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JP6540048B2 - 眼内レンズ挿入器具 - Google Patents

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JP6540048B2
JP6540048B2 JP2015014231A JP2015014231A JP6540048B2 JP 6540048 B2 JP6540048 B2 JP 6540048B2 JP 2015014231 A JP2015014231 A JP 2015014231A JP 2015014231 A JP2015014231 A JP 2015014231A JP 6540048 B2 JP6540048 B2 JP 6540048B2
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Description

本開示は、眼内レンズを患者眼に挿入する眼内レンズ挿入器具に関する。
従来、白内障の手術方法の一つとして水晶体を摘出した後、水晶体の代わりに折り曲げ可能な軟性の眼内レンズを眼内に挿入する手法が一般的に用いられている。また、眼の屈折力を矯正するために、水晶体よりも前側に眼内レンズが挿入される場合もある。眼内レンズの眼内への挿入には、インジェクターと呼ばれる眼内レンズ挿入器具が用いられる場合がある。
インジェクターを用いて眼内へ眼内レンズを挿入するに際しては、術者は、まず、眼球に形成された切開創口から眼内へインジェクターの挿入部を差し込み、その後、眼内レンズを押出手段(プランジャー)により先細の挿入部の先端に向けて押し出しながら小さく折り曲げて、挿入部の先端から眼内へ挿入する(特許文献1参照)。
特開2013−13457号公報
前記のように術者がインジェクターを用いて眼内へ眼内レンズを挿入した後、インジェクターの挿入部を眼内から引き抜くときに、切開創口が挿入部に引き摺られて眼球の外側に拡がるようにして開口してしまう場合がある。これに対し、術者は、切開創口の治癒を早めるため、切開創口と切開創口の周辺部分を指で押さえて切開創口を閉じる処置を施す場合がある。しかしながら、例えば、指で切開創口と切開創口の周辺部分を均一に押さえることは難しいので、切開創口は安定して閉じられないおそれがある。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、眼球の切開創口を好適に閉じることができる眼内レンズ挿入器具を提供することを目的とする。
本開示の典型的な実施形態は、眼球に形成された切開創口から前記眼球の内部へ眼内レンズを挿入するための眼内レンズ挿入器具であって、前記眼球の内部へ前記眼内レンズを挿入するための開口部を先端に備える挿入部と、前記切開創口に押し当てるための押し当て部を備える押し当て部材と、を有し、前記押し当て部材は、前記挿入部の先端よりも後方の位置にて係止され、前記挿入部の先端側から取り外し可能であり、筒形状または略筒形状に形成され、前記押し当て部材の内周面の内側に前記挿入部が配置され、かつ、前記押し当て部材の内周面と前記挿入部とが面接触する状態で、前記押し当て部材は前記挿入部に係止されること、を特徴とする。
本開示の眼内レンズ挿入器具によれば、眼球の切開創口を好適に閉じることができる。
眼内レンズ挿入器具の外観斜視図である。 眼内レンズ挿入器具の外観側面図である。 図2のA−A断面図である。 挿入部の側面側から見たときの挿入部と押し当て部材の周辺図である。 挿入部の先端側から見たときの挿入部と押し当て部材の周辺図である。 眼内レンズ挿入器具を使用した眼内レンズの挿入方法の説明図である。 眼内レンズ挿入器具を使用した眼内レンズの挿入方法の説明図である。 眼内レンズ挿入器具を使用した眼内レンズの挿入方法の説明図である。 眼内レンズ挿入器具を使用した眼内レンズの挿入方法の説明図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づき説明する。
〔インジェクターの説明〕
まず、インジェクター1について説明する。インジェクター1は、眼球に形成された切開創口から眼内へ眼内レンズを挿入するための眼内レンズ挿入器具である。
