以下に、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
<装置構成> 図1及び図2を参照して、本発明を適用した実施形態の撮像装置(画像処理装置・表示制御装置・電子機器)の機能及び外観について説明する。撮像装置・画像処理装置・表示制御装置・電子機器の例として、本実施形態では、デジタルカメラを例に挙げる。
本実施形態のデジタルカメラ100の外観を示す図1において、表示部101は画像や各種情報を表示する液晶表示パネル(LCD)等からなる。シャッターボタン102は撮影指示を行うための操作部である。モード切替ボタン103は各種モードを切り替えるための操作部である。コネクタ107は接続ケーブル108とデジタルカメラ100とを接続するインターフェースである。操作部104はユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル、電子ダイヤル等の操作部材からなる操作部である。電子ダイヤルはカメラの正面側に設けられる回転操作可能な操作部材である。コントローラホイール106は操作部104に含まれる回転操作可能な操作部材である。電源スイッチ105は電源のオン、オフを切り替える操作部である。記録媒体109はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット110は記録媒体109を格納するためのスロットである。記録媒体スロット110に格納された記録媒体109は、デジタルカメラ100との通信が可能となる。蓋111は記録媒体スロット110の蓋である。
本実施形態のデジタルカメラ100の内部構成を示す図2において、撮影レンズ203はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群である。シャッター204は絞り機能を備える。撮像部205は被写体の光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS等で構成される撮像素子である。A/D変換器206は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器206は、撮像部205から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。バリア202は、デジタルカメラ100の、撮影レンズ203を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ203、シャッター204、撮像部205を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
画像処理部207は、A/D変換器206からのデータ、又は、メモリ制御部209からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部207では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部201が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部207ではさらに、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
A/D変換器206からの出力データは、画像処理部207及びメモリ制御部209を介して、或いは、メモリ制御部209を介してメモリ210に直接書き込まれる。メモリ210は、撮像部205によって得られ、A/D変換器206によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部101に表示するための画像データを格納する。メモリ210は、所定枚数の静止画や所定時間の動画および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ210は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器208は、メモリ210に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部101に供給する。こうして、メモリ210に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器208を介して表示部101により表示される。表示部101は、LCD等の表示器上に、D/A変換器208からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器206によって一旦A/D変換され、メモリ210に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器208においてアナログ変換し、表示部101に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、スルー画像の表示を行える。なお、スルー画像をライブビュー画像とも称する。
不揮発性メモリ213は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ213には、システム制御部201の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部201は、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ213に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ212は、システム制御部201の動作用のメモリであり、RAMが用いられる。システムメモリ212には、システム制御部201の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ213から読み込んだプログラム等を展開する。また、システム制御部201はメモリ210、D/A変換器208、表示部101等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー211は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
モード切替ボタン103、第1シャッタースイッチ102a、第2シャッタースイッチ102b、操作部104はシステム制御部201に各種の動作指示を入力するための操作手段である。
モード切替ボタン103は、システム制御部201の動作モードを複数の静止画撮影モードのいずれか、動画記録モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画記録モードに含まれるモードとして、オートモード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、シーン別撮影モード、プログラムAEモード、カスタムモード、クリエイティブアシストモード等がある。モード切替ボタン103で、静止画撮影モードに含まれるこれらのモードのいずれかに直接切り替えられる。同様に、動画記録モードにも複数のモードが含まれていても良い。
第1シャッタースイッチ102aは、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン102の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でオンとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。
第2シャッタースイッチ102bは、シャッターボタン102の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でオンとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部201は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部205からの信号読み出しから記録媒体109に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部104の各操作部材は、表示部101に表示される種々の機能アイコンを選択操作すること等により、シーンごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン、INFOボタン、消去ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部101に表示される。ユーザは、表示部101に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。また、操作部104には、再生ボタンが含まれる。再生ボタンは、撮影モードと再生モードとを切り替えるボタンであり、前述のモード切り替えボタン103とは別途に備えられている。電源がオフの際に再生ボタンが押下されると再生モードで起動して再生画像を表示する。撮影モードの際に再生ボタンが押下されると、再生モードに遷移にして再生画像を表示する。再生モードの際に再生ボタンが押下されると、複数の撮影モードのうち、現在設定されている撮影モードに遷移し、ライブビュー画像が表示される。
