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JP6560956B2 - 白色発光有機el素子及びこれを含む白色発光有機elパネル - Google Patents

白色発光有機el素子及びこれを含む白色発光有機elパネル Download PDF

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JP6560956B2 JP2015206578A JP2015206578A JP6560956B2 JP 6560956 B2 JP6560956 B2 JP 6560956B2 JP 2015206578 A JP2015206578 A JP 2015206578A JP 2015206578 A JP2015206578 A JP 2015206578A JP 6560956 B2 JP6560956 B2 JP 6560956B2
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Description

本発明は、有機EL素子に関し、特に、塗布法発光ユニット、及び蒸着法発光ユニットが積層された積層型の白色発光有機EL素子に関するものである。
有機EL素子は電気エネルギーを光エネルギーに変える半導体素子であり、これを含む有機ELパネルは、白熱灯や蛍光灯に代わる光源として、薄く且つ面状に柔らかい拡散光を発光することから注目され、近年多くの研究がなされている。
有機ELパネルは一般に、基材となるガラス基板や透光性樹脂フィルム基板の上に、順に、透光性陽極層、有機化合物を主成分とし、かつ、発光層を含む有機機能層、及び反射性陰極層を積層することで、ボトムエミッション型有機EL素子を形成したものである。これら電極間への給電により電気的に励起された電子及び正孔が発光層中で再結合し発光する。
このような有機EL素子の形成方法、特に、前記機能層の形成方法として、特許文献1は、塗布法によって発光層を形成した後、真空蒸着法によって有機低分子層を形成する方法を提案しており、これら層の間の密着力を高める方法として、発光層上に有機低分子層を形成した後、有機低分子層を加熱処理する方法を開示する。蒸着後の有機低分子層中の分子や分子団は加熱処理によって有機低分子層と発光層との界面付近に拡散し、前記密着力が向上するという。加熱処理の温度を有機低分子層のガラス転移温度以下とすることで、結晶化を防止し電子輸送性を損なわないことが重要と指摘している。
このような塗布法、及び蒸着法を共用した有機EL素子の作製に関し、特許文献2は、高光品質、高効率、及び長寿命の有機EL素子として、サブ画素を有する画素と、サブ画素に、塗布方式で形成された赤色、緑色を発光する発光層と、蒸着方式で形成された青発光層と、蒸着方式で形成された赤外発光層とを備えるマトリックス型有機EL素子を提案している。これは特許文献2の[0004]の記載によれば「塗布方式を用いて形成された赤発光層、緑発光層は、発光効率や発光寿命等の特性において実用レベルにあるものの、青発光層は実用レベルに到達したとは言い難い一方、蒸着方式を用いて形成された青発光層は、発光効率や発光寿命等の特性において実用レベルに到達している」との認識に基づき開発されたもののようである。
このように従来実用レベルに到達していないとされた塗布方式を用いて形成された青発光層についても、近年、研究開発が進み、例えば特許文献3は、有機EL素子に使用される材料であって、塗布、印刷で積層成膜可能で、かつ高色純度で高輝度の発光材料、特に高色純度で長寿命の青発光材料として、特定化学構造の電荷輸送性ポリマーを開示しており、特許文献3の(実施例10)の記載によれば「TSBFで示す発光層ホスト材料と、青発光ドーパント材料としてAntBuとを質量比95:5となるよう混合した組成物をトルエンに約1.2質量%の固形分濃度となるよう加熱溶解し発光層用インク組成物を作製した」電子輸送性青発光層の有機EL素子において、「11Vにおいて輝度1240cd/m、xy色度図(CIE1931)上の座標(0.168、0.080)の高色純度の青発光を得た。この素子は12.5Vでは輝度3571cd/m、色度座標(0.169、0.083)の青発光が得られた。」とのことである。
特開2005−322437号公報 特開2014−072120号公報 特開2015−017231号公報
本発明はこのような先行技術の知見に立脚し、さらに高性能の白色発光有機EL素子を提供するために為されたものであり、光取り出し効率を向上しようとした場合に生じるリーク電流とのトレードオフ、並びに、高色温度化するために青発光の輝度を増大しようとした場合に生じる寿命とのトレードオフを同時に解消することにより、照明用の高色温度、高輝度、長寿命、高信頼性の白色発光有機EL素子を提供しようとするものである。
本発明者らは、前述の課題を解決する方法として、青色の光取り出し効果が大きい凹凸TCO基板上に、蛍光青塗布発光ユニットを形成後、第1界面層を形成することで、リーク欠陥が生じ難い蒸着発光ユニット形成用の基板とし、その後さらに順に、蛍光青蒸着発光ユニット、第2界面層、及び燐光緑赤蒸着発光ユニットを積層することで、長寿命だが小輝度の青蛍光を、以下の3つの作用により強めることが可能であると考え本発明を想到するに至った。
即ち、青発光について、2個以上の蛍光発光ユニットから発光させること、光取り出し効率に優れるTCO基板を活用すること、及び、青発光ユニットの発光面からの距離を最適化することの3つの作用であり、これら作用を相乗的に発揮せしめることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一主面として、十点平均粗さRzが100nm以上、600nm以下の塗布製膜面を有する透光性陽極層の、該塗布製膜面上に、順に、塗布法蛍光青発光ユニット、第1界面層、蒸着法蛍光青発光ユニット、第2界面層、蒸着法燐光緑赤発光ユニット、及び反射性陰極層を備える白色発光有機EL素子であって、
該塗布法蛍光青発光ユニットが、該透光性陽極層側から順に、
正孔輸送性ポリマーを主成分とする塗布法正孔輸送性層、及び
電荷輸送性ポリマーを主成分とし、かつ、青蛍光を発光する塗布法蛍光青発光層を含み、
該蒸着法蛍光青発光ユニットが、該塗布法蛍光青発光ユニット側から順に、
正孔輸送性材料を主成分とする正孔輸送性層、
電荷輸送性材料を主成分とし、かつ、青蛍光を発光する蛍光青発光層、及び
電子輸送性材料を主成分とする電子輸送性層を含み、
