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JP6410337B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents

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JP6410337B2 JP2014027164A JP2014027164A JP6410337B2 JP 6410337 B2 JP6410337 B2 JP 6410337B2 JP 2014027164 A JP2014027164 A JP 2014027164A JP 2014027164 A JP2014027164 A JP 2014027164A JP 6410337 B2 JP6410337 B2 JP 6410337B2
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Description

本発明は、毛髪化粧料に関する。
ヘアカラー処理、パーマ処理、ヘアドライヤーによる加熱、日光の曝露、日々の洗髪行動などのウェザリングにより、毛髪は損傷する。その結果、健康な毛髪が本来有している感触の良さと外観の美しさは損なわれてしまう。この問題を解決するための方法として、毛髪化粧料の適用により、コンディショニング成分を毛髪表面又はその表層に残留させる方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかし、従来のコンディショニング成分では効果の持続性が十分ではないことから、洗髪をある程度繰り返した場合でも、毛髪に残留させた成分の効果が持続する技術がいくつか提案されている。例えば、特定のポリマーを用いた毛髪処理剤(例えば、特許文献4、特許文献5参照)、エチレン性不飽和単量体成分を溶液重合して得られる共重合体を含有する毛髪処理用組成物(例えば、特許文献6参照)、特定のポリマーの組合せを利用したヘアホールド配合物(例えば、特許文献7参照)などが知られている。しかし、これらの技術のいずれも、損傷した毛髪の外観と感触を健康毛のように改善する効果は不十分であり、特に、濡れた髪の指通り性を改善する効果については考慮されていない。
特開2004-323423号公報 特表2008-543949号公報 特開2006-282674号公報 特開2005-36014号公報 特開平10-95714号公報 特開2012-136464号公報 特表2009-504661号公報
従って、本発明は、傷んだ毛髪の感触及び外観を健康毛のように改善することができ、とりわけ濡れた髪の指通り性と乾いた髪のまとまりを向上させることができ、それらの効果を、繰り返しの洗髪によっても損なわれることなく持続させることができる毛髪化粧料に関する。
本発明者らは、特定のカチオン性ポリマーと特定のアニオン性ポリマーを毛髪化粧料中に配合することにより、上記課題を一度に解決することができることを見出した。
本発明は、次の成分(A)及び(B)を含有する毛髪化粧料を提供するものである。
(A) 電荷密度5.0meq/g以上7.0meq/g以下のカチオン性ポリマー
(B) 一般式(1)で表される重量平均分子量500以上50,000以下のアニオン性ポリマー
Figure 0006410337
〔式中、m及びnはモル比を示し、m+n=100である。〕
本発明の毛髪化粧料は、傷んだ毛髪の感触及び外観を健康毛のように改善することができ、とりわけ濡れた髪の指通り性と乾いた髪のまとまりを向上させることができ、それらの効果を、繰り返しの洗髪によっても損なわれることなく持続させることができる。
<成分(A):電荷密度5.0meq/g以上7.0meq/g以下のカチオン性ポリマー>
本発明の毛髪化粧料は、電荷密度5.0meq/g以上7.0meq/g以下のカチオン性ポリマーを含有する。ここで、カチオン性ポリマーにおける電荷密度とは、ポリマー1g当たりのカチオン性基モル数×1000(meq/g)をいう。
成分(A)の電荷密度は、濡れた髪の指通りの持続性、及び乾燥した髪のまとまりの持続性の観点から、好ましくは5.2meq/g以上、より好ましくは5.5meq/g以上、更に好ましくは5.8meq/g以上、更に好ましくは6.0meq/g以上であり、良好な感触を得る観点から、好ましくは6.5meq/g以下である。
成分(A)としては、ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。
ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体としては、次の一般式(2)又は(3)で表される骨格を有するものが好ましい。
Figure 0006410337
〔式中、R1及びR2は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基(フェニル基等)、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、R3及びR4は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基を示し、X-は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン、メチル硫酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン等)を示す。〕
ジアリル4級アンモニウム塩の重合体は、濡れた髪の指通りの持続性、及び乾燥した髪のまとまりの持続性の観点から、式(2)又は(3)で表される構成単位を、一分子中に好ましくは65〜100モル%、より好ましくは75〜100モル%、更に好ましくは90〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%含有する。
ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体の具体例としては、次の一般式(4)又は(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006410337
〔式中、R1、R2及びX-は、前記と同じ意味を示す。p、q及びrはモル比を示し、p+q+r=100である。〕
pは好ましくは0〜50、より好ましくは0〜25、更に好ましくは0〜10、更に好ましくは0〜5であり、qは好ましくは50〜100、より好ましくは65〜100、更に好ましくは75〜100、更に好ましくは90〜100、更に好ましくは95〜100であり、rは好ましくは0〜50、より好ましくは0〜25、更に好ましくは0〜10、更に好ましくは0〜5である。
