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JP6545292B2 - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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JP6545292B2 JP2017564980A JP2017564980A JP6545292B2 JP 6545292 B2 JP6545292 B2 JP 6545292B2 JP 2017564980 A JP2017564980 A JP 2017564980A JP 2017564980 A JP2017564980 A JP 2017564980A JP 6545292 B2 JP6545292 B2 JP 6545292B2
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Description

本発明は、吹出し口が筐体の下面のみに設けられている空気調和機の室内機に関するものである。
従来の空気調和機の室内機において、吹出し口を目立たなくすることで美観の向上を図ったものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、吸込み口から吹出し口に至る風路に配置された送風ファンと、送風ファンの周囲に配置された熱交換器と、吹出し口の近傍において回動可能に支持され、長手方向に沿って延びる上下風向板と、を備え、吹出し口が筐体の下面のみに設けられている空気調和機の室内機が開示されている。
特開2015−68566号公報
従来の空気調和機の室内機においては、吹出し口が筐体の下面にのみ設けられているため、冷房運転時において、風路の前面側を形成するケーシング前壁によって正面方向への送風が妨げられる。そのため、正面吹きが十分ではなく、使用者の頭部に冷風が当たり、快適性を低下させてしまう。
また、冷風の一部はケーシング前壁を沿うように流れ、前面パネルの吹出し口近傍が直接冷却されたり、冷やされたケーシング前壁と接する前面パネルが熱伝導により冷却されたりする。そのため、前面パネルの吹出し口近傍の空気が冷やされて露点温度以下となり、前面パネルの吹出し口近傍で結露が生じてしまう。そして、そのまま冷房運転を継続することで、最終的には前面パネルに付いた露は筐体から落下し、室内機周囲の家具、床、壁等を汚損してしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、正面吹きが可能で、かつ、筐体の前面部の結露を抑制することが可能な空気調和機の室内機を提供することを目的としている。
本発明に係る空気調和機の室内機は、上面に吸込み口を有し、下面に吹出し口を有する箱体形状の筐体と、前記筐体の内部に設けられ、前記吸込み口から室内空気を吸い込み、前記吹出し口から空調空気を吹き出す送風機と、前記筐体の内部に設けられ、冷媒と室内空気とで熱交換することで空調空気を作り出す熱交換器と、前記吹出し口に回動可能に設けられ、上下の風向を変更する上下風向板、第一上下補助風向板、及び、第二上下補助風向板と、を備え、冷房運転時において、前記第一上下補助風向板は、前記筐体の前面側に位置するとともに、下流側端部が前記筐体の下面よりも下方に位置するものであり、前記第二上下補助風向板は、一端が回動可能に支持された支持部と、該支持部の他端に設けられ、側面視で該支持部に対して垂直方向に突出した誘導部と、で構成されており、冷房運転時において、前記第二上下補助風向板は、前記誘導部が前記第一上下補助風向板よりも下方に位置するとともに、前記誘導部の上流側端部が前記上下風向板よりも上方に位置するものである
本発明に係る空気調和機の室内機によれば、冷房運転時において、第一上下補助風向板は、筐体の前面側に位置するとともに、下流側端部が筐体の下面よりも下方に位置するものであり、第二上下補助風向板は、第一上下補助風向板よりも下方に位置するとともに、上流側端部が上下風向板よりも上方に位置する。
そのため、冷房運転時において、冷風は第一上下補助風向板に沿って流れ、第一上下補助風向板よりも前方部分を冷やさないことによって、筐体の前面が冷やされることが無くなり、筐体の前面部での結露を抑制することができる。また、第一上下補助風向板と上下風向板とによって下向きに誘導された冷風は、第一上下補助風向板よりも下方に位置する第二上下補助風向板により正面方向に変更され正面吹きが可能となる。
本発明の実施の形態に係る空気調和機の冷媒回路を示した概略図である。 本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機を正面側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機の運転時を側面側から見た断面概略図である。 第一上下補助風向板を備えていない場合の本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機の吹出し口近傍を側面側から見た断面概略図である。 本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機の吹出し口近傍を側面側か見た断面概略図である。 本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機の運転停止時を側面側から見た断面概略図である。 第二上下補助風向板を備えていない場合の本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機の運転時を側面側から見た断面概略図である。 本発明の実施の形態に係る空気調和機の室内機の下吹き運転時を側面側から見た断面概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態.
