JP6480234B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
この尿素SCRシステムは、エンジンの排気ガスを流通させる流通経路中に尿素水を噴射することにより、該尿素水を高温下で加水分解させてアンモニアガスを生成し、このアンモニアガスによって窒素酸化物を窒素ガスと水蒸気とに還元するシステムである。
本発明の一態様に係る作業機は、機体と、前記機体に搭載されたキャビンと、前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、前記キャビンの側方に設けられたブームと、前記ブームに装着された作業具と、前記ブームの後部に一端側が枢支されたリフトリンクと、前記リフトリンクの側方に設けられた第1壁と、前記リフトリンクの側方であって前記第1壁と反対側に設けられた第2壁と、尿素水を貯留し且つ前記第1壁と前記第2壁との間に設けられた尿素水タンク本体を有する尿素水タンクと、前記尿素水タンク本体の前方に設けられた第5壁と、を備え、前記第1壁、第2壁、及び第5壁は、前記尿素水タンクを設置する設置部を形成しており、前記尿素水タンク本体は、前記リフトリンクの他端側を支持する枢支軸より下方に設けられている。
また、前記第2壁に機体外方から機体内方に向けて凹む凹設部が設けられ、
前記凹設部内に、前記補給口が設けられている。
また、前記尿素水タンク本体は、前後幅よりも上下幅が大きい縦型に形成され且つ前記ブームシリンダ後方に設けられている。
図11は、本発明に係る作業機1の側面図を示している。図12は、作業機1の平面図を示している。図13は、作業機1の正面図を示している。
図11〜13では、作業機1の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機1はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類の作業機であってもよい。
キャビン3は機体2の前部側に搭載されている。このキャビン3内には、運転席6が設けられている。
なお、本発明の実施形態において、作業機1の運転席6に着座した運転者の前側(図11の左側)を前方、運転者の後側(図11の右側)を後方、運転者の左側(図11の手前側)を左方、運転者の右側(図11の奥側)を右方として説明する。
底枠部11と、上枠部12とを有する。これら右側の側枠部8、左側の側枠部9、前枠部10、底枠部11及び上枠部12は板材を組み合わせて構成されている。
右側の側枠部8は、機体2の右部を構成する。左側の側枠部9は、機体2の左部を構成する。前枠部10は、機体2の前部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の前部同士を連結している。底枠部11は、機体2の底部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の下部同士を連結している。上枠部12は、機体2の後部寄りの上部を構成し、右側の側枠部8と左側の側枠部9の後部寄りの上部同士を連結している。
図5に示すように、側枠部8,9は、メインフレーム13と、トラックフレーム14と、モータ取付部15と、支持フレーム16とを有する。
図5に示すように、トラックフレーム14は、メインフレーム13の外側面の下部に取付部材17を介して取り付けられている。モータ取付部15は、メインフレーム13の外側面の後部寄りの上部に設けられている。
図6及び図7に示すように、支持フレーム16は、内壁(第1壁)18と、外壁(第2壁)19と、前壁(第4壁)20と、後壁(第3壁)21と、仕切壁22(第5壁)と、底板23と、補強壁24と、シリンダ取付部25とを有する。
内壁18と外壁19とは、機体幅方向で間隔をおいて対向して設けられている。外壁19は、内壁18の機体外方に位置する。
。なお、第1部位34、第2部位35及び第3部位36の一部が外壁19に固着されていればよい。
図1及び図6に示すように、仕切壁22は、前壁20と後壁21との間で且つ内壁18と外壁19との間に設けられている。また、仕切壁22は、切欠き部26の前縁部27の近傍に位置しており、内壁18と外壁19とを連結している。
