以下、図面を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機(遊技台)について詳細に説明する。
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、ガラス製または樹脂製の透明板部材152および透明部材保持枠154からなるガラス枠156の奥側に、その透明板部材152を通して視認可能に配設した後述する遊技盤(盤面)102を備えている。この遊技盤102は、外枠101に対して開閉自在に設けられた内枠103に取り付けられている。なお、いずれも図示省略したが、パチンコ機100には、ガラス枠156が開放したことを検知するガラス枠開放センサや、内枠103が開放したことを検知する内枠開放センサが設けられている。
ガラス枠156の下方には、後述する発射モータ602によって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けて球を後述する遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出す球を後述する外レール106に導くための発射レール142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に後述する装飾図柄表示装置110等による演出表示を変化させるための演出ボタン146を配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設していると共に、貯留皿144の下方には、貯留皿144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿150を設けている。貯留皿144と下皿150を結ぶ内部経路の下皿近傍には、不図示の下皿満タンセンサが設けられている。下皿満タンセンサからが下皿150が満杯になると下皿満タンエラーが出力される。
図2は、遊技盤102を正面から見た略示正面図である。
遊技盤102には、外レール106と内レール108とを配設し、遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある。)が転動可能な遊技領域104を区画形成している。
遊技領域104の略中央には、演出装置200を配設している。この演出装置200には、略中央に横長の装飾図柄表示装置110を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置112と、2種類の特別図柄表示装置である第1特別図柄表示装置198および第2特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、2種類の特別図柄保留ランプである第1特別図柄保留ランプ199および第2特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置200は、可動部を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図3(b)参照)ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置110は、表示画面を、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cおよび演出表示領域110dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび左図柄表示領域110cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域110dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域110a、110b、110c、110dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置110の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置110は、液晶表示装置に代えて、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、EL(ElectroLuminescence)表示装置、ドラム式表示装置、リーフ式表示装置等他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置112は、普図(図3(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置198および第2特図表示装置114はいずれも、特図(図3(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。以下、第1特図表示装置198によって表示される図柄を特図1と称するとともに、第2特図表示装置114によって表示される図柄を特図2と称することがある。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を2つまで保留することを可能としている。特図1保留ランプ199は、保留している特図1変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図1変動遊技を4つまで保留することを可能としている。特図2保留ランプ118は、保留している特図2変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図2変動遊技を4つまで保留することを可能としている。これらの特図1保留ランプ199および特図2保留ランプ118は、本発明にいう報知装置の一例に相当する。高確中ランプ120は、遊技状態が特図高確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率よりも高く設定した遊技状態)であること、または特図高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を特図低確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率に設定した遊技状態)から特図高確率状態にする場合に点灯し、特図高確率状態から特図低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置200の周囲には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。一般入賞口122は、本実施例では遊技盤102に複数配設しており、この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(一般入賞口センサ)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出する。貯留皿144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる。この普図始動口124に入球した球は、遊技領域のうち、その普図始動口124からつながる所定領域を通過する。この普図始動口124に入球した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。遊技盤102には、上記所定領域を通過する球を検出する所定の球検出センサ(ゲートセンサ)が設けられており、そのゲートセンサが遊技球を検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では遊技盤102の中央に1つだけ配設している。第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサ(第1始動口センサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出するとともに、第1特図表示装置198による特図1変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。第2特図始動口128の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材1281が設けられており、一対の羽根部材1281と第2特図始動口128を併せて、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれることがある。一対の羽根部材1281は、第2特図始動口128への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材1281が閉鎖したままでは第2特図始動口128への入球は不可能である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合には、一対の羽根部材1281が所定の時間間隔で所定回数開閉し、第2特図始動口128への球の入球が可能になる。第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサ(第2始動口センサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
以上説明した第1特図始動口126や第2特図始動口128が、本発明にいう始動口の一例に相当する。
可変入賞口130は、本実施例では遊技盤102の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、ソレノイドによって開閉自在な扉部材によって入球可能状態になったり、入球不能状態になったりする。すなわち、その扉部材の閉鎖中は可変入賞口130への入球は不可能であるが、特図1変動遊技に当選し、第1特図表示装置198が大当り図柄を停止表示した場合、または、特図2変動遊技に当選し、第2特図表示装置114が大当り図柄を停止表示した場合には、扉部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、可変入賞口130への入球が可能になる。本実施例のパチンコ機100では、扉部材が、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒の開閉動作(ただし可変入賞口130に10個目の入球があった時点で閉鎖)を、15回連続で行う場合(以下、この場合を15ラウンドと称する)と、開放時間0.9秒、閉鎖時間0.2秒の開閉動作を、2回連続で行う場合(以下、この場合を2ラウンドと称する)とがある。可変入賞口130は大入賞口と呼ばれることがあり、扉部材と可変入賞口130を併せてアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口130への入球を所定の球検出センサ(カウントセンサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータ602を駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106、内レール108を通過させて遊技領域104に打ち出す。ここで、射幸性を低下させない目的、または、部材の耐久性を維持させるために、たとえば、1分間に100発以上発射できないように構成されている。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。発射された遊技球が始動口に到達するまでの時間は、始動口の位置や、遊技釘134、打球方向変換部材132等の障害物の配置によって変わるが、盤面略中央に設けられた始動口にはどんなに早くても数秒(たとえば2秒)程度はかかる。
<演出装置>
次に、パチンコ機100の演出装置200について説明する。
この演出装置200の前面側には、可動部材210、ワープ装置230および前面ステージ234を配設し、演出装置200の背面側には、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250を配設している。すなわち、演出装置200において、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250は、ワープ装置230および前面ステージ234の後方に位置することとなる。
可動部材210は、人の腕を模した部材であり、図2では装飾図柄表示装置110の右横に配置されている。この可動部材210は、不図示のソレノイドによって、肘部分を基点にしてガタガタと揺動したり、肘部分を基点にして前腕部が持ち上がったり、あるいは肩部分を基点にして上腕部全体が持ち上がる動作等が可能である。
ワープ装置230は、演出装置200の左上方に設けた入球口232に入った遊技球を演出装置200の前面下方の前面ステージ234に排出し、さらに、前面ステージ234に排出した遊技球が前面ステージ234の中央部後方に設けた第2の入球口236に入った場合は、遊技球を、第1特図始動口126の上方である演出装置200の下部中央に設けた排出口238から第1特図始動口126に向けて排出するものである。この排出口238から排出した遊技球は第1特図始動口126に入球しやすくなっている。
遮蔽手段250は、格子状の左扉250aおよび右扉250bからなり、装飾図柄表示装置110および前面ステージ234の間に配設する。左扉250aおよび右扉250bの上部には、図示しない2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉250aおよび右扉250bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段250は、左右扉250a、250bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置110を視認し難いように遮蔽する。左右扉250a、250bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置110の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置110の表示の全てを視認可能である。また、左右扉250a、250bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左右扉250a、250bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置110の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置110による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置110を全く視認不可にしてもよい。
<図柄の種類>
次に、図3(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100のの第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図3(a)は特図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の特図の停止表示態様には、大当り図柄である「特図A」と、特別大当り図柄である「特図B」と、外れ図柄である「特図C」の3種類がある。第1特図始動口126に球が入球したことを上述の第1始動口センサが検出したことに基づいて、第1特図表示装置198は、7個のセグメントの全消灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を開始する。この第1特図表示装置198は、本発明にいう報知装置の一例に相当する。そして、第1特図表示装置198の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特図表示装置198は、特図1変動遊技の当選を報知する場合には「特図A」、「特図B」、「特図C」または「特図D」を停止表示し、特図1変動遊技の外れを報知する場合には「特図E」を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
また、第2特図始動口128に球が入球したことを上述の第2始動口センサが検出したことに基づいて、第2特図表示装置114も、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を開始する。この第2特図表示装置114も、本発明にいう報知装置の一例に相当する。そして、第2特図表示装置114の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特図表示装置114も、特図2変動遊技の当選を報知する場合には特図A」、「特図B」、「特図C」または「特図D」を停止表示し、特図2変動遊技の外れを報知する場合には「特図E」を停止表示する。
大当りに対応する図柄を停止表示した場合には、大当り遊技を開始し、特別大当りに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当り遊技を開始する。大当り遊技と特別大当り遊技の違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り遊技)か低い(大当り遊技)かの違いである。
なお、本実施例では15R大当たり、15R特別大当たり、2R大当たり、2R特別大当たり、または外れの5種類の停止表示パターンを備えているが、ラウンド数や後述する時短など、大当たり終了後に特図高確率状態に移行するか否かとは別の遊技者に付与する利益量によってさらに停止表示パターンを異ならせてもよい。たとえば、2R大当たり(時短つき)、2R大当たり(時短なし)、15R大当たり(時短つき)、15R大当たり(時短なし)、2R特別大当たり(時短つき)、2R特別大当たり(時短なし)、15R特別大当たり(時短つき)、15R特別大当たり(時短なし)またはハズレを停止表示するようにしてもよい。
図3(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1変動遊技あるいは特図2変動遊技が開始すると、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、大当りを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾2−装飾2−装飾2」))を停止表示し、特別大当りを報知する場合には、特別大当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾1−装飾1−装飾1」))を停止表示する。また、外れを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当りに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
本実施例のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当り(確変大当り)か否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。
図3(c)は普図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口124を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う副制御部400と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部550と、遊技球の発射制御を行う発射制御部600と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部650によって構成されている。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM(RWM)308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT313を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、第1特図表示装置198および第2特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図1保留ランプ199、特図2保留ランプ118、高確中ランプ118等)の表示制御を行うための表示回路328と、第2特図始動口128や可変入賞口130等を開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。図4に示す各種センサ318には、上述のガラス枠開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また球検出センサである上述の一般入賞口センサ、ゲートセンサ、第1始動口センサ、第2始動口センサ、カウントセンサ等が含まれる。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを第1始動口センサである球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、情報入力回路652にパチンコ機100の遊技情報を出力する。この遊技情報には、特図1変動遊技や特図2変動遊技の保留数、特図の変動表示回数等の情報や、遊技状態を表す情報等が含まれている。図4に示す情報入力回路652は、本実施例のパチンコ機10の周囲に設置される不図示のデータ表示器に備えられた回路である。データ表示器は、遊技者に大当たり回数や、特図の変動表示回数等を表示するものであり、本発明にいう報知装置の一例に相当する。このデータ表示器は、不図示の遊技店コンピュータに接続されている。なお、基本回路302から情報出力回路334を介して情報入力回路652に出力される遊技情報は、遊技店コンピュータ側で不正行為を監視する目的にも使用されるため、主制御部300は正しい遊技情報を出力する必要がある。このため、データ表示器は、保留数や変動表示回数等をごまかして表示することはできない。
また、主制御部300には、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路336を設けており、この電圧監視回路336は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号を入力した場合に、後述する主制御部メイン処理を開始する。
また、主制御部300は、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部550にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、副制御部400および払出制御部550との通信を可能としている。なお、主制御部300と副制御部400および払出制御部550との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400および払出制御部550にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、副制御部400および払出制御部550からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の副制御部400について説明する。
副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM(RWM)408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、スピーカ416(およびアンプ)の制御を行うための音源IC418と、各種ランプ420の制御を行うための表示回路422と、演出装置200の演出用可動体(可動部材210)等を駆動する駆動装置であるソレノイドまたはモータ等が含まれる各種演出用駆動装置424の制御を行うための演出用駆動装置制御回路426と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110および遮蔽手段250の制御を行うための装飾図柄表示制御部500と、チャンスボタン146の押下を検出して信号を出力するチャンスボタン検出回路380を接続している。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部550、発射制御部600、電源管理部650について説明する。
払出制御部550は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置552を制御すると共に、払出センサ554が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部556を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット654との通信を行う。
発射制御部600は、払出制御部550が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ602の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置604の制御を行う。
電源管理部650は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、副制御部400等の各制御部や払出装置552等の各装置に供給する。さらに、電源管理部650は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
<主制御部メイン処理>
次に、図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割り込みマスクの設定、I/Oポート310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施例では、WDT313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS102では、WDT313のカウンタの値をクリアし、WDT313による時間計測を再始動する。
ステップS103では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路336が、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS102に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS104に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS102に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS103は繰り返し実行される。
ステップS104では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS105では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS107)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRAMクリアスイッチを遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS106に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
ステップS106では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割り込み許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS108、ステップS109内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図7に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS106では、その送信情報記憶領域に、EHを復電コマンドとしてセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割り込み処理におけるステップS217において、副制御部400へ送信される。
ステップS107では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS107)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割り込み処理におけるステップS217において、副制御部400へ送信される。
ステップS108では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図図柄抽選乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップS109に進む。
ステップS109では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。主制御部300のRAM308には、0から127の範囲の値を取り得る第1予告抽選乱数値を生成する第1予告抽選乱数カウンタ、および同じく0から127の範囲の値を取り得る第2予告抽選乱数値を生成する第2予告抽選乱数カウンタが設けられている。このステップS109では、例えば、これら第1予告抽選乱数カウンタおよび第2予告抽選乱数カウンタそれぞれを更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS108およびS109の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では約2msに1回)でタイマ割り込み信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT313のカウント値が初期設定値(本実施例では32.8ms)を超えてWDT割り込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施例では、主制御部タイマ割り込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述のガラス枠開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また各種の球検出センサを含む各種センサ318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割り込み処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割り込み処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS203では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割り込み処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割り込み処理が起動する度に、上述のステップS203では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施例では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施例では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS203では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施例では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口122、可変入賞口130、第1特図始動口126、および第2特図始動口128への入球、または普図始動口124の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口122,130や、これらの始動口124,126,128への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口122への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口122へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口122への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口122への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施例では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS204およびステップS205では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS108で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1図柄抽選乱数値、および特図2図柄抽選乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施例では特図1の図柄抽選用乱数値を取得するためのカウンタと特図2の図柄抽選用乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS206では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。ここでは上記ステップS109で行った演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。第1予告抽選乱数カウンタおよび第2予告抽選乱数カウンタそれぞれの値も、このステップS206で更新される。
ステップS207では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置198に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS208では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口122,130や始動口124,126,128に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS209では、入賞受付処理(詳細は後述)を行う。
ステップS210では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部550に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS211では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置112は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、上述の普図Aの態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、上述の普図Bの態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置112は、当り図柄(普図A)および外れ図柄(普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口128の羽根部材1281の開閉駆動用のソレノイド(330)に、羽根部材1281を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材1281の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材1281を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS212に移行するようにしている。
ステップS212では、普図関連抽選処理(詳細は後述)を行う。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、まず最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS213)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置114は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、大当りフラグがオンで確率変動フラグがオフの場合には図3(a)に示す特図A、大当りフラグがオンで確率変動フラグがオンの場合には図3(a)に示す特図B、大当りフラグがオフの場合には図3(a)に示す特図Cの態様となるように、第2特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置114は、15R大当り図柄(特図A)、15R特別大当り図柄(特図B)、2R大当たり図柄(特図C)、2R特別大当たり図柄(特図D)および外れ図柄(特図E)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。なお、この所定の停止表示期間が、後述する真確定表示の時間に相当する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、確率変動中(詳細は後述)でなければ、詳細は後述する時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に4Hを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで。)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(330)に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(330)に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に8Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。なお、可変入賞口130の開放・閉鎖制御を開始し、2以上の所定の回数繰り返して、開放・閉鎖制御を終了するまでの間を「大当たり遊技(状態)」という。また、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。さらに、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、大当りフラグがオフされる。この大当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS214に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS214)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS213およびステップS214における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS215)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS216)。これらの特図関連抽選処理についても詳細は後述するが、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開示条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置110による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、副制御部400によって行われ、第2特図始動口128への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口126への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS217では、コマンド設定送信処理を行う。なお、副制御部400に送信する出力予定情報は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(0Hの場合は基本コマンド、1Hの場合は図柄変動開始コマンド、4Hの場合は図柄変動停止コマンド、5Hの場合は入賞演出開始コマンド、6Hの場合は終了演出開始コマンド、7Hの場合は大当りラウンド数指定コマンド、EHの場合は復電コマンド、FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当りフラグの値、確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当りフラグの値、確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口126への入賞の有無、第2特図始動口128への入賞の有無、可変入賞口130への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に1H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りフラグの値、確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に4H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りフラグの値、確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に5H、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ423・スピーカ416に出力する演出制御情報、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に6H、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ423・スピーカ416に出力する演出制御情報、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に7H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に8H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS217では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンド種別にAH、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS218では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS219では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド330を駆動して第2特図始動口128や、可変入賞口130の開閉を制御したり、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS210)で設定した出力予定情報を出力ポート310を介して副制御部400に出力する。