<空気調和機の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る空気調和機1の冷媒回路13を示した概略図である。
図1に示すように、空気調和機1は、室内機2と、室外機3とを備えている。室内機2は、室内熱交換器4と、室内送風機5とを備えている。室外機3は、室外熱交換器6と、室外送風機7と、圧縮機8と、四方切換弁9と、膨張弁10とを備えている。室内機2と室外機3とは、ガス側連絡配管11及び液側連絡配管12により互いに接続されており、これにより冷媒回路13が構成されている。
なお、室内送風機5は、本発明の「送風機」に相当する。
冷媒回路13は、圧縮機8、四方切換弁9、室外熱交換器6、膨張弁10、及び、室内熱交換器4が順次配管で接続され、冷媒が循環する。
この空気調和機1では、四方切換弁9の経路を切り換えることにより、冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる。図1において実線で示される四方切換弁9の経路の場合、空気調和機1は冷房運転を行う。一方、図1において破線で示される四方切換弁9の経路の場合、空気調和機1は暖房運転を行う。
<室内機の構成>
図2は、本発明の実施の形態に係る空気調和機1の室内機2を正面側から見た斜視図であり、図3は、本発明の実施の形態に係る空気調和機1の室内機2の運転時を側面側から見た断面概略図である。
図2において、室内機2の壁面K側にある面を背面とし、背面の対面を前面とし、天井T側にある面を天面とし、天面の対面を下面とし、図2の右側の側面を右側面とし、右側面の対面を左側面として以下の説明をする。また、室内機2の内部部品についても同様の説明をする。また、風向においては、天面側を上方向、下面側を下方向、前面側を正面方向、背面側を後ろ方向、左側面側を左方向、右側面側を右方向として説明する。
室内機2は、図2に示すように、横長の直方体形状に形成された筐体20を有する。ただし、筐体20は、横長の直方体形状に限定されず、図3に示すように天面及び前面の吸込み口21のような室内空気を吸い込むための開口部と、下面の吹出し口22のような空調空気を吹き出すための開口部とが一箇所以上設けられている箱体形状であれば、いかなる形状でもよい。
図2に示すように、室内機2を横長の直方体形状とした場合、筐体20の前面と下面、つまり、前面パネル23と下面パネル26とで角部が形成されている。また、吹出し口22を筐体20の下面のみに設けた場合、運転停止時の室内機2を正面から見た時に、吹出し口22が見えないようになっている。そのため、意匠性を向上させることができる。
筐体20は、前面が前面パネル23で、左右側面が側面パネル24で、背面が背面パネル25で、下面が背面パネル25、下面パネル26、及び、上下風向板28で、天面が天面パネル27で、それぞれ覆われている。また、前面パネル23は、筐体20の長手方向、つまり水平方向または左右方向に沿って凹んだ開口部を備え、天面パネル27は格子状の開口部を備え、これらが吸込み口21となる。なお、本実施の形態では、吸込み口21を天面パネル27に加え前面パネル23にも備えているが、少なくとも天面パネル27に備えていればよい。
また、図3に示すように、筐体20の内部の背面側には、風路41の背面側を形成するケーシング背壁39が、筐体20の内部の前面側には、風路41の前面側を形成するケーシング前壁40が、それぞれ設けられている。そして、ケーシング背壁39及びケーシング前壁40で、室内送風機5の下流側の風路41を形成している。具体的には、ケーシング背壁39及びケーシング前壁40は、室内送風機5の下流側から吹出し口22に延びており、室内送風機5からの空気が吹出し口22に誘導されるように形成されている。
吹出し口22の近傍には、水平または左右の風向を変更する左右風向板36が設けられており、さらに、鉛直または上下の風向を変更する上下風向板28、第一上下補助風向板31、及び、第二上下補助風向板33が設けられている。筐体20の内部にはモータ(図示せず)の駆動によって空気の流れを生じさせる室内送風機5が収納されており、室内送風機5の周囲には室内熱交換器4が配置されている。室内熱交換器4は、冷媒回路13を循環する冷媒と室内送風機5によって供給される室内空気との間で熱交換させ、空調空気を作り出す。また、室内熱交換器4の上流側にはフィルター37が設置され、室内熱交換器4の下にはドレンパン38が配置され、室内熱交換器4からのドレン水を回収する。
