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JP6413008B2 - フタリド化合物の使用 - Google Patents

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JP6413008B2 JP2017500053A JP2017500053A JP6413008B2 JP 6413008 B2 JP6413008 B2 JP 6413008B2 JP 2017500053 A JP2017500053 A JP 2017500053A JP 2017500053 A JP2017500053 A JP 2017500053A JP 6413008 B2 JP6413008 B2 JP 6413008B2
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Description

本発明は、フタリドの使用、特にプルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させることにおけるフタリドの使用に関する。特に、本発明は、脊髄小脳萎縮症、アルツハイマー病および/またはパーキンソン病の治療および/またはその発症を遅延させることにおけるフタリドの使用に関する。
ニューロン(神経細胞とも呼ばれる)は、生物の神経系の構造的および機能的単位の1つである。ニューロンは、化学的および電気的信号を介して他の細胞にメッセージを伝達することができる。ニューロンの形状およびサイズは様々であり得、ニューロンの直径は、約4μm〜約100μmの範囲であり得る。ニューロンの構造は、細胞体、樹状突起および軸索の3つの部分に大別することができ、樹状突起は、シグナルを細胞体に伝達し、軸索は、細胞体からシグナルを伝達することができる。
プルキンエ細胞は、神経インパルスの伝達を担う小脳におけるγ−アミノ酪酸(GABA)ニューロンに属する。プルキンエ細胞は、他のニューロンよりも形態学的に大きく、より多くの樹状突起を有する。プルキンエ細胞の主な機能は、神経信号を伝達し、ナトリウム−カリウムイオンチャネルを調節することである。プルキンエ細胞は、生体内での運動の協調において役割を果たす。プルキンエ細胞の変性(例えば、細胞死、細胞数の減少、細胞損傷、または樹状突起の減少によって引き起こされるシグナル伝達機能の低下)は、プルキンエ細胞のシグナル伝達機能を損なう可能性がある。プルキンエ細胞の変性は、アルツハイマー病、パーキンソン病および脊髄小脳萎縮などのニューロン疾患に関連し、これらの疾患のプロセス指標であることが知られている(非特許文献1、参照により全体が本明細書に組み込まれる)。従って、アルツハイマー病、パーキンソン病、脊髄小脳萎縮などのニューロン疾患の治療効果は、プルキンエ細胞の変性を抑制することができれば、提供され得る。
脊髄小脳萎縮は、最も一般的な運動失調関連疾患の1つである。脊髄小脳萎縮症の患者は、一般に、小脳性運動失調症に苦しんでおり、それは、運動協調障害、筋肉緊張軽減、眼球運動障害、言語障害などを引き起こす。脊髄小脳萎縮は、主に遺伝的または遺伝子変異によって引き起こされ、それは、特定の染色体上のAtxin−3(ATXN3)遺伝子のエキソン中の異常なCAGリピート配列の生成を引き起こし、その結果、長鎖グルタミンが翻訳されたタンパク質中で生成され、細胞アポトーシスを生じる。ATXN3は、脱ユビキチン化酵素(DUB)である。ユビキチン−プロテアソーム経路において、ATXN3は、異常なタンパク質凝集を防止する役割を果たす。CAGリピート配列が患者においてどこに位置するかに応じて、脊髄小脳萎縮は、1型(SCA1)、2型(SCA2)、3型(SCA3)、6型(SCA6)、7型(SCA7)およびDRPLAといった種々のサブタイプに分類され得る。マチャド・ジョセフ病(MJD)としても知られるSCA3は、脊髄小脳萎縮の最も一般的なサブタイプであり、染色体14q32.1のエキソン10に存在する異常なCAGリピート配列によって特徴付けられる。
現在、プルキンエ細胞の変性によって引き起こされる疾患に対する臨床において、有効な治療法はない。患者は、せいぜい理学療法および呼吸器ケアを受けて、合併症の発生率を減らし、病気の進行を遅らせることができる。したがって、プルキンエ細胞の変性に関連する疾患を治療および/または遅延させるための医薬品が、依然として必要とされている。
Schilling,K.et al.,1991,Electrical activity in cerebellar cultures determines Purkinje cell dendritic growth patterns.Neuron 7,891−902
本発明者らは、フタリドがプルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させることができ、その結果、脊髄小脳萎縮症、アルツハイマー病および/またはパーキンソン病の発症を治療および/または遅延させることができることを見出した。
