以下、実施形態および変形例が開示される。以下に示される実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用、結果、および効果は一例である。本発明は、以下の実施形態および変形例に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果や派生的な効果のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
また、以下に開示される実施形態や例示には、同様の構成要素が含まれる。以下では、同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。
(実施形態1)
図1は、実施形態1にかかる画像表示制御装置を搭載する車体1(車両)における撮像部2の配置位置と撮像範囲の一例を示す平面図である。図2は、車体1の側面図である。車体1は、例えば、内燃機関(エンジン、図示されず)を駆動源とする自動車(内燃機関自動車)であってもよいし、電動機(モータ、図示されず)を駆動源とする自動車(電気自動車、燃料電池自動車等)であってもよい。また、それらの双方を駆動源とする自動車(ハイブリッド自動車)であってもよい。車体1は、本実施形態の画像表示制御装置とともに画像表示システム100(図3参照)を構成する複数の撮像部2を搭載する。本実施形態の車体1は、例えば、3台の撮像部2a,2b,2cを備える。撮像部2は、例えば、CCD(charge coupled device)やCIS(CMOS image sensor)等の撮像素子を内蔵するデジタルカメラである。撮像部2は、所定のフレームレートで画像データすなわち動画データを出力することができる。
撮像部2は、広範囲の撮像を行えるように、例えば広角レンズまたは魚眼レンズを備える。撮像部2aは、主として車体1の後部1aから後方を撮像して第一の後方画像を得る。撮像部2aは、図1、図2に示すように車体1の後部1aのほぼ中央の位置で路面から所定の高さ(例えば1m)で降雨や降雪の影響の受けにくい位置に配置されている。撮像部2aは、水平方向の画角が図1で破線で示すように例えばθ1(ほぼ180°)であり、垂直方向の画角が図2に示すように、例えばやや上方を向いたθ4(ほぼ90°)である。したがって、撮像部2aが撮像する第一の後方画像は、周縁部が歪む(湾曲する)ものの、後続車両や駐車車両、歩行者やその他の障害物、路面の状態や路側の状態等、車体1の後方のほぼ全域の情報を取得しうる。
撮像部2bは、主として車体1の右側方を含む右後方を撮像して第二の後方画像を得る。撮像部2bは、例えば、右ドアミラー4aに固定または内蔵されている。同様に、撮像部2cは、主として車体1の左側方を含む左後方を撮像して第三の後方画像を得る。撮像部2cは、例えば、左ドアミラー4bに固定または内蔵されている。撮像部2bの水平方向の画角は、図1に示すように、例えばθ2(ほぼ80°)である。同様に、撮像部2bの水平方向の画角は、図1に示すように、例えばθ3(ほぼ80°)である。また、撮像部2c(2b)の垂直方向の画角は図2に示すように、例えばやや上方を向いたθ5(ほぼ80°)である。なお、撮像部2bは、車体1の右側面ボディ1bを第二の後方画像に含むように撮像範囲が設定されている。同様に、撮像部2cは、車体1の左側面ボディ1cを第三の後方画像に含むように撮像範囲が設定されている。このように、側面ボディを含むように後方画像を撮像することにより、車体1と当該車体1の側方に存在する物体、例えば、他車や歩行者、障害物等との間隔情報(距離情報)を画像に含ませることができる。なお、図1、図2に例示される撮像範囲は一例であって、撮像部2による撮像範囲は、図1、図2の例には限定されない。また、撮像部2a,2b,2cを搭載する位置は一例であり、車体1の後部から後方を撮像した第一の後方画像、車体1の右側方を含む右後方を撮像した第二の後方画像、車体1の左側方を含む左後方を撮像した第三の後方画像が取得できれば、搭載位置は適宜変更できる。また、撮像部2a,2b,2cの画角を変更することにより搭載位置の調整や撮像範囲の調整の自由度は向上しうる。
車体1に搭載される画像表示システム100は、図3に示されるように、表示装置10としての表示部10aに表示される画像を制御するECU11(electronic control unit)を備えている。ECU11は、表示制御部あるいは画像表示制御装置の一例である。表示部10aは、例えば、車室内の前部かつ上部に設けられた後方視認用のルームミラーに替えて設けられる。表示部10aには、撮像部2で撮像された画像に基づいて、後述する図7に例示されるような、車体1の後端部を視点とするパノラマ形式の合成画像(パノラマ画像)が、ルームミラーに映る鏡像に似せた状態で表示される。運転者等の利用者は、表示部10aをルームミラーとして、あるいはルームミラーの代わりに用いることができる。