なお、操作部104の1つとして、表示部101に対する接触を検知可能なタッチパネルを有する。タッチパネルと表示部101とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネルを光の透過率が表示部101の表示を妨げないように構成し、表示部101の表示面の上層に取り付ける。そして、タッチパネルにおける入力座標と、表示部101上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザが表示部101上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUIを構成することができる。
コントローラホイール106は、操作部104に含まれる回転操作可能な操作部材であり、方向ボタンと共に選択項目を指示する際等に使用される。コントローラホイール106を回転操作すると、操作量に応じて電気的なパルス信号が発生し、このパルス信号に基づいてシステム制御部201はデジタルカメラ100の各部を制御する。このパルス信号によって、コントローラホイール106が回転操作された角度や、何回転したか等を判定することができる。なお、コントローラホイール106は回転操作が検出できる操作部材であればどのようなものでも良い。例えば、ユーザの回転操作に応じてコントローラホイール106自体が回転してパルス信号を発生するダイヤル操作部材であっても良い。また、タッチセンサよりなる操作部材で、コントローラホイール106自体は回転せず、コントローラホイール106上でのユーザの指の回転動作等を検出するものであっても良い(いわゆる、タッチホイール)。
電源制御部214は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部214は、その検出結果及びシステム制御部201の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体109を含む各部へ供給する。
電源部215は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる。記録媒体I/F216は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体109とのインターフェースである。記録媒体109は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
通信部217は、無線アンテナや有線ケーブルによって外部機器と通信可能に接続し、映像や音声の送受信を行う。通信部217は無線LAN(Local Area Network)やインターネットにも接続可能である。通信部217は撮像部205で撮像された画像データ(スルー画像を含む)や、記録媒体109に記録されている画像ファイルを外部機器に送信でき、また、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信できる。
姿勢検知部218は重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部218で検知された姿勢に応じて、撮像部205で撮像された画像がデジタルカメラ100を横に構えて撮影されたものか、縦に構えて撮影されたものかを判別可能である。システム制御部201は、姿勢検知部218で検知された姿勢に関する情報を撮像部205で撮像された画像データに付加したり、画像データを回転して記録することが可能である。姿勢検知部としては、加速度センサやジャイロセンサ等を用いることができる。
なお、ハードウェアの構成は図2に示すものに限定されず、例えば1つのハードウェアが表示制御、通信制御、記録制御、画像処理制御等を行い、デジタルカメラ100の各手段として機能しても良い。また、複数のハードウェアが協働して1つの手段として機能しても良い。
デジタルカメラ100は、少なくとも画像を再生するための再生モードと、撮影を行うための撮影モードとで、切り替えて使用することができる。撮影モードとしては、オートモードやマニュアルモード、複数のシーン別撮影モードを備えている。オートモードは、カメラの各種パラメータが、計測された露出値に基づいてデジタルカメラ100に組み込まれたプログラムにより自動的に決定されるモードである。マニュアルモードは、カメラの各種パラメータをユーザが自由に変更可能なモードである。シーン別撮影モードは、撮影シーン別にその撮影シーンに適したシャッター速度や絞り値、ストロボ発光状態、感度設定、ホワイトバランス(WB)設定、ピクチャースタイル機能等を組み合わせることによって実現されるモードである。ピクチャースタイル機能は、ポートレート、風景、モノクロ等選択されたシーンごとにシャープネス、コントラスト、色相、彩度を最適なものに調整することができる。シーン別撮影モードには、ポートレートモード、スポーツモード、風景モード、スノーモード、ビーチモードなどがある。
また、デジタルカメラ100は、上述のモードの他にも、以下に記す(1)〜(4)の撮影モードを備えている。
(1)プログラムAEモード:シャッター速度と絞り値が自動設定され、その他の機能が自由に選択できるモード
(2)シャッター速度優先AEモード(シャッター速度優先モード、Tv優先モード):シャッター速度を変えることで、被写体の動きを止めたり、流動感を表現することができるモード
(3)絞り優先AEモード(絞り優先AEモード、Av優先モード):絞り数値を変えることで、背景ぼかして被写体を強調したり、手前から奥までピント合わせることができるモード
(4)クリエイティブアシストモード:簡単に思い通りの効果をつけて撮影できるモード。設定の登録や読み込みもできるモード
マニュアルモード、プログラムAEモード、シャッター速度優先AEモード、絞り優先AEモードは、カメラの設定をユーザが自由に変更できることから「応用撮影モード」と呼ぶ。オートモード、シーン別撮影モード、クリエイティブアシストのように簡単な設定で撮影可能なモードを「簡単撮影モード」と呼ぶ。
撮影者は、撮影モード選択メニューからデジタルカメラ100を所望の撮影モードに設定して撮影を行うことができる。
<モード設定処理> 次に、図3を参照して、本実施形態のデジタルカメラ100によるモード設定処理について説明する。
なお、図3の処理は、電源スイッチ105によって電源がオンに切り替えられると開始され、不揮発性メモリ213に記録されたプログラムを、システムメモリ212に読み出してシステム制御部201が実行することにより実現される。
S301では、システム制御部201は、フラグや制御変数等を初期化し、S302では、記録媒体109に記録されているファイルに関する管理処理を開始する。
S303、S304、S307では、システム制御部201は、現在の動作モードを判定する。すなわち、S303では、システム制御部201は、静止画撮影モードに設定されているか判定し、設定されていた場合は、モード切替ボタン103の位置より、複数の静止画撮影モードの1つであるクリエイティブアシストモードであるか判定する(S304)。判定の結果、クリエイティブアシストモードであった場合はS305へ進み、システム制御部201は、クリエイティブアシストモードの処理を実行する。クリエイティブアシストモードの詳細は図4で後述する。一方、クリエイティブアシストモード以外であった場合はS306へ進み、システム制御部201は、その他の撮影モードの処理を実行する。その他の撮影モードは、例えば、マニュアルモード、プログラムAEモード、シャッター速度優先AEモード、絞り優先AEモード等の応用撮影モードである。
S303で静止画撮影モード以外であった場合はS307へ進み、システム制御部201は、再生モードに設定されているか判定する。判定の結果、再生モードであった場合はS308へ進み、システム制御部201は、再生モードの処理を実行し、再生モード以外のであった場合はS309へ進み、その他のモード処理を実行する。再生モード処理の詳細は図8で後述する。その他のモードは、例えば、記録媒体109に格納されたファイルの送信を行う送信モード処理、外部機器からファイルを受信して記録媒体109に格納する受信モード処理、動画撮影モード処理が含まれる。
S305、S306、S308、S309で設定されたモードに対応した処理を実行した後、S310では、システム制御部201は、電源スイッチ105の設定位置を判定する。判定の結果、電源がオンに設定されていた場合は、S303に戻り、電源がオフに設定されていた場合は、システム制御部201は終了処理を実行する(S311)。終了処理には、例えば以下の処理が含まれる。すなわち、表示部101の表示を終了状態に変更し、レンズバリア102を閉じて撮像部205を保護する。また、フラグや制御変数等を含むパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ213に記録し、電源供給が不要な部分への電源を遮断する。
S311での終了処理が完了すると、本処理を終了し、電源オフ状態へ移行する。