本発明の目的は、医薬の製造におけるフタリドの使用を提供することである。この医薬は、プルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させるためのものである。フタリドは、n−ブチリデンフタリド(BP)、BPの代謝前駆体、BPの代謝前駆体の薬学的に許容される塩、BPの代謝前駆体の薬学的に許容されるエステル、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
本発明の別の目的は、治療有効量の医薬を必要とする対象に投与することを含む、対象におけるプルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させる方法を提供することであり、この医薬は、BP、BPの代謝前駆体、BPの代謝前駆体の薬学的に許容される塩、BPの代謝前駆体の薬学的に許容されるエステル、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されるフタリドを含む。
本発明のために実施される詳細な技術および好ましい実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の特徴を十分に理解するために、当業者のために添付の図面を伴う以下の段落で説明される。
異なる条件で処理されたpEGFP−C1トランスフェクト細胞、pEGFP−C1−アタキシン3Q28トランスフェクト細胞、またはpEGFP−C1−アタキシン3Q84トランスフェクト細胞を示す蛍光顕微鏡写真の図である。 異なる条件で処理したゼブラフィッシュの生存率を示す棒グラフの図である。 異なる条件で処理したゼブラフィッシュの行動試験結果を示す棒グラフの図である。 異なる条件で処理したゼブラフィッシュのニューロンを示す共焦点顕微鏡写真の図である。 異なる条件で処理したSCA3マウスの局所運動試験結果を示す曲線図である。 異なる条件で処理したSCA3マウスの局所運動試験結果を示す曲線図である。 異なる条件で処理したSCA3マウスの局所運動試験結果を示す曲線図である。 異なる条件で処理したSCA3マウスのロータロッド試験結果を示す曲線図である。 異なる条件で処理したSCA3マウスの小脳スライスを示す免疫化学的染色画像の図である。 異なる条件で処理されたSCA3マウスの小脳組織におけるカルシウム結合タンパク質を示すウエスタンブロット画像の図である。 異なる条件で処理したSCA3マウスの小脳組織におけるユビキチン化タンパク質を示すウエスタンブロット画像の図である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。しかし、本発明の精神から逸脱することなく、本発明は様々な実施形態で実施されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるべきではない。加えて、本明細書中で特に断りのない限り、本発明の明細書(特に特許請求の範囲)に記載された表現「a」、「the」などは、単数形および複数形の両方を含むべきである。さらに、本明細書において使用される「有効量」という用語は、被験体に投与された疑いのある被験体において治療されている状態を少なくとも部分的に緩和することができる化合物の量を指す。本明細書において使用される用語「対象」は、ヒトおよび非ヒト動物を含む哺乳動物をいう。用語「治療」または「治療する」は、特定の疾患および/または障害の予防、特定の疾患および/または障害の改善、および/または疾患および/または障害の予防または排除を含む。「プルキンエ細胞の変性を遅延させる」という用語は、細胞死、損傷、及び/又はメッセージ伝達機能の遅延を遅延させることを指す。なお、本明細書において「mg/kg体重」とは、体重1kg当たりの必要投与量を意味する。
本発明者らは、特定のフタリドがプルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させることができることを見出した。したがって、本発明は、プルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させるための医薬の製造におけるフタリドの使用を提供し、フタリドは、n−ブチリデンフタリド(BP)、BPの代謝前駆体、BPの代謝前駆体の薬学的に許容される塩、BPの代謝前駆体の薬学的に許容されるエステル、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
本発明の一実施形態によれば、BPは、プルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させるための医薬を調製するために使用された。BPは、以下のような化合物(I)の式を有し、それは、性質上2つの異性体、すなわちZ−BP(シス−ブチリデンフタリド)およびE−BP(トランス−ブチリデンフタリド)を含む。本発明では、Z−BPを90%以上含むBPを用いることが好ましい。