これらの中でも、ジアリル4級アンモニウム塩のホモポリマー、ジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸とのコポリマーが好ましい。ジアリル4級アンモニウム塩のホモポリマーの具体例としては、マーコート100(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製、電荷密度6.2meq/g、重量平均分子量150,000)等が挙げられ、ジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸とのコポリマーの具体例としては、マーコート295(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製、電荷密度6.0meq/g、重量平均分子量190,000)、マーコート280(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製、電荷密度5.0meq/g、重量平均分子量450,000)等が挙げられる。
4級化ポリビニルピロリドン誘導体としては、例えば次の一般式(6)で表されるものが好ましい。
Figure 0006410337
〔式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Y-は塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン、炭素数1〜4のアルキル硫酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン等の陰イオンを示し、s及びtはモル比を示し、s+t=100である。〕
カチオン性を示すモノマーのモル比であるtは、効果の持続性の観点から、好ましくは73以上であり、より好ましくは90以上であり、更に好ましくは93以上であり、更に好ましくは100以下である。
このような4級化ポリビニルピロリドン誘導体の具体例としては、ビニルピロリドンと塩化メチルビニルイミダゾリウムとのコポリマー(ルビカットエクセレンス(BASF社製、電荷密度6.1meq/g、重量平均分子量40,000))等が挙げられる。
成分(A)の重量平均分子量は、濡れた髪の指通りの持続性、及び乾燥した髪のまとまりの持続性の観点から、好ましくは10,000以上、より好ましくは50,000以上、更に好ましくは100,000以上であり、良好な感触を得る観点から、好ましくは3,000,000以下、より好ましくは1,000,000以下、更に好ましくは800,000以下である。
ここで、重量平均分子量は、例えばゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、以下の条件にて測定することができる。
移動層:50mM LiBr, 1%CH3COOH/エタノール:水=3:7
カラム:TSK gel α-M(2本直列)
標準物質:ポリエチレングリコール
成分(A)の具体例としては、マーコート100(Lubrizol社製、ジアリル4級アンモニウムのホモポリマー)、マーコート295、280(Lubrizol社製、ジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸とのコポリマー)、ルビカットエクセレンス(BASF社製、ビニルピロリドンと塩化メチルビニルイミダゾリウムとのコポリマー)が挙げられる。
成分(A)の毛髪化粧料中の含有量は、濡れた髪の指通りの持続性、及び乾燥した髪のまとまりの持続性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
<成分(B) 重量平均分子量500以上50,000以下のアニオン性ポリマー>
本発明の毛髪化粧料は、一般式(1)で表される重量平均分子量500以上50,000以下のアニオン性ポリマーを含有する。
Figure 0006410337
〔式中、m及びnはモル比を示し、m+n=100である。〕
一般式(1)中、nは、好ましくは10以上、より好ましくは30以上、更に好ましくは50以上、更に好ましくは60以上であり、また、好ましくは95以下、より好ましくは90以下、更に好ましくは85以下、更に好ましくは80以下である。
成分(B)の重量平均分子量は、濡れた髪の指通りの持続性、及び乾燥した髪のまとまりの持続性の観点から、好ましくは1,000以上、より好ましくは1,500以上、更に好ましくは2,000以上であり、また、良好な感触を得る観点から、好ましくは30,000以下、より好ましくは10,000以下、更に好ましくは5,000以下である。
重量平均分子量は、例えばゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、以下の条件にて測定することができる。
移動層:0.4M硝酸ナトリウム水溶液
カラム:TSK gel G3000PWXL(2本を直列に接続)、標準物質:ポリエチレングリコール
成分(B)の具体例としては、アクアデュウSPA-30(味の素社製、重量平均分子量4,000)、Baypure DS100(ランクセス社製、重量平均分子量2,500)が挙げられる。また、このようなポリアスパラギン酸は、例えばホスゲンを使用する方法(J. Am. Chem.Soc., 82, 2268 (1960))、アスパラギン酸を加熱重合する方法(J. Org. Chem., 26,2084 (1961))等の公知の方法により容易に得ることができる。またポリアスパラギン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等の有機アミン塩又は塩基性アミノ酸塩を利用することができる。
成分(B)の毛髪化粧料中の含有量は、濡れた髪の指通りの持続性、及び乾燥した髪のまとまりの持続性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である。
本発明の毛髪化粧料中における成分(B)に対する成分(A)の質量比(成分(A)/成分(B))は、濡れた髪の指通りの持続性、及び乾燥した髪のまとまりの持続性の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは10以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは3以下である。
〔界面活性剤〕