図1〜図3に示すように、本実施形態のインジェクター1は、筒部本体(以下、「本体」という)10と、プランジャー12などから構成されている。本体10は、例えば、挿入部20と保管部22と押し当て部材24などを備えている。このようなインジェクター1は、例えば、樹脂材料(例えば、ポリプロピレン)等を用いた射出成形などによって形成される。また、インジェクター1は、樹脂の削り出しによって形成されたものであってもよい。なお、インジェクター1は、挿入部20が交換可能なカートリッジタイプのものであってもよい。
挿入部20は、インジェクター1の最も前方の位置にて形成されており、中空の筒形状(例えば、楕円筒形状または円筒形状)に形成されている。そして、挿入部20は、図3の断面において、インジェクター1の前方(以下、単に「前方」という。)(図3の左方向)にて、先端20aに向かうにつれて内径が徐々に小さくなる通路30を備えている。また、挿入部20は、その先端20aに、眼内レンズ100を挿入部20の外部に送出して眼内(眼球50の内部)に挿入するための切欠き32(ベベル、開口部)を備えている。挿入部20の通路30を通過した眼内レンズ100は、挿入部20の内壁面20bに沿って小さく折り曲げられて、先端20aにある切欠き32から眼内に挿入される(図7参照)。
保管部22は、挿入部20よりもインジェクター1の後方(以下、単に「後方」という。)(図2や図3の右方向)の位置に形成されている。そして、図3に示すように、プランジャー12により押し出される前の未使用の眼内レンズ100は、保管部22内の空間部22aにて保管されている。なお、眼内レンズ100の保管態様として、インジェクター1の製造時に眼内レンズ100を充填してもよい。もしくは、術者または介助者が、使用時にインジェクター1へ眼内レンズを充填してもよい。
押し当て部材24は、詳しくは後述するように、切開創口54に押し当てるための部材である(図8等参照)。この押し当て部材24は、挿入部20の先端20aよりも後方の位置にて挿入部20に係止されている。本実施形態の押し当て部材24は、挿入部20に対して先端20a側から取り外し可能である。
本実施形態の押し当て部材24は、筒形状に形成されている。そして、押し当て部材24の内周面24aの形状は、挿入部20の外周面20cの形状に対応してテーパ形状に形成されている(図3参照)。すなわち、押し当て部材24の内径と挿入部20の外径は、ともに、前方に向かうほど、小さくなっている。そして、押し当て部材24の内周面24aの内側(貫通孔内)に挿入部20が配置され、かつ、押し当て部材24の内周面24aと挿入部20の外周面20cとが面接触する状態で、押し当て部材24は挿入部20に係止されている。このように、本実施形態の押し当て部材24は、押し当て部材24の内周面24aと挿入部20の外周面20cの面同士が干渉することにより、すなわち、押し当て部材24と挿入部20のテーパ形状部分同士が嵌め合うことにより、先端20aよりも後方の位置にて、挿入部20に係止されている。
このように押し当て部材24は、簡易な構造で挿入部20に係止されており、前方に押されると、挿入部20との係止状態が解除されて、挿入部20に対して先端20a側から取り外し可能となっている。
なお、押し当て部材24は、略筒形状に形成されていてもよい。ここで、略筒形状とは、一部に切り欠き部を備えた筒形状である。つまり、眼内レンズ100の挿入方向に垂直な断面で見た場合の押し当て部材24の形状は、開環状等であってもよい。
本実施形態の押し当て部材24は、図3〜図5に示すように、筒状部40と押し当て部42と把持部44などを備えている。
筒状部40は、筒形状(例えば、楕円筒形状または円筒形状)に形成され、第1部位40aと第2部位40bを備えている。第1部位40aは、前方に形成されており、その外径が押し当て部42側に向かうほど小さくなるように形成されている。第2部位40bは、第1部位40aに対して後方に形成されており、その外径が一定に形成されている。