ステップS220では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS222に進む。
ステップS221では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図9に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS222では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図9に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<入賞受付処理>
次に、図7〜図9を用いて、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS209の入賞受付処理について説明する。図7〜図9は主制御部300のCPU304が実行する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。
まず、第1特図始動口126に関する入賞受付処理を行う。図7は、第1特図始動口126に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この図7に示すステップS1101では、第1特図始動口126への入賞があったか否かを判定する。ここでは、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1102に進み、入賞がなかった場合には図8に示すステップS1201に進む。ステップS1102では、RAM308に設けた特図1保留数記憶領域を参照し、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施例では4)未満であるか否かを判定し、所定数未満の場合はステップS1103に進む。一方、所定数以上の場合は、図8に示すステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞による大当たりの抽選は行われない。。
ステップS1103では、第1特図始動口126に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに、上述の特図1図柄抽選乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1図柄抽選乱数値として取得する。上述のごとく、図4に示すカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタには、第1始動口センサが遊技球を検出したことによって送られてきた信号の受信タイミングでカウンタ回路316においてラッチされた値(ハードウエア乱数値)が記憶されている。ここで取得したこのハードウエア乱数値(特図1当選乱数値)は、詳しくは後述する特図1関連抽選処理(ステップS216)において特図1変動遊技における大当りか否かの判定に用いられる。また、特図1図柄抽選乱数値生成用の乱数カウンタは、図6に示すステップS205において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっている。ここで取得したこのソフトウエア乱数値(特図1図柄抽選乱数値)は、特図1関連抽選処理(ステップS216)において特図1の特別大当り(確変大当り)か否かの判定に用いられる。このステップS1103を実行する主制御部300は、本発明にいう抽選手段の一部に相当する。さらに、上述の第1予告抽選乱数カウンタは、図6に示すステップS206において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっており、この値(以下、第1予告抽選乱数値と称する)も取得する。加えて、このステップS1103では、RAM308に設けた特図1保留数記憶領域の値を更新する。すなわち、特図1保留数記憶領域の値に1を加算する。ステップS1103の実行が終了すると、ステップS1104に進む。
主制御部300のRAM308には、第1の乱数値記憶領域が設けられている。ステップS1104では、その第1の乱数値記憶領域に、上述のステップS1103で取得した2種類の値(特図1当選乱数値と特図1図柄抽選乱数値)を格納する。第1の乱数値記憶領域はさらに、特図1変動遊技の保留数に応じた4つの領域に区分けされており、このステップS1104では、上記2種類の値をひとまとめにして、これら4つの領域のうちの未格納の領域に格納する。すなわち、第1の乱数値記憶領域のうちの第1特図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に、ステップS1103で取得した特図1当選乱数値と特図1図柄抽選乱数値を格納する。また、RAM308には、第1予告抽選乱数値記憶領域も設けられており、ステップS1103で取得した第1予告抽選乱数値を、この第1予告抽選乱数値記憶領域に格納する。ステップS1104の実行が終わると、ステップS1105に進む。
ステップS1105では、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド特図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
ステップS1106では、上記送信情報記憶領域に、保留が増加した特図が特図1であることを示す情報を追加記憶し、ステップS1107では、その送信情報記憶領域に、予告無情報を追加記憶する。
主制御部300のROM306には、大当り判定テーブルおよび特図高確率状態移行判定テーブルが記憶されている。大当り判定テーブルには、所定の数値範囲を定義した第1特図始動口抽選データが含まれており、この第1特図始動口抽選データはRAM308に展開されている。ステップS1108では、ステップS1103で取得した特図1当選乱数値が、その第1特図始動口抽選データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合にはステップS1109に進み、属さない場合にはステップS1113に進む。なお、ここでの判定結果が、特図1変動遊技における大当りか否かの判定に用いられることはなく、特図1変動遊技における大当りか否かの判定は上述の特図1関連抽選処理(ステップS216)において改めて行われ、ここでの判定は特図1変動遊技における大当りか否かのいわゆる先読みに相当する。
また、上記特図高確率状態移行判定テーブルには、所定の数値範囲を定義した移行判定乱数データが含まれており、この移行判定乱数データもRAM308に展開されている。ステップS1109では、ステップS1103で取得した特図1図柄抽選乱数値が、その移行判定乱数データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合にはステップS1110に進む。反対に、この数値範囲に属さない場合にはステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞に基づく、詳細は後述する事前予告や偽事前予告は行われないことになる。すなわち、主制御部300は、特図1変動遊技における特別大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、予告報知や偽予告報知を行わないことに決定する。なお、ここでの判定結果が、特図1の特別大当り(確変大当り)か否かの判定に用いられることはなく、特図1の特別大当り(確変大当り)か否かの判定は上述の特図1関連抽選処理(ステップS216)において改めて行われ、ここでの判定もいわゆる先読みに相当する。
ステップS1110では、特図1関連抽選処理(ステップS216)を実行する前に行う予告(事前予告)の抽選を行う。この事前予告抽選には、図10に示す事前予告実行判定テーブルが用いられる。図10は、主制御部300のROM306に記憶された事前予告実行判定テーブルを示す図である。このステップS1110では、図10(a)と同図(b)に示す2つのテーブルが用いられる。
普図変動遊技は、その普図変動遊技を、相対的に低い所定の低確率で当選と判定する低確率状態(普図低確率状態)と、相対的に高い所定の高確率で当選と判定する高確率状態(普図低確率状態)のいずれか一方の状態で行われる。詳しくは後述するように、普図高確率状態は、普図低確率状態と比較して、普図変動遊技に当選しやすいばかりか、1回の普図当選による電チューの開放時間が長くなりやすい、1回の普図当選による電チューの開放回数が多くなりやすい、特図の変動時間が短くなりやすい、および普図の変動時間も短くなりやすい、といったことの少なくともいずれか1つを含むように規定されている。なお、時短とは、普図変動遊技に当選しやすい、1回の普図当選による電チューの開放時間が長くなりやすい、1回の普図当選による電チューの開放時間が長くなりやすい、1回の普図当選による電チューの開放回数が多くなりやすい、特図の変動時間が短くなりやすい、および普図の変動時間も短くなりやすい、といったことの少なくともいずれか1つを含む状態であり、本実施例では時短中であれば必ず普図変動遊技に当選しやすくなるようになっているが、必ずしも時短中に普図変動遊技に当選しやすくならなくてもよい。
図10(a)に示すテーブルは、普図変動遊技が低確率状態で行われる場合に用いられるテーブルであり、同図(b)に示すテーブルは、普図変動遊技が高確率状態で行われる場合に用いられるテーブルであり、いずれのテーブルも第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のものである。ここで、主制御部300のRAM308には時短フラグが設けられており、この時短フラグがオンに設定されていると普図高確率状態であり、時短フラグがオフに設定されていると普図低確率状態である。主制御部300のCPU304は、この時短フラグの設定状況を参照し、図10(a)および同図(b)いずれか一方に示すテーブルを用いて事前予告抽選を行う。図10(a)および同図(b)それぞれに示すテーブルは、残り図柄確定回数と事前予告実行範囲(当選範囲)との関係が規定されたものである。残り図柄確定回数は、事前予告が行われている場合の、その事前予告の情報を追加した保留情報の抽選が行われるまでに実行される抽選回数の値に、追加した保留情報の抽選回数である1を足した数に相当し、特図1変動遊技の保留には、特図2変動遊技の保留を含ませて8回が最大値になる。なお、各テーブルとも、残り図柄確定回数は2から8まで示されている。事前予告は、特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果が遊技者にとって有利な大当たりの結果であることを遊技者に期待させる報知であり、本発明にいう予告報知の一例に相当する。この事前予告は、少なくとも、装飾図柄表示装置110が図3(b)に示す大当たりの図柄の組み合わせを停止表示することになる装飾図柄の変動表示の開始前に行われるものである。残り図柄確定回数が1の状態では、大当たりの図柄の組み合わせを停止表示することになる装飾図柄の変動表示の開始前に事前予告を行うことができず、残り図柄確定回数の1は除かれている。また、残り図柄確定回数の8は、上記最大値に対応したものである。また、副制御部400のRAM408には予告カウンタが設けられている。この予告カウンタは、残り図柄確定回数をカウントするものである。
この事前予告抽選では、主制御部300のCPU304は、RAM408に設けられた予告カウンタを参照し、ステップS1104においてRAM308の第1予告抽選乱数値記憶領域に格納した第1予告抽選乱数値が、事前予告実行判定テーブルに示す事前予告実行範囲(当選範囲)に属すれば事前予告抽選に当選(当り)にし、当選範囲に属さなければ、事前予告抽選に不当選(外れ)にする。第1予告抽選乱数値は、0から127の範囲の値を取り得る値である。図10(a)に示すように、普図低確率状態では、残り図柄確定回数が多くなるほど事前予告実行範囲(当選範囲)は広くなり、残り図柄確定回数が最大の8では第1予告抽選乱数値が当選範囲に必ず属することになり、事前予告抽選に必ず当選する。一方、同図(b)に示すように、普図高確率状態では、残り図柄確定回数が2の場合に限って事前予告実行範囲は0〜1の範囲になっており、その他の残り図柄確定回数では事前予告実行範囲は0のみである。したがって、普図高確率状態のときは、普図低確率状態のときに比べて事前予告抽選に当選しにくい。すなわち、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果の事前予告は、普図低確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理における抽選結果の事前予告よりも、低い予告確率で行われる。なお、普図高確率状態では、第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理における抽選結果の事前予告を行わないようにしてもよく、具体的には普図高確率状態ではS1107とS1108との間に普図高確率状態か否かの判定ステップを設け、判定結果がYESであればS1201に、判定結果がNOであればS1108に進むようにしてもよい。ステップS1110の実行が終わると、ステップS1111に進む。
ステップS1111では事前予告抽選に当選したか否かを判定し、事前予告抽選に当選していればステップS1112に進む。一方、事前予告抽選に外れていればステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞に基づく事前予告や偽事前予告(詳細は後述)は行われないことになる。
ステップS1112では、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、ステップS1107において追加記憶させた事前予告無情報を事前予告情報に上書き記憶して、ステップS1201に進む。こうして事前予告情報を上書き記憶することで、装飾図柄表示装置110による事前予告の報知は、副制御部400によって行われる。
また、ステップS1108における判定が、特図1当選乱数値が第1特図始動口抽選データの数値範囲に属さないという判定であることによって実行されるステップS1113では、偽事前予告抽選を行う。この偽事前予告抽選には、図11に示す偽事前予告実行判定テーブルが用いられる。図11は、主制御部300のROM306に記憶された偽事前予告実行判定テーブルを示す図である。遊技者からすると、偽事前予告と上記事前予告とは区別がつかず、この偽事前予告も、特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果が遊技者にとって有利な大当たりの結果であることを遊技者に期待させる報知になり、本発明にいう予告報知の一例に相当する。以下、事前予告と偽事前予告の総称を予告報知と称することがある。事前予告補ステップS1113では、図11(a)と同図(b)に示す2つのテーブルが用いられる。図11(a)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が低確率状態のときに用いられるテーブルであり、同図(b)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が高確率状態のときに用いられるテーブルであり、いずれのテーブルも第1特図始動口126に関する入賞受付処理用の偽事前予告実行判定テーブルである。ここでの抽選でも、主制御部300のCPU304は、RAM308に用意された時短フラグの設定状況を参照し、図11(a)および同図(b)いずれか一方に示すテーブルを用いて抽選を行う。図11(a)および同図(b)それぞれに示すテーブルも、先に説明した図10に示す事前予告実行判定テーブルと同じように、残り図柄確定回数と偽事前予告実行範囲との関係が規定されたものである。
ここでの偽事前予告抽選でも、主制御部300のCPU304は、RAM408に設けられた予告カウンタを参照し、ステップS1104においてRAM308の第1予告抽選乱数値記憶領域に格納した第1予告抽選乱数値が、偽事前予告実行判定テーブルに示す偽事前予告実行範囲(当選範囲)に属すれば偽事前予告抽選に当選(当り)にし、当選範囲に属さなければ、偽事前予告抽選に不当選(外れ)にする。図11(a)に示すように、普図低確率状態では、残り図柄確定回数が多くなるほど当選範囲は狭くなり、残り図柄確定回数が最大の8では当選範囲は0のみである。また、同図(b)に示すように、普図高確率状態では、残り図柄確定回数が2の場合に限って予告実行範囲は0〜1の範囲になっており、その他の残り図柄確定回数では予告実行範囲は0のみである。したがって、残り図柄確定回数が最大の8の場合には、普図高確率状態のときと普図低確率状態のときに違いはないが、それ以外の残り図柄確定回数の場合には、普図高確率状態のときの方が普図低確率状態のときに比べて偽事前予告抽選に当選しにくい。すなわち、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果の偽事前予告も、普図低確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理における抽選結果の偽事前予告よりも、低い予告確率で行われる。なお、普図高確率状態では、第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理における抽選結果の偽事前予告を行わないようにしてもよい。
また、図11(b)に示す偽事前予告実行判定テーブルを用いた偽事前予告抽選の当選確率と、図10(b)に示す事前予告実行判定テーブルを用いた事前予告抽選の当選確率は同じであるが、図11(a)に示す偽事前予告実行判定テーブルを用いた偽事前予告抽選の当選確率よりも、図10(a)に示す事前予告実行判定テーブルを用いた事前予告抽選の当選確率の方が高い。ステップS1113の実行が終わると、ステップS1114に進む。
ステップS1114では偽事前予告抽選に当選したか否かを判定し、偽事前予告抽選に当選していればステップS1115に進む。一方、偽事前予告抽選に外れていればステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞に基づく事前予告や偽事前予告は行われないことになる。
ステップS1115では、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、ステップS1107において追加記憶させた予告無情報を偽事前予告情報に上書き記憶して、ステップS1201に進む。こうして偽事前予告情報を上書き記憶することで、装飾図柄表示装置110による偽事前予告の報知は、副制御部400によって行われる。
以上の説明より、主制御部300は、図7に示すステップS1108における特図1変動遊技における大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、大当りという判定結果であれば、予告報知(事前予告)を行う決定確率(当選確率)が高い図10(a)に示すテーブルを用いて予告報知を行うか否かについて決定し、はずれという判定結果であれば、予告報知(偽前予告)を行う決定確率(当選確率)が低い図11(a)に示すテーブルを用いて予告報知を行うか否かについて決定する。また、図7に示すステップS1109でも、主制御部300は、特図1変動遊技における特別大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、予告報知(事前予告)を行うか否かを決定する。したがって、ステップS1108〜ステップS1115を実行する主制御部300が、本発明にいう予告報知決定手段の一例に相当する。
次に、第2特図始動口128に関する入賞受付処理を行う。図8は、第2特図始動口128に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この図8に示すステップS1201からステップS1215までの各ステップは、図7に示すステップS1101からステップS1115までの各ステップにおける「第1」を「第2」に読み替えるとともに「特図1」を「特図2」に読み替えたステップと同一であるため、ここでは、ステップS1210の事前予告抽選に用いる事前予告実行判定テーブルと、ステップS1213の偽事前予告抽選に用いる偽事前予告実行判定テーブルについて説明し、その他の説明については省略する。
図10(c)および図10(d)それぞれに示すテーブルはいずれも、第2特図始動口128に関する入賞受付処理用の予告実行判定テーブルであり、図10(c)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が低確率状態のときに用いられるテーブルであり、同図(d)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が高確率状態のときに用いられるテーブルである。
図10(c)および同図(d)それぞれに示すテーブルも、先に説明した図10(a)および(b)それぞれに示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のテーブルと同じように、残り図柄確定回数と事前予告実行範囲との関係が規定されたものである。なお、特図2変動遊技の保留には特図1変動遊技の保留を含ませず、図10(c)および同図(d)それぞれに示すテーブルでは、残り図柄確定回数の最大値は4である。ステップS1210における事前予告抽選では、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶されている値に基づいて抽選が行われる。
ステップS1210の事前予告抽選で用いられる第2予告抽選乱数値も、第1予告抽選乱数値と同じく0から127の範囲の値を取り得る値である。図10(c)に示すように、普図低確率状態では、残り図柄確定回数に関係なく一律に当選範囲は0〜32の範囲である。一方、同図(d)に示すように、普図高確率状態では、残り図柄確定回数が多くなるほど当選範囲は広くなり、残り図柄確定回数が最大の4では第2予告抽選乱数値が当選範囲に必ず属することになり、ステップS1210の事前予告抽選に必ず当選する。また、図10(c)に示すテーブルと図10(a)に示すに示すテーブルそれぞれのテーブルにおける残り図柄確定回数が2〜4の部分を比較してみると、普図変動遊技状態が低確率状態のときは、第2特図始動口128に関する入賞受付処理における事前予告抽選の方が、第1特図始動口126に関する入賞受付処理における事前予告抽選よりも当選しにくい。さらに、図10(d)に示すテーブルと図10(b)に示すテーブルそれぞれのテーブルにおける残り図柄確定回数が2〜4の部分を比較してみると、普図変動遊技状態が高確率状態のときは、第2特図始動口128に関する入賞受付処理における事前予告抽選の方が、第1特図始動口126に関する入賞受付処理における事前予告抽選よりも当選しやすい。すなわち、普図高確率状態である場合における第2特図始動口128への入賞に基づく特図2関連抽選処理(ステップS215)における抽選結果の事前予告は、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果の事前予告よりも、高い予告確率で行われる。
図10に示す各事前予告実行判定テーブルを比較すると、事前予告の実行確率(予告確率)は、普図高確率特図2>普図低確率特図1>普図低確率特図2>普図高確率特図1になる。なお、普図低確率状態における第2特図始動口128への入賞は、一般的に困難であるため、複数の保留が溜まることは滅多にない。そのため、容量の削減のために他の事前予告実行判定テーブルの抽選データと共用してもよい。たとえば、普図低確率状態における第2特図始動口128に関する入賞受付処理における事前予告抽選の際に参照する事前予告実行判定テーブル(図10(c))は、普図高確率状態における第2特図始動口128に関する入賞受付処理における事前予告抽選の際に参照する事前予告実行判定テーブル(図10(d))であってもよい。
図11(c)および図11(d)それぞれに示すテーブルはいずれも、第2特図始動口128に関する入賞受付処理用の偽事前予告実行判定テーブルであり、図11(c)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が低確率状態のときに用いられる偽事前予告実行判定テーブルであり、同図(d)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が高確率状態のときに用いられる偽事前予告実行判定テーブルである。図11(c)および同図(d)それぞれに示すテーブルも、先に説明した図11(a)および(b)それぞれに示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のテーブルと同じように、残り図柄確定回数と偽事前予告実行範囲との関係が規定されたものである。なお、図11(c)および同図(d)それぞれに示すテーブルも、図10(c)および同図(d)それぞれに示すテーブルと同じように、残り図柄確定回数の最大値は4である。
図11(c)に示すように、普図低確率状態では、残り図柄確定回数に関係なく一律に当選範囲は0〜3の範囲である。一方、同図(d)に示すように、普図高確率状態では、残り図柄確定回数が多くなるほど当選範囲は狭くなっている。また、図11(c)に示すテーブルと、図11(a)に示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のテーブルそれぞれのテーブルにおける残り図柄確定回数が2〜4の部分を比較してみると、普図変動遊技状態が低確率状態のときは、第2特図始動口128に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選の方が、第1特図始動口126に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選よりも当選しにくい。また、図11(d)に示すテーブルと、図11(b)に示すテーブルそれぞれのテーブルにおける残り図柄確定回数が2〜4の部分を比較してみると、普図変動遊技状態が高確率状態のときは、第2特図始動口128に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選の方が、第1特図始動口126に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選よりも当選しやすい。すなわち、普図高確率状態である場合における第2特図始動口128への入賞に基づく特図2関連抽選処理(ステップS215)における抽選結果の偽事前予告も、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果の偽事前予告よりも、高い予告確率で行われる。さらに、図11(c)および同図(d)それぞれに示す偽事前予告実行判定テーブルと、図10(c)および同図(d)それぞれに示す事前予告実行判定テーブルとを比較してみると、偽事前予告実行判定テーブルを用いた偽事前予告抽選の方が、事前予告実行判定テーブルを用いた事前予告抽選よりも当選しにくい。主制御部300は、図8に示すステップS1208における特図2変動遊技における大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、大当りという判定結果であれば、予告報知(事前予告)を行う決定確率(当選確率)が高い図10(c),(d)に示すテーブルを用いて予告報知を行うか否かについて決定し、はずれという判定結果であれば、予告報知(偽前予告)を行う決定確率(当選確率)が低い図11(c),(d)に示すテーブルを用いて予告報知を行うか否かについて決定する。また、図8に示すステップS1209でも、主制御部300は、特図2変動遊技における特別大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、予告報知(事前予告)を行うか否かを決定する。したがって、ステップS1208〜ステップS1215を実行する主制御部300も、本発明にいう予告報知決定手段の一例に相当する。
なお、上述のごとく、普図低確率状態における第2特図始動口128への入賞は、一般的に困難であり、複数の保留が溜まることは滅多にないため、他の事前予告実行判定テーブルの抽選データと共用して容量の削減を行ってもよい。たとえば、図11(c)に示す普図低確率状態における偽事前予告実行判定テーブルは、図11(d)に示す普図高確率状態における偽事前予告実行判定テーブルであってもよい。
また、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理における抽選結果の偽事前予告を、普図高確率状態である場合における第2特図始動口128への入賞に基づく特図2関連抽選処理における抽選結果の事前予告よりも実行されやすいようにしてもよい。これにより、止め打ちにより大当たりを2重に獲得しようとしても、特図1は偽事前予告であることが多いため、2重に獲得することが困難であることを雑誌等の情報で認識している遊技者は止め打ち遊技を行わなくなる場合がある。
最後に、普図始動口124および可変入賞口130に関する入賞受付処理を行う。図9は、普図始動口124および可変入賞口130に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この図9に示すステップS1301では、普図始動口124への入賞があったか否かを判定する。ここでは、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1302に進み、入賞がなかった場合にはステップS1305に進む。ステップS1302では、RAM308に設けた普図保留数記憶領域を参照し、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施例では2)未満であるか否かを判定し、所定数未満の場合はステップS1303に進む。一方、所定数以上の場合は、ステップS1305に進み、この時の普図始動口124への入賞に基づく抽選は行われない。
ステップS1303では、上述の普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得する。普図当選乱数値生成用の乱数は、図6に示すステップS205において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっている。ここで取得したこのソフトウエア乱数値(普図当選乱数値)は、詳しくは後述する普図関連抽選処理(ステップS212)において普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定に用いられる。ステップS1303の実行が終了すると、ステップS1304に進む。
主制御部300のRAM308には、普図用の乱数値記憶領域が設けられている。ステップS1304では、その普図用の乱数値記憶領域に、上述のステップS1303で取得した普図当選乱数値を格納する。普図用の乱数値記憶領域はさらに、普図変動遊技の保留数に応じた2つの領域に区分けされており、このステップS1304では、普図当選乱数値を、これら2つの領域のうちの未格納の領域に格納する。すなわち、普図用の乱数値記憶領域のうちの普図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に、ステップS1303で取得した普図当選乱数値を格納する。ステップS1304の実行が終わると、ステップS1305に進む。
ステップS1305では、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド普図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、普図保留増加を示す情報であるCHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
ステップS1306では、可変入賞口130への入賞があったか否かを判定する。ここでも、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1307に進み、入賞がなかった場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に復帰する。
主制御部300のRAM308には、可変入賞口用の入賞記憶領域も設けられている。ステップS1307では、RAM308に設けた可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口130に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS1308では、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド可変入賞口入賞処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、可変入賞口入賞を示す情報であるDHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶した後、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に復帰する。
<普図関連抽選処理>
次に、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS212の普図関連抽選処理について説明する。図12は主制御部300のCPU304が実行する普図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS2001では、普図非変動表示中および普図非作動中であるか否かを判定する。すなわち、後述するステップS2024では、RAM308の設定領域に普図変動表示中が設定される。また、上述のごとく、図6の主制御部タイマ割り込み処理における普図状態更新処理(ステップS211)では、RAM308の設定領域に普図作動中か普図非作動中が設定される。このステップS2001では、そのRAM308の設定領域を参照し、普図変動表示中が設定されていれば図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、普図作動中が設定されていても、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。一方、普図変動表示中が非設定であって、かつ普図非作動中が設定されていれば、今度は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域を参照し、普図変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する(ステップS2002)。すなわち、保留している普図変動遊技の数が1以上であるかを否かを判定し、0であれば、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、1以上であればステップS2003に進む。
ステップS2003では、RAM308に設けられた上述の時短フラグがオフに設定されているか否かを判定する。時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率中になり、普図低確率用判定テーブルから普図の当り判定を行い(ステップS2004)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率中になり、普図高確率用判定テーブルから普図の当り判定を行う(ステップS2005)。すなわち、時短フラグの設定状況が、普図高確率状態(時短フラグオン)か普図低確率状態(時短フラグオフ)かを表すことになる。
ステップS2004およびステップS2005いずれにおいても、まず、RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値についての当たり判定を行う。RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域には、図9に示す、普図始動口124に関する入賞受付処理におけるステップS1304において、普図用当選乱数値が格納される。ステップS2004およびステップS2005では、その普図用当選乱数値を取得し、図13に示す判定テーブルを用いて、当り判定を行い、ステップS2006に進む。
図13(a)は、主制御部300のROM306が記憶している普図低確率用の判定テーブルを示す図であり、図13(b)は、主制御部300のROM306が記憶している普図高確率用の判定テーブルを示す図である。
図13(a)に示す普図低確率用の判定テーブルも、図13(b)に示す普図高確率用の判定テーブルも、普図状態判定乱数値の範囲を示す抽選データと、普図変動時間(単位;秒)と、図3に示す一対の羽根部材1281の開放回数(普図開放回数)と、それら一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間(普図開放時間(単位;秒))との関係を規定したものである。ステップS2004における普図低確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であれば外れと判定し、その普図用当選乱数値が127であれば当りと判定する。一方、ステップS2005における普図高確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であれば当りと判定し、その普図用当選乱数値が127であれば外れと判定する。ここにいう当りとは、普図変動遊技の当選を意味し、図3に示す一対の羽根部材1281が開放することであり、外れとは、普図変動遊技の外れを意味し、図3に示す一対の羽根部材1281が開放しないことである。上述の如く、図3に示す一対の羽根部材1281が閉鎖したままでは第2特図始動口128への入賞は不可能であり、これら一対の羽根部材1281が所定の時間間隔で所定回数開閉して初めて、第2特図始動口128への入賞が可能になる。
ここで、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であり、図13(a)に示すように、普図低確率状態で当りとなる数値範囲は127のみ(数値範囲の大きさは1)であるから、普図低確率状態における普図始動口124への入賞に基づく普図変動遊技の当選確率は、1/128(=約0.8%)である。これに対して、普図高確率状態で当りとなる数値範囲は0〜126(数値範囲の大きさは127)であるから、普図変動遊技の当選確率は、127/128(=約99.2%)である。したがって、普図高確率状態である場合の第2特図始動口128は、相対的に入賞しやすい入賞容易状態にあり、普図低確率状態である場合の第2特図始動口128は、相対的に入賞しにくい入賞困難状態にあるといえる。