<クリエイティブアシストモードの処理> 次に、図4および図5を参照して、図3のS305におけるクリエイティブアシストモードの処理について説明する。
まず、図5を参照して、クリエイティブアシストモードにおける各種表示画面について説明する。
図5(a)は、クリエイティブアシストモードにおける初期画面を示している。表示部101には、スルー画像500に重畳して、OSD(表示アイテム)としての各種の撮影条件(撮影設定)を示す情報がユーザが確認可能なように表示される。撮影設定が可能な情報として、クリエイティブアシストモードに特有の設定項目の設定値を示す以下のアイコンが表示される。背景のぼかし量アイコン502、明るさアイコン503、コントラストアイコン504、鮮やかさアイコン505、色合いアイコン506、モノクロ設定アイコン507。これらのアイコン502〜507の傍ら表示されている数値が、アイコンが示している設定項目の現在の設定値である。また、アイコン502〜507のいずれか1つの傍らに、電子ダイヤル有効表示501が表示されている。電子ダイヤル有効表示501は、電子ダイヤルを操作することで設定値を変更可能な設定項目を示している。図示の例では、電子ダイヤル有効表示501が背景ぼかし量アイコン502の横に表示されているため、この時点で電子ダイヤルを操作することで、背景ぼかし量の設定値を変更できることをユーザが確認できる。撮影情報508は、現在のデジタルカメラ100の設定や状態を示すアイコンであり、左から順に、電池残量、記録画質(圧縮率及び画像サイズ)、残り撮影可能枚数を表示している。図5(a)の状態で、操作部104に含まれるSETボタンが押下されると、図5(b)〜図5(h)に示すような、クリエイティブアシストモードにおけるクイック設定画面が表示される。
図5(b)は、クリエイティブアシストモードでのクイック設定画面において背景ぼかし量の設定項目が選択されている場合を示している。クイック設定画面では、スルー画像に重畳して、画面中央に「背景」の文字、画面両側に右側項目列510および左側項目列511、画面下部に選択されている設定項目に関する設定を行うための背景ぼかし量設定領域522が表示される。右側項目列510には、図5(a)と同様に背景ぼかし量アイコン512、明るさアイコン513、コントラストアイコン514、鮮やかさアイコン515、色合いアイコン516、モノクロ設定アイコン517が表示される。左側項目列511には、設定登録アイコン518、設定読み込みアイコン519が表示される。アイコン512〜519のいずれか1つにカーソル509が表示される。ユーザは、操作部104に含まれる上下ボタンを操作することによってカーソルを移動させ、アイコン512〜519のいずれかを選択することができる。なお、右側項目列510と左側項目列511に表示される項目は同階層の項目である。すなわち、右側項目列510の最下部に配置されたモノクロ設定アイコン517にカーソル509がある状態で下ボタンが押下されると左側項目列511の最上部に配置された設定登録アイコン518にカーソル509が移動する。反対に、左側項目列511の最上部に配置された設定登録アイコン518にカーソル509がある状態で上ボタンが押下されると、右側項目列510の最下部に配置されたモノクロ設定アイコン517にカーソルが移動する。図5(b)では、背景ぼかし量アイコン512が選択されているため、画面下部には、背景ぼかし量を設定するための背景ぼかし量設定領域522が表示されている。背景ぼかし量は、OFF、0〜5のいずれかに設定値に設定することができる。
図5(c)は、クリエイティブアシストモードでのクイック設定画面において明るさアイコン513が選択されている場合を示している。図5(c)の画面では、スルー画像に重畳して、画面中央に「明るさ」の文字、画面下部には、明るさの設定を行うための明るさ設定領域523が表示される。
図5(d)は、クリエイティブアシストモードでのクイック設定画面においてコントラストアイコン514が選択されている場合を示している。図5(d)の画面では、スルー画像に重畳して、画面中央に「コントラスト」の文字、画面下部には、コントラストの設定を行うためのコントラスト設定領域524が表示される。
図5(e)は、クリエイティブアシストモードでのクイック設定画面において鮮やかさアイコン515が選択されている場合を示している。図5(e)の画面では、スルー画像に重畳して、画面中央に「鮮やかさ」の文字、画面下部には、鮮やかさの設定を行うための鮮やかさ設定領域525が表示される。
図5(f)は、クリエイティブアシストモードでのクイック設定画面において色合いアイコン516が選択されている場合を示している。図5(f)の画面では、スルー画像に重畳して、画面中央に「色合い」の文字、画面下部には、色合いの設定を行うための色合い設定領域526が表示される。
図5(g)は、クリエイティブアシストモードでのクイック設定画面においてモノクロ設定アイコン517が選択されている場合を示している。図5(g)の画面では、スルー画像に重畳して、画面中央に「モノクロ」の文字、画面下部には、モノクロの設定を行うためのモノクロ設定領域527が表示される。
図5(h)は、クリエイティブアシストモードでのクイック設定画面において設定読み込みアイコン519が選択されている場合を示している。図5(h)の画面では、スルー画像に重畳して、画面中央に「設定の読み込み」およびその処理内容を説明するガイダンス、画面下部には、設定読み込みを行うための読み込み選択領域529が表示される。読み込み選択領域529には、登録済みの設定パターンが選択肢として表示され、ユーザは選択枠528を移動させて、これらの選択肢のいずれかを選択し、設定情報を読み込むことができる。クリエイティブアシストモードで設定できる背景ぼかし量、明るさ、色合い、コントラスト、鮮やかさ、モノクロの設定項目は、以下の表に示すように、それぞれ、応用撮影モードで設定できる絞り値、露出補正値等の設定項目に対応付けられている。
上記表のように、クリエイティブアシストモードでの設定項目はカメラの専門用語を用いずに、一般的な言葉で表現した設定項目名となっており、設定項目の内容もアイコンでわかりやすくしている。そのため、初心者でも簡単に絵作りを楽しむことができる。
次に、図4を参照して、図3のS305におけるクリエイティブアシストモードの処理手順について説明する。
S400では、システム制御部201は、表示部101に初期画面(図5(a))を表示する。この初期画面では、ユーザは操作部104のSETボタンを押下することでクイック設定画面を表示させることができる。クイック設定画面では、上下ボタンを操作することで、背景ぼかし量、明るさ、コントラスト、鮮やかさ、色合い、モノクロ、設定の登録、設定の読み込みの各アイコン502〜507、518、519を選択することができる。また、各設定は、操作部104の電子ダイヤルやコントローラホイール106、左右ボタンで選択することができる。また、クイック設定画面では、タッチ操作でも選択可能である。
S401では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面において背景ぼかし量アイコン512が選択されたか否かを判定する。背景ぼかし量アイコン512が選択された場合はS402に進む。
S402では、システム制御部201は、図5(b)に示すようにクイック設定画面にぼかし量設定領域522を表示し、ユーザからの背景ぼかし量の設定操作を受け付ける。背景ぼかし量の設定値として「OFF」を選択するとプラグラムAEモードと同等のプログラム線図で自動露出制御を行われる。すなわち、絞り及びシャッター速度はカメラが自動で設定をする。背景ぼかし量が1に設定されると絞りをF2.8に設定する。背景ぼかし量が2に設定されると、絞りをF4.0に設定する。背景ぼかしを量を3に設定すると絞りをF5.6に設定する。背景ぼかし量が4に設定されると絞りをF8.0に設定する。ぼかし量が5に設定されると、絞りをF11に設定する。すなわち、背景ぼかし量を設定しているときは絞り優先AEモードと同様な自動露出制御を行う。また、この背景ぼかし量の設定では、システム制御部201は、撮影レンズ203またはシャッター204に配置された絞りを設定に応じて制御することで表示部101のスルー画像表示で被写界深度を確認することができる。
S403では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面において明るさアイコン513が選択されたか否かを判定する。明るさアイコン513が選択された場合はS404に進む。
S404では、システム制御部201は、図5(c)に示すようにクイック設定画面に明るさ設定領域523を表示し、ユーザからの明るさ設定操作を受け付ける。操作部104により明るさ設定が変更されると、表示部101のスルー画像に対して、設定された明るさが反映される。
S405では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面においてコントラストアイコン514が選択されたか否かを判定する。コントラストアイコン514が選択された場合はS406に進む。