押し当て部42は、眼内レンズ100を眼内に挿入する一連の作業時に切開創口54に押し当てられる。この押し当て部42は、押し当て部材24の軸方向(図4の左右方向)の一端にて、すなわち、押し当て部材24が挿入部20に係止されているときに押し当て部材24における前方の端部にて、押し当て部材24の軸方向と交差(本実施形態では直交)する方向(特に、図4の紙面の手前および奥行方向)に、筒状部40よりも外側に突出するように形成されている。また、押し当て部42は、図5に示すように、4つの角部がR状(円弧状)に形成された矩形状に形成されている。押し当て部42の大きさは、例えば、5mm×8mmとする。なお、本実施形態では、押し当て部42は、筒状部40よりも外側に突出する羽根状で形成されているが、押し当て部42の形状はこれに限られるものではない。また、押し当て部42を筒形状の筒状部40から突出させて形成せずに、筒形状の筒状部40の先端面が押し当て部42であってもよい。
押し当て部42における前方の面に相当する押し当て面42aは、眼内レンズ100を眼内に挿入する一連の作業時に切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てられる面となり、眼球50の形状に合うように球面に沿う形状に形成されている。なお、押し当て面42aが平面で形成されていてもよい。また、押し当て面42aは、例えば、インジェクター1が推奨する切開創口の長さ(インジェクター1に添付される文章等で、術者に提示される寸法)を覆うことが可能な面積を有する。
把持部44は、筒状部40から外側に突出する。本実施形態では、把持部44は、押し当て部材24の軸方向と直交する方向に、筒状部40から突出するように形成されている。この把持部44は、術者などのインジェクター1の使用者が掴むことができる部分である。
ここで、一例として、押し当て部材24が挿入部20に係止されているときに、挿入部20の最先端20dと押し当て部42の押し当て面42aとの距離δ(図4参照)は、2mm〜20mmとする。さらに、眼内レンズ100を眼内に挿入する一連の作業時における操作性の観点から、後述するように挿入部20を眼内へ差し込んだときに押し当て部材24が眼球50に接することを避ける場合には(図7参照)、距離δは、より好ましくは5mm〜10mmとする。
押し当て部材24の押し当て部42は、押し当て面42aにて、切開創口54に付与するための薬剤(例えば、切開創口54の治癒を早める効果を有する薬剤)を保持していてもよい。そこで、例えば、押し当て部42の押し当て面42aは、薬剤を保持できるような溝や凹凸を備えたり、薬剤を保持できるような表面粗さの設定や表面処理が施されていることが好ましい。なお、薬剤の一例として水分を含むことによりゲル状になる薬剤を使用すれば、押し当て部42の押し当て面42aにて薬剤を乾燥させた状態で予め保持させておくことができる。
押し当て部材24の材質は、挿入部20と同じ樹脂であっても異なる樹脂であってもよい。具体的には、押し当て部材24の材質を、例えば、ポリプロピレン、または、ポリカーボネート、または、ABS樹脂、または、シリコン樹脂としてもよい。
プランジャー12は、本体10の基端部10aから挿入部20の先端20aまで繋がる空間部22aおよび通路30の内部を、プランジャー12の軸方向(図2の左右方向)に進退可能な状態で、本体10の内部に挿入されている。このプランジャー12は、眼内レンズ100の光学部110を押して挿入部20内で眼内レンズ100を小さく折り曲げながら、眼内レンズ100を挿入部20の先端20aから挿入部20の外部へ押し出す。なお、必ずしも、挿入部20で眼内レンズ100を小さく折り曲げなくてもよい。例えば、小さく折り曲げた眼内レンズ100を保管部22で保管してもよい。
なお、本実施形態で使用される眼内レンズ100は、光学部110と、一対の支持部である前方支持部112Aおよび後方支持部112Bと、が柔軟な素材で一体成形されたワンピース型の眼内レンズである。
〔眼内レンズの挿入方法の説明〕
次に、インジェクター1を使用して眼内レンズ100を患者の眼内へ挿入する際の眼内レンズ100の挿入方法について説明する。
まず、図6に示すように、術者は、眼球50の角膜52に、線状の切開創口54を形成する。なお、切開創口54の長さは、1.5mm〜4.0mmである。例えば、術者がメスを操作することで、切開創口54が形成される。超短パルスレーザを角膜52に集光させることで切開創口54が形成されてもよい。
次に、図7に示すように、術者は、インジェクター1の挿入部20を、切開創口54から眼内へ差し込み、プランジャー12を押して眼内レンズ100を挿入部20の切欠き32から眼内へ挿入する。このとき、本実施形態では、前記のように挿入部20の最先端20dと押し当て部42の押し当て面42aとの距離δは十分に確保されている。従って、押し当て部材24の押し当て部42は、角膜52から離れており、角膜52に接していない。これにより、術者は、押し当て部材24の押し当て部42が角膜52に接することによる制約を受けることなく、挿入部20を眼内へ差し込む量を所望の量に設定できる。