図2、図3及び図4に示すように、底板23は、内壁18と外壁19との間で且つ切欠き部26の下縁部29に沿って設けられている。この底板23は、仕切壁22の下端と後壁21の下端とを連結している。また、底板23は、内壁18と外壁19とを連結している。底板23は、環状の縁部によって形成された開口部42と、この開口部42を塞ぐ蓋板43とを有する。開口部42は、底板23の前後中途部であって、機体幅方向の中途部に形成されている。蓋板43は、底板23の下面にボルト44によって着脱可能に取り付けられている。また、底板23の下方は閉鎖されていなく開放状とされている。
各走行装置5は、駆動輪53と、前後の従動輪54と、走行モータ55と、クローラベルト56と、複数の転輪57とを有する。前後の従動輪54及び転輪57はトラックフレーム14に横軸(機体幅方向の軸)回りに回転可能に支持されている。走行モータ55は、モータ取付部15に取り付けられている。駆動輪53は、走行モータ55に取り付けられ、この走行モータ55によって駆動されて横軸回りに回転する。クローラベルト56は、エンドレスベルトからなり、前後の従動輪54、転輪57及び駆動輪53に巻掛けられている。駆動輪53が回転することにより、クローラベルト56が周方向に循環回走し、作業機1が前進又は後進する。なお、走行装置5は、図14に示すように、車輪型の走行装置5であってもよい。
ブーム58は、機体2の側方であって、キャビン3の側方に上下揺動自在に設けられている。また、ブーム58は、キャビン3の右側及び左側にそれぞれ設けられている。また、内壁18はブーム58の側方であって、機体内方側に設けられている。また、外壁19は、ブーム62の側方であって内壁18とは反対側(機体外方側)に設けられている。
リフトリンク60、制御リンク61及びブームシリンダ62は、左側と右側の各ブーム58に対応して機体2の左側と右側とにそれぞれ設けられている。
ブームシリンダ62のシリンダチューブ68は、内壁18と外壁19との間に設けられている。したがって、内壁18はブームシリンダ62の側方であって、機体内方側に設けられている。また、外壁19は、ブームシリンダ62の側方であって内壁18とは反対側(機体外方側)に設けられている。
このシリンダチューブ68は、リフトリンク60の前方側に位置し、通し穴48(図6参照)を挿通している。ブームシリンダ62の上部(ピストンロッド)は、ブーム58の基部に枢支軸(第3枢支軸)69によって横軸回りに回転可能に枢支されている。第3枢支軸69は第1枢支軸66の前方に位置している。
制御リンク61は、リフトリンク60の前方であって、ブーム58の基部の下部側に設けられている。制御リンク61の一端は、リンク取付部41に枢支軸(第5枢支軸)71によって横軸回りに回転可能に枢支されている。制御リンク61の他端は、ブーム58の基部の下部に枢支軸(第6枢支軸)72によって横軸回りに回転可能に枢支されている。第5枢支軸71は、第3枢支軸69の前方に位置する。第6枢支軸72は、第1枢支軸66と第3枢支軸69との間に位置する。また、第6枢支軸72は、第2枢支軸67の前方で且つ上方に位置する。
後方に排出される。
メインポンプ79、サブポンプ80、パイロットポンプ81は、定容量型のギヤポンプである。メインポンプ79は、作業装置4に装備された油圧アクチュエータや作業装置4に取り付けられる油圧アタッチメントに装備された油圧アクチュエータを駆動する油圧ポンプである。サブポンプ80は、作動油を増量するのに使用される油圧ポンプである。パイロットポンプ81は、主として、制御信号圧力の供給用に使用される。
機体2内の前部には、燃料タンク83と作動油タンク84が搭載されている。作動油タンク84は、油圧アクチュエータを作動させる作動油を貯留するタンクであり、機体2内の右側に設けられている。
触媒ケース93は、DPF82の後方であって、エンジン73の前部上方に設けられている。この触媒ケース93は、接続管96を介してDPF82に接続されている。
図1、図2に示すように、尿素水タンク94は、前壁20と後壁21との間に設けられている。また、尿素水タンク94は、内壁18と外壁19との間に(内壁18と外壁19
との間のスペースを利用して)設けられている。尿素水タンク94は、前壁20の後方に位置する仕切壁22と、後壁21との間に設けられている。詳しくは、尿素水タンク94の前方には、仕切壁22が位置し、尿素水タンク94の後方には、後壁21が位置し、尿素水タンク94の側方であって内壁18の反対側には外壁19が位置し、尿素水タンク94の上方には、補強壁24の中間部位46及び後部位47が位置する。したがって、これら底板23と、仕切壁22と、後壁21と、外壁19と、補強壁24の中間部位46及び後部位47とで、尿素水タンク94を設置する設置部97が形成されている。なお、尿素水タンク94は、前壁20と後壁21との間に設けられていればよく、シリンダチューブ68の後方であって、前壁20の第1部位34と後壁21との間に設けられてもよいし、その他の場所に設けられていてもよい。