本明細書において、用語「BPの代謝前駆体」とは、生体内の代謝がBPを生成する化合物をいう。BPの構造類似体の具体例としては、BPの代謝前駆体である下記式(II)に示すような3−ブチリデン−4,5−ジヒドロフタリド(リグスチリドとしても知られている)が挙げられるが、これらに限定されない。すなわち、リグスチリドは、生体内で代謝された後にBPを生成する。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容される塩」は、酸基含有フタリドおよび有機または無機塩基から調製される薬学的に許容される塩を含む。無機塩基から調製される塩は、限定されることなく、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩)、遷移金属塩(例えば鉄塩、亜鉛塩、銅塩、マンガン塩、アルミニウム塩等)、アンモニウム塩等を含む。有機塩基から調製される塩は、限定されることなく、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、テトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジルフェネチルアミン、1−フェナミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ポリアミン樹脂等を含む。
本明細書で使用される用語「薬学的に許容されるエステル」は、ヒドロキシル含有フタリドおよび酸から調製されるエステルを含む。酸は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸といった無機酸、または酢酸、トリフルオロ酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸ギ酸、クエン酸、ジグルコン酸、エタンスルホン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリセロリン酸、ヘミ硫酸、ヘキサン酸、ギ酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸(イセチオン酸)、乳酸、ヒドロキシマレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メシチレンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、2−ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモ酸、ペクチン酸、フェニル酢酸、3−フェニルプロピオン酸、ピバリン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、およびウンデカン酸といった有機酸であり得る。
本発明で使用されるフタリドは、任意の適切な方法で提供され得る。例えば、リグスチリドは、アンゼリカ、シオンおよびリグスチカム・スンセンス・オリブから精製することができるが、これに限定されない。BPは、アンゼリカから精製され得、または商業的に購入することができる。さらに、商業的に購入されたBP(すなわち、Z−BPおよびE−BPの混合物)は、適切な量のシリコーン(BP:シリコーン=1:3の重量比)で包埋され得、次いで、n−ヘキサンが移動相溶出溶液として使用され得るシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分析され得る。Z−BPおよびE−BPは、異なる溶出時間で溶出および回収され得る。
以上のように、本発明により提供される医薬は、プルキンエ細胞の変性を治療及び/又は遅延させるのに有効であり、特にプルキンエ細胞の細胞死を遅延及び/又は予防し、プルキンエ細胞のタンパク質のユビキチン化を増加させ得る。したがって、本発明によって提供される医薬は、脊髄小脳萎縮症、アルツハイマー病および/またはパーキンソン病の発症を治療および/または遅延させるために使用され得る。本発明のいくつかの実施形態では、医薬は、3型脊髄小脳萎縮(SCA3)の発症を治療および/または遅延させるために使用される。本明細書に提供される実施例に例示されるように、本発明によって提供される医薬は、3型脊髄小脳萎縮を患う患者の小脳におけるプルキンエ細胞の細胞死を効果的に遅延および/または防止することができ、患者の運動挙動を効果的に改善することができる。
対象の要求に応じて、本発明によって提供される医薬の投与量を調節することができる。例えば、プルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させるために人体に適用する場合、医薬は、好ましくは、1日あたり約30mg(フタリドとして)/kg体重から約2,000mg(フタリドとして)/kg体重の範囲の量で、より好ましくは、1日あたり約100mg(フタリドとして)/kg体重から約1,000mg(フタリドとして)/kg体重の範囲の量で投与される。しかし、急性症状を有する患者では、実際の必要条件に応じて、投与量を数倍または数十倍に増加させることができる。さらに、総投薬量は、必要に応じて、単一の投与プロセスまたは複数の投与プロセスによって対象に適用され得る。