次に、図8に示すように、術者は、把持部44を掴んで押し当て部材24を挿入部20の先端20a側へ移動させて押し当て部材24と挿入部20との係止状態を解除させた後、押し当て部材24の押し当て部42を角膜52における切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てる。
次に、図9に示すように、術者は、把持部44を掴んで押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てた状態を維持しながら、挿入部20を眼内から引き抜くとともに、挿入部20を押し当て部材24の内周面24aの内側からも引き抜く。このようにして、押し当て部材24は、挿入部20に対して先端20a側から取り外される。このとき、押し当て部材24により切開創口54と切開創口54の周辺部分が押されているので、切開創口54は、眼内から引き抜かれる挿入部20に引き摺られたとしても、眼球50の外側に(フィッシュマウス状に)開き難くなる。
また、本実施形態のインジェクター1は、切開創口54と切開創口54の周辺部分に、押し当て部42を押し当てた状態で、挿入部20を眼内から引き抜くことができる。したがって、例えば、挿入部20を眼内から引き抜いてから切開創口54を押さえる手法に対して、切開創口54を速やかに押さえることができる。
また、本実施形態では、インジェクター1の全長をLとする(図2参照)と、切開創口54の位置を中心とした半径Lの範囲内に押し当て部材24が配置された状態で、眼内から挿入部20を引き抜くことができる。換言するなら、本実施形態では、押し当て部材24が切開創口54に略位置合わせされた状態(切開創口54の近傍に位置された状態)で、眼内から挿入部20を引き抜くことができる。したがって、術者は、僅かな操作距離(手の移動距離)で、切開創口54に押し当て部材24を押し当てることができる。また、術者が押し当て部材24を探す手間、または術者が介助者から押し当て部材24を受け取る手間を低減できる。
次に、術者は、把持部44を掴んで押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てた状態で、押し当て部材24を動かす(図9参照)。これにより、切開創口54は、閉じられる。なお、切開創口54は、このとき、必ずしも確実に閉じられるとは限らず、少なくともその広がりが抑制され、その後、閉じられるとも考えられる。
また、前記のように術者が押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てた状態で押し当て部材24を動かすとき、押し当て部42の押し当て面42aに薬剤が保持されている場合には、同時に、薬剤が切開創口54と切開創口54の周辺部分に付与される。なお、術者は、自らの手で薬剤を切開創口54と切開創口54の周辺部分に付与してもよい。
最後に、術者は、押し当て部材24を眼球50から離す。これにより、眼内レンズ100を眼内へ挿入する一連の作業が終了する。なお、押し当て部材24により閉じられた切開創口54は、その後、時間の経過とともに治癒する。
なお、眼内レンズ100の挿入方法の手順、特に、押し当て部材24の押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てるタイミングについては、適宜変更可能である。例えば、術者は、挿入部20を眼内から引き抜いた後に、押し当て部材24を挿入部20から取り外して、押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当ててもよい。これにより、挿入部20が眼内から引き抜かれるときに切開創口54が挿入部20に引き摺られて眼球50の外側に一旦開いたとしても、術者は押し当て部材24により切開創口を閉じることができる。
