以下、図面を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機(遊技台)について詳細に説明する。
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機100は、ガラス製または樹脂製の透明板部材152および透明部材保持枠154からなるガラス枠156の奥側に、その透明板部材152を通して視認可能に配設した後述する遊技盤(盤面)102を備えている。この遊技盤102は、外枠101に対して開閉自在に設けられた内枠103に取り付けられている。なお、いずれも図示省略したが、パチンコ機100には、ガラス枠156が開放したことを検知するガラス枠開放センサや、内枠103が開放したことを検知する内枠開放センサが設けられている。
ガラス枠156の下方には、後述する発射モータ602によって回動する発射杆138と、この発射杆138の先端部に取り付けて球を後述する遊技領域104に向けて打ち出す発射槌140と、この発射槌140によって打ち出す球を後述する外レール106に導くための発射レール142と、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、発射レール142に供給するための貯留皿144と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に後述する装飾図柄表示装置110等による演出表示を変化させるための演出ボタン146を配設している。
また、発射杆138および発射槌140の下方には、発射杆138を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル148を配設していると共に、貯留皿144の下方には、貯留皿144に貯留できない溢れ球を貯留するための下皿150を設けている。貯留皿144と下皿150を結ぶ内部経路の下皿近傍には、不図示の下皿満タンセンサが設けられている。下皿満タンセンサからが下皿150が満杯になると下皿満タンエラーが出力される。
図2は、遊技盤102を正面から見た略示正面図である。
遊技盤102には、外レール106と内レール108とを配設し、遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある。)が転動可能な遊技領域104を区画形成している。
遊技領域104の略中央には、演出装置200を配設している。この演出装置200には、略中央に横長の装飾図柄表示装置110を配設し、その周囲に、普通図柄表示装置112と、2種類の特別図柄表示装置である第1特別図柄表示装置198および第2特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、2種類の特別図柄保留ランプである第1特別図柄保留ランプ199および第2特別図柄保留ランプ118と、高確中ランプ120を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置200は、可動部を動作して演出を行うものであり、詳細については後述する。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図3(b)参照)ならびに演出に用いる様々な画像を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置110は、表示画面を、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cおよび演出表示領域110dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび左図柄表示領域110cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域110dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域110a、110b、110c、110dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置110の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置110は、液晶表示装置に代えて、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、EL(ElectroLuminescence)表示装置、ドラム式表示装置、リーフ式表示装置等他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置112は、普図(図3(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置198および第2特図表示装置114はいずれも、特図(図3(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。以下、第1特図表示装置198によって表示される図柄を特図1と称するとともに、第2特図表示装置114によって表示される図柄を特図2と称することがある。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技を2つまで保留することを可能としている。特図1保留ランプ199は、保留している特図1変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図1変動遊技を4つまで保留することを可能としている。特図2保留ランプ118は、保留している特図2変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図2変動遊技を4つまで保留することを可能としている。高確中ランプ120は、遊技状態が特図高確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率よりも高く設定した遊技状態)であること、または特図高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を特図低確率状態(後述する大当り遊技の当選確率を通常の確率に設定した遊技状態)から特図高確率状態にする場合に点灯し、特図高確率状態から特図低確率状態にする場合に消灯する。
また、演出装置200の周囲には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。一般入賞口122は、本実施例では遊技盤102に複数配設しており、この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(一般入賞口センサ)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出する。貯留皿144に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる。この普図始動口124に入球した球は、遊技領域のうち、その普図始動口124からつながる所定領域を通過する。この普図始動口124に入球した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。遊技盤102には、上記所定領域を通過する球を検出する所定の球検出センサ(ゲートセンサ)が設けられており、そのゲートセンサが遊技球を検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では遊技盤102の中央に1つだけ配設している。第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサ(第1始動口センサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出するとともに、第1特図表示装置198による特図1変動遊技を開始する。この第1特図始動口126が、本発明にいう第1の始動口の一例に相当する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。第2特図始動口128の近傍には、ソレノイドによって左右に開閉自在な一対の羽根部材1281が設けられており、一対の羽根部材1281と第2特図始動口128を併せて、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれることがある。一対の羽根部材1281は、第2特図始動口128への入賞の難易度を変更する部材である。すなわち、一対の羽根部材1281が閉鎖したままでは第2特図始動口128への入球は不可能である。一方、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合には、一対の羽根部材1281が所定の時間間隔で所定回数開閉し、第2特図始動口128への球の入球が可能になる。この第2特図始動口128が、本発明にいう第2始動口の一例に相当する。第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサ(第2始動口センサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口130は、本実施例では遊技盤102の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、ソレノイドによって開閉自在な扉部材によって入球可能状態になったり、入球不能状態になったりする。すなわち、その扉部材の閉鎖中は可変入賞口130への入球は不可能であるが、特図1変動遊技に当選し、第1特図表示装置198が大当り図柄を停止表示した場合、または、特図2変動遊技に当選し、第2特図表示装置114が大当り図柄を停止表示した場合には、扉部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉し、可変入賞口130への入球が可能になる。本実施例のパチンコ機100では、扉部材が、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒の開閉動作(ただし可変入賞口130に10個目の入球があった時点で閉鎖)を、15回連続で行う場合(以下、この場合を15ラウンドと称する)がある。可変入賞口130は大入賞口と呼ばれることがあり、扉部材と可変入賞口130を併せてアタッカと呼ばれることがある。可変入賞口130への入球を所定の球検出センサ(カウントセンサ)が検出した場合、後述する払出装置552を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として図1に示す貯留皿144に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿144に貯留している球を発射レール142の発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル148の操作量に応じた強度で発射モータ602を駆動し、発射杆138および発射槌140によって外レール106、内レール108を通過させて遊技領域104に打ち出す。ここで、射幸性を低下させない目的、または、部材の耐久性を維持させるために、たとえば、1分間に100発以上発射できないように構成されている。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。発射された遊技球が始動口に到達するまでの時間は、始動口の位置や、遊技釘134、打球方向変換部材132等の障害物の配置によって変わるが、盤面略中央に設けられた始動口にはどんなに早くても数秒(たとえば2秒)程度はかかる。
<演出装置>
次に、パチンコ機100の演出装置200について説明する。
この演出装置200の前面側には、ワープ装置230および前面ステージ234を配設し、演出装置200の背面側には、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250を配設している。すなわち、演出装置200において、装飾図柄表示装置110および遮蔽手段250は、ワープ装置230および前面ステージ234の後方に位置することとなる。
ワープ装置230は、演出装置200の左上方に設けた入球口232に入った遊技球を演出装置200の前面下方の前面ステージ234に排出し、さらに、前面ステージ234に排出した遊技球が前面ステージ234の中央部後方に設けた第2の入球口236に入った場合は、遊技球を、第1特図始動口126の上方である演出装置200の下部中央に設けた排出口238から第1特図始動口126に向けて排出するものである。この排出口238から排出した遊技球は第1特図始動口126に入球しやすくなっている。
遮蔽手段250は、格子状の左扉250aおよび右扉250bからなり、装飾図柄表示装置110および前面ステージ234の間に配設する。左扉250aおよび右扉250bの上部には、図示しない2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉250aおよび右扉250bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。遮蔽手段250は、左右扉250a、250bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置110を視認し難いように遮蔽する。左右扉250a、250bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置110の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置110の表示の全てを視認可能である。また、左右扉250a、250bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左右扉250a、250bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置110の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置110による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置110を全く視認不可にしてもよい。
<図柄の種類>
次に、図3(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100のの第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図3(a)は特図の停止表示図柄の一例を示したものである。第1特図始動口126に球が入球したことを上述の第1始動口センサが検出したことに基づいて、第1特図表示装置198は、7個のセグメントの全消灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を開始する。そして、第1特図表示装置198の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特図表示装置198は、特図1変動遊技の当選を報知する場合には「特図A」、「特図B」、「特図C」または「特図D」を停止表示し、特図1変動遊技の外れを報知する場合には「特図E」を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している(以下、同じ)。
また、第2特図始動口128に球が入球したことを上述の第2始動口センサが検出したことに基づいて、第2特図表示装置114も、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を開始する。そして、第2特図表示装置114の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特図表示装置114も、特図2変動遊技の当選を報知する場合には特図A」、「特図B」、「特図C」または「特図D」を停止表示し、特図2変動遊技の外れを報知する場合には「特図E」を停止表示する。
図3(a)に示す「特図A」と「特図C」は大当たり図柄の一例であり、「特図B」と「特図D」は特別大当たり図柄の一例である。また、図3(a)に示す「特図E」は外れ図柄の一例である。第1特図表示装置198あるいは第2特図表示装置114が、大当りに対応する図柄を停止表示した場合には、大当り遊技が開始され、特別大当りに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当り遊技が開始される。大当り遊技と特別大当り遊技の違いは簡単に言えば、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り遊技)か低い(大当り遊技)かの違いであって、大当り遊技でも特別大当り遊技でも、図2に示す可変入賞口130の扉部材が、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒の開閉動作(ただし可変入賞口130に10個目の入球があった時点で閉鎖)を15回連続で行う。以下、可変入賞口130における扉部材の開放・閉鎖制御を開始し、可変入賞口130に所定数の入球があるまで、その扉部材の開閉動作を2以上の所定回数(この実施例では15回)繰り返して、開放・閉鎖制御を終了するまでの間を「大当たり遊技(状態)」という。この大当たり遊技状態は、本発明にいう特別遊技状態の一例に該当する。また、「特図A」と「特図B」は時短付きの図柄であり、「特図C」と「特図D」は時短無しの図柄である。時短については後述する。
なお、本実施例のパチンコ機100には、時短付き大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、時短付き特別大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。また、図2に示す可変入賞口130の扉部材が、15回連続で開閉動作を行う態様以外に、その扉部材が、開放時間0.9秒、閉鎖時間0.2秒の開閉動作を、2回連続で行う、大当たり(2R大当たり)の態様や、特別大当たり(2R特別大当たり)の態様を用意しておき、第1特図始動口126あるいは第2特図始動口128への1回の入賞に対する可変入賞口130の扉部材の開放回数(ラウンド数)を変えて、遊技者に付与する利益量を異ならせてもよい。このようにラウンド数を変える場合には、特図の停止表示図柄として、2R大当たり(時短付き)、2R大当たり(時短無し)、15R大当たり(時短付き)、15R大当たり(時短無し)、2R特別大当たり(時短付き)、2R特別大当たり(時短無し)、15R特別大当たり(時短付き)、15R特別大当たり(時短無し)およびハズレそれぞれの停止表示図柄を用意しておけばよい。
図3(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。特図1変動遊技あるいは特図2変動遊技が開始すると、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、大当りを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾2−装飾2−装飾2」))を停止表示し、特別大当りを報知する場合には、特別大当りに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾1−装飾1−装飾1」))を停止表示する。また、外れを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当りに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。すなわち、装飾図柄表示装置110が、特図1変動遊技の抽選結果および特図2変動遊技の抽選結果を報知する。この装飾図柄表示装置110は、本発明にいう抽選結果報知手段の一例に相当する。
本実施例のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当り(確変大当り)か否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。
図3(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口124を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う副制御部400と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部550と、遊技球の発射制御を行う発射制御部600と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部650によって構成されている。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM(RWM)308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT313を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器314aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、第1特図表示装置198および第2特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図1保留ランプ199、特図2保留ランプ118、高確中ランプ118等)の表示制御を行うための表示回路328と、第2特図始動口128や可変入賞口130等を開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。図4に示す各種センサ318には、上述のガラス枠開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また球検出センサである上述の一般入賞口センサ、ゲートセンサ、第1始動口センサ、第2始動口センサ、カウントセンサ等が含まれる。
なお、第1特図始動口126に球が入賞したことを第1始動口センサである球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、第1特図始動口126に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口126に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路316は、第2特図始動口128に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口128に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口128に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部の遊技店コンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路336を設けており、この電圧監視回路336は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号を入力した場合に、後述する主制御部メイン処理を開始する。
また、主制御部300は、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部550にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、副制御部400および払出制御部550との通信を可能としている。なお、主制御部300と副制御部400および払出制御部550との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400および払出制御部550にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、副制御部400および払出制御部550からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
以上説明した主制御部300は、本発明にいう第1の制御部の一例に相当する。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の副制御部400について説明する。
副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM(RWM)408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路402には、スピーカ416(およびアンプ)の制御を行うための音源IC418と、各種ランプ420の制御を行うための表示回路422と、演出装置200の演出用可動体等を駆動する駆動装置であるソレノイドまたはモータ等が含まれる各種演出用駆動装置424の制御を行うための演出用駆動装置制御回路426と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110および遮蔽手段250の制御を行うための装飾図柄表示制御部500と、チャンスボタン146の押下を検出して信号を出力するチャンスボタン検出回路380を接続している。
以上説明した副制御部400は、本発明にいう第2の制御部の一例に相当する。
<払出制御部、発射制御部、電源管理部>
次に、パチンコ機100の払出制御部550、発射制御部600、電源管理部650について説明する。
払出制御部550は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置552を制御すると共に、払出センサ554が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部556を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット654との通信を行う。
発射制御部600は、払出制御部550が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル148内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による発射ハンドル148の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆138および発射槌140を駆動する発射モータ602の制御や、貯留皿144から発射レール142に球を供給する球送り装置604の制御を行う。
電源管理部650は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、副制御部400等の各制御部や払出装置552等の各装置に供給する。さらに、電源管理部650は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
<主制御部メイン処理>
次に、図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップS101では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割り込みマスクの設定、I/Oポート310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT313への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施例では、WDT313に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップS102では、WDT313のカウンタの値をクリアし、WDT313による時間計測を再始動する。
ステップS103では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路336が、電源管理部650から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップS102に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップS104に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップS102に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップS103は繰り返し実行される。
ステップS104では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップS105では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップS107)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRAMクリアスイッチを遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進む。一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップS107に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップS106に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップS107に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップS107に進む。
ステップS106では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割り込み許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割り込み処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップS108、ステップS109内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図7に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップS106では、その送信情報記憶領域に、EHを復電コマンドとしてセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割り込み処理におけるステップS217において、副制御部400へ送信される。
ステップS107では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップS107)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割り込み処理におけるステップS217において、副制御部400へ送信される。
ステップS108では、割り込み禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図図柄抽選乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。また、この基本乱数初期値更新処理の終了後に割り込み許可の設定を行ってステップS109に進む。
ステップS109では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。主制御部300のRAM308には、0から127の範囲の値を取り得る第1予告抽選乱数値を生成する第1予告抽選乱数カウンタ、および同じく0から127の範囲の値を取り得る第2予告抽選乱数値を生成する第2予告抽選乱数カウンタが設けられている。このステップS109では、例えば、これら第1予告抽選乱数カウンタおよび第2予告抽選乱数カウンタそれぞれを更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割り込み処理を行っている間を除いて、ステップS108およびS109の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割り込み処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では約2msに1回)でタイマ割り込み信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込み信号を契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS202では、WDT313のカウント値が初期設定値(本実施例では32.8ms)を超えてWDT割り込みが発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施例では、主制御部タイマ割り込みの周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述のガラス枠開放センサや内枠開放センサや下皿満タンセンサ等、また各種の球検出センサを含む各種センサ318の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割り込み処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割り込み処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップS203では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割り込み処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割り込み処理が起動する度に、上述のステップS203では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施例では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施例では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップS203では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施例では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口122、可変入賞口130、第1特図始動口126、および第2特図始動口128への入球、または普図始動口124の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口122,130や、これらの始動口124,126,128への入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口122への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口122へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口122への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口122への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施例では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップS204およびステップS205では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップS108で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1図柄抽選乱数値、および特図2図柄抽選乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施例では特図1の図柄抽選用乱数値を取得するためのカウンタと特図2の図柄抽選用乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップS206では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。ここでは上記ステップS109で行った演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。第1予告抽選乱数カウンタおよび第2予告抽選乱数カウンタそれぞれの値も、このステップS206で更新される。
ステップS207では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置112に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特図表示装置198に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップS208では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口122,130や始動口124,126,128に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップS209では、入賞受付処理(詳細は後述)を行う。
ステップS210では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部550に出力する出力予定情報および払出要求情報は1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップS211では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普図表示装置112は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、上述の普図Aの態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、上述の普図Bの態様となるように普図表示装置112を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普図表示装置112は、当り図柄(普図A)および外れ図柄(普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口128の羽根部材1281の開閉駆動用のソレノイド(330)に、羽根部材1281を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材1281の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材1281を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップS212に移行するようにしている。
ステップS212では、普図関連抽選処理(詳細は後述)を行う。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、まず最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップS213)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置114は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、詳しくは後述するが、主制御部300のRAM308には、大当りフラグ、確率変動フラグ、および時短フラグそれぞれのフラグが用意されている。特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、大当りフラグがオン、確率変動フラグがオフ、時短フラグがオンの場合には図3(a)に示す特図A、大当りフラグ、確率変動フラグ、および時短フラグの3つのフラグすべてがオンの場合には図3(a)に示す特図B、それら3つのフラグのうち大当りフラグのみがオンの場合には図3(a)に示す特図C、大当りフラグがオン、確率変動フラグがオン、時短フラグがオフの場合には図3(a)に示す特図D、大当りフラグがオフの場合には図3(a)に示す特図Eの態様となるように、第2特図表示装置114を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。この制御を行うことで、第2特図表示装置114は、時短付き大当たり図柄(特図A)、時短付き特別大当り図柄(特図B)、時短無し大当たり図柄(特図C)、時短無し特別大当り図柄(特図D)および外れ図柄(特図E)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド回転停止設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に4Hを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド入賞演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に5Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで。)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(330)に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド大入賞口開放設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に7Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド(330)に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に8Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施例では15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。また、後述する時短移行判定フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その時短移行判定フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。さらに、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド終了演出設定送信処理を実行させるために上述の送信情報記憶領域に6Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、大当りフラグがオフされる。この大当りフラグがオフの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップS214に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップS214)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップS213およびステップS214における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップS215)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップS216)。これらの特図関連抽選処理についても詳細は後述するが、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置110による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、副制御部400によって行われ、第2特図始動口128への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口126への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップS217では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが副制御部400に送信される。なお、副制御部400に送信する出力予定情報は16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(0Hの場合は基本コマンド、1Hの場合は図柄変動開始コマンド、4Hの場合は図柄変動停止コマンド、5Hの場合は入賞演出開始コマンド、6Hの場合は終了演出開始コマンド、7Hの場合は大当りラウンド数指定コマンド、EHの場合は復電コマンド、FHの場合はRAMクリアコマンドをそれぞれ示すなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、大当りフラグの値、確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、大当りフラグの値、確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口126への入賞の有無、第2特図始動口128への入賞の有無、可変入賞口130への入賞の有無などを含む。
また、上述の一般コマンド回転開始設定送信処理では、コマンド種別に1H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りフラグの値、確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド回転停止設定送信処理では、コマンド種別に4H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りフラグの値、確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド入賞演出設定送信処理では、コマンド種別に5H、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ423・スピーカ416に出力する演出制御情報、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド終了演出設定送信処理では、コマンド種別に6H、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置110・各種ランプ423・スピーカ416に出力する演出制御情報、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口開放設定送信処理では、コマンド種別に7H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の一般コマンド大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンド種別に8H、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップS217では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンド種別にAH、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。さらに、このステップS217では、時短フラグがオフ状態になると、後述するRAM308に設けられた送信用情報一時記憶領域に記憶している予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)をコマンドデータに設定する。ステップS217を実行する主制御部300が、本発明にいう指示手段の一例に相当する。
副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS218では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS219では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップ203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、ガラス枠開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、副制御部400に送信すべき送信情報に、ガラス枠開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。また、各種ソレノイド330を駆動して第2特図始動口128や、可変入賞口130の開閉を制御したり、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、第1特図表示装置198、第2特図表示装置114、各種状態表示部326などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップS210)で設定した出力予定情報を出力ポート310を介して副制御部400に出力する。
ステップS220では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS222に進む。
ステップS221では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS222では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<入賞受付処理>
次に、図7〜図9を用いて、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS209の入賞受付処理について説明する。図7〜図9は主制御部300のCPU304が実行する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。
まず、第1特図始動口126に関する入賞受付処理を行う。図7は、第1特図始動口126に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この図7に示すステップS1101では、第1特図始動口126への入賞があったか否かを判定する。ここでは、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1102に進み、入賞がなかった場合には図8に示すステップS1201に進む。ステップS1102では、RAM308に設けた特図1保留数記憶領域を参照し、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施例では4)未満であるか否かを判定し、所定数未満の場合はステップS1103に進む。一方、所定数以上の場合は、図8に示すステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞による大当たりの抽選は行われない。。
ステップS1103では、第1特図始動口126に対応するカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに、上述の特図1図柄抽選乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1図柄抽選乱数値として取得する。上述のごとく、図4に示すカウンタ回路316bのカウンタ値記憶用レジスタには、第1始動口センサが遊技球を検出したことによって送られてきた信号の受信タイミングでカウンタ回路316においてラッチされた値(ハードウエア乱数値)が記憶されている。ここで取得したこのハードウエア乱数値(特図1当選乱数値)は、詳しくは後述する特図1関連抽選処理(ステップS216)において特図1変動遊技における大当りか否かの判定に用いられる。また、特図1図柄抽選乱数値生成用の乱数カウンタは、図6に示すステップS205において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっている。ここで取得したこのソフトウエア乱数値(特図1図柄抽選乱数値)は、特図1関連抽選処理(ステップS216)において特図1の特別大当り(確変大当り)か否かの判定に用いられる。さらに、上述の第1予告抽選乱数カウンタは、図6に示すステップS206において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっており、この値(以下、第1予告抽選乱数値と称する)も取得する。加えて、このステップS1103では、RAM308に設けた特図1保留数記憶領域の値を更新する。すなわち、特図1保留数記憶領域の値に1を加算する。ステップS1103の実行が終了すると、ステップS1104に進む。
主制御部300のRAM308には、第1の乱数値記憶領域が設けられている。ステップS1104では、その第1の乱数値記憶領域に、上述のステップS1103で取得した2種類の値(特図1当選乱数値と特図1図柄抽選乱数値)を格納する。第1の乱数値記憶領域はさらに、特図1変動遊技の保留数に応じた4つの領域に区分けされており、このステップS1104では、上記2種類の値をひとまとめにして、これら4つの領域のうちの未格納の領域に格納する。すなわち、第1の乱数値記憶領域のうちの第1特図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に、ステップS1103で取得した特図1当選乱数値と特図1図柄抽選乱数値を格納する。また、RAM308には、第1予告抽選乱数値記憶領域も設けられており、ステップS1103で取得した第1予告抽選乱数値を、この第1予告抽選乱数値記憶領域に格納する。ステップS1104の実行が終わると、ステップS1105に進む。
ステップS1105では、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド特図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
ステップS1106では、上記送信情報記憶領域に、保留が増加した特図が特図1であることを示す情報を追加記憶し、ステップS1107では、その送信情報記憶領域に、予告無情報を追加記憶する。
主制御部300のROM306には、大当り判定テーブルおよび特図高確率状態移行判定テーブルが記憶されている。大当り判定テーブルには、所定の数値範囲を定義した第1特図始動口抽選データが含まれており、この第1特図始動口抽選データはRAM308に展開されている。ステップS1108では、ステップS1103で取得した特図1当選乱数値が、その第1特図始動口抽選データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合にはステップS1109に進み、属さない場合にはステップS1115に進む。なお、ここでの判定結果が、特図1変動遊技における大当りか否かの判定に用いられることはなく、特図1変動遊技における大当りか否かの判定は上述の特図1関連抽選処理(ステップS216)において改めて行われ、ここでの判定は特図1変動遊技における大当りか否かのいわゆる先読みに相当する。
また、上記特図高確率状態移行判定テーブルには、所定の数値範囲を定義した移行判定乱数データが含まれており、この移行判定乱数データもRAM308に展開されている。ステップS1109では、ステップS1103で取得した特図1図柄抽選乱数値が、その移行判定乱数データの数値範囲に属するか否かを判定し、数値範囲に属する場合にはステップS1110に進む。反対に、この数値範囲に属さない場合にはステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞に基づく、詳細は後述する事前予告や偽事前予告は行われないことになる。すなわち、主制御部300は、特図1変動遊技における特別大当りか否かの判定結果に基づいて、予告報知や偽予告報知を行わないことに決定する。なお、ここでの判定結果が、特図1の特別大当り(確変大当り)か否かの判定に用いられることはなく、特図1の特別大当り(確変大当り)か否かの判定は上述の特図1関連抽選処理(ステップS216)において改めて行われ、ここでの判定もいわゆる先読みに相当する。
ステップS1110では、特図1関連抽選処理(ステップS216)を実行する前に行う予告(事前予告)の抽選を行う。この事前予告抽選には、図10に示す事前予告実行判定テーブルが用いられる。図10は、主制御部300のROM306に記憶された事前予告実行判定テーブルを示す図である。このステップS1110では、図10(a)に示すテーブルが用いられる。
普図変動遊技は、その普図変動遊技を、相対的に低い所定の低確率で当選と判定する低確率状態(普図低確率状態)と、相対的に高い所定の高確率で当選と判定する高確率状態(普図低確率状態)のいずれか一方の状態で行われる。詳しくは後述するように、普図高確率状態は、普図低確率状態と比較して、普図変動遊技に当選しやすいばかりか、1回の普図当選による電チューの開放時間が長くなりやすい、1回の普図当選による電チューの開放回数が多くなりやすい、特図の変動時間が短くなりやすい、および普図の変動時間も短くなりやすい、といったことの少なくともいずれか1つを含むように規定されている。ここで、時短状態とは、少なくとも普図変動遊技に当選しやすい、1回の普図当選による電チューの開放時間が長くなりやすい、1回の普図当選による電チューの開放時間が長くなりやすい、1回の普図当選による電チューの開放回数が多くなりやすい、および普図の変動時間も短くなりやすい、といったことの少なくともいずれか1つを含む状態であり、本実施例では時短中であれば必ず普図変動遊技に当選しやすくなるようになっているが、必ずしも時短中に普図変動遊技に当選しやすくならなくてもよい。また時短状態であれば特図の変動時間が短くなるようにしてもよい。主制御部300のRAM308に設けられた時短フラグがオンされている間は、パチンコ機100は時短状態(普図高確率状態)であり、反対に、時短フラグがオフされている間は、パチンコ機100は非時短状態(普図低確率状態)である。