本発明によれば、医薬は、投与のための任意の適切な剤形であり得、任意の適切な方法で適用され得る。例えば、医薬は、経口投与、経鼻投与、静脈内注射、腹腔内注射、皮下注射に適した剤形に製造され得、および/または皮下もしくは組織間投与のための制御放出剤形に製造され得る。本発明の1つの好ましい実施形態では、経口投与形態の医薬は自己投与に都合がよいため、医薬は、錠剤、カプセル、顆粒、粉末、液体抽出物、溶液、シロップ剤、懸濁剤、エマルジョン剤、チンキ剤等といった経口投与形態において提供される。剤形および目的に応じて、医薬は、薬学的に許容される担体をさらに含むことができる。本発明のいくつかの実施形態では、担体としてオリーブ油が使用された。
経口投与に適した剤形として、医薬は、油溶性溶媒、希釈剤、安定化剤、吸収遅延剤、崩壊剤、乳化剤、酸化防止剤、結合剤、潤滑剤および吸湿剤といった、活性成分(すなわち、BP、BPの代謝前駆体、および/または薬学的に許容される塩および/またはBPの代謝前駆体のエステル)の所望の活性に悪影響を及ぼさない薬学的に許容される担体を含み得る。医薬は、任意の適切な方法によって経口投与剤形に調製され得る。
皮下注射または静脈内注射に適した剤形として、医薬は、等張液、生理食塩緩衝液(例えば、リン酸緩衝液またはクエン酸塩緩衝液)、可溶化剤、乳化剤、および静脈内注射、乳剤静脈注射、粉末注射、懸濁注射または粉末懸濁注射としての医薬を製造するための他の担体といった1または2以上の成分を含み得る。
上記アジュバントに加えて、医薬は、得られる医薬の味および視覚的魅力を高めるために、香味剤、トナー、着色剤などの他の添加剤を任意に含み得る。得られた医薬の保存性を改善するために、医薬はまた、適切な量の保存剤、維持剤、防腐剤、抗真菌剤などを含んでもよい。さらに、本発明によって提供される医薬は、他の活性成分が医薬中に含まれるフタリドに悪影響を与えない限り、医薬の有効性をさらに高めるか、または医薬の適用柔軟性および適合性を高めるために、抗酸化剤(例えば、ビタミンE)、神経栄養因子などのような1または2以上の他の活性成分を任意に含有していてもよい。
対象の要求に応じて、本発明により提供される医薬は、1日1回、1日数回、または数日間1回など、様々な投与頻度で対象に適用され得る。
本発明はまた、BP、BPの代謝前駆体、BPの代謝前駆体の薬学的に許容される塩、BPの代謝前駆体の薬学的に許容されるエステル、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される治療有効量のフタリドを必要とする対象に投与することを含む、対象におけるプルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させる方法を提供する。フタリドの選択、特性、投与および投与量は、すべて上記の通りである。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、以下の実施例は、本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
(実施例1)インビトロ細胞試験
(細胞トランスフェクション)
この実験では、SCA3タンパク質のタンパク質発現レベルに対するBPおよびリグスチリドの効果を分析した。最初に、緑色蛍光タンパク質またはpEGFP−C1−Ataxin3Q28プラスミド(すなわち、正常なCAGリピート数(28Q)を有するAtaxin遺伝子を含むプラスミド)(アドジーン社、米国)を含むpEGFP−C1−Ataxin3Q84プラスミド(すなわち、異常なCAGリピート数(84Q)を有するAtaxin遺伝子を含むプラスミド)を、ヒト胚性腎臓(HEK)細胞293T(バイオリソースコレクションアンドリサーチセンター、台湾)または神経幹細胞(NSC)にトランスフェクトした。次いで、細胞を、10%ウシ胎仔血清(ギブコ社)を含有するDMEM培地(ダルベッコ改変イーグル培地、サーモ社)中で培養し、37℃、5%COで、インキュベーター中でインキュベートした。次いで、細胞を24時間、5μg/mlのBP(A10353、アルファアーサー社(米国)から購入;純度95%)またはリグスチリド(5393−015M1、ファルマロン社(中国)から購入)で処理した。各群の細胞におけるGFP−ATXN3タンパク質のタンパク質凝集を蛍光顕微鏡により観察した。野生型細胞および緑色蛍光タンパク質(GFP)でトランスフェクトした細胞を対照群として使用した。実験結果を図1に示す。
図1(右下の尺度は100μmである)に示すように、GFPでトランスフェクトされなかった細胞は蛍光を示さなかったが、プラスミドでトランスフェクトされた細胞は顕著な蛍光を示し、細胞はGFPおよびATXN3を良好に発現し得ることが示された。さらに、BPまたはリグスチリドで処理した細胞で示されたAtaxin3Q84の蛍光シグナルは、未処理群のものよりも有意に低く、BPおよびリグスチリドがATXN3タンパク質の発現を減少させ得ることを明らかにした。