ここで、室内機2内における空気の流れについて簡単に説明する。
吸込み口21から吸いこまれた室内空気は、フィルター37によって室内空気に含まれている塵埃が除去される。この室内空気は、室内熱交換器4を通過する際に室内熱交換器4の内部を流れる冷媒と熱交換され、冷房運転であれば、冷やされ、暖房運転であれば、温められて、室内送風機5に至る。室内送風機5の内部、または室内送風機5と背面パネル25との隙間を通過した空調空気は、風路41を通過し、吹出し口22から前方、または下方に向かって吹き出される。
<上下風向板28>
上下風向板28は、図2及び図3に示すように、筐体20の下面の一部を構成し、筐体20の内部の背面側に設けられたケーシング背壁39の下部の近傍に配置され、上下風向支持部材29によって上下風向板回転軸30の回りを回動可能に支持されている。この上下風向板28は長手方向に沿って延びており、上下方向について吹出し口22から吹出される空気の風向を変更するとともに、吹出し口22の開閉を行う。
この上下風向板28は、駆動モータ(図示せず)が駆動されることによって、上下風向板回転軸30を中心に上側構造当たり(全閉状態)から下側構造当たり(全開状態)までの範囲を回動できるようになっている。
<第一上下補助風向板31>
第一上下補助風向板31は、図3に示すように、筐体20の内部の前面側に設けられたケーシング前壁40の下部の近傍に配置され、一端が第一上下補助風向板軸32の回りを回動可能に支持されており、90度以上回動することができる。この第一上下補助風向板31は筐体20の長手方向に沿って延びており、上下方向について吹出し口22から吹出される空気の風向を変更するとともに、前面パネル23の結露を抑制する。
冷房運転時において、この第一上下補助風向板31は、ケーシング前壁40の下部から筐体20の下面よりも下方まで延びるように位置している。つまり、空気流に対して上流側となる端部(以下、上流側端部と称する)であり、支点である方の端部は、ケーシング前壁40の下部に位置しており、空気流に対して下流側となる端部(以下、下流側端部と称する)であり、支点ではない方の端部は、吹出し口22から筐体20の下面よりも下方に位置している。
図4は、第一上下補助風向板31を備えていない場合の本発明の実施の形態に係る空気調和機1の室内機2の吹出し口22近傍を側面側から見た断面概略図である。
この第一上下補助風向板31を備えていない場合、冷房運転時において、ケーシング前壁40に沿って吹き出される冷風は、図4の矢印で示すように流れ、冷風が吹出し口22近傍の前面パネル23の下部に接触して、前面パネル23を冷却する。
また、直接、冷風が前面パネル23に触れなくても、ケーシング前壁40の下部である吹出し口22近傍が冷風によって冷却されると、熱伝導によってケーシング前壁40に接している前面パネル23が冷却される。冷風によって直接冷やされたり、熱伝導によって冷やされたりした前面パネル23の下部である吹出し口22近傍は、周囲の空気が冷やされて露点温度以下となり、前面パネル23の吹出し口22近傍で結露が生じてしまう。そして、冷房運転を続けることで、最終的に前面パネル23に付いた露は筐体20から落下し、室内機2周囲の家具、床、壁等を汚損してしまう。
図5は、本発明の実施の形態に係る空気調和機1の室内機2の吹出し口22近傍を側面側か見た断面概略図である。
一方、第一上下補助風向板31を備えている場合、冷房運転時において、ケーシング前壁40に沿って吹き出される冷風は、図5の矢印で示すように、第一上下補助風向板31によって吹出し口22近傍の前面パネル23の下部に接触するのを妨げられる。そして、冷風は第一上下補助風向板31に沿って下方に傾きながら流れるため、冷風が前面パネル23に直接接触しない。このとき、第一上下補助風向板31は、吹出し口22から出る冷風により上流側の面は冷却されるが、中空構造をとっており、断熱性を有するため、下流側の面で湿った室内空気が接触しても結露が生じない。
また、ケーシング前壁40の下部である吹出し口22近傍も、第一上下補助風向板31によって冷風が直接接触するのを妨げられる。つまり、ケーシング前壁40の第一上下補助風向板31よりも前方部分が冷却されることがないため、熱伝導によってケーシング前壁40に接している前面パネル23が冷却されることがない。
以上のように、第一上下補助風向板31を図5に示すように設けることで、前面パネル23は冷風の影響で冷やされることがなくなるので、前面パネル23は周囲の空気と同程度の温度になり、前面パネル23の結露を抑制することができる。