図10(a)に示すテーブルは、第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のものである。図10(a)に示すテーブルは、残り図柄確定回数と事前予告実行範囲(当選範囲)との関係が規定されたものである。残り図柄確定回数は、事前予告が行われている場合の、その事前予告の情報を追加した保留情報の抽選が行われるまでに実行される抽選回数の値に、追加した保留情報の抽選回数である1を足した数に相当し、特図1変動遊技の保留には、特図2変動遊技の保留を含ませて8回が最大値になる。図10(a)に示すテーブルには、残り図柄確定回数は2から8まで示されている。事前予告は、特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果が遊技者にとって有利な大当たりの結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む報知であり、本発明にいう予告報知の一例に相当する。この事前予告は、少なくとも、装飾図柄表示装置110が図3(b)に示す大当たりの図柄の組み合わせを停止表示することになる装飾図柄の変動表示の開始前に行われるものである。残り図柄確定回数が1の状態では、大当たりの図柄の組み合わせを停止表示することになる装飾図柄の変動表示の開始前に事前予告を行うことができず、残り図柄確定回数の1は除かれている。また、残り図柄確定回数の8は、上記最大値に対応したものである。また、副制御部400のRAM408には予告カウンタが設けられている。この予告カウンタは、残り図柄確定回数をカウントするものである。
この事前予告抽選では、主制御部300のCPU304は、RAM408に設けられた予告カウンタを参照し、ステップS1104においてRAM308の第1予告抽選乱数値記憶領域に格納した第1予告抽選乱数値が、事前予告実行判定テーブルに示す事前予告実行範囲(当選範囲)に属すれば事前予告抽選に当選(当り)にし、当選範囲に属さなければ、事前予告抽選に不当選(外れ)にする。第1予告抽選乱数値は、0から127の範囲の値を取り得る値である。図10(a)に示すように、残り図柄確定回数が多くなるほど事前予告実行範囲(当選範囲)は広くなり、残り図柄確定回数が最大の8では第1予告抽選乱数値が当選範囲に必ず属することになり、事前予告抽選に必ず当選する。
ステップS1110に続いて実行されるステップS1111では、事前予告抽選に当選したか否かを判定し、事前予告抽選に当選していればステップS1112に進む。一方、事前予告抽選に外れていればステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞に基づく事前予告や偽事前予告(詳細は後述)は行われないことになる。
ステップS1112では、時短フラグがオフか否かを判定し、時短フラグがオフであれば、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、ステップS1107において追加記憶させた事前予告無情報を事前予告情報に上書き記憶させて(ステップS1113)、ステップS1201に進む。こうして事前予告情報を上書き記憶させることで、図6に示すコマンド設定送信処理S217において副制御部400に事前予告情報が送信され、副制御部400によって装飾図柄表示装置110による事前予告の報知が行われる。すなわち、時短フラグがオフ(普図低確率状態)であれば、装飾図柄表示装置110による事前予告の報知が行われる。一方、時短フラグがオンであれば、RAM308に設けた送信情報一時記憶領域に事前予告情報を記憶させて(ステップS1114)、ステップS1201に進む。時短フラグがオン(普図高確率状態)であれば、装飾図柄表示装置110による事前予告の報知はすぐには行われず、図6に示すコマンド設定送信処理S217において、時短フラグがオフ状態になるのを待って、副制御部400に事前予告情報が送信される。すなわち、時短フラグがオン(普図高確率状態)であれば、時短フラグがオフ状態になってから、副制御部400によって装飾図柄表示装置110による事前予告の報知が行われる。RAM308に設けられた送信情報一時記憶領域が、本発明にいう予告報知決定記憶部の一例に相当する。送信情報一時記憶領域に記憶させておくことで、予告報知をするための乱数の読み出しを時短終了後に改めて行う必要がないため、予告報知に関するプログラム構成を単純にすることが可能となり、開発工程を削減することができる場合がある。
また、ステップS1108における判定が、特図1当選乱数値が第1特図始動口抽選データの数値範囲に属さないという判定であることによって実行されるステップS1115では、偽事前予告抽選を行う。この偽事前予告抽選には、図11に示す偽事前予告実行判定テーブルが用いられる。図11は、主制御部300のROM306に記憶された偽事前予告実行判定テーブルを示す図である。遊技者からすると、偽事前予告と上記事前予告とは区別がつかず、この偽事前予告も、特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果が遊技者にとって有利な大当たりの結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む報知になり、本発明にいう予告報知の一例に相当する。以下、事前予告と偽事前予告の総称を予告報知と称することがある。このステップS1115では、図11(a)と同図(b)に示す2つのテーブルが用いられる。図11(a)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が低確率状態のときに用いられるテーブルであり、同図(b)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が高確率状態のときに用いられるテーブルであり、いずれのテーブルも第1特図始動口126に関する入賞受付処理用の偽事前予告実行判定テーブルである。ここでの抽選では、主制御部300のCPU304は、RAM308に用意された時短フラグの設定状況を参照し、図11(a)および同図(b)いずれか一方に示すテーブルを用いて抽選を行う。図11(a)および同図(b)それぞれに示すテーブルも、先に説明した図10(a)に示す事前予告実行判定テーブルと同じように、残り図柄確定回数と偽事前予告実行範囲との関係が規定されたものである。
ここでの偽事前予告抽選でも、主制御部300のCPU304は、RAM408に設けられた予告カウンタを参照し、ステップS1104においてRAM308の第1予告抽選乱数値記憶領域に格納した第1予告抽選乱数値が、偽事前予告実行判定テーブルに示す偽事前予告実行範囲(当選範囲)に属すれば偽事前予告抽選に当選(当り)にし、当選範囲に属さなければ、偽事前予告抽選に不当選(外れ)にする。図11(a)に示すように、普図低確率状態では、残り図柄確定回数が多くなるほど当選範囲は狭くなり、残り図柄確定回数が最大の8では当選範囲は0のみである。また、同図(b)に示すように、普図高確率状態では、残り図柄確定回数が2の場合に限って予告実行範囲は0〜1の範囲になっており、その他の残り図柄確定回数では予告実行範囲は0のみである。したがって、残り図柄確定回数が最大の8の場合には、普図高確率状態のときと普図低確率状態のときに違いはないが、それ以外の残り図柄確定回数の場合には、普図高確率状態のときの方が普図低確率状態のときに比べて偽事前予告抽選に当選しにくい。すなわち、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果の偽事前予告も、普図低確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理における抽選結果の偽事前予告よりも、低い予告確率で行われる。
なお、図10(a)に示す事前予告事項判定テーブルについても、図11(a),(b)に示すテーブルのように、普図変動遊技が高確率状態で行われる場合に用いられるテーブルと、普図変動遊技が低確率状態で行われる場合に用いられるテーブルに分けても良く、さらには当選確率を両テーブルで異ならせても良い。
ステップS1115に続いて実行されるステップS1116では、偽事前予告抽選に当選したか否かを判定し、偽事前予告抽選に当選していればステップS1117に進む。一方、偽事前予告抽選に外れていればステップS1201に進み、この時の第1特図始動口126への入賞に基づく事前予告や偽事前予告は行われないことになる。
ステップS1117では、時短フラグがオフか否かを判定し、時短フラグがオフであれば、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、ステップS1107において追加記憶させた事前予告無情報を偽事前予告情報に上書き記憶させて(ステップS1118)、ステップS1201に進む。こうして時短フラグがオフ(普図低確率状態)であれば、事前予告と同様に、装飾図柄表示装置110による偽事前予告の報知が行われる。一方、時短フラグがオンであれば、RAM308に設けた送信情報一時記憶領域に事前予告情報を記憶させて(ステップS1119)、ステップS1201に進む。時短フラグがオン(普図高確率状態)であれば、事前予告と同様に、時短フラグがオフ状態になってから、副制御部400によって装飾図柄表示装置110による偽事前予告の報知が行われる。
以上の説明より、主制御部300は、図7に示すステップS1108における特図1変動遊技における大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、大当りという判定結果であれば、図10(a)に示すテーブルを用いて予告報知を行うか否かについて決定し、はずれという判定結果であれば、図11(a)又は(b)に示すテーブルを用いて予告報知(偽前予告)を行うか否かについて決定する。また、図7に示すステップS1109でも、主制御部300は、特図1変動遊技における特別大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、予告報知(事前予告)を行うか否かを決定する。したがって、ステップS1108〜ステップS1110およびステップS1115を実行する主制御部300が、本発明にいう予告報知決定手段の一例に相当する。また、入賞受付処理(ステップS209)を実行する主制御部300と、副制御部400とを併せたものが、本発明にいう予告報知手段の一例に相当する。
次に、第2特図始動口128に関する入賞受付処理を行う。図8は、第2特図始動口128に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この第2特図始動口128に関する入賞受付処理では、図7に示すステップS1112やステップS1117における時短フラグがオフか否かの判定が設けられておらず、時短フラグの状態(普図高確率状態か普図低確率状態か)に関わらず、RAM308の送信情報記憶領域に、事前予告情報あるいは偽事前予告情報を上書き記憶させる(ステップS1212,S1215)。この結果、第2特図始動口128への入賞に基づく特図2関連抽選処理(ステップS215)における抽選結果の予告報知は、時短フラグの状態(普図高確率状態か普図低確率状態か)に関わらず行われる。図8に示す第2特図始動口128に関する入賞受付処理は、この事前予告情報および偽事前予告情報の取り扱いの点を除いて、図7に示す第1特図始動口126に関する入賞受付処理と同様である。すなわち、この図8に示すステップS1201からステップS1209までの各ステップは、図7に示すステップS1101からステップS1109までの各ステップにおける「第1」を「第2」に読み替えるとともに「特図1」を「特図2」に読み替えたステップと同一である。このため、ここでは、ステップS1210の事前予告抽選に用いる事前予告実行判定テーブルと、ステップS1213の偽事前予告抽選に用いる偽事前予告実行判定テーブルについて説明し、その他の説明については省略する。
図10(b)に示すテーブルは、第2特図始動口128に関する入賞受付処理用の予告実行判定テーブルである。この図10(b)に示すテーブルも、先に説明した図10(a)に示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のテーブルと同じように、残り図柄確定回数と事前予告実行範囲との関係が規定されたものである。なお、特図2変動遊技の保留には特図1変動遊技の保留を含ませず、図10(b)に示すテーブルでは、残り図柄確定回数の最大値は4である。ステップS1210における事前予告抽選では、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶されている値に基づいて抽選が行われる。
ステップS1210の事前予告抽選で用いられる第2予告抽選乱数値も、第1予告抽選乱数値と同じく0から127の範囲の値を取り得る値である。図10(b)に示すように、残り図柄確定回数に関係なく一律に当選範囲は0〜32の範囲である。
さらに、図10(a)に示すテーブルと図10(b)に示すテーブルそれぞれのテーブルにおける残り図柄確定回数が2〜4の部分を比較してみると、第1特図始動口126に関する入賞受付処理における事前予告抽選の方が、第2特図始動口128に関する入賞受付処理における事前予告抽選よりも当選しやすい。すなわち、第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果の事前予告は、第2特図始動口128への入賞に基づく特図2関連抽選処理(ステップS215)における抽選結果の事前予告よりも、高い予告確率で行われる。
図11(c)および図11(d)それぞれに示すテーブルはいずれも、第2特図始動口128に関する入賞受付処理用の偽事前予告実行判定テーブルであり、図11(c)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が低確率状態のときに用いられる偽事前予告実行判定テーブルであり、同図(d)に示すテーブルは、普図変動遊技状態が高確率状態のときに用いられる偽事前予告実行判定テーブルである。図11(c)および同図(d)それぞれに示すテーブルも、先に説明した図11(a)および(b)それぞれに示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のテーブルと同じように、残り図柄確定回数と偽事前予告実行範囲との関係が規定されたものである。なお、図11(c)および同図(d)それぞれに示すテーブルも、図10(b)に示すテーブルと同じように、残り図柄確定回数の最大値は4である。
図11(c)に示すように、普図低確率状態では、残り図柄確定回数に関係なく一律に当選範囲は0〜3の範囲である。一方、同図(d)に示すように、普図高確率状態では、残り図柄確定回数が多くなるほど当選範囲は狭くなっている。また、図11(c)に示すテーブルと、図11(a)に示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理用のテーブルそれぞれのテーブルにおける残り図柄確定回数が2〜4の部分を比較してみると、普図変動遊技状態が低確率状態のときは、第2特図始動口128に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選の方が、第1特図始動口126に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選よりも当選しにくい。また、図11(d)に示すテーブルと、図11(b)に示すテーブルそれぞれのテーブルにおける残り図柄確定回数が2〜4の部分を比較してみると、普図変動遊技状態が高確率状態のときは、第2特図始動口128に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選の方が、第1特図始動口126に関する入賞受付処理における偽事前予告抽選よりも当選しやすい。すなわち、普図高確率状態である場合における第2特図始動口128への入賞に基づく特図2関連抽選処理(ステップS215)における抽選結果の偽事前予告も、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理(ステップS216)における抽選結果の偽事前予告よりも、高い予告確率で行われる。さらに、図11(c)および同図(d)それぞれに示す偽事前予告実行判定テーブルと、図10(b)に示す事前予告実行判定テーブルとを比較してみると、偽事前予告実行判定テーブルを用いた偽事前予告抽選の方が、事前予告実行判定テーブルを用いた事前予告抽選よりも当選しにくい。主制御部300は、図8に示すステップS1208における特図2変動遊技における大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、大当りという判定結果であれば、予告報知(事前予告)を行う決定確率(当選確率)が高い、図10(b)に示すテーブルを用いて予告報知を行うか否かについて決定し、はずれという判定結果であれば、予告報知(偽前予告)を行う決定確率(当選確率)が低い図11(c),(d)に示すテーブルを用いて予告報知を行うか否かについて決定する。また、図8に示すステップS1209でも、主制御部300は、特図2変動遊技における特別大当りか否かのいわゆる先読みの判定結果に基づいて、予告報知(事前予告)を行うか否かを決定する。したがって、ステップS1208〜ステップS1210およびステップS1213を実行する主制御部300も、本発明にいう予告報知決定手段の一例に相当する。
なお、上述のごとく、普図低確率状態における第2特図始動口128への入賞は、一般的に困難であり、複数の保留が溜まることは滅多にないため、他の事前予告実行判定テーブルの抽選データと共用して容量の削減を行ってもよい。たとえば、図11(c)に示す普図低確率状態における偽事前予告実行判定テーブルは、図11(d)に示す普図高確率状態における偽事前予告実行判定テーブルであってもよい。
また、図10(b)に示す事前予告事項判定テーブルについても、図11(c),(d)に示すテーブルのように、普図変動遊技が高確率状態で行われる場合に用いられるテーブルと、普図変動遊技が低確率状態で行われる場合に用いられるテーブルに分けても良く、さらには当選確率を両テーブルで異ならせても良い。
さらに、普図高確率状態である場合における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1関連抽選処理における抽選結果の偽事前予告を、普図高確率状態である場合における第2特図始動口128への入賞に基づく特図2関連抽選処理における抽選結果の事前予告よりも実行されやすいようにしてもよい。これにより、止め打ちにより大当たりを2重に獲得しようとしても、特図1は偽事前予告であることが多いため、2重に獲得することが困難であることを雑誌等の情報で認識している遊技者は止め打ち遊技を行わなくなる場合がある。
最後に、普図始動口124および可変入賞口130に関する入賞受付処理を行う。図9は、普図始動口124および可変入賞口130に関する入賞受付処理の流れを示すフローチャートである。この図9に示すステップS1301では、普図始動口124への入賞があったか否かを判定する。ここでは、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1302に進み、入賞がなかった場合にはステップS1305に進む。ステップS1302では、RAM308に設けた普図保留数記憶領域を参照し、保留している普図変動遊技の数が所定数(本実施例では2)未満であるか否かを判定し、所定数未満の場合はステップS1303に進む。一方、所定数以上の場合は、ステップS1305に進み、この時の普図始動口124への入賞に基づく抽選は行われない。
ステップS1303では、上述の普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得する。普図当選乱数値生成用の乱数は、図6に示すステップS205において更新された値(ソフトウエア乱数値)になっている。ここで取得したこのソフトウエア乱数値(普図当選乱数値)は、詳しくは後述する普図関連抽選処理(ステップS212)において普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定に用いられる。ステップS1303の実行が終了すると、ステップS1304に進む。
主制御部300のRAM308には、普図用の乱数値記憶領域が設けられている。ステップS1304では、その普図用の乱数値記憶領域に、上述のステップS1303で取得した普図当選乱数値を格納する。普図用の乱数値記憶領域はさらに、普図変動遊技の保留数に応じた2つの領域に区分けされており、このステップS1304では、普図当選乱数値を、これら2つの領域のうちの未格納の領域に格納する。すなわち、普図用の乱数値記憶領域のうちの普図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に、ステップS1303で取得した普図当選乱数値を格納する。ステップS1304の実行が終わると、ステップS1305に進む。
ステップS1305では、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド普図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、普図保留増加を示す情報であるCHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。
ステップS1306では、可変入賞口130への入賞があったか否かを判定する。ここでも、図6に示すステップS203における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。入賞があった場合にはステップS1307に進み、入賞がなかった場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に復帰する。
主制御部300のRAM308には、可変入賞口用の入賞記憶領域も設けられている。ステップS1307では、RAM308に設けた可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口130に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップS1308では、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド可変入賞口入賞処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、可変入賞口入賞を示す情報であるDHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶した後、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に復帰する。
<普図関連抽選処理>
次に、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS212の普図関連抽選処理について説明する。図12は主制御部300のCPU304が実行する普図関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS2001では、普図非変動表示中および普図非作動中であるか否かを判定する。すなわち、後述するステップS2024では、RAM308の設定領域に普図変動表示中が設定される。また、上述のごとく、図6の主制御部タイマ割り込み処理における普図状態更新処理(ステップS211)では、RAM308の設定領域に普図作動中か普図非作動中が設定される。このステップS2001では、そのRAM308の設定領域を参照し、普図変動表示中が設定されていれば図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、普図作動中が設定されていても、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。一方、普図変動表示中が非設定であって、かつ普図非作動中が設定されていれば、今度は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域を参照し、普図変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する(ステップS2002)。すなわち、保留している普図変動遊技の数が1以上であるかを否かを判定し、0であれば、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、1以上であればステップS2003に進む。
ステップS2003では、RAM308に設けられた上述の時短フラグがオフに設定されているか否かを判定する。時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率中になり、普図低確率用判定テーブルから普図の当り判定を行い(ステップS2004)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率中になり、普図高確率用判定テーブルから普図の当り判定を行う(ステップS2005)。すなわち、時短フラグの設定状況が、普図高確率状態(時短フラグオン)か普図低確率状態(時短フラグオフ)かを表すことになる。
ステップS2004およびステップS2005いずれにおいても、まず、RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値についての当たり判定を行う。RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域には、図9に示す、普図始動口124に関する入賞受付処理におけるステップS1304において、普図当選乱数値が格納される。ステップS2004およびステップS2005では、その普図当選乱数値を取得し、図13に示す判定テーブルを用いて、当り判定を行い、ステップS2006に進む。
図13(a)は、主制御部300のROM306が記憶している普図低確率用の判定テーブルを示す図であり、図13(b)は、主制御部300のROM306が記憶している普図高確率用の判定テーブルを示す図である。
図13(a)に示す普図低確率用の判定テーブルも、図13(b)に示す普図高確率用の判定テーブルも、普図状態判定乱数値の範囲を示す抽選データと、普図変動時間(単位;秒)と、図3に示す一対の羽根部材1281の開放回数(普図開放回数)と、それら一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間(普図開放時間(単位;秒))との関係を規定したものである。ステップS2004における普図低確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であれば外れと判定し、その普図当選乱数値が127であれば当りと判定する。一方、ステップS2005における普図高確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であれば当りと判定し、その普図当選乱数値が127であれば外れと判定する。ここにいう当りとは、普図変動遊技の当選を意味し、図3に示す一対の羽根部材1281が開放することであり、外れとは、普図変動遊技の外れを意味し、図3に示す一対の羽根部材1281が開放しないことである。上述の如く、図3に示す一対の羽根部材1281が閉鎖したままでは第2特図始動口128への入賞は不可能であり、これら一対の羽根部材1281が所定の時間間隔で所定回数開閉して初めて、第2特図始動口128への入賞が可能になる。
ここで、普図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であり、図13(a)に示すように、普図低確率状態で当りとなる数値範囲は127のみ(数値範囲の大きさは1)であるから、普図低確率状態における普図始動口124への入賞に基づく普図変動遊技の当選確率は、1/128(=約0.8%)である。これに対して、普図高確率状態で当りとなる数値範囲は0〜126(数値範囲の大きさは127)であるから、普図変動遊技の当選確率は、127/128(=約99.2%)である。したがって、普図高確率状態である場合の第2特図始動口128は、相対的に入賞しやすい入賞容易状態にあり、普図低確率状態である場合の第2特図始動口128は、相対的に入賞しにくい入賞困難状態にあるといえる。すなわち、本実施例では、普図高確率状態が本発明にいう入賞容易状態の一例に相当し、普図低確率状態が本発明にいう入賞困難状態の一例に相当する。
ステップS2006は、普図変動遊技に当選したか否かについて判定する。主制御部300のRAM308には、普図当りフラグと、普図外れフラグが用意されており、普図変動遊技に当選していれば、一方の普図当りフラグを設定して(ステップS2007)、ステップS2009に進み、普図変動遊技に不当選であれば、もう一方の普図外れフラグを設定して(ステップS2008)、ステップS2009に進む。
ステップS2009では、ステップS2003と同様にしてもう一度、時短フラグがオフに設定されているか否かを判定する。時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率用判定テーブルから普図の変動時間の判定を行い(ステップS2010)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率用判定テーブルから普図の変動時間の判定を行う(ステップS2011)。ステップS2010およびステップS2011いずれにおいても、まず、RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値について図13に示す判定テーブルを用いて普図の変動時間の判定を行う。ステップS2010における普図低確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であっても127であっても普図変動遊技の変動時間は10秒と判定する。一方、ステップS2011における普図高確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であっても127であっても普図変動遊技の変動時間は3秒と判定する。したがって、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる。
続いて、判定結果に応じた普図変動時間を、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に設定するとともに、上述の普図表示図柄更新タイマにも設定し(ステップS2012)、ステップS2013に進む。
ステップS2013では、上述のステップS2007で説明した普図当りフラグが設定されているか否かを判定し、普図当りフラグが設定されていなければ後述するステップS2022に進み、普図当りフラグが設定されていればステップS2014に進む。
ステップS2014では、ステップS2003と同様にしてもう一度、時短フラグがオフに設定されているか否かを判定し、時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率用判定テーブルから普図開放回数の判定を行い(ステップS2015)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率用判定テーブルから普図開放回数の判定を行う(ステップS2016)。ステップS2015およびステップS2016いずれにおいても、まず、RAM308に設けられた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値について図13に示す判定テーブルを用いて普図開放回数に相当する、図3に示す一対の羽根部材1281の開放回数の判定を行う。ステップS2015における普図低確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であれば上述のごとく普図変動遊技に外れたことになり普図開放回数は値無し(0回)と判定し、一対の羽根部材1281は開かないことになる。一方、取得した普図当選乱数値が127であれば上述のごとく普図変動遊技に当選したことになり普図開放回数は1回と判定し、一対の羽根部材1281は1回だけ開くことになる。また、ステップS2016における普図高確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であれば上述のごとく普図変動遊技に当選したことになり普図開放回数は3回と判定し、一対の羽根部材1281は3回開くことになる。反対に、取得した普図当選乱数値が127であれば上述のごとく普図変動遊技に外れたことになり普図開放回数は値無し(0回)と判定し、一対の羽根部材1281は開かないことになる。したがって、普図高確率状態で普図変動遊技に当選した場合の方が、普図低確率状態で普図変動遊技に当選した場合に比べて一対の羽根部材1281は2回多く開くことになる。
続いて、判定結果に応じた普図開放回数を、RAM308に設けた設定領域に設定し(ステップS2017)、ステップS2003と同様にしてさらにもう一度、時短フラグがオフに設定されているか否かを判定し(ステップS2018)、時短フラグがオフに設定されていれば、普図低確率用判定テーブルから今度は普図開放時間の判定を行い(ステップS2019)、反対に時短フラグがオンに設定されていれば、普図高確率用判定テーブルから普図開放時間の判定を行う(ステップS2020)。ステップS2019およびステップS2020いずれにおいても、これまでと同様にして普図当選乱数値を取得し、その取得した普図当選乱数値について図13に示す判定テーブルを用いて普図開放時間に相当する、一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間の判定を行う。ステップS2019における普図低確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であれば普図開放時間は値無し(0秒)と判定し、その普図当選乱数値が127であれば普図開放時間は0.3秒と判定し、一対の羽根部材1281は0.3秒間だけ開くことになる。また、ステップS2020における普図高確率状態の判定では、取得した普図当選乱数値が0〜126であれば普図開放時間は1.8秒と判定し、一対の羽根部材1281は1回の開放につき1.8秒開くことになる。反対に、その普図当選乱数値が127であれば普図開放時間は値無し(0秒)と判定する。したがって、普図高確率状態で普図変動遊技に当選した場合の方が、普図低確率状態で普図変動遊技に当選した場合に比べて一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間は1.5秒長くなる。
続いて、判定結果に応じた普図開放時間を、RAM308に設けた設定領域に設定し(ステップS2021)、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶されている普図変動遊技の保留数を1つデクリメントする(ステップS2022)。続いて、RAM308に設けた普図用の乱数値記憶領域から普図当選乱数値を削除し(ステップS2023)、最後に、RAM308の設定領域に、普図変動表示中の設定を行い(ステップS2024)、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。なお、本実施例では、普図に当選した場合の普図変動時間は固定的な値(図13のテーブルに示された値)を採っているが、これに限られず、複数の変動時間からいずれかの変動時間を選択するように抽選してもよい。普図開放回数および普図開放時間についても同様である。
ここで、時短について説明する。時短は、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。本実施例のパチンコ機100では、上述のごとく、時短フラグが用いられており、時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。後述するように、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図変動遊技に大当りすると、変動時間が短くなる可能性が高い(図15(d),(e)参照)。また、図13を用いて説明したように、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間は短くなる。また、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、図2に示す一対の羽根部材1281の1回の開放における開放時間が長くなりやすい。さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材1281は多く開きやすい。
また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口130に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口128に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、時短フラグは、詳しくは後述する確率変動中にはオンに設定された状態が維持される。したがって、確率変動中には、普図高確率状態が維持される。
<特図関連抽選処理>
次に、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS215の特図2関連抽選処理について説明する。図14は主制御部300のCPU304が実行する特図2関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。この図14に示す特図2関連抽選処理を実行する主制御部300が、本発明にいう抽選手段の一例に相当する。
まず、ステップS2101では、RAM308の設定領域に設定される特図1変動表示中の設定(詳細は後述)と、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS214の特図1状態更新処理においてRAM308の設定領域に設定される停止表示中の設定とに関する判定を行う。すなわち、ステップS2101では、RAM308の設定領域を参照し、第1特図表示装置198が特図1変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの表示中でもない場合にはステップS2102に進む。
ステップS2102では、後述するステップS2119においてRAM308の設定領域に設定される特図2変動表示中の設定と、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS213の特図2状態更新処理においてRAM308の設定領域に設定される停止表示中の設定とに関する判定を行う。このステップS2102では、RAM308の設定領域を参照し、第2特図表示装置114が特図2変動表示中であるか、または停止表示中であるか否かを判定し、いずれかの表示中である場合には、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻り、いずれの表示中でもない場合には、特図2作動中または特図1作動中であるか否かを判定する(ステップS2103)。上述のごとく、図6の主制御部タイマ割り込み処理における特図2状態更新処理(ステップS213)では、RAM308の設定領域に特図2作動中か特図2非作動中を設定する。また図6の主制御部タイマ割り込み処理における特図1状態更新処理(ステップS214)では、RAM308の設定領域に特図1作動中か特図1非作動中を設定する。このステップS2103では、そのRAM308の設定領域を参照し、特図2作動中が設定されているか、または特図1作動中が設定されているかを判定し、いずれかの設定がある場合には図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。以上説明したステップS2101〜ステップS2103において、主制御部300は、先に入賞したことに基づく特図2変動遊技および特図1変動遊技が終了するまで、後に入賞したことに基づく特図2変動遊技を保留する。一方、特図2作動中および特図1作動中のいずれの設定もない場合には、今度は、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域を参照し、特図2変動遊技の保留数が0より大きいか否かを判定する(ステップS2104)。すなわち、保留している特図2変動遊技の数が1以上であるか否かを判定し、0であれば、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。
反対に、保留している特図2変動遊技の数が1以上であればステップS2105に進んで、大当りの判定を行う。ステップS2105では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から特図2当選乱数値を取得し、その取得した特図2当選乱数値について大当りの判定を行う。RAM308の第2の乱数値記憶領域には、図8に示す、第2特図始動口128に関する入賞受付処理におけるステップS1204において、ハードウエア乱数値である特図2当選乱数値が格納される。このステップS2105では、その特図2当選乱数値を取得し、図15(a)に示す大当り判定テーブルを用いて、特図2当選乱数値について特図2変動遊技の抽選を行い、ステップS2106に進む。なお、保留についてより正確に記載すると、主制御部300は、先に入賞したことに基づく特図2変動遊技および特図1変動遊技が終了し、特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に設定された停止期間が経過するまで、後に入賞したことに基づく特図2変動遊技を保留する。
図15(a)は、主制御部300のROM306が記憶している大当り判定テーブルを示す図である。
特図2変動遊技終了後あるいは特図1変動遊技終了後に、大当りに当選する確率が相対的に低い特図低確率状態と、相対的に高い特図高確率状態のいずれか一方の状態で行われる。特図高確率状態であることは確率変動中と呼ばれる。主制御部300のRAM308には、後述する確率変動フラグが用意されている。この確率変動グラグがオンに設定されていると、特図高確率状態(確率変動中)であり、確率変動グラグがオフに設定されていると、特図低確率状態である。
図15(a)に示す大当り判定テーブルは、特図2変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、第2特図始動口128に球が入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第2特図始動口用抽選データ)との関係を規定したものである。ステップS2105における大当りの判定では、取得した特図2当選乱数値が、図15(a)の大当り判定テーブルに示す第2特図始動口用抽選データの数値範囲に属すれば特図2変動遊技の当選(大当り)と判定し、その数値範囲に属さなければ特図2変動遊技の不当選(外れ)と判定する。
ここでは、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、特図2変動遊技状態が特図低確率状態の場合、取得した特図2当選乱数値が20001〜20187であるときには、特図2変動遊技の当選と判定する。一方、取得した特図2当選乱数値が20001〜20187以外の数値である場合には、特図2変動遊技の外れと判定する。なお、本実施例では、特図2当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は20001〜20187(数値範囲の大きさは187)であるから、特図低確率状態の第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図2変動遊技の当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、特図高確率状態における第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は40001〜41310(数値範囲の大きさは1310)であるから、特図高確率状態の第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は約1/50.0(=1310/65536)であり、第2特図始動口128への球の入賞に基づく特図2変動遊技の当選確率は、特図低確率状態よりも特図高確率状態の方が高くなるように設定している。
また、図15(a)に示す大当り判定テーブルには、特図1変動遊技状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、第1特図始動口126に球が入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第1特図始動口用抽選データ)との関係も規定されている。
図15(a)に示す大当り判定テーブルを用いた、特図1当選乱数値についての大当り判定では、RAM308に用意された確率変動フラグを参照し、特図1変動遊技状態が特図低確率状態の場合、特図1当選乱数値が10001〜10187であるときは、特図1変動遊技の当選と判定する。一方、特図1当選乱数値が10001〜10187以外の数値である場合には、特図1変動遊技の外れと判定する。なお、本実施例では、特図1当選乱数値の取り得る数値範囲も0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、特図低確率状態における第1特図始動口用抽選データが示す数値範囲は10001〜10187(数値範囲の大きさは187)であるから、特図低確率状態の第1特図始動口126への球の入賞に基づく特図1変動遊技の当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、特図高確率状態における第1特図始動口用抽選データが示す数値範囲は30001〜31310(数値範囲の大きさは1310)であるから、特図高確率状態の第1特図始動口126への球の入賞に基づく特図1変動遊技の当選確率は約1/50.0(=1310/65536)であり、第1特図始動口126への球の入賞に基づく特図1変動遊技の当選確率は、特図低確率状態よりも特図高確率状態の方が高くなるように設定している。
ステップS2106は、外れに当選したか否かについて判定し、外れに当選していれば後述するステップS2116に進む。一方、主制御部300のRAM308には、大当りフラグが用意されており、大当りに当選していれば、その大当りフラグを設定する(ステップS2107)。ここで大当りフラグがオンに設定されると、特図2変動遊技終了後に大当り遊技が開始される。
続いて、RAM308の第2の乱数値記憶領域から今度は特図2図柄抽選乱数値を取得し、その取得した特図2図柄抽選乱数値について、大当たり終了時に時短へ移行するか否かの判定を行う(ステップS2108)。RAM308の第2の乱数値記憶領域には、図8に示す、第2特図始動口128に関する入賞受付処理におけるステップS1204において、ソフトウエア乱数値である特図2図柄抽選乱数値も格納される。このステップS2108では、その特図2図柄抽選乱数値を取得し、図15(b)に示す時短移行判定テーブルを用いて判定を行う。
図15(b)は、主制御部300のROM306が記憶している、大当たり終了時の時短移行判定テーブルを示す図である。
この図15(b)に示すラ時短移行判定テーブルは、時短移行の有無と、第2特図始動口128に入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第2特図始動口用抽選データ)との関係を規定したものである。ここでは、取得した特図2図柄抽選乱数値が0〜99であるときには、大当たり終了時に時短へ移行すると判定する。一方、取得した特図2図柄抽選乱数値が100〜127であるときには、大当たり終了時に時短へ移行しないと判定する。なお、本実施例では、特図2図柄抽選乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、時短移行ありの第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は0〜99(数値範囲の大きさは100)であるから、第2特図始動口128への入賞に基づく大当たり終了時に時短へ移行する確率は、約1/1.3(=100/128)である。一方、時短移行なしの第2特図始動口用抽選データが示す数値範囲は100〜127(数値範囲の大きさは28)であるから、第2特図始動口128への入賞に基づく大当たり終了時に時短へ移行しない確率は、約1/4.6(=28/128)である。また、図15(b)に示す時短移行判定テーブルには、時短移行の有無と、第1特図始動口126に入賞したことに基づいて使用する抽選データ(第1特図始動口用抽選データ)との関係も規定されている。第1特図始動口126への入賞に基づく大当たり終了時に時短へ移行するか否かの判定でも、この図15(b)に示す時短移行判定テーブルが用いられる。ここでは、取得した特図1図柄抽選乱数値が0〜63であるときには、大当たり終了時に時短へ移行すると判定する。一方、特図1図柄抽選乱数値が64〜127であるときには、大当たり終了時に時短へ移行しないと判定する。なお、本実施例では、特図1図柄抽選乱数値の取り得る数値範囲も0〜127(数値範囲の大きさは128)、時短移行ありの第1特図始動口用抽選データが示す数値範囲は0〜63(数値範囲の大きさは64)であるから、第1特図始動口126への入賞に基づく大当たり終了時に、時短へ移行する確率は1/2(=64/128)であり、時短へ移行しない確率も1/2(=64/128)である。したがって、特図1変動遊技において大当りを獲得するよりも特図2変動遊技において大当りを獲得する方が、大当たり終了時に時短へ移行しやすいことになる。大当たり終了時に時短へ移行すると、出球の塊を創出することができる。そして、特図2変動遊技の抽選を特図1変動遊技の抽選よりも優先して行うようにすると、特図1変動遊技の抽選が行われにくくすることができ、大当たり終了時に時短へより移行しやすいことになる。
ステップS2109は、時短付きに当選したか否かについて判定する。主制御部300のRAM308には、上述の時短フラグとは別に時短移行判定フラグが用意されている。先のステップS2108において大当たり終了時に時短へ移行すると判定されていれば、このステップS2109では時短付きに当選したと判定し、その時短移行判定フラグをオンに設定する(ステップS2110)。一方、先のステップS2108において大当たり終了時に時短へ移行しないと判定されていれば、このステップS2109では時短付きに当選しなかった(時短無しに当選)と判定し、その時短移行判定フラグをオフに設定する(ステップS2111)。
続いて、ステップS2112では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から再び特図2図柄抽選乱数値を取得し、その取得した特図2図柄抽選乱数値について確率変動の判定を行う。ここでは、ステップS2108における大当たり終了時の時短移行判定にも用いた特図2図柄抽選乱数値を用いているが、ステップS2105における大当り判定に用いた特図2当選乱数値を用いてもよい。このステップS2112では、特図2図柄抽選乱数値を取得し、図15(c)に示す特図高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図2図柄抽選乱数値が特図低確率状態の数値範囲と、特図高確率状態の数値範囲とのいずれに属しているかを判定し、ステップS2113に進む。
図15(c)は、主制御部300のROM306が記憶している、大当り当選時の特図高確率状態移行判定テーブルを示す図である。
図15(c)に示す特図高確率状態移行判定テーブルには、特図2変動遊技の終了後の確率状態(特図低確率状態,特図高確率状態)と、移行判定乱数値の範囲を示す抽選データとの関係が規定されている。主制御部300のCPU304は、この特図高確率状態移行判定テーブルを用いて、特図2変動遊技の終了後に大当り遊技を開始する(特図低確率状態)か、または特別大当り遊技を開始する(特図高確率状態)かの判定、すなわち確変移行判定を行う。例えば、取得した特図2図柄抽選乱数値が64〜127の数値である場合には、特別大当り遊技に当選(確率変動当選)と判定する。一方、取得した特図2図柄抽選乱数値が0〜63の数値である場合には、特別大当り遊技に不当選(確率変動不当選)と判定する。なお、本実施例では、特図2図柄抽選乱数値の取り得る数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)、抽選データの移行判定乱数の範囲は64〜127(数値範囲の大きさは64)であるから、大当り判定の結果が当選である場合に確変移行判定の結果を当選にする確率、すなわち特別大当りを開始する確率は1/2(=64/128)である。
ステップS2113では、確率変動に当選したか否かを判定し、確率変動に不当選(特別大当り遊技に不当選)ならば後述するステップS2115に進み、確率変動に当選(特別大当り遊技に当選)していれば、RAM308に用意された上述の確率変動フラグを設定して(ステップS2114)から、ステップS2115に進む。
ステップS2115では、大当たりフラグ、時短移行判定フラグ、および確率変動フラグに基づいて停止図柄を決定する。主制御部300は、第2特図表示装置114に停止表示する図3(a)に示す図柄を決定し、ステップS2116に進む。
ステップS2116では、上述のステップS2105の大当り判定に用いた特図2当選乱数値を用いて、タイマ番号を抽選して記憶する。タイマ番号は、第2特図表示装置114による特図2の変動表示、あるいは第1特図表示装置198による特図1の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間を示す番号である。このステップS2116では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から特図2当選乱数値を再び取得し、図15(d)および図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、特図2当選乱数値がタイマ1〜5のいすれのタイマ番号の数値範囲に属しているかを判定し、タイマ番号を決定する。RAM308にはタイマ番号格納領域が用意されており、決定したタイマ番号をそのタイマ番号格納領域に記憶させる。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間を、特図2変動表示時間として、上述の特図2表示図柄更新タイマにも記憶させる。
なお、タイマ番号の抽選は、図7に示す入賞受付処理において行ってもよい。また、先読みとしてタイマ番号の抽選用乱数を先読みし、該先読み結果に基づいて予告報知の態様を決定してもよく、また、予告報知を行うか否かを決定してもよい。たとえば、保留の中に1つでも変動時間の長いタイマが含まれていた場合は予告報知を行わないようにするなどしてもよい。
図15(d)に示すタイマ番号決定テーブルは、普図低確率状態に使用されるものであり、図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルは、普図高確率状態に使用されるものである。これらのタイマ番号決定テーブルには、タイマ番号と、そのタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データと、上述したステップS2105における大当り判定の結果との関係が規定されている。ここでは、主制御部300のCPU304は、まず、RAM308に用意された時短フラグを参照し、現在の普図の状態が、低確率状態なのか高確率状態なのかを判定し、普図低確率状態であれば図15(d)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、上述の大当りフラグの設定を参照してタイマ番号の決定を行い、普図高確率状態であれば図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルを用いて、同じく上述の大当りフラグの設定を参照してタイマ番号の決定を行う。本実施例では、上述の如く特図2当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)であり、図15(d)に示す普図低確率状態タイマ番号決定テーブルを用いると、上記の大当り判定結果が不当選の場合は、タイマ1のタイマ乱数の範囲は0〜60235(数値範囲の大きさは60236)であるから、タイマ番号としてタイマ1(変動時間5秒)を選択する確率はおよそ91.9%(60236/65536)である。また、タイマ番号として、タイマ2(変動時間10秒)を選択する確率はおよそ6.5%(4250/65536、タイマ3(変動時間20秒)を選択する確率はおよそ1.2%(800/65536、タイマ4(変動時間40秒)を選択する確率はおよそ0.4%(250/65536である。