本発明の毛髪化粧料には、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれをも使用することができる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル系アニオン界面活性剤;N-アシルアミノ酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩、アミド型N-アシルアミノ酸塩、エーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩、コハク酸アルキル又はコハク酸アルケニルの塩等のカルボン酸系アニオン界面活性剤;スルホコハク酸塩型、イセチオン酸塩型、タウリン塩型、アルキルベンゼンスルホン酸塩型、α-オレフィンスルホン酸塩型、アルカンスルホン酸型等のスルホン酸系アニオン界面活性剤;アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル系アニオン界面活性剤が挙げられる。これらのうち、カルボン酸系、硫酸エステル系が好ましく、なかでもカルボン酸系が好ましい。カルボン酸系アニオン界面活性剤の中でも、N-アシルアミノ酸塩、エーテルカルボン酸塩が好ましく、このうち、アシル基の炭素数が10〜18、好ましくは10〜16、更には10〜14のN-アシルグルタミン酸塩、アルキル基の炭素数が10〜18、好ましくは10〜16、更には10〜14でオキシエチレン基の平均付加モル数が3〜15、好ましくは3〜12、更には4〜10のポリオキシエチレンアルキルカルボン酸塩が好ましい。
非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグルコシド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルグリセリルエーテル等が挙げられる。アルキルポリグルコシドとしては、アルキル基の炭素数が8〜18、更には8〜14、更には9〜11であるものが好ましく、またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。グルコシドの平均重合度は1〜5、更には1〜2が好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、アルキル基の炭素数が10〜22、更には12〜18であるものが好ましく、またこのアルキル基が直鎖であるものが好ましい。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルがより好ましく、なかでもオキシエチレン基の平均付加モル数が1〜50、更には2〜40であるものが好ましい。アルキルグリセリルエーテルとしては、アルキル基の炭素数が8〜18、更には8〜12であるものが好ましく、またこのアルキル基が分岐鎖であるものが好ましい。
カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル4級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、セトリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、ステアラルコニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、ステアロキシプロピルトリモニウムクロリド、ジアルキル(C12-18)ジモニウムクロリド等が挙げられ、ステアルトリモニウムクロリド、ベヘントリモニウムクロリド、ステアロキシプロピルトリモニウムクロリド、ジアルキル(C12-18)ジモニウムクロリドがより好ましい。カチオン界面活性剤の市販品としては、コータミン86W、同86P コンク、同60W、同E-80K、同D2345P(以上、花王社製)、ニッコール CA-2580(日本サーファクタント工業社製)が挙げられる。
両性界面活性剤としては、炭素数8〜24のアルキル基、アルケニル基又はアシル基を有するカルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系、ホスホベタイン系、イミダゾリニウム系の界面活性剤が挙げられ、なかでもカルボベタイン系界面活性剤、スルホベタイン系界面活性剤が好ましい。好ましい両性界面活性剤としては、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。
界面活性剤は2種以上を併用することもでき、毛髪化粧料中の含有量は、毛髪化粧料の安定性の観点より、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
本発明の毛髪化粧料がシャンプー組成物である場合には、アニオン界面活性剤を含有することが好ましく、その中でも泡立ち、洗浄性の観点から、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル系アニオン界面活性剤が好適に用いられる。シャンプー組成物中のアニオン界面活性剤の含有量は、2.0質量%以上、更には2.5質量%以上、更には3.0質量%以上、更には5.0質量%以上が好ましく、また、30質量%以下、更には25質量%以下、更には20質量%以下、更には15質量%以下が好ましい。成分(A)と成分(B)の合計に対するアニオン界面活性剤の質量比(アニオン界面活性剤/〔成分(A)+成分(B)〕)は、シャンプー組成物の安定性の観点から、0.3以上、更には0.5以上、更には1以上、更には1.5以上であることが好ましく、また10以下、更には7以下、更には6以下、更には4以下が好ましい。
また、本発明の毛髪化粧料がヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント組成物である場合には、カチオン界面活性剤を含有することが好ましく、その中でも濯ぎや乾燥後に髪をなめらかにするという観点から、モノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル4級アンモニウム塩が好ましい。ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント組成物中のカチオン界面活性剤の含有量は、0.1質量%以上、更には0.5質量%以上、更には1.0質量%以上が好ましく、また、15質量%以下、更には10質量%以下、更には8質量%以下が好ましい。成分(A)と成分(B)の合計に対するカチオン界面活性剤の質量比(カチオン界面活性剤/〔成分(A)+成分(B)〕)は、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント組成物の安定性の観点から、0.3以上、更には0.5以上、更には1以上であることが好ましく、また10以下、更には8以下、更には6以下、更には4以下、更には2以下が好ましい。