S406では、システム制御部201は、図5(d)に示すようにクイック設定画面にコントラスト設定領域524を表示し、ユーザからのコントラスト設定操作を受け付ける。操作部104によりコントラスト設定が変更されると、表示部101のスルー画像に対して、設定されたコントラストが反映される。
S407では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面において鮮やかさアイコン515が選択されたか否かを判定する。鮮やかさアイコン515が選択された場合はS408に進む。
S408では、システム制御部201は、図5(e)に示すようにクイック設定画面に鮮やかさ設定領域525を表示し、ユーザからの鮮やかさの設定操作を受け付ける。操作部104により鮮やかさ設定が変更されると、表示部101のスルー画像に対して、設定された鮮やかさが反映される。
S409では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面において色合いアイコン516が選択されたか否かを判定する。色合いアイコン516が選択された場合はS410に進む。
S410では、システム制御部201は、図5(f)に示すようにクイック設定画面に色合い設定領域526を表示し、ユーザからの色合いの設定操作を受け付ける。操作部104により色合い設定が変更されると、表示部101のスルー画像に対して、設定された色合いが反映される。
S411では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面においてモノクロ設定アイコン517が選択されたか否かを判定する。モノクロ設定アイコン517選択された場合はS412に進む。
S412では、システム制御部201は、図5(g)に示すようにクイック設定画面にモノクロ設定領域527を表示し、ユーザからのモノクロに関する設定操作を受け付ける。モノクロに関する設定の選択肢としては、上述した表に示すようにOFF(カラー)/白黒/セピア/青/紫/緑がある。操作部104によりモノクロに関する設定が変更されると、表示部101のスルー画像に対して、設定されたモノクロに関する設定が反映される。
上述のS401〜S412における、ユーザ操作に基づいて設定された背景ぼかし量、明るさ、コントラスト、鮮やかさ、色合い、モノクロの設定値のセットは、システムメモリ212に保持されると共に、不揮発性メモリ213にも記憶される。従って、カメラの電源をオフした後に再び電源をオンし、クリエイティブアシストモードが選択されたときにも保持される。また、他の動作モードに移行した後、再びクリエイティブアシストモードが選択された場合にも、前回クリエイティブアシストモードで最後に設定した値が保持される。
S413では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面において設定登録アイコン518が選択されたか否かを判定する。設定登録アイコン518が選択されている場合は、S414に進み、設定の登録の処理を行う。この設定登録処理の詳細は図6で後述する。
S415では、システム制御部201は、操作部104の上述の操作によって、クイック設定画面において設定読み込みアイコン519が選択されたか否かを判定する。なお、撮影設定が1つも登録されていない場合は、クイック設定画面において設定読み込みアイコン519はグレーアウトされ、設定読み込みアイコン519は選択できない。設定読み込みアイコン519が選択された場合はS416に進み、設定の読み込みの処理を行う。
S416では、システム制御部201は、図5(h)に示すようにクイック設定画面に読み込み選択領域529を表示し、設定の読み込み操作を受け付ける。操作部104の電子ダイヤル、コントローラホイール106、左右ボタンで選択枠528を移動させることで、読み込み選択領域529に表示された、登録された撮影設定を示す選択肢のいずれかを選択できる。設定情報のいずれかが選択されると、システム制御部201は、不揮発性メモリ213に格納された撮影設定をメモリ210に展開し、表示部101のスルー画像表示および撮影情報表示に反映する。操作部104のSETボタンが押下されると、読み込み選択領域529で現在選択されている撮影設定が確定され、確定された撮影設定にメモリ210を更新し、クイック設定画面から図5(a)に示す初期画面に戻る。なお、撮影設定を読み込んだ後、クリエイティブアシストモードにおける設定値(背景ぼかし量、明るさ、コントラスト、鮮やかさ、色合い、モノクロ設定)をいずれも変更しないで、再度クイック設定画面で設定読み込みアイコン519を選択すると、読み込み選択領域529には、前回反映した撮影設定がデフォルトで選択される(フォーカスがあたる)。撮影設定を読み込み後、クリエイティブアシストモードにおける設定値のいずれかを変更した場合には、次にクイック設定画面で設定読み込みアイコン519が選択されると、読み込み選択領域529では、前回選択された選択肢に関わらず、デフォルトの選択肢あるいは登録された日時が最新の選択肢が初期選択される。
S417では、システム制御部201は、第1シャッタースイッチ信号SW1がオンしているか否かを判定する(撮影準備指示受付)。第1シャッタースイッチ信号SW1がオフの場合は、S400に戻る一方、第1シャッタースイッチ信号SW1がオンの場合は、S418に進む。
S418では、システム制御部201は、AF、AE等の撮影準備動作を行うように制御する。この場合の撮影設定は、前述の処理で設定された設定値に応じた値となる。例えば、背景ぼかし量が設定されていた場合、設定された背景ぼかし量に対応する絞り値に設定され、AEによって絞り値に合わせてシャッター速度が決まる。
S419、S420では、第1シャッタースイッチ信号SW1と第2シャッタースイッチ信号SW2のオン/オフ状態を判定する。判定の結果、第1シャッタースイッチ信号SW1がオンされた状態で第2シャッタースイッチ信号SW2がオンされると、S421へ進む。また、第1シャッタースイッチ信号SW1がオフになると(つまり、第2シャッタースイッチ信号SW2がオンされずに、第1シャッタースイッチ信号SW1もオフされた場合)、S400へ戻る。また、第1シャッタースイッチ信号SW1がオン、第2シャッタースイッチ信号SW2がオフの間は、S419、S4120の処理が繰り返される。
S421では、システム制御部201は、露光処理や現像処理を含む撮影処理を実行する。なお、露光処理では、撮像部205およびA/D変換器206を介して得られた画像データが、画像処理部207およびメモリ制御部209を介して、或いはA/D変換器206から直接メモリ制御部209を介して、メモリ210に書き込まれる。また、現像処理では、システム制御部201が、メモリ制御部209、そして必要に応じて画像処理部207を用いて、メモリ210に書き込まれた画像データを読み出して各種処理を行う。前述のコントラスト、鮮やかさ、色合い、モノクロ設定において設定された設定値は、現像処理における色処理に反映される。さらに、システム制御部201は、撮影処理で得られた画像データを画像ファイルとして記録媒体109に対して書き込む記録処理を実行する。この場合、画像ファイルの属性情報(メタデータ)として、クリエイティブアシストモードで撮影したことを示す情報と、この画像を撮影したときに用いられた、クリエイティブアシストモードにおける設定値を示す情報も記録媒体109に記録される。クリエイティブアシストモードにおける設定値とはすなわち、背景ぼかし量、明るさ、コントラスト、鮮やかさ、色合い、モノクロ設定において設定された設定値である。このようなメタデータを付加して画像ファイルを記録することにより、後で画像を再生したときに、その画像がどのような設定で撮影されたのかを参照することができる。
S422では、システム制御部201は撮影処理で得られた画像データをメモリ210または記録媒体109から読み出し表示部101にレックレビュー表示を行う。
S423では、システム制御部201は、予め定められたレックレビュー表示のレビュー時間が経過するのを待ち、レビュー時間が経過するとS424に進む。
S424では、システム制御部201は、表示部101の表示状態をレックレビュー表示からスルー画像表示状態に戻す。この処理により、レックレビュー表示によって撮影画像データを確認した後、表示部101の表示状態は次の撮影のために撮像部205から出力される画像データを逐次表示するスルー画像表示状態に自動的に切り替わることになる。
S425では、システム制御部201は、第1シャッタースイッチ信号SW1のオン/オフ状態を判定し、第1シャッタースイッチ信号SW1がオンの場合はS419へ、オフの場合はS400へ戻る。すなわち、システム制御部201は、シャッターボタン102の半押し状態が継続している(第1シャッタースイッチ信号SW1がオン)場合は、次の撮影に備える(S419)。一方、シャッターボタン102が解除された(第1シャッタースイッチ信号SW1がオフ)ならば、一連の撮影動作を終えて撮影待機状態に戻る(S400)。
<クリエイティブアシストモードの設定登録処理> 次に、図6を参照して、図4のS414における設定登録処理について説明する。