なお、従来型のルームミラーが設けられている車体1の場合、そのルームミラーの形状と実質的に同等の形状の表示装置10(表示部10a)が例えば、ルームミラーの鏡面を覆うように、取付具やアタッチメント等によって装着されうる。表示部10aには、車外すなわち車室外に設けられた撮像部2で撮像された画像とは左右逆の画像、すなわち鏡像が表示される。表示部10aは、例えば、LCD(liquid crystal display)や、OELD(organic electro-luminescent display)、プロジェクタ装置等として、構成されうる。ECU11は、表示部10aとは別の場所に設けられた筐体内に収容されてもよいし、表示装置10の筐体内に収容されてもよい。なお、表示部10aの表面側には、不図示のハーフミラーが設けられてもよい。この場合、画像表示システム100が使用されず表示部10aに画像が表示されていない状態では、当該ハーフミラーがルームミラーとして用いられうる。また、ハーフミラーのうち、表示部10aが部分的に画像を表示していない領域、例えばブラックアウトされた領域、を覆う部分は、ルームミラーとして用いられうる。
図3に示されるように、画像表示システム100に含まれる電気部品は、例えば、車内ネットワーク23を介して電気的にあるいは通信可能に接続される。電気部品は、例えば、ECU11、非接触計測装置13や、舵角センサ14、GPS16(global positioning system)、車輪速センサ17、ブレーキシステム18のブレーキセンサ18a、アクセルセンサ19、操舵システム20のトルクセンサ20aやアクチュエータ20b、シフトセンサ21、方向指示器22、モニタ装置24の操作入力部24b等である。車内ネットワーク23は、例えば、CAN(controller area network)である。なお、各電気部品は、CAN以外を介して電気的にあるいは通信可能に接続されてもよい。
非接触計測装置13は、例えば、超音波や電波を発射してその反射波を捉えるソナーやレーダ等であり、車体1のボディ表面に複数個配置されている。ECU11は、非接触計測装置13の検出結果により、車体1の周囲の障害物、例えば、他車両や歩行者等の障害物(物体)の有無や障害物までの距離(相対距離)を測定することができる。本実施形態では、非接触計測装置13は、車体1の後部から障害物までの距離を測定し、測定した距離をECU11に送出する。
舵角センサ14は、操舵部としての不図示のステアリングホイールの操舵量を検出するセンサであり、例えば、ホール素子などを用いて構成される。なお、操舵量は、例えば、回転角度として検出される。舵角センサ14から提供される操舵量に応じて、後述するパノラマ画像42による車体1の後方の表示方向を決定するようにしてもよい。
車輪速センサ17は、車体1の車輪の回転量や単位時間当たりの回転数を検出するセンサであり、例えば、ホール素子などを用いて構成される。ECU11は、車輪速センサ17から取得したデータに基づいて車体1の移動量や車速などを演算することができる。車輪速センサ17は、ブレーキシステム18に設けられる場合もある。
ブレーキシステム18は、ブレーキのロックを抑制するABS(anti-lock brake system)や、コーナリング時の車体1の横滑りを抑制する横滑り防止装置(ESC:electronic stability control)、ブレーキ力を増強する電動ブレーキシステム、BBW(brake by wire)等である。ブレーキシステム18は、不図示のアクチュエータを介して、車輪に制動力を与え、車体1を減速または停止させる。ブレーキセンサ18aは、例えば、ブレーキペダルの操作量を検出するセンサである。
アクセルセンサ19は、アクセルペダルの操作量を検出するセンサである。操舵システム20は、例えば、電動パワーステアリングシステムや、SBW(steer by wire)システム等である。トルクセンサ20aは、運転者がステアリングホイールに与えるトルクを検出する。また、操舵システム20は、アクチュエータ20bによってステアリングホイールにトルク(アシストトルク)を付加して操舵力を補って、前輪を操舵する。
シフトセンサ21は、例えば、変速操作部の可動部の位置を検出するセンサであり、変位センサなどを用いて構成される。可動部は、例えば、レバーや、アーム、ボタン等である。なお、上述した各種センサやアクチュエータの構成や、配置、電気的な接続形態等は一例であって、種々に設定したり変更したりすることができる。方向指示器22は、方向指示用のライトの点灯、消灯、点滅等を指示する信号を出力する。なお、この出力信号は後述するパノラマ画像42の表示範囲を変更する際に利用する車体1の進行方向の推定に用いることができる。
また、表示装置10の表示部10aは、透明な操作入力部10bで覆われうる。操作入力部10bは、例えば、タッチパネル等である。利用者等は、操作入力部10bを介して表示部10aの表示画面に表示される画像を視認することができる。また、利用者等は、表示部10aの表示画面に表示される画像に対応した位置にて手指等で操作入力部10bを触れたり押したり動かしたりして操作することで、画像表示システム100における種々の操作入力を実行することができる。なお、操作入力部10bは、表示部10a以外の位置に設けられてもよい。例えば、ステアリングホイール上やダッシュボード上に設けられてもよい。この場合、操作入力部10bは、例えば、押しボタン、スイッチ、つまみ等として構成されうる。
