JP6482352B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
この作業機は、機体と、機体の側方に設けられたブームと、機体の後部に搭載されたエンジンとを有する。
この尿素SCRシステムは、エンジンの排気ガスを流通させる流通経路中に尿素水を噴射することにより、該尿素水を高温下で加水分解させてアンモニアガスを生成し、このアンモニアガスによって窒素酸化物を窒素ガスと水蒸気とに還元するシステムである。
本発明の一態様に係る作業機は、右部を構成する右側の側枠部と、左部を構成する左側の側枠部とを有し、且つ、機体幅方向の長さよりも機体前後方向の長さが長い機体と、前記機体に搭載されたキャビンと、前記キャビン内に設けられた運転席と、前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、前記機体の側方であって前記右側の側枠部の右側及び前記左側の側枠部の左側に設けられ、且つ、前記キャビンの後方で前記機体に上下揺動自在に支持されたブームと、前記ブームに装着された作業具と、前記機体の後部であって前記右側の側枠部と前記左側の側枠部との間に搭載されたエンジンと、前記運転席の前側に向かう方向を機体前方とした場合に、前記エンジンの機体前方に取り付けられた油圧ポンプと、尿素水を貯留し、前記エンジンの前方に設けられた尿素水タンク本体と、を備え、前記尿素水タンク本体は、前記右側の側枠部と前記左側の側枠部との間であって、前記エンジンの機体前方且つ前記油圧ポンプの機体前方に設けられている。
また、前記尿素水タンク本体は、前記右側のブームと前記左側のブームとの間に設けられている。
また、前記尿素水タンク本体に尿素水を補給する補給管を備え、前記補給管は、機体外方且つ前記ブーム側に向けて開口する補給口を有する。
また、前記走行装置は、当該走行装置を駆動する走行モータを有し、前記尿素水タンク本体は、前記走行モータの機体前方に設けられている。
また、前記運転席の後側へ向かう方向を機体後方とした場合に、前記尿素水タンク本体の機体後方で且つ前記側枠部と前記油圧ポンプとの間に配置された燃料タンクを備えている。
また、前記尿素水タンク本体に尿素水を補給する補給管と、前記燃料タンクに燃料を補給する補給管とを備え、前記尿素水を補給する前記補給管に形成された補給口は、前記燃料を補給する前記補給管に形成された補給口の機体前方に配置されている。
[第1実施形態]
図1〜図6は、本発明の第1実施形態を示している。
図4は、本発明に係る作業機1の側面図を示している。図5は、作業機1の平面図を示している。図6は、作業機1の正面図を示している。
図4〜図7に示すように、作業機1は、機体(車体)2と、キャビン3と、作業装置4と、走行装置5とを備えている。
また、前後に直交する方向である水平方向を機体幅方向として説明する。図6に示すように、機体2の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向であって機体2から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向であって機体2に近づく方向である。
右側の側枠部8は、機体2の右部を構成する。左側の側枠部9は、機体2の左部を構成する。前枠部10は、機体2の前部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の前部同士を連結している。底枠部11は、機体2の底部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の下部同士を連結している。上枠部12は、機体2の後部寄りの上部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の後部寄りの上部同士を連結している。
上枠部12の前部には、キャビン3を枢支する枢支ブラケット131が設けられている。図1に示すように、キャビン3の背面下部には、連結ブラケット132が設けられている。この連結ブラケット132は(キャビン3の後部は)、枢支ブラケット131に、機体幅方向の支軸133を介して横軸回りに回転自在に枢支されている。したがって、キャビン3は、支軸133回りに回転させることで、機体2上に載置された図1に示す状態から上方に揺動可能である。
図4に示すように、走行装置5は、本実施形態では、クローラ式走行装置5が採用されている。走行装置5は、機体2の左側及び右側に設けられている。
図4に示すように、作業装置4は、ブーム58と、作業具59と、リフトリンク60と、制御リンク61と、ブームシリンダ62と作業具シリンダ(バケットシリンダ)63とを有する。