ステップS2006は、普図変動遊技に当選したか否かについて判定する。主制御部300のRAM308には、普図当りフラグと、普図外れフラグが用意されており、普図変動遊技に当選していれば、一方の普図当りフラグを設定して(ステップS2007)、ステップS2009に進み、普図変動遊技に不当選であれば、もう一方の普図外れフラグを設定して(ステップS2008)、ステップS2009に進む。
ステップS2009では、ステップS2003と同様にしてもう一度、時短フラグがオフに設定されているか否かを判定する。時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率用判定テーブルから普図の変動時間の判定を行い(ステップS2010)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率用判定テーブルから普図の変動時間の判定を行う(ステップS2011)。ステップS2010およびステップS2011いずれにおいても、まず、RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値について図13に示す判定テーブルを用いて普図の変動時間の判定を行う。ステップS2010における普図低確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であっても127であっても普図変動遊技の変動時間は10秒と判定する。一方、ステップS2011における普図高確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であっても127であっても普図変動遊技の変動時間は3秒と判定する。したがって、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる。
続いて、判定結果に応じた普図変動時間を、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に設定するとともに、上述の普図表示図柄更新タイマにも設定し(ステップS2012)、ステップS2013に進む。
ステップS2013では、上述のステップS2007で説明した普図当りフラグが設定されているか否かを判定し、普図当りフラグが設定されていなければ後述するステップS2022に進み、普図当りフラグが設定されていればステップS2014に進む。
ステップS2014では、ステップS2003と同様にしてもう一度、時短フラグがオフに設定されているか否かを判定し、時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率用判定テーブルから普図開放回数の判定を行い(ステップS2015)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率用判定テーブルから普図開放回数の判定を行う(ステップS2016)。ステップS2015およびステップS2016いずれにおいても、まず、RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値について図13に示す判定テーブルを用いて普図開放回数に相当する、図3に示す一対の羽根部材1281の開放回数の判定を行う。ステップS2015における普図低確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であれば上述のごとく普図変動遊技に外れたことになり普図開放回数は値無し(0回)と判定し、一対の羽根部材1281は開かないことになる。一方、取得した普図用当選乱数値が127であれば上述のごとく普図変動遊技に当選したことになり普図開放回数は1回と判定し、一対の羽根部材1281は1回だけ開くことになる。また、ステップS2016における普図高確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であれば上述のごとく普図変動遊技に当選したことになり普図開放回数は3回と判定し、一対の羽根部材1281は3回開くことになる。反対に、取得した普図用当選乱数値が127であれば上述のごとく普図変動遊技に外れたことになり普図開放回数は値無し(0回)と判定し、一対の羽根部材1281は開かないことになる。したがって、普図高確率状態で普図変動遊技に当選した場合の方が、普図低確率状態で普図変動遊技に当選した場合に比べて一対の羽根部材1281は2回多く開くことになる。
続いて、判定結果に応じた普図開放回数を、RAM308に設けた設定領域に設定し(ステップS2017)、ステップS2003と同様にしてさらにもう一度、時短フラグがオフに設定されているか否かを判定し(ステップS2018)、時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率用判定テーブルから今度は普図開放時間の判定を行い(ステップS2019)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率用判定テーブルから普図開放時間の判定を行う(ステップS2020)。ステップS2019およびステップS2020いずれにおいても、これまでと同様にして普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値について図13に示す判定テーブルを用いて普図開放時間に相当する、一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間の判定を行う。ステップS2019における普図低確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であれば普図開放時間は値無し(0秒)と判定し、その普図用当選乱数値が127であれば普図開放時間は0.3秒と判定し、一対の羽根部材1281は0.3秒間だけ開くことになる。また、ステップS2020における普図高確率状態の判定では、取得した普図用当選乱数値が0〜126であれば普図開放時間は1.8秒と判定し、一対の羽根部材1281は1回の開放につき1.8秒開くことになる。反対に、その普図用当選乱数値が127であれば普図開放時間は値無し(0秒)と判定する。したがって、普図高確率状態で普図変動遊技に当選した場合の方が、普図低確率状態で普図変動遊技に当選した場合に比べて一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間は1.5秒長くなる。
続いて、判定結果に応じた普図開放時間を、RAM308に設けた設定領域に設定し(ステップS2021)、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶されている普図変動遊技の保留数を1つデクリメントする(ステップS2022)。続いて、RAM308に設けた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を削除し(ステップS2023)、最後に、RAM308の設定領域に、普図変動表示中の設定を行い(ステップS2024)、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。なお、本実施例では、普図に当選した場合の普図変動時間は固定的な値(図13のテーブルに示された値)を採っているが、これに限られず、複数の変動時間からいずれかの変動時間を選択するように抽選してもよい。普図開放回数および普図開放時間についても同様である。
ここで、時短について説明する。時短は、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。本実施例のパチンコ機100では、上述のごとく、時短フラグが用いられており、時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。後述するように、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図変動遊技に大当りすると、変動時間が短くなる可能性が高い(図15(d),(e)参照)。また、図13を用いて説明したように、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる。また、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、図2に示す一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間が長くなりやすい。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材1281は多く開きやすい。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口130に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口128に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、時短フラグは、詳しくは後述する確率変動中にはオンに設定された状態が維持される。したがって、確率変動中には、普図高確率状態が維持される。
<特図関連抽選処理>
次に、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS215の特図2関連抽選処理について説明する。図14は主制御部300のCPU304が実行する特図2関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。図7に示すステップS1103および図8に示すステップS1203を実行する主制御部300と、この図14に示す特図2関連抽選処理を実行する主制御部300を併せたものが、本発明にいう抽選手段の一例に相当する。
まず、ステップS2101では、RAM308の設定領域に設定される特図1変動表示中の設定(詳細は後述)と、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS214の特図1状態更新処理においてRAM308の設定領域に設定される停止表示中の設定とに関する判定を行う。すなわち、ステップS2101では、RAM308の設定領域を参照し、第1特図表示装置198が特図1変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの表示中でもない場合にはステップS2102に進む。
ステップS2102では、後述するステップS2119においてRAM308の設定領域に設定される特図2変動表示中の設定と、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS213の特図2状態更新処理においてRAM308の設定領域に設定される停止表示中の設定とに関する判定を行う。このステップS2102では、RAM308の設定領域を参照し、第2特図表示装置114が特図2変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図2作動中または特図1作動中であるか否かを判定する(ステップS2103)。上述のごとく、図6の主制御部タイマ割り込み処理における特図2状態更新処理(ステップS213)では、RAM308の設定領域に特図2作動中か特図2非作動中を設定する。また図6の主制御部タイマ割り込み処理における特図1状態更新処理(ステップS214)では、RAM308の設定領域に特図1作動中か特図1非作動中を設定する。このステップS2103では、そのRAM308の設定領域を参照し、特図2作動中が設定されているか、または特図1作動中が設定されているかを判定し、いずれかの設定がある場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。以上説明したステップS2101〜ステップS2103において、主制御部300は、先に入賞したことに基づく特図2変動遊技および特図1変動遊技が終了するまで、後に入賞したことに基づく特図2変動遊技を保留する。一方、特図2作動中および特図1作動中のいずれの設定もない場合には、今度は、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する(ステップS2104)。すなわち、保留している特図2変動遊技の数が1以上であるか否かを判定し、0であれば、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。
反対に、保留している特図2変動遊技の数が1以上であればステップS2105に進んで、大当りの判定を行う。ステップS2105では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から特図2当選乱数値を取得し、その取得した特図2当選乱数値について大当りの判定を行う。RAM308の第2の乱数値記憶領域には、図8に示す、第2特図始動口128に関する入賞受付処理におけるステップS1204において、ハードウエア乱数値である特図2当選乱数値が格納される。このステップS2105では、その特図2当選乱数値を取得し、図15(a)に示す大当り判定テーブルを用いて、特図2当選乱数値について特図2変動遊技の抽選を行い、ステップS2106に進む。なお、保留についてより正確に記載すると、主制御部300は、先に入賞したことに基づく特図2変動遊技および特図1変動遊技が終了し、特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に設定された停止期間が経過するまで、後に入賞したことに基づく特図2変動遊技を保留する。
図15(a)は、主制御部300のROM306が記憶している大当り判定テーブルを示す図である。
特図2変動遊技終了後あるいは特図1変動遊技終了後に、大当りに当選する確率が相対的に低い特図低確率状態と、相対的に高い特図高確率状態のいずれか一方の状態で行われる。特図高確率状態であることは確率変動中と呼ばれる。主制御部300のRAM308には、後述する確率変動フラグが用意されている。この確率変動グラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、確率変動グラグがオフに設定されていると、特図低確率状態である。
図15(a)に示す大当り判定テーブルは、特図2変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、第2特図始動口128に球が入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第2特図始動口用抽選データ)との関係を規定したものである。ステップS2105における大当りの判定では、取得した特図2当選乱数値が、図15(a)の大当り判定テーブルに示す第2特図始動口用抽選データの数値範囲に属すれば特図2変動遊技の当選(大当り)と判定し、その数値範囲に属さなければ特図2変動遊技の不当選(外れ)と判定する。
ここでは、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、特図2変動遊技状態が特図低確率状態の場合、取得した特図2当選乱数値が20001〜20187であるときには、特図2変動遊技の当選と判定する。一方、取得した特図2当選乱数値が20001〜20187以外の数値である場合には、特図2変動遊技の外れと判定する。なお、本実施例では、特図2当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は20001〜20187(数値範囲の大きさは187)であるから、特図低確率状態の第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図2変動遊技の当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、特図高確率状態における第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は40001〜41310(数値範囲の大きさは1310)であるから、特図高確率状態の第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は約1/50.0(=1310/65536)であり、第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図2変動遊技の当選確率は、特図低確率状態よりも特図高確率状態の方が高くなるように設定している。
また、図15(a)に示す大当り判定テーブルには、特図1変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、第1特図始動口126に球が入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第1特図始動口用抽選データ)との関係も規定されている。
図15(a)に示す大当り判定テーブルを用いた、特図1当選乱数値についての大当り判定では、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、特図1変動遊技状態が特図低確率状態の場合、特図1当選乱数値が10001〜10187であるときは、特図1変動遊技の当選と判定する。一方、特図1当選乱数値が10001〜10187以外の数値である場合には、特図1変動遊技の外れと判定する。なお、本実施例では、特図1当選乱数値の取り得る数値範囲も0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における第1特図始動口用抽選データが示す数値範囲は10001〜10187(数値範囲の大きさは187)であるから、特図低確率状態の第1特図始動口126への球の入賞に基づく特図1変動遊技の当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、特図高確率状態における第1特図始動口用抽選データが示す数値範囲は30001〜31310(数値範囲の大きさは1310)であるから、特図高確率状態の第1特図始動口126への球の入賞に基づく特図1変動遊技の当選確率は約1/50.0(=1310/65536)であり、第1特図始動口126への球の入賞に基づく特図1変動遊技の当選確率は、特図低確率状態よりも特図高確率状態の方が高くなるように設定している。
ステップS2106は、外れに当選したか否かについて判定し、外れに当選していれば後述するステップS2115に進む。一方、主制御部300のRAM308には、大当りフラグが用意されており、大当りに当選していれば、その大当りフラグを設定する(ステップS2107)。ここで大当りフラグがオンに設定されると、特図2変動遊技終了後に大当り遊技が開始される。
続いて、RAM308の第2の乱数値記憶領域から今度は特図2図柄抽選乱数値を取得し、その取得した特図2図柄抽選乱数値についてラウンド数の判定を行う(ステップS2108)。RAM308の第2の乱数値記憶領域には、図8に示す、第2特図始動口128に関する入賞受付処理におけるステップS1204において、ソフトウエア乱数値である特図2図柄抽選乱数値も格納される。このステップS2108では、その特図2図柄抽選乱数値を取得し、図15(b)に示すラウンド抽選テーブルを用いて、特図2図柄抽選乱数値がいずれのラウンド数の数値範囲に属しているかを判定し、ステップS2109に進む。
図15(b)は、主制御部300のROM306が記憶している、大当り当選時のラウンド抽選判定テーブルを示す図である。
特図2変動遊技において大当り当選すると、可変入賞口130を開閉する扉部材が所定の回数開閉する。この扉部材が開閉する回数(ラウンド数)には、15ラウンド(R)と2ラウンド(R)が用意されている。図15(b)に示すラウンド抽選判定テーブルは、ラウンド数と、第2特図始動口128に球が入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第2特図始動口用抽選データ)との関係を規定したものである。ここでは、取得した特図2図柄抽選乱数値が0〜99であるときには、ラウンド数は15Rになり、15R大当りに当選したと判定する。一方、取得した特図2図柄抽選乱数値が100〜127であるときには、ラウンド数は2Rになり、2R大当りに当選したと判定する。なお、本実施例では、特図2図柄抽選乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、15Rの第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)であるから、第2特図始動口128への球の入賞に基づく15Rの当選確率は、約1/1.3(=100/128)である。一方、2Rの第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は100〜127(数値範囲の大きさは28)であるから、第2特図始動口128への球の入賞に基づく2Rの当選確率は、約1/4.6(=28/128)である。また、特図1変動遊技において大当り当選しても、可変入賞口130を開閉する扉部材が15回(15R)と2回(2R)のいずれか一方の回数開閉する。図15(b)に示すラウンド抽選判定テーブルには、ラウンド数と、第1特図始動口126に球が入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第1特図始動口用抽選データ)との関係も規定されている。図15(b)に示すラウンド抽選判定テーブルを用いた、ラウンド数の判定では、特図1図柄抽選乱数値が0〜63であるときには、ラウンド数は15Rになり、15R大当りに当選したと判定する。一方、特図1図柄抽選乱数値が64〜127であるときには、ラウンド数は2Rになり、2R大当りに当選したと判定する。なお、本実施例では、特図1図柄抽選乱数値の取り得る数値範囲も0〜127(数値範囲の大きさは128)、15Rの第1特図始動口用抽選データが示す数値範囲は0〜63(数値範囲の大きさは64)であるから、第1特図始動口126への球の入賞に基づく15Rの当選確率は、約1/2(=64/128)である。一方、2Rの第1特図始動口用抽選データが示す数値範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、第1特図始動口126への球の入賞に基づく2Rの当選確率も、約1/2(=64/128)である。したがって、特図1変動遊技において大当りを獲得するよりも特図2変動遊技において大当りを獲得する方が、有利なラウンド数(15R)の当選確率は高いことになる。このように、特図2で大当たりとなるほうが、特図1で大当たりとなるよりも有利な大当たりが抽選されやすいというようにすることで、大当たり直後の時短中は、有利な大当たりが選択されやすいため、出球の塊を創出することができる。そして、特図2変動遊技の抽選を特図1変動遊技の抽選よりも優先して行うようにすると、時短中は特図1変動遊技の抽選が行われにくくすることができ、より有利な大当たりが選択されやすくなる。
ステップS2109は、15R大当りに当選したか否かについて判定する。主制御部300のRAM308には、2R大当りフラグと、15R大当りフラグが用意されており、15R大当りに当選していれば、一方の15R大当りフラグを設定して(ステップS2110)、ステップS2112に進み、もう一方の2R大当りに当選していれば、その2R大当りフラグを設定して(ステップS2111)、ステップS2112に進む。
ステップS2112では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から再び特図2図柄抽選乱数値を取得し、その取得した特図2図柄抽選乱数値について確率変動の判定を行う。ここでは、ステップS2108におけるラウンド数の判定にも用いた特図2図柄抽選乱数値を用いているが、ステップS2105における大当り判定に用いた特図2当選乱数値を用いてもよい。このステップS2112では、特図2図柄抽選乱数値を取得し、図15(c)に示す特図高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図2図柄抽選乱数値が特図低確率状態の数値範囲と、特図高確率状態の数値範囲とのいずれに属しているかを判定し、ステップS2113に進む。
図15(c)は、主制御部300のROM306が記憶している、大当り当選時の特図高確率状態移行判定テーブルを示す図である。
図15(c)に示す特図高確率状態移行判定テーブルには、特図2変動遊技の終了後の確率状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、移行判定乱数値の範囲を示す抽選データとの関係が規定されている。主制御部300のCPU304は、この特図高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図2変動遊技の終了後に大当り遊技を開始する(特図低確率状態)か、または特別大当り遊技を開始する(特図高確率状態)かの判定、すなわち確変移行判定を行う。例えば、取得した特図2図柄抽選乱数値が64〜127の数値である場合には、特別大当り遊技に当選(確率変動当選)と判定する。一方、取得した特図2図柄抽選乱数値が0〜63の数値である場合には、特別大当り遊技に不当選(確率変動不当選)と判定する。なお、本実施例では、特図2図柄抽選乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、抽選データの移行判定乱数の範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、大当り判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち特別大当りを開始する確率は1/2(=64/128)である。
ステップS2113では、確率変動に当選したか否かを判定し、確率変動に不当選(特別大当り遊技に不当選)ならば後述するステップS2115に進み、確率変動に当選(特別大当り遊技に当選)していれば、RAM308に用意された上述の確率変動フラグを設定して(ステップS2114)から、ステップS2115に進む。
ステップS2115では、2R大当たりフラグ、15R大当たりフラグ、および確率変動フラグに基づいて停止図柄を決定する。主制御部300は、第2特図表示装置114に停止表示する図3(a)に示す図柄を決定し、ステップS2116に進む。
ステップS2116では、上述のステップS2105の大当り判定に用いた特図2当選乱数値を用いて、タイマ番号を抽選して記憶する。タイマ番号は、第2特図表示装置114による特図2の変動表示、あるいは第1特図表示装置198による特図1の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間を示す番号である。このステップS2116では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から特図2当選乱数値を再び取得し、図15(d)および図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、特図2当選乱数値がタイマ1〜5のいすれのタイマ番号の数値範囲に属しているかを判定し、タイマ番号を決定する。RAM308にはタイマ番号格納領域が用意されており、決定したタイマ番号をそのタイマ番号格納領域に記憶させる。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図2変動表示時間として、上述の特図2表示図柄更新タイマにも記憶させる。
なお、タイマ番号の抽選は、図7に示す入賞受付処理において行ってもよい。また、先読みとしてタイマ番号の抽選用乱数を先読みし、該先読み結果に基づいて予告報知の態様を決定してもよく、また、予告報知を行うか否かを決定してもよい。たとえば、保留の中に1つでも変動時間の長いタイマが含まれていた場合は予告報知を行わないようにするなどしてもよい。
図15(d)に示すタイマ番号決定テーブルは、普図低確率状態に使用されるものであり、図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルは、普図高確率状態に使用されるものである。これらのタイマ番号決定テーブルには、タイマ番号と、そのタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データと、上述したステップS2105における大当り判定の結果との関係が規定されている。ここでは、主制御部300のCPU304は、まず、RAM308に用意された時短フラグを参照し、現在の普図の状態が、低確率状態なのか高確率状態なのかを判定し、普図低確率状態であれば図15(d)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、上述の大当りフラグの設定を参照してタイマ番号の決定を行い、普図高確率状態であれば図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、同じく上述の大当りフラグの設定を参照してタイマ番号の決定を行う。本実施例では、上述の如く特図2当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)であり、図15(d)に示す普図低確率状態タイマ番号決定テーブルを用いると、上記の大当り判定結果が不当選の場合は、タイマ1のタイマ乱数の範囲は0〜60235(数値範囲の大きさは60236)であるから、タイマ番号としてタイマ1(変動時間5秒)を選択する確率はおよそ91.9%(60236/65536)である。また、タイマ番号として、タイマ2(変動時間10秒)を選択する確率はおよそ6.5%(4250/65536、タイマ3(変動時間20秒)を選択する確率はおよそ1.2%(800/65536、タイマ4(変動時間40秒)を選択する確率はおよそ0.4%(250/65536である。
一方、大当り判定結果が当選の場合は、タイマ番号として上記タイマ1は用意されておらず、タイマ2のタイマ乱数の範囲は0〜15535(数値範囲の大きさは15536)であるから、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒)を選択する確率はおよそ23.7%(15535/65536)である。また、タイマ番号として、タイマ3(変動時間20秒)を選択する確率はおよそ13.7%(9000/65536)、タイマ4(変動時間40秒)を選択する確率はおよそ58.0%(38000/65536)、タイマ5(変動時間50秒)を選択する確率はおよそ4.6%(3000/65536)である。このことからして、普図低確率状態では、特図変動遊技に大当りしていると、変動時間は40秒になり、長くなる可能性が高いことがわかる。
また、詳細な説明は省略するが、普図高確率状態であれば、図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルが用いられ、特図変動遊技に大当りしていないと、変動時間は5秒と短くなる可能性が、普図低確率状態に比べてさらに高い。また、特図変動遊技に大当りしていると、普図低確率状態では変動時間は40秒となる可能性がおよそ58.0%で一番高かったが、普図高確率状態では変動時間は10秒となる可能性がおよそ30.5%で一番高い。すなわち、先に時短の説明のところで述べたように、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図変動遊技に大当りすると、変動時間が短くなる可能性が高い。
続いて、各種の情報をRAM308に設けた送信情報記憶領域に追加記憶する(ステップS2117)。具体的には、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上記送信情報記憶領域に1Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。また、変動表示を開始する図柄が特図2であることを示す特図識別情報も追加記憶する。さらに、2R大当りフラグあるいは15R大当りフラグが設定されている情報や、確率変動フラグが設定されている情報や、上述のタイマ番号の情報も追加記憶する。このステップS2117の実行が終了すると、ステップS2118において、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2変動遊技の保留数を1つデクリメントし、ステップS2119に進む。
ステップS2119では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から特図2当選乱数値と特図2図柄抽選乱数値の双方を削除するとともに、第2予告抽選乱数値記憶領域から第2予告抽選乱数値も削除し、ステップS2120に進む。
ステップS2120では、RAM308の設定領域に、特図2変動表示中の設定を行い、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。
なお、本実施例では、大当たりの抽選、大当たり当選時のラウンド抽選、大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選およびタイマ番号の抽選を、図8のS1204で取得した特図2当選乱数値と特図2図柄抽選乱数値の2つの乱数値を用いて行っていたが、これに限られない。たとえば、大当たりの抽選は本実施例の通りにハード乱数カウンタにより取得し、大当たり当選時のラウンド抽選、大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選およびタイマ番号の抽選は、それぞれ異なる記憶部に記憶したソフト乱数カウンタを用いて取得してもよい。また、その取得タイミングも、本実施例に限られない。たとえば、大当たりの抽選、大当たり当選時のラウンド抽選および大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選のための乱数の取得は、入賞受付に基づいて行ってもよいし(図6のS209)、タイマ番号の抽選に基づいて行ってもよい。また、上記記載に限られず、各々の乱数値を他の乱数値と共用したり、各々の乱数の取得タイミングを入賞時または抽選時のいずれかにするかは、いずれの組み合わせでもよい。
次に、特図2関連抽選処理に続いて実行される特図1関連抽選処理(図6のステップS217)について触れておく。図16は主制御部300のCPU304が実行する特図1関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。この図16に示す特図1関連抽選処理を実行する主制御部300も、本発明にいう抽選手段の一例に相当する。図16に示すステップS2201からステップS2219までの各ステップは、図14に示すステップS2101からステップS2119までの各ステップにおける「第1」を「第2」に読み替えるとともに「特図1」を「特図2」に読み替えたステップと同一であるため、ここでは、説明を省略する。
<副制御部メイン処理>
次に、図17(a)を用いて、副制御部400のCPU404が実行する副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部400には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路402のCPU404は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM406に予め記憶した制御プログラムに従って図17(a)に示す副制御部メイン処理を実行し、まず、ステップS301で各種の初期化を行う。この初期化では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化等を行う。
ステップS302では、コマンド入力処理(詳細は後述)を行う。
ステップS303では、後述するタイマ変数記憶領域の値が10以上であるか否かを判定する。タイマ変数記憶領域の値が10以上である場合はステップS304に進み、タイマ変数記憶領域の値が10未満である場合にはステップS302に進む。
ステップS304では、タイマ変数記憶領域に0を格納する。
ステップS305では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、後述する変動パターン選択処理で記憶する変動番号、擬似確定表示図柄や真確定表示図柄等の更新を行うと共に、装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置110、遮蔽手段250、スピーカ416、各種ランプ420および演出装置200の演出用可動体等による演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
ステップS305では、決定された演出情報が示している態様で装飾図柄変動表示を行うように、装飾図柄表示制御部500に出力するコマンド(例えば左に装飾7を停止することを指示するコマンドや遮蔽手段250を動作させるコマンド等)をRAM408に設けた液晶コマンド格納領域に格納する等、後述するステップS306、307、308、309による装飾図柄表示制御部500、スピーカ416、各種ランプ420、および演出用可動体を制御する準備を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否か、例えばチャンスボタンを用いた演出を行うか否か等の抽選を行う。
ステップS306では、装飾図柄表示装置制御処理を行う。この装飾図柄表示装置制御処理では、I/O410の出力ポートを介して装飾図柄表示制御部500にコマンドを出力する。ここでは、上記ステップS305で準備した装飾図柄表示制御用の情報に含まれる装飾図柄表示制御部500に出力する表示データをI/O410の出力ポートに設定し、装飾図柄表示装置110の表示制御を装飾図柄表示制御部500に行わせる。
ステップS307では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上記ステップS305で準備したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ416に出力する音声データをI/O410の出力ポートに設定し、スピーカ416の出力制御を音源IC418に行わせる。
ステップS308では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上記ステップS305で準備した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ420に出力するランプの点灯・消灯を示すデータ等をI/O410の出力ポートに設定し、各種ランプ420の点灯や消灯の制御を表示回路422に行わせる。
ステップS309では、演出用駆動装置制御処理を行う。この演出用駆動装置制御処理では、上記ステップS305で準備した演出用可動体の制御用の情報に含まれる動作タイミングを示すデータ等をI/O410の出力ポートに設定し、演出用可動体等を駆動する各種演出用駆動装置424の制御を演出用駆動回路426に行わせる。
副制御部400は、後述するストローブ処理、チャンスボタン処理、または副制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップS302〜S304の処理を繰り返し実行する。
<コマンド入力処理>
次に、図17(b)を用いて、上記副制御部メイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS302)について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す副制御部400における基本回路402に搭載されているRAM408には、コマンド記憶領域が設けられている。副制御部400は、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS217において、主制御部300から副制御部400に送信されてきた各種コマンドを、後述するストローブ割り込み処理を実行することで、そのコマンド記憶領域に未処理コマンドとして格納する。コマンド記憶領域には、図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンド、RAMクリアコマンド、さらには特図保留増加コマンド等が格納される。図17(b)に示すステップS401では、RAM408に設けられたコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップS402に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。