該蒸着法燐光緑赤発光ユニットが、緑色及び赤色の燐光を発光し、かつ、該蒸着法蛍光青発光ユニット側から順に、
正孔輸送性材料を主成分とする正孔輸送性層、
電荷輸送性材料を主成分とする少なくとも1層の発光層、及び
電子輸送性材料を主成分とする電子輸送性層を含む、
白色発光有機EL素子に関する。
このような本発明の白色発光有機EL素子、青蛍光の小輝度であるとの弱点が、その素子構造に基づき補われているだけでなく、青蛍光の長寿命かつ短波長であるとの特長を活かした格別な効果が招来せしめられており、青発光輝度が強められており、高色温度、高輝度、長寿命、高信頼性の白色発光有機EL素子となる。
また、前記蒸着法燐光緑赤発光ユニットは、赤燐光材料及び緑燐光材料を含み、かつ、該赤燐光材料及び該緑燐光材料の最大発光ピーク波長が、60nm以上離れていることが好ましく、高演色性の白色発光有機EL素子となる。
また、前記蒸着法燐光緑赤発光ユニットは、前記赤燐光材料、前記緑燐光材料、及び燐光発光層ホスト材料を含む赤緑燐光発光層を含むことが好ましく、点灯継続による色ずれが発生し難い白色発光有機EL素子となる。
また、前記蒸着法蛍光青発光ユニット、及び前記蒸着法燐光緑赤発光ユニットの各々は、該透光性陽極層側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層を含むことが好ましく、
両ユニットの、
正孔注入層が、同一の、正孔輸送材料、及び電子受容性材料からなり、かつ、蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔注入層厚みが、蒸着法蛍光青発光ユニット正孔注入層厚みの1.2倍以上、2倍以下であり、
正孔輸送層が、同一の正孔輸送材料からなり、かつ、蒸着法蛍光青発光ユニット正孔輸送層厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔輸送層厚みの2倍以上、4倍以下であり、
電子輸送層が、同一の電子輸送材料からなり、かつ、蒸着法蛍光青発光ユニット電子輸送層厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子輸送層厚みの2倍以上、4倍以下であり、さらに、
電子注入層が、同一の、電子輸送材料、及び電子供与性材料からなり、かつ、蒸着法蛍光青発光ユニット電子注入層厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子注入層厚みの1.2倍以上、2倍以下であることが好ましく、簡素な工程及び製造装置で製造可能な白色発光有機EL素子となる。
さらに、本発明は、本発明の白色発光有機EL素子と、素子形成面、及び発光面を両主面とする透光性絶縁基板とを含み、かつ、
該白色発光有機EL素子が該素子形成面上に形成されてなる白色発光有機ELパネルであって、
演色性のR値、及びR値が共に90以上の白色光を発光する白色発光有機ELパネル白色発光有機ELパネルに関する。
このような本発明の白色発光有機ELパネルは、照明対象物を自然な色合いで照明可能な白色発光有機ELパネルとなる。
また、さらに、前記白色発光有機EL素子全体を前記透光性絶縁基板との間で封止する封止膜であって、前記白色発光有機EL素子に接する無機薄膜層を含む封止膜を備えることが好ましく、薄くかつ突発的な不点灯の発生が抑制された白色発光有機ELパネルとなる。
また、色温度範囲500K以内の2つの定格色温度に各々対応する、2000cd/mを挟む2倍以上の大きさの差がある2つの定格輝度を有することが好ましく、照度変更に伴う電流量の増減に起因する色ずれ発生が抑制された白色発光有機ELパネルとなる。
また、色温度が3800K以上の白色光を発光する、白色発光有機ELパネルとすることが好ましく、純白色の白色発光有機ELパネルとなる。
本発明の白色発光有機EL素子は、青蛍光の小輝度であるとの弱点が、その素子構造に基づき補われているだけでなく、青蛍光の長寿命かつ短波長であるとの特長を活かした格別な効果が招来せしめられており、青発光輝度が強められており、高色温度、高輝度、長寿命、高信頼性の白色発光有機EL素子である。
即ち、本発明の白色発光有機EL素子は、光取り出し効率向上、及びリーク電流のトレードオフ、並びに、高色温度と、青小輝度、及び燐光の青発光の短寿命とのトレードオフが、同時に解消された素子である。
本発明の白色発光有機EL素子の一実施形態における断面模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(白色発光有機EL素子1)
本発明の白色発光有機EL素子1は、図1に示すように、透光性陽極層3、及び反射性陰極層4を備え、これらに挟持されてなる、透光性陽極層3側から、塗布法蛍光青発光ユニット8、蒸着法蛍光青発光ユニット5、及び蒸着法燐光緑赤発光ユニット7をさらに備えることを一つの特徴とする。
また、本発明の白色発光有機EL素子1は、このような発光ユニット間に界面層を備え、即ち、透光性陽極層3側から、塗布法蛍光青発光ユニット8及び蒸着法蛍光青発光ユニット5間の第1界面層9と、蒸着法蛍光青発光ユニット5及び蒸着法燐光緑赤発光ユニット7間の第2界面層6とを備える。
また、本発明の白色発光有機EL素子1は、透光性陽極層3の一主面である塗布製膜面であって、十点平均粗さRzが100nm以上、600nm以下の塗布製膜面上に、その塗布法蛍光青発光ユニット8が形成されていることも、一つの特徴である。
また、本発明の白色発光有機EL素子1は、後述する本発明に係る透光性絶縁基板2であって、素子形成面、及び発光面を両主面とする透光性絶縁基板2の当該素子形成面上に形成されていることが好ましい。
さらに、本発明の白色発光有機EL素子1は、前記蒸着法蛍光青発光ユニット5、及び前記蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の各々が、前記透光性陽極層側3から、正孔注入層51、71、正孔輸送層52、72、発光層53、73、電子輸送層54,74、及び電子注入層55、75を含み、かつ、これら両ユニットの互いに対応する正孔注入層51、及び71と、正孔輸送層52、及び72と、電子輸送層54,及び74と、電子注入層55、及び75とが、同一の材料からなり、さらに、前記対応する層同士の厚みが一定の関係を満たすことが好ましい。
即ち、本発明に係る蒸着法により形成されてなる両ユニットの