なお、この第一上下補助風向板31は、第一上下補助風向板軸32を中心に回動する機構だけに限らず、上下に摺動する機構でもよい。また、第一上下補助風向板31の先端に、裏面に粘着剤、または、接着剤等を塗布した吸水材を貼ることによって、第一上下補助風向板31に付着した露を筐体20から落下させることなく、吸水することができる。
<第二上下補助風向板33>
第二上下補助風向板33は、図3に示すように、一端が第二上下補助風向板軸35の回りを回動可能に支持されている支持部33aと、支持部33aの他端に設けられた誘導部33bと、で構成されている。
支持部33aは側面視して一方向に長い形状、つまり、縦長な形状を有している。また、誘導部33bは、側面視して支持部33aに対して垂直方向に突出するように設けられており、円弧形状のR面を有している。支持部33aは筐体20の長手方向に対して数箇所、例えば2箇所に間隔を空けて設けられている。そのため、隣接する支持部33a間には隙間が形成されている。また、誘導部33bは、筐体20の長手方向に沿って延びており、上下方向について吹出し口22から吹出される空気の風向を変更するものである。例えば、誘導部33bが水平方向に傾いている場合は、支持部33aの隙間を通過する空気流を水平方向に誘導することができるため、正面吹きが可能となる。
また、第二上下補助風向板33は、第二上下補助風向板軸35の回りを90度以上回動することができる。
なお、誘導部33bは側面視して円弧形状のR面に限定されないが、平面よりも円弧形状のR面の方が風を誘導しやすくなる。また、誘導部33bは、側面視して支持部33aに対して厳密に垂直に設けられていなくてもよい。
冷房運転時において、図3に示すように、誘導部33bは、第一上下補助風向板31と間隔を空けて下方に位置し、かつ、誘導部33bの下流側端部は第一上下補助風向板31よりも正面側、つまり筐体20の前面側に位置するとともに、誘導部33bの上流側端部が、上下風向板28の下流側端部よりも上方に位置する。
図6は、本発明の実施の形態に係る空気調和機1の室内機2の運転停止時を側面側から見た断面概略図である。
また、第二上下補助風向板33は、図6に示すように運転停止時は風路41内に配置されている。
図7は、第二上下補助風向板33を備えていない場合の本発明の実施の形態に係る空気調和機1の室内機2の運転時を側面側から見た断面概略図である。
図7に示すように、第二上下補助風向板33を備えていない場合、冷房運転時において、上下風向板28で正面方向に風向を変更しようとすると、上下風向板28を水平方向に傾けていく必要がある。しかし、そうすると、図7に示すように吹出し口22が狭くなり、圧損が増大するため風量が低下してしまう。
また、水平方向に傾けて配置するほど上下風向板28の裏面(停止時の下面であり意匠面)側に十分な冷風が流れず、表面(停止時の上面であり風路面)側からの冷却により裏面側が露点温度以下となり、結露が生じてしまう。また、ケーシング前壁40、及び、第一上下補助風向板31により正面方向への送風が妨げられため、正面吹きが十分ではなく、使用者の頭部に冷風が当たり、快適性を低下させてしまう。
一方、図3に示すように、第二上下補助風向板33を備えている場合、冷房運転時において、誘導部33bが第一上下補助風向板31と間隔を空けて下方に位置し、かつ、誘導部33bの下流側端部が第一上下補助風向板31よりも正面側、つまり筐体20の前面側に位置することで、ケーシング前壁40と第一上下補助風向板31との妨げを受けることなく、ケーシング前壁40から第一上下補助風向板31に沿って下向きに流れる冷風を、第二上下補助風向板33の誘導部33bが正面向きに変更することが可能になる。そのため、第一上下補助風向板31と第二上下補助風向板33との間の抜けが減少し、使用者の頭部に冷風が当たらなくなり、使用者の快適性を高めることができる。
さらに、上下風向板28は、その上流側端部がケーシング背壁39の下流側端部よりも正面側、つまり筐体20の前面側に位置し、上下風向板28の上流側端部とケーシング背壁39の下流側端部との間には間隔を有する。そして、上下風向板28は、その上流側端部がケーシング背壁39の下流側端部よりも上方に位置する、もしくは、上下風向板28は、その上流側端部がケーシング背壁39の下流側への延長線上よりも上方に位置することにより、上下風向板28の裏面側に冷風が送風されやすくなる。そのため、上下風向板28を水平方向に傾けることが可能になり、上下風向板28の裏面側を抜ける冷風の角度をより正面向きすることができる。
