期位置14b2Bとの差となる該現像剤搬送板14bの先端部14b2の移動距離L1は1.5mm程度に設定した。
また、図6(c)に示すように、現像剤搬送板14bの先端部14b2が現像剤の反搬送方向J2に最も移動した最大移動位置14b2Cを考慮する。更に、図6(a)に示す現像剤搬送板14bの先端部14b2の初期位置14b2Bを考慮する。最大移動位置14b2Cと、初期位置14b2Bとの差となる該現像剤搬送板14bの先端部14b2の移動距離L2は以下の通りである。
現像剤収容部14t内に残された現像剤(トナー)と現像剤搬送板14bとが現像剤の反搬送方向J2に移動する。その際に、それらの重量に応じて発生する慣性力や連結部材14d及び付勢部材16a,16bから受ける抵抗に応じて図6(b)に示す前記移動距離L1よりも小さな値となるように適宜設定する。
また、ホルダ部12を介して現像剤搬送板14bの被振動部14b3が付勢部材16a,16bから受ける付勢力は、1.96N(200gf)/mm程度である。また、現像剤搬送板14bが支持するトナー重量は、100g程度である。
現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)が該現像剤搬送板14bの表面上を滑る条件については前記第1実施形態と同様であるため重複する説明は省略する。
本実施形態では、カム部材15と付勢部材16a,16bとによって振動付与部材13を構成する。振動付与部材13により現像剤搬送板14bが図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1に振動する。更に、図6(c)に示す現像剤の反搬送方向J2に振動する。更に、図8(a),(b)に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4に振動する。これらの振動を繰り返す。これにより現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)は、図6(b)に示す現像剤の搬送方向J1に搬送される。更に、図8(a),(b)に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4に均される。
<現像剤担持体の長手方向に沿った現像剤の均し作用>
図7(a)はカム部材15を回転軸15e方向から見た正面図である。図7(b)〜(e)は図7(a)に示すカム部材15の外周面の四方向に突設された各当接部15a〜15dを回転軸15eと直交する方向から見た側面図である。図7(f)はカム部材15の構成を示す斜視図である。図8(a),(b)はカム部材15を該カム部材15の回転軸15eと直交する方向から見た側面説明図である。
図7(a)〜(e)及び図8(a),(b)に示すように、カム部材15の当接部15a〜15dは、該カム部材15の回転軸15eに対して傾斜角度α,βを有して設けられている。本実施形態の傾斜角度α,βは、45°に設定された一例である。
カム部材15の当接部15a〜15dを回転軸15eに対して傾ける方向は、該カム部材15の周方向に沿って互い違いに逆向きになるように配置されている。即ち、図7(c),(e)及び図8(a)に示す当接部15a,15cの傾斜角度αが同方向に傾斜している。更に、図7(b),(d)及び図8(b)に示す当接部15b,15dの傾斜角度βが同方向に傾斜している。
更に、カム部材15の周方向に沿って隣設される当接部15a,15bは逆向きに配置される。更に、該カム部材15の周方向に沿って隣設される当接部15b,15cは逆向きに配置される。更に、該カム部材15の周方向に沿って隣設される当接部15c,15dは逆向きに配置される。更に、該カム部材15の周方向に沿って隣設される当接部15d,15aは逆向きに配置される。
カム部材15が図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転する。これにより該カム部材15の各当接部15a〜15dが順に現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1に当接する。これにより加える力が図8(a)に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3に付与される。更に、図8(b)に示す現像剤の搬送方向J1に直交する方向J4とに交互に付与される。
図8(a)に示すように、カム部材15の当接部15a,15cは、現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1に対して現像剤の搬送方向J1と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3とにそれぞれ加速度a1,a3を与える。
また、図8(b)に示すように、カム部材15の当接部15b,15dは、被振動部14b1に対して現像剤の搬送方向J1と、現像剤の搬送方向J1に直交する方向J4とにそれぞれ加速度a1,a4を与える。
その結果、図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転するカム部材15の各当接部15a〜15dが順に現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1に当接する。その当接毎に図8(a)に示す現像剤の搬送方向J1と方向J3とを合成した方向J5に加速度a5を付与する。