正孔注入層51、71が、同一の、正孔輸送材料、及び電子受容性材料からなり、蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔注入層71厚みが、蒸着法蛍光青発光ユニット正孔注入層51厚みの1.2倍以上、2倍以下であり、
正孔輸送層52、72が、同一の正孔輸送材料からなり、蒸着法蛍光青発光ユニット正孔輸送層52厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔輸送層72厚みの2倍以上、4倍以下であり、
電子輸送層54、74が、同一の電子輸送材料からなり、蒸着法蛍光青発光ユニット電子輸送層54厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子輸送層74厚みの2倍以上、4倍以下であり、
電子注入層55、75が、同一の、電子輸送材料、及び電子供与性材料からなり、蒸着法蛍光青発光ユニット電子注入層55厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子注入層75厚みの1.2倍以上、2倍以下であることが好ましい。
言い換えると、本発明の白色発光有機EL素子1では、その蒸着法による両方の発光ユニット5、及び7の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層のそれぞれの材料が、蒸着法蛍光青発光ユニット5と蒸着法燐光緑赤発光ユニット7で同一の材料であり、正孔注入層は第2界面層6に接する蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の膜厚が厚く、電子注入層は第2界面層6に接する蒸着法蛍光青発光ユニット5の膜厚が厚く、また、正孔輸送層は、蒸着法蛍光青発光ユニット5の膜厚が蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の膜厚より厚く、電子輸送層は、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の膜厚より蒸着法蛍光青発光ユニット5の膜厚が厚いことが好ましい。
(白色発光有機ELパネル10)
本発明の白色発光有機ELパネル10は、本発明の白色発光有機EL素子1、及び、素子形成面、及び発光面を両主面とする透光性絶縁基板2を含み、当該白色発光有機EL素子1が当該素子形成面上に形成されている。
また、本発明の白色発光有機ELパネル10は、演色性のR値及びR値が共に90以上の白色光を発光する高演色性パネルであることが好ましく、自然な色合いに観察者に観察せしめることができる照明を観察対象物に照射可能な照明光源とできる。
また、本発明の白色発光有機ELパネル10は、色温度が3800K以上の、より好ましくは、色温度が6000K以下の白色光を発光する純白色性パネルとすることが好ましく、黄色や青色の色味を含まぬより白色純度が高い純白色製パネルとなるので、前記観察対象物をより美しく照明可能である。
また、本発明の白色発光有機ELパネル10は、前述の性質を兼ね備えた、高演色純白色性パネルとすることが好ましく、より高度な照明が可能となる。
さらに、本発明の白色発光有機ELパネル10は、2000cd/mを挟む2倍以上の大きさの差がある2つの定格輝度であって、色温度範囲500K以内の2つの定格色温度に各々対応する2つの定格輝度を有することが、より好ましい。
(発光ユニット)
本発明に係る発光ユニットは、発光機能を有しており、有機化合物を主成分とし、かつ、実際にその層中で発光する発光層を含み、このような発光層が、その陽極層側の層から正孔を、その陰極層側の層から電子を、受け入れ可能な層をさらに含む、多層構造を有する。
本発明の白色発光有機EL素子1は、このような発光ユニットとして、塗布法蛍光青発光ユニット8、蒸着法蛍光青発光ユニット5、及び蒸着法燐光緑赤発光ユニット7を含み、これら以外の発光ユニットを含むこともできる。
(正孔輸送性層)
本発明に係る正孔輸送性層は、例えば、各々本発明に係る、塗布法蛍光青発光ユニット8の塗布法正孔輸送性層81、蒸着法蛍光青発光ユニット5の蒸着法正孔輸送性層(51、52)、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の蒸着法正孔輸送性層(71、72)であり、その陽極層側の層から正孔を受け入れ本発明に係る発光層に送る機能を有する層であり、発光層からの電子を遮断する機能をさらに有することが好ましく、その為、正孔輸送性材料を主成分とすることが好ましい。また、前記正孔の受け入れを容易にする観点から、例えば、本発明に係る蒸着法発光ユニット5、7の正孔注入層51、71、及び正孔輸送層52、72のように、前記陽極側の層に接する正孔注入層、及びこの正孔注入層以外の部分である正孔輸送層を含む多層構造とすることが好ましい。
(正孔注入層)
本発明に係る正孔注入層は、例えば、本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5の正孔注入層51、本発明に係る蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の正孔注入層71であり、これを形成する材料としては、テトラシアノキノジメタン系化合物(例えば、F4TCNQ)、酸化モリブデン(MoO)、酸化タングステン(WO)、酸化バナジウム(V)等が採用できる。また、後述する正孔輸送性を有する材料に、上記材料等の電子受容性材料を含有させたものも好ましく用いることができる。
(正孔輸送層)
本発明に係る正孔輸送層は、例えば、本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5の正孔輸送層52、本発明に係る蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の正孔輸送層72であり、これを形成する正孔輸送性を有する材料としては、正孔輸送性を有する化合物やポリマー材料や、これに電子受容性材料を添加した材料や、電子受容性モノマー成分を共重合したポリマー材料を用いることができる。
前記正孔輸送性材料としては、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’,4”−トリス〔N,N−(2−ナフチル)フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(2−TNATA)、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、4,4′,4″−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、等のトリフェニルアミン系化合物、スターバースト型アミン系化合物、カルバゾール系化合物や後述する正孔輸送性ポリマー等が挙げられる。