一方、大当り判定結果が当選の場合は、タイマ番号として上記タイマ1は用意されておらず、タイマ2のタイマ乱数の範囲は0〜15535(数値範囲の大きさは15536)であるから、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒)を選択する確率はおよそ23.7%(15535/65536)である。また、タイマ番号として、タイマ3(変動時間20秒)を選択する確率はおよそ13.7%(9000/65536)、タイマ4(変動時間40秒)を選択する確率はおよそ58.0%(38000/65536)、タイマ5(変動時間50秒)を選択する確率はおよそ4.6%(3000/65536)である。このことからして、普図低確率状態では、特図変動遊技に大当りしていると、変動時間は40秒になり、長くなる可能性が高いことがわかる。
また、詳細な説明は省略するが、普図高確率状態であれば、図15(e)に示すタイマ番号決定テーブルが用いられ、特図変動遊技に大当りしていないと、変動時間は5秒と短くなる可能性が、普図低確率状態に比べてさらに高い。また、特図変動遊技に大当りしていると、普図低確率状態では変動時間は40秒となる可能性がおよそ58.0%で一番高かったが、普図高確率状態では変動時間は10秒となる可能性がおよそ30.5%で一番高い。すなわち、先に時短の説明のところで述べたように、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、特図変動遊技に大当りすると、変動時間が短くなる可能性が高い。
続いて、各種の情報をRAM308に設けた送信情報記憶領域に追加記憶する(ステップS2117)。具体的には、コマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド回転開始設定送信処理を実行させるために上記送信情報記憶領域に1Hを送信情報(コマンド種別)として追加記憶する。また、変動表示を開始する図柄が特図2であることを示す特図識別情報も追加記憶する。さらに、時短移行判定フラグが設定されている情報や、確率変動フラグが設定されている情報や、上述のタイマ番号の情報も追加記憶する。このステップS2117の実行が終了すると、ステップS2118において、RAM308に設けた特図2保留数記憶領域に記憶されている特図2変動遊技の保留数を1つデクリメントし、ステップS2119に進む。
ステップS2119では、RAM308の第2の乱数値記憶領域から特図2当選乱数値と特図2図柄抽選乱数値の双方を削除するとともに、第2予告抽選乱数値記憶領域から第2予告抽選乱数値も削除し、ステップS2120に進む。
ステップS2120では、RAM308の設定領域に、特図2変動表示中の設定を行い、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理に戻る。
なお、本実施例では、大当たりの抽選、大当たり終了時の時短移行抽選、大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選およびタイマ番号の抽選を、図8のS1204で取得した特図2当選乱数値と特図2図柄抽選乱数値の2つの乱数値を用いて行っていたが、これに限られない。たとえば、大当たりの抽選は本実施例の通りにハード乱数カウンタにより取得し、大当たり当選時の時短移行抽選、大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選およびタイマ番号の抽選は、それぞれ異なる記憶部に記憶したソフト乱数カウンタを用いて取得してもよい。また、その取得タイミングも、本実施例に限られない。たとえば、大当たりの抽選、大当たり当選時の時短移行抽選および大当たり当選時の特図高確率状態移行抽選のための乱数の取得は、入賞受付に基づいて行ってもよいし(図6のS209)、タイマ番号の抽選に基づいて行ってもよい。また、上記記載に限られず、各々の乱数値を他の乱数値と共用したり、各々の乱数の取得タイミングを入賞時または抽選時のいずれかにするかは、いずれの組み合わせでもよい。
次に、特図2関連抽選処理に続いて実行される特図1関連抽選処理(図6のステップS217)について触れておく。図16は主制御部300のCPU304が実行する特図1関連抽選処理の流れを示すフローチャートである。この図16に示す特図1関連抽選処理を実行する主制御部300も、本発明にいう抽選手段の一例に相当する。図16に示すステップS2201からステップS2220までの各ステップは、図14に示すステップS2101からステップS2120までの各ステップにおける「第1」を「第2」に読み替えるとともに「特図1」を「特図2」に読み替えたステップと同一であるため、ここでは説明を省略する。
<副制御部メイン処理>
次に、図17(a)を用いて、副制御部400のCPU404が実行する副制御部メイン処理について説明する。なお、同図は副制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部400には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路402のCPU404は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM406に予め記憶した制御プログラムに従って図17(a)に示す副制御部メイン処理を実行し、まず、ステップS301で各種の初期化を行う。この初期化では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化等を行う。
ステップS302では、コマンド入力処理(詳細は後述)を行う。
ステップS303では、後述するタイマ変数記憶領域の値が10以上であるか否かを判定する。タイマ変数記憶領域の値が10以上である場合はステップS304に進み、タイマ変数記憶領域の値が10未満である場合にはステップS302に進む。
ステップS304では、タイマ変数記憶領域に0を格納する。
ステップS305では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、後述する変動パターン選択処理で記憶する変動番号の更新を行うと共に、装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置110、遮蔽手段250、スピーカ416、各種ランプ420および演出装置200の演出用可動体等による演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
ステップS305では、決定された演出情報が示している態様で装飾図柄変動表示を行うように、装飾図柄表示制御部500に出力するコマンド(例えば左に装飾7を停止することを指示するコマンドや遮蔽手段250を動作させるコマンド等)をRAM408に設けた液晶コマンド格納領域に格納する等、後述するステップS306、307、308、309による装飾図柄表示制御部500、スピーカ416、各種ランプ420、および演出用可動体を制御する準備を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否か、例えばチャンスボタンを用いた演出を行うか否か等の抽選を行う。
ステップS306では、装飾図柄表示装置制御処理を行う。この装飾図柄表示装置制御処理では、I/O410の出力ポートを介して装飾図柄表示制御部500にコマンドを出力する。ここでは、上記ステップS305で準備した装飾図柄表示制御用の情報に含まれる装飾図柄表示制御部500に出力する表示データをI/O410の出力ポートに設定し、装飾図柄表示装置110の表示制御を装飾図柄表示制御部500に行わせる。このステップS306を実行する副制御部400が、本発明にいう実行手段の一例に相当する。
ステップS307では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上記ステップS305で準備したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ416に出力する音声データをI/O410の出力ポートに設定し、スピーカ416の出力制御を音源IC418に行わせる。
ステップS308では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上記ステップS305で準備した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ420に出力するランプの点灯・消灯を示すデータ等をI/O410の出力ポートに設定し、各種ランプ420の点灯や消灯の制御を表示回路422に行わせる。
ステップS309では、演出用駆動装置制御処理を行う。この演出用駆動装置制御処理では、上記ステップS305で準備した演出用可動体の制御用の情報に含まれる動作タイミングを示すデータ等をI/O410の出力ポートに設定し、演出用可動体等を駆動する各種演出用駆動装置424の制御を演出用駆動回路426に行わせる。
副制御部400は、後述するストローブ処理、チャンスボタン処理、または副制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、ステップS302〜S304の処理を繰り返し実行する。
<コマンド入力処理>
次に、図17(b)を用いて、上記副制御部メイン処理におけるコマンド入力処理(ステップS302)について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示す副制御部400における基本回路402に搭載されているRAM408には、コマンド記憶領域が設けられている。副制御部400は、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理におけるステップS217において、主制御部300から副制御部400に送信されてきた各種コマンドを、後述するストローブ割り込み処理を実行することで、そのコマンド記憶領域に未処理コマンドとして格納する。コマンド記憶領域には、図柄変動開始コマンドや図柄変動停止コマンド、RAMクリアコマンド、さらには特図保留増加コマンド等が格納される。図17(b)に示すステップS401では、RAM408に設けられたコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはステップS402に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して副制御部メイン処理に復帰する。
ステップS402では、ステップS401においてその存在を肯定した未処理コマンドに応じた処理にジャンプする。以下に、未処理コマンドに応じた処理のいくつかについて詳述する。
図17(c)は変動パターン選択処理の流れを示すフローチャートである。この図17(c)に示す変動パターン選択処理は、図柄変動開始コマンドが未処理コマンドであった場合に実行される。ここでのステップS501では、未処理コマンドである図柄変動開始コマンドに含まれている、上記大当りフラグの値、確率変動フラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM408のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、図示省略した変動番号選択テーブルや図柄決定テーブルを参照して演出データを選択し、これをRAM408に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。
図17(d)は図柄停止処理の流れを示すフローチャートであり、この図17(d)に示す図柄停止処理は、図柄変動停止コマンドが未処理コマンドであった場合に実行される。ここでのステップS601では、RAM408に用意された図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置110の左、中、右図柄表示領域110a〜110cの3つの表示領域に表示するように設定して処理を終了する。
さらに、未処理コマンドに基づく処理は他にもある。例えば、大当り中に可変入賞口130の開放制御を開始するたびに主制御部300が出力し、大当り開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理等である。このラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当り開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM408の記憶領域に記憶する。その他の処理は、ここでは割愛する。
<ストローブ割り込み処理>
次に、図17(e)を用いて、副制御部400のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。すなわち、上述の如く、ストローブ信号は、副制御部400に送信されるコマンドにストローブ情報として含まれており、図6に示す主制御部タイマ割り込み処理のコマンド設定送信処理(ステップS217)において、主制御部300から副制御部400にコマンドが送信され、副制御部400が、送信されてきたコマンドにストローブ信号を検出した場合に、このストローブ割り込み処理が実行される。ストローブ割り込み処理のステップS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。
<チャンスボタン割り込み処理>
次に、図17(f)を用いて、副制御部400のチャンスボタン割り込み処理について説明する。なお、同図はチャンスボタン割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、副制御部400がチャンスボタン検出回路364によってチャンスボタン146の操作を検出した場合に実行する処理である。
チャンスボタン割り込み処理のステップS801では、RAM408の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
<変数更新割り込み処理>
次に、図17(g)を用いて、副制御部400のCPU404によって実行する変数更新割り込み処理について説明する。なお、同図は変数更新割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、副制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。
変数更新割り込み処理のステップS901では、図17(a)に示す副制御部メイン処理におけるステップS304において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS304において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
次に、図18を用いて特図保留増加処理について説明する。なお、同図は特図保留増加処理の流れを示すフローチャートである。
まず、この特図保留増加処理が開始されるまでの流れについて説明する。図7に示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理におけるステップS1105や、図8に示す、第2特図始動口128に関する入賞受付処理におけるステップS1205において、主制御部300のCPU304が、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(コマンド種別)として追加記憶し、さらにステップS1113、S1118、S1212、S1215において、その送信情報記憶領域に事前予告情報や偽事前予告情報を上書き記憶し、図6に示す、主制御部タイマ割り込み処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS217)で一般コマンド特図保留増加設定処理が実行される。こうすることで、主制御部300から副制御部400に、コマンド種別がAHであり、特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を含む特図保留増加コマンドが送信される。副制御部400は、図17(e)に示すストローブ処理において、この特図保留増加コマンドを未処理コマンドとして保存し(ステップS701)、図17(b)に示すコマンド入力処理(S402)を経て、図18に示す特図保留増加処理が開始される。
ステップS451では、主制御部300から受信した特図保留増加コマンドに含まれる特図識別情報に基づいて特図1の保留増加情報か否かを判定し、特図1の保留増加情報である場合にはステップS452に進み、特図2の保留増加情報である場合にはステップS
453に進む。
副制御部400のRAM408には、特図1用の保留情報記憶領域と特図2用の保留情報記憶領域それぞれが用意されている。ステップS452では、RAM408に設けた特図1用の保留情報記憶領域に、特図1保留増加情報を追加記憶し、ステップS453では、RAM408に設けた特図2用の保留情報記憶領域に、特図2保留増加情報を追加記憶する。
ステップS454では、主制御部300から受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS455に進み、含まれていない場合にはステップS456に進む。ステップS455では、ステップS452で追加記憶した特図1保留増加情報、またはステップS453で追加記憶した特図2保留増加情報に、事前予告情報を追加記憶して、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。なお、大当り終了後には、追加記憶した事前予告情報はクリアされる。
上述のごとく、残り図柄確定回数は、事前予告が行われている場合の、その事前予告の情報を追加した保留情報の抽選が行われるまでに実行される抽選回数の値に、追加した保留情報の抽選回数である1を足した数に相当し、この実施例では、追加した保留情報が特図1である場合は8回が最大値になり、追加した保留情報が特図2である場合は4回が最大値になる。すなわちここでは、特図1の保留には、特図2の保留を含ませるが、特図2の保留には特図1の保留を含ませずに、特図2の保留は特図2だけでカウントする。主制御部300のRAM308には予告カウンタが設けられており、ステップS455において事前予告情報を追加記憶した際に、事前予告が行われていなければ、その予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。また、事前予告が特図1で行われている場合に特図2の特図保留増加情報を追加した場合は、特図2の抽選が優先して行われることから残り図柄確定回数が増えるため、予告カウンタの値をインクリメントする。
ステップS456では、受信した特図保留増加コマンドに含まれる予告情報に偽事前予告情報が含まれているか否かを判定し、含まれている場合にはステップS457に進み、含まれていない場合には、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。ステップS457では、ステップS452で追加記憶した特図1保留増加情報、またはステップS453で追加記憶した特図2保留増加情報に、偽事前予告情報を追加記憶して、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。なお、大当り終了後には、追加記憶した偽事前予告情報はクリアされる。また、副制御部400のRAM408には、偽予告カウンタも設けられている。この偽予告カウンタも、残り図柄確定回数をカウントするものである。ステップS457において偽事前予告情報を追加記憶した際に、偽事前予告が行われていなければ、その偽予告カウンタに残り図柄確定回数をセットする。また、偽事前予告が特図1で行われている場合に特図2の特図保留増加情報を追加した場合は、特図2の抽選が優先して行われることから残り図柄確定回数が増えるため、予告カウンタの値をインクリメントする。
また、普図高確率状態(時短中)において第1特図始動口126に入賞した場合にも、特図保留増加を示す情報は特図保留増加コマンドとにて主制御部300から副制御部400に送信されるが、事前予告あるいは偽事前予告の抽選に当選したとしても、その特図保留増加コマンドには、普図高確率状態(時短中)における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1変動遊技の抽選結果に対する事前予告あるいは偽事前予告の情報は含まれていない。代わりに、これらの情報は、図7に示す、第1特図始動口126に関する入賞受付処理におけるステップS1114やステップS1119において、RAM308の送信情報一時記憶領域に記憶され、図6に示す、主制御部タイマ割り込み処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS217)で、時短フラグがオフ状態になると、副制御部400に送信される。
パチンコ機100は、所定の検定機関によりたとえば法令で定められた基準未満の射幸性であるかなど検定し、その検定に合格しなければ遊技店に設置できないという仕組みが現在採られている。しかし、パチンコ機100に搭載された全てのプログラムを検査すると非常に時間がかかるため、特に、抽選に関する処理を行うプログラム(主制御プログラム)のみを検査するようにしている。これにより、副制御部400のプログラムは検査されないことになるが、検査されない副制御部400のプログラムで射幸性を高めることができるようになると、検定の意義が失われるため好ましいものではない。ここで、通常、副制御部400でもそのような射幸性を高める機能が搭載されていないかを確認することも考えられるが、前述したように副制御部400のプログラムを検査することは検査時間の面から可能であれば行いたくないという要請がある。したがって、「時短中に主制御部300が先読みを行って抽選結果を副制御部400に送るが、副制御部400は予告報知を時短終了後に行う」よりも、「時短中に主制御部300が先読みを行っても、時短中は副制御部400に予告情報を送らない」など、時短中の場合に主制御部300は副制御部400に予告情報を送らないという構成を採用することが望ましい。なぜなら、前者の例では、副制御部400のプログラムに一見しただけでは分からない巧妙な予告報知プログラムを入れておき、知っている人間のみ認識可能な報知を行うことで、特定の人間にのみ有利になるといったことを行いやすくすることができるからである。
図19は、送信情報一時記憶領域に記憶されていた事前予告あるいは偽事前予告の情報が副制御部に送信されてきた場合の処理の流れを示すフローチャートである。
図19に示す処理も、図17(b)に示すコマンド入力処理(S402)を経て開始される。この図19に示す処理は、特図1に関する特図保留増加処理を補填する処理であり、ステップS461では、主制御部300から受信したコマンドに事前予告情報が含まれているか否かを判定し、事前予告情報が含まれていれば、RAM408に設けた特図1用の保留情報記憶領域に記憶されている、その事前予告情報に対応する特図1保留増加情報に、事前予告情報を追加記憶し(ステップS462)、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。一方、事前予告情報が含まれていなければ、今度は、偽事前予告情報が含まれているか否かを判定し(ステップS463)、偽事前予告情報が含まれていれば、RAM408に設けた特図1用の保留情報記憶領域に記憶されている、その偽事前予告情報に対応する特図1保留増加情報に、偽事前予告情報を追加記憶し(ステップS464)、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。また、偽事前予告情報も含まれていなければ、事前予告無情報ということになり、図17(b)に示すコマンド入力処理に戻る。
副制御部400は、こうして送られてきた事前予告あるいは偽事前予告の情報を受けて、装飾図柄表示装置110による事前予告や偽事前予告の報知を行う。したがって、本実施例では、普図高確率状態(時短中)における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1変動遊技の抽選結果に対する事前予告あるいは偽事前予告を行うにあたり、普図低確率状態移行したことが、事前予告や偽事前予告の報知を行う条件になる。
<副制御部のデータテーブル>
次に、副制御部400のROM406が記憶しているデータテーブルについて説明する。
図20(a)は連続予告登場キャラクタテーブルの一例を示した図であり、同図(b)は連続予告シナリオテーブルの一例を示した図である。
図20(a)に示す連続予告登場キャラクタテーブルは、残り図柄確定回数と、連続予告登場キャラクタを対応付けて記憶したデータテーブルである。詳細は後述するが、副制御部400のCPU404は、この連続予告登場キャラクタテーブルを用いて、事前予告や偽事前予告における登場キャラクタを、残り図柄確定回数に基づいて決定する。
図20(b)に示す連続予告シナリオテーブルは、残り図柄確定回数と、シナリオの場面を対応付けて記憶したデータテーブルである。詳細は例を用いて後述するが、副制御部400のCPU404は、この連続予告シナリオテーブルを用いて、事前予告や偽事前予告におけるシナリオの場面を、残り図柄確定回数に基づいて決定する。
シナリオタイプの連続予告では、図20(b)に示す連続予告シナリオテーブルにおける、残り図柄確定回数が1で表示される殿勝利の場面が、特図変動遊技における抽選結果が、当りであることを遊技者に期待させる報知であり、本発明にいう予告情報の一例に相当する。
次に、本実施例のパチンコ機100における主制御部300および副制御部400が実行する入賞順変動について説明する。ここではまず、前提条件を以下に記す。
(A)特図1と特図2の2種類の特図がある。
(B)第2特図始動口128の入賞に基づく特図2変動遊技の方が、第1特図始動口126の入賞に基づく特図1変動遊技よりも優先して行われる。すなわち、第2特図始動口128への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、第1特図始動口126への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う。
(C)パチンコ機100は、時短状態(普図高確率状態)と非時短状態(普図低確率状態)のうちのいずれか一方の状態をとる。
図21は、本実施例のパチンコ機100が非時短状態(普図低確率状態)である場合の入賞順変動の一例を示した図である。
この図21に示す例では、副制御部400は、図20(a)に示す連続予告登場キャラクタテーブルを用いて、予告報知を、その予告報知に対する特図変動遊技の結果報知が開始されるまで連続して行う。
図21(a)は、主制御部300が、特図1表示装置198を用いて特図1の停止表示を行うとともに、特図2表示装置114を用いて特図2の停止表示を行い、副制御部400が、装飾図柄表示装置110を用いて装飾図柄の停止表示(この例では、外れに対応する装飾2−装飾3−装飾4の停止表示)を行っている状態を示している。また、同時に、主制御部300は、特図1保留ランプ199を用いて、保留している特図1変動遊技の回数(この例では0回)を表示するとともに、特図2保留ランプ118を用いて、保留している特図2変動遊技の回数(この例では0回)を表示している。
同図(b)は、第1特図始動口126に入賞があった状態を示している。主制御部300が、第1始動口センサにより第1特図始動口126の入球を検出した場合には、保留している特図1変動遊技の数が所定数(本実施例では4)であるため、上述の特図1当選乱数値と特図1図柄抽選乱数値を取得した後、これらの乱数値をRAM308に設けた第1の乱数値記憶領域のうちの第1特図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に格納する(上記ステップS1101〜S1104)。また、上述の第1予告抽選乱数値も取得し、この乱数値もRAM308に設けた第1予告乱数値記憶領域に格納する(上記ステップS1103〜S1104)。さらに、主制御部300は、同図(b)に示すように、特図1保留ランプ199を用いて、保留している特図1変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを点灯する。
続いて、主制御部300は、コマンド設定送信処理で一般コマンド特図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、送信情報記憶領域に、保留が増加した特図が特図1であることを示す情報を追加記憶する(上記ステップS1105〜S1106)。
主制御部300から特図保留増加コマンドを受信した副制御部400は、上述の特図保留増加処理を実行する。具体的には、副制御部400は、受信情報に特図1の保留増加情報が含まれている場合には、RAM408に設けた特図1用の保留情報記憶領域に、特図1保留情報を追加記憶する(上記ステップS452)。
また、ここでは、事前予告抽選にも偽事前予告抽選にも不当選であり、事前予告や偽事前予告は行われない。
続いて、主制御部300は、同図(c)に示すように、第1特図表示装置198を用いて、特図1の変動表示を開始するとともに、副制御部400に回転開始コマンドを送信する。これにより、副制御部400は、装飾図柄表示装置110を用いて、特図1変動遊技に基づく装飾図柄による変動表示を開始する。また、主制御部300は、第1特図保留ランプ199を用いて、保留していた特図1変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを消灯する。
また、同図(c)は、第2特図始動口128に入賞があった状態を示している。主制御部300は、特図1の変動表示中に、第2始動口センサにより第2特図始動口128の入球を検出した場合、保留している特図2変動遊技の数が4未満(ここでは0)であるため、上述の特図2当選乱数値と特図2図柄抽選乱数値を取得した後、これらの乱数値をRAM308に設けた第2の乱数値記憶領域のうちの第2特図変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に格納する(上記ステップS1201〜S1204)。また、上述の第2予告抽選乱数値も取得し、この乱数値もRAM308に設けた第2予告乱数値記憶領域に格納する(上記ステップS1203〜S1204)。さらに、主制御部300は、同図(c)に示すように、第2特図保留ランプ118を用いて、保留している特図2変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを点灯する。
続いて、主制御部300は、コマンド設定送信処理で一般コマンド特図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、送信情報記憶領域に、保留が増加した特図が特図2であることを示す情報を追加記憶する(上記ステップS1205〜S1206)。
主制御部300から特図保留増加コマンドを受信した副制御部400は、上述の特図保留増加処理を実行する。具体的には、副制御部400は、受信情報に特図2の保留増加情報が含まれている場合には、RAM408に設けた特図2用の保留情報記憶領域に、特図2保留情報を追加記憶する(上記ステップS453)。
また、同図(c)では、第1特図表示装置198による特図1の変動表示や、装飾図柄表示装置110による特図1変動遊技に基づく装飾図柄による変動表示が開始しているため、ここでの第2特図始動口128への入賞に基づく抽選は保留される。さらに、ここでも、事前予告抽選や偽事前予告抽選に不当選であり、事前予告や偽事前予告は行われない。
同図(d)は、第1特図始動口126にまた入賞があった状態を示している。主制御部300は、特図1の変動表示中に、第1始動口センサにより第1特図始動口126の(入球を検出した場合、保留している特図1変動遊技の数が4未満(ここでは0)であるため、上述の特図1当選乱数値と特図1図柄抽選乱数値を取得した後、これらの乱数値をRAM308に設けた第1の乱数値記憶領域のうちの特図1変動遊技の保留数に基づいて決定される記憶領域に格納する。また、上述の第1予告抽選乱数値も取得し、この乱数値もRAM308に設けた第1予告乱数値記憶領域に格納する(上記ステップS1103〜S1104)。さらに、主制御部300は、第1特図保留ランプ199を用いて、保留している特図1変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを点灯する。なお、同図(c)において保留した特図2変動遊技のその保留を表す第2特図保留ランプ118は点灯したままである。
続いて、主制御部300は、コマンド設定送信処理で一般コマンド特図保留増加設定処理を実行させるために、RAM308に設けた送信情報記憶領域に、特図保留増加を示す情報であるAHを送信情報(一般情報)として追加記憶するとともに、送信情報記憶領域に、保留が増加した特図が特図1であることを示す情報を追加記憶する(上記ステップ1105〜S1106)。
また、この例では、残り図柄確定回数が2である。主制御部300は、取得した特図1当選乱数値が第1特図始動口抽選データの数値範囲であり、かつ取得した特図1図柄抽選乱数値が移行判定乱数の数値範囲であり、さらに第1予告抽選乱数値が、2回の残り図柄確定回数に基づく図10(a)に示す所定の数値範囲(0〜64)に属し事前予告抽選に当選した。すなわち、非時短状態(普図低確率状態)において、同図(d)のタイミングで、第1特図始動口126に入賞したことに基づく事前予告の抽選に当選した。主制御部300は送信用情報として事前予告情報を上書き記憶し(ステップS1112)、これにより、副制御部400は、特図1用の保留情報記憶領域に、特図1保留情報を追加記憶するとともに、事前予告情報を追加記憶する(図18のステップS455)。
続いて、同図(e)に示すように、主制御部300は、同図(c)から開始してこれまで変動表示している、第1特図表示装置198による特図1の表示について停止表示を行うとともに、副制御部400に停止開始コマンドを送信する。これにより、副制御部400は、同じく同図(c)から開始してこれまで変動表示している、特図1変動遊技に基づく装飾図柄(装飾図柄表示装置110による表示)の停止表示を行う(この例では、外れに対応する装飾4−装飾3−装飾2の停止表示を行う。)
続いて、主制御部300は、保留している特図1変動遊技(この例では1回)と、特図2変動遊技(この例では1回)のうち、特図2変動遊技を優先し、特図2変動遊技を開始する。具体的には、主制御部300は、同図(f)に示すように、第2特図表示装置114を用いて、特図2の変動表示を行うとともに、副制御部400に回転開始コマンドを送信する。これにより、副制御部400は、装飾図柄表示装置110を用いて、第2特図変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示を行う。また、主制御部300は、第2特図保留ランプ118を用いて、保留していた第2特図変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを消灯する。
また、副制御部400は、同図(f)〜(h)に示すように、第2特図変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示中に、特図1用の保留情報記憶領域に記憶しておいた事前予告情報に基づいて、次回の特図1変動遊技が大当りであることを遊技者に期待させる事前予告を行う(すなわち、特図2変動遊技に基づく特図2および装飾図柄の変動表示中に、特図1変動遊技の大当りを示唆する予告を行う)。この例では、事前予告として、図20(a)に示すテーブルにおける残り図柄確定回数が2のキャラクタである姫のキャラクタの画像と、「アタリ?」という文字を装飾図柄表示装置110に表示している。図21(f)から開始してリーチ状態(同図(g))を経て変動表示している、特図2変動遊技に基づく装飾図柄(装飾図柄表示装置110による表示)が、同図(h)に示すように停止表示(この例では、外れに対応する装飾3−装飾2−装飾3の停止表示)するまで、この姫のキャラクタの画像を用いた事前予告は継続される。
続いて、主制御部300は、同図(i)に示すように、第1特図表示装置198を用いて、同図(d)から保留していた特図1変動遊技に基づく特図1の変動表示を開始するとともに、副制御部400に回転開始コマンドを送信する。これにより、副制御部400は、同図(i)〜(k)に示すように、装飾図柄表示装置110を用いて、特図1変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示を開始する。また、主制御部300は、第1特図保留ランプ199を用いて、保留していた特図1変動遊技の回数(この例では1回)に対応する数のランプを消灯する。
こうして開始された特図1変動遊技は、これまで姫のキャラクタの画像によって事前予告がなされていたものである。事前予告は、その事前予告を行った変動遊技に基づく変動表示が停止表示されるまで連続して表示される。ここでは、同図(h)において装飾図柄の停止表示が行われたことにより、残り図柄確定回数は2から1に減っている。残り図柄確定回数が2から1に減ると、同図(i)に示すように、図20(a)に示すテーブルにおける残り図柄確定回数が1のキャラクタである殿のキャラクタの画像と、「アタリ?」という文字が、事前予告として装飾図柄表示装置110に表示される。この殿のキャラクタの画像を用いた事前予告は、図21(i)から開始してリーチ状態(同図(k))を経て変動表示している、特図1変動遊技に基づく装飾図柄(装飾図柄表示装置110による表示)が、同図(m)に示すように停止表示(この例では、特別大当りに対応する装飾3−装飾3−装飾3の停止表示)する直前まで、連続して表示される。
図22は、本実施例のパチンコ機100が途中まで時短状態(普図高確率状態)である場合の入賞順変動の一例を示した図である。
ここでは、先に図21を用いて説明した非時短状態(普図低確率状態)である場合との違いについて説明する。なお、上記(A)〜(C)の前提条件はここでも同じである。
非時短状態(普図低確率状態)であった図21では、同図(d)のタイミングで第1特図始動口126に入賞したことに基づく事前予告の抽選に、残り図柄確定回数が2回である状態で当選している。時短状態(普図高確率状態)である図22に示す例でも、図22(d)のタイミングで第1特図始動口126に入賞したことに基づく事前予告の抽選に、残り図柄確定回数が2回である状態で当選している。しかしながら、時短状態(普図高確率状態)における第1特図始動口126への入賞であるため、事前予告情報がRAM308の送信情報記憶領域に記憶されずに、送信情報一時記憶領域に記憶される(図7に示すステップS1114)。このため、同図(f)から同図(h)にかけての特図2変動遊技では事前予告がなされていない。同図(h)において、特図2変動遊技の抽選結果が停止表示(外れに対応する装飾3−装飾2−装飾3の停止表示)されると、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数から1が減算され、この例では時短回数がちょうど0になり、時短フラグがオフ状態になる。その結果、図6に示す、主制御部タイマ割り込み処理におけるコマンド設定送信処理(ステップS217)において、送信情報一時記憶領域に記憶されていた事前予告情報が副制御部に送信され、図19に示す処理を経て、ここで初めて副制御部400は事前予告を開始する。この例でも、この時点では残り図柄確定回数が2から1に減っているため、図21に示す例と同じく、事前予告として、殿のキャラクタの画像と「アタリ?」という文字が、装飾図柄表示装置110に特別大当りに対応する装飾3−装飾3−装飾3の停止表示図柄が表示されるまで連続して表示される(図22(i)〜同図(k))。
続いて、従来のパチンコ機において、予告報知を行った場合の問題点について説明する。
ここで説明する従来のパチンコ機についての特徴を、以下にまとめて示す。
(1)特図1と特図2の2種類の特図がある。
(2)第2特図始動口の入賞に基づく特図2変動遊技の方が、第1特図始動口の入賞に基づく特図1変動遊技よりも優先して行われる。すなわち、第2特図始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、第1特図始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う。
(3)パチンコ機は、時短状態(普図高確率状態)と非時短状態(普図低確率状態)のうちのいずれか一方の状態をとる。
(4)大当り遊技が開始されると、パチンコ機は普図低確率状態になり、第2特図始動口は、相対的に入賞しにくい入賞困難状態になる。また、大当たり遊技終了時に時短状態(普図高確率状態)になると、特図1変動遊技の抽選回数と特図2変動遊技の抽選回数を合算した値が100回を越えるまで、その時短状態が維持される。
(5)特図1変動遊技の最大保留数は4であり、特図2変動遊技の最大保留数も4である。
(6)特図2の大当たりのほうが、特図1の大当たりよりも遊技者に付与する利益量の大きい大当たりが選択されやすい。
なお、上記(1)〜(6)についての特徴は、本実施例のパチンコ機100についても当てはまる特徴である。また、遊技者は、大当りを期待することができる事前予告が行われるパチンコ機か否か、および上記(1)〜(6)についても知っていることを前提にする。なお、本発明は必ずしも上記(1)〜(6)の特徴を備えていなくてもよい。
図23は、従来のパチンコ機において、時短(普図高確率)中に第1特図始動口への入賞に基づく事前予告を行った場合の例を示す図である。
図23には、a、b、c・・・といった順でxまで時間が進んだときの、a〜xの各タイミングにおける、特1用保留表示(第1特図保留ランプ)と特2用保留表示(第2特図保留ランプ)の状態が示されている。また、図23に示す黒丸は、事前予告がなされた保留を表し、ハッチングを施した丸は事前予告がなされなかった保留を表し、白丸は保留なしを表す。遊技者は、事前予告が行われることを知っており、事前予告がなされた保留を、特図1変動遊技の保留の中にも、特図2変動遊技の保留の中にも獲得しようとしている。すなわち、この図でわかりやすく言えば、遊技者は、特1用保留表示の黒丸の数を増やそうとするとともに特2用保留表示の黒丸の数も増やそうとしている。
遊技者は遊技球の、遊技領域への打ち込みを繰り返し(打ち出しを継続的に行い)、やがて、図23に示すように時短状態(普図高確率状態)が開始され、第2特図始動口が相対的に入賞しやすい入賞容易状態になる。遊技者は打ち出しを継続的に行い、特図1変動遊技の保留および特図2変動遊技の保留は徐々に貯まっていき(a〜g)、やがて特図1変動遊技の保留も特図2変動遊技の保留も最大保留数である4まで貯まる(h)。a〜hまでの間には1回も事前予告がなされず、この段階では、遊技者は、事前予告がなされた保留を一つも獲得しておらず、このことを認識している。こうなると、遊技者は止め打ちを実行する。すなわち、遊技者は、貯まった保留を一旦、総て消化させるため、遊技球の、遊技領域への打ち込みを行わなくなる(止め打ち)。上記(2)の前提から、特図2変動遊技の保留が特図1変動遊技の保留よりも優先して消化され(i〜j)、やがて、総ての保留が消化される(k)。保留消化中には、一度も大当りに当選していない。
遊技者は、総ての保留が消化されるまで止め打ちを継続し、総ての保留が消化されると、打ち出しを開始する(m)。やがて特図1変動遊技の保留も特図2変動遊技の保留も最大保留数である4まで再び貯まる(n)ものの、依然として1回も事前予告がなざれず、この段階でも、遊技者は、事前予告がなされた保留を一つも獲得しておらず、このことを認識している。そのため、遊技者は、再び止め打ちを実行し総ての保留を消化させる(o〜p)。ここでの保留消化中でも、一度も大当りに当選していない。
総ての保留が再び消化されると、遊技者は打ち出しを再開し(q)、とうとう、特図1変動遊技に関する事前予告がなされ、遊技者は、特図1変動遊技の保留の中に、事前予告がなされた保留を獲得し(r)、このことを認識する。
続いて遊技者は、特図2変動遊技の保留の中に、事前予告がなされた保留を獲得するため、打ち出しを継続する(s〜u)。ここで、第2特図始動口が入賞容易状態にあり、特図2変動遊技の保留が特図1変動遊技の保留よりも優先して消化されるため、4つまで貯まった特図2変動遊技の保留(s)は、一つ消化される(t)と、第2特図始動口への入賞が受け付けられて一つ追加される。このような、特図2変動遊技の保留が、一つ消化されると一つ追加されることを繰り返すうちに、ついに、特図2変動遊技に関する事前予告がなされ、遊技者は、特図2変動遊技の保留の中にも、事前予告がなされた保留を獲得し(u)、このことを認識する。これで、遊技者は、事前予告がなされた保留を、特図1変動遊技の保留の中にも、特図2変動遊技の保留の中にも獲得したことになる。
やがて、事前予告がなされた特図2変動遊技の抽選が行われ、大当りに当選して大当り遊技が行われる(v)。大当たり遊技が終了すると、ここでは時短状態になり、特図100回抽選分の普図高確率遊技状態で大当たりを獲得することができずに101回目以降から普図低確率状態になって、第2特図始動口への入賞は困難になる。こうなると、特図1変動遊技の保留が消化され始め、事前予告がなされた特図1変動遊技の抽選が行われ、大当りに当選して大当り遊技が再び開始される(x)。
以上説明した例では、保留8個分の変動を待つ、非常に長い止め打ちが2回(i〜kとo〜p)行われており、パチンコ機の稼働率が大幅に低下する。
すなわち、従来のパチンコ機では、遊技の開始・結果表示を単に行うだけでなく、遊技の途中に遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることが可能となったが、遊技の幅を拡げられるような機能を搭載しなければ遊技者にすぐに飽きられてしまうといった虞とは別に、複数の始動口を備えた遊技盤を備えた従来の遊技台で、前記複数の始動口のうち、第1の始動口または第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部(保留球記憶部)と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、所定の報知開始条件(図柄が変動中ではないなど)が成立した場合に、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果を報知する抽選結果報知手段(図柄変動手段)と、前記第2の始動口への入賞確率を、第1の入賞確率および該第1の入賞確率よりも高い第2の入賞確率のいずれかから選択する入賞確率選択手段(普図抽選確率選択手段)と、をさらに備え、前記抽選結果報知手段は、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行うように制御した遊技台に、前記所定の報知開始条件が成立する前に、前記抽選結果が特定の結果であることを示唆する予告報知を所定の予告確率で行うように制御する予告報知制御手段と、を単に追加しただけでは、遊技者に止め打ち遊技をされてしまい、稼動が低下してしまう虞があるという問題があった。
すなわち、予告報知を行うことで、効果的に遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を高めることが可能となるが、前記入賞確率選択手段が前記第2の入賞確率を選択している場合の前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記入賞確率選択手段が前記第1の入賞確率を選択している場合の前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知よりも、同等または高い予告確率で行うように制御すると、予告報知演出により遊技者の次回変動以降の大当たりに対する期待感を煽り、遊技者の興趣を高めることが可能となるが、第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶させた後に、第1の始動口による予告報知が行われなかった場合は記憶された所定の個数の入賞の記憶を減らすために止め打ちを行い、再び所定の個数まで記憶させ、を繰り返すことで第1の始動口による予告報知が行われたことを確認してから、第2の始動口による大当たりを得るために止め打ち遊技を終了することで、止め打ちを行わない場合よりも大当たりを1回以上多く獲得可能となり、そのために止め打ち遊技を行う場合があった。
そこで、本実施例のパチンコ機100では、このような問題点を解決し、遊技の興趣を損なわせず、かつ、パチンコ機100の稼動の低下を防止することを目的とするものである。
なお、図23において遊技者が特図1変動遊技で大当たりを取得した場合に特図2変動遊技でも大当たりを取得しようと遊技する理由として、特図1変動遊技での大当たりにより入賞容易状態が終了してしまうことも挙げられる。これは、本実施例においても同様であり、特図1変動遊技での大当たりにより、そのときの入賞容易状態は終了し、その大当たりが時短付大当たりであれば時短状態となり、その大当たりが時短付大当たりでなければ非時短状態となる。しかし、本実施例においては報知を適切に行うことにより、遊技者の遊技の興趣を低下させることを防止しつつ、大当たりを2回取得するための止め打ちを防止することで遊技店の稼動の低下および遊技者の止め打ち遊技による遊技の進行の遅延によるイラつきを防止することができる。なお、言うまでもなく、特図2変動遊技での大当たりにおいても入賞容易状態は終了してしまう。
ここで、本実施例のパチンコ機100において、時短付き大当たりに当選し、時短(普図高確率)中に第1特図始動口へ入賞があった場合について説明する。
図24は、本実施例のパチンコ機100において、時短(普図高確率)中に第1特図始動口へ入賞があった場合の例を示す図である。
図24では左から右に向かって時間が経過していく。この例では、時短付き大当たりに当選し、大当たり遊技が行われ、その大当たり遊技終了時にパチンコ機100は時短状態になる。すなわち、上述した(1)〜(6)の特徴うちの(4)の特徴である、大当たり遊技終了時に時短状態(普図高確率状態)になると、特図1変動遊技の抽選回数と特図2変動遊技の抽選回数を合算した値が100回を越えるまで、その時短状態が維持される。時短状態(普図高確率状態)中には、まず、第2特図始動口128に入賞(a)があり、図8の偽事前予告抽選(ステップS1213)に当選する。本実施例では、第2特図始動口128への入賞に基づく特図変動遊技の抽選結果に対する事前予告は、時短状態(普図高確率状態)であろうと非時短状態(普図低確率状態)であろうと行う。こうすることで、時短中に特図1変動遊技に加えてさらに特図2変動遊技の抽選結果についても予告報知が行われないことで時短中に予告報知が一切行われず遊技者の遊技の興趣が低下してしまうといったことを防止することができる。主制御部300は、送信情報記憶領域にその偽事前予告情報を上書き記憶させ、図6のステップS217においてその偽事前予告情報は副制御部400に送信される。この結果、装飾図柄表示装置110では予告報知がなされる。次に、第1特図始動口126に2回続けて入賞(b),(c)があり、最初の1回は図7の偽事前予告抽選(ステップS1115)に当選し、後の1回は図7の事前予告抽選(ステップS1110)に当選する。しかしながら、偽事前予告情報や事前予告情報は、RAM308の送信情報記憶領域に記憶されずに、送信情報一時記憶領域に記憶されるに留まり、この時点では、副制御部400に送信されない。
やがて、特図1変動遊技の抽選回数と特図2変動遊技の抽選回数を合算した値が100回を越えると、パチンコ機100は非時短状態(普図低確率状態)へ移行し、送信情報一時記憶領域に記憶されていた、入賞(b)に基づく偽事前予告情報や入賞(c)に基づく事前予告情報は、副制御部400に送信される。この結果、ここで、装飾図柄表示装置110では入賞(b)に基づく予告報知や入賞(c)に基づく予告報知がなされる。さらに、図24に示す例では、非時短状態(普図低確率状態)へ移行し、ここでもまた第1特図始動口126に入賞(d)があり、図7の偽事前予告抽選(ステップS1115)に当選する。非時短状態へ移行してからの第1特図始動口126への入賞では、第2特図始動口128への入賞と同じく、主制御部300は、送信情報記憶領域にその偽事前予告情報を上書き記憶させ、図6のステップS217においてその偽事前予告情報は副制御部400に送信される。この結果、装飾図柄表示装置110では予告報知がなされる。
続いて、本実施例の変形例についていくつか説明する。以下の変形例の説明において、上述の実施例の説明中で用いた構成要素とおなじ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明する。
図25は、本実施例の第1変形例における入賞順変動の一例を示した図である。
図25(a)は、主制御部300が、特図1表示装置198を用いて特図1の停止表示を行うとともに、特図2表示装置114を用いて特図2の停止表示を行い、副制御部400が、装飾図柄表示装置110を用いて装飾図柄の停止表示(この例では、外れに対応する装飾2−装飾3−装飾4の停止表示)を行っている状態を示している。また、同図(a)は、時短状態(普図高確率状態)であり、RAM308に設けられた時短回数記憶部の回数は98回である。この第1変形例では、装飾図柄表示装置110に、RAM308に設けられた時短回数記憶部の回数が表示される。さらに、同図(a)のタイミングで第2特図始動口128への入賞があり、図8の偽事前予告抽選(ステップS1213)に当選した。主制御部300は、特図1保留ランプ199を用いて、保留している特図1変動遊技の回数(この例では0回)を表示するとともに、特図2保留ランプ118を用いて、保留している特図2変動遊技の回数(この例では2回)を表示している。
この第1変形例でも、第2特図始動口128の入賞に基づく特図2変動遊技の方が、第1特図始動口126の入賞に基づく特図1変動遊技よりも優先して行われる。このため、同図(a)では、特図2変動遊技の抽選が行われ、同図(b)において、特図2変動遊技が開始される。同図(b)に示す装飾図柄表示装置110には、1減算された時短回数記憶部の回数(97回)が示されている。また、同図(a)のタイミングで第2特図始動口128へ入賞したことに基づく偽事前予告(姫のキャラクタの画像と「アタリ?」という文字)が、同図(b)において開始される。この偽事前予告は、同図(b)で開始した特図2変動遊技が、リーチ状態(同図(g))を経て終了する(同図(h))まで表示され続ける。さらに、同図(b)のタイミングで第1特図始動口126への入賞があったが、ここでは図7の事前予告抽選(ステップS1113)にも偽事前予告抽選(ステップS1118)にも当選しなかった。
同図(c)のタイミングでも、同図(d)のタイミングでも、第1特図始動口126への入賞があったが、ここでも、双方ともに図7の事前予告抽選(ステップS1113)にも偽事前予告抽選(ステップS1118)にも当選しなかった。
同図(e)のタイミング、同図(f)のタイミング、および同図(g)のタイミングではそれぞれ、第2特図始動口128への入賞があったが、いずれも図8の事前予告抽選(ステップS1210)にも偽事前予告抽選(ステップS1213)にも当選しなかった。
同図(h)のタイミングでは、第1特図始動口126への入賞があり、ここでは、図7の偽事前予告抽選(ステップS1118)に当選した。また、同図(h)では、特図2変動遊技に基づく装飾図柄の変動が停止し、外れに対応する装飾3−装飾2−装飾3の図柄の組み合わせが装飾図柄表示装置110に表示されている。さらに、同図(h)に示す特図1保留ランプ199も特図2保留ランプ118も4つずつ点灯しており、特図1変動遊技保留数も特図2変動遊技保留数もともに4回であることが報知されている。図25に示すこれまでの例のように、特図1変動遊技の保留が4つまで貯まると、事前予告あるいは偽事前予告に当選している可能性が高まる。この第1変形例でも、特図1変動遊技の抽選結果に対する予告報知は、時短状態ではなされないが、副制御部400には特図保留増加コマンドが第1特図始動口126への入賞がある度に送られており、副制御部400は、特図1変動遊技の保留数をカウントしている。
同図(h)の状態から特図変動遊技が繰り返され、同図(i)では、RAM308に設けられた時短回数記憶部の回数は3回までに減っている。この同図(i)の状態では、特図1変動遊技の保留数は4つであり、特図2変動遊技の保留数は3つである。第1変形例の主制御部300は、RAM308に設けられた時短回数記憶部の回数が3回までに減ると、副制御部400に演出コマンドを送信する。副制御部400は、この演出コマンドに従って演出制御を行う。ここでの副制御部400による演出制御では、同図(i)に示すように、まず、時短残り回数が3回の状態では、装飾図柄表示部110に、殿のキャラクタの画像と、「手紙が届いているよ おひめさま」という吹き出しを表示する。次いで、時短残り回数が2回になると、同図(j)に示すように、装飾図柄表示部110に、姫のキャラクタの画像と、同図(i)の殿のキャラクタの吹き出しに答える「手紙?誰かしら 期待してしまうわね」という吹き出しを表示する。時短残り回数が最後の1回になると、同図(k)に示すように、姫のキャラクタの画像と、同図(j)の姫のキャラクタの吹き出しに続く「こ・・・これは!?」という吹き出しを表示する。副制御部400は、時短終了後に、事前予告や偽事前予告がなされるか否かはこの時点ではわからず、以上説明した演出制御は、時短終了後に事前予告や偽事前予告がなされるか否かに関係なく、時短終了前に副制御部400によって必ず行われる演出制御である。なお、演出制御を必ず行わずに、抽選によって演出制御を行うか否かを決定してもよい。また、特図2変動遊技の抽選結果に対する予告報知を行っている場合には、この演出制御を行わなくてもよい。