更に、図8(b)に示す現像剤の搬送方向J1と方向J4とを合成した方向J6に加速度a6を付与する。これらの加速度a5,a6を交互に繰り返し付与する。これにより被振動部14b1から伝達された振動により現像剤の搬送方向J1(第一の方向)への搬送成分と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4(第二方向)への搬送成分との合力を用いて現像剤を搬送する。
これにより現像剤の搬送方向J1と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3,J4(現像ローラ10dの長手方向)に加速度a1,a3,a4を与える。これにより現像剤搬送板14b上に載置された現像剤を現像ローラ10dの長手方向に沿って均すことができる。
現像剤搬送板14b上に載置された現像剤は、前述した現像剤の搬送方向J1の搬送動作と同様に現像ローラ10dの長手方向に沿って搬送される。現像剤搬送板14bがカム部材15と付勢部材16a,16bから受ける最大加速度a(max)の差により現像剤(トナー)が現像ローラ10dの長手方向に沿って搬送される。
現像ローラ10dの長手方向に沿った搬送動作と、現像剤の搬送方向J1の搬送動作とが異なるのは以下の通りである。現像ローラ10dの長手方向に沿った搬送動作は以下の通りである。図5及び図6(a)〜(c)の反時計回り方向に回転するカム部材15の各当接部15a〜15dが順に現像剤搬送板14bの下面に突出した被振動部14b1に当接する。その際に該現像剤搬送板14bに与える加速度aの向きが交互に変わる。
図8(a)に示すように、カム部材15の当接部15a,15cは、現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)を現像剤の搬送方向J1と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J3に搬送する。
図8(b)に示すように、カム部材15の当接部15b,15dは、現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)を現像剤の搬送方向J1と、該現像剤の搬送方向J1に直交する方向J4に搬送する。
その結果、現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)を現像ローラ10dの長手方向に沿って何れか特定の向きに搬送することはなく、現像ローラ10dの長手方向の両方向に沿って均等に現像剤を均すことができる。これにより現像剤搬送板14b上の現像剤(トナー)が現像ローラ10dの長手方向に沿って何れか特定の向きに偏ることがない。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
尚、前記各実施形態では、圧電素子からなる振動付与部材13や、カム部材15と付勢部材16a,16bとからなる振動付与部材13を、画像形成装置100本体側に設けた一例について説明した。他に、これらの振動付与部材13をプロセスカートリッジB側や現像剤容器14側に設けて構成することも出来る。その結果、振動付与部材13を駆動するために画像形成装置100本体と、プロセスカートリッジBとをインターフェース等により接続することが不要となるため構成が簡単である。
また、振動付与部材13は、圧電素子やカム部材15及び付勢部材16a,16bに限定される必要はなく、同様の作用効果を奏する各種の振動手段を適用することができる。
また、前記各実施形態では、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着されたときに現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bが略水平に配置される場合の一例について説明した。他に、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着されたときに現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bが水平に対して所定角度傾斜している場合であっても適用することができる。
本発明者らの実験によれば、前記第2実施形態で示した現像剤搬送板14bを以下の傾斜角度に設定しても良好であった。図4に示す現像剤の搬送方向J1に向かって上り角度が水平面に対して10°で配置された場合であっても該現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)を図4に示す現像剤の搬送方向J1に搬送可能であった。
また、前記各実施形態では、現像剤容器14の枠部材14aと、開口部材14cとが別部材で構成された場合の一例を示した。他に、枠部材14aと、開口部材14cとを一体的に構成することも出来る。また、現像ユニット10の現像枠体10f1と、開口部材14cとを一体的に構成することも出来る。更には、現像ユニット10の現像枠体10f1と、開口部材14cと、現像剤容器14の枠部材14aとを一体的に構成することも出来る。
また、前記各実施形態では、現像剤容器14の枠部材14aと、連結部材14dとが別部材で構成された場合の一例を示した。他に、現像剤容器14の枠部材14aと連結部材14dとをポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン(登録商標)等のポリアミド合成繊維、アルミ箔、フィルム、紙、エラストマ等の可撓性を有する部材により一体的に構成することも出来る。