(発光層)
本発明に係る発光層は、例えば、本発明に係る塗布法蛍光青発光層83、本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5の青発光層53、本発明に係る蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の赤緑発光層73である。
前記青発光層は、好ましくは、ドーパントとして青発光材料を含むホスト材料であるか、並びに/又は、青発光性モノマー成分、及びホストモノマー成分が共重合されてなる共重合ポリマーであり、後述するホスト材料、及び/又は、ホストモノマー成分を主成分とする層として形成される。
このような青発光層のホスト材料、又は前記ホストモノマー成分から重合される高分子としては、TBADN(2−t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、ADN、BDAF、1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(MCP)、4,4’−N,N’−ジカルバゾール−2,2’−ジメチルビフェニル(CDBP)、1,4−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン(UGH2)、1,3−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン(UGH3)や後述する電荷輸送性ポリマー(例えば、PPP(ポリ(1,4−フェニレン)及びその誘導体、PFO(ポリフルオレン)及びその誘導体、PFE(ポリ(フルオレニレンエチニレン))、PVK(ポリビニルカルバゾール))等が挙げられる。
前記青発光材料としては、蛍光発光材料、燐光発光材料を用いることができる。蛍光青発光材料としては、ペリレン、4,4′−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)−1,1−ビフェニル(BCzVBi)、4,4′−ビス[4−(ジ−p−トリアミノ)スチリル]ビフェニル(DPAVBi)等が挙げられる。燐光青発光材料としては、イリジウム錯体であるFIrPicやFIr6等が挙げられる。
前記赤緑発光層は、好ましくは、ドーパントとして、赤発光材料、及び緑発光材料を含むホスト材料であるか、並びに/又は、赤発光性モノマー成分、及び緑発光性モノマー成分と、ホストモノマー成分とが共重合されてなる共重合ポリマーであり、後述するホスト材料、及び/又は、ホストモノマー成分を主成分とする層として形成される。
このような赤緑発光層のホスト材料、又は前記ホストモノマー成分から重合される高分子としては、Alq(トリス(8−オキソキノリン)アルミニウム(III))、ADN、BDAF、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、4,4′,4″−トリ(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)や後述する電荷輸送性ポリマー(例えば、PPV(ポリ(1,4−フェニレンビニレン)及びその誘導体)等が挙げられる。
前記緑発光材料及び前記赤発光材料としては蛍光発光材料、燐光発光材料を用いることができる。蛍光発光材料としては、クマリン6、C545T等の緑蛍光発光材料や、ルブレン、DCM、DCM2等の赤蛍光発光材料が挙げられる。燐光発光材料としては、イリジウム錯体であるIr(ppy)等の緑燐光発光材料や、Btp2Ir(acac)、Ir(piq)等の赤燐光発光材料等が挙げられる。
(電子輸送性層)
本発明に係る電子輸送性層は、例えば、各々本発明に係る、蒸着法蛍光青発光ユニット5の蒸着法電子輸送性層(54、55)、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の蒸着法電子輸送性層(74、75)であり、その陰極層側の層から電子を受け入れ本発明に係る発光層に送る機能を有する層であり、発光層からの正孔を遮断する機能をさらに有することが好ましく、その為、電子輸送性材料を主成分とすることが好ましい。また、前記電子の受け入れを容易にする観点から、例えば、本発明に係る蒸着法発光ユニット5、7の電子輸送層54,74、及び電子注入層55,75のように、前記陽極側の層に接する電子注入層、及びこの電子注入層以外の部分である電子輸送層を含む多層構造とすることが好ましい。
(電子輸送層)
本発明に係る電子輸送層は、例えば、本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5の電子輸送層54、本発明に係る蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の電子輸送層74であり、これを形成する電子輸送性を有する材料としては、電子輸送性を有する化合物やポリマー材料や、これに電子供与性材料を添加した材料や、電子供与性モノマー成分を共重合したポリマー材料を用いることができる。
前記電子輸送性材料やポリマーとしては、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(Alq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(BAlq)、バソフェナントロリン(Bphen)、バソクプロイン(BCP)、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、シロール誘導体、フェニルキノキサリン誘導体や後述する電子輸送性ポリマー等が挙げられる。
(電子注入層)
