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JP6429121B2 - ビットホルダ及び電動工具 - Google Patents

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JP6429121B2 JP2015023310A JP2015023310A JP6429121B2 JP 6429121 B2 JP6429121 B2 JP 6429121B2 JP 2015023310 A JP2015023310 A JP 2015023310A JP 2015023310 A JP2015023310 A JP 2015023310A JP 6429121 B2 JP6429121 B2 JP 6429121B2
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Description

本発明は、ビットを着脱可能なビットホルダ及び電動工具に関する。
従来、電動工具におけるビットの取付箇所としてビットホルダが周知である(特許文献1等参照)。この種のビットホルダは、一例として、ビットを保持するホルダ本体と、ビットをホルダ本体から取り外すときに操作される操作スリーブと、操作スリーブと協同してビットをホルダ本体に固定可能な鋼球と、操作スリーブをロック方向(ビットを固定する方向)に付勢するコイル状のばねとを備える。ビットをビットホルダから取り外すには、操作スリーブをばねの付勢力に抗してアンロック方向にスライド移動して鋼球をフリーにすることにより、鋼球がビットを押し付ける状態を解消して行う。
ビットホルダの操作感、すなわちホルダ本体からビットを着脱するときに操作する操作スリーブの操作感は、操作スリーブをばねの付勢力に抗して押し込むのに必要な操作力と、操作スリーブの移動量とによって決定される。操作スリーブ操作力は、コイル状のばねのばね力(付勢力)によって決まる。また、操作スリーブの移動量は、必要なばね力から換算されるばねの撓み量、ばねの径、ばねの全長によって決まる。このため、ビットホルダの形状は、概ね必要な操作力によって一義的に決まることになる。
特開2008−155297号公報
ところで、この種の電動工具においては、例えば前後方向の装置サイズ(全長)を小型化したいニーズがある。しかし、装置小型化の実現において、例えば操作スリーブの操作感を確保する観点を考慮すると、ばねの小型化で対処することはできず、この場合は電動工具の本体側を小型化しなくてはならず、実現性が困難になる。一方、単にばねを小さいものに替えて装置サイズの小型化を実現すると、逆に操作スリーブの操作感を損なってしまう問題があった。
本発明の目的は、良好な操作感を確保しつつ、サイズを小型化することができるビットホルダ及び電動工具を提供することにある。
前記問題点を解決するビットホルダは、ビットを着脱可能なホルダ本体に取り付けられた操作スリーブが、前記ホルダ本体及び操作スリーブの間に設けられたコイル状のばねによって一方に作動すると、前記ホルダ本体の孔部に収められた保持部が前記操作スリーブの突起に押さえ付けられることにより、当該保持部によって前記ビットが前記ホルダ本体に固定され、前記操作スリーブが前記ばねの付勢力に抗して他方に作動されると、前記突起が前記保持部から離隔して押し付けが開放されることにより、前記ビットを前記ホルダ本体から取り外すことが可能な構成において、前記ばねは、錐形状に形成されていることを特徴とする。
前記問題点を解決するための電動工具は、ビットを着脱可能なビットホルダのホルダ本体に取り付けられた操作スリーブが、前記ホルダ本体及び操作スリーブの間に設けられたコイル状のばねによって一方に作動すると、前記ホルダ本体の孔に収められた保持部が前記操作スリーブの突起に押さえ付けられることにより、当該保持部によってビットが前記ホルダ本体に固定され、前記操作スリーブが前記ばねの付勢力に抗して他方に作動されると、前記突起が前記保持部から離隔して押し付けが開放されることにより、前記ビットを前記ホルダ本体から取り外すことが可能となる構成において、前記ばねは、錐形状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ビットホルダにおいて、良好な操作感を確保しつつ、サイズを小型化することができる。