尿素水タンク94は、尿素水タンク本体(第2タンク本体という)98と、補給管(第2補給管という)99と、キャップ(第2キャップという)100と、供給部101と、排出部102とを有する。
図3に示すように、第2補給管99は、第2タンク本体98内に尿素水を補給するための管である。この第2補給管99は、挿入口103から第2タンク本体98内に挿入されている。第2補給管99は、板材からなる取付部材109に取り付けられている。取付部
材109は、機体外方から内方に向けて凹む凹設部110と、この凹設部110の端部から張り出すフランジ部111とを有する。凹設部110は装着穴33から設置部97内に挿入されている。この凹設部110の底壁112に第2補給管99の上部が固定されている。フランジ部111は、外壁19の外面の装着穴33の周囲に重ね合わされてネジ等によって固定されている。
図2に示すように、供給部101は、エンジン73の排気ガス中に尿素水を供給するために尿素水を排出させる部位であり、ホースによってSCRポンプ95に接続されている。
尿素水は、外気温の低下によって凍結する恐れがある。また、尿素水は、所定温度以上に上昇すると、一部が気化して蒸発し、濃度が変化する。したがって、尿素水タンク94は、温度環境のよい場所に配置するのが望ましい。本実施形態では、底板23と、仕切壁22と、後壁21と、外壁19と、補強壁24の中間部位46及び後部位47とで、囲まれた所を尿素水タンク94を設置する設置部としている。これによって、尿素水タンク94が温度環境のよい場所に設置され、機体2及びキャビン3の側方に設けられたブーム58及びブーム58の後部に枢支されたリフトリンク60を有するコンパクトトラックローダ等の作業機1に尿素水タンク94を良好に搭載することができる。
また、尿素水タンク94を縦型(縦長)にすることで、尿素水の残量を検出する残量センサが適正に働く。すなわち、尿素水タンクが横長であると、作業機1が傾斜したときに、尿素水の偏りが大きく、残量センサが適正に働きにくい。これに対し、尿素水タンク94が縦型であると、作業機1が傾斜したときの尿素水の偏りが小さいので、残量センサが適正に働く。
また、支持フレーム16の後部に、尿素水タンク94を設置する設置部97を形成しているので、設置部97の高さを十分に採ることができ、縦型の尿素水タンク94を配置することができる。
また、支持フレーム16の後部に設置部97を形成しているので、尿素水タンク94の設置が、機体2内の他の機器、部材等の配置に影響を与えることがない。
。また、尿素水タンク94を載置する底板23に開口部42を設け、この開口部42に対応する位置に排出部102を設けている。これによって、尿素水タンク94の排出部102へのアクセス性がよく、尿素水タンク94内の尿素水を抜きやすい。
第2タンク本体98と仕切壁22との間、及び第2タンク本体98と後壁21との間に隙間108を設けることにより、尿素水の一部が気化して第2タンク本体98が膨らんだときに、この膨らみを前後に逃がすことができる。
例えば、図15、図16に示すように、本発明を、リフトリンク60及び制御リンク61を有していない作業機1に採用してもよい。図15に示す作業機1は、内壁18及び外壁19の後部に、上方に延びるブーム支持部136を有している。ブーム58の後部は、ブーム支持部136の間に配置されている。また、ブーム58の後部は、ブーム支持部136に、第1枢支軸66によって横軸回りに回転可能に支持されている。ブームシリンダ62は、一端が前側を向き、他端が後側を向くように横向きに配置されている。ブームシリンダ62のシリンダチューブ68は、内壁18と外壁19との間に設けられている。したがって、ブームシリンダ62の側方であって、機体内方側に内壁18が設けられている。また、ブームシリンダ62の側方であって、機体外方側に(内壁18とは反対側の側方に)外壁19が設けられている。ブームシリンダ62の一端は、ブーム58の中途部に第3枢支軸69によって横軸回りに回転可能に枢支されている。ブームシリンダ62の他端は、内壁18と外壁19の間で第4枢支軸70によって横軸回りに回転可能に枢支されている。
図16に示す作業機1が図15に示す作業機1と異なる点は、以下の点である。