ステップS402では、ステップS401においてその存在を肯定した未処理コマンドに応じた処理にジャンプする。以下に、未処理コマンドに応じた処理のいくつかについて詳述する。
図17(c)は変動パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。この図17(c)に示す変動パターン選択処理は、図柄変動開始コマンドが未処理コマンドであった場合に実行される。ここでのステップS501では、未処理コマンドである図柄変動開始コマンドに含まれている、上記大当りフラグの値、確率変動フラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM408のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、後述する図20に示す変動番号選択テーブルや図示省略した図柄決定テーブルを参照して演出データ(本実施例では変動番号、擬似確定表示図柄や真確定表示図柄等)を選択し、これをRAM408に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。この変動パターン選択処理については、さらに詳しく後述する。
図17(d)は図柄停止処理の流れを示すフローチャートであり、この図17(d)に示す図柄停止処理は、図柄変動停止コマンドが未処理コマンドであった場合に実行される。ここでのステップS601では、RAM408に用意された図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置110の左、中、右図柄表示領域110a〜110cの3つの表示領域に表示するように設定して処理を終了する。
さらに、未処理コマンドに基づく処理は他にもある。例えば、大当り中に可変入賞口130の開放制御を開始するたびに主制御部300が出力し、大当り開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理等である。このラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当り開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM408の記憶領域に記憶する。その他の処理は、ここでは割愛する。
<ストローブ割り込み処理>
次に、図17(e)を用いて、副制御部400のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。すなわち、上述の如く、ストローブ信号は、副制御部400に送信されるコマンドにストローブ情報として含まれており、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理のコマンド設定送信処理(ステップS217)において、主制御部300から副制御部400にコマンドが送信され、副制御部400が、送信されてきたコマンドにストローブ信号を検出した場合に、このストローブ割り込み処理が実行される。ストローブ割り込み処理のステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。
<チャンスボタン割り込み処理>
次に、図17(f)を用いて、副制御部400のチャンスボタン割り込み処理について説明する。なお、同図はチャンスボタン割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、副制御部400がチャンスボタン検出回路364によってチャンスボタン146の操作を検出した場合に実行する処理である。
チャンスボタン割り込み処理のステップS801では、RAM408の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
<変数更新割り込み処理>
次に、図17(g)を用いて、副制御部400のCPU404によって実行する変数更新割り込み処理について説明する。なお、同図は変数更新割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、副制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。
変数更新割り込み処理のステップS901では、図17(a)に示す副制御部メイン処理におけるステップS304において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS304において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
次に、図18を用いて特図保留増加処理について説明する。なお、同図は特図保留増加処理の流れを示すフローチャートである。
まず、この特図保留増加処理が開始されるまでの流れについて説明する。図7に示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理におけるステップS1105や、図8に示す、第2特図始動口128に関する入賞受付処理におけるステップS1205において、主制御部300のCPU304が、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶し、図6に示す、主制御部タイマ割り込み処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド特図保留増加設定処理が実行される。こうすることで、主制御部300から副制御部400に、コマンド種別がAHであり、特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を含む特図保留増加コマンドが送信される。副制御部400は、図17(e)に示すストローブ処理において、この特図保留増加コマンドを未処理コマンドとして保存し(ステップS701)、図17(b)に示すコマンド入力処理(S402)を経て、図16に示す特図保留増加処理が開始される。
ステップS451では、主制御部300から受信した特図保留増加コマンドに含まれる特図識別情報に基づいて特図1の保留増加情報か否かを判定し、特図1の保留増加情報である場合にはステップS452に進み、特図2の保留増加情報である場合にはステップS453に進む。
副制御部400のRAM408には、特図1用の保留情報記憶領域と特図2用の保留情報記憶領域それぞれが用意されている。ステップS452では、RAM408に設けた特図1用の保留情報記憶領域に、特図1保留増加情報を追加記憶し、ステップS453では、RAM408に設けた特図2用の保留情報記憶領域に、特図2保留増加情報を追加記憶する。
ステップS454では、主制御部300から受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS455に進み、含まれていない場合にはステップS456に進む。ステップS455では、ステップS452で追加記憶した特図1保留増加情報、またはステップS453で追加記憶した特図2保留増加情報に、事前予告情報を追加記憶して、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。なお、大当り終了後には、追加記憶した事前予告情報はクリアされる。
上述のごとく、残り図柄確定回数は、事前予告が行われている場合の、その事前予告の情報を追加した保留情報の抽選が行われるまでに実行される抽選回数の値に、追加した保留情報の抽選回数である1を足した数に相当し、この実施例では、追加した保留情報が特図1である場合は8回が最大値になり、追加した保留情報が特図2である場合は4回が最大値になる。すなわちここでは、特図1の保留には、特図2の保留を含ませるが、特図2の保留には特図1の保留を含ませずに、特図2の保留は特図2だけでカウントする。主制御部300のRAM308には予告カウンタが設けられており、ステップS455において事前予告情報を追加記憶した際に、事前予告が行われていなければ、その予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。また、事前予告が特図1で行われている場合に特図2の特図保留増加情報を追加した場合は、特図2の抽選が優先して行われることから残り図柄確定回数が増えるため、予告カウンタの値をインクリメントする。
ステップS456では、受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に偽事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS457に進み、含まれていない場合には、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。ステップS457では、ステップS452で追加記憶した特図1保留増加情報、またはステップS453で追加記憶した特図2保留増加情報に、偽事前予告情報を追加記憶して、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。なお、大当り終了後には、追加記憶した偽事前予告情報はクリアされる。また、副制御部400のRAM408には、偽予告カウンタも設けられている。この偽予告カウンタも、残り図柄確定回数をカウントするものである。ステップS457において偽事前予告情報を追加記憶した際に、偽事前予告が行われていなければ、その偽予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。また、偽事前予告が特図1で行われている場合に特図2の特図保留増加情報を追加した場合は、特図2の抽選が優先して行われることから残り図柄確定回数が増えるため、予告カウンタの値をインクリメントする。
ここで、図17(c)に示す変動パターン選択処理について詳述する前に、連続予告および擬似連続予告について説明する。
図19は、本実施例のパチンコ機の装飾図柄表示装置に表示される特図変動遊技の一例について示す図である。
まず、図柄変動表示について説明する。ここにいう図柄変動表示とは、遊技球が図2に示す第1特図始動口126あるいは第2特図始動口128に1回入賞したことに基づいて、装飾図柄表示装置110に表示される図3(b)に示す装飾図柄の表示であって、図14に示す特図2関連抽選処理における特図2変動遊技の抽選1回、あるいは図16に示す特図1関連抽選処理における特図1変動遊技の抽選1回につき、1回行われるものである。まず、第1特図始動口126あるいは第2特図始動口128に1回入賞したことに基づいて、図14に示す特図2関連抽選処理や図16に示す特図1関連抽選処理が行われ、図6に示すコマンド設定送信処理によって、副制御部400に図柄変動開始コマンドが送信され、装飾図柄表示装置110では、装飾図柄の変動が開始される。以下、この装飾図柄の変動開始を真変動開始と称することにする。真変動開始は、図柄変動開始コマンドに基づく開始であり、真変動開始と同時に、本発明にいう報知装置の一例に相当する第1特図表示装置198および第2特図表示装置114のいずれか一方の特図表示装置においても、特図の変動を開始する。装飾図柄表示装置110では、真変動開始が行われると、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、図3(b)に示す「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」が行われる。なお、特図の変動を開始した一方の特図表示装置においても、7個のセグメントの全消灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」が行われる。そして、タイマ番号によって定められた変動時間(図15(d)および(e)参照)が経過すると、副制御部400に図柄変動停止コマンドが送信され、装飾図柄表示装置110では、装飾図柄の変動表示が停止する。以下、この装飾図柄の変動停止を真変動停止と称することにする。真変動停止は、図柄変動停止コマンドに基づく停止であり、真変動停止と同時に、特図の変動表示を行っている一方の特図表示装置においても、その特図の変動表示を停止する。引き続いて装飾図柄表示装置110では、停止した図柄を確定図柄として所定時間表示し続ける真確定表示を行う。確定図柄は、図3(b)に示す大当たりとなる装飾図柄の組合わせか、それ以外(はずれ)となる装飾図柄の組合わせである。すなわち、確定図柄とは、特図変動遊技の抽選結果を表す装飾図柄の組合わせである。また、上記一方の特図表示装置においても、停止した特図(図3(a)参照)を所定時間表示し続ける。図柄変動表示は、装飾図柄表示装置110における、真変動開始から真変動停止を経て真確定表示が終了するまでの一連の装飾図柄の表示をいう。
図19の右側には、残り図柄確定回数が2回であり、2回の図柄変動表示が連続して行われる例が示されている。すなわち、先に入賞したことに基づく特図変動遊技の抽選結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示に続いて、後に入賞したことに基づく特図変動遊技の抽選結果を表図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が行われる例が示されている。
また、この右側に示す例では、2回目の特図変動遊技において大当たりに当選し、2回目の図柄変動表示における装飾図柄の変動表示の最中にリーチ演出を行い、真確定表示において、その大当たりの抽選結果を表す図柄を確定図柄として表示し続けた後に、大当り遊技が開始され、連続した図柄変動表示が終了している。
さらに、この右側に示す例では、連続予告がなされている。ここにいう連続予告とは、連続した複数回の図柄変動表示における予告報知の意味であり、予告報知の対象になる特図変動遊技の抽選結果(この例では2回目の特図変動遊技における大当たり)を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に予告報知を行うことをいう。この例では、連続した2回の図柄変動表示それぞれにおける装飾図柄の変動表示の最中に、いわゆるすべり予告といった演出態様による予告報知がなされている。すなわち、特図変動遊技における大当たりを表す図柄を確定図柄として真確定表示する2回目の図柄変動表示の前に行われる1回目の図柄変動表示における装飾図柄の変動表示の最中に予告報知がなされ、さらに、当該2回目の図柄変動表示における装飾図柄の変動表示の最中に予告報知がなされている。なお、1回目の図柄変動表示と2回目の図柄変動表示のうちのいずれか一方の図柄変動表示においてのみ予告報知がなされていても、ここにいう連続予告に相当する。
またさらに、この右側に示す連続予告の例では、注意引きつけ動作が行われている。この注意引きつけ動作の説明は、図19の左側示す例についての説明の中で行う。
図19の左側には、残り図柄確定回数が1回であり、1回の図柄変動表示が行われた例が示されている。この左側に示す例では、特図変動遊技において大当たりに当選し、図柄変動表示における装飾図柄の変動表示の最中にリーチ演出を行い、真確定表示において、その大当たりの抽選結果を表す図柄を確定図柄として表示し続けて図柄変動表示が終了し、続いて大当り遊技が開始される。
さらに、この左側に示す例では、擬似連続図柄変動表示がなされている。ここにいう擬似連続図柄変動表示とは、1回の図柄変動表示の中で、1又は複数回の擬似図柄表示が行われることをいう。ここにう擬似図柄表示は、装飾図柄表示装置110において、擬似変動停止が行われてから、擬似確定表示を経て擬似変動開始が行われるまでの一連の装飾図柄の表示をいう。擬似変動停止は、真変動停止が行われたかのように見せかける停止であり、擬似確定表示は、真確定表示が行われているかのように見せかける表示であり、擬似変動開始は、真変動開始が行われたかのように見せかける開始である。図19に示す左側の例では、1回の図柄変動表示において1回の擬似図柄表示が行われ、遊技者は、2回の図柄変動表示が行われているように思う。後述するように、この擬似連続図柄変動表示を行うか否かについては、副制御部400が、変動番号選択テーブルを用いて選択した変動番号によって決定される。
例えば、図柄変動表示が4回連続して、最後の図柄変動表示で大当たりの図柄を確定表示する場合に、各図柄変動表示の変動時間は相対的にみると、短時間、短時間、短時間、長時間の順であることが、演出を盛り上げる上で好ましい。すなわち、大当たりを報知する最後の図柄変動表示の変動時間が長いことが望まれる。しかしながら、変動時間を決定するタイマ番号は複数種類用意されており、変動時間が、短時間、長時間、短時間、長時間のようになってしまう場合がある。このような場合に、途中の長時間の図柄変動表示に、例えば、擬似図柄表示を2回設けて、短時間、擬似短時間、擬似短時間、擬似短時間、短時間、長時間とすれば、テンポ良く装飾図柄の変動表示が繰り返され、最後に、長時間の変動時間を使って十分な演出を行ってから大当たりの装飾図柄を確定表示すれば、遊技が大いに盛り上がる。このようなことを理由の一つとして、擬似連続変動が行われる。
なお、擬似確定表示の間は、真確定表示とは異なり、確定図柄の表示態様を遊技者がよく注意して見ないと分からない程度に異ならせてもよい。例えば、真確定表示中は確定図柄が完全に停止しているのに対し、擬似確定表示中は確定図柄が少しだけ揺れていたり、少しだけ拡大縮小を繰り返したりするようにしてもよい。なお、擬似変動停止の際に、図柄以外の装飾図柄の表示、音またはランプの報知態様も、真変動停止が行われた場合に行われる図柄以外の装飾図柄の表示、音またはランプの報知態様のように見せかける停止であってもよい。擬似確定表示および擬似変動開始に関しても同様である。
また、図19に示す左側の例では、擬似予告報知がなされている。この擬似予告報知は、擬似連続変動により複数回の図柄変動表示が行われたかのように見せかけることで、見せかけの複数回の図柄変動に亘って行われる報知である。本実施例では、擬似予告報知は、副制御部400が変動番号選択テーブルを用いて選択した変動番号が表す変動形態によって指定された演出態様である。擬似予告報知は、擬似変動停止前に1回行われるとともに、擬似変動開始後のリーチ演出前に1回行われる。以上をまとめると、図19に示す左側の例では、1回の図柄変動表示において1回の擬似図柄表示を行い、あたかも2回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら2回の図柄変動表示それぞれにおいて、先読みに基づいて複数回の図柄変動表示に亘って行われる予告報知とは異なる擬似予告報知を行なっている。なお、擬似予告報知は、複数回の図柄変動表示に亘って行われる予告報知と比較して、擬似図柄変動により複数回の図柄変動表示が行われたかのように見せかけた場合の、見せかけの複数回の図柄変動に亘って行われる報知であればよいため、一般的には、先読みの結果に基づかないで予告報知が行われたかのように見せかけるためのものであるが、擬似予告報知は先読みの結果に基づいて実行することを決定してもよい。このため、先読みの結果に基づいて設定された擬似図柄変動内で行われる擬似予告報知は、擬似予告報知でもあり、かつ、予告報知でもある。
さらに、図19に示す左側の例でも注意引きつけ動作が行われている。この注意引きつけ動作は、図19の左側に示す擬似図柄表示期間内に行われる。ここにいう擬似図柄表示期間とは、擬似変動停止が行われる直前のタイミングから擬似確定表示を経て擬似変動開始が行われるタイミングまでの期間をいう。図19に示す左側の例では、注意引きつけ動作は、擬似変動停止が行われるタイミングから擬似変動開始が行われるタイミングまで行われる。左側の例(擬似連続予告)における注意引きつけ動作は、図2に示す装飾図柄表示装置110の演出表示領域110dに遊技者の注意を引きつける演出映像を表示する動作である。この結果、遊技者は、その演出映像に注意がいき、図2に示す第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、および本実施例のパチンコ機10の周囲に設置された不図示のデータ表示器いずれに対する遊技者の注意も逸らされる。なお、注意引きつけ動作は、装飾図柄表示装置110の演出表示領域110dに表示する演出映像に限られない。また、注意引きつけ動作は、擬似変動停止が行われる直前から行われることもある。これらの詳細については例をあげて後述する。さらに、注意引きつけ動作は、図19の右側に示す真図柄表示期間内にも行われる。ここにいう真図柄表示期間とは、真変動停止が行われる直前のタイミングから真確定表示を経て真変動開始が行われるタイミングまでの期間をいう。図19に示す右側の例(連続予告の例)では、注意引きつけ動作は、1回目の図柄変動表示における真変動停止が行われるタイミングから2回目の図柄変動表示における真変動開始が行われるタイミングまで行われている。すなわち、連続予告における注意引きつけ動作は、図柄変動表示が行われる期間から擬似図柄表示期間を除いた期間内に行われる。また、連続予告における注意引きつけ動作は、擬似連続予告における注意引きつけ動作の態様と関連した態様の注意引きつけ動作である。ここにいう擬似連続予告における注意引きつけ動作の態様と関連した態様とは、例えば、擬似連続予告における注意引きつけ動作がストーリー性のある演出映像であれば、連続予告における注意引きつけ動作も、そのストーリー性に沿った演出映像になる。また、擬似連続予告における注意引きつけ動作がキャラクタの登場による演出映像であれば、連続予告における注意引きつけ動作も、そのキャラクタと同一のキャラクタ、あるいはそのキャラクタの仲間のキャラクタの登場による演出映像になる。さらに、擬似連続予告における注意引きつけ動作が音声やフレーズを発する動作であれば、連続予告における注意引きつけ動作も、同じあるいは似たような音声やフレーズを発する動作になる。
ここで、本発明にいう報知装置の一例についてまとめておく。本発明にいう報知装置は、本実施例の説明においては、具体的には、第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、および本実施例のパチンコ機10の周囲に設置された不図示のデータ表示器が相当する。これらのうち、第1特図保留ランプ199および第2特図保留ランプ118は、真変動開始の際に1保留分が減るため、変化するシーンを注意していると変化があったことが分かり擬似連続変動であることが遊技者に分かってしまう。なお、これらの特図保留ランプ199,118の他に、装飾図柄表示装置110の表示画面に、保留数表示がなされる場合もある。この保留数表示においても、これらの特図保留ランプ199,118と同じことが言える。また、第1特図表示装置198および第2特図表示装置114は、真変動停止から真変動開始までの間(真確定表示の間)は停止しているので、遊技者がこの間にこれらの特図表示装置198,114に注意すると擬似連続変動だということが分かってしまう。さらに、不図示のデータ表示器は、主制御部300から図4に示す情報出力回路334を経て入力される図柄変動開始信号を受けて特図の変動表示回数を更新するため、真変動開始時に注意していると擬似連続変動であるということが分かってしまう。
次に、図17(c)に示す変動パターン選択処理について詳述する。まず、この変動パターン選択処理が開始されるまでの流れについて説明する。図7に示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理におけるステップS1105、および第2特図始動口128に関する入賞受付処理におけるステップS1205において、主制御部300のCPU304が、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、変動開始を示す情報である1Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶し、図6に示す、主制御部タイマ割り込み処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド回転開始設定送信処理が実行される。こうすることで、主制御部300から副制御部400に、コマンド種別が1Hであり、上記大当りフラグの値、確率変動フラグの値、およびタイマ番号を含む図柄変動開始コマンドが送信される。副制御部400が、図17(e)に示すストローブ処理において、図柄変動開始コマンドを未処理コマンドとして保存すると(ステップS701)、図18(b)に示すコマンド入力処理を経て、この変動パターン選択処理が開始される。
変動パターン選択処理では、未処理コマンドである図柄変動開始コマンドに含まれている、上記大当りフラグの値、確率変動フラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM408のそれぞれの記憶領域に記憶する。続いて、図20に示す変動番号選択テーブルを参照して変動番号を選択し、さらに、不図示の図柄決定テーブルを参照して、変動番号に基づく擬似確定表示図柄や真確定表示図柄を選択する。こうして選択した、変動番号および、擬似確定表示図柄や真確定表示図柄をRAM408に設けた記憶領域に記憶する。
図20(a)は上記の大当り判定の結果が不当選(大当りフラグがオフ)の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものであり、同図(b)は大当り判定の結果が当選(大当りフラグがオン)の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものである。
図20(a)および(b)に示す変動番号選択テーブルは、装飾図柄表示装置110における演出表示態様(リーチ態様)を決定するためのデータテーブルであり、図15(d)および(e)を用いて説明したタイマ番号、確率変動フラグの設定状況、および副制御部400が取得した変動決定用乱数の値に基づいた変動番号の決定に使用する。この変動決定用乱数の取り得る範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)である。また、変動番号選択テーブルの「変動形態」の項目に対応する列には、装飾図柄表示装置110に表示する、変動番号に対応する変動形態を参考までに記載しており、例えば、変動番号の変動11を選択した場合には、変動形態「ロングリーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行い、変動番号の変動19を選択した場合には、変動形態「全回転リーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行うことを示している。
例えば、上記の大当り判定の結果が不当選、タイマ番号がタイマ1の場合には、図20(a)に示す、大当りフラグがオフの場合の変動番号選択テーブルを参照する。なお、図20(a)に示す変動番号選択テーブルは、大当り判定の結果が不当選の場合のものであるため、確率変動フラグの設定状況は考慮する必要がない。また、図20(a)に示す変動番号選択テーブルでは、大当り判定の結果が不当選の場合であるため、変動形態は総てはずれになる変動形態である。さらに、図20(a)に示す変動番号選択テーブルでは、上述した擬似連続予告を行う変動形態が各タイマ番号に用意されている。すなわち、タイマ1では、1/127の確率で変動100が選択され、1回の図柄変動表示において1回の擬似図柄表示を行い、あたかも2回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら2回の図柄変動表示それぞれにおいて、先読みに基づく予告報知とは異なる擬似予告報知を行ない、リーチ演出を行わずにはずれ図柄を確定表示する。タイマ2では、17/128の確率で変動101が選択される。この変動101による変動形態は、上記変動100の変動形態と同じである。タイマ3では、64/128の確率で変動102が選択され、1回の図柄変動表示において1回の擬似図柄表示を行い、あたかも2回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら2回の図柄変動表示それぞれにおいて擬似予告報知を行ない、ノーマルリーチを経てはずれ図柄を確定表示する。タイマ4では、20/128の確率で変動103が選択され、1回の図柄変動表示において2回の擬似図柄表示を行い、あたかも3回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら3回の図柄変動表示それぞれにおいて擬似予告報知を行ない、ロングリーチを経てはずれ図柄を確定表示する。
一方、図20(b)に示す変動番号選択テーブルでは、大当り判定の結果が当選の場合であるため、変動形態は総て大当たりになる変動形態である。また、図20(b)に示す変動番号選択テーブルでは、確変フラグがオンの場合には、上述した擬似連続予告を行う変動形態が各タイマ番号に用意されている。すなわち、タイマ2では、48/128の確率で変動104が選択され、1回の図柄変動表示において1回の擬似図柄表示を行い、あたかも2回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら2回の図柄変動表示それぞれにおいて、先読みに基づく予告報知とは異なる擬似予告報知を行ない、ショートリーチを経て大当たり図柄を確定表示する。タイマ3では、1/128の確率で変動105が選択され、1回の図柄変動表示において1回の擬似図柄表示を行い、あたかも2回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら2回の図柄変動表示それぞれにおいて擬似予告報知を行ない、ノーマルリーチを経て大当たり図柄を確定表示する。タイマ4では、15/128の確率で変動106が選択され、1回の図柄変動表示において2回の擬似図柄表示を行い、あたかも3回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら3回の図柄変動表示それぞれにおいて擬似予告報知を行ない、ロングリーチを経て大当たり図柄を確定表示する。タイマ5では、30/128の確率で変動107が選択され、1回の図柄変動表示において3回の擬似図柄表示を行い、あたかも4回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら4回の図柄変動表示それぞれにおいて擬似予告報知を行ない、ロングリーチを経て大当たり図柄を確定表示する。
選択された変動番号は、RAM408に設けている変動番号記憶領域に記憶される。
続いて、図18に示す特図保留増加処理のステップS455で追加記憶した事前予告情報やステップS457で追加記憶した偽事前予告情報に基づいて、副制御部400は、特図の図柄変動表示において予告報知(事前予告あるいは偽事前予告)を行うか否かを判定する。予告報知を行わない場合であれば、図18(b)に示すコマンド入力処理に戻る。副制御部400のROM406には予告報知の演出データが記憶されている。予告報知を行う場合であれば、そのROM406から、残り図柄確定回数等に応じた予告報知の演出データを選択して、RAM408に記憶し、図18(b)に示すコマンド入力処理に戻る。以上の説明より、図4に示す副制御部400、装飾図柄表示制御部500、および装飾図柄表示装置110を併せたものが、本発明にいう図柄表示手段の一例に相当し、擬似図柄表示手段の一例にも相当する。さらに、本発明にいう予告報知手段の一例にも相当する。
なお、大当たりフラグやタイマ番号等に基づいて変動形態以外の演出についての抽選を行ってもよい。たとえば、背景に鳥の画像を表示させたり、背景を変化させたりといった演出の抽選も変動パターンの抽選とともに行ってもよい。
続いて、副制御部400のROM406に記憶されている予告報知の演出データの一例について図21を用いて説明する。
図21(a)は副制御部400のROM406に記憶されている連続予告登場キャラクタテーブルの一例を示した図であり、同図(b)は副制御部400のROM406に記憶されている連続予告シナリオテーブルの一例を示した図である。
図21(a)に示す連続予告登場キャラクタテーブルは、残り図柄確定回数と、連続予告登場キャラクタを対応付けて記憶したデータテーブルである。副制御部400のCPU404は、この連続予告登場キャラクタテーブルを用いて、事前予告や偽事前予告における登場キャラクタを、残り図柄確定回数に基づいて決定する。
図21(b)に示す連続予告シナリオテーブルは、残り図柄確定回数と、シナリオの場面を対応付けて記憶したデータテーブルである。副制御部400のCPU404は、この連続予告シナリオテーブルを用いて、事前予告や偽事前予告におけるシナリオの場面を、残り図柄確定回数に基づいて決定する。このシナリオタイプの連続予告では、図21(b)に示す連続予告シナリオテーブルにおける、残り図柄確定回数が1で表示される殿勝利の場面が、特図変動遊技における抽選結果が、当りであることを遊技者に期待させる報知であり、本発明にいう予告報知の一例に相当する。
続いて、注意引きつけ動作について具体的例をあげながら説明する。
図22は、擬似連続予告における注意引きつけ動作がキャラクタの登場による演出映像である場合の一例を示す図である。
この図22には、第1特図表示装置198および第2特図表示装置114と、装飾図柄表示装置110それぞれにおける入賞順変動の流れが示されている。また、図22には、第1特図保留ランプ199および第2特図保留ランプ118も示されている。
図22(a)は、主制御部300が、第1特図表示装置198を用いて特図1の停止表示を行うとともに第2特図表示装置114を用いて特図2の停止表示を行っている状態を示している。また、副制御部400が、装飾図柄表示装置110を用いて、装飾2−装飾3−装飾4の図柄の組み合わせであるハズレの装飾図柄を確定図柄として表示している状態も示している。さらに、主制御部300は、第1特図保留ランプ199および第2特図保留ランプ118それぞれを用いて、保留している特図1変動遊技および特図2変動遊技それぞれの回数(この例ではいずれの変動遊技においても0回)を表示している。
同図(b)は、第1特図始動口126に入賞があった状態を示している。主制御部300が、第1始動口センサにより第1特図始動口126の入球を検出した場合には、図7に示す入賞受付処理が行われ、今回の第1特図始動口126への入賞に基づく特図1変動遊技の抽選結果を先読み判定し、その判定結果に基づいて、事前予告や偽事前予告といった予告報知を行うか否かを決定する。ここでの先読み判定では、はずれの判定結果であり、偽事前予告を行わないことに決定する。入賞受付処理を行うことで、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHが送信情報として記憶されるとともに事前予告情報無し情報も記憶される。これらの情報は、特図保留増加コマンドに含められ、図6に示すコマンド設定送信処理(ステップS217)において、副制御部400に送信される。また、主制御部300は、同図(b)に示すように、保留している特図1変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数の第1特図保留ランプ199を点灯する。さらにここでは、第1特図表示装置198による変動表示も第2特図表示装置114による変動表示も終了しており、特図2変動遊技の保留もないことから、主制御部300は、図16に示す特図1関連抽選処理を行う。この特図1関連抽選処理では、入賞受付処理による先読み判定の結果のごとくはずれに当選し、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、変動開始を示す情報である1Hを送信情報として記憶させるとともに、特図識別情報、2R大当りフラグあるいは15R大当りフラグの設定情報、確率変動フラグの設定情報、およびタイマ番号の情報も記憶させる。こうしてRAM308に設けた送信情報記憶領域に記憶させた各種情報は、図柄変動開始コマンドに含められ、図6に示すコマンド設定送信処理(ステップS217)で副制御部400に送信される。
続いて、主制御部300は、同図(c)に示すように、第1特図表示装置198を用いて、特図1の変動表示を開始するとともに、保留していた特図変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数の第1特図保留ランプ199を消灯する。また、副制御部400には図柄変動開始コマンドが送信されてくる。副制御部400は、この図柄変動開始コマンドを受けて、装飾図柄表示装置110を用いて真変動開始を行う。さらに、同図(c)は、装飾図柄表示装置110に表示される装飾図柄の変動表示中に、第2特図始動口128に1回の入賞があった状態を示している。同図(c)では、第1特図表示装置198による特図変動表示が開始しているため、ここでの第2特図始動口126への入賞に基づく抽選は保留される。主制御部300は、保留している特図2変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数の第2特図保留ランプ118を点灯する。また、ここでは、入賞受付処理において、特図2変動遊技の抽選結果を先読み判定(ステップS1208,S1209)すると外れの判定結果になり、偽事前予告の抽選(ステップS1110)にも外れた。
同図(d)は、装飾図柄表示装置110に表示される装飾図柄の変動表示中に、第1特図始動口126に1回の入賞があった状態を示している。第1特図表示装置198による特図変動表示が継続しているため、ここでの第1特図始動口126への入賞に基づく抽選も保留される。主制御部300は、同図(d)に示すように、保留している特図1変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数の第1特図保留ランプ199を点灯する。またここでは、入賞受付処理において、特図1変動遊技の抽選結果を先読み判定(ステップS1108,S1109)すると特別大当たりの判定結果になり、事前予告の抽選(ステップS1110)にも当選した。主制御部300は送信用情報として事前予告情報を上書き記憶し(ステップS1112)、これにより、副制御部400は、特図1用の保留情報記憶領域に、特図1保留情報を追加記憶するとともに、事前予告情報を追加記憶する(図18のステップS455)。
続いて、同図(e)に示すように、主制御部300は、同図(c)から開始してこれまで変動表示している、第1特図表示装置198による特図1の表示について停止表示を行うとともに、副制御部400に図柄変動停止コマンドを送信する。装飾図柄表示装置110には、同図(c)から開始してこれまで装飾図柄の変動表示がなされている。副制御部400は、図柄変動停止コマンドを受けて真変動停止を行い、引き続いて、装飾4−装飾3−装飾2の図柄の組み合わせであるハズレの装飾図柄を確定図柄として真確定表示を行う。真確定表示の終了とともに、一旦、特図1変動遊技が終了する。
特図1変動遊技が終了すると、主制御部300は、保留している特図1変動遊技(この例では1回)と、特図2変動遊技(この例では1回)のうち、特図2変動遊技を優先し、特図2関連抽選処理を行い、特図2変動遊技を開始する。具体的には、主制御部300は、同図(f)に示すように、第2特図表示装置114を用いて、特図2の変動表示を開始するとともに、副制御部400に図柄変動開始コマンドを送信する。これにより、副制御部400は、装飾図柄表示装置110を用いて真変動開始を行う。また、主制御部300は、保留していた第2特図変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数の第2特図保留ランプ118を消灯する。さらに、副制御部400は、装飾図柄表示装置110による装飾図柄の変動表示を開始すると、特図1用の保留情報記憶領域に記憶しておいた事前予告情報に基づいて事前予告を行う。ここでの残り図柄確定回数は2であり、副制御部400は、事前予告として、図21(a)に示すテーブルにおける残り図柄確定回数が2のキャラクタである姫のキャラクタの画像と、「チャンス」という文字を装飾表示装置110に表示する。
また、副制御部400は、同図(f)から開始した装飾図柄の変動表示において、同図(g)でリーチ態様を表示させ、同図(h)において真変動停止を行う。すなわち、同図(h)において、主制御部300が第2特図表示装置114の停止表示を行うとともに、副制御部400に図柄変動停止コマンドを送信し、副制御部400は、この図柄変動停止コマンドを受けて真変動停止を行い、引き続いて、装飾3−装飾3−装飾2の図柄の組み合わせであるハズレの装飾図柄を確定図柄として真確定表示を行う。
同図(i)は、装飾図柄表示装置110において真確定表示が行われている様子を示す図である。副制御部300は、真確定表示を行っている間、すなわち真変動停止が行われたタイミングから次の図柄変動表示の真変動開始が行われるタイミングまで、注意引きつけ動作を行う。ここでは、確定図柄が表示されている装飾図柄表示装置110に、殿のキャラクタの画像と「まだまだー」という文字を表示する。なお、図3に示すスピーカ416から「まだまだー」という音声を発してもよい。この注意引きつけ動作の態様は、後述する同図(l)に示す注意引きつけ動作の態様と同じである。ここでの注意引きつけ動作により、遊技者の注意は、第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、および本実施例のパチンコ機10の周囲に設置された不図示のデータ表示器いずれからも逸らされ、装飾図柄表示装置110に引きつけられる。したがって、遊技者は、第2特図表示装置114が停止表示していることに気付かない。なお、この注意引きつけ動作を、同図(g)に示すリーチ演出の途中(真変動停止の直前に相当)から行ってもよい。
