JP6481808B2 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
この発明で用いる固体電解質は、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンまたはそれらの誘導体等の導電性高分子を用いる。
上記の実施形態では、導電性高分子前駆体溶液として、カップ状の容器に一定量のEDOTと一定量の酸化剤を入れて攪拌して重合液を作製し、コンデンサ素子10をカップ状の容器に収納して、コンデンサ素子10を重合液に浸漬する、いわゆる混合含浸法について説明したが、本発明はこの混合含浸法に限定されない。
L寸の異なるコンデンサ素子を用意して、それぞれのコンデンサ素子を用いた固体電解コンデンサの容量出現率について調べた。
この毛細管現象によって、コンデンサ素子内では重合液の液面よりも高い位置まで、供給されることとなる。特に、コンデンサ素子の外周では重合液の液面との表面張力により、液面よりも高い位置でセパレータが濡れて、重合液がセパレータに浸透する。そして、コンデンサ素子のリード線を導出した上端面にまで到達する。
この上端面に到達した重合液はコンデンサ素子の上端面に拡がり、コンデンサ素子のリード線を導出した上端面からも重合液の浸透が開始する。このことによって、重合液中にコンデンサ素子全体を浸漬しない場合でも、コンデンサ素子の内部に固体電解質層が形成される。
最外周に配置されているセパレータは、コンデンサ素子を重合液に浸漬にした際、最も早く重合液と接する部位の一つである。そのため、重合液の浸透も最も早い部位となる。そこで、最外周のセパレータを重合液に浸漬し、そのセパレータから毛細管現象によって、重合液が速やかにコンデンサ素子の上端面にまで到達し、さらに上端面よりコンデンサ素子の内側のセパレータに重合液の浸透が速やかに行われることで、重合液がコンデンサ素子に浸透しやすくなると推察した。
次に、実施形態について述べる。陽極箔及び陰極箔の幅寸法は同一とし、それぞれの幅寸法が10mm、14mmの陽極箔と陰極箔を用いた。セパレータとしては、それぞれの電極箔よりも1mmだけ幅寸法の長いセパレータを用いた。素子L寸としては、11.0mm、15.0mmとし、巻き止めテープの幅を2.0mmとして、コンデンサ素子を作製した。
この巻き止めテープの巻き止め位置は、図2(a)(b)(c)に示すように、コンデンサ素子の下端面からの距離を変えて、コンデンサ素子を作製した。すなわち、コンデンサ素子の素子L寸の長さを5等分して、それぞれ下端面から2/5未満の距離の範囲、2/5以上3/5未満の距離の範囲、3/5以上の距離の範囲に、巻き止めテープを周回し、コンデンサ素子の巻きほぐれを防止した。なお、図2(a)(b)(c)は、素子L寸が15mmの場合のコンデンサ素子を表したものである。素子L寸が11.0mmの場合も、素子L寸は異なるものの、同様の比率である。
この重合液にコンデンサ素子を浸漬する際に、コンデンサ素子の重合液に対する浸漬深さは次の通りとした。
サンプルA:コンデンサ素子の下端より高さ寸法の60%の高さ(図3参照)
サンプルB:コンデンサ素子の下端より高さ寸法の75%の高さ(図示せず)
サンプルC:コンデンサ素子の下端より高さ寸法の80%の高さ(図4(a)(b)(c)参照)
また、素子L寸が15.0mmの場合には、サンプルAはコンデンサ素子の上端面から6.0mmの深さ、サンプルBは3.8mmの深さ、サンプルCは3.0mmの深さである。
次に、素子L寸が11.0mm、15.0mm共に、サンプルAについて、コンデンサ素子を外装ケースに収納して、封口して固体電解コンデンサを作製した。作製した固体電解コンデンサは、全て定格電圧16V、外径寸法10mmである。このサンプルAにおける、巻き止めテープの貼り付け位置と容量出現率の関係を表2に示す。
比較例1、比較例3は巻き止めテープと重合液の液面が重なった場合であり、巻き止めテープにより、重合液がコンデンサ素子の側面の上端側に浸透することを阻害されたことから、容量出現率が低下したと考えられる。
次に、その他の実施形態について述べる。陽極箔の幅寸法を13.5mm、陰極箔の幅寸法を10mm、セパレータの幅寸法を15mmとした。素子のL寸を15.0mm、巻き止めテープの幅を2.0mmとして、コンデンサ素子を作製した。このコンデンサ素子の巻き止めテープの巻き止め位置は、図2(a)に示すように下端面から2/5未満の距離の範囲とした。
2 封口体
3 外装ケース
6 リード線
7 リード線
10 コンデンサ素子
11 巻き止めテープ
12 重合液
13 陽極箔
14 陰極箔
15 セパレータ
Claims (5)
- 陽極箔と陰極箔をセパレータを介して巻回し、一方の巻回端面より陽極のリード線および陰極のリード線を引き出したコンデンサ素子を、導電性高分子前駆体溶液に接触させ、導電性高分子よりなる固体電解質層を形成した固体電解コンデンサの製造方法において、
コンデンサ素子の外周を巻き止めテープを周回させて固定し、
前記コンデンサ素子を導電性高分子前駆体溶液に接触させる際に、前記コンデンサ素子の側面の前記巻き止めテープよりも上端側に導電性高分子前駆体溶液が接触し、
前記コンデンサ素子の側面の前記巻き止めテープよりも上端側に沿って前記導電性高分子前駆体溶液を供給するようにした固体電解コンデンサの製造方法。 - 前記巻き止めテープを、コンデンサ素子の高さ寸法の2/5より下端側に位置することを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- コンデンサ素子を、コンデンサ素子の下端から高さ寸法の3/4以下の位置まで導電性高分子前駆体溶液に接触させる請求項1または2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- コンデンサ素子を、コンデンサ素子の高さ寸法の上端面を導電性高分子前駆体溶液の液面より2.8mm以上6mm以下の範囲で突出させて接触させる請求項1〜3に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
- 前記陰極箔は、前記陽極箔の幅寸法より短くした電極箔であり、
前記コンデンサ素子に前記導電性高分子前駆体溶液としてモノマー溶液を接触させることにより、
前記コンデンサ素子の側面の前記巻き止めテープよりも上端側に沿って前記導電性高分子前駆体溶液を供給した後、前記コンデンサ素子に酸化剤を接触させることを特徴とした請求項1〜4に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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