あるいは、術者は、眼内レンズ100を挿入部20の切欠き32から眼内へ挿入する前に、予め、押し当て部材24を挿入部20から取り外して、押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当ててもよい。つまり、本実施形態のインジェクター1は、押し当て部材24を有するため、例えば、使用者が手術前に、切開創口54を押さえる器具等を調達する手間を低減できる。
以上のように本実施形態のインジェクター1は、切開創口54に押し当てるための押し当て部42を備える押し当て部材24を有しており、この押し当て部材24は、インジェクター1から取り外し可能である。そのため、押し当て部材24で眼球50の切開創口54を好適に閉じることが出来る。例えば、押し当て部材24の形状は、眼球の形状を考慮した形状で形成されているため、押し当て部材24で切開創口54を安定して押さえることができる。また、インジェクター1が取り外し可能な押し当て部材24を有するため、術者は、インジェクター1を用いる一連の作業時において、押し当て部材24で切開創口54を速やかに押さえることができる。
この押し当て部材24は、挿入部20の先端20aよりも後方の位置にて挿入部20に係止される。そして、押し当て部材24は、挿入部20に対して、先端20a側から取り外し可能である。
これにより、術者は、眼内レンズ100を眼内へ挿入する一連の作業時において、必要なときに、押し当て部材24を挿入部20に対して先端20a側から取り外して、押し当て部材24の押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てることができる。そして、従来のように術者が指で切開創口54を閉じる場合よりも、術者は、切開創口54と切開創口54の周辺部分に対して押し当て部材24を均一に押し当てることができるので、切開創口54を安定して閉じることができる。また、例えば、挿入部20を眼内から引き抜いてから切開創口54を押さえる手法に対して、本実施形態のインジェクター1は、切開創口54に押し当て部材24を速やかに押し当てることができる。
また、押し当て部材24の内周面24aの内側に挿入部20が配置され、かつ、押し当て部材24の内周面24aと挿入部20の外周面20cとが面接触する状態で、押し当て部材24は挿入部20に係止されている。このように、押し当て部材24は、簡易な構造で挿入部20に係止されている。これにより、術者は、容易に押し当て部材24を挿入部20から取り外して、押し当て部材24の押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てることができる。また、インジェクター1を安価で提供できる。また、押し当て部材24は、インジェクター1の運搬時等においても、安定して挿入部20に係止される。
また、押し当て部材24の押し当て部42は、押し当て部材24の軸方向の一端にて、当該軸方向と交差する方向に突出する。このようにして、押し当て部42の押し当て面42aが大きく形成されているので、押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に対して広範囲に亘って均一に押し当てることができる。そのため、術者は、より効果的に、切開創口54を安定して閉じることができる。例えば、切開創口54を術者の指で押さえる場合は、眼球50を押す力加減によって眼球50と指との接触面積が変化し易い。一方、本実施形態の押し当て部材24であれば、所定形状の部材で眼球50を押すため、眼球50と押し当て面42aとの接触面積が変化し難くなる。したがって、切開創口54をより容易に押さえることができる。
また、押し当て部材24は、術者などのインジェクター1の使用者が把持可能な把持部44を備える。これにより、術者は、把持部44を掴んで押し当て部材24を挿入部20から取り外したり、把持部44を掴んで押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てながら押し当て部材24を動かしたりすることができる。そのため、押し当て部材24の操作性が向上する。
また、押し当て部材24の押し当て部42は、その押し当て面42aにて、切開創口54に付与するための薬剤を保持していてもよい。これにより、術者が押し当て部42を切開創口54と切開創口54の周辺部分に押し当てると同時に、切開創口54と切開創口54の周辺部分に薬剤が付与される。そして、例えば、押し当て部42の押し当て面42aに、切開創口54の治癒を早める効果を有する薬剤が保持されていれば、切開創口54はより早期に治癒する。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