ブーム58は、機体2の側方であって、キャビン3の側方に上下揺動自在に設けられている。また、ブーム58は、キャビン3の右側及び左側にそれぞれ設けられている。作業具59として、本実施形態では、バケットが設けられている。このバケット59は、ブーム58に装着されている。詳しく言うと、バケット59は、ブーム58の先端部(前端部)に上下揺動自在に設けられている。リフトリンク60及び制御リンク61は、ブーム58が上下揺動自在となるように、ブーム58の基部(後部)を支持している。ブームシリンダ62は、伸縮することにより、ブーム58を昇降させる。作業具シリンダ63は、伸縮することにより、バケット59を揺動させる。
リフトリンク60、制御リンク61及びブームシリンダ62は、左側と右側の各ブーム58に対応して機体2の左側と右側とにそれぞれ設けられている。
ブームシリンダ62のシリンダチューブ68は、内壁18と外壁19との間に設けられている。ブームシリンダ62の上部(ピストンロッド)は、ブーム58の基部に枢支軸(第3枢支軸)69によって横軸回りに回転可能に枢支されている。第3枢支軸69は第1枢支軸66の前方に位置している。
制御リンク61は、リフトリンク60の前方であって、ブーム58の基部の下部側に設けられている。制御リンク61の一端は、リンク取付部41に枢支軸(第5枢支軸)71によって横軸回りに回転可能に枢支されている。制御リンク61の他端は、ブーム58の基部の下部に枢支軸(第6枢支軸)72によって横軸回りに回転可能に枢支されている。第5枢支軸71は、第3枢支軸69の前方に位置する。第6枢支軸72は、第1枢支軸66と第3枢支軸69との間に位置する。また、第6枢支軸72は、第2枢支軸67の前方で且つ上方に位置する。
メインポンプ79、サブポンプ80、パイロットポンプ81は、定容量型のギヤポンプである。メインポンプ79は、作業装置4に装備された油圧アクチュエータや作業装置4に取り付けられる油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータを駆動する油圧ポンプである。サブポンプ80は、作動油を増量するのに使用される油圧ポンプである。パイロットポンプ81は、主として、制御信号圧力の供給用に使用される。
機体2内の前部には、燃料タンク83と尿素水タンク94とが搭載されている。
燃料タンク83は、燃料タンク本体(第1タンク本体という)86と、補給管(第1補給管という)87とを有する。第1タンク本体86に燃料が貯留される。第1補給管87は、接続管(第1接続管という)117と、延長管(第1延長管という)118とを有する。第1接続管117は、第1タンク本体86の背面上部であって、第1タンク本体86の左側に設けられている。この第1接続管117は、一端が第1タンク本体86に接続されている。また、第1接続管117は、他端が上方を向くように屈曲されている。第1延長管118の下部119は、第1接続管117に接続され、第1接続管117から上方に延びている。第1延長管118の上部120は、該第1延長管118の下部119の上端から機体外方(左方)に延びており、メインフレーム13の上方に位置する。この第1延長管118の上部120の左端側が、左方に向けて開口する補給口(第1補給口という)91とされている。この第1補給口91から燃料が補給される。したがって、機体2の左
側であって、機体2の外側から燃料タンク83に燃料が補給できる。第1補給口91は図示省略のキャップによって開閉である。
作業機1は、尿素SCRシステムを有している。尿素水タンク94は、この尿素SCRシステムの一部を構成する。図1及び図2に示すように、この尿素SCRシステムは、SCR触媒92と、このSCR触媒92を収納した触媒ケース93と、尿素水タンク94と、SCRポンプ95とを有する。
SCRポンプ95は、図示省略のホースによって尿素水タンク94(の供給部101)及び接続管96と接続されている。このSCRポンプ95は、尿素水タンク94内の尿素水を吸い上げ、該尿素水を噴霧ノズルを介して接続管96内に噴射する。接続管96内に噴射された尿素水は、DPF82を通ったエンジン73の排出ガスによって高温下で加水分解する。これによってアンモニアガスが生成され、このアンモニアガスによってエンジン73の排出ガス中の窒素酸化物が窒素ガスと水蒸気とに還元される。この還元反応は触媒ケース93内でSCR触媒92によって促進される。浄化されたエンジン73の排出ガスは触媒ケース93から大気に排出される。
[第2実施形態]
図7及び図8は、本発明の第2実施形態を示している。
配置されている。また、第1タンク本体86(燃料タンク83)は、第2タンク本体98の後方で且つ第2タンク本体98の近傍に配置されている。即ち、第1タンク本体86の前面と、第2タンク本体98の後面とが近接して対向していて、第1タンク本体86の前面と第2タンク本体98の後面とは機体幅方向にオーバラップしている。