また、車体1の車内には、表示部10aとは別の表示部24aを含むモニタ装置24が設けられうる。モニタ装置24には、表示部24aや音声出力装置24cが設けられている。表示部24aは、例えば、LCDや、OELD等である。音声出力装置24cは、例えば、スピーカである。さらに、表示部24aは、透明な操作入力部24bで覆われている。操作入力部24bは、例えば、タッチパネル等である。利用者等は、操作入力部24bを介して表示部24aの表示画面に表示される画像を視認することができる。また、利用者等は、表示部24aの表示画面に表示される画像に対応した位置にて手指等で操作入力部24bを触れたり押したり動かしたりして操作することで、操作入力を実行することができる。そして、モニタ装置24は、例えば、ダッシュボードの車幅方向すなわち左右方向の中央部に位置されうる。モニタ装置24は、例えば、スイッチや、ダイヤル、ジョイスティック、押しボタン等の図示されない操作入力部を有することができる。モニタ装置24は、ナビゲーションシステムやオーディオシステムと兼用されうる。なお、ECU11は、モニタ装置24の表示部24aに、表示部10aと同様の画像を表示させることができる。
ECU11は、例えば、CPU11a(central processing unit)や、ROM11b(read only memory)、RAM11c(random access memory)、SSD11d(solid state drive)、表示制御部11e、音声制御部11f等を有している。SSD11dは、フラッシュメモリであってもよい。CPU11aは、各種演算を実行することができる。CPU11aは、ROM11bやSSD11d等の不揮発性の記憶装置にインストールされ記憶されたプログラムを読み出し、当該プログラムにしたがって演算処理を実行することができる。RAM11cは、CPU11aでの演算で用いられる各種のデータを一時的に記憶する。また、SSD11dは、書き換え可能な不揮発性の記憶部であり、ECU11の電源がオフされた場合にあってもデータを記憶することができる。また、表示制御部11eは、ECU11での演算処理のうち、主として、撮像部2で得られた画像データを用いた画像の表示処理や表示部10aや表示部24aで表示される画像データの画像処理等を実行することができる。また、音声制御部11fは、ECU11での演算処理のうち、主として、音声出力装置24cで出力される音声データの処理を実行することができる。なお、CPU11aや、ROM11b、RAM11c等は、同一パッケージ内に集積することができる。また、ECU11は、CPU11aに替えて、DSP(digital signal processor)等の他の論理演算プロセッサや論理回路等が用いられる構成であってもよい。また、SSD11dに替えてHDD(hard disk drive)が設けられてもよいし、SSD11dやHDDは、ECU11とは別に設けられてもよい。
図4に示されるように、CPU11aは、ROM11b等の記憶装置にインストールされ記憶されたプログラムを読み出し、それを実行することで実現される各種モジュールを備える。CPU11aは、本実施形態における後方画像の表示制御に関連するモジュールとして、例えば、画像取得部30、障害物検出部32、画像合成部34、警報取得部36、ホモグラフィ算出部40、変換部41等を備える。
画像取得部30(取得部)は、車体1の後部1a(後端部)を視点とするパノラマ形式の合成画像(パノラマ画像42)を作成するために、表示制御部11eを介して提供される撮像部2が撮像した後方画像を取得する。例えば、撮像部2aから提供される車体1の後部から後方を撮像した第一の後方画像を取得する。また、撮像部2bから提供される車体1の右側方(例えば右側面ボディ1b)を含む右後方を撮像した第二の後方画像を取得する。また、撮像部2cから提供される車体1の左側方(例えば左側面ボディ1c)を含む左後方を撮像した第三の後方画像を取得する。なお、表示制御部11eは、撮像部2から提供される後方画像を、そのままの状態で表示部10aや表示部24aに表示させることもできる。
障害物検出部32(検出部)は、車体1の周囲の障害物の有無を検出する。具体的には、障害物検出部32は、撮像部2aが撮像する第一の後方画像、撮像部2bが撮像する第二の後方画像、撮像部2cが撮像する第三の後方画像にそれぞれにおける障害物の有無を車内ネットワーク23を介して提供される非接触計測装置13の検出結果やパターンマッチング等の画像処理技術を用いて検出する。なお、障害物検出部32は、パノラマ画像42の右端および左端より外側の周辺領域の障害物の有無をさらに検出することもできる。
変換部41は、第一の後方画像と第二の後方画像と第三の後方画像とからパノラマ画像42の作成に適した画像領域を切り出して(これを、切出し画像という)、それらをさらにホモグラフィによる画像変換を行う。ここで、変換部41は、障害物検出部32によって障害物が検出された場合、ホモグラフィを用いて、非接触計測装置13により検出された障害物までの距離が短いほど、第一の後方画像の画角が広くなるように、第一の後方画像と第二の後方画像と第三の後方画像のそれぞれの切り出し画像を変換する。