やがて、同図(m)に示すように、同図(k)で変動していた装飾図柄が停止し、ここでは外れに対応する装飾3−装飾2−装飾3の図柄の組み合わせが装飾図柄表示装置110に表示される。この同図(m)に示す状態では、特図1変動遊技の保留数は4つであり、特図2変動遊技の保留数は1つである。装飾図柄が停止表示すると、特図2変動遊技の抽選が行われ、時短残り回数が0回になって、副制御部400には、RAM308の送信情報一時記憶領域に記憶されている事前予告情報や偽事前予告情報が、図6のコマンド設定送信処理(ステップS217)において送信される。
図26は、図25に示す例の続きであって、特図1変動遊技の最後の保留に事前予告情報があった場合の例を示す図である。
特図2変動遊技の抽選が行われ、特図2変動遊技が開始されると、副制御部400は、特図1変動遊技の最後(4つ目)の保留の事前予告情報に基づいて予告報知を開始する。まず、図26(a)〜(d)に示す特図2変動遊技中には、同図(a)に示すように、装飾図柄表示部110に「運動会のお知らせ」という文字を表示し、次に、同図(b)に示すように、姫のキャラクタの画像と、「手紙は、運動会のお知らせだったわ!」という吹き出しを表示する。続いて、同図(c)に示すように、姫のキャラクタの画像と、「お殿様、参加して!」という吹き出しを表示し、装飾図柄の変動が停止すると同時に、同図(d)に示すように、殿のキャラクタの画像と、「了解しました。」という吹き出しを表示する。同図(a)に示す「運動会のお知らせ」という文字表示から同図(d)に示すよう殿のキャラクタ画像表示までの一連の表示が、予告報知に相当する。副制御部400の演出制御による、図25(i)〜(m)に示した演出は、予告報知に相当するこの一連の表示(図26(a)〜(d))につながる演出であり、予告報知がなされることを遊技者に期待させる演出であると言える。図25(i)〜(m)に示した演出を行うことで、連続予告演出を遊技者に長時間行うことができ、好ましい。このような演出を行う副制御部400が、本発明にいう演出手段の一例に相当する。
続いて、副制御部400は、最初に保留した特図1変動遊技に基づいて装飾図柄の変動表示を開始するタイミングで、RAM408に設けられた予告カウンタを参照して残り図柄確定回数(ここでは4回)を取得する。そして、図20(b)に示す連続予告シナリオテーブルから、残り図柄確定回数が4回に対応する連続予告シナリオの場面である「商人リード」を取得し、図26(e)に示すような商人リードの場面(悪代官、商人、殿の3つのキャラクタのうち商人が徒競争でリードしている場面)を、特図1変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示中および変動停止時(同図(f))に装飾図柄表示装置110に表示する。また、予告カウンタの値を一つデクリメントする。
次に、副制御部400は、2番目に保留した特図1変動遊技に基づいて装飾図柄の変動表示を開始するタイミングで、予告カウンタを参照して残り図柄確定回数(ここでは3回)を取得する。そして、上記連続予告シナリオテーブルから、残り図柄確定回数が3回に対応する連続予告シナリオの場面である「殿追い上げ」を取得し、図26(g)に示すような殿リードの場面(悪代官、商人、殿の3つのキャラクタのうち殿が徒競争で追い上げている場面)を、特図1変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示中および変動停止時(同図(h))に装飾図柄表示装置110に表示する。また、予告カウンタの値を一つデクリメントする。
続いて、副制御部400は、3番目に保留した特図1変動遊技に基づいて装飾図柄の変動表示を開始するタイミングで、予告カウンタを参照して残り図柄確定回数(ここでは2回)を取得する。そして、上記連続予告シナリオテーブルから、残り図柄確定回数が2回に対応する連続予告シナリオの場面である「殿リード」を取得し、図26(i)に示すような殿リードの場面(悪代官、商人、殿の3つのキャラクタのうち殿が徒競争でリードしている場面)を、特図1変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示中および変動停止時(同図(j))に装飾図柄表示装置110に表示する。また、予告カウンタの値を一つデクリメントする。
次いで、副制御部400は、最後に保留した特図1変動遊技(特別大当りに当選した特図1変動遊技)に基づいて装飾図柄の変動表示を開始するタイミングで、予告カウンタを参照して残り図柄確定回数(ここでは1回)を取得する。上記連続予告シナリオテーブルから、残り図柄確定回数が1回に対応する連続予告シナリオの場面である「殿勝利」を取得し、図26(k)に示すような殿勝利の場面(悪代官、商人、殿の3つのキャラクタのうち殿が徒競争で勝利した場面)を、本発明にいう予告情報の一例として、特図1変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示中に装飾図柄表示装置110に表示する。また、副制御部400は、最後に保留した特図1変動遊技では、特別大当りに対応する装飾図柄の組み合わせ(この例では、装飾3−装飾3−装飾3)の停止表示を行うとともに、姫のキャラクタの画像と「やったね!」という吹き出しも表示する。なお、副制御部400は、その他の特図変動遊技では、外れに対応する装飾図柄の組み合わせの停止表示を行う。
図27は、図25に示す例の続きであって、特図1変動遊技の最後の保留に偽事前予告情報があった場合の例を示す図である。
ここでは、図26に示す、特図1変動遊技の最後の保留に事前予告情報があった場合の例との違いについて説明する。図27(a)〜(j)は、図26(a)〜(j)と同じであり、図27に示す例では、最後に保留した特図1変動遊技(特別大当りに当選した特図1変動遊技)における予稿報知態様が図26に示す例とは異なる。すなわち、偽事前予告情報であった場合には、副制御部400は、図27(k)に示すような殿敗北の場面(悪代官、商人、殿の3つのキャラクタのうち悪代官が徒競争で勝利した場面)を、特図1変動遊技に基づく装飾図柄の変動表示中に装飾図柄表示装置110に表示する。なお、図27(k)に示す殿が敗北する場面であっても、本発明にいう予告情報の一例に相当する。また、副制御部400は、最後に保留した特図1変動遊技では、はずれに対応する装飾図柄の組み合わせ(この例では、装飾3−装飾0−装飾3)の停止表示を行うとともに、姫のキャラクタの画像と「残念・・・」という吹き出しも表示する。
図28は、図25に示す例の続きであって、特図1変動遊技の4つの保留いずれにも事前予告情報も偽事前予告情報もなかった場合の例を示す図である。
ここでも、図26や図27に示す、特図1変動遊技の最後の保留に事前予告情報や偽事前予告情報があった場合の例との違いについて説明する。
特図2変動遊技の抽選が行われ、特図2変動遊技が開始されると、副制御部400は、演出制御を開始する。図28(a)〜(d)に示す特図2変動遊技中では、同図(a)に示すように、装飾図柄表示部110に「予言書 連続演出に発展しません」という文字を表示し、次に、同図(b)に示すように、姫のキャラクタの画像と、「手紙は予言書だった」という吹き出しを表示する。続いて、同図(c)に示すように、姫のキャラクタの画像と、「連続演出には発展しないようね」という吹き出しを表示し、装飾図柄の変動が停止すると同時に、同図(d)に示すように、姫のキャラクタの画像と、「残念ね・・・」という吹き出しを表示する。
続いて、最初に保留した特図1変動遊技が開始されるが、副制御部は、予告報知を行わず、装飾図柄表示装置110では、同図(e)に示すような装飾図柄の変動表示が行われた後、同図(f)に示すような、はずれに対応する装飾図柄の組み合わせ(この例では、装飾4−装飾3−装飾4)の停止表示が行われる。その後、同様にして、2番目以降に保留した特図1変動遊技が行われる。
続いて、時短付きとなる大当たり乱数を取得した後も予告報知を行うことの問題点につき図29と図30を用いて説明する。
図29は、時短付きとなる大当たり乱数を取得した後に、もう一つ別の大当たりがあることを予告報知した場合の例を示す図である。
この図29には、a、b、c・・・といった順でtまで時間が進んだときの、a〜tの各タイミングにおける、特1用保留表示(第1特図保留ランプ)と特2用保留表示(第2特図保留ランプ)の状態が示されている。また、図29に示す黒丸は、事前予告がなされた保留を表し、細かい目のハッチングを施した丸は外れではあるが遊技者を高揚させるために偽事前予告がなされた保留を表し、粗い目のハッチングを施した丸は、事前予告も偽事前予告がなされない外れの保留を表し、白丸は保留なしを表す。遊技者は、事前予告が行われることを知っている。
遊技者は、普図低確率状態である通常遊技状態において、遊技球の、遊技領域への打ち込みを繰り返し(打ち出しを継続的に行い)、特図1変動遊技の保留は貯まったり消化されたりを繰り返す(a〜g)。なお、普図低確率状態であるために、第2特図始動口への入賞はなく、特図2変動遊技の保留は一向に貯まらない。やがて、特図1変動遊技の抽選結果に対する事前予告がなされたり(h)、偽事前予告がなされたり(j)しながら、さらに打ち出しは継続される。
しばらくして、特図1変動遊技の抽選結果に対する事前予告がなされ(k)、続いて、もう一度、特図1変動遊技の抽選結果に対する事前予告がなされる(m)。(k)で行う事前予告は後述する(n)で行われる大当たりの事前予告であり、(m)で行う事前予告は(n)の大当たり終了後でも保留されている大当たりの事前予告である。この(m)で行われる事前予告の一例としては、キャラクタの画像と、「大当たり終了後にまたすぐに大当たりが当たるよ!」などの吹き出しとが装飾図柄表示装置110に表示される。そして、先の事前予告(k)がなされた特図1変動遊技の抽選が行われ大当たり遊技が開始され(n)、その大当たり遊技終了時に時短状態(普図高確率状態)になる(o)。ここで、遊技者は、2回の事前予告(kとm)を見ているため、時短状態になった直後の(p)のタイミングで、特図1変動遊技に大当たりになる保留がまだ1つ存在していることを把握している。そこで、遊技者は、止め打ちを行わずに、特図2変動遊技の保留にも、大当たりになる保留を獲得しようとして、打ち出しをさらに継続的に行う(q〜t)。なお、特図2変動遊技は、特図1変動遊技よりも優先的に行われるため、特図2変動遊技の保留が4つ貯まっても(s→t)消化され、遊技者は、打ち出しを継続的に行う。
このように、時短付きとなる大当たり乱数を取得した後も予告報知を行い、そこで、もう一つ別の大当たりの予告報知が行われれば、止め打ちをされずに済む。しかしながら、もう一つ別の大当たりの予告報知が行われなかった場合には問題が生じる。
図30は、時短付きとなる大当たり乱数を取得した後に、予告報知がなされなかった場合の例を図29と同様にして示す図である。
この図30の例では、特図1変動遊技の抽選結果に対する事前予告が(k)のタイミングで1回だけなされた後に、大当たり遊技が開始され(n)、その大当たり遊技終了時に時短状態(普図高確率状態)になる(o)。すなわち、(m)のタイミングでは、事前予告が行われない。遊技者は、事前予告がなされた後、大当たり遊技前であっても、図29に示す例のように、さらに事前予告がなされる場合があることを知っている。したがって、遊技者は、時短状態になった直後の(p)のタイミングで、特図1変動遊技に大当たりになる保留がないことを把握している。そこで、この場合には遊技者は、特図1変動遊技の保留が4つ貯まると、遊技球の発射を一定期間行わず、貯まった保留を一旦、消化させようとする。すなわち、いわゆる止め打ちを行い、特図1変動遊技の保留を消化し(p〜s)、まずは、特図1変動遊技の保留に、大当たりになる保留を獲得し、次いで、特図2変動遊技の保留にも、大当たりになる保留を獲得しようとする。これは、図29の(m)のように、時短状態となる前に、時短状態となった後の特図1変動遊技の保留に対する事前予告を行うようにすると、図30の(m)のように、時短状態となる前に、時短状態となった後の特図1変動遊技の保留に対する事前予告が行われなかった場合に、遊技者は、大当たり終了後の時短状態となった際に特図1変動遊技の保留に大当たりがないと判断することができ、大当たりのない特図1変動遊技の保留を止め打ちを行うことによりいったん消化して(図30(p)〜(s))、再び保留を増加させようとする(図30(t)移行)。ここで消化して新たに保留した(t)以降の保留については、図29(m)および図30(m)の際にどちらも事前予告を行わないようにすると、少なくとも特図1変動遊技の大当たりが特図2変動遊技の大当たりよりも有利な大当たりとなりやすいように設けられていない限り、遊技時間の効率化の観点から遊技者は止め打ちをせず、保留を消化しないようにする。しかし、図29(m)および図30(m)の際に事前予告を行うようにすると、図30(m)で事前予告が行われなかった場合に、図30(p)時点での特図1の保留は大当たりでない可能性が高いと判断できるため、ベースが上がっている入賞容易状態で少しでも多くの大当たり抽選を受けようと特図1変動遊技の保留を消化して特図1変動遊技の保留を貯めようとすると考えられる。なお、時短中に第1特図始動口126に入賞した場合は時短終了後または大当たり終了後で時短がない場合に事前予告されるようにしている。
なお、この例では、(w)のタイミングで特図1変動遊技の保留に、大当たりになる保留を獲得したため、止め打ちをすることで、止め打ちをしない場合よりも遊技者は利益を得ている。
このように、時短付きとなる大当たり乱数を取得した後も予告報知を行うと、止め打ちをされる恐れがあり、パチンコ機の稼働率が低下する。
以上のことを踏まえた上で、本実施例の第2変形例について説明する。図31は、本実施例の第2変形例における入賞順変動の一例を示した図である。
図31では左から右に向かって時間が経過していく。この例では、まず、普図低確率状態である通常遊技中に、第1特図始動口126に入賞(a)があり、図7の事前予告抽選(ステップS1110)に当選し、RAM308の送信情報記憶領域に事前予告情報を追加記憶する(ステップS1113)。この結果、図6のステップS217において、その事前予告情報が副制御部400に送信される。また、この第2変形例では、図7のステップS1108およびステップS1109の先読みに加えて、ステップS1113の実行後に、特図1図柄抽選乱数値が時短移行ありの数値範囲内かについての先読みも行う。その結果、特図1変動遊技の抽選前に、時短付き特別大当たりに当選しているか否かが判明する。第2変形例では、時短付き特別大当たりに当選していることが判明すると、大当たり遊技の終了時に開始される時短状態が終了するまで、普図低確率状態であっても、事前予告情報や偽事前予告情報をRAM308の送信情報一時記憶部に記憶させる。したがって、普図低確率状態である通常遊技中に、再び、第1特図始動口126に入賞(b)があり、図7の偽事前予告抽選(ステップS1115)に当選しても、その偽事前予告の情報は送信情報一時記憶部に記憶され、この時点では副制御部400に送信されない。
この第2変形例では、図7に示すステップS1112の時短フラグがオフか否かの判定に代えて、時短フラグがオフ、かつ大当たり遊技中ではなく、かつ特図1の保留に時短付き特別大当たりがないか否かの判定が行われ、時短フラグがオフ、かつ大当たり遊技中ではなく、かつ特図1の保留に時短付き特別大当たりがなければ、RAM308の送信情報記憶領域に事前予告情報を追加記憶するステップS1113に進み、そうでなければRAM308の送信情報一時記憶領域に事前予告情報を追加記憶するステップS1114に進むことになる。このことは、偽事前予告のステップS1117についても同様である。また、主制御部300のRAM308に時短当選フラグを用意しておき、特図1変動遊技の抽選前に先読みによって、時短付き特別大当たりに当選していることが判明すると、その時短当選フラグをオンにする。この時短当選フラグがオンの間は、RAM308の送信情報一時記憶領域に事前予告情報や偽事前予告情報を追加記憶し、時短終了時にその時短当選フラグをオフにしてもよい。
その後、特図1変動遊技の抽選により、時短付き特別大当たりに当選し、大当たり遊技が開始される。この第2変形例でも、大当たり遊技中には、パチンコ機100は普図低確率状態である。しかしながら、上述の如く、この大当たり遊技の終了時に開始される時短状態が終了するまでは、普図低確率状態であっても、事前予告情報や偽事前予告情報をRAM308の送信情報一時記憶部に記憶されるため、大当たり遊技中に、第1特図始動口126に入賞(c)があり、図7の偽事前予告抽選(ステップS1115)に当選しても、その偽事前予告の情報は、この時点では副制御部400に送信されない。
やがて、大当たり遊技が終了し、時短付きであったことから、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回がセットされ、時短状態(普図高確率状態)になる。この時短状態中に、第1特図始動口126に入賞(d)があり、図7の偽事前予告抽選(ステップS1115)に当選しても、その偽事前予告の情報は、この時点では副制御部400に送信されない。特図1変動遊技の抽選回数と特図2変動遊技の抽選回数を合算した値が100回に達すると、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が0になり、普図低確率状態である通常遊技中に戻る。この時短回数記憶部に記憶された時短回数が0になることが、本発明にいう所定条件が満たされることの一例に相当する。通常遊技中に戻ると同時に、送信情報一時記憶領域に記憶されていた、入賞(b)〜(d)に基づく偽事前予告情報が、副制御部400に送信される。また、ここでの普図低確率状態である通常遊技中に、第1特図始動口126に入賞(e)があり、図7の偽事前予告抽選(ステップS1115)に当選すると、RAM308の送信情報記憶領域に偽事前予告情報が追加記憶され(ステップS1113)、その偽事前予告情報は副制御部400に送信される。
以上説明した第2変形例では、時短状態における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1変動遊技の抽選結果に対する予告報知を行う条件には、普図低確率状態である通常遊技状態に移行したことと、大当たり遊技中ではないこと、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が0になることの3つが含まれる。一方、普図低確率状態である通常遊技状態における第1特図始動口126への入賞に基づく特図1変動遊技の抽選結果に対する予告報知を行う条件には、大当たり遊技中ではないことと、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が0になることの2つが含まれる。この第2変形例では、時短付き特別大当たりに当選していることが抽選前の先読みによって判明してから、その時短が終了するまでの間は、予告報知を行わないため、遊技者に止め打ちを抑えることができる場合がある。
なお、送信用情報一時記憶領域に記憶している情報の出力は、時短フラグがオフで、かつ遊技状態が大当たり遊技状態でないことに基づいてコマンドデータに設定するようにしてもよい。また、コマンド設定送信処理で行うようにしたが、これに限られず、たとえば特図2状態更新処理で時短フラグをオフした際に判定するようにしてもよい。
また、本実施例では、送信情報一時記憶領域に記憶させておくことで、予告報知をするための乱数の読み出しを時短終了後に改めて行う必要がないようにしたが、時短終了後に改めて行うようにしてもよい。
また、本実施例では、時短中に第2特図始動口128への入賞があった場合には、予告報知を行うようにしたが、時短中に第2特図始動口128への入賞があった場合であっても、第1特図始動口126への入賞と同様に、時短終了後に予告報知をするようにしてもよい。
また、本実施例でいう予告報知とは、保留記憶している乱数を先読みし、該先読み結果に基づいて設定される演出データによる予告報知を示す場合がある。
また、予告報知決定手段は前記抽選結果報知手段が抽選結果の報知を開始する前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、前記予告報知を行うか否かについて、該判定の結果に基づいて決定してもよい。
また、入賞容易状態から入賞困難時様態に遊技状態が変更してから(予告報知を行う条件が成立した場合に)所定の特図変動回数の間は、予告報知を実行しやすいようにしてもよい。具体的には、時短中に第1特図始動口に入賞した保留に対する予告報知の実行確率は、時短中以外で第1特図始動口に入賞した保留に対する予告報知の実行確率よりも低くなるようにしてもよく、または高くなるようにしてもよい。また、入賞容易状態から入賞困難時様態に遊技状態が変更してから(予告報知を行う条件が成立した場合に)所定の特図変動回数の間は、偽予告報知を実行しやすいようにしてもよい。具体的には、時短中に第1特図始動口に入賞した保留に対する偽予告報知の実行確率は、時短中以外で第1特図始動口に入賞した保留に対する偽予告報知の実行確率よりも低くなるようにしてもよい。また、反対に高くなるようにしてもよい。ここで所定の特図変動回数とは、固定的な特図変動回数でもよいが、時短中に第1特図始動口に入賞し、時短終了まで抽選結果の報知が行われなかったものの入賞数に基づいて決定されてもよい。
また、入賞時ではなく特図変動開始時に保留されている抽選用乱数を先読みし、該先読み結果に関する情報を副制御部に出力し、副制御部は該先読み結果に関する情報に基づいて予告報知を実行するようにしてもよい。
また、保留されている抽選用乱数が抽選された場合の抽選結果(時短つき大当たり、小当たり、はずれなど)を先読みし、先に判定した該抽選結果の情報を副制御部に出力するようにしてもよい。なお、特図変動開始時の抽選に用いる抽選テーブルと先読みの際の抽選に用いる抽選テーブルは同一の抽選テーブルであってもよい。
また、時短中に特図1変動遊技を行う場合は、時短中以外の特図1変動遊技を行う場合よりも擬似連続変動が選択されやすく、該擬似連続変動の擬似変動毎に関連した演出を行うようにしてもよい。ここで、擬似連続変動とは1回の図柄変動で複数回の図柄変動があったかのように見せかける図柄変動のことで、具体的には図柄変動内で変動停止に見せかけた擬似変動停止、確定表示に見せかけた擬似確定表示および変動開始に見せかけた図柄変動開始を行うものである。時短中の特図1変動遊技に対しては複数の特図1変動遊技にまたがって行われる連続予告が行われない代わりに、複数の変動があったかのように見せかける擬似連続内で連続予告を行うようにし、遊技者の時短中の第1特図始動口への入賞に対する遊技の興趣を低下させないようにする。
また、入賞困難状態は入賞が不可能に設けられていてもよい。具体的には、普図当選確率を0%にしてもよい。特図1変動遊技の連続予告中に特図2変動遊技が割り込んで大当たりとなってしまうことを防止するためである。
また、遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて乱数を取得し、遊技者に付与する利益量の抽選を該乱数を用いて行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選手段が取得した乱数についての判定を行い、該抽選の結果が遊技者にとって有利な結果であることを該遊技者に期待させる予告報知を行うか否かについて、該判定の結果に基づいて決定する予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備えてもよい。
また、大当たりが終了して通常遊技状態から時短状態に以降する場合でもすぐに時短状態に移行しない場合がある。たとえば、大当たり中に普図の抽選結果の報知が所定の変動時間(たとえば30秒)で行われ、その最中に大当たりが終了した場合には該普図の抽選結果の報知が終わった後で入賞容易状態として普図高確率状態、短い変動時間、開放回数の増加または開放時間の増加となるようにすると、すぐには第2特図始動口は入賞容易状態とはならない。この間に行われる第1特図始動口の入賞に対する予告報知は実行されないようにしてもよく、また実行されるようにしてもよい。また、偽予告報知は実行されるようにし、予告報知は実行されないようにしてもよい。また予告報知は実行されるようにし、偽予告報知は実行されないようにしてもよく、偽予告報知は実行されるようにし予告報知は実行されないようにしてもよい。なお、「入賞容易状態から入賞困難時様態に遊技状態が変更してから(予告報知を行う条件が成立した場合に)所定の特図変動回数の間」は次の文言に置き換えてもよい。すなわち、「大当たりの最終ラウンドの大入賞口内残留数監視時間経過から、特図変動開始まで」、「特図が時短継続回数の変動を終了してから、該変動の停止前に開始した電チューの作動が終了するまで」、「特図が時短継続回数の変動を終了してから、該変動の停止前に開始した電チューの作動が終了するまで」または「大当たりとなる図柄の変動停止の開始から、大当たり開始まで」に置き換えもてよい。ここで、「大入賞口内残留数監視時間経過から、特図変動開始まで」とは、たとえば大当たり終了から特図変動開始までの特定の処理時間またはウエイト時間のことを指す。「特図が時短継続回数の変動を終了してから、該変動の停止前に監視した電チューの作動が終了するまで」とは、たとえば特図変動が所定の回数行われたことにより時短が終了した場合の、所定回数の特図変動が終了してから、終了前の最後に開始した普図の図柄変動の終了までの時間および普図が当たった場合は電チューの開放動作が終了までの時間を指す。「大当たりとなる図柄の変動停止の開始から、大当たり開始まで」とは、たとえば大当たりとなる図柄が変動停止してから、大入賞口の開放動作を開始するまでの間を指す。
また、所定の回数の時短内に遊技者の利益度が異なる複数の時短状態を設けてもよい。たとえば、100回までの時短があり、普図高確率状態は100回まで継続するが、特図変動時間は96回転目までは第2の特図変動時間よりも第1の特図変動時間を抽選しやすく、96回転目から100回転目までは第1の特図変動時間よりも第2の特図変動時間を抽選しやすいようにしてもよい。そして、96回転目移行の第2の特図変動時間では100回転目以降に行われうる特図1の連続予告演出のための演出を行うようにしてもよい。このようにすることで、時短終了時の特図1の連続予告演出の期待感を効果的に煽ることができる。
また、入賞容易状態には第1の入賞容易状態と、第1の入賞容易状態より入賞しやすい第2の入賞容易状態とがあってもよい。たとえば、第1の普図高確率状態と第2の普図高確率状態を設けてもよい。この場合に、第1の入賞容易状態と第2の入賞容易状態とで連続予告が行われる確率を異ならせるようにしてもよい。また、連続予告の予告回数を異ならせてもよい。また、第1の変動時間と第1の変動時間よりも長い第2の変動時間を設け、第1の入賞容易状態では、第2の入賞容易状態よりもいずれか一方の変動時間を選択しやすいようにしてもよく、第2の入賞容易状態では、第1の入賞容易状態よりも他方の変動時間を選択しやすいようにしてもよい。また、第1の変動時間が選択された場合は第1の確率で予告報知をするようにし、第2の変動時間が選択された場合は第1の確率よりも高いまたは低い確率で予告報知が行われるようにしてもよい。
なお、第1の制御部(主制御部)は保留内の当選に関する情報を判定し、判定した情報を副制御部に出力し、副制御部は主制御部から出力された該当選に関する情報を入力し、該入力した情報に基づいて予告報知を行うか否かを決定してもよい。すなわち、第1の制御部は予告を実行するか否かに関する指示手段の代わりに、保留内の当選に関する情報を取得事前判定手段と、事前判定結果を副制御部に出力する事前判定結果出力手段と、を備え、前記事前判定結果出力手段は、前記第2の始動口の状態が前記入賞容易状態である場合には、実行手段に対して事前判定結果の出力を行わず、前記第2の始動口の状態が前記入賞困難状態に移行したことを事前判定結果の出力を行う条件の一つにして、該実行手段に対して該予告報知の指示を行うものであることを特徴とする遊技台であってもよい。
また、連続予告の発生頻度は、偽予告報知で予告回数が2回でリーチなしで終わるものが最も頻繁に選択されるようにしてもよい。
また、連続予告の最初でキャラクタを選択し、連続予告は該キャラクタによる連続予告で行われ、連続予告終了後も該キャラクタが画面上に表示されるようにしてもよい。
また、入賞容易状態が入賞困難状態となる前に普図変動が開始し、入賞困難状態となった後でも変動が続いているか変動結果により電チューの作動を開始した場合は、変動の停止または電チューの作動停止後に予告報知を開始してもよく、また、変動の停止または電チューの作動終了後、最初に特図が確定表示されたことに基づいて予告報知を開始してもよく、また、変動の停止または電チューの作動終了後、最初に特図が変動開始したことに基づいて予告報知を開始してもよい。なお、普図変動の停止により電チューが作動開始した場合でも、普図の変動の停止後に予告報知を開始してもよく、また、変動の停止後の最初に特図が確定表示されたことに基づいて予告報知を開始してもよく、また、変動の停止後の最初に特図が変動開始したことに基づいて予告報知を開始してもよい。
また、主制御部は副制御部に対して、特図1始動口入賞に基づく予告情報につき、入賞容易状態においては取得した乱数の先読み結果に基づく予告情報を出力するようにし、入賞困難状態においては取得した乱数の先読み結果に基づく予告情報を取得した乱数に基づかない値で上書きして出力するようにしてもよい。たとえば、入賞困難状態においては取得した乱数の先読み結果に基づく予告情報を「予告情報なし」の情報で上書きして出力するようにしてもよい。このようにすることで、可能な限り処理を共通化することができ、作業工数を低減できる場合がある。また、呼び出される処理を共通化すれば、プログラム領域を削減することができる場合がある。
また、主制御部は副制御部に対して、始動口入賞に基づく予告情報を入賞時と変動開始時の両方で出力するようにしてもよい。また、入賞時と変動開始時の両方で入力した予告情報のうち、変動開始時の予告情報により予告演出を行ってもよい。予告情報に基づく予告演出以外の演出とともに抽選することができるため、変動開始時に送られた予告情報に基づいて予告演出を決定することがよい。しかし、入賞と共に大当たりを報知したいなどといういわゆる直撃演出を行うように遊技機開発の企画担当者が仕様変更した場合にも主制御部の処理を変えることなく該直撃演出が行うことができるため、始動口入賞に基づく予告情報を入賞時と変動開始時の両方で出力するようにしてもよい。なお、入賞時および変動開始時に、複数の保留されている乱数に基づく予告情報を出力する場合で、入賞時コマンドと変動開始コマンドを同一の割込み処理で送る場合は、入賞時コマンドに予告情報を対応つけるとともに変動開始コマンドに予告情報を対応つけるというように出力することはせず、入賞時コマンドと変動開始コマンドに対応して予告情報を出力するようにしてもよい。
以上、本発明をパチンコ機(弾球遊技機)に適用させた実施例について詳細に説明したが、本発明の遊技台は、これに限るものではなく、例えば、メダルや遊技球(パチンコ球)を使用する回胴遊技機(スロットマシン)にも適用可能である。また、本発明を、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、ピンボールマシン、に適用してもよい。また、本発明を、遊技媒体の投入を契機として遊技可能となる遊技機(例えば、カジノマシン、ビデオゲームマシン、封入式のパチンコ遊技機)、遊技媒体自体を遊技に使用する遊技機(例えば、メダル落としゲーム機)に適用してもよい。ここで、「遊技媒体の投入」とは「賭ける」を意味し、「ベット」とも同意である。「遊技媒体の投入」は、「通貨の投入」や「電子マネーの投入」を含む。カジノマシンとは、通貨の投入により遊技が開始可能となり、抽選結果が当選の場合に、該当選結果に対応付けられて設定された図柄が停止し、遊技者に特典となる払出しを行う、カジノマシンである。なお、スロットマシンは、複数種類の図柄が施された複数のリールと、前記複数のリールの回転を開始させるスタートスイッチと、前記複数のリールの各々に対応して設けられ、前記リールの回転を個別に停止させるストップスイッチと、予め定められた複数種類の入賞役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段と、停止時の前記複数のリールにより表示された図柄の組合せが前記抽選手段により内部当選した入賞役の図柄組合せであるか否かにより前記入賞役への入賞を判定する判定手段と、をさらに備えたものであってもよい。
また、本発明は図32に示すパチンコ式演出装置を備えたスロットマシンにも適用することができる。
図32は、封入式パチンコ演出装置が設けられたスロットマシンを示す図である。
該封入式パチンコ演出装置は、図1および図2に示したパチンコ演出装置として必要な機能を備えた機構部品を備えている。すなわち、発射装置から発射された遊技球が遊技領域を転動し、複数の入賞口またはアウト口に入球するように設けられている。ただし、複数の入賞口またはアウト口に入球した遊技球は外部の島設備に排出はされず、払出通路に案内されるように設けられている。このため、遊技球をスロットマシン内で循環させることができる。
遊技者は、封入式パチンコ演出装置を特定の条件が成立した場合にプレイできるように設けられている。特定の条件とは、たとえば特別遊技が終了後、所定の回数の遊技を行うまでの間や、特別遊技が終了後、所定の時間が経過するまでの間などである。この間、遊技者は所定の操作を持って封入式パチンコ演出装置の遊技領域に遊技球を発射することができるようになっている。この操作は、たとえばスタートレバーを操作する毎など、スロットマシンを遊技する上で必要な操作を行う毎であってもよいし、発射ハンドルを設け、発射ハンドルを操作する毎であってもよい。
所定遊技回数終了後や所定期間経過後に、封入式パチンコ演出装置の遊技結果が所定の結果であった場合は遊技者に所定の利益が付与されるようにしてもよい。所定の利益の付与の方法は、パチンコ演出装置の入賞数または遊技球払出数が所定の数以上であることをスロットマシン内に設けられたCPUが判定した場合に、所定の期間や所定の遊技回数、抽選された入賞役を報知するようにしてもよいし(いわゆるAT)、QRコード(登録商標)が表示され、QRコード(登録商標)にアクセスすると所定の特典(プレミア画像など)が取得できるようにしてもよい。また、所定の利益の付与の方法は、スロットマシン内に設けられたCPUが判定することに限られず、たとえば遊技店員が封入式パチンコ演出装置の遊技球の入球状態や封入式パチンコ演出装置の図柄表示装置の図柄組み合わせを確認し、所定の入賞口に入賞した場合や所定の図柄組み合わせが表示された場合に景品を付与するようにしてもよい。
また、所定の始動口に図柄変動開始条件が成立していない場合は入賞役に基づく抽選または変動開始を保留するようにしてもよい。このとき、本発明でいう予告報知を行うようにしてもよい。
このように、本発明は、スロットマシンに設けられたパチンコ式演出装置内の演出においても適用することができる。
ここで、本実施例についての補足を行う。
昨今の遊技台では、遊技の開始・結果表示を単におこなうだけでなく、遊技の途中に遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることが可能になっているが、遊技の幅を拡げられるような機能を搭載しなければ遊技者にすぐに飽きられてしまうといったことが現状である。また、この現状とは別に、複数の入賞口を備えた遊技盤を備えた従来の遊技台で、上記複数の入賞口のうち、第1の始動口または第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部(保留球記憶部)と、上記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、所定の報知開始条件(図柄が変動中ではないなど)が成立した場合に、上記抽選手段が行う抽選の抽選結果を報知する抽選結果報知手段(図柄変動手段)と、上記第2の始動口への入賞確率を、第1の入賞確率および該第1の入賞確率よりも高い第2の入賞確率のいずれかから選択する入賞確率選択手段(普図抽選確率選択手段)と、をさらに備え、上記抽選結果報知手段は、上記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行うように制御した遊技台に、上記所定の報知開始条件が成立する前に、上記抽選結果が特定の結果であることを示唆する予告報知を所定の予告確率で行うように制御する予告報知制御手段と、を単に追加しただけでは、遊技者に止め打ち遊技をされてしまい、稼動が低下してしまう虞があるという問題がある。すなわち、特図1および特図2を備え、特図2が優先変動する遊技台に、予告報知機能を単に追加しただけでは、止め打ち遊技をされてしまう虞がある。予告報知を行うことで、効果的に遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を高めることが可能となるが、上記入賞確率選択手段が上記第2の入賞確率を選択している場合の上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、上記入賞確率選択手段が上記第1の入賞確率を選択している場合の上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知よりも、同等または高い予告確率で行うように制御すると、予告報知演出により遊技者の次回変動以降の大当りに対する期待感を煽り、遊技者の興趣を高めることが可能となるが、第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶させた後に、第1の始動口による予告報知が行われなかった場合は記憶された所定の個数の入賞の記憶が減らすために止め打ちを行い、再び所定の個数まで記憶させ、を繰り返すことで第1の始動口による予告報知が行われたことを確認してから、第2の始動口による大当りを得るために止め打ち遊技を終了することで、止め打ちを行わない場合よりも大当りを1回以上多く獲得可能となり、そのために止め打ち遊技を行う場合がある。
しかしながら、本実施例のパチンコ機100によれば、このような問題点を解決することができ、遊技の興趣を損なわせず、かつ、遊技台の稼動の低下を防止可能である。
また、普図高確率状態時では、「1の遊技球が第2特図始動口128に入球するために要する平均時間」<「1回の変動サイクル(変動開始〜停止表示終了)の平均時間」となっている。このため、止め打ちを行わなければ、基本的に特図2が変動する。
普図低確率状態時では、「1の遊技球が第2特図始動口128に入球するために要する平均時間」<「1回の変動サイクル(変動開始〜停止表示終了)の平均時間」となっている。
また、特図1表示図柄更新タイマや特図2表示図柄更新タイマは、保留球数毎に異ならせてもよい。また、判定する保留球は、特図1と特図2とで別個に判定してもよい。たとえば、特図2に保留が1つしかなかった場合で、特図1に保留が4つあった場合は、保留数を1つとみなして特図2の変動のタイマを決定してもよい。そして、保留が少なければ少ないほど、変動時間が長いタイマが選択されてもよい。これにより、特に、第1特図始動口126よりも第2特図始動口128のほうが大当たりを獲得できる場合は、特図1での変動を極力行わせないことを可能とし、出球の塊を創出可能である。
また、普図低確率状態かつ特図低確率状態(通常遊技状態)、普図低確率状態かつ特図高確率状態(隠れ確変状態)、普図高確率かつ特図低確率状態(時短状態)、普図高確率状態かつ特図高確率状態(確変状態)を設けてもよい。
また、普図高確率状態は、所定の回数、抽選が行われた場合(たとえば100回など)には、終了するようにしてもよい。この場合に、たとえば100回となった後に100回となる前に入球した第1特図始動口126の乱数に基づいて、事前予告や偽事前予告を行ってもよい。すなわち、ここにいう第2の始動口は、本発明にいう抽選手段が所定回数の抽選を行うと、本発明にいう入賞容易状態から入賞困難状態に移行するものであり、本発明にいう予告報知手段は、上記第2の始動口の状態が入賞容易状態から入賞困難状態へ移行する前の第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を所定の予告確率で行うものであってもよい。
また、大当たり開始前に特図1で大当たりして事前予告や偽事前予告(これらを総称して予告報知と称する)を行うことを決定し、その大当たり以外の大当たりで大当たりが開始した場合で、大当たり終了後、普図高確率状態に移行した場合は、その予告報知を行わないようにしてもよい。
普図高確率状態かつ特図高確率状態を含み、かつ、特定の条件を満たした場合(大当たりとなるまでに1000などの特定の回転数(変動回数)を超えた場合や、所定の抽選に当選した場合など)に、特図1でも事前予告や偽事前予告を行ってもよい。特図1で、事前予告や偽事前予告を行うことは好ましくないが、出球の塊を創出するために、特定の条件を満たした場合は行ってもよい。特定の条件に特図高確率状態を含むことで、止め打ち期間を少なくすることが可能である。また、特定の条件に所定の変動回数を超えたことを含むことで、遊技者のハマりが救済可能である。この予告報知には、遊技者に止め打ちまたは打ち出しを示唆する報知を含むものとする。なお、この報知を行った場合は止め打ちが行われることで稼動が低下してしまうため、1回の普図高確率状態での予告報知を行わない確率>1回の普図高確率状態での予告報知を行う確率を満たすものとし、さらに、1回の普図高確率状態での予告報知を行わない確率>1回の普図高確率状態での予告報知を行う確率×5を満たすことが望ましい。
始動口は、ゲートであってもよい。
第1特図始動口126に入球した際に大当たりを判定し、大当たりであった場合に、図4に示す情報出力回路334等の外部情報端子盤から大当たり信号を出力してもよい。このようにすることで、第1特図始動口126に入球して乱数を取得し、その乱数を変動開始まで記憶している間に、乱数の値を不正に書き換えられて大当たりを発生させられたとしても、外部情報端子盤から大当たり信号が出力されていないことで、不正な乱数の書き換えによる大当たりであることを知ることができる。なお、外部情報端子盤に限られず、所定の報知手段により報知を行ってもよい。
また、『始動口を有する遊技台において、前記始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、を備えた遊技台』であってもよい。
なお、ここで説明する例は、上記実施例1を変更した例には限られないが、実施例1に適用可能であるものは全て適用することができるものとする。また、特に実施例1に適用したいものは、「実施例1に適用可能」という文言を付すが、これは、実施例1に適用可能であることを注意的に示すものであって、この文言がないからといって実施例1に適用できないというものではない。
(変更例1)
変更例1は、普図高確率状態中に第1特図始動口126に入賞した場合に基づく特図1の抽選に対する予告報知を、普図低確率状態となった場合に行うというものであり、実施例1またはその他の実施例に適用可能なものである。
変更例1は、実施例1に示した止め打ちを防止しつつ、普図高確率状態が終了した後に特図1の保留に対する予告報知を行うことを目的としている。
なお、本変更例では、普図高確率中の第1特図始動口入賞に基づく抽選の予告報知の予告確率と、普図低確率中の第1特図始動口入賞に基づく抽選の予告報知の予告確率とを異ならせる必要がないため、同じ抽選テーブルを用いてもよい。このように、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶すると共に、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記第2の始動口が前記入賞困難状態になった場合に行うように制御することを特徴とする』ことで、止め打ちを防止しつつ、遊技の興趣を高める遊技台を提供することができる。
また、『前記予告報知手段は、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合には行わないように制御することを特徴とする』ことで抽選処理の処理プログラムを簡素化できる場合がある。
また、『前記予告報知手段は、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合における前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合であっても行うように制御することを特徴とする』ことで、普図高確率中の遊技が退屈になってしまうことを防止することができる。
また、『前記予告報知手段は、第1の始動口に遊技球が入賞した際に前記予告報知を行うか否かの予告抽選を行い、さらに、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合に、前記予告抽選の抽選結果を記憶する予告抽選結果記憶部と、を備え、前記予告報知手段は、前記入賞確率選択手段が前記第2の始動口が前記入賞困難状態から前記入賞容易状態となった場合に、前記予告抽選結果記憶部の記憶に基づいて、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づく抽選の抽選結果の予告報知を行うように制御することを特徴とする』ことで、抽選処理の処理プログラムを簡素化できる場合がある。
また、『前記抽選手段が前記特定の抽選結果を取得したことを条件に、前記第2の始動口を前記入賞困難状態から前記入賞容易状態に変更する容易変更手段と、を備え、前記予告報知制御手段は、前記抽選手段が前記特定の抽選結果を取得してから容易変更手段が前記第2の始動口を前記入賞困難状態から前記入賞容易状態に変更する間に前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記第2の始動口が前記入賞困難状態になった場合に行うように制御することを特徴とする』ことで、普図高確率中に加えて、該普図高確率中の移行が確定する大当たり抽選乱数を取得してから普図高確率が終了するまでの間も行わないことで止め打ち遊技を確実に防止することができる。詳述すると、大当たり終了後の普図開始時に、予告報知がない場合に特図1の保留を消化するために止め打ちされることを回避することができる。なお、『前記予告報知制御手段は、前記特定の抽選結果が前記容易変更手段が前記第2の始動口を前記入賞困難状態から前記入賞容易状態に変更せず、かつ、特別遊技状態の移行契機となる抽選結果である場合は、前記入賞容易状態である場合にも予告報知を行うように制御し』てもよい。
また、『前記抽選手段と、前記予告報知手段と、を含む第1の制御部(主制御部)と、前記第1の制御部とは異なる第2の制御部に設けられ、前記予告報知手段により出力される前記予告報知の実行指令となる予告報知指令を受けて予告報知を実行する予告演出実行手段とを含む第2の制御部(副制御部)と、を備え、前記予告報知手段は、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合における場合は、前記第2の制御部に対して前記予告報知指令を送信せず、前記第2の始動口が前記入賞困難状態になった場合に、前記第2の制御部に対して前記予告報知指令を送信することを特徴とし』てもよい。副制御部に送信し、副制御部で予告報知情報を記憶しておいて、時短終了時に予告報知を行う構成も考えられるが、主制御部から副制御部に出力する出力線を不正行為で読み取られた場合に、実施例1で説明した止め打ち攻略法を行われることで、不正に利益を獲得されてしまう場合があるため、主制御部から出力しないほうが望ましい。
また、『前記第2の制御部は、前記予告報知とは別に、遊技の興趣を高める演出報知を行う演出報知手段と、を備え、前記演出報知手段は、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である際に、前記演出報知として、前記予告報知手段が前記第2の始動口が前記入賞困難状態になった場合に行う予告報知と連続した報知を行うことを行うことを特徴とする』ことで、普図高確率中から普図高確率終了後の低確率状態中の予告報知にかけて連続した報知を行うことができる。なお、この場合の普図高確率中の報知と、普図高確率終了後の低確率中の報知は、連続こそしているが、普図高確率中の報知は予告報知ではない報知で、普図高確率終了後の低確率中の報知は予告報知である。なお、普図高確率中の報知を行っている時点では、副制御部400は普図高確率状態から普図低確率状態となった場合に予告報知を行うか否かがわからないため、必ず普図高確率終了後に実行される予告報知と連続する報知を行うようにしてもよい。また、普図高確率終了後に実行される予告報知に複数のパターンを設け、普図高確率中に報知した報知に基づいて普図高確率終了後に実行される予告報知を複数のパターンの中から選択するようにしてもよい。
また、『前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記第2の始動口が前記抽選手段の抽選結果が特定の結果であった場合における特別遊技状態になったことで前記入賞困難状態になった場合には行わないように制御することを特徴とする』ことにより、普図低確率状態となった条件から大当たりとなったことを除くことができる。
(変更例2)
遊技の開始・結果表示を単におこなうだけでなく、遊技の途中に遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることが可能となったが、遊技の幅を拡げられるような機能を搭載しなければ遊技者にすぐに飽きられてしまうといった虞とは別に、従来の遊技台では、変動表示を開始する前の図柄変動する権利についての当否判定を事前に行い、有利な遊技状態を発生させると判定した場合、当該権利に基づく図柄変動よりも前の変動表示の変動時間を変更することにより、遊技性の幅を広げていた。しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更する場合、当否抽選の回数を従来よりも増加させることも可能となってしまうため、大当りとなる回数も自ずと増加してしまい、射幸性が高まってしまうという問題があった。しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更せずに予告報知をする場合、連続する変動表示の最後の変動表示を長い変動時間にできない場合があった。この場合、連続する変動表示における予告報知の演出効果が低下してしまい、遊技者の興趣が低下してしまう虞があった。変更例2は、この問題を解決するものであり、実施例1またはその他の実施例に適用可能なものである。
すなわち、『所定始動口に遊技球が進入した場合に、第1変動時間と、前記第1変動時間よりも短い第2変動時間と、の少なくとも何れかの変動時間に亘る図柄の変動表示を開始する所定図柄表示手段と、前記図柄表示手段が停止表示した図柄態様が第1特定図柄態様である場合に遊技者に有利な第1特別遊技状態を開始し、前記図柄表示手段が停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合に遊技者に殆ど有利とならない第2特別遊技状態を開始する特別遊技状態開始手段と、を備え、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様又は前記第2特定図柄態様を変動表示後に停止表示する場合、当該変動表示を最後とする複数回の変動表示において、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行い、当該変動表示を前記第1変動時間に亘って行うことを特徴とする』ことで、複数回の予告報知を行う場合に、最後の変動表示を長い変動時間(第1変動時間)行うことができる。または、最後の変動表示が短い変動時間(第2変動時間)の場合と比べて、予告報知の演出効果が低下するのをふせぐことができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。または、予告報知がなされたことで、遊技者は第1特別遊技状態か殆ど有利とならない第2特別遊技状態かが開始されることを認識することができるため、有利度の高い第1特別遊技状態が開始されるか否かについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、連続予告の最後にハズレではなく、殆ど有利とならない第2特別遊技状態を開始させてあげることで、遊技者にハズレよりかはマシであるという気持ち与えることができ、遊技の興趣の低減を防止することができる場合がある(がっかりさせ度合いを減少させることができる)。なお、ここでいう「殆ど有利とならない第2特別遊技状態」とは、実施例1の2R通常大当たりや、小当たり(大当たり抽選の際に、大当たり、小当たりまたはハズレの中から抽選されるもので、1R分しかアタッカが開放せず、普図高確率状態または特図高確率状態に移行しないもの)を指す。
また、『前記複数回の変動表示のうち、前記第2変動時間の変動表示の前に前記第1変動時間の変動表示がある場合、当該第1変動時間の変動表示において、前記第2変動時間を超えない間隔で前記予告報知を行うことを特徴とする』ことで、長い変動表示の後に短い変動表示を行うときに予告報知を行う場合、長い変動表示で第2変動時間を超えない間隔で予告報知を行うため、長い変動表示の終了後の短い変動表示において予告報知を行ったときに、前の予告報知との関連性(連続性)を遊技者に認識させることができる。従って、予告報知の演出効果が低下するのを防ぐことができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。
また、『前記複数回の変動表示のうちの最初の変動表示の変動時間が前記第1変動時間よりも短い場合、前記予告報知を行うことを特徴とする』ことで、最初の変動時間が長くない(短い)場合に予告報知が開始されるので、最後の変動時間を最初より長い変動時間にしてあるので連続する予告報知の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記予告報知は、図柄の停止表示とは異なる図柄の仮停止表示を含むことを特徴とする』ことで、予告報知が仮停止表示であるため、1回の変動表示において図柄が停止する表示が複数回行われることとなる。また、長い変動表示においては、仮停止表示が複数回行われることとなるため、仮停止表示と停止表示とが連続した予告報知を行うことができ、予告報知の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記複数回の変動表示のうちのいずれかの連続する変動表示において、前の変動表示における前記予告報知が終了してから前記第2変動時間よりも短い第3変動時間が少なくとも経過後に、次の変動表示における前記予告報知を行うことを特徴とする』ことで、予告報知と予告報知の間の少なくとも第3変動時間は、予告報知を行わないため、予告報知にメリハリを持たせて演出が単調となることを防ぎ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記特別遊技状態開始手段は、前記第2特別遊技状態の終了を少なくとも条件の1つとして、遊技者に有利な第3特別遊技状態を開始することを特徴とする』ことで、第2特別遊技状態の終了後に遊技者に有利な第3特別遊技状態が開始される場合もあるため、遊技者は、予告報知後に第2特別遊技状態が開始されたとしても、その後に第3特別遊技状態が開始されるかもしれないと期待して遊技することができる。また、第3特別遊技状態が遊技者による判別が困難な状態である場合、第2特別遊技状態が終了した後も、第3特別遊技状態であるか否かを遊技者に予想させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記第2特定図柄態様は、第1の図柄態様と第2の図柄態様とを含み、前記第1の図柄態様を停止表示する場合の変動表示の変動時間は前記第1変動時間であり、前記第2の図柄態様を停止表示する場合の変動表示の変動時間は前記第2変動時間であり、前記第3特別遊技状態を開始することとなる変動表示の変動時間は、前記第2変動時間であることを特徴とする』ことで、予告報知のある複数回の変動表示のうちの最後が第1変動時間の変動表示の場合には、第1特別遊技状態となるか否かについて期待することができ、第2変動時間の変動表示後に第2特別遊技状態が開始された場合には、第3特別遊技状態となるか否かについて期待することができる。
また、『前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様又は前記第2特定図柄態様を変動表示後に停止表示しない場合、当該変動表示を最後とする複数回の変動表示において、前記予告報知を行うか否かを判定するはずれ予告報知判定手段を備えたことを特徴する』ことで、はずれの場合にも予告報知を行うことができるため、演出をより多彩にすることができる。
また、『前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様又は前記第2特定図柄態様を変動表示後に停止表示する場合、当該変動表示を最後とする複数回の変動表示において、前記予告報知を行うか否かを判定する予告報知判定手段を備え、前記予告報知が行われている間は、前記予告報知判定手段は前記判定を行わないことを特徴とし』てもよい。
また、『前記所定図柄表示手段は、第1図柄表示手段と第2図柄表示手段とを含み、前記第1図柄表示手段又は前記第2図柄表示手段のうちの一方が前記第1特定図柄態様又は前記第2特定図柄態様を変動表示後に停止表示する場合、前記第1図柄表示手段又は前記第2図柄表示手段のうちの他方の変動表示において、前記一方が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行い、前記第2特定図柄態様を停止表示する可能性が前記一方と前記他方とで異なることを特徴とし』てもよい。