注意引きつけ動作が行われている真確定表示の終了とともに、一旦、特図2変動遊技が終了し、主制御部300は、保留していた特図1関連抽選処理を行い、特図1変動遊技を開始する。この特図1関連抽選処理では、入賞受付処理による先読み判定の結果のごとく特別大当たりに当選する。具体的には、主制御部300は、同図(j)に示すように、第1特図表示装置198を用いて、特図1の変動表示を開始するとともに、保留していた特図変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数の第1特図保留ランプ199を消灯する。ただし、第1特図保留ランプ199が消灯する直前まで上述の注意引きつけ動作が行われていたことにより、遊技者は、第1特図保留ランプ199が消灯したことに気付かない。また、副制御部400には図柄変動開始コマンドが送信されてくる。副制御部400は、この図柄変動開始コマンドを受けて、図20(b)に示す変動番号選択テーブルより変動105を選択し、同図(j)に示すように、装飾図柄表示装置110を用いて真変動開始を行う。副制御部400は、変動105を選択したことにより、今回の図柄変動表示において1回の擬似図柄表示を行い、あたかも2回の図柄変動表示が行われているように見せかけ、それら2回の図柄変動表示それぞれにおいて擬似予告報知を行ない、ノーマルリーチを経て大当たり図柄を確定表示する。特図1用の保留情報記憶領域に記憶しておいた事前予告情報に基づく事前予告は、この変動105が選択されたことによりキャンセルされ、代わりに擬似予告報知が行われる。なお、擬似連続予告の変動番号(変動100〜変動107)以外の変動番号が選択された場合には、事前予告情報に基づく事前予告が行われる。
同図(j)に示すように、副制御部400は、真変動開始を行うと、今度は、選択した変動105に基づく擬似予告報知を行う。ここでの擬似予告報知では、副制御部400は、殿のキャラクタの画像と、「チャンス」という文字を装飾表示装置110に表示する。この擬似予告報知の態様は、図21(a)に示すテーブルにおける残り図柄確定回数が1の場合の態様と同じである。
同図(k)には、擬似変動停止が行われた様子が示されており、同図(l)には、装飾3−装飾3−装飾2の図柄の組み合わせであるハズレの装飾図柄を確定図柄とする真確定表示が行われているかのように見せかける擬似確定表示が行われている様子が示されている。副制御部300は、擬似確定表示を行っている間、すなわち擬似変動停止が行われたタイミングから擬似変動開始が行われるタイミングまで、注意引きつけ動作を行い、装飾図柄表示装置110には、殿のキャラクタの画像と「まだまだー」という文字が表示される。なお、図3に示すスピーカ416から「まだまだー」という音声を発してもよい。この注意引きつけ動作により、遊技者の注意は、第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、および本実施例のパチンコ機10の周囲に設置された不図示のデータ表示器いずれからも逸らされ、装飾図柄表示装置110に引きつけられる。擬似確定表示中では、図柄変動表示は継続されており、第2特図表示装置114は変動表示している。しかしながら、この注意引きつけ動作により、遊技者は、第2特図表示装置114が変動表示していることに気付かない。
同図(m)には、擬似変動開始が行われた様子が示されている。こうして、擬似変動停止から擬似確定表示を経て擬似変動開始までを行う1回の擬似図柄表示が行われる。擬似変動開始が行われても、真変動開始が行われた場合(同図(j)等参照)とは異なり、第1特図保留ランプ199に変化はない。ただし、遊技者は、直前まで行われていた注意引きつけ動作により、第1特図保留ランプ199に変化がないことに気付かない。また、副制御部400は、擬似変動開始を行うと、擬似予告報知を再び行う。副制御部400は、同図(j)で行った擬似予告報知と同じく、ここでの擬似予告報知でも、殿のキャラクタの画像と、「チャンス」という文字を装飾表示装置110に表示する。
同図(n)には、ノーマルリーチ演出が行われている様子が示されており、同図(o)には、真変動停止を経て真確定表示が行われている様子が示されている。同図(o)に示す真確定表示では、装飾図柄表示装置110に、装飾3−装飾3−装飾3の図柄の組み合わせである特別大当たりの装飾図柄が確定図柄として表示されている。
図22に示す例では、図4に示す副制御部400、装飾図柄表示制御部500、および装飾図柄表示装置110を併せたものが、本発明にいう注意逸らし手段の一例に相当する。
なお、予告報知が行なわれている場合は、予告報知が行われない場合よりも、擬似連続変動を経て大当たりとなりやすい。
また、ここでの説明では、擬似連続予告の変動番号(変動100〜変動107)を選択すると、保留情報記憶領域に記憶しておいた事前予告情報に基づく事前予告や、偽事前予告情報に基づく偽事前予告といった、先読み判定に基づく予告報知がキャンセルされ、代わりに擬似予告報知がなされるが、擬似連続予告の変動番号が選択された場合でも、先読み判定に基づく予告報知をキャンセルせず、事前予告情報や偽事前予告情報に基づいて、予告報知を行ってもよい。事前予告情報や偽事前予告情報に基づく予告報知を行う場合には、真変動開始が行われた後に加えて、擬似変動開始が行われた後にも、予告報知を行うようにしてもよいし、あるいは、真変動開始が行われた後には予告報知を行い、擬似変動開始が行われた後には擬似予告報知を行うようにしてもよい。
次に、擬似連続予告における注意引きつけ動作のタイミングと、連続予告における注意引きつけ動作のタイミングについて説明する。図23は、注意引きつけ動作をタイミングを説明するためのタイミングチャートである。
図23に示すタイミングチャートの横軸は時間の経過を表す。同図(a)には、擬似変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t1と、真変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t3が等しく、かつ、注意引きつけ動作が行われてから擬似変動開始が行われるまでの時間t2と、注意引きつけ動作が行われてから真変動開始が行われるまでの時間t4も等しい例が示されている。こうすることで、遊技者は、擬似変動停止から擬似変動開始までの擬似確定表示がなされているのか、真変動停止から真変動開始までの真確定表示がなされているのかを、注意引きつけ動作のタイミングによって区別することができにくくなる。
同図(b)には、擬似変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t5と、真変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t3が異なるとともに、注意引きつけ動作が行われてから擬似変動開始が行われるまでの時間t6と、注意引きつけ動作が行われてから真変動開始が行われるまでの時間t4も異なる例が示されている。ただし、時間t5と時間t3の違いも、時間t6と時間t4の違いも、遊技者にとって分からない程度の違いである。また、この例では、真確定表示の時間(t3+t4)よりも擬似確定表示の時間(t5+t6)の方が短い。擬似確定表示の時間を短くすれば、図柄変動表示全体の変動時間を短く設計することができ、パチンコ機10の稼働率が上昇する。すなわち、設計段階において、擬似図柄表示を1回行う場合の図柄変動表示全体の変動時間の決定では、真変動開始から擬似変動停止までの装飾図柄の変動時間taと、擬似変動開始から真変動停止までの装飾図柄の変動時間tbと、真確定表示の時間t3+t4とを合わせた時間に、どれだけ擬似確定表示の時間を加えるかによって、図柄変動表示全体の変動時間が変わってくる。ここで、真確定表示の時間t3+t4と同じ時間を擬似確定表示の時間とする場合(同図(a)参照)に比べて、真確定表示の時間t3+t4よりも短い時間(t5+t6)を擬似確定表示の時間とすれば、図柄変動表示全体の変動時間は、(t3+t4)−(t5+t6)分だけ短くなり、その分だけ、パチンコ機10の稼働率が上がる。また、図柄変動表示全体の変動時間を一定時間にしなければならい場合であっても、擬似確定表示の時間を短くすれば、真変動開始から擬似変動停止までの装飾図柄の変動時間や、擬似変動開始から真変動停止までの装飾図柄の変動時間、さらには擬似図柄表示を2回以上行う場合であれば擬似変動開始から擬似変動停止までの装飾図柄の変動時間を長くとることができ、各変動時間内で、時間不足に陥ることなく遊技者を楽しませる演出を行うことができる。なお、真確定表示の時間と擬似確定表示の時間を異ならせる場合の真確定表示の注意逸らし報知のタイミングと擬似確定表示の注意逸らし報知のタイミングの関係は、擬似変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t5と、真変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t3が等しなるようにして違和感のないようにしてもよく、注意引きつけ動作が行われてから擬似変動開始が行われるまでの時間t6と、注意引きつけ動作が行われてから真変動開始が行われるまでの時間t4とが等しくなるようにして違和感のないようにしてもよく、擬似変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t5(例えば1秒)に対する真変動停止から注意引きつけ動作が行われるまでの時間t3(例えば2秒)の長さの割合(1/2)と、注意引きつけ動作が行われてから擬似変動開始が行われるまでの時間t6(例えば2秒)に対する注意引きつけ動作が行われてから真変動開始が行われるまでの時間t4(例えば4秒)の長さの割合(1/2)が等しくなるようにしてもよい。ここでの等しいは時間が略一致していればよい。
同図(c)は、擬似変動停止が行われる直前に注意引きつけ動作を行うとともに、真変動停止が行われる直前(例えば図22(g)に示すタイミング)にも注意引きつけ動作を行う場合の例を示すものである。この場合には、注意引きつけ動作を行ってから擬似変動停止が行われるまでの時間t7と、注意引きつけ動作を行ってから真変動停止が行われるまでの時間t8を等しくする。こうすることによっても、遊技者が、擬似確定表示がなされているのか真確定表示がなされているのかを、注意引きつけ動作のタイミングによって区別することができにくくなる。
なお、注意引きつけ動作は、擬似変動停止あるいは真変動停止と共に行ってもよく、擬似変動開始あるいは真変動開始と共に行ってもよい。
続いて、連続予告で行った予告報知の内容に基づいて、擬似連続予告における擬似予告報知の内容を異ならせる例について説明する。
図24は、連続予告で行った予告報知の内容が「期待度10」という内容である場合の例を示す図であり、図25は、連続予告で行った予告報知の内容が「期待度30」という内容である場合の例を示す図である。
図24に示す例も図25に示す例も、予告報知の内容および擬似予告報知の内容が異なる点を除いて図22に示す例と同じであるため、重複する説明は省略し、予告報知の内容と擬似予告報知の内容について説明する。
図7に示す入賞受付処理における先読み判定(ステップS1108,ステップS1109)の判定結果に基づく予告報知の演出データは、上述の如く、副制御部400による変動パター選択処理において、副制御部400のROM406に記憶された予告報知の演出データから選択される。選択された予告報知の演出データに基づく内容が、図24では、同図(f)に示すように、姫のキャラクタが告げる「期待度10」という内容であるのに対して、図25では、同図(f)に示すように、同じ姫のキャラクタが告げる「期待度30」という内容である。両者の違いは、期待度の数値である。
また、副制御部400のROM406には、予告報知の演出データとは別に擬似予告報知の演出データも記憶されている。この擬似予告報知の演出データには、予告報知の内容に応じた内容の擬似予告報知の演出データが含まれている。副制御部400は、変動パター選択処理において、図20に示す変動番号選択テーブルを用いて選択された変動形態によって定められた擬似予告報知の演出データとして、その副制御部400のROM406から、先に行われた予告報知の内容に応じた内容の擬似予告報知の演出データを選択する。擬似変動停止前の擬似予告報知の内容は、図24では、同図(j)に示すように、姫のキャラクタが告げる「期待度+10 合計20」という内容であるのに対して、図25では、同図(j)に示すように、同じ姫のキャラクタが告げる「期待度+10 合計40」という内容である。ここでは、期待度の合計値が、予告報知における期待度の数値に基づいて異なっている。さらに、擬似変動開始後の擬似予告報知の内容は、図24では、同図(m)に示すように、姫のキャラクタが告げる「期待度+80 合計100よ 確定ね」という内容であるのに対して、図25では、同図(j)に示すように、同じ姫のキャラクタが告げる「期待度+60 合計100よ 確定ね」という内容である。ここでは、加算する期待度の数値が、予告報知における期待度の数値に基づいて異なっている。
こうすることで、予告報知の内容や擬似予告報知の内容がワンパターン化することが防がれ、遊技の興趣を高めることができる。
なお、ここでは、報知内容について異ならせているが、報知態様について異ならせてもよい。例えば、予告報知の報知態様が図2に示す可動部材210の可動であれば、擬似予告報知の報知態様もその可動部材210の可動にし、予告報知の報知態様が図4に示すランプ420の点滅であれば、擬似予告報知の報知態様もそのランプ420の点滅にして、予告報知の報知態様と擬似予告報知の報知態様を揃えることが好ましい。
図26は、予告報知あるいは擬似予告報知を注意引きつけ動作の一態様として行う例を示す図である。
この図26に示す例は、注意引きつけ動作の態様以外は、図25に示す例と同じであり、重複する説明は省略し、注意引きつけ動作の態様について説明する。
図26に示す例における予告報知および擬似予告報知はいずれも、姫のキャラクタが登場し、大当たりの期待度に関することを告げ、遊技者に大当たりの可能性が高いことを示唆する。図26(f)、(j)、および(m)では、姫のキャラクタが大当たりの期待度を告げることで、予告報知が行われている。また、同図(i)に示す真確定表示の最中、および同図(l)に示す擬似確定表示の最中には、姫のキャラクタが登場し、大当たりの期待度がこの後上昇しそうなことを告げることで、予告報知が行われている。遊技者は、大当たりの期待度については興味が高く、この予告報知によって、遊技者の注意は、第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、および本実施例のパチンコ機10の周囲に設置された不図示のデータ表示器いずれからも逸らされ、装飾図柄表示装置110に引きつけられる。したがって、同図(i)における姫のキャラクタの画像と「期待度がUPしそうよ」という文字の表示、および同図(l)における姫のキャラクタの画像と「期待度がまたUPしそうよ」という文字の表示はいずれも、注意引きつけ動作の一態様に相当する。なお、図(i)における注意引きつけ動作と、図(l)における注意引きつけ動作を比較してみると、“また”という文字の有無が異なるが、図(i)における注意引きつけ動作の態様と図(l)における注意引きつけ動作の態様はいずれも、姫のキャラクタの画像を用いて大当たりの期待度がこの後上昇しそうなことを告げる態様であり、両者の態様は同一である。
図26に示す例でも、図4に示す副制御部400、装飾図柄表示制御部500、および装飾図柄表示装置110を併せたものが、本発明にいう注意逸らし手段の一例に相当する。
また、この図26に示す例にように、複数回にわたって予告報知を行う場合には、後に行う予告報知の内容ほど、遊技者の期待度が増すような内容であることが好ましい。すなわち、同じ内容の予告報知を複数回行うのではなく、徐々に大当たりに近づいていくような演出を兼ねた予告報知を行い、さらに連続予告を行ってから、擬似連続予告を行うことで遊技者の注意が向きにくくなってから擬似連続予告を行うことが可能になる。
さらに、予告報知や注意引きつけ動作の例について説明を行うが、以下の説明では、図20に示す変動番号選択テーブルで擬似連続予告の変動番号が選択された場合でも、先読み判定に基づく予告報知をキャンセルせず、真変動開始が行われた後には予告報知を行い、擬似変動開始が行われた後には擬似予告報知を行うことを前提にする。
図27は、最初の図柄変動表示における装飾図柄の変動時間が長い場合の例を示す図である。
図27には、図22における図22(e)の状態から示されている。この図27に示す例では、最初の図柄変動表示(同図(b)〜同図(g))の変動時間を指定するタイマ番号として、長い変動時間を指定するタイマ番号(例えば図15(d)や(e)に示すタイマ4)が選択された結果、リーチ状態になったときに、変動を停止した装飾図柄(図27(c)における左右の装飾7)が一旦小さくなり、変動中の装飾図柄(中図柄表示領域110bの装飾図柄)が演出を高めた状態で強調して(図柄の表示位置が変更される、図柄の大きさが大きくなるなど)表示される(同図(d),(e)参照)、スーパーリーチと呼ばれることがあるリーチアクションが行われている。なお、相対的に期待度が低くかつ相対的に変動時間が短い第1のリーチと、相対的に期待度が高くかつ相対的に変動時間が長い第2のリーチとがあり、この第2のリーチのことをスーパーリーチと呼ぶ。この例では、同図(d)および(e)に示すように、中央に大きく表示された装飾7が刀で切り裂かれ、残念という文字が表示される。このリーチアクションを経て、真変動停止が行われ(同図(f))、引き続いてハズレの装飾図柄を確定図柄とする真確定表示が行われている(同図(g))。この真確定表示の最中には、確定図柄が表示されている装飾図柄表示装置110に、擬似確定表示の最中に行われる注意引きつけ動作(後述する同図(j)参照)の態様と同じ態様の注意引きつけ動作が行われている。
また、この最初の図柄変動表示(同図(b)〜同図(g))では予告報知は行われず、2回目の図柄変動表示(同図(h)〜同図(m))では、同図(h)に示すように真変動開始が行われると、装飾図柄表示装置110に、姫のキャラクタの画像と「チャンス」という文字が表示され、予告報知が行われている。最初の図柄変動表示において予稿報知が行われないのは、予告報知を行うと決定したときに判定した特図変動遊技(2回目の図柄変動表示によって抽選結果が報知される特図1変動遊技)の抽選よりも1回前の特図変動遊技(1回目の図柄変動表示によって抽選結果が報知される特図2変動遊技)の抽選の結果に応じて、その1回前の特図変動遊技の抽選の結果を表す装飾図柄を真確定表示する図柄変動表示(最初の図柄変動表示)全体の変動時間を相対的に長い時間にするタイマ番号が選択された場合に、相対的に短い時間にするタイマ番号が選択された場合に比べて、低い決定確率が規定された、図10に示す事前予告実行判定テーブルの代わりのテーブルや、図11に示す偽事前予告実行判定テーブルの代わりのテーブルを用いて、最初の図柄変動表示において予告報知を行うか否かについて決定したことによる。これは、仮に、同図(b)において予告報知を行ったとしても、すぐにスーパーリーチのリーチアクションが行われ、予告報知に連続性を持たせることができないため、長い時間にするタイマ番号が選択された場合(言い換えれば、スーパーリーチの変動形態が選択されやすい場合)には、予告報知の決定確率を低めにしている。
さらに、この2回目の図柄変動表示では、擬似変動停止が行われ(同図(i))、同図(j)に示す擬似確定表示の最中には、装飾図柄表示装置110に、殿のキャラクタの画像と「まだまだー」という文字が表示され、注意引きつけ動作が行われている。さらに、擬似変動開始が行われると、装飾図柄表示装置110に、殿のキャラクタの画像と「チャンス」という文字が表示され、予告報知が再度行われている。2回目の図柄変動表示では、ノーマルリーチのリーチアクション(同図l))を経て、真変動停止が行われ、大当たりの装飾図柄を確定図柄とする真確定表示が行われている(同図(m))。
このように、図27に示す例では、最初の図柄変動表示(同図(b)〜同図(g))の変動時間が長い場合には、予告報知を行わずに、スーパーリーチと呼ばれることがあるリーチアクションを行い、その後に、注意引きつけ動作を行う。
なお、最後の図柄変動表示よりも前の図柄変動表示(図27に示す例では最初の図柄変動表示が相当)の変動時間が長い場合には、スーパーリーチのリーチアクションを行った後(同図(e)と同図(f)の間)に、擬似図柄表示を行ってもよい。すなわち、スーパーリーチによる図柄変動の停止を擬似変動停止で行い、擬似確定表示を経て擬似変動開始を行い、擬似予告演出を行った後で真変動停止を行ってもよい。
図28は、注意引きつけ動作を遮蔽手段を用いて行う例を示す図である。
図28に示す例では、特図1変動遊技の保留数を表す第1保留表示111と、特図2変動遊技の保留数を表す第2保留表示112それぞれが、装飾図柄表示装置110における演出表示領域110dの左隅に示されている。この図28に示す例は、図27に示す例と同じく、変動時間が長い最初の図柄変動表示(図28(b)〜同図(g))においては、予告報知を行わずに、スーパーリーチと呼ばれることがあるリーチアクションを行い、2回目の図柄変動表示(同図(h)〜同図(m))では、擬似連続予告が行われ、最後に大当たりの装飾図柄を確定図柄として真確定表示する。
また、図28に示す例では、注意引きつけ動作が遮蔽手段250を用いて行われる。すなわち、2回目の図柄変動表示において擬似変動停止が行われると(同図(i))、それまで全開であった、左扉250aおよび右扉250bからなる遮蔽手段250の両扉250a,250bが突然閉まり始め、遊技者の注意は、第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、および本実施例のパチンコ機10の周囲に設置された不図示のデータ表示器いずれからも逸らされ、遮蔽手段250に引きつけられる。この遮蔽手段250は、擬似変動開始の直前まで、遊技者が装飾図柄表示装置110を視認し難いように遮蔽する(同図(j)参照)。その結果、装飾図柄表示装置110における演出表示領域110dの左隅に示されている、第1保留表示111と第2保留表示112のいすれもが、遊技者から見えなくなる。遮蔽手段250は、擬似変動開始の直前に両扉250a,250bが開き始め全開になる。こうすることでも、遊技者に特図変動遊技の保留数の変化を気付かれにくくすることができる。
また、最初の図柄変動表示における真変動停止が行われると、遮蔽手段250を用いて、擬似確定表示の最中に行われる注意引きつけ動作の態様と同じ態様の注意引きつけ動作が行われる(同図(g)参照)。なお、同図(g)における注意引きつけ動作の態様は、左扉250aおよび右扉250bのうちの左扉250aのみを開閉する態様であっても、擬似確定表示の最中に行われる注意引きつけ動作の態様と関連性があり、遊技者が、擬似確定表示がなされているのか真確定表示がなされているのかを、注意引きつけ動作の態様によって区別することは困難である。なお、遮蔽は可動物により行わなくてもよく、遮蔽画像により行ってもよい。
図28に示す例では、図4に示す副制御部400、遮蔽手段250の制御を行うための装飾図柄表示制御部500、およびその遮蔽手段250を併せたものが、本発明にいう注意逸らし手段の一例に相当する。
図29は、注意引きつけ動作を可動物を用いて行う例を示す図である。
図29に示す例も、図27に示す例と同じく、変動時間が長い最初の図柄変動表示(図29(b)〜同図(g))においては、予告報知を行わずに、スーパーリーチを行い、2回目の図柄変動表示(同図(h)〜同図(m))では、擬似連続予告が行われ、最後に大当たりの装飾図柄を確定図柄として真確定表示する。
また、図29に示す例では、注意引きつけ動作が人の腕を模した可動部材210を用いて行われる。すなわち、2回目の図柄変動表示において擬似変動停止が行われると(同図(i))、それまで静止していた可動部材210が突然動き始め、遊技者の注意は、第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、および本実施例のパチンコ機10の周囲に設置された不図示のデータ表示器いずれからも逸らされ、可動部材210に引きつけられる。この可動部材210は、肩部分を基点にして上腕部全体が持ち上がるとともに肘部分を基点にして前腕部も持ち上がり、同図(j)に示す状態まで持ち上がると、今度は、元の姿勢に戻る動きを開始し、擬似変動開始が行われる時に、元の姿勢に復帰して停止する(同図(j)に示す矢印参照)。この可動部材210を用いた注意引きつけ動作は、装飾図柄表示装置110の前面側かつ、第1特図保留ランプ199、第2特図保留ランプ118、第1特図表示装置198、および第2特図表示装置114が設けられた反対側で遊技者の注意を引く動作であり、これらの保留ランプ199,118や特図表示装置198,114から遊技者の注意をより逸らしやすい。すなわち、本発明にいう注意逸らし手段は、注意引きつけ動作を本発明にいう報知装置から離れた位置で行うことが好ましい。ここにいう離れた位置とは、例えば、上記報知装置が左側に設けられていれば右側の位置、上記報知装置が上側に設けられていれば下側の位置といったように、上記報知装置が設けられた側とは反対側となる位置があげられる。こうすることで、上記報知装置に対する遊技者の注意をより逸らすことができる。なお、ここでいう報知装置は装飾図柄表示部110であるが、特に報知装置の報知表示部から離れた位置で行うことが望ましい。
また、最初の図柄変動表示における真変動停止が行われると、可動部材210を用いて、擬似確定表示の最中に行われる注意引きつけ動作の態様と同じ態様の注意引きつけ動作が行われる(同図(g)参照)。なお、同図(g)における注意引きつけ動作の態様は、可動部材210は、肩部分を基点にして上腕部全体が持ち上がる態様と、肘部分を基点にして前腕部が持ち上がる態様のうちのいずれか一方の態様であっても、擬似確定表示の最中に行われる注意引きつけ動作の態様と関連性があり、遊技者が、擬似確定表示がなされているのか真確定表示がなされているのかを、注意引きつけ動作の態様によって区別することは困難である。
図29に示す例では、図4に示す副制御部400、演出用駆動装置制御回路426、および可動部材210を併せたものが、本発明にいう注意逸らし手段の一例に相当する。
図30は、装飾図柄の変動表示中に行われる演出の例を示す図である。
図30に示す例では、連続して3回の図柄変動表示が行われる。1回目の図柄変動表示(同図(b)〜同図(e))および2回目の図柄変動表示(同図(f)〜同図(i))は、特図2変動遊技の抽選結果を表す装飾図柄(はずれの装飾図柄)を確定図柄として真確定表示するものであり、3回目の図柄変動表示(同図(j)〜同図(r))は、特図1変動遊技の抽選結果を表す装飾図柄(大当たりの装飾図柄)を確定図柄として真確定表示するものである。
この3回目の図柄変動表示では擬似連続予告が行われる。すなわち、3回目の図柄変動表示では、真変動開始を行った後、主人公と敵役による勝負演出に移行する。擬似変動停止が行われる前の同図(j)に示す装飾図柄表示装置110には、主人公と敵役がこれから斬り合いを行おうかといった場面が表示されている。この場面の演出表示が、本発明にいう第1演出の一例に相当する。さらに、同図(k)では、左側の装飾図柄が停止表示するタイミングで、装飾図柄表示装置110に主人公と敵役が切り結ぶ場面が表示される。この例では、主人公と敵役が切り結ぶ場面が表示されることが予告報知、あるいは擬似予告報知になる。したがって、同図(k)では予告報知が行われていることになる。同図(l)では擬似変動停止が行われ、殿のキャラクタの画像と「まだまだー」という文字を表示する注意引きつけ動作がなされた擬似確定表示(同図(m))を経て、同図(n)では擬似変動開始が行われる。この擬似変動開始が行われた後の同図(n)に示す装飾図柄表示装置110には、同図(j)に示す場面が繰り返し表示される。したがって、同図(n)に示す場面の演出表示が、本発明にいう第2演出の一例に相当する。なお、同図(n)に示す場面の演出表示は、同図(j)に示す場面の演出表示の続きであってもよく、例えば、同図(n)に示す場面に比べて、主人公と敵役の距離が近付いていたり、両者のポーズが異なっていたり、両者の立ち位置が異なっていたりする場面の演出表示であってもよい。同図(n)に続く同図(o)でも、左側の装飾図柄が停止表示するタイミングで、装飾図柄表示装置110に主人公と敵役が切り結ぶ場面が表示され、擬似予告報知がなされている。
一方、1回目の図柄変動表示でも、真変動開始を行った後、主人公と敵役による勝負演出に移行する。真変動停止が行われる前の同図(b)に示す装飾図柄表示装置110には、遊技者にとって同図(j)に示す場面と区別がつかない場面が表示されており、同図(b)に示す場面の演出表示が、本発明にいう第3演出の一例に相当する。また、同図(b)に続く同図(c)でも、装飾図柄表示装置110に主人公と敵役が切り結ぶ場面が表示され、予告報知がなされている。同図(d)では真変動停止が行われ、同図(m)における注意引きつけ動作の態様と同じ態様の注意引きつけ動作がなされた真確定表示(同図(e))を経て、同図(f)では2回目の図柄変動表示における真変動開始が行われる。2回目の図柄変動表示でも、真変動開始を行った後、主人公と敵役による勝負演出に移行する。2回目の図柄変動表示における真変動開始が行われた後の同図(f)に示す装飾図柄表示装置110には、遊技者にとって同図(n)に示す場面と区別がつかない場面が表示されており、同図(f)に示す場面の演出表示が、本発明にいう第4演出の一例に相当する。また、同図(f)に続く同図(g)でも、装飾図柄表示装置110に主人公と敵役が切り結ぶ場面が表示され、予告報知がなされている。同図(h)では真変動停止が行われ、同図(m)における注意引きつけ動作の態様と同じ態様の注意引きつけ動作がなされた2回目の真確定表示(同図(i))を経て、上述した3回目の図柄変動表示に進む。
図30に示す例では、図4に示す副制御部400、装飾図柄表示制御部500、および装飾図柄表示装置110を併せたものが、本発明にいう演出手段の一例に相当する。
図30に示す例では、複数回の図柄変動に跨って連続する大当たりの演出と同じ演出を、擬似連続変動中に行うとともに、擬似連続変動中以外でも行うことにより、注意引きつけ動作が擬似連続変動中のものであるか否かをより分かりにくくすることができる。
また、擬似連続変動の注意引きつけ動作を連続予告のときに行うことで、演出が複数回行われる図柄変動(真・偽を含む)に跨って連続することに対する大当たりの期待度が低下してしまわないようにすることができる。すなわち、複数回の図柄変動(真・偽含む)に跨って演出を行うことで遊技者は大当たりへの期待度が段階的に上がっていく。このような演出を行うには、複数回の図柄変動(真・偽含む)に跨って連続する演出が行われた場合は、行われていない場合よりも大当たりへの期待度が高いことが前提にある。擬似連続変動の図柄変動に関しては、抽選で大当たりが当選した場合に擬似連続変動を行いやすくするように抽選データを作成すればよいが、擬似連続変動の図柄変動以外の変動に関して、大当たりへの期待度が段階的に上がっていくように演出を行うには、入賞から第1の抽選結果の報知が行われるまでの他の(第2の)抽選結果の報知中に第1の抽選結果が大当たりであることに基づいて報知を行う連続予告により行わなければ、複数回の図柄変動表示に跨って連続する演出を行ったとしても、連続する演出の最後であっても図柄変動に対する期待度を高めることができないため、演出が連続することによる大当たりの期待度が低下してしまう場合がある。以上により、入賞から第1の抽選結果の報知が行われるまでの他の(第2の)抽選結果の報知中に第1の抽選結果が大当たりであることに基づいて報知を行う連続予告で注意引きつけ動作を行うことで、連続する演出に対する期待度が低下してしまうことを防止することができる。
さらに、(1)連続する演出は、回数が増えれば増えるほど遊技者の意識に根付いていくため、1回目の注意引きつけ動作よりも2回目の注意引きつけ動作のほうが遊技者の注意を逸らしやすく、2回目の注意引きつけ動作よりも3回目の注意引きつけ動作のほうが遊技者の注意を逸らしやすいといえる。また、(2)擬似連続変動のように図柄変動が終了したにも関わらず、保留数が減らないということは図柄変動が終了したにも関わらず保留数が減ることよりも全図柄変動に対する割合として少ないため、遊技者は何事もなければ図柄変動が終わった場合は保留数が減ると考えるが(逆にいえば遊技者は普通の場合に図柄変動が終わった後でも保留数が減らないとは考えない)、一度保留球数が減らなかった場面を見てしまった場合には、その印象がしばらく頭に残るため、保留数の表示に注意が向いてしまう場合がある。
ここで、連続予告と擬似連続予告を組み合わせることで、1回の図柄変動における全体の変動時間を短くしようとした場合に(3回の擬似連続予告は1回の変動で50秒 2回の擬似連続予告+1回の連続予告は1回の変動で15秒となることで短くなる)、遊技者の注意が、第1特図保留ランプ199や第2特図保留ランプ118等、図柄変動に関する報知装置に向きやすい最初の変動は連続予告で行い、次の変動からは擬似連続予告で行うことで、(1)により、擬似連続予告を行っていることを遊技者が気付きにくくすることができる。逆に、擬似連続予告を行ってから連続予告を行うと、(1)により擬似連続予告を行っていると遊技者が気付きやすく、さらに(2)により以降の連続する演出も擬似連続予告と遊技者が思いこんでしまいやすくなる場合がある。
なお、これまでの説明の中で、殿のキャラクタを用いて注意引きつけ動作を行う場合にはいずれも、図19に示す擬似図柄表示期間内に行う注意引きつけ動作の態様と、真変動停止が行われる直前のタイミングから真確定表示を経て真変動開始が行われるタイミングまでの間に行う注意引きつけ動作の態様は、同じであったが、関連した態様であればよい。例えば、擬似確定表示の最中に行われる注意引きつけ動作の態様が、殿のキャラクタの画像と「まだまだー」という文字を表示する注意引きつけ動作である場合には、真変動停止が行われる直前のタイミングから真変動開始が行われるタイミングまでの間に行う注意引きつけ動作の態様は、例えば、殿以外のキャラクタ(例えば、姫や商人や代官等のキャラクタ)の画像を表示する態様であっても、殿のキャラクタの画像の大きさや殿のキャラクタのポーズを変えて表示する態様であっても、擬似確定表示の最中に行われる注意引きつけ動作の態様と関連性があり、遊技者が、擬似確定表示がなされているのか真確定表示がなされているのかを、注意引きつけ動作の態様によって区別することは困難である。
また、これまでの説明では、予告報知あるいは擬似予告報知は、装飾図柄表示装置110を用いた態様であったが、これに限らず、遮蔽部材250を用いた態様であってもよいし、可動部材210を用いた態様であってもよいし、図4に示すスピーカ416や各種ランプ420を用いた態様であってもよい。
特図変動遊技における抽選1回につき複数回分の図柄変動を経てその抽選の結果を示す、いわゆる「擬似連続変動」を搭載した本実施例のパチンコ機10では、その抽選1回につき複数回分の図柄変動をしていることが第1特図保留ランプ199や第2特図保留ランプ118等、図柄変動に関する報知装置の態様を見れば分かる。遊技者の中には、特図変動遊技の抽選1回につき1回の図柄変動表示で抽選結果を報知したほうが、その抽選1回につき複数回の図柄変動で抽選結果を報知するよりも時間がかからないのではないか。と思う者もいる。このような者が、複数回分の図柄変動を擬似的に行っていることに気付くと、時間を浪費していると感じ、遊技に対する興趣が低下してしまう場合がある。
これに対して、第1特図保留ランプ199や第2特図保留ランプ118等、図柄変動に関する報知装置の報知態様の変化を遊技者が注意しないように、注意を逸らすための注意引きつけ動作を行うことが考えられる。しかし、注意を引きつけ動作を行うにあたり、必ず図柄変動に関する報知装置の変化を経ているように演出を構成してしまうと、今度は、注意引きつけ動作が行われると擬似連続変動が行われる(または行われた)と遊技者が思い込むようになり、擬似連続変動を行っていることが遊技者に分からないようにするための注意引きつけ動作の本来の目的が失われてしまうという問題があった。
この問題に対して、本実施例のパチンコ機10によれば、本来であれば擬似連続変動の際に行えばよいだけである注意引きつけ動作を、わざわざ擬似連続変動以外の本物の図柄変動表示のときにも行うようにした。これにより、擬似連続変動の存在を知らない遊技者が、注意引きつけ動作が行われても注意が逸らされず、図柄変動に関する報知装置にたまたま注意を払っていたとしても、注意引きつけ動作が擬似連続変動以外の報知で行われていれば「注意引きつけ動作=擬似連続変動」という式が成立せず、注意引きつけ動作が行われると擬似連続変動が行われる(または行われた)と遊技者が思い込んでしまうこを防止することができ、特図変動遊技の抽選1回につき複数回分の図柄変動をしていることがより分かりにくくなるため、擬似連続変動であることが遊技者に気付かれることにより遊技者が時間の浪費感を覚えて遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、真変動停止から真変動開始が行われるまでに所定時間を設けているのは、抽選結果(確定図柄)がどのようなものであるかを遊技者に報知するためである。そして、擬似連続変動は、特図変動遊技の抽選1回につき複数回の図柄変動で当選結果を報知するため、真変動停止と見せかけるための擬似変動停止と、真変動開始と見せかけるための擬似変動開始の間にも所定時間を設ける必要がある。
ここで、図柄変動表示中は変動する図柄やその他の部分で行われる演出に注意が向くため、遊技者は第1特図保留ランプ199や第2特図保留ランプ118等、図柄変動に関する報知装置に注意が向くことが少なく、注意引きつけ動作を行わなくても遊技者は図柄の変動に注目する場合が多い。しかし、図柄の変動が停止してから図柄の変動が開始するまでの間は、図柄が変動しないため、少なくとも図柄が変動中の場合より、図柄変動に関する報知装置の報知態様の変化に注意が向きやすい。このため、特に図柄変動に関する報知装置に注意が向く擬似変動停止から擬似変動開始までの間(擬似確定表示の間)に注意引きつけ動作を行うと、図柄変動に関する報知装置に注意を向けることで擬似連続変動であるか否かが遊技者に判別されてしまうことをより防止することができる。
なお、これまで本発明を適用させた実施例について詳細に説明してきたが、本発明は上記実施例に限られるものではない。
たとえば、小当たりを備えていてもよい。小当たりとは、後述する特図1当選乱数値により大当たりまたはハズレとは別に抽選され、当選した場合は1R分しかアタッカが開放せず、普図高確率状態または特図高確率状態に移行しないもののことを指す。小当たりに対応する小当たり図柄は1つでも複数備えてもよいが、小当たり図柄を複数備えた場合は後述する特図1図柄抽選乱数値または特図2図柄抽選乱数値とは別に小当たり図柄乱数値を入賞受付処理で取得し、特図1図柄抽選処理または特図2図柄抽選処理内で小当たりに当選した場合は、該小当たり図柄乱数値に基づいて小当たり図柄を決定してもよい。なお、小当たりに当選した場合は前述したタイマ番号選択テーブルとして小当たり専用のタイマ番号選択テーブルを備えてもよく、小当たり専用のタイマ番号選択テーブルにより選択される変動時間は、当たりフラグがオフの場合の普図低確率時タイマ番号選択テーブルまたは普図高確率時タイマ番号選択テーブルで選択される変動時間よりも長い変動時間が選択されやすいようにしてもよい。また、複数の小当たり図柄を設けた場合は、一方の小当たり図柄は、他方の小当たり図柄よりも選択される変動時間が長いものが選択されやすいようにしてもよく、変動時間が長いものが選択されやすい第1の小当たり図柄が当選する乱数値を入賞受付処理で受け付けた場合は、変動時間が第1の小当たり図柄よりも短い小当たり図柄が選択されやすい第2の小当たり図柄が当選する乱数値を入賞受付処理で受け付けた場合よりも連続予告が行われる確率が高くなるようにしてもよい。変動時間が第1の小当たり図柄よりも短い小当たり図柄が選択されやすい第2の小当たり図柄が当選した場合の大入賞口の開放時間または開放態様は、2R大当たり(時短なし)が当選した場合と遊技者から区別がつかないように似せた開放時間または開放態様でもよい(開放時間または開放態様が同一であってもよい)。
また、注意逸らし手段が行う注意引きつけ動作は、チャンスボタンの押下を示唆することであってもよい。たとえば、擬似図柄表示期間内に「チャンスボタン押して」と画像表示器上に表示することで遊技者の注意をチャンスボタンに集中させるようにしてもよい。また、注意引きつけ動作は、チャンスボタンの押下があったことで行われる演出であってもよい。