本発明に係る電子注入層は、例えば、本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5の電子注入層55、本発明に係る蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の電子注入層75であり、これを形成する材料としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の化合物等やLiqが採用できる。また、後述する電子輸送性を有する材料に、電子供与性材料(例えば、テトラチアフルバレン(TTF)系分子やテトラセレナフルバレン(TSF)系分子)である、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有させたもの、例えばAlq3中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等も好ましく用いることができる。
(界面層)
本発明に係る界面層は、例えば、本発明に係る第1界面層9、第2界面層6であるが、本発明の白色発光有機EL素子1は、複数の界面層を含むことができ、また、前記第2界面層6も、本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5と接する第2界面層6と、本発明に係る蒸着法燐光緑赤発光ユニット7と接する第2界面層6と、が同一の第2界面層6である必要は必ずしも無く、別個の2つの第2界面層6であっても良いが、簡素な素子構造とする観点から、同一の第2界面層6であることが好ましく、第2界面層として第2界面層6を1個だけ含む白色発光有機EL素子1とすることがより好ましい。但し、前記第1界面層9は、本発明に係る塗布法蛍光青発光ユニット8と接する唯一の界面層であり、本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5と接することが好ましい。
本発明に係る界面層は、本発明の白色発光有機EL素子1への通電時に、これに隣接する陽極側の発光ユニットに電子を注入し、かつ、これに隣接する陰極側発光ユニットに正孔を注入する機能を有する層であり、このような機能を有するのであれば、各種材料、例えば有機材料を用い、また、これらを組み合わせて用い、形成できる。
本発明に係る界面層は、その透明性を向上させ輝度向上を図る観点、及び、その各電荷の注入性を向上させ電気特性向上を図る観点から、各々の電荷の注入層を組み合わせて用いることが好ましい。
より好ましくは、各々の電荷の輸送性材料に、対応する電子受容性又は電子供与性ドーパントをドープした層とすることであり、例えば、正孔輸送性材料に電子受容性ドーパントをドープした正孔注入層と、電子輸送性材料に電子供与性ドーパントをドープした電子注入層を積層した構成とできる。第2界面層は、有機材料のみで構成することもできる。
このような第2界面層は、アルミニウム等の金属材料や、透明導電性金属酸化物材料、適当な有機材料、及びこれらの組み合わせから適宜選択される。有機材料としては、電子輸送性の材料、ホール輸送性の材料、電子輸送性とホール輸送性とを併せ持つ材料の、いずれも使用することができる。
(透光性絶縁基板2)
本発明に係る透光性絶縁基板2としては、透明であり、かつ、絶縁性を有しているものであれば、用いることができる。例えば、ガラス基板やフィルム基板等が好ましく、有機EL素子の使用用途に合わせて選択して用いられる。
(透光性陽極層3)
本発明に係る透光性陽極層3は、これに接して本発明に係る塗布法蛍光青発光ユニット8が製膜される塗布製膜面について、その十点平均粗さRzが、100nm以上、600nm以下の表面であることを一つの特徴とし、より好ましくは、200nm以上、500nm以下である。
本発明に係る透光性陽極層3の材料としては、透明であり、かつ、導電性を有しているものであれば用いることができ、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電性酸化物が主に用いられ、このような金属酸化物の膜は、一般的にその形成と同時に結晶性を持ち、このような結晶性を有する前記金属酸化物の膜は、その結晶成長面である前記塗布製膜面に、結晶自形として、本発明に係る十点平均粗さRzを有するものが容易に得られる。
(塗布法蛍光青発光ユニット8)
本発明に係る塗布法蛍光青発光ユニット8は、透光性陽極層3側から順に、正孔輸送性ポリマーを主成分とする塗布法正孔輸送性層81、及び電荷輸送性ポリマーを主成分とし、かつ、青蛍光を発光する塗布法蛍光青発光層83を含み、透光性陽極層3との親和性が高いことから強固な膜が形成可能であることから、前記塗布法正孔輸送性層81は、水、及び/又は、極性有機溶媒の溶液、又はスラリーの塗布により形成され、このような極性溶媒塗布による塗布法正孔輸送性層81の再溶解を防止することで層の物性低下を防止可能であることから、前記塗布法蛍光青発光層83は、非極性溶媒の溶液、又はスラリーの塗布により形成されてなることが好ましい。
前記塗布法蛍光青発光層83に含有される青発光材料、又は青発光性モノマー成分の発光極大波長は、450〜490nmであることが好ましい。
前記塗布法蛍光青発光層83は、その発光材料、又は発光性モノマー成分として、青発光材料や青発光性モノマー成分の発光色以外の発光色の発光材料、又は発光性モノマー成分含まれていてもよく、好ましくは青色に近い波長を持つ色、即ち、青緑色や緑色の発光色を持つ発光材料を、前記青発光材料等と共に含めることで、青色を補助する発光色を発光する発光層としてもよい。発光色が多数になるほどより色鮮やかに発光する素子を得ることができる。
(電荷輸送性ポリマー)
本発明に係る電荷輸送性ポリマーは、正孔、及び/又は、電子を輸送する性質を有するポリマーであり、前記正孔輸送性材料や前記電子輸送性材料を含む本発明に係る電荷輸送性材料に含まれる概念であり、前記ホストモノマー成分の重合体であってもよく、前記発光性モノマーや電子受容性モノマー、電子供与性モノマーとの共重合体であってよく、後述する正孔輸送性ポリマーや電子輸送性ポリマーを含み、さらに、正孔、及び電子を輸送する物性を有する両輸送性ポリマーをも含み、好ましくは、その重量平均分子量が5千以上、100万以下の高分子化合物である。
本発明に係る電荷輸送性ポリマーは、簡便に均一に塗布可能とせしめる観点から、その重量平均分子量が1万以上、10万以下であることが好ましく、溶媒として水、極性有機溶媒、及び非極性有機溶媒からなる群から選ばれる1種以上の溶媒に溶解又は分散した状態で塗布されることが好ましく、より好ましくは、そのような溶液又はスラリーが、粘度1mPa・sec.以上、1Pa・sec.以下の状態で塗布された後、乾燥されることで、層として形成されることである。