また、『遊技球が進入可能な開状態と不可能な閉状態とに変化可能な複数の可変入賞口を備え、前記特別遊技状態開始手段は、前記予告報知が行われた前記第1特別遊技状態又は前記第2特別遊技状態時に前記複数の可変入賞口の一方を所定態様で開状態とし、前記予告報知が行われない前記第1特別遊技状態又は前記第2特別遊技状態時に前記複数の可変入賞口の他方を所定態様で開状態とすることを特徴とし』てもよい。
(変更例3)
変更例3は、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶すると共に、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記第2の始動口が前記入賞容易状態かつ所定の報知条件が成立していない場合よりも、前記第2の始動口が前記入賞容易状態かつ所定の報知条件が成立した場合のほうが高い予告確率で行うようにに制御することを特徴とする』ものである。これも、実施例1またはその他の実施例に適用可能なものである。
所定の条件は、たとえば『前記抽選手段が所定の回数抽選した場合に前記入賞容易状態から前記入賞困難状態に移行する入賞困難移行手段とを備え、前記所定の条件は、入賞困難移行手段が前記入賞容易状態から前記入賞困難状態に移行する場合の移行までの残り回数が所定の回数』であってもよい。普図高確率状態が終了する間際であれば、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を行ったとしても、間際でない場合よりも止め打ち遊技が行われないからである。また、たとえば、『前記抽選手段が所定の回数抽選した場合に前記入賞容易状態から前記入賞困難状態に移行する入賞困難移行手段とを備え、前記所定の条件は、入賞困難移行手段が前記入賞容易状態から前記入賞困難状態に移行する場合の移行までの残り回数が所定の回数であり、かつ、第2の始動口の保留数が所定の個数であること』であってもよい。たとえば、普図低確率状態の移行までの残り回数が2回で、特図2の保留数が4個であれば、止め打ちをしても特図1の保留に基づく抽選を行う頃には普図低確率状態となっているため、問題ないからである。なお、処理の手順によって式が異なるため、絶対的な式を示すことが難しいが、『前記所定の条件は、前記予告報知手段が予告報知を開始してから前記入賞困難状態に移行するまでに第1始動口の保留が抽選されないことを条件とし』てもよい。このようにすれば、止め打ちを行って特図1の保留を消化できないため、二重の大当たりを獲得することができず、止め打ちをする遊技者を減らすことができる。
(変更例4)
遊技の開始・結果表示を単におこなうだけでなく、遊技の途中に遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることが可能となったが、遊技の幅を拡げられるような機能を搭載しなければ遊技者にすぐに飽きられてしまうといった虞とは別に、従来の遊技台では、変動表示を開始する前の図柄変動する権利についての当否判定を事前に行い、有利な遊技状態を発生させると判定した場合、当該権利に基づく図柄変動よりも前の変動表示の変動時間を変更することにより、遊技性の幅を広げていた。しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更する場合、当否抽選の回数を従来よりも増加させることも可能となってしまうため、大当りとなる回数も自ずと増加してしまい、射幸性が高まってしまうという問題があった。しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更せずに予告報知をする場合、連続予告演出の途中に40秒など、長い変動時間を選択してしまう場合があり、連続予告演出の連続性が損なわれ、演出効果が低下してしまい、遊技者の興趣が低下してしまう虞があった。このため、複数回の特図抽選に亘って大当たりを報知しようとする連続予告よりも、1回の特図抽選を複数回の特図抽選があったかのように見せかけ、遊技の興趣を高める擬似連続予告のほうが、抽選後に変動時間を決定できるため時間の調整を行いやすく、遊技者の遊技の興趣を高めやすいとう評価を受けることが考えられる。しかし、擬似連続予告は、1回の特図変動を複数回の特図変動に見せかけるため、単位時間あたりの特図変動の時間が長くなってしまい、遊技店の稼動が低下する場合があるという問題がある。変更例4は、この問題を解決するものであり、実施例1またはその他の実施例に適用可能なものである。
すなわち、『始動口を有する遊技台において、前記始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、を備え、前記抽選結果報知手段は、前記抽選手段が行う1回の抽選結果の報知を複数回の抽選結果の報知があったかのように見せかける擬似連続抽選結果報知を行い、前記予告報知手段は、前記抽選結果報知手段が行う前記擬似連続抽選報知と連続性のある予告報知を行うことを特徴とする』ことで、従来、擬似連続予告を5回やっていたところを、予告演出1回+擬似連続予告4回などと変更することができ、単位時間あたりの特図抽選時間を低下させ、遊技店の稼動を上昇することができる場合がある。
また、『前記予告報知手段は、前記抽選結果が前記予告報知を行うこととした抽選結果を報知する前に行われる他の抽選結果の報知に際して行い、前記抽選結果報知手段は、前記抽選結果を報知する際に前記擬似連続抽選報知を行うように制御し』てもよい。具体的には、予告報知の契機となった入賞に基づく抽選の抽選結果の報知の前に他の抽選結果の報知を行うための保留がある場合に、その保留に対する抽選結果の報知に際して予告報知を行うということで、たとえば、停止図柄が所定の図柄であれば期待度が高かったり、停止態様が所定の態様であれば期待度が高かったり、などといった予告報知を行うことができる。
また、『前記予告報知手段は、前記抽選結果報知手段が行う前記擬似連続抽選報知の一部とみせかける予告報知を行うことを特徴とする』ことで、単位時間あたりの特図抽選時間を低下させることができる。たとえば、予告演出で「5」と表示し、擬似連続抽選報知で「4」「3」「2」「1」「大当たり!」と表示するなど、擬似連続予告が行う擬似的な連続予告の一部にするようにすることで、単位時間あたりの特図抽選時間を低下させることができる。
また、『前記抽選結果報知手段は、擬似連続抽選結果報知として、抽選結果の報知を開始し、抽選結果の報知を終了するまでに1回以上の抽選結果の偽終了報知と偽開始報知を行うと共に、偽終了報知または偽開始報知が行われたことを強調するための擬似連続予告強調報知を行い、前記予告報知手段は、前記予告報知を行うこととした抽選結果を報知する前に行われる他の抽選結果の報知の開始に際して、前記偽開始報知と関連した報知を行うことを特徴とし』てもよい。具体例を出すと、特図の保留が3つあり、3番目に行われる抽選に対する予告報知が行われる場合に、1番目の装飾図柄の変動が終了してから2番目の装飾図柄が変動開始する際に、擬似連続予告強調報知と関連した報知として「もう一回!」と報知する。2番目の装飾図柄が変動終了した後、3番目の装飾図柄が変動開始する際に「またまたもう一回!」と報知する。3番目の装飾図柄の変動は、大当たり(又は小当たり)であるためハズレよりも長い変動時間を選択しやすくなるようにしてあり(ここでは40秒)、長い変動時間を選択した場合の3番目の装飾図柄の変動は、事前に予告演出を実行していれば、事前に予告演出を実行していない場合よりも擬似連続予告を行いになりやすいようになっている。擬似連続予告を選択した場合は、3番目の装飾図柄の変動に際して、偽終了報知(図柄の仮停止など)を行った後、偽開始報知(図柄の再変動)を行う際に「またもやもう一回!」と報知する。さらに偽終了報知を経て、偽開始報知を行う際に「もう4回目だぞ!」と報知する。さらに偽終了報知を経て、偽開始報知を行う際に「5回目! これはすごい!」と報知する。その後、特別図柄は大当たりを停止表示し、それに伴って装飾図柄も大当たりを示す図柄組み合わせを表示する。なお、『予告報知手段は、擬似連続予告報知を行う抽選結果の1つ前の抽選結果の報知に際して予告報知を行う場合に、抽選結果報知時間が第1の時間である場合と、第1の時間よりも長い第2の時間のいずれかの時間で報知する場合に、第1の時間のほうが、第2の時間よりも予告報知を行う予告確率が高いことを特徴とし』てもよい。長い変動時間が選択された場合は、擬似連続予告としての連続性が損なわれるため、連続予告とは別の抽選結果報知をすることが望ましいからである。なお、第2の時間が選択された場合は予告報知を全く行わなくてもよい。
また、『前記抽選結果報知手段は、擬似連続抽選結果報知として、抽選結果の報知を開始し、抽選結果の報知を終了するまでに1回以上の抽選結果の偽終了報知と偽開始報知を行うと共に、偽終了報知と偽開始報知が行われたことを強調するための擬似連続予告強調報知を行い、前記予告報知手段は、前記予告報知を行うこととした抽選結果を報知する前に行われる他の抽選結果の終了に際して、前記偽開始報知と関連した報知を行うことを特徴とし』てもよい。具体例を出すと、特図の保留が3つあり、3番目に行われる抽選に対する予告報知が行われる場合に、1番目の装飾図柄の変動が終了した際に擬似連続予告強調報知と関連した報知として遮蔽部材を1回全遮蔽する。そして、2番目の装飾図柄が変動開始し、2番目の装飾図柄が変動終了した後、擬似連続予告強調報知と関連した報知として遮蔽部材を2回全遮蔽する(1回全遮蔽した後、1回全開放して、また全遮蔽する。以下、3回、4回の場合も同じ態様)。そして、3番目の装飾図柄が変動開始する。3番目の装飾図柄の変動は、大当たり(または小当たり)であるためハズレの場合よりも長い変動時間を選択しやすくなるようにしてあり(ここでは40秒)、長い変動時間を選択した場合の3番目の装飾図柄の変動は、事前に予告演出を実行していれば、事前に予告演出を実行していない場合よりも擬似連続予告を行いになりやすいようになっている。擬似連続予告を選択した場合は、3番目の装飾図柄の変動に際して、偽終了報知(装飾図柄の仮停止など)を行った際に擬似連続予告強調報知として遮蔽部材を3回全遮蔽する。その後、偽開始報知(装飾図柄の再変動)を行い、さらに偽終了報知を行った際に、擬似連続予告強調報知として遮蔽部材を4回全遮蔽する偽開始報知をして大当たりを停止表示し、それに伴って装飾図柄も大当たりを示す図柄組み合わせを表示する。
なお、『予告報知手段は、擬似連続予告報知を行う抽選結果の1つ前の抽選結果の報知に際して予告報知を行う場合に、抽選結果報知時間が第1の時間である場合と、第1の時間よりも長い第2の時間のいずれかの時間で報知する場合に、第1の時間のほうが、第2の時間よりも予告報知を行う予告確率が高いことを特徴とし』てもよい。長い変動時間が選択された場合は、擬似連続予告としての連続性が損なわれるため、連続予告とは別の抽選結果報知をすることが望ましいからである。なお、第2の時間が選択された場合は予告報知を全く行わなくてもよい。
また、『予告報知手段は、擬似連続予告報知を行う抽選結果の1つ前の抽選結果の報知に際して予告報知を行う場合に、抽選結果報知時間が第1の時間である場合と、第1の時間よりも長い第2の時間である場合とで、第2の時間が選択された場合に、予告報知として、前記抽選結果報知手段が行う前記1つ前の抽選結果の報知を開始し、抽選結果の報知を終了するまでに1回以上の抽選結果の偽終了報知と偽開始報知を行うと共に、前記1つ前の抽選結果の報知を開始してから前記1つ前の抽選結果の偽終了報知をするまでの時間が、前記1つ前の抽選結果の偽開始報知をしてから前記1つ前の抽選結果の報知の終了を行うまでの時間よりも長いようにしたことを特徴とし』てもよい。具体的には、変動時間の長い報知(リーチなど)を行い、変動時間の長いリーチを偽終了報知(リーチの結果がハズレたことを示す報知)を行い、変動時間の短い報知(リーチがかからない通常変動)を偽開始し、変動時間の短い報知(リーチがかからない通常変動がハズレたことを示す報知)を行い、その後、次の抽選結果の報知として擬似連続予告報知をするようにする。また、1つ前の抽選結果の報知に際しての予告報知中の偽終了報知と偽開始報知は、擬似連続予告報知を行う抽選結果の偽終了報知と偽開始報知と関連性のある報知であることが望ましい。これにより、1つ前の抽選結果の報知に際して長い変動時間が選択された場合でも、擬似連続予告と連続性を維持下報知を行うことができる。なお、リーチはリーチ後にキャラクタが活躍したり、図柄変動の方向や早さが不規則になるリーチで、期待度が高いスーパーリーチであってもよい。
また、1つ前としたが、2つ前でも、3つ前でも、同様である。
(変更例5)
従来、遊技球が入賞した際に、遊技者に付与する利益量を抽選するための乱数を取得していた。これは、遊技者に付与する利益量を抽選のための乱数は遊技球入賞により行われるようにしないと遊技者に公平感を与えることができないためである(たとえば、遊技球が入賞してから抽選が開始されるまで乱数が取得されないと、遊技者は抽選までの先の抽選結果報知時間で乱数が操作されているような感覚に陥る場合がある)。一方、抽選結果を報知するための報知時間を抽選するための乱数や、複数のハズレ図柄を備えている場合にどのハズレ図柄を表示するかを抽選するための乱数は、遊技者に付与する利益量とは直接関係がなく、これらの乱数取得も入賞時に行ってしまうと入賞時の処理負荷が多くかかってしまうことが懸念され、入賞時ではなく抽選時に取得するようにしていた。
ここで、抽選結果を報知する前に抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを期待させるというという予告報知の性質上、予告報知開始の判定は始動口入賞に基づく抽選の抽選結果の報知開始のときに行うわけにはいかず、遊技者に付与する利益量の抽選のために乱数を取得する入賞時に行うことが最も効率的であった。しかし、この場合、予告報知を行う契機となった入賞の抽選結果の報知時間が入賞時には分からないため、予告報知の最後(つまり、予告報知の開始の契機となった抽選の抽選結果の報知時)が短い抽選結果の報知時間となる場合があり、遊技者の期待感を煽るだけ煽っておいて、抽選結果の報知時間が3秒や4秒など、短い時間であると、遊技者は偽予告報知で興奮する時間が少なくなってしまい、遊技の興趣が低下してしまう虞があった。
変更例5は、始動口に入賞した際に、連続予告(偽連続予告含む)の報知の契機となった入賞の抽選結果の報知時間を特定のもの(特に長いもの)にすることを可能としつつ、入賞の際に取得する乱数の数を増えてしまうことを防ぎ、入賞の際の処理負荷を軽減可能な遊技台を提供することを目的とするものである。
ここで、実施例1と入賞時および抽選時に取得する乱数の種類および乱数の取得タイミングが異なるため、改めて、本変更例の乱数の種類および乱数の取得タイミングを詳述する。
本変更例では、大当たり抽選用乱数カウンタ、大当たり図柄抽選用乱数カウンタ、小当たり図柄抽選用乱数カウンタ、ハズレ図柄抽選用乱数カウンタおよび図柄変動抽選用乱数カウンタの5つが存在し、それぞれのカウンタ毎に使用目的の異なる乱数がカウントされている。
大当たり抽選用乱数カウンタは、遊技球が入賞口に入賞したことに基づいてにハード乱数カウンタから取得される大当たり抽選用乱数値をカウントしているカウンタである。大当たり抽選用乱数値は、実施例1の特図当選乱数値のように、特図の大当たり抽選を行うものであるが、本変更例では、大当たり、ハズレのほかに小当たりを抽選するところに若干の違いがある。取得された大当たり抽選用乱数値は、抽選時に抽選され、抽選結果に基づいて大当たり、小当たりまたはハズレに基づく処理を行う。なお、大当たりおよびハズレに関しては実施例1と同じであるが、小当たりに関しては実施例1に記載していないので説明する。大当たりと小当たりの違いとして、作動の終了で遊技者に有利な状態に移行する可能性があるのが大当たりで、作動の終了で遊技者に有利な状態に移行しないのが小当たりということを挙げることができる。また、アタッカーを複数セットにわけて開放するのが大当たりで、アタッカーを1セット解放するのが小当たりである。大当たり抽選用乱数値は、遊技者に付与する利益量に直接関係する乱数値である。
大当たり図柄抽選用乱数カウンタは、遊技球が入賞口に入賞したことに基づいてソフト乱数カウンタから取得される大当たり図柄抽選用乱数値をカウントしているカウンタである。大当たり図柄抽選用乱数値は、効果としては実施例1の特図乱数値のようなものであるが、細かい点で異なる。まず、大当たり図柄抽選用乱数値は、遊技球が入賞するごとに取得されるものであるが、入賞に基づく抽選の抽選結果が大当たりとならなかった場合は使用されない。大当たりとなった場合は、抽選結果が大当たりであることを報知するための図柄の停止態様を抽選するために使用される。実施例1の図3では、大当たり図柄と特別大当たり図柄とで停止図柄が異なるが、この停止図柄を異ならせるための乱数値として大当たり図柄抽選用乱数値として使用される。この停止図柄に基づいて大当たり(特図高確率状態に移行しない)と、特別大当たり(特図高確率状態に移行する)とが決定されるので、図柄抽選用乱数値は、大当たり確定後の大当たりにより付与される利益量を抽選するための抽選するものという点で、実施例1の特図乱数値と効果が似ている。なお、本変更例では、大当たり図柄として、2R大当たり(時短つき)、2R大当たり(時短なし)、15R大当たり(時短つき)、15R大当たり(時短なし)、2R特別大当たり(時短つき)、2R特別大当たり(時短なし)、15R特別大当たり(時短つき)、15R特別大当たり(時短なし)のいずれかから大当たり図柄抽選用乱数カウンタに基づいて抽選され、抽選結果により、普図高確率状態に移行するか否か、特図高確率状態に移行するか否かおよびラウンド数が決定される。なお、異なる図柄であっても、遊技者に付与する利益量が同じものがあってもよい(たとえば、2R大当たりで時短つきの図柄が複数あってもよい)。なお、大当たり図柄抽選用乱数値は、遊技者に付与する利益量に直接関係する乱数値である。
小当たり図柄抽選乱数カウンタは、遊技球が入賞口に入賞したことに基づいてソフト乱数カウンタから取得される小当たり図柄抽選用乱数値をカウントしているカウンタである。まず、小当たり図柄抽選用乱数値は、遊技球が入賞するごとに取得されるものであるが、入賞に基づく抽選の抽選結果が小当たりとならなかった場合は使用されない。小当たりとなった場合は、抽選結果が小当たりであることを報知するための図柄の停止態様を抽選するために使用される。そして、抽選によって選択された停止図柄に基づいて小当たりA(開放回数1回、開放時間2秒)、小当たりB(開放回数2回、開放時間2秒)または小当たりC(開放回数3回、開放時間1秒)のいずれかが表示され、表示結果に基づいてアタッカーの解放時間、開放回数を設定する。なお、異なる図柄であっても、遊技者に付与する利益量が同じであってもよい。なお、小当たり図柄抽選用乱数値は、遊技者に付与する利益量に直接関係する乱数値である。
ハズレ図柄抽選乱数カウンタは、入賞に基づく抽選が行われたことに基づいてソフト乱数カウンタから取得されるハズレ図柄抽選用乱数値をカウントしているカウンタである。まず、ハズレ図柄抽選用乱数値は、抽選結果がハズレである場合に取得されるものであり、抽選結果がハズレであるという報知をどのハズレ図柄で表示するにするかを選択するためのものである。なお、ハズレ図柄が複数あったとしても、どのハズレを表示しても遊技者に付与する利益量に直接影響がないため、ハズレ図柄抽選乱数値は、遊技者に付与する利益量に直接関係しない乱数値である。
図柄変動抽選乱数カウンタは、入賞に基づく抽選が行われたことに基づいてソフト乱数カウンタから取得される図柄変動抽選用乱数値をカウントしているカウンタである。まず、図柄変動抽選乱数値は、抽選結果がいずれの結果であっても取得される。この図柄変動乱数値に基づいて、抽選結果を報知する時間である抽選結果報知時間が決定され、抽選結果報知時間経過後に抽選結果が停止表示される。なお、遊技者に付与する利益量に直接関係しない乱数値である。
以下、本変更例における特徴となる点を示す。
本変更例においては、図柄変動抽選乱数値に基づく抽選結果報知時間の抽選は、抽選結果として報知される図柄毎に選択された抽選結果報知時間抽選テーブルと、前記図柄変動抽選乱数値に基づいて決定される。抽選結果報知時間抽選テーブルは、停止図柄毎に異なる抽選テーブルが用意されている。すなわち、2R大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、2R大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、15R大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、15R大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、2R特別大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、2R特別大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、15R特別大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、15R特別大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、小当たりA(開放回数1回、開放時間2秒)用抽選結果報知時間抽選テーブル、小当たりB(開放回数2回、開放時間2秒)用抽選結果報知時間抽選テーブル、小当たりC(開放回数3回、開放時間1秒)用抽選結果報知時間抽選テーブルおよびハズレ用抽選結果報知時間抽選テーブルが用意されている。また、特図の保留球数が所定の数(本変更例では3以上)である場合に、所定の数以下(本変更例では3未満)である場合よりも短い抽選結果報知時間が選択されやすいよう(変動時短短縮)に、さらに、以下の抽選結果テーブルが用意されている。すなわち、変動時短短縮2R大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮2R大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮15R大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮15R大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮2R特別大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮2R特別大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮15R特別大当たり(時短つき)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮15R特別大当たり(時短なし)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮小当たりA(開放回数1回、開放時間2秒)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮小当たりB(開放回数2回、開放時間2秒)用抽選結果報知時間抽選テーブル、変動時短短縮小当たりC(開放回数3回、開放時間1秒)用抽選結果報知時間抽選テーブルおよび変動時短短縮ハズレ用抽選結果報知抽選テーブルが用意されている。
また、ここでの特徴として、大当たり抽選でハズレが当選した場合の図柄変動抽選乱数値に基づく抽選結果報知時間の抽選の際に、大当たり図柄抽選用乱数値を参照して所定の値であった場合には、所定の変動時間(たとえば40秒)を選択する、または、所定の値でない場合と異なる抽選結果報知時間抽選テーブルを選択するようにし、所定の値でない場合の抽選結果報知時間抽選テーブルよりも長い抽選結果報知時間が選択されやすい抽選結果報知時間抽選テーブルを選択するようにしてもよい。
そして、始動口に入賞したことに基づいて行われる予告報知の抽選は、取得した大当たり抽選用乱数の値がハズレであり、かつ、取得した大当たり図柄抽選用乱数の値が所定の値である場合に、取得した大当たり抽選用乱数の値がハズレであり、かつ、取得した大当たり図柄抽選用乱数の値が所定の値ではない場合よりも予告報知の報知確率が高くなるようにしてもよい(所定の値である場合は100%、所定の値である場合は0%としてもよい)。
また、ここでの特徴として、大当たり抽選でハズレが当選した場合の図柄変動抽選乱数値に基づく抽選結果報知時間の抽選の際に、小当たり図柄抽選用欄値を参照して所定の値であった場合には、所定の変動時間(たとえば40秒)を選択する、または、所定の値でない場合と異なる抽選結果報知時間抽選テーブルを選択するようにし、所定の値でない場合の抽選結果報知時間抽選テーブルよりも長い抽選結果報知時間が選択されやすい抽選結果報知時間抽選テーブルを選択するようにしてもよい。
そして、始動口に入賞したことに基づいて行われる予告報知の抽選は、取得した大当たり抽選用乱数の値がハズレであり、かつ、取得した小当たり図柄抽選用乱数の値が所定の値である場合に、取得した大当たり抽選用乱数の値がハズレであり、かつ、取得した小当たり図柄抽選用乱数の値が所定の値ではない場合よりも予告報知の報知確率が高くなるようにしてもよい(所定の値である場合は100%、所定の値である場合は0%としてもよい)。
また、ここでの特徴として、大当たり抽選で小当たりが当選した場合の図柄変動抽選乱数値に基づく抽選結果報知時間の抽選の際に、大当たり図柄抽選用乱数値を参照して所定の値であった場合には、所定の変動時間(たとえば40秒)を選択する、または、所定の値でない場合と異なる抽選結果報知時間抽選テーブルを選択するようにし、所定の値でない場合の抽選結果報知時間抽選テーブルよりも長い抽選結果報知時間が選択されやすい抽選結果報知時間抽選テーブルを選択するようにしてもよい。
そして、始動口に入賞したことに基づいて行われる予告報知の抽選は、取得した大当たり抽選用乱数の値が小当たりであり、かつ、取得した大当たり図柄抽選用乱数の値が所定の値である場合に、取得した大当たり抽選用乱数の値が小当たりであり、かつ、取得した大当たり図柄抽選用乱数の値が所定の値ではない場合よりも予告報知の報知確率が高くなるようにしてもよい(所定の値である場合は100%、所定の値である場合は0%としてもよい)。
このように、『始動口を有する遊技台において、前記始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知時間を抽選する抽選結果報知時間抽選手段と、を備え、前記抽選結果報知時間抽選手段は、前記始動口に遊技球が入賞した際に取得された乱数が所定の値であった場合に、所定の値でない場合よりも長い時間の抽選結果報知時間を選択する確率が高くなるように設けられ、前記予告報知手段は、前記始動口遊技球が入賞した際に取得された乱数が所定の値であった場合は、所定の値でない場合よりも前記予告報知の予告確率が高くなるように設けられていることを特徴とする』ことで、始動口に入賞した際に、連続予告(偽連続予告含む)の報知の契機となった入賞の抽選結果の報知時間を特定のもの(特に長いもの)にすることを可能としつつ、入賞の際に取得する乱数の数を増えてしまうことを防ぎ、入賞の際の処理負荷を軽減可能な遊技台を提供することを目的とするものである。
また、『前記抽選結果報知時間抽選手段は、前記長い時間の抽選結果報知時間を選択した場合は、スーパーリーチが行われやすいことを特徴とし』てもよい。これにより、連続予告の最後をスーパーリーチで終わることができ、遊技者の遊技の興趣を低下させることがない。
また、『前記始動口に遊技球が入賞した際に取得される乱数値は、第1の乱数値と、第2の乱数値とがあり、前記抽選手段は、前記第1の乱数値を用いて遊技者に付与する第1の利益量の抽選を行い、前記第1の利益量の抽選結果が所定の抽選結果であった場合は、前記第2の乱数値を用いて第2の利益量の抽選を行い、前記抽選結果報知時間抽選手段は、前記抽選手段が行う第1の利益量の抽選結果が所定の抽選結果でなかった場合に、前記第2の乱数値を前記所定の値として、抽選結果報知時間を選択することを特徴とする』ことで、抽選結果と直接関わりがないが、入賞時に取得する乱数値を用いて抽選結果報知時間を選択することで、抽選結果報知時間の偏りを防止することができる。
また、『前記第1の乱数値および前記第2の乱数値は、遊技者に付与する利益量を抽選するための乱数値であることを特徴し』てもよい。これにより、入賞時に取得しておくべき乱数値を用いて、連続予告の最後を長い時間の抽選結果報知時間で終わらせることができる。なお、前記第1の乱数値および前記第2の乱数値は、大当たり終了後に特図高確率状態に移行するか否かを抽選するための乱数値、大当たり終了後に普図高確率状態に移行するか否かを抽選するための乱数値、大当たりの利益量(ラウンド数)を抽選するための乱数値、などであってもよい。また、特図高確率状態に移行するとして何回の特図抽選まで特図高確率状態が維持されるかを抽選するための乱数値、普図高確率状態に移行するとして何回の特図抽選まで普図高確率状態が維持されるかを抽選するための乱数値、などであってもよい。
なお、特定の図柄(小当たりCなど)が当選した場合は変動時短短縮をせず(変動時間短縮した抽選結果報知時間抽選テーブルを備えず)、特定図柄が当選する乱数値を取得した場合は、乱数値を取得しなかった場合よりも長い抽選結果報知時間が選択やすいようにしてもよい。変動時間短縮により、抽選結果報知時間が変わってしまうと、連続予告の最後が長い抽選結果報知時間とならない場合があるためである。なお、所定の乱数値を取得した場合は、変動時間短縮用のテーブルを選択した場合でも選択しなかった場合でも、どちらも、所定の乱数値を取得しなかった場合よりも長い抽選結果報知時間を選択しやすいようにしておけば特に問題なく、さらに、変動時間短縮用のテーブルを選択した場合でも選択しなかった場合でも、所定の乱数値を取得した場合は同じ変動時間を選択するように抽選データを設定しておいてもよい。
なお、小当たりのうち、特定の小当たり(小当たりAおよび小当たりB)は、特定の大当たり(15R、普図高確率状態、特図高確率状態など)と図柄変動抽選テーブルが同一であってもよい。特定の小当たりでない小当たり(小当たりC)は異なっていてもよい。(変更例6)
<特図抽選処理>
上記実施例1では、第1特図始動口または第2特図始動口に入球したことにより乱数を取得し、該乱数を基に予告報知の抽選を行い、その後、該乱数を基に大当たり抽選を行ったが、この構成に限られない。たとえば、第1特図始動口または第2特図始動口に入球したことにより乱数を取得し、該乱数を基に大当たり抽選を行い、大当たり抽選の結果に基づいて予告報知の抽選を行ってもよい。
<メイン演出抽選>
上記実施例1では、特図の変動時間の抽選確率を普図高確率状態か普図低確率状態かで異ならせていたが、特図の変動時間の抽選確率を異ならせる要因を、普図の確率状態以外に設けてもよい。たとえば、特図の保留球数に応じて特図の変動時間の抽選確率を異ならせてもよい。この場合、特図の保留球数が多い場合の変動(たとえば4個)は、特図の保留球数が少ない場合の変動(たとえば1個)よりも短い変動時間が選択されやすいようにしてもよい。このようにすることで、特図の保留球数が多い場合は変動時間を短くすることで止め打ちを防止し、特図の保留球数が短い場合は変動時間を長くすることで特図の非変動状態を少なくし、遊技の興趣が低下することを防止可能とする。
さらに詳述すると、上記特図の変動時間の抽選確率を異ならせる要因となる特図の保留球数は、特図1の変動の場合は特図1の保留球数に、特図2の変動の場合は特図2の保留球数にしてもよい。このようにすることで、特図の保留球数が多い場合は変動時間を短くすることで止め打ちを防止し、特図の保留球数が短い場合は変動時間を長くすることで特図の非変動状態を少なくし、遊技の興趣が低下することを防止可能とする。このようにしなければ、特図2の保留球数が1で特図1の保留球数が4つの場合と、特図2の保留球数が4で特図1の保留球数が1の場合とで、変動時間の選択確率が同じになってしまい、特図2の保留球数が4で特図1の保留球数が1場合に長い変動を行ってしまい止め打ち期間が長くなってしまう場合がある。
また、特図の変動時間の抽選確率を異ならせる要因を、予告報知に当選したか否かに応じて異ならせてもよい。この場合、普図高確率中の特図1での予告報知に当選した場合は、普図低確率中の特図1での予告報知に当選した場合または普図高確率中の特図2での予告報知に当選した場合よりも選択される特図の変動時間が短くなるようにしてもよい。さらに、予告報知が複数ゲームに亘り継続して行われる場合は、その後の変動も特図の変動時間が短くなるようにしてもよい。このようにすることで、特図1で大当たりに当選した場合に止め打ちを行わなくても特図2の変動があまり行われないようにすることで、1回の普図高確率状態で2回の大当たりを獲得することを困難にし、止め打ち遊技を防止することができる場合がある。
なお、実施例1では、大当たり終了後に確率変動状態にならなければ、必ず100回の普図高確率遊技状態に移行するようになっている。しかし、これに限られず、大当たり判定の際など、所定の契機で普図高確率状態移行抽選を行い、該抽選に当選したことに基づいて普図高確率状態に移行してもよい。たとえば、大当たり判定の際に普図高確率状態移行抽選に当選した場合は、大当たり終了後に100回の普図高確率状態に移行するようにしてもよい。
<主制御部から送信するコマンド>
上記実施例1では、乱数を取得し、該乱数に基づく変動の開始前に該乱数に基づいて予告報知を行うか否かの抽選を行い、抽選結果を副制御部に送信していた。しかし、これに限られず、乱数を取得し、該乱数に基づく変動の開始前に該乱数に基づいて大当たりの抽選を行い、その抽選結果を副制御部に送信してもよい。この場合、大当たりの抽選結果の他に、ラウンド数、確率変動、大当たり終了後の普図の状態等の情報を付加してもよい。また、副制御部には特図の変動の都度、これらの情報を送信してもよい。また、副制御部にこれらの情報を送信すると共に、外部情報端子盤からホールコンピュータなどの外部出力するようにしてもよい。
<演出内容>
上記実施例1では確率変動となった場合に予告報知抽選を行い、予告報知に当選した場合は予告報知コマンドを副制御部に送信していたが、これに限られず、確率変動となった場合は予告報知コマンドを送信するようにしてもよい。このようにすることで、100%予告報知を実行することになり、抽選データや抽選のためのプログラムを要せず、作業工数の削減、メモリ容量の圧縮または処理負荷の軽減の少なくともいずれかを達成することができる。
また、予告報知として、保留表示の態様の変化(当選した場合はランプの色が赤から青になるなど)、画像表示装置の背景画像の変化(青空の背景が夕焼けになるなど)を行ってもよい。
また、保留球に2以上の大当たりがある場合は、2以上の大当たりがあることを示唆する予告報知(たとえば、画像表示装置に「2回当たったよ」などの表示)を行ってもよい。ただし、複数の特図がどの特図で当たったかによって、2以上の大当たりの予告報知の抽選確率を異ならせてもよい。さらに、複数の特図がどの特図で当たったかおよび普図の確率状態によって、2以上の大当たり予告報知の抽選確率を異ならせてもよい。
たとえば、特図2の保留球に1回の大当たりがあり、特図1の保留球に1回の大当たりがある場合に、普図高確率状態では、普図低確率状態よりも2以上の大当たりがあることを示唆する予告報知を行わないようにしてもよい。ここで、逆に、普図高確率状態では、普図低確率状態よりも2以上の大当たりがあることを示唆する予告報知を行うようにしてしまうと、遊技者は特図2の大当たりの際に、2以上の大当たりがあることを示唆する予告報知が行われなかったことで特図1の保留球に大当たりがないことを認識し、特図2の大当たり終了後、普図高確率状態であったならば特図1の保留球数を消化するために止め打ちをされる場合がある。
また、特図2の保留球に1回の大当たりがあり、特図1の保留球に1回の大当たりがある場合に、特図2の保留球の大当たり終了後に普図高確率状態に移行する場合は、普図高確率状態に移行しない場合よりも、2以上の大当たりがあることを示唆する予告報知を行わないようにしてもよい。特図2の大当たり保留球に基づく変動による大当たり終了後が低確率状態であれば、特図1で大当たりすることを報知しても特図2に入球しにくいため止め打ち遊技は行われない。しかし、特図2の大当たり保留球に基づく変動による大当たり終了後が高確率状態であれば、特図1で大当たりすることを報知すると、報知がないことを認識された場合に止め打ちをされる場合がある。
また、予告演出が所定の時間行われるもので、予告演出を行う契機となった抽選が行われるまでの他の抽選の抽選結果報知時間が、予告演出が行われる所定の時間に満たない場合に、予告演出の一部を省略することで予告演出の報知時間と他の抽選の抽選結果報知時間と時間の尺を合わせて報知を行ってもよい。その省略の再に、フェードイン、フェードアウトを行ってもよい。特に、予告演出がムービーなどで行われる場合は、前半と後半とでデータを持ち、所定のタイミングになった場合に後半のムービーをフェードインして行うことがよい。
また、予告演出が所定の時間行われるもので、予告演出を行う契機となった抽選が行われるまでの他の抽選の抽選結果報知時間が、予告演出が行われる所定の時間以上である場合に、予告演出の報知時間と他の抽選の抽選結果報知時間と時間の尺を合わせて報知を行ってもよい。
<電断復帰>
また、副制御部は、電断時に予告報知情報を記憶しないようにしてもよい。
また、主制御部は、電断復帰時に保留球に大当たりがある場合に、電源投入情報と共に予告情報を送信するようにしてもよい。
大当たり中は、特図1の入球に基づいて予告報知を行わなくてもよい。但し、大当たり終了後が普図高確率状態である場合には、予告報知を行ってもよい。
予告報知を行わない方法としては、抽選確率が0であるほか、抽選自体を行わない構成でもよい。
この変更例6をまとめると、『所定の入賞口に入賞した場合に、所定の遊技領域への移動確率を、第1の移動確率および第1の移動確率よりも高い第2の移動確率のいずれかから第2の移動確率に変化させる移動確率変化手段と、前記所定の入賞口に入賞した場合に、遊技者に付与する利益の利益量を抽選によって選択する利益量抽選手段と、前記所定の遊技領域内の特定の遊技領域を遊技球が通過したことに基づいて、前記利益量抽選手段が抽選した利益量の付与を開始する利益量付与手段と、前記所定の始動口への入賞確率を、第1の入賞確率および該第1の入賞確率よりも高い第2の入賞確率のいずれかから選択する入賞確率選択手段と、前記利益量付与手段が利益を付与する前に、前記利益量抽選手段の抽選結果が特定の結果であることを所定の予告確率で予告報知する予告報知手段と、備え、前記予告報知手段は、前記入賞確率選択手段が第2の入賞確率を選択している場合の予告報知の予告確率を、前記入賞確率選択手段が第1の入賞確率を選択している場合の予告報知の予告確率よりも低い確率としたことを特徴とする遊技台。』になる。
(変更例7)
連続予告報知(連続偽予告報知を含む)に当選した場合と当選していない場合とで変動時間を変化させることができるようにすると、連続予告報知の対象となる変動遊技とは別に、連続予告報知中の変動に対しても必要以上に期待感を煽ることが可能となり、遊技者の中には、感情が高ぶり自制心が麻痺し、必要以上に金銭を消費してしまう場合があった。このため、連続予告報知に当選した場合でも、当たりとなる変動遊技でない場合には、連続予告報知に当選していない場合の変動時間抽選テーブルを参照する必要があった。しかし、このような遊技台では、連続予告報知の開始タイミングに長い変動時間が選択されてしまった場合に、連続予告の連続性が失われる場合があるという問題があった。
この問題を解決するための手段は、『所定の入賞口を備えた遊技盤を備えた遊技台であって、前記所定の入賞口に遊技球が入賞した場合に、遊技者に利益を付与する利益量を選択する抽選手段と、所定の報知開始条件(図柄が変動中ではないなど)が成立した場合に、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果を報知する抽選結果報知手段(図柄変動手段)と、前記抽選結果報知手段の報知時間を抽選する報知時間抽選手段と、前記所定の報知開始条件が成立する前に、前記抽選結果が特定の結果であることを示唆する予告報知を所定の予告確率で行うように制御する予告報知制御手段と、をさらに備え、前記予告報知制御手段は、前記報知時間抽選手段の抽選結果が第1の結果である場合と、前記第1の結果よりも報知時間の長い第2の結果である場合とで、第2の結果よりも第1の結果のほうが前記予告報知の開始確率が高いことを特徴とする遊技台。』になる。
こうすることで、遊技の興趣の低下を防止する遊技台を提供することが可能である。
なお、ハズレの場合は予告報知を行わなくてもよいが、小当たりの場合は保留球数分の連続予告を必ず行う。
(変更例8)
予告報知(偽予告報知含む)に当選した場合と当選していない場合とで変動時間を変化させることができるようにすると、予告報知の対象となる変動遊技とは別に、予告報知中の変動に対しても必要以上に期待感を煽ることが可能となり、遊技者の中には、感情が高ぶり自制心が麻痺し、必要以上に金銭を消費してしまう場合があった。このため、予告報知に当選した場合でも、当たりとなる変動遊技でない場合には、予告報知に当選していない場合の変動時間抽選テーブルを参照する必要があった。しかし、このような遊技台では、ガセ予告報知を行った場合にガセ予告報知の対象となった変動遊技についても変動時間を変化させることができないため、肝心の予告報知の対象となった変動について遊技者の期待感を煽ることができず、遊技の興趣を低下させる虞があった。
上記問題を解決するための手段は、『所定の入賞口を備えた遊技盤を備えた遊技台であって、前記所定の入賞口に遊技球が入賞した場合に、遊技者に利益を付与する第1の当選役(大当たり)、該第1の当選役よりも遊技者に付与する利益量が低い第2の当選役(小当たり)および遊技者に利益を付与しない第3の当選役(ハズレ)のうちのいずれかから抽選により遊技者に付与する利益量を選択する抽選手段と、所定の報知開始条件(図柄が変動中ではないなど)が成立した場合に、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果を報知する抽選結果報知手段(図柄変動手段)と、前記所定の報知開始条件が成立する前に、前記抽選結果が第1の当選役であることを示唆する予告報知を所定の予告確率で行うように制御する予告報知制御手段と、をさらに備え、前記予告報知制御手段は、前記抽選結果が第1の当選役でない場合に、第1の当選役であるかのように示唆する偽予告報知を所定の予告確率で行うように制御し、前記偽予告報知の予告確率は、前記抽選結果が前記第3の当選役である場合よりも、前記第2の当選役である場合のほうが高いことを特徴とする遊技台。』になる。
また、『前記第2の当選役は、当選に基づいて特図高確率状態または普図高確率状態に移行しない小当たりであることを特徴とする遊技台』であってもよい。
さらに、『前記偽予告報知は、所定の遊技回数に亘って行われる偽連続予告報知であることを特徴とする遊技台。』であってもよい。
またさらに、『前記予告報知制御手段は、前記偽連続予告報知を所定の遊技回数に亘って行う回数を、前記抽選結果が第3の当選役である場合よりも、前記第2の当選役である場合のほうが多い回数を選択する確率が高いことを特徴とする遊技台。』であってもよい。
こうすることで、遊技の興趣の低下を防止する遊技台を提供することが可能である。
なお、ハズレの場合は予告報知を行わなくてもよいが、小当たりの場合は保留球数分の連続予告を必ず行う。
(その他の変更例)
以下は、単発的な限定である。これらの限定は、『始動口を有する遊技台において、前記始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、を備えた遊技台』に対するものであるが、適用可能であれば上記実施例1に適用してもよいし上記変更例に適用してもよい。
まず、『予告報知手段は、大当たり中に特図1の入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知は、大当たり後に普図が低確率状態となる場合は、大当たり後に普図が高確率状態となる場合よりも高い確率で行うようにし』てもよい。大当たり後が普図低確率状態である場合は、遊技者に止め打ちされる可能性が低いためである。
また、『予告報知手段は、特図1の入賞があった時点で該入賞の前に大当たりが確定していた場合に、抽選結果の予告報知を、該大当たり遊技後に普図が低確率状態となる場合は、該大当たり遊技後に普図が高確率状態となる場合よりも高い確率で行うようにし』てもよい。大当たり後が普図低確率状態である場合は、遊技者に止め打ちされる可能性が低いためである。
また、『予告報知手段は、特定の始動口に入賞があり該入賞結果の抽選が実行された場合に抽選が実行される前よりも抽選が実行された後のほうが不利に働く第1の抽選結果であることに基づく抽選の抽選結果の予告報知を、第1の抽選結果よりも有利に働く第2の抽選結果よりも低い確率で行うようにし』てもよい。たとえば、確率変動中に2Rの時短なし大当たりを引いた場合などは、予告報知を行うことで遊技者の興趣が低下することが早まってしまうためである。また、この不利に働く第1の抽選結果には、『特図高確率状態を特図低確率状態にする抽選結果』も含まれる。
また、『予告報知手段は、特定の始動口に入賞があり該入賞結果の抽選が実行された場合に抽選が実行される前よりも抽選が実行された後のほうが不利に働く第1の抽選結果であることに基づく抽選の抽選結果の予告報知を、第1の抽選結果よりも有利に働く第2の抽選結果よりも高い確率で行うようにし』てもよい。たとえば、確率変動中に2Rの時短なし大当たりを引いた場合などは、予告報知を行うことで前もって特図高確率状態が終了してしまうことを遊技者に認識させ、突然終わってしまうことによる遊技者の突発的な苛立ちを緩和することができる場合がある。また、この不利に働く第1の抽選結果には、『特図高確率状態を特図低確率状態にする抽選結果』も含まれる。
また、『第1の始動口と、相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口と、第1の始動口よりも入賞しにくい第3の入賞口と、を備え、前記予告報知手段は、第3の入賞口に入賞したことに基づく抽選の抽選結果の予告報知を前記第1の始動口または前記第2の始動口に入賞したことに基づく抽選の抽選結果の予告報知よりも高い確率で行うようにしたことを特徴とする』ことで、滅多に入賞しない第3の始動口(当業者間ではVIP始動口と呼ばれる)に入賞したことを高い確率で予告報知することで、遊技者の遊技の興趣を高めることができる。
また、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶すると共に、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段とを備え、前記予告報知手段は、前記第2の始動口が前記入賞困難状態である場合における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を行い、前記抽選手段は、前記第2の始動口への入賞での利益量の抽選によって前記入賞困難状態から前記入賞容易状態にする抽選結果を選択する確率が、前記第1の始動口への入賞での利益量の抽選によって前記入賞困難状態から前記入賞容易状態にする抽選結果を選択する確率よりも低いことを特徴とする』ことで、普図低確率中に特図1で保留4つで、予告報知を開始していない場合に、特図2で普図高確率に移行する契機となる大当たりに当選した場合、該大当たり終了後に止め打ちをされる虞があるため、特図2での大当たりは時短となる可能性が、特図1の大当たりで時短となる可能性よりも低いようにした。なお、『前記抽選手段は、前記第2の始動口への入賞での利益量の抽選によって前記入賞困難状態から前記入賞容易状態にしなく』てもよい。
また、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶すると共に、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段とを備え、前記予告報知手段は、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選結果の予告報知を行わず、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選結果の予告報知を行うことを特徴とし』てもよい。普図低確率中に特図1で保留4つで、予告報知を開始していない場合に、特図2で普図高確率に移行する契機となる大当たりに当選した場合、該大当たり終了後に止め打ちをされる虞があるため、第1特図始動口では大当たりの予告報知は行わず、第2特図始動口では大当たりの予告報知を行うようにした。なお、『前記予告報知手段は、前記入賞容易状態における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選結果の予告報知を、前記入賞容易状態における前記第2の始動口への入賞に基づく抽選結果の予告報知よりも低い確率で行うように制御し、前記入賞困難状態における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選結果の予告報知を、前記入賞困難状態における前記第2の始動口への入賞に基づく抽選結果の予告報知よりも低い確率で行うように制御し』てもよい。
また、『前記予告報知手段は、前記抽選結果が特定の結果であることを確定告知することを特徴とし』てもよい。確定告知とは、抽選結果を単に示唆するのではなく、「大当たり」と文字や音声などで報知するなど、抽選結果を確実に報知することである。
また、『前記抽選手段は、前記特定の結果を第1の確率で抽選する第1の抽選確率と、前記特定の結果を前記第1の確率よりも高い確率である第2の確率で抽選する第2の抽選確率と、を備え』てもよい。特図高確率状態とは、第2の確率で抽選する状態で、特図低確率とは第1の確率で抽選することを指す。
また、『前記予告報知手段は、特図高確率状態のほうが、特図低確率状態よりも高い確率で確定告知を行っても』よい。特図高確率状態はすぐに終わってしまうので、だらだらと連続予告をするよりも確定告知をしたほうが遊技者の遊技の興趣を高める場合がある。
また、『始動口は、普図始動口であってもよく』、『第1の始動口および第2の始動口は第1普図始動口および第2普図始動口』であってもよい。
また、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶すると共に、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段とを備え、前記抽選手段および前記予告報知手を含む第1の制御部と、前記第1の制御部からの予告指令を受けて前記予告報知を実行する予告報知実行手段を備えた第2の制御部と、を備え』た遊技台であって、以下の限定をするとよい。まず、『前記第2の制御部は、前記入賞容易状態で前記第1の制御部が前記第2の制御部に予告指令を送信した場合は、前記予告指令を破棄または非受信し』てもよい。これにより、普図高確率状態での第1特図始動口入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を確実に行わないようにすることができる。また、『前記第2の制御部は、前記予告報知実行手段が予告報知を実行中であることを示す予告報知実行中報知を、予告報知を実行中の場合は必ず行うことを特徴とし』てもよい。第2の制御部(たとえば副制御部)は、第1の制御部(たとえば主制御部)よりもプログラム容量およびデータ容量が複雑であることが多いため、普図高確率状態での第1特図始動口入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、出荷前の検定機関(保通協など)に分からないように申請させる虞がある。このため、第2の制御部に、予告報知が行われている間は常に点灯するLEDなどを設けておけば、確実に予告報知を実行中であることを報知することができる。なお、予告報知実行中報知は、第1の制御部が行ってもよい。
また、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶すると共に、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、前記予告報知手段は、前記抽選結果を報知するまでの他の抽選結果の報知の報知時間を、前記第2の始動口が前記入賞容易状態である場合における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知である場合には、前記第2の始動口が前記入賞困難状態である場合における該第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知の場合よりも、予告報知を行わない場合の報知時間の抽選テーブルを選択する確率が高いことを特徴とし』てもよい。抽選結果を報知するまでの他の抽選結果の報知を露骨に長い時間するようにすることなどは予告報知に含まれるということである。
また、『始動口を有する遊技台において、前記始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段と、を備え、前記抽選手段および前記予告報知手を含む第1の制御部と、前記第1の制御部からの予告指令を受けて前記予告報知を実行する予告報知実行手段を備えた第2の制御部と、を備え、前記第1の制御部は、前記第2の制御部に前記予告指令を送信した後も、所定の条件が成立するまで前記予告指令に関する情報を保持し続け、所定の条件が成立した場合には前記予告指令を再送信することを特徴とし』てもよい。ここで『前記予告指令に関する情報』とは、予告コマンドとして送信した情報と予告コマンドの中身の情報(予告抽選結果の情報など)を含むものとする。このようにすることで、たとえば電断等が起こった場合に、予告情報が消えてしまった場合でも電断復帰時に予告情報を送信することで副制御部は確実に予告報知を行うことができる。
また、上記変更例では、予告報知の実行手段は液晶表示装置(可変表示装置)であったが、これに限られず、スピーカ、ランプなど、あらゆる報知装置によって予告報知は実行可能である。
なお、大当たりと小当たりの違いとして、作動の終了で遊技者に有利な状態に移行する可能性があるのが大当たりで、作動の終了で遊技者に有利な状態に移行しないのが小当たりということを挙げることができる。
また、所定の大当たりに基づく大入賞口の開放回数と所定の小当たりに基づく大入賞口の開放回数を同じにしてもよい。
また、1回の所定の大当たりに基づいて大入賞口を開放させる時間の長さと、1回の所定の小当たりに基づいて大入賞口を開放させる時間の長さをほぼ同一にしてもよい。
また、所定の大当たり、所定の小当たりに基づいて、大入賞口の開放閉鎖を繰返す場合には、のべ開放時間の長さをほぼ同一としてもよい、
また、大入賞口の扉が遊技球を受けてから大入賞口に入賞したことを検知するまでに必要な時間未満の長さの場合に時間の長さがほぼ同一としてもよい。
また、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶すると共に、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを所定の個数まで記憶する入賞記憶部と、前記入賞記憶部に1以上の入賞の記憶がある場合に、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を所定の予告確率で行う予告報知手段とを備え、前記予告報知手段は、前記入賞記憶部が、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことを1以上の所定の数だけ記憶し、かつ、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことを前記第1の始動口と同じ数だけ記憶している場合の前記第2の始動口が前記困難容易状態である場合における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、前記第2の始動口が前記入賞困難状態である場合における該第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知よりも、高い予告確率で行うるものであることを特徴し』てもよい。換言すれば、第1特図始動口と第2特図始動口に同数の保留がある場合に第1特図始動口に入賞したことに基づく予告報知を、第2特図始動口に入賞したことに基づく予告報知よりも高くしている。これにより、第2特図始動口の入賞に基づく抽選が優先して行われるため、第1特図始動口の入賞に基づく予告報知のほうが、第2特図始動口の入賞に基づく予告報知よりも長い時間予告報知を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。また、途中で特図2の抽選が割り込む場合があり、その観点からも、第1特図始動口の入賞に基づく予告報知のほうが、第2特図始動口の入賞に基づく予告報知よりも長い時間予告報知を行うことができる。
また、『抽選結果報知手段が行う抽選結果の報知の報知時間を抽選する抽選結果報知時間抽選手段と、を備え、前記抽選結果報知時間抽選手段は、第1の時間と、第1の時間よりも長い第2の時間と、のうちのいずれかから抽選を行い、前記予告報知手段は、前記予告報知を開始してから予告演出を行う契機となった抽選が行われるまでの他の抽選の抽選結果報知時間として前記抽選結果報知時間抽選手段が前記第1の時間を抽選した場合は前記第1の時間に基づく抽選結果の報知が終了した後も前記予告報知を継続し、前記抽選結果報知時間抽選手段が前記第2の時間を抽選した場合は前記第2の時間に基づく抽選結果の報知が終了した後で前記予告報知を終了することを特徴し』てもよい。これにより、予告演出の最後をスーパーリーチなど、遊技者の興趣が最大限に高まる演出をもって終了させることができる。特に、『前記予告報知は偽予告報知で、予告報知である場合には前記第2の時間に基づく抽選結果の報知が修理用した後でも前記予告報知を継続することを特徴とし』てもよい。