〔高級アルコール〕
本発明の毛髪化粧料には、感触改善、安定性の観点から、炭素数12以上の高級アルコールを含有させることが好ましい。これらは、界面活性剤と構造体を形成して分離を防ぐと共に、すすぎ時の感触を改善する効果がある。
高級アルコールとしては、炭素数12以上、更には16以上、また、炭素数30以下、更には22以下のものが好ましく、具体的には、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、オレイルアルコール等、及びこれらの混合物が挙げられる。
高級アルコールは2種以上を併用してもよく、またその含有量は、毛髪化粧料の粘度及び安定性の観点より、毛髪化粧料中3.0質量%以上、更には4.0質量%以上が好ましく、また、11.0質量%以下、更には9.0質量%以下が好ましい。
〔多価アルコール〕
本発明の毛髪化粧料は、更に多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールとしては、炭素数2〜20のもの、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルキレングリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類;キシリット、マンニット、ガラクチット、ソルビット等の糖アルコール類;その他トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。
多価アルコールは2種以上を併用してもよい。また、毛髪化粧料中の含有量は、毛髪にうるおいを与え、毛髪のぱさつきを抑止する効果に優れる点から、0.1質量%以上、更には0.5質量%以上、更には1.0質量%以上が好ましく、また、20.0質量%以下、更には15.0質量%以下、更には10.0質量%以下が好ましい。
〔コンディショニング成分〕
また、本発明の毛髪化粧料は、シリコーン類及び油剤から選ばれるコンディショニング成分を含有することができる。
シリコーン類としては、例えば、ポリジメチルシロキサン類、変性シリコーン類(例えば、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノポリエーテル変性シリコーン等)、環状ポリジメチルシロキサン、高重合メチルポリシロキサンエマルジョンが挙げられ、特にポリジメチルシロキサン類、ポリエーテル変性シリコーン類、アミノ変性シリコーン、環状ポリジメチルシロキサン、アミノポリエーテル変性シリコーン、高重合メチルポリシロキサンエマルジョンが好ましい。
これらのシリコーン類は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。シリコーン類の含有量は、十分な効果の観点から、毛髪化粧料中の0.1質量%以上、更には0.5質量%以上が好ましく、また、ベタツキの抑制の観点から、毛髪化粧料中の20質量%以下、更には15質量%以下が好ましい。
油剤としては、スクワレン、スクワラン、ワセリン、パラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素;、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オリーブ油、シア脂等のグリセリド;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミルスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル油;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ラノリン脂肪酸、イソ脂肪酸、アンテイソ脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、18-メチルエイコサン酸、16-メチルオクタデカン酸およびこれら脂肪酸/分岐脂肪酸の混合物等の高級脂肪酸等が挙げられる。
これらの油剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。油剤の含有量は、感触改善効果の観点から、毛髪化粧料中の0.1質量%以上、更には0.5質量%以上が好ましく、また、毛髪化粧料の分離に対する安定性の観点から、毛髪化粧料中の20質量%以下、更には15質量%以下が好ましい。
このようなコンディショニング成分が適度に毛髪に残留するため、良好なコンディショニング効果を付与することができる。
〔その他任意成分〕
本発明の毛髪化粧料には、上記成分のほかに通常化粧料原料として用いられる他の成分を加えることができる。このような任意成分としては、増粘剤、防腐剤、キレート剤、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、タンパク質加水分解物、ビタミン類、染料等の着色剤、香料、紫外線吸収剤、エチレングリコールジ脂肪酸エステル等のパール化剤、セット用ポリマー、両親媒性アミド脂質等が挙げられる。
セット用ポリマーとしては、ポリシリコーン-9;ポリビニルピロリドン系ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート(四級塩化)共重合体、ビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体等);メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体;酸性ポリ酢酸ビニル系ポリマー(例えば、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体等);酸性(メタ)アクリル系ポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体等);両性アクリル系ポリマー(例えば、N-メタクリロイルエチル-N,N-ジメチルアンモニウム・α-N-メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体等);アクリルアミド・アクリル酸エステル系共重合体;キチン・キトサン化合物(例えば、ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルキトサン等)などが挙げられる。