S600では、システム制御部201は、図7(a)に示すように、クイック設定画面において選択された設定登録アイコン518に対応する、登録先選択領域702を表示する。登録先の候補として、登録先1〜6の6つがある。ユーザは、操作部104の電子ダイヤル、コントローラホイール106、左右ボタンで選択枠700を移動させることで、登録先選択領域702に表示される登録先1〜6のいずれかを選択できる。また、登録先1〜6のいずれかを選択した状態で、操作部104に含まれるSETボタンを押下することによって、現在の設定内容(図4で説明したように設定された背景ぼかし量、明るさ、コントラスト、鮮やかさ、色合い、モノクロの設定値のセット(以下、クリエイティブ設定と称する)が登録される。図7(a)の例では、登録先選択領域702において、登録先1が選択されている。図7(a)において右側項目列510に表示された各アイコン512〜517の左側に表示された設定値が現在の設定内容であり、これから登録しようとする現在のクリエイティブ設定である。登録ガイド701は、SETボタンを押下することで現在選択されている登録先に現在のクリエイティブ設定を登録できることを示している。登録先1〜6は初期状態では何も登録されていないが、ユーザが過去に登録したことのある登録先であれば、既にクリエイティブ設定(登録データ)が登録されている。このため、既に登録された登録先に新たなクリエイティブ設定を登録するのであれば、既存の登録内容を消去して新しいクリエイティブ設定を上書き登録することになる。
S601では、システム制御部201は、登録先選択領域702に表示された登録先1〜6のいずれかの選択操作をユーザから受け付ける。操作部104の左右ボタンまたはコントローラホイール106の操作に応じて、いずれかの登録先を選択する。
S602では、システム制御部201は、選択された登録先にクリエイティブ設定の登録データがあるか否かを、不揮発性メモリ213に格納されているデータを確認して判定する。登録データがある場合は、S603に進み、登録データが無い(選択されている登録先に登録されていない)場合はS614に進む。
S603では、システム制御部201は、表示部101に比較ガイド703を表示する。比較ガイド703は、操作部104に含まれるINFOボタンを押下すると、現在のクリエイティブ設定との比較のために、選択されている登録先に登録されているクリエイティブ設定での表示を行えることを示している。図7(b)の例では、登録先選択領域702において、登録先2が選択されている。登録先1が選択されていた場合には表示されていなかった比較ガイド703が表示されるため、登録先2にはすでに別のクリエイティブ設定が登録済みであることがわかる。
S604では、システム制御部201は、操作部104のINFOボタンが押下されたか否かを判定し、押下された場合はS605に進み、そうでない場合はS608に進む。
S605では、システム制御部201は、登録しようとしている現在のクリエイティブ設定をシステムメモリ212に一時的に退避(記憶)させる。そして、不揮発性メモリ213に格納されている登録済みのクリエイティブ設定をシステムメモリ212に読み出し、画像処理部207での画像処理に適用する。このようにすることで、表示部101に表示されるスルー画像が、登録済みのクリエイティブ設定を反映したものとなる。これにより、ユーザは、現在選択している登録先に既に登録されているクリエイティブ設定を適用するとどのような画像になるかを、スルー画像を見ながら確認することができる。従って、INFOボタンを押下する前にスルー画像に適用されていた現在のクリエイティブ設定(これから登録しようとしているもの)と、現在選択されている登録先に既に登録されているクリエイティブ設定(新たな登録をすると上書きされて消去されるもの)とを比較することができる。すなわち、既に登録されているクリエイティブ設定を本当に消去していいかどうかを、上書きの実行前に判断することができる。なお、S605前のスルー画像(ライブビュー画像)表示と、S606でのスルー画像表示はいずれも、表示部101の表示領域に全画面表示(画像の全体が表示領域に収まり、画像と表示領域とが縦または横方向に一致するサイズでの表示)で行うものとする。このようにすることで、適用された撮影設定の効果をより詳細に確認することができる。また、同じ表示領域を用いて切り替えて表示するため、切替の前後での色味の変化などを認識しやすい。
S606では、システム制御部201は、操作部104のINFOボタンの押下が解除されたか否かを判定し、INFOボタンが解除された(離された)場合はS607に進み、押下されたままの場合はS605での表示状態を継続する。すなわち、INFOボタンが押下されている間、スルー画像は、現在選択されている登録先に既に登録されている撮影設定が適用された画像となる。
S607では、システム制御部201は、システムメモリ212に退避していた、INFOボタンを押下する前のクリエイティブ設定を読み出し、画像処理部207での画像処理に適用する。これによって、表示部101に表示されるスルー画像を、現在のクリエイティブ設定を反映したものに戻す。このようにすることでINFOボタンを押している間だけ、上書き対象の設定内容をスルー画像に反映して確認することができる。なお、このように切り替えて表示する方法は、ボタン操作以外の方法でも良い。例えば、所定時間で切り替える構成としても良い。これにより、操作部材が少ない撮像装置でも切り替え表示が可能となる。
S608では、システム制御部201は、操作部104に含まれるSETボタンが押されたか否かを判定し、押下された場合はS610に進み、押されていない場合はS609に進む。
S609では、システム制御部201は、操作部104に含まれるメニューボタンが押下されたか否かを判定する。メニューボタンが押下された場合は、S620の終了処理を行いクイック設定画面の表示を終了し、メニューボタンが押下されていない場合はS601に戻る。
S610では、システム制御部201は、表示部101に、図7(c)に示すように上書き確認画面を表示する。上書き登録画面には、選択されている登録先に上書きしてもよいかどうかを注意喚起するメッセージ704と共に、キャンセルボタン705とOKボタン706が表示される。背景のスルー画像は、登録しようとしている現在のクリエイティブ設定が適用されたものとなっている。キャンセルボタン705とOKボタン706のいずれかを選択でき、キャンセルボタン705がユーザに選択されてSETボタンが押下されると、現在のクリエイティブ設定を現在選択されている登録先に登録することなく、クイック設定画面の表示を終了する。OKボタン706がユーザに選択されてOKボタンが押下されると、現在選択されている登録先に既に登録されているクリエイティブ設定は消去され、新たなクリエイティブ設定が登録される。
S611では、システム制御部201は、第1シャッタースイッチ信号SW1のオン/オフ状態を判定し、オフの場合はS612に進み、オンしている場合はS620に進み、クリエイティブ設定の登録はせずに、クイック設定画面の表示を終了する。このようにすることで、現在のクリエイティブ設定で即座に撮影することが可能となり、設定中でもシャッターチャンスを損なわずに撮影することが可能である。
S612では、システム制御部201は、図7(c)の上書き確認画面でOKボタン706が選択されてSETボタンが押下されたか判定する。OKボタン706が選択されてSETボタンが押下された場合、すなわち上書きの実行指示があった場合はS613に進む。キャンセルボタン705が選択されてSETボタンが押下された場合は、クリエイティブ設定を反映せずにS620に進み、クイック設定画面の表示を終了する。
S613では、システム制御部201は、現在のクリエイティブ設定を、選択されている登録先に登録する。すなわち、現在のクリエイティブ設定を、選択されている登録先に関連付けて不揮発性メモリ213に記録する。S613の処理の直前まで登録されていた以前のクリエイティブ設定は上書きにより更新される。
なお、S602において、選択された登録先にクリエイティブ設定の登録データがない(選択されている登録先に登録されていない)場合は、S614に進む。
S614およびS615の処理はそれぞれ、S608およびS609と同様である。
S616では、システム制御部201は、表示部101に、図7(d)に示すように登録確認画面を表示する。この登録確認画面は、登録先選択領域702において選択された登録先に新たなクリエイティブ設定を登録してもよいかどうかを注意喚起するメッセージ707が表示される以外は図7(c)と同様である。
S617およびS618はそれぞれ、S611および612と同様である。
S619では、システム制御部201は、選択されている登録先に関連付けて、不揮発性メモリ213にクリエイティブ設定を新規に登録する。
S620では、システム制御部201は、クイック設定画面の表示を終了する処理を行い、設定登録処理を終了する。
以上説明したように、新たな撮影設定を登録する際に既に登録されている設定をスルー画像に反映することで設定変更前後の画像を簡単に比較することが可能となる。このようにすることで、ユーザは今回の設定と既に登録済みの設定を適用した場合の効果をスルー画像で確認しながら上書きするか否かの判断を行うことができる。