また、実施例1では主制御部が副制御部に予告情報を送信し、副制御部は主制御部から予告情報を受信した場合に、現在予告を行っていなければ予告を行うようにしていたが、それに限られず、副制御部は、主制御部から予告情報を受信した後、さらに予告演出を実行するか否かの抽選を行うようにしてもよい。
また、実施例1では副制御部は主制御部から予告情報を受信した場合に、現在予告を行っていなければ予告を行うようにしていたが、それに限られず、副制御部は、予告報知を実行中である場合に、さらに予告報知を実行したことを示す予告報知を行うようにしてもよい。この場合、どの抽選に基づく予告報知が行われているかが明確になるような報知を行うことが望ましい。明確になるような報知とは、たとえば、特図1の保留3と、特図2の保留2の2つの予告報知を液晶画面で行う場合に、特図1予告用のキャラクタと、特図2予告用のキャラクタを登場させるなどして行ってもよい。
なお、大当たりとなる抽選に基づいて開始した予告報知中に、他の大当たりとなる抽選に基づいて予告報知を開始するには、一番後に行われる大当たりとなる抽選の抽選結果以外では普図高確率状態に移行しない大当たりでないことを条件としてもよい。
また、実施例1では副制御部が予告報知を行っていたが、それに限られず、主制御部が予告報知を行ってもよい。たとえば、保留ランプりLEDの点灯色を異ならせるなどして、期待感を出してもよい。
また、第1の抽選結果報知時間と第2の抽選結果報知時間があり、第2の抽選結果報知時間のほうが長い、という趣旨で表現されている記載の、第2の抽選結果報知時間では、スーパーリーチを行うようにしてもよい。
また、小当たりを複数設け、特定の小当たりは、特定の大当たりと図柄変動抽選テーブル(リーチがマルチラインリーチからなどを選択するテーブル)が同一であってもよい。特定の小当たりでない小当たりは異なっていてもよい。
また、たとえば、小当たりを備えていてもよい。小当たりとは、後述する特図1当選乱数値により大当たりまたはハズレとは別に抽選され、当選した場合は1R分しかアタッカが開放せず、普図高確率状態または特図高確率状態に移行しないもののことを指す。小当たりに対応する小当たり図柄は1つでも複数備えてもよいが、小当たり図柄を複数備えた場合は後述する特図1図柄抽選乱数値または特図2図柄抽選乱数値とは別に小当たり図柄乱数値を入賞受付処理で取得し、特図1図柄抽選処理または特図2図柄抽選処理内で小当たりに当選した場合は、該小当たり図柄乱数値に基づいて小当たり図柄を決定してもよい。なお、小当たりに当選した場合は前述したタイマ番号選択テーブルとして小当たり専用のタイマ番号選択テーブルを備えてもよく、小当たり専用のタイマ番号選択テーブルにより選択される変動時間は、当たりフラグがオフの場合の普図低確率時タイマ番号選択テーブルまたは普図高確率時タイマ番号選択テーブルで選択される変動時間よりも長い変動時間が選択されやすいようにしてもよい。また、複数の小当たり図柄を設けた場合は、一方の小当たり図柄は、他方の小当たり図柄よりも選択される変動時間が長いものが選択されやすいようにしてもよく、変動時間が長いものが選択されやすい第1の小当たり図柄が当選する乱数値を入賞受付処理で受け付けた場合は、変動時間が第1の小当たり図柄よりも短い小当たり図柄が選択されやすい第2の小当たり図柄が当選する乱数値を入賞受付処理で受け付けた場合よりも連続予告が行われる確率が高くなるようにしてもよい。変動時間が第1の小当たり図柄よりも短い小当たり図柄が選択されやすい第2の小当たり図柄が当選した場合の大入賞口の開放時間または開放態様は、2R大当たり(時短なし)が当選した場合と遊技者から区別がつかないように似せた開放時間または開放態様でもよい(開放時間または開放態様が同一であってもよい)。
また、注意逸らし手段が行う注意引きつけ動作は、チャンスボタンの押下を示唆することであってもよい。たとえば、擬似図柄表示期間内に「チャンスボタン押して」と画像表示器上に表示することで遊技者の注意をチャンスボタンに集中させるようにしてもよい。また、注意引きつけ動作は、チャンスボタンの押下があったことで行われる演出であってもよい。
また、本実施例では、S2115において、ラウンド数および確変の有無に基づいて図柄を決定していたが、図柄の抽選を行い、その図柄の抽選結果に基づいてラウンド数および確変の有無が決定されるようにしてもよい。
また、装飾図柄表示部に表示された保留数表示と特図保留ランプとの保留の減少のタイミングを異ならせるようにしてもよい。たとえば、装飾図柄表示部に表示された保留数表示の減少のタイミングは、図柄変動開始コマンドを受信してから1秒経過後など、保留数表示の減少より少しだけ遅くするようにしてもよい。
また、本実施例では、特図2の変動を特図1よりも優先して行うようにしたが、これに限られず、入賞した順に変動を行ってもよいし、特図2と特図1の変動を並行して行うようにしてもよい。特に、特図2と特図1の変動を並行して行う場合は、注意引きつけ動作として他の図柄を報知する報知装置が注意を引きつける報知を行うようにしてもよい。たとえば、特図2と特図1が別々の装飾図柄表示器により変動表示される場合に特図2で擬似連続変動を行う場合は、擬似図柄表示期間内に特図1の装飾図柄表示器が注意引きつけ報知として「注目!」などと表示してもよい。
また、特図2の変動を特図1よりも優先して行う方法として、特図2に保留がない状態で特図1の変動が行われている場合に特図2に入賞があった場合、特図1の変動を中断して特図2の変動を行い、特図2の変動後に特図1の変動を再開するようにしてもよい。このようにする場合、特に第2特図始動口入賞による抽選が第1特図始動口入賞による抽選よりも有利な抽選が行われやすい場合は特図1の抽選を停止して特図2で抽選を行うことで、より遊技者に有利な図柄変動を提供することができる。
また、本実施例では擬似連続予告の場合は必ず注意引きつけ動作を行うようにし、また、連続予告の場合も必ず注意引きつけ動作を行うようにしたが、これに限られず、擬似連続予告の場合または連続予告の場合でも必ずしも注意引きつけ動作を行わないようにしてもよい。
また、時短以外では、擬似連続予告よりも連続予告を実行する確率を高くするようにし、注意引きつけ動作が行われた場合は、前記真変動開始および前記真変動停止のうちの少なくとも一方が行われると報知内容が変化する報知装置の報知内容が変化する確率が高いようにしてもよい。
また、時短中は、擬似連続予告よりも連続予告を実行する確率を低くするようにし、注意引きつけ動作が行われた場合は、前記真変動開始および前記真変動停止のうちの少なくとも一方が行われると報知内容が変化する報知装置の報知内容が変化しない確率が高いようにしてもよい。これにより、注意逸らし報知の際にたまたま報知装置を見たとしても、報知装置の報知内容が変化する確率が高いため、擬似連続変動の場合の注意逸らし報知がより効果的に逸らすことができる。
なお、擬似連続予告は保留が1つの場合であっても行うことができるため、連続予告よりも優れている場合がある。一方、連続予告は、擬似連続予告と表示上同じ演出をした場合に2回の図柄抽選を行っているため、単位時間あたりの図柄変動時間を短くすることができるという効果がある。
また、装飾図柄は必ずしも数字が設定されている必要はない。たとえば、装飾1として青い服を着たスキーヤー、装飾2として赤い服を着たスキーヤー、装飾3として黄色い服を着たスキーヤー・・・といったように、数字が設けられていなくても、そのキャラクタが所定の態様で停止表示したことで大当たりやハズレを報知するようにしてもよい。
また、連続予告および擬似連続予告は、同じ演出が連続する、ストーリー性のある演出が連続する、同系統の演出(1回目は背景の滝から鮫が出現、2回目は背景の滝から鮫が出現、3回目は背景の滝から竜が出現など)が連続する、背景演出など図柄変動以外の表示が真図柄停止または擬似図柄停止で途切れない、などいずれの態様であってもよい。
また、擬似連続予告を行うと単位時間あたりの特図の変動回数が低下するため、稼動が下がり、遊技店としては好ましくない。しかし、擬似連続予告は保留の数に関係なく(たとえ1つであっても)行うことができる。したがって、保留の数が第1の値(たとえば2つ)である場合は連続予告が行われにくい代わりによりも擬似連続変動が行われやすく、保留の数が第1の値よりも少ない第2の値(たとえば4つ)である場合は擬似連続変動が行われやすい代わりによりも連続予告が行われにくいようにしてもよい。
また、連続予告を行うとした場合に保留の数に応じた値だけ連続予告を行うとしたが、これに限られず、保留の数以下の数だけ連続予告を行うようにしてもよい。たとえば、保留が4個あった場合の偽予告演出として行われる連続予告は2回だけ行うようにしてもよい。また、保留の数だけ全部行わなくてもよい。たとえば保留が4個あった場合の予告演出とて行われる連続予告は1回目、3回目および4回目に行うようにしてもよい。
また、時短中の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動は予告報知を行わないようにした場合、時短中の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動では擬似連続変動を行わないようにしてもよい。また、時短中の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動に対する予告報知は時短中の第2特図始動口入賞に基づく特図2の変動に対する予告報知よりも予告確率を低くした場合、時短中の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動に対する擬似連続変動は時短中の第2特図始動口入賞に基づく特図2の変動に対する擬似連続変動よりも擬似連続変動確率を低くしてもよい。また、時短中の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動に対する予告報知は時短中以外の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動に対する予告報知よりも予告確率を低くした場合、時短中の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動に対する擬似連続変動は時短中以外の第1特図始動口入賞に基づく特図1の変動に対する擬似連続変動よりも擬似連続変動確率を低くしてもよい。
また、時短中の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する予告報知の報知確率は、時短中以外の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する予告報知の報知確率よりも低くしてもよい。時短中は時短中以外よりも変動が早く行われるため遊技者が暇になることが少ないので予告報知により遊技者の期待感を煽る必要性が低いためである。このときに擬似連続変動を行ってしまうと、注意逸らし報知で注意が逸らされなかった場合に擬似連続変動であることが遊技者に認識されやすいため、時短中の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する擬似連続変動の実行確率は、時短中以外の特図始動口入賞に基づく特図の変動に対する擬似連続変動の実行確率よりも低くしてもよい。
また、予告報知は保留が多いほど実行確率が高いとした場合、演出のバランス上、保留が少ないときは予告報知が実行されにくい。たとえば、遊技店の釘調整を悪くして保留が多く溜まらなかった場合には予告報知が実行されにくくなってしまう。この場合でも、擬似連続変動による擬似連続予告を行うことで、遊技者の遊技の興趣が低下してまうことを回避できる。すなわち、保留が第1の値(1個)である場合は、保留が第1の値よりも多い第2の値(4個)である場合よりも予告報知は選択されにくく、保留が第1の値である場合は、保留が第2の値である場合よりも擬似連続予告が選択されやすいことを特徴としてもよい。このようにすることで、演出のバランスをとりやすい遊技台が提供可能となる。
なお、擬似連続変動を3回行い第1のリーチを経て大当たりとなる変動パターンと、擬似連続変動を2回行い第1のリーチよりも時間が長い第2のリーチを経て大当たりとなる変動パターンと、擬似連続変動を1回行い、第2のリーチよりも時間が長い第3のリーチを経て大当たりとなる変動パターンと、擬似連続変動を行わず第3のリーチよりも長い第4のリーチで大当たりとなる変動パターンを備え、これらの変動パターンは全て同一の変動時間とし、始動口入賞時にこの変動パターンが選択されたことを先読みした場合は、この変動パターンが抽選されるまで連続予告を行い、この変動パターン抽選時の変動パターンは、この変動パターン抽選までに行った連続予告の回数に応じて決定してもよい。たとえば、この変動パターン抽選までに3回連続予告を行った場合は、1回の擬似連続変動を経て大当たりとするようにしてもよい。このように、擬似連続変動の回数が異なる同一のタイマの変動パターンを複数備え、該変動パターンを抽選する変動タイマが選択された場合は、複数の前記変動パターンがら、抽選が行われるまでに実行した連続予告の回数に応じていずれかの変動パターンを選択するようにしてもよい。このようにすることで、たとえば、4回擬似連続変動を行った後で長いスーパーリーチ(上記の例では第3のリーチ)を経て大当たりをすると大変長い変動時間が必要となり、また、このような演出は遊技者の興趣を高めるために一定の割合で選択されるようにしなければならないが、連続予告を絡めることで、遊技者からみて同じような演出態様で同様の演出を割合を低下させずに行うことができ、稼働率の低下を防止することができる。
なお、本実施例では主制御部がタイマ番号を選択し、副制御部がタイマ番号に応じて擬似連続変動を伴う変動パターンまたは擬似連続変動を伴わない変動パターンを抽選を行って、または行わず決定していたが、これに限られず、主制御部が、真変動開始から最後の擬似確定表示までの時間(擬似連続変動の回数に応じて決定される時間)と、最後の擬似確定表示から真確定表示までの時間(リーチ変動等のための時間)を別々に決定し、この2つの変動パターンを識別可能に副制御部に出力し、副制御部はこの主制御部からの入力に基づいて、擬似連続変動を伴った変動パターンを決定してもよい。たとえば、主制御部から擬似連続変動2回の変動タイマとマルチラインリーチを行ういう変動タイマがきた場合は、副制御部は、真変動開始⇒擬似予告報知⇒擬似変動停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似変動開始⇒擬似予告報知⇒擬似変動停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似変動開始⇒擬似予告報知⇒マルチラインリーチ⇒真変動停止⇒大当たり、というように変動を行ってもよい。
また、変動パターンを先読みし、該先読結果として擬似連続変動の回数が所定の擬似連続変動回数であると判定した場合に、該擬似連続回数に基づいて、予告演出または注意逸らし報知の報知開始時期を決定するようにしてもよい。たとえば、保留4つ目の変動パターンを先読みし、擬似連続変動の回数が2回であった場合に、保留球が4つあった場合は、保留2つ目から連続予告を開始するようにしてもよい。この場合、真開始⇒真停止⇒真確定表示(1回目)⇒真開始⇒予告報知⇒真停止⇒注意逸らし報知⇒真確定表示(2回目)⇒真開始⇒予告報知⇒真停止⇒注意逸らし報知⇒真確定表示(3回目)⇒真開始⇒擬似予告報知⇒擬似停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似開始⇒擬似予告報知⇒擬似変動停止⇒注意逸らし報知⇒擬似確定表示⇒擬似開始⇒擬似予告報知⇒マルチラインリーチ⇒真変動停止⇒大当たりのようになる。また、予告演出の報知開始時期は、先読みした擬似連続変動回数から所定の上限値(たとえば4回)を引いた値前の変動から開始してもよい。
また、ここにいう「報知装置」は報知装置そのものに限られず、報知装置内の所定の表示領域であってもよい。たとえば、報知装置が装飾図柄表示器である場合で表示領域内に保留図柄数が表示されている場合は、該保留図柄数の表示から注意を逸らすようにしてもよい。
また、擬似連続変動中は装飾図柄内の保留の表示を消してもよい。このように、擬似連続変動中は、真変動開始および真変動停止のうちの少なくとも一方が行われると報知内容が変化する報知装置または報知装置内の所定の表示領域を遮蔽したり目立たせなくしたりすることで注意逸らし報知がより効果的行われる場合がある。
また、変動開始時の保留球数が多いほど、短い変動が選択されるようにしてもよい。
また、予告報知なしで注意逸らし報知を行ってもよい。
また、入賞時の該入賞した保留の前に行われる図柄変動の回数と変動開始時の保留球数とに基づいて変動時間を決定してもよい。たとえば、入賞時に該入賞した保留の前に保留が3つあった場合は図柄変動回数を3回とし、その数を記憶する。そしてその入賞の変動開始時に、図柄変動回数3回と保留数(たとえば3つ)に基づいて図柄変動パターンを選択するようにしてもよい。
また、擬似確定表示期間および真確定表示期間は、変動開始直後を含むようにしてもよいし含まなくてもよい。変動開始直後とは、たとえば図柄変動が加速中である間などである。
また、2回以上の擬似連続変動を行う場合に、真開始から擬似停止または擬似開始から擬似停止の間の少なくとも1回は、擬似予告を行わないようにしてもよい。その1回は、真開始から擬似停止であってもよい。また、擬似予告を行わない場合であっても、そのときの擬似停止後には注意逸らし報知を行うようにしてもよい。
また、特図1で連続予告中に特図2の図柄変動が割り込んだ場合は、特図2の図柄変動では予告演出または注意逸らし報知の一方もしくは両方を行わないようにしてもよい。
また、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備えたことを特徴とする』遊技台に関するものである。なお、ここからさらに説明する変更例は、上記実施例を変更した例には限られないが、上記実施例に適用可能であるものは全て適用することができるものとする。
(変更例A)
従来の連続予告を行う遊技台は、保留している特定の抽選に対する抽選結果が遊技者にとって有利となることを期待させる連続予告を行うことで遊技の際に行われる演出が単調となり、遊技者の興趣が低下することを防止した。しかし、遊技者にとつて不利となることを覚悟させる連続予告は行われていなかったため、遊技者にとって不利となる抽選結果に対して(たとえば特図高確率中に特図低確率に移行する2R大当たりなど)の連続予告は行われていなかった。このため、不意に特図高確率状態が終了することで遊技者は特図高確率状態から特図低確率状態に突然移行した感覚を覚え、苛立ちを感じ、遊技の興趣が低下してしまう場合があった。これに対して、次の解決方法が提案される。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知決定手段は、該抽選の結果が遊技者にとって不利な抽選結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
このようにすることで、単に有利な抽選結果であることを該遊技者に予測させる予告報知だけではなく、不利な抽選結果であることを該遊技者に予測させることで、前もって遊技者は不利な結果であることを予測することができ、不利な結果となることに対して覚悟を決めることができるため、突然不利な結果が訪れた場合よりも不利な結果に対するショックを和らげることができ、不利な結果というショックによる遊技の興趣の低を防止することができる。
なお、不利な結果とは、たとえば遊技状態が特図高確率状態であるときに、大当たりによる賞球をほとんど得ることができない(たとえば2R大当たり)などに当選して、さらに大当たり終了後に特図低確率状態に移行するような場合である。このような場合に、たとえば2R大当たり(特図高確率状態移行なし)の抽選が4回後に抽選される4個目の保留に際に行われるとした場合、演出として、1回目の抽選結果の表示では「4」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示し、2回目の抽選結果の表示では「3」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示し、3回目の抽選結果の表示では「2」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示し、2R大当たり(特図高確率状態移行なし)の抽選の抽選結果の報知となる4回目の抽選結果の表示では「1」と書かれた爆弾の絵を液晶表示器に表示するとともに図柄の変動を開始し、図柄確定前では0と書かれた爆弾の絵を表示した後に爆弾が爆発する表示を行う。そして、2Rの大当たりを行った後に遊技状態を特図低確率状態とする。このようにすることで、遊技者は特図高確率状態が終わってしまう抽選が行われたことを予め予測することができるため、突然特図高確率状態が終わってしまうことによるショックが和らぎ、遊技者の遊技の興趣の低下を防止することができる。なお、爆弾の絵を連続して表示することが不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知にあたる。
なお、ラウンド数には関係なく、単に遊技状態が現在の遊技状態よりも不利となる遊技状態となるのであれば、いずれの構成であってもよい。たとえば、遊技状態が特図高確率状態であるときに、15R大当たり(特図高確率状態移行なし)に当選した場合でも不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知を行ってもよい。
また、遊技状態が普図高確率遊技状態である場合に、遊技状態が普図低確率遊技状態に移行する大当たりに当選した場合でも不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知を行ってもよい。
また、不利な抽選結果であることを遊技者に予測させる予告報知は、実際に不利な抽選結果とならない場合に行ってもよい。たとえば、爆弾の絵を連続して表示する場合に、爆弾の絵の表示が「2」の表示が行われた次の抽選結果の報知の際に「1」を表示しなくてもよい。このようにすることで、遊技者は不利な抽選結果でないようにという願いをこめて抽選結果の表示に注目することになり、遊技に対する興味を高めることができ、遊技に対する興趣も向上する。
また、前記予告報知決定手段は、該抽選の結果が遊技者にとって有利な抽選結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行も行い、有利な抽選結果であることを予測させる予告報知と不利な抽選結果であることを予測させる予告報知は、抽選手段が抽選を行うまで遊技者にとって見た目上同一に見える態様で報知を行うようにしてもよい。たとえば、爆弾の絵を液晶表示器に表示する例でたとえると、遊技者にとって有利な抽選結果であることを予測させる予告報知を行う場合でも、前述した「4」、「3」、「2」と爆弾の絵を表示し遊技者の不安感を煽り、抽選結果の報知となる図柄変動では「1」を表示して爆弾が爆発するかのような表示を行いつつ、爆弾の中から「大当たり」と書かれたカードが表示されることで、遊技者にとって有利な抽選結果を表示する、といったことである。
なお、遊技状態がわかるようにいずれかの報知装置により遊技状態を報知していてもよい。たとえば、液晶表示器で「通常遊技中」または「確率変動遊技中」などと表示していてもよい。
(変更例B)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知手段は、該抽選の結果が真確定表示されるまでBGMを変化させるBGM予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であっもてよい。
BGM予告報知とは、予告報知決定手段により予告報知を行うと決定したことに基づいて、予告報知の対象となる抽選の抽選結果が行われるまでの複数回の抽選結果の報知にわたってBGMを変化させるものである。
なお、複数回の抽選の抽選結果の報知にわたって変化するBGMは、抽選結果の報知が行われる毎にテンポが速くなったり、音量が大きくなるなどして予告報知の対象となった抽選の抽選結果の報知に対して期待感を煽るようにしてもよい。
また、複数回の抽選の抽選結果の報知にわたって変化するBGMは、途切れることがなく再生させるようにしてもよい。
(変更例C)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知手段は、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定した場合と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定しなかった場合とで、前記図柄変動表示が真確定してから次の図柄変動表示が開始させるまでの確定表示時間を異ならせるようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。
予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間と異なるようにすることで、遊技者に違和感を与え、演出に対する注目度を高めることができる。なお、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間が予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間と異なるようにすること自体が予告報知であってもよい。
なお、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間と異なるようにしたとは、具体的にいうと、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を4秒として、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間を3秒とするなど、予告報知の有無に応じて一義的に変更するほか、予告報知を行うとした場合の真確定表示時間を第1の真確定表示時間抽選テーブルから選択し、予告報知を行うとしなかった場合の真確定表示時間を第2の真確定表示時間抽選テーブルから選択するようにするなどして、第1の真確定表示時間抽選テーブルと第2の真確定表示時間抽選テーブルは、抽選結果となる時間または抽選確率が異なるようになっているようにしてもよい。この場合、第1の真確定表示時間抽選テーブルは、第2の真確定表示時間抽選テーブルよりも短い真確定表示時間が抽選されやすいようにしてもよく、逆に、第1の真確定表示時間抽選テーブルは、第2の真確定表示時間抽選テーブルよりも長い真確定表示時間が抽選されやすいようにしてもよい。
また、「真確定表示時間」を「擬似確定表示時間」に置き換えても良い。また、「真確定表示時間」を「真確定表示時間および擬似確定表示時間」に置き換えてもよい。
(変更例D)
また、パチンコ機に代表される遊技台は、発射装置から球を発射し、所定の遊技領域に設けられた所定の入賞口に入球することで所定の利益を獲得できるように構成されている。このような遊技台において、複数の連続した図柄変動で連続した演出を行う、いわゆる連続予告演出を備えた遊技台が提供されている。たとえば特開2005−111149など。しかし、特許文献1に記載の遊技台にあっては、メイン側可否判定は、前記入賞検知に基づく図柄組み合わせゲームの開始直前に行う大当り判定とは異なるタイミング(異なる判定時期)で前記入賞検知時に読み出した大当り乱数の値がメイン判定値(予告判定値)と一致するか否かを判定している。そして、この予告判定値を用いて予告報知を行うか否かを判定している。予告報知が行われるとなると連続予告を開始することとなるが、たとえば連続予告が4回に亘って行われるときに、遊技状態が変化して図柄組み合わせゲーム開始直前に行う大当たり判定結果が異なったものとなってしまったときに、改めてもう一度予告判定値の取得を迫られる場合があり、処理負荷が集中してしまう場合があった。これに対して、以下の解決方法を提案する。すなわち、
『所定の入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の抽選に使用するカウント値を取得して記憶するカウント値記憶部と、前記カウント値記憶部が記憶したカウント値と抽選を実行する際の遊技状態とに基づいて、遊技者に付与する利益量を抽選する利益量抽選部と、を備えた遊技台において、前記利益量抽選部が前記利益量の抽選を行う前に、前記カウント値記憶部が記憶したカウント値と遊技状態とに基づいて、遊技者に付与する利益量を事前に抽選する利益量事前抽選部と、前記利益量事前抽選部の抽選結果である事前抽
選情報を記憶する事前抽選情報記憶部と、前記事前抽選情報に基づいて、前記利量抽選部が行う抽選の抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告報知を行う予告報知部と、を備え、前記利益量事前抽選部は、遊技者に付与する利益量を複数の遊技状態のそれぞれについて事前に抽選し、前記事前抽選情報記憶部は、遊技状態に応じた複数の前記事前抽選情報を記憶し、前記予告報知部は、前記予告報知を実行する際の遊技状態に応じた前記事前抽選情報に基づいて、前記予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
このようにすることで、処理負荷を分散できる遊技台を提供することができる。
主制御部は、始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量を抽選するための乱数として使用するカウント値を所定の乱数カウンタから取得して記憶するとともに、入賞により記憶対象となったカウント値と複数の遊技状態(たとえば、特図高確率状態と特図低確率状態)とに基づいてカウント値による抽選が大当たりか否かに関して事前に抽選し、複数の遊技状態のそれぞれについての抽選結果(たとえば特図高確率状態であれば15R特別大当たり、特図低確率状態であればハズレなど)を事前抽選情報記憶部に記憶する。さらに、利益量の抽選を行い、抽選結果を副制御部に送信する際に、抽選時の遊技状態に基づいて事前抽選情報記憶部に記憶された事前抽選情報のうちいずれかの事前抽選情報を選択して副制御部に出力する。たとえば、抽選時に特図低確率状態である場合は特図低確率状態の場合として事前抽選された事前抽選情報を出力する。副制御部は受信した事前抽選情報に基づいて予告報知の制御を行う。
たとえば、保留が3個ある場合に、事前抽選情報記憶部には特図低確率遊技状態での保留内が大当たりか否かに関する情報(たとえば、保留1はハズレ、保留2はハズレ、保留3はハズレ、保留4は保留なし)と、特図高確率遊技状態での保留内が大当たりか否かに関する情報(たとえば、保留1はハズレ、保留2はハズレ、保留3はあたり、保留4は保留なし)の遊技状態のそれぞれについての予告情報を記憶している。主制御部は、事前抽選情報記憶部に記憶された遊技状態のそれぞれに対する予告情報を変動開始時に出力するが、その際に、その時点での遊技状態対応する予告情報を副制御部に出力する。たとえば、特図高確率状態であれば、事前抽選情報記憶部に記憶された特図高確率状態に対する予告情報(保留1はハズレ、保留2はハズレ、保留3はあたり、保留4は保留なし)を変動開始時に出力する。副制御部は、受信した予告情報にあたりが含まれている場合は予告演出抽選テーブルから予告演出を抽選し、あたりが含まれていない場合はガセ予告演出抽選テーブルからガセ予告演出を抽選する。そして、抽選結果に基づいて予告演出を実行する。ここで、副制御部があたりに基づいて予告演出を複数回の変動に亘って行う連続予告を行っている最中に、主制御部から受信した予告情報があたりを含まなくなった場合(連続予告中に遊技状態が変更したため、乱数に基づく判定があたりからハズレへと変わった場合など)、副制御部は連続予告の実行を中止する。なお、遊技状態が変更されても予告情報にあたりが含まれていた場合は副制御部は連続予告の実行を中止しない。なお、ここでは単に「あたり」と記載したが、このあたりは実施例1で挙げたいずれのあたりでもよい。また、15R特別大当たりのときのみ「あたり」であり、ほかは「ハズレ」であってもよい。この「あたり」か「ハズレ」は1ビットの情報であってもよく、この場合「保留なし」は「ハズレ」と区別がつかない態様で記憶されていてもよい(たとえば「あたり」はビットがオン、「ハズレ」および「保留なし」はビットがオフなど)。
なお、『前記カウント値記憶部は、前記カウント値を所定の数まで記憶可能に設けられ、前記利益量抽選部は、前記カウント値記憶部が複数のカウント値を記憶している場合に、所定の順序でカウント値記憶部が記憶したカウント値に基づく前記利益量の抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。複数のカウント値を所定の順序で抽選していく遊技台において、抽選されていないカウント値に対する予告報知を行うことで、特定の図柄変動に対する期待度を前もって高めることができる。
なお、『少なくとも、前記事前抽選情報記憶部を備えた第1の制御基板と、少なくとも、前記予告報知部を備えた第2の制御基板と、を備え、前記第1の制御基板は、前記事前抽選情報記憶部に記憶された複数の前記事前抽選情報から、出力時の遊技状態に応じた前記事前抽選情報を前記第2の制御基板に出力する事前抽選情報出力部を備えたことを特徴とする遊技台』であってもよい。出力の際に、遊技状態に応じて事前抽選情報を選択することで、簡易な制御構造で事前抽選情報を出力することができる。
なお、『前記事前抽選情報記憶部は、前記カウント値記憶部が記憶するカウント値よりも小さいデータ容量で前記事前抽選情報を記憶することを特徴とする遊技台』であってもよい。小さいデータ用容量で記憶しておくことで、RAM容量を削減することができる。さらに、他の制御部に情報を出力する構成においては、コマンド数を少なくすることができる場合がある。
なお、『前記利益量事前抽選部は、前記カウント値記憶部が前記カウント値を取得して記憶する際に、該取得して記憶する対象のカウント値に対して事前抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。始動入賞時に事前抽選情報を取得することで、カウント値をRAMに記憶するついでに事前抽選情報を取得することができ、改めて事前抽選情報を取得するタイミングを設けなくて済むため、処理負荷を軽減することができる場合がある。また、入賞した際のカウント値に対しての事前抽選情報を取得することで、既に保留記憶している事前抽選情報を更新しなくて済み、不必要な処理を行わなくて済む場合がある。
なお、『前記カウント値記憶部は、第1の始動口および第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の抽選に使用するカウント値を取得して記憶し、前記利益量抽選部は、前記第2の始動口への入賞に基づく利益量の抽選を、前記第1の始動口への入賞に基づく利益量の抽選よりも優先して行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。特図が2つあり、特図2が優先変動する遊技台にあっては、特図2の変動が割りこむため、未来の抽選の際の遊技状態を把握することが困難になるため、予め複数の遊技状態に対応する事前抽選情報を取得しておくことが望ましい。
なお、『所定の条件に基づいて、前記利益量の抽選が遊技者にとって有利となる第1の遊技状態から前記利益量の抽選が第1の遊技状態よりも遊技者にとって不利となる第2の遊技状態に変更し、または、前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態に変更する遊技状態変更部と、を備え、前記遊技状態変更部は、所定の基準から前記利益量抽選部による利益量の抽選が所定の回数行われた場合に、前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態へと遊技状態を変更することを特徴とする遊技台』であってもよい。所定の回数抽選が行われた場合に遊技状態が変更するが、遊技状態の変更を予測するために所定の回数を把握しながら事前抽選情報の取得を行わなくて済むため、処理負荷を軽減することができる場合がある。特に、特図を複数備え、特図1と特図2がある遊技台にあっては、特図2の変動が割り込むため、仮に所定の回数を把握していたとしても未来の遊技状態を予測できない場合がある。
なお、『前記利益量抽選部は、前記カウント値と遊技状態に基づいて、大当たりとするか否かに関する抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、『前記カウント値と遊技状態に基づいて、大当たりの停止図柄に関する抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、『前記利益量抽選部が行う抽選の抽選結果を報知する抽選結果報知手段と、を備え、前記利益量抽選部は、前記抽選結果報知手段が抽選結果を報知している間は、前記利益量の抽選を行わないことを特徴する遊技台』であってもよい。
なお、『前記利益抽選手段が行った抽選の抽選結果を出力する抽選結果出力部と、を備え、前記事前抽選情報出力部は前記抽選結果出力部が前記抽選結果を出力するに際して前記事前抽選情報を出力することを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、この変更例Dは連続予告中に遊技状態が変化する場合に適用されるため、たとえば特図低確率状態での連続予告中に特図2の変動が割込み、特別大当たりとなり、その後、特図高確率状態となった場合などでも特図高確率状態となったことで主制御部は改めて予告情報を取得せずに済み、処理負荷の分散を図ることができる。
(変更例E)
複数の図柄変動にまたがった予告である連続予告を行う方法としては、(1)1回の図柄変動を複数回の図柄変動とみせかける擬似図柄変動内で複数の図柄変動内でまたがっているかのように演出を行う方法(2)複数回の図柄変動にまたがって予告を行う方法の2種類が従来存在していた。また、この2種類を組み合わせる方法も考えられる。たとえば、保留が3個あり、3回目の図柄変動で大当たりが行われる場合は、1回目の図柄変動で「チャンス」と表示し、2回目の図柄変動でもう一度「チャンス」と表示し、3回目の図柄変動では、「チャンス」と表示した後、擬似停止をして擬似確定表示を経て擬似開始を行い、擬似開始後にもう一度「チャンス」と表示した後でスーパーリーチを行い大当たりを表示するといった場合である。しかし、この場合に、3回目の図柄変動では、1回目、2回目の図柄変動内で連続予告が行われているため、十分に期待感が煽られているという場合があり、改めて3回目の図柄変動内で擬似連続変動による連続予告の期待感の向上を求める必要性が低いとも考えられる。これに対して、次に掲げる解決方法を提案する。すなわち、
『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて図柄の変動を開始する真変動開始を行うとともに、決められた変動時間が経過すると該図柄の変動を停止する真変動停止を行い、引き続いて確定図柄を所定時間表示し続ける真確定表示を行う、該真変動開始から該真確定表示までの一連の図柄変動表示を実行する図柄表示手段を備えた遊技台において、前記図柄表示手段が、前記一連の図柄変動表示の中で、前記真変動停止が行われたかのように見せかける擬似変動停止と、前記真確定表示が行われているかのように見せかける擬似確定表示と、前記真変動開始が行われたかのように見せかける擬似変動開始とが行われる擬似図柄表示を実行する擬似図柄表示手段を有し、さらに、遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段と、を備え、前記擬似図柄表示手段は、前記抽選手段による抽選後に行われる一連の図柄変動表示を行う際に、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていた場合は、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていなかった場合よりも、前記擬似図柄表示を行う確率を低くなるようにしたことを特徴する遊技台』であってもよい。
さらに、『前記始動口への遊技球の入賞状況に応じて、前記図柄表示手段に前記図柄変動表示を連続して複数回行わせる図柄変動表示制御部と、前記擬似変動停止が行われる前に第1演出を行うとともに、該擬似変動停止の後に行われる前記擬似変動開始が行われた後に該第1演出の続きになる第2演出を行う演出手段とを備え、前記演出手段が、2回以上連続して行われる前記図柄変動表示において、最後の図柄変動表示よりも前に行われる図柄変動表示における前記真変動停止前に遊技者にとって前記第1演出と区別がつかない第3演出を行うとともに、該第3演出が行われた図柄変動表示の後に行われる図柄変動表示における前記真変動開始後に遊技者にとって前記第2演出と区別がつかない第4演出を行うものであることを特徴とし』てもよい。
このようにすることで、期待感を高める必要性がある場合は高め、期待感を高める必要性が高いとはいえない場合は高めないことで適切な期待感向上演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
たとえば、保留3個目が大当たりの場合に、予告報知を行うとなった場合には、1回目の変動で「チャンス」と表示し、2回目の変動でも「チャンス」と表示する。そして、3回目の変動では擬似連続予告が選択されずにスーパーリーチを経て大当たりが表示されやすいようにする。一方、予告報知を行わないとなった場合は、1回目の変動、2回目の変動ともに3回目の変動結果が期待度の高い変動結果であるということを報知せず、3回目の変動では「チャンス」と表示した後、擬似停止をして擬似確定表示を経て擬似開始を行い、擬似開始後にもう一度「チャンス」と表示した後、擬似停止をして擬似確定表示を経て擬似開始を行い、擬似開始後にもう一度「チャンス」と表示した後でスーパーリーチを経て大当たりが表示されやすいようにする。どのように表示されやすいようにするかというと、予告演出が当選した場合に予告演出実行フラグなどのフラグをセットする。大当たりであることを報知する演出の抽選を行う場合に、予告演出実行フラグがセットされている場合は、予告演出実行フラグがセットされていない場合よりも擬似連続予告を選択しにくい演出抽選テーブルから擬似連続予告の実行抽選を行う。
なお、予告演出実行フラグがセットされている場合は、擬似連続予告が全く行われないようにしてもよく、具体的には擬似連続予告の抽選自体を行わないようにしてもよい。
また、予告演出実行フラグがセットされていない場合は、擬似連続予告実行フラグがセットされている場合よりもより発展したスーパーリーチによる大当たりが表示されやすいようにしてもよい。発展したスーパーリーチとは、(1)キャラクタが戦う (2)キャラクタが負ける (3)お助けキャラクタが助けてくれる (4)お助けキャラクタが勝つ (5)大当たり となる第1のスーパーリーチと、(1)キャラクタが戦う (2)キャラクタが負ける (3)お助けキャラクタが助けてくれる (4)お助けキャラクタが負ける (5)2人目のお助けキャラクタが登場する (6)2人目のお助けキャラクタが勝つ (7)大当たり となる第2のスーパーリーチとがあり、予告演出実行フラグがセットされていない場合は第2のスーパーリーチが選択されやすいということである。第2のスーパーリーチは、第1のスーパーリーチよりもリーチの発展先が多いという特徴がある。
また、予告演出フラグがセットされていない場合のみ、全回転リーチが行われるようにしてもよい。
なお、『前記擬似図柄表示手段は、前記抽選手段による抽選後に行われる一連の図柄変動表示を行う際に、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていた場合は、該抽選に対して予告報知手段による予告報知が行われていなかった場合よりも、前記擬似図柄表示を行う回数が低くなる確率が高いようにしたことを特徴する遊技台』であってもよい。たとえば、予告報知フラグがセットされている場合は平均1回の擬似連続予告が行われるのに対して、予告報知フラグがセットされていない場合は平均3回の擬似連続予告が行われるといったようなことである。
(変更例F)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段と、予告報知を第1の態様で行う第1予告ステージと予告報知を第2の態様で行う第2予告ステージとを切り替えるステージ切り替え手段と備えたことを特徴とする遊技台』であつて、以下の特徴を備えてもよい。
(変更例F−1)
『前記ステージ切り替え手段は、前記予告報知手段が予告報知を行っている間はステージを切り替えることがないようにし、前記予告報知手段が予告報知を行っていない間はステージを切り替え可能にしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。変動毎など所定の条件に基づいてステージの切り替え抽選を行う遊技台にあっては、予告報知を行っている間はステージ切り替えの抽選を行わず、予告報知を行っていない間はステージ切り替えの抽選を行い、当選した場合はステージを切り替えるようにしてもよい。また、ステージ切り替えを遊技者の操作により行う場合も同様に、予告報知を行っている間はステージ切り替えの操作を受け付けず、予告報知を行っていない間はステージ切り替えの操作を受け付けるようにしてもよい。
なお、ステージとは、正確には演出ステージのことで、たとえば背景を異ならせたり登場キャラクタを異ならせたりするなどして演出の幅を広げるためのものである。たとえば、第1のステージとして姫ステージ(お姫様のキャラクタが登場し、お祭りに関する背景で、ダーツで大当たりという表示に当たれば大当たりとなるリーチ演出を行う)があり、第2のステージとして爺ステージ(お爺さんのキャラクタが登場し、城の中の背景で、殿中に忍び込んだ曲者を倒せば大当たりとなるリーチ演出を行う)があるなどである。演出ステージ毎に演出抽選テーブルが異なるため、演出を選択する条件が異なった結果(第1の条件は姫ステージ、第2の条件は爺ステージなど)、姫ステージを構成する演出を選択しまたは抽選し、爺ステージを構成する演出を選択しまたは抽選することで、複数のステージを設けることができる。
なお、姫ステージでは可愛らしい人形が連続して登場する予告報知が行われ、爺ステージでは曲者が忍び込むためのカウントダウンをしている予告報知が行われる。具体的に書くと、爺ステージでは、1回目の変動で予告報知として曲者が「1」と声を出し、2回目の変動で予告報知として曲者が「2」と声を出し、3回目の変動で予告報知として曲者が「3」と声を出す音声を出力するとともに忍び込みリーチ演出に発展する。この場合、自由に予告報知中に演出ステージを変更できるとすると、姫ステージで可愛らしい人形が2回連続した後で爺ステージに切り替えた場合に、突然「3」から始まって遊技者はわけのわからないのまま曲者リーチ演出を見ることになり、遊技の興趣が低下する。
(変更例F−2)
『前記予告報知手段は、前記ステージ切り替え手段によりステージが切り替えられた場合は、予告報知を終了したことを特徴とする』遊技台であってもよい。これも、変更例Aと同様の理由でステージを切り替えた際の演出の表示がおかしなものにならないようにしたものである。なお、ステージ切り替え方法は、変更例F−1と同様に、抽選によるものでも遊技者の操作によるものなど、任意の方法であってよい。
(変更例F−3)
『前記ステージ切り替え手段は、予告報知を行わない第3の予告ステージについても切り替え可能に設けられ、前記予告報知手段が予告報知を行っている間にステージを切り替える場合は前記第3の予告ステージには切り替えすることがないようにし、前記予告報知手段が予告報知を行っていない間は前記第3のステージに切り替え可能にしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。連続予告を実行しない第3のステージには移行しないようにすることで、連続予告を最後まで楽しませることができる。なお、ステージ切り替え方法は、変更例F−1と同様に、抽選によるものでも遊技者の操作によるものなど、任意の方法であってよい。
(変更例F−4)
『前記予告報知手段は、前記第2のステージではストーリー性を伴わない非ストーリー予告報知とストーリー性を伴うストーリー予告報知とを行い、第1のステージで予告報知を行っている間にステージが切り替えられた場合は、第2のステージで行う予告報知としてストーリー予告報知を行わず、非ストーリー予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。変更例F−1の例で、さらに第2のステージである爺ステージには、曲者がカウントアップする予告報知のほかに、曲者が連続して登場する予告報知を行うようにしている。曲者がカウントアップする予告報知は、「いちにのさん!」で予告が完了するため、いきなり「さん!」から始まったら遊技者は違和感を覚えるが、曲者が連続して登場する予告報知はストーリー性がないため、1回目、2回目の予告報知を姫ステージの可愛らしい人形で行い、3回目の予告報知を曲者が登場する予告報知で行っても遊技者はさして違和感を覚えない。なお、ステージ切り替え方法は、変更例F−1と同様に、抽選によるものでも遊技者の操作によるものなど、任意の方法であってよい。
(変更例G)
また、変更例Dのように、主制御部は、入賞時に予告情報を取得し、変動開始時に保留内の予告情報をまとめて副制御部に出力し、副制御部は入力した予告情報に基づいて予告演出を行う遊技台にあって、副制御部が予告演出を抽選により行う遊技台にあっては次に挙げられる問題がある。
たとえば、副制御部が予告情報を受け取り、該予告情報がハズレのみの予告情報であつた場合は副制御部はガセ連続予告の抽選を行う。ガセ連続予告の抽選確率は1/20でるとする。主制御部は、前回の図柄変動が終了したことに基づいて変動開始コマンドをとともに予告情報を出力する。ここで、図柄変動が行われている間に始動口に遊技球が1つ入賞したため保留が1つ増加し、保留の数は合計2つ(全てハズレ)になったとする。この場合、副制御部は変動開始コマンドとともに予告情報を入力し、予告情報が全てハズレであるため1/20でガセ連続予告の抽選を行う。また、別の例として、図柄変動が行われている間に始動口に遊技球が3つ入賞したため保留が3つ増加し、保留の数は合計4つ(全てハズレ)になったとする。この場合も、副制御部は変動開始コマンドとともに予告情報を入力し、予告情報が全てハズレであるため1/20でガセ連続予告の抽選を行う。しかし、保留が1つ増えた場合と保留が3つ増えた場合とでは、当然ながら保留3つ増えた場合のほうが保留が1増えた場合よりもあたり(たとえばハズレと小当たり以外など)となる確率が3倍高い。このような場合は、たとえハズレであってもガセ連続予告を行うことにより遊技者を興奮させ、遊技者の遊技の興趣を高める必要があるが、保留の増加分に応じて予告確率を変化させないと、効果的に煽ることができず、遊技者の遊技の興趣を効果的に高めることができないという問題があった。
これに対して、以下の方法ににより解決する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、
さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの事前判定手段と、前記事前判定手段の判定結果から予告実行抽選を行い、該予告実行抽選に基づいて特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行うか否かを決定する予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知決定手段は、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数に基づいて、前記予告実行抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。保留数の増加分を加味した予告実行抽選を行うことができるため、遊技者の遊技の興趣を高めることができる。
さらに、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの事前判定手段と、前記事前判定手段の判定結果から予告実行抽選を行い、該予告実行抽選に基づいて特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行うか否かを決定する予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段とを備え、前記予告報知決定手段は、前記事前予告実行抽選を前回行ってから今回行うまでの間に前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数に基づいて、前記予告実行抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。予告実行抽選を前回行ってから今回行うまでの間に増加した保留球数を加味した予告実行抽選を行うことができるため、期待度に応じた予告実行抽選を行うことができる。また、遊技台を開発時に、予告実行抽選の抽選値の予測が容易になり、開発工数を削減することができる場合がある。
また、『少なくとも前記抽選手段および前記事前判定手段とを含む主制御基板と、少なくとも前記予告報知決定手段および前記予告報知手段とを含む副制御基板と、を備え、前記主制御基板は、前記抽選手段による抽選を行った際に、前記抽選結果とともに前記事前判定手段の判定結果を前記副制御基板に出力し、前記副制御基板は、入力した前記事前判定手段の判定結果に基づいて前記予告報知決定手段による前記予告実行抽選を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。このような場合は、処理構造が単純化なるが事前判定手段の判定結果を副制御部は自由に取得できないまたは保留数増加毎に取得できないため、代わりに本変更例の増加数に応じた予告抽選を行う構成を設けることで遊技者の期待度を適切に煽ることができる遊技台が提供可能となり、遊技者の遊技の興趣をより向上させることができる。
また、『前記予告報知決定手段は、前記事前判定手段の判定結果が第1の利益量(15R特別大当たりなど)である場合は第1の抽選テーブルにより予告実行抽選を行い、前記事前判定手段の判定結果が第2の利益量(ハズレなど)である場合は第2の抽選テーブルにより予告実行抽選を行い』さらに、『前記予告報知決定手段は、前記第2の抽選テーブルにより抽選を行う場合に、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数が第1の保留数である場合は、該第1の保留数よりも少ない数である第2の保留数である場合よりも前記予告報知を行う報知確率が小さいことを特徴とする遊技台』であってもよい。第2の抽選テーブルによる抽選とは、たとえばガセ連続予告の抽選のことである。たとえば、先の例では、副制御部は変動開始コマンドとともに予告情報を入力し、予告情報が全てハズレであるため1/20でガセ連続予告の抽選を行うとしたが、予告情報が全てハズレである場合に、保留が1つの場合は1/20で、保留が2つの場合は1/30で、保留が3つの場合は1/40で、保留が4つの場合は1/50でそれぞれ予告抽選を行うようにし、さらに、保留の増加数に応じて補正値を入れるようにしたということである。この場合、保留の増加数を考えなければ、保留が多ければ多いほど予告の実行確率は小さい。これは、保留が多いほど変動時間が短くなるということが関係する。すなわち、保留が4つである場合は、それ以上保留がたまらないため早く変動が終了するようにと短い変動時間が選択されやすく、保留が0つである場合は早く変動を終了してしまうと遊技者が暇になってしまう場合があるため、最近の遊技台は保留が多いほど変動時間が短くなるようにしている。そこで、短い変動時間が選択されやすいときに予告を行いやすくしてしまうと、せっかく予告を行ったのにすぐに変動が終わってしまうため、遊技者の中には遊技の興趣が低下してしまう場合がある。そこで、予告の実行確率も保留が多いほど小さくなるようにした。
しかし、この場合に保留の増加数を加味して予告の実行抽選を行わないと、たとえば前回の予告実行抽選のときは保留が1で、今回の予告実行抽選のときは保留が4つである場合に、保留3つに対するガセ予告報知による遊技者への期待感の煽りが1/50となってしまうため、あまり好ましくない。そこで、たとえば、1−(19/20×29/30×39/40×49/50)=147039/1200000(約12%)で行われるようにすることで、遊技者の遊技の興趣を適切なタイミングで向上させることができる。なお、『前記予告報知決定手段は、前記第1の抽選テーブルにより抽選を行う場合に、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数が第1の保留数である場合は、該第1の保留数よりも少ない数である第2の保留数である場合よりも前記予告報知を行う報知確率が大きいことを特徴とする遊技台』であってもよい。連続予告が連続するほど遊技者の期待感を煽ることができるため、15R特別大当たりが当たった場合に保留が4つの場合は可能な限り連続予告を行うことで遊技者の遊技の興趣を確実に向上させることができる。
また、『前記予告報知決定手段は、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数した保留数の数に応じて予告報知の抽選を行うようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。たとえば、保留が3個増加した場合は、従来は1/20の抽選を1回やっていたところ、3回行うようにしてもよい。この場合の抽選確率は1−(19/20)3=14%となる。また、『前記予告報知決定手段は、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数の増加数した保留数の数および記憶箇所に応じて予告報知の抽選を行うようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。増加した保留が3番目の保留と4番目の保留に記憶された場合は、3番目の保留に対する抽選テーブルと4番目の保留に対する抽選テーブルにより抽選されるようにしてもよい。