つまり、エンジン73の前方であって左側には、第1タンク本体86及び第2タンク本体98が設けられ、そのうち、第1タンク本体86が第2タンク本体98とエンジン73との間に配置されている。
[第3実施形態]
図9及び図10は、第3実施形態を示している。
[第4実施形態]
図11及び図12は、第4実施形態を示している。
機体2の前部には、尿素水タンク94を支持する支持部材127が、前枠部10から縦板116にわたって設けられている。支持部材127は機体2に取り付けられている。この支持部材127は、詳細には、下壁127aと、前縦壁127bと、後縦壁127cと、側縦壁127dと、延長壁127eとを有する。下壁127aは、機体2の底枠部11から上方に間隔をおいて配置されている。前縦壁127bは、下壁127aの前端から上方に延びている。後縦壁127cは、下壁の127aの後端から上方に延びている。側縦壁127dは、後縦壁127cの機体内方側の端部から前方に延びている。この側縦壁127dの前端側は、前枠部10まで延びている。延出壁127eは、前縦壁127bの上端から前方に延びている。この延出壁127eの前端側は、前枠部10まで延びている。前縦壁127b、後縦壁127c及び側縦壁127dの上端は、ステップ114の踏み面114aの高さ位置に位置する。下壁127aと前縦壁127bと後縦壁127cと側縦壁127dと左側の側枠部9とで囲まれた部分が、尿素水タンク94を収容する収容部127gとされている。尿素水タンク94は、支持部材127の下壁127a上に載置されて、支持部材127に取り付けられている。
第2補給管99は、第2タンク本体98の後部であって上面に設けられている。第2補
給口113は上方に向けて開口している。第2補給管99の上端に、第2補給口113を開閉自在に塞ぐキャップ125が設けられている。この第4の実施形態の場合、フロントパネル135を開けることで、尿素水タンク94への尿素水の補給が、キャビン3内から可能とされている。また、燃料タンク83への燃料の補給は、機体2の左側であって、機体2の外側から行われる。これによって、尿素水の補給と、燃料の補給とを間違えるのを防止することができる。また、尿素水タンク94はフロントパネル135の近くに設けられているので、フロントパネル135を開けると、尿素水がすぐに補給できる。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
[第5実施形態]
図13及び図14は、第5実施形態を示している。
第2補給管99は、第2タンク本体98の後部であって上面に設けられている。第2補給口113は上方に向けて開口している。第2補給管99の上端に、第2補給口113を開閉自在に塞ぐキャップ125が設けられている。また、ステップ114の左側部であって、第2補給管99の対応部分には、通し穴128が形成されている。この通し穴128を介して、第2補給管99の上部がステップ114の上方に突出している。したがって、第2補給口113及びキャップ125は、キャビン3内に位置している。この第5の実施形態の場合も、フロントパネル135を開けることで、尿素水タンク94への尿素水の補給が、キャビン3内からできる。また、燃料タンク83への燃料の補給は、機体2の左側であって、機体2の外側から行われる。これによって、尿素水の補給と、燃料の補給とを間違えるのを防止することができる。また、尿素水タンク94はフロントパネル135の近くに設けられているので、フロントパネル135を開けると、尿素水がすぐに補給できる。その他の構成は、第1の実施形態と同様に構成される。
また、第4の実施形態及び第5の実施形態では、尿素水タンク94は、機体2内であって縦板116の前方に配置され、且つ縦板116の前方には熱源が設けられていないので、尿素水タンク94が、エンジン73や油圧ポンプ78,79,80,81等の機体2内にある熱源の影響を受けにくい。
例えば、図16、図17に示すように、本発明を、リフトリンク60及び制御リンク61を有していない作業機1に採用してもよい。図16に示す作業機1は、内壁18及び外壁19の後部に、上方に延びるブーム支持部136を有している。ブーム58の後部は、ブーム支持部136の間に配置されている。また、ブーム58の後部は、ブーム支持部136に、第1枢支軸66によって横軸回りに回転自在に支持されている。ブームシリンダ62は、一端が前方を向き、他端が後方を向くように横向きに配置されている。ブームシリンダ62のシリンダチューブ68は、内壁18と外壁19との間に設けられている。し