SSD11dには、距離ごとに、撮像部2a,2b,2cそれぞれに対するホモグラフィ(すなわち、ホモグラフィ行列)が登録されたホモグラフィテーブルが記憶されている。図5は、実施形態1のホモグラフィテーブルの一例を示す図である。図5に示すように、ホモグラフィテーブルには、距離ごとに、撮像部2a,2b,2cそれぞれに対するホモグラフィが予め登録されている。図5において、ホモグラフィRRが撮像部2aに対するホモグラフィであり、ホモグラフィSRが撮像部2bに対するホモグラフィであり、ホモグラフィSLが撮像部2cに対するホモグラフィであり、これらのホモグラフィは、距離が短いほど、第一の後方画像の画角が広くなるように算出される。図5の例では、5m間隔の距離ごとのホモグラフィが登録されているが、距離間隔はこれに限定されるものではない。
ホモグラフィ算出部40は、ホモグラフィを算出し、ホモグラフィテーブルに登録する。ホモグラフィ算出部40は、予め、校正指標パターンを用いて各撮像部2a,2b,2cに対するホモグラフィを算出する。
図6は、実施形態1にかかる校正指標パターンの一例を示す図である。本実施形態では、校正指標パターン411は、市松模様の校正指標412が4個ずつ2段に配置されたパターンとなっている。ここで、校正指標の座標は、校正指標の中心位置413の座標である。
本実施形態では、車体1の後部1aの撮像部2aで撮像される第一の後方画像と、車体1の右側方を含む右後方を撮像した第二の後方画像とを合成し、また、第一の後方画像と、車体1の左側方を含む左後方を撮像した第三の後方画像とを合成してパノラマ画像を生成するため、第一の後方画像と第二の後方画像とが一部重複し、第一の後方画像と第三の後方画像とが一部重複する。このため、校正指標412は、この2つの重複領域で撮像されるように、校正指標パターン411の両側の端部に近い位置に形成される。
また、本実施形態では、校正指標パターン411の両側の端部側に、それぞれ4個の校正指標412を配置している。画像合成のために、各撮像部2の光軸が精密に調整されている場合であれば、校正指標412は一つでも充分であるが、実際にはそのような精密な軸調整がなされていない場合も多い。このため、本実施形態では、校正指標パターン411の両側の端部側に、それぞれ複数個の校正指標412を配置することで、撮像部2のそれぞれに対して精密な光軸調整がなされていない場合においても、第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像を正確に合成することが可能となる。
なお、校正指標はこれに限定されず、任意の模様を校正指標として用いることができる。また、校正指標パターンを構成する校正指標の数も8個に限定されるものではなく、1個以上であればよい。
通常、ホモグラフィ算出は以下のように行われる。まず、作業者は、車体1に取り付けられた撮像部2a,2b,2cのそれぞれにより、車体1の後方の鉛直方向に延在する壁面に設置された校正指標パターン411を撮像する。ここで、撮像部2aでは、校正指標パターン411の全体が含まれるように撮像される。撮像部2bでは、校正指標パターン411のうち左側の4つの校正指標412が含まれるように撮像される。撮像部2cでは、校正指標パターン411のうち右側の4つの校正指標412が含まれるように撮像される。
そして、ホモグラフィ算出部40は、撮像部2a,2b,2cそれぞれによる撮像画像における各校正指標の座標を求め、壁面に設置された校正指標パターン411における校正指標の位置から、双方の各校正座標を相互に変換するための行列であるホモグラフィを算出する。ホモグラフィの算出手法は、例えば、特開2006−148745号公報等に開示されている公知の手法を用いる。本実施の形態では、校正指標パターンと車体1の後部との距離を変化させながら、多段階ホモグラフィの算出を行っている。
図7は、実施形態1のホモグラフィ算出手法の一例について説明するための図である。本実施形態では、図7に示すように、車体1の後部1aからの距離が複数段階に変化するように校正指標パターン411の設置位置を変化させる。そして、ホモグラフィ算出部40が各段階での撮像部2a,2b,2cそれぞれのホモグラフィを上記の手法で算出して、算出されたホモグラフィを各段階での後部1aから校正指標パターン411までの距離と対応づけて、ホモグラフィテーブルに登録する。これにより、図5に示すホモグラフィテーブルが生成される。
変換部41は、このホモグラフィテーブルから、非接触計測装置13により検出された障害物までの距離に対応するホモグラフィを取得し、取得したホモグラフィを用いて、第一の後方画像と第二の後方画像と第三の後方画像のそれぞれの切り出し画像を変換する。
画像合成部34は、変換部41によって変換された、第一の後方画像と第二の後方画像と第三の後方画像のそれぞれの切り出し画像を合成することで、車体1の後部1a(後端部)を視点とするパノラマ形式の合成画像(広角画像、パノラマ画像)を作成する。
警報取得部36は、障害物検出部32によって、障害物が検出された場合に、利用者に障害物の存在をより認識させやすくするために、例えば、表示部10aに表示する警報、例えば、警報マークや障害物を示すキャラクタやアイコン等をSSD11d等の記憶部から読み出す。なお、警報取得部36は視覚的な警報のみならず、例えば音声による警報を行うための音声データを取得してもよい。例えば、「右斜め後方にオートバイが存在します」等の警報メッセージを取得して音声制御部11fに提供してもよい。