また、図1に示す画像形成装置100では、単色のプロセスカートリッジBが着脱可能に構成されて単色画像を形成する構成の一例について説明した。他に、各色の現像手段となる現像ユニット10(現像装置)を複数設けることが出来る。複数色の画像(例えば、二色画像、三色画像、或いは、フルカラー画像等)を形成するプロセスカートリッジBを画像形成装置100に対して着脱可能に設ける。そして、各プロセスカートリッジBの現像剤容器14の底面を構成する現像剤搬送板14bを前記第1、第2実施形態の振動付与部材13により振動させて現像剤(トナー)を搬送する構成とすることも出来る。
また、前記各実施形態では、現像剤収容部14t内に収容された未使用の現像剤(トナー)を搬送する場合の一例について説明した。他に、除去トナー収容部11c内(クリーナユニット内)に回収された使用済のトナー(転写残トナー)を搬送する場合やプロセスカートリッジB以外の現像ユニット10(現像装置)等におけるトナーの搬送にも適用出来る。
また、前記各実施形態では、振動付与部材13が振動する周波数は、5Hz〜100Hzである。更に、現像剤搬送板14bの傾斜角度は、図2及び図5に示す現像剤の搬送方向J1の上り角度が水平面に対して10°未満でも現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)を開口19に向かって搬送することが可能である。
また、図2及び図5に示す現像剤の搬送方向J1の下り角度が水平面に対して60°以下でも現像剤搬送板14bの表面上の現像剤(トナー)を開口19に向かって搬送することが可能である。
また、前記各実施形態では、現像剤搬送板14bが弾性体で構成されるのものではなかったが、現像剤搬送板14bを現像剤(トナー)の搬送が可能な実質的に板状の形状を保つ弾性体で構成することも出来る。
また、前記各実施形態では、圧電素子からなる振動付与部材13が画像形成装置100本体に設けられていた。或いは、カム部材15と、付勢部材16a,16bとからなる振動付与部材13を設けた振動装置18が画像形成装置100本体に設けられていた。他に、現像剤容器14に圧電素子からなる振動付与部材13、或いは、カム部材15と、付勢部材16a,16bとからなる振動付与部材13を設けた振動装置18を備える構成でも良い。
この場合もカム部材15の当接部15aは、搬送部材となる現像剤搬送板14bの下方に突設された被振動部14b1を周期的に現像剤の搬送方向J1(第一の方向)に押圧する。付勢部材16a,16bは、カム部材15の当接部15aが被振動部14b1から離間した際に現像剤の搬送方向J1とは反対方向となる現像剤の反搬送方向J2に付勢する。
この場合は、現像剤容器14は、圧電素子を駆動するための電圧等を画像形成装置100本体から受ける電気接点を有している必要がある。或いは、カム部材15を回転させるモータを駆動するための電圧等を画像形成装置100本体から受ける電気接点を有している必要がある。同様に、画像形成装置100本体にも現像剤容器14に設けられた電気接点と電気的に接続するための電気接点を設ける必要がある。
次に、図9を用いて本発明に係る現像剤容器を備えた現像装置を有するプロセスカートリッジを着脱可能に装着する画像形成装置の第3実施形態の構成について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。
<現像剤容器>
本実施形態の現像剤容器14は、図9に示すように、枠部材14aと、蓋体14gとを有する。蓋体14gが枠部材14aに取付けられると、開口19が形成される。また、プロセスカートリッジBが画像形成装置100本体に装着されると、枠部材14aの床面14a1は略水平になるように設定されている。尚、現像剤容器14の内部の現像剤(トナー)は開口19を介して現像ローラ10dに供給される。
<搬送部材>
次に、本実施形態の搬送部材となる現像剤搬送板14bの構成について説明する。本実施形態の搬送部材となる現像剤搬送板14bは、現像剤の下側に配置され、現像剤を搬送する板状の部材である。現像剤搬送板14bは、現像剤容器14の床面14a1上に現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに往復移動可能に支持されている。現像剤搬送板14bの長手方向(図9の左右方向)の端部(図9の右端部)には、被振動部14b1が設けられている。
搬送部材となる現像剤搬送板14bにおいて、現像剤の搬送方向J1の先端部14b2は、床面14a1に固定されない自由端となっている。また、現像剤の搬送方向J1の基端が被振動部14b1である。現像剤搬送板14bの被振動部14b1は、該現像剤搬送板14bに振動を伝達する振動付与部材13に固定された固定端となっている。
本実施形態の現像剤搬送板14bの被振動部14b1は、圧電素子からなる振動付与部材13の一端部に固定されている。振動付与部材13の他端部は、現像剤容器14の開口19と反対側の後端部14hに固定されている。
圧電素子からなる振動付与部材13の両端部に設けられた電極に図示しない直流電源を電気的に接続する。そして、前記第1実施形態と同様に、制御手段となる図1に示すコントローラ50により図示しない直流電源を制御して所定のタイミングで振動付与部材13の両端部に設けられた電極に印加する直流電圧をON/OFFさせる。
例えば、図示しない直流電源により振動付与部材13の両端部に設けられた電極に印加する直流電圧を緩慢に上昇させる。これにより現像剤搬送板14bを現像剤の搬送方向J1(往路)に移動する加速度a1を小さく作用させることが出来る。更に、該振動付与部材13の両端部に設けられた電極に印加した直流電圧を急激に下降させる。これにより現像剤搬送板14bを現像剤の反搬送方向J2(復路)に移動する加速度a2を大きく作用させることが出来る。