また、本実施例では、S2115において、ラウンド数および確変の有無に基づいて図柄を決定していたが、図柄の抽選を行い、その図柄の抽選結果に基づいてラウンド数および確変の有無が決定されるようにしてもよい。
また、装飾図柄表示部に表示された保留数表示と特図保留ランプとの保留の減少のタイミングを異ならせるようにしてもよい。たとえば、装飾図柄表示部に表示された保留数表示の減少のタイミングは、図柄変動開始コマンドを受信してから1秒経過後など、保留数表示の減少より少しだけ遅くするようにしてもよい。
また、本実施例では、特図2の変動を特図1よりも優先して行うようにしたが、これに限られず、入賞した順に変動を行ってもよいし、特図2と特図1の変動を並行して行うようにしてもよい。特に、特図2と特図1の変動を並行して行う場合は、注意引きつけ動作として他の図柄を報知する報知装置が注意を引きつける報知を行うようにしてもよい。たとえば、特図2と特図1が別々の装飾図柄表示器により変動表示される場合に特図2で擬似連続変動を行う場合は、擬似図柄表示期間内に特図1の装飾図柄表示器が注意引きつけ報知として「注目!」などと表示してもよい。
また、特図2の変動を特図1よりも優先して行う方法として、特図2に保留がない状態で特図1の変動が行われている場合に特図2に入賞があった場合、特図1の変動を中断して特図2の変動を行い、特図2の変動後に特図1の変動を再開するようにしてもよい。このようにする場合、特に特図2始動口入賞による抽選が特図1始動口入賞による抽選よりも有利な抽選が行われやすい場合は特図1の抽選を停止して特図2で抽選を行うことで、より遊技者に有利な図柄変動を提供することができる。
また、本実施例では擬似連続予告の場合は必ず注意引きつけ動作を行うようにし、また、連続予告の場合も必ず注意引きつけ動作を行うようにしたが、これに限られず、擬似連続予告の場合または連続予告の場合でも必ずしも注意引きつけ動作を行わないようにしてもよい。
また、時短以外では、擬似連続予告よりも連続予告を実行する確率を高くするようにし、注意引きつけ動作が行われた場合は、前記真変動開始および前記真変動停止のうちの少なくとも一方が行われると報知内容が変化する報知装置の報知内容が変化する確率が高いようにしてもよい。
また、時短中は、擬似連続予告よりも連続予告を実行する確率を低くするようにし、注意引きつけ動作が行われた場合は、前記真変動開始および前記真変動停止のうちの少なくとも一方が行われると報知内容が変化する報知装置の報知内容が変化しない確率が高いようにしてもよい。これにより、注意逸らし報知の際にたまたま報知装置を見たとしても、報知装置の報知内容が変化する確率が高いため、擬似連続変動の場合の注意逸らし報知がより効果的に逸らすことができる。
なお、擬似連続予告は保留が1つの場合であっても行うことができるため、連続予告よりも優れている場合がある。一方、連続予告は、擬似連続予告と表示上同じ演出をした場合に2回の図柄抽選を行っているため、単位時間あたりの図柄変動時間を短くすることができるという効果がある。
また、装飾図柄は必ずしも数字が設定されている必要はない。たとえば、装飾1として青い服を着たスキーヤー、装飾2として赤い服を着たスキーヤー、装飾3として黄色い服を着たスキーヤー・・・といったように、数字が設けられていなくても、そのキャラクタが所定の態様で停止表示したことで大当たりやハズレを報知するようにしてもよい。
また、連続予告および擬似連続予告は、同じ演出が連続する、ストーリー性のある演出が連続する、同系統の演出(1回目は背景の滝から鮫が出現、2回目は背景の滝から鮫が出現、3回目は背景の滝から竜が出現など)が連続する、背景演出など図柄変動以外の表示が真図柄停止または擬似図柄停止で途切れない、などいずれの態様であってもよい。
また、擬似連続予告を行うと単位時間あたりの特図の変動回数が低下するため、稼動が下がり、遊技店としては好ましくない。しかし、擬似連続予告は保留の数に関係なく(たとえ1つであっても)行うことができる。したがって、保留の数が第1の値(たとえば2つ)である場合は連続予告が行われにくい代わりによりも擬似連続変動が行われやすく、保留の数が第1の値よりも少ない第2の値(たとえば4つ)である場合は擬似連続変動が行われやすい代わりによりも連続予告が行われにくいようにしてもよい。
また、連続予告を行うとした場合に保留の数に応じた値だけ連続予告を行うとしたが、これに限られず、保留の数以下の数だけ連続予告を行うようにしてもよい。たとえば、保留が4個あった場合の偽予告演出として行われる連続予告は2回だけ行うようにしてもよい。また、保留の数だけ全部行わなくてもよい。たとえば保留が4個あった場合の予告演出とて行われる連続予告は1回目、3回目および4回目に行うようにしてもよい。
また、時短中の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動は予告報知を行わないようにした場合、時短中の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動では擬似連続変動を行わないようにしてもよい。また、時短中の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動に対する予告報知は時短中の特図2始動口入賞に基づく特図2の変動に対する予告報知よりも予告確率を低くした場合、時短中の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動に対する擬似連続変動は時短中の特図2始動口入賞に基づく特図2の変動に対する擬似連続変動よりも擬似連続変動確率を低くしてもよい。また、時短中の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動に対する予告報知は時短中以外の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動に対する予告報知よりも予告確率を低くした場合、時短中の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動に対する擬似連続変動は時短中以外の特図1始動口入賞に基づく特図1の変動に対する擬似連続変動よりも擬似連続変動確率を低くしてもよい。
また、時短中の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する予告報知の報知確率は、時短中以外の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する予告報知の報知確率よりも低くしてもよい。時短中は時短中以外よりも変動が早く行われるため遊技者が暇になることが少ないので予告報知により遊技者の期待感を煽る必要性が低いためである。このときに擬似連続変動を行ってしまうと、注意逸らし報知で注意が逸らされなかった場合に擬似連続変動であることが遊技者に認識されやすいため、時短中の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する擬似連続変動の実行確率は、時短中以外の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する擬似連続変動の実行確率よりも低くしてもよい。
また、予告報知は保留が多いほど実行確率が高いとした場合、演出のバランス上、保留が少ないときは予告報知が実行されにくい。たとえば、遊技店の釘調整を悪くして保留が多く溜まらなかった場合には予告報知が実行されにくくなってしまう。この場合でも、擬似連続変動による擬似連続予告を行うことで、遊技者の遊技の興趣が低下してまうことを回避できる。すなわち、保留が第1の値(1個)である場合は、保留が第1の値よりも多い第2の値(4個)である場合よりも予告報知は選択されにくく、保留が第1の値である場合は、保留が第2の値である場合よりも擬似連続予告が選択されやすいことを特徴としてもよい。このようにすることで、演出のバランスをとりやすい遊技台が提供可能となる。
なお、擬似連続変動を3回行い第1のリーチを経て大当たりとなる変動パターンと、擬似連続変動を2回行い第1のリーチよりも時間が長い第2のリーチを経て大当たりとなる変動パターンと、擬似連続変動を1回行い、第2のリーチよりも時間が長い第3のリーチを経て大当たりとなる変動パターンと、擬似連続変動を行わず第3のリーチよりも長い第4のリーチで大当たりとなる変動パターンを備え、これらの変動パターンは全て同一の変動時間とし、始動口入賞時にこの変動パターンが選択されたことを先読みした場合は、この変動パターンが抽選されるまで連続予告を行い、この変動パターン抽選時の変動パターンは、この変動パターン抽選までに行った連続予告の回数に応じて決定してもよい。たとえば、この変動パターン抽選までに3回連続予告を行った場合は、1回の擬似連続変動を経て大当たりとするようにしてもよい。このように、擬似連続変動の回数が異なる同一のタイマの変動パターンを複数備え、該変動パターンを抽選する変動タイマが選択された場合は、複数の前記変動パターンがら、抽選が行われるまでに実行した連続予告の回数に応じていずれかの変動パターンを選択するようにしてもよい。このようにすることで、たとえば、4回擬似連続変動を行った後で長いスーパーリーチ(上記の例では第3のリーチ)を経て大当たりをすると大変長い変動時間が必要となり、また、このような演出は遊技者の興趣を高めるために一定の割合で選択されるようにしなければならないが、連続予告を絡めることで、遊技者からみて同じような演出態様で同様の演出を割合を低下させずに行うことができ、稼働率の低下を防止することができる。
なお、本実施例では主制御部がタイマ番号を選択し、副制御部がタイマ番号に応じて擬似連続変動を伴う変動パターンまたは擬似連続変動を伴わない変動パターンを抽選を行って、または行わず決定していたが、これに限られず、主制御部が、真変動開始から最後の擬似確定表示までの時間(擬似連続変動の回数に応じて決定される時間)と、最後の擬似確定表示から真確定表示までの時間(リーチ変動等のための時間)を別々に決定し、この2つの変動パターンを識別可能に副制御部に出力し、副制御部はこの主制御部からの入力に基づいて、擬似連続変動を伴った変動パターンを決定してもよい。たとえば、主制御部から擬似連続変動2回の変動タイマとマルチラインリーチを行ういう変動タイマがきた場合は、副制御部は、真変動開始⇒擬似予告報知⇒擬似変動停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似変動開始⇒擬似予告報知⇒擬似変動停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似変動開始⇒擬似予告報知⇒マルチラインリーチ⇒真変動停止⇒大当たり、というように変動を行ってもよい。
また、変動パターンを先読みし、該先読結果として擬似連続変動の回数が所定の擬似連続変動回数であると判定した場合に、該擬似連続回数に基づいて、予告演出または注意逸らし報知の報知開始時期を決定するようにしてもよい。たとえば、保留4つ目の変動パターンを先読みし、擬似連続変動の回数が2回であった場合に、保留球が4つあった場合は、保留2つ目から連続予告を開始するようにしてもよい。この場合、真開始⇒真停止⇒真確定表示(1回目)⇒真開始⇒予告報知⇒真停止⇒注意逸らし報知⇒真確定表示(2回目)⇒真開始⇒予告報知⇒真停止⇒注意逸らし報知⇒真確定表示(3回目)⇒真開始⇒擬似予告報知⇒擬似停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似開始⇒擬似予告報知⇒擬似変動停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似開始⇒擬似予告報知⇒マルチラインリーチ⇒真変動停止⇒大当たりのようになる。また、予告演出の報知開始時期は、先読みした擬似連続変動回数から所定の上限値(たとえば4回)を引いた値前の変動から開始してもよい。
また、請求項でいう「報知装置」は報知装置そのものに限られず、報知装置内の所定の表示領域であってもよい。たとえば、報知装置が装飾図柄表示器である場合で表示領域内に保留図柄数が表示されている場合は、該保留図柄数の表示から注意を逸らすようにしてもよい。
また、擬似連続変動中は装飾図柄内の保留の表示を消してもよい。このように、擬似連続変動中は、真変動開始および真変動停止のうちの少なくとも一方が行われると報知内容が変化する報知装置または報知装置内の所定の表示領域を遮蔽したり目立たせなくしたりすることで注意逸らし報知がより効果的行われる場合がある。
また、変動開始時の保留球数が多いほど、短い変動が選択されるようにしてもよい。
また、予告報知なしで注意逸らし報知を行ってもよい。
また、入賞時の該入賞した保留の前に行われる図柄変動の回数と変動開始時の保留球数とに基づいて変動時間を決定してもよい。たとえば、入賞時に該入賞した保留の前に保留が3つあった場合は図柄変動回数を3回とし、その数を記憶する。そしてその入賞の変動開始時に、図柄変動回数3回と保留数(たとえば3つ)に基づいて図柄変動パターンを選択するようにしてもよい。
また、擬似確定表示期間および真確定表示期間は、変動開始直後を含むようにしてもよいし含まなくてもよい。変動開始直後とは、たとえば図柄変動が加速中である間などである。
また、2回以上の擬似連続変動を行う場合に、真開始から擬似停止または擬似開始から擬似停止の間の少なくとも1回は、擬似予告を行わないようにしてもよい。その1回は、真開始から擬似停止であってもよい。また、擬似予告を行わない場合であっても、そのときの擬似停止後には注意逸らし報知を行うようにしてもよい。
また、特図1で連続予告中に特図2の図柄変動が割り込んだ場合は、特図2の図柄変動
では予告演出または注意逸らし報知の一方もしくは両方を行わないようにしてもよい。
以上の記載では、
『 図柄変動表示[例えば、図22(c)〜同図(d)の7セグメントLED(198)における真ん中のセグメントの点滅表示]および図柄確定表示[例えば、図22(e)の7セグメントLED(198)の停止表示]を実行可能な第一の図柄表示手段[例えば、第1特別図柄表示装置198]と、
図柄変動表示[例えば、図22(f)〜同図(g)の7セグメントLED(114)における真ん中のセグメントの点滅表示]および図柄確定表示[例えば、図22(i)の7セグメントLED(114)の停止表示]を実行可能な第二の図柄表示手段と、
第一の先読み予告を実行可能な先読み予告手段[例えば、装飾図柄表示装置110]と、
制御手段[例えば、主制御部300]と、
を備えた遊技台であって、
前記制御手段は、第一の保留条件の成立があった場合[例えば、図7に示すステップS1102の判定でYesの場合]に、前記第一の図柄表示手段における前記図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)[例えば、特図1の図柄変動表示]の開始を保留する制御を実行する手段であり、
前記制御手段は、第二の保留条件の成立があった場合[例えば、図8に示すステップS1202の判定でYesの場合]に、前記第二の図柄表示手段における前記図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示」という。)[例えば、特図2の図柄変動表示]の開始を保留する制御を実行する手段であり、
前記制御手段は、第一の保留消化条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示を開始させる制御を実行する手段であり、
前記制御手段は、第二の保留消化条件の成立があった場合に、前記第二の図柄変動表示を開始させる制御を実行する手段であり、
前記第二の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていること[例えば、図14に示すステップS2104の判定でYesであること]を含む要件であり、
前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていないこと[例えば、特図2関連抽選処理(ステップS215)が特図1関連抽選処理(ステップS216)に優先して実行されること]を含む要件であり、
前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第一の図柄変動表示の開始が保留されていること[例えば、図16に示すステップS2204の判定でYesであること]を含む要件であり、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告として連続予告[例えば、図22に示す例における吹き出しを添えたキャラクタ]を実行可能な予告手段であり、
前記第一の先読み予告とは、前記第一の図柄変動表示における大当り予告[例えば、特図1の先読み予告]のことであり、
前記先読み予告手段は、第二の先読み予告を実行可能な予告手段であり、
前記第二の先読み予告とは、前記第二の図柄変動表示における大当り予告[例えば、特図2の先読み予告]のことであり、
前記先読み予告手段は、前記連続予告の実行中に前記第二の図柄変動表示が割り込んで実行される場合に、該第二の図柄変動表示の実行中にも該連続予告を実行する予告手段であり、
前記先読み予告手段は、電チューサポート期間[例えば、普図高確率状態中]における前記第二の図柄表示手段[例えば、特図2の図柄変動表示]の作動中に、前記第二の先読み予告[例えば、特図2の先読み予告]を実行可能な予告手段であり、
実行中の前記連続予告は、前記図柄確定表示の実行中も実行される構成[例えば、図22(i)における「まだまだー」という吹き出しを添えた殿のキャラクタが表示される]であり、
前記連続予告の実行中における一回の前記図柄変動表示において、該連続予告の消去[例えば、図22(f)から同図(g)の消去]と再表示[例えば、図22(h)から同図(i)の再表示]が行われる場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記連続予告は、前記第一の保留消化条件の成立に応じて開始される予告[例えば、特図1の図柄変動開始コマンドの受信に応じて開催される連続予告]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記制御手段は、当否判定を実行可能な当否判定手段[例えば、図14に示す特図2関連抽選処理や図16に示す特図1関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304]を含む第一の制御手段であり、
前記第一の制御手段からのコマンドに基づいて制御を実行可能な第二の制御手段[例えば、副制御部400]を備え、
前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段とは別基板に設けられた制御手段である、ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の保留条件は、第一の始動領域[例えば、第1特図始動口126]に入球したことを一つの要件として、成立する保留条件であり、
前記第二の保留条件は、電動チューリップ[例えば、第2特図始動口128および一対の羽根部材1281]に入球したことを一つの要件として、成立する保留条件であり、
前記第一の制御手段は、前記電動チューリップの羽根部材[例えば、一対の羽根部材1281]の開閉動作を制御可能[例えば、普図状態更新処理(ステップS211)を実行可能]な制御手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記連続予告は、前記第一の先読み予告の対象になる当否判定の結果に対応する図柄態様が確定表示される図柄変動表示を含む複数回の図柄変動表示[例えば、残り図柄確定回数]で実行可能な予告である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記連続予告は、前記第一の先読み予告の対象になる当否判定の結果に対応する図柄態様が確定表示される図柄変動表示が行われている期間中に終了する予告[例えば、図22(m)に示すチャンスという吹き出しを添えた殿のキャラクタの表示]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の先読み予告とは、保留数を表す表示[例えば、第1保留表示111]とは別の表示[例えば、吹き出しを添えたキャラクタの表示]により行われる予告のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、図1に示すパチンコ機100]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、以上の記載では、
『 図柄変動表示[例えば、図22(c)〜同図(d)の7セグメントLED(198)における真ん中のセグメントの点滅表示]を実行可能な第一の図柄表示手段[例えば、第1特別図柄表示装置198]と、
図柄変動表示[例えば、図22(f)〜同図(g)の7セグメントLED(114)における真ん中のセグメントの点滅表示]を実行可能な第二の図柄表示手段[例えば、第2特別図柄表示装置114]と、
先読み予告を実行可能な先読み予告手段[例えば、装飾図柄表示装置110]と、
を備えた遊技台であって、
前記先読み予告手段は、前記先読み予告として連続予告[例えば、図22に示す例における吹き出しを添えたキャラクタの表示(「チャンス」という吹き出しを添えたキャラクタの表示と「まだまだー」という吹き出しを添えたキャラクタの表示)]を実行可能な手段であり、
前記第一の図柄表示手段における図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)[例えば、特図1の図柄変動表示]よりも前記第二の図柄表示手段における図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示」という。)[例えば、特図2の図柄変動表示]が優先して実行されるように構成されており、
前記連続予告の実行中に前記第二の図柄変動表示が実行される場合に、該第二の図柄変動表示の実行中にも該連続予告が実行されるように構成されており、
前記連続予告の実行中における一回の図柄変動表示において、該連続予告の消去[例えば、図22(f)から同図(g)の消去]および再表示[例えば、図22(h)から同図(i)の再表示]の両方が行われる場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
以上の説明では、
『図柄変動表示[例えば、図22(c)〜同図(d)の7セグメントLED(198)における真ん中のセグメントの点滅表示]を実行可能な第一の図柄表示手段[例えば、第1特別図柄表示装置198]と、
図柄変動表示[例えば、図22(f)〜同図(g)の7セグメントLED(114)における真ん中のセグメントの点滅表示]を実行可能な第二の図柄表示手段[例えば、第2特別図柄表示装置114]と、
先読み予告を実行可能な先読み予告手段[例えば、装飾図柄表示装置110]と、
を備えた遊技台であって、
前記先読み予告手段は、前記先読み予告として連続予告[例えば、図22に示す例における吹き出しを添えたキャラクタの表示(「チャンス」という吹き出しを添えたキャラクタの表示と「まだまだー」という吹き出しを添えたキャラクタの表示)]を実行可能な手段であり、
前記第一の図柄表示手段における図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)[例えば、特図1の図柄変動表示]よりも前記第二の図柄表示手段における図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示」という。)[例えば、特図2の図柄変動表示]が優先して実行され、
前記連続予告の実行中に前記第二の図柄変動表示が実行される場合に、該第二の図柄変動表示の実行中にも該連続予告が実行され、
前記連続予告が開始されてから終了されるまでの間に、該連続予告の表示態様が第一の表示態様から第二の表示態様に変化する場合があり、
前記第一の表示態様は、前記第二の表示態様とは異なる表示態様であり、
前記第一の表示態様は、或る文字[例えば、「チャンス」という文字]を含む表示態様[例えば、図22(f)に示す、姫のキャラクタの画像と「チャンス」という文字の表示態様]であり、
前記第二の表示態様は、前記或る文字を含む表示態様[例えば、図22(j)に示す、殿のキャラクタの画像と「チャンス」という文字の表示態様]であり、
前記連続予告が実行される場合には、該連続予告が実行されない場合よりも、疑似連続変動演出を経て大当りとなりやすく、
非電チューサポート期間において、前記第一の図柄変動表示が前記先読み予告の対象である前記連続予告が実行される場合があり、
電チューサポート期間において、前記第一の図柄変動表示が前記先読み予告の対象である前記連続予告が実行される場合はなく、
前記非電チューサポート期間において、前記第二の図柄変動表示が前記先読み予告の対象である前記連続予告が実行される場合があり、
前記電チューサポート期間において、前記第二の図柄変動表示が前記先読み予告の対象である前記連続予告が実行される場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
について説明した。
また、
『 前記第一の図柄変動表示の実行の際に、前記連続予告が開始される場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の図柄変動表示の開始に応じて、前記連続予告が開始される場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 当否判定を実行可能な当否判定手段[例えば、図14に示す特図2関連抽選処理や図16に示す特図1関連抽選処理を実行する主制御部300のCPU304]を含む第一の制御手段[例えば、主制御部300]と、
前記第一の制御手段からのコマンドに基づいて制御を実行可能な第二の制御手段[例えば、副制御部400]と、
を備え、
前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段とは別基板に設けられた制御手段である、ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記第一の図柄変動表示の開始は、第一の始動領域[例えば、第1特図始動口126]に入球したことを一つの要件として保留される場合があり、
前記第二の図柄変動表示の開始は、電動チューリップ[例えば、第2特図始動口128および一対の羽根部材1281]に入球したことを一つの要件として保留される場合があり、
前記第一の制御手段は、前記電動チューリップの羽根部材[例えば、一対の羽根部材1281]の開閉動作を制御可能[例えば、普図状態更新処理(ステップS211)を実行可能]な制御手段である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記連続予告は、前記先読み予告の対象になる当否判定の結果に対応する図柄態様が確定表示される図柄変動表示を含む複数回の図柄変動表示[例えば、残り図柄確定回数]で実行可能な予告である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記連続予告は、前記先読み予告の対象になる当否判定の結果に対応する図柄態様が確定表示される図柄変動表示が行われている期間中に終了する予告[例えば、図22(m)に示すチャンスという吹き出しを添えた殿のキャラクタの表示]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記先読み予告とは、保留数を表す表示[例えば、第1保留表示111]とは別の表示[例えば、吹き出しを添えたキャラクタの表示]により行われる予告のことである、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記連続予告の実行中における一回の図柄変動表示において、該連続予告の消去[例えば、図22(f)から同図(g)の消去]および再表示[例えば、図22(h)から同図(i)の再表示]の両方が行われる場合がある、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
また、
『 前記遊技台は、ぱちんこ機[例えば、図1に示すパチンコ機100]である、
ことを特徴とする遊技台。』
についても説明した。
なお、ここで説明する変更例は、上記実施例を変更した例には限られないが、上記実施例に適用可能であるものは全て適用することができるものとする。
(変更例1)
従来の連続予告を行う遊技台は、保留している特定の抽選に対する抽選結果が遊技者にとって有利となることを期待させる連続予告を行うことで遊技の際に行われる演出が単調となり、遊技者の興趣が低下することを防止した。しかし、遊技者にとつて不利となることを覚悟させる連続予告は行われていなかったため、遊技者にとって不利となる抽選結果に対して(たとえば特図高確率中に特図低確率に移行する2R大当たりなど)の連続予告は行われていなかった。このため、不意に特図高確率状態が終了することで遊技者は特図高確率状態から特図低確率状態に突然移行した感覚を覚え、苛立ちを感じ、遊技の興趣が低下してしまう場合があった。これに対して、次の解決方法が提案される。すなわち、
『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知決定手段は、該抽選の結果が遊技者にとって不利な抽選結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
このようにすることで、単に有利な抽選結果であることを該遊技者に予測させる予告報知だけではなく、不利な抽選結果であることを該遊技者に予測させることで、前もって遊技者は不利な結果であることを予測することができ、不利な結果となることに対して覚悟を決めることができるため、突然不利な結果が訪れた場合よりも不利な結果に対するショックを和らげることができ、不利な結果というショックによる遊技の興趣の低を防止することができる。
なお、不利な結果とは、たとえば遊技状態が特図高確率状態であるときに、大当たりによる賞球をほとんど得ることができない(たとえば2R大当たり)などに当選して、さらに大当たり終了後に特図低確率状態に移行するような場合である。このような場合に、たとえば2R大当たり(特図高確率状態移行なし)の抽選が4回後に抽選される4個目の保留に際に行われるとした場合、演出として、1回目の抽選結果の表示では「4」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示し、2回目の抽選結果の表示では「3」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示し、3回目の抽選結果の表示では「2」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示し、2R大当たり(特図高確率状態移行なし)の抽選の抽選結果の報知となる4回目の抽選結果の表示では「1」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示するとともに図柄の変動を開始し、図柄確定前では0と書かれた爆弾の絵を表示した後に爆弾が爆発する表示を行う。そして、2Rの大当たりを行った後に遊技状態を特図低確率状態とする。このようにすることで、遊技者は特図高確率状態が終わってしまう抽選が行われたことを予め予測することができるため、突然特図高確率状態が終わってしまうことによるショックが和らぎ、遊技者の遊技の興趣の低下を防止することができる。なお、爆弾の絵を連続して表示することが不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知にあたる。
なお、ラウンド数には関係なく、単に遊技状態が現在の遊技状態よりも不利となる遊技状態となるのであれば、いずれの構成であってもよい。たとえば、遊技状態が特図高確率状態であるときに、15R大当たり(特図高確率状態移行なし)に当選した場合でも不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知を行ってもよい。
また、遊技状態が普図高確率遊技状態である場合に、遊技状態が普図低確率遊技状態に移行する大当たりに当選した場合でも不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知を行ってもよい。
また、不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知は、実際に不利な抽選結果とならない場合に行ってもよい。たとえば、爆弾の絵を連続して表示する場合に、爆弾の絵の表示が「2」の表示が行われた次の抽選結果の報知の際に「1」を表示しなくてもよい。このようにすることで、遊技者は不利な抽選結果でないようにという願いをこめて抽選結果の表示に注目することになり、遊技に対する興味を高めることができ、遊技に対する興趣も向上する。
また、前記予告報知決定手段は、該抽選の結果が遊技者にとって有利な抽選結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行も行い、有利な抽選結果であることを予測させる予告報知と不利な抽選結果であることを予測させる予告報知は、抽選手段が抽選を行うまで遊技者にとって見た目上同一に見える態様で報知を行うようにしてもよい。たとえば、爆弾の絵を液晶表示器に表示する例でたとえると、遊技者にとって有利な抽選結果であることを予測させる予告報知を行う場合でも、前述した「4」、「3」、「2」と爆弾の絵を表示し遊技者の不安感を煽り、抽選結果の報知となる図柄変動では「1」を表示して爆弾が爆発するかのような表示を行いつつ、爆弾の中から「大当たり」と書かれたカードが表示されることで、遊技者にとって有利な抽選結果を表示する、といったことである。
なお、遊技状態がわかるようにいずれかの報知装置により遊技状態を報知していてもよい。たとえば、液晶表示器で「通常遊技中」または「確率変動遊技中」などと表示していてもよい。
(変更例2)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知手段は、該抽選の結果が真確定表示されるまでBGMを変化させるBGM予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であっもてよい。
BGM予告報知とは、予告報知決定手段により予告報知を行うと決定したことに基づいて、予告報知の対象となる抽選の抽選結果が行われるまでの複数回の抽選結果の報知にわたってBGMを変化させるものである。
なお、複数回の抽選の抽選結果の報知にわたって変化するBGMは、抽選結果の報知が行われる毎にテンポが速くなったり、音量が大きくなるなどして予告報知の対象となった抽選の抽選結果の報知に対して期待感を煽るようにしてもよい。
また、複数回の抽選の抽選結果の報知にわたって変化するBGMは、途切れることがなく再生させるようにしてもよい。
(変更例3)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知手段は、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定した場合と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定しなかった場合とで、前記図柄変動表示が真確定してから次の図柄変動表示が開始させるまでの確定表示時間を異ならせるようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。
予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間と異なるようにすることで、遊技者に違和感を与え、演出に対する注目度を高めることができる。なお、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間が予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間と異なるようにすること自体が予告報知であってもよい。
なお、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間と異なるようにしたとは、具体的にいうと、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を4秒として、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間を3秒とするなど、予告報知の有無に応じて一義的に変更するほか、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を第1の真確定表示時間抽選テーブルから選択し、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間を第2の真確定表示時間抽選テーブルから選択するようにするなどして、第1の真確定表示時間抽選テーブルと第2の真確定表示時間抽選テーブルは、抽選結果となる時間または抽選確率が異なるようになっているようにしてもよい。この場合、第1の真確定表示時間抽選テーブルは、第2の真確定表示時間抽選テーブルよりも短い真確定表示時間が抽選されやすいようにしてもよく、逆に、第1の真確定表示時間抽選テーブルは、第2の真確定表示時間抽選テーブルよりも長い真確定表示時間が抽選されやすいようにしてもよい。
また、「真確定表示時間」を「擬似確定表示時間」に置き換えても良い。また、「真確定表示時間」を「真確定表示時間および擬似確定表示時間」に置き換えてもよい。
(変更例4)
また、パチンコ機に代表される遊技台は、発射装置から球を発射し、所定の遊技領域に設けられた所定の入賞口に入球することで所定の利益を獲得できるように構成されている。このような遊技台において、複数の連続した図柄変動で連続した演出を行う、いわゆる連続予告演出を備えた遊技台が提供されている。たとえば特開2005−111149など。しかし、特許文献1に記載の遊技台にあっては、メイン側可否判定は、前記入賞検知に基づく図柄組み合わせゲームの開始直前に行う大当り判定とは異なるタイミング(異なる判定時期)で前記入賞検知時に読み出した大当り乱数の値がメイン判定値(予告判定値)と一致するか否かを判定している。そして、この予告判定値を用いて予告報知を行うか否かを判定している。予告報知が行われるとなると連続予告を開始することとなるが、たとえば連続予告が4回に亘って行われるときに、遊技状態が変化して図柄組み合わせゲーム開始直前に行う大当たり判定結果が異なったものとなってしまったときに、改めてもう一度予告判定値の取得を迫られる場合があり、処理負荷が集中してしまう場合があった。これに対して、以下の解決方法を提案する。すなわち、
『所定の入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の抽選に使用するカウント値を取得して記憶するカウント値記憶部と、前記カウント値記憶部が記憶したカウント値と抽選を実行する際の遊技状態とに基づいて、遊技者に付与する利益量を抽選する利益量抽選部と、を備えた遊技台において、前記利益量抽選部が前記利益量の抽選を行う前に、前記カウント値記憶部が記憶したカウント値と遊技状態とに基づいて、遊技者に付与する利益量を事前に抽選する利益量事前抽選部と、前記利益量事前抽選部の抽選結果である事前抽選情報を記憶する事前抽選情報記憶部と、前記事前抽選情報に基づいて、前記利量抽選部が行う抽選の抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告報知を行う予告報知部と、を備え、前記利益量事前抽選部は、遊技者に付与する利益量を複数の遊技状態のそれぞれについて事前に抽選し、前記事前抽選情報記憶部は、遊技状態に応じた複数の前記事前抽選情報を記憶し、前記予告報知部は、前記予告報知を実行する際の遊技状態に応じた前記事前抽選情報に基づいて、前記予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
このようにすることで、処理負荷を分散できる遊技台を提供することができる。
主制御部は、始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量を抽選するための乱数として使用するカウント値を所定の乱数カウンタから取得して記憶するとともに、入賞により記憶対象となったカウント値と複数の遊技状態(たとえば、特図高確率状態と特図低確率状態)とに基づいてカウント値による抽選が大当たりか否かに関して事前に抽選し、複数の遊技状態のそれぞれについての抽選結果(たとえば特図高確率状態であれば15R特別大当たり、特図低確率状態であればハズレなど)を事前抽選情報記憶部に記憶する。さらに、利益量の抽選を行い、抽選結果を副制御部に送信する際に、抽選時の遊技状態に基づいて事前抽選情報記憶部に記憶された事前抽選情報のうちいずれかの事前抽選情報を選択して副制御部に出力する。たとえば、抽選時に特図低確率状態である場合は特図低確率状態の場合として事前抽選された事前抽選情報を出力する。副制御部は受信した事前抽選情報に基づいて予告報知の制御を行う。