なお、S601において、登録先に空きがあれば空きを優先してユーザに提示する構成としてもよい。例えば、クイック設定画面で設定登録アイコン518が選択された場合に、登録先選択領域702において、クリエイティブ設定が設定されていない空き登録先に最初にカーソルが当たる(初期フォーカスする)ように制御する。このようにすることで、空き登録場所に効率良く設定することが可能である。
また、登録先の空きがない場合でも、登録先のうち、クリエイティブ設定が登録された日時が古い登録先や、使用頻度が低い登録先を優先してユーザに提示する構成にしてもよい。例えば、クイック設定画面で設定登録アイコン518が選択された場合に、登録先選択領域702において、登録された日時が古い登録先や、使用頻度の低い登録先に最初にカーソルが当たる(初期フォーカスする)ように制御する。あるいは、登録先選択領域702における選択肢としての登録先の並び順を、登録された日時が古い順や、使用頻度の低い順とする。このようにすることで、あまり使わない設定から上書き対象として提示することが可能である。
図7(e)は、S605における図7(b)の比較表示(選択先に既に登録されているクリエイティブ設定を適用したスルー画像の表示)の他の表示例を示している。図7(e)では、ファイル番号708、撮影日時709も表示される。後述するように、クリエイティブ設定の登録は、図6で説明したようにスルー画像を表示しながらクイック設定画面で各種設定項目を調整する方法の他に、再生画像から設定することが可能である。ファイル番号708及び撮影日時709は、クリエイティブ設定を登録する元になった再生画像のファイル番号と撮影日時を示している。このような表示を行うことで、ユーザは比較表示されているクリエイティブ設定がどの画像を元に登録されたのかを判断することができ、比較対象となっているクリエイティブ設定に上書きしてよいかどうかを判断する材料となる。
図7(f)は、S605における図7(b)の比較表示(選択先に既に登録されているクリエイティブ設定を適用したスルー画像の表示)のもう1つの他の表示例を示している。図7(f)では、撮影設定の元になった撮影済み画像710、撮影済み画像710を撮影した際の撮影シーン711(デジタルカメラ100で自動判別したシーン)が表示される。このような表示をすることによって、ユーザは比較表示されているクリエイティブ設定が、どのような画像、どのようなシーンを撮影するために登録したものであるかを判断することができ、上書きするか否かの判断材料となる。撮影シーンには、例えば以下のようなものがある。撮影された際の明るさに応じて判別されるシーン、撮影された際の青空の認識で判別される青空のシーン、撮影された際の顔認識で判別される人物撮影のシーン、撮影された際の焦点距離に基づいて判別されるマクロ撮影のシーン。
以上説明したように、表示部101の全面を活用してスルー画像を表示することで撮影設定の比較を容易に行うことができる。また、同じ画像に効果を切り替えてかけることでユーザは撮影設定を上書きするか否かの判断も行いやすくなる。なお、上述の例では、新たな撮影設定(クリエイティブ設定)を登録する前に、登録済みの撮影設定を反映したライブビュー画像と、新たな撮影設定を反映したライブビュー画像とを切り替えて比較する例を説明したが、これに限るものではない。画像の再生表示時に、再生表示している画像に適用する画像処理パラメータを登録する際にも適用することができる。例えば、RAW画像の現像パラメータのパターンを新たに登録する際、既に登録された現像パラメータのパターンを選択し、操作に応じて、新たなパターンと登録済みのパターンとをそれぞれ同じ画像に適用して現像処理した画像を切り替えて表示しても良い。
<再生モードにおける処理> 次に、図8を参照して、図3のS308における再生モードの処理について説明する。
S800では、システム制御部201は、最新画像情報を元に記録媒体109から最新画像データ読み込み、表示部101に初期画面(図9(a))を表示する。
S801では、システム制御部201は、操作部104の画像送り操作があったか否かを判定し、画像送り操作があった場合はS802進み、そうでない場合はS805に進む。画像送り操作は、操作部104に含まれる右ボタン、左ボタンの押下や、コントローラホイール106の回転操作等である。
S802、S803では、システム制御部201は、記録媒体109から次の表示対象の画像(画像ファイル)と、当該画像の属性情報を読み込む。
S804では、システム制御部201は、S803で読み込んだ画像の表示を行う。
S805では、システム制御部201は、操作部104に含まれる消去ボタンの操作があったか否かを判定し、消去ボタンの操作があった場合はS806に進み、そうでない場合はS808に進む。
S806では、システム制御部201は、記録媒体109から、現在表示されている画像(ファイル)を消去する。
S807では、システム制御部201は、消去された画像の次の表示対象の画像を読み込み、表示部101に表示する。
S808では、システム制御部201は、操作部104に含まれるSETボタンが押下されたか否かを判定し、SETボタンが押下された場合はS809に進み、そうでない場合はS810に進む。S809の再生クイック設定の詳細は図10で後述する。
S810では、システム制御部201は、操作部104に含まれるINFOボタンの操作があったか否かを判定し、INFOボタンの操作があった場合はS811へ進み、そうでない場合はS819に進む。
S811では、システム制御部201は、再生情報表示が通常表示(図9(a))か否かを判定し、通常表示の場合はS812に進み、そうでない場合はS813に進む。
S812では、システム制御部201は、表示部101の再生情報表示を簡易表示(図9(b))に切り替える。
S813では、システム制御部201は、再生情報表示が簡易表示(図9(b))か否かを判定し、簡易表示の場合はS814に進み、そうでない場合はS816に進む。
S814では、システム制御部201は、S803で読み込んだ画像の属性情報に基づいて再生中の画像(表示部101に現在表示されている画像)がクリエイティブアシストモードで撮影された画像(以下、クリエイティブアシスト画像)か否かを判定する。判定の結果、クリエイティブアシスト画像の場合はS815に進み、そうでない場合はS816に進む。
S815では、システム制御部201は、表示部101の再生情報表示をクリエイティブアシスト詳細表示(図9(c))に切り替える。
S816では、システム制御部201は、表示部101の再生情報表示を詳細表示(図9(e))に切り替える。
S817では、システム制御部201は、再生情報表示がクリエイティブアシスト詳細表示(図9(c))か否かを判定し、クリエイティブアシスト詳細表示の場合はS816に進み、そうでない場合はS818に進む。
S818では、システム制御部201は、表示部101の再生情報表示を通常表示(図9(a))に切り替える。
S819では、システム制御部201は、再生のその他操作か否かを判定し、再生のその他操作の場合はS820に進み、そうでない場合はS821に進む。
S820では、システム制御部201は、上記以外の操作入力に応じた処理を行う。例えば、画像の編集処理や、マルチ再生への切り替えや、メニューボタンによるメニュー表示等である。なお、マルチ再生とは、画像データの縮小画像を表示部101の一画面に複数枚並べて表示するモードである。
S821では、システム制御部201は、終了操作または第1シャッタースイッチSW1操作がなされたか否かを判定し、操作がなされた場合は再生モード処理を終了し、そうでない場合はS801に戻る。
<再生モードにおける画面> ここで、図9(a)〜図9(g)を参照して、上述した再生モードの処理において表示部101に表示される画面について説明する。
図9(a)は、再生モードに移行したときの初期画面(通常表示)を示している。画像900は記録媒体109から読み出された画像が表示部101に再生表示されている。
図9(b)は、再生画像の属性情報が簡易的に表示される簡易表示画面を示している。数値901は、記録媒体109に格納されているファイル総数と現在表示している画像番号の関係を表している。画像ID903はDCIMのフォルダ番号及びファイル番号を表している。撮影情報902は、画像900が撮影されたときのカメラでの撮影設定値を表す情報であり、左からシャッター速度、絞り、露出補正値、ISO感度である。これらの情報は、読出した画像の属性情報に基づいて表示される。
図9(c)は、クリエイティブアシストモードで撮影した際に設定していたクリエイティブ設定と共に、対応する応用撮影モードの撮影設定が表示されるクリエイティブアシスト詳細情報表示画面を示している。この表示を行うことによって写真用語が分からないユーザであっても簡単撮影設定と応用撮影設定の対応を確認することができる。クリエイティブアシスト詳細情報表示画面には、画像904(画像900を縮小したもの)、撮影日時905、輝度ヒストグラム表示906、比較表示907が表示される。比較表示907はクリエイティブ設定と応用撮影モードの撮影設定との比較表示である。