なお、『前記予告報知決定手段は、前記第2の抽選テーブルにより抽選を行う場合に、前記抽選手段が保留した前記抽選の保留数が第1の保留数である場合は、該第1の保留数よりも少ない数である第2の保留数である場合よりも前記予告報知を行う報知確率が大きいことを特徴とする遊技台』であってもよい。
(変更例H)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が始動口に1回入賞したことに基づいて、遊技者に付与する利益量の抽選を行う抽選手段を備え、前記図柄表示手段が、前記抽選1回につき前記図柄変動表示を1回行い該抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示するものであり、前記抽選手段が、先に入賞したことに基づく前記抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する図柄変動表示が終了するまで、後に入賞したことに基づく前記抽選を保留するものであり、さらにこの遊技台が、前記抽選手段が抽選を行う前に、該抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、該抽選の結果が特定の結果であることを該遊技者に予測させる予告報知を行う予告報知決定手段と、前記予告報知決定手段が前記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果を表す図柄を確定図柄として真確定表示する前に該予告報知を行う予告報知手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果に基づいて決定される演出の制御を行う演出制御手段と、演出用に設けられた演出用可動物を駆動する駆動手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記予告報知として前記駆動手段に駆動信号を出力し、前記演出制御手段は、前記予告報知手段が前記駆動手段に駆動信号を出力することを予定している場合であっても、特定の演出を行うことが決定された場合は前記駆動手段に優先して前記駆動信号に駆動信号を出力することを特徴とする遊技台』であってもよい。予告演出が設定されている場合は、抽選手段による遊技者に付与する利益量の抽選を行ったことに基づいて決定される演出で演出装置(たとえばシャッタ)を駆動する演出が選択されない、または選択されても演出を実行されないようにする。これは、連続予告がそのときの変動の抽選に基づく演出に上書きされ、連続予告に見えないようになってしまうということをないようにするためである。しかし、特図1で4回先の抽選で大当たりとなる場合に演出装置を駆動する予告演出を始めたとして、途中で特図1よりも優先して変動される特図2で大当たりが当選した場合に、大当たりが当選したことを演出装置により確定報知(その演出が行われた場合に必ず大当たりとなる)をする演出が選択されたとする。この場合は、確定報知を優先することで遊技者の遊技の興趣を高めることができる。なお、大当たりの期待度が高い演出などでもよく、確定報知に限定されない。
(変更例I)
遊技の開始・結果表示を単におこなうだけでなく、遊技の途中に遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることが可能となったが、遊技の幅を拡げられるような機能を搭載しなければ遊技者にすぐに飽きられてしまうといった虞とは別に、従来の遊技台では、図柄の変動を開始する前の図柄変動する権利についての当否判定を事前に行い(いわゆる先読みを行い)、有利な遊技状態を発生させると判定した場合、当該権利に基づく図柄変動よりも前の図柄変動の時間(変動時間)を変更することにより、遊技性の幅を広げていた。
しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更する場合、当否抽選の回数を従来よりも増加させることも可能となってしまうため、大当りとなる回数も自ずと増加してしまい、遊技者に不公平感を与えるとともに射幸性が高まってしまうという問題があった。一方、遊技の結果によらずに図柄の変動時間を変更すると、遊技機が独自の判断で特図変短を発生させたかのように遊技客に捉えられる危険があり、遊技客に公平性に関して不信感を抱かせてしまう。従って、当否判定を事前に行った結果(先読みを行った結果)に基づいて予告報知を行う場合に変動時間を変更しないことで、遊技者に不公平感を与えず射幸性を抑えることができる。
しかし、当否判定を事前に行った結果に基づいて変動時間を変更せずに予告報知する場合、連続する図柄変動停止表示の最後の図柄変動を長い変動時間にできない場合があった。この場合、連続する図柄変動停止表示における予告報知の演出効果が低下してしまい、遊技者の興趣が低下してしまう虞があった。
このため、変動時間を変更せずに予告報知する場合、あたりやはずれとなる図柄変動の時間を必ず長いものにすることで連続する予告報知の最後の図柄変動を必ず長い変動時間とすることができるが、その場合、通常時の変動時間の大半を占めるはずれの変動時間も自ずと長くなってしまうため、抽選結果が報知されるまで遊技者に止め打ちを行われて遊技台の稼動が低下してしまったり、当否抽選を行う回数が著しく減少するので遊技者の興趣を低下させてしまうという問題があった。また、演出効果の高い予告報知を行うことができないという問題があった。
このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、遊技者に不公平感を与えること無く、事前予告報知の演出効果を高めることができる遊技台を提供することを目的とする。すなわち、『所定の始動口に遊技球が入賞した場合に、図柄を変動表示した後に停止表示する変動停止表示を所定変動時間行う図柄表示手段と、前記図柄表示手段が停止表示した図柄態様が特定の図柄態様である場合に遊技者に有利な特別遊技状態を開始する特別遊技状態開始手段と、第1特定条件を満たす特定変動時間のみを含む特定変動時間グループと、特定条件を満たさない非特定変動時間を含む非特定変動時間グループと、を少なくとも含む複数の変動時間グループが予め定められた変動時間グループテーブルのうちから何れかの変動時間グループを前記所定の始動口に遊技球が入賞した場合に決定する変動時間グループ決定手段と、前記変動時間グループ決定手段が決定した変動時間グループを記憶する変動時間グループ記憶手段と、前記変動停止表示開始時に前記記憶された変動時間グループのうちから第2特定条件に応じた変動時間を決定する変動時間決定手段と、前記決定された変動時間に基づいて前記図柄表示手段に前記変動停止表示をさせる表示制御手段と、前記特定変動時間グループの何れかの特定変動時間に基づく特定変動停止表示の開始よりも先に開始される前記変動停止表示である先変動停止表示が1または複数ある場合、当該先変動停止表示において前記特別遊技状態を開始することを示唆する事前予告報知を行う事前予告報知手段と、を備えたことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、変動時間を変化させずに先変動停止表示で事前予告報知を行った後に特定条件を満たす変動時間に基づく特定変動停止表示を行う。このため、遊技者に不公平感を与えること無く、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、図柄種別を複数持つ必要が無いため、種別抽選に係る制御処理もする必要がなく、制御負担を軽減することができる。また、検査機関(保安電子通信技術協会など)に提出するための書類に記載する図柄種別に係る記載事項を削減して書類作成の負担を軽減することができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記先変動停止表示が前記非特定変動時間である場合、当該先変動停止表示において前記事前予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、非特定変動時間である先変動停止表示中に事前予告報知を行った後に特定変動時間である特定変動停止表示を行うため、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果をさらに高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記先変動停止表示が前記特定変動時間となる可能性がある場合、当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示が特定変動時間となる可能性がある場合には事前予告を行わないため、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記特定変動停止表示が前記特定の図柄態様を表示せず且つ前記先変動停止表示が前記特定変動時間となる可能性がある場合、当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、特定変動停止表示がはずれで先変動停止表示が特定変動時間となる可能性がある場合には事前予告を行わないため、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。また、特定変動停止表示があたりで先変動停止表示が特定変動時間となる可能性がある場合に事前予告報知を行って演出効果が低下したとしても遊技者が有利となるため、遊技者の遊技に対する興趣を損なうことはない。
また、『前記特定変動時間は、前記非特定変動時間よりも長いことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示の変動時間を短く、特定変動停止表示の変動時間を長くすることができるため、短い変動時間の先変動停止表示で事前予告報知を遊技者に印象付けた後に長い変動時間の特定変動停止表示を行うことで事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記非特定変動時間グループは、前記非特定変動時間のみを含む第1非特定変動時間グループと、前記特定変動時間と前記非特定変動時間を含む第2非特定変動時間グループと、を含み、前記事前予告報知手段は、1または複数の前記先変動停止表示の全てが前記第1非特定変動時間グループの何れかの非特定変動時間に基づく場合、当該先変動停止表示において前記事前予告報知を行い、1または複数の前記先変動停止表示の少なくとも何れかが前記第2非特定変動時間グループの何れかの変動時間に基づく場合、当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示が第1非特定変動時間グループの変動時間に基づく場合には必ず変動時間が非特定変動時間となるため、演出効果の高い事前予告報知を必ず行うことができる。また、先変動停止表示が第2非特定変動時間グループの変動時間に基づく場合には必ず変動時間が非特定変動時間とならないため、事前予告報知を行わないことで事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、『前記所定の始動口に遊技球が入賞した場合に前記変動停止表示の権利を所定数まで保留するとともに、保留数が1以上のときに前記変動停止表示が終了したときに前記保留数から1減算する保留手段を備え、前記変動時間グループの各変動時間のうちの前記変動停止表示開始時の前記保留数が所定保留数である場合に対応する変動時間は、前記変動停止表示開始時の前記保留数が前記所定保留数よりも多い場合に対応する変動時間以上の長さであり、前記変動時間決定手段は、前記記憶された変動時間グループのうちから前記変動停止表示開始時の前記保留数に対応する変動時間を決定し、前記事前予告報知手段は、前記第2非特定変動時間グループの何れかの変動時間に基づく前記先変動停止表示がある場合、当該先変動停止表示開始時の保留数となる可能性のある特定保留数に対応する変動時間がいずれも非特定変動時間であるときに当該先変動停止表示において前記事前予告報知を行い、前記特定保留数に対応する変動時間のいずれかが特定変動時間であるときに当該先変動停止表示から前記特定変動停止表示までの変動表示において前記事前予告報知を行わないことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、先変動停止表示が第2非特定変動時間グループの何れかの変動時間に基づく場合でも、当該先変動停止表示開始時に必ず非特定変動時間が選択される場合には事前予告報知を行うことができるため、事前予告報知の発生確率を向上させることができる。また、当該先変動停止表示開始時に必ず非特定変動時間が選択されない場合には事前予告報知を行わないため、事前予告報知の演出効果が低下することを防ぐことができる。また、第2非特定変動時間グループは、保留数が少ない場合と多い場合とでそれぞれの変動時間に特定変動時間(比較的長い)と非特定変動時間(比較的短い)を対応させているため、保留数が多いときは抽選結果を早く遊技者に報知することで保留数を保留できない状態を短くして遊技者が止め打ちするのを防止するとともに遊技をテンポ良く進めることができ、保留数が少ないときは抽選結果の報知を遅らせて保留数が増える期間を設けるとともに変動停止表示が行われない時間を短くして遊技者の遊技に対する興趣の低下を防ぐことができる。
また、『前記事前予告報知手段は、前記特定変動停止表示において前記事前予告報知を行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、特定変動停止表示でも事前予告報知を行うことで、事前予告報知と特定変動停止表示の演出効果を高めることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、『前記特定の図柄態様を表示しない場合の前記特定変動停止表示は、前記特定の図柄態様を表示する場合の前記特定変動停止表示よりも発生率が高いことを特徴とする遊技台』であってもよい。こうすることで、当りよりはずれの場合の事前予告報知のほうが発生しやすいので事前予告報知を遊技者に多く見せることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(変更例J)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行い、前記図柄表示手段は、前記第2の始動口への入賞に基づく利益量の抽選を、前記第1の始動口への入賞に基づく利益量の抽選よりも優先して行い、前記入賞困難状態の場合は、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、第1特定図柄態様を含み第2特定図柄態様を含まない複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行することを特徴とする遊技台』であってもよい。
入賞困難状態にあっては特図1の変動がメインとなり、特図1に保留が溜まり、特図1の抽選に対する連続予告が行われる。この場合に、特図2で小当たりに当選すると、連続予告中に特図2の小当たりによる大入賞口の開放動作が行われ、連続予告の連続性が阻害される場合がある。このため、入賞困難状態にあっては特図1では小当たり図柄が停止表示されるようにし、特図2では小当たり図柄停止表示しないようにした。なお、小当たりでの大入賞口の開放動作はたとえば8秒程度行われる場合がある。
なお、『図柄表示手段は、遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行し、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。パチンコ機などの遊技台では、遊技盤の遊技領域に遊技球の落下の方向に変化を与える障害物や、遊技球が入賞可能な入賞口、始動口、可変入賞口などを設けているのが一般的である。これらに遊技球が入賞すると賞球を払い出すなど遊技者に特典が与えられるようになっている。 また、こういった遊技台では、7セグメントディスプレイ等の図柄表示装置を備え、始動口に遊技球が入賞すると、その図柄表示装置の図柄を所定時間変動して、変動後の図柄が予め定めた特定図柄態様になった場合に、可変入賞口を所定時間開放させる等、遊技者に有利な遊技状態を発生させるようにしている。遊技台では、この遊技者に有利な遊技状態の発生の有無を制御することにより、遊技者が上述の特典を得る機会を増減させることで遊技台の興趣性を向上させるようにしている。このような遊技台について、図柄が変動を終了するよりも前に、変動後の図柄が特定図柄態様となることを遊技者に予め報知する遊技台が知られている(例えば、特開平3−73180号公報)。上記特許文献1記載の遊技台では、図柄の変動を単に行うだけでなく、変動後の図柄が特定図柄態様となることを遊技者に予め報知するため、遊技者に期待感を持たせることが可能になるなど興趣を向上させることがある程度可能となったが、さらに、遊技性を高め、遊技者の遊技意欲を持続させることができるようにしなければ、遊技者にすぐに飽きられてしまうといった恐れがある。そこで、遊技性を高め、遊技者の遊技意欲を持続させることができる遊技台を提供することを目的とする。
また、『前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、最初の図柄変動停止表示における図柄の変動表示の変動時間が所定時間よりも長ければ、該最初の図柄変動停止表示を実行する間は、前記予告報知を行わないものであることを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記長変動時間に亘る図柄の変動表示を行う図柄変動停止表示を実行する場合には、該長変動時間に亘る図柄の変動表示において、該短変動時間を超えない間隔で前記予告報知を繰り返し行うことを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記図柄表示手段は、前記図柄変動停止表示における図柄の変動表示の最中に、図柄の停止表示とは異なる図柄の仮停止表示を行うものであることを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記特別遊技状態移行手段は、前記第2遊技状態の終了を少なくとも条件の1つとして、遊技者に有利な第3遊技状態へ移行させるものであることを特徴とする遊技台』であってもよい。
また、『前記図柄表示手段が、通常状態よりも前記第3遊技状態の方が前記第2特定図柄態様を停止表示する確率が高いことを特徴とする記載の遊技台』であってもよい。
また、『前記図柄表示手段が、通常状態よりも前記第3遊技状態の方が前記第1特定図柄態様を停止表示する確率が高いことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、入賞困難状態にあっては特図1の変動がメインとなり、特図1に保留が溜まり、特図1の抽選に対する連続予告が行われる。この場合に、特図2でスーパーリーチに当選すると、連続予告中に特図2でスーパーリーチが行われ、連続予告の連続性が阻害される場合がある。このため、入賞容易状態にあっては特図2ではスーパーリーチが行われやすくし、特図2ではスーパーリーチが行われにくくしてもよい。つまり、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行い、前記図柄表示手段は、前記入賞困難状態の場合は、前記入賞容易状態の場合よりも、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて行う変動時間が短い変動時間が選ばれやすいようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。
なお、『第1の乱数を取得して前記第1特定図柄態様で停止することを抽選する第1図柄抽選手段と、第2の乱数を取得して前記第2特定図柄態様で停止することを抽選する第2図柄抽選手段と、を備え、前記第2図柄抽選手段は、前記入賞困難状態である場合は、前記第2図柄抽選乱数を取得しないことを特徴とする遊技台』であってもよい。普図低確率状態の場合は、大当たり図柄抽選用乱数を取得し、小当たり図柄抽選用乱数を取得しないということである。
(変更例J−1)
また、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、を備え、前記図柄表示手段は、前記入賞困難状態の場合に前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示中に、前記第2の始動口への入賞があった場合に、前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示を中断するとともに前記第2の始動口への入賞に基づく図柄変動を開始して一連の図柄変動停止表示を実行し、該一連の図柄変動停止が終了するとともに中断していた前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示を再開し、前記入賞容易状態の場合に前記第1の始動口への入賞に基づく一連の図柄変動停止表示中に、前記第2の始動口への入賞があった場合には前記第1の始動口への入賞に基づく前記一連の図柄変動停止表示を中断しないようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。入賞容易状態においては始動口2に入りやすいため、特図1で大当たり確率が高いリーチが選択されるまで止め打ち遊技を行い、大当たり確率が高いリーチが選択された場合に以後は止め打ち遊技を中止し特図2で大当たりを得るようにすれば、1回の入賞容易状態で2回の大当たりを獲得することが可能となる。このとき、遊技者は止め打ち遊技を行うため、遊技店側の稼動が下がってしまうという問題がある。本変形例はこの問題を解決したものである。なお、特に、特図1で大当たりとなった場合は特図2の割込み変動を行わないようにしてもよい。
(変更例K)
変更例Kは、変更例の項で記載した宣言と異なり、予告報知手段を備えた遊技台に限定されない。そして、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、前記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行するとともに、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記入賞容易状態で前記第1特定図柄態様が停止された場合は特別遊技状態終了後に必ず前記入賞容易状態に移行させ、前記入賞困難状態で第2特定図柄態様が停止された場合は特別遊技状態終了後に前記入賞困難状態または前記入賞容易状態のどちらかに移行する入賞難易度移行手段と、を備え、前記図柄表示手段は、前記入賞容易状態の場合は、前記第2の始動口に遊技球が入賞したことに基づいて、第1特定図柄態様を含み、第2特定図柄態様を含まない複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行することを特徴とする遊技台』であってもよい。特図2には入賞困難状態では滅多に入賞せず、入賞容易状態ではたくさん入賞するが、入賞容易状態で小当たりが当選してもベースが上がるだけで意味がない。なお、入賞容易状態中は複数の変動に亘って行われる演出(たとえば、予め提示された条件を達成させる表示をすることで遊技者に大当たりだということを報知するミッションモードなど)が行われる場合は、小当たりが行われることで無意味に大入賞口が開放されるため、ミッションモードに代表される複数の変動に亘って行われる演出に対して興ざめし、遊技の興趣が低下する場合がある。
なお、『第1の乱数を取得して前記第1特定図柄態様で停止することを抽選する第1図柄抽選手段と、第2の乱数を取得して前記第2特定図柄態様で停止することを抽選する第2図柄抽選手段と、を備え、前記第2図柄抽選手段は、前記入賞困難状態である場合は、前記第2図柄抽選乱数を取得しないことを特徴とする遊技台』であってもよい。普図低確率状態の場合は、大当たり図柄抽選用乱数を取得し、小当たり図柄抽選用乱数を取得しないということである。
(変更例L)
変更例Lも、変更例の項で記載した宣言と異なり、予告報知手段を備えた遊技台に限定されない。そして、従来の遊技台よりも遊技の興趣を高める目的で次の構成を備えた遊技台を提供する。すなわち、『遊技球が所定の始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、所定の普通状態より遊技者に有利な第1特別遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第1特別遊技状態よりは遊技者に不利な第2遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第3特定図柄態様である場合には、該普通状態よりは遊技者に有利であるが該第2特別遊技状態よりは遊技者に不利な第3遊技状態へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第4特定図柄態様である場合には、前記第3特定図柄態様が停止表示された場合と有利度が等しい第4特別遊技状態へ移行させ、特別遊技状態移行手段と、前記特別遊技状態に移行した場合に所定の入賞口を所定の期間開放する制御を行う大入賞口開放手段と、を備え、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様、前記第2特定図柄態様および前記第3特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を所定確率で行う予告報知手段と、を備え、前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様、前記第2特定図柄態様および前記第3特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知を行うものであり、前記大入賞口開放手段は、前記第2特別遊技状態と前記第4特別遊技状態の開放態様を遊技者が区別がつかないようにしたことを特徴とする遊技台。』であってもよい。第1特定図柄態様とは、たとえば15R特別大当たり図柄である。第2特定図柄態様とは、たとえば2R特別大当たり図柄である。第3特定図柄態様とは、たとえばガセ連続予告に使用するための小当たりであり、第4特定図柄態様とは、2R特別大当たり図柄とみせかけるための小当たりである。また、2R特別大当たり図柄が当選した場合は、2R特別大当たりにより行われる第2特別遊技状態後に移行する確率変動状態を、15R特別大当たりにより行われる第1と区別遊技状態後に移行する確率変動状態と比較して、遊技者に確率変動であることの報知の報知度合いが低いようにしてもよい。2R特別遊技状態後に移行する確率変動状態は、いわゆる隠れ確変と呼ばれるものであってもよい。
なお、『前記大入賞口開放手段は、前記第4特別遊技状態の期間を、前記第3特別遊技状態の期間よりも短くなるようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。第3特別遊技状態は2R確変をわかりにくくするためのものであるため、2R確変に見せかけるために一定の期間、特別遊技状態とする必要があるが、第4特別遊技状態は連続予告用の小当たりであるため特別遊技状態の期間は可能な限り短くてもよい。また、第3特別遊技状態は大入賞口が2回開放し、第4特別遊技状態は大入賞口が1回開放するようにしてもよい。
なお、『第1の乱数を取得して前記第1特定図柄態様で停止することを抽選する第1図柄抽選手段と、第2の乱数を取得して前記第2特定図柄態様で停止することを抽選する第2図柄抽選手段と、を備え、前記第2図柄抽選手段は、前記入賞困難状態である場合は、前記第2図柄抽選乱数を取得しないことを特徴とする遊技台』であってもよい。普図低確率状態の場合は、大当たり図柄抽選用乱数を取得し、小当たり図柄抽選用乱数を取得しないということである。
(変更例M)
また、以下の遊技台であってもよい。
先読みの結果が、大当たりが2つ含まれるなど特定の結果の場合に、演出の状態を切り替えてもよい。
また、所定期間における先読みの結果が所定の結果の場合に、演出の状態を切り替えてもよい。
また、演出の状態として、QR画像A、QR画像Bのいずれかを選択して液晶画面に表示する演出状態Aや、QR画像A、QR画像B、QR画像Cのいずれかを選択して液晶画面に表示する演出状態Bを含めても良い。
また、所定期間は、所定の大当たり中、所定の時短中、所定の特図確率変動中、所定の普図高確率中、所定の遊技状態中、所定の遊技状態が終了してから所定の回数の特図変動が終了するまで、遊技者によるチャンスボタン、発射ハンドルを操作など所定の遊技操作が行われたことを検出してから所定時間経過するまで、所定の予告表示中、所定のリーチ変動中、所定の演出ステージ中などどのような期間を適用してもよい。
また、所定の結果は、大当たりが2つ、3つなど所定個数含まれる、所定の大当たりが含まれる、所定の大当たり種別が含まれる、所定の小当たりが含まれる、所定のはずれリーチが選択されることが決定されている識別子が含まれるなど保留内に特定の識別子を含んでいる場合や、特定の識別子の組合せが含まれる場合を適用としてもよい。
また、表示されるQR画像については、QRに対応付けられたインターネット上のホームページで特典が得られるようにしてもよいし、次回のぱちんこ、パチスロ機を遊技する場合の演出の常態を設定するためのパスワードにしてもよい。
また、QR画像に替えて、バーコード、所定桁数の文字の組合せ、所定個数の色彩、形状をした画像の組合せなどとしてもよい。
(変更例N)
『第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、遊技者に付与する利益量の抽選を、前記第1の始動口および前記第2の始動口のいずれか一方の始動口に入賞したことに基づいて行う抽選手段と、前記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、前記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、前記抽選結果を報知する前に、該抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を行う予告報知手段と、を備え、さらに、第3の始動口と、可動することにより第2の始動口の入賞確率を切り替える可動部材(電チュー)と、第3の始動口に入賞したことに基づいて取得される乱数による抽選に基づいて前記可動部材の可動内容を決定する可動部材可動内容決定手段と、を備え、前記予告報知手段は、前記可動部材可動内容決定手段が抽選を行う前に前記乱数に基づいて、 前記第2の始動口の状態が前記入賞困難状態である場合における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うか否かを決定するようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。また『可動部材可動内容決定手段は、前記可動部材を第1の可動位置と、第1の可動位置よりも第2の始動口に入賞しにくい位置である第2の可動位置とに可動制御し、前記予告報知手段は、前記第3の始動口に入賞したことに基づいて取得される乱数に基づく抽選を前記可動部材可動内容決定手段が行った場合に前記第1の可動位置に可動することが決定される場合は、前記予告報知を第1の予告確率で行うようにし、前記第3の始動口に入賞したことに基づいて取得される乱数に基づく抽選を前記可動部材可動内容決定手段が行った場合に前記第1の可動位置に可動することが決定されない場合は、前記予告報知を第1の予告確率よりも高い第2の予告確率で行うようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。この場合、第1の予告確率は0であってもよい。また、前記予告報知は、特図の大当たり乱数が含まれている場合に行われる予告報知である場合であってもよく、特図の大当たり乱数が含まれていない場合に行われる偽予告報知では、異なる予告確率であってもよい。なお、『前記予告報知手段は、前記可動部材可動内容決定手段が抽選を行った後で抽選結果が確定する前に前記乱数に基づく抽選結果に基づいて、前記第2の始動口の状態が前記入賞困難状態である場合における前記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うか否かを決定するようにしたことを特徴とする遊技台』であってもよい。これまで述べた構成によると、入賞困難状態では特図1の変動がメインとなるが、特図1の変動中に特図2の変動が割り込む場合は特図2の変動が優先されるため、連続予告の連続性が損なわれるか特図2の割込み分も連続予告に含むかのいずれかとしなければならず、連続予告が適切に遊技者の遊技の興趣を高めにくくなってしまうという問題がある。これを解決するため、入賞困難状態では普図の保留または変動中の普図の抽選結果に基づいて予告報知を行うか否かを決定するようにした。また、入賞困難状態の第1特図始動口入賞に基づく予告演出は普図の保留または変動中の普図の抽選結果に基づいて行うか否かを決定するようにしたが、入賞困難状態の第2特図始動口入賞に基づく予告演出、入賞容易状態の第1特図始動口入賞に基づく予告演出、入賞容易状態の第2特図始動口入賞に基づく予告演出は、普図の保留または変動中の普図の抽選結果に基づいて予告内容を決定するようにしてもよいし、しないようにしてもよい。
(変更例P)
通常変動に加えて擬似連続変動を実行することにより当否抽選1回あたり2回分以上の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を遊技者に示す連続変動パターン(擬似連続変動)を搭載した遊技台がある。たとえば、特開2008−161392である。この遊技台は、『所定時間の通常変動後に、停止図柄候補を外れ態様にて暫定的に停止させた上で、再度停止図柄候補を変動表示させる。このような通常変動後の再度の変動表示のことを「擬似連続変動」とよぶことにする』として擬似連続変動を定義付けている。また、この遊技台は、『抽選保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する』とあるように、保留数を表示する保留ランプが搭載されている。この保留数は、一般的な遊技台であっては、入賞毎に加算され、抽選を開始する毎に減算され、保留ランプはこの加算・減算に合わせて表示態様が変化するようになっている。このため、擬似連続変動として1回あたりの抽選を2回以上の図柄変動演出を経て当否抽選の結果を遊技者に示そうとした場合でも、暫定的な停止から再変動の際に保留ランプに注目していると、遊技者は擬似連続変動であることを認識することができる場合がある。このため、遊技者の中には、当否抽選1回につき1回の図柄変動で当選結果を報知したほうが当否抽選1回につき複数回の図柄変動で当選結果を報知するよりも時間が掛からないではないか、と時間を浪費していると感じ、遊技に対する興趣が低下してしまう場合があるという問題がある。これは、保留ランプだけではなく、たとえば特別図柄表示装置や遊技台に外部接続され大当たり回数や図柄の変動回数を表示する図柄変動表示器を注目した場合でも同様に擬似連続変動であるということが分かってしまう。これに対して、保留球表示ランプ等、図柄変動に関する報知装置の報知態様の変化がないことを遊技者が認識しないように暫定的な停止から再変動の際に激しい音を鳴らすなどして遊技者の注意を逸らすための報知を行うことが考えられる。しかし、注意を逸らすための報知を行う場合は必ず擬似連続変動を行うまたは行ったというようにすると、今度は、注意を逸らすための報知が行われると擬似連続変動が行われるまたは行ったと遊技者が知覚するようになり、擬似連続変動だということが分からないようにするための注意逸らし報知の本来の目的が失われてしまうという問題があった。
この問題を解決するための遊技台としては、『遊技球が始動口に進入したことに基づいて、図柄の変動を開始する開始表示を経て図柄の変動を開始し、所定の変動時間が経過した後に停止表示し、停止表示を所定の期間継続する確定表示をする一連の図柄変動表示を実行する図柄表示手段と、を備えた遊技台であって、前記図柄表示手段は、1回の始動口に進入したことに基づいて行われる一連の図柄変動表示の中で、前記停止表示をしたかのように見せかける擬似停止表示と、前記擬似停止表示後に前記確定表示をしたかのように見せかける擬似確定表示と、該擬似確定表示後に前記開始表示をしたかのように見せかける擬似開始表示と、を行うことで複数回の図柄変動があったかのようにみせかける擬似連続表示手段と、を含み、前記図柄表示手段が前記開始表示、前記停止表示または前記確定表示を行ったことに基づいて報知態様が変化する報知装置に対する遊技者の注意を逸らすための注意逸らし報知手段と、をさらに備え、前記注意逸らし報知手段は、前記注意逸らし報知を、前記擬似連続報知手段が前記擬似開始表示、前記擬似確定表示または前記擬似停止表示を表示する際に行うとともに、前記図柄表示手段が前記開始表示、前記停止表示または前記確定表示を行う際にも行うことを特徴とする遊技台』があげられる。
この遊技台によれば、擬似停止表示または擬似開始表示の際に行えばよいだけである注意逸らし報知を、わざわざ停止表示または開始表示の際に行うようにした。これにより、擬似連続変動の存在を知らない遊技者が、注意逸らし報知が行われても注意が逸らされず、図柄変動に関する報知装置にたまたま注意を払っていたとしても、注意逸らし報知が停止表示または開始表示の際に行われていれば「注意逸らし報知=擬似連続変動」という式が成立しないようにすることができる。これにより、注意を逸らすための報知が行われると擬似連続変動が行われる(または行われた)と遊技者が知覚することを防止することができ、当否抽選1回につき複数回分の図柄変動をしていることがより分かりにくくなるため、擬似連続変動であることが認識されることにより遊技者が時間の浪費感を覚えて遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
なお、本変更例の具体的な例を以下に記載する。
遊技球が始動口に進入したことに基づいて、大当たり抽選用の乱数、停止図柄抽選用乱数、特図高確率状態移行抽選用乱数、普図高確率状態移行抽選用乱数など遊技者に付与する利益量を抽選するための1または複数の乱数を取得する抽選用乱数取得手段が抽選用乱数を取得する。また、抽選用乱数取得手段が取得した1回の抽選に使用する1または複数の乱数は、抽選用乱数記憶部に記憶される。また、遊技球が始動口に進入したが変動開始条件が成立していないため変動が開始されていない図柄変動の数を記憶する保留数記憶部を備えている。本変更例では、遊技球が始動口に入賞したことに基づいて、前記抽選用乱数取得手段が1回の抽選に使用する1または複数の乱数を取得して前記抽選用乱数記憶部に記憶するとともに、前記保留数記憶部に1を加算する。なお、抽選用乱数記憶部が保留数記憶部を兼ねていてもよい。すなわち、1回の抽選に使用する1または複数の乱数が何セットあるかによって、保留数の数を判断してもよい。
保留数記憶部に1以上の保留数があり、図柄が非変動中であり、大当たり遊技中ではないなどの変動開始条件が成立している場合には、図柄表示手段は図柄変動を開始する。図柄変動の開始とは、停止表示した図柄を縦、横または前後にスクロール表示したりするなどすることである。本変更例では、7セグメントLEDに図柄を表示する特別図柄表示器と、画像表示器に図柄を表示する装飾図柄表示器を備えている。開始表示は、抽選結果の報知を開始する際に行う表示である。特別図柄表示器では、停止表示中の図柄を変動開始させることを指す。画像表示器では、停止表示中の図柄を変動開始させることを指し、たとえば、停止表示中の左、中、右図柄を徐々に加速させて高速変動しているように見せる表示を行うことを指す。図柄表示手段は、開始表示を行った後、変動表示を行う。変動表示は、図柄を変動表示させることを指し、特別図柄表示器では7セグメントLEDの表示を素早く切り替えたりする。画像表示器では、加速表示後の図柄のうち、左、中を停止させリーチ演出を行うなど、停止表示が行われるまでの表示を指す。図柄の変動を開始してから所定の時間が経過すると、図柄表示手段は停止表示を行う。このとき、停止表示する図柄は前記抽選結果に基づくものである。停止表示後、停止表示した図柄を所定の期間(たとえば3秒)画面に残す確定表示を行い、これにより、一連の図柄変動表示は終了する。
ここで、擬似連続変動について説明する。擬似連続変動は、画像表示器上で行われる装飾図柄の前記一連の図柄変動表示中に、図柄の停止表示に似せた擬似停止表示、図柄の確定表示に似せた擬似確定表示および図柄の開始表示に似せた擬似開始表示を行うことで、1回の抽選結果の表示であるにも関わらず、あたかも複数回の抽選結果の表示があったかのように見せかける変動のことである。擬似連続変動は、一連の図柄変動表示として、図柄変動開始表示、図柄変動表示、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示、図柄擬似変動開始表示、図柄変動表示、図柄変動停止表示、図柄確定表示を行う。なお、特別図柄表示器で行われる特別図柄は、装飾図柄と連動して変動表示を行うが図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示および図柄擬似変動開始表示を行わない。
次に、図柄変動に関する報知装置について説明する。図柄変動に関する報知装置は、遊技機内に設けられた保留数表示器ならびに特別図柄表示器および遊技機外に設けられた図柄回転数等を報知するデータ表示器などを指す。保留数表示器およびデータ表示器は、図柄変動が開始されたことに基づいて表示態様が変化し、特別図柄表示器は図柄変動が停止したことまたは図柄変動が開始したことに基づいて表示態様が変化する。裏を返せば、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示または図柄擬似変動開始表示をしたことに基づいて表示態様は変化しない。変化するように作ってしまうと、演出上、遊技の興趣を向上させるために遊技者を誤魔化してもよいが、どこかで本当の情報を報知しておかないと、遊技の興趣が著しく向上したり、遊技者にとって不利益となったり、ホール関係者が正確な情報を取得できなかったりする場合があるためである。
次に、注意逸らし報知について説明する。上述したように、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示および図柄変動擬似開始表示に基づいて前記図柄変動に関する報知装置の態様が変化しないため、遊技者は、前記図柄変動に関する報知装置の態様の変化があったか否かにより、図柄擬似変動停止表示か図柄変動停止表示か、図柄擬似確定表示か図柄確定表示か、または図柄擬似変動開始表示か図柄変動開始表示か、が分かってしまう。注意逸らし報知は、前記図柄変動に関する報知装置の態様の変化があったか否かに遊技者が注目しないように、前記図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示または図柄擬似変動開始表示に際して行われる演出報知のことである。また、本変更例では、この注意逸らし報知を、図柄変動停止表示、図柄確定表示または図柄変動開始表示の際にも行うようにしている。これにより、注意逸らし報知があったために擬似連続変動であると認識されずに済み、擬似連続変動をより分かりにくくしている。
また、注意逸らし報知は音、ランプ、液晶表示または可動物の可動動作によりで行ってもよい。特に、注意逸らし報知は、前記図柄変動に関する報知装置(特に前記保留表示器、特別図柄表示器、または液晶表示上に表示された保留図柄表示)の近傍では行わないようにすることがよい。これにより擬似連続変動であることが気付きにくくなる。
また、図柄擬似変動停止表示と図柄変動停止表示に際して行われる注意逸らし報知は、略同一のタイミングで行うようにしてもよい。図柄擬似確定表示と図柄確定表示、および図柄擬似変動開始表示と図柄変動開始表示に関しても同様である。これにより擬似連続変動であることが気付きにくくなる。
また、図柄擬似変動停止表示と図柄変動停止表示は完全に同一の表示でなくてもよい。たとえば、図柄擬似変動停止表示固有の停止表示態様があってもよい。図柄擬似確定表示と図柄確定表示、および図柄擬似変動開始表示か図柄変動開始表示に関しても同様である。たとえば、図柄擬似確定表示と図柄確定表示の確定表示時間が異なっていてもよく、表示態様として、図柄擬似確定表示の際の図柄は少しだけ揺れているように表示し、図柄確定表示の際の図柄は完全に停止してもよく、図柄擬似確定表示の際の第4図柄は変動表示をし続け、図柄確定表示の際の第4図柄は変動表示をしてなくてもよい。また、図柄擬似変動開始表示の際の図柄は高速で変動を開始し、図柄変動開始表示の際の図柄は低速で変動を開始してもよい。ただし、一見して同じような表示と遊技者が認識しうる表示でなければならない。
また、注意逸らし報知は、図柄擬似変動停止表示の際または図柄擬似確定表示中に開始してもよい。一般的な遊技者は、遊技をするに当たり装飾図柄以外で特に注目するものは保留球表示装置である。特別図柄表示装置は、連動して表示される装飾図柄の表示を見ていればよいし、データ表示器も遊技者に直接的な利益と結びつく情報ではないが、保留が4つになった場合に遊技球の発射を停止させないと不利になるということから、保留球数表示は遊技者が最も注目するものである。したがって、特に、保留球数表示から遊技者の注意を逸らす必要がある。保留数表示が変化するのは図柄変動開始表示の際であるので、図柄擬似変動開始表示前には注意逸らし報知により注意を惹きつけておく必要がある。一方、擬似図柄変動停止表示前は、遊技者は図柄変動に注目するため、この時点で注意逸らし報知を開始しても効果的に遊技者の注意を惹きつけられない場合がある。そのため、擬似図柄変動停止表示の直前から図柄擬似確定表示中、特に、図柄擬似確定表示中に開始するようにすることが効果的である。さらにいえば、図柄擬似確定表示中のうち、図柄擬似変動開始表示の直前に開始することが望ましい。
また、1の抽選に基づく結果の表示として行われる図柄変動開始表示から図柄変動停止表示までの時間は、その1の抽選が行われる契機となった始動口への入賞時に決定されるようにしてもよい。
また、1の抽選に基づく結果の表示として行われる図柄変動開始表示から図柄変動停止表示までの時間は、その1の抽選が行われる際に決定してもよい。
ここで、前述した実施形態で紹介した予告報知手段による予告報知を加味した例を説明する。
前記擬似連続変動は、単に図柄変動を連続的に行うだけでは遊技者の遊技の興趣を高める効果が薄く、擬似連続演出を行うことで遊技者の遊技の興趣を高めることが一般的である。たとえば、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示、図柄擬似変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示、図柄擬似変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示という一連の変動のように、関連した演出を連続して行うようにすることで遊技者の遊技の興趣を高める。ここで、注意逸らし報知を行うと、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示中に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯(注意逸らし報知)、図柄擬似変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄擬似変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示、のようにすることで、注意を逸らして擬似連続予告と気付かせないようにしながら遊技者の遊技の興趣を高めることができる。本発明は、この注意逸らし報知を擬似連続変動以外で行う点が特徴であるため、擬似連続変動以外に当てはめて例を出すと、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄変動停止表示、図柄確定表示中に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄変動停止表示、図柄確定表示に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示というようになる。しかし、連続予告の最後の変動の期待度が高いことが、複数の一連の図柄変動に亘る連続予告の最初の時点で判別されていないと、あてずっぽうで連続予告演出を開始しても連続予告演出の最後が大当たりであるか否かは連続予告の最後で行われる抽選の抽選確率と同じであるため、連続予告開始による大当たりの期待度は通常変動の大当たりの期待度と何ら変わらず、遊技者は、このような連続予告を鬱陶しく思ってしまう場合がある。したがって、擬似連続変動以外で注意逸らし報知を行う場合は、擬似連続予告に対応する連続予告を行い、かつ、予告報知を実行している際に行うことが望ましい。換言すれば、擬似連続変動以外の変動は、予告報知を伴う変動であってもよい、ということである。なお、擬似連続予告および連続予告の例として、ストーリー性を持ったもの、同じ演出が繰り返されるもの、同様の演出が次第に強調されるものなどが挙げられる。
なお、連続予告と擬似連続予告を組み合わせてもよい。先の例でいえば、図柄変動開始表示、「チャンス!」と音で報知、図柄変動停止表示、図柄確定表示中に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄変動開始表示、「まだまだチャンス!」と音で報知、図柄擬似変動停止表示、図柄擬似確定表示に「もう一回!」と音で報知しランプ全点灯、図柄擬似変動開始表示、「大チャンス!」と音で報知、図柄変動表示としてスーパーリーチ変動表示、図柄変動停止表示(当たり)、図柄確定表示、というようにしてもよい。(1)連続する演出は、回数が増えれば増えるほど遊技者の意識に根付いていくため、1回目の注意逸らし報知よりも2回目の注意逸らし報知のほうが遊技者の注意を逸らしやすく、2回目の注意逸らし報知よりも3回目の注意逸らし報知のほうが遊技者の注意を逸らしやすいといえる。また、(2)擬似連続予告のように図柄変動が終了したにも関わらず、保留球数が減らないということは図柄変動が終了したにも関わらず保留球数が減ることよりも全図柄変動に対する割合として少ないため、遊技者は何事もなければ図柄変動が終わった場合は保留球数が減ると考えるが(逆にいえば遊技者は普通の場合に図柄変動が終わった後でも保留球数が減らないとは考えない)、一度保留球数が減らなかった場面を見た場合はその印象がしばらく頭に残るため、保留球数の表示に注意が向いてしまう場合がある。ここで、連続予告と擬似連続予告を組み合わせることで、1回の図柄変動の単位時間あたりの変動時間を短くしようとした場合に(3回の擬似連続予告は1回の変動で50秒,2回の擬似連続予告+1回の連続予告は1回の変動で15秒となることで短くなる)、遊技者の注意の保留ランプに対する注意が向きやすい最初の変動は連続予告で行い、次の変動からは擬似連続予告で行うことで、(1)より、擬似連続予告を行っていることを遊技者が気付きにくくすることができる。逆に、擬似連続予告⇒連続予告の順に行うと、(1)より擬似連続予告を行っていると遊技者が気付きやすく、さらに(2)より以降の連続する演出も擬似連続予告と遊技者が気付きやすくなってしまう場合がある。また、1の抽選に基づく結果の表示として行われる図柄変動開始表示から図柄変動停止表示までの時間は、抽選が行われる際に決定するようにした場合は、大当たり当選時はハズレ当選時よりも長い変動が選ばれやすいようにすることで、長い変動を擬似連続予告に当てることができ、遊技者がリーチ演出が冗長と思うことを防止することができる場合がある。
なお、スーパーリーチ後の停止を図柄擬似変動停止表示としてもよい。
(変更例Q)
従来、保留球に対する予告報知を行う場合には、主制御部が遊技球の入賞に基づいて抽選用乱数を取得する際に予告報知を行うための予告情報(抽選用乱数そのもの、大当たりしたか否かに関する情報など)を取得し、該予告情報を副制御部に送信する第1の方法がある。また、変動開始の際の抽選時に今回抽選しない保留に記憶された情報に基づいて予告情報を取得し、該予告情報を副制御部に送信する第2の方法がある。第1の方法は、主制御部が副制御部に対して送信する保留球数変更コマンド(具体的には保留球数が増加した情報)とともに送信される場合が多く、第2の方法は、主制御部が副制御部に対して送信する変動開始コマンドとともに送信される場合が多い。第1の方法によれば、入賞した時点で予告報知を行うことができるので、たとえば、始動口に遊技球が入賞し、そこで取得した乱数が大当たりの期待度が高い乱数である場合にその場で期待度の高い予告報知を行うことができる。たとえば、始動口に遊技球が入賞し、大当たり乱数を取得した場合はその時点で「ズドーン」と大きな音を報知することでたった今入賞した球に基づく抽選が期待度の高い抽選が行われるということをインパクトある報知で行うことができ、遊技者の遊技の興趣を高めることができる。一方、第2の方法は、抽選開始時に他の保留に関する予告情報を取得するので、抽選開始に合わせて予告演出を行う場合には、最新の予告情報に基づいた抽選を行うことができる。
このように、第1の方法も第2の方法もそれぞれ特徴がある。ただし、第1の方法で可能で第2の方法では不可能である予告演出は、入賞してから次の変動開始が行われていないまでの間に行う予告演出であり、そのような演出を搭載しない場合は、第2の方法で行うことがよいとされていた。
しかし、第2の方法で開発を進めていると、あるとき突然仕様が変更され、入賞してから次の変動開始が行われるまでの間に予告演出を行いたいと言われる場合がある。この場合、制御担当者は制御の大幅な修正を迫られ、開発工程が大幅に遅れてしまうという問題があった。
この問題を解決するための遊技台としては、『遊技球が前記始動口に進入したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い所定の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が特定図柄態様である場合には、遊技者に有利である特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行うための予告情報を第1の条件の成立に基づいて取得するとともに、第1の条件とは異なる第2の条件の成立により取得する予告情報取得部とを備えたことを特徴とする遊技台』があげられる。
この遊技台によれば、複数の条件に基づいて出力される予告情報に基づいて副制御部は予告演出を行うことができ、仕様変更に伴う作業工数の増加を少なくすることができる。また、仕様変更ができないということにより、企画担当者が意図していた遊技の興趣が高い演出が行われなくなることにより、遊技台自体の面白味が低下することを防止することができ、間接的に遊技の興趣の低下を防止することができる。
なお、予告情報取得部が主制御部にある場合は、第1の条件は遊技球が始動口に入賞したことで、第2の条件は抽選を開始することであってもよい。
また、主制御部は取得した予告情報を副制御部に送信してもよい。この場合、第1の条件により取得した予告情報は保留球増加コマンドの出力の際に出力し、第2の条件により取得した予告情報は変動開始コマンドの出力際に出力してもよい。ほかにも、変動停止コマンド、図柄確定コマンドなど任意のコマンド出力タイミングで出力してもよい。
また、副制御部は、第1の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行わず、第2の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行うようにしてもよく、逆に、第1の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行い、第2の条件により取得した予告情報に基づいて予告演出を行わないようにしてもよい。両方で送るのは仕様変更があった場合でも柔軟に対応できるようにするためであるので、どちらか一方だけの予告情報に基づいて予告演出を行うのみの仕様であるのであればどちらかに統一したほうが、副制御部のプログラム容量を削減することができるためである。
また、予告報知手段は、第1の条件により取得した予告情報に基づいて行う予告演出と、第2の条件により取得した予告情報に基づいて行う予告演出を異ならせてもよい。それぞれに適した予告報知を行うことで、処理負荷を軽減することができる場合がある。
また、1の入賞があった後、第1の条件の成立は第2の条件の成立よりも先に成立し、第1の条件の成立に基づいて行われる予告演出は、音による演出であってもよい。その際に、予告演出として報知される音は、専用のチャネルまたは異常やエラー報知用のチャネルから出力することが望ましい。異常やエラー報知用のチャネルから報知する場合は、異常やエラー報知音は予告演出として報知される音よりも優先して報知するようにすることが望ましい。予告演出として報知される音が、異常やエラー報知音よりも優先して報知してしまうと不正行為を助長してしまう虞があるためである。
(変更例R)
従来、保留球に対する予告報知を行う場合には、主制御部が遊技球の入賞に基づいて抽選用乱数を取得する際に予告報知を行うための予告情報(抽選用乱数そのもの、大当たりしたか否かに関する情報など)を取得し、該予告情報を副制御部に送信する方法がある。この方法は、主制御部が副制御部に対して送信する保留球数変更コマンド(具体的には保留球数が増加した情報)とともに送信される場合が多い。しかし、この方法は入賞時に予告報知を行うので、始動口入賞時から抽選開始時までに遊技状態等、報知のための条件が変化した場合は柔軟に対応できず、遊技状態が変化した時点で再度変化後の遊技状態に基づく予告情報を副制御部に送信しなければ、違和感のある演出を行ってしまう場合がある。これは、特開2004−344526でも掲げられている問題である。