また、第二上下補助風向板33の裏面側は、上下風向板28から誘導された冷風が流れるため、第二上下補助風向板33で結露が生じない。
図8は、本発明の実施の形態に係る空気調和機1の室内機2の下吹き運転時を側面側から見た断面概略図である。
下吹き時は図8に示すように、水平方向に対して、上下風向板28は65〜90度、第一上下補助風向板31は85〜90度、第二上下補助風向板33は65〜90度下向きに向けることで、ほぼ真下に空気を吹き出すことができ、従来の空気調和機と比較して風向範囲を広げることができる。
また、第一上下補助風向板31が、第一上下補助風向板軸32の周りを回動可能に支持されている場合、運転停止時は、図6に示すように第一上下補助風向板31の支点ではない方の端部が、上下風向板28よりも上方に位置する。また、第二上下補助風向板33が第二上下補助風向板軸35の周りを回動可能に支持されている場合、運転停止時は、誘導部33bが第一上下補助風向板31よりも後方に位置し、かつ上下風向板28よりも上方に位置する。また、上下風向板28、第一上下補助風向板31、及び、第二上下補助風向板33が互いに干渉することなく、上下風向板28により吹出し口22が蓋をされる構成とすれば、風路41内が見えなくなり、停止時の意匠性を向上させることができる。
本実施の形態に係る空気調和機1の室内機2は、冷房運転時において、第一上下補助風向板31は、吹出し口22の正面側、つまり筐体20の前面側に位置するとともに、下流側端部が筐体20の下面よりも下方に位置するものであり、第二上下補助風向板33は、第一上下補助風向板31よりも下方に位置するとともに、上流側端部が上下風向板28よりも上方に位置するものである。また、第一上下補助風向板31は、ケーシング前壁40の下部から筐体20の下面よりも下方まで延びるように位置するものである。また、第二上下補助風向板33は、誘導部33bが第一上下補助風向板31よりも下方に位置するとともに、誘導部33bの上流側端部が上下風向板28よりも上方に位置するものである。
そのため、第一上下補助風向板31と上下風向板28とによって下向きに誘導された冷風は、第一上下補助風向板31よりも下方に位置する第二上下補助風向板33の誘導部33bにより正面方向に変更され正面吹きが可能となる。また、第二上下補助風向板33で正面方向に変更するため、上下風向板28の角度を広げることができ、吹出し口22が広がり低圧損であるため性能を向上させられる。また、第二上下補助風向板33の裏は上下風向板28から誘導された冷風が流れるため、露がつかない。さらに、冷風は第一上下補助風向板31に沿って流れ、ケーシング前壁40の第一上下補助風向板31よりも前方部分を冷やさないことによって、筐体20の前面が冷やされることが無くなり、筐体20の前面に露が付かない。
また、冷房運転時において、上下風向板28は、下流側端部が筐体20の下面よりも上方に位置することによって、裏面側に冷風が送風されやすくなるため、上下風向板28の露のつかない角度の範囲が広がり、吹出し口22をより広くでき、吹出し口22の低圧損化により性能を向上させられる。
また、冷房運転時において、第二上下補助風向板33は、誘導部33bの下流側端部が第一上下補助風向板31よりも正面側、つまり筐体20の前面側に位置することにより、ケーシング前壁40から第一上下補助風向板31に沿って下向きに流れる冷風を第二上下補助風向板33が正面向きに変更するため、第一上下補助風向板31と第二上下補助風向板33との間の抜けが減少し、使用者の頭部に冷風が当たらなくなり、使用者の快適性を高めることができる。
また、冷房運転時において、上下風向板28は、上流側端部がケーシング背壁39の下流側端部よりも正面側、つまり筐体20の前面側に位置するものであり、上下風向板28の上流側端部とケーシング背壁39の下流側端部との間には間隔を有しているため、上下風向板28の裏面側に冷風が送風されやすくなり、上下風向板28をより水平方向に傾けても、上下風向板28の裏面側に露が付かなくなる。そのため、上下風向板28を水平方向に傾けることにより、上下風向板28の裏面側を抜ける冷風の角度をより正面向きにすることができる。
また、冷房運転時において、上下風向板28は、上流側端部がケーシング背壁39の下流側端部よりも上方に位置する、または、ケーシング背壁39の下流側への延長線上よりも上方に位置することにより、上下風向板28の裏面側に冷風が送風されやすくなるため、上下風向板28をより水平方向に傾けても上下風向板28の裏面側に露が付かなくなる。そのため、上下風向板28を水平方向に傾けることにより、上下風向板28の裏面を抜ける冷風の角度をより正面向きにすることができる。