前記極性有機溶媒としては、水、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒等を挙げることができるが、入手し易さや取り扱い易さの観点から、好ましくは、水、ブタノール、アセトン、MEK、及びDMFからなる群から選ばれる1種を主成分とする溶媒とすることであり、沸点、表面張力、粘度を任意に制御せしめる観点から2種以上の混合溶媒であることがより好ましい。
前記非極性有機溶媒としては芳香族系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒等を挙げることができるが、入手し易さや取り扱い易さの観点から、好ましくは、トルエン、キシレン、ヘキサン、クロロホルム、酢酸エチル、及びアニソールからなる群から選ばれる1種以上を主成分とする溶媒とすることであり、沸点、表面張力、粘度を任意に制御せしめる観点から2種以上の混合溶媒であることがより好ましい。
前記塗布の方法としては、スピンコート法、キャスティング法、グラビアコート法、ダイコート法、カーテンコート法、スリットコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等が例示されるが、照明用素子構成層として一定以上の面積で不純物の混入を防止しつつ簡便かつ均一に塗布せしめる観点から、スピンコート法、グラビアコート法、バーコート法、ディップコート法、及びスプレーコート法からなる群から選ばれる1種以上の方法で塗布することが好ましい。
また、本発明に係る電荷輸送性ポリマー、例えば、本発明に係る正孔輸送性ポリマーや電子輸送性ポリマー、両輸送性ポリマーは、発光層の材料としても用いられるが、その場合には、発光材料がドーピングされたホスト材料として、又は、発光性モノマー成分、及びホストモノマー成分が共重合されてなる共重合ポリマーとして用いられる。
このようなモノマー成分の共重合には、パラジウム錯体触媒を用いたSuzuki重合や、ニッケル錯体触媒を用いたYamamoto重合が用いられる。
(正孔輸送性ポリマー)
本発明に係る正孔輸送性ポリマーとしては、PFO系(PFE含む)、PPV系、PVK系、ポリチオフェン系(PEDOT含む)、ポリアニリン系、及びポリピロール系のポリマーや、これらのポリマーを構成するモノマーやその誘導体の重合体、共重合体を例示できるが、高い正孔輸送性を得る観点からは、PSSがドープされたPEDOTが、優れた光学特性を得る観点からは、PFO系、及びPVK系のポリマーが好ましく、PFO系ポリマーがより好ましい。
(電子輸送性ポリマー)
本発明に係る電子輸送性ポリマーとしては、ポリオキサジアゾール等が例示できる。
(第1界面層9)
本発明に係る第1界面層9は、本発明に係る塗布法蛍光青発光ユニット8と接する唯一の界面層であり、塗布法による製膜から蒸着法による製膜に、その製膜法が移行する工程により形成される層であり、その下地となる塗布法蛍光青発光ユニット8への悪影響を防止する観点から、蒸着法で形成されてなる、蒸着法第1界面層9とすることが好ましく、真空雰囲気にする為の時間や動力、装置の負荷を減少せしめる観点から、その後の製膜については、少なくとも本発明に係る反射性陰極層4の製膜まで、真空一環プロセスとすることがより好ましい。
また、本発明に係る第1界面層9は、下地となる塗布法蛍光青発光ユニット8への悪影響を防止しつつ当該ユニットとの電気的障壁を低下せしめ、かつ、当該層による光吸収を減少せしめることで高輝度高効率の素子とする観点から、少なくとも本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5側の層として、本発明に係る透光性陽極層3の材料として例示した材料からなる透光導電性層を、より好ましくは、透光導電性金属酸化物層を含むことが好ましく、前記塗布法蛍光青発光ユニット8と接する層として、1nm以上、15nm以下の電子注入層を含むことが好ましく、さらに好ましくは、これら透光導電性層、及び電子注入層の間に、1nm以上、10nm以下の薄膜金属層が挟持されてなる3層積層構造の層とすることであり、最も好ましくは、LiF/Al/ITOの3層積層構造層とすることである。
(蒸着法蛍光青発光ユニット5)
本発明に係る蒸着法蛍光青発光ユニット5は、前記第1界面層9側から順に、正孔輸送性材料を主成分とする正孔輸送性層、電荷輸送性材料を主成分とし、かつ、青蛍光を発光する蛍光青発光層53、及び電子輸送性材料を主成分とする電子輸送性層を含み、好ましくは、正孔注入層51、正孔輸送層52、青発光層53、電子輸送層54、及び電子注入層55を含む。前記青発光層53として、寿命が長い素子とする観点から、青蛍光発光層53を含むことが好ましい。青蛍光発光層は、青蛍光材料、及びホスト材料を含む。
前記青発光層53に含有される青発光材料の発光極大波長は、450〜490nmであることが好ましい。
本明細書の実施例では、蒸着法蛍光青発光ユニット5は、その発光層として、青発光層53のみを含むが、その他の色の発光層が含まれていてもよく、好ましくは青色に近い波長を持つ色、即ち、青緑色や緑色の発光色を持つ発光層が、前記青発光層53と共に、発光層として含めることで、青色を補助する発光色としてもよい。発光色が多数になるほどより色鮮やかに発光する素子を得ることができる。
(第2界面層6)
本発明に係る第2界面層6の材料は、その下地となる蒸着法発光ユニットへのダメージの発生を抑制する観点から、電荷輸送性を有する有機化合物を主成分とすることが好ましく、より好ましくは、電荷輸送性を有する有機化合物のみからなる単層とすることである。
(蒸着法燐光緑赤発光ユニット7)
本発明に係る蒸着法燐光緑赤発光ユニット7は、少なくとも緑色及び赤色の燐光を発光し、前記第1界面層9側から順に、正孔輸送性材料を主成分とする正孔輸送性層、電荷輸送性材料を主成分とする少なくとも1層の発光層73、及び電子輸送性材料を主成分とする電子輸送性層を含み、好ましくは、正孔注入層71、正孔輸送層72、赤緑発光層73、電子輸送層74、及び電子注入層75を含み、輝度が大きい素子とする観点から、赤緑燐光発光層73を含むことが好ましい。前記赤緑燐光発光層73は、赤燐光材料、緑燐光材料、及びホスト材料を含み、高演色性の素子とする観点から、赤燐光材料と、緑燐光材料との最大発光ピーク波長が、60nm以上離れていることがより好ましい。
例えば、前記赤緑発光層73に含有される緑発光材料と赤発光材料の発光極大波長は、それぞれ500〜580nm、590〜630nmであることが好ましく、緑発光材料と赤発光材料とは、単一の発光層内に混合して含有されていることが好ましい。発光層が単一であることにより、複数層である場合と比較して経時変化による色変化が起こりづらい。これは、正孔と電子の再結合領域がシフトした場合に、複数の発光層では、シフトした側の発光層からの発光が強まり、逆側の発光層からの発光が弱まることにより色変化が起こることに対して、単一の発光層である場合、再結合領域がシフトすることによる色変化は起こらないからである。