次に、パノラマ画像42の作成について説明する。前述したように、撮像部2は、それぞれ広角レンズまたは魚眼レンズを備えている。したがって、図1に示すように広い撮像範囲を有する。しかし、広角レンズまたは魚眼レンズで撮像した画像は、周縁部が歪む(湾曲する)ので、画像合成部34がパノラマ画像42を作成する場合は、歪みの少ない部分を切り出して利用する。例えば、図9に示すように、車体1の後部1aに取り付けられた撮像部2aが撮像した第一の後方画像のうち歪みが比較的少ないほぼ中央部を合成用の第一切出し画像52とする。また、車体1の右ドアミラー4aに取り付けられた撮像部2bが撮像した第二の後方画像のうち右側面ボディ1bが映り込んでいるとともに第一切出し画像52より右外側の領域を含む部分を合成用の第二切出し画像50aとする。同様に、車体1の左ドアミラー4bに取り付けられた撮像部2cが撮像した第三の後方画像のうち左側面ボディ1cが映り込んでいるとともに第一切出し画像52より左外側の領域を含む部分を合成用の第三切出し画像50bとする。
ここで、複数の画像を用いたパノラマ画像42は、既知の方法で作成可能なので詳細な説明は省略するが、例えば、第一切出し画像52、第二切出し画像50a、第三切出し画像50bを、図8に示すように隣接する切出し画像の端部領域がオーバーラップするように切出し範囲を決定する。ここで、パノラマ画像42は、図8に示すように、画像範囲42a、42b、42cから構成されるものとする。そして、切出し画像のそれぞれに対して回転処理や視点変換処理、変換部41によるホモグラフィ変換等の各種画像処理を実行するとともに、各切出し画像のオーバーラップ部分を重ね代として接続することで繋ぎ部分が滑らかな連続性が向上したパノラマ画像42を作成することができる。本実施形態の場合、各切出し画像をレイヤとして、それぞれを重ねることによりパノラマ画像42を作成する例を示す。
図8の場合、例えば、第一切出し画像52を第一レイヤ、第二切出し画像50aを第二レイヤ、第三切出し画像50bを第三レイヤとした場合を考える。第一切出し画像52は、広角レンズまたは魚眼レンズの中央付近の領域を画角θ6で切り出したものである。つまり、第一切出し画像52は、歪みが少ない画像である。一方、第二切出し画像50aは、撮像範囲の周縁部で歪みが大きい右側面ボディ1bを含むが、例えば画角θ7で示す領域は広角レンズまたは魚眼レンズの中央に近づくので歪みが軽減される。同様に、第三切出し画像50bは、撮像範囲の周縁部で歪みが大きい左側面ボディ1cを含むが、例えば画角θ8で示す領域は広角レンズまたは魚眼レンズの中央に近づくので歪みが軽減される。図9は、後方画像48の一例である。第一切出し画像52には、車体1(自車両)の後方を走行する後続車両56が映っている。また、第二切出し画像50aには、車体1の右側面ボディ1bおよび後続車両56が映っている。第三切出し画像50bには、車体1の左側面ボディ1cが映っている。
パノラマ画像42を作成する場合、歪みの少ない第一切出し画像52をパノラマ画像42の合成時の最上レイヤ(上層レイヤ)として、歪みを含む第二切出し画像50aおよび第三切出し画像50bを下層レイヤとして重ねる。つまり、第二切出し画像50aの第一切出し画像52側および第三切出し画像50bの第一切出し画像52側の歪みが大きい領域が第一切出し画像52の下層になるようにすることで、図10に示すような全体として、歪みの少ないパノラマ画像42を作成することができる。
ここで、上述したように本実施形態では、車体1の後部1aと障害物との距離が短い程、第一の後方画像の画角が広くなるような距離ごとに異なるホモグラフィを用いて、切り出し画像の変換を行っている。すなわち、図7に示すように、校正指標パターン411を、車体1の後部1aとの距離が異なるように多段階に配置して、各段階の距離ごとにホモグラフィを算出している。以下、この理由について説明する。
図7には、第一の後方画像の画角を、校正指標パターン411の位置ごと、すなわち、車体1の後部1aの校正指標パターン411までの距離ごとに示している。図7に示すように車体1の後部1aの校正指標パターン411までの距離が短くなる程、第一の後方画像の画角は広くなることがわかる。車体1の後部1aから遠い場合には、画角が狭くなるが多くの範囲の障害物が撮像される。一方、車体1の後部1aに近い場合には、画角が広くしないと近くの障害物の全体を撮像することは困難となる。
校正指標パターン411の位置を一箇所のみで、すなわち、車体1の後部1aと校正指標パターンとの距離は変化させずに、撮像部2a,2b,2cのそれぞれに対応するホモグラフィを算出する場合、第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像の画角のそれぞれの画角は一つのみとなる。例えば、図7において、校正指標パターン411をP1の位置の壁面に設置して、撮像部2a,2b,2cで校正指標パターン411を撮像してホモグラフィを算出し、他の位置の校正指標パターン411を用いたホモグラフィの算出を行わない場合、第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像の画角は、P1に校正指標パターンを設置した際の画角に固定される。