一実施形態のビットホルダを含む電動工具の概略図。 ビットホルダの分解斜視図。 ビットホルダの断面図。 円錐形状のばねの伸縮形状を示す説明図。 ビットが取り付け固定された状態のときのビットホルダの断面図。 ビットが取り外された状態のときのビットホルダの断面図。
以下、ビットホルダ及び電動工具の一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、本例の電動工具1は、例えばドライバ等のビット(ドライバビット)2を電動で作動可能な電動ドライバである。電動工具1は、電動工具1の本体部分をなす工具本体3と、ビット2を着脱可能に保持するビットホルダ4とを備える。ビットホルダ4は、工具本体3の内部に回動可能に内蔵されたスピンドル(図示略)に連結固定されることにより、モータを駆動源としてスピンドルと同期回動する。これにより、ビットホルダ4に保持されたビット2が回動する。
図2に示すように、ビットホルダ4は、ビット2を着脱可能なホルダ本体5と、ビット2をホルダ本体5に着脱するときに操作する操作スリーブ6と、操作スリーブ6をロック方向(図2の矢印F1方向)に付勢するコイル状のばね7と、ビット2をホルダ本体5に固定するときに作用する保持部8とを備える。ホルダ本体5は、根元に略板状の支持部5aが設けられ、支持部5aから軸部5bが突設されている。軸部5bの端面には、ビット2を挿し込む開口穴9が貫設されている。本例の操作スリーブ6は、無底円筒形状に形成されるとともに、ホルダ本体5に対して相対移動可能となるようにホルダ本体5の軸部5bの先端に取り付けられる。本例の保持部8は、一対の鋼球(金属製の球)からなる。保持部8は、ホルダ本体5(軸部5b)に貫設された一対の孔部10に摺動可能に収納される。ホルダ本体5、操作スリーブ6及びばね7は、同一軸心L1上に配置されている。
図3に示すように、操作スリーブ6を押圧するばね7は、錐形状(本例は円錐形状)に形成されている。本例のばね7は、ばね7の内部にホルダ本体5(軸部5b)に挿し込むようにしてホルダ本体5に組み付けられている。ホルダ本体5及び操作スリーブ6の間には、ホルダ本体5の軸方向(図3のX軸方向)に延びるように空間11が形成され、この空間11にばね7が収納されている。ばね7は、ばね径が小さい側が外側を向き、ばね径が大きい側が内側を向くように配置されている。ばね7は、内径が最も小さい部位である最小径部7aがホルダ本体5(軸部5b)の先端部5cに内接することにより、ホルダ本体5に軸支されている。
ホルダ本体5の先端部5cには、ばね7を位置決めするための位置決め部12が取り付け固定されている。位置決め部12は、リング状をなし、ホルダ本体5の先端部5cの溝に取り付け固定されたリング状の止め具13によって抜け止めがなされている。本例のばね7は、ばね径が大きい側が操作スリーブ6の内壁6aに当接され、ばね径が小さい側が位置決め部12によって位置決めされている。
操作スリーブ6は、ホルダ本体5の先端側に向かうに従って径が大きくなる形状に形成されている。操作スリーブ6の内部には、孔部10内に収納された保持部8を押さえ付けることが可能な突起14が形成されている。本例の突起14は、ホルダ本体5の軸回りに沿って環状に形成されている。また、操作スリーブ6の内部において、突起14の隣の位置には、孔部10に収納された状態での保持部8の動きを許容する逃げ部15が凹設されている。逃げ部15は、ホルダ本体5の軸回りに沿って環状に形成されている。操作スリーブ6は、ホルダ本体5の外周面に形成された段状部16によってロック方向(図3の矢印F1方向)の位置決めがなされている。
図4に示すように、本例の錐形状のばね7は、最も縮んだときにとる伸縮方向(図4の矢印F方向)における密着長W’が、ばね線径(ばねの線径)Wと等しくなるように形成されている。すなわち、ばね7を最も縮ませたとき、ばね7の1つひとつの輪が、大きいものの中に小さいものが収まるように互いに収納される形状となり、横からみたときに1本の線のようになる。
次に、図4〜図6を用いて、ビットホルダ4の動作を説明する。