毛髪化粧料中のセット用ポリマーの含有量は、0.1質量%以上、更には0.5質量%以上が好ましく、また5質量%以下、更には3質量%以下が好ましい。セット用ポリマーは、毛髪化粧料がスタイリング剤の場合により好適に用いられる。
〔水〕
本発明の毛髪化粧料には、必要により水が使用される。毛髪化粧料中の水の含有量は、10質量%以上、更には20質量%以上、更に30質量%以上が好ましく、また、90質量%以下、更には80質量%以下、更には75質量%以下が好ましい。
〔媒体〕
本発明の毛髪化粧料には、水以外の媒体として、必要により有機溶剤が使用される。有機溶剤としては、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール類、エタノール、2-プロパノール等の低級アルカノール類、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン等のポリオール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ベンジルセロソルブ等のセロソルブ類、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類が挙げられる。
〔pH〕
本発明の毛髪化粧料の25℃におけるpHは、好ましくは2以上、より好ましくは4.5以上、更に好ましくは5.5以上であり、また、好ましくは12以下、より好ましくは11.5以下、更に好ましくは11以下である。この調整のために、さらにpH調整剤を使用することができる。
pH調整剤としては、アルカリ剤として、アンモニア又はその塩;モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-アミノブタノール等のアルカノールアミン又はその塩;1,3-プロパンジアミン等のアルカンジアミン又はその塩;炭酸グアニジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物等を使用することができる。また、酸剤として、塩酸、リン酸等の無機酸、塩酸モノエタノールアミン等の塩酸塩;リン酸二水素一カリウム、リン酸一水素二ナトリウム等のリン酸塩等を使用することができる。
これらのpH調整剤は、酸剤単独あるいはアルカリ剤単独でも、両者を併用してもよく、またその含有量は、毛髪損傷や頭皮刺激の低減の観点から、毛髪化粧料中の0.01質量%以上、更には0.1質量%以上が好ましく、また、毛髪化粧料中の20質量%以下、更には15質量%以下が好ましい。
〔剤型〕
本発明の毛髪化粧料の剤型は、例えば、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、ムース状、エアゾールなどの形態にすることができる。なお、エアゾールとする場合、ここまでに述べた各成分の含有量、毛髪化粧料のpHは、噴射剤を含まない原液中の含有量、原液のpHである。
本発明の毛髪化粧料は、脱色剤組成物、染毛剤組成物以外の毛髪化粧料、すなわちプレシャンプートリートメント、シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、アフターシャンプートリートメント等のインバス剤;ノンエアゾールフォーム、エアゾールフォーム、ヘアジェル、ヘアムース、ヘアミスト、ヘアローション、ヘアオイル、スタイリング剤等のアウトバス剤などに好適に用いることができる。
〔使用方法(毛髪処理方法)〕
本発明の毛髪化粧料による毛髪の処理は、毛髪化粧料を毛髪に直接又は道具を用いて接触させることにより行われる。接触の方法は、その毛髪化粧料のタイプにおいて一般に広く用いられている方法を適用でき、例えばプレシャンプートリートメント組成物の場合、シャンプー処理をする前に、適量を乾燥状態又は湿潤状態の毛髪に接触させ、数秒〜数十分間放置した後に流水で洗い流す方法、シャンプー組成物の場合、適量を毛髪に接触させ、泡立てながら数分間マッサージした後に流水で洗い流す方法、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、アフターシャンプートリートメント組成物等の場合、シャンプー処理後、適量を毛髪に接触させ、数秒〜数十分放置後に流水で洗い流す方法、ヘアムース、ヘアオイル、スタイリング剤等の場合、適量を毛髪に接触させ、そのまま放置する方法などが挙げられる。ここで、適量とは毛髪の質量に対する浴比で1:0.005〜1:10程度になる量である。処理の対象となる毛髪は、全部又はその一部でも構わない。毛髪に適用する際の温度は室温から体温程度が好ましいが、浸透促進のために50℃程度まで加熱しても構わない。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1> 次の成分(A)及び(B)を含有する毛髪化粧料。
(A) 電荷密度5.0meq/g以上7.0meq/g以下のカチオン性ポリマー
(B) 一般式(1)で表される重量平均分子量500〜50,000のアニオン性ポリマー
Figure 0006410337
〔式中、m及びnはモル比を示し、m+n=100である。〕
<2> 成分(A)が、好ましくはジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体及び4級化ポリビニルピロリドン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、<1>記載の毛髪化粧料。
<3> ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体が、好ましくは次の一般式(2)又は(3)で表される骨格を有するものである、<2>記載の毛髪化粧料。
Figure 0006410337
〔式中、R1及びR2は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基(フェニル基等)、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、R3及びR4は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基を示し、X-は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン、メチル硫酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン等)を示す。〕