校正指標パターン411の位置を一箇所のみで算出されたホモグラフィを用いて撮像画像の変換を行う場合、図9、10の例に示すように、車体1の後部1aから遠方の距離に他の車等の障害物がある場合には、パノラマ画像にも遠方の障害物が現れる。しかしながら、車体1の後部1aから近くの距離に他の車等の障害物がある場合には、障害物が固定された画角の範囲に入りきらずに、このため、生成されたパノラマ画像に障害物が途切れて現れる場合がある。
ここで、車体1の後部1aの撮像部2aは、広角または魚眼のレンズを有しているため、第一の後方画像の周縁部も含めると、近くの位置の障害物の全体が撮像されることが多い。しかしながら、広角または魚眼のレンズで撮像した第一の後方画像の周縁部には歪みが多いため、パノラマ画像生成のための合成に使用できるものではなく、このため、上述のように、第一の後方画像から周縁部を除いた範囲、すなわち歪みの少ない範囲を切り出して、切り出し画像を合成している。このため、切り出し画像に、障害物の全体が現れない場合が生じる。
図11は、従来の後方画像から切り出した切出し画像の一例を示す図である。図12は、従来の後方画像から合成したパノラマ画像の一例を示す図である。第一の後方画像の画角が、車体1と障害物(後続車両)56との距離にかかわらず固定であるため、図11に示すように、車体1の後部1aから近くの距離の他の車等の障害物56は、第一の後方画像の切り出し画像52からその一部が切り捨てられる場合がある。このため、第一の後方画像の切り出し画像52、第二の後方画像の切り出し画像50b、第三の後方画像の切り出し画像50aから、距離に無関係なホモグラフィを用いて変換され、生成されるパノラマ画像は、図12に示すように、近くの障害物56は一部を欠いて現れ、第一の後方画像の切り出し画像と第二の後方画像の切り出し画像との繋ぎ目が滑らかでなくなる。
このため、本実施形態では、図7に示すように、校正指標パターン411と車体1の後部1aとの距離を複数段階に変化させて、ホモグラフィ算出部40により各段階の距離ごとのホモグラフィを予め求めている。これにより、校正指標パターン411と車体1の後部1aとの距離が短くなる程、広い画角の画像に変換できるホモグラフィが求められる。そして、本実施形態では、変換部41が車体1の後部1aから障害物までの相対距離に応じたホモグラフィを用いて、すなわちホログラフィを切り換えて撮像画像を変換し、画像合成部34がパノラマ画像を生成する。
図13は、実施形態1のホモグラフィ切替えの一例について説明するための図である。図13に示すように、後続車両が符号1302の位置にいる場合には、変換部41は、位置P2までの距離に対応するホモグラフィを用いて第一の後方画像の切り出し画像、第二の後方画像の切り出し画像、第三の後方画像の切り出し画像を変換する。また、後続車両が符号1301の位置のような近い位置にいる場合には、変換部41は、位置P1までの距離に対応するホモグラフィを用いて第一の後方画像の切り出し画像、第二の後方画像の切り出し画像、第三の後方画像の切り出し画像を変換する。これにより、第一の後方画像の画角はP2の位置における画角より広くなる。
図14は、実施形態1の後方画像から切り出した切出し画像の一例を示す図である。図15は、実施形態1の後方画像から合成したパノラマ画像の一例を示す図である。このように、第一の後方画像の画角が広くなるようにホモグラフィで変換されるので、図14に示すように、障害物56である後続車両の全体が第一の後方画像に現れることとなり、この結果、図15に示すように、パノラマ画像においても後続車両56が途切れることなく全体が現れて、第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像の繋ぎ目が滑らかなものとなる。
次に、以上のように構成された本実施形態のパノラマ画像生成処理の一連の流れについて説明する。図16は、実施形態1にかかるパノラマ画像生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図16のフローチャートの処理は、所定の制御周期で繰り返し実行されるものとする。
まず、撮像部2は、例えば車体1の電源スイッチがON状態の場合に、所定のフレームレートで画像データすなわち動画データを撮像して表示制御部11eに提供する。例えば、図1に示すような切出し前の広角の撮像画像を提供する。そして、画像取得部30は、順次提供される撮像画像(第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像)を取得する(S11)。続いて、障害物検出部32は、第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像内の障害物の有無を検出する(S12)。
そして、障害物が検知された場合には(S12:Yes)、非接触計測装置13は、障害物までの距離(相対距離)を算出する(S13)。そして、変換部41は、計測された距離に対応するホモグラフィをホモグラフィテーブルから取得する(S14)。