図5に示すように、ビットホルダ4にビット2が取り付けられた状態において、操作スリーブ6がばね7の付勢力によってロック方向(図5の矢印F1方向)に押されたとする。このとき、突起14が保持部8を乗り上げる状態となり、それまでフリーとなっていた保持部8を上から押さえ付ける。こうなると、保持部8がビット2を動かないように固定した状態となり、ビット2がビットホルダ4に対し、相対回動不能に取り付け固定される。
図6に示すように、ビット2をビットホルダ4から外すときには、操作スリーブ6をばね7の付勢力に抗してアンロック方向(図6の矢印F2方向)に移動(スライド移動)させる。このとき、今まで保持部8を押さえ付けていた突起14が保持部8から離隔し、操作スリーブ6の内部の逃げ部15が保持部8に対向する状態に切り替わるので、保持部8が回動可能な状態になる。すなわち、保持部8がフリーになる。よって、ビット2をビットホルダ4から取り外すことが可能となる。
本例の場合、操作スリーブ6がアンロック方向に操作されたとき、ばね7が縮むことになるが、本例のばね7は円錐形状に形成されているので、ばね7の各輪(各リング)において、大きい側の輪の内部に、小さい側の輪が入り込むようにして、各輪が折り重なるようにして縮む(図4参照)。このため、必要なばね力を確保する場合であっても、ばね7の軸方向(図4の矢印F方向)の長さが短く済む。よって、ビットホルダ4ひいては電動工具1の小型化に有利となる。
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)電動工具1において、操作スリーブ6をロック方向に付勢するばね7を、錐形状(円錐形状)に形成した。このため、十分なばね力を持たせるためにばね7をある程度の大きさ(全長)としても、縮んだときの長さは短く抑えられる。よって、操作スリーブ6の良好な操作感を確保しつつ、ビットホルダ4ひいては電動工具1の前後方向サイズ(全長)を小型化することができる。
(2)ばね7は、ばね7内にホルダ本体5の先端を挿し込むようにして取り付けられている。よって、ビットホルダ4及び電動工具1の前後方向サイズの小型化に一層有利となる。
(3)錐形状(円錐形状)のばね7は、最小径部7aがホルダ本体5の先端部5cに内接することにより、ホルダ本体5の軸支されている。よって、ばね7をビットホルダ4に組み付けるときには、最小径部7aをホルダ本体5の先端部5cに沿わせて位置合わせすることが可能となるので、ばね7の組み立てが案内されることになり、ビットホルダ4の組み立て易さの確保に繋がる。
(4)ばね7は、最も縮んだときにとる伸縮方向(撓み方向)における密着長W’が、ばね線径Wと等しくなるように形成されている。よって、ばね7のサイズを極力小さくすることが可能となるので、ビットホルダ4及び電動工具1の前後方向におけるサイズ小型化に一層有利となる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・ばね7は、最小径部7aがホルダ本体5の先端部5cに内接する組み付け形状をとることに限らず、例えば遊嵌された組み付け状態とされてもよい。
・ばね7の配置向きは、実施形態に記載の向きに対して、左右逆としてもよい。
・ばね7は、最も縮んだときの密着長W’が、ばね線径Wと等しくなる形状に限定されず、ばねの輪(リング)の隣り合う少なくとも1組について、ばね径が異なる長さとなる形状となっていればよい。
・保持部8は、鋼球に限定されず、ビット2を押さえ付けることが可能な部材であればよい。
・保持部8の個数は、適宜変更することが可能である。
・保持部8を押さえ付ける突起14は、ホルダ本体5の軸回り一帯に形成されず、例えば一部分(保持部8と対向する箇所)にのみ形成されてもよい。
・ばね7は、ホルダ本体5に挿し込まれる組み付け態様をとることに限定されない。例えば、ばね7がホルダ本体5の軸部5bと軸方向に並び配置される組み付け状態をとるなど、他の構造に適宜変更することができる。
・ばね7の錐形状は、円錐形状に限定されず、例えば三角錐形状や四角錐形状などの他の形状に変更してもよい。
・ビット2は、ドライバビットに限定されず、他の治具に可能である。