図9(d)は、上記クリエイティブアシスト詳細情報表示画面における比較表示907を拡大して示したものである。背景設定908、明るさ設定909、色合い設定910、コントラスト設定911、鮮やかさ設定912、モノクロ設定913はそれぞれ、再生している画像が撮影された際のクリエイティブ設定のうち、背景ぼかし量、明るさ、色合い、コントラスト、鮮やかさ、モノクロ設定の設定値を示している。絞り値914、露出補正値および調光補正値915、ホワイトバランス補正値(WB補正値)916、ピクチャースタイル917はそれぞれ、再生している画像が撮影された際に設定されたクリエイティブ設定によりカメラに設定された値を示している。これらの値は、応用撮影モードにおいて、クリエイティブ設定と同じように撮影するための情報を示している。
背景設定908と絞り値914が対応する設定となっている。また、明るさ設定909と露出補正値および調光補正値915が対応する設定となっている。さらに、色合い設定910とWB補正値916が対応する設定となっている。さらにまた、コントラスト設定911・鮮やかさ設定912・モノクロ設定913とピクチャースタイル917が対応する設定となっている。すなわち、ピクチャースタイルの設定は色処理などの画像処理に関する設定である。図9(d)に示すように、これらの対応する設定を、撮影設定値の行列にいて、同じ列の互いに隣接する行に表示している。このように同じ列に上下に並べて表示することで、簡単な用語で表現されたクリエイティブ設定と、カメラの専門用語で表現された応用撮影モードでの設定の対応が簡単に理解できるようになる。その結果、カメラの専門用語に不慣れなユーザであっても応用撮影モードへのステップアップが容易となる。
なお、上下に関連する撮影設定を並べる以外にも、行列において同じ行の互いに隣接する列に表示してもよい(左右に隣接して表示する)。また、対応する設定を同じ色で、設定別に色分けして表示する構成も可能である。このようにすることで明確に設定の対応関係を判別することが可能である(識別可能である)。
図9(e)は、再生画像の属性情報を詳細に表示した詳細情報表示画面918を示し、応用撮影モードで設定可能なシャッター速度、絞り値、ISO感度、露出補正値等が表示される。
図9(f)は、図9(c)に示したクリエイティブアシスト詳細情報表示画面の他の表示形態1を示している。この画面では、クリエイティブ設定と応用撮影モードでの設定の関連付けを、図9(c)とは別の方法で行う。図9(f)の例では、対応する設定を線で囲むことにより、対応関係を示している。すなわち、枠919によって背景設定と絞り値が、枠920によって明るさと露出補正値が、枠921によって色合いとWB補正が、枠922によって、コントラスト・鮮やかさ・モノクロとピクチャースタイルがそれぞれ対応していることを示している。
図9(g)および図9(h)は、図9(c)に示したクリエイティブアシスト詳細情報表示画面の他の表示形態2を示している。この画面では、対応する設定を同じ表示位置(少なくとも一部が重複する領域)で切り替えて表示することで対応関係を示している。図9(g)は、クリエイティブ設定での設定値を示す画面であり、枠923の位置に明るさの設定値、枠924の位置に色合いの設定値、枠925の位置にコントラスト、鮮やかさ、モノクロの設定値が表示されている。図9(g)の画面を表示中にユーザが切り替え用のボタンを押下すると、あるいは所定時間(数秒程度)の経過に応じて自動的に、図9(h)の表示に切り替わる。図9(h)には、枠926の位置に露出補正値および調光補正値が、枠927の位置にWB補正値が、枠928の位置にピクチャースタイルの設定値が表示される。枠923と枠926が、枠924と枠927が、枠925と枠928がそれぞれ同じ位置であるので、そこに表示される設定は対応関係にあることがわかる。例えば。枠923の位置に表示していたクリエイティブ設定での明るさの設定値は、ユーザが切り替え用のボタンを押下すると、あるいは所定時間が経過すると、露出補正値および調光補正値に切り替わり、対応する関係にあることが分かる。なお、切り替え用のボタンを押下する代わりに、切り替えたい設定の位置がタッチされたことに応じて、タッチされた位置に表示された設定のみ、対応する表示に切り替えるようにしてもよい。このようにすれば対応を確認したい設定のみ比較することができる。
以上説明したように、本実施形態の再生モードの処理によれば、クリエイティブアシストモードで撮影した画像の撮影設定情報を用いてカメラに撮影設定を学習させることが可能である。具体的には、撮影時に設定したカメラ用語が分からなくても、理解できる簡単設定の確認と同時に応用撮影モードの対応する撮影設定を簡単に確認することができる。再生モードにおいてクリエイティブ設定から学習可能としたことで、他のユーザが他のカメラで撮影した画像からも、画像の撮影の仕方(設定項目の意味や、どの設定項目をどのように設定すれば再生中のような画像が撮影できるか等)を学習可能となる。
<再生クイック設定処理> 次に、図10を参照して、図8のS809における再生クイック設定の処理について説明する。
S1000では、システム制御部201は、現在表示している画像がクリエイティブアシストで撮影された画像(クリエイティブアシスト画像)か否かを画像の属性情報をもとに判定する。クリエイティブアシスト画像である場合はS1001に進み、クリエイティブアシスト画像でない場合はS1002に進む。
S1001では、システム制御部201は、図11(b)に示す再生クイック設定画面にクリエイティブアシスト設定に反映するための項目(反映アイコン1130)を表示するように設定を行う。
S1002では、システム制御部201は、再生クイック設定画面を表示部101に表示する。再生クイック設定画面には、表示されている画像がクリエイティブアシスト画像である場合には反映アイコン1130が表示され(図11(b))、クリエイティブアシスト画像でない場合には反映アイコン1130は表示されない(図11(a))。
図11(a)は、表示画像がクリエイティブアシスト画像ではない場合の再生クイック設定画面を示している。再生画像1100A(クリエイティブアシスト画像ではない)に重畳して、左側項目列1101、右側項目列1102、項目内容表示領域1103が表示される。左側項目列1101と右側項目列1102には同一階層に含まれる選択肢である項目が表示される。図示の例では、選択可能な項目として、左側項目列1101に、保護アイコン1104、回転アイコン1105、お気に入り登録アイコン1106、検索アイコン1107が表示され、右側項目列1102には、戻るアイコン1108、リサイズアイコン1109、トリミングアイコン1110、クリエイティブフィルターアイコン1111が表示されている。これらのうち、選択された項目にカーソル1120が表示される。図11(a)では保護アイコン1104が選択されている。
項目内容表示領域1103には、左側項目列1101および右側項目列1102で選択されている上位項目(図示の例では保護アイコン1104)の下位階層の項目が表示される。ユーザは、操作部104の上ボタンまたは下ボタンで左側項目列1101と右側項目列1102に表示された項目のいずれかを選択する。そして、操作部104の電子ダイヤル、コントローラホイール106、左右ボタンを操作することによって、選択した上位項目に対応する、項目内容表示領域1103に表示された下位項目の処理内容を選択し、SETボタンを押下することで処理を実行できる。例えば、表示中の画像をリサイズしたい場合は、上下ボタンでカーソル1120をリサイズアイコン1109に合わせ、左右ボタンで項目内容表示領域1103に表示されたリサイズ後のサイズの候補の中から所望のサイズを選び、SETボタンを押下すればよい。
図11(b)は、表示画像がクリエイティブアシスト画像1100Bである場合の再生クイック設定画面を示している。図11(b)の画面では、図11(a)に示した各項目に加えて、右側項目列1102に設定反映アイコン1112が表示され、項目内容表示領域1103に反映アイコン1130が表示される。設定反映アイコン1112は、表示している画像(再生画像)の属性情報に基づいた撮影設定を行う指示をするための表示アイテムである。
S1003では、システム制御部201は、操作部104によるカーソル1120の移動操作を受け付ける。具体的には、操作部104の上下ボタンによりカーソル1120を移動させ、左側項目列1101および右側項目列1102に表示された項目のいずれかを選択する操作を受け付ける。
S1004では、システム制御部201は、設定反映アイコン1112が選択されたか否かを判定し、設定反映アイコン1112が選択された場合はS1005に進み、そうでない場合はS1014に進む。
S1005では、システム制御部201は、モード切替ボタン103がクリエイティブアシストモードの位置にあるか否かを判定し、クリエイティブアシストモードの位置である場合はS1006に進み、そうでない場合はS1007に進む。すなわち、撮影モードの設定(撮影モード設定)が複数の撮影モードのうちクリエイティブアシストモードの設定となっているか否かを判定する。