S12において、障害物が検出されなかった場合には(S12:No)、変換部41は標準のホモグラフィを取得する(S18)。ここで、標準のホモグラフィは任意に定めることができ、例えば、5mの距離に対応するホモグラフィや最も遠い距離に対応するホモグラフィ等を標準のホモグラフィとすることができるが、これに限定されるものではない。
そして、変換部41は、撮像画像、すなわち第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像のそれぞれから上述のように切り出して、各切り出し画像を、S14で取得したホモグラフィにより変換する(S15)。
次に、画像合成部34は、S15で変換された各切り出し画像を合成して、パノラマ画像を生成する(S16)。このとき画像合成部34は、第一の後方画像の切り出し画像を、最上位レイヤに設定して、画像合成を行う。表示制御部11eは、S17で生成されたパノラマ画像を、表示部10aに表示する(S17)。
このように本実施形態では、校正指標パターン411と車体1の後部1aとの距離を複数段階に変化させて、各段階の距離ごとのホモグラフィを予め求めておく。そして、本実施形態では、変換部41が車体1の後部1aから障害物までの相対距離に応じたホモグラフィを用いて、すなわちホログラフィを切り換えて撮像画像を変換し、画像合成部34がパノラマ画像を生成する。このため、障害物が車体1に近い程、第一の後方画像の画角は広くなり、第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像の繋ぎ目を滑らかにして、障害物の全体をパノラマ画像に表示することができる。
また、本実施形態によれば、校正指標パターン411と車体1の後部1aとの距離を複数段階に変化させた各段階の距離ごとのホモグラフィを予め求めておき、走行時にホモグラフィを取得して画像変換を行う。このため、本実施形態によれば、車両の走行中における合成画像の生成処理の負荷を軽減することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、距離に応じたホモグラフィを予め算出して予めホモグラフィテーブルに登録しておいたが、この実施形態2では、車両が走行中にホモグラフィを算出してパノラマ画像を生成する。
本実施形態の車両における撮像部2の配置場所と撮像範囲、画像表示システムの構成、画像表示制御装置のECU内に実現される画像表示制御部の構成については実施形態1と同様である。
本実施形態のホモグラフィ算出部40は、車両の走行中において、障害物が検出された場合に、第一の後方画像と第二の後方画像との重複領域および第一の後方画像と前記第三の後方画像との重複領域に、校正用指標としての特徴点を付与し、校正用指標と、撮像部2の位置とに基づいて、ホモグラフィを算出する。ホモグラフィ算出部40は、走行中に実際の撮像画像を用いてホモグラフィを算出するので、距離が短い程、第一の後方画像の画角が広くなるように変換するホモグラフィが算出されることになる。
変換部41は、ホモグラフィ算出部40により算出されたホモグラフィを用いて、第一の後方画像と第二の後方画像と第三の後方画像の各切り出し画像を変換する。
画像取得部30、障害物検出部32、画像合成部34、警報取得部36、表示制御部11eの機能、構成については実施形態1と同様である。
次に、以上のように構成された本実施形態のパノラマ画像生成処理の一連の流れについて説明する。図17は、実施形態2にかかるパノラマ画像生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図17のフローチャートの処理は、所定の制御周期で繰り返し実行されるものとする。
S11,S12については、実施形態と同様に行われる。S12で障害物が検出された場合(S12:Yes)、ホモグラフィ算出部40は、第一の後方画像と第二の後方画像との重複領域および第一の後方画像と第三の後方画像との重複領域に、校正用指標としての特徴点を付与する(S32)。そして、ホモグラフィ算出部40は、ホモグラフィを算出する(S32)。
S12で障害物が検出されなかった場合には(S12:No)、実施形態1と同様に予め定められた標準のホモグラフィを取得する(S18)。なお、障害物が検出されなかった場合にも、撮像画像に特徴点を付与してホモグラフィ算出を行うようにホモグラフィ算出部40を構成してもよい。S15以降は実施形態1と同様である。
このように本実施形態では、ホモグラフィ算出部40は、車両の走行中において、障害物が検出された場合に、第一の後方画像と前記第二の後方画像との重複領域および第一の後方画像と第三の後方画像との重複領域に、校正用指標としての特徴点を付与し、校正用指標と、撮像部2の位置とに基づいて、ホモグラフィを算出する。このため、本実施形態では、走行中にも、距離が短い程、第一の後方画像の画角が広くなるように変換するホモグラフィが算出されることになる。このため、車両の走行中は、後続車両等の障害物との距離が絶えず変化するが、本実施形態では、走行中に距離に応じたホモグラフィを算出して撮像画像の変換を行っているので、車両走行中に障害物との距離が変化した場合でも、第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像の繋ぎ目を滑らかにして、より確実に障害物の全体をパノラマ画像に表示することができる。