たとえば、保留が3個ある場合に、事前抽選情報記憶部には特図低確率遊技状態での保留内が大当たりか否かに関する情報(たとえば、保留1はハズレ、保留2はハズレ、保留3はハズレ、保留4は保留なし)と、特図高確率遊技状態での保留内が大当たりか否かに関する情報(たとえば、保留1はハズレ、保留2はハズレ、保留3はあたり、保留4は保留なし)の遊技状態のそれぞれについての予告情報を記憶している。主制御部は、事前抽選情報記憶部に記憶された遊技状態のそれぞれに対する予告情報を変動開始時に出力するが、その際に、その時点での遊技状態対応する予告情報を副制御部に出力する。たとえば、特図高確率状態であれば、事前抽選情報記憶部に記憶された特図高確率状態に対する予告情報(保留1はハズレ、保留2はハズレ、保留3はあたり、保留4は保留なし)を変動開始時に出力する。副制御部は、受信した予告情報にあたりが含まれている場合は予告演出抽選テーブルから予告演出を抽選し、あたりが含まれていない場合はガセ予告演出抽選テーブルからガセ予告演出を抽選する。そして、抽選結果に基づいて予告演出を実行する。ここで、副制御部があたりに基づいて予告演出を複数回の変動に亘って行う連続予告を行っている最中に、主制御部から受信した予告情報があたりを含まなくなった場合(連続予告中に遊技状態が変更したため、乱数に基づく判定があたりからハズレへと変わった場合など)、副制御部は連続予告の実行を中止する。なお、遊技状態が変更されても予告情報にあたりが含まれていた場合は副制御部は連続予告の実行を中止しない。なお、ここでは単に「あたり」と記載したが、このあたりは実施例1で挙げたいずれのあたりでもよい。また、15R特別大当たりのときのみ「あたり」であり、ほかは「ハズレ」であってもよい。この「あたり」か「ハズレ」は1ビットの情報であってもよく、この場合「保留なし」は「ハズレ」と区別がつかない態様で記憶されていてもよい(たとえば「あたり」はビットがオン、「ハズレ」および「保留なし」はビットがオフなど)。
なお、『前記カウント値記憶部は、前記カウント値を所定の数まで記憶可能に設けられ、前記利益量抽選部は、前記カウント値記憶部が複数のカウント値を記憶している場合に、所定の順序でカウント値記憶部が記憶したカウント値に基づく前記利益量の抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。複数のカウント値を所定の順序で抽選していく遊技台において、抽選されていないカウント値に対する予告報知を行うことで、特定の図柄変動に対する期待度を前もって高めることができる。
なお、『少なくとも、前記事前抽選情報記憶部を備えた第1の制御基板と、少なくとも、前記予告報知部を備えた第2の制御基板と、を備え、前記第1の制御基板は、前記事前抽選情報記憶部に記憶された複数の前記事前抽選情報から、出力時の遊技状態に応じた前記事前抽選情報を前記第2の制御基板に出力する事前抽選情報出力部を備えたことを特徴とする遊技台』であってもよい。出力の際に、遊技状態に応じて事前抽選情報を選択することで、簡易な制御構造で事前抽選情報を出力することができる。
なお、『前記事前抽選情報記憶部は、前記カウント値記憶部が記憶するカウント値よりも小さいデータ容量で前記事前抽選情報を記憶することを特徴とする遊技台』であってもよい。小さいデータ用容量で記憶しておくことで、RAM容量を削減することができる。さらに、他の制御部に情報を出力する構成においては、コマンド数を少なくすることができる場合がある。
なお、『前記利益量事前抽選部は、前記カウント値記憶部が前記カウント値を取得して記憶する際に、該取得して記憶する対象のカウント値に対して事前抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。始動入賞時に事前抽選情報を取得することで、カウント値をRAMに記憶するついでに事前抽選情報を取得することができ、改めて事前抽選情報を取得するタイミングを設けなくて済むため、処理負荷を軽減することができる場合がある。また、入賞した際のカウント値に対しての事前抽選情報を取得することで、既に保留記憶している事前抽選情報を更新しなくて済み、不必要な処理を行わなくて済む場合がある。
なお、『前記カウント値記憶部は、第1の始動口および第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の抽選に使用するカウント値を取得して記憶し、前記利益量抽選部は、前記第2の始動口への入賞に基づく利益量の抽選を、前記第1の始動口への入賞に基づく利益量の抽選よりも優先して行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。特図が2つあり、特図2が優先変動する遊技台にあっては、特図2の変動が割りこむため、未来の抽選の際の遊技状態を把握することが困難になるため、予め複数の遊技状態に対応する事前抽選情報を取得しておくことが望ましい。
なお、『所定の条件に基づいて、前記利益量の抽選が遊技者にとって有利となる第1の遊技状態から前記利益量の抽選が第1の遊技状態よりも遊技者にとって不利となる第2の遊技状態に変更し、または、前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態に変更する遊技状態変更部と、を備え、前記遊技状態変更部は、所定の基準から前記利益量抽選部による利益量の抽選が所定の回数行われた場合に、前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態へと遊技状態を変更することを特徴とする遊技台』であってもよい。所定の回数抽選が行われた場合に遊技状態が変更するが、遊技状態の変更を予測するために所定の回数を把握しながら事前抽選情報の取得を行わなくて済むため、処理負荷を軽減することができる場合がある。特に、特図を複数備え、特図1と特図2がある遊技台にあっては、特図2の変動が割り込むため、仮に所定の回数を把握していたとしても未来の遊技状態を予測できない場合がある。
なお、『前記利益量抽選部は、前記カウント値と遊技状態に基づいて、大当たりとするか否かに関する抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、『前記カウント値と遊技状態に基づいて、大当たりの停止図柄に関する抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、『前記利益量抽選部が行う抽選の抽選結果を報知する抽選結果報知手段と、を備え、前記利益量抽選部は、前記抽選結果報知手段が抽選結果を報知している間は、前記利益量の抽選を行わないことを特徴する遊技台』であってもよい。
なお、『前記利益抽選手段が行った抽選の抽選結果を出力する抽選結果出力部と、を備え、前記事前抽選情報出力部は前記抽選結果出力部が前記抽選結果を出力するに際して前記事前抽選情報を出力することを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、この変更例4は連続予告中に遊技状態が変化する場合に適用されるため、たとえば特図低確率状態での連続予告中に特図2の変動が割込み、特別大当たりとなり、その後、特図高確率状態となった場合などでも特図高確率状態となったことで主制御部は改めて予告情報を取得せずに済み、処理負荷の分散を図ることができる。
(変更例5)
複数の図柄変動にまたがった予告である連続予告を行う方法としては、(1)1回の図柄変動を複数回の図柄変動とみせかける擬似図柄変動内で複数の図柄変動内でまたがっているかのように演出を行う方法(2)複数回の図柄変動にまたがって予告を行う方法 の2種類が従来存在していた。また、この2種類を組み合わせる方法も考えられる。たとえば、保留が3個あり、3回目の図柄変動で大当たりが行われる場合は、1回目の図柄変動で「チャンス」と表示し、2回目の図柄変動でもう一度「チャンス」と表示し、3回目の図柄変動では、「チャンス」と表示した後、擬似停止をして擬似確定表示を経て擬似開始を行い、擬似開始後にもう一度「チャンス」と表示した後でスーパーリーチを行い大当たりを表示するといった場合である。しかし、この場合に、3回目の図柄変動では、1回目、2回目の図柄変動内で連続予告が行われているため、十分に期待感が煽られているという場合があり、改めて3回目の図柄変動内で擬似連続変動による連続予告の期待感の向上を求める必要性が低いとも考えられる。これに対して、次に掲げる解決方法を提案する。すなわち、
『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて図柄の変動を開始する真変動開始を行うとともに、決められた変動時間が経過すると該図柄の変動を停止する真変動停止を行い、引き続いて確定図柄を所定時間表示し続ける真確定表示を行う、該真変動開始から該真確定表示までの一連の図柄変動表示を実行する図柄表示手段を備えた遊技台において、前記図柄表示手段が、前記一連の図柄変動表示の中で、前記真変動停止が行われたかのように見せかける擬似変動停止と、前記真確定表示が行われているかのように見せかける擬似確定表示と、前記真変動開始が行われたかのように見せかける擬似変動開始とが行われる擬似図柄表示を実行する擬似図柄表示手段を有し、さらに、遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段と、を備え、前記擬似図柄表示手段は、前記抽選手段による抽選後に行われる一連の図柄変動表示を行う際に、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていた場合は、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていなかった場合よりも、前記擬似図柄表示を行う確率を低くなるようにしたことを特徴する遊技台』であってもよい。
さらに、『前記始動口への遊技球の入賞状況に応じて、前記図柄表示手段に前記図柄変動表示を連続して複数回行わせる図柄変動表示制御部と、前記擬似変動停止が行われる前に第1演出を行うとともに、該擬似変動停止の後に行われる前記擬似変動開始が行われた後に該第1演出の続きになる第2演出を行う演出手段とを備え、前記演出手段が、2回以上連続して行われる前記図柄変動表示において、最後の図柄変動表示よりも前に行われる図柄変動表示における前記真変動停止前に遊技者にとって前記第1演出と区別がつかない第3演出を行うとともに、該第3演出が行われた図柄変動表示の後に行われる図柄変動表示における前記真変動開始後に遊技者にとって前記第2演出と区別がつかない第4演出を行うものであることを特徴とし』てもよい。
このようにすることで、期待感を高める必要性がある場合は高め、期待感を高める必要性が高いとはいえない場合は高めないことで適切な期待感向上演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
たとえば、保留3個目が大当たりの場合に、予告報知を行うとなった場合には、1回目の変動で「チャンス」と表示し、2回目の変動でも「チャンス」と表示する。そして、3回目の変動では擬似連続予告が選択されずにスーパーリーチを経て大当たりが表示されやすいようにする。一方、予告報知を行わないとなった場合は、1回目の変動、2回目の変動ともに3回目の変動結果が期待度の高い変動結果であるということを報知せず、3回目の変動では「チャンス」と表示した後、擬似停止をして擬似確定表示を経て擬似開始を行い、擬似開始後にもう一度「チャンス」と表示した後、擬似停止をして擬似確定表示を経て擬似開始を行い、擬似開始後にもう一度「チャンス」と表示した後でスーパーリーチを経て大当たりが表示されやすいようにする。どのように表示されやすいようにするかというと、予告演出が当選した場合に予告演出実行フラグなどのフラグをセットする。大当たりであることを報知する演出の抽選を行う場合に、予告演出実行フラグがセットされている場合は、予告演出実行フラグがセットされていない場合よりも擬似連続予告を選択しにくい演出抽選テーブルから擬似連続予告の実行抽選を行う。
なお、予告演出実行フラグがセットされている場合は、擬似連続予告が全く行われないようにしてもよく、具体的には擬似連続予告の抽選自体を行わないようにしてもよい。
また、予告演出実行フラグがセットされていない場合は、擬似連続予告実行フラグがセットされている場合よりもより発展したスーパーリーチによる大当たりが表示されやすいようにしてもよい。発展したスーパーリーチとは、(1)キャラクタが戦う(2)キャラクタが負ける(3)お助けキャラクタが助けてくれる(4)お助けキャラクタが勝つ(5)大当たりとなる第1のスーパーリーチと、(1)キャラクタが戦う(2)キャラクタが負ける(3)お助けキャラクタが助けてくれる(4)お助けキャラクタが負ける(5)2人目のお助けキャラクタが登場する(6)2人目のお助けキャラクタが勝つ(7)大当たりとなる第2のスーパーリーチとがあり、予告演出実行フラグがセットされていない場合は第2のスーパーリーチが選択されやすいということである。第2のスーパーリーチは、第1のスーパーリーチよりもリーチの発展先が多いという特徴がある。
また、予告演出フラグがセットされていない場合のみ、全回転リーチが行われるようにしてもよい。
なお、『前記擬似図柄表示手段は、前記抽選手段による抽選後に行われる一連の図柄変動表示を行う際に、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていた場合は、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていなかった場合よりも、前記擬似図柄表示を行う回数が低くなる確率が高いようにしたことを特徴する遊技台』であってもよい。たとえば、予告報知フラグがセットされている場合は平均1回の擬似連続予告が行われるのに対して、予告報知フラグがセットされていない場合は平均3回の擬似連続予告が行われるといったようなことである。
(変更例6)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段と、予告報知を第1の態様で行う第1予告ステージと予告報知を第2の態様で行う第2予告ステージとを切り替えるステージ切り替え手段と備えたことを特徴とする遊技台』であつて、以下の特徴を備えてもよい。
(変更例6−1)
『前記ステージ切り替え手段は、前記予告報知手段が予告報知を行っている間はステージを切り替えることがないようにし、前記予告報知手段が予告報知を行っていない間はステージを切り替え可能にしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。変動毎など所定の条件に基づいてステージの切り替え抽選を行う遊技台にあっては、予告報知を行っている間はステージ切り替えの抽選を行わず、予告報知を行っていない間はステージ切り替えの抽選を行い、当選した場合はステージを切り替えるようにしてもよい。また、ステージ切り替えを遊技者の操作により行う場合も同様に、予告報知を行っている間はステージ切り替えの操作を受け付けず、予告報知を行っていない間はステージ切り替えの操作を受け付けるようにしてもよい。
なお、ステージとは、正確には演出ステージのことで、たとえば背景を異ならせたり登場キャラクタを異ならせたりするなどして演出の幅を広げるためのものである。たとえば、第1のステージとして姫ステージ(お姫様のキャラクタが登場し、お祭りに関する背景で、ダーツで大当たりという表示に当たれば大当たりとなるリーチ演出を行う)があり、第2のステージとして爺ステージ(お爺さんのキャラクタが登場し、城の中の背景で、殿中に忍び込んだ曲者を倒せば大当たりとなるリーチ演出を行う)があるなどである。演出ステージ毎に演出抽選テーブルが異なるため、演出を選択する条件が異なった結果(第1の条件は姫ステージ、第2の条件は爺ステージなど)、姫ステージを構成する演出を選択しまたは抽選し、爺ステージを構成する演出を選択しまたは抽選することで、複数のステージを設けることができる。
なお、姫ステージでは可愛らしい人形が連続して登場する予告報知が行われ、爺ステージでは曲者が忍び込むためのカウントダウンをしている予告報知が行われる。具体的に書くと、爺ステージでは、1回目の変動で予告報知として曲者が「1」と声を出し、2回目の変動で予告報知として曲者が「2」と声を出し、3回目の変動で予告報知として曲者が「3」と声を出す音声を出力するとともに忍び込みリーチ演出に発展する。この場合、自由に予告報知中に演出ステージを変更できるとすると、姫ステージで可愛らしい人形が2回連続した後で爺ステージに切り替えた場合に、突然「3」から始まって遊技者はわけのわからないのまま曲者リーチ演出を見ることになり、遊技の興趣が低下する。
(変更例6−2)
『前記予告報知手段は、前記ステージ切り替え手段によりステージが切り替えられた場合は、予告報知を終了したことを特徴とする』遊技台であってもよい。これも、変更例1と同様の理由でステージを切り替えた際の演出の表示がおかしなものにならないようにしたものである。なお、ステージ切り替え方法は、変更例6−1と同様に、抽選によるものでも遊技者の操作によるものなど、任意の方法であってよい。
(変更例6−3)
『前記ステージ切り替え手段は、予告報知を行わない第3の予告ステージについても切り替え可能に設けられ、前記予告報知手段が予告報知を行っている間にステージを切り替える場合は前記第3の予告ステージには切り替えすることがないようにし、前記予告報知手段が予告報知を行っていない間は前記第3のステージに切り替え可能にしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。連続予告を実行しない第3のステージには移行しないようにすることで、連続予告を最後まで楽しませることができる。なお、ステージ切り替え方法は、変更例6−1と同様に、抽選によるものでも遊技者の操作によるものなど、任意の方法であってよい。
(変更例6−4)
『前記予告報知手段は、前記第2のステージではストーリー性を伴わない非ストーリー予告報知とストーリー性を伴うストーリー予告報知とを行い、第1のステージで予告報知を行っている間にステージが切り替えられた場合は、第2のステージで行う予告報知としてストーリー予告報知を行わず、非ストーリー予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。変更例6−1の例で、さらに第2のステージである爺ステージには、曲者がカウントアップする予告報知のほかに、曲者が連続して登場する予告報知を行うようにしている。曲者がカウントアップする予告報知は、「いちにのさん!」で予告が完了するため、いきなり「さん!」から始まったら遊技者は違和感を覚えるが、曲者が連続して登場する予告報知はストーリー性がないため、1回目、2回目の予告報知を姫ステージの可愛らしい人形で行い、3回目の予告報知を曲者が登場する予告報知で行っても遊技者はさして違和感を覚えない。なお、ステージ切り替え方法は、変更例6−1と同様に、抽選によるものでも遊技者の操作によるものなど、任意の方法であってよい。
(変更例7)
また、変更例4のように、主制御部は、入賞時に予告情報を取得し、変動開始時に保留内の予告情報をまとめて副制御部に出力し、副制御部は入力した予告情報に基づいて予告演出を行う遊技台にあって、副制御部が予告演出を抽選により行う遊技台にあっては次に挙げられる問題がある。
たとえば、副制御部が予告情報を受け取り、該予告情報がハズレのみの予告情報であつた場合は副制御部はガセ連続予告の抽選を行う。ガセ連続予告の抽選確率は1/20でるとする。主制御部は、前回の図柄変動が終了したことに基づいて変動開始コマンドをとともに予告情報を出力する。ここで、図柄変動が行われている間に始動口に遊技球が1つ入賞したため保留が1つ増加し、保留の数は合計2つ(全てハズレ)になったとする。この場合、副制御部は変動開始コマンドとともに予告情報を入力し、予告情報が全てハズレであるため1/20でガセ連続予告の抽選を行う。また、別の例として、図柄変動が行われている間に始動口に遊技球が3つ入賞したため保留が3つ増加し、保留の数は合計4つ(全てハズレ)になったとする。この場合も、副制御部は変動開始コマンドとともに予告情報を入力し、予告情報が全てハズレであるため1/20でガセ連続予告の抽選を行う。しかし、保留が1つ増えた場合と保留が3つ増えた場合とでは、当然ながら保留3つ増えた場合のほうが保留が1増えた場合よりもあたり(たとえばハズレと小当たり以外など)となる確率が3倍高い。このような場合は、たとえハズレであってもガセ連続予告を行うことにより遊技者を興奮させ、遊技者の遊技の興趣を高める必要があるが、保留の増加分に応じて予告確率を変化させないと、効果的に煽ることができず、遊技者の遊技の興趣を効果的に高めることができないという問題があった。
これに対して、以下の方法ににより解決する。すなわち、
『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの事前判定手段と、前記事前判定手段の判定結果から予告実行抽選を行い、該予告実行抽選に基づいて特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行うか否かを決定する予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知決定手段は、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数に基づいて、前記予告実行抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。保留数の増加分を加味した予告実行抽選を行うことができるため、遊技者の遊技の興趣を高めることができる。
さらに、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの事前判定手段と、前記事前判定手段の判定結果から予告実行抽選を行い、該予告実行抽選に基づいて特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行うか否かを決定する予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知決定手段は、前記事前予告実行抽選を前回行ってから今回行うまでの間に前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数に基づいて、前記予告実行抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。予告実行抽選を前回行ってから今回行うまでの間に増加した保留球数を加味した予告実行抽選を行うことができるため、期待度に応じた予告実行抽選を行うことができる。また、遊技台を開発時に、予告実行抽選の抽選値の予測が容易になり、開発工数を削減することができる場合がある。
また、『少なくとも前記抽選手段および前記事前判定手段とを含む主制御基板と、少なくとも前記予告報知決定手段および前記予告報知手段とを含む副制御基板と、を備え、前記主制御基板は、前記抽選手段による抽選を行った際に、前記抽選結果とともに前記事前判定手段の判定結果を前記副制御基板に出力し、前記副制御基板は、入力した前記事前判定手段の判定結果に基づいて前記予告報知決定手段による前記予告実行抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。このような場合は、処理構造が単純化なるが事前判定手段の判定結果を副制御部は自由に取得できないまたは保留数増加毎に取得できないため、代わりに本変更例の増加数に応じた予告抽選を行う構成を設けることで遊技者の期待度を適切に煽ることができる遊技台が提供可能となり、遊技者の遊技の興趣をより向上させることができる。
また、『前記予告報知決定手段は、前記事前判定手段の判定結果が第1の利益量(15R特別大当たりなど)である場合は第1の抽選テーブルにより予告実行抽選を行い、前記事前判定手段の判定結果が第2の利益量(ハズレなど)である場合は第2の抽選テーブルにより予告実行抽選を行い』さらに、『前記予告報知決定手段は、前記第2の抽選テーブルにより抽選を行う場合に、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数が第1の保留数である場合は、該第1の保留数よりも少ない数である第2の保留数である場合よりも前記予告報知を行う報知確率が小さいことを特徴とする遊技台』であってもよい。第2の抽選テーブルによる抽選とは、たとえばガセ連続予告の抽選のことである。たとえば、先の例では、副制御部は変動開始コマンドとともに予告情報を入力し、予告情報が全てハズレであるため1/20でガセ連続予告の抽選を行うとしたが、予告情報が全てハズレである場合に、保留が1つの場合は1/20で、保留が2つの場合は1/30で、保留が3つの場合は1/40で、保留が4つの場合は1/50でそれぞれ予告抽選を行うようにし、さらに、保留の増加数に応じて補正値を入れるようにしたということである。この場合、保留の増加数を考えなければ、保留が多ければ多いほど予告の実行確率は小さい。これは、保留が多いほど変動時間が短くなるということが関係する。すなわち、保留が4つである場合は、それ以上保留がたまらないため早く変動が終了するようにと短い変動時間が選択されやすく、保留が0つである場合は早く変動を終了してしまうと遊技者が暇になってしまう場合があるため、最近の遊技台は保留が多いほど変動時間が短くなるようにしている。そこで、短い変動時間が選択されやすいときに予告を行いやすくしてしまうと、せっかく予告を行ったのにすぐに変動が終わってしまうため、遊技者の中には遊技の興趣が低下してしまう場合がある。そこで、予告の実行確率も保留が多いほど小さくなるようにした。
しかし、この場合に保留の増加数を加味して予告の実行抽選を行わないと、たとえば前回の予告実行抽選のときは保留が1で、今回の予告実行抽選のときは保留が4つである場合に、保留3つに対するガセ予告報知による遊技者への期待感の煽りが1/50となってしまうため、あまり好ましくない。そこで、たとえば、1−(19/20×29/30×39/40×49/50)=147039/1200000(約12%)で行われるようにすることで、遊技者の遊技の興趣を適切なタイミングで向上させることができる。なお、『前記予告報知決定手段は、前記第1の抽選テーブルにより抽選を行う場合に、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数が第1の保留数である場合は、該第1の保留数よりも少ない数である第2の保留数である場合よりも前記予告報知を行う報知確率が大きいことを特徴とする遊技台』であってもよい。連続予告が連続するほど遊技者の期待感を煽ることができるため、15R特別大当たりが当たった場合に保留が4つの場合は可能な限り連続予告を行うことで遊技者の遊技の興趣を確実に向上させることができる。
また、『前記予告報知決定手段は、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数した保留数の数に応じて予告報知の抽選を行うようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。たとえば、保留が3個増加した場合は、従来は1/20の抽選を1回やっていたところ、3回行うようにしてもよい。この場合の抽選確率は1−(19/20)3=14%となる。また、『前記予告報知決定手段は、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数した保留数の数および記憶箇所に応じて予告報知の抽選を行うようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。増加した保留が3番目の保留と4番目の保留に記憶された場合は、3番目の保留に対する抽選テーブルと4番目の保留に対する抽選テーブルにより抽選されるようにしてもよい。
なお、『前記予告報知決定手段は、前記第2の抽選テーブルにより抽選を行う場合に、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数が第1の保留数である場合は、該第1の保留数よりも少ない数である第2の保留数である場合よりも前記予告報知を行う報知確率が大きいことを特徴とする遊技台』であってもよい。
(変更例8)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果に基づいて決定される演出の制御を行う演出制御手段と、演出用に設けられた演出用可動物を駆動する駆動手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記予告報知として前記駆動手段に駆動信号を出力し、前記演出制御手段は、前記予告報知手段が前記駆動手段に駆動信号を出力することを予定している場合であっても、特定の演出を行うことが決定された場合は前記駆動手段に優先して前記駆動信号に駆動信号を出力することを特徴とする遊技台』であってもよい。予告演出が設定されている場合は、抽選手段による遊技者に付与する利益量の抽選を行ったことに基づいて決定される演出で演出装置(たとえばシャッタ)を駆動する演出が選択されない、または選択されても演出を実行されないようにする。これは、連続予告がそのときの変動の抽選に基づく演出に上書きされ、連続予告に見えないようになってしまうということをないようにするためである。しかし、特図1で4回先の抽選で大当たりとなる場合に演出装置を駆動する予告演出を始めたとして、途中で特図1よりも優先して変動される特図2で大当たりが当選した場合に、大当たりが当選したことを演出装置により確定報知(その演出が行われた場合に必ず大当たりとなる)をする演出が選択されたとする。この場合は、確定報知を優先することで遊技者の遊技の興趣を高めることができる。なお、大当たりの期待度が高い演出などでもよく、確定報知に限定されない。
(変更例9)
遊技の開始・結果表示を単におこなうだけでなく、遊技の途中に遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることが可能となったが、遊技の幅を拡げられるような機能を搭載しなければ遊技者にすぐに飽きられてしまうといった虞とは別に、従来の遊技台では、図柄の変動を開始する前の図柄変動する権利についての当否判定を事前に行い(いわゆる先読みを行い)、有利な遊技状態を発生させると判定した場合、当該権利に基づく図柄変動よりも前の図柄変動の時間(変動時間)を変更することにより、遊技性の幅を広げていた。
しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更する場合、当否抽選の回数を従来よりも増加させることも可能となってしまうため、大当りとなる回数も自ずと増加してしまい、遊技者に不公平感を与えるとともに射幸性が高まってしまうという問題があった。一方、遊技の結果によらずに図柄の変動時間を変更すると、遊技機が独自の判断で特図変短を発生させたかのように遊技客に捉えられる危険があり、遊技客に公平性に関して不信感を抱かせてしまう。従って、当否判定を事前に行った結果(先読みを行った結果)に基づいて予告報知を行う場合に変動時間を変更しないことで、遊技者に不公平感を与えず射幸性を抑えることができる。
しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更せずに予告報知する場合、連続する図柄変動停止表示の最後の図柄変動を長い変動時間にできない場合があった。この場合、連続する図柄変動停止表示における予告報知の演出効果が低下してしまい、遊技者の興趣が低下してしまう虞があった。
このため、変動時間を変更せずに予告報知する場合、あたりやはずれとなる図柄変動の時間を必ず長いものにすることで連続する予告報知の最後の図柄変動を必ず長い変動時間とすることができるが、その場合、通常時の変動時間の大半を占めるはずれの変動時間も自ずと長くなってしまうため、抽選結果が報知されるまで遊技者に止め打ちを行われて遊技台の稼動が低下してしまったり、当否抽選を行う回数が著しく減少するので遊技者の興趣を低下させてしまうという問題があった。また、演出効果の高い予告報知を行うことができないという問題があった。
このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、遊技者に不公平感を与えること無く、事前予告報知の演出効果を高めることができる遊技台を提供することを目的とする。すなわち、
『所定の始動口に遊技球が入賞した場合に、図柄を変動表示した後に停止表示する変動停止表示を所定変動時間行う図柄表示手段と、前記図柄表示手段が停止表示した図柄態様が特定の図柄態様である場合に遊技者に有利な特別遊技状態を開始する特別遊技状態開始手段と、第1特定条件を満たす特定変動時間のみを含む特定変動時間グループと、特定条件を満たさない非特定変動時間を含む非特定変動時間グループと、を少なくとも含む複数の変動時間グループが予め定められた変動時間グループテーブルのうちから何れかの変動時間グループを前記所定の始動口に遊技球が入賞した場合に決定する変動時間グループ決定手段と、前記変動時間グループ決定手段が決定した変動時間グループを記憶する変動時間グループ記憶手段と、前記変動停止表示開始時に前記記憶された変動時間グループのうちから第2特定条件に応じた変動時間を決定する変動時間決定手段と、前記決定された変動時間に基づいて前記図柄表示手段に前記変動停止表示をさせる表示制御手段と、前記特定変動時間グループの何れかの特定変動時間に基づく特定変動停止表示の開始よりも先に開始される前記変動停止表示である先変動停止表示が1または複数ある場合、当該先変動停止表示において前記特別遊技状態を開始することを示唆する事前予告報知を行う事前予告報知手段と、を備えたことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、変動時間を変化させずに先変動停止表示で事前予告報知を行った後に特定条件を満たす変動時間に基づく特定変動停止表示を行う。このため、遊技者に不公平感を与えること無く、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、図柄種別を複数持つ必要が無いため、種別抽選に係る制御処理もする必要がなく、制御負担を軽減することができる。また、検査機関(保安電子通信技術協会など)に提出するための書類に記載する図柄種別に係る記載事項を削減して書類作成の負担を軽減することができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記先変動停止表示が前記非特定変動時間である場合、当該先変動停止表示において前記事前予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、非特定変動時間である先変動停止表示中に事前予告報知を行った後に特定変動時間である特定変動停止表示を行うため、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果をさらに高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記先変動停止表示が前記特定変動時間となる可能性がある場合、当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示が特定変動時間となる可能性がある場合には事前予告を行わないため、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記特定変動停止表示が前記特定の図柄態様を表示せず且つ前記先変動停止表示が前記特定変動時間となる可能性がある場合、当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、特定変動停止表示がはずれで先変動停止表示が特定変動時間となる可能性がある場合には事前予告を行わないため、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。また、特定変動停止表示があたりで先変動停止表示が特定変動時間となる可能性がある場合に事前予告報知を行って演出効果が低下したとしても遊技者が有利となるため、遊技者の遊技に対する興趣を損なうことはない。
また、『前記特定変動時間は、前記非特定変動時間よりも長いことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示の変動時間を短く、特定変動停止表示の変動時間を長くすることができるため、短い変動時間の先変動停止表示で事前予告報知を遊技者に印象付けた後に長い変動時間の特定変動停止表示を行うことで事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記非特定変動時間グループは、前記非特定変動時間のみを含む第1非特定変動時間グループと、前記特定変動時間と前記非特定変動時間を含む第2非特定変動時間グループと、を含み、前記事前予告報知手段は、1または複数の前記先変動停止表示の全てが前記第1非特定変動時間グループの何れかの非特定変動時間に基づく場合、当該先変動停止表示において前記事前予告報知を行い、1または複数の前記先変動停止表示の少なくとも何れかが前記第2非特定変動時間グループの何れかの変動時間に基づく場合、当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示が第1非特定変動時間グループの変動時間に基づく場合には必ず変動時間が非特定変動時間となるため、演出効果の高い事前予告報知を必ず行うことができる。また、先変動停止表示が第2非特定変動時間グループの変動時間に基づく場合には必ず変動時間が非特定変動時間とならないため、事前予告報知を行わないことで事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、『前記所定の始動口に遊技球が入賞した場合に前記変動停止表示の権利を所定数まで保留するとともに、保留数が1以上のときに前記変動停止表示が終了したときに前記保留数から1減算する保留手段を備え、前記変動時間グループの各変動時間のうちの前記変動停止表示開始時の前記保留数が所定保留数である場合に対応する変動時間は、前記変動停止表示開始時の前記保留数が前記所定保留数よりも多い場合に対応する変動時間以上の長さであり、前記変動時間決定手段は、前記記憶された変動時間グループのうちから前記変動停止表示開始時の前記保留数に対応する変動時間を決定し、前記事前予告報知手段は、前記第2非特定変動時間グループの何れかの変動時間に基づく前記先変動停止表示がある場合、当該先変動停止表示開始時の保留数となる可能性のある特定保留数に対応する変動時間がいずれも非特定変動時間であるときに当該先変動停止表示において前記事前予告報知を行い、前記特定保留数に対応する変動時間のいずれかが特定変動時間であるときに当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示が第2非特定変動時間グループの何れかの変動時間に基づく場合でも、当該先変動停止表示開始時に必ず非特定変動時間が選択される場合には事前予告報知を行うことができるため、事前予告報知の発生確率を向上させることができる。また、当該先変動停止表示開始時に必ず非特定変動時間が選択されない場合には事前予告報知を行わないため、事前予告報知の演出効果が低下することを防ぐことができる。また、第2非特定変動時間グループは、保留数が少ない場合と多い場合とでそれぞれの変動時間に特定変動時間(比較的長い)と非特定変動時間(比較的短い)を対応させているため、保留数が多いときは抽選結果を早く遊技者に報知することで保留数を保留できない状態を短くして遊技者が止め打ちするのを防止するとともに遊技をテンポ良く進めることができ、保留数が少ないときは抽選結果の報知を遅らせて保留数が増える期間を設けるとともに変動停止表示が行われない時間を短くして遊技者の遊技に対する興趣の低下を防ぐことができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記特定変動停止表示において前記事前予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、特定変動停止表示でも事前予告報知を行うことで、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記特定の図柄態様を表示しない場合の前記特定変動停止表示は、前記特定の図柄態様を表示する場合の前記特定変動停止表示よりも発生率が高いことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、当りよりはずれの場合の事前予告報知のほうが発生しやすいので事前予告報知を遊技者に多く見せることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(変更例10)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行い、前記図柄表示手段は、前記第2の始動口への入賞に基づく利益量の抽選を、前記第1の始動口への入賞に基づく利益量の抽選よりも優先して行い、前記入賞困難状態の場合は、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、第1特定図柄態様を含み第2特定図柄態様を含まない複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行することを特徴とする遊技台』であってもよい。
入賞困難状態にあっては特図1の変動がメインとなり、特図1に保留が溜まり、特図1の抽選に対する連続予告が行われる。この場合に、特図2で小当たりに当選すると、連続予告中に特図2の小当たりによる大入賞口の開放動作が行われ、連続予告の連続性が阻害される場合がある。このため、入賞困難状態にあっては特図1では小当たり図柄が停止表示されるようにし、特図2では小当たり図柄停止表示しないようにした。なお、小当たりでの大入賞口の開放動作はたとえば8秒程度行われる場合がある。
なお、『図柄表示手段は、遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行し、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。パチンコ機などの遊技台では、遊技盤の遊技領域に遊技球の落下の方向に変化を与える障害物や、遊技球が入賞可能な入賞口、始動口、可変入賞口などを設けているのが一般的である。これらに遊技球が入賞すると賞球を払い出すなど遊技者に特典が与えられるようになっている。
また、こういった遊技台では、7セグメントディスプレイ等の図柄表示装置を備え、始動口に遊技球が入賞すると、その図柄表示装置の図柄を所定時間変動して、変動後の図柄が予め定めた特定図柄態様になった場合に、可変入賞口を所定時間開放させる等、遊技者に有利な遊技状態を発生させるようにしている。遊技台では、この遊技者に有利な遊技状態の発生の有無を制御することにより、遊技者が上述の特典を得る機会を増減させることで遊技台の興趣性を向上させるようにしている。このような遊技台について、図柄が変動を終了するよりも前に、変動後の図柄が特定図柄態様となることを遊技者に予め報知する遊技台が知られている(例えば、特開平3−73180号公報)。上記特許文献1記載の遊技台では、図柄の変動を単に行うだけでなく、変動後の図柄が特定図柄態様となることを遊技者に予め報知するため、遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることがある程度可能となったが、さらに、遊技性を高め、遊技者の遊技意欲を持続させることができるようにしなければ、遊技者にすぐに飽きられてしまうといった恐れがある。そこで、遊技性を高め、遊技者の遊技意欲を持続させることができる遊技台を提供することを目的とする。
また、『前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、最初の図柄変動停止表示における図柄の変動表示の変動時間が所定時間よりも長ければ、該最初の図柄変動停止表示を実行する間は、前記予告報知を行わないものであることを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記長変動時間に亘る図柄の変動表示を行う図柄変動停止表示を実行する場合には、該長変動時間に亘る図柄の変動表示において、該短変動時間を超えない間隔で前記予告報知を繰り返し行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記図柄表示手段は、前記図柄変動停止表示における図柄の変動表示の最中に、図柄の停止表示とは異なる図柄の仮停止表示を行うものであることを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記特別遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態の終了を少なくとも条件の1つとして、遊技者に有利な第3遊技状態へ移行させるものであることを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記図柄表示手段が、通常状態よりも前記第3遊技状態の方が前記第2特定図柄態様を停止表示する確率が高いことを特徴とする記載の遊技台』であってもよい。
また、『前記図柄表示手段が、通常状態よりも前記第3遊技状態の方が前記第1特定図柄態様を停止表示する確率が高いことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、入賞困難状態にあっては特図1の変動がメインとなり、特図1に保留が溜まり、特図1の抽選に対する連続予告が行われる。この場合に、特図2でスーパーリーチに当選すると、連続予告中に特図2でスーパーリーチが行われ、連続予告の連続性が阻害される場合がある。このため、入賞容易状態にあっては特図2ではスーパーリーチが行われやすくし、特図2ではスーパーリーチが行われにくくしてもよい。つまり、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行い、前記図柄表示手段は、前記入賞困難状態の場合は、前記入賞容易状態の場合よりも、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて行う変動時間が短い変動時間が選ばれやすいようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、『第1の乱数を取得して前記第1特定図柄態様で停止することを抽選する第1図柄抽選手段と、第2の乱数を取得して前記第2特定図柄態様で停止することを抽選する第2図柄抽選手段と、を備え、前記第2図柄抽選手段は、前記入賞困難状態である場合は、前記第2図柄抽選乱数を取得しないことを特徴とする遊技台』であってもよい。普図低確率状態の場合は、大当たり図柄抽選用乱数を取得し、小当たり図柄抽選用乱数を取得しないということである。
(変更例10a)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、を備え、前記図柄表示手段は、前記入賞困難状態の場合に前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示中に、前記第2の始動口への入賞があった場合に、前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示を中断するとともに前記第2の始動口への入賞に基づく図柄変動を開始して一連の図柄変動停止表示を実行し、該一連の図柄変動停止が終了するとともに中断していた前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示を再開し、前記入賞容易状態の場合に前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示中に、前記第2の始動口への入賞があった場合には前記第1の始動口への入賞に基づく前記一連の図柄変動停止表示を中断しないようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。入賞容易状態においては始動口2に入りやすいため、特図1で大当たり確率が高いリーチが選択されるまで止め打ち遊技を行い、大当たり確率が高いリーチが選択された場合に以後は止め打ち遊技を中止し特図2で大当たりを得るようにすれば、1回の入賞容易状態で2回の大当たりを獲得することが可能となる。このとき、遊技者は止め打ち遊技を行うため、遊技店側の稼動が下がってしまうという問題がある。本変形例はこの問題を解決したものである。なお、特に、特図1で大当たりとなった場合は特図2の割込み変動を行わないようにしてもよい。
(変更例11)
変更例11は、変更例の項で記載した宣言と異なり、予告報知手段を備えた遊技台に限定されない。そして、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記入賞容易状態で前記第1特定図柄態様が停止された場合は特別遊技状態終了後に必ず前記入賞容易状態に移行させ、前記入賞困難状態で第2特定図柄態様が停止された場合は特別遊技状態終了後に前記入賞困難状態または前記入賞容易状態のどちらかに移行する入賞難易度移行手段と、を備え、前記図柄表示手段は、前記入賞容易状態の場合は、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、第1特定図柄態様を含み、第2特定図柄態様を含まない複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行することを特徴とする遊技台』であってもよい。特図2には入賞困難状態では滅多に入賞せず、入賞容易状態ではたくさん入賞するが、入賞容易状態で小当たりが当選してもベースが上がるだけで意味がない。なお、入賞容易状態中は複数の変動に亘って行われる演出(たとえば、予め提示された条件を達成させる表示をすることで遊技者に大当たりだということを報知するミッションモードなど)が行われる場合は、小当たりが行われることで無意味に大入賞口が開放されるため、ミッションモードに代表される複数の変動に亘って行われる演出に対して興ざめし、遊技の興趣が低下する場合がある。
なお、『第1の乱数を取得して前記第1特定図柄態様で停止することを抽選する第1図柄抽選手段と、第2の乱数を取得して前記第2特定図柄態様で停止することを抽選する第2図柄抽選手段と、を備え、前記第2図柄抽選手段は、前記入賞困難状態である場合は、前記第2図柄抽選乱数を取得しないことを特徴とする遊技台』であってもよい。普図低確率状態の場合は、大当たり図柄抽選用乱数を取得し、小当たり図柄抽選用乱数を取得しないということである。
(変更例12)
変更例12も、変更例の項で記載した宣言と異なり、予告報知手段を備えた遊技台に限定されない。そして、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第3特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第2特別遊技状態よりは遊技者に不利な第3遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第4特定図柄態様である場合には、前記第3特定図柄態様が停止表示された場合と有利度が等しい第4特別遊技状態へ移行させ、特別遊技状態移行手段と、前記特別遊技状態に移行した場合に所定の入賞口を所定の期間開放する制御を行う大入賞口開放手段と、を備え、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様、前記第2特定図柄態様および前記第3特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様、前記第2特定図柄態様および前記第3特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであり、前記大入賞口開放手段は、前記第2特別遊技状態と前記第4特別遊技状態の開放態様を遊技者が区別がつかないようにしたことを特徴とする遊技台。』であってもよい。第1特定図柄態様とは、たとえば15R特別大当たり図柄である。第2特定図柄態様とは、たとえば2R特別大当たり図柄である。第3特定図柄態様とは、たとえばガセ連続予告に使用するための小当たりであり、第4特定図柄態様とは、2R特別大当たり図柄とみせかけるための小当たりである。また、2R特別大当たり図柄が当選した場合は、2R特別大当たりにより行われる第2特別遊技状態後に移行する確率変動状態を、15R特別大当たりにより行われる第1と区別遊技状態後に移行する確率変動状態と比較して、遊技者に確率変動であることの報知の報知度合いが低いようにしてもよい。2R特別遊技状態後に移行する確率変動状態は、いわゆる隠れ確変と呼ばれるものであってもよい。
なお、『前記大入賞口開放手段は、前記第4特別遊技状態の期間を、前記第3特別遊技状態の期間よりも短くなるようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。第3特別遊技状態は2R確変をわかりにくくするためのものであるため、2R確変に見せかけるために一定の期間、特別遊技状態とする必要があるが、第4特別遊技状態は連続予告用の小当たりであるため特別遊技状態の期間は可能な限り短くてもよい。また、第3特別遊技状態は大入賞口が2回開放し、第4特別遊技状態は大入賞口が1回開放するようにしてもよい。
なお、『第1の乱数を取得して前記第1特定図柄態様で停止することを抽選する第1図柄抽選手段と、第2の乱数を取得して前記第2特定図柄態様で停止することを抽選する第2図柄抽選手段と、を備え、前記第2図柄抽選手段は、前記入賞困難状態である場合は、前記第2図柄抽選乱数を取得しないことを特徴とする遊技台』であってもよい。普図低確率状態の場合は、大当たり図柄抽選用乱数を取得し、小当たり図柄抽選用乱数を取得しないということである。
(変更例13)
また、以下の遊技台であってもよい。
先読みの結果が、大当たりが2つ含まれるなど特定の結果の場合に、演出の状態を切り替えてもよい。
また、所定期間における先読みの結果が所定の結果の場合に、演出の状態を切り替えてもよい。
また、演出の状態として、QR画像A、QR画像Bのいずれかを選択して液晶画面に表示する演出状態Aや、QR画像A、QR画像B、QR画像Cのいずれかを選択して液晶画面に表示する演出状態Bを含めても良い
また、所定期間は、所定の大当たり中、所定の時短中、所定の特図確率変動中、所定の普図高確率中、所定の遊技状態中、所定の遊技状態が終了してから所定の回数の特図変動が終了するまで、遊技者によるチャンスボタン、発射ハンドルを操作など所定の遊技操作が行われたことを検出してから所定時間経過するまで、所定の予告表示中、所定のリーチ変動中、所定の演出ステージ中などどのような期間を適用してもよい。
また、所定の結果は、大当たりが2つ、3つなど所定個数含まれる、所定の大当たりが含まれる、所定の大当たり種別が含まれる、所定の小当たりが含まれる、所定のはずれリーチが選択されることが決定されている識別子が含まれるなど保留内に特定の識別子を含んでいる場合や、特定の識別子の組合せが含まれる場合を適用としてもよい。
また、表示されるQR画像については、QRに対応付けられたインターネット上のホームページで特典が得られるようにしてもよいし、次回のぱちんこ、パチスロ機を遊技する場合の演出の常態を設定するためのパスワードにしてもよい。
また、QR画像に替えて、バーコード、所定桁数の文字の組合せ、所定個数の色彩、形状をした画像の組合せなどとしてもよい。
以上、本発明をパチンコ機(弾球遊技機)に適用させた実施例について詳細に説明したが、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、メダルや遊技球(パチンコ球)を使用する回胴遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。また、本発明を、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、ピンボールマシン、に適用してもよい。また、本発明を、遊技媒体の投入を契機として遊技可能となる遊技機(例えば、カジノマシン、ビデオゲームマシン、封入式のパチンコ遊技機)、遊技媒体自体を遊技に使用する遊技機(例えば、メダル落としゲーム機)に適用してもよい。ここで、「遊技媒体の投入」とは「賭ける」を意味し、「ベット」とも同意である。「遊技媒体の投入」は、「通貨の投入」や「電子マネーの投入」を含む。カジノマシンとは、通貨の投入により遊技が開始可能となり、抽選結果が当選の場合に、該当選結果に対応付けられて設定された図柄が停止し、遊技者に特典となる払出しを行う、カジノマシンである。
以下、付記する。
(付記1)
遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて図柄の変動を開始する真変動開始を行うとともに、決められた変動時間が経過するとその図柄の変動を停止する真変動停止を行い、引き続いて確定図柄を所定時間表示し続ける真確定表示を行う、その真変動開始からその真確定表示までの一連の図柄変動表示を実行する図柄表示手段を備えた遊技台において、
上記図柄表示手段が、上記一連の図柄変動表示の中で、上記真変動停止が行われたかのように見せかける擬似変動停止と、上記真確定表示が行われているかのように見せかける擬似確定表示と、上記真変動開始が行われたかのように見せかける擬似変動開始とが行われる擬似図柄表示を実行する擬似図柄表示手段を有するものであり、
さらにこの遊技台が、上記擬似変動停止が行われる直前のタイミングから上記擬似確定表示を経て上記擬似変動開始が行われるタイミングまでの擬似図柄表示期間内に遊技者の注意を引きつける注意引きつけ動作を行い、上記真変動開始および上記真変動停止のうちの少なくとも一方が行われると報知内容が変化する報知装置に対する遊技者の注意を逸らす注意逸らし手段を備え、
上記注意逸らし手段が、上記擬似図柄表示期間以外の期間内に、上記注意引きつけ動作の態様と関連した態様の注意引きつけ動作を行い、上記報知装置に対する注意を逸らすものであることを特徴とする。
この遊技台によれば、上記注意逸らし手段を備えたことで、遊技の興趣の低下を抑えることができる。
ここにいう上記擬似変動停止が行われる直前のタイミングとは、図柄の変動速度が徐々にゆっくりになって完全に停止する場合であれば、図柄の変動速度がある程度ゆっくりになったタイミングを含む。また、図柄の変動が上下にゆっくりと揺れるように変動してから完全に停止する場合であれば、その上下にゆっくりと揺れるようになったタイミングを含む。また、スーパーリーチなどで図柄が拡大していた場合は、拡大していた図柄が元の大きさに戻り始めたタイミングを含む。また、スーパーリーチなどで図柄が消えていた場合は、消えていた図柄が戻り始めた(または戻った)タイミングを含む。
また、上記注意引きつけ動作は、上記擬似図柄表示期間内に行う態様と、上記図柄変動表示が行われる期間から上記擬似図柄表示期間を除いた期間内(以下、単に上記図柄変動表示が行われる期間内と称する)に行う態様とが、同一であってもよいし、互いに関連付けられた態様であってもよい。例えば、上記図柄変動表示が行われる期間内に行う注意引きつけ動作の態様は、上記擬似図柄表示期間内に行う注意引きつけ動作の態様と遊技者にとって区別がつかない態様であってもよいし、上記擬似図柄表示期間内に行う注意引きつけ動作の態様に似せた態様であってもよいし、上記擬似図柄表示期間内に行う注意引きつけ動作の繰り返しあるいは続きになる態様であってもよい。より具体的にいえば、例えば、注意引きつけ動作がストーリー性のある演出映像であれば、そのストーリー性に沿った演出映像は関連した態様に含まれる。また、注意引きつけ動作が特定のキャラクタの登場による演出映像であれば、その特定のキャラクタを用いた演出映像、あるいはその特定のキャラクタの仲間のキャラクタを用いた演出映像は関連した態様に含まれる。さらに、注意引きつけ動作が可動物の動作であれば、動作態様が異なっても(例えば、可動範囲の広さが異なっても)その可動物の動作であれば関連した態様に含まれる。またさらに、注意引きつけ動作が音声やフレーズを発する動作であれば、同じあるいは似たような音声やフレーズを発する動作であれば関連した態様に含まれる。さらに、音量を異ならせた態様も関連した態様に含まれる。また、注意引きつけ動作が1又は複数のランプによる点灯動作であれば、点灯態様(例えば、複数のランプの場合におけるランプの点灯順番)が異なっても1又は複数のランプと同じランプの点灯動作であれば関連した態様に含まれ、さらには、そのランプと異なるランプの点灯動作も関連した態様に含まれる。格言すれば、上記注意引きつけ動作の態様と関連した態様とは、遊技者が複数回分の図柄変動を擬似的に行っているか否かを、上記注意引きつけ動作の態様によって区別することが困難である態様であればよい。
さらに、上記擬似図柄表示期間以外の期間として、例えば、上記図柄変動表示が行われる期間から上記擬似図柄表示期間を除いた期間等があげられる。
ここで、上記注意逸らし手段は、上記注意引きつけ動作を上記報知装置から離れた位置で行うことが好ましい。ここにいう離れた位置とは、例えば、上記報知装置が左側に設けられていれば右側の位置、上記報知装置が上側に設けられていれば下側の位置といったように、上記報知装置が設けられた側とは反対側となる位置があげられる。
(付記2)
付記1記載の遊技台において、上記注意逸らし手段が、上記真変動停止が行われる直前のタイミングから上記真確定表示を経て上記真変動開始が行われるタイミングまでの真図柄表示期間内に遊技者の注意を引きつける注意引きつけ動作を行うものであってもよい。
(付記3)
付記1又は2記載の遊技台において、遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて乱数を取得し、遊技者に付与する利益量の抽選をその乱数を用いて行う抽選手段を備え、
上記図柄表示手段が、上記抽選1回につき上記図柄変動表示を1回行いその抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、
上記抽選手段が、先に入賞したことに基づく上記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく上記抽選を保留するものであり、
さらにこの遊技台が、上記抽選手段が抽選を行う前に、その抽選手段が取得した乱数についての判定を行い、その抽選の結果が遊技者にとって有利な結果であることをその遊技者に期待させる予告報知を行うか否かについて、その判定の結果に基づいて決定する予告報知決定手段と
上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前にその予告報知を行う予告報知手段とを備えた形態であってもよい。
あるいは、遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、
上記図柄表示手段が、上記抽選1回につき上記図柄変動表示を1回行いその抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、
上記抽選手段が、先に入賞したことに基づく上記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく上記抽選を保留するものであり、
さらにこの遊技台が、上記抽選手段が抽選を行う前に、その抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、その抽選の結果が遊技者にとって有利な結果であることをその遊技者に期待させる予告報知を行うか否かについて、その判定の結果に基づいて決定する予告報知決定手段と
上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前にその予告報知を行う予告報知手段とを備えた形態であってもよい。
ここで、上記予告報知決定手段は、上記抽選手段が保留している抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、その抽選の結果が遊技者にとって有利な結果であることをその遊技者に期待させる予告報知を行うか否かについて、その判定の結果によって異なる決定確率に基づいて決定するものであってもよい。
また、上記予告報知手段は、
上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が行われる前の図柄変動表示においてその予告報知を行うものであってもよく、あるいは
上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示、およびその図柄変動表示が行われる前の図柄変動表示のうちの少なくとも一方の図柄変動表示においてその予告報知を行うものであってもよい。
さらに、上記抽選手段が保留している抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、その抽選の結果が遊技者にとって有利な結果であることをその遊技者に期待させる予告報知を行うか否かについて、その判定の結果によって異なる決定確率に基づいて決定する予告報知決定手段と
上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が行われる前に行われる、先に入賞したことに基づく上記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示においてその予告報知を行う予告報知手段を備えるものであってもよい。
また、上記抽選手段が保留している抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、その抽選の結果が遊技者にとって有利な結果であることをその遊技者に期待させる予告報知を行うか否かについて、その判定の結果に基づいて決定する予告報知決定手段と、
上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示、およびその図柄変動表示が行われる前に行われる、先に入賞したことに基づく上記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示のうちの少なくとも一方の図柄変動表示においてその予告報知を行う予告報知手段とを備えるものであってもよい。
(付記4)
付記1〜3のいずれか1つに記載の遊技台において、上記擬似変動停止が行われる前に第1演出を行うとともに、その擬似変動停止の後に行われる上記擬似変動開始が行われた後にその第1演出と関連した第2演出を行い、さらに、2回以上連続して行われる上記図柄変動表示において、最後の図柄変動表示よりも前に行われる図柄変動表示における上記真変動停止前に遊技者にとってその第1演出と区別がつかない第3演出を行うとともに、その第3演出が行われた図柄変動表示の後に行われる図柄変動表示における上記真変動開始後に遊技者にとってその第2演出と区別がつかない第4演出を行う演出手段を備えた形態であってもよい。
ここにいう第2演出として、例えば、上記第1演出の繰り返しあるいは続きになる演出等があげられる。また、ここにいう区別がつかないとは、遊技者が区別することが困難な場合も含む。また、その擬似変動停止の後に行われる上記擬似変動開始とは、複数回の擬似図柄表示にあっては、該擬似変動停止の後に所定回の擬似変動停止を行ってから行われる上記擬似変動開始であってもよいし、その擬似変動停止の後に上記擬似確定表示を間に挟んで続いて行われる上記擬似変動開始であってもよい。さらに、その第3演出が行われた図柄変動表示の後に行われる図柄変動表示とは、上記所定回と同じ回数の図柄変動表示を行ってから行われる図柄変動表示であってもよいし、次に行われる図柄変動表示であってもよい。
また、ここにいう演出の態様は、映像であってもよいし、可動物の動作であってもよし、音声であってもよいし、楽音であってもよいし、ランプによる点灯動作であってもよい。
また、上記擬似図柄表示手段は、上記図柄変動表示において所定のリーチ態様を経て上記真変動停止が行われた後の上記図柄変動表示において、上記擬似図柄表示を実行するものであってもよい。ここにいう所定のリーチ態様としては、例えば、リーチ状態になったときに、変動を停止した図柄が一旦小さくなるか消えるかして、残った変動中の図柄が演出を高めた状態で表示される、スーパーリーチと呼ばれることがあるリーチ態様があげられる。
(付記5)
付記3又は4記載の遊技台において、上記擬似図柄表示手段が、連続した複数回の上記図柄変動表示における2回目以降の図柄変動表示における任意の図柄変動表示において、上記擬似図柄表示を行うものであり、
上記予告報知手段は、連続した複数回の上記図柄変動表示において、上記真変動停止前に上記予告報知を行うとともに上記擬似変動停止前にもその予告報知を行うものである形態であってもよい。
ここで、上記予告報知手段は、複数回にわたって予告報知を行う場合には、後に行う予告報知ほど、遊技者の期待度が増すような内容の予告報知を行うものであることが好ましい。
また、上記抽選手段の抽選結果に応じて上記変動時間を決定する変動時間決定手段を備えていてもよい。この変動時間決定手段は、上記抽選手段が上記抽選を行った際に、その抽選結果に応じて上記変動時間を決定するものであり、さらに、この変動時間決定手段は、上記予告報知手段が複数回にわたって予告報知を行うか否かに関わらず、上記抽選手段の抽選結果に応じて上記変動時間を決定するものである。
さらに、上記予告報知決定手段は、上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選よりも1回前の抽選の結果に応じて上記変動時間決定手段が上記変動時間を相対的に長い時間にすることを決定した場合には、相対的に短い時間にすることを決定した場合に比べて、低い決定確率に基づいて上記予告報知を行うか否かについて決定するものであってもよい。こうした場合であっても、上記注意逸らし手段は、上記注意引きつけ動作を行う。
(付記6)
付記1〜5のいずれか1つに記載の遊技台において、上記注意逸らし手段は、上記注意引きつけ動作を、上記擬似図柄表示期間内に開始するものであってもよい。
ここで、上記注意逸らし手段は、上記注意引きつけ動作を、上記擬似変動停止が行われるタイミングから開始するものであってもよいし、あるいは、
上記注意逸らし手段は、上記注意引きつけ動作を、上記報知装置の報知内容が変化する直前に開始するものであってもよい。
(付記7)
付記1〜6のいずれか1つに記載の遊技台において、上記注意逸らし手段は、上記擬似変動開始および上記擬似変動停止のうちの少なくとも一方の擬似動作が行われる直前のタイミングからその擬似動作が行われるタイミングまでの間に上記注意引きつけ動作を開始し、上記真変動開始および上記真変動停止のうちの少なくとも一方が行われる際に、その注意引きつけ動作の開始タイミングに似せてその注意引きつけ動作を開始するものであってもよい。
加えて、上記予告報知手段は、上記擬似変動停止前に、上記真変動停止前に行う予告報知の態様と関連した態様の予告報知を行うものであってもよい。
また、上記注意逸らし手段は、連続した複数回の上記図柄変動表示における最後に行うその図柄変動表示において、遊技者に利益を付与することを表す特定図柄を上記確定図柄として上記真確定表示が行われる場合に、最後に行うその図柄変動表示においてその特定図柄をその確定図柄としてその真確定表示が行われる可能性が高いことを示唆する予告報知を上記注意引きつけ動作の一態様として行うものであってもよい。すなわち、上記予告報知を上記注意引きつけ動作としてもよい。
(付記A)
第一の始動領域への入球を条件とする当否判定の結果に対応する図柄態様を、図柄の変動表示を行った後に停止表示する図柄変動表示が可能な第一の図柄表示手段と、
第二の始動領域への入球を条件とする当否判定の結果に対応する図柄態様を、図柄の変動表示を行った後に停止表示する図柄変動表示が可能な第二の図柄表示手段と、
先読予告条件が成立した場合に、前記当否判定の結果を対象にした先読予告を実行可能な予告手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の始動領域に入球した際に前記図柄変動表示が少なくとも行われている場合には、前記第一の図柄表示手段による前記図柄変動表示の開始を保留することが可能であり、
前記第二の始動領域に入球した際に前記図柄変動表示が少なくとも行われている場合には、前記第二の図柄表示手段による前記図柄変動表示の開始を保留することが可能であり、
両方の前記図柄表示手段について前記図柄変動表示の開始の保留がある場合には、前記第一の図柄表示手段による図柄変動表示よりも前記第二の図柄表示手段による図柄変動表示が優先的に開始されるものであり、
前記予告手段は、前記図柄変動表示中に前記第一の始動領域に入球した際に前記先読予告条件が成立した場合には、当該入球を条件とする当否判定の結果に対応する図柄態様を停止表示する図柄変動表示中を少なくとも含む複数回の図柄変動表示中に、前記先読予告を連続予告として実行可能なものであり、
前記連続予告中に、前記第二の始動領域への入球を条件とする前記第二の図柄変動表示手段による図柄変動表示が割り込んだ場合には、当該図柄変動表示中にも当該連続予告が行われるように構成されており、
前記図柄変動表示が行われている間に、装飾図柄による装飾図柄変動表示を実行可能な装飾図柄表示手段と、
演出動作を少なくとも実行可能な演出手段と、を備え、
前記装飾図柄表示手段は、前記擬似変動表示条件が成立した場合には、一回の前記装飾図柄変動表示中に擬似変動表示を一回または複数回行うことが可能なものであり、
前記装飾図柄表示手段は、前記擬似変動表示条件が成立しなかった場合には、一回の前記装飾図柄変動表示中に擬似変動表示を行わないものであり、
前記演出手段は、第一の演出条件が成立した場合には、前記擬似変動表示中に第一の演出動作を実行可能なものであり、
前記演出手段は、第二の演出条件が成立した場合には、前記擬似変動表示が行われていない期間中に第二の演出動作を実行可能なものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記B)
付記A記載の遊技台であって、
前記演出手段は、前記擬似変動表示が行われておらず且つ前記先読予告が実行可能な複数回の図柄変動表示中に、前記第二の演出動作を少なくとも実行可能なものであることを特徴とする遊技台。
(付記C)
付記B記載の遊技台であって、
前記第一の演出動作と前記第二の演出動作は同一の態様であることを特徴とする遊技台。
(付記D)
付記AからCのうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記連続予告中は、同一の態様による前記先読予告が継続的に行われる
ことを特徴とする遊技台。
(付記E)
付記AからCのうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記連続予告中は、同一の態様による前記先読予告が連続的に行われる
ことを特徴とする遊技台。
(付記F)
付記AからEのうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記先読予告条件は、第一の先読予告条件および第二の先読予告条件のうちの一方の条件が成り立つ場合に、少なくとも成立するものである
ことを特徴とする遊技台。
(付記G)
付記Fに記載の遊技台であって、
前記第一の先読予告条件は、前記先読予告の対象になる当否判定の結果が特定の当否判定結果の場合であり、且つ他の条件が充足された場合に、少なくとも成立するものであり、
前記第二の先読予告条件は、前記先読予告の対象になる当否判定の結果が特定の当否判定結果以外の結果の場合であり、且つ別の条件が充足された場合に、少なくとも成立するものである
ことを特徴とする遊技台。
(付記H)
付記AからGのうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記先読予告は、所定の確率で実行される
ことを特徴とする遊技台。
(付記I)
付記AからHのうちいずれか1つに記載の遊技台であって、
前記当否判定を実行可能な当否判定手段を少なくとも含む第一の制御手段と、
前記第一の制御手段からのコマンドに基づいて制御を少なくとも実行可能な第二の制御手段と、を備え、
前記第一の制御手段は、前記第二の制御手段とは別基板に設けられており、
前記第二の制御手段は、前記先読予告を行うかどうかを判定する判定手段を少なくとも含み、
前記先読予告条件が成立した場合とは、前記判定手段が前記先読予告を行うと判定した場合のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記J)
付記Iに記載の遊技台であって、
前記第一の制御手段は、前記第一の図柄表示手段および前記第二の図柄表示手段を制御するものであって、
前記第二の制御手段は、前記装飾図柄表示手段を制御するものである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−1)
図柄変動表示および図柄確定表示を実行可能な第一の図柄表示手段と、
図柄変動表示および図柄確定表示を実行可能な第二の図柄表示手段と、
第一の先読み予告を実行可能な先読み予告手段と、
制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記制御手段は、第一の保留条件の成立があった場合に、前記第一の図柄表示手段における前記図柄変動表示(以下、「第一の図柄変動表示」という。)の開始を保留する制御を実行する手段であり、
前記制御手段は、第二の保留条件の成立があった場合に、前記第二の図柄表示手段における前記図柄変動表示(以下、「第二の図柄変動表示」という。)の開始を保留する制御を実行する手段であり、
前記制御手段は、第一の保留消化条件の成立があった場合に、前記第一の図柄変動表示を開始させる制御を実行する手段であり、
前記制御手段は、第二の保留消化条件の成立があった場合に、前記第二の図柄変動表示を開始させる制御を実行する手段であり、
前記第二の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていることを含む要件であり、
前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第二の図柄変動表示の開始が保留されていないことを含む要件であり、
前記第一の保留消化条件の成立要件は、前記第一の図柄変動表示の開始が保留されていることを含む要件であり、
前記先読み予告手段は、前記第一の先読み予告として連続予告を実行可能な予告手段であり、
前記第一の先読み予告とは、前記第一の図柄変動表示における大当り予告のことであり、
前記先読み予告手段は、第二の先読み予告を実行可能な予告手段であり、
前記第二の先読み予告とは、前記第二の図柄変動表示における大当り予告のことであり、
前記先読み予告手段は、前記連続予告の実行中に前記第二の図柄変動表示が割り込んで
実行される場合に、該第二の図柄変動表示の実行中にも該連続予告を実行する予告手段であり、
前記先読み予告手段は、電チューサポート期間における前記第二の図柄表示手段の作動中に、前記第二の先読み予告を実行可能な予告手段であり、
実行中の前記連続予告は、前記図柄確定表示の実行中も実行される構成であり、
前記連続予告の実行中における一回の前記図柄変動表示において、該連続予告の消去と再表示が行われる場合がある、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−2)
付記R1−1に記載の遊技台であって、
前記連続予告は、前記第一の保留消化条件の成立に応じて開始される予告である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−3)
付記R1−1又はR1−2に記載の遊技台であって、
前記制御手段は、当否判定を実行可能な当否判定手段を含む第一の制御手段であり、
前記第一の制御手段からのコマンドに基づいて制御を実行可能な第二の制御手段を備え、
前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段とは別基板に設けられた制御手段である、ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−4)
付記R1−3に記載の遊技台であって、
前記第一の保留条件は、第一の始動領域に入球したことを一つの要件として、成立する保留条件であり、
前記第二の保留条件は、電動チューリップに入球したことを一つの要件として、成立する保留条件であり、
前記第一の制御手段は、前記電動チューリップの羽根部材の開閉動作を制御可能な制御手段である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−5)
付記R1−1乃至R1−4のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記連続予告は、前記第一の先読み予告の対象になる当否判定の結果に対応する図柄態様が確定表示される図柄変動表示を含む複数回の図柄変動表示で実行可能な予告である、ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−6)
付記R1−1乃至R1−4のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記連続予告は、前記第一の先読み予告の対象になる当否判定の結果に対応する図柄態様が確定表示される図柄変動表示が行われている期間中に終了する予告である、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−7)
付記R1−1乃至R1−6のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記第一の先読み予告とは、保留数を表す表示とは別の表示により行われる予告のことである、
ことを特徴とする遊技台。
(付記R1−8)
付記R1−1乃至R1−7のうちいずれか一に記載の遊技台であって、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする遊技台。