(実施例2)インビボゼブラフィッシュ試験
(1)安全投与量試験
この実験では、実験群の動物モデルとして使用されたゼブラフィッシュは、Tg(HuC:GFP)であり、それは、蛍光を生成することができるその主要な感覚ニューロン(Rohon−Beard細胞)によって特徴付けられる。対照群で用いたゼブラフィッシュは、野生型ゼブラフィッシュであった。すべてのゼブラフィッシュは、TZCAS(アカデミア・シニカ(台湾)の台湾ゼブラフィッシュコア施設)およびTZCF(台湾ゼブラフィッシュコア施設(台湾))によって提供された。最初に、ゼブラフィッシュに対するBPの毒性を、ゼブラフィッシュに異なる用量のBPを注射することによって試験した。その後、ゼブラフィッシュは28.5℃に保たれた。48時間後、ゼブラフィッシュの生存率が観察された。
図2に示すように、野生型ゼブラフィッシュの生存率は100%であった。500mg/kgのBPで処理したゼブラフィッシュの生存率は50%であり、250mg/kgおよび50mg/kgのBPで処理したゼブラフィッシュの生存率はいずれも75%を超えていた。ATXN3 MOまたはHOを注射したゼブラフィッシュの生存率はわずかに低下したが、これは注射または卵の質の悪さによる感染による可能性がある。これらのデータは、250mg/kgより低いBPの用量がゼブラフィッシュにとって安全な用量であることを示した。
(2)行動テスト
この実験では、ATXN3遺伝子のモルホリノDNA断片(ジーンツール社(米国)、以下「ATXN3 MO」と呼ぶ)を用いて、ゼブラフィッシュの内因性ATXN3の発現を不活性化し、それにより神経学的損傷の効果をもたらした。
モルホリン(MO)は、DNA断片の構造を改変することによって作製され、それは、mRNAのタンパク質翻訳プロセスをブロックして、標的タンパク質の発現を阻害することができる。この実験で使用したATXN3 MOは、5’−TCCTCCTCGTCCAGCTGCTGTGCTA−3’(配列番号1)の配列を有し、対照群で使用した標準は5’−CCTCTTACCTCAGTTACAATTTATA−3’(配列番号2)(以下、「Ct MO」という)の配列を有する。注射前に、MOをddHOに溶解し、使用のために−20℃で保存した。受精21〜48時間後(hours post fertilization)、ゼブラフィッシュの卵に、ATXN3 MOまたは250mg/kgのBP、125mg/kgのBPもしくは62.5mg/kgのBPと組み合わせたATXN3 MOをマイクロインジェクションした。48時間後、魚尾部をチップで刺激し、魚尾部の動きを引き起こす刺激の数を測定した。
図3に示すように、野生型群(以下、「Wt」という)、Ct MOおよび対照群(以下、「モック」と称する)に比較して、ATXN3 MOを注射した群における魚尾部の刺激によって引き起こされた運動の量は、有意に高かった。BPで処理した群では、魚尾部の刺激によって引き起こされた運動の量は、回復した(すなわち、減少した)。これらの結果は、BPが疾患を有するゼブラフィッシュの運動能力を回復させ得ることを示し、250mg/kg濃度のBPが最も明白な効果を示した。
(3)共焦点顕微鏡検査
ゼブラフィッシュの卵に、300nM/μlのATXN3 MO、250mg/kgのBP、または250mg/kgのBP、125mg/kgのBPもしくは62.5mg/kgのBPと組み合わせたATXN3 MOをマイクロインジェクションした。48時間後、ゼブラフィッシュをスライドガラスに封入した。生体内の運動ニューロンを共焦点蛍光顕微鏡で記録した。
実験結果は、野生型ゼブラフィッシュのニューロンは神経学的損傷を示さなかったが、Ct MOのみで処理されたゼブラフィッシュもまた有意な神経学的損傷を示さなかったことを示した。ゼブラフィッシュにAtaxin−3 MOを注射した後、ゼブラフィッシュの神経信号は有意に減少した。これは、Ataxin−3 MOが神経学的損傷を引き起こし、特異性を有することを示す。さらに、図4に示すように、ATXN3 MOで処理したゼブラフィッシュへの250mg/kgのBPの処理は、運動ニューロンの数を維持することができる。図4に示すデータは、100%(生存ゼブラフィッシュの数/ゼブラフィッシュの総数)によって得られたものである。
(実施例3)インビボマウス試験
MJD84.2トランスジェニックマウス(すなわち、ヒト84 CAGリピート配列を有するATXN3遺伝子をトランスフェクトしたマウス、以下、「SCA3マウス」と呼ぶ)をこの実験で使用した。MJD84.2トランスジェニックマウスは、脊髄小脳萎縮の研究に用いられる動物モデルであった。これらのマウスは、出生後4週間で異常な歩行を示し、軽度の振戦、中等度の活動減少、前肢/後肢の異常な収縮(約24週齢で)、および地面に横たわれなくなる状態を示す。
(1)MJD84.2トランスジェニックマウスの治療