(反射性陰極層4)
本発明に係る反射性陰極層4としては、光反射性、及び導電性を有しているものであれば用いることができ、反射率の高い金属材料が好ましく用いられ、より好ましくは、銀、又は、アルミニウムである。
(封止膜20)
本発明の白色発光有機ELパネル10は、本発明の白色発光有機EL素子1に対応してその発光面に発光領域を有するが、例えば、前述の好ましい実施態様として複数の定格輝度の有するパネルとして使用する場合において、特に高輝度での使用による素子温度上昇に伴うDS(ダークスポット)や素子寿命短縮の発生抑止の観点から。その裏面に、平面視その発光領域全面を覆う封止領域に対応して、封止膜20を備えることが好ましい。
即ち、このような本発明に係る封止膜20は、本発明の白色発光有機EL素子1全体を前記透光性絶縁基板2との間で封止する機能を有し、前記素子1に接する無機薄膜層21を含むことが好ましく、当該無機薄膜層21の平均厚みは、好ましくは1μm以上、10μm以下である。
また、前記封止膜20は、当該無機薄膜層21に接する粘着層を含むことがより好ましく、パネル発光使用時に突然不点灯となることを防止することができ、さらにその上に均熱フィルムや外装フィルムを備えることが、さらに好ましい。このように、ガラス缶封止でなく、膜封止構造を採用することで、本発明に係る高信頼性効果が十分に活かされることとなる。
実験例
以下、実験例により本発明を具体的に説明する。
(実験例1)
まず、ガラス基板上に、その表面の十点平均粗さRzが250nmのインジウム錫酸化物(以下、ITOと略す)膜が500nmの平均膜厚で形成された透明電極付き基板を準備し、当該ITO膜をパターニングすることで、素子形成用基板を作製する。
次に、前記パターニングしたITO膜3上に、順に、塗布法蛍光青発光ユニット8を、さらに、第1界面層9を形成する。ここで、第1界面層9は、平均膜厚5nmのLiF薄膜/平均膜厚5nmのAl薄膜/平均膜厚100nmのITO薄膜の3層積層膜とし、最初にLiF薄膜、次にAl薄膜を真空蒸着法で形成した後、最後にITO薄膜をスパッタ法で形成することで、形成する。
最後に、蒸着法蛍光青発光ユニット5、第2界面層6、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7、反射性陰極層4を順に成膜することで、実施例1の白色発光有機EL素子1を作製し、さらに、この素子1の上に、CVD法にてSiNの無機薄膜層21を平均膜厚2μmで製膜後、ポリシラザンを原料とするシリカ転化膜を、封止膜20の一部として、平均膜厚2μmで製膜し、その後さらに、アクリル系粘着層を介してPET外装フィルムを貼り付けることで、実験例1の白色発光有機ELパネル10を作製する。
前記塗布法蛍光青発光ユニット8は、順に、塗布法正孔輸送性層81、及び塗布法蛍光青発光層83の各々を、バーコート法で製膜した後加熱乾燥することで形成する。乾燥後の平均厚みが、塗布法正孔輸送性層81は230nm、塗布法蛍光青発光層83は70nmとなるように形成する。
前記塗布法正孔輸送性層81の材料としては、PEDOT/PSS水溶液であるSIGMA−ALDRICH社から入手可能なAGFA社製、Orgacon HIL−1005を用いることができる。
前記塗布法蛍光青発光層83の材料としては、下記一般式1で表されるポリ(9,9−ジ−n−オクチルフルオレニル−2,7−ジイル) (Poly(9,9−di−n−octylfluorenyl−2,7−diyl)):PFOを用い、このPFOを1gに対して、下記一般式2で表されるペリレンを20mg添加した、下記一般式3で表されるトルエン溶液を、塗布液として用いることができる。
前記PFOとしては、SIGMA−ALDRICH社から入手可能な製品番号571652(Mw?20000、Mw/Mn=3.7程度)を用いることができる。
ペリレンは、和光純薬工業株式会社から入手可能なLuminescence Technolgy社製、メーカーコードLT−E602(昇華精製品)を用いることができる。
トルエンは、和光純薬工業株式会社から入手可能な、販売元コード201−01876用いることができる。
前記トルエン溶液は、グローブボックス内で、10mlのトルエンに、まず、2mgのペリレンを溶かし、その後、100mgのPFOを溶かすことで調整する。
実験例1の蒸着法蛍光青発光ユニット5と蒸着法燐光緑赤発光ユニット7は、両ユニット共に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を含み、蒸着法蛍光青発光ユニット5の発光層53は、青蛍光材料を、その青発光スペクトルが465nmに最大発光ピーク波長を有する材料とし、ホスト材料と共蒸着することにより平均厚み22nmで形成する。蒸着法燐光緑赤発光ユニット7の発光層73は、緑燐光材料を、その緑発光スペクトルが560nmに最大発光ピークを有する材料とし、赤燐光材料を、その赤発光スペクトルが625nmに最大発光ピークを有する材料とし、緑燐光材料と赤燐光材料とホスト材料の3源共蒸着により、平均厚み40nmで形成する。
さらに、同一の正孔輸送材料、及び電子受容性材料からなる正孔注入層を蒸着法蛍光青発光ユニット5では平均厚み14nm、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7では平均厚み20nmで形成し、同一の電子輸送材料、及び電子供与性材料からなる電子注入層を蒸着法蛍光青発光ユニット5では平均厚み20nm、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7では平均厚み15nmで形成し、同一の正孔輸送材料からなる正孔輸送層を蒸着法蛍光青発光ユニット5では平均厚み60nm、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7では平均厚み20nmで形成し、同一の電子輸送材料からなる電子輸送層を蒸着法蛍光青発光ユニット5では平均厚み20nm、蒸着法燐光緑赤発光ユニット7では平均厚み10nmで形成する。
反射性陰極層4は、Agを蒸着層として平均厚み100nmの膜厚で形成する。
(比較実験例1)