(実施形態3)
実施形態3では、車両の走行中に、複数の障害物が検出された場合に、それぞれの障害物との距離に応じたパノラマ画像を生成して、切替え表示している。
本実施形態の車両における撮像部2の配置場所と撮像範囲、画像表示システムの構成、画像表示制御装置のECU内に実現される画像表示制御部の構成については実施形態1と同様である。
本実施形態の変換部41は、障害物が複数検出された場合に、検出された複数の障害物ごとに、障害物までの距離に対応するホモグラフィを取得し、取得した複数のホモグラフィを用いて、第一の後方画像と第二の後方画像と第三の後方画像の各切り出し画像とを変換する。
画像合成部34は、複数の障害物ごとに、各切り出し画像からパノラマ画像を生成する。表示制御部11eは、複数の害物ごとにパノラマ画像を切り換えて表示部10aに表示する制御を行う。
次に、以上のように構成された本実施形態のパノラマ画像生成処理の一連の流れについて説明する。図18は、実施形態3にかかるパノラマ画像生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図18のフローチャートの処理は、所定の制御周期で繰り返し実行されるものとする。
S11,S12については、実施形態と同様に行われる。S12で障害物が検出された場合(S12:Yes)、非接触計測装置13は、障害物ごとに、車体1からの距離を計測する(S51)。そして、変換部41は、障害物ごとに、各障害物までの距離に応じたホモグラフィを、ホモグラフィテーブルから取得する(S52)。これにより障害物までの距離に応じた複数のホモグラフィが取得される。
S12で障害物が検出されなかった場合には(S12:No)、実施形態1と同様に予め定められた標準のホモグラフィを取得する(S18)。
そして、変換部41は、障害物ごとに、撮像画像、すなわち第一の後方画像、第二の後方画像、第三の後方画像のそれぞれから上述のように切り出して、各切り出し画像を、S14で取得したそれぞれのホモグラフィにより変換する(S55)。
次に、画像合成部34は、障害物ごとに、S55で変換された各切り出し画像を合成して、パノラマ画像を生成する(S56)。これにより複数のパノラマ画像が生成される。表示制御部11eは、S56で生成された複数のパノラマ画像を切替えながら表示部10aに表示する(S57)。表示制御部11eは、複数のパノラマ画像の表示を切り替える際にクロスフェード等の効果を付与して切替え表示を行う。
このように本実施形態では、複数の障害物が検出された場合に、それぞれの障害物との距離に応じたパノラマ画像を生成して、切替え表示している。すなわち、本実施形態では、変換部41が検出された複数の障害物ごとに、障害物までの距離に対応するホモグラフィを取得し、取得した複数のホモグラフィを用いて、第一の後方画像と第二の後方画像と第三の後方画像の各切り出し画像とを変換し、画像合成部34が、複数の障害物ごとに、各切り出し画像からパノラマ画像を生成し、表示制御部11eが、複数の害物ごとにパノラマ画像を切り換えて表示部10aに表示する。このため、本実施形態によれば、走行中に複数の障害物が検出された場合でも、各障害物までの距離に応じた画角の第一の後方画像が合成された複数のパノラマ画像で障害物の全体を表示させることができる。
なお、本実施形態では、複数の障害物が検出された場合に、予め算出されたホモグラフィを取得して画像変換し、複数のパノラマ画像を生成していたが、実施形態2のように、走行中に所定の演算周期で、各障害物との相対距離に応じたホモグラフィを算出して、複数のパノラマ画像を生成するように変換部41、画像合成部34を構成してもよい。この場合には、この場合には、走行中に変化する障害物との相対距離に応じて最適なパノラマ画像を表示することができ、常に障害物の全体を表示させることができる。
また、本実施形態では、複数の障害物が検出された場合に、複数の障害物ごとに、パノラマ画像を生成して切り換えていたが、障害物が一つしか検出されない場合でも、障害物との相対速度や相対距離の変化に応じて、異なる距離に対応した複数のホログラフィから複数のパノラマ画像を生成して、複数のパノラマ画像を切替えて表示するように変換部41、画像合成部34を構成しても良い。この場合には、走行中に変化する障害物との相対速度や相対距離に応じて最適なパノラマ画像を表示することができ、常に障害物の全体を表示させることができる。この場合には、さらに、パノラマ画像の切替えタイミングを、障害物との相対速度や相対距離の変化に応じて決定するように表示制御部11eを構成することができる。
本実施形態では、複数の障害物が検出された場合に、複数の障害物ごとに、パノラマ画像を生成して切り換えていたが、障害物が一つしか検出されない場合でも、異なる距離に対応した複数のホログラフィから複数のパノラマ画像を生成して、障害物との相対速度や相対距離の変化に応じて、複数のパノラマ画像を切替えて表示するように変換部41、画像合成部34を構成しても良い。この場合には、走行中に変化する障害物との相対速度や相対距離に応じて最適なパノラマ画像を表示することができ、常に障害物の全体を表示させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。