外壁19の前縁側の上部に、枢支部137が設けられている。この枢支部137と内壁18との間で、ブームシリンダ62の他端が第4枢支軸70によって横軸回りに回転可能に枢支されている。
この他の実施形態では、内壁18、外壁19、後壁22及び仕切り壁22によって囲まれた所が設置部97とされている。言い換えれば、この実施形態では、尿素水タンク94
の前方、後方、機体内方及び機体外方の4方を囲む所を設置部97としている。
3 キャビン
5 走行装置
18 第1壁(内壁)
19 第2壁(外壁)
20 第4壁(前壁)
21 第3壁(後壁)
22 第5壁(仕切壁)
23 底板
42 開口部
43 蓋板
58 ブーム
59 作業具
60 リフトリンク
62 ブームシリンダ
73 エンジン
83 燃料タンク
87 第1補給管
91 第1補給口
94 尿素水タンク
97 設置部
98 尿素水タンク本体
99 第2補給管
102 排出部
113 第2補給口
Claims (12)
- 機体と、
前記機体に搭載されたキャビンと、
前記機体の右側及び左側に配置された走行装置と、
前記キャビンの側方に設けられたブームと、
前記ブームに装着された作業具と、
前記ブームの後部に一端側が枢支されたリフトリンクと、
前記リフトリンクの側方に設けられた第1壁と、
前記リフトリンクの側方であって前記第1壁と反対側に設けられた第2壁と、
尿素水を貯留し且つ前記第1壁と前記第2壁との間に設けられた尿素水タンク本体を有する尿素水タンクと、
前記尿素水タンク本体の前方に設けられた第5壁と、
を備え、
前記第1壁、第2壁、及び第5壁は、前記尿素水タンクを設置する設置部を形成しており、
前記尿素水タンク本体は、前記リフトリンクの他端側を支持する枢支軸より下方に設けられている作業機。 - 前記第2壁は前記設置部の機体外方側の壁部を構成し、
前記第2壁側に、前記尿素水タンク本体に尿素水を補給する補給口が設けられている請求項1に記載の作業機。 - 前記第2壁に機体外方から機体内方に向けて凹む凹設部が設けられ、
前記凹設部内に、前記補給口が設けられている請求項2に記載の作業機。 - 前記設置部を構成する壁部であって、前記第5壁の上端側から上方に向かうに従って後方に移行する傾斜状の第6壁を備え、
前記リフトリンクの他端側は、前記第6壁の前方に位置している請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記第6壁の前面側の下部に設けられていて、前記リフトリンクの他端側を枢支する支持プレートを備えている請求項4に記載の作業機。
- 前記ブームを昇降させるブームシリンダと、
前記第1壁と前記第2壁との下部間に設けられていて、前記ブームシリンダの下部を支
持するシリンダ取付部と、
前記第1壁と前記第2壁との間に設けられ、前記尿素水タンクを載置する底板と、
を備え、
前記底板は、前記シリンダ取付部に固定されている請求項1〜5のいずれか1項に記載
の作業機。 - 前記尿素水タンク本体の後方に設けられていて前記第1壁と前記第2壁とを連結する第3壁を備え、
前記底板は、前記第5壁の下端と、前記第3壁の下端とを連結している請求項6に記載の作業機。 - 前記尿素水タンク本体は、前後幅よりも上下幅が大きい縦型に形成され且つ前記リフトリンク後方に設けられている請求項1〜7のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記尿素水タンク本体は、前後幅よりも上下幅が大きい縦型に形成され且つ前記ブームシリンダ後方に設けられている請求項6又は7に記載の作業機。
- 前記尿素水タンク本体は、前後幅よりも上下幅が大きい縦型に形成され且つ前記ブーム下方に設けられている請求項1〜9のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記機体に搭載されたエンジンを有し、
前記機体に搭載されて前記エンジンの燃料を貯留し且つ前記燃料を補給する第1補給管を有する燃料タンクを備え、
前記尿素水タンクは、尿素水を補給する第2補給管を有し、
前記第1補給管に形成された補給口と前記第2補給管に形成された前記補給口とは、前記機体の同じ側の側部に配置されている請求項2又は3に記載の作業機。 - 前記尿素水タンクは、尿素水を排出する排出部を有し、
前記底板は、前記排出部に対応する位置に開口部を形成する環状の縁部と、前記開口部を塞ぐ蓋板とを有する請求項6、7又は9に記載の作業機。
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