S1006では、システム制御部201は、図11(b)に示すメッセージ1141を表示する。メッセージ1141は、SETボタンを押下すれば、現在再生中の画像の属性情報から読み出したクリエイティブ設定(再生画像の撮影時に用いたクリエイティブ設定)を反映して撮影モードへの切り替えが可能であることをユーザに通知するために表示される。この場合にSETボタンを押下すれば、モード切替ボタン103がクリエイティブアシストモードの位置になっているため、再生モードから撮影モードに移行する。これにより、静止画撮影モードの1つであるクリエイティブアシストモードとなり、再生中の画像の属性情報から読み出したクリエイティブ設定を反映することができる。
また、S1007では、システム制御部201は、図11(c)に示すメッセージ1142を表示する。メッセージ1142は、SETボタンを押下した後に、撮影モードの1つであるクリエイティブアシストモードに設定する操作を行えば、現在再生している画像の属性情報から読みだしたクリエイティブ設定が反映されることを示している。モード切替ボタン103がクリエイティブアシストモードの位置以外の場合には、クリエイティブアシストモード設定を反映することはできないため、再生画像からの設定を反映するための方法がガイダンス表示される。例えば、モード切替ボタン103がオートモードであれば、絞りやシャッター速度、色処理等は、スルー画像を解析した結果等に基づいて自動的に設定するため、クリエイティブ設定を基準にすることはできない。S1007でメッセージ1142が表示された場合は、現在再生中の画像の属性情報から読みだしたクリエイティブ設定を反映した撮影を行うには、ユーザーは以下の操作を行う必要がある。すなわち、SETボタンを押下し、撮影モードに移行させる操作を行い、さらにモード切替スイッチ60をクリエイティブアシストモードの位置に切り替える操作を行う。
S1008では、システム制御部201は、操作部104に含まれるSETボタンが押下されたか否かを判定し、SETボタンが押下されていない場合はS1003に戻り、SETボタンが押下された場合はS1009に進む。
S1009では、システム制御部201は、クリエイティブアシスト画像の属性情報を確認からバージョンの確認を行い、バージョンがOKである場合はS1011に進み、バージョンがNGの場合はS1010に進む。すなわち、再生画像の属性情報から得たクリエイティブ設定が、デジタルカメラ100に反映できるバージョンであるか否かを判定する。撮影機能の進化に伴って、将来撮影設定が反映できない可能性もあるため、バージョンの確認を行う必要がある。バージョンの確認は、例えば画像の属性情報から得られる、画像を撮影したカメラの機種情報によって確認可能である。再生画像が、不揮発性メモリ213に格納された、クリエイティブ設定が反映可能なカメラの機種のいずれかによって撮影されたものであることが分かれば、再生画像のクリエイティブ設定はデジタルカメラ100に反映できるバージョンであると判定できる。
S1010では、システム制御部201は、表示部101に、「画像から得られた撮影設定を反映できません」といった、クリエイティブ設定を行うことができない旨を示すエラー表示を行う。
S1011では、システム制御部201は、現在表示しているクリエイティブアシスト画像の属性情報から得られたクリエイティブ設定をシステムメモリ212および不揮発性メモリ213に記憶する。こうして、再生画像から得られる、再生画像を撮影した際の撮影設定のうち少なくとも一部がデジタルカメラ100に設定される。なお、設定値はここで記憶されるが、設定値の反映は撮影モードに遷移してからでもよい。
S1012では、システム制御部201は、モード切替ボタン103がクリエイティブアシストモードの位置であるか否かを判定し、クリエイティブアシストモードの位置である場合はS1013に進み、そうでない場合は、図8のS801に進む。
S1013では、システム制御部201は、撮影モードの1つであるクリエイティブアシストモードに遷移し、前述の図6の処理を行う。つまり、ここで再生モードから撮影モードに切り替わる。この場合、再生画像から得たクリエイティブ設定を反映して撮影モードに切り替わる旨をガイダンス表示することによりユーザに通知しても良い。また、再生画像から得たクリエイティブ設定の反映前に設定されていた設定は上書きされて消えてしまうことを注意するためのガイダンスを表示してもよい。切り替わった後のクリエイティブアシストモードでは、クリエイティブ設定(背景ぼかし量、明るさ、コントラスト、鮮やかさ、色合い、モノクロの設定値)は、直前に再生されていた画像の属性情報から得られた値に設定される。これらは、前述のS1011で不揮発性メモリ213に記憶した設定値である。すなわち、再生画像を撮影したときと同じクリエイティブ設定にした撮影が可能となる。この際、スルー画像と共に、現在のクリエイティブ設定が、再生画像から得たものであることをガイダンス表示することによりユーザに通知しても良い。また、スルー画像と共に、クリエイティブ設定を参照した再生画像の縮小画像を重畳表示して、どのような再生画像に基づいて設定されているのかを明示するようにしてもよい。このようにすることで、ユーザは、どのような被写体に対して、現在のクリエイティブ設定が有効であるか判断がしやすくなる。クリエイティブアシストモードに遷移した後、図6で前述したような設定登録処理を行えば、再生画像から得たクリエイティブ設定を登録することが可能である。登録すれば、再生画像から得たクリエイティブ設定を、一時的に使用するのではなく、また、再生画像をその後保持していなくとも、必要に応じて登録された設定の一覧から読み出して使用することが可能となる。
上述のようにS1012でモード切替ボタン103がクリエイティブアシストモードの位置でない場合は、図8のS801に進む。すなわち、この場合は再生モードは終了しない(撮影モードには移行しない)。しかしながら、S1011で再生画像から得たクリエイティブ設定が記憶されているため、その後のユーザ操作によってクリエイティブアシストモードに設定された場合には、初期設定としてS1011で再生画像から得たクリエイティブ設定が反映される。
S1014では、システム制御部201は、左側項目列1101、右側項目列1102、項目内容表示領域1103に表示された項目のうち、反映アイコン1130以外の項目であって、選択されている項目に応じた処理を行う。例えば、表示中の画像に対する他の項目の処理としてリサイズ処理やトリミング処理を行うことができる。
S1015では、システム制御部201は、操作部104に含まれるメニューボタンが押下されたか否かを判定する。メニューボタンが押下されていない場合はS1000に戻って処理を繰り返し、メニューボタンが押下された場合は再生クイック設定画面の表示を終了し、図8のS801に進んで再生モードの処理を継続する。
以上説明したように、クリエイティブアシスト画像の表示中にモード切替ボタン103がクリエイティブアシストモードの位置にセットされていれば、表示中の画像のクリエイティブ設定を簡単に反映し、即時に撮影モードに移行して撮影することが可能となる。つまり、クリエイティブアシストモードで撮影した画像と同じ撮影設定ですぐに再生モードから撮影モードに切り替えて撮影ができるようになる。
なお、上述したように再生画像の属性情報に基づいて、再生画像を撮影したときの撮影設定を反映できるため、通信部217を介して他のカメラから取得した画像を撮影したときと同じ設定にすることも可能である。すなわち、第三者が撮影したお気に入りの写真をもとに自分のカメラを同じ設定にすることも可能となる。
なお、本実施形態では画像の属性情報に基づいて撮影設定を反映するように構成しているが、撮影設定は画像と分離して管理することも可能である。このようにすることで、有名写真家の写真をそのまま流通させることは著作権の問題もあって難しいが、撮影設定のみを抽出したファイルであれば取得することができる。そして、ユーザの所有するカメラで有名写真家の写真を撮影したときと同じ設定を再現することができる。
また、クリエイティブアシストモード以外で撮影した画像について画像解析を行い、対応する撮影設定を抽出することで、クリエイティブアシスト画像と同様に扱うことも可能である。このようにすることでより多くの画像から写真を学び、自分の写真へ応用することが可能となる。
なお、システム制御部201の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行っても良い。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ等の撮像装置に適用した場合を例に説明したが、本発明はこの例に限定されない。背景のぼかし量、明るさ、色合い、コントラスト、鮮やかさ、モノクロ等の効果をつけて画像の撮影を行えるモードを有する撮像装置であれば適用可能である。また、明るさ、色合い、コントラスト、鮮やかさ、モノクロ等の画像処理パラメータを変更して画像処理が可能な画像処理装置にも適用可能である。すなわち、本発明は、タブレット、携帯電話やその一種であるスマートフォン、PDA、携帯型の画像ビューワ、ゲーム機、電子ブック、パーソナルコンピュータ等にも適用可能である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び当該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。