たがって、ブームシリンダ62の機体内方側の側方に内壁18が設けられている。また、ブームシリンダ62の機体外方側の側方に(内壁18とは反対側の側方に)外壁19が設けられている。ブームシリンダ62の一端は、ブーム58の中途部に第3枢支軸69によって横軸回りに回転可能に枢支されている。ブームシリンダ62の他端は、内壁18と外壁19の間で第4枢支軸70によって横軸回りに回転可能に枢支されている。
図17に示す作業機1が図16に示す作業機1と異なる点は、以下の点である。
外壁19の前縁側の上部に、枢支部137が設けられている。この枢支部137と内壁18との間で、ブームシリンダ62の他端が第4枢支軸70によって横軸回りに回転可能に枢支されている。
3 キャビン
6 運転席
58 ブーム
73 エンジン
78 油圧ポンプ(走行ポンプ)
79 油圧ポンプ(メインポンプ)
80 油圧ポンプ(サブポンプ)
81 油圧ポンプ(パイロットポンプ)
83 燃料タンク
87 第1補給管
91 第1補給口
94 尿素水タンク
97 設置部
98 尿素水タンク本体
99 第2補給管
113 第2補給口
114 ステップ
Claims (12)
- 右部を構成する右側の側枠部と、左部を構成する左側の側枠部とを有し、且つ、機体幅方向の長さよりも機体前後方向の長さが長い機体と、
前記機体に搭載されたキャビンと、
前記キャビン内に設けられた運転席と、
前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、
前記機体の側方であって前記右側の側枠部の右側及び前記左側の側枠部の左側に設けられ、且つ、前記キャビンの後方で前記機体に上下揺動自在に支持されたブームと、
前記ブームに装着された作業具と、
前記機体の後部であって前記右側の側枠部と前記左側の側枠部との間に搭載されたエンジンと、
前記運転席の前側に向かう方向を機体前方とした場合に、前記エンジンの機体前方に取り付けられた油圧ポンプと、
尿素水を貯留し、前記エンジンの前方に設けられた尿素水タンク本体と、
を備え、
前記尿素水タンク本体は、前記右側の側枠部と前記左側の側枠部との間であって、前記エンジンの機体前方且つ前記油圧ポンプの機体前方に設けられている作業機。 - 前記尿素水タンク本体は、前記運転席よりも下方に設けられている請求項1に記載の作業機。
- 前記尿素水タンク本体は、前記キャビンよりも下方に設けられている請求項1又は2に記載の作業機。
- 前記尿素水タンク本体は、前記右側の側枠部及び前記左側の側枠部の上端よりも下方で前記機体内に収められている請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記尿素水タンク本体は、前記右側のブームと前記左側のブームとの間に設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記尿素水タンク本体に尿素水を補給する補給管を備え、
前記補給管は、機体外方且つ前記ブーム側に向けて開口する補給口を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記機体は、前記右側の側枠部と前記左側の側枠部との間に設けられた縦板を有し、
前記尿素水タンク本体は、前記縦板の機体前方に設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記走行装置は、当該走行装置を駆動する走行モータを有し、
前記尿素水タンク本体は、前記走行モータの機体前方に設けられている請求項1〜7のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記ブームは、上下揺動可能に設けられ、
前記補給口は、側面視において、下げた状態のブームと側枠部の上端との間に設けられている請求項6に記載の作業機。 - 前記運転席の後側へ向かう方向を機体後方とした場合に、前記尿素水タンク本体の機体後方で且つ前記側枠部と前記油圧ポンプとの間に配置された燃料タンクを備えている請求項1〜9のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記運転席の後側へ向かう方向を機体後方とした場合に、前記縦板の機体後方に配置された燃料タンクを備えている請求項7に記載の作業機。
- 前記尿素水タンク本体に尿素水を補給する補給管と、
前記燃料タンクに燃料を補給する補給管とを備え、
前記尿素水を補給する前記補給管に形成された補給口は、前記燃料を補給する前記補給管に形成された補給口の機体前方に配置されている請求項10又は11に記載の作業機。
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