本実施形態の現像剤搬送装置200は、現像剤容器14を直接的に振動させたり揺動させたりする構成とは異なる。即ち、現像剤容器14の床面14a1上に乗せられた搬送部材となる現像剤搬送板14bを現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに往復振動させる構成である。
これは、現像剤容器14を振動又は揺動させる構成の場合は、現像剤容器14の外部に該現像剤容器14を振動又は揺動させる機構が必要であり、また、そのためのスペースが必要である。本実施形態では、そのような機構を設けることなく無駄なスペースを必要としない。また、現像剤容器14を直接的に振動又は揺動すると、現像剤容器14に組付けられた現像ローラ10dの位置精度に誤差等が生じてしまい、画像形成に悪影響が生じるが、本実施形態では、これを防止することが出来る。
本実施形態においても図9に示す現像剤の搬送方向J1と、現像剤の反搬送方向J2とに振動する第一の圧電素子からなる振動付与部材13が設けられる。更に、図9に示す現像剤の搬送方向J1に対して直交する方向に現像剤搬送板14bを振動する図示しない第二の圧電素子からなる振動付与部材13が設けられる。他の構成は前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
a1(max)…現像剤の搬送方向J1の最大加速度
a2(max)…現像剤の反搬送方向J2の最大加速度
14…現像剤容器
14b…現像剤搬送板(搬送部材)
14b1…被振動部
19…開口

Claims (14)

  1. 開口を有し、現像剤を収容する現像剤容器であって、
    現像剤を搬送する搬送部材を有し、
    前記搬送部材は、振動を受ける被振動部を有し、
    現像剤を前記開口側に搬送する第一の方向と、該第一の方向と直交する第二の方向とがあり、
    前記被振動部から伝達された振動により前記第一の方向への搬送成分と、前記第二の方向への搬送成分との合力を用いて、前記現像剤を搬送し、
    前記被振動部から伝達された振動により前記搬送部材に付与される前記第一の方向の最大加速度は、前記被振動部から伝達された振動により前記第一の方向とは反対方向の最大加速度よりも小さく設定されることを特徴とする現像剤容器。
  2. 前記搬送部材と、前記開口を有する開口部材と、前記開口部材と前記搬送部材とを連結する連結部材と、枠部材と、により、現像剤を収容する収容部を構成していることを特徴とする請求項1に記載の現像剤容器。
  3. 前記被振動部は、前記搬送部材の下方に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像剤容器。
  4. 前記開口の下端部側に、前記搬送部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  5. 前記被振動部から前記搬送部材に付与される前記第二の方向の加速度は、前記搬送部材上の現像剤を該第二の方向に沿って均す方向に設定されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  6. 前記被振動部を振動させる振動付与部材を有し、
    前記振動付与部材は、圧電素子により構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  7. 前記被振動部を振動させる振動付与部材を有し、
    前記振動付与部材は、
    前記被振動部を周期的に前記第一の方向に押圧するカム部材と、
    前記カム部材が前記被振動部から離間した際に前記第一の方向とは反対方向に付勢する付勢部材と、
    を有して構成されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の現像剤容器。
  8. 前記カム部材は、回転軸に対して所定の傾斜角度を有して突出された複数の当接部を有し、
    前記カム部材の周方向に沿って隣設される前記当接部の傾斜角度は、前記回転軸に対して互いに反対方向に傾斜していることを特徴とする請求項7に記載の現像剤容器。
  9. 前記連結部材は可撓性を有することを特徴とする請求項2に記載の現像剤容器。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の現像剤容器と、
    前記搬送部材により搬送された現像剤を担持する現像剤担持体と、
    を有することを特徴とする現像装置。
  11. 前記第一の方向上流から下流に向けて前記搬送部材、前記開口、前記開口を有する開口部材と前記搬送部材とを連結する連結部材、前記現像剤担持体の順に配置されたことを特徴とする請求項10に記載の現像装置。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の現像剤容器、または請求項10または請求項11に記載の現像装置のいずれか1つを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の現像剤容器、または請求項10または請求項11に記載の現像装置、または請求項12に記載のプロセスカートリッジのいずれか1つを有し、
    前記現像剤を用いて画像形成することを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像剤容器と、
    前記被振動部を振動させる振動付与部材と、
    を有し、
    前記現像剤を用いて画像形成することを特徴とする画像形成装置。
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