2週齢のMJD84.2トランスジェニックマウスを無作為に5群に分け、各群は6匹のマウスを有していた。マウスを以下の条件で2週間処理した:(1)未処理群;(2)オリーブ油で処理(すなわち、アジュバントでのみ処理);(3)100mg/kg/ 1日2回投与のBPで処理;(4)500mg/kg/1日2回投与のBPで処理した;(5)100mg/kg/1日2回投与のリグスチリドで処理。野生型マウス(WT)を対照群として使用した。2週間後、局所モーターおよびロータロッド試験を行った。
(2)局所モーター試験
マウスの運動能力を試験するために、局所運動試験を行った。10週齢のマウスをロータロッドで3週間に1回、試験した。次いで、マウスを2時間、透明アクリルボックスに入れ、自由に動かした。VersaMax 420(AccuscanInstrumentsInc、米国)を用いて、行動試験を1時間行い、データを統計的方法で分析した。
結果を図5A、5Bおよび5Cに示す。未処理群およびオリーブ油を与えた群と比較して、BPまたはリグスチリドで処理したマウスの総移動距離(図5A)、移動回数(図5B)および移動時間(図5C)はより高く、BPまたはリグスチリドで治療したマウスは、より良好な運動能力を有していたことが明らかとなった。これらのデータは、BPおよびリグスチリドがMJD84.2トランスジェニックマウスの運動行動を改善し得ることを示す。
(3)ロータロッド試験
ロータロッド試験を、マウスのバランスおよびグリップ能力を試験するために行った。マウスは、最初の行動試験の2週間前に練習を与えられた。実験を、IITCロータロッド(IITCライフサイエンス社、米国)を用いて行った。10週齢のマウスをロータロッドで3週間に1回、試験した。試験条件は、300秒以内に4〜40rpmの線形加速度として設定された。マウスがロータロッドから落下した時間(秒)(すなわち、落下までの待ち時間)を記録した。各試験を最大で5分間続け、マウスを疲労を避けるために、各試験の間に少なくとも15分間休息させた。ロータロッド試験後、マウスの体重を記録した。試験は1日3回、4日間連続して行い、統計的分析を、マウスがロータロッドから落ちる前の1日の平均時間を用いて行った。
図6に示すように、未処理群およびオリーブ油を与えた群と比較して、BPまたはリグスチリドで処理したマウスのバランスおよび握力は良好であり、BPおよびリグスチリドがMJD84.2トランスジェニックマウスの運動行動を改善し得ることが明らかになった。
(実施例4)免疫組織化学染色アッセイ
8週齢のMJD84.2トランスジェニックマウス(すなわち、改変ATXN3遺伝子を有するマウス)を無作為に5群に分け、各群で6匹のマウスを用いた。マウスを以下の条件で処理した:(1)未処理群;(2)オリーブ油で処理;(3)100mg/kg/1日2回のBPで処理;(4)500mg/kg/1日2回のBPで処理;(5)100mg/kg/1日2回のリグスチリドで処理。その後、マウスを20週齢および24週齢で屠殺した。小脳スライス染色および組織タンパク質抽出を実施した(実施例5参照)。マウスの全脳組織を3.7%ホルマリンで一晩固定し、パラフィンに包埋した。Quantoキット(サーモ社、米国)を用いて試料を切片化し(4μm)、顕微鏡スライド上に載せた。
図7は、SCA3マウスにおける小脳スライスの免疫組織化学染色結果を示したものである。未処理群およびオリーブ油を与えた群のマウスのプルキンエ細胞は、有意な欠損を示したが、BPまたはリグスチリドで処理した群のマウスのプルキンエ細胞の数は、未処理群およびオリーブ油を与えた群より有意に高かった。これらのデータは、BPおよびリグスチリドが、プルキンエ細胞の死を遅延および/または予防できることを示している。
(実施例5)ウエスタンブロッティングアッセイ
実施例4で屠殺したマウスの小脳を全脳から分離し、小脳のタンパク質を抽出した。 精製したタンパク質を、抗ユビキチン抗体および抗カルビンジン抗体を用いたウエスタンブロッティングアッセイにより分析し、各群のSCA3マウスの小脳組織におけるユビキチンおよびカルビンジンのタンパク質発現レベルの変化を測定した。β−アクチンを内部対照群として使用した。
図8に示すように、未処理群およびオリーブ油を与えた群と比較して、BPまたはリグスチリドで処理したマウスのカルビンジンのタンパク質発現レベルは、有意に高かった。カルビンジンは、プルキンエ細胞のマーカーであることが知られている。この実施例およびスライスの実験結果は両方とも、プルキンエ細胞の数の増加を示し、BPおよびリグスチリドがSCA3の疾患進行を遅らせ得ることが明らかになった。
さらに、図9に示すように、未処理群およびオリーブ油を与えた群と比較して、BPで処理したマウスのユビキチンユビキチン化タンパク質含量は有意に高く、BPがユビキチンにより行われるユビキチン化を増加させるのに有効であることが明らかになった。すなわち、BPは、小脳ニューロンにおけるタンパク質のユビキチン化を増加させることができ、それにより異常タンパク質を代謝するプロテアソームの効率を高め、SCA3の疾患進行を遅らせることができる。