<4> ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体が、式(2)又は(3)で表される構成単位を、一分子中に好ましくは65〜100モル%、より好ましくは75〜100モル%、更に好ましくは90〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%含有するものである、<3>記載の毛髪化粧料。
<5> ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体が、好ましくはジアリル4級アンモニウム塩のホモポリマー又はジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸とのコポリマーである、<2>〜<4>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<6> 4級化ポリビニルピロリドン誘導体が、好ましくは次の一般式(6)で表される骨格を有するものである、<2>記載の毛髪化粧料。
Figure 0006410337
〔式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Y-は塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン、炭素数1〜4のアルキル硫酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン等の陰イオンを示し、s及びtはモル比を示し、s+t=100である。〕
<7> 一般式(6)中のtが、好ましくは73以上、より好ましくは90以上、更に好ましくは93以上である、<6>記載の毛髪化粧料。
<8> 成分(A)の重量平均分子量が、好ましくは10,000以上、より好ましくは50,000以上、更に好ましくは100,000以上であり、また、好ましくは3,000,000以下、より好ましくは1,000,000以下、更に好ましくは800,000以下である、<1>〜<7>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<9> 成分(A)の電荷密度が、好ましくは5.2meq/g以上、より好ましくは5.5meq/g以上、更に好ましくは5.8meq/g以上、更に好ましくは6.0meq/g以上であり、また、好ましくは6.5meq/g以下である、<1>〜<8>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<10> 成分(A)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である、<1>〜<9>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<11> 成分(B)における一般式(1)中のnが、好ましくは10以上、より好ましくは30以上、更に好ましくは50以上、更に好ましくは60以上であり、また、好ましくは95以下、より好ましくは90以下、更に好ましくは85以下、更に好ましくは80以下である、<1>〜<10>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<12> 成分(B)の重量平均分子量が、好ましくは1,000以上、より好ましくは1,500以上、更に好ましくは2,000以上であり、また、好ましくは30,000以下、より好ましくは10,000以下、更に好ましくは5,000以下である、<1>〜<11>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<13> 成分(B)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である、<1>〜<12>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<14> 成分(B)に対する成分(A)の質量比(成分(A)/成分(B))が、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは1以上であり、また、好ましくは30以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは10以下、更に好ましくは5以下、更に好ましくは3以下である、<1>〜<13>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<15> 好ましくは、更に、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれる界面活性剤を含有する、<1>〜<14>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<16> 界面活性剤の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である、<15>記載の毛髪化粧料。
<17> 好ましくは、更に、炭素数12以上、より好ましくは16以上、また、好ましくは炭素数30以下、より好ましくは22以下の高級アルコールを含有する、<1>〜<16>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<18> 高級アルコールの含有量が、好ましくは3.0質量%以上、より好ましくは4.0質量%以上であり、また、好ましくは11.0質量%以下、より好ましくは9.0質量%以下である、<17>記載の毛髪化粧料。
<19> 好ましくは、更に、炭素数2〜20の多価アルコールを含有する、<1>〜<18>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<20> 多価アルコールの含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1.0質量%以上であり、また、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは15.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下である、<19>記載の毛髪化粧料。
<21> 好ましくは、更に、シリコーン類及び油剤から選ばれるコンディショニング成分を含有する、<1>〜<20>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<22> シリコーン類の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である、<21>記載の毛髪化粧料。