・電動工具1は、電動ドライバ、ドリルドライバ、振動ドリルドライバなど、種々の工具が採用可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(付記1)ビットを着脱可能なホルダ本体に取り付けられた操作スリーブが、前記ホルダ本体及び操作スリーブの間に設けられたコイル状のばねによって一方に作動すると、前記ホルダ本体の孔部に収められた保持部が前記操作スリーブの突起に押さえ付けられることにより、当該保持部によって前記ビットが前記ホルダ本体に固定され、前記操作スリーブが前記ばねの付勢力に抗して他方に作動されると、前記突起が前記保持部から離隔して押し付けが開放されることにより、前記ビットを前記ホルダ本体から取り外すことが可能なビットホルダにおいて、
前記ばねは、錐形状に形成されている
ことを特徴とするビットホルダ。
(付記2)前記ばねは、ばね内に前記ホルダ本体を挿し込むようにして取り付けられている
ことを特徴とする付記1に記載のビットホルダ。
(付記3)前記ばねは、内径が最も小さい部位である最小径部が前記ホルダ本体の先端部に内接することにより、当該ホルダ本体に軸支されている
ことを特徴とする付記1又は2に記載のビットホルダ。
(付記4)前記ばねは、最も縮んだときにとる伸縮方向における密着長が、ばね線径と等しくなるように形成されている
ことを特徴とする付記1〜3のうちいずれか一項に記載のビットホルダ。
(付記5)ビットを着脱可能なビットホルダのホルダ本体に取り付けられた操作スリーブが、前記ホルダ本体及び操作スリーブの間に設けられたコイル状のばねによって一方に作動すると、前記ホルダ本体の孔部に収められた保持部が前記操作スリーブの突起に押さえ付けられることにより、当該保持部によってビットが前記ホルダ本体に固定され、前記操作スリーブが前記ばねの付勢力に抗して他方に作動されると、前記突起が前記保持部から離隔して押し付けが開放されることにより、前記ビットを前記ホルダ本体から取り外すことが可能となる電動工具において、
前記ばねは、錐形状に形成されている
ことを特徴とする電動工具。
1…電動工具、2…ビット、4…ビットホルダ、5…ホルダ本体、5c…ホルダ本体の先端部、6…操作スリーブ、7…ばね、7a…ばねの最小径部、8…保持部、10…孔部、14…突起、W…ばね線径、W’…ばねの密着長

Claims (4)

  1. ビットを着脱可能なホルダ本体に取り付けられた操作スリーブが、前記ホルダ本体及び操作スリーブの間に設けられたコイル状のばねによって一方に作動すると、前記ホルダ本体の孔部に収められた保持部が前記操作スリーブの突起に押さえ付けられることにより、当該保持部によって前記ビットが前記ホルダ本体に固定され、前記操作スリーブが前記ばねの付勢力に抗して他方に作動されると、前記突起が前記保持部から離隔して押し付けが開放されることにより、前記ビットを前記ホルダ本体から取り外すことが可能なビットホルダにおいて、
    前記ばねは、錐形状に形成され、内径が最も小さい部位である最小径部が前記ホルダ本体の先端部に内接することにより、当該ホルダ本体に軸支されていることを特徴とするビットホルダ。
  2. 前記ばねは、ばね内に前記ホルダ本体を挿し込むようにして取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のビットホルダ。
  3. 前記ばねは、最も縮んだときにとる伸縮方向における密着長が、ばね線径と等しくなるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のビットホルダ。
  4. ビットを着脱可能なビットホルダのホルダ本体に取り付けられた操作スリーブが、前記ホルダ本体及び操作スリーブの間に設けられたコイル状のばねによって一方に作動すると、前記ホルダ本体の孔部に収められた保持部が前記操作スリーブの突起に押さえ付けられることにより、当該保持部によってビットが前記ホルダ本体に固定され、前記操作スリーブが前記ばねの付勢力に抗して他方に作動されると、前記突起が前記保持部から離隔して押し付けが開放されることにより、前記ビットを前記ホルダ本体から取り外すことが可能となる電動工具において、
    前記ばねは、錐形状に形成され、内径が最も小さい部位である最小径部が前記ホルダ本体の先端部に内接することにより、当該ホルダ本体に軸支されていることを特徴とする電動工具。
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