上記の実施例の結果は、本発明に関わるフタリドがプルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させることができ、したがって、脊髄小脳萎縮、アルツハイマー病および/またはパーキンソン病の発症を治療および/または遅延させることができることを示す。 。
上記の例は、本発明の原理および有効性を説明するために使用されるが、本発明を限定するために使用されるものではない。この分野の当業者は、本発明の技術的原理および精神から逸脱することなく、記載された本発明の開示および示唆に基づいて様々な修正および置換を進めることができる。したがって、本発明の保護の範囲は、添付の特許請求の範囲に規定されている通りである。
(付記)
(付記1)
プルキンエ細胞の変性を治療および/または遅延させるための医薬の製造のための、n−ブチリデンフタリド(BP)、BPの代謝前駆体、BPの代謝前駆体の薬学的に許容される塩、BPの代謝前駆体の薬学的に許容されるエステルおよびそれらの組み合わせからなる群から選択されるフタリドの使用。
(付記2)
前記フタリドは、BPである、
ことを特徴とする付記1に記載の使用。
(付記3)
前記BPは、Z−BPの少なくとも90%を構成する、
ことを特徴とする付記2に記載の使用。
(付記4)
前記フタリドは、BPの代謝前駆体、BPの代謝前駆体の薬学的に許容される塩および/またはBPの代謝前駆体の薬学的に許容されるエステルである、
ことを特徴とする付記1に記載の使用。
(付記5)
前記BPの代謝前駆体は、3−ブチリデン−4,5−ジヒドロフタリド(リグスチリド)である、
ことを特徴とする付記3に記載の使用。
(付記6)
前記医薬はさらに、担体としてオリーブ油を含む、
ことを特徴とする付記1に記載の使用。
(付記7)
前記医薬は、小脳におけるプルキンエ細胞の死を遅延または防止するためのものである、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の使用。
(付記8)
前記医薬は、経口投与、経鼻投与もしくは静脈内注射のための剤形であるか、または皮下もしくは組織間投与のための制御放出剤形である、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の使用。
(付記9)
前記医薬は、プルキンエ細胞における前記タンパク質のユビキチン化を増加させるためのものである、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の使用。
(付記10)
前記医薬は、脊髄小脳萎縮、アルツハイマー病、パーキンソン病およびそれらの組み合わせの発症を治療および/または遅延させるためのものである、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の使用。
(付記11)
前記医薬は、脊髄小脳萎縮の発症を治療および/または遅延させるためのものである、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の使用。
(付記12)
前記医薬は、脊髄小脳萎縮3型の発症を治療および/または遅延させるためのものである、
ことを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の使用。

Claims (7)

  1. 脊髄小脳萎縮3型の発症を治療および/または遅延させるための医薬組成物であって、フタリドを含み、当該フタリドは、n−ブチリデンフタリド(BP)、BPの代謝前駆体、BPの代謝前駆体の薬学的に許容される塩およびそれらの組み合わせからなる群から選択され、当該BPの代謝前駆体は、3−ブチリデン−4,5−ジヒドロフタリド(リグスチリド)である、医薬組成物。
  2. 前記フタリドは、BPである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記BPは、Z−BPの少なくとも90%を構成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 前記フタリドは、3−ブチリデン−4,5−ジヒドロフタリド(リグスチリド)および/または3−ブチリデン−4,5−ジヒドロフタリド(リグスチリド)の薬学的に許容される塩である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  5. 前記フタリドは、3−ブチリデン−4,5−ジヒドロフタリド(リグスチリド)である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の医薬組成物。
  6. さらに、担体としてオリーブ油を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物。
  7. 経口投与、経鼻投与もしくは静脈内注射のための剤形であるか、または皮下もしくは組織間投与のための制御放出剤形である、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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