例えば、押し当て部材24は、押し当て部42の押し当て面42aに、クッション性のある部材(例えば、指と同等の軟らかさを有する部材)を備えていてもよい。これにより、押し当て部材24により眼球50に与えられえる負担が抑えられる。
また、押し当て部材24は、眼内レンズ100を眼内へ挿入するときに押し当て部42の角部が眼球50に当たらないように、押し当て部42における4つの角部のうちの一部の角部を削除した形状に形成されていてもよい。
また、押し当て部42は、環状(例えば、円環形状)に形成されていてもよい。さらに、押し当て部42は、押し当て部材24の軸方向と交差する方向のいずれか一方のみ(例えば、図5の左右方向の一方のみ)筒状部40から突出するように形成されていてもよい。
また、押し当て部材24は、インジェクター1の軸方向(図2の左右方向)について挿入部20の先端20aよりも後方のいずれかの位置にて係止されていればよく、例えば、挿入部20と保管部22に亘って係止されていてもよい。また、押し当て部材24は、挿入部20の先端側および後端側の両方から取り外し可能であってもよい。
また、押し当て部材24は、把持部44を備えていなくてもよい。この場合、術者は、例えば、筒状部40において掴みやすいように外径が一定に形成された第2部位40bを掴めば、押し当て部材24を挿入部20から容易に取り外すことができる。
上記実施形態で例示した眼内レンズ100は、光学部110と前方支持部112Aと後方支持部112Bとが一体形成されたワンピース型の眼内レンズである。しかし、上記実施形態で例示した技術は、ワンピース型以外の眼内レンズ(例えば、3ピース眼内レンズ等)を眼内に挿入するための眼内レンズ挿入器具にも適用することができる。
インジェクター1は、押し当て部材24を係止する位置(すなわち、図4の距離δ)を調整できる手段を備えてもよい。この場合、押し当て部42(押し当て面42a)は、切開創口54から眼内に侵入するインジェクター1の侵入量を規制する規制部としても作用する。これによって、公知のWound−assisted法を用いた眼内レンズ100の挿入が容易に行える。なお、規制部として用いた押し当て部42は、切開創口54に押し当てる押し当て部材として兼用することができる。よって、インジェクター1を複雑な構成にすることなく、Wound−assisted法による眼内レンズ100の挿入が可能であり、また、インジェクター1を引き抜いた後の切開創口54を、押し当て部42で好適に押さえることが可能なインジェクター1を提供できる。
1 インジェクター
10 筒部本体(本体)
12 プランジャー(押出部材)
20 挿入部
20a 先端
20c 外周面
20d 最先端
22 保管部
24 押し当て部材
24a 内周面
32 切欠き
40 筒状部
42 押し当て部
42a 押し当て面
44 把持部
50 眼球
52 角膜
54 切開創口
100 眼内レンズ

Claims (2)

  1. 眼球に形成された切開創口から前記眼球の内部へ眼内レンズを挿入するための眼内レンズ挿入器具であって、
    前記眼球の内部へ前記眼内レンズを挿入するための開口部を先端に備える挿入部と、
    前記切開創口に押し当てるための押し当て部を備える押し当て部材と、を有し、
    前記押し当て部材は、前記挿入部の先端よりも後方の位置にて係止され、前記挿入部の先端側から取り外し可能であり、筒形状または略筒形状に形成され、
    前記押し当て部材の内周面の内側に前記挿入部が配置され、かつ、前記押し当て部材の内周面と前記挿入部とが面接触する状態で、前記押し当て部材は前記挿入部に係止されること、
    を特徴とする眼内レンズ挿入器具。
  2. 請求項の眼内レンズ挿入器具において、
    前記押し当て部は、前記押し当て部材の軸方向の一端にて前記軸方向と交差する方向に突出するように形成されること、
    を特徴とする眼内レンズ挿入器具。
JP2015014231A 2015-01-28 2015-01-28 眼内レンズ挿入器具 Active JP6540048B2 (ja)

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