<23> 油剤の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下である、<21>記載の毛髪化粧料。
<24> 25℃におけるpHが、好ましくは2以上、より好ましくは4.5以上、更に好ましくは5.5以上であり、また、好ましくは12以下、より好ましくは11.5以下、更に好ましくは11以下である、<1>〜<23>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<25> 好ましくは、プレシャンプートリートメント、シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、アフターシャンプートリートメント、ノンエアゾールフォーム、エアゾールフォーム、ヘアジェル、ヘアムース、ヘアミスト、ヘアローション、ヘアオイル及びスタイリング剤からなる群より選ばれるものである、<1>〜<24>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<26> <1>〜<25>のいずれか一項に記載の毛髪化粧料を、乾燥状態又は湿潤状態(好ましくは乾燥状態)の毛髪に接触させ、数秒〜数十分間放置した後に流水で洗い流し、その後シャンプー処理をする、毛髪の処理方法。
<27> シャンプー処理後、<1>〜<25>のいずれか一項に記載の毛髪化粧料を、毛髪に接触させ、数秒〜数十分間放置した後に流水で洗い流す、毛髪の処理方法。
実施例1〜5、比較例1及び2
表1に示す毛髪化粧料を常法に従って調製した。下記方法及び基準に従って、コーミングフォースの測定、濡れた髪の指通り性、乾燥した髪のまとまりの評価を行った。
毛髪の処理方法
ブリーチと洗髪を繰り返して損傷させた日本人の毛髪束10g(長さ30cm)を用意した。これを処理前の毛髪とする。この毛髪に対して、表1に記載の毛髪化粧料(プレシャンプートリートメント組成物)を、それぞれ浴比(毛髪質量:水溶液質量)1:1で毛髪に塗布し、流水ですすぎ、乾燥する。これを処理直後の毛髪とする。更に、この毛髪を通常の条件でシャンプー洗浄及び乾燥を14回繰り返す。これをシャンプー洗浄14回後の毛髪とする。
物性評価(コーミングフォース試験)
上記の方法で処理した毛束(処理直後、シャンプー洗浄14回後)を水で濡らした時のコーミングフォースを、ダイナミックコーミングフォース法(鈴木ら; J. Soc. Cosmet. Chem. Japan. Vol. 27, No.1, P11-13 1993)により測定した。10回の測定値(最大値)の平均を表1に示す。
官能評価(濡れた髪の指通り性)
上記の方法で処理した毛束(処理直後、シャンプー洗浄回後)を水で濡らした時の指通り性を、専門パネラー10名により、次の5段階で官能評価した。その合計点を表1に示す。
+2:比較例1に比べ、指通りが良い
+1:比較例1に比べ、指通りがやや良い
0:比較例1に比べ、指通りがほぼ同等
−1:比較例1に比べ、指通りがやや悪い
−2:比較例1に比べ、指通りが悪い
官能評価(乾燥した髪のまとまり)
上記の方法で処理した毛束(処理直後、シャンプー洗浄回後)のまとまり(乾燥時)を、専門パネラー10名により、次の5段階で官能評価した。その合計点を表1に示す。
+2:比較例1に比べ、跳ね毛が無くまとまりが良い
+1:比較例1に比べ、まとまりがやや良い
0:比較例1に比べ、まとまりがほぼ同等
−1:比較例1に比べ、まとまりがやや悪い
−2:比較例1に比べ、跳ね毛が多くまとまりが悪い
Figure 0006410337
*1:マーコート100(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度6.2meq/g)
*2:マーコート295(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度6.0meq/g)
*3:マーコート280(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度5.0meq/g)
*4:ルビカットエクセレンス,(BASF社製,電荷密度6.1meq/g)
*5:マーコート550(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度3.1meq/g)
*6:アクアデュウSPA-30(味の素社製)
処方例1(シャンプー) (質量%)
ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液(30質量%)*1 5.0
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40質量%)*2 6.0
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 11.0
ポリオキシプロピレン(3)オクチルエーテル 1.0
モノ2-エチルヘキシルグリセリルエーテル 1.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 2.0
ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル 2.0
ラウリン酸 0.8
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 0.5
ジメチルポリシロキサン*3 1.5
アミノポリエーテル変性シリコーン*4 0.2
エチレングリコールジステアリルエステル 1.5
ジプロピレングリコール 3.0
ベンジルオキシエタノール 0.5
l-メントール 1.0
塩化ナトリウム 1.0
香料 適量
pH調整剤(水酸化ナトリウム) pH5.0になる量
精製水 残量
*1:アクアデュウSPA-30(味の素社,重量平均分子量4,000)
*2:マーコート295(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度6.0meq/g)
*3:シリコーンCF2450(東レ・ダウコーニング社)
*4:シリコーンSILSTYLE104(東レ・ダウコーニング社)
処方例2(ヘアトリートメント) (質量%)
ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液(30質量%)*1 2.5
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40質量%)*2 3.13
ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
ベヘニルアルコール 4.0
ステアリルアルコール 3.0
ベンジルアルコール 1.0
ポリプロピレングリコール(分子量300) 1.0
塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 1.5
高重合メチルポリシロキサン*3 2.0
スクワレン 1.0
ヒドロキシエチルセルロース(Mw=50万) 0.3
イソノナン酸イソノニル 1.0
ジペンタエリトリット脂肪酸エステル*4 0.3
加水分解カゼイン 0.1
アロエエキス 0.1
メチルパラベン 0.1
米胚芽油 0.6
L-グルタミン酸 0.5
香料 0.4
精製水 残量
*1:アクアデュウSPA-30(味の素社,重量平均分子量4,000)
*2:マーコート295(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度6.0meq/g)
*3:BY11-003(東レ・ダウコーニング社)
*4:コスモール168M(日清製油社)
処方例3(ヘアジェル) (質量%)
ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液(40質量%)*1 3.75
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40質量%)*2 6.0
エタノール 10.0
グリセリン 2.0
ジプロピレングリコール 2.0
ベンジルアルコール 0.5
PEG-60水添ヒマシ油 0.3
(C12-14)s-パレス-9 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.25
ヒドロキシエチルセルロース 2.0
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル*3 0.01
塩化ナトリウム 1.0
香料 0.05
pH調整剤(苛性カリウム) pH5.0になる量
精製水 残量
*1:Baypure DS100(ランクセス社,重量平均分子量2,500)
*2:マーコート295(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度6.0meq/g)
*3:ユビナールA PLUS(BASF社)
処方例4(エアゾールフォーム) (質量%)
<原液>
ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液(30質量%)*1 2.5
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40質量%)*2 3.13
エタノール 4.5
グリセリン 1.0
ジプロピレングリコール 2.0
ベンジルアルコール 0.2
(C12-14)s-パレス-9 1.0
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(16E.O.) 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.25
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル*3 0.01
香料 0.05
pH調整剤(苛性カリウム) pH5.0になる量
精製水 残量
*1:アクアデュウSPA-30(味の素社,重量平均分子量4,000)
*2:マーコート295(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度6.0meq/g)
*3:ユビナールA PLUS(BASF社)
<噴射剤>
LPG(0.44MPa)
<原液/噴射剤比>
93.0/7.0
処方例5(ノンエアゾールフォーマー) (質量%)
ポリアスパラギン酸ナトリウム水溶液(30質量%)*1 1.83
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40質量%)*2 2.5
エタノール 11.0
ジプロピレングリコール 2.0
ベンジルアルコール 0.2
ポリシリコーン-9 2.0
PEG-32 1.0
PEG-400 1.0
(C12-14)s-パレス-9 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.25
PEG-60水添ヒマシ油 0.3
PPG-10ソルビトール 1.0
セテス-20 0.5
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル*3 0.01
香料 0.05
pH調整剤(苛性カリウム) pH5.0になる量
精製水 残量
*1:アクアデュウSPA-30(味の素社,重量平均分子量4,000)
*2:マーコート295(Lubrizol Advanced Materials, Inc.製,電荷密度6.0meq/g)
*3:ユビナールA PLUS(BASF社)

Claims (5)

  1. 次の成分(A)及び(B)を含有し、成分(B)に対する成分(A)の質量比(成分(A)/成分(B))が0.5以上10以下である毛髪化粧料。
    (A) 電荷密度5.0meq/g以上7.0meq/g以下のカチオン性ポリマー
    (B) 一般式(1)で表される重量平均分子量1,500以上50,000以下のアニオン性ポリマー
    Figure 0006410337
    〔式中、m及びnはモル比を示し、m+n=100である。〕
  2. 成分(A)が、ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体及び4級化ポリビニルピロリドン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む重合体が、ジアリル4級アンモニウム塩のホモポリマー又はジアリル4級アンモニウム塩とアクリル酸とのコポリマーである、請求項2記載の毛髪化粧料。
  4. 成分(A)の含有量が、0.01質量%以上20質量%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  5. 成分(B)の含有量が、0.01質量%以上20質量%以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
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