また、運転停止時において、第一上下補助風向板31及び第二上下補助風向板33は、筐体20の内部に収納されるため、運転停止時の意匠性を悪化させないという効果を有する。
また、筐体20の前面と下面、つまり、前面パネル23と下面パネル26とで角部が形成されている。また、吹出し口22を筐体20の下面のみに設けた場合、運転停止時の室内機2を正面から見た時に、吹出し口22が見えないようになっている。そのため、意匠性を向上させることができる。
1 空気調和機、2 室内機、3 室外機、4 室内熱交換器、5 室内送風機、6 室外熱交換器、7 室外送風機、8 圧縮機、9 四方切換弁、10 膨張弁、11 ガス側連絡配管、12 液側連絡配管、13 冷媒回路、20 筐体、21 吸込み口、22 吹出し口、23 前面パネル、24 側面パネル、25 背面パネル、26 下面パネル、27 天面パネル、28 上下風向板、29 上下風向支持部材、30 上下風向板回転軸、31 第一上下補助風向板、32 第一上下補助風向板軸、33 第二上下補助風向板、33a 支持部、33b 誘導部、35 第二上下補助風向板軸、36 左右風向板、37 フィルター、38 ドレンパン、39 ケーシング背壁、40 ケーシング前壁、41 風路。

Claims (6)

  1. 上面に吸込み口を有し、下面に吹出し口を有する箱体形状の筐体と、
    前記筐体の内部に設けられ、前記吸込み口から室内空気を吸い込み、前記吹出し口から空調空気を吹き出す送風機と、
    前記筐体の内部に設けられ、冷媒と室内空気とで熱交換することで空調空気を作り出す熱交換器と、
    前記吹出し口に回動可能に設けられ、上下の風向を変更する上下風向板、第一上下補助風向板、及び、第二上下補助風向板と、を備え、
    冷房運転時において、
    前記第一上下補助風向板は、
    前記筐体の前面側に位置するとともに、下流側端部が前記筐体の下面よりも下方に位置するものであり、
    前記第二上下補助風向板は、一端が回動可能に支持された支持部と、該支持部の他端に設けられ、側面視で該支持部に対して垂直方向に突出した誘導部と、で構成されており、
    冷房運転時において、
    前記第二上下補助風向板は、前記誘導部が前記第一上下補助風向板よりも下方に位置するとともに、前記誘導部の上流側端部が前記上下風向板よりも上方に位置するものである
    空気調和機の室内機。
  2. 前記筐体の内部の背面側に、前記送風機の下流側から前記吹出し口に延びるケーシング背壁と、
    前記筐体の内部の前面側に、前記送風機の下流側から前記吹出し口に延びるケーシング前壁と、を備え、
    前記上下風向板、前記第一上下補助風向板、及び、前記第二上下補助風向板を前記ケーシング背壁と前記ケーシング前壁との間に備え、
    冷房運転時において、
    前記第一上下補助風向板は、
    前記ケーシング前壁の下部から前記筐体の下面よりも下方まで延びるように位置するものである
    請求項1に記載の空気調和機の室内機。
  3. 冷房運転時において、
    前記第二上下補助風向板は、前記誘導部の下流側端部が前記第一上下補助風向板よりも正面側に位置するものである
    請求項またはに記載の空気調和機の室内機。
  4. 運転停止時において、
    前記第一上下補助風向板及び前記第二上下補助風向板は、前記筐体の内部に収納されるものである
    請求項1〜のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  5. 前記筐体の前面と下面とで角部が形成されている
    請求項1〜のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  6. 運転停止時において、
    前記第一上下補助風向板は、前記下流側端部が上下風向板よりも上方に位置するものであり、
    前記第二上下補助風向板は、前記誘導部が前記第一上下補助風向板よりも後方に位置するとともに、前記上下風向板よりも上方に位置するものである
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
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