実験例1の作製手順において、十点平均粗さRzが2nmのITO膜が120nm形成された透明電極付き基板を用いること以外は同様にして、比較実験例1の白色発光有機EL素子を作製する。
(比較実験例2)
実験例1の作製手順において、バーコート法による塗布法蛍光青発光ユニット8の製膜、及び真空蒸着法による第1界面層9の製膜を実施しないこと以外は同様にして、比較実験例2の白色発光有機EL素子を作製する。
(実験結果)
各実験例の有機EL素子に3mA/cmの定電流を通電し、分光放射系輝度計を用いて測定することで、輝度、色温度、演色評価数を評価する。
実験例1の有機EL素子では、4000K以上の高色温度の白色発光をし、かつ、R、及びRがともに90以上の高い値を得ることができる。
1.白色発光有機EL素子
10.白色発光有機ELパネル
2.透光性絶縁基板
20.封止膜
21.無機薄膜層
3.透光性陽極層
4.反射性陰極層
5.蒸着法蛍光青発光ユニット
51.蒸着法蛍光青発光ユニット正孔注入層
52.蒸着法蛍光青発光ユニット正孔輸送層
53.蒸着法蛍光青発光ユニット青発光層
54.蒸着法蛍光青発光ユニット電子輸送層
55.蒸着法蛍光青発光ユニット電子注入層
6.第2界面層
7.蒸着法燐光緑赤発光ユニット
71.蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔注入層
72.蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔輸送層
73.蒸着法燐光緑赤発光ユニット赤緑発光層
74.蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子輸送層
75.蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子注入層
8.塗布法蛍光青発光ユニット
81.塗布法正孔輸送性層
83.塗布法蛍光青発光層
85.塗布法電子輸送性層

Claims (8)

  1. 一主面として、十点平均粗さRzが100nm以上、600nm以下の塗布製膜面を有する透光性陽極層の、該塗布製膜面上に、順に、塗布法蛍光青発光ユニット、第1界面層、蒸着法蛍光青発光ユニット、第2界面層、蒸着法燐光緑赤発光ユニット、及び反射性陰極層を備える白色発光有機EL素子であって、
    該塗布法蛍光青発光ユニットが、該透光性陽極層側から順に、
    正孔輸送性ポリマーを主成分とする塗布法正孔輸送性層、及び
    電荷輸送性ポリマーを主成分とし、かつ、青蛍光を発光する塗布法蛍光青発光層を含み、
    該蒸着法蛍光青発光ユニットが、該塗布法蛍光青発光ユニット側から順に、
    正孔輸送性材料を主成分とする正孔輸送性層、
    電荷輸送性材料を主成分とし、かつ、青蛍光を発光する蛍光青発光層、及び
    電子輸送性材料を主成分とする電子輸送性層を含み、
    該蒸着法燐光緑赤発光ユニットが、緑色及び赤色の燐光を発光し、かつ、該蒸着法蛍光青発光ユニット側から順に、
    正孔輸送性材料を主成分とする正孔輸送性層、
    電荷輸送性材料を主成分とする少なくとも1層の発光層、及び
    電子輸送性材料を主成分とする電子輸送性層を含む、
    白色発光有機EL素子。
  2. 前記蒸着法燐光緑赤発光ユニットが、赤燐光材料及び緑燐光材料を含み、かつ、該赤燐光材料及び該緑燐光材料の最大発光ピーク波長が、60nm以上離れている、請求項1に記載の白色発光有機EL素子。
  3. 前記蒸着法燐光緑赤発光ユニットが、前記赤燐光材料、前記緑燐光材料、及び燐光発光層ホスト材料を含む赤緑燐光発光層を含む、請求項2に記載の白色発光有機EL素子。
  4. 前記蒸着法蛍光青発光ユニット、及び前記蒸着法燐光緑赤発光ユニットの各々が、該透光性陽極層側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び電子注入層を含み、
    両ユニットの、
    正孔注入層が、同一の、正孔輸送材料、及び電子受容性材料からなり、かつ、蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔注入層厚みが、蒸着法蛍光青発光ユニット正孔注入層厚みの1.2倍以上、2倍以下であり、
    正孔輸送層が、同一の正孔輸送材料からなり、かつ、蒸着法蛍光青発光ユニット正孔輸送層厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット正孔輸送層厚みの2倍以上、4倍以下であり、
    電子輸送層が、同一の電子輸送材料からなり、かつ、蒸着法蛍光青発光ユニット電子輸送層厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子輸送層厚みの2倍以上、4倍以下であり、さらに、
    電子注入層が、同一の、電子輸送材料、及び電子供与性材料からなり、かつ、蒸着法蛍光青発光ユニット電子注入層厚みが、蒸着法燐光緑赤発光ユニット電子注入層厚みの1.2倍以上、2倍以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の白色発光有機EL素子。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の白色発光有機EL素子と、
    素子形成面、及び発光面を両主面とする透光性絶縁基板とを含み、かつ、
    該白色発光有機EL素子が該素子形成面上に形成されてなる白色発光有機ELパネルであって、
    演色性のR値、及びR値が共に90以上の白色光を発光する白色発光有機ELパネル。
  6. 請求項5に記載の白色発光有機ELパネルであって、
    さらに、前記白色発光有機EL素子全体を前記透光性絶縁基板との間で封止する封止膜であって、前記白色発光有機EL素子に接する無機薄膜層を含む封止膜を備える、白色発光有機ELパネル。
  7. 色温度範囲500K以内の2つの定格色温度に各々対応する、2000cd/mを挟む2倍以上の大きさの差がある2つの定格輝度を有する、請求項5、又は6に記載の白色発光有機ELパネル。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の白色発光有機EL素子を含む白色発光有機ELパネルであって、
    色温度が3800K以上の白色光を発光する、白色発光有機ELパネル。
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