しかし、特開2004−344526では、この問題の対策として、遊技状態が切り替わる間際には予告演出を行わないという発明を提供している。このようにしてしまうと、予告演出が行われないため遊技の興趣が低下してしまう虞があった。
この問題を解決するための遊技台としては、『遊技球が前記始動口に進入したことに基づいて、所定の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い所定の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が特定図柄態様である場合には、遊技者に有利である特別遊技状態へ移行させる特別遊技状態移行手段と、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行うための予告情報を取得する予告情報取得部とを備え、前記予告情報取得部は、抽選時の状態が第1の状態である場合の第1の予告情報と、抽選時の状態が第2の状態である場合の第2の予告情報と、を取得することを特徴とする遊技台』があげられる。
この遊技台によれば、抽選時の状態が第1の状態でも第2の状態でも対応できる予告演出を行うことができ、遊技の興趣が低下することを防止することができる。
なお、第1の状態は特図高確率状態で、第2の状態は特図低確率状態あってもよい。
なお、予告情報取得部は主制御部に備えられ、主制御部は予告情報を副制御部に出力し、副制御部の予告報知手段は、主制御部からの予告情報に基づいて予告演出を実行してもよい。これにより、遊技状態が変化したときに予告情報を再取得して副制御部に出力するといった煩わしい制御を組む必要がなくなる場合がある。
なお、第1の予告情報と第2の予告情報は同じタイミングで取得してもよい。
なお、第1の予告情報と第2の予告情報は同じタイミングで副制御部に出力してもよい。
最後に、本発明と直接関係ないことも含めて付記する。
(付記1)
所定の始動口に遊技球が入賞した場合に、図柄の変動表示を開始する図柄表示手段と、
前記図柄表示手段が停止表示した図柄態様が特定の図柄態様である場合に、特別遊技状態を開始する特別遊技状態開始手段と、
前記特定の図柄態様を表示する予定の前記図柄表示手段による図柄の変動表示である特定変動表示の開始よりも先に開始される前記図柄表示手段による図柄の変動表示である先変動表示がある場合、前記先変動表示において前記特定変動表示の内容に関連した予告報知を行う予告報知手段と、を備え、
前記予告報知手段は、前記予告報知の回数を決定することを特徴とする、
遊技台。
(付記2)
前記予告報知手段は、前記先変動表示の前記予告報知の回数を前記特定変動表示が開始されるまでの変動回数に基づいて決定することを特徴とする、
付記1に記載の遊技台。
(付記3)
前記予告報知手段は、前記特定変動表示が開始されるまでの変動回数が少ないほど前記予告報知の回数を多い回数に決定することを特徴とする、
付記2に記載の遊技台。
(付記4)
前記予告報知手段は、前記先変動表示の前記予告報知の回数を先の先変動表示における予告報知の回数以上且つ後の先変動表示における予告報知の回数以下に決定することを特徴とする、
付記3に記載の遊技台。
(付記5)
前記予告報知手段は、前記特定変動表示において前記予告報知を行うことを特徴とする、
付記1〜4のいずれかに記載の遊技台。
(付記6)
前記予告報知は、図柄の停止表示とは異なる図柄の仮停止表示を含むことを特徴とする、
付記1〜5のいずれかに記載の遊技台。
(付記7)
所定のシナリオのうちの第1の状況を示す第1の画像と該第1の状況よりも前記シナリオに沿って進行した第2の状況を示す第2の画像を前記図柄表示手段に表示可能に構成し、
前記予告報知手段は、前記予告報知として前記第1の画像を表示し、該第1の画像表示後の予告報知として前記第2の画像を表示することを特徴とする、
付記1〜6のいずれかに記載の遊技台。
(付記8)
前記第1の画像および前記第2の画像は、同じ表示態様であることを特徴とする、
付記7に記載の遊技台。
(付記9)
前記第1の画像は、第1のキャラクタ画像を含み、
前記第2の画像は、前記第1のキャラクタ画像とは異なる第2のキャラクタ画像を含むことを特徴とする、
付記7に記載の遊技台。
(付記10)
前記第2の画像は、さらに前記第1のキャラクタ画像を含むことを特徴とする、
付記9に記載の遊技台。
(付記11)
前記第1の画像および前記第2の画像は、1または複数のキャラクタ画像を含み、
前記第2の画像に含まれる前記キャラクタ画像の総数が、前記第1の画像に含まれる前記キャラクタ画像の総数よりも多いことを特徴とする、
付記7に記載の遊技台。
(付記12)
前記第2の画像の大きさが、前記第1の画像の大きさよりも大きいことを特徴とする、
付記7に記載の遊技台。
(付記13)
前記第1の画像および前記第2の画像は、数値の情報を含み、
前記第2の画像に含まれる前記数値の情報が、前記第1の画像に含まれる前記数値の情報よりも大きいことを特徴とする、
付記7に記載の遊技台。
(付記14)
所定の報知を行う1又は複数の報知手段を備え、
前記予告報知手段は、
前記第1の画像を表示中に、前記所定のシナリオのうちの第1の状況を示す第1の報知態様で前記報知手段に前記予告報知に関連した報知を行わせ、前記第2の画像の表示中に、前記第1の状況よりも前記シナリオに沿って進行した第2の状況を示す第2の報知態様で前記報知手段に前記予告報知に関連した報知を行わせることを特徴とする、
付記7に記載の遊技台。
(付記15)
前記予告報知手段は、前記特定変動表示の開始予定が無く且つ特定の条件が成立した場合、前記図柄表示手段による図柄の変動表示において前記予告報知を行うことを特徴とする、
付記1〜14のいずれかに記載の遊技台。
(付記16)
前記先変動表示の前記予告報知の回数を、前記特定変動表示の開始予定が無く且つ特定の条件が成立した場合に行う予告報知の回数以上に設定する確率が、前記先変動表示の前記予告報知の回数を、前記特定変動表示の開始予定が無く且つ特定の条件が成立した場合に行う予告報知の回数未満にする確率よりも高いことを特徴とする、
付記15に記載の遊技台。
(付記17)
前記所定の始動口に遊技球が入賞し且つ変動開始禁止条件が成立していない場合に、前記図柄表示手段による図柄の変動表示を開始するように構成し、
前記所定の始動口に遊技球が入賞し且つ変動開始禁止条件が成立している場合に、該変動開始禁止条件が未成立な状態に変化してから前記図柄表示手段が図柄の変動表示を開始するための始動情報を、所定個数まで記憶可能な始動記憶手段と、
前記始動情報のうちの1部または全部を構成する図柄態様決定用情報が特定の図柄態様決定用情報である場合に、前記図柄表示手段に停止表示させる図柄態様として前記特定の図柄態様を選択する図柄態様選択手段と、を備え、
前記予告報知手段は、前記始動情報のうちの1部または全部を構成する図柄態様決定用情報が特定の図柄態様決定用情報である場合に、前記予告報知を行うことを特徴とする、
付記1〜16のいずれかに記載の遊技台。
(付記18)
前記図柄表示手段を複数備え、
前記予告報知手段は、複数の前記図柄表示手段のうちの第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示する場合に、複数の前記図柄表示手段のうちの第2の図柄表示手段が図柄を変動表示中に前記予告報知を行うことを特徴とする、
付記1〜17のいずれかに記載の遊技台。
(付記19)
前記予告報知手段は、前記第1の図柄表示手段が変動表示を開始するよりも前に前記予告報知を行うことを特徴とする、
付記18に記載の遊技台。
(付記20)
前記所定の始動口のうちの第2の始動口に遊技球が入賞し、かつ第2の図柄変動開始条件が成立している場合に、前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始するように構成し、
前記第2の変動開始禁止条件が成立している状態で前記第2の始動口に遊技球が入賞した場合に、該第2の変動開始禁止条件が未成立な状態に変化してから前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始するための第2の始動情報を所定個数まで記憶可能な第2の始動記憶手段と、
前記第2の変動開始禁止条件が未成立な場合に、前記第2の始動記憶手段が記憶している前記第2の始動情報を用いて前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始した場合には、その第2の始動情報が記憶されていない状態に前記第2の始動記憶手段を設定する第2の始動記憶管理手段と、を備え、
前記第2の図柄表示手段が特定の図柄態様以外の図柄態様を停止表示させた場合に、前記第1の変動開始禁止条件を成立させたまま前記第2の変動開始禁止条件を未成立な状態に変化させ、
前記予告報知手段は、前記予告報知の時期と少なくとも一部が重なった前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中における前記第2の始動口への遊技球の入賞に基づいて開始した前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中にも、前記予告報知を行うことを特徴とする、
付記18または19に記載の遊技台。
(付記21)
前記第1の図柄表示手段による図柄の変動表示を演出する演出表示と前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を演出する演出表示の両方をおこなう演出表示手段を備えたことを特徴とする、
付記18〜20のいずれかに記載の遊技台。
(付記22)
前記演出表示手段は、前記第1の図柄表示手段が図柄の変動表示を行なっている場合には、演出表示として所定の図柄の変動表示を行うとともに、前記第2の図柄表示手段が図柄の変動表示を行なっている場合には、演出表示として所定の図柄の変動表示を行うように構成しており、
前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示する場合と前記第2の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示する場合の両方で、前記演出表示手段が前記図柄の変動表示後に特別な図柄態様を停止表示し、
前記演出表示手段は、前記所定の図柄の変動表示の他に、前記演出表示として該所定の図柄の変動表示を演出する装飾演出表示を行い、
前記演出表示手段は、前記特定の演出表示を装飾演出表示の一部として行うことを特徴とする、
付記21に記載の遊技台。
(付記23)
前記演出表示手段は、前記特定の演出表示を前記所定の図柄の変動表示の一部として行うことを特徴とする、
付記21または22に記載の遊技台。
(付記24)
第1の始動口に遊技球が入賞した場合に、図柄の変動表示を開始する第1の図柄表示手段と、
第2の始動口に遊技球が入賞した場合に、図柄の変動表示を開始する第2の図柄表示手段と、備えた遊技台であって、
前記第1の図柄表示手段または前記第2の図柄表示手段が停止表示した図柄態様が特定の図柄態様である場合に、特別遊技状態を開始する特別遊技状態開始手段と、
前記第2の始動口の遊技球の進入部の大きさを第1の大きさから該第1の大きさより大きい第2の大きさに変化させることに関連して該第2の始動口への遊技球の入賞率を変化させることが可能であり、遊技状態が第1の遊技状態中は、前記第2の始動口への遊技球の入賞率が第1の入賞率であり、前記遊技状態が第2の遊技状態中は、前記第2の始動口への遊技球の入賞率が前記第1の入賞率より高い第2の入賞率となるように制御する制御手段と、
前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示する場合に、前記第2の図柄表示手段が図柄を変動表示中に、前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示することを遊技者に所定の予告確率で予告報知するように制御する予告制御手段と、を
さらに備え、
前記第1の遊技状態中における前記予告確率よりも前記第2の遊技状態中における前記予告確率の方が低くなるように構成したことを特徴とする、
遊技台。
(付記25)
所定の始動口に遊技球が入賞した場合に、図柄の変動表示を開始する図柄表示手段を複数備えた遊技台であって、
複数の前記図柄表示手段のうちのいずれかの図柄表示手段が停止表示した図柄態様が特定の図柄態様である場合に、特別遊技状態を開始する特別遊技状態開始手段をさらに備え、
複数の前記図柄表示手段のうちの第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示する場合に、複数の前記図柄表示手段のうちの第2の図柄表示手段が図柄を変動表示中に、前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示することを遊技者に予告報知することを特徴とする、
遊技台。
(付記26)
前記第1の図柄表示手段が変動表示を開始するよりも前に前記予告報知をおこなうことを特徴とする、
付記25に記載の遊技台。
(付記27)
遊技球が進入可能な進入口の大きさを第1の大きさから該第1の大きさよりも大きい第2の大きさに変化させることが可能な特定の可変入賞口を遊技領域にさらに備え、
前記特定の可変入賞口の進入口の大きさを前記第1の大きさから前記第2の大きさに前記特別遊技状態中に変化させることを特徴とする、
付記25または26に記載の遊技台。
(付記28)
前記所定の始動口のうちの第1の始動口に遊技球が入賞し、かつ第1の変動開始禁止条件が成立していない場合に、前記第1の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始するように構成し、
前記第1の変動開始禁止条件が成立している状態で前記第1の始動口に遊技球が入賞した場合に、該第1の変動開始禁止条件が未成立な状態に変化してから前記第1の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始するための第1の始動情報を、所定個数まで記憶可能な第1の始動記憶手段と、
前記第1の始動情報のうちの1部または全部を構成する図柄態様決定用情報が特定の図柄態様決定用情報である場合に、前記第1の図柄表示手段に停止表示させる図柄態様として前記特定の図柄態様を選択する図柄態様選択手段と、をさらに備え、
前記第1の始動情報のうちの1部または全部を構成する図柄態様決定用情報が特定の図柄態様決定用情報である場合に、前記予告報知をおこなうことを特徴とする、
付記25〜27のいずれかに記載の遊技台。
(付記29)
前記第1の始動情報のうちの1部または全部を構成する図柄態様決定用情報が特定の図柄態様決定用情報ではなく、特定の条件が成立した場合にも、前記予告報知をおこなうことを特徴とする、
付記28に記載の遊技台。
(付記30)
前記第1の変動開始禁止条件が未成立な場合に、前記第1の始動記憶手段が記憶している前記第1の始動情報を用いて前記第1の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始した場合には、その第1の始動情報が記憶されていない状態に前記第1の始動記憶手段を設定する第1の始動記憶管理手段と、
前記第1の始動記憶手段に記憶している所定の前記第1の始動情報のうちの1部または全部を構成する図柄態様決定用情報が特定の図柄態様決定用情報である場合に、その所定の前記第1の始動情報とは別の前記第1の始動情報に基づいて変動を開始した前記第1の図柄表示手段による図柄の変動表示中に前記予告報知をおこなうことを特徴とする、
付記28または29に記載の遊技台。
(付記31)
前記第1の図柄表示手段による図柄の変動表示中におこなう前記予告報知の特定の報知態様を前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中におこなう前記予告報知として報知可能に構成したことを特徴とする、
付記25〜30のいずれかに記載の遊技台。
(付記32)
所定のシナリオのうちの第1の状況を示す第1の画像と該第1の状況よりも前記シナリオに沿って進行した第2の状況を示す第2の画像を表示可能に構成し、
前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示することとなる図柄の変動開始よりも前に前記第1の図柄表示手段と前記第2の図柄表示手段のうちの一方による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第1の画像を表示し、かつ前記一方の図柄表示手段が停止表示した後で変動を開始した他方の図柄表示手段による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第2の画像を表示することを特徴とする、
付記25〜30のいずれかに記載の遊技台。
(付記33)
前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示することとなる図柄の変動開始よりも前に前記第1の図柄表示手段と前記第2の図柄表示手段のうちの一方による図柄の変動表示中に、前記予告報知として特定の画像を表示し、かつ他方の図柄表示手段による図柄の変動表示中にも前記予告報知として前記特定の画像を表示することを特徴とする、
付記25〜32のいずれかに記載の遊技台。
(付記34)
複数のキャラクタ画像のうち第1のキャラクタ画像を表示した後で第2のキャラクタ画像を表示可能に構成し、
前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示することとなる図柄の変動開始よりも前に前記第1の図柄表示手段と前記第2の図柄表示手段のうちの一方による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第1のキャラクタ画像を表示し、かつ前記一方の図柄表示手段が停止表示した後で変動を開始した他方の図柄表示手段による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第2のキャラクタ画像を表示することを特徴とする、
付記25〜33のいずれかに記載の遊技台。
(付記35)
第1の画像と該第1の画像と大きさが異なる第2の画像を表示可能に構成し、
前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示することとなる図柄の変動開始よりも前に前記第1の図柄表示手段と前記第2の図柄表示手段のうちの一方による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第1の画像を表示し、かつ他方の図柄表示手段による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第2の画像を表示することを特徴とする、
付記25〜34のいずれかに記載の遊技台。
(付記36)
前記所定の始動口のうちの第2の始動口に遊技球が入賞し、かつ第2の図柄変動開始条件が成立している場合に、前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始するように構成し、
前記第2の変動開始禁止条件が成立している状態で前記第2の始動口に遊技球が入賞した場合に、該第2の変動開始禁止条件が未成立な状態に変化してから前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始するための第2の始動情報を所定個数まで記憶可能な第2の始動記憶手段と、
前記第2の変動開始禁止条件が未成立な場合に、前記第2の始動記憶手段が記憶している前記第2の始動情報を用いて前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を開始した場合には、その第2の始動情報が記憶されていない状態に前記第2の始動記憶手段を設定する第2の始動記憶管理手段と、をさらに備え、
前記第2の図柄表示手段が特定の図柄態様以外の図柄態様を停止表示させた場合に、前記第1の変動開始禁止条件を成立させたまま前記第2の変動開始禁止条件を未成立な状態に変化させ、
前記予告報知の時期と少なくとも一部が重なった前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中における前記第2の始動口への遊技球の入賞に基づいて開始した前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中にも、前記予告報知をおこなうことを特徴とする、
付記28〜35のいずれかに記載の遊技台。
(付記37)
所定のシナリオのうちの第1の状況を示す第1の画像と該第1の状況よりも前記シナリオに沿って進行した第2の状況を示す第2の画像を表示可能に構成し、
前記予告報知として表示した前記第1の画像の表示時期と少なくとも一部が重なった前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中における前記第2の始動口への遊技球の入賞に基づいて開始した前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第2の画像の表示をおこなうことを特徴とする、
付記36に記載の遊技台。
(付記38)
前記予告報知として表示した特定の画像の表示時期と少なくとも一部が重なった前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中における前記第2の始動口への遊技球の入賞に基づいて開始した前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記特定の画像の表示をおこなうことを特徴とする、
付記36に記載の遊技台。
(付記39)
第1の画像と該第1の画像と大きさが異なる第2の画像を表示可能に構成し、
前記予告報知として表示した前記第1の画像の表示時期と少なくとも一部が重なった前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中における前記第2の始動口への遊技球の入賞に基づいて開始した前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示中に、前記予告報知として前記第2の画像の表示をおこなうことを特徴とする、
付記36に記載の遊技台。
(付記40)
前記第1の図柄表示手段による図柄の変動表示を演出する演出表示と前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示を演出する演出表示の両方をおこなう演出表示手段を、さらに備え、
前記演出表示手段は、前記第2の図柄表示手段による図柄の変動表示の演出表示中に特定の演出表示をすることで前記予告報知をおこなうことを特徴とする、
付記25〜39のいずれかに記載の遊技台。
(付記41)
前記演出表示手段は、
前記第1の図柄表示手段が図柄の変動表示を行なっている場合には、演出表示として所定の図柄の変動表示をおこなうとともに、前記第2の図柄表示手段が図柄の変動表示を行なっている場合には、演出表示として所定の図柄の変動表示をおこなうように構成しており、
前記第1の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示する場合と前記第2の図柄表示手段が前記特定の図柄態様を停止表示する場合の両方で、前記演出表示手段が前記図柄の変動表示後に特別な図柄態様を停止表示し、
前記演出表示手段は、
前記所定の図柄の変動表示の他に、前記演出表示として該所定の図柄の変動表示を演出する装飾演出表示をおこない、
前記演出表示手段は、前記特定の演出表示を装飾演出表示の一部としておこなうことを特徴とする、
付記40に記載の遊技台。
(付記42)
前記演出表示手段は、前記特定の演出表示を前記所定の図柄の変動表示の一部としておこなうことを特徴とする、
付記40または41に記載の遊技台。
(付記43)
遊技球が始動口に進入したことに基づいて、所定の長変動時間および該長変動時間よりも短い短変動時間のうちのいずれか一方の変動時間に亘って図柄の変動表示を行い第1特定図柄態様および第2特定図柄態様を含む複数種類の停止図柄態様のうち1種類の停止図柄態様を該変動時間が経過した後に停止表示する一連の図柄変動停止表示を実行する図柄表示手段と、
前記図柄変動停止表示によって停止表示した停止図柄態様が第1特定図柄態様である場合には、遊技状態を変化させることで遊技者に有利な遊技価値を付与する第1特別遊技状態(例えば15R大当り遊技状態)へ移行させ、該図柄変動表示によって停止表示した図柄態様が第2特定図柄態様である場合には、遊技状態を変化させず遊技者に有利な遊技価値を付与する第2特別遊技状態(例えば小当り遊技状態)へ移行させる特別遊技状態移行手段と、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第1特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する予告報知を行い、
前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第2特定図柄態様を停止表示する場合に、該停止表示前に、前記図柄表示手段が前記第1特定図柄態様を停止表示する可能性が高いことを示唆する偽予告報知を行う予告報知手段と、を備え、
前記図柄表示手段は、図柄の変動表示を行い前記第1特定図柄態様および前記第2特定図柄態様のうちのいずれか一方の特定図柄態様を停止表示する場合、該一方の特定図柄態様を停止表示する特定図柄変動停止表示における図柄の変動表示を前記長変動時間に亘って行い、
前記予告報知手段は、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示において、前記予告報知または偽予告報知を行うものであることを特徴とする遊技台。
こうすることで、複数回の予告報知または偽予告報知を行う場合に、最後の変動表示を長い変動時間(例えば40秒)行うことができる。最後の変動表示が短い変動時間(例えば5秒)の場合と比べて、予告報知または偽予告報知の演出効果が低下するのを防ぐことができ、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、予告報知または偽予告報知がなされたことで、遊技者は第1特別遊技状態か殆ど有利とならない第2特別遊技状態かが開始されることを認識することができるため、有利度の高い第1特別遊技状態が開始されるか否かについて遊技者に興味を持たせることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、第1特別遊技状態の開始を示唆する偽予告報知を複数回行った後に第1特別遊技状態が開始されなかったとしても、代わりに第2特別遊技状態が開始されるため、複数回の偽予告報知後に有利な状態が発生しない場合と比べて遊技者の興趣が低下することを防ぐことができる。
(付記44)
勝負演出を含む演出として、成功ストーリに基づく演出(例えば勝利や主人公登場)および失敗ストーリに基づく演出(例えば敗北や敵役登場)を用意し、これらの演出の一方を選択するように構成し、小当たりの場合失敗ストーリに基づく演出を行ってもよい。すなわち、
前記図柄表示手段は、停止図柄態様を停止表示する前に、成功ストーリに基づく演出または失敗ストーリに基づく演出の一方を選択して表示し、前記第2特定図柄態様を停止表示する前に、前記失敗ストーリに基づく演出を選択して表示することを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、小当りがガセであることを強調することができる。
(付記45)
また、予告報知の演出の一つとして、連続予告をする場合の最初の予告において、「所定変動回数(例えば4回)以内に敵に勝利せよ!」など、特定条件を遊技者に提示する予告(ミッションモードによる予告)を行い、15R大当りの場合には最後の図柄変動停止表示で敵に勝利するなどの特定条件を満たす予告を行い、小当りの場合には最後の図柄変動停止表示で敵に敗北するなどの特定条件を満たさない予告を行うかあるいはその予告を行わなくてもよい。すなわち、
前記予告報知手段は、
前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示の最初の図柄変動停止表示において、特定条件を遊技者に提示する特定条件提示予告報知を行い、前記特定図柄変動停止表示を最後とする連続した複数回の図柄変動停止表示の最後の図柄変動停止表示において、前記第1特定図柄態様を停止表示する場合は前記特定条件が成立する特定条件成立予告報知を行い、前記第2特定図柄態様を停止表示する場合は前記特定条件成立予告報知を行わない
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、特定条件を提示されたことで遊技者は特定条件が成立するか否かについて興味を持ち、遊技に集中することができる。
(付記46)
また、連続した変動表示の最後の変動表示の結果が短変動時間の小当り(2R大当り偽装小当り)の場合には、特定条件を提示する予告を行ってもよい。すなわち、
前記予告報知手段は、前記図柄表示手段が前記図柄変動停止表示によって前記第2の図柄態様を停止表示する場合に前記特定条件提示予告報知を行う
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。ここでは、小当りに基づいて特定条件提示予告を行う場合には、特定条件成立予告報知は行わないため、遊技者にガセの予告であることを早期に認識させるために最後の変動時間を短変動時間である小当りで終わらせる。従って、遊技者にガセであることの落胆から次の変動へ早期に期待させるように切り替えさせることができる。
(付記47)
「装飾7−装飾6−装飾7」や「装飾5−装飾4−装飾5」など特定のリーチはずれ目(大当たり図柄の組合せから1コマズレた装飾図柄の組み合わせ)を小当たり図柄の組合せに適用してもよい。また、はずれでは表示させないようにしてもよい。すなわち、
前記停止図柄態様は、変動表示の表示順序が予め定められた図柄を複数含み、
前記第1特定図柄態様は、全ての図柄が同じであり、
前記第2特定図柄態様は、特定の1つの図柄以外の他の図柄が同じ且つ、前記特定の1つの図柄の表示順序が前記他の図柄の前または後であり、
前記第1特定図柄態様及び前記第2特定図柄態様を除く前記停止図柄態様は、前記第1特定図柄態様及び前記第2特定図柄態様と異なる
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、大当りは全ての図柄が同じなので統一感があり見た目が美しくなる。また、小当りは2つの図柄が同じで1つの図柄が同じ図柄の前後の図柄なので大当りに近い印象を持たせることができる。さらに、はずれは全ての図柄が異なるかまたは2つ同じで1つが同じ図柄の前後以外の図柄(2コマ以上ズレ)なので大当りから遠い印象を持たせることができる。よって、遊技者の興趣を向上させることができる。
(付記48)
特定の小当たり(例えば2R大当り偽装用図柄)を装飾図柄で表示する場合は特定のリーチはずれ目を小当たり図柄の組合せに適用してもよい。すなわち、
前記停止図柄態様は、変動表示の表示順序が予め定められた図柄を複数含み、
前記第2特定図柄態様は、第1の図柄態様と第2の図柄態様とを含み、
前記特別遊技状態移行手段は、前記第1の図柄態様の表示及び前記第2特別遊技状態の終了を条件として、前記第3特別遊技状態を開始し、
前記第2の図柄態様は、特定の1つの図柄以外の他の図柄が同じ且つ、前記特定の1つの図柄の表示順序が前記他の図柄の前または後である
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、2R大当り偽装用の小当りに大当りに近い印象を持たせることができる。
(付記49)
図2に示す装飾図柄表示装置110には、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110bおよび右図柄表示領域110cが用意されており、それぞれの領域に装飾図柄が表示される。ここでは、左図柄表示領域110aに表示される装飾図柄を第1図柄と称し、中図柄表示領域110bに表示される装飾図柄を第2図柄と称し、右図柄表示領域110cに表示される装飾図柄を第3図柄と称することにする。付記7における態様では、装飾図柄表示装置110は、これら第1〜第3図柄とは別に第4図柄も含めて表示する。
装飾図柄表示装置110では、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域において装飾図柄の変動表示が行われている。また、これらの領域110a〜cの下方に設けられた演出表示領域110dの左下隅の目立ちにくい位置には第4図柄が表示される。この第4図柄は、赤、青、緑などの単色表示を切り替える変動表示を行っている。例えば、小当り当たりに当選した場合の装飾図柄表示110は装飾図柄の変動表示を終了し、左図柄表示領域110aには装飾7の第1図柄1101が表示され、中図柄表示領域110bには装飾6の第2図柄1102が表示され、右図柄表示領域110cには装飾7の第3図柄1103が表示される。また、第4図柄も、変動表示を終え、赤色に点灯し続ける。また、例えば、はずれの場合の装飾図柄表示装置110も装飾図柄の変動表示を終了し、左図柄表示領域110aには装飾7の第1図柄1101が表示され、中図柄表示領域110bには装飾6の第2図柄1102が表示され、右図柄表示領域110cには装飾7の第3図柄1103が表示される。すなわち、小当たりに当選した場合の装飾図柄の組み合わせと同じ「装飾7−装飾6−装飾7」である。一方、変動表示を終えた第4図柄は、青色に点灯し続ける。すなわち、
前記停止図柄態様は、変動表示の表示順序が予め定められた複数の第1図柄と第2図柄を含み、
前記第2特定図柄態様は、特定の1つの前記第1図柄以外の他の前記第1図柄が同じ且つ、前記特定の1つの第1図柄の表示順序が前記他の第1図柄の前または後且つ、前記第2図柄が第1の態様であり、
前記特別遊技状態開始手段が遊技者に有利な遊技状態を開始しない図柄停止態様は、特定の1つの前記第1図柄以外の他の前記第1図柄が同じ且つ、前記特定の1つの第1図柄の表示順序が前記他の第1図柄の前または後且つ、前記第2図柄が前記第1の態様とは異なる態様である
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、小当りとはずれの停止表示での違いが第4図柄のみとなるため、小当りに当選したことを判別し難くさせることができる。また、小当りに基づいて偽連続予告を行う場合には、偽連続予告を小当りに基づいて行っていることを遊技者に気づかれにくくすることもできる。
(付記50)
対応する乱数の取得が、疑似連開始の条件となる第1の小当たりの場合は可変入賞口130を一回開き、対応する乱数の取得が、疑似連開始の条件とならず(隠れ確変を臭わせるための)第2の小当たりの場合は可変入賞口130を(2R確変時と同一回数である)複数回開いてもよい。すなわち、
前記第2特定図柄態様は第3の図柄態様を含み、
前記図柄表示手段は、前記第3の図柄態様を停止表示する場合の変動表示の変動時間は前記短変動時間であり、
前記特別遊技状態移行手段は、前記図柄表示手段が第3の図柄態様を停止表示したことを条件として、遊技者に有利な第3特別遊技状態を開始し、
前記第2特別遊技状態は、大特別遊技状態と前記大特別遊技状態よりも有利度の低い小特別遊技状態とを含み、
前記特別遊技状態移行手段は、前記第1の図柄態様(例えば偽連続予告による小当り)を停止表示した後に前記小特別遊技状態を開始し、前記第2の図柄態様(2R大当り偽装小当り)または前記第3の図柄態様(2R確変大当り)を停止表示した後に前記大特別遊技状態を開始する
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1の図柄態様を停止表示する場合には偽連続予告によって遊技者に期待させる演出を行っておきながら第1特別遊技状態は開始せずに小特別遊技状態を開始する。このため、第1特別遊技状態が開始されないことによる遊技者の落胆を軽減させることができる。また、第1の図柄態様を停止表示する場合には、第3の図柄態様を停止表示する場合と同様に大特別遊技状態を開始するため、大特別遊技状態の終了後に第3特別遊技状態となるか否かについて遊技者が期待することができる。
(付記51)
第1の図柄態様(偽連続予告による小当り)のうちの1または全部は、第2の図柄態様(2R大当り偽装小当り)のうちの1または全部よりも、外れの場合の特図の停止態様に近く、第2の図柄態様のうちの1または全部は、第1の図柄態様のうちの1または全部よりも、2R確変時の特図の停止態様に近くてもよい。例えば、図3(a)に示すように特図表示装置114が7セグメントLEDを用いて図柄を表示するものであれば、セグの本数や点灯位置を外れの場合の特図の停止態様に近づけてもよいし、あるいは2R確変時の特図の停止態様に近づけてもよい。すなわち、
前記第1の図柄態様のうちの1または全部は、前記第2の図柄態様のうちの1または全部よりも、遊技者に有利とならない場合の特図の停止態様に近く、
前記第2の図柄態様のうちの1または全部は、前記第1の図柄態様のうちの1または全部よりも、前記第3の図柄態様に近い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第2の図柄態様が第1の図柄態様よりも第3の図柄態様に近いため、第2の図柄態様を第3の図柄態様と遊技者に誤認させることができ、遊技者に遊技を継続させることができる。また、第1の図柄態様が第2の図柄態様よりもはずれの図柄態様に近いため、第1の図柄態様に大当りから遠い印象を持たせることができる。
(付記52)
第1特図始動口126と第2特図始動口128では小当たり当選時の第1の小当たり(連続予告の契機)と第2の小当たり(潜伏混同)の振分が異なってもよく、第2特図始動口128は第1特図始動口126よりも第1の小当たりに振り分けられる確率が高くてもよい。すなわち、
前記図柄表示手段は、第1図柄表示手段と第2図柄表示手段とを含み、
前記始動口は、第1始動口と、遊技球が入賞し易い状態と遊技球が入賞し難い状態との間で変化可能な第2始動口と、を含み、
前記第1図柄表示手段は、前記第1始動口へ遊技球が進入した場合に変動停止表示を行い、前記第2図柄表示手段は、前記第2始動口へ遊技球が進入した場合に変動停止表示を行い、
前記第1の図柄態様を停止表示する可能性が前記第1図柄表示手段よりも前記第2図柄表示手段のほうが高い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1図柄表示手段よりも第2図柄表示手段のほうが連続予告をより多く遊技者に見せることができる。
(付記53)
第2特図始動口128では小当たりに基づかずに連続予告する確率が、第1特図始動口126の場合より高くてもよい。なお、主制御部300のCPU304は、特別図柄の抽選結果が外れの場合に所定確率(例えば、1/128)の抽選を行い、当選したことに基づいて連続予告を行ってもよい。すなわち、
前記予告報知手段は、所定確率の抽選に当選したことに基づいて前記予告報知を行い、
前記第1図柄表示手段よりも前記第2図柄表示手段に基づく前記図柄変動停止表示のほうが前記所定確率の抽選に当選する可能性が高い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1図柄表示手段よりも第2図柄表示手段のほうが連続予告をより多く遊技者に見せることができる。
なお、特図の種類は図3(a)に示すものに限定されない。例えば、大当りのラウンド数(2Rまたは15R)、時短の有無、確変の有無などの条件の全ての組み合わせを採用してもよい。
(付記54)
また、特図1および特図2を有する態様として、特図1に対応する第1特図始動口(非VIP)、第3特図始動口(VIP)を備えるとともに、特図2に対応する第2特図始動口(電チュー)を備え、第3始動口入賞で抽出した乱数が特定の小当たりの判定値の場合に連続予告を開始する確率は、第1始動口入賞で抽出した乱数が特定の小当たりの判定値の場合に連続予告を開始する確率より高くしても良い。すなわち、
前記始動口は、第3始動口を含み、
前記第1図柄表示手段は、前記第3始動口へ遊技球が進入した場合に変動停止表示を行い、
前記第1始動口への遊技球の進入に基づく図柄変動停止表示よりも前記第3始動口への遊技球の進入に基づく図柄変動停止表示のほうが、前記予告報知手段が前記予告報知を行う可能性が高い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第1始動口に入賞させた場合よりも第3始動口に入賞させた方が期待感が持てる演出が展開されやすいといったメリハリを持たせたゲーム性を実現することができる場合がある。
なお、特定の小当たりの条件となった特図始動口が第1特図始動口であっても第3特図始動口であっても、その特定の小当たりに当選したことを示す図柄の組合せを報知するための図柄の変動時間を決定する抽選は同一条件で行われる。
(付記55)
また、第1始動口と第3始動口とでは、第3始動口のほうが第1始動口よりも遊技球が入賞し難くてもよい。すなわち、
前記第1始動口よりも前記第3始動口のほうが遊技球が入賞し難い
ことを特徴とする遊技台。
であってもよい。こうすることで、第3始動口のほうが入賞し難い分、第1始動口入賞に基づく図柄変動停止表示では選ばれにくい予告報知を行い易くしているため、第3始動口へ遊技球が入賞することで予告報知が行われるかもしれないと遊技者に思わせることができ、第3始動口への入賞自体に興味を抱かせることができる場合がある。
(付記56)
第1の始動口、および相対的に入賞しやすい入賞容易状態と相対的に入賞しにくい入賞困難状態とのうちのいずれか一方の状態をとる第2の始動口を有する遊技台において、
遊技者に付与する利益量の抽選を、上記第1の始動口および上記第2の始動口のいずれか一方の始動口に入賞したことに基づいて行う抽選手段と、
上記抽選手段が行う抽選の抽選結果の報知を行うものあって、上記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知を、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行う抽選結果報知手段と、
上記抽選結果を報知する前に、その抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを遊技者に期待させる予告情報を含む予告報知を行う予告報知手段と、を備え、
上記予告報知手段は、
上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合における上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うにあたり、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行したことをその予告報知を行う条件の一つにして、その予告報知を行うものであることを特徴とする。
ここにいう利益量の抽選とは、遊技者に付与する利益量をどの程度のものにするかを決定することを意味する。また、上記予告報知手段は、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行したことを予告報知を行う単一の条件にして、上記予告報知を行うものであってもよいが、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行したことだけでは予告報知を行わず、さらに他の条件も満足したことによって初めて予告報知を行うものであってもよい。すなわち、上記予告報知手段が、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合における上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うには、少なくとも、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行することが必要である。さらに、上記予告報知手段は、100%の確率で予告報知を行う必要はない。また、上記予告報知手段が上記予告報知を行ったからといって、その予告報知を行った抽選結果が遊技者にとって必ず有利な結果であるとは限らない。加えて、上記予告報知手段による予告報知の報知態様は、文字、図形、記号若しくはこれらの結合またはこれらと色彩との結合によって構成された動画像または静止画像、あるいは音や光による報知態様であってもよい。
本発明の遊技台によれば、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知が、その入賞時に上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態であっても、その後に行われ、遊技の幅が拡がる。
また、上記予告報知手段は、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果の予告報知を、上記第2の始動口が上記入賞容易状態である場合には行わない。すなわち、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合における上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知ばかりでなく、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態である場合におけるその第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知についても、その第2の始動口が予告報知を行う際に入賞容易状態である場合には行わない。
また、前記抽選手段が行う抽選結果が遊技者にとって有利な結果であることを少なくとも1つの条件として、前記入賞容易状態から前記入賞困難状態に移行させる状態変化手段を備えてもよい。
また、本発明の遊技台において、上記抽選手段が抽選を行う前に、その抽選の結果がどのような抽選結果になるかの判定を行い、上記予告報知を行うか否かについて、その判定の結果に基づいて決定する予告報知決定手段を備え、
上記予告報知手段は、上記予告報知決定手段が上記予告報知を行うと決定したときに判定した抽選の結果に対する予告報知を行うものであってもよい。
ここにいう判定の結果に基づいてとは、例えば、上記予告報知を行うか否かについて、その判定の結果によって異なる決定確率を用いて決定することであってもよい。
また、本発明の遊技台において、上記予告報知手段は、
上記第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を、その第2の始動口の状態に関わらず行うものであってもよい。
すなわち、上記予告報知手段は、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合におけるその第2の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を、その第2の始動口の状態がその入賞容易状態であっても行う。
さらに、本発明の遊技台において、上記予告報知決定手段が決定した、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うことを、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合に記憶する予告報知決定記憶部を備え、
上記予告報知手段は、
上記予告報知決定記憶部の記憶に基づいて、上記第1の始動口に遊技球が入賞したことに基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うものであってもよい。
ここで、上記予告報知決定手段は、上記第1の始動口への入賞と上記第2の始動口への入賞のうち、その第1の始動口への入賞のみについて、該入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うか否かについて決定するものであってもよい。こうすることで、予告報知に関する乱数の読み出しを1つのタイミングのみにすることができるので、プログラム構成を単純化することができる。
また、本発明の遊技台において、この遊技台が、上記抽選手段による抽選結果が特定の抽選結果であったことによって、上記第2の始動口の状態が上記入賞困難状態になるものの遊技者に付与する利益量は増大する特別遊技状態へ移行するものであり、
上記予告報知手段は、
上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を、上記特別遊技状態ではないことをその予告報知を行う条件の一つにして、その予告報知を行うものであってもよい。
すなわち、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合における上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行う条件には、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行したことと、上記特別遊技状態ではないこととの2つが含まれる。一方、上記第2の始動口の状態が上記入賞困難状態である場合における上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行う条件には、上記特別遊技状態ではないことが含まれる。
さらに、本発明の遊技台において、この遊技台が、上記抽選手段による抽選結果が上記特定の抽選結果であったことによって、上記特別遊技状態終了後に所定条件を満たすまで上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態になるものであり、
上記予告報知手段は、
上記抽選手段による抽選結果が上記特定の抽選結果である場合に、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を、上記特別遊技状態が終了したことをその予告報知を行う条件の一つにするとともに、上記所定条件が満たされたこともその予告報知を行う条件の一つに加えて、その予告報知を行うものである態様であってもよい。
この態様によれば、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合における上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行う条件には、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行したこと、上記特別遊技状態ではないこと、および上記所定条件が満たされたことの3つが含まれる。一方、上記第2の始動口の状態が上記入賞困難状態である場合における上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行う条件には、上記特別遊技状態ではないことと、上記所定条件が満たされたことの2つが含まれる。
なお、こここにいう所定条件とは、前記抽選手段による抽選が所定回数行われたことや、その抽選手段による抽選とは異なる所定の抽選(例えば時短終了抽選)に当選したことであってもよい。
また、本発明の遊技台において、上記予告報知手段が、上記予告報知を行うことを指示する指示手段と、その指示手段からの指示を受けてその予告報知を実行する実行手段とを有するものであり、
この遊技台が、
上記抽選手段と、上記指示手段とを含む第1の制御部と、
上記実行手段を含む、上記第1の制御部とは異なる第2の制御部と、
を備え、
上記指示手段は、
上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態である場合には、上記実行手段に対して上記予告報知の指示を行わず、上記第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行したことをその予告報知の指示を行う条件の一つにして、その実行手段に対してその予告報知の指示を行うものであてもよい。
さらに、本発明の遊技台において、上記第2の制御部は、
上記予告報知とは別に、遊技の興趣を高める演出を行う演出手段を備え、
上記演出手段は、
上記第2の始動口が上記入賞容易状態である際に、上記演出として、上記予告報知指示手段が上記第2の始動口の状態が上記入賞困難状態になった場合に行う予告報知につながる演出を行うものであってもよい。
ここにいう予告報知につながる演出は、その予告報知がなされることを遊技者に期待させる演出であってもよい。
また、本発明の遊技台において、上記予告報知決定手段は、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態では、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うか否かについての決定は行わず、その第2の始動口の状態が上記入賞困難状態に移行してからその決定を行うものであってもよい。
さらに、本発明の遊技台において、時短中に特図1入賞に基づく予告報知の抽選を行い、抽選結果を副制御部に送信するが、副制御部は、時短中には主制御部から入力した該抽選結果に基づく予告報知を行わず、時短終了後に特図1入賞に基づく予告報知を行うようにしてもよい。
また、本発明の遊技台において、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態に移行することを表す情報を取得すると所定フラグをオンするフラグ処理部と、
上記所定フラグがオンしている間は、上記予告報知決定手段が決定した、上記第1の始動口への入賞に基づく抽選の抽選結果に対する予告報知を行うことを記憶する第2予告報知決定記憶部とを備え、
上記フラグ処理部は、上記第2の始動口の状態が上記入賞容易状態から上記入賞困難状態へ移行すると、上記所定フラグをオフするものであってもよい。
(付記57)
第一の始動領域への入球を条件とする当否判定の結果に対応する図柄態様を、図柄の変動表示を行った後に停止表示する図柄変動表示が可能な第一の図柄表示手段と、
第二の始動領域への入球を条件とする当否判定の結果に対応する図柄態様を、図柄の変動表示を行った後に停止表示する図柄変動表示が可能な第二の図柄表示手段と、
所定の予告条件が成立した場合に、前記当否判定の結果を対象にした先読み予告を実行可能な予告手段と、
を備えた遊技台であって、
前記第一の始動領域に入球した際に前記図柄変動表示が少なくとも行われている場合には、前記第一の図柄表示手段による前記図柄変動表示の開始を保留することが可能であり、
前記第二の始動領域に入球した際に前記図柄変動表示が少なくとも行われている場合には、前記第二の図柄表示手段による前記図柄変動表示の開始を保留することが可能であり、
両方の前記図柄表示手段について前記図柄変動表示の開始の保留がある場合には、前記第一の図柄表示手段による図柄変動表示よりも前記第二の図柄表示手段による図柄変動表示が優先的に開始されるものであり、
前記第一の始動領域に入球した際に前記所定の予告条件が成立した場合には、当該入球を条件とする当否判定の結果を対象にした先読み予告を、当該入球を条件とする図柄変動表示が行われる前に開始される複数の図柄変動表示中に少なくとも行われる連続予告として実行可能であり、
前記第二の始動領域は電動チューリップにより構成されており、
前記電動チューリップに遊技球が入賞しやすい時短状態を開始可能に構成されており、
前記時短状態中は、前記第一の始動領域への入球を条件とする当否判定の結果を対象とした前記先読み予告が実行されず、
前記時短状態から前記電動チューリップに遊技球が入賞しにくい非時短状態に移行した後で、前記第一の始動領域への入球を条件とする当否判定の結果を対象とした前記先読み予告が実行可能となるものであり、
前記連続予告中に、前記第二の始動領域への入球を条件とする前記第二の図柄変動表示手段による図柄変動表示が割り込んだ場合には、当該図柄変動表示中にも当該連続予告が行われるように構成されている、
ことを特徴とする遊技台。
ここで、前記保留がない状態で前記第一の始動領域に入球した際に前記所定の予告条件が成立した場合には、当該入球を条件とする前記当否判定を対象にした先読み予告を、当該入球を条件とする図柄変動表示だけで実行することも可能であてもよい。
また、前記第一の始動領域への入球があったかどうかを判定する第一の判定手段を少なくとも含む第一の制御手段と、
前記先読み予告を行うかどうかを判定する第二の判定手段を少なくとも含む第二の制御手段と、
を備え、
前記第一の制御手段と前記第二の制御手段は別基板に設けられており、
前記第一の制御手段から受信したコマンドに基づいて、前記第二の判定手段は前記先読み予告を行うかどうかを判定する態様であってもよい。
また、前記連続予告中は、同一の態様による予告が継続的に行われる態様であってもよいし、前記連続予告中は、同一の態様による予告が連続的に行われる態様であってもよい。
また、前記当否判定の結果が特定の当否判定結果である場合に、遊技者に有利な遊技状態とすることが可能であり、
前記第二の判定手段は、前記所定の予告条件が成立している場合に、前記先読み予告を行うと判定するものであってもよい。
さらに、前記所定の予告条件は、対象とする当否判定の結果が前記特定の当否判定結果であり、かつ所定の予告確率で当選と判定される抽選において、当選と判定された場合に成立するものであってもよい。
またさらに、前記所定の予告条件は、対象とする当否判定の結果が前記特定の当否判定結果とは別の当否判定結果であり、かつ所定の予告確率で当選と判定される抽選において、当選と判定された